JP3777702B2 - シャワー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体を霧状に噴霧する噴霧ノズルを用いたシャワー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、シャワー装置に使用される噴霧ノズルとしては、図15に示すようなものがあった。
【0003】
図15において、ノズル本体1には流体の流入する流入口2と、流入した流体を旋回する旋回部3と、流体が十分に旋回されるように設けた旋回室4と、旋回された流体が噴出する噴出孔4が設けてある。流入口2から流入した流体は、図16に示す旋回部3の2カ所の旋回流入路6に流入し、旋回流入路6の角度の流れとなり、旋回室4に所定の角度で開放されているそれぞれの旋回孔7から旋回室4に至る。2カ所の旋回孔7から流出した流体は、旋回室6において旋回流となり、噴出孔5から噴出される。このとき、流体は旋回流であり、旋回流のない流体の噴流と異なり、角運動量を有しているため、噴出孔5から噴出されると径方向に広がる。従って、ノズルの噴霧角度が大きくなるとともに、その噴流が霧状となるというものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の噴霧ノズルでは旋回部3に旋回孔7が2カ所しか設けられていないため、流体の旋回力が十分に得られず、噴霧角度が小さくなったり、噴霧粒子の大きさが粗くなってしまうという課題があった。特に一般家庭など低圧で使用する場合には、さらに流体の旋回力が小さくなるため、従来のノズルでは噴霧粒子が小さく、噴霧角度が大きいノズルの実現は難しいものであった。
【0005】
従って、温水の噴霧粒子で全身を包み込むようにした昨今のシャワー浴用装置として一段の改善が要求されていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のシャワー装置は、入浴者が着座する着座手段、および着座した入浴者の両側に位置するとともに、上下可動自在な一対のアームを設けたシャワー装置本体と、このシャワー装置本体へ至る温水経路に接続され、温水温度が所定値以上となると温水経路を閉塞するハイカット弁とを具備し、前記シャワー装置本体、および前記各アームには前記温水経路を介して送給された温水の噴霧ノズルをそれぞれ複数配置し、さらにこれら噴霧ノズ ルは、温水の噴出孔に至る通路に3個以上の傾斜した旋回部を有し、前記噴出孔から温水を旋回させて噴霧させるようにしたものである。
【0007】
従って、使用者は座った状態で、安全に、かつ噴霧が体全体を包み込み暖まり感を得るミストシャワーでリラックスできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のシャワー装置は、入浴者が着座する着座手段、および着座した入浴者の両側に位置するとともに、上下可動自在なアームを設けたシャワー装置本体と、このシャワー装置本体へ至る温水経路に接続され、温水温度が所定値以上となると温水経路を閉塞するハイカット弁とを具備し、前記シャワー装置本体、および前記各アームには前記温水経路を介して送給された温水の噴霧ノズルをそれぞれ複数配置し、さらにこれら噴霧ノズルは、温水の噴出孔に至る通路に3個以上の傾斜した旋回部を有し、前記噴出孔から温水を旋回させて噴霧させるようにしたものである。
【0009】
そして、上記発明により、使用者は座った状態で、噴霧が体全体を包み込み暖まり感を得るミストシャワーでリラックスできるものである。
【0010】
ミストシャワーのリラック感を一層高めるために、スシャワー装置本体に設けた噴霧ノズルは、上下に分離して配置する方が、また、各アームに設けた噴霧ノズルは、それらアームの長手方向にそれぞれ複数配置した方が望ましい。
【0011】
先ず、噴射ノズルについて説明する。
