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JP3152303B1 - 農水管網解析システム及び方法 - Google Patents

農水管網解析システム及び方法

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JP3152303B1
JP3152303B1 JP2000064753A JP2000064753A JP3152303B1 JP 3152303 B1 JP3152303 B1 JP 3152303B1 JP 2000064753 A JP2000064753 A JP 2000064753A JP 2000064753 A JP2000064753 A JP 2000064753A JP 3152303 B1 JP3152303 B1 JP 3152303B1
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憲 上田
末喜 末留
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Asahi Yukizai Corp
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Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd
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Abstract

【要約】 【目的】 水田の面積又は代掻き面積が自動的に算出で
き、農水管網解析が容易に行えるようにした農水管網解
析システムを提供する。 【構成】 実寸又はこれに近似した寸法から成る複数の
田又は畑などの農地を含む地図データを記録する地図デ
ータ記録手段であって、前記各田の形状をポリゴンデー
タにより形成することにより、前記各田の面積又は代掻
き面積を前記ポリゴンデータから自動的に算出できるよ
うに前記各田の形状を記録しておくための地図データ記
録手段と、前記地図データ記録手段に記録された前記各
田のポリゴンデータから、前記各田の面積又は代掻き面
積を自動的に算出するための代掻き面積算出手段と、前
記各田の代掻き時における水深データを入力するための
必要水量算出用データ入力手段と、前記代掻き面積算出
手段からの前記各田の面積又は代掻き面積のデータと、
前記必要水量算出用データ入力手段からの各田の代掻き
時水深データから、前記各田についての「単位時間当た
り代掻き時必要水量」を自動的に算出するための代掻き
時必要水量算出手段と、を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水田への代掻き用
水などの農業用水を農地へ供給するための管路配置工事
などのための農水設計システムに使用される農水管網解
析システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、水田への代掻き用水などの農
業用水を農地へ供給するための管路配置工事の設計など
のために、農水管網解析システムが利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
農水管網解析システムでは、例えば、各水田への代掻き
のための必要水量を算出するときには、ユーザーは、一
つの配水ブロック内に含まれる複数の田毎に、いちい
ち、その田の面積を自分で計算して手入力する必要があ
るため、前記田の面積の計算やそれを使用して行う各配
水ブロック内の管路の必要口径の計算などの管網解析が
大変に煩雑な作業となっているという問題があった。ま
た、従来の農水管網解析システムでは、管網解析の結果
(各田毎の代掻き用水量やその有効動水頭や各管路の水
の流れ方向など)が算出されても、それらが数値で表示
されるだけなので、ユーザーが地図上で前記管網解析結
果を一瞥して理解することは困難であるという問題があ
った。また、従来の農水管網解析方法では、各配水ブロ
ックの代掻き時の必要水量を考慮するだけで(他の代掻
きが終わった配水ブロック内の水の自然減などに対応す
る必要補給水量や、各配水ブロックへ代掻き用水を供給
するときの各配水ブロック間の供給順序などは考慮しな
いで)、ただ単純に配水池から各配水ブロックまでの幹
線管路の必要口径を算出するようにしていたケースが往
々にしてあったので、複数の配水ブロックの代掻き後の
必要補給水量や代掻き用水を供給する各配水ブロック間
の順序をも考慮に入れた各配水ブロックの各田の適正な
有効動水頭を確保するための適正な幹線管路の口径を算
出することができないなどの問題があった。
【0004】本発明はこのような従来技術の問題点に着
目してなされたものであって、水田への代掻き時の必要
水量を算出するときに、前記水田の面積又は代掻き面積
をユーザーがいちいち計算することなく自動的に算出で
きるようにし、これにより、前記田の面積又は代掻き面
積を使用して行う各配水ブロックへの幹線の管路及び、
各配水ブロック内の管路の必要口径の計算などの管網解
析を、ユーザーが極めて容易に行うことができるように
した農水管網解析システムを提供することを目的とす
る。また、本発明は、各配水ブロックの管網解析結果
(各田の有効動水頭や各管路の水の流れ方向など)が数
値などで表示されるだけでなく、各配水ブロックの管網
解析結果から得られる各配水ブロック内の各田の有効動
水頭のランクや各節点間の管路の水の流れ方向などをユ
ーザーが画面上で一瞥して直感的に認識することを可能
にする農水管網解析システムを提供することを目的とす
る。また、本発明による農水管網解析方法は、各配水ブ
ロックの代掻き時の必要水量だけでなく、他の代掻きが
終わった配水ブロック内の水の自然減などに対応した必
要補給水量や代掻き用水を供給するときの各配水ブロッ
ク間の順序をも考慮に入れて幹線管路の適正口径を算出
することができ、さらに、この幹線管路の適正口径での
各配水ブロック毎内の各田の適正な有効動水頭を算出す
ることができるようにすることを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような従来技術の課
題を解決するための本発明による農水管網解析システム
は、地図を画面に表示しながら、一つ又は複数の田又は
畑などの農地から成る一つ又は複数の配水ブロック内の
管網解析又は前記複数の配水ブロックを含むエリア内の
管網解析を行うための農水管網解析システムであって、
実寸又はこれに近似した寸法から成る複数の田又は畑な
どの農地を含む地図データを記録する地図データ記録手
段であって、前記各田の形状をポリゴンデータにより形
成することにより、前記各田の面積又は代掻き面積を前
記ポリゴンデータから自動的に算出できるように前記各
田の形状を記録しておくための地図データ記録手段と、
前記地図データ記録手段に記録された前記各田のポリゴ
ンデータに基づいて、前記各田の面積又は代掻き面積を
自動的に算出するための代掻き面積算出手段と、前記各
田に供給される代掻き用水の水深を示す「代掻き時水深
データ」を入力するための代掻き時水深データ入力手段
と、前記代掻き面積算出手段からの前記各田の面積又は
代掻き面積のデータ、及び、前記代掻き時水深データ入
力手段からの前記各田の代掻き時水深データに基づい
て、前記各田についての「単位時間当たり代掻き時必要
水量」を自動的に算出するための代掻き時必要水量算出
手段と、を含むことを特徴とするものである。また本発
明の農水管網解析システムにおいては、前記代掻き時水
深データ入力手段は、各田の代掻き完了時における代掻
き水深と、各田に供給された代掻き用水の一部がその代
掻き期間中に地下浸透又は蒸発などで日減りしたときの
その代掻き期間中の日減り水深との合計水深を、「代掻
き時水深データ」として入力するものであり、前記代掻
き時必要水量算出手段は、前記「代掻き時水深データ」
に基づいて、前記の各田に供給された代掻き用水の一部
がその代掻き期間中に地下浸透又は蒸発などで日減りし
たときのその代掻き期間中の日減り水量を補給するため
に必要な単位時間当たり必要補給水量をも含めた「単位
時間当たり代掻き時必要水量」を算出するものである、
のがよい。
【0006】また、本発明の農水管網解析システムにお
いては、さらに、一つ又は複数の田又は畑などの農地か
ら成る一つ又は複数の配水ブロック、この各配水ブロッ
クへ供給される水を溜めておく配水池又はタンク、前記
配水池又はタンクと各配水ブロックとを結ぶ幹線管路、
各配水ブロック内の前記田又は畑などの農地毎に一つ又
