JP3648126B2

JP3648126B2 - Iron oxide particles

Info

Publication number: JP3648126B2
Application number: JP2000130125A
Authority: JP
Inventors: 幸一勝山; 智之金子; 中山　　実
Original assignee: Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Current assignee: Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority date: 2000-04-28
Filing date: 2000-04-28
Publication date: 2005-05-18
Anticipated expiration: 2020-04-28
Also published as: JP2001316119A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化鉄粒子に関し、詳しくは、特定量のケイ素成分を含有し、粒子表面に鉄−亜鉛酸化物の薄膜が被覆され、かつ１次粒子平均粒径と保磁力との間において、特定の関係式を満たすことを特徴とする静電複写磁性トナー、特に磁性一成分複写機等の磁性トナー用材料を始めとし、静電潜像現像材用キャリア材料及び塗料黒色顔料粉として用いられる酸化鉄粒子に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
最近、電子複写機、プリンター等の磁性トナー用材料粉において、水溶液反応による酸化鉄粒子が広く利用されている。磁性トナーには、各種の一般的現像特性が要求されるが、近年、電子写真技術の発達により、特にデジタル技術を用いた複写機、プリンターが急速に発達し、要求特性が高度なものになってきた。
【０００３】
この要求のうち、トナー化の際の樹脂との混練やビヒクルとの混合上、酸化鉄粒子の分散性ガ優れていることが重要である。この酸化鉄粒子の分散性向上において問題となるのは、酸化鉄粒子は磁気凝集し易いという点である。すなわち、粒子の自然凝集であれば、粒子形状の球形化等により、ある程度の分散性改善を引き出すことができるが、酸化鉄粒子においては保磁力や残留磁化を小さくすることに頼らざるを得ない。このことは、特開平４−１８７５２３号公報に記載の「分散性の向上の為には、保磁力が可及的に低いことによって磁気的な凝集力が小さいものであることが必要である」という記載からも明らかである。
【０００４】
一般に、上記保磁力や残留磁化は、酸化鉄粒子の粒径が大きいと低く抑制することが可能であり、またその黒色度を改善する上でも有利である。しかし、昨今の電子複写機、プリンターにおいては、従来の文字以外にもグラフィックや写真等の出力も要求されており、特にプリンターの中には、インチ当たり６００ドット以上の能力のものも現れ、感光体上の潜像はより緻密になっているため、磁性トナー中に黒色顔料として含まれる酸化鉄粒子の粒径を大きくすると、上記技術的課題を克服することが困難であるばかりか、着色力の点でも劣るため、目的とする画像濃度が得られないことになる。
【０００５】
本発明者等は、上記課題を解決するために、既に特開平９−２２１４３号公報に代表されるような八面体形状を呈し、低保磁力のマグネタイト粒子について開示している。この技術においては、保磁力が４０〜１００Ｏｅに抑えられているので、上記磁気凝集を抑制する効果については十分であるものの、粒径を小さくしても黒色度に優れている酸化鉄粒子とは言い難かった。
【０００６】
このような八面体形状の酸化鉄粒子は、球状の酸化鉄粒子に比較して嵩密度が低く、吸油量が大きく、比較的粒度分布がシャープであり、また黒色度に優れる等の長所はあるものの、形状に起因する流動性不良が短所として挙げられる。この流動性不良を改善する技術としては、ケイ素成分を含有するマグネタイト粒子又はその製造方法についての提案が幾つかなされている。例えば、特開平６−１３０７１８号公報、特開平６−１３０７１９号公報、特開平６−１３０７２０号公報、特開平６−２３０６０３号公報、特公平８−２５７４７号公報等に開示されているマグネタイト粒子又はその製造方法がその代表的なものである。
【０００７】
しかし、これら技術においては、流動性改良には十分効果を有するものの、ケイ素成分が含有されることにより磁気特性のバランスが取りにくく、かつ酸化鉄粒子中のケイ素成分が吸湿作用を有することに起因する耐環境性、特に高温高湿下、低温低湿下での電気特性劣化を抑制するものではない。
【０００８】
本発明は、上記従来の技術の課題に鑑みて、八面体形状、小粒径でありながら、保磁力が低いことに起因して磁気凝集を抑制しながらも、低外部磁場での飽和磁化が十分確保されており、黒色度が高く、流動性に優れた酸化鉄粒子を提供することを目的とする。
【０００９】
また、本発明は、静電複写磁性トナー用材料粉を始めとし、静電潜像現像材用キャリア材料粉及び塗料用黒色顔料粉として用いられる際の樹脂やビヒクル中での分散性に優れ、かつ耐環境性、特に高温高湿下、低温低湿下での電気特性劣化が抑制された酸化鉄粒子を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記八面体形状の酸化鉄粒子の特性改良について、従来より種々の試みを進めてきた。そして、鋭意検討の結果、酸化鉄粒子がケイ素成分を含有し、かつ特定の熱処理が施されていることにより低保磁力で磁気凝集が小さく分散性に優れ、八面体形状、かつ粒子表面に鉄−亜鉛酸化物の薄膜が被覆されていることにより低外部磁場での飽和磁化が高く、黒色度が高く、かつ特定量のケイ素成分を含有していることにより流動性にも優れることを知見した。
【００１１】
また、本発明者等は、上記酸化鉄粒子粒子に、さらに鉄−ケイ素酸化物及び／又は鉄−アルミニウム酸化物の薄膜が被覆されていることにより、静電複写磁性トナー用材料粉を始めとし、静電磁性潜像現像材用キャリア材料粉及び塗料用黒色顔料粉として用いられる際の樹脂やビヒクル中での分散性に優れ、かつ耐環境性、特に高温高湿下、低温低湿下での電気特性劣化が抑制されることも併せて見出した。
【００１２】
本発明は上記知見に基づいてなされたもので、粒子形状が八面体で、ケイ素成分をケイ素元素に換算して０．１〜３重量％含有し、粒子表面に鉄−亜鉛酸化物の薄膜が被覆され、かつ下記の関係式（１）を満たすことを特徴とする酸化鉄粒子を提供するものである。
Ｈｃ≦−７５ｄ＋２５・・・（１）
（式中、Ｈｃは外部磁場が７９６ｋＡ／ｍにおける保磁力（ｋＡ／ｍ）、ｄは酸化鉄粒子の１次粒子平均粒径（μｍ、但し０＜ｄ≦０．３３）である）
【００１３】
また、本発明は、上記鉄−亜鉛酸化物の薄膜の上に、鉄−ケイ素酸化物及び／又は鉄−アルミニウム酸化物の薄膜が被覆されている酸化鉄粒子を提供するものである。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明でいう酸化鉄粒子とは、好ましくはマグネタイトを主成分とするものであり、コアとなるマグネタイトを主成分とする酸化鉄粒子にはケイ素、アルミニウム等の各種の有効元素を含有するものも包含される。以下の説明では、酸化鉄粒子としてその代表的なものであるマグネタイト粒子について説明する。また、酸化鉄粉末又はマグネタイト粉末とは、酸化鉄粒子又はマグネタイト粒子の集合をいう。
【００１５】
本発明のマグネタイト粒子は、粒子形状が八面体で、ケイ素成分をケイ素元素に換算して０．１〜３重量％含有し、粒子表面に鉄−亜鉛酸化物の薄膜が被覆され、かつ下記の関係式（１）を満たすことを特徴とする。
