JP3646142B2 - 磁気タグ - Google Patents
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Description
発明の背景
本発明は磁気タグに関し、より特定的に、ただし排他的でなく、データをエンコードすることが可能なタグに関する。
本出願人は、先行の特許出願、特にWO96/31790号およびWO97/04338号において、交番磁界および/または静的磁界を使用して問合せすることが可能な、遠隔識別タグを開示している。タグは、問合せに応答して、好適な受信機器において検知することが可能な磁気信号を発する。このようなタグは、物品の識別、保全およびアクセス制御等の、多くの領域に応用することが可能である。
WO96/31790号に記載したようなタグは、中程度の飽和保磁力を有する磁気層で覆われた、帯、ワイヤまたは薄膜形状の、高透磁率および低飽和保磁力を有する「軟」磁気合金のエレメントを含む。問合せに応答してこの高透磁率のエレメントによって生成される磁気信号または「シグネチャ」は、中程度の飽和保磁力を有する「コーディング」層に記憶されている磁化パターン、および、その高透磁率のエレメントの特性によって、決定される。
実際には、タグのコーディングはたとえば、タグの製造中に、一並びの永久磁石を使用して、連続するコーディング層上に適切な磁気パターンを接触記録または近接記録することによって、実行することが可能である。この方法は、同じコードを有する多数のタグを製造するのに特に好適である。
コードを変更する必要が全くないタグを製造するのに好適な別の方法に、高透磁率の材料の適切な位置に好適に磁化されたコーディング材料片を配置する方法がある。
また別の方法としては、たとえば熱伝達プロセスを使用して、中程度の飽和保磁力を有する材料の磁化されていない断片を適切なパターンに配置し、その後、構造全体をまとめて磁化する方法がある。
非常に便利な構成は、磁気テープ上に情報を記録するのによく知られている種類の磁気記録ヘッドを使用している。このような構成では、均質な、磁化されていないコーディング層で製造されたタグは、発行の時点で個別にコーディングされたパターンを有することが可能である。これは、航空手荷物のタグ付け等の、個々のタグの詳細(搭乗者名等)が発行に先立ってわからないような用途に、特に有益である。
WO97/04338号は、以下のような磁気マーカまたはタグを開示している。すなわち、(a)高透磁率および低飽和保磁力、ならびに非線形B−H特性によって特徴付けられる第1の磁性材料と、(b)永久に磁化することの可能な第2の磁性材料とを含み、上記第2の磁性材料が不平等磁界パターンで磁化されることを特徴とする、磁気マーカまたはタグである。
米国特許番号第5,643,686号(D1)は、磁気記録媒体を識別するために、固定された永久磁気パターンを使用することを開示している。このシステムによれば、偽造に対して高度の保全性が得られる。この磁気媒体は、少なくとも2つの磁気層を支持する非磁性基板を含み、それら磁気層のうち一方は、4000エルステッド以下の飽和保磁力を有する分散した磁粉を含む。また、それら層内には再書込み不能な固定信号が記録されている。これは、積層材料の製造中に、粒子分散がいまだ湿性であるうちに、分散粒子を磁気的に配向することによって、達成される。配向のための磁界は、層が固体化するまで活性であり、層が固体化した時点で、分散粒子は所望の消去不能磁気パターンを獲得する。
EP0353040−A号(D2)は、軟磁気EAS(電子的物品監視)タグにいわゆる「透かし模様(Watermark)」タイプの磁性材料を適用する方法を開示している。この「透かし模様」材料は、隣接領域内で位相が90度異なる交互の方向へと配向された磁粉を含む。「透かし模様」材料は、製造中に構築されるが、その開始状態においては磁化されていないので、EASタグ内の軟磁性材料には何ら影響を及ぼすことはなく、そのタグは、(たとえば店舗の検知ゲートに一般に使用されるような)従来技術によるa.c.問合せによって検知することが可能である。このタグが検知されないようにするには、販売時点においてそのタグを永久磁石でこすればよい。これにより、「透かし模様」層の交互の領域が磁化されるようになり、これらの領域がその後、均一な磁気バイアスを行使して軟磁性材料の隣接する領域を磁気的にクランプする。これによってその材料は、a.c.検知システムによって問合せられても警報信号を生成することのない小さい領域へと、磁気的に分割される。磁化された領域内には磁気パターンは存在せず、ただ、一様な磁化があるのみである。
発明の概要
本出願は磁気タグに関し、その構造は、比較的簡単な磁気記録手段によって、タグの各部分に記録パターンを生成することを可能とするものである。それら記録パターンは(軟磁性材料の連続する層から作られた)タグの領域を絶縁して、それら領域があたかも物理的に分かれているかのように磁気的に動作するようにする。本出願はまた、種々のサイズおよび/または間隔を有するそれら絶縁領域を使用して、そのようなタグにいかにしてデータをエンコードすることが可能であるかを説明する。
