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JP3685153B2 - 再生装置 - Google Patents

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JP3685153B2
JP3685153B2 JP2002152122A JP2002152122A JP3685153B2 JP 3685153 B2 JP3685153 B2 JP 3685153B2 JP 2002152122 A JP2002152122 A JP 2002152122A JP 2002152122 A JP2002152122 A JP 2002152122A JP 3685153 B2 JP3685153 B2 JP 3685153B2
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健二 冨澤
秀一 長野
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Management Or Editing Of Information On Record Carriers (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD−DA(デジタルオーディオコンパクトディスク)やビデオCD等を複数枚収納して選択的に再生することのできる再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CD−DAやビデオCDなど、いわゆるROMタイプの多様なディスクメディアが普及している。CD−DAではデジタル音声データを記録して音楽等を高音質で楽しめるようにされており、またこのCD−DAの一種としてサブコードデータ内に静止画像データも記録したCD−Gも知られている。
さらにいわゆるCD−ROMの一種としてデジタル音声データとともに動画データを記録したビデオCDも開発されている。
【0003】
また再生装置としては、1枚のディスクだけでなく複数枚のディスクを収納し、選択的に再生させることができるCDチャンジャーが開発され、このCDチャンジャーでもビデオCD対応のタイプも開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ビデオCDチャンジャーにおいてディスク収納部に複数のディスクを装填しておいた場合に、ユーザーはどの位置にどのディスクを入れておいたかがわからなくなることが多い。
【0005】
通常、再生させるディスクの選択は、ユーザーは収納位置の指定により行なう。例えば複数のトレイを有するものではトレイ番号をディスク番号とし、ユーザーが『ディスク2』の再生操作を行なった場合は、第2のトレイに搭載されているディスクが選択されて再生されることになる。
このため、ユーザーはどの収納位置にどのディスクが入れられているかを認識できなければ、操作時に非常に不便を感じることになる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような問題点を解消するとともに、特にビデオCDなどの映像が記録されたディスクについてはその映像内容がわかるようにすることが好適なため、収納された各ディスクについて映像を抽出し、各ディスクの内容を一覧表示するダイジェスト映像を得るようにして、ユーザーがこれを見ることで操作性を向上させるようにすることを目的とする。
【0007】
このため、再生制御用のメニューデータと映像データが記録された第1のディスクと、再生制御用のメニューデータが無い映像データが記録された第2のディスクとを選択的に複数収納可能な収納手段と、収納手段に収納された複数のディスクから選択されたディスクの映像データまたはメニューデータを読み出す再生手段と、ユーザによって操作される操作手段と、操作手段が所定時間内に操作されたか否かを判別する第1の判別手段と、収納手段から選択的に再生しようとするディスクが、第1のディスクか第2のディスクかを判別する第2の判別手段と、同一画面上を複数のエリアに分割し、上記収納手段に収納された各々のディスクに割り当てられたエリアに表示する表示手段と、第1の判別手段にて所定時間内に操作手段が操作されないと判別された場合には収納手段に収納された各々のディスクから順次映像データまたはメニューデータを読み出すように再生手段を制御するとともに、第1の判別手段にて所定時間内に操作手段が操作されないと判別され、かつ第2の判別手段にて収納手段から選択的に再生しようとするディスクが第1のディスクと判別された場合には、再生手段にて再生されたメニューデータを表示手段の所定のエリアに表示し、第1の判別手段にて所定時間内に操作手段が操作されないと判別され、かつ第2の判別手段にて収納手段から選択的に再生しようとするディスクが第2のディスクと判別された場合には、再生手段にて再生された映像データを表示手段の所定のエリアに表示する制御手段と、同一画面上に表示された映像データまたはメニューデータに基づいて所望のディスクを選択する選択手段とを備えるようにする。
【0009】
【作用】
再生装置が、収納されたそれぞれのディスクからの映像が一画面内で表示されるダイジェスト映像データを生成し出力することにより、接続されたモニタ装置上のダイジェスト映像でユーザーは各ディスクの内容を確認できることになる。特に映像を一覧表示するため、このダイジェスト映像によりユーザーは各ディスクの内容をまとめて瞬時に認識できる。
【0010】
そして、ダイジェスト映像データの1画面内で各ディスク収納位置に応じた表示位置を設定されることで、各表示内容と各ディスクの対応がユーザーにとって容易に理解されることになる。
【0011】
また、ダイジェスト映像出力は、それを求める操作がなされた時点に行なうことが好適である。またユーザーの要求がなくとも、所定時間以上にわたって再生などの何らかの動作が行なわれなかった時点に行なうようにすると、ユーザーにとっては各ディスクの内容確認の機会が増え、つまり、普段は何もしていなければ自動的にダイジェスト映像が見られることになるため、ユーザーのその後の再生操作にとって好適である。
【0012】
また、ビデオCDには、プレイバックコントロール(PBC)機能を有し、このためのメニュー映像データが記録されたディスクがあるが、このようなディスクが収納されている場合は、ダイジェスト映像内でメニュー映像を見られるようにすると、よりディスク内容確認が容易正確となる。
【0013】
また、早送り再生制御手段が、所要のディスクについて早送り再生動作を実行させ、そのディスクから読み出された早送り再生映像データを、ダイジェスト映像データに組み込んで出力させることで、ダイジェスト映像内でそのディスクに対応する表示が早送り表示となる。従って、全ディスクについて順次早送りを実行させたり、もしくは指定されたディスクについて早送りを実行させることで、ユーザーはディスクの内容をより詳しく知ることができる。
そして、ダイジェスト映像データの1画面内で各ディスク収納位置に応じた表示位置を設定されることで、各表示内容と各ディスクの対応がユーザーにとって容易に理解されることになる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例としてビデオCDとCD−DA(デジタルオーディオCD及びCD−G)について映像/音声の再生が可能とされた再生装置を説明する。ビデオCDとしてはプレイバックコントロール機能の付加されたものが存在するが、本実施例ではこれにも対応する再生装置とする。
説明は以下の順序で行なう。
【0015】
[I.ビデオCDのデータ構造]
1.データ形態
a.ビデオデータ
b.オーディオデータ
c.管理データ
2.トラック構造
3.セクター構造
4.ディスク上の配置
5.TOC及びサブコード
6.ディレクトリ構造
7.ビデオCDデータトラック
a.PVD(基本ボリューム記述子)
b.ビデオCDインフォメーション
−b1− ディスクインフォメーション
−b2− エントリーテーブル
−b3− リストIDオフセットテーブル
−b4− PSD(プレイシーケンスディスクリプタ)
* プレイリスト
* セレクションリスト
* エンドリスト
c.セグメントプレイアイテム
【0016】
[II.プレイバックコントロール(PBC)]
1 リスト構造
2 具体例
[ III.再生装置の構成]
1 外観
2 回路ブロック
【0017】
[IV.オールディスクダイジェスト動作]
1 第1の動作処理例
2 第2の動作処理例
[V.オールディスクダイジェスト表示時の早送り動作]
1 第1の動作処理例
2 第2の動作処理例
【0018】
[I.ビデオCDのデータ構造]
1.データ形態
ビデオCD規格は、高能率符号化技術として標準化されたMPEG方式を応用し、CD−ROMディスクから60分以上の動画像及び音声を再生することができるようにしたものである。これにより音楽、映画、カラオケなどの家庭用ソフトウエアとして有用であるとともに、さらに、静止画も組み合わせて教育ソフト、電子出版ソフト、ゲームソフトなどにも対応可能とされる。
このビデオCDでは、動画データについてはMPEG方式でデータ圧縮するとともに、この動画データを圧縮したオーディオデータに多重化して記録している。さらに、所定の領域には再生に必要な管理データが記録されている。
図13にビデオCD(XA仕様)のデータのフォーマットを示している。
【0019】
a.ビデオデータ
画像とオーディオの記録フォーマットとしては、図13からわかるようにビデオデータに1.152Mbit/秒、オーディオデータに 64Kbit/秒〜384Kbit/秒が割り当てられている。ビデオデータ(動画)の画素寸法は、NTSC信号(29.97Hz) 及びフィルム(23.976Hz)の場合は352×240画素、PAL信号(25Hz)の場合は352×288画素となり、即ち図15のようになる。
また、静止画の画素数としては、NTSC方式の場合、標準レベルで352×240画素、高精細レベルで704×480画素とされる。PAL方式の場合は、標準レベルで352×288画素、高精細レベルで704×576画素とされる。
【0020】
MPEG方式によるビデオデータ(動画)の圧縮符号化は次のように行なわれる。圧縮前の映像信号をNTSC方式とすると、このNTSC方式の場合1秒間が30フレームの映像信号により構成される。
MPEG方式では、各映像信号(1フレーム)に対して平面方向にブロック分け(横22ブロック分割、縦15ブロック分割で、330ブロック)を行ない、各ブロックのデータをDCT変換し、さらにビット数を減らすために再量子化を行なう(高域成分を0にする)。そして、ブロックを1フレームの画面左上となるブロックからジグザグとなるようにブロック順を並び代え、ランレングスコーディングを行なってさらにビット数の圧縮を行なうようにしている。
【0021】
このように圧縮処理される映像信号の各フレームについては、その時間的に前後となるフレームでは映像情報として非常に似たものであり、これを利用してさらに情報の圧縮が行なわれ、圧縮度の異なる3種類の映像データ(1フレームの映像データ)が設けられる。これらは、Iピクチャー(Intra Picture) 、Pピクチャー(Predicted Picture) ,Bピクチャー(Bidirectionally predicted Picture) と呼ばれる。
【0022】
そして、1秒間についての30枚の各フレームついて、一般的には図14(a)のようにIピクチャー,Pピクチャー,Bピクチャーが並ぶことになる。例えばこの場合、15フレーム間隔のフレームがIピクチャーI1 ,I2 とされ、また、8枚のPピクチャーP1 〜P8 、及び20枚のBピクチャーB1 〜B20がそれぞれ図示のように配置される。あるIピクチャーから次のIピクチャーの前のフレームに至る区間をGOP(Group of Picture)と呼ぶ。
【0023】
Iピクチャーは上記したようにDCT変換により符合化された正規の画像データである。
Pピクチャーは図14(b)のように、最も近いIピクチャー又はPピクチャーから、動き補償を用いて符合化されて生成される。例えばPピクチャーP1 はIピクチャーI1 を用いて、また、PピクチャーP2 はPピクチャーP1 を用いて生成される。
このため、PピクチャーはIピクチャーより圧縮されたものとなる。なお、順次前のIピクチャー又はPピクチャーから生成するため、エラーが生ずると、エラーが伝搬してしまうことになる。
【0024】
Bピクチャーは、図14(c)のように過去及び未来の両方のIピクチャー又はPピクチャーを用いて生成される。
例えばBピクチャーB1 ,B2 はIピクチャーI1 とPピクチャーP1 を用いて生成され、BピクチャーB3 ,B4 はPピクチャーP1 とPピクチャーP2 を用いて生成される。
Bピクチャーは最も圧縮されたデータとなる。また、データ生成レファレンスとはならないため、エラーが伝搬されることはない。
【0025】
MPEGのアルゴリズムでは、Iピクチャーの位置や同期を選択することが許されており、この選択はランダムアクセス度やシーンカット等の事情から決定される。例えばランダムアクセスを重視すれば、図14(a)のように少なくとも1秒間に2枚のIピクチャーが必要となる。
さらに、Pピクチャー、Bピクチャーの頻度も選択可能であり、これはエンコード手段のメモリー容量などに応じて設定されるものである。
【0026】
また、MPEG方式におけるエンコード手段は、デコーダにおいて効率が良くなるように映像データストリームを再配置して出力するようにしている。
例えば図14(a)の場合において、表示すべきフレーム順序(デコーダ出力順序)は、図14(a)下部に示したフレーム番号どおりとなるが、デコーダがBピクチャーを再合成するためにBピクチャーより前時点でレファレンスとなるPピクチャーが必要となる。このためエンコーダ側では、図14(d)のフレーム順序を図14(e)のように並べ換えて、これを映像データストリームとして伝送するようにしている。
【0027】
b.オーディオデータ
MPEGのオーディオデータフォーマットは 32kbit/秒〜448Kbit/秒までの広範囲な符号化速度に対応している。ただし、ソフト簡易製作と高音質化を鑑みてトラック2以降の動画トラックについては224Kbit/秒としている。
標本化周波数はCD−DAと同様に44.1KHz である。
【0028】
c.管理データ