【0012】
(実施例1)
図1において、ノズル本体8には、流体が流入する流入口9と流入路10が設けられている。また、11は流入路10から流入した流体を旋回する旋回チップであり、図2に示すように同一円周上に3カ所の旋回部である旋回孔12と旋回孔の略中心に中心孔13が設けられている。3カ所の旋回孔12は、それぞれの旋回孔12から出る旋回流が均等となるように、開口面積が等しく、また、円周を3等分するように設けられている。
【0013】
そして、旋回孔12は、開口面積を大きくするとともに、旋回力を高めるために、3カ所の旋回孔12が設けられている円周を中心軸として、細長い形状となっている。図3は旋回孔12の部分断面図であり、3カ所の旋回孔12は流入した流体を旋回するように所定の角度がつけられている。また、中心孔13は、旋回孔12からの旋回流の中心流れを形成する。凸部14は、旋回チップ11に設けられており、流体が旋回孔12に流入する場合の圧力損失を低減し、流れの乱れを抑制している。
【0014】
15は、旋回チップ11下流側に設けられ、旋回孔12で旋回されたそれぞれの旋回流が混同する旋回室であり、旋回流を安定している。また、旋回室15は旋回チップ11と旋回された流体を噴出する噴出孔16が設けられたノズルキャップ17から構成されている。噴出孔16には、流体の流入する側に60゜の面取り部18が設けられ、旋回流がスムーズに噴出孔15に流入するように構成されている。ここで噴出孔16は、旋回チップ11の中心孔13とほぼ同一軸上に形成され、中心孔13からの中心軸流れがそのまま噴出されるように構成されている。
【0015】
なお、旋回チップ11は樹脂成型品である。従って、旋回孔12の流入側開口部12aと流出側開口部12bは、30゜で結ばれ、図2および図3に示すように重るように構成されており、容易に樹脂成型が行えるようになっている。
以上の構成において本実施例の動作について説明する。
【0016】
流入孔9から流入した流体は、流入路10を経て旋回チップ11に至る。旋回チップ11において、開口面積比で流体は3カ所の旋回孔12と中心孔13の各流路に分けられる。ここで凸部14には、旋回孔12に入る流体の乱れを極力抑制するように所定の角度が設けられており、旋回部12で形成される旋回流の乱れが発生しないようになっている。旋回孔12に入った流体は、旋回力を有する旋回流となり旋回室に至る。旋回室15では、旋回孔12からの旋回流が、中心孔13から噴出孔16に形成されている軸流れを中心に旋回、混合され、安定した旋回流となる。そして、軸流れをもつ旋回流は噴出孔16から噴出される。
【0017】
このときの噴霧ノズルからの噴流(噴霧)の分布を図4(a)に示す。図4(a)の分布は、噴霧ノズルを垂直方向下向きに、また、噴霧ノズル先端から250mmの位置に複数のセルをセットした後、最も流体水位の高いセルの水位が所定の高さとなるまで、流体を噴霧したものである(以後、この方法によって測定した噴流の分布を噴霧分布とする)。また、旋回孔の数を2カ所と4カ所とした時の噴霧分布を図4(b)、(c)に示す。この噴霧分布を数値化すると(表1)のようになる。
【0018】
【表1】
【0019】
なお、噴霧角度とは、図4(a)に示すように、噴霧分布における両端のセルと噴出孔16を直線で結んだときの角度である。噴霧角度は、旋回孔12が3カ所のものが最も大きい。流体の旋回力が大きければ、噴霧角度が大きくなることから、旋回孔12の数が3カ所のものが旋回力が大きく、旋回室15内での旋回流が最も安定していることがわかる。従って、図5に示すように、噴霧ノズルの圧力損失は旋回孔12の数が3カ所のものが最も小さい。
【0020】
また、旋回孔12が3カ所である場合、旋回室15内の旋回流が安定し、中心軸流れの乱れが小さいため、噴霧分布はより均等となっている。
【0021】