より特定的には、本発明の一局面に従えば、以下のような磁気マーカまたはタグが提供される。すなわち、(a)高透磁率および低飽和保磁力、ならびに非線形B−H特性によって特徴付けられる第1の磁性材料と、(b)従来の磁気記録技術によって永久に磁化することの可能な第2の磁性材料とを含み、上記第1および第2の磁性材料は互いに重ね合わせられる、磁気マーカまたはタグであって、上記第2の磁性材料の選択された領域は、反復的に逆転する極性の消去可能なパターンの形で磁化状態を保持するよう磁化される。上記磁化状態は、上記第1の磁性材料の隣接する領域と磁気的に結合してその第1の磁性材料を一連の磁気的に離散した帯域へと磁気的に分割し、上記磁気的に離散した帯域の長さおよび/または上記磁化された領域(「ギャップ」)の長さがコードの要素を構成する。
D1とは異なり、本発明のタグは、第2の磁性材料の領域の磁化を必要とするコード体系を採用するよう設計されている。タグの製造中にその材料内にそのような磁性を組み込むことは理解し難いことであり、もしそうすれば、製造コストがかかりすぎて、その工程は実行が不可能となろう。したがって、D1とは異なり、本発明のタグに使用される第2の磁性材料は、従来の磁気記録技術によって永久に磁化することが可能であり、好ましくは、従来の磁気記録媒体である。このため、この材料に付与される磁気パターンは消去可能であり、したがって、D1における開示の本質である、再書込み不能磁性保全コードとはかけ離れたものである。
同様に、本発明のタグは、アライメントの位相が90度異なる交互の帯域内に予め形成された分布で磁粉を配してはいないという点で、D2のタグとは本質的に異なる。このように予め形成される配向は、その材料を永久磁石で横方向にこすった場合に、2つの応答が得られる結果を生む。というのも、各帯域がこの動作によって、磁化されるか磁化されないかのいずれかとなるためである。したがって、このような媒体では、材料の任意の長さにわたって、反復的に逆転する極性の消去可能なパターンを組み込むことは不可能である。
このような特徴は、D1およびD2が保全の強化に向けられる場合に予測される。これに対し、本発明は、情報を保持するよう磁気的にコーディングすることが可能な、タグに関する。
有利なことに、本発明のタグの2つの磁性材料は、実質的に共通の境界を有する。このようなタグには、第2の磁性材料の選択された領域を磁化することによって、情報をエンコードすることが可能であり、それら磁化された領域は、それらが接触する第1の磁性材料の極性を打ち消して、物理的には連続している軟(第1の)磁性材料を、一連の磁気的に離散した帯域へと有効に分割する。便宜上、第2の磁性材料の磁化された領域は、ここでは「ギャップ」と称する。なぜなら、それらが自身が接触する第1の磁性材料において磁気ギャップを合成する機能を有するためである。
好ましくは、上記第2の磁性材料は、中程度の飽和保磁力を有する材料である。
下に述べるように、磁化の好ましい性質は、ギャップの物理的なサイズに依存する。
上記第1の磁性材料の磁気的に離散した帯域(「活性領域」)、および上記第2の材料の上記磁化された領域(「ギャップ」)の長さは、コードの要素を構成するが、これらは「磁性コドン(magnetic codons)」と考えることができる。なぜなら、それらは本発明において、コード化情報をタグ内に生成するのに使用されるためである。情報を書込みおよび/または読出すには、好適な暗号化キーが必要である。これは、できるだけ簡単であることが好ましく、かならずや従来技術による手段で達成できることが好ましい。簡単な暗号化システムを、例示の目的で、本明細書内で後述する。
一実施例において、上記第1の磁性材料における磁気的に離散した帯域(「活性領域」)の長さは一定であるのに対し、上記第2の材料の磁化された領域(「ギャップ」)の長さは、データのエンコードを行なうために変化する。所望であれば、他の構成−たとえば、ギャップの長さが異なるのと同様、またはその代わりに、活性領域の長さを異ならせる等−を採用してもよい。
本発明はしたがって、中程度の飽和保磁力を有する磁性材料の層によって覆われた、軟の磁性材料の層から作られたタグの上に、磁気的に記録パターンを提供することが可能である。
本発明において満足に使用することが可能な材料は、多数市販されている。たとえば、第1の軟磁性材料として使用するのに好適な材料として、ベルギー(Belgium)のIST社によって「Atalante」の登録商標の下で製造される、薄膜材料がある。これは、PET支持体上に支持される、厚さ約1μmの、スパッタされた非晶質合金である。この膜は、105の典型的な固有透磁率および、数A/mの低周波飽和保磁力を有する。
好適なコーディング材料−すなわち、第2の磁性材料として使用するための材料−は、100〜6000エルステッドの範囲の飽和保磁力を有する、微細に分割された強磁性酸化物である。好適な材料は、たとえばBASF(ドイツ)、Kurtz(ドイツ)およびTDK(日本)等の多くの部品製造業者から市販されており、磁気記録媒体の製造に一般に使用されている。
WO96/31790号に記載した、フライング・ナル(Flying Null)リーダによって読取ることが可能な多ビットタグ(ラベルとも称される)の最も簡単な形式は、磁性材料の物理的に分離した断片の配列からなり、情報はその金属エレメントのサイズおよび/またはそれらの間のギャップのサイズによってエンコードされる。
このような設計において、確実に検知することのできるエレメントの最小長さは、リーダの詳細、磁性材料の固有の特性、およびエレメントの形状によって決定される。たとえば、Atalanteの薄膜から作られる簡単なラベルでは、GB9506909.2号に記載された種類の第2の高調波検知器において検知するための3mm幅の材料の臨界長さは、通常約5mmである。この寸法の1/2の長さでは、生成される出力は無視できるものとなる。これは、エレメントの形状ファクタに起因するものであって、形状ファクタは材料の外因性透磁率を、無限長のエレメントに対する105程度から、5mm長に対しては約5000へ、さらに、2.5mm長ではその1/2を下回る程度に低減する。