ビデオCDにはビデオデータ、オーディオデータの他に、これらの再生動作の各種コントロールを行なう管理データが記録される。
即ち、CD−DAと同様にTOC及びサブコードが記録されてトラック数、各トラックの開始位置(絶対時間)などが示されている。
さらにビデオCDにはトラック1がビデオCDデータトラックとして用いられ、各種管理情報が記録される。後述するプレイバックコントロール動作も、ビデオCDデータトラック内のデータを用いて実現される。
これらの管理データについては、それぞれ後に詳述する。
【0029】
2.トラック構造
例えば音楽などにおいて1曲の単位データとなるビデオ及びオーディオデータが記録されるトラックのデータ構造は図16(a)のようになる。
CD−DAのようにトラックナンバで検索することを想定し、1トラックの先頭には150セクタのポーズマージンがとられている。
さらにポーズマージンに続く15セクターはフロントマージン、またトラックの最後の15セクターはリアマージンとして空データ領域とされる。
【0030】
フロントマージンとリアマージンの間がMPEGデータ領域とされる。MPEGデータ領域には、図16(b)のように映像データとなるセクターVと音声データとなるセクターAが平均して6:1の比率で配置されるように、インターリーブにより時分割的に多重化されて記録されることになる。
【0031】
3.セクター構造
トラック内において1つのデータ単位となるセクターの構造は図17に示される。
図17(a)はセクターの基本構成を示す。
1セクターはパックヘッダとパックデータから成る2324バイトのパックにより形成される。
セクターの先頭には、12バイトのパックヘッダが設けられ、残りの2312バイトが1パケットとされる。
パックヘッダには、まず4バイトのパックスタートコードが配され、続いて5バイトのシステムクロックレファレンス(SCR)が設けられ、最後に3バイトのMUXレートが設けられる。
【0032】
システムクロックレファレンス(SCR)は、一種の絶対時間を意味するコードであり、このSCRを基準として後述するPTS(Presentation Time Stamp :画像出力開始時刻) が決められる。
このSCRは、SCR(i) =C+i*1200、とされる。iは映像データストリーム内でのセクターのインデックスナンバーであり、これは先頭のフロントマージン部分では『0』とされている。Cは定数で常に『0』である。また1200は75Hzセクターで90KHz のシステムクロック時の値(90000/75=1200)である。
なお、このパックヘッダは映像データの全てのセクターVにおいて設けられるものである。
【0033】
1パックで構成されるセクターにはこのようなパックヘッダが設けられるが、セクターがビデオデータを記録するセクターとされる場合はパックヘッダに続く2312バイトのパケットは、一例として図17(b)のように構成される。
まずパックヘッダに続く18バイトにパケットヘッダが設けられる。
パケットヘッダの先頭の3バイトはパケットスタートコードとされる。そして1バイトのID、2バイトのパケット長、2バイトのSTD(system target decorder)、5バイトのPTS、5バイトのDTS(decoding time stamp) が記録される。画像出力開始時刻であるPTSは、音声データと同期をとるようにセットされる。またDTSはデコード開始時刻を示すものである。
【0034】
このパケットヘッダに続く2294バイトがビデオパケットとされ、実際のビデオデータが記録される。つまり上述したようにIピクチャー、Pピクチャー、Bピクチャーによる映像データストリームが記録される。
なお、ビデオセクターが連続している区間において最初のビデオセクターでは、ビデオパケットはこのように2294バイトとされるが、以降の連続するビデオセクターではパケットヘッダにおけるSTDを省略でき、ビデオパケットは2296バイトに拡張される。
【0035】
セクターがオーディオデータを記録するセクターとされる場合は、パックヘッダに続く2312バイトのパケットは、一例として図17(c)のように構成される。
まずビデオセクターと同様にパックヘッダに続いてパケットヘッダが設けられるが、このパケットヘッダは3バイトのパケットスタートコード、1バイトのID、2バイトのパケット長、2バイトのSTD、5バイトのPTSの13バイトで構成される。
そしてオーディオパケットとして2279バイトを割り当てて圧縮されたデジタルオーディオデータが記録されるようにしている。このオーディオパケットの後ろに20バイトの空きエリアを付加して2324バイトの1パック(1セクター)が構成される。
【0036】
セクターはこのように構成されており、このなかで同期のための時間情報はSCR,DTS,PTSとなる。つまり、1つのトラックには図16(b)のようにビデオセクターVとオーディオセクターAが時系列的に並ぶために、この同期をとることが必要であるが、この同期処理のためにSCR,DTS,PTSが用いられる。
即ち、SCRを基準クロックとして、各セクターでDTSにおいてビデオパケット又はオーディオパケットのデコードを開始する時刻が示される。さらに、PTSで出力(表示又は音声出力)を行なう時刻が示される。
このようにビデオセクターとオーディオセクターは、これらの時間情報により互いに同期がとれるように構成されている。
【0037】
3.ディスク上の配置
CD−DA及びビデオCDのディスク上の構造を図18に示した。
CD−DAでは図18(a)のようにディスク最内周側にリードインエリアが設けられ、ここにTOCデータが記録されている。TOCデータとしては、各トラックの開始位置やトラック数、演奏時間等が記録されている。
リードインエリアに続いてトラックデータがトラック#1〜トラック#nとして記録され、最外周位置にリードアウトエリアが設けられている。各トラックには44.1KHz サンプリングで16ビット量子化のデジタルオーディオデータがサブコードデータとともに記録される。
【0038】
一方、ビデオCDのディスク上の構造は図18(b)に示される。
ビデオCDの場合も、CD−DAとほぼ同様に、ディスク最内周側にリードインエリアが設けられ、TOCデータが記録されている。そしてリードインエリアに続いてトラック#1〜トラック#nが記録され、最外周位置にリードアウトエリアが設けられている。
【0039】
ただしビデオCDの場合、トラック#1は第1トラックとしての実際の映像又は音声データの記録には用いられておらず、ビデオCDデータトラックとして使用されている。
そして、トラック#2〜トラック#nに実際の映像/音声データが記録される。即ちトラック#2〜トラック#nは図17で説明したようなビデオセクター及びオーディオセクターによって図16のように構成されている。
また、ビデオCDの場合、オーディオデータのみが記録されたトラックを設けることもでき、その場合はCD−DAと同様の44.1KHz サンプリングで16ビット量子化のデジタルオーディオデータが記録される。
【0040】
なお、CD−DA、ビデオCDのいづれも、トラック数は最大99まで可能となる。従ってCD−DAの場合、最大99曲、ビデオCDの場合最大98シーケンスが記録できる。シーケンスとは動画の連続した1つの区切りのことであり、例えばカラオケなどの画像が記録されていた場合、1曲(1トラック)が1シーケンスであり、また映画の場合は通常1ディスクが1シーケンスとなる。
【0041】
トラック#1を用いたビデオCDデータトラックには、図18(b)下段に示すようにPVD(基本ボリューム記述子)、カラオケベーシックインフォメーションエリア、ビデオCDインフォメーションエリア、セグメントプレイアイテムエリア、その他のファイル(CD−Iアプリケーションプログラム等)が用意されている。これらについては後述する。
【0042】
5.TOC及びサブコード
ビデオCD及びCD−DAにおいてリードインエリアに記録されるTOC及びサブコードについて説明する。
ビデオCD及びCD−DAにおいて記録されるデータの最小単位は1フレームとなる。98フレームで1ブロックが構成される。
【0043】
1フレームの構造は図20のようになる。
1フレームは588ビットで構成され、先頭24ビットが同期データ、続く14ビットがサブコードデータエリアとされる。そして、その後にデータ及びパリティが配される。
【0044】
この構成のフレームが98フレームで1ブロックが構成され、98個のフレームから取り出されたサブコードデータが集められて図21(a)のような1ブロックのサブコードデータが形成される。
98フレームの先頭の第1、第2のフレーム(フレーム98n+1,フレーム98n+2)からのサブコードデータは同期パターンとされている。そして、第3フレームから第98フレーム(フレーム98n+3〜フレーム98n+98)までで、各96ビットのチャンネルデータ、即ちP,Q,R,S,T,U,V,Wのサブコードデータが形成される。
【0045】
このうち、アクセス等の管理のためにはPチャンネルとQチャンネルが用いられる。ただし、Pチャンネルはトラックとトラックの間のポーズ部分を示しているのみで、より細かい制御はQチャンネル(Q1 〜Q96)によって行なわれる。96ビットのQチャンネルデータは図21(b)のように構成される。
【0046】
まずQ1 〜Q4 の4ビットはコントロールデータとされ、オーディオのチャンネル数、エンファシス、CD−ROMの識別などに用いられる。
即ち、4ビットのコントロールデータは次のように定義される。
『0***』・・・・2チャンネルオーディオ
『1***』・・・・4チャンネルオーディオ
『*0**』・・・・CD−DA
『*1**』・・・・CD−ROM
『**0*』・・・・デジタルコピー不可
『**1*』・・・・デジタルコピー可
『***0』・・・・プリエンファシスなし
『***1』・・・・プリエンファシスあり
【0047】
次にQ5 〜Q8 の4ビットはアドレスとされ、これはサブQデータのコントロールビットとされている。
このアドレス4ビットが『0001』である場合は、続くQ9 〜Q80のサブQデータはオーディオQデータであることを示し、また『0100』である場合は、続くQ9 〜Q80のサブQデータがビデオQデータであることを示している。
そしてQ9 〜Q80で72ビットのサブQデータとされ、残りのQ81〜Q96はCRCとされる。
【0048】
リードインエリアにおいては、そこに記録されているサブQデータが即ちTOC情報となる。
つまりリードインエリアから読み込まれたQチャンネルデータにおけるQ9 〜Q80の72ビットのサブQデータは、図22(a)のような情報を有するものである。サブQデータは各8ビットのデータを有している。
【0049】
まずトラックナンバが記録される。リードインエリアではトラックナンバは『00』に固定される。
続いてPOINT(ポイント)が記され、さらにトラック内の経過時間としてMIN(分)、SEC(秒)、FRAME(フレーム番号)が示される。
さらに、PMIN,PSEC,PFRAMEが記録されるが、このPMIN,PSEC,PFRAMEは、POINTの値によって意味が決定されている。
【0050】
POINTの値が『01』〜『99』のときは、その値はトラックナンバを意味し、この場合PMIN,PSEC,PFRAMEにおいては、そのトラックナンバのトラックのスタートポイント(絶対時間アドレス)が分(PMIN),秒(PSEC),フレーム番号(PFRAME)として記録されている。
【0051】
POINTの値が『A0』のときは、PMINに最初のトラックのトラックナンバが記録される。また、PSECの値によってCD−DA,CD−I,CD−ROM(XA仕様)の区別がなされる。
POINTの値が『A1』のときは、PMINに最後のトラックのトラックナンバが記録される。
POINTの値が『A2』のときは、PMIN,PSEC,PFRAMEにリードアウトエリアのスタートポイントが絶対時間アドレスとして示される。
【0052】
例えば6トラックが記録されたディスクの場合、このようなサブQデータによるTOCとしては図23のようにデータが記録されていることになる。
図23に示すようにトラックナンバTNOは全て『00』である。
ブロックNO.とは上記のように98フレームによるブロックデータとして読み込まれた1単位のサブQデータのナンバを示している。
各TOCデータはそれぞれ3ブロックにわたって同一内容が書かれている。
図示するようにPOINTが『01』〜『06』の場合、PMIN,PSEC,PFRAMEとしてトラック#1〜トラック#6のスタートポイントが示されている。
【0053】
そしてPOINTが『A0』の場合、PMINに最初のトラックナンバとして『01』が示される。またPSECの値によってディスクが識別され、このディスクがCD−ROM(XA仕様)の場合は、図示するようにPSEC=『20』とされる。CD−DAの場合は『00』、CD−Iの場合は『10』となる。
【0054】
そしてPOINTの値が『A1』の位置にPMINに最後のトラックのトラックナンバが記録され、POINTの値が『A2』の位置に、PMIN,PSEC,PFRAMEにリードアウトエリアのスタートポイントが示される。
ブロックn+27以降は、ブロックn〜n+26の内容が再び繰り返して記録されている。
【0055】
トラック#1〜#n及びリードアウトエリアにおいては、そこに記録されているサブQデータは図22(b)の情報を有する。
まずトラックナンバが記録される。即ち各トラック#1〜#nでは『01』〜『99』のいづれかの値となる。またリードアウトエリアではトラックナンバは『AA』とされる。
続いてインデックスとして各トラックをさらに細分化することができる情報が記録される。
【0056】
そして、トラック内の経過時間としてMIN(分)、SEC(秒)、FRAME(フレーム番号)が示される。
さらに、AMIN,ASEC,AFRAMEとして、絶対時間アドレスが分(AMIN),秒(ASEC),フレーム番号(AFRAME)として記録されている。
【0057】
6.ディレクトリ構造
ビデオCDのディレクトリ構造を図19に示す。
図18(b)に示したビデオCDにおいてはディレクトリ構造として図19のように、ビデオCDディレクトリ、MPEGオーディオ/ビデオ、CD−DA、セグメント、CD−I、カラオケ、EXTが要求される。
ビデオCDディレクトリは図18(b)のトラック#1内におけるビデオCDインフォメーションエリアに記録されるものであり、ディスクインフォメーション、エントリーテーブル、リストIDオフセットテーブル、プレイシーケンスディスクリプタが設けられる。これら各々については後述する。
