JP3277026B2 - タイヤ空気圧検出法 - Google Patents
タイヤ空気圧検出法Info
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- JP3277026B2 JP3277026B2 JP13526593A JP13526593A JP3277026B2 JP 3277026 B2 JP3277026 B2 JP 3277026B2 JP 13526593 A JP13526593 A JP 13526593A JP 13526593 A JP13526593 A JP 13526593A JP 3277026 B2 JP3277026 B2 JP 3277026B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、とくに4輪車両におけ
るタイヤ空気圧の減少を車輪速から的確に検出して、車
両の安全性保持と操縦安定性確保を容易に可能とする方
法に関する。
るタイヤ空気圧の減少を車輪速から的確に検出して、車
両の安全性保持と操縦安定性確保を容易に可能とする方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両におけるタイヤ空気圧検出法
としては、特開平3ー135806号公報に例示されて
いるように、車輪に圧力変換器を組み込んで、圧力変換
器の電磁ピックアップ等によりタイヤの空気圧を直接検
出し、車体側にその圧力信号を伝達するものがあるが、
この場合には、タイヤの空気圧を検出するために特別な
センサを設ける必要があると共に、その取り付けのため
車輪に加工が必要となる等コスト的な問題が避けられな
かった。
としては、特開平3ー135806号公報に例示されて
いるように、車輪に圧力変換器を組み込んで、圧力変換
器の電磁ピックアップ等によりタイヤの空気圧を直接検
出し、車体側にその圧力信号を伝達するものがあるが、
この場合には、タイヤの空気圧を検出するために特別な
センサを設ける必要があると共に、その取り付けのため
車輪に加工が必要となる等コスト的な問題が避けられな
かった。
【0003】また、タイヤの空気圧低下に応じた車輪速
度の変動や車体と路面との距離の変動等を検知すること
により、タイヤの空気圧を間接的に検出する方法もある
が、タイヤの空気圧低下に対する車輪速度の変動や車
体、路面間の距離の変動は極めて僅かであって、ハンド
ル操作量や車両の加減速等の動的影響を受けることによ
り検出値が不安定となるため、車両の通常走行時にタイ
ヤ空気圧の減少を的確に検出することは実際上困難であ
った。
度の変動や車体と路面との距離の変動等を検知すること
により、タイヤの空気圧を間接的に検出する方法もある
が、タイヤの空気圧低下に対する車輪速度の変動や車
体、路面間の距離の変動は極めて僅かであって、ハンド
ル操作量や車両の加減速等の動的影響を受けることによ
り検出値が不安定となるため、車両の通常走行時にタイ
ヤ空気圧の減少を的確に検出することは実際上困難であ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、車両の通常
走行時においても、車輪速度の変動からタイヤ空気圧の
低下を確実に検出して、タイヤの破損防止と操縦安定性
を確保できるようにしようとするものである。
走行時においても、車輪速度の変動からタイヤ空気圧の
低下を確実に検出して、タイヤの破損防止と操縦安定性
を確保できるようにしようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明にかか
るタイヤ空気圧検出法は、車両における前後左右の車輪
速度を検出して、上記前後車輪速度の和に対する各対角
車輪速度和間差の比、上記左右前輪速度和に対する上記
左右前輪速度差の比及び上記左右後輪速度和に対する上
記左右後輪速度差の比をそれぞれ演算すると共に、車速
及びステアリング角度をそれぞれ検出し、上記車速が大
きく、かつ、上記ステアリング角度からステアリングの
略中立状態が検出されたとき、上記各対角車輪速度和間