本発明の第1の実施例によれば、3カ所の旋回孔12を設けた構成であり、旋回室15において旋回流が安定するとともに、流体の旋回力が低下しないため、噴霧角度が大きくなるともに、噴霧ノズルの圧力損失を小さくできるという効果がある。
【0022】
また、3カ所の旋回孔12の中心に中心孔を設けた構成としており、旋回室15内において旋回流に中心軸流れが形成され、噴出孔16での旋回流の旋回成分と直進成分の均衡がとれるので、広範囲に渡って均一な噴霧分布を実現できるという効果がある。
【0023】
さらに、旋回孔12の流入側開口部12aと流出側開口部12bが、重るように構成されているので、容易に樹脂成型が行え、噴霧ノズルの低コストが可能である。
【0024】
なお、本実施例では、旋回孔12の流入側開口部12aと流出側開口部12bを30゜の角度で結ばれているが、この角度は旋回力を考慮すれば15゜〜60゜であることが望ましい。
【0025】
また、面取り部18は噴霧角度が最も大きくなる60゜としているが、30゜〜70゜の範囲であれば旋回流に乱れが発生しにくく、十分な噴霧角度を得ることができる。
【0026】
(実施例2)
次に、本発明の第2の実施例を図6、7を参照しながら説明する。
【0027】
図6は第2の実施例の噴霧ノズルの断面図であり、図7は旋回チップ11の外観図である。第2の実施例において、第1の実施例と異なるのは、旋回チップ11の3カ所の旋回孔12の中心に中心孔13を設けない構成としている点である。
【0028】
上記構成において、第1の実施例と異なる作用のみ説明する。流入した流体は、旋回チップ11に至ると、3カ所の旋回孔12に均等に分流する。流体は中心軸流れが形成されないが、前流量が同一流量であれば、旋回流流量の増加量分ほど発生旋回力が増加する。従って、噴出孔16を通過する噴流の旋回力が大きくなり、低流量・低圧力でさらに噴霧角度を大きくできるという効果がある。
【0029】
なお、噴出孔16の面取り部18を設けず、噴出孔16の流入側にバリ等がないように構成すれば、噴出孔16流入時に旋回流の軸流れが形成され、噴霧の中心の増加し、噴霧分布を均等にすることが可能となる。また、第一の実施例のように中心孔13側が設けられた構成においても、同様の作用により中心の噴霧量を増加することができる。
【0030】
(実施例3)
次に、本発明の第3の実施例を図8を参照しながら、第1の実施例と異なる点のみを説明する。図8は第3の実施例の噴霧ノズルの断面図である。
【0031】
図8において、ノズル本体19には、流体が流入する流入口9と流入路10が設けられているとともに、流入路10の流出側には、同一円周上に3カ所の旋回部である旋回孔20と旋回孔の略中心に中心孔21が設けられている。また、ノズル本体19は、流体を噴出する噴出孔16が設けられたノズルキャップ21と噴霧可変手段であるねじ部22で螺合されており、ノズルキャップ21を回転することによって旋回孔20と噴出孔16の距離を調節可能としている。ノズル本体19とノズルキャップ21の嵌合部には、シール部材23が設けてあり、ねじ部22からの流体の漏れを防止している。
【0032】
24は、旋回孔20下流側に設けられ、旋回孔20で旋回されたそれぞれの旋回流が混同する旋回室であり、旋回流を安定している。また、旋回室15の旋回孔20側は、旋回孔20が設けられている円周径よりも大きく、噴出孔16側は旋回孔20が設けられている円周径よりも小さく構成してある。そして、旋回流抑制部25は、ノズルキャップ21が回転され、旋回孔20と噴出孔16との距離が最小となったときに、ノズル本体18の旋回孔20流出側の面に当接し、旋回孔20を閉止する構成となっている。
【0033】
上記した構成において、本実施例の作用を第1の実施例と異なる点のみ説明する。
【0034】
3カ所の旋回孔20から旋回室24に流入した流体は、旋回室24内で旋回流となり、噴出孔16から噴出される。このとき、噴出孔16に達する旋回流の旋回力は、旋回孔20と噴出孔16と距離に影響を受ける。