は複数個備えられる節点、及び、これらの各節点の間を
結ぶ管路を、前記地図データと関連付けて記録するため
の節点・管路等記録手段と、前記配水池又はタンクのロ
ーウォーターレベルを入力するためのローウォーターレ
ベル入力手段と、前記幹線管路の長さを自動又は手動に
て入力するための幹線管路長入力手段と、前記各配水ブ
ロック内における各田の節点と他の節点とを結ぶ管路の
長さを自動又は手動にて入力するためのブロック内管路
長入力手段と、前記各節点の地盤高又は各田の地盤高を
入力するための節点高さ入力手段と、前記代掻き時必要
水量算出手段からの各田毎の単位時間当たり代掻き時必
要水量、前記ローウォーターレベル入力手段からのロー
ウォーターレベル、前記幹線管路長入力手段からの幹線
管路長、前記ブロック内管路長入力手段からのブロック
内管路長、及び、前記節点高さ入力手段からの各節点の
地盤高又は各田の地盤高に基づいて、前記の幹線管路の
必要口径、及び、配水ブロック内における各田の節点と
他の節点とを結ぶ管路の必要口径を算出するための管路
口径算出手段と、を含むのがよい。
【0007】また、本発明の農水管網解析システムにお
いては、さらに、前記代掻き時必要水量算出手段からの
各田毎の単位時間当たり代掻き時必要水量、前記ローウ
ォーターレベル入力手段からのローウォーターレベル、
前記幹線管路長入力手段からの幹線管路長、前記ブロッ
ク内管路長入力手段からのブロック内管路長、前記節点
高さ入力手段からの各節点の地盤高又は各田の地盤高、
及び、前記ローウォーターレベルと前記幹線管路長と各
配水ブロック内の各田毎の代掻き必要水量とから求めら
れる幹線管路の必要口径に基づいて、各田毎の有効動水
頭を算出するための有効動水頭算出手段と、を含むのが
よい。
【0008】また、本発明の農水管網解析システムにお
いては、さらに、前記有効動水頭算出手段からの各田毎
の有効動水頭に基づいて、一つ又は複数の配水ブロック
内の各田に、その有効動水頭に応じて複数のクラスの中
の一つを割り当てるためのクラス割り当て手段と、前記
クラス割り当て手段からの各田のクラス、前記地図デー
タ記録手段からの地図データ、前記節点・管路等記録手
段からの配水ブロック、節点、及び管路のデータに基づ
いて、前記地図画面上で、前記配水ブロック内の各田を
そのクラス毎に異なる態様で表示するためのクラス分け
表示手段と、を含むのがよい。
【0009】また、本発明においては、さらに、前記有
効動水頭算出手段からの各田毎の有効動水頭に基づい
て、一つの配水ブロック内の各節点間の管路における代
掻き時の代掻き用水の流れ方向を算出するための流れ方
向算出手段と、前記流れ方向算出手段からの流れ方向、
前記地図データ記録手段からの地図データ、前記節点・
管路等記録手段からの配水ブロック、及び、前記節点及
び管路のデータに基づいて、前記地図画面上で、前記各
節点間の管路の水の流れ方向を矢印で表示するための矢
印表示手段と、を含むのがよい。
【0010】また、本発明の農水管網解析方法は、配水
池又はタンクからの代掻き時の用水を、それぞれが一つ
又は複数の田又は畑などの農地から成る複数の各配水ブ
ロックA,B,Cごとに、A,B,Cの順に供給するた
めの農水管網の設計を行うための農水管網解析方法であ
って、(a)代掻き用水を最初に供給すべき配水ブロッ
クA内の、代掻き期間中の代掻き用水の日減りに対応す
る必要補給水量をも含む「単位時間当たり代掻き時必要
水量」に基づいて、前記配水池又はタンクから前記配水
ブロックAまでの幹線管路の必要口径を求めるステップ
と、(b)前記配水ブロックAへの代掻き用水の供給完
了後、その次に代掻き用水を供給すべき配水ブロックB
内の前記「代掻き時の単位時間当たり必要水量」と、
「代掻きが完了した後の配水ブロックA内における単位
時間当たり必要補給水量」とに基づいて、前記配水池又
はタンクから前記配水ブロックBまでの幹線管路の必要
口径を求めるステップと、(c)前記配水ブロックA及
びBへの代掻き時の用水の供給完了後、その次に代掻き
用水を供給すべき配水ブロックC内の前記「単位時間当
たり代掻き時必要水量」と、「代掻きが完了した後の配
水ブロックA及びB内における単位時間当たり必要補給
水量」とに基づいて、前記配水池又はタンクから前記配
水ブロックCまでの幹線管路の必要口径を求めるステッ
プと、(d)前記配水池又はタンクと前記各配水ブロッ
クA,B,Cとの間を結ぶ各幹線管路が互いに一部重複
しているときは、その重複している部分に関しては、前
記(a)(b)及び(c)の各ステップでそれぞれ求め
た各必要口径の最大値を、その重複している部分の適正
口径と決定するステップと、を含むことを特徴とするも
のである。
【0011】さらに、本発明の農水管網解析方法におい
ては、さらに、前記(d)のステップの後に、前記
(d)のステップで決定された幹線管路の適正口径を前
提として、配水池又はタンクのローウォーターレベル、
幹線管路長、各配水ブロック内の各田毎の単位時間当た
り代掻き時必要水量、各配水ブロック内の各管路長、及
び、各配水ブロック内の各節点の地盤高又は各田の地盤
高に基づいて、前記配水池又はタンクからの代掻き用水
が各配水ブロックA,B,Cに順次供給されたときの各
配水ブロックA,B,C内の各田の有効動水頭を算出す
るステップ、を含むのがよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態によ
る、農水設計のための農水管網解析システム(配水管網
水理解析システム)を説明する。本実施形態は、例えば
市販のパーソナルコンピュータのハードディスクに本発
明の機能を実現するためのコンピュータプログラムをイ
ンストールすると共に必要な地図データを記録させるこ
となどにより、構成することができる。次に、本実施形
態の農水管網解析システムに使用されるコンピュータプ
ログラムなどの概略構成を、図1のブロック図に基づい
て説明する。
【0013】本実施形態の概略構成.図1において、1
aは、実寸又はこれに近似した寸法から成る複数の田又
は畑などの農地を示す背景図データを入力して、背景図
・節点・管路等記録部1に記録するための背景図データ
入力部である。なお、この地図データにおいては、その
中に含まれる各田の形状は、前記各田の面積又は代掻き
面積を前記ポリゴンデータから自動的に算出できるよう
に、ポリゴンデータで形成するようにする。また、図1
において、1bは、一つ又は複数の田又は畑などの農地
から成る一つ又は複数の配水ブロック、この各配水ブロ
ックへ供給される水を溜めておく配水池(又は配水タン
ク)、前記配水池と各配水ブロックとを結ぶ幹線管路、
各配水ブロック内の前記田又は畑などの農地毎に一つ又
は複数個備えられる節点、及び、これらの各節点の間を
結ぶ管路などのデータを、前記地図データと関連付けて
入力して、前記背景図・節点・管路等記録部1に記録す
るための節点・管路等入力部である。
【0014】前記背景図データ入力部1aからのデータ
と前記節点・管路等入力部1bからのデータとにより、
前記の背景図・節点・管路等記録部1には、地図データ
と、複数の田や畑などの農地をそれぞれが含む一つ又は
複数の配水ブロックと、この各配水ブロックへ供給され
る農水を溜めておく配水池と、前記配水池と各配水ブロ
ックとを結ぶ幹線管路と、各配水ブロック内の複数の田
又は畑などの農地毎に一つ又は複数個備えられる節点
と、これらの各節点の間を結ぶ管路などのデータとが、
記録されている。
【0015】前述のように、前記の背景図・節点・管路
等記録部1においては、前記各田の形状は、ポリゴンデ
ータにより形成されている。これにより、前記各田の面
積又は代掻き面積、例えば地図画面上でユーザーがマウ
スなどで指定した田の代掻き面積は、その田のポリゴン
データに基づいて、自動的に算出できるようになってい
る。すなわち、本実施形態においては、例えば、各田の
形状を入力するとき、1ドット又は数ドットのサイズの
多数の三角形ポリゴンに分割して記録することにより、
各田の形状を構成する各ポリゴンに含まれるビット数を
カウントすることにより、各田の面積又は代掻き面積が
自動的に計算されるようになっている(ある図形を1ド
ット又は数ドットのサイズから成る多数の三角形ポリゴ
ンにより形成する技術は、例えば、特開平6−1314
71号公報、特開平6−333019号公報などに紹介
されている)。
【0016】また、図1において、2は、前記背景図・
節点・管路等記録部1に記録された各田の代掻き面積
を、前記背景図・節点・管路等記録部1に記録された前
記各田のポリゴンデータに基づいて自動的に算出するた