薄膜の連続する層から作られたラベルにおいては、材料が検知されるべき領域間のスペースは、リーダには磁気的に不活性であると捕えられるようにする必要がある。これは、それらの領域を覆う記録用層を好適に磁化することによって行なうことが可能である。
それら領域が短い場合、すなわち、活性領域の最小長さの1/2を下回る場合には、それらを本質的に不活性とするためには、全体に単に一様な磁化を付与するだけで十分である。このような磁化は、その領域の前縁が、そのすぐそばに隣接する活性領域の後縁と同じ空間点で、読取りシステムのナルによる問合せに対して応答することのないようにする。さらに、本出願人は、このナルが、予め磁化された領域にわたる正味の磁界がゼロとなる点にまで移動すると、その領域の長さによって、生成される信号が無視できるものとなることを発見した。
しかしながら、活性領域の最小長さに匹敵するかまたはそれより長い領域については、簡単な一様な磁化では通常不十分である。これは、リーダのナルが磁化された領域にわたる正味の磁界がゼロとなる点に至ったときに、その磁化された領域が活性となり、その時点でその領域が、活性領域からの信号と重なり得る信号を生成して、所期の信号を破壊してしまうおそれがあるためである。
例外なく好適な記録パターンは、通常、そのパターンの北極と南極とが最大で軟磁性材料の最小活性長の1/2だけ間隔を置かれるような空間周波数で極性が逆転する、簡単な反復シーケンスである。これにより、材料のそのパターンによって覆われた領域は、それらの低い実効透磁率によって確実に、無視できない信号を生成することができないような長さへと、磁気的に分離されるようになる。
上述のように製造された、中程度の飽和保磁力の記録層によって覆われたAtalante膜の3mm幅の帯を使用するラベルについては、活性区分の最小長さは通常5mmである。いかなる長さの領域をも不活性とするために、そのような記録パターンの空間波長はしたがって、約5mm以下に、好ましくは2.5mmよりも短くする必要がある。
1mm幅で15μm厚さのVacuumschmeltze型6025非晶性帯で作られたラベルについては、PCT/GB96/00823号に記載されたようなリーダにおける最小の実効活性エレメント長はおよそ10mmであり、記録パターンの空間波長は、下層領域からの信号の良好な減衰のためには10mm以下、好ましくは5mmを下回る必要がある。
上述のような磁化パターンは、近接して配された狭幅の永久磁石の配列を使用して作成することが可能である。別の方法としては、上述の臨界寸法よりも狭くかつより近接して配された区分に記録用層を堆積し、その後、タグの不活性であるべき領域においてそれらを一様に磁化する方法がある。また別の代替例としては、情報を磁気テープ上に記録するのに広く使用されている種類の、従来の接触磁気記録プロセスを使用するものがある。このようなプロセスではまた、数μmの空間分解能を容易に達成することができ、したがって、そのようなヘッドを用いることで、記録された信号の位相を調節することにより不活性区分上の端部状態をはっきりと規定することが容易となる。これは、ブロックの空間的な終端点を正確に規定するのに有益である。たとえば、正弦バイアスパターンは、ゼロ位相ではなく、正弦波の90度の位相点で、開始および終了するよう設定することが可能であり、これにより、不活性であるべき区分の開始および終了において磁界を急速に立ち上げることが可能となる。また、磁化された領域の端部からの磁界によって引き起こされる活性領域にわたる残留バイアスが、一方端から他方端まで一様な極性にあるかまたは極性が逆であるかのいずれかである場合、パターンをプログラムすることは容易である。
多ビットデータタグの不活性領域に好適なパターンの例を、下に図面に示す。いずれの場合も、パターンは各端部に「ガードバンド」を含む。これらの不活性領域は、タグ構造の活性領域がすべて、同様の局所磁性環境を確実に有するようにし、それにより、リーダシステムによって測定される区分の長さの一貫性を向上する。
多ビットフライング・ナルタグのコード体系の例
上述のように構築されるタグには、種々の体系を使用して情報がエンコードされ得る。最も簡単な体系の1つが、本出願人の先の出願のうちの1つに記載されているが、これは、デジタルの「1」を示すのに活性領域の存在を、また、デジタルの「0」を示すのに不活性領域の存在を使用し、領域の間隔はタグにわたって一定とする。不活性領域は、規定によって、タグリーダによって検知されないので、データがいつ開始していつ終了したかをリーダに知らせるのに、タグの両端には活性領域を付与する必要がある。これにより、2進法表現を用いてキャラクタを記憶することが可能となる。たとえば、10進法の「6」は11101と表示され、ここで、110が「6」の2進表現であり、先頭および末尾の「1」がデータの開始および終了を示している。この体系は、適用が非常に容易であって、わずか数ビットのデータ容量しか有さないタグに特に好適である。しかしこの体系は、より大きなデータ容量を有するタグには、あまり適さない。著しい欠点は、データ語が長くなるにつれてコードが連続する「0」の長い連なりを含み得ることである。これは、デコーディングにおいても問題となる。これらの問題としては、いつタグの終端が到着したかを判定する問題、および、リーダに対するタグの運動速度のばらつきに起因する信号幅のばらつきに対処するという問題がある。
