JP3610643B2 - 回転電機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転電機の固定子として採用される回転電機用のヨークに関し、特に、車両等における高振動条件下にてスタータモータ等に採用され、界磁磁極に永久磁石を用いる回転電機用のヨークに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、回転電機の軽量化、およびコスト低減等を実現するために、従来の巻線式の固定子に代えて永久磁石による固定子が採用される回転電機が普及しつつある。このような回転電機におけるヨーク50の構成および組付け構成を、図5および図6に示す。前記ヨーク50は、回転電機の外殻を成し、筒状に形成されている筒状ヨーク11と筒状ヨーク11の両端部を蓋する蓋部14とによって構成されている。また、前記固定子に永久磁石を採用する回転電機では、筒状ヨーク11の内周面に、複数個の永久磁石12が配設されている。図7に示す回転電機では筒状ヨーク11の両端部に設けられた蓋部14は、筒状ヨーク11の外直径よりも後述する通しボルトの直径程度大きく形成されている。筒状ヨーク11の両端の蓋部14は、前記筒状ヨーク11の外直径の外側に通しボルト13の略直径の分はみ出ているフランジ部15にて、複数の通しボルト13によって筒状ヨーク11の両端部に締着固定されている。また、図8に示す回転電機では、蓋部14の直径は、筒状ヨーク11の外直径とほぼ同等に形成されている。筒状ヨーク14の両端の蓋部14は、筒状ヨーク11内を通過する通しボルト13にて筒状ヨーク11の両端部に締着固定している。
【0003】
図5および図6における回転電機に採用される永久磁石12には、巻線式の固定子と比較して低コストであり高性能なフェライト磁石等が採用される。このフェライト磁石は、残留磁束密度が3000〜5000ガウスと比較的低く、磁束量が少ないという特徴がある。従って、このような永久磁石12を回転電機の固定子に採用すると、巻線式の固定子を採用した場合と比較して、磁界を集約している金属製の筒状ヨーク11を薄い形状にすることが可能である。このように、筒状に形成されている筒状ヨーク11を薄くすることができることによって、回転電機の軽量化およびコスト低減を実現することができる。
【0004】
さらに、日本電装公開技報29−232にはヨーク(継鉄)の円筒部の内周、又は外周に軸方向に延びる窪みを形成し、この窪みの部分に通しボルトを通している。このようにすれば、ヨークの内外にはみ出す通しボルトの最内径、最外径を抑えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の従来例による回転電機が、例えば車両のスタータモータ等に採用され、高振動条件下に配置される場合がある。このような場合には、前述のように薄く形成された筒状ヨーク11では、剛性が低くなりエンジン等の外部振動と共振してしまうことがある。この場合には、前記通しボルト13による締着固定のガタ等の回転電機における各部品の破損、もしくは各部品どうしにおける異常摩耗が発生することが考えられる。これらは回転電機あるいはスタータの寿命を左右してしまう。よって、これらの事態を打破するために、例えば筒状ヨーク11の厚さを増加したり、また蓋部14の締着固定を実行している通しボルト13の本数を増やしたりすることもできるが、回転電機の軽量化および低コスト化に支障を来すという問題があった。
【0006】
また、上述のように、筒状ヨーク11と蓋部14とを、フランジ部15もしくは蓋部14における筒状ヨーク11の内円周内にて、通しボルト13をもって締着固定すると、蓋部14に、筒状ヨーク11の端部を支点とした曲げモーメントが加えられる。この際、前記通しボルト13の締着力をある程度大きくすると、蓋部14が変形する場合がある。例えば、図5に示した回転電機では、図7に示すようにα1方向に曲げモーメントが加わり、蓋部14がα2方向に変形する。また、図6に示した回転電機用ヨークでは、図8に示すようにβ1方向に曲げモーメントが加わり、蓋部14がβ2方向に変形する。そこで、蓋部14に剛性の高い材料を採用したりして、蓋部14の剛性を高めると、剛性の低い薄い鋼板等で形成されている筒状ヨーク13に歪みが出る虞がある。なお、前述のように、蓋部14の剛性を高めるために、剛性の高い材料を採用したり、厚みを増すことは、上記の筒状ヨーク11の場合と同様、回転電機の軽減化および低コスト化に支障を来すことは云うまでもない。