【0058】
MPEGオーディオ/ビデオは即ちオーディオ/ビデオのシーケンスデータであり、つまり最大99トラックが記録できるビデオCDではトラック#2〜トラック#99までの最大98個のシーケンスデータとなる。
【0059】
セグメントとは最大1980単位記録できるセグメントプレイアイテム#1〜#1980であり、これはトラック#1内におけるセグメントプレイアイテムエリアに記録される。
【0060】
さらに、トラック#1内におけるCD−Iアプリケーションプログラムは、そのディレクトリファイルが、CD−Iとして、ディレクトリ構造に組み込まれ、またカラオケベーシックインフォメーションエリアが使用される場合は、そのディレクトリファイルが、カラオケとして、ディレクトリ構造に組み込まれる。
オーディオデータのみが記録されたトラックを設ける場合は、そのディレクトリファイルが、CD−DAとして、ディレクトリ構造に組み込まれ、また、PSD_X.VCD及びLOT_X.VCDが使用される場合は、そのディレクトリファイルが、EXTとして、ディレクトリ構造に組み込まれる。
【0061】
7.ビデオCDデータトラック
ビデオCDにおいては上述したようにトラック#1がビデオCDデータトラックとして使用される。
そして、図18を用いて上述したように、この領域にPVD(基本ボリューム記述子)、カラオケベーシックインフォメーションエリア、ビデオCDインフォメーションエリア、セグメントプレイアイテムエリア、その他のファイル(CD−Iアプリケーションプログラム等)が設けられる。
【0062】
図18(b)に示したようにPVDはディスク上の絶対時間アドレス00:02:16(分/秒/フレーム)からの位置に配置される。
またカラオケベーシックインフォメーションエリアは絶対時間アドレス00:02:16からの位置に配置される。
ビデオCDインフォメーションエリアは絶対時間アドレス00:04:00からの位置に配置される。
そして、セグメントプレイアイテムエリアはビデオCDインフォメーションエリア内で示される位置から、またCD−IアプリケーションプログラムはPVD内で示される位置から、それぞれ配置される。
【0063】
a.PVD(基本ボリューム記述子)
ディスク上の絶対時間アドレス00:02:16からの位置に配置されるPVD(基本ボリューム記述子)の構造は図24のとおりである。
まず、ボリューム構造スタンダードIDとして『CD001』というデータが記録される。続いてシステム認識子、ボリューム認識子、アルバムのボリューム数、アルバムセットシーケンス番号が記録される。1つのアルバムは1枚のディスクから構成される場合と複数のディスクから成る場合があるが、アルバムのボリューム数はその1つのアルバムにおけるディスクの数となる。そして、そのうちの何枚目のディスクであるかがアルバムセットシーケンス番号とされる。
【0064】
そして論理ブロックサイズ、パステーブル、パステーブルのアドレス、ルートディレクトリレコードが記録される。
また、アルバム認識子としてディスクタイトルが記録され、続いて発行者、著者名が記録される。
さらにアプリケーション認識子としてCD−Iのアプリケーションネームが記録される。
続いてコピーライトファイル名、要約ファイル名、目録ファイル名、製作日時、修正日時、満期日時、有効日時、ファイル構造スタンダードバージョン番号、最後にXAラベルコードが記録される。
【0065】
b.ビデオCDインフォメーション
ディスク上の絶対時間アドレス00:04:00からは、ビデオCDインフォメーションが記録される。
このビデオCDインフォメーションとしては、図25のようにディスクインフォメーション、エントリーテーブル、リストIDオフセットテーブル、プレイシーケンスディスクリプタ(PSD)が設けられる。これらが図19に示したビデオCDディレクトリにおける各ファイル構成となる。
【0066】
ディスクインフォメーションはビデオCDインフォメーションの先頭位置である絶対時間アドレス00:04:00から配置されている。
エントリーテーブルは絶対時間アドレス00:04:01から配置される。
リストIDオフセットテーブルは絶対時間アドレス00:04:02から絶対時間アドレス00:04:33までの位置に配置される。
プレイシーケンスディスクリプタ(PSD)は絶対時間アドレス00:04:34から配置され、最大で絶対時間アドレス00:07:64までとなる。
【0067】
−b1− ディスクインフォメーション
まず絶対時間アドレス00:04:00から配置されるディスクインフォメーションについて説明する。
ディスクインフォメーションの領域は図26のような構造とされる。
【0068】
まず、第1〜8バイト目にビデオCDのシステム認識子が記録される。
続いて第9〜10バイト目の2バイトでバージョン番号が記録される。バージョン2.0 の場合『$0200』となる。
続いて第11〜26バイト目の16バイトで各ディスクに固有に与えられているアルバム認識子が記録される。
【0069】
第27〜28バイト目の2バイトにアルバムでのボリューム数、続く2バイトにアルバムセットシーケンス番号が記録される。1つのアルバムは1枚のディスクから構成される場合と複数のディスクから成る場合があるが、アルバムのボリューム数はその1つのアルバムにおけるディスクの数となる。そして、そのうちの何枚目のディスクであるかがアルバムセットシーケンス番号とされる。
【0070】
第31〜43バイト目の13バイトに、動画トラックのサイズマップが記録される。これは、各トラック#2〜#99についてのデータがNTSC信号であるかPAL信号であるかを判別するデータである。即ち13バイトのうちの最初のバイトのLSBはトラック#2を示し、ここから最後のバイトのビット1までで、各1ビットでトラック#99までのデータが記録される。各トラックに対応するビットについて『0』であればNTSCを、また『1』であればPALを示すことになる。
【0071】
第44バイト目に1バイトでステータスフラグが記録される。この1バイトではビット0〜ビット7のうち、ビット0がカラオケベーシックインフォメーションのフラグとされる。
ビット0が『0』であればカラオケベーシックインフォメーションは存在せず、また『1』であれば絶対時間アドレス00:03:00のセクターからカラオケベーシックインフォメーションが記録されていることが示される。
【0072】
第45〜48バイト目の4バイトに、PSD(プレイシーケンスディスクリプタ)のバイトサイズが示される。図25のようにPSDは絶対時間アドレス00:04:34から、最大で絶対時間アドレス00:07:64までに記録され、バイトサイズは可変長であるためバイトサイズがここで示される。
【0073】
後述するがPSDとは、プレイバックコントロールに用いる複数のリスト(セレクションリスト、プレイリスト、エンドリスト)として構成されるものであり、各リストがPSDとして記録されている。なお、PSDが存在しないとき、つまりプレイバックコントロール機能が付加されてないディスクの場合はこの4バイトは『0』とされる。
【0074】
第49〜51バイト目の3バイトに、ファーストセグメントアドレスが示される。図18(b)に示したようにセグメントプレイアイテムエリアのスタートポイントはビデオCDインフォメーションエリアに記録されると述べたが、この3バイトがそれに相当する。
【0075】
セグメントプレイアイテムについては後述するが、最大1980個のセグメントプレイアイテムを図18に示したセグメントプレイアイテムエリアに記録することができる。それぞれのセグメントプレイアイテムとしてはプレイバックコントロールなどに用いられる映像データや音声データが記録される。
【0076】
第52バイト目の1バイトに、オフセット乗数が記録される。これはPSD内における各リストのアドレス算出に用いる乗数であり、この場合『8』に固定されている。
【0077】
第53〜54バイト目の2バイトにリストIDの数が示される。これは後述するリストIDオフセットテーブルに記録されている有効なリストIDの数を示すものとなる。
【0078】
第55〜56バイト目の2バイトに、セグメントプレイアイテムエリアに記録されているセグメントプレイアイテムの数が示される。
【0079】
第57〜2036バイト目の1980バイトに、セグメントプレイアイテムコンテンツテーブルが記録される。これはセグメントプレイアイテムエリアに記録されている各セグメントプレイアイテムの属性を示すものである。
即ちセグメントプレイアイテムは#1〜#1980として最大1980個を記録することができるが、セグメントプレイアイテムコンテンツテーブルは図27のように各セグメントプレイアイテム#1〜#1980について1バイトづつ対応して、それぞれの属性データが記録されている。
1バイトの各ビット(ビット0〜ビット7)について属性データは次のように定義されている。ただしビット6,ビット7は未定義である。
【0080】
ビット1,ビット0
『00』・・・・MPEGオーディオデータがない
『01』・・・・モノラルオーディオデータ
『10』・・・・ステレオオーディオデータ
『11』・・・・デュアルチャンネルオーディオデータ
ビット4〜ビット2
『000』・・・・MPEGビデオデータがない
『001』・・・・NTSCサイズの標準レベル静止画データ
『010』・・・・NTSCサイズの高精細レベル静止画データ
『011』・・・・NTSCサイズの動画データ
『100』・・・・未使用
『101』・・・・PALサイズの標準レベル静止画データ
『110』・・・・PALサイズの標準及び高精細レベル静止画データ
『111』・・・・PALサイズの動画データ
ビット5
『0』・・・・単独アイテム、又は連続アイテムの先頭アイテム
『1』・・・・連続アイテムのうちの第2以降のアイテム
【0081】
このようなセグメントプレイアイテムコンテンツテーブルに続く、ディスクインフォメーションの第2037〜2048バイト目までは未定義とされている。
【0082】
−b2− エントリーテーブル
図25のようにビデオCDインフォメーションエリアにおいて、絶対時間アドレス00:04:01からはエントリーテーブルが配置される。
このエントリーテーブルにおいて、オーディオ/ビデオシーケンス内の所定のポイントをスタートポイントとしてエントリーしておくことができる。
従って、このエントリーテーブルには、エントリーファイルであることのID、バージョン番号、エントリー数等が記録され、実際のエントリーポイントとして最大500個のエントリーが記録される。つまりエントリー#0〜エントリー#499までを設定できる。
1つのエントリーは4バイトで構成され、そのうちの1バイトでトラックナンバが示され、残りの3バイトでセクターアドレス、即ちASEC,AMIN,AFRAMEが示される。
【0083】
−b3− リストIDオフセットテーブル
ビデオCDインフォメーションエリアの絶対時間アドレス00:04:02から00:04:33までのセクターにはリストIDオフセットテーブルが配される。
【0084】
後述するPSDに記録されるプレイリストやセレクションリストは、それぞれ固有にリストIDが付されている。このリストIDオフセットテーブルにはPSDにおける各リストの位置を示すオフセット量が示されている。そしてユーザーが再生させたい所望のリストを指定したときは、このビデオCD再生装置はリストIDオフセットテーブルを参照することで、指定されたリストのPSD内における位置を把握し、リスト内容を実行させることができる。
【0085】
リストIDオフセットテーブルは図28のように最大32セクターで構成され、各2バイトづつでオフセット量が示されており、64Kのオフセットが表現される。
後述するPSDのエリアは、絶対時間アドレス00:04:34から最大で絶対時間アドレス00:07:64までとされ、つまり最大で3秒31フレームのエリアとなる。これは256セクターに相当する。256セクターは512Kバイトである。
【0086】
リストIDオフセットテーブルで表現される64Kのオフセットに8を乗じた数は512Kバイトとなる。『8』とは上記図26のディスクインフォメーションの第52バイト目のオフセット乗数である。
つまり、オフセットとは、1オフセットが8バイトに相当し、従ってオフセット値にオフセット乗数『8』を乗じることによってPSDエリアにおける所定の位置を、PSD先頭位置(オフセット『0000』の位置)からのバイトポジションとして示す数値となる。
【0087】
まずスタートアップオフセットが記録される。これは『$0000』の値に固定されている。
この図28はリストIDの数が6個の場合であり、リストID1〜リストID6についてそれぞれオフセット値が示される。
なお、必ずPSDの先頭に配されるリストID1については、オフセット値は『$0000』の値に固定されている。
また、未使用のリストIDについてはオフセット値は『$FFFF』とされる。
【0088】
−b4− PSD(プレイシーケンスディスクリプタ)
絶対時間アドレス00:04:34からPSDが設けられる。
このPSDにはプレイリスト、セレクションリスト、エンドリストが記録されている。これらのリストは後述するプレイバックコントロールに用いられるもので再生内容や階層分岐を示すデータが記録されている。
プレイリストは下階層への分岐のためのデータ(選択メニュー)含まず、一連の再生すべき内容を指定しているリストである。
一方、セレクションリストは下階層への分岐のためのデータ(選択メニュー)を含むリストである。
【0089】
なお、最初に再生されるべきリスト(プレイリスト又はセレクションリスト)はリストID1とされ、PSDの先頭位置(オフセット『0000』の位置)に記録される。
【0090】
* プレイリスト
一連の再生すべき内容を指定しているプレイリストは、図29のように構成されている。
まず、1バイトのプレイリストヘッダが設けられ、プレイリストであることが示される。
続いてナンバオブアイテムとして、このプレイリストに記録されているプレイアイテムの数が示される。プレイアイテムとは再生すべき内容を示すデータであり、プレイアイテム#1ナンバ〜#Nナンバとしてそのプレイアイテムを指定するデータがプレイリストに記録される。
ナンバオフアイテムに続いて2バイトで、各リストに固有のリストIDが記録される。
【0091】
続いて2バイトづつ、プリビアスリストオフセット、ネクストリストオフセット、リターンリストオフセットが記録される。