Ｈｃ≦−７５ｄ＋２５・・・（１）
［式中、Ｈｃは外部磁場が７９６ｋＡ／ｍにおける保磁力（ｋＡ／ｍ）、ｄはマグネタイト粒子の１次粒子平均粒径（μｍ、但し０＜ｄ≦０．３３）である］
【００１６】
本発明のマグネタイト粒子は八面体状であることにより、上記従来の技術に記載の長所が発揮できる。すなわち、八面体形状の酸化鉄粒子は、球状の酸化鉄粒子に比較して粒度分布がシャープであり、また黒色度に優れる。これに加え、ケイ素成分をケイ素元素に換算して０．１〜３重量％含有させることにより、流動性を確保しながらも、上記式（１）に示される低保磁力のマグネタイト粒子となる。また、粒子表面に鉄−亜鉛酸化物の薄膜が被覆されていることにより、小粒径でも飽和磁化の低下が抑制されたマグネタイト粒子が得られるのである。
【００１７】
本発明のマグネタイト粒子においては、ケイ素成分がケイ素元素に換算して０．１〜３重量、好ましくは０．２〜２．８重量％、より好ましくは０．３〜２．５重量％含有される。
【００１８】
この含有量が０．１重量％未満の場合には、低保磁力化する効果がない上、流動性も不良である。また、この含有量が３重量％を超える場合には、保磁力低下や流動性改善には効果があるものの、飽和磁化が下がり磁気特性のバランスが崩れる他、耐環境性においても好ましくない。
【００１９】
また、本発明のマグネタイト粒子においては、上記式（１）を満たすものである。上記式（１）を満たさない場合には、保磁力が高すぎて磁気凝集が全く改善されていないことより、分散性不良のマグネタイト粒子となる。
【００２０】
本発明のマグネタイト粒子においては、粒子表面に鉄−亜鉛酸化物の薄膜が被覆されている。本発明において、薄膜を被覆するとは、鉄と亜鉛の酸化物の複合微粒子がマグネタイト粒子表面に層状に沈積している場合、鉄と亜鉛の酸化物の微粒子がそれぞれにバラバラに付着している場合、さらには鉄と亜鉛のフェライト化された磁性を有する化合物が均一な層状に被覆している場合等、様々な鉄−亜鉛酸化物の被覆状況が考えられるが、そのいずれの被覆状況でも良い。より好ましくは、鉄と亜鉛の均一に複合した酸化物が、マグネタイト粒子表面の全体を均一かつ層状に被覆しているものである。この粒子表面の鉄−亜鉛酸化物の薄膜が被覆されていないと、小粒径のマグネタイト粒子の場合、飽和磁化の低下を免れない。なお、このマグネタイト粒子中の亜鉛／鉄のモル比（％）は、磁気特性のバランス上、特に飽和磁化の適正化を図るために、０．２〜１．８％が好ましく、より好ましくは０．３〜１．２％である。また、粒子表面の鉄−亜鉛酸化物中の亜鉛／鉄のモル比（％）は、マグネタイト粒子の黒色度と磁気特性のバランスを考慮すると、好ましくは７〜５０％、より好ましくは１０〜４０％となるように調整することが望ましい。
【００２１】
本発明のマグネタイト粒子は、鉄−亜鉛酸化物の薄膜の上に、さらに鉄−ケイ素酸化物及び／又は鉄−アルミニウム酸化物の薄膜が被覆されていることが好ましく、粒子表面の鉄−ケイ素酸化物中のケイ素／鉄のモル比（％）及び／又は鉄−アルミニウム酸化物中のアルミニウム／鉄のモル比（％）は、マグネタイト粒子の流動性と磁気特性のバランスを考慮すると、好ましくは０．４〜２％、より好ましくは０．６〜１．４％となるように調整することが望ましい。
【００２２】
このような鉄−ケイ素酸化物及び／又は鉄−アルミニウム酸化物の被膜の被覆については、鉄とケイ素又は鉄とアルミニウムの酸化物がそれぞれバラバラに被覆されている場合や、均一に複合化された酸化物の微粒子として付着されている場合、さらには均一に複合化された酸化物が被覆される粒子表面に層状に被覆されている場合等、様々な鉄−ケイ素酸化物及び／又は鉄−アルミニウム酸化物の被覆状況が考えられるが、そのいずれの被覆状況でも良い。より好ましくは、鉄とケイ素成分及び／又は鉄とアルミニウム成分の均一に複合した酸化物が、鉄−亜鉛酸化物の薄膜が被覆されているマグネタイト粒子の表面全体に、均一かつ層状に被覆しているものである。この鉄−ケイ素酸化物及び／又は鉄−アルミニウム酸化物の薄膜が被覆されていることにより、ケイ素成分含有による流動性向上効果をさらに改善できると共に、鉄との複合酸化物であることに起因して、ケイ素化合物のみの被覆と比べ、吸湿性を抑制することができる。
【００２３】
本発明のマグネタイト粒子は、色差計による黒色度Ｌ値が２０以下であることが好ましく、１８以下がより好ましい。このＬ値が２０を超える場合には、黒色度に劣ることに起因して、磁性トナーに使用した際に目的とする画像濃度が得られなかったり、塗料用黒色顔料粉として用いた際に目的とする黒色度が得られなかったりする。
【００２４】
また、本発明のマグネタイト粒子は、圧縮度が５０％以下であることが好ましく、４８％以下がより好ましい。この圧縮度が５０％を超える場合には、酸化鉄粒子の流動性が不良となり、各種用途での樹脂やビヒクル中での分散性不良や特性のバラツキを惹き起こす恐れがある。
【００２５】
さらに、本発明のマグネタイト粒子は、下記式（２）を満足することが好ましい。
１≦Ｒ_LL／Ｒ_HH≦１０・・・（２）
［式中、Ｒ_LLは１０℃、２０％ＲＨ環境下で２４時間曝露された後の体積電気抵抗の測定値（Ω・ｃｍ）、Ｒ_HHは３５℃、８５％ＲＨ環境下で２４時間曝露された体積電気抵抗の測定値（Ω・ｃｍ）である］
【００２６】
上記式（２）を満足することにより、環境による電気抵抗値の変化が少なく、環境に対して安定した電気特性を持つことにより各種環境下で安定して感光ドラムに転写することができる。すなわち、本発明によるマグネタイト粒子をトナーに使用することにより、トナーの帯電性能が各種環境に依存せず、感光ドラム上の潜像に対して、安定した現像を行うことができる。上記式（２）の値は好ましくは１〜８であり、より好ましくは１〜５である。上記式（２）の値が１未満の場合には、出力画像の環境安定性が損なわれる恐れがある。また、上記式（２）の値が１０を超える場合には、電気抵抗の環境依存性が高いため、特に高温高湿下での帯電の維持が難しくなる。
【００２７】
さらに、本発明のマグネタイト粒子は、酸化鉄粒子：酸化チタン粒子重量比１：３で混合、塗料化した際の着色力測定において、色差計によるＬ値が３９以下であることが好ましい。
【００２８】
上記Ｌ値は、３８以下が好ましく、このＬ値が３９を超える場合には、着色力が低すぎて、マグネタイト粒子を黒色顔料として塗料化して使用する際の特性面で劣ることとなる。
【００２９】
次に、本発明のマグネタイト粒子の好ましい製造方法について述べる。
本発明のマグネタイト粒子は、第一鉄塩水溶液と水可溶性ケイ酸塩を混合し、さらに、この混合水溶液とアルカリ水溶液とを混合後、ｐＨ１０以上にて第１の酸化反応を行い、酸化反応終了後、マグネタイト粒子全体におけるＺｎ／Ｆｅのモル比（％）が０．２〜１．８％となるように亜鉛を含む第一鉄塩を添加し、ｐＨ６〜９に調整し、再度酸化反応を行い、得られたマグネタイト粒子中のＦｅＯを１８重量％以上となるように加熱処理することにより製造できる。
【００３０】
本発明では、上記のように、第一鉄塩水溶液とケイ酸塩水溶液を混合する。第一鉄塩水溶液としては、硫酸第一鉄水溶液等が挙げられる。また、ケイ酸塩水溶液の濃度及び量は、最終的に得られるマグネタイト粒子に対してケイ素が０．１〜３重量％含有するように調整する。ケイ酸塩水溶液としては、ケイ酸ナトリウム水溶液等が挙げられる。
【００３１】
次に、この第一鉄塩水溶液とケイ酸塩水溶液の混合水溶液にアルカリ水溶液を混合して、水酸化第一鉄スラリーを生成後、ｐＨ１０以上に調整した水酸化第一鉄スラリーに、酸素含有ガス、好ましくは空気を吹き込み、６０〜１００℃、好ましくは８０〜９０℃で第１次酸化反応を行う。