大容量のタグに威力を発揮するコード体系は、長い連続する「0」の連なりを生成することがなく、固有の埋め込まれたタグ速度情報を有する体系である。任意のデータ容量のタグが物理的にすべて同じ長さであることも、実装の観点から非常に便利である。
これらすべての基準を満たすコード体系を可能にする一般的な方法は、固定長の活性領域間の不活性領域(ギャップ)の長さを変化させることによって情報をエンコードすることに基づいている。
このようなコード体系の1つについてその実施例を以下に説明する。この体系において、キャラクタブロックは、4つの活性領域と3つの不活性領域とから形成される。活性領域は、すべて一定の長さを有し、その最初および最後の領域は適所に固定されている。中央の2つの活性領域の位置は変更可能であり、それらは、ブロック内の3つの不活性領域の各々に対して可能な4つの長さのうちの1つを割当て、その際、ブロックの物理的な全長が一定長を保つという制約を設ける、体系によって規定される。ギャップサイズの典型的な組は、1.5mm、3.5mm、5.5mmおよび7.5mmであり、それぞれが5mmの活性領域を使用し、3つのギャップがキャラクタ合計を12.5mmに規定するという制約を課す。これにより、12個の変形が可能となり、それらは、以下のようにキャラクタと関連付けることができる。
キャラクタ0〜4は、反対方向から読むとキャラクタ5〜9に対応し、一方、*および#の記号は、回文である。このコード体系を使用する場合、*または#を開始キャラクタまたは終了キャラクタとして使用することによって、タグの読取り方向を便利に決定することが可能である。コードのより優れた保全のためには、モジュロ5形式のチェックサムキャラクタを、偶数個のキャラクタを含む数の中央に位置付けることが可能である。これによって、情報には、データの方向(逆の値が5〜9となるため)と一貫性とが与えられる。
タグの速度に関する情報は、3個目の活性領域が出現する度にタイミングを計ることによって、タグ読取り装置において抽出することが可能である。これらの領域は、キャラクタブロックの間隔で出現し、好ましくはタグにわたって各々27.5mmの均一な間隔で配される。
もちろん、ギャップサイズおよび活性エレメントの長さには、他の値を用いることも可能であり、異なる数のギャップおよびギャップサイズ段階を用いる体系に対して同じ原理を適用することが可能である。たとえば、記載した体系を簡単に拡張して、9.5mmという第5段階のサイズ選択肢を設けることも可能である。同じく3つの不活性領域を含むブロックにおいて、その全長を27.5mmから29.5mmに伸ばすことで、(2つの回文を含む)18個の別個のキャラクタをコーディングすることができることは、容易に理解されるであろう。このように拡張された体系は、より簡単な体系と比較して、任意のタグの全長に対してより大容量のデータ容量を提供することができる。ただしこの場合、データは10進法形式ではなく16進法に変換せねばならない。
ギャップサイズに代えて、活性エレメントの長さにばらつきをもたせて、ほぼ同様にデータをエンコードすることもまた可能である。ただしこの場合、先に説明した活性エレメントの最小長さの制約を考慮に入れなければならない。異なるギャップサイズと異なる活性領域長との組み合わせを用いるコーディング構成は、任意のデータ容量に対するタグの全長を最小にするという観点から、効率的であると考えられる。
本発明は磁気タグに関し、より特定的に、ただし排他的でなく、データをエンコードすることが可能なタグに関する。
本出願人は、先行の特許出願、特にWO96/31790号およびWO97/04338号において、交番磁界および/または静的磁界を使用して問合せすることが可能な、遠隔識別タグを開示している。タグは、問合せに応答して、好適な受信機器において検知することが可能な磁気信号を発する。このようなタグは、物品の識別、保全およびアクセス制御等の、多くの領域に応用することが可能である。
WO96/31790号に記載したようなタグは、中程度の飽和保磁力を有する磁気層で覆われた、帯、ワイヤまたは薄膜形状の、高透磁率および低飽和保磁力を有する「軟」磁気合金のエレメントを含む。問合せに応答してこの高透磁率のエレメントによって生成される磁気信号または「シグネチャ」は、中程度の飽和保磁力を有する「コーディング」層に記憶されている磁化パターン、および、その高透磁率のエレメントの特性によって、決定される。
実際には、タグのコーディングはたとえば、タグの製造中に、一並びの永久磁石を使用して、連続するコーディング層上に適切な磁気パターンを接触記録または近接記録することによって、実行することが可能である。この方法は、同じコードを有する多数のタグを製造するのに特に好適である。
コードを変更する必要が全くないタグを製造するのに好適な別の方法に、高透磁率の材料の適切な位置に好適に磁化されたコーディング材料片を配置する方法がある。
また別の方法としては、たとえば熱伝達プロセスを使用して、中程度の飽和保磁力を有する材料の磁化されていない断片を適切なパターンに配置し、その後、構造全体をまとめて磁化する方法がある。