プリビアスリストオフセットは、プリビアス操作がなされた場合に進むべきリストの位置(オフセット)を示しているものである。例えばリストが階層化される場合などで、プリビアスリストオフセットで1段上位のリストの位置が指定されていれば、ユーザーは、プリビアス操作で前のリストによる動作状態に戻すことができる。
プリビアスリストオフセットが『$FFFF』であるときは、プリビアス動作は禁じられる。
【0092】
ネクストリストオフセットは、当該プレイリストによって指定された再生動作が終了した際、又はネクスト操作がなされた際に、連続して進むべきリストの位置を示している。ネクストリストオフセットが『$FFFF』であることは禁止されている。
【0093】
リターンリストオフセットはリターン操作がなされた場合に進むべきリストの位置を示しているものである。例えばリストが階層化される場合などにおいて、リターンリストオフセットで最上位のリストの位置が指定されていれば、ユーザーはリターン操作で最上位のリストによる動作状態まで戻すことができる。
【0094】
続いて、2バイトのプレイングタイム、1バイトのプレイアイテムウエイトタイム、1バイトのオートポーズウエイトタイムが記録される。
プレイングタイムはこのプレイリストに基づく再生動作のセクター数を示す。
【0095】
プレイアイテムウエイトタイムは各プレイアイテムの再生終了時の待機時間を示している。『$00』〜『$FE』までで待機時間0〜2000秒が示される。『$FF』の場合は、ユーザーの操作を待つものとされる。
オートポーズウエイトタイムは、オートポーズ動作における待機時間を示している。
【0096】
最後に、再生されるべきプレイアイテム#1〜#Nについてのナンバーが各2バイトで示される。
このプレイアイテムナンバー(PIN)は図30のように定義されている。
【0097】
PIN=『0』又は『1』のときは、そのプレイアイテムは何も再生しないものとされる。
PIN=『2』〜『99』のときは、そのPINはトラックナンバを示す。例えばPIN=『5』であれば、そのプレイアイテムはトラック#5を再生するプレイアイテムとなる。
【0098】
PIN=『100』〜『599』のときは、その(PIN−100)の値がエントリーテーブルにおけるエントリーを示す。上述したようにエントリーテーブルとしてはエントリー#0〜#499として最大500個のエントリーポイントを示すことができるが、その(PIN−100)の値として#1〜#500のいづれかのエントリーナンバーが指定される。
【0099】
PIN=『1000』〜『2927』のときは、その(PIN−999)の値がセグメントプレイアイテムのナンバーを示す。セグメントプレイアイテムエリアにおいてはセグメントプレイアイテム#1〜#1980として最大1980個のセグメントプレイアイテムを記録できるが、(PIN−999)の値として#1〜#1980のいづれかのセグメントプレイアイテムが指定される。
【0100】
PIN=『600』〜『999』及びPIN=『2980』〜『$FFFF』は未定義である。
【0101】
例えばプレイリストにおいて3つのプレイアイテムが記録され、プレイアイテム#1ナンバが『04』、プレイアイテム#2ナンバが『1001』、プレイアイテム#3ナンバが『102』であったとする。
すると、このプレイリストによって実行される再生動作は、まずトラック#4が再生され、続いてセグメントプレイアイテム#2が再生され、最後にエントリー#3によるエントリーポイントからの再生が行なわれることになる。
【0102】
* セレクションリスト
セレクションリストは選択メニューを再生させてユーザーに進行すべき動作を選択させるためのリストであり、その構成は図31のようになる。
【0103】
まず、1バイトのセレクションリストヘッダが設けられ、セレクションリストであることが示される。
続いて未使用の1バイトをおいて、1バイトでこのセレクションリストにおける選択肢数が記録される。選択肢数は最大99個である。
【0104】
次に選択肢の最初のナンバーが示される。これは通常は『1』であるが、設定すべき選択肢が多く、このため複数のセレクションリストを用いる場合は、2つ目以降のセレクションリストでは、そのリストにおける最初の選択肢ナンバとなる。
続いて2バイトで、各リストに固有のリストIDが記録される。
【0105】
続いてプレイリストと同様に、2バイトづつ、プリビアスリストオフセット、ネクストリストオフセット、リターンリストオフセットが記録される。
つまり、プリビアスリストオフセットは、プリビアス操作がなされた場合に進むべきリストの位置(オフセット)を示し、またプリビアスリストオフセットが『$FFFF』であるときは、プリビアス動作は禁じられる。
またネクストリストオフセットは、ネクスト操作がなされた際に、連続して進むべきセレクションリストの位置を示している。連続して進むべきリストが存在しない場合は、ネクストリストオフセットは『$FFFF』とされる。
さらに、リターンリストオフセットはリターン操作がなされた場合に進むべきリストの位置を示している。
【0106】
例えば複数のセレクションリストで1つの選択が行なわれるように設定されている場合はこれらが効果的に用いられる。例えば、選択肢が12個設定され、3つのセレクションリストでそれぞれ各4つづつ選択肢が設定される場合は、プリビアスリストオフセットとネクストリストオフセットで各セレクションリストを前後に連続させることにより、ユーザーはプリビアス操作/ネクスト操作で所望の選択肢を探していくことができる。
【0107】
さらにデフォルトリストオフセットが記録される。これはユーザーが選択を行なわずに実行操作を行なった場合に進むべきリストの位置を示している。
また、タイムアウトリストオフセットが記録される。これはユーザーが再生されている選択メニューに対して何等入力を行なわずに所定時間経過した場合に進むべきリストの位置を示している。タイムアウトリストオフセットが『$FFFF』である場合は、入力が行なわれずに所定時間経過した時点で、選択メニューに示された選択肢の中からランダムに特定の選択肢が選択されて、そのリストに進むことになる。
【0108】
続いて、タイムアウトまでのウエイトタイムが記録される。ユーザーによる入力がなされないまま、ここに記録されたウエイトタイムを経過するとれは上記タイムアウトリストオフセットに進むことになる。
続いてループカウント及びジャンプタイミングが示される。ループカウントは、このリストにおけるプレイアイテムの繰り返し再生回数を示す。またジャンプタイミングは、選択操作がなされた後の次のリストに進むタイミングを示す。
【0109】
続いてプレイアイテムナンバ(PIN)が示される。これは、このセレクションリストの実行状態において再生されるべきプレイアイテムを上述した図30の定義によって示している。セレクションリストで再生されるものは、通常メニュー画面である。このためセグメントプレイアイテムとしてメニュー用のビデオデータが記録されており、各セレクションリストにおいて特定のセグメントプレイアイテムが指定される場合が多い。
例えばこのセレクションリストに対応するメニュー画像データがセグメントプレイアイテム#4として記録されている場合は、プレイアイテムナンバ(PIN)は『1003』となる。
セレクションリストにはこのように1つのPINが設けられる。
【0110】
最後に、実際に選択肢内の選択によって実行される動作を示すために各2バイトづつでセレクション#BSNオフセット〜セレクション#(BSN+NOS−1)オフセットが各2バイトで示される。なおBSNはセレクションリストの4バイト目に記録される選択肢の最初のナンバ、NOSはセレクションリストの3バイト目に記録される選択肢数である。従って選択肢1〜4を有するセレクションリストでは、セレクション#1オフセット〜セレクション#4オフセットが記録される。
【0111】
この各セレクションオフセットはその選択肢が選択された場合に進むべきリスト(セレクションリスト又はプレイリスト)の位置が示される。
例えば、メニュー表示に対してユーザーが選択肢2を選択した場合は、セレクション#2オフセットに示されたリストに進むことを指定する。
【0112】
* エンドリスト
エンドリストはアプリケーションの終端を示す。エンドリストの構成は8バイトとされ、1バイトがエンドリストヘッダ、7バイトが『$00』とされている。
【0113】
c.セグメントプレイアイテム
図18のようにビデオCDデータトラックには、セグメントプレイアイテムエリアが設けられる。セグメントプレイアイテムエリアのスタートポイントは、図26のディスクインフォメーションの第49〜51バイト目の3バイトに示される。
【0114】
セグメントプレイアイテムとしては、セグメントプレイアイテムエリアにおいて最大1980個を記録することができる。
そして各セグメントプレイアイテムは、それぞれ静止画データ、動画データ、音声データなどで自由に生成することができる。
1つのセグメントは150セクターで構成される。そして各セグメントプレイアイテムは単独アイテムとして再生されるデータとしてもよいし、複数で連続的に再生されるアイテムとしてもよい。
【0115】
各セグメントプレイアイテムについては図27を用いて説明したように、ディスクインフォメーションにおいて第57〜2036バイト目のセグメントプレイアイテムコンテンツテーブルによってデータ属性が示される。
このセグメントプレイアイテムを用いて上記したようにセレクションリストのメニュー画面などを用意することができる。
【0116】
[II.プレイバックコントロール(PBC)]
1 リスト構造
上述のようにプレイリスト及びセレクションリストが設けられることによって、ビデオCDではいわゆるプレイバックコントロール(PBC)を実現できる。これはビデオCDは、動画と静止画及び音声を組み合わせた簡易な対話型ソフトウエアとして実現する機能である。
【0117】
すなわち、セグメントプレイアイテムエリアに、セグメントプレイアイテムとしていくつかのメニュー画面となる静止画データを用意し、セレクションリストによっていくつかの分岐再生を可能とするとともに、分岐によって選ばれたプレイアイテムをプレイリストに従って再生するものである。
つまりセレクションリストとプレイリストにより階層化したディスクリプションファイルを形成し、ユーザーの選択に応じて下位の階層の階層に進んでいって、所要の再生動作を実行させていくものである。
【0118】
基本的なリスト構造としては、最上位にセレクションリストを配し、そのセレクションリストによる選択肢としていくつかのプレイリストを配するものとなる。例えば上述したセレクションリストのセレクション#1オフセット〜セレクション#3オフセットとしてそれぞれ特定のプレイリストを指定する。
そしてセレクションリストにおいてメニュー表示を実行させてユーザーに選択させる。
【0119】
ユーザーが例えばセレクション#3を選択したら、セレクション#3オフセットに示されるプレイリストに進み、そのプレイリストのプレイアイテム#1ナンバ〜#Nナンバとして示されるデータを再生するものである。例えば進んだプレイリストに1つのプレイアイテム#1ナンバとしてトラック#5が指定されていたら、トラック5の再生を実行することになる。
【0120】
2 具体例
このようなプレイバックコントロール(PBC)動作の具体例を図32及び図33で説明する。例えばこの例ではビデオCDを英会話レッスンのソフトとしたものである。
今、ビデオCDインフォメーションエリア内における絶対時間アドレス00:04:34の位置からのPSDとして、図32のようにリストが記録されているとする。
つまりセレクションリストS1,S2、プレイリストP1〜P5が記録されている。
【0121】
各リストには、それぞれ図33に示すようにリストIDが付されている。即ちリストIDは、セレクションリストS1は$0001、セレクションリストS2は$0002、プレイリストP1は$0005、プレイリストP2は$0006、プレイリストP3は$0007、プレイリストP4は$0003、プレイリストP5は$0004とされている。
【0122】
プレイバックコントロール動作に入ると、まずリストIDが$0001であるセレクションリストS1が機能する。
セレクションリストS1による動作として、まずそこに記録されているプレイアイテムナンバ(PIN)による再生が行なわれる。
このPINには『1000』という値が示されている。この『1000』は、図30から理解されるように、セグメントプレイアイテム#1を示す数値であるため、セグメントプレイアイテムエリアに記録されているセグメントプレイアイテム#1が再生される。
【0123】
このセグメントプレイアイテム#1の再生出力はPB1として示すように英語レッスンのコースを選択するための静止画メニュー画面となる。
セレクションリストS1には3つの選択肢に対応するセレクション#1オフセット〜セレクション#3オフセットが記録されており、従ってセグメントプレイアイテム#1による再生出力映像により3つの選択肢が表示される。なお、図中『Sel#N』は、セレクション#Nオフセットを示すものとする。
【0124】
この映像PB1に対してユーザーは所望の選択肢ナンバーを入力することになる。
選択肢ナンバー1を入力したとすると、セレクション#1オフセットに示されたリストに進む。セレクション#1オフセットは『$0004』であり、この数値にオフセット乗数『8』を乗じることで『$0020』が得られる。これは即ちPSD内におけるセレクションリストS2のオフセットバイトである。
【0125】
そしてセレクションリストS2におけるPINには『1001』という値が示されている。つまりセグメントプレイアイテム#2を示す。これによってセグメントプレイアイテム#2が再生されることになる。
このセグメントプレイアイテム#2の再生出力PB6は、英語レッスンの上級コースにおけるレッスンコース1〜3を選択するための静止画メニュー画面となる。
【0126】
これに対してユーザーが選択肢ナンバー1を入力すると、セレクションリストS2におけるセレクション#1オフセットに示されたリストに進む。セレクション#1オフセットは『$0008』であり、この数値にオフセット乗数『8』を乗じることで『$0040』が得られる。即ちプレイリストP1に進む。
【0127】
このプレイリストP1は、PIN#1の値は『2』でトラック#2が指定されている。またPIN#2の値は『3』でトラック#3が指定されている。このためプレイリストP1に進むと、まずトラック#2が再生され動画(及び音声)PB7が出力される。これは上級コースレッスン1の動画及び音声とされている。トラック#2の再生が終ると、続いてトラック#3が再生され、動画(及び音声)PB8が出力される。