差の比、上記左右前輪速度差の比及び上記左右後輪速度
差の比がそれぞれ正領域、ゼロ領域及び負領域のいずれ
かに含まれる組合せに応じて、タイヤ空気圧が低下して
いる車輪を検出するようにしている。
るタイヤ空気圧検出法は、車両における前後左右の車輪
速度を検出して、上記前後車輪速度の和に対する各対角
車輪速度和間差の比、上記左右前輪速度和に対する上記
左右前輪速度差の比及び上記左右後輪速度和に対する上
記左右後輪速度差の比をそれぞれ演算すると共に、車速
及びステアリング角度をそれぞれ検出し、上記車速が大
きく、かつ、上記ステアリング角度からステアリングの
略中立状態が検出されたとき、上記各対角車輪速度和間
差の比、上記左右前輪速度差の比及び上記左右後輪速度
差の比がそれぞれ正領域、ゼロ領域及び負領域のいずれ
かに含まれる組合せに応じて、タイヤ空気圧が低下して
いる車輪を検出するようにしている。
【0006】
【作用】すなわち、車速が大きく、かつ、ステアリング
角度からステアリングの略中立状態が検出されたとき、
各対角車輪速度和間差の比、左右車輪速度差の比及び左
右後輪速度差の比がそれぞれ正領域、ゼロ領域及び負領
域のいずれかに含まれる組合せに応じて、タイヤ空気圧
が低下している車輪を検出するようにしていて、各対角
車輪速度和間差の比がステアリング操舵量の影響を受け
にくいので、タイヤ空気圧の低下に伴うわずかの車輪速
度変動があっても、車輪速度に影響する他の変動要因を
排除することにより、タイヤ空気圧の低下による車輪速
度変動を誤りなく確実に検出することができる。
角度からステアリングの略中立状態が検出されたとき、
各対角車輪速度和間差の比、左右車輪速度差の比及び左
右後輪速度差の比がそれぞれ正領域、ゼロ領域及び負領
域のいずれかに含まれる組合せに応じて、タイヤ空気圧
が低下している車輪を検出するようにしていて、各対角
車輪速度和間差の比がステアリング操舵量の影響を受け
にくいので、タイヤ空気圧の低下に伴うわずかの車輪速
度変動があっても、車輪速度に影響する他の変動要因を
排除することにより、タイヤ空気圧の低下による車輪速
度変動を誤りなく確実に検出することができる。
【0007】従って、車両の通常走行時においても、タ
イヤ空気圧低下を的確に検出することができる。
イヤ空気圧低下を的確に検出することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。図1において、4輪車両の右前輪FR、左前輪F
L、右後輪RR及び左後輪RLにそれぞれABS用の右
前車輪速センサ1、左前車輪速センサ2、右後車輪速セ
ンサ3及び左後車輪速センサ4が取り付けられ、各車輪
速センサ1、2、3、4からの車輪速パルス信号が車両
に搭載されている中央演算装置5へそれぞれ送られると
共に、車両の操舵装置6に付設された図示しないステア
リングセンサからステアリングパルス信号が中央演算装
置5へ送られ、後記のように、各車輪FR、FL、RR
及びRLの少なくともいずれかのタイヤ空気圧が減少し
たとき、車両のタイヤ空気圧表示部及びまたは警報装置
7に中央演算装置5から信号が送られて、タイヤ空気圧
が減少していることを表示及びまたは警告するようにな
っている。
する。図1において、4輪車両の右前輪FR、左前輪F
L、右後輪RR及び左後輪RLにそれぞれABS用の右
前車輪速センサ1、左前車輪速センサ2、右後車輪速セ
ンサ3及び左後車輪速センサ4が取り付けられ、各車輪
速センサ1、2、3、4からの車輪速パルス信号が車両
に搭載されている中央演算装置5へそれぞれ送られると
共に、車両の操舵装置6に付設された図示しないステア
リングセンサからステアリングパルス信号が中央演算装
置5へ送られ、後記のように、各車輪FR、FL、RR
及びRLの少なくともいずれかのタイヤ空気圧が減少し
たとき、車両のタイヤ空気圧表示部及びまたは警報装置
7に中央演算装置5から信号が送られて、タイヤ空気圧
が減少していることを表示及びまたは警告するようにな
っている。
【0009】中央演算装置5におけるタイヤ空気圧推定
ブロック図が図2として示されている。すなわち、各車
輪FR、FL、RR及びRLに取り付けられた車輪速セ