【0035】
すなわち、噴出孔16から噴出する噴霧角度は、ねじ部22によって調節される旋回孔20と噴出孔16と距離に応じて変化することになる。噴霧角度と旋回孔20と噴出孔16との距離との関係を図9に示す。
【0036】
図9において、噴霧角度は旋回力が最も大きくなる距離で最大となり、その距離よりからの調節量が大きいほど、噴霧角度が小さくなっている。最大噴霧角度示す距離から、旋回孔20と噴出孔16との距離が増加すると、旋回力は徐々に減衰し、噴霧角度が小さくなる。また、最大噴霧角度示す距離から、旋回孔20と噴出孔16との距離が減少すると、旋回流が十分に形成されないため、同様に噴霧角度が小さくなる。
【0037】
さらに、旋回孔20と噴出孔16との距離を減少させると、図10に示すように旋回流抑制部25が旋回孔20流出側の面に当折し、旋回孔を閉止する。従って、流体は旋回室24内に中心孔21からのみ流入するため、旋回流が発生せず、その噴流はほぼ直噴状態となる。
【0038】
また、旋回力が増加すると、噴霧角度が大きくなるとともに、流体の噴霧粒子も小さくなり、旋回力が減少すると、噴霧角度が小さくなるとともに、流体の噴霧粒子が大きくなる。
【0039】
すなわち、ねじ部22により旋回孔20と噴出孔16の距離を調節可能とするとともに、旋回流抑制部25設け旋回孔20を閉止可能としているので、局所的な直流の噴流、噴霧角度が小さく噴霧粒子が大きい部分的な噴流、噴霧角度が大きく噴霧粒子の小さい噴流まで、使用状況に応じた自由な選択が可能となるという効果がある。
【0040】
次に、上記実施例の噴射ノズルを使用したシャワー装置の具体例を以下の実施例で説明する。
【0041】
(実施例4)
図11、図12において、シャワー装置26は、浴室壁面27に取り付けられており、浴室内でシャワー装置本体28に収納可能な着座手段である椅子29に着座し、シャワーを浴びれるようになっている。
【0042】
30は湯が供給される給湯管であり、31は水が供給される給水管である。給湯管30と給水管31は、混合弁32に連通しており、混合弁32は温度設定手段33により設定された温度に湯と水を混合する。温度設定手段33は、使用者が誤って高温の湯を浴びないように、設定温度が50℃以上にならないようにストッパー(図示せず)が設けてある。
【0043】
切替弁34は混合弁32で混合された混合湯をハンドシャワー35と、ミストシャワー36側に切り替えるとともに、混合湯の閉止を行うものであり、前述の操作は、流量設定手段37により行われる。
【0044】
切替弁34のミストシャワー36側下流には、混合弁32の誤動作あるいは誤操作による高温の混合湯の供給が行われたときに、高温の混合湯をミストシャワー36側に供給しないようにしたハイカット弁38が設けてある。
【0045】
ハイカット弁38は図13に示すように、感温体である形状記憶ばね39とバイアスばね40により弁体41を付勢し、切替弁34と連通する流入口42から混合湯が流入するようになっている。通常、形状記憶ばね39の付勢力は、バイアスばね40よりも小さく、弁体41が左側に付勢された状態で流出口43からミストシャワー36へ混合湯が供給される。
【0046】
高温の混合湯が供給されると、形状記憶ばね39の付勢力が増加し、バイアスばね40の付勢力よりも大きくなるため、弁体41が右側に付勢され、高温排水口44から高温水が排水される。
【0047】
ミストシャワー36は、左右対称に5組10個取り付けられている噴霧ノズルで構成され、実施例1で述べた噴霧ノズル8を用いている。5組の噴霧ノズルのうち、本体上部に取り付けられた1組の噴霧ノズル45は肩部に、本体中央に設けられた噴霧ノズル46は背中から腰部に噴霧を行う。また、シャワー装置本体28に摺動自在に取り付けられているアーム部47には、人体の首から下に噴霧を行う噴霧ノズル48が3組設けられている。そして、噴霧ノズル45、46、48から噴霧される霧状の混合湯が首から下の体全体を包み込むようになっている。また、噴霧ノズル45、46、48は、図14に示すように人体の体格に応じてノズル噴霧方向を調節できるようになっている。