非常に便利な構成は、磁気テープ上に情報を記録するのによく知られている種類の磁気記録ヘッドを使用している。このような構成では、均質な、磁化されていないコーディング層で製造されたタグは、発行の時点で個別にコーディングされたパターンを有することが可能である。これは、航空手荷物のタグ付け等の、個々のタグの詳細(搭乗者名等)が発行に先立ってわからないような用途に、特に有益である。
WO97/04338号は、以下のような磁気マーカまたはタグを開示している。すなわち、(a)高透磁率および低飽和保磁力、ならびに非線形B−H特性によって特徴付けられる第1の磁性材料と、(b)永久に磁化することの可能な第2の磁性材料とを含み、上記第2の磁性材料が不平等磁界パターンで磁化されることを特徴とする、磁気マーカまたはタグである。
米国特許番号第5,643,686号(D1)は、磁気記録媒体を識別するために、固定された永久磁気パターンを使用することを開示している。このシステムによれば、偽造に対して高度の保全性が得られる。この磁気媒体は、少なくとも2つの磁気層を支持する非磁性基板を含み、それら磁気層のうち一方は、4000エルステッド以下の飽和保磁力を有する分散した磁粉を含む。また、それら層内には再書込み不能な固定信号が記録されている。これは、積層材料の製造中に、粒子分散がいまだ湿性であるうちに、分散粒子を磁気的に配向することによって、達成される。配向のための磁界は、層が固体化するまで活性であり、層が固体化した時点で、分散粒子は所望の消去不能磁気パターンを獲得する。
EP0353040−A号(D2)は、軟磁気EAS(電子的物品監視)タグにいわゆる「透かし模様(Watermark)」タイプの磁性材料を適用する方法を開示している。この「透かし模様」材料は、隣接領域内で位相が90度異なる交互の方向へと配向された磁粉を含む。「透かし模様」材料は、製造中に構築されるが、その開始状態においては磁化されていないので、EASタグ内の軟磁性材料には何ら影響を及ぼすことはなく、そのタグは、(たとえば店舗の検知ゲートに一般に使用されるような)従来技術によるa.c.問合せによって検知することが可能である。このタグが検知されないようにするには、販売時点においてそのタグを永久磁石でこすればよい。これにより、「透かし模様」層の交互の領域が磁化されるようになり、これらの領域がその後、均一な磁気バイアスを行使して軟磁性材料の隣接する領域を磁気的にクランプする。これによってその材料は、a.c.検知システムによって問合せられても警報信号を生成することのない小さい領域へと、磁気的に分割される。磁化された領域内には磁気パターンは存在せず、ただ、一様な磁化があるのみである。
発明の概要
本出願は磁気タグに関し、その構造は、比較的簡単な磁気記録手段によって、タグの各部分に記録パターンを生成することを可能とするものである。それら記録パターンは(軟磁性材料の連続する層から作られた)タグの領域を絶縁して、それら領域があたかも物理的に分かれているかのように磁気的に動作するようにする。本出願はまた、種々のサイズおよび/または間隔を有するそれら絶縁領域を使用して、そのようなタグにいかにしてデータをエンコードすることが可能であるかを説明する。
より特定的には、本発明の一局面に従えば、以下のような磁気マーカまたはタグが提供される。すなわち、(a)高透磁率および低飽和保磁力、ならびに非線形B−H特性によって特徴付けられる第1の磁性材料と、(b)従来の磁気記録技術によって永久に磁化することの可能な第2の磁性材料とを含み、上記第1および第2の磁性材料は互いに重ね合わせられる、磁気マーカまたはタグであって、上記第2の磁性材料の選択された領域は、反復的に逆転する極性の消去可能なパターンの形で磁化状態を保持するよう磁化される。上記磁化状態は、上記第1の磁性材料の隣接する領域と磁気的に結合してその第1の磁性材料を一連の磁気的に離散した帯域へと磁気的に分割し、上記磁気的に離散した帯域の長さおよび/または上記磁化された領域(「ギャップ」)の長さがコードの要素を構成する。
D1とは異なり、本発明のタグは、第2の磁性材料の領域の磁化を必要とするコード体系を採用するよう設計されている。タグの製造中にその材料内にそのような磁性を組み込むことは理解し難いことであり、もしそうすれば、製造コストがかかりすぎて、その工程は実行が不可能となろう。したがって、D1とは異なり、本発明のタグに使用される第2の磁性材料は、従来の磁気記録技術によって永久に磁化することが可能であり、好ましくは、従来の磁気記録媒体である。このため、この材料に付与される磁気パターンは消去可能であり、したがって、D1における開示の本質である、再書込み不能磁性保全コードとはかけ離れたものである。
同様に、本発明のタグは、アライメントの位相が90度異なる交互の帯域内に予め形成された分布で磁粉を配してはいないという点で、D2のタグとは本質的に異なる。このように予め形成される配向は、その材料を永久磁石で横方向にこすった場合に、2つの応答が得られる結果を生む。というのも、各帯域がこの動作によって、磁化されるか磁化されないかのいずれかとなるためである。したがって、このような媒体では、材料の任意の長さにわたって、反復的に逆転する極性の消去可能なパターンを組み込むことは不可能である。
このような特徴は、D1およびD2が保全の強化に向けられる場合に予測される。これに対し、本発明は、情報を保持するよう磁気的にコーディングすることが可能な、タグに関する。