ンサ1、2、3、4からの車輪速パルス信号が車輪速演
算部10に送られ、車輪速演算部10でそれぞれのパル
ス周期から各車輪の回転速度VFR、VFL、VRR及びVRL
が演算されて、フィルタ11により1.5Hz以上のノ
イズが消去された後、車輪速差演算部12と平均車速演
算部13及び車輪加速度演算部14とに送られる。
ブロック図が図2として示されている。すなわち、各車
輪FR、FL、RR及びRLに取り付けられた車輪速セ
ンサ1、2、3、4からの車輪速パルス信号が車輪速演
算部10に送られ、車輪速演算部10でそれぞれのパル
ス周期から各車輪の回転速度VFR、VFL、VRR及びVRL
が演算されて、フィルタ11により1.5Hz以上のノ
イズが消去された後、車輪速差演算部12と平均車速演
算部13及び車輪加速度演算部14とに送られる。
【0010】車輪速差演算部12では、下記の計算式に
より前後輪速度の和に対する各対角車輪速度和間差の比
(対角車輪速度差比という)A(%)、左右前輪速度和
に対する左右前輪速度差の比(前輪速度差比という)B
(%)及び左右後輪速度和に 対する左右後輪速度差の比
(後輪速度差比という)C(%)がそれぞれ演算され
て、補正部15へ送られる。 A=2・{(VFR+VRL)−(VFL+VRR)}/(VFR+VFL+VRR+VRL) B=2・(VFR−VFL)/(VFR+VFL) C=2・(VRR−VRL)/(VRR+VRL) この場合、対角車輪速度差比Aはステアリング操舵量や
車輪加減速度の影響を受けにくく、タイヤ空気圧の変動
がなければほぼ一定の値を示す。
より前後輪速度の和に対する各対角車輪速度和間差の比
(対角車輪速度差比という)A(%)、左右前輪速度和
に対する左右前輪速度差の比(前輪速度差比という)B
(%)及び左右後輪速度和に 対する左右後輪速度差の比
(後輪速度差比という)C(%)がそれぞれ演算され
て、補正部15へ送られる。 A=2・{(VFR+VRL)−(VFL+VRR)}/(VFR+VFL+VRR+VRL) B=2・(VFR−VFL)/(VFR+VFL) C=2・(VRR−VRL)/(VRR+VRL) この場合、対角車輪速度差比Aはステアリング操舵量や
車輪加減速度の影響を受けにくく、タイヤ空気圧の変動
がなければほぼ一定の値を示す。
【0011】また、平均車速演算部13では全4輪の平
均速度から平均車速が演算され、この平均車速信号を受
けた平均車速判定部16は平均車速が30km/h以上
の比較的大きい時にのみ高位信号をアンドゲート17及
びアンドゲート18へ出力し、低車速時の車輪速演算精
度低下による悪影響が回避されるようになっている。
均速度から平均車速が演算され、この平均車速信号を受
けた平均車速判定部16は平均車速が30km/h以上
の比較的大きい時にのみ高位信号をアンドゲート17及
びアンドゲート18へ出力し、低車速時の車輪速演算精
度低下による悪影響が回避されるようになっている。
【0012】さらに、車輪加速度演算部14では全4輪
の加速度及び減速度が個別に演算され、それらの最大加
速度信号及び最大減速度信号を受けた加減速判定部19
は、その加減速度が−0.05〜0.05Gの範囲に収
まった等速走行判定時にのみ高位信号をアンドゲート1
7及びアンドゲート18へ出力するようにしている。
の加速度及び減速度が個別に演算され、それらの最大加
速度信号及び最大減速度信号を受けた加減速判定部19
は、その加減速度が−0.05〜0.05Gの範囲に収
まった等速走行判定時にのみ高位信号をアンドゲート1
7及びアンドゲート18へ出力するようにしている。
【0013】また、操舵装置6に付設されたステアリン
グセンサからのステアリングパルス信号がステアリング
角度演算部20に送られ、ここで演算されたステアリン
グ角度信号が第1ステアリング中立判定部21に送られ
て、ステアリング角度が左右に2度以内のステアリング
中立判定時にのみ高位信号がアンドゲート17へ出力さ
れるようになっている。
グセンサからのステアリングパルス信号がステアリング
角度演算部20に送られ、ここで演算されたステアリン