【００３２】
第１次酸化反応における未反応の水酸化第一鉄がほぼゼロとなる迄反応を進めた後、マグネタイト粒子中のＺｎ／Ｆｅモル比（％）が０．２〜１．８％、好ましくは０．３〜１．２％となるように、亜鉛イオンを含む第一鉄塩を添加し、第２次酸化反応を行う。
【００３３】
マグネタイト粒子中の亜鉛／鉄のモル比（％）は０．２％未満の場合には、粒子が比較的小粒径のため、磁気特性、特に飽和磁化が低下する。一方、マグネタイト粒子中の亜鉛／鉄のモル比（％）が１．８％を超える場合も、粒子中のＺｎの分布が崩れることによる飽和磁化の低下や、ＺｎＯＦｅ₂Ｏ₃等のフェライト層が粒子表面上に厚く形成されるため、粉体の黒色度を著しく損なう。
【００３４】
また、後に生成する粒子表面の鉄−亜鉛酸化物中の亜鉛／鉄のモル比（％）が望ましくは７〜５０％、さらに好ましくは１０〜４０％となるように調整することが望ましい。鉄−亜鉛酸化物中の亜鉛／鉄のモル比（％）が７％未満の場合には、鉄−亜鉛酸化物による飽和磁化の低下を免れず、５０％を超える場合には、ＺｎＯＦｅ₂Ｏ₃等の粒子表面への亜鉛成分の露出が過剰となり、黒色度の低下を招く。
【００３５】
また、亜鉛を含む第一鉄塩を加え、さらに酸化反応を進める際のｐＨは６〜９、好ましくは８〜９に調整するのがよい。ｐＨが６未満の場合には、反応スラリー中のゲーサイト粒子が生じる恐れがあり、ｐＨが９を超える場合には、粒子の特性に差はないが、追加のアルカリを余分に添加しなければならず不経済である。
【００３６】
なお、この第２次反応終了後、鉄−亜鉛酸化物の表面薄膜生成後のスラリーに、引き続きケイ酸塩及び／又はアルミニウム塩を含む第一鉄塩を加え、ｐＨ６〜９に調整しながら第３次酸化反応を行ってもよい。これは、特に小粒径のマグネタイト粒子において問題とされる凝集による流動性の不良をケイ素及び／又はアルミニウムを含むマグネタイトを粒子表面に配することにより改善せしめるものである。ここで、粒子表面の鉄−ケイ素酸化物中のケイ素／鉄のモル比（％）及び／又は鉄−アルミニウム酸化物中のアルミニウム／鉄のモル比（％）は、好ましくは０．４〜２％、より好ましくは０．６〜１．４％となるように調整することが望ましい。上記鉄−ケイ素酸化物中のケイ素／鉄のモル比（％）及び／又は鉄−アルミニウム酸化物中のアルミニウム／鉄のモル比（％）が０．４％未満の場合には、流動性の改善の効果が小さい。また、上記モル比（％）が２％を超えると、流動性は改善されるものの、ケイ素成分の増加による飽和磁化の低下や耐環境性の劣化を生じる。
【００３７】
上記第３の酸化反応を進める際のｐＨは６〜９、好ましくは８〜９に調整するのがよい。このｐＨ範囲を選択する理由は、上述の亜鉛を含む第一鉄塩を加え、第２の酸化反応を進める際の場合と同様である。
【００３８】
以上のような第２次もしくは第３次酸化反応終了後、常法の洗浄、濾過、乾燥、粉砕の各工程を経て得られたマグネタイト粒子を加熱処理する。加熱処理雰囲気は大気中等の酸化性雰囲気でも、窒素ガス中等の非酸化性雰囲気のいずれでもよい。また、加熱温度はマグネタイト粒子サイズ及び時間によって異なるが、酸化性雰囲気で行う場合は、マグネタイト粒子中のＦｅＯが１８重量％以上になる設定であればよい。しかし、低温だと加熱処理時間も長くなるし、高温だと短時間処理は工業的に難しいので、１００〜３００℃が好ましい。非酸化性雰囲気で行う場合はマグネタイト粒子の焼結温度未満で適当な処理時間で行えるように選択すればよい。この加熱処理によって、マグネタイト粒子の保磁力は、加熱前の乾燥後のマグネタイト粒子の保磁力に比較して１０％以上低下する。このマグネタイト粒子の加熱処理は、マグネタイト粒子中のＦｅＯが１８重量％以上であるように温度と時間を設定し、黒色度の低下を防止する必要がある。
【００３９】
【実施例】
以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明する。
【００４０】
〔実施例１〕
＜生地粒子製造工程＞
表１に示すように、２．０ｍｏｌ／ｌのＦｅ²⁺を含有する第一鉄塩水溶液５０リットルと、１．０ｍｏｌ／ｌのＳｉを含有するケイ酸ナトリウム水溶液３．７リットルを混合し、さらに４．０ｍｏｌ／ｌの水酸化ナトリウム水溶液５３リットルを混合撹拌した。混合スラリーの温度を８５℃に維持し、撹拌を続けながら空気を通気して酸化反応を行い、ケイ素成分を含有するマグネタイト粒子を含む酸化鉄スラリーを得た。
【００４１】
＜鉄−亜鉛酸化物被覆処理工程＞
表１に示すように、１ｍｏｌ／ｌのＦｅ²⁺水溶液０．７リットルと１ｍｏｌ／ｌのＺｎ²⁺を含有する水溶液０．３リットルを予め混合した後、上記生地粒子製造工程にて得られた酸化鉄スラリーに添加した。スラリー温度を８５℃及びｐＨ８を維持し、空気を通じて鉄−亜鉛酸化物で被覆されたマグネタイト粒子を含む酸化鉄スラリーを得た。
【００４２】
＜後処理工程及び熱処理工程＞
上記鉄−亜鉛酸化物で被覆された酸化鉄スラリーを通常の濾過、洗浄工程を経て、マグネタイト粒子を含むケーキを得た。得られたケーキを１００℃以下の乾燥機に入れ、乾燥を行う。ケーキ中の水分率は窒素気流中でＪＩＳＫ５１０１−１９９１、第２３項に準拠した方法を用い、加熱減量が０．５重量％まで乾燥を行うことで乾燥工程を完了したマグネタイト乾燥ケーキを得た。このようにして得られたマグネタイト乾燥ケーキをさらに表１に示すように、空気中で処理温度１５０℃、３時間の熱処理を行った。熱処理終了後、粉砕工程を経て、マグネタイト粉末を得た。
【００４３】
このようにして得られたマグネタイト粉末（マグネタイト粒子）を以下の方法で評価した。結果を表２に示す。
（１）粒子形状
走査型電子顕微鏡にて、１００００及び４００００倍に拡大して試料の形状を観察した。１００００倍及び４００００倍の顕微鏡写真を図１及び図２にそれぞれ示す。
【００４４】
（２）平均粒径
走査型電子顕微鏡で観察し、１００個の粒子のフェレ径を測定して求めた。
【００４５】
（３）磁気特性
東英工業社製、振動試料型磁力計ＶＳＭ−Ｐ７を使用し、外部磁場７９６ｋＡ／ｍと７９．６ｋＡ／ｍでの試料の飽和磁化（σｓ）、残留磁化（σｒ）、保磁力（Ｈｃ）を測定した。
【００４６】
（４）化学分析値
全Ｓｉ、Ａｌ、Ｚｎ成分は、試料を酸に溶解してＩＣＰにて定量した。内部Ｓｉについては、生地粒子製造工程終了後のマグネタイト粒子を酸に溶解してＩＣＰにて定量した。ＦｅＯは、過マンガン酸カリウム標準溶液を用いて酸化還元滴定にて定量した。
【００４７】
（５）黒色度
試料０．５ｇとアマニ油０．７ｇをフーバー式マーラーで練った後、これにクリヤラッカー４．５ｇを加え更によく練り合わせた。これをミラーコート紙上に４ｍｉｌのアプリケーターを用いて塗布し、乾燥後、色差計（東京電色社製、カラーアナライザーＴＣ−１８００型）にて黒色度Ｌ値を求めた。
【００４８】
（６）圧縮度
試料をふるい等を使用せずに、そのまま内容量１００ｃｍ³の容器に投入し、重量を測定し単位体積当たりの重量（嵩密度）を求めた。また、ホソカワミクロン社製パウダーテスターを用い、本体付属のマニュアルに従って測定したタップ密度を求めた。上記嵩密度及びタップ密度より、圧縮度を次式にて計算した。
圧縮度＝［（タップ密度−嵩密度）／（タップ密度）］×１００
【００４９】
（７）着色力
マグネタイト粒子０．５ｇに酸化チタン粒子１．５ｇとヒマシ油１．３ｃｃを加え、フーバー式マーラーで練り込む。この練り込んだサンプル２．０ｇにラッカー４．５ｇを加え、さらに練り込んだ後、これをミラーコート紙上に、４ｍｉｌのアプリケーターを用いて塗布し、乾燥後、色差計（東京電色社製、カラーアナライザーＴＣ−１８００型）にてＬ値、ａ値、ｂ値を各々求めた。