【0128】
一方、セレクションリストS2によりメニュー映像PB6が出力されている時点でユーザーが選択肢ナンバー2を入力すると、セレクションリストS2におけるセレクション#2オフセットに示されたリスト、即ちプレイリストP2に進む。
【0129】
このプレイリストP2には、PIN#1の値『1002』でセグメントプレイアイテム#3が指定されている。このためプレイリストP2に進むと、セグメントプレイアイテム#3が再生され例えば静止画(及び音声)PB9が出力される。例えば上級コースレッスン2はスライドショウとしてのレッスンとされている場合である。
【0130】
また、セレクションリストS2によりメニュー映像PB6が出力されている時点でユーザーが選択肢ナンバー3を入力すると、セレクションリストS2におけるセレクション#3オフセットに示されたリスト、即ちプレイリストP3に進む。
【0131】
このプレイリストP3では、PIN#1の値が『8』であり、トラック#8が指定されている。このトラック#8がデジタルオーディオデータのみのトラックであったとする。すると上級コースレッスン3としてトラック#8が再生され音声のみの出力PB10が行なわれる。
【0132】
次に、最初のセレクションリストS1によりメニュー映像PB1が出力されている時点でユーザーが中級コースである選択肢ナンバー2を入力したとすると、セレクションリストS1におけるセレクション#2オフセットに示されたリスト、即ちプレイリストP4に進む。
【0133】
このプレイリストP4は、PIN#1=『4』でトラック#4が指定され、またPIN#2=『5』でトラック#3が指定されている。従って、プレイリストP4に進むと、まずトラック#4が再生され動画(及び音声)PB2が出力される。続いてトラック#5が再生され、動画(及び音声)PB3が出力される。
これは中級コースの動画及び音声とされている。
【0134】
また、最初のセレクションリストS1によりメニュー映像PB1が出力されている時点でユーザーが初級コースである選択肢ナンバー3を入力したとすると、セレクションリストS1におけるセレクション#3オフセットに示されたリスト、即ちプレイリストP5に進む。
【0135】
このプレイリストP5は、PIN#1=『6』でトラック#6が指定され、またPIN#2=『7』でトラック#7が指定されている。従って、プレイリストP5に進むと、まずトラック#6が再生され動画(及び音声)PB4が出力される。続いてトラック#7が再生され、動画(及び音声)PB5が出力される。
これは初級コースの動画及び音声とされている。
【0136】
なお、上述したようにプレイリスト、セレクションリストにはプリビアスリストオフセット、ネクストリストオフセット、リターンリストオフセットを記録することができ、またセレクションリストには加えてデフォルトリストオフセット、タイムアウトリストオフセットを記録することができる。これにより、操作などに応じてリストの進行/後退等を実行させることができる。
例えばプレイリストP1のプリビアスリストオフセットとして『$0004』が記録されていれば、プレイリストP1の動作中にユーザーがプリビアス操作を行なえば、オフセットが『$0004』、即ちオフセットバイト『$0020』であるセレクションリストS2に戻ることになる。
【0137】
以上の例のようにプレイバックコントロールによりビデオCDを簡易な対話型ソフトとすることができ、このような機能によりビデオCDは、音楽や映画だけでなく、教育用、ゲーム用、電子出版など各種広範囲に対応できることになる。
【0138】
[ III.再生装置の構成]
1 外観
続いて以上のようなビデオCDを再生することができる、本発明の実施例となる再生装置について説明していく。
実施例の再生装置はビデオCD及びCD−DAを5枚収納して選択的に再生できるものであり、いわゆるチャンジャービデオCDプレーヤである。
【0139】
この再生装置の外観は図1に示される。
1は再生装置本体を示す。
2は再生装置1の正面パネルに設けられ、前面側に図2に示すディスクトレイ30が引き出されるディスク装填部である。ディスクトレイ30は5枚のディスクを平面方向に並べて搭載することができ、ルーレット状に回転することで再生されるディスクが選択される。
3は液晶パネルによる表示部であり、再生装置の動作状態、モード、選択されているディスクのナンバ、演奏時間等が表示される。
【0140】
この正面パネルにはユーザーの操作のための各種キーが設けられている。4は電源オン/オフキーである。
5は再生キーである。この再生キーは上述したプレイバックコントロール動作の際の選択キー(選択エンターキー)を兼ねている。
6は一時停止キー、7は停止キー、8はイジェクトキーである。
【0141】
9はディスク選択キーである。このディスク選択キーは『D1』〜『D5』として5つのキーが用意され、ディスクトレイ上に収納される5枚のディスクに対応している。例えば『D1』のキーが押されると、ディスクトレイ上で第1の収納位置に収納されているディスクが内部の光学ヘッドの位置にローディングされ、再生されることになる。
【0142】
10,11はAMS操作のためのキーであり、即ち10はトラックナンバの小さい方向への頭出しキー(後方頭出しキー)、11はトラックナンバの大きい方向への頭出しキー(前方頭出しキー)である。また、後方頭出しキー10はプレビアスキーを兼ねており、上述したプレイバックコントロール動作の際のプレビアス操作のために用いられる。さらに前方頭出しキー11はネクストキーを兼ねており、上述したプレイバックコントロール動作の際のネクスト操作のために用いられる。
12はリターンキーであり、プレイバックコントロール動作の際のリターン操作のために用いられる。
【0143】
13は+/−選択キーであり、プレイバックコントロール動作の際のメニュー画面上での選択操作に用いられる。すなわちメニュー画面に対して+/−選択キー13で選択肢番号を選択していき、或る選択肢番号を指定した時点で再生キー5でセレクト操作を行なうことで、メニューに対する選択が完了されることになる。
【0144】
14はディスクスキップキー、15はディスクイクスチェンジキーである。
16〜19はプレイモードの選択キーであり、16は通常再生モードキーである。プレイバックコントロール機能の付加されたディスクが再生される際には、通常再生モードキー16を押すと、自動的にプレイバックコントロール動作に入ることになる。
17はシャッフル再生モードキー、18はプログラム再生モードキーである。また19はPBCオフキーであり、このPBCオフキー19によりPBCモードがオフとされる。つまり、プレイバックコントロール機能の付加されたディスクが装填されているときにPBCオフキー19が押されると、PBCモードによるメニュー再生動作から通常の連続再生動作に移ることになる。
【0145】
20はダイジェストキー、21はダイジェストモードキーである。ダイジェストキー20により、収納されている各ディスクについてのダイジェスト映像を表示させることができる。またダイジェストモードキー21により、プレイバックコントロール機能の付加されたディスクについてのダイジェスト映像をメニュー画像とするか、トラック内の映像とするかを選択することができる。
【0146】
22はブックマーク登録キー、23はブックマーク再生キーである。再生中にユーザーがブックマーク登録キーを押すことにより、その再生地点が登録される。そしてその後は、ブックマーク再生キー23を押すことで、その地点から再生させることができる。例えばブックマーク登録キー22により1つのディスクについて5箇所の再生ポイントを指定して登録することができる。
【0147】
そしてブックマーク再生キー23を押してから、登録されたブックマークポイントのうちの1つを選択すると、その再生ポイントから再生が開始される。登録されたブックマークポイントの選択には例えば+/−選択キー13とセレクトキー5が用いられる。
【0148】
24は赤外線受信部である。図示しないリモートコマンダーから赤外線によりコマンド信号が送信されると、この赤外線受信部24で受信され、電気信号に変換されて操作情報として内部のシステムコントローラに取り込まれる。
【0149】
2 回路ブロック
図2に再生装置の内部の構成を示す。
図2において30はディスクトレイである。ディスクトレイ30には5枚のディスクを搭載できるように収納位置301 〜305 が設けられている。そして、ディスクトレイ30はモータ31によって回転されるように構成されており、この回転動作によって或る1つの収納位置30x が光学ヘッド34の位置に送られる。つまり、その収納位置30x に積載されているディスクが光学ヘッド34の位置にローディングされる。32はディスク位置センサであり、このディスク位置センサ32の出力により、システムコントローラ53は現在のローディング状態、つまりどの収納位置30x が光学ヘッド34の位置にあるか、を把握することができる。
【0150】
ローディングされたディスクは、スピンドルモータ33により回転駆動されるようにチャッキングされる。そしてそのディスクは、スピンドルモータ33によって回転されながら光学ヘッド34によってレーザ光が照射され、その反射光によって情報が読み取られる。
【0151】
光学ヘッド34はレーザ出力手段としてのレーザダイオード、偏向ビームスプリッタや対物レンズ等からなる光学系、及び反射光を検出するためのディテクタが搭載されている。対物レンズ34aは2軸機構34bによってディスク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能に保持されている。また、35は光学ヘッド34をディスク半径方向に駆動するスレッド機構を示す。
【0152】
再生動作によって、光学ヘッド34によりディスクから検出された情報はRFアンプ36に供給される。RFアンプ36は供給された情報の演算処理により、再生RF信号、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号等を抽出する。そして、抽出された再生RF信号はデコーダ部38に供給されEFM復調、エラー訂正が行なわれる。またP,Qチャンネルサブコードデータが取り出されてシステムコントローラ53に供給される。
【0153】
また、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号はサーボ回路37に供給される。サーボ回路37は供給されたトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号や、システムコントローラ53からのトラックジャンプ指令、アクセス指令、スピンドルモータ33の回転速度検出情報等により各種サーボ駆動信号を発生させ、2軸機構34b及びスレッド機構35を制御してフォーカス及びトラッキング制御を行ない、またスピンドルモータ33を一定線速度(CLV)に制御する。
【0154】
39はCD−ROMデコーダである。再生中のディスクがビデオCDなど、いわゆるCD−ROMの範中に入るものである場合は、CD−ROMデコーダ39はCD−ROMフォーマットに従ってデコード処理を行なう。
そして、CD−ROMデコーダ39によってデコードされた信号のうち、前述したプレイバックコントロールのための情報などの各種ディスク情報はシステムコントローラ53のRAM53aに取り込まれる。
【0155】
また、CD−ROMデコーダ39によってデコードされたオーディオデータは、MPEGオーディオデコーダ40に供給される。MPEGオーディオデコーダ40はオーディオRAM41を用いながら所定タイミングでデコード及びデコードオーディオ信号出力を行なう。
さらに、CD−ROMデコーダ39によってデコードされたビデオデータは、MPEGビデオデコーダ42に供給される。MPEGビデオデコーダ42はビデオRAM43を用いながら所定タイミングでデコード及びデコードビデオ信号出力(RGB出力)を行なう。
【0156】
44は再生されるディスクの種別に応じて切り換えられるスイッチ部である。再生されているディスクがCD−DAであった場合は、その再生信号としてはデコーダ部38でEFM復調、CIRC等のデコード処理されることでデジタルオーディオ信号が得られる。
CD−DA再生中には、システムコントローラ53はスイッチ部44をt1 端子に接続させている。従ってデコーダ部38からのデジタルオーディオ信号はD/A変換器45でアナログオーディオ信号に変換され、オーディオ出力端子46から後段の増幅回路又はアンプなどの外部機器に出力される。
【0157】
また再生中のディスクがビデオCDであった場合は、オーディオデータはMPEGオーディオデコーダ40から得られる。ビデオCD再生中には、システムコントローラ53はスイッチ部44をt2 端子に接続させている。従ってMPEGオーディオデコーダ40からのデジタルオーディオ信号はD/A変換器45でアナログオーディオ信号に変換され、オーディオ出力端子46から後段の増幅回路又はアンプなどの外部機器に出力される。
【0158】
ビデオCDの再生の際には、MPEGビデオデコーダ42の出力としてRGB映像データが得られる。このRGB映像データはD/A変換器47でRGBアナログ信号とされる。そしてRGB/NTSCエンコーダ48に供給され、RGB信号がNTSC方式のコンポジット映像信号に変換される。そしてスイッチ部49のt2 端子に供給される。
【0159】
ビデオCD再生中には、システムコントローラ53はスイッチ部49をt2 端子に接続させており、従ってNTSC方式のコンポジット映像信号はOSD処理部50を介してビデオ出力端子51からモニタ装置等に供給され、映像出力が実行される。システムコントローラ53からの指示に基づくOSD処理部50の動作により、出力映像に所定のスーパーインポーズ表示を行なうことができる。
【0160】
ところで、再生されるディスクがCD−DAであって、しかもそれがCD−Gであった場合は、サブコードのR〜Wチャンネルから静止画像データが読み出される。この静止画像データはCD−Gデコーダ52に供給されてデコードされ、NTSC方式のコンポジット映像信号(静止画)として出力される。CD−DA再生中には、スイッチ部49はt1 端子に接続され、従ってCD−Gから再生された映像信号はOSD処理部50を介してビデオ出力端子51からモニタ装置等に供給され、映像出力が実行される。この場合もOSD処理部50により、出力映像に所定のスーパーインポーズ表示を行なうことができる。