有利なことに、本発明のタグの2つの磁性材料は、実質的に共通の境界を有する。このようなタグには、第2の磁性材料の選択された領域を磁化することによって、情報をエンコードすることが可能であり、それら磁化された領域は、それらが接触する第1の磁性材料の極性を打ち消して、物理的には連続している軟(第1の)磁性材料を、一連の磁気的に離散した帯域へと有効に分割する。便宜上、第2の磁性材料の磁化された領域は、ここでは「ギャップ」と称する。なぜなら、それらが自身が接触する第1の磁性材料において磁気ギャップを合成する機能を有するためである。
好ましくは、上記第2の磁性材料は、中程度の飽和保磁力を有する材料である。
下に述べるように、磁化の好ましい性質は、ギャップの物理的なサイズに依存する。
上記第1の磁性材料の磁気的に離散した帯域(「活性領域」)、および上記第2の材料の上記磁化された領域(「ギャップ」)の長さは、コードの要素を構成するが、これらは「磁性コドン(magnetic codons)」と考えることができる。なぜなら、それらは本発明において、コード化情報をタグ内に生成するのに使用されるためである。情報を書込みおよび/または読出すには、好適な暗号化キーが必要である。これは、できるだけ簡単であることが好ましく、かならずや従来技術による手段で達成できることが好ましい。簡単な暗号化システムを、例示の目的で、本明細書内で後述する。
一実施例において、上記第1の磁性材料における磁気的に離散した帯域(「活性領域」)の長さは一定であるのに対し、上記第2の材料の磁化された領域(「ギャップ」)の長さは、データのエンコードを行なうために変化する。所望であれば、他の構成−たとえば、ギャップの長さが異なるのと同様、またはその代わりに、活性領域の長さを異ならせる等−を採用してもよい。
本発明はしたがって、中程度の飽和保磁力を有する磁性材料の層によって覆われた、軟の磁性材料の層から作られたタグの上に、磁気的に記録パターンを提供することが可能である。
本発明において満足に使用することが可能な材料は、多数市販されている。たとえば、第1の軟磁性材料として使用するのに好適な材料として、ベルギー(Belgium)のIST社によって「Atalante」の登録商標の下で製造される、薄膜材料がある。これは、PET支持体上に支持される、厚さ約1μmの、スパッタされた非晶質合金である。この膜は、105の典型的な固有透磁率および、数A/mの低周波飽和保磁力を有する。
好適なコーディング材料−すなわち、第2の磁性材料として使用するための材料−は、100〜6000エルステッドの範囲の飽和保磁力を有する、微細に分割された強磁性酸化物である。好適な材料は、たとえばBASF(ドイツ)、Kurtz(ドイツ)およびTDK(日本)等の多くの部品製造業者から市販されており、磁気記録媒体の製造に一般に使用されている。
WO96/31790号に記載した、フライング・ナル(Flying Null)リーダによって読取ることが可能な多ビットタグ(ラベルとも称される)の最も簡単な形式は、磁性材料の物理的に分離した断片の配列からなり、情報はその金属エレメントのサイズおよび/またはそれらの間のギャップのサイズによってエンコードされる。
このような設計において、確実に検知することのできるエレメントの最小長さは、リーダの詳細、磁性材料の固有の特性、およびエレメントの形状によって決定される。たとえば、Atalanteの薄膜から作られる簡単なラベルでは、GB9506909.2号に記載された種類の第2の高調波検知器において検知するための3mm幅の材料の臨界長さは、通常約5mmである。この寸法の1/2の長さでは、生成される出力は無視できるものとなる。これは、エレメントの形状ファクタに起因するものであって、形状ファクタは材料の外因性透磁率を、無限長のエレメントに対する105程度から、5mm長に対しては約5000へ、さらに、2.5mm長ではその1/2を下回る程度に低減する。
薄膜の連続する層から作られたラベルにおいては、材料が検知されるべき領域間のスペースは、リーダには磁気的に不活性であると捕えられるようにする必要がある。これは、それらの領域を覆う記録用層を好適に磁化することによって行なうことが可能である。
それら領域が短い場合、すなわち、活性領域の最小長さの1/2を下回る場合には、それらを本質的に不活性とするためには、全体に単に一様な磁化を付与するだけで十分である。このような磁化は、その領域の前縁が、そのすぐそばに隣接する活性領域の後縁と同じ空間点で、読取りシステムのナルによる問合せに対して応答することのないようにする。さらに、本出願人は、このナルが、予め磁化された領域にわたる正味の磁界がゼロとなる点にまで移動すると、その領域の長さによって、生成される信号が無視できるものとなることを発見した。
しかしながら、活性領域の最小長さに匹敵するかまたはそれより長い領域については、簡単な一様な磁化では通常不十分である。これは、リーダのナルが磁化された領域にわたる正味の磁界がゼロとなる点に至ったときに、その磁化された領域が活性となり、その時点でその領域が、活性領域からの信号と重なり得る信号を生成して、所期の信号を破壊してしまうおそれがあるためである。
例外なく好適な記録パターンは、通常、そのパターンの北極と南極とが最大で軟磁性材料の最小活性長の1/2だけ間隔を置かれるような空間周波数で極性が逆転する、簡単な反復シーケンスである。これにより、材料のそのパターンによって覆われた領域は、それらの低い実効透磁率によって確実に、無視できない信号を生成することができないような長さへと、磁気的に分離されるようになる。