めの代掻き面積算出部である。本実施形態では、例えば
ユーザーが地図画面上でマウスなどで指定した田の代掻
き面積が、その田のポリゴンデータに基づいて、自動的
に算出され表示される。
【0017】また、図1において、3は、前記背景図・
節点・管路等記録部1に記録された各田の代掻き水深デ
ータ及び日減水深データなどを入力するための代掻き時
の水深データ等入力部である。この代掻き時の水深デー
タ等入力部3は、例えば、キーボードなどで構成されて
おり、用水計画初期設定画面の中などで、ユーザーが
「代掻き時の水深データ」(各田の代掻き水深データ及
び日減水深データ)、代掻き期間(代掻き日数)、及び
送水効率を入力するときに使用される。なお、ここで、
前記「日減水深データ」について説明する。例えば、代
掻き期間が4日間に渡る場合、最初の1日目に田に供給
した水量は次の2〜4日目の間に、地下浸透又は自然蒸
発などにより所定量が日減りしてしまうので、その日減
りする水量を、代掻き期間中に補給してやる必要があ
る。この代掻き期間中に補給すべき日減り水量を算出す
るためのデータが、前記の「日減り水深データ」であ
る。すなわち、ある田の代掻きのために必要な水量は、
代掻き面積と「代掻き水深」とを掛けた水量だけでは足
りず、代掻き面積と「代掻き水深及び代掻き期間中に日
減りする水深の合計水深」とを掛けた水量でなくてはな
らない。本実施形態では、各田の「代掻き水深」と前記
「代掻き期間中の日減り水深」との双方を合わせた水深
のデータを、「代掻き時の水深データ」と定義してい
る。
【0018】また、図1において、4は、前記代掻き面
積算出部2からの前記田の代掻き面積のデータ(前述の
ようにポリゴンデータにより自動的に算出される田の面
積又はその代掻き面積データ)、前記代掻き時の水深デ
ータ等入力部3からの前記田の代掻き時の水深データ、
及び各田の代掻き期間(代掻き日数)、及び送水効率に
基づいて、前記田の代掻き時の単位時間当たり必要水量
を自動的に算出するための代掻き時の必要水量算出部で
ある。図55は、この各田の代掻き時の必要水量算出部
4の動作を説明すための図である。図55の「1.緒
言」の欄の中の、かんがい面積、日減水深、日潅水時
間、送水効率、管の流速係数、管内流速、及び、主管の
口径などの各項目には、本実施形態による農水管網解析
を行うときの最初の段階で(すなわち、前記の用水計画
初期設定画面の中で)、ユーザーが手入力などによりデ
ータを入力しておく。また、図55の「2.用水量」の
欄の「水田 かんがい面積」の項目には、図1に示す各
田の代掻き面積算出部2が前記ポリゴンデータに基づい
て自動的に算出した代掻き面積データが表示される。ま
た、図55の「2.用水量」の欄の「畑 かんがい面
積」、「日減水深(補給水)」及び「送水効率」の各項
目には、図55の「1.緒言」においてユーザーが手入
力したデータがそのまま表示される。さらに、図55の
「2.用水量」の欄の下端に配置された各田の「代掻き
時の1日当たり必要水量」又は「代掻き時の1時間当た
り必要水量」の項目(図55において、”2,78
3”,”116.0”という数値が表示されている項
目)には、図1の前記各田の代掻き時の必要水量算出部
4が自動算出した必要水量データが、表示される。
【0019】また、図1において、12は、前記各田の
代掻き時の必要水量算出部4からのデータに基づいて、
(各配水ブロック内の各田の代掻き時の必要水量を合計
することにより)各配水ブロックの代掻き時の必要水量
を算出するための、各ブロック内代掻き時の必要水量算
出部である。また、図1において、20は、前記各ブロ
ック内代掻き時必要水量算出部12からの各配水ブロッ
ク内代掻き時の必要水量に基づいて、各配水ブロックの
代掻きが終わった後に必要となる補給水量(代掻きのた
めに必要な水量が供給された後の水の自然減などに対応
して必要となる単位時間当たり必要補給水量)を算出す
るための各ブロック内必要補給水量算出部である。
【0020】また、図1において、13は、配水池から
各配水ブロックまでの幹線管路の長さを入力し保存(記
録)するための幹線管路長入力部である。また、14
は、配水池のローウォーターレベル(配水タンク内の水
量が減ったときの最低水位のレベル)を入力し保存する
ためのローウォーターレベル入力部である。また、15
は、各配水ブロック内の各節点間の管路の長さを入力し
保存するための管路長入力部である。また、16は、各
配水ブロック内の各田の節点及びその他の節点の地盤高
(本実施形態においては、この「各田の節点の地盤高の
データ」として、「各田の地盤高のデータ」をそのまま
使用するようにしてもよい)を入力し保存するための節
点高さ入力部である。
【0021】また、図1において、17は、前記各ブロ
ック内代掻き時の必要水量算出部12からの各配水ブロ
ック毎の代掻き時の必要水量(単位時間当たり水量)
と、前記各ブロック内必要補給水量算出部20からの各
配水ブロックの代掻き後の必要補給水量(単位時間当た
り水量)と、前記幹線管路長入力部13からの幹線管路
長データと、前記ローウォーターレベル入力部14から
のローウォーターレベルと、前記管路長入力部15から
の各配水ブロック内管路長データと、前記節点高さ入力
部16からの各配水ブロック内の各田の節点及びその他
の節点の地盤高(又は各田の地盤高)とに基づいて、幹
線管路の必要口径、各配水ブロック内の各管路の必要口
径、及び、各配水ブロック内の各田の有効動水頭を算出
するための「幹線管路の必要口径、各配水ブロック内管
路の必要口径、及び各田の有効動水頭算出部」である。
【0022】また、図1において、18は、前記「幹線
管路の必要口径、各配水ブロック内管路の必要口径、及
び各田の有効動水頭算出部」17が算出した幹線管路の
必要口径のデータに基づいて、幹線管路の各部分につい
て、適正な口径を決定するための幹線管路の適正口径決
定部である。
【0023】また、図1において、19は、前記幹線管
路の適正口径決定部18からの適正口径と、前記幹線管
路長入力部13からの幹線管路長データと、前記ローウ
ォーターレベル入力部14からのローウォーターレベル
と、前記管路長入力部15からの管路長データと、前記
節点高さ入力部16からの各配水ブロック内の各田の節
点の地盤高(又は各田の地盤高)及びその他の節点の地
盤高とに基づいて、各配水ブロック内の各田の有効動水
頭を算出するための有効動水頭算出部、である。
【0024】なお、ここで、前記の「幹線管路の必要口
径、各配水ブロック内管路の必要口径、及び各田の有効
動水頭算出部」17、前記幹線管路の適正口径決定部1
8、及び前記各田の有効動水頭算出部19の動作を、図
53及び図54を参照して説明する。
【0025】図53(a)において、21は配水池、2
2,23,24,25,26はそれぞれ前記配水池21
と配水ブロックA,B,Cとを結ぶ幹線管路である。ま
た、図53(a)において、は前記幹線管路22と配
水池21とを接続する節点、、、及びは前記幹線
管路23,25,26をそれぞれ前記配水ブロックA,
B,Cに接続する節点、は前記幹線管路22、23、
及び24を互いに接続する節点、は前記幹線管路2
4、25、及び26を互いに接続する節点、である。な
お、この例では、各配水ブロックA,B,Cへの代掻き
時の用水の供給は、配水ブロックAへの代掻き時の用水
の供給が終了したら、配水ブロックBへの代掻き時の用
水の供給を行い、この配水ブロックBへの代掻き時の用
水の供給が終了したら、配水ブロックCへの代掻き時の
用水の供給を行うというように、A,B,Cの順序で、
行われるものとする。
【0026】まず、前記「幹線管路の必要口径、各配水
ブロック内管路の必要口径、及び各田の有効動水頭算出
部」17により、配水ブロックAの代掻き時の必要水量
(配水ブロックA内の代掻き必要水量と配水ブロックA
内の必要補給水量の合計水量)に基づいて、配水池21
から配水ブロックAまでの幹線管路22及び23の必要
口径を算出する(図54のステップS1参照)。この場
合は、幹線管路22,23の必要口径として、φ200
mmが算出されたとする。次に、前記「幹線管路の必要
口径、各配水ブロック内管路の必要口径、及び各田の有
効動水頭算出部」17により、配水ブロックBの代掻き
時の必要水量(配水ブロックB内の代掻き必要水量と配
水ブロックB内の必要補給水量の合計水量)と、配水ブ
ロックAの代掻き完了後の水の自然減に対応するための
必要補給水量(通常は、配水ブロックAの代掻き必要水
量の約10〜20%程度の水量とする)とに基づいて、
配水池21から配水ブロックBまでの幹線管路22,2
4及び25の必要口径を算出する(図54のステップS