【００５０】
（８）電気抵抗
試料１０ｇをＬＬ環境（１０℃、２０％ＲＨ）又はＨＨ環境（３５℃、８５％ＲＨ）に２４時間暴露した後、ホルダーに入れ、６０ＭＰの圧力を加えて２５ｍｍφの錠剤状に成形した後、電極を取り付けた後１５ＭＰの加圧状態で測定する。測定に使用した試料の厚さと断面積及び測定した電気抵抗値より、前記各環境での試料の粉体電気抵抗値Ｒ_LL及びＲ_HHを測定した。
【００５１】
〔実施例２〕
表１に示すように、生地粒子製造工程におけるケイ酸ナトリウム量を６．１ｍｏｌとし、鉄−亜鉛酸化物被覆処理工程におけるＺｎ²⁺を含有する水溶液量を０．１５リットルとし、熱処理工程の処理温度を１２０℃、処理時間を２時間とした以外は、実施例１と同様の方法にてマグネタイト粉末を得た。実施例１と同様に評価した結果を表２に示す。
【００５２】
〔実施例３〕
表１に示すように、鉄−亜鉛酸化物被覆処理工程を終えた鉄−亜鉛酸化物被覆された酸化鉄スラリーに、さらに下記の処理を加えた以外は、実施例１と同様の方法にてマグネタイト粉末を得た。実施例１と同様に評価した結果を表２に示す。
【００５３】
＜鉄−ケイ素酸化物被覆処理工程＞
表１に示すように、１ｍｏｌ／ｌのＦｅ²⁺水溶液０．７リットルと１ｍｏｌ／ｌのＳｉを含有するケイ酸ナトリウム水溶液０．９リットルを予め混合した後、上記鉄−亜鉛酸化物被覆処理工程にて得られた酸化鉄スラリーに添加した。スラリーの温度８５℃及びｐＨ８に維持し、空気を通じて鉄−ケイ素酸化物で被覆されたマグネタイト粒子を含む酸化鉄スラリーを得た。
【００５４】
〔実施例４〜１１〕
表１に示すように、生地粒子製造条件及び表面処理条件を変えて、マグネタイト粉末を製造した。実施例１に準じて評価した結果を表２に示す。
【００５５】
〔比較例１〕
表１に示すように、生地粒子にケイ素成分を含まず、表面処理及び熱処理を行わない方法にてマグネタイト粉末を得た。実施例１と同様に評価した結果を、表２に示す。
【００５６】
〔比較例２〕
表１に示すように、生地粒子にケイ素成分を含まず、表面処理及び熱処理を実施例１と同様の方法にてマグネタイト粉末を得た。実施例１と同様に評価した結果を表２に示す。
【００５７】
〔比較例３〕
表１に示すように、生地粒子にケイ素成分を実施例１と同様に含有しているが、表面処理及び熱処理を行わない方法にてマグネタイト粉末を得た。実施例１と同様に評価した結果を表２に示す。
【００５８】
〔比較例４〕
表１に示すように、生地粒子にケイ素成分を含まず、表面処理及び熱処理を実施例７と同様の方法にてマグネタイト粉末を得た。実施例１と同様に評価した結果を表２に示す。
【００５９】
〔比較例５〕
表１に示すように、熱処理を行わない以外は、実施例１と同様の方法にてマグネタイト粉末を得た。実施例１と同様に評価した結果を、表２に示す。
【００６０】
〔比較例６〕
表１に示すように、熱処理を行わない以外は、実施例２と同様の方法にてマグネタイト粉末を得た。実施例１と同様に評価した結果を表２に示す。
【００６１】
〔比較例７〕
表１に示すように、熱処理を行わない以外は、実施例７と同様の方法にてマグネタイト粉末を得た。実施例１と同様に評価した結果を表２に示す。
【００６２】
【表１】

【００６３】
【表２】

【００６４】
表２からも明らかな通り、実施例１〜１１のマグネタイト粉末は、飽和磁化が十分高く、上記式（１）を満たす、いわゆる平均粒径が小さくても保磁力が低いことに起因して磁気凝集が抑制されており、かつ圧縮度が低くて流動性にも優れていることが分かる。これに対し、比較例１〜７のマグネタイト粉末は、上記式（１）を満足しないため、磁気凝集の改善がなされておらず、圧縮度も高く流動性の面でも劣るものであった。
【００６５】
また、着色力Ｌ値に基づく分散性、高温高湿下、低温低湿下での電気抵抗比に基づく耐環境性においても、実施例１〜１１の方が比較例１〜７に比べ優れている。
【００６６】
【発明の効果】
本発明の酸化鉄粒子は、ケイ素成分を含有し、かつ特定の熱処理が施されていることにより低保磁力で磁気凝集が小さく分散性に優れ、八面体形状、かつ粒子表面に鉄−亜鉛酸化物の薄膜が被覆されていることにより低外部磁場での飽和磁化が高く、かつ特定量のケイ素成分を含有していることにより流動性にも優れている。さらに鉄−ケイ素酸化物及び／又は鉄−アルミニウム酸化物の薄膜が被覆されていることにより、黒色顔料として用いられる際の樹脂やビヒクル中での分散性に優れ、かつ耐環境性、特に高温高湿下、低温低湿下での電気特性劣化が抑制されているため、静電複写磁性トナー、特に磁性一成分複写機等の磁性トナー用材料粉を始めとし、静電潜像現像材用キャリア材料粉及び塗料黒色顔料粉として用いるのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は、実施例１で得られたマグネタイト粒子の粒子形状を示す走査型電子顕微鏡写真である（１００００倍）。
【図２】図２は、実施例１で得られたマグネタイト粒子の粒子形状を示す走査型電子顕微鏡写真である（４００００倍）。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to iron oxide particles, and in particular, contains a specific amount of silicon component, the surface of the particles is coated with a thin film of iron-zinc oxide, and between the average particle size of the primary particles and the coercive force, It is used as a carrier material for electrostatic latent image developer, and paint black pigment powder, including materials for electrostatic toners, particularly magnetic one-component copiers, etc. It relates to iron oxide particles.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
Recently, iron oxide particles produced by an aqueous solution reaction have been widely used in powder materials for magnetic toners such as electronic copying machines and printers. Magnetic toners are required to have various general development characteristics. Recently, with the development of electrophotographic technology, copiers and printers using digital technology have been rapidly developed, and the required characteristics have become advanced. I came.