グ角度信号が第1ステアリング中立判定部21に送られ
て、ステアリング角度が左右に2度以内のステアリング
中立判定時にのみ高位信号がアンドゲート17へ出力さ
れるようになっている。
【0014】このため、イグニッションキーがONとな
って、平均車速判定部16、加減速判定部19及び第1
ステアリング中立判定部21からそれぞれ高位信号がア
ンドゲート17へ出力されたとき、0.5秒の遅延時間
をおいてアンドゲート17から信号を受けた補正部15
は作動を開始し、電源に接続されてから初回走行時の各
車輪速度差比A、B、Cをそれぞれ256回サンプリン
グし、それらのデータの各平均値を初期値として記憶
し、その後補正部15へ送られてきた各車輪速度差比
A、B、Cから上記初期値をオフセットすることによ
り、タイヤ径の個体誤差や荷重の影響等を補正して、各
車輪速度差比A、B、Cの正確な値が得られるようにな
っており、補正された各車輪速度差比A、B、Cがファ
ジィ推論部22へ入力される。なお、上記初期値はメモ
リバックアップされ、イグニッションキーがOFFとな
った後も記憶されるものとする。
って、平均車速判定部16、加減速判定部19及び第1
ステアリング中立判定部21からそれぞれ高位信号がア
ンドゲート17へ出力されたとき、0.5秒の遅延時間
をおいてアンドゲート17から信号を受けた補正部15
は作動を開始し、電源に接続されてから初回走行時の各
車輪速度差比A、B、Cをそれぞれ256回サンプリン
グし、それらのデータの各平均値を初期値として記憶
し、その後補正部15へ送られてきた各車輪速度差比
A、B、Cから上記初期値をオフセットすることによ
り、タイヤ径の個体誤差や荷重の影響等を補正して、各
車輪速度差比A、B、Cの正確な値が得られるようにな
っており、補正された各車輪速度差比A、B、Cがファ
ジィ推論部22へ入力される。なお、上記初期値はメモ
リバックアップされ、イグニッションキーがOFFとな
った後も記憶されるものとする。
【0015】他方、ステアリング角度演算部20で演算
されたステアリング角度信号は第2ステアリング中立判
定部23にも送られて、ステアリング角度が左右に8度
以内のステアリング中立判定時にのみ高位信号がアンド
ゲート18へ出力されるので、平均車速判定部16、加
減速判定部19及び第2ステアリング中立判定部23か
らそれぞれ高位信号がアンドゲート18へ出力されるこ
とにより、0.5秒の遅延時間をおいてアンドゲート1
8から信号を受けたファジィ推論部22は、補正部15
による初期値の記憶後に作動を開始し、アンドゲート1
8からの信号が停止すればその間作動を中止する。
されたステアリング角度信号は第2ステアリング中立判
定部23にも送られて、ステアリング角度が左右に8度
以内のステアリング中立判定時にのみ高位信号がアンド
ゲート18へ出力されるので、平均車速判定部16、加
減速判定部19及び第2ステアリング中立判定部23か
らそれぞれ高位信号がアンドゲート18へ出力されるこ
とにより、0.5秒の遅延時間をおいてアンドゲート1
8から信号を受けたファジィ推論部22は、補正部15
による初期値の記憶後に作動を開始し、アンドゲート1
8からの信号が停止すればその間作動を中止する。
【0016】上記のように、アンドゲート17及びアン
ドゲート18に遅延時間を設定することにより、ステア
リング操作に対する車体の操向、すなわち、車輪速度の
応答遅れの影響を防止し、かつ、ハンチングの発生を確
実に抑制することにより、システム全体の信頼性を高め
るようにされており、また、第2ステアリング中立判定
部23におけるステアリング中立判定条件が第1ステア
リング中立判定部21のそれよりも緩く設定されている
のは、後記のファジィ推論中に微操舵の影響がカットさ
れるからである。
ドゲート18に遅延時間を設定することにより、ステア
リング操作に対する車体の操向、すなわち、車輪速度の
応答遅れの影響を防止し、かつ、ハンチングの発生を確
実に抑制することにより、システム全体の信頼性を高め
るようにされており、また、第2ステアリング中立判定
部23におけるステアリング中立判定条件が第1ステア