【0161】
54はRAMであり、バックアップ電源55によりメモリデータのバックアップがとられている。このRAM54はブックマークポイントの登録データなど、電源オフの際に消失させてはならないデータが記憶される。もちろんEEP−ROMなどを用いてもよい。
【0162】
56はユーザー操作に供される操作入力部であり、図1に示した各種操作キー(5〜23)と、赤外線受信部24(及びリモートコマンダー)がこれに相当する。また、ディスクから再生動作を行なう際には、ディスクに記録されている管理情報、即ちTOCやサブコードデータが読み出され、システムコントローラ53に供給されるが、システムコントローラ53はこれらの管理情報に応じて表示部3に再生時間表示等を行なうことになる。
【0163】
[IV.オールディスクダイジェスト動作]
1 第1の動作処理例
以上のように複数枚のディスクを装填できるチャンジャー型の再生装置1では、ユーザーは収納位置301 〜305 のそれぞれにどのようなディスクが搭載されているかを簡単に知ることができるようにすると操作上非常に好適である。
そこで本実施例では、オールディスクダイジェスト表示という機能を再生装置1に付加し、このオールディスクダイジェスト表示で各ディスクの内容を一覧して判別できるようにしている。
【0164】
このオールディスクダイジェスト表示動作について第1の動作例を以下、説明していく。
オールディスクダイジェスト表示としては、例えば図3に示すように、収納位置301 〜305 に搭載されているディスクを『DISC 1』〜『DISC 5』として、各ディスクからの再生映像等を所定の表示エリアAR1〜AR5にペーストしたオールディスクダイジェスト映像を生成し、モニタ装置に表示するものである。
【0165】
オールディスクダイジェストのためのシステムコントローラ53の処理を図6に示す。
電源オンとされると(F100)、システムコントローラ53はまず内部のタイマーをリセットし、カウントスタートさせる(F101)。このタイマー処理は、オールディスクダイジェスト動作の実行判別を行なうためのものである。
もし、電源オンの状態でなんらユーザーの操作が行なわれずに設定されたタイマー時間が経過すると、自動的にオールディスクダイジェスト動作を開始する (F102→F106→F107) 。
【0166】
タイマー時間が経過する前に何らかの操作が行なわれた場合は、まずそれがオールディスクダイジェスト操作であるか否かを判別する(F103)。オールディスクダイジェスト操作とは、ユーザーがダイジェストキー20を押した場合である。ダイジェストキー20が押された場合とは、ユーザーがオールディスクダイジェスト動作を要求した場合であり、従ってオールディスクダイジェスト動作を開始する (F103→F107) 。
【0167】
再生、ディスク選択などの他の操作であった場合は、操作に応じた所要の動作処理を実行し(F104)、その動作が終了したらステップF101に戻る。
即ちこの実施例では、ユーザーがオールディスクダイジェスト操作を行なった場合か、もしくは何等動作が行なわれないまま所定時間経過したときに、オールディスクダイジェスト動作が開始されるものとなる。
【0168】
オールディスクダイジェスト動作が開始されると(F107)、システムコントローラ53はまずビデオRAM43を初期化する(F108)。そして、ディスクトレイ30上の任意のディスクをチャッキングする(F109)。このチャッキングは、その時点で最も光学ヘッド34に近い収納位置30x に搭載されているディスクを行なえば良い。
【0169】
そして、収納位置30x にディスクが存在するか否かを判別する(F110)。ディスクの有無はローディング位置におけるセンサ手段を設けるようにすればよい。もしくは、このフローでは処理順序が逆になるが、起動してみてTOCが読めたか否かでディスク有無を判別するようにしてもよい。
【0170】
ディスクが存在してチャッキングが完了したら、ディスクを起動する(F111)。即ちスピンドルモータ33を起動してディスクを回転させるとともに、光学ヘッド34からレーザ照射を開始させる。そして、このときのディスクから読み取られた情報により、まずディスクの判別を行なう(F112)。
【0171】
ディスクの判別は図7の処理で行なう。
まずディスクのリードインエリアを再生して、TOCデータを読み込む(F201,F202) 。ここで、図19で説明したように、POINTが『A0』のブロックにおいてPSEC=『20』となっていれば、そのディスクはXA仕様のCD−ROMである。一方、PSEC=『00』であればCD−DA、PSEC=『10』であればCD−Iである。
【0172】
そこで、POINT『A0』のブロックのPSECを確認し(F203)、『20』でXA仕様のCD−ROMと判別されればステップF204に進む。そして絶対時間アドレス00:04:00からのディスクインフォメーションのデータを読み込む。図22に示したディスクインフォメーションにおいて、先頭のシステム認識子に『VIDEO CD』と記録されていれば、そのディスクはビデオCDと判別される。この場合ステップF205からF206に進む。そして、システム認識子に続くバージョン番号を確認する。
【0173】
バージョン番号が『$0200』であれば、バージョン2.00のディスクであり、この場合プレイバックコントロール機能が付加されている場合がある。そこでステップF207でディスクインフォメーションの第45〜48バイト目のPSDサイズのデータを確認する。前述したようにプレイバックコントロール機能が付加されている場合はPSDエリアのサイズが示され、プレイバックコントロール機能が付加されていなければPSDサイズは『0』とされている。
【0174】
従って、PSDサイズが『0』でなければ、そのディスクはプレイバックコントロール機能が付加されたメニュー付きのビデオCDと判別される(F208)。
一方、PSDサイズが『0』の場合は、プレイバックコントロール機能が付加されていない、つまりメニューのないビデオCDと判別される(F210)。
また、ステップF206でバージョン番号が『$0101』であれば、バージョン1.01のディスクであり、この場合プレイバックコントロール機能が付加されていることはないため、メニューのないビデオCDと判別される(F210)。
【0175】
ステップF203でPSEC=『20』でないとされた場合は、ステップF211でPSEC=『00』であるか否かを確認し、さらにステップF212でサブQデータ内のコントロールデータ(Q1 〜Q4 )が『x0xx』であるか否かを確認する。このステップF211及びF212で肯定結果が出た場合は、そのディスクはCD−DAであると判別される(F213)。
【0176】
ステップF211、F212、F205、F209のいづれかで否定結果が出た場合は、そのディスクは本実施例の再生装置に適応しない他の種のディスクであるため、無効と判断される(F214)。
【0177】
図6のステップF112において図7の処理でディスク判別がなされたらステップF113〜F115で処理が分岐される。そして無効ディスクであればディスクが搭載されてないものとして扱う。
【0178】
ディスクがビデオCDであって、しかもPBCディスク、即ちメニュー付きのビデオCDであった場合は、ステップF116に進んでメニュー表示モードであるか否かを判別する。
これは、メニュー付きディスクの場合には、ユーザーはオールディスクダイジェスト画像としてメニュー映像を用いるか、もしくはトラック内のIピクチャーを用いるかを選択できるようにしたものである。このモードはダイジェストメニューキー21によってユーザーが予め選択しておく。
【0179】
そしてメニュー表示モードであったら、ステップF117に進んで、そのディスクから初期メニュー映像データを読出、ビデオRAM43に取り込む。初期メニュー映像データとは、通常、リストIDが『1』であるセレクションリストもしくはプレイリストによって指定されるセグメントプレイアイテムの映像データである。
【0180】
一方、メニュー表示モードでなければ、Iピクチャーを取り込む(F118)。これは通常、トラック#2の最初のIピクチャーである。ただし、トラックの最初のIピクチャーとせずに、そのトラック内で2〜3秒後のデータとなるIピクチャーとしてもよい。また、トラック#2に限らず、ディスク内の特定のIピクチャーを選んでもよい。
【0181】
ステップF117又はF118で、メニュー付きディスクからそのディスクの内容を示す代表となる映像データを取り込んだら、ステップF121でオールディスクダイジェスト映像データ内でそのディスクに対応する位置にPBCディスクであることを示す『PBC』の文字がOSD表示されるように制御する。
【0182】
そして、ステップF122でシステムコントローラ53は読み込んだ初期メニュー映像又はIピクチャーとなるデータに対して所定画素間引などで画像縮小を行なって、その映像データをビデオRAM43における現在読み込み中のディスクのナンバに対応した位置ARxにペーストする。なお、ビデオRAM43のデータはそのまま映像出力されているため、このペースト処理時点で、モニタ装置では、その縮小画像が所定の表示位置ARxにあらわれることになる。
【0183】
一方、ステップF115で、現在の読み込み対象のディスクがビデオCDであるがメニューの無いものであると判別された場合は、そのディスクから代表となるIピクチャーを取り込む(F119)。これも、トラック#2の最初のIピクチャーとすればよい。もしくはトラックの最初のIピクチャーとせずに、そのトラック内で2〜3秒後のデータとなるIピクチャーとしてもよい。
そして、ステップF122に進み、システムコントローラ53は読み込んだIピクチャーデータを縮小して、その映像データをビデオRAM43における現在読み込み中のディスクのナンバに対応した位置ARxにペーストする。
【0184】
さらにディスクがCD−DAであった場合はステップF114からステップF120に進む。この場合、ディスク内に映像データは存在しないため、システムコントローラ53は内部のROMに保持しているCD−DA用の固定の画像データをビデオRAM43に送る。そしてステップF122に進み、その固定の映像データをビデオRAM43における現在読み込み中のディスクのナンバに対応した位置ARxにペーストする。
【0185】
ディスクが装填されていなかった場合は、ステップF123に進む。ここでシステムコントローラ53はOSD処理部50に指示を出し、オールディスクダイジェスト表示映像上で、現在対象となっている収納位置(ディスクナンバ)に対応した表示位置ARxに『NO DISC』の表示を実行させる。
なお、『NO DISC』の表示に替えて、いわゆる青画面表示等、他の表示状態としてもよい。
また、無効ディスクであった場合はステップF126に進んで、システムコントローラ53はOSD処理部50に指示を出し、オールディスクダイジェスト表示映像上で、現在対象となっている収納位置(ディスクナンバ)に対応した表示位置ARxに『DISC ERROR』等の表示を実行させる。なお、無効ディスクの場合にもディスクが装填されていなかった場合と同様にステップF123に進むようにしてもよい。
【0186】
或るディスクについてこの処理を終了したら、続いてステップF125で次のディスクをチャッキングする。即ちディスクトレイ30を回転させ、次の収納位置30x+1 についてのディスクをローディングする。そしてステップF110からの処理を繰り返す。
5枚のディスク(収納位置301 〜305 )に対してステップF110からの処理が終了した時点(F124→YES)で、接続されたモニタ装置には、例えば図3のようなオールディスクダイジェスト映像が出力されていることになる。
【0187】
この図3は、収納位置301 及び303 のディスクがPBCディスク、収納位置302 のディスクがPBC機能のないビデオCD、収納位置305 のディスクがCD−DAが搭載されており、収納位置304 にはディスクが搭載されていなかった場合のオールディスクダイジェスト表示である。なお、ダイジェスト表示オードはメニュー表示モードとされていた場合である。
【0188】
このため、収納位置301 及び303 のディスク、即ち『DISC 1』及び『DISC 3』に対応して、各ディスクから読み込まれた初期メニュー映像が表示位置AR1、AR3に表示されている。さらに、PBCディスクであることを示すため、表示位置AR1、AR3に近接して『PBC』という文字がOSD表示されている。
【0189】
また、収納位置302 のディスク、即ち『DISC 2』に対応してIピクチャーとしての映像が表示位置AR2に表示される。
さらに、『DISC 4』については表示位置AR4に『NO DISC』と表示され、また表示位置AR5には、『DISC 5』はCD−DAであって音楽用ディスクであることを示す固定の映像が示されている。
【0190】
このようにオールディスクダイジェスト表示が実行されることで、ユーザーは装填されている各ディスクを一覧して認識することができる。このため、例えばオールディスクダイジェスト表示を見ながら再生させたいディスクのナンバーを確認し、ディスク選択キー9で選択して再生させることができる。従って再生させたいディスクのナンバーが分からずに、各ディスクを再生していって所望のディスクを探していくという煩雑な操作は必要なくなる。
また、このオールディスクダイジェスト表示はユーザーが要求した場合のみでなく、動作がなされていない状態で自動的に行なわれるため、ユーザーは特にダイジェスト操作を行なわなくてもディスク内容を確認できる。
【0191】
ところで、ダイジェストモードが、メニュー表示モードでない場合は、図4のようなオールディスクダイジェストとなる。即ち、PBCディスクである『DISC 1』及び『DISC 3』についてもIピクチャーが表示される。この場合、PBCディスクであるか否かは『PBC』というOSD表示で区別される。なお、PBCディスクであることの表示は『PBC』という文字に限らず、他の文字やシンボルとしてもよい。
【0192】
ユーザーがPBCディスクについてもオールディスクダイジェスト表示でIピクチャーを表示させたい場合には、ダイジェストモードキー21を操作しておくことで、この図4のように表示させることができ、ユーザーの要望に対応することができる。
【0193】