【0007】
また、後者の従来例による回転電機の通しボルトは、その断面の一部は、仮想的なヨーク円筒部分(凹部)に入り込んではいるが、軸の中心を含む断面のほとんどを収容するまでには至っていない。つまり、通しボルトよってブラケット(蓋部)に働く締結力は、ブラケットが当接しているヨークの仮想的な円筒部からはずれることになる。このため、やはり前述のように、ブラケットの通しボルト受け面には、軸方向にモーメントが働き、ブラケットに歪みが生じてしまうことになる。このことは、ブラケットがアース回路に設定してある場合にスタータモータ回路の導通がとれなくなったり、ブラケットが電機子の回転支持をする場合に電機子のスラストが詰まってしまったりして、回転不能になる虞があった。
【0008】
このように、薄鋼板を筒状ヨーク11に採用し、軽量化およびコスト低減を実現した回転電機において、筒状ヨーク11の剛性を確保し、ヨーク組付け時に通しボルトの締着力を充分に発揮することは非常に困難であった。
よって、本発明では、軽量化および低コスト化を実現し、且つ高振動環境下において採用されても充分な耐久性を確保することができる回転電機用ヨークを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明による回転電機は、界磁磁極を成す永久磁石を内蔵し、略筒状に形成される回転電機用ヨークと、この回転電機用ヨークの筒状部の端部に配置され、筒状部の端面に当接する蓋部と、この蓋部の軸方向外側から押圧し、この蓋部をヨークに締着し、固定するための通しボルトを備え、前記通しボルトの径の一部のみが、前記凹部内に隠れるように設定されると共に、前記ヨークの筒状部には内周側または外周側から軸方向に沿って窪んだ凹部が形成され、前記通しボルトの締着力が加わる中心が、前記凹部における前記筒状部の仮想最外径と仮想最内径との間に設定され、前記筒状部と蓋部とが締着固定され、かつ
車両に搭載され、エンジンを始動するスタータの駆動源モータとして採用されることを特徴とする。
【0010】
また、前記回転電機用ヨークの筒状部における凹部は略半円状であり、通しボルトが断面円状であるとともに、該通しボルトが略半円状の凹部にガイドされることで、通しボルトの軸中心が、前記筒状部の仮想最外径と仮想最内径との間に位置することを特徴とする請求項1に記載の回転電機を採用するようにしてもよい。 また、前記回転電機用ヨークの筒状部における凹部は略半円状であり、凹部開口部において軸方向に沿って一様な突出部を有することを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の回転電機用ヨークを採用するようにしてもよい。
【0011】
また、前記筒状部に、複数の凹部を形成するとともに、一対の凹部間に当接する前記永久磁石が、前記筒状部の内周面に配設されることを特徴とする請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3に記載の回転電機用ヨークを採用するようにしてもよい。
【0012】
さらに、前記回転電機用ヨークの筒状部における凹部は略半円状であり、通しボルトが断面円状であるとともに、該通しボルトが略半円状の凹部にガイドされることで、前記通しボルトの径の一部のみが、前記凹部内に隠れるように設定されると共に、通しボルトの軸中心が、前記筒状部の仮想延長外径と仮想延長内径との間に位置することを特徴とする請求項5に記載の回転電機を採用するようにしてもよい。
【0013】
【作用および効果】
以上のように構成される本発明による回転電機用ヨークの作用について以下に説明する。
上述の如く、ヨークの筒状部には内周側または外周側から軸方向に沿って窪んだ凹部が形成され、この凹部はリブの作用を果たす。よって、筒状部が薄鋼板等にて形成される場合においても、充分な剛性を有することができる。つまり、前記回転電機用ヨークと蓋部との組付けは、前記凹部において、通しボルトによって行われる。この通しボルトの締着力を発揮する中心が、ヨークの筒状部と凹部とによって形成され、前記蓋部が当接する端面の前記筒状部の仮想最内径と仮想最外径との間に設定されることによって、通しボルトによる締着固定の際の筒状部に加わる圧縮力は、筒状部の仮想円筒断面内に加わることとなる。つまり、通しボルトの締着力によって筒状ヨークの径方向や蓋部の軸方向に発生するモーメントを極力抑えることが可能であり、締着力によって前記筒状ヨークおよび蓋部の変形を防止することができる。これによって、回転電機用の筒状ヨークと蓋部とを、通しボルトによって確実に締め付けることが可能である。