[0003]
Among these requirements, it is important that the iron oxide particles have excellent dispersibility in terms of kneading with a resin and mixing with a vehicle when toner is produced. A problem in improving the dispersibility of the iron oxide particles is that the iron oxide particles are easily magnetically aggregated. In other words, if the particles are naturally agglomerated, a certain degree of dispersibility can be improved by making the shape of the particles spherical, but in iron oxide particles, the coercive force and residual magnetization must be reduced. . This is described in Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 4-187523. “In order to improve the dispersibility, it is necessary that the magnetic cohesive force is small because the coercive force is as low as possible.” It is clear from the description.
[0004]
In general, the coercive force and residual magnetization can be suppressed to a low value when the particle size of the iron oxide particles is large, and it is advantageous for improving the blackness. However, recent electronic copiers and printers are required to output graphics and photographs in addition to conventional characters. Especially, some printers have a capacity of 600 dots or more per inch. Since the latent image on the body is denser, increasing the particle size of the iron oxide particles contained as a black pigment in the magnetic toner makes it difficult not only to overcome the above technical problem but also to increase the coloring power. Therefore, the target image density cannot be obtained.
[0005]
In order to solve the above problems, the present inventors have already disclosed magnetite particles having an octahedral shape as typified by JP-A-9-22143 and having a low coercive force. In this technique, since the coercive force is suppressed to 40 to 100 Oe, the effect of suppressing the magnetic aggregation is sufficient, but the iron oxide particles having excellent blackness even if the particle size is reduced It was hard to say.
[0006]
Such octahedral iron oxide particles have advantages such as low bulk density, large oil absorption, relatively sharp particle size distribution, and excellent blackness compared to spherical iron oxide particles. However, poor fluidity due to the shape is cited as a disadvantage. As a technique for improving the poor fluidity, several proposals have been made for magnetite particles containing a silicon component or a production method thereof. For example, magnetite particles disclosed in JP-A-6-130718, JP-A-6-130719, JP-A-6-130720, JP-A-6-230603, JP-B-8-25747, etc. The manufacturing method is typical.
[0007]
However, in these technologies, although it has a sufficient effect for improving fluidity, it is difficult to balance the magnetic properties due to the inclusion of the silicon component, and the silicon component in the iron oxide particles has a hygroscopic action. However, it does not suppress the deterioration of electrical characteristics, particularly under high temperature and high humidity and low temperature and low humidity.
[0008]
In view of the above-mentioned problems of the conventional technology, the present invention has an octahedron shape and a small particle size, and suppresses magnetic aggregation due to a low coercive force, while maintaining saturation magnetization in a low external magnetic field. An object of the present invention is to provide iron oxide particles that are sufficiently secured, have high blackness, and excellent fluidity.
[0009]
In addition, the present invention is excellent in dispersibility in resins and vehicles when used as a material powder for electrostatic copying magnetic toner, a carrier material powder for electrostatic latent image developer and a black pigment powder for paint, It is another object of the present invention to provide iron oxide particles that are suppressed in environmental resistance, in particular, electrical property deterioration under high temperature and high humidity and low temperature and low humidity.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have made various attempts to improve the characteristics of the octahedral iron oxide particles. As a result of intensive studies, the iron oxide particles contain a silicon component and are subjected to a specific heat treatment, so that they have low coercive force, small magnetic aggregation, excellent dispersibility, octahedral shape, and iron on the particle surface. -It has been found that the zinc oxide thin film has a high saturation magnetization in a low external magnetic field, high blackness, and excellent fluidity by containing a specific amount of silicon component. .
[0011]
In addition, the inventors of the present invention, including the iron oxide particle particles, are coated with a thin film of iron-silicon oxide and / or iron-aluminum oxide, so that the material powder for electrostatic copying magnetic toner can be used. , Excellent dispersibility in resin and vehicle when used as carrier material powder for electrostatic latent image developer and black pigment powder for paint, and environmental resistance, especially under high temperature and high humidity, low temperature and low humidity It has also been found that the deterioration of electrical characteristics is suppressed.
[0012]
The present invention has been made on the basis of the above knowledge, the particle shape is octahedron, the silicon component is contained in an amount of 0.1 to 3% by weight in terms of silicon element, and a thin film of iron-zinc oxide is formed on the particle surface. An iron oxide particle that is coated and satisfies the following relational expression (1) is provided.
Hc ≦ −75d + 25 (1)
(Where Hc is the coercive force (kA / m) at an external magnetic field of 796 kA / m, and d is the average primary particle diameter of the iron oxide particles (μm, where 0 <d ≦ 0.33))
[0013]
The present invention also provides iron oxide particles in which an iron-silicon oxide and / or iron-aluminum oxide thin film is coated on the iron-zinc oxide thin film.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below.
The iron oxide particles referred to in the present invention are preferably composed mainly of magnetite, and the iron oxide particles mainly composed of magnetite as a core also contain various effective elements such as silicon and aluminum. Is included. In the following description, magnetite particles that are typical examples of iron oxide particles will be described. The iron oxide powder or magnetite powder refers to an aggregate of iron oxide particles or magnetite particles.
[0015]
The magnetite particles of the present invention are octahedral in shape, contain 0.1 to 3% by weight of silicon component in terms of silicon element, the surface of the particles is coated with a thin film of iron-zinc oxide, and The relational expression (1) is satisfied.
Hc ≦ −75d + 25 (1)
[Wherein, Hc is the coercive force (kA / m) at an external magnetic field of 796 kA / m, and d is the average primary particle diameter of the magnetite particles (μm, where 0 <d ≦ 0.33)]
[0016]
Since the magnetite particles of the present invention are octahedral, the advantages described in the prior art can be exhibited. That is, octahedral iron oxide particles have a sharp particle size distribution and excellent blackness compared to spherical iron oxide particles. In addition to this, by containing the silicon component in an amount of 0.1 to 3% by weight in terms of silicon element, the magnetite particles having a low coercive force represented by the above formula (1) are obtained while ensuring fluidity. In addition, since the particle surface is coated with a thin film of iron-zinc oxide, magnetite particles in which a decrease in saturation magnetization is suppressed even with a small particle size can be obtained.