【0048】
上記した構成において、本実施例の作用を説明する。
【0049】
ハンドシャワーを使用する場合、まず流量設定手段37をハンドシャワー側に回転し、切替弁34を開成する。切替弁34が開成されると給湯管30と給水管31から湯水が供給され、供給された湯水は温度設定手段33によって設定された温度となるように混合弁32により混合される。混合湯は開成された切替弁34を経て、ハンドシャワー35に至る。
【0050】
着座して浴びるミストシャワー36を使用する場合、シャワー装置本体28に収納されている椅子29およびアーム47を図11で示すようにセットする。流量設定手段37により切替弁34をミストシャワー36側に開成する。混合弁32により混合された混合湯は、切替弁34を経てハイカット弁に至る。
【0051】
このとき、混合弁32の供給温度に応じてハイカット弁38は駆動する。すなわち、混合弁32が故障したり、オーバーシュートが発生した場合など、混合湯が50℃以上となると形状記憶ばね39の付勢力が増加し、弁体41を右方向に移動するため、高温の混合湯が流出口43から高温排水口44に切り替わり、ミストシャワー36から高温の混合湯が噴霧されないようになっている。
【0052】
噴霧ノズル45、46、48は、実施例1で記載した噴霧ノズルであり、流入した混合湯を霧状の噴霧とし、均等に、かつ、広範囲に噴霧する。10個のノズルから噴霧される混合湯は、着座している使用者の体全体を包み込み、体表面に混合湯の層を形成するので、あたかも入浴したような暖まり感を得ることができる。噴霧ノズル45、46、48は噴霧方向を調節可能となっているとともに、アーム47も可動自在となっており、使用者の体格に応じて噴霧を体全体に浴びることができるようになっている。
【0053】
ミストシャワー36を浴びる際に、噴霧が体全体を包み込み、入浴した際のような暖まり感を得るには、噴霧ノズル45、46、48の噴霧角度は少なくとも30°以上、好ましくは40°以上でなければ、噴霧ノズルがさらに必要となる。また、暖まり感を得るために必要な最低混合湯流量が5〜61/minである。
【0054】
噴霧ノズル45、46、48の混合湯圧力と噴霧角度との関係を図15に示すが、40°以上の噴霧角度を得るのに0.3kg/cm2以上の混合湯圧力でよい。
【0055】
また、噴霧ノズル45、46、48はノズル内での混合湯の旋回力が大きいため、上記した圧力で混合湯の噴霧粒子を小さくでき、好適な使用感を得ることができる。すなわち、シャワー装置26は、噴霧ノズル45、46、48の必要混合湯圧力が低いため、一般家庭の給水および給湯元圧で体全体を小さい霧状の噴霧で包み込むことができ、加圧ポンプなどの給水または給湯加圧装置を必要としない。
【0056】
上記シャワー装置26によれば、低圧で噴霧角度が広範囲であり、噴霧粒子が小さく、均等に噴霧可能な複数の噴霧ノズル45、46、48を設けた構成としているので、噴霧が体全体を包み込み、入浴した際のような暖まり感を得るために必要なシャワー装置26への給水圧および給湯圧を低減でき、一般家庭においても加圧装置等を使用する必要がない。
【0057】
また、低圧の混合湯で暖まり感を得ることができる、すなわち、流量感を得ることができるので、使用する混合湯量が低減でき、経済的であるという効果もある。
【0058】
加えて、椅子29に着座した姿勢で、ミストシャワー36の噴霧ノズル45、46、48から体全体を包み込み、あたかも入浴したような暖まり感を得ることができるので、入浴した際のように水圧が体にかかることがなく、体への負担を軽減できるという効果もある。特に、体への負担が低減していることから、近年増加している高齢者や障害者の入浴時の事故を防止することができる。