【0014】
ここで、仮想最外径と仮想最内径とは、蓋部が当接するヨーク筒状部の軸方向端面における、半径のそれぞれ極大点または極小点を結んでできる円の径を示すものであり、仮想円筒断面とはその両者の間を意味している。
また、ヨークの筒状部における凹部を半円状に形成することにより、通しボルトの外径が凹部に沿ってガイドされるので、通しボルトを組み付ける際に雄ねじを雌ねじ部に挿入しやすくなり、雌ねじ部の開口部に大きなガイド面を施す必要もなく、組み付け性と加工性が容易な回転電機を構成できる。
【0015】
また、ヨーク筒状部の凹部開口部に軸方向に沿って一様な突出部を形成すると、ヨーク筒状部における仮想最外径あるいは仮想最内径がそれぞれ外径あるいは内径側に拡がり、前記通しボルトの軸心が配置可能な範囲を拡大でき、設計の自由度を上げることができる。また、前記通しボルトの頭部押さえ面までもこの範囲に配置すればさらに安定した締着力を得ることができる。
【0016】
ヨーク内周に張り出した凹部または突出部は永久磁石の装着の際に、磁石の周方向端部を当接させて、この位置決めとなり、組付性が向上する。
さらには、エンジン始動用スタータはエンジン本体あるいはエンジンに付属する部品に装着されるため、エンジンの振動を受けやすく、本発明の回転電機をスタータモータとして採用すれば、ヨークが薄鋼板で形成されても十分な剛性が確保でき、エンジンから受ける振動に十分耐える永久磁石界磁を使用したスタータを供給できる。
【0017】
また、通しボルトの締着力を発揮する中心が、ヨークの筒状部と凹部とによって形成され、前記蓋部が当接する端面の前記筒状部の仮想延長内径と仮想延長外径との間に設定されることによって、通しボルトによる締着固定の際の筒状部に加わる圧縮力は、筒状部の円筒断面内に確実に加わることとなる。つまり、通しボルトの締着力によって筒状ヨークの径方向や蓋部の軸方向に発生するモーメントを極力抑えることが可能であり、締着力によって前記筒状ヨークおよび蓋部の変形を防止することができる。これによって、回転電機用の筒状ヨークと蓋部とを、通しボルトによってさらに確実に締め付けることが可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図に基づいて詳述する。
図1は、本発明である回転電機(電機子を除く)の周方向断面図であり、図2は軸方向断面図である。
図1および図2に示すように、回転電機1は筒状の金属材料にて形成されている筒状ヨーク2と、筒状ヨーク2の両端を蓋する蓋部5とによって構成されている。
【0019】
筒状ヨーク2の外表面には、筒状ヨーク2の中心軸方向に複数の凹部4が形成されている。この凹部4は、筒状ヨーク2の径方向内周側に向けて、略半円形状に形成されている。筒状ヨーク2の内周面には回転電機の界磁磁極としての永久磁石6が接着剤等により固定されている。この永久磁石は、前記凹部4の裏側である、筒状ヨーク2の内周面の凸部4aによって、位置決めされる。すなわち、永久磁石6が前記凸部4aの付け根部4bに位置合わせされた後、固定される。これは、回転電機の組付性を向上させている。
【0020】
蓋部5は、筒状ヨーク2の両端部を覆うように蓋している。この蓋部5は、前記筒状ヨーク2の直径と比較して所定値大きく形成されている。すなわち、蓋部5は後述する通しボルト3が貫通する貫通孔が形成可能な直径を有している。
筒状ヨーク2の両端に構成される2枚の蓋部5と筒状ヨーク2とは通しボルト3によって筒状ヨーク2の中心軸方向に締着固定される。この通しボルト3は、該通しボルト3の軸中心3aが筒状ヨーク2の仮想最内径d1から仮想延長外径D(仮想最外径)の間に収まる位置に配置される。すなわち、通しボルト3の締着力の中心3aは、筒状ヨーク2における外直径がDである部位と同様の径になっている。さらには、この実施例では、この通しボルト3の中心を、該通しボルト3の軸中心3aが筒状ヨーク2の仮想延長内径d2から仮想延長外径Dの間に収まる位置に配置している。
【0021】