2参照)。この場合は、幹線管路22,24及び25の
必要口径として、φ150mmが算出されたとする。次
に、前記「幹線管路の必要口径、各配水ブロック内管路
の必要口径、及び各田の有効動水頭算出部」17によ
り、配水ブロックCの代掻き時の必要水量(配水ブロッ
クC内の代掻き必要水量と配水ブロックC内の必要補給
水量の合計水量)と、配水ブロックA及びBの代掻き後
の必要補給水量とに基づいて、配水池21から配水ブロ
ックCまでの幹線管路22,24及び26の必要口径を
算出する(図54のステップS3参照)。この場合は、
幹線管路22,24及び26の必要口径として、φ30
0mmが算出されたとする。
【0027】以上のステップS1〜S3により、各幹線
管路の必要口径は、次のように算出された。 配水池21−配水ブロックA間:幹線管路22,23共
に、φ200mm 配水池21−配水ブロックB間:幹線管路22,24,
25共に、φ150mm 配水池21−配水ブロックC間:幹線管路22,24,
26共に、φ300mm
【0028】本実施形態では、次に、ステップS4に進
み、前記幹線管路22〜26の中で、配水池21から各
配水ブロックA,B,Cまでのルートが互いに重複して
いる部分、すなわち、図53(a)の幹線管路22及び
24については、前記ステップS1〜S3においてそれ
ぞれ算出された必要口径の中の最大値を、「幹線管路2
2及び24の適正口径」と決定する(なお、前記の幹線
管路の中の重複する部分について、各ステップS1,S
2,S3で求められた必要口径の中の最大値を、その適
正口径として選択・決定する動作は、ユーザーが自分で
選択・決定してもよいし、コンピュータプログラムによ
り自動的に選択・決定するようにしてもよい)。また、
互いに重複していない部分、すなわち、図53(a)の
幹線管路23,25及び26については、前記ステップ
S1〜S3において算出された必要口径を、そのまま幹
線管路23,25,26の適正口径と決定する。その結
果、幹線管路22〜26の適正口径は、図53(b)の
ように決定される。
【0029】次に、本実施形態では、前記ステップS4
において決定された幹線管路22〜26の適正口径に基
づいて、もう一度、各配水ブロックA,B,C内の各田
の有効動水頭を算出する(図54のステップS5)。す
なわち、本実施形態では、前記ステップS1〜S3にお
いて幹線管路の必要口径を算出されたときに、この「幹
線管路の必要口径」と、前記幹線管路長入力部13から
の幹線管路長データと、前記ローウォーターレベル入力
部14からのローウォーターレベルと、前記管路長入力
部15からの配水ブロック内管路長データと、前記節点
高さ入力部16からの各配水ブロック内の各田の節点の
地盤高(又は各田の地盤高)及びその他の節点の地盤高
とに基づいて、各配水ブロックA,B,C内の各田の有
効動水頭を算出するようにしているが、本実施形態にお
いては、それだけでなく、その後、前記ステップS4に
おいて「幹線管路の適正口径」が算出されたときに、こ
の「幹線管路の適正口径」と、前記幹線管路長入力部1
3からの幹線管路長データと、前記ローウォーターレベ
ル入力部14からのローウォーターレベルと、前記管路
長入力部15からの配水ブロック内管路長データと、前
記節点高さ入力部16からの各配水ブロック内の各田の
節点の地盤高(又は各田の地盤高)及びその他の節点の
地盤高とに基づいて、各配水ブロックA,B,C内の各
田の有効動水頭をもう一度算出するようにしている。何
故、本実施形態において、このように計2回も各配水ブ
ロック内の各田の有効動水頭の計算をしているのかとい
うと、幹線管路の口径が異なれば、配水池21からの供
給される幹線管路内の水流の抵抗値が異なってくる結
果、各配水ブロックA,B,C内の有効動水頭も異なる
ことになる。そのため、本実施形態では、前記ステップ
S4において幹線管路の適正口径が算出されたとき、改
めて、もう一度、各配水ブロックA,B,C内の各田の
有効動水頭を算出することにより、各田毎の正確な有効
動水頭を求めるようにしているのである。
【0030】また、図1において、8は、前記有効動水
頭算出部19からの各田毎(又は各田の節点毎)の有効
動水頭に基づいて、一つ又は複数の配水ブロックの各田
について、その有効動水頭に対応するランク(前記有効
動水頭の大きさに応じて決められるクラス・等級)を、
各田毎に割り当てるランク割り当て部である。
【0031】また、図1におて、9は、前記ランク割り
当て部8からの各田毎のランクと、前記背景図・節点・
管路等記録部1からの地図データとに基づいて、一つの
配水ブロック内の各田について、地図画面上でそのラン
クの表示を行うためのランク表示部である。例えば、前
記ランク表示部9は、地図画面上で、一つ又は複数の配
水ブロック内の各田について、そのランクに応じた色を
それぞれカラー表示するようにする。
【0032】また、図1において、10は、前記各田の
有効動水頭算出部19からの各田毎の有効動水頭と、前
記背景図・節点・管路等記録部1からの地図及び管路の
データ(各配水ブロック内の各田及び管路の相互位置関
係を示すデータ)などに基づいて、前記のユーザーが指
定した配水ブロック内の各節点間の管路における代掻き
時の用水の流れ方向を算出する流れ方向算出部である。
【0033】また、図1において、11は、前記流れ方
向算出部10からの流れ方向のデータと、前記背景図・
節点・管路等記録部1からの地図及び管路のデータ(各
配水ブロック内の各田及び管路の相互位置関係を示すデ
ータ)などに基づいて、前記地図画面上で、前記のユー
ザーが指定した配水ブロック内の各節点間の管路につい
て、その水の流れ方向を矢印で表示するための矢印表示
部である。
【0034】本実施形態の動作.次に、本実施形態の動
作を、主としてユーザーの操作方法の観点から、図面を
参照して説明する。背景図トレース入力 まず、本実施形態を使用する前に、実寸又はこれに近い
寸法から成る農地の地図(紙媒体)をスキャナで読み込
んで、背景地図データ(ラスターデータ)を作成する。
そして、この背景地図データ(ラスターデータ)を元
に、地図画面上で、ユーザーレイヤ1〜5を使用して、
道路等、畦(あぜ)、水路、家屋等を、ベクトルデータ
にてトレース入力する。また、前記背景地図を元に、各
水田の輪郭線を、ポリゴンデータ(ベクトル)にてトレ
ース入力する。以上により、農地の地図を作成する(図
2参照)。
【0035】節点入力 次に、このトレースした農地の地図画面上に、各節点を
入力する。これらの節点は、例えば、水田用の給水栓の
箇所、畑用のスプリンクラーの管路との接続点となる箇
所、管路の交点や変化点などの箇所に、入力する(図3
参照)。また、これらの各節点毎に画面表示されるダイ
アログボックスを使用して、その地盤高などの属性を入
力する。すなわち、前記の各節点の属性については、一
つ又は複数の節点を指定して、その指定した節点に対応
するダイアログボックスを開くことにより、新規入力、
訂正入力、複数節点の一括編集などが可能である(図4
参照)。本実施形態では、前記の水田や畑の節点の地盤
高は、水田や畑の地盤高(計画地盤高)と同じとみなす
ようにしている。また、各節点の入力は、配水池(配水
タンク)から各配水ブロック毎の幹線管路へ、幹線管路
から各配水ブロック内の管路(支線管路)へ、という順
で、路線毎に、水の上流側より順次入力していく。本実
施形態では、節点には、その入力順に、節点No.が付
けられる(図3参照。上流側から節点No.が昇順で付
けられていれば解析結果のチェック等が容易であるた
め)。
【0036】配水池入力 次に、前記農地の地図画面上に、配水池となる節点を入
力する(図5参照)。そして、この配水池の低水位(ロ
ー・ウォーター・レベル(LWL)。水が減ったときの
水位)や名称などの属性を、この配水池に対応するダイ
アログボックスにより入力する(図6参照)。
【0037】管路入力 次に、前記農地の地図画面上に、管路を入力する(図7
参照)。管路の入力は、配水池から各配水ブロック毎の
節点までの幹線管路へ、幹線管路から各配水ブロック中
の各節点までの管路(支線管路)へ、という順で、路線
毎に水の上流側から順次入力する。この場合、入力順に
管路No.が自動的に付けられる(上流側から管路N
o.が昇順で付けられていれば、解析結果のチェック等
が容易であるため。また、各管路について、その管種
(管の材料・種類)、節点間の管の長さ、節点間の流速
係数、仮の口径などの属性を入力する。この各管路の属
性の入力については、対応する一つ又は複数の管路を指
定して、対応するダイアログボックス(管路番号、管