[0017]
In the magnetite particles of the present invention, the silicon component is contained in an amount of 0.1 to 3 wt%, preferably 0.2 to 2.8 wt%, more preferably 0.3 to 2.5 wt% in terms of silicon element. The
[0018]
When this content is less than 0.1% by weight, there is no effect of reducing the coercive force, and the fluidity is poor. On the other hand, when the content exceeds 3% by weight, although effective in reducing the coercive force and improving the fluidity, the saturation magnetization is lowered and the balance of the magnetic properties is lost, and the environmental resistance is not preferable.
[0019]
Moreover, in the magnetite particle | grains of this invention, the said Formula (1) is satisfy | filled. When the above formula (1) is not satisfied, the coercive force is too high and the magnetic aggregation is not improved at all, so that the magnetite particles have poor dispersibility.
[0020]
In the magnetite particles of the present invention, the particle surface is coated with a thin film of iron-zinc oxide. In the present invention, coating a thin film means that the composite particles of iron and zinc oxide are deposited in layers on the surface of the magnetite particles, and the fine particles of iron and zinc oxide are separately attached to each other. Furthermore, various iron-zinc oxide coating conditions are conceivable, such as when the ferritic magnetism compound of iron and zinc is coated in a uniform layer, and any of these coating conditions may be used. More preferably, the oxide in which iron and zinc are uniformly combined covers the entire surface of the magnetite particles uniformly and in layers. If the iron-zinc oxide thin film on the surface of the particle is not coated, in the case of a magnetite particle having a small particle diameter, a decrease in saturation magnetization is inevitable. In addition, the zinc / iron molar ratio (%) in the magnetite particles is preferably 0.2 to 1.8%, more preferably 0 in order to optimize the saturation magnetization especially in view of the balance of magnetic properties. .3 to 1.2%. The molar ratio (%) of zinc / iron in the iron-zinc oxide on the particle surface is preferably 7 to 50%, more preferably 10 to 40, considering the balance between the blackness of the magnetite particles and the magnetic properties. It is desirable to adjust to be%.
[0021]
The magnetite particles of the present invention are preferably coated with an iron-silicon oxide and / or iron-aluminum oxide thin film on an iron-zinc oxide thin film, The silicon / iron molar ratio (%) in the product and / or the aluminum / iron molar ratio (%) in the iron-aluminum oxide is preferably 0 in consideration of the balance between the fluidity and magnetic properties of the magnetite particles. It is desirable to adjust it to be 4 to 2%, more preferably 0.6 to 1.4%.
[0022]
As for the coating of the iron-silicon oxide and / or iron-aluminum oxide coating, the oxides of iron and silicon or iron and aluminum may be coated separately or evenly combined. Various iron-silicon oxides and / or iron-aluminums, such as when they are deposited as oxide fine particles, or even when they are coated in layers on the surface of the particles to which uniform oxides are coated Although the oxide coating state is conceivable, any of the coating states may be used. More preferably, the uniformly complex oxide of iron and silicon component and / or iron and aluminum component is coated uniformly and layered on the entire surface of the magnetite particle coated with the thin film of iron-zinc oxide. It is what. By coating this iron-silicon oxide and / or iron-aluminum oxide thin film, the fluidity-improving effect due to the silicon component can be further improved, and it is a complex oxide with iron. Thus, the hygroscopicity can be suppressed as compared with the coating of only the silicon compound.
[0023]
The magnetite particles of the present invention preferably have a blackness L value by a color difference meter of 20 or less, more preferably 18 or less. If this L value exceeds 20, the intended image density cannot be obtained when used in magnetic toner due to inferior blackness, or when used as a black pigment powder for paint. The blackness may not be obtained.
[0024]
Further, the magnetite particles of the present invention preferably have a compressibility of 50% or less, and more preferably 48% or less. If this degree of compression exceeds 50%, the fluidity of the iron oxide particles becomes poor, and there is a risk of causing poor dispersibility in resin or vehicle for various applications and variations in characteristics.
[0025]
Furthermore, it is preferable that the magnetite particles of the present invention satisfy the following formula (2).
1 ≦ R _LL / R _HH ≦ 10 (2)
[Wherein R _LL Is the measured volume resistivity (Ω · cm) after exposure for 24 hours at 10 ° C. and 20% RH, R _HH Is a measured value (Ω · cm) of volume electrical resistance exposed for 24 hours in an environment of 35 ° C. and 85% RH]
[0026]
By satisfying the above formula (2), there is little change in the electrical resistance value due to the environment, and stable electrical characteristics with respect to the environment can be stably transferred to the photosensitive drum in various environments. That is, by using the magnetite particles according to the present invention for the toner, the charging performance of the toner does not depend on various environments, and stable development can be performed on the latent image on the photosensitive drum. The value of the above formula (2) is preferably 1 to 8, more preferably 1 to 5. When the value of the above formula (2) is less than 1, the environmental stability of the output image may be impaired. Further, when the value of the above formula (2) exceeds 10, since the electrical resistance is highly dependent on the environment, it becomes difficult to maintain the charge particularly under high temperature and high humidity.
[0027]
Furthermore, the magnetite particles of the present invention preferably have an L value of 39 or less measured by a color difference meter when measuring the coloring power when the iron oxide particles: titanium oxide particles are mixed at a weight ratio of 1: 3 to form a paint.
[0028]
The L value is preferably 38 or less, and when the L value exceeds 39, the coloring power is too low, and the characteristics of the magnetite particles used as a black pigment are inferior.
[0029]
Next, the preferable manufacturing method of the magnetite particle | grains of this invention is described.
The magnetite particles of the present invention are prepared by mixing a ferrous salt aqueous solution and a water-soluble silicate, further mixing the mixed aqueous solution and an alkaline aqueous solution, and performing a first oxidation reaction at a pH of 10 or more to complete the oxidation reaction. Then, ferrous salt containing zinc is added so that the molar ratio (%) of Zn / Fe in the whole magnetite particles is 0.2 to 1.8%, the pH is adjusted to 6 to 9, and the oxidation reaction is performed again. And can be manufactured by heat-treating FeO in the obtained magnetite particles to 18% by weight or more.
[0030]
In the present invention, the ferrous salt aqueous solution and the silicate aqueous solution are mixed as described above. Examples of the ferrous salt aqueous solution include a ferrous sulfate aqueous solution. Moreover, the density | concentration and quantity of silicate aqueous solution are adjusted so that silicon may contain 0.1 to 3weight% with respect to the magnetite particle | grains finally obtained. Examples of the silicate aqueous solution include a sodium silicate aqueous solution.
[0031]
Next, an aqueous alkaline solution is mixed with the mixed aqueous solution of the ferrous salt aqueous solution and the aqueous silicate solution to produce a ferrous hydroxide slurry, and then the ferrous hydroxide slurry adjusted to pH 10 or higher is mixed with oxygen. Gas, preferably air, is blown in, and the primary oxidation reaction is performed at 60 to 100 ° C, preferably 80 to 90 ° C.