図4には、このように構成される回転電機を適用した車両用のスタータ100の一例を示す。このスタータ100は、スタータモータ110、このスタータモータ100のヨーク111の両端に配設された蓋部をなすハウジング120およびエンドフレーム130とからなる。ヨーク111の内周には、磁石112が固定され、かつ磁石112の内周には、アーマチャ113が回転自在に配置されている。また、ヨーク111には、上記複数の凹部に対応する凹部111aが形成されている。ハウジング120内には、エンジンのリングギヤと噛み合う図示しないピニオンが設けられており、かつスルーボルト3の先端の雄ネジ部3bが螺合する雌ネジ部121が形成されている。エンドフレーム130内には、スタータモータ110への通電を行う図示しないマグネットスイッチが収納されている。また、エンドフレーム130には、スルーボルト3が挿入され、かつ頭部3cが当接する貫通孔131が形成されている。140は、スタータモータ110のアーマチャ113に通電するための図示しないブラシを保持するブラシ保持板であり、ヨーク111とエンドフレーム130との間に挟持されている。そして、150は、ヨーク111とハウジング120との間に挟持されているモータ隔壁である。
【0022】
そして、ヨーク111の両端には、それぞれブラシ保持板140、モータ隔壁150を介して、エンドフレーム130、ハウジング120が配置されている。そして、スルーボルト3の先端の雄ネジ部3bをエンドフレーム130の貫通孔131を貫通させて、ハウジング120の雌ネジ部121に螺合させて、エンドフレーム130とハウジング120を強固にヨーク111に固定する。
【0023】
このようなスタータ100は、車両のエンジンの極近傍に配置されるため、エンジンの振動等を直に受けることとなる。よって、このような環境下にて採用される回転電機のヨークは振動による負荷が大きく、ある程度の剛性および組付けの際の固定力が要求される。
以上のように構成される回転電機1の作用効果を以下に説明する。
【0024】
上述したように、前記筒状ヨーク2の外周には、中心軸方向に凹部4が一様に形成されている。この凹部4は、筒状ヨーク2においてリブの役割を果たすため、薄鋼板で形成される筒状ヨーク2においても充分な剛性を確保することができる。
また、通しボルト3は、軸中心3aが、凹部4における筒状ヨーク2の仮想最内径d1から仮想延長外径D(仮想最外径)の間に設定される。これによって、通しボルト3を締め付ける際に、締め付け力の中心がヨーク最内径と最外径との間に位置するため、蓋部5に加えられる曲げモーメントをほとんど無くすことができる。すなわち、筒状ヨーク2が、通しボルト3の締着によって単に中心軸方向に圧縮力を受けるだけである。よって、蓋部5に特別に剛性の高い材料を用いたり、厚みを増したりする必要がない。このため、筒状ヨーク2における最も高い剛性を発揮することができる方向および部位に通しボルト3の締着力を受けて、蓋部5および筒状ヨーク2を締着固定することができる。したがって、通しボルト3によって、充分強い荷重で締着固定することができることとなる。
【0025】
さらには、通しボルト3の軸中心3aを、凹部4における筒状ヨーク2の仮想延長内径d2から仮想延長外径Dの間に設定することで、通しボルト3を締め付ける際に、締め付け力の中心がヨークの内径と外径との間の円筒断面内に位置するため、蓋部5に加えられる曲げモーメントをさらに無くすことができ、筒状ヨーク2における最も高い剛性を発揮することができるヨーク2の端面に通しボルト3の締着力を受けて、蓋部5および筒状ヨーク2を締着固定することができる。
【0026】
なお、付随した効果として、通しボルト3の径の一部が、前記凹部4内に隠れるように設定されるため、筒状ヨーク2の外周からの突出が小さくなり、回転電機の体格の小型化も実現できる。さらに、前記凹部4は、通しボルト3による締着固定時の通しボルト3の位置決め機構にもなっており、組付け性向上に貢献していることは言うまでもない。
【0027】
このように、本発明における回転電機のヨークでは、薄鋼板を筒状ヨークに用い、且つ各ヨークを充分強く締着固定することが可能であるため、回転電機の軽量化および低コスト化と、耐振動性とを両立することが可能である。すなわち、軽量化および低コスト化を実現した回転電機を、高振動環境下にて使用しても、充分信頼性のある回転電機を提供することができる。
【0028】
なお、図3に示すように、筒状ヨーク2の外周より一様の高さ、径方向に前記凹部4の周りに盛り上がった突出部4dを形成するようにしてもよい。通しボルト3によって各ヨークが締着固定される際に、通しボルト3の頭部押さえ面3cが、筒状ヨーク2の端部の延長上だけでなく、前記突出部4dの延長上も押さえることができ、通しボルト3のより高い締着力に筒状ヨークが耐えることができる。すなわち、このようにしても、上記実施例に勝るとも劣らない作用効果をあげることが可能である。
【0029】