リング中立判定部21のそれよりも緩く設定されている
のは、後記のファジィ推論中に微操舵の影響がカットさ
れるからである。
【0017】ファジィ推論部22におけるファジィ入力
は上記のように補正された各車輪速度差比A、B、Cで
あって、それぞれの前件部メンバシップ関数が図3に示
されており、この場合、各車輪速度差比A、B、Cの正
領域P、負領域N及びゼロ領域Zはそれぞれ不感帯をも
たせるため台形とされ、また、それぞれの領域値は実車
によるチューニング等により適宜定められていて、前件
部メンバシップ値はMIN法により得られるものとす
る。
は上記のように補正された各車輪速度差比A、B、Cで
あって、それぞれの前件部メンバシップ関数が図3に示
されており、この場合、各車輪速度差比A、B、Cの正
領域P、負領域N及びゼロ領域Zはそれぞれ不感帯をも
たせるため台形とされ、また、それぞれの領域値は実車
によるチューニング等により適宜定められていて、前件
部メンバシップ値はMIN法により得られるものとす
る。
【0018】ファジィ推論部22におけるファジィ出力
は各車輪FR、FL、RR及びRLのタイヤ空気圧低下
度とし、それぞれの後件部メンバシップ関数が図4に示
されており、この場合のメンバシップ関数はその後の演
算容易化のため空気圧正常状態S及び空気圧低下状態L
がシングルトン型とされていて、後件部メンバシップ値
はMAX法により得られるものとする。
は各車輪FR、FL、RR及びRLのタイヤ空気圧低下
度とし、それぞれの後件部メンバシップ関数が図4に示
されており、この場合のメンバシップ関数はその後の演
算容易化のため空気圧正常状態S及び空気圧低下状態L
がシングルトン型とされていて、後件部メンバシップ値
はMAX法により得られるものとする。
【0019】制御ルールは表1のとおり全7ルールと
し、微操舵や加減速の影響を受けにくい対角車輪速度差
比Aを基準にして構成されている。
し、微操舵や加減速の影響を受けにくい対角車輪速度差
比Aを基準にして構成されている。
【0020】
【表1】
【0021】従って、表1における車輪速度差比の前件
部メンバシップ値の組合せに応じて、空気圧低下度の後
件部メンバシップ値がそれぞれ選択され、ファジィ推論
部22におけるファジィ出力は重心法により得られるも
のとする。
部メンバシップ値の組合せに応じて、空気圧低下度の後
件部メンバシップ値がそれぞれ選択され、ファジィ推論
部22におけるファジィ出力は重心法により得られるも
のとする。
【0022】また、上記ファジィ推論は微小な車輪速度
差比に基づいて行われているため、車両走行の路面状態
が悪い場合等には推論値が安定しないので、ファジィ推
論部22から出力される各車輪FR、FL、RR及びR
Lのタイヤ空気圧低下度は、フィルタ24により0.0
2Hz以上のノイズが消去された後、中央演算装置5か
ら発信されるが、これらのファジィ推論は例えば15m
s毎に行われるものとする。従って、いずれかのタイヤ
空気圧低下信号が中央演算装置5から車両のタイヤ空気
圧表示部及びまたは警報装置7に送られれば、そのタイ
ヤ空気圧が減少していることがリニアに表示及びまたは
警告されることになる。
差比に基づいて行われているため、車両走行の路面状態
が悪い場合等には推論値が安定しないので、ファジィ推
論部22から出力される各車輪FR、FL、RR及びR
Lのタイヤ空気圧低下度は、フィルタ24により0.0
2Hz以上のノイズが消去された後、中央演算装置5か
ら発信されるが、これらのファジィ推論は例えば15m
s毎に行われるものとする。従って、いずれかのタイヤ
空気圧低下信号が中央演算装置5から車両のタイヤ空気
圧表示部及びまたは警報装置7に送られれば、そのタイ
ヤ空気圧が減少していることがリニアに表示及びまたは
警告されることになる。
【0023】すなわち、タイヤ空気圧低下に関する上記
ファジィ推論においては、対角車輪速度差比A、前輪速
度差比B及び後輪速度差比Cを基礎としており、車輪速
度によってタイヤ空気圧の低下を検出するようにしてい
るが、タイヤ空気圧以外にタイヤの動荷重半径、従っ
て、車輪速度の変動に影響を及ぼす車輪荷重に関して