[0032]
After the reaction proceeds until the unreacted ferrous hydroxide in the primary oxidation reaction becomes substantially zero, the Zn / Fe molar ratio (%) in the magnetite particles is 0.2 to 1.8%, preferably A ferrous salt containing zinc ions is added so as to be 0.3 to 1.2%, and a secondary oxidation reaction is performed.
[0033]
When the zinc / iron molar ratio (%) in the magnetite particles is less than 0.2%, the magnetic properties, particularly the saturation magnetization, decrease because the particles have a relatively small particle size. On the other hand, even when the molar ratio (%) of zinc / iron in the magnetite particles exceeds 1.8%, the saturation magnetization decreases due to the collapse of the Zn distribution in the particles, and ZnOFe ₂ O _Three Therefore, the blackness of the powder is significantly impaired.
[0034]
In addition, it is desirable to adjust the molar ratio (%) of zinc / iron in the iron-zinc oxide on the particle surface to be formed later to be 7 to 50%, more preferably 10 to 40%. When the molar ratio (%) of zinc / iron in the iron-zinc oxide is less than 7%, the saturation magnetization due to the iron-zinc oxide is inevitably lowered, and when it exceeds 50%, ZnOFe ₂ O _Three Excessive exposure of the zinc component to the particle surface, etc., causes a decrease in blackness.
[0035]
Moreover, the ferrous salt containing zinc is added, and the pH when the oxidation reaction further proceeds is adjusted to 6 to 9, preferably 8 to 9. If the pH is less than 6, goethite particles in the reaction slurry may be formed. If the pH exceeds 9, there is no difference in the characteristics of the particles, but additional alkali must be added. It is uneconomical.
[0036]
After the completion of the secondary reaction, the ferrous salt containing silicate and / or aluminum salt is continuously added to the slurry after the surface thin film formation of iron-zinc oxide to adjust the pH to 6-9. A tertiary oxidation reaction may be performed. This improves the poor fluidity caused by aggregation, which is a problem particularly in small-sized magnetite particles, by arranging magnetite containing silicon and / or aluminum on the particle surface. Here, the molar ratio (%) of silicon / iron in the iron-silicon oxide on the particle surface and / or the molar ratio (%) of aluminum / iron in the iron-aluminum oxide is preferably 0.4-2. %, More preferably 0.6 to 1.4%. When the silicon / iron molar ratio (%) in the iron-silicon oxide and / or the aluminum / iron molar ratio (%) in the iron-aluminum oxide is less than 0.4%, The effect of improvement is small. On the other hand, when the molar ratio (%) exceeds 2%, the fluidity is improved, but the saturation magnetization is lowered and the environment resistance is deteriorated due to the increase of the silicon component.
[0037]
The pH at the time of proceeding with the third oxidation reaction is adjusted to 6 to 9, preferably 8 to 9. The reason for selecting this pH range is the same as in the case where the ferrous salt containing zinc is added to advance the second oxidation reaction.
[0038]
After the completion of the secondary or tertiary oxidation reaction as described above, the magnetite particles obtained through the usual steps of washing, filtration, drying, and pulverization are heat-treated. The heat treatment atmosphere may be an oxidizing atmosphere such as air or a non-oxidizing atmosphere such as nitrogen gas. Moreover, although heating temperature changes with magnetite particle sizes and time, when performing in oxidizing atmosphere, what is necessary is just the setting which FeO in magnetite particle | grains will be 18 weight% or more. However, if the temperature is low, the heat treatment time becomes long, and if the temperature is high, short-time treatment is industrially difficult. When performed in a non-oxidizing atmosphere, it may be selected so that it can be performed at an appropriate processing time below the sintering temperature of the magnetite particles. By this heat treatment, the coercive force of the magnetite particles is reduced by 10% or more compared to the coercive force of the magnetite particles after drying before heating. In the heat treatment of the magnetite particles, it is necessary to set the temperature and time so that FeO in the magnetite particles is 18% by weight or more to prevent the blackness from being lowered.
[0039]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described based on examples and the like.
[0040]
[Example 1]
<Dough particle manufacturing process>
As shown in Table 1, 2.0 mol / l Fe ²⁺ 50 liters of ferrous salt aqueous solution containing selenium and 3.7 liters of sodium silicate aqueous solution containing 1.0 mol / l Si were mixed, and 53 liters of 4.0 mol / l sodium hydroxide aqueous solution were mixed and stirred. did. The temperature of the mixed slurry was maintained at 85 ° C., and air was bubbled while continuing stirring to carry out an oxidation reaction, thereby obtaining an iron oxide slurry containing magnetite particles containing a silicon component.
[0041]
<Iron-zinc oxide coating treatment process>
As shown in Table 1, 1 mol / l Fe ²⁺ 0.7 liter of aqueous solution and 1 mol / l Zn ²⁺ After adding 0.3 liters of an aqueous solution containing bismuth, it was added to the iron oxide slurry obtained in the dough particle production process. The slurry temperature was maintained at 85 ° C. and pH 8, and an iron oxide slurry containing magnetite particles coated with iron-zinc oxide through air was obtained.
[0042]
<Post treatment process and heat treatment process>
The iron oxide slurry coated with the iron-zinc oxide was subjected to normal filtration and washing steps to obtain a cake containing magnetite particles. The obtained cake is put into a dryer of 100 ° C. or lower and dried. The moisture content in the cake was obtained in a nitrogen stream using a method in accordance with JIS K5101-1991, Item 23, and the drying process was completed by drying to a weight loss of 0.5% by weight. . As shown in Table 1, the magnetite dry cake thus obtained was further heat-treated in air at a treatment temperature of 150 ° C. for 3 hours. After the heat treatment, a magnetite powder was obtained through a pulverization process.
[0043]
The magnetite powder (magnetite particles) thus obtained was evaluated by the following method. The results are shown in Table 2.
(1) Particle shape
The shape of the sample was observed with a scanning electron microscope at a magnification of 10,000 and 40,000 times. Photomicrographs at 10,000 and 40000 times are shown in FIGS. 1 and 2, respectively.
[0044]
(2) Average particle size
Observed with a scanning electron microscope, the ferret diameter of 100 particles was measured and determined.
[0045]
(3) Magnetic properties
Using a vibrating sample magnetometer VSM-P7 manufactured by Toei Kogyo Co., Ltd., saturation magnetization (σs), residual magnetization (σr), coercive force (Hc) of the sample at external magnetic fields of 796 kA / m and 79.6 kA / m Was measured.
[0046]
(4) Chemical analysis value
All Si, Al, and Zn components were quantified by ICP after dissolving the sample in acid. About internal Si, the magnetite particle | grains after completion | finish of dough particle | grain manufacturing process were melt | dissolved in the acid, and it quantified by ICP. FeO was quantified by oxidation-reduction titration using a potassium permanganate standard solution.
[0047]
(5) Blackness
After 0.5 g of a sample and 0.7 g of linseed oil were kneaded with a Hoover type Mahler, 4.5 g of clear lacquer was added thereto and kneaded well. This was applied onto mirror-coated paper using a 4 mil applicator, dried, and the blackness L value was determined with a color difference meter (manufactured by Tokyo Denshoku Co., Ltd., color analyzer TC-1800 type).
[0048]
(6) Compression degree
Without using a sieve etc., the sample content is 100cm. ^Three The weight was measured and the weight per unit volume (bulk density) was determined. Moreover, the tap density measured according to the manual attached to the main body was determined using a powder tester manufactured by Hosokawa Micron. From the above bulk density and tap density, the degree of compression was calculated by the following equation.