また、この実施例においては、通しボルト3の軸中心3aが、筒状ヨーク2の仮想最内径d1から仮想最外径D1(突出部4dの最外径と接している)の間に収まる位置に配置される。さらには、この通しボルト3の軸中心3aが筒状ヨーク2の仮想延長内径d2から仮想延長外径D2の間に収まる位置に配置されることで、筒状ヨーク2における最も高い剛性を発揮することができるヨーク2の端面に通しボルト3の締着力を受けて、蓋部5および筒状ヨーク2を締着固定することができる。
【0030】
以上の実施例の説明では、筒状ヨーク2の外周に、内径側に窪んだ凹部を有する例を示したが、筒状ヨーク2の内周に外径側に窪んだ(外周側に突出した)凹部(凸部)を有する筒状ヨークとしても同じ効果が得られるのは言うまでもない。また、蓋部5は筒状ヨーク2の両端面に蓋する例を説明した(図示は片方のみ)が、蓋部は片方だけの設けてあり、通しボルトを締結する雌ねじは、例えば、筒状ヨークにフランジを設けてそこに雌ねじを形成し、直接筒状ヨーク2に蓋部5(例えば、エンドフレーム130)を締着しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転電機のヨークの周方向断面図である。
【図2】本発明による回転電機のヨークの軸方向断面図である。
【図3】本発明による回転電機のヨークの他の実施例を表す断面図である。
【図4】本発明による回転電機のヨークを車両用のスタータに採用した場合のスタータの一部の断面平面図である。
【図5】従来の回転電機のヨークを示す周方向断面図である。
【図6】従来の回転電機のヨークを示す周方向断面図である。
【図7】従来の回転電機のヨークの締着固定時における作用を表す一部断面平面図である。
【図8】従来の回転電機のヨークの締着固定時における作用を表す一部断面平面図である。
【符号の説明】
2 筒状ヨーク
3 通しボルト
3a 通しボルトの軸中心
4 凹部
5 蓋部材
100 スタータ
110 スタータモータ
111 ヨーク
112 磁石
111a 凹部
120 ハウジング
130 エンドフレーム
Claims (5)
- 界磁磁極を成す永久磁石を内蔵し、略筒状の回転電機用ヨークと、
この回転電機用ヨークの筒状部の端部に配置され、筒状部の端面に当接する蓋部と、
この蓋部の軸方向外側から押圧し、この蓋部をヨークに締着し、固定するための通しボルトとを備え、
前記ヨークの筒状部には内周側または外周側から軸方向に沿って窪んだ凹部が形成され、
前記通しボルトの径の一部のみが、前記凹部内に隠れるように設定されると共に、
前記通しボルトの軸中心が、前記凹部における前記筒状部端面の仮想最外径と仮想最内径との間に設定され、前記筒状部と蓋部とが締着固定され、かつ
車両に搭載され、エンジンを始動するスタータの駆動源モータとして採用されることを特徴とする回転電機。 - 前記回転電機用ヨークの筒状部における凹部は略半円状であり、通しボルトが断面円状であるとともに、該通しボルトが略半円状の凹部にガイドされることで、通しボルトの軸中心が、前記筒状部の仮想最外径と仮想最内径との間に位置することを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
- 前記回転電機用ヨークの筒状部における凹部は略半円状であり、凹部開口部において軸方向に沿って一様な突出部を有することを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の回転電機用ヨーク。
- 前記筒状部に、複数の凹部を形成するとともに、一対の凹部間に当接する前記永久磁石が、前記筒状部の内周面に配設されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の回転電機用ヨーク。
- 界磁磁極を成す永久磁石を内蔵し、略筒状の回転電機用ヨークと、
この回転電機用ヨークの筒状部の端部に配置され、筒状部の端面に当接する蓋部と、
この蓋部の軸方向外側から押圧し、この蓋部をヨークに締着し、固定するための通しボルトとを備え、
前記ヨークの筒状部には内周側または外周側から軸方向に沿って窪んだ凹部が形成され、
前記通しボルトの径の一部のみが、前記凹部内に隠れるように設定されると共に、
前記通しボルトの軸中心が、前記筒状部の仮想最外径と仮想最内径との間に設定され、前記筒状部と蓋部とが締着固定されることを特徴とする回転電機。
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