種、管長、口径、流速係数などの入力項目がある)を開
くことにより、新規入力、訂正入力、複数管路の一括編
集などが可能である(図8参照)。
【0038】水田及び畑のポリゴン図形入力 本実施形態による農水管網解析システムは、水田への用
水量の自動算出(畑への用水量は手入力)と、その管網
配管の口径自動算出と解析動水圧結果のランク表示と
を、その特徴としている。すなわち、本実施形態では、
ユーザーは、各水田について、それをマウス等で指定し
て対応するダイアログボックスを開き、その水田の地盤
高、その水田名称などの属性を入力する(図9参照)。
本実施形態では、各水田の代掻き面積は、図形入力され
た水田ポリゴンを使用して自動算出され、この自動算出
された代掻き面積の数値が、前記ダイアログボックスに
自動表示される(図9の中のダイアログボックス参照。
なお、ユーザーは、この自動算出・自動表示された代掻
き面積の数値を訂正したいときは、訂正したい数値を手
入力できる)。また、本実施形態では、各水田の代掻き
時の時間当たり必要水量(各水田の代掻き必要水量と必
要補給水量の合計水量)は、前記の自動算出された代掻
き面積に基づいて自動算出され、その自動算出された代
掻き時の時間当たり必要水量が、前記ダイアログボック
スに自動表示される(図9の中のダイアログボックスの
中の「代掻面積」と「用水量」の項目を参照)。
【0039】用水計画データの入力 代掻き期間(代掻き日数及び日潅水時間)、代掻き水
深、日減水深、送水効率、流速係数などのデータを、対
応するダイアログボックスなどを使用して、変数値とし
て入力する。また、給水栓、スプリンクラーなどの作動
圧・性能流量を、対応するダイアログボックスなどを使
用して、固定値として入力する。
【0040】配水ブロックの入力 水田・畑の総面積と代掻き日数(代掻き期間)などを考
慮して、配水ブロックが決定される(どの水田や畑を一
つの配水ブロックに含ませるかが決定させる)。この配
水ブロックは、農水設計条件の一要因として提示され
る。同一時に代掻きする水田及び散水する畑を、同一ブ
ロックとして位置付けする。具体的には、画面上のメニ
ューバーの「管路図編集」−「配水ブロック」コマンド
を選択し、「配水ブロック入力」ダイアログボックスを
用いて、設計条件に即した配水ブロック化を行う(ポリ
ゴンデータにて入力。図10参照)。1ブロックのブロ
ック化を終了後、ブロック化が成されていない水田・畑
が無いかを確認する(図11参照)。
【0041】仕切弁の入力 配水ブロック毎に代掻き用水を供給するためには、適正
な仕切弁の配置が必要である。仕切弁の開閉状態の更新
は、ブロック別の管網解析時には不可欠の作業となる。
具体的には、画面上のメニューバーの「管路図作成」−
「仕切弁」コマンドを選択し、仕切弁を配する管路を指
示し、「仕切弁新規入力」ダイアログボックスを用いて
配水ブロック化に即した仕切弁配置を行う(図12参
照)。
【0042】配水ブロック毎の管網解析 対象とする配水ブロックにのみ代掻き用水を供給するた
めの対象配水ブロックの確認、仕切弁の開閉、及び、代
掻きを終えた配水ブロックへの(水の自然減などに対応
するための)補給水を節点流出流量として解析上持たせ
る節点の特定など、農水管網解析を行うに際してユーザ
ーが行う必要のある手作業、並びに、その後の管網解析
の手順について以下に説明する。
【0043】1.全域を表示し、メニューバーの「表
示」−「レイヤ設定」コマンドを選択し、水田と畑の表
示をONにする。 2.メニューバーの「管路図編集」−「属性検索」−
「配水ブロック別面積」コマンドを選択し、各ブロック
名称の行をフォーカスし、配水ブロック化の忘れ・間違
いが無いことを確認する(図13参照)。 3.最初に管網解析を行うAブロックにおいて、順次、
メニューバーの「管路図作成」−「給水栓」コマンド又
は「スプリンクラー」コマンドにて、給水栓又はスプリ
ンクラーを水田又は畑に入力する(図14、図15参
照)。 4.Aブロックの管網解析を行うに当たり、仕切弁の開
閉状態を確認する(図16参照)。
【0044】5.メニューバーの「管路図作成」−「管
網解析」コマンドを選択し、管網解析を行う配水ブロッ
クの1箇所の水田又は畑を指示する。すると、この指示
した水田又は畑を含む配水ブロック(これから管網解析
を行うAブロック)が強調表示されるので、配水ブロッ
ク化の忘れ箇所の再確認ができ、次に「水田ブロックテ
キスト出力」ダイアログボックスの「管網解析画面」ボ
タンをマウスでクリックする(図17参照)。 6.図17の「水田配水抽出」ダイアログボックス(流
出節点番号、抽出管路、抽出節点、口径算出モード、な
どの項目がある)の「抽出開始」ボタンにて、解析ルー
トの確立をする(強調表示された管網解析を行うAブロ
ック及び管路の解析ルートを画面上にて確認する。図1
8参照)。 7.「水田配水抽出」ダイアログボックスの中の「口径
算出モード」の中の「自動モード」を選択して、「管網
解析」ボタンをクリックし、管網解析を行う(図19参
照)。 8.図19の画面において、「解析データ」ボタンをマ
ウスでクリックすることにより、「解析データ」ダイア
ログボックス(このダイアログボックスは、「節点デー
タ」の欄の中に、節点番号、節点地盤高、流出流量、有
効動水頭などのデータ項目を有しており、また、「管路
データ」の欄の中に、管路番号、区間(節点−A)、区
間(節点−B)、地盤高(節点−A)、地盤高(節点−
B)、管路必要口径、などのデータ項目を有している)
が表示される(図20参照)。
【0045】9.図20の画面において、上記「節点デ
ータ」における有効動水頭、及び、「管路データ」にお
ける管口径を、それぞれチェックする。なお、節点デー
タ・管路データの中の各節点番号・管路番号に該当する
節点・管路を地図の画面中央に強調表示させたいとき
は、「解析データ」ダイアログボックスの中で該当する
節点・管路を選択して「移動」ボタンをクリックするこ
とにより、その該当する箇所が画面中央に移動し、その
箇所が強調表示(例えば、緑色)される(図21、図2
2参照。図21は「節点への移動」、図22は「管路へ
の移動」の場合を示している)。 10.Aブロックにおける1回目の管網解析結果を保存
・印刷出力する(図23参照)。なお、図23の管路の
口径図を印刷するときは、図24に示すように、不要な
レイヤをOFFにする(節点番号図を印刷する場合も同
様)。
【0046】11.次に、Bブロックの管網解析を行う
に当たり、仕切弁の開閉状態を更新する(図25参
照)。 12.メニューバーの「管路図編集」−「補給水設定」
コマンドを選択し、先に代掻き(代掻き時の管網解析)
を行ったAブロックにフォーカスを当て、Aブロックの
集計補給水量(Aブロック内の代掻き後の水の自然減な
どに対応するための補給水量)を算出し、その算出した
必要補給水量を、Aブロックの節点箇所に「設定」する
(図26参照)。 13.Aブロックと同様に、メニューバーの「管路図作
成」−「管網解析」−「水田配水抽出」コマンドを選択
し(流出節点番号、抽出管路、抽出節点、口径算出モー
ド、などの項目を有するダイアログボックスの画面が表
示される)、その画面上で「抽出開始」ボタンにて解析
ルートを確立する(図27参照)。 14.「水田配水抽出」ダイアログボックスの口径算出
「自動モード」を選択し、「管網解析」ボタンをクリッ
クして解析データを表示し、節点データにおける有効動
水頭、及び、管路データにおける管口径を、それぞれチ
ェックする(図28参照)。 15.Bブロックにおける1回目の管網解析結果を保存
・印刷出力する(図29参照)。
【0047】16.次に、Cブロックの管網解析を行う
に当たり、仕切弁の開閉状態を更新する(図30参
照)。 17.同様に、「管路図編集」−「補給水設定」コマン
ドを選択し、先に代掻き(代掻き時の管網解析)を行っ
たAブロックとBブロックにフォーカスを当て、それら
の集計補給水量(AブロックとBブロックとの代掻き後
の水の自然減などに対応するための必要補給水量)を算
出し、その算出した集計補給水量を、Aブロック及びB
ブロックの節点箇所に「設定」する(図31参照)。 18.Aブロック及びBブロックと同様に、メニューバ
ーの「管路図作成」−「管網解析」−「水田配水抽出」
コマンドを選択し(流出節点番号、抽出管路、抽出節
点、口径算出モード、などの項目を有するダイアログボ
ックスの画面が表示される)、その画面上の「抽出開
始」ボタンにて解析ルートを確立する(図32参照)。 19.「水田配水抽出」ダイアログボックスの口径算出
「自動モード」を選択し、「管網解析」ボタンをクリッ
クして解析データを表示し、節点データにおける有効動