Compressibility = [(tap density−bulk density) / (tap density)] × 100
[0049]
(7) Coloring power
Add 0.5 g of titanium oxide particles and 1.3 cc of castor oil to 0.5 g of magnetite particles, and knead with a Hoover type Mahler. After adding 4.5 g of lacquer to 2.0 g of this kneaded sample and further kneading, this was applied onto a mirror-coated paper using a 4 mil applicator, dried, and then a color difference meter (manufactured by Tokyo Denshoku Co. The L value, a value, and b value were obtained with a color analyzer TC-1800 type).
[0050]
(8) Electric resistance
10 g of sample was exposed to LL environment (10 ° C., 20% RH) or HH environment (35 ° C., 85% RH) for 24 hours, then placed in a holder and molded into a 25 mmφ tablet by applying 60 MP pressure. After attaching the electrode, measurement is performed under a pressure of 15 MP. From the thickness and cross-sectional area of the sample used for the measurement and the measured electric resistance value, the powder electric resistance value R of the sample in each environment described above. _LL And R _HH Was measured.
[0051]
[Example 2]
As shown in Table 1, the amount of sodium silicate in the dough particle manufacturing process was 6.1 mol, and the Zn in the iron-zinc oxide coating process ²⁺ A magnetite powder was obtained in the same manner as in Example 1, except that the amount of the aqueous solution containing 0.15 liters, the treatment temperature in the heat treatment step was 120 ° C., and the treatment time was 2 hours. Table 2 shows the results evaluated in the same manner as in Example 1.
[0052]
Example 3
As shown in Table 1, in the same manner as in Example 1 except that the following treatment was further added to the iron-zinc oxide-coated iron oxide slurry after the iron-zinc oxide coating treatment step. Magnetite powder was obtained. Table 2 shows the results evaluated in the same manner as in Example 1.
[0053]
<Iron-silicon oxide coating process>
As shown in Table 1, 1 mol / l Fe ²⁺ After 0.7 liter of aqueous solution and 0.9 liter of sodium silicate aqueous solution containing 1 mol / l Si were mixed in advance, it was added to the iron oxide slurry obtained in the iron-zinc oxide coating treatment step. The slurry was maintained at a temperature of 85 ° C. and a pH of 8 to obtain an iron oxide slurry containing magnetite particles coated with iron-silicon oxide through air.
[0054]
[Examples 4 to 11]
As shown in Table 1, magnetite powder was manufactured by changing the dough particle manufacturing conditions and the surface treatment conditions. The results of evaluation according to Example 1 are shown in Table 2.
[0055]
[Comparative Example 1]
As shown in Table 1, magnetite powder was obtained by a method in which the dough particles contained no silicon component and were not subjected to surface treatment or heat treatment. The results evaluated in the same manner as in Example 1 are shown in Table 2.
[0056]
[Comparative Example 2]
As shown in Table 1, magnetite powder was obtained in the same manner as in Example 1 except that the silicon particles were not contained in the dough particles and the surface treatment and heat treatment were performed. Table 2 shows the results evaluated in the same manner as in Example 1.
[0057]
[Comparative Example 3]
As shown in Table 1, magnetite powder was obtained by a method in which the silicon particles were contained in the dough particles in the same manner as in Example 1, but the surface treatment and heat treatment were not performed. Table 2 shows the results evaluated in the same manner as in Example 1.
[0058]
[Comparative Example 4]
As shown in Table 1, magnetite powder was obtained in the same manner as in Example 7 except that the silicon particles were not contained in the dough particles and the surface treatment and heat treatment were performed. Table 2 shows the results evaluated in the same manner as in Example 1.
[0059]
[Comparative Example 5]
As shown in Table 1, magnetite powder was obtained in the same manner as in Example 1 except that no heat treatment was performed. The results evaluated in the same manner as in Example 1 are shown in Table 2.
[0060]
[Comparative Example 6]
As shown in Table 1, magnetite powder was obtained in the same manner as in Example 2 except that no heat treatment was performed. Table 2 shows the results evaluated in the same manner as in Example 1.
[0061]
[Comparative Example 7]
As shown in Table 1, magnetite powder was obtained in the same manner as in Example 7 except that no heat treatment was performed. Table 2 shows the results evaluated in the same manner as in Example 1.
[0062]
[Table 1]

[0063]
[Table 2]

[0064]
As is clear from Table 2, the magnetite powders of Examples 1 to 11 have sufficiently high saturation magnetization and satisfy the above formula (1). It can be seen that aggregation is suppressed, the degree of compression is low, and the fluidity is excellent. On the other hand, since the magnetite powders of Comparative Examples 1 to 7 do not satisfy the above formula (1), the magnetic aggregation has not been improved, the degree of compression is high, and the fluidity is inferior.
[0065]
In addition, in terms of dispersibility based on the coloring power L value, and environmental resistance based on the electrical resistance ratio under high temperature and high humidity and low temperature and low humidity, Examples 1 to 11 are superior to Comparative Examples 1 to 7. .
[0066]
【The invention's effect】
The iron oxide particles of the present invention contain a silicon component and are subjected to a specific heat treatment, so that they have low coercive force, small magnetic aggregation, excellent dispersibility, octahedral shape, and iron-zinc oxidation on the particle surface. Since the thin film of the material is coated, the saturation magnetization in a low external magnetic field is high, and the fluidity is excellent because it contains a specific amount of silicon component. Furthermore, by being coated with a thin film of iron-silicon oxide and / or iron-aluminum oxide, it is excellent in dispersibility in resins and vehicles when used as a black pigment, and also has high environmental resistance, especially at high temperatures. Since the electrical property deterioration under humidity and low temperature and low humidity is suppressed, the carrier material for electrostatic latent image developer, including electrostatic toner powder, especially magnetic toner material powder for magnetic one-component copier, etc. Suitable for use as powder and paint black pigment powder.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a scanning electron micrograph showing the particle shape of magnetite particles obtained in Example 1 (10,000 times).
2 is a scanning electron micrograph (magnification 40000 times) showing the particle shape of magnetite particles obtained in Example 1. FIG.

Claims

The particle shape is octahedral, contains 0.1 to 3% by weight of silicon component in terms of silicon element, the particle surface is coated with an iron-zinc oxide thin film, and satisfies the following relational expression (1) Iron oxide particles characterized by that.
Hc ≦ −75d + 25 (1)
[Wherein, Hc is the coercive force (kA / m) at an external magnetic field of 796 kA / m, and d is the average primary particle diameter of the iron oxide particles (μm, where 0 <d ≦ 0.33)]

2. The iron oxide particles according to claim 1, wherein a thin film of iron-silicon oxide and / or iron-aluminum oxide is coated on the thin film of iron-zinc oxide.

The iron oxide particles according to claim 1 or 2, wherein a blackness L value by a color difference meter is 20 or less.

The iron oxide particles according to claim 1, 2, or 3, wherein the degree of compression is 50% or less.

The iron oxide particles according to any one of claims 1 to 4, which satisfy the following formula (2).
1 ≦ R _LL / R _HH ≦ 10 (2)
[In the formula, R _LL is a measured value of volume resistivity (Ω · cm) after being exposed to 10 ° C. and 20% RH for 24 hours, and R _HH is exposed to 35 ° C. and 85% RH for 24 hours. Is the measured volume resistivity (Ω · cm)]

The iron oxide particles according to any one of claims 1 to 5, wherein an L value by a color difference meter is 39 or less in the measurement of coloring power when the mixture is made into a paint at a weight ratio of iron oxide particles: titanium oxide particles 1: 3.