は、対角車輪速度和を使用することにより前後輪荷重差
を吸収し、また、同様に影響を及ぼす車速に関しては、
ほぼ同等の変動をする全4輪の速度を同時計測し、それ
らの数値を四則演算処理することによって、いずれの影
響をも排除することができ、さらに、ハンドル操作に伴
うスリップ角、車輪の加減速度及び車輪の摩耗による影
響は、ステアリング中立時に4輪の加速度がほぼ0の等
速走行時にタイヤ空気圧の検出作用を行うと共に、走行
条件により変動しない初期値との差を利用することによ
って、いずれも容易に回避することができる。
ファジィ推論においては、対角車輪速度差比A、前輪速
度差比B及び後輪速度差比Cを基礎としており、車輪速
度によってタイヤ空気圧の低下を検出するようにしてい
るが、タイヤ空気圧以外にタイヤの動荷重半径、従っ
て、車輪速度の変動に影響を及ぼす車輪荷重に関して
は、対角車輪速度和を使用することにより前後輪荷重差
を吸収し、また、同様に影響を及ぼす車速に関しては、
ほぼ同等の変動をする全4輪の速度を同時計測し、それ
らの数値を四則演算処理することによって、いずれの影
響をも排除することができ、さらに、ハンドル操作に伴
うスリップ角、車輪の加減速度及び車輪の摩耗による影
響は、ステアリング中立時に4輪の加速度がほぼ0の等
速走行時にタイヤ空気圧の検出作用を行うと共に、走行
条件により変動しない初期値との差を利用することによ
って、いずれも容易に回避することができる。
【0024】上記の方法によれば、タイヤ空気圧低下以
外による車輪速度の変動要因を取り除くことができるの
で、タイヤ空気圧低下による車輪速度の変動が僅かであ
っても、車両の通常走行時にタイヤ空気圧の減少を的確
に検出することができるものであって、全4輪のうちい
ずれか1輪のみのタイヤ空気圧が低下した場合には、空
気圧低下率が15〜20%程度であっても、±10%以
内の精度でタイヤ空気圧の減少を確実に検出することが
できる。
外による車輪速度の変動要因を取り除くことができるの
で、タイヤ空気圧低下による車輪速度の変動が僅かであ
っても、車両の通常走行時にタイヤ空気圧の減少を的確
に検出することができるものであって、全4輪のうちい
ずれか1輪のみのタイヤ空気圧が低下した場合には、空
気圧低下率が15〜20%程度であっても、±10%以
内の精度でタイヤ空気圧の減少を確実に検出することが
できる。
【0025】空気圧低下率が20%程度の場合には、タ
イヤのたわみを視覚的に検出することも、また、運転者
の操舵感覚によって体感的に検出することも一般に困難
であるが、上記方法によればこのような場合にもタイヤ
空気圧の減少を確実に検出することができるので、タイ
ヤの破損防止と操縦安定性の確保が容易となる外、結果
的には車両の燃費向上にも寄与することができる。
イヤのたわみを視覚的に検出することも、また、運転者
の操舵感覚によって体感的に検出することも一般に困難
であるが、上記方法によればこのような場合にもタイヤ
空気圧の減少を確実に検出することができるので、タイ
ヤの破損防止と操縦安定性の確保が容易となる外、結果
的には車両の燃費向上にも寄与することができる。
【0026】しかも、上記システムにおいては、それぞ
れABS用の右前車輪速センサ1、左前車輪速センサ
2、右後車輪速センサ3及び左後車輪速センサ4をその
まま流用し、かつ、操舵装置6に既設のステアリングセ
ンサを利用していて、別個の装置をとくに付加する必要
もないため、コスト上昇を容易に抑制することができ、
実用上のメリットが非常に大きい。
れABS用の右前車輪速センサ1、左前車輪速センサ
2、右後車輪速センサ3及び左後車輪速センサ4をその
まま流用し、かつ、操舵装置6に既設のステアリングセ
ンサを利用していて、別個の装置をとくに付加する必要
もないため、コスト上昇を容易に抑制することができ、
実用上のメリットが非常に大きい。
【0027】なお、図3において、前件部メンバシップ
関数を定める車輪速度差比A、B、Cの各領域値は、車
両やタイヤの種類等に応じて実態に即するよう適宜変更
できるものであり、また、各プロセスにおけるしきい値