2 第2の動作処理例
次に、同様のオールディスクダイジェスト表示動作について第2の動作例を説明する。
この動作例が上記第1の動作例と異なる点は、まずPBCディスクについては必ずメニュー映像を表示するようにすることである。また、ディスクがCD−DAであった場合には、場合によってはそれがCD−Gである場合もある。そこでCD−Gの場合は、静止画像データを用いてオールディスクダイジェストを生成するようにしている。なお、CD−Gの場合に、その静止画像データを用いてオールディスクダイジェストを生成するには、図2の回路ブロックを多少変形する必要がある。即ちCD−Gデコーダ52の出力をビデオRAM43に取り込むことができるように回路構成を変更することになる。
【0194】
この第2の動作例のオールディスクダイジェストのためのシステムコントローラ53の処理を図8に示す。
ただし、ステップF300〜F312までは図6のステップF100〜F112までの処理と同様であるため、図示するのみにとどめ、説明を省略する。
【0195】
図8のステップF312において前述した図7の処理でディスク判別がなされたらステップF313〜F316で処理が分岐される。そして無効ディスクであればディスクが搭載されてないものとして扱う。
【0196】
ディスクがビデオCDであって、しかもPBCディスク、即ちメニュー付きのビデオCDであった場合は、ステップF315からF317に進んで、そのディスクから初期メニュー映像データを読み出し、ビデオRAM43に取り込む。初期メニュー映像データとは、通常、リストIDが『1』であるセレクションリストもしくはプレイリストによって指定されるセグメントプレイアイテムの映像データである。
【0197】
そしてステップF317で、メニュー付きディスクからそのディスクの内容を示す代表となるメニュー映像データを取り込んだら、ステップF318でオールディスクダイジェスト映像データ内でそのディスクに対応する位置にPBCディスクであることを示す『PBC』の文字がOSD表示されるように制御する。
【0198】
そして、ステップF322でシステムコントローラ53は読み込んだ初期メニュー映像データに対して所定画素の間引などで画像縮小を行なって、その映像データをビデオRAM43における現在読み込み中のディスクのナンバに対応した位置ARxにペーストする。なお、ビデオRAM43のデータはそのまま映像出力されているため、このペースト処理時点で、モニタ装置では、その縮小画像が所定の表示位置ARxにあらわれることになる。
【0199】
一方、ステップF315で、現在の読み込み対象のディスクがビデオCDであるがメニューの無いものであると判別された場合は、そのディスクから代表となるIピクチャーを取り込む(F319)。即ちトラック#2の最初のIピクチャー、もしくはトラック#2の2〜3秒後のデータとなるIピクチャーを取り込む。
そして、ステップF322に進み、システムコントローラ53は読み込んだIピクチャーデータを縮小して、その映像データをビデオRAM43における現在読み込み中のディスクのナンバに対応した位置ARxにペーストする。
【0200】
さらにディスクがCD−DAであった場合は、ステップF316でそのディスクがCD−Gであるか否かを判別する。この判別には実際にトラックを再生してみてサブコードデータとしてのR〜Wチャンネルに静止画像データが記録されているか否かを判別することになる。
【0201】
そしてCD−Gでなく、通常の音楽用のCD−DAであったら、ステップF320に進む。この場合、ディスク内に映像データは存在しないため、システムコントローラ53は内部のROMに保持しているCD−DA用の固定の画像データをビデオRAM43に送る。そしてステップF322に進み、その固定の映像データをビデオRAM43における現在読み込み中のディスクのナンバに対応した位置ARxにペーストする。
【0202】
CD−Gであった場合にはステップF321に進み、CD−Gデコーダ52でデコードされた画像データをビデオRAM43に取り込み、縮小してビデオRAM43における現在読み込み中のディスクのナンバに対応した位置ARxにペーストする。
【0203】
ディスクが装填されていなかった場合は、ステップF323に進む。ここでシステムコントローラ53はOSD処理部50に指示を出し、オールディスクダイジェスト表示映像上で、現在対象となっている収納位置(ディスクナンバ)に対応した表示位置ARxに『NO DISC』の表示を実行させる。
また、無効ディスクであった場合はステップF326に進んで、システムコントローラ53はOSD処理部50に指示を出し、オールディスクダイジェスト表示映像上で、現在対象となっている収納位置(ディスクナンバ)に対応した表示位置ARxに『DISC ERROR』等の表示を実行させる。なお、無効ディスクの場合にもディスクが装填されていなかった場合と同様にステップF323に進むようにしてもよい。
【0204】
或るディスクについてこの処理を終了したら、続いてステップF325で次のディスクをチャッキングする。即ちディスクトレイ30を回転させ、次の収納位置30x+1 についてのディスクをローディングする。そしてステップF310からの処理を繰り返す。
【0205】
このような処理により5枚のディスク(収納位置301 〜305 )に対してステップF110からの処理が終了した時点 (F324→YES)で、接続されたモニタ装置には、例えば図3のようなオールディスクダイジェスト映像が出力されていることは上述した動作例1と同様である。
【0206】
ただし、この図3では表示位置AR5については、『DISC 5』がオーディオディスクである旨の表示となっているが、図8の動作例の場合、この『DISC 5』がCD−Gであったら、そのCD−Gから読み込まれた静止画像が表示されていることになる。
また、この動作例の場合、PBCディスクについては必ずメニュー映像画表示されるため、図4のような表示状態になることはない。
【0207】
この場合も、オールディスクダイジェスト表示が実行されることで、ユーザーは装填されている各ディスクを一覧して認識することができる。
特にCD−Gについても確認できることになる。
【0208】
以上、実施例のオールディスクダイジェスト動作を説明してきたが、本発明におけるオールディスクダイジェスト動作としては各種変形例が考えられることはいうまでもない。
例えばオールディスクダイジェスト表示における各ディスクに対応する表示位置AR1〜AR5のレイアウトはもちろん変更可能である。さらにチャンジャー再生装置としては収納可能な枚数が4枚以下もしくは6枚以上となることもあるが、オールディスクダイジェスト表示レイアウトはディスク収納可能枚数に応じて設定されることは当然である。
【0209】
また、オールディスクダイジェストとしての動作を説明したが、ほぼ同様の方式で図5(a)のように1枚のディスクについて各トラックの先頭のIピクチャーを取り出してディスクダイジェスト画面を表示したり、図5(b)のように或るトラック内でいくつかのIピクチャ−を取り出してトラック内容が大まかに分かるようなダイジェスト表示を行なうようにすることも考えられる。
【0210】
[V.オールディスクダイジェスト表示時の早送り動作]
1 第1の動作処理例
次に、上述のようにオールディスクダイジェスト表示を実行している際の早送り動作について説明する。
オールディスクダイジェスト表示により、ユーザーは収納位置301 〜305 のそれぞれにどのようなディスクが搭載されているかを簡単に知ることができるが、さらに、各ディスクの内容について或る程度詳しく知りたい場合がある。
そこで本実施例では、オールディスクダイジェスト表示を行なっている場合に、各ディスク又は特定のディスクについて早送り再生を実行し、その早送り映像がオールディスクダイジェスト表示内で表示されるようにしている。
【0211】
このオールディスクダイジェスト表示時の早送り動作としての第1の動作例を図9、図10、図11を用いて説明していく。
今、再生装置1に5枚のビデオCDが収納されているとし、上述したオールディスクダイジェスト動作により、モニタ装置では図10(a)のような表示が実行されているとする。この状態を図9ではステップF400として示している。
【0212】
この時点で例えばユーザーが早送り操作を行なうと、システムコントローラ53の処理は図9のステップF400からF401を介してF402に進む。
なお、この場合の早送り操作のための操作キーとしては、例えば前方頭出しキー11を用いるようにすればよい。
また、早送り操作が行なわれなくても、オールディスクダイジェスト表示を行なって所定時間経過したら自動的にステップF402からの処理に進むようにしてもよい。
ステップF402では、まず変数xを1にセットする。そして、収納位置30x に搭載されているディスクをローディングする(F403)。従ってまず最初に収納位置301 に搭載されている第1のディスクがローディングされる。
【0213】
ここで、収納位置30x にディスクが存在するか否かを判別し(F404)、ディスクが存在する場合、つまりローディングができた場合はディスクを起動する(F405)。ディスク有無の検出はローディング位置におけるセンサ手段で検出するか、もしくは、このフローでは処理順序が逆になるが、起動してみてTOCが読めたか否かでディスク有無を判別するようにすればよい。ディスクが無かった場合はステップF413に進み、次のディスクに対する処理に移る。
【0214】
ステップF405のディスクを起動処理としては、スピンドルモータ33を起動してディスクを回転させるとともに、光学ヘッド34からレーザ照射を開始させる。そして、このときのディスクから読み取られた情報により、ディスクの判別を行なう(F405)。ディスクの判別は前述した図7の処理で行なう。
【0215】
図7の処理でディスク判別がなされたらステップF407に進み、そのディスクがビデオCDであった場合は、ステップF408に進んで、そのディスクからのデータ読取を実行する。このデータ読取は早送り再生の処理となる。
なお、ビデオCDでなかった場合はステップF413に進み、次のディスクに対する処理に移る。
【0216】
ステップF408からの早送り再生としては、システムコントローラ53は光学ヘッド34の動作として、図11に模式的に示すような動作を実行させる。
早送り再生時には、ディスクから離散的にIピクチャーを抽出して、これを表示させるものである。このため、図11のように通常再生動作を実行させてディスク30からIピクチャーを探し出す。そして、IピクチャーがみつかったらこれをMPEGビデオデコーダ42でデコードさせるとともに、光学ヘッド34に数トラックのトラックジャンプを実行させる。トラックジャンプを終了したら、また通常再生動作を実行させてIピクチャーを探す。このような動作を繰り返すことで早送り再生が実行される。
【0217】
ステップF408のディスクデータ読取動作は、即ちIピクチャーを探すための動作となる。
なお、この読取時には通常の再生時と同様の読取を行なうため、Iピクチャーを見つけるまでに図16に示したオーディオセクターAについても読み出すことができる。そこで、オーディオセクターAから読み込まれた音声データについてはMPEGオーディオデコーダ40からスイッチ部44、D/A変換器45を介して出力する。これにより、早送り時に離散的ではあるが、通常速度の音声出力が得られることになる。
【0218】
読取動作でIピクチャーが見つかり、MPEGビデオデコーダ42でデコードできた場合は、ステップF410からF411に進む。そして、デコードしたIピクチャーデータに対して所定画素間引などで画像縮小を行なって、その映像データをビデオRAM43における現在読み込み中のディスクのナンバに対応した位置ARxにペーストする。ビデオRAM43のデータはそのまま映像出力されているため、このペースト処理時点で、モニタ装置では、その縮小画像が表示位置ARxにあらわれることになる。
最初は第1のディスクについての処理のため、縮小された映像データは表示位置AR1にペーストされることになり、これによって図10(a)のオールディスクダイジェスト映像が図10(b)のように変化する。
【0219】
次にシステムコントローラ53は光学ヘッド34に所定トラック数のトラックジャンプを実行させ、トラックジャンプが終了したらステップF408に戻って再び次のIピクチャーの読込及び音声出力を実行させる。
そしてIピクチャーがデコードできれば、同様にステップF411に進んで、Iピクチャーデータを縮小して表示位置AR1にペーストする。これによりオールディスクダイジェスト映像が図10(c)のように変化する。
【0220】
以降同様にトラックジャンプと読取動作を繰り返し、読み取られたIピクチャーデータを縮小して表示位置AR1にペーストしていく処理を繰り返すことになる (F408〜F412) 。以上の動作により、オールディスクダイジェスト映像は図10(a)→(b)→(c)→・・・・→(d)と変化していく。
つまり、オールディスクダイジェスト映像内で、第1のディスクに対応する表示位置AR1のみが第1のディスクからの早送り映像として出力されることになる。また、このとき離散的に通常速度の音声も再生出力されている。これによりユーザーは第1のディスクの内容について短時間でより詳しく知ることができる。なお、このとき、第2〜第5のディスクに対応する表示位置AR2〜AR5については、映像は変化していない。
【0221】
ステップF408〜F412の処理で第1のディスクについて早送り再生を実行し、その早送り映像を表示位置AR1に表示させていき、図10(d)の状態になった直後に、光学ヘッド34によるデータ読取がリードアウトに達し、つまり第1のディスクの早送り再生が終了したとする。
すると処理はステップF409からF413に進み、変数xをインクリメントする。
そして変数x=6でない場合は、ステップF403に戻る。つまり第1のディスクの早送り再生が終了した場合は、変数X=2となり、ステップF403で収納位置302 に収納されている第2のディスクがローディングされることになる。
【0222】
そしてステップF404以降の同様の処理が第2のディスクについて実行され、これによってオールディスクダイジェスト映像は、図10(d)の状態から図10(e)の状態に変化し、さらに図10(f)→・・・・→(g)と変化していくことになる。つまり、表示位置AR1については第1のディスクからの最後のIピクチャーが表示されたまま固定され、第2のディスクに対応する表示位置AR2において、早送り映像が表示されていくことになる。