【0059】
なお、本実施例ではシャワー装置26に第1の実施例で述べた噴霧ノズル45、46、48を使用しているが、第2の実施例中に記載した噴霧ノズルを用いても、同様の効果を得ることができる。
【0060】
また、第1の実施例で述べた噴霧ノズル45、46、48のかわりに、第3の実施例で記載した噴霧角度を調節可能な噴霧ノズルを使用すれば、体格の差に応じて噴霧の範囲を調節でき、より好適にミストシャワー26を使用できる。
【0061】
また、本実施例では複数のノズルを同一のノズルで構成しているが、肩、背中、腰に噴霧を行う噴霧ノズル45、46を第3の実施例で記載した噴霧ノズルとし、局所的に直噴を当てることを可能とすれば、必要に応じて腰痛や肩こり等へのマッサージ効果も得ることができる。
【0062】
また、本実施例において、十分な給水および給湯圧が可能であれば、旋回部である旋回孔12が3カ所ではなく、2カ所または4カ所としても、同様の効果を得ることができる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように本発明のシャワー装置は、シャワー装置本体の上下、および各アームに温水の噴霧ノズルをそれぞれ複数配置し、さらにこれら噴霧ノズルには3個以上の傾斜した旋回部を設けて噴出孔から温水を旋回させて噴霧するものであるから、座った状態でも温水ミストで身体を包み込むことができるもので、快適なシャワー使用が安全にできるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例における噴霧ノズルの断面図
【図2】 同噴霧ノズルの旋回チップの外観図
【図3】 同噴霧ノズルの旋回チップの部分断面図
【図4】 (a)本発明の第1の実施例における噴霧ノズルの噴霧分布を示す説明図
(b)同実施例における他の噴霧ノズルの噴霧分布を示す説明図
(c)同実施例における他の噴霧ノズルの噴霧分布を示す説明図
【図5】 同実施例における噴霧ノズルの圧力―流量特性図
【図6】 本発明の第2の実施例の噴霧ノズルの断面図
【図7】 同噴霧ノズルの旋回チップの外観図
【図8】 本発明の第3の実施例の噴霧ノズルの断面図
【図9】 同噴霧ノズルの孔距離―噴霧角度特性図
【図10】 同噴霧ノズルの動作説明図
【図11】 本発明の第4の実施例のシャワー装置の外観図
【図12】 同シャワー装置の給水給湯系路ブロック図
【図13】 同シャワー装置のハイカット弁の構成図
【図14】 同シャワー装置の噴霧ノズルの断面図
【図15】 従来の噴霧ノズルの断面図
【図16】 同噴霧ノズルの部分拡大断面図
【符号の説明】
28 シャワー装置本体
29 椅子(着座手段)
36 ミストシャワー
45 噴霧ノズル
46 噴霧ノズル
48 噴霧ノズル
Claims (3)
- 入浴者が着座する着座手段、および着座した入浴者の両側に位置するとともに、上下可動自在な一対のアームを設けたシャワー装置本体と、このシャワー装置本体へ至る温水経路に接続され、温水温度が所定値以上となるとシャワー装置本体への温水経路を閉塞するハイカット弁とを具備し、前記シャワー装置本体、および前記各アームには前記温水経路を介して送給された温水の噴霧ノズルをそれぞれ複数配置し、さらにこれら噴霧ノズルは、温水の噴出孔に至る通路に3個以上の傾斜した旋回部を有し、前記噴出孔から温水を旋回させて噴霧させるようにしたシャワー装置。
- シャワー装置本体に設けた噴霧ノズルは、上下に分離して配置した請求項1記載のシャワー装置。
- 各アームに設けた噴霧ノズルは、それらアームの長手方向にそれぞれ複数配置した請求項1記載のシャワー装置。
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