上述のように製造された、中程度の飽和保磁力の記録層によって覆われたAtalante膜の3mm幅の帯を使用するラベルについては、活性区分の最小長さは通常5mmである。いかなる長さの領域をも不活性とするために、そのような記録パターンの空間波長はしたがって、約5mm以下に、好ましくは2.5mmよりも短くする必要がある。
1mm幅で15μm厚さのVacuumschmeltze型6025非晶性帯で作られたラベルについては、PCT/GB96/00823号に記載されたようなリーダにおける最小の実効活性エレメント長はおよそ10mmであり、記録パターンの空間波長は、下層領域からの信号の良好な減衰のためには10mm以下、好ましくは5mmを下回る必要がある。
上述のような磁化パターンは、近接して配された狭幅の永久磁石の配列を使用して作成することが可能である。別の方法としては、上述の臨界寸法よりも狭くかつより近接して配された区分に記録用層を堆積し、その後、タグの不活性であるべき領域においてそれらを一様に磁化する方法がある。また別の代替例としては、情報を磁気テープ上に記録するのに広く使用されている種類の、従来の接触磁気記録プロセスを使用するものがある。このようなプロセスではまた、数μmの空間分解能を容易に達成することができ、したがって、そのようなヘッドを用いることで、記録された信号の位相を調節することにより不活性区分上の端部状態をはっきりと規定することが容易となる。これは、ブロックの空間的な終端点を正確に規定するのに有益である。たとえば、正弦バイアスパターンは、ゼロ位相ではなく、正弦波の90度の位相点で、開始および終了するよう設定することが可能であり、これにより、不活性であるべき区分の開始および終了において磁界を急速に立ち上げることが可能となる。また、磁化された領域の端部からの磁界によって引き起こされる活性領域にわたる残留バイアスが、一方端から他方端まで一様な極性にあるかまたは極性が逆であるかのいずれかである場合、パターンをプログラムすることは容易である。
多ビットデータタグの不活性領域に好適なパターンの例を、下に図面に示す。いずれの場合も、パターンは各端部に「ガードバンド」を含む。これらの不活性領域は、タグ構造の活性領域がすべて、同様の局所磁性環境を確実に有するようにし、それにより、リーダシステムによって測定される区分の長さの一貫性を向上する。
多ビットフライング・ナルタグのコード体系の例
上述のように構築されるタグには、種々の体系を使用して情報がエンコードされ得る。最も簡単な体系の1つが、本出願人の先の出願のうちの1つに記載されているが、これは、デジタルの「1」を示すのに活性領域の存在を、また、デジタルの「0」を示すのに不活性領域の存在を使用し、領域の間隔はタグにわたって一定とする。不活性領域は、規定によって、タグリーダによって検知されないので、データがいつ開始していつ終了したかをリーダに知らせるのに、タグの両端には活性領域を付与する必要がある。これにより、2進法表現を用いてキャラクタを記憶することが可能となる。たとえば、10進法の「6」は11101と表示され、ここで、110が「6」の2進表現であり、先頭および末尾の「1」がデータの開始および終了を示している。この体系は、適用が非常に容易であって、わずか数ビットのデータ容量しか有さないタグに特に好適である。しかしこの体系は、より大きなデータ容量を有するタグには、あまり適さない。著しい欠点は、データ語が長くなるにつれてコードが連続する「0」の長い連なりを含み得ることである。これは、デコーディングにおいても問題となる。これらの問題としては、いつタグの終端が到着したかを判定する問題、および、リーダに対するタグの運動速度のばらつきに起因する信号幅のばらつきに対処するという問題がある。
大容量のタグに威力を発揮するコード体系は、長い連続する「0」の連なりを生成することがなく、固有の埋め込まれたタグ速度情報を有する体系である。任意のデータ容量のタグが物理的にすべて同じ長さであることも、実装の観点から非常に便利である。
これらすべての基準を満たすコード体系を可能にする一般的な方法は、固定長の活性領域間の不活性領域(ギャップ)の長さを変化させることによって情報をエンコードすることに基づいている。
このようなコード体系の1つについてその実施例を以下に説明する。この体系において、キャラクタブロックは、4つの活性領域と3つの不活性領域とから形成される。活性領域は、すべて一定の長さを有し、その最初および最後の領域は適所に固定されている。中央の2つの活性領域の位置は変更可能であり、それらは、ブロック内の3つの不活性領域の各々に対して可能な4つの長さのうちの1つを割当て、その際、ブロックの物理的な全長が一定長を保つという制約を設ける、体系によって規定される。ギャップサイズの典型的な組は、1.5mm、3.5mm、5.5mmおよび7.5mmであり、それぞれが5mmの活性領域を使用し、3つのギャップがキャラクタ合計を12.5mmに規定するという制約を課す。これにより、12個の変形が可能となり、それらは、以下のようにキャラクタと関連付けることができる。
キャラクタ0〜4は、反対方向から読むとキャラクタ5〜9に対応し、一方、*および#の記号は、回文である。このコード体系を使用する場合、*または#を開始キャラクタまたは終了キャラクタとして使用することによって、タグの読取り方向を便利に決定することが可能である。コードのより優れた保全のためには、モジュロ5形式のチェックサムキャラクタを、偶数個のキャラクタを含む数の中央に位置付けることが可能である。これによって、情報には、データの方向(逆の値が5〜9となるため)と一貫性とが与えられる。