水頭などのデータ、及び、管路データにおける管口径な
どのデータをそれぞれチェックする(図33参照)。 20.Cブロックにおける1回目の管網解析結果を保存
・印刷出力する(図34参照)。
【0048】21.Dブロックの管網解析を行うに当た
り、仕切弁の開閉状態を更新する(図35参照)。 22.同様に、「管路図編集」−「補給水設定」コマン
ドを選択し、先に代掻きを行ったAブロック、Bブロッ
ク、及びCブロックにフォーカスを当て、それらの集計
補給水量を、Aブロック、Bブロック及びCブロックの
節点箇所に設定する(図36参照)。 23.Aブロック、Bブロック、及びCブロックにおけ
ると同様に、メニューバーの「管路図作成」−「管網解
析」−「水田配水抽出」コマンドを選択し、「抽出開
始」ボタンにて解析ルートを確立する(図37参照)。 24.「水田配水抽出」ダイアログボックスの口径算出
「自動モード」を選択し、「管網解析」ボタンをクリッ
クして解析データを表示し、節点データにおける有効動
水頭、及び、管路データにおける管口径を、それぞれチ
ェックする(図38参照)。 25.Dブロックにおける1回目の管網解析結果を保存
・印刷出力する(図39参照)。 26.以上により、1回目の農水管網解析は終了する。
【0049】27.次に、以上により印刷されたA〜D
ブロックの管路口径図を元に、幹線の管路口径を決定す
る(図40参照)。この場合、配水池から各配水ブロッ
クへの幹線管路が重複する部分については、各配水ブロ
ックについて算出された幹線管路の必要口径の最大値
を、幹線管路の適正口径として決定する(図53、図5
4、及びこれらの図についての前記説明を参照)。この
適正口径の決定は、ユーザーの手入力で行ってもよい
し、コンピュータプログラムにより自動的に比較・決定
してもよい。 28.続いて、2回目の管網解析を行う。図40のよう
に幹線管路の口径を変更して、且つ、Aブロックの解析
を行うに当たりAブロックまでの幹線上に存在する仕切
弁では操作できない流出箇所(給水栓とスプリンクラ
ー)を消去する必要がある(図41参照)。 29.Aブロック用に仕切弁の開閉状態を更新し、再
度、管網解析を行う。但し、2回目の管網解析は、口径
算出モードを「手動モード」にて行う(図42参照)。 30.管網解析結果が表示されると、帳票を出力したい
場合は、節点と管路を選択し、「印刷」ボタンをクリッ
クする(図43参照)。
【0050】31.解析結果が節点番号図(各ブロック
共通)や口径図の場合は、図44のような出力が得られ
る。 32.ユーザーは、Aブロックにおける各水田や畑の解
析結果の有効動水頭をビジュアルに「ランク表示」させ
ることができる。まず、メニューバーの「管路図作成」
−「有効動水頭別色塗表示」コマンドを選択し、有効動
水頭の数値を必要に応じて変更し、「表示」ボタンをク
リックすることにより、ランク表示ができる(図45参
照)。 33.Bブロックは先に消去した給水栓とスプリンクラ
ーを入力し、補給水を与えて再度解析を行う(図46参
照)。 34.Bブロックの有効動水頭における「ランク表示」
は図47のようになる。 35.Cブロックも補給水を与えて再度解析を行う(図
48参照)。 36.Dブロックは、先に消去した給水栓とスプリンク
ラーを入力し、補給水を与えて再度解析を行う(図49
参照)。 37.管網解析結果の全体(配水ブロックA,B,C,
Dを含む)のランク表示は図50のとおりである。
【0051】38.本実施形態による農水管網解析シス
テムの特徴の一つは、従来の管網解析では得られなかっ
た解析結果(有効動水頭など)のビジュアルな「ランク
表示」を可能としたことである(図50、図51参
照)。また、本実施形態では、各解析結果毎に水の流れ
方向を「矢印」にて表示したり(図51参照)、水田・
畑の属性を「バルーン表示」したり(図51参照)、管
路を口径別にラクン分けして、それぞれのランク毎に
「色塗表示」すること(図52参照)も可能である。
【0052】39.以上に説明した本実施形態による農
水管網解析システムによる管路図の管網解析の成果品
(解析の条件や結果の出力・表示)を纏めると、次のと
おりである。 (1)帳票としての管網解析の結果は、「解析データ」
の節点と管路を選択し、「印刷」ボタンをクリックして
管網解析結果を印刷出力する(図43など参照)。 (2)各水田及び畑の属性は、メニューバーの「作図」
−「バルーン」コマンドを選択し、水田及び畑の「名
称」「面積」「地盤高」をバルーン表示し、メニューバ
ーの「ファイル」−「地図印刷」コマンドを選択して印
刷出力する(図50、図51、図52など参照)。 (3)解析結果の帳票と位置関係を突き合わせるため、
管路の番号と管種と口径、及び節点の番号をメニューバ
ーの「管路図作成」−「属性表示」−「管路]コマンド
及び「節点」コマンドを選択し、それぞれの属性を表示
させ、メニューバーの「ファイル」−「地図印刷」コマ
ンドを選択してそれぞれを印刷出力する。 (4)管路における解析結果の用水の流れ方向は、メニ
ューバーの「管路図作成」−「流路方向表示」コマンド
を選択し管路に管網解析結果による用水の流れ方向を表
示させ、メニューバーの「ファイル」−「地図印刷」コ
マンドを選択して印刷出力する。 (5)管路図全域における管網解析結果を、メニューバ
ーの「管路図作成」−「有効動水頭別色塗表示」コマン
ドを選択し、各水田及び畑の管網解析結果での有効動水
頭を色別ランク表示し、メニューバーの「ファイル」−
「地図印刷」コマンドを選択して印刷出力する。 (6)通常、解析の第二順目における各配水ブロックに
おける「手動モード」での管網解析結果と、その他前記
(2)〜(5)の関係図面を成果品とする。
【0053】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の農水管
網解析システムによれば、水田への代掻き時の必要水量
を算出するときに、前記水田の面積又は代掻き面積をユ
ーザーがいちいち計算することなく自動的に算出できる
ようにしたので、田の面積又は代掻き面積を使用して行
う各配水ブロック内の管路の必要口径の計算や各田の有
効動水頭の計算などの管網解析を、ユーザーが極めて容
易に行えるようになる。
【0054】また、特に、本発明の農水管網解析システ
ムによれば、各田の代掻き完了時における代掻き水深
と、各田に供給された代掻き用水の一部がその代掻き期
間中に地下浸透又は蒸発などで日減りしたときのその日
減り水深との合計水深を「代掻き時水深データ」として
入力し、この「代掻き時水深データ」に基づいて、前記
の各田に供給された代掻き用水の一部がその代掻き期間
中に地下浸透又は蒸発などで日減りしたときのその代掻
き期間中の日減り水量を補給するために必要な単位時間
当たり必要補給水量をも含めた「単位時間当たり代掻き
時必要水量」を算出するようにしている。したがって、
本発明によれば、各田への代掻きのために必要な「代掻
き時必要水量」を、「各田に供給された代掻き用水の一
部がその代掻き期間中に地下浸透又は蒸発などで日減り
したときのその代掻き期間中の日減り水量」をも考慮し
ながら、正確且つ適正に求めることができるようにな
る。
【0055】また、本発明の農水管網解析システムによ
れば、各配水ブロックの管網解析結果を数値などで表示
するだけでなく、各配水ブロックの管網解析結果から得
られる各配水ブロック内の各田の有効動水頭のランク
(クラス)や各節点間の管路の水の流れ方向などを画面
上でビジュアルに表示するようにしたので、前記の各田
の有効動水頭や各管路の水の流れなどを、ユーザーが画
面上で一瞥して直感的に視認することができるようにな
る。
【0056】また、本発明による農水管網解析方法によ
れば、各配水ブロックの代掻き時の必要水量だけでな
く、代掻きが完了した他の配水ブロックへの水の自然減
などに対応した必要補給水量や、代掻き用水を供給する
ときの各配水ブロック間の順序をも考慮に入れて、「幹
線管路の適正口径」を求めることができる。さらに、本
発明によれば、このようにして算出された幹線管路の適
正口径をも考慮に入れて、各配水ブロック内の各田の適
正な有効動水頭を、正確に算出することができるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態による農水管網解析システ
ムの概略構成を説明するためのブロック図である。