【0223】
さらに図10(g)の状態で第2のディスクの早送り再生が終了したら、ステップF413で変数xがインクリメントされ、ステップF403で収納位置303 に収納されている第3のディスクがローディングされる。そして、同様にステップF404以降の処理で第3のディスクに対して早送り再生が実行され、図10(g)→(h)のように第3のディスクに対応する表示位置AR3において、早送り映像が表示されていくことになる。表示位置AR2については第2のディスクからの最後の映像で固定される。
以上の動作が第4のディスク、第5のディスクについても順次実行され、各早送り映像が表示位置AR4,AR5に表示される。
【0224】
このようにオールディスクダイジェスト表示内で各ディスクについて早送り再生表示が実行されることで、ユーザーは装填されている各ディスクの内容を短時間でより詳しく知ることができる。これにより、再生させたいディスクを選択する操作もより容易なものとなる。
【0225】
なお、この図9の動作例では、ディスクがビデオCDであった場合のみ早送り再生を実行するようにしているが、CD−Gであった場合にも同様に早送り再生を実行させるようにしてもよい。また音声データのみのCD−DAの場合でも、映像は例えば図3の表示位置AR5に示したような映像で固定し、音声のみを早送り再生させて出力するようにしてもよい。
【0226】
また、ビデオCDの早送り再生時にディスクから読み取ることができた音声データについても出力するとしたが、音声データの出力は行なわないようにしてもよい。
さらに、各ディスクについてはリードアウトに達するまで早送り再生を実行するようにしたが、ディスクの途中まで早送り再生した時点で次のディスクに移るようにしてもよい。
また、早送り再生中にユーザー操作に基づいて次のディスクの早送り再生に移るようにしてもよい。例えばユーザーが或る程度の早送り画面をみただけでそのディスクの内容が分かった場合などは、何らかの操作により最後まで早送りさせずに次のディスクの早送りに移るようにすれば、より迅速に各ディスクの内容を確認することができるようになる。
また、早送り再生速度をユーザーが可変操作できるようにしてもよい。
【0227】
2 第2の動作処理例
次に、オールディスクダイジェスト表示時の早送り動作について第2の動作例を説明する。
上記第1の動作例では、収納されている全てのディスクについて連続的に早送り再生させるようにしたが、この第2の動作例ではオールディスクダイジェスト映像を見たユーザーが、その中から特定のディスクを選んで、そのディスクについてのみ早送り映像を出力するようにしたものである。つまり、ユーザーは内容を詳しく確認したいディスクのみを選択してオールディスクダイジェスト映像内で早送り再生させることができるようにしている。
【0228】
この第2の動作例のオールディスクダイジェスト表示時の早送り動作のためのシステムコントローラ53の処理を図12に示す。
オールディスクダイジェスト表示を実行している時点(F500)において、ユーザーは早送り操作をすることができるとともに、早送りさせるディスクを選択することができる。例えば前方頭出しキー11を押した後に、ディスク選択キー9などを用いて選択するようにする。
【0229】
システムコントローラ53は、早送り操作がされた場合はステップF501からF502に進み、もしディスク選択がなされなかった場合は、上述した図9のステップF402に進む。つまり、第1の動作例による処理に移る。
ディスクが選択された場合は、ステップF503に進み、変数xに選択されたナンバ(ディスクナンバ)をセットする。例えば第3のディスクが選択されたと仮定して説明していく。
【0230】
次に収納位置30x 、つまり収納位置303 に収納されている第3のディスクをローディングする(F504)。
そして、ステップF505〜F513の処理で、そのディスクについて図9のステップF404〜F412までの処理と同様の処理を行なう。
ステップF505〜F513の各処理については図9で説明したものと同様であるため詳細な説明は省略するが、即ちこの場合は、選択された第3のディスクについて早送り再生を実行させ、順次読み取れたIピクチャーデータを縮小して表示位置AR3にペーストしていくことになる。
【0231】
従ってオールディスクダイジェスト映像では、表示位置AR3のみが第3のディスクからの早送り再生映像として表示されていくことになり、表示位置AR1,AR2,AR4,AR5は固定されたままである。
そして、そのディスクについてリードアウトに達したら(F510)、処理を終了する。
【0232】
この動作例によれば、ユーザーは詳しく内容を確認したいディスクについてのみ、オールディスクダイジェスト映像内で早送り再生させることができ、見る必要のないディスクについては早送り再生を実行させないことで、より短時間で所望のディスクの内容が確認できるという利点が生ずる。
【0233】
なお、この図12の動作例でも、ビデオCDであった場合のみでなく、ユーザーに指定されたディスクがCD−Gや音声データのみのCD−DAであった場合でも、映像又は音声の早送り再生を行なうようにしてもよい。
さらに、指定されたディスクについてリードアウトに達するまで早送り再生を実行するのではなく、ディスクの途中まで早送り再生した時点で自動的に終了させたり、ユーザー操作に基づいて早送り再生を終了させるようにしてもよい。
また、早送り再生速度をユーザーが可変操作できるようにしてもよい。
【0234】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の再生装置は、収納されたそれぞれのディスクからの映像が一画面内で表示されるダイジェスト映像データを生成し出力することにより、接続されたモニタ装置上のダイジェスト映像でユーザーは各ディスクの内容を確認できるという効果がある。これによりユーザーは再生させたいディスクの指定操作に迷うことはなくなり、操作性は大きく向上する。
また、ダイジェスト映像は映像データを一覧表示するため、このユーザーは各ディスクの内容をまとめて瞬時に認識できるという利点も得られる。
【0235】
また、ダイジェスト映像データの1画面内で各ディスク収納位置(ディスクナンバ)に応じた表示位置が設定されることで、各表示内容と各ディスクの対応がユーザーにとって容易に理解されるという効果が得られる。
【0236】
また、ダイジェスト映像出力は、それを求める操作がなされた時点に行なうだけでなく、所定時間以上にわたって再生などの何らかの動作が行なわれなかった時点に行なうようにしているため、この場合ユーザーは自動的に実行されたダイジェスト映像を見ながら操作を行なうことができる。
【0237】
また、プレイバックコントロール(PBC)機能を有し、メニュー映像データが記録されたビデオCDについては、ダイジェスト映像内でメニュー映像を見られるようにすると、よりディスク内容確認が容易正確となるという効果が得られる。
【0238】
さらに、メニュー映像データが記録されたディスクについては、メニュー以外の映像データとメニュー映像データを選択してダイジェスト映像に組み込むことができるようにすることで、ダイジェスト映像においてメニュー映像をみるか通常の映像を見るかをユーザーが選択できる。
【0239】
また、メニュー映像データが記録されたディスクが収納されている場合、OSD表示などで、そのディスクがメニュー映像データが記録されたディスクであることを示す表示を行なうことで、いわゆるプレイバックコントロール機能付きのディスクであると、ユーザーははっきり認識できるという効果が得られる。
【0240】
さらに、音声データのみが記録されたディスクが収納されている場合は、そのディスクについては映像データが存在しないため、内部のROMなどで音声データのみが記録されたディスク用の映像データを用意しておき、これを用いてダイジェスト映像データを生成すれば対応でき、CD−DAについても正確に認識できることになる。
【0241】
さらに、ディスクが収納されてない収納位置がある場合は、ダイジェスト映像データにおける、その収納位置に対応して設定された表示位置に、文字又は青画面などでディスクが存在しないことを表わす表示が行なわれるようにすると、ユーザーはより正確に認識できるという効果が得られる。
【0242】
また、ダイジェスト映像データ出力時にディスクの早送り再生を実行させ、その早送り再生データをダイジェスト映像データに組み込んで、ダイジェスト映像表示内で早送り映像を出力させることで、ユーザーはディスクの内容について短時間でより詳しく確認することができる。
特に、この早送り再生を各ディスクについて順次実行させることで、全ディスクについて詳しい内容確認ができるという効果がある。
また、特定のディスクのみを選択してダイジェスト映像表示内で早送り再生させることで、ユーザーが内容をより詳しく確認したいディスクについてのみ、より短時間で確認できるという効果が生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の再生装置の外観の説明図である。
【図2】実施例の再生装置のブロック図である。
【図3】実施例のオールディスクダイジェスト表示の説明図である。
【図4】実施例のオールディスクダイジェスト表示の説明図である。
【図5】実施例で実現可能な他のダイジェスト表示の説明図である。
【図6】実施例の第1のオールディスクダイジェスト表示動作処理のフローチャートである。
【図7】実施例のディスク判別処理のフローチャートである。
【図8】実施例の第2のオールディスクダイジェスト表示動作処理のフローチャートである。
【図9】実施例の第1のオールディスクダイジェスト表示時の早送り動作処理のフローチャートである。
【図10】実施例のオールディスクダイジェスト表示時の早送り動作の説明図である。
【図11】実施例の早送り再生動作の説明図である。
【図12】実施例の第2のオールディスクダイジェスト表示時の早送り動作処理のフローチャートである。
【図13】CD−ROMのXA仕様のフォーマットの説明図である。
【図14】ビデオCDのビデオデータの説明図である。
【図15】ビデオCDの画像サイズの説明図である。
【図16】ビデオCDのトラック構造の説明図である。
【図17】ビデオCDのセクター構造の説明図である。
【図18】ビデオCDのディスク上の構造の説明図である。
【図19】ビデオCDのディレクトリ構造の説明図である。
【図20】ディスクのフレーム構造の説明図である。
【図21】サブコードデータ構造の説明図である。
【図22】サブQデータの説明図である。
【図23】TOCデータの説明図である。
【図24】ビデオCDのPVDの説明図である。
【図25】ビデオCDのビデオCDインフォメーションエリアの説明図である。
【図26】ビデオCDのディスクインフォメーションの説明図である。
【図27】ビデオCDのディスクインフォメーションにおけるセグメントプレイアイテムコンテンツテーブルの説明図である。
【図28】ビデオCDのリストIDオフセットテーブルの説明図である。
【図29】ビデオCDのプレイリストの説明図である。
【図30】ビデオCDのプレイアイテムナンバーの説明図である。
【図31】ビデオCDのセレクションリストの説明図である。
【図32】ビデオCDのリスト構成の説明図である。
【図33】ビデオCDのリスト構成によるプレイバックコントロール動作の説明図である。
【符号の説明】
1 再生装置、3 表示部、5 再生キー(セレクトキー)、
9 ディスク選択キー、10 後方頭出しキー(プリビアスキー)
2 前方頭出しキー(ネクストキー)、12 リターンキー、
3 +/−選択キー、20 ダイジェストキー、
21 ダイジェストモードキー、22 ブックマーク登録キー、
23 ブックマーク再生キー、24 赤外線受信部、30 ディスクトレイ、
301 〜305 収納位置、34 光学ヘッド、36 RFアンプ、
37 サーボ回路、38 デコーダ部、39 CD−ROMデコーダ、
40 MPEGオーディオデコーダ、41 オーディオRAM、
4 MPEGビデオデコーダ、43 ビデオRAM、
44,49 スイッチ部、45,47 D/A変換器、
46 オーディオ出力端子、48 RGB/NTSCエンコーダ、
50 OSD処理部、51 ビデオ出力端子、 52 CD−Gデコーダ、
53 システムコントローラ、54 RAM、55 バックアップ電源、
56 操作部、AR1〜AR5 表示位置、S1,S2 セレクションリスト、
P1〜P5 プレイリスト、PB1〜PB10 再生出力

Claims (1)

  1. 再生制御用のメニューデータと映像データが記録された第1のディスクと、上記再生制御用のメニューデータが無い映像データが記録された第2のディスクとを選択的に複数収納可能な収納手段と、
    上記収納手段に収納された複数のディスクから選択されたディスクの映像データまたはメニューデータを読み出す再生手段と、
    ユーザによって操作される操作手段と、
    上記操作手段が所定時間内に操作されたか否かを判別する第1の判別手段と、
    上記収納手段から選択的に再生しようとするディスクが、第1のディスクか第2のディスクかを判別する第2の判別手段と、
    同一画面上を複数のエリアに分割し、上記収納手段に収納された各々のディスクに割り当てられたエリアに表示する表示手段と、
    上記第1の判別手段にて所定時間内に上記操作手段が操作されないと判別された場合には上記収納手段に収納された各々のディスクから順次映像データまたはメニューデータを読み出すように上記再生手段を制御するとともに、
    上記第1の判別手段にて所定時間内に上記操作手段が操作されないと判別され、かつ上記第2の判別手段にて上記収納手段から選択的に再生しようとするディスクが第1のディスクと判別された場合には、上記再生手段にて再生されたメニューデータを上記表示手段の所定のエリアに表示し、
    上記第1の判別手段にて所定時間内に上記操作手段が操作されないと判別され、かつ上記第2の判別手段にて上記収納手段から選択的に再生しようとするディスクが第2のディスクと判別された場合には、上記再生手段にて再生された映像データを上記表示手段の所定のエリアに表示する制御手段と、
    上記同一画面上に表示された映像データまたはメニューデータに基づいて所望のディスクを選択する選択手段とを備えて成ることを特徴とする再生装置。
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