タグの速度に関する情報は、3個目の活性領域が出現する度にタイミングを計ることによって、タグ読取り装置において抽出することが可能である。これらの領域は、キャラクタブロックの間隔で出現し、好ましくはタグにわたって各々27.5mmの均一な間隔で配される。
もちろん、ギャップサイズおよび活性エレメントの長さには、他の値を用いることも可能であり、異なる数のギャップおよびギャップサイズ段階を用いる体系に対して同じ原理を適用することが可能である。たとえば、記載した体系を簡単に拡張して、9.5mmという第5段階のサイズ選択肢を設けることも可能である。同じく3つの不活性領域を含むブロックにおいて、その全長を27.5mmから29.5mmに伸ばすことで、(2つの回文を含む)18個の別個のキャラクタをコーディングすることができることは、容易に理解されるであろう。このように拡張された体系は、より簡単な体系と比較して、任意のタグの全長に対してより大容量のデータ容量を提供することができる。ただしこの場合、データは10進法形式ではなく16進法に変換せねばならない。
ギャップサイズに代えて、活性エレメントの長さにばらつきをもたせて、ほぼ同様にデータをエンコードすることもまた可能である。ただしこの場合、先に説明した活性エレメントの最小長さの制約を考慮に入れなければならない。異なるギャップサイズと異なる活性領域長との組み合わせを用いるコーディング構成は、任意のデータ容量に対するタグの全長を最小にするという観点から、効率的であると考えられる。
Claims (13)
- (a)高透磁率および低飽和保磁力、ならびに非線形B−H特性によって特徴付けられる第1の磁性材料と、(b)従来の磁気記録技術によって永久に磁化することの可能な第2の磁性材料とを含み、前記第1および第2の磁性材料は互いに重ね合わせられる、磁気マーカまたはタグであって、
前記第2の磁性材料の選択された領域は反復的に逆転する極性の消去可能なパターンの形で磁化状態を保持するよう磁化され、前記磁化状態は前記第1の磁性材料の隣接する領域と磁気的に結合して前記第1の磁性材料を一連の磁気的に離散した帯域へと磁気的に分割し、前記磁気的に離散した帯域の長さおよび/または前記磁化された領域(「ギャップ」)の長さがコードの要素を構成することを特徴とする、磁気マーカまたはタグ。 - 前記2つの磁性材料は実質的に共通の境界を有することを特徴とする、請求項1に記載のタグ。
- 前記第2の磁性材料は、1または複数の微細に分割された強磁性酸化物を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のタグ。
- 前記第2の磁性材料は、100〜6000エルステッドの範囲の飽和保磁力を有する材料であることを特徴とする、請求項3に記載のタグ。
- 前記第2の磁性材料に付与される磁化のパターンは、(i)前記第1の磁性材料の磁気的に離散した帯域(「活性領域」)の長さが一定であり、かつ、(ii)前記第2の材料の前記磁化された領域(「ギャップ」)の長さがデータのエンコーディングのために変更されることを特徴とする、請求項1、2、3または4に記載のタグ。
- 任意の「ギャップ」の長さが、タグの読取りの際に検知することが可能な「活性領域」の最小の長さに対して短い場合には、(前記「ギャップ」内の)前記第2の磁性材料の磁化が一様であることを特徴とする、請求項4または5に記載のタグ。
- 任意の「ギャップ」の長さ1gが、タグの読取りの際に検知することが可能な「活性領域」の最小の長さLaと同じオーダであるかまたはそれよりも大きい場合には、(前記「ギャップ」内の)前記第2の磁性材料の磁化が反復的に逆転する極性のパターンを含み、前記パターンの空間周波数はその北極と南極とがLaよりも短い距離dだけ隔てられることを特徴とする、請求項4または5に記載のタグ。
- 前記距離dはLa/2よりも短いことを特徴とする、請求項7に記載のタグ。
- (前記「ギャップ」内の)前記第2の磁性材料の磁化は、波の90度の位相点において開始および終了する、正弦波の形の反復的に逆転する極性のパターンを含むことを特徴とする、請求項7または8に記載のタグ。
- 前記第2の磁性材料は、市販の磁気記録テープの形であることを特徴とする、前掲の請求項のいずれかに記載のタグ。
- 請求項1に記載の種類の磁気タグにおいてデータをエンコードするための方法であって、前記方法は、前記第2の磁性材料の選択された領域に磁気パターンを記録するステップによって特徴付けられ、前記磁気パターンは反復的に逆転する極性の消去可能なパターンの形であり、前記磁化は前記第1の磁性材料の隣接する領域と磁気的に結合して前記第1の磁性材料を一連の磁気的に離散した帯域へと磁気的に分割し、前記磁気的に離散した帯域の長さおよび/または前記第2の材料の前記磁化された領域(「ギャップ」)の長さがコードの要素を構成する、方法。
- 前記磁気パターンは磁気記録ヘッドを使用して記録されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
- 前記磁性材料は、近接して配された、平行の永久磁石の配列を使用して記録されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
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