【図2】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図3】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図4】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図5】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図6】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図7】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図8】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図9】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図10】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図11】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図12】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図13】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図14】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図15】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図16】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図17】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図18】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図19】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図20】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図21】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図22】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図23】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図24】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図25】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図26】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図27】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図28】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図29】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図30】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図31】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図32】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図33】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図34】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図35】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図36】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図37】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図38】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図39】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図40】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図41】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図42】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図43】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図44】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図45】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図46】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図47】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図48】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図49】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図50】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図51】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図52】 本実施形態の動作を説明するための図であ
る。
【図53】 本実施形態による幹線管路の適正口径を求
める動作を説明するための図である。
【図54】 本実施形態による幹線管路の適正口径を求
める動作を説明するための図である。
【図55】 本実施形態において、図1の各田の代掻き
時の必要水量算出部4の動作を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 背景図・節点・管路等記録部 1a 背景図データ入力部 1b 節点・管路等入力部 2 各田の代掻き面積算出部 3 各田の代掻き時の水深データ等入力部 4 各田の代掻き時の必要水量算出部 8 各田のランク割り当て部 9 ランク表示部 10 水の流れ方向算出部 11 矢印表示部 12 各ブロックの代掻き時の必要水量算出部 13 幹線管路長入力部 14 配水池のローウォーターレベル入力部 15 各ブロック内管路長入力部 16 各ブロック内の節点高さ入力部 17 幹線管路の必要口径、各ブロック内管路の必要口
径、及び各田の有効動水頭算出部 18 幹線管路の適正口径決定部 19 各田の有効動水頭算出部 20 各ブロックの代掻き後の必要補給水量算出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A01G 25/16 A01G 25/16 E03B 11/00 E03B 11/00 Z (56)参考文献 特開 昭60−164870(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/50 - 17/50 650 A01G 25/00 501 E03B 11/00 特許ファイル(PATOLIS) JICSTファイル(JOIS)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地図を画面に表示しながら、一つ又は複
    数の田又は畑などの農地から成る一つ又は複数の配水ブ
    ロック内の管網解析又は前記複数の配水ブロックを含む
    エリア内の管網解析を行うための農水管網解析システム
    であって、 実寸又はこれに近似した寸法から成る複数の田又は畑な
    どの農地を含む地図データを記録する地図データ記録手
    段であって、前記各田の形状をポリゴンデータにより形
    成することにより、前記各田の面積又は代掻き面積を前