がそれぞれ設定できるならば、ファジィ推論に代えてマ
ップ方式によりタイヤ空気圧の減少を検出するように構
成することもできるのはいうまでもない。
関数を定める車輪速度差比A、B、Cの各領域値は、車
両やタイヤの種類等に応じて実態に即するよう適宜変更
できるものであり、また、各プロセスにおけるしきい値
がそれぞれ設定できるならば、ファジィ推論に代えてマ
ップ方式によりタイヤ空気圧の減少を検出するように構
成することもできるのはいうまでもない。
【0028】
【発明の効果】本発明にかかるタイヤ空気圧検出法にお
いては、車両にわずかの車輪速度差があってもこれを誤
りなく確実に検出することができるので、車両の通常走
行時においても、車輪速度の変動からタイヤ空気圧低下
を精度よく、かつ、確実に検出することができて、タイ
ヤの破損防止と操縦安定性の確保が容易となると共に、
車両の燃費向上にも寄与することができ、また、従来か
ら車両に装備されている装置をそのまま利用して、特別
に装置を付加する必要もないため、コスト面でも有利と
なる長所がある。
いては、車両にわずかの車輪速度差があってもこれを誤
りなく確実に検出することができるので、車両の通常走
行時においても、車輪速度の変動からタイヤ空気圧低下
を精度よく、かつ、確実に検出することができて、タイ
ヤの破損防止と操縦安定性の確保が容易となると共に、
車両の燃費向上にも寄与することができ、また、従来か
ら車両に装備されている装置をそのまま利用して、特別
に装置を付加する必要もないため、コスト面でも有利と
なる長所がある。
【図1】本発明を実施するためのシステム構成図。
【図2】上記システムの要部における作動ブロック図。
【図3】図2のファジィ推論部における前件部メンバシ
ップ関数図。
ップ関数図。
【図4】図2のファジィ推論部における後件部メンバシ
ップ関数図。
ップ関数図。
1 右前車輪速センサ 2 左前車輪速センサ 3 右後車輪速センサ 4 左後車輪速センサ 5 中央演算装置 6 操舵装置 7 タイヤ空気圧表示部 10 車輪速演算部 12 車輪速差演算部 13 平均車速演算部 14 車輪加速度演算部 15 補正部 20 ステアリング角度演算部 22 ファジィ推論部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−78605(JP,A) 特開 平4−232107(JP,A) 特開 平4−271907(JP,A) 特開 平5−18846(JP,A) 特開 平4−262907(JP,A) 特開 平6−92115(JP,A) 実開 昭58−107910(JP,U) 実開 昭62−74008(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】 車両における前後左右の車輪速度を検出
して、上記前後車輪速度の和に対する各対角車輪速度和
間差の比、上記左右前輪速度和に対する上記左右前輪速
度差の比及び上記左右後輪速度和に対する上記左右後輪
速度差の比をそれぞれ演算すると共に、車速及びステア
リング角度をそれぞれ検出し、上記車速が大きく、か
つ、上記ステアリング角度からステアリングの略中立状
態が検出されたとき、上記各対角車輪速度和間差の比、
上記左右前輪速度差の比及び上記左右後輪速度差の比が
それぞれ正領域、ゼロ領域及び負領域のいずれかに含ま
れる組合せに応じて、タイヤ空気圧が低下している車輪
を検出するタイヤ空気圧検出法。
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ID=15147665
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-
1993
- 1993-05-13 JP JP13526593A patent/JP3277026B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH06320923A (ja) | 1994-11-22 |
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