    記ポリゴンデータから自動的に算出できるように前記各
    田の形状を記録しておくための地図データ記録手段と、 前記地図データ記録手段に記録された前記各田のポリゴ
    ンデータに基づいて、前記各田の面積又は代掻き面積を
    自動的に算出するための代掻き面積算出手段と、 前記各田に供給される代掻き用水の水深を示す「代掻き
    時水深データ」を入力するための代掻き時水深データ入
    力手段と、 前記代掻き面積算出手段からの前記各田の面積又は代掻
    き面積のデータ、及び、前記代掻き時水深データ入力手
    段からの前記各田の代掻き時水深データに基づいて、前
    記各田についての「単位時間当たり代掻き時必要水量」
    を自動的に算出するための代掻き時必要水量算出手段
    と、を含むことを特徴とする農水管網解析システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記代掻き時水深データ入力手段は、各田の代掻き完了
    時における代掻き水深と、各田に供給された代掻き用水
    の一部がその代掻き期間中に地下浸透又は蒸発などで日
    減りしたときのその代掻き期間中の日減り水深との合計
    水深を、「代掻き時水深データ」として入力するもので
    あり、 前記代掻き時必要水量算出手段は、前記「代掻き時水深
    データ」に基づいて、前記の各田に供給された代掻き用
    水の一部がその代掻き期間中に地下浸透又は蒸発などで
    日減りしたときのその代掻き期間中の日減り水量を補給
    するために必要な単位時間当たり必要補給水量をも含め
    た「単位時間当たり代掻き時必要水量」を算出するもの
    である、ことを特徴とする農水管網解析システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、さらに、 一つ又は複数の田又は畑などの農地から成る一つ又は複
    数の配水ブロック、この各配水ブロックへ供給される水
    を溜めておく配水池又はタンク、前記配水池又はタンク
    と各配水ブロックとを結ぶ幹線管路、各配水ブロック内
    の前記田又は畑などの農地毎に一つ又は複数個備えられ
    る節点、及び、これらの各節点の間を結ぶ管路を、前記
    地図データと関連付けて記録するための節点・管路等記
    録手段と、 前記配水池又はタンクのローウォーターレベルを入力す
    るためのローウォーターレベル入力手段と、 前記幹線管路の長さを自動又は手動にて入力するための
    幹線管路長入力手段と、 前記各配水ブロック内における各田の節点と他の節点と
    を結ぶ管路の長さを自動又は手動にて入力するためのブ
    ロック内管路長入力手段と、 前記各節点の地盤高又は各田の地盤高を入力するための
    節点高さ入力手段と、 前記代掻き時必要水量算出手段からの各田毎の単位時間
    当たり代掻き時必要水量、前記ローウォーターレベル入
    力手段からのローウォーターレベル、前記幹線管路長入
    力手段からの幹線管路長、前記ブロック内管路長入力手
    段からのブロック内管路長、及び、前記節点高さ入力手
    段からの各節点の地盤高又は各田の地盤高に基づいて、
    前記の幹線管路の必要口径、及び、配水ブロック内にお
    ける各田の節点と他の節点とを結ぶ管路の必要口径を算
    出するための管路口径算出手段と、を含むことを特徴と
    する農水管網解析システム。
  4. 【請求項4】 請求項3において、さらに、 前記代掻き時必要水量算出手段からの各田毎の単位時間
    当たり代掻き時必要水量、前記ローウォーターレベル入
    力手段からのローウォーターレベル、前記幹線管路長入
    力手段からの幹線管路長、前記ブロック内管路長入力手
    段からのブロック内管路長、前記節点高さ入力手段から
    の各節点の地盤高又は各田の地盤高、及び、前記ローウ
    ォーターレベルと前記幹線管路長と各配水ブロック内の
    各田毎の代掻き必要水量とから求められる幹線管路の必
    要口径に基づいて、各田毎の有効動水頭を算出するため
    の有効動水頭算出手段と、を含むことを特徴とする農水
    管網解析システム。
  5. 【請求項5】 請求項4において、さらに、 前記有効動水頭算出手段からの各田毎の有効動水頭に基
    づいて、一つ又は複数の配水ブロック内の各田に、その
    有効動水頭に応じて複数のクラスの中の一つを割り当て
    るためのクラス割り当て手段と、 前記クラス割り当て手段からの各田のクラス、前記地図
    データ記録手段からの地図データ、前記節点・管路等記
    録手段からの配水ブロック、節点、及び管路のデータに
    基づいて、前記地図画面上で、前記配水ブロック内の各
    田をそのクラス毎に異なる態様で表示するためのクラス
    分け表示手段と、を含むことを特徴とする農水管網解析
    システム。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5において、さらに、 前記有効動水頭算出手段からの各田毎の有効動水頭に基
    づいて、一つの配水ブロック内の各節点間の管路におけ
    る代掻き時の代掻き用水の流れ方向を算出するための流
    れ方向算出手段と、 前記流れ方向算出手段からの流れ方向、前記地図データ
    記録手段からの地図データ、前記節点・管路等記録手段
    からの配水ブロック、節点、及び管路のデータに基づい
    て、前記地図画面上で、前記各節点間の管路の水の流れ
    方向を矢印で表示するための矢印表示手段と、を含むこ
    とを特徴とする農水管網解析システム。
  7. 【請求項7】 配水池又はタンクからの代掻き時の用水
    を、それぞれが一つ又は複数の田又は畑などの農地から
    成る複数の各配水ブロックA,B,Cごとに、A,B,
    Cの順に供給するための農水管網の設計を行うための農
    水管網解析方法であって、 (a)代掻き用水を最初に供給すべき配水ブロックA内
    の、代掻き期間中の代掻き用水の日減りに対応する代掻
    き期間中の必要補給水量をも含む「単位時間当たり代掻
    き時必要水量」に基づいて、前記配水池又はタンクから
    前記配水ブロックAまでの幹線管路の必要口径を求める
    ステップと、 (b)前記配水ブロックAへの代掻き用水の供給完了
    後、その次に代掻き用水を供給すべき配水ブロックB内
    の前記「単位時間当たり代掻き時必要水量」と、「配水
    ブロックA内の代掻きが完了した後における単位時間当
    たり必要補給水量」とに基づいて、前記配水池又はタン
    クから前記配水ブロックBまでの幹線管路の必要口径を
    求めるステップと、 (c)前記配水ブロックA及びBへの代掻き用水の供給
    完了後、その次に代掻き用水を供給すべき配水ブロック
    C内の前記「単位時間当たり代掻き時必要水量」と、
    「配水ブロックA及びB内の代掻きが完了した後におけ
    る単位時間当たり必要補給水量」とに基づいて、前記配
    水池又はタンクから前記配水ブロックCまでの幹線管路
    の必要口径を求めるステップと、 (d)前記配水池又はタンクと前記各配水ブロックA,
    B,Cとの間を結ぶ各幹線管路が互いに一部重複してい
    るときは、その重複している部分に関しては、前記
    (a)(b)及び(c)の各ステップでそれぞれ求めた
    各必要口径の最大値を、その重複している部分の適正口
    径と決定するステップと、を含むことを特徴とする農水
    管網解析方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、さらに、 前記(d)のステップの後に、前記(d)のステップで
    決定された幹線管路の適正口径を前提として、配水池又
    はタンクのローウォーターレベル、幹線管路長、各配水
    ブロック内の各田毎の単位時間当たり代掻き時必要水
    量、各配水ブロック内の各管路長、及び、各配水ブロッ
    ク内の各節点の地盤高又は各田の地盤高に基づいて、前
    記配水池又はタンクからの代掻き用水が各配水ブロック
    A,B,Cに順次供給されたときの各配水ブロックA,
    B,C内の各田の有効動水頭を算出するステップ、を含
    むことを特徴とする農水管網解析方法。
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