JP3725214B2 - 光ファイバ接続器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、メカニカルスプライスなどの光ファイバの突き合わせ接続に用いられる光ファイバ接続器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ファイバ接続器においては、突き合わせた2本の光ファイバを同一のハウジング内に固定する構造となっている。
前記光ファイバ接続器の位置決め調心構造としては、(1)精密細管(以下、「マイクロキャピラリー」)内にその両端から光ファイバを挿入して突き合わせる構造、(2)位置決め溝において光ファイバ同士を突き合わせる構造、(3)3本の精密ロッドあるいは3個の精密ボールの中心に光ファイバを担持して位置決めする構造などがある。この光ファイバ接続器は、前記調心機構において一対の光ファイバを調心、突き合わせして調心機構に接着または機械的に挟持固定するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記のような光ファイバ接続器の場合、一度取り付けられた光ファイバを取り外すことが難しく、接続した光ファイバの再使用が困難であるため、接続切り替え等には有効に利用できないといった問題があった。
すなわち、光ファイバを調心機構に接着した場合には、調心機構からの取り外しが大変難しく、突き合わせ端部が接着剤で汚れて再使用が困難になる。
また、光ファイバを機械的に挟持した場合には、光ファイバの突き合わせ端部に挟持力を均等に作用させることが困難であるため、挟持力が偏在して作用した結果、突き合わせ状態を解除した際に突き合わせ端部の屈折率が変動して再使用が困難になるといった問題が生じる。
【0004】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、光ファイバの接続切り替えを可能とする光ファイバ接続器を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、光ファイバ(1、1)同士を突き合わせ接続するための光ファイバ接続器(100)であって、
棒状本体(10)を有し、該棒状本体は、その長手方向に沿う分割面で分割される一対の挟持片(20、30)からなり、
前記棒状本体には、その一対の挟持片を内挿して互いに圧接させる圧接力を付与するC型バネ(40)が装着され、前記一対の挟持片の相互の対向面(21、31)の内いずれか一方又は双方には、前記光ファイバ同士を突き合わせ接続させるように位置決め調芯する位置決め溝(22)が、該棒状本体の軸心(CT)に沿って前記長手方向に延在形成され、
棒状本体の側面には、一対の挟持片の対向面の間に分離工具を挿入させるための治具挿入溝(11)が形成され、
前記一対の挟持片の一方又は双方は、中央部にファイバ押え嵌合凹部(32a)が形成された挟持片本体(32)と、前記ファイバ押え嵌合凹部に嵌合して前記対向面の中央部(34a)を構成するファイバ押え部材(34)とからなり、
前記ファイバ押え部材が、光ファイバの突き合わせ端部よりも柔らかなアルミ製であることを特徴とする光ファイバ接続器である。
請求項2記載の発明は、光ファイバ(1、1)同士を突き合わせ接続するための光ファイバ接続器(100)であって、
棒状本体(10)を有し、該棒状本体は、その長手方向に沿う分割面で分割される一対の挟持片(20、30)からなり、
前記棒状本体には、その一対の挟持片を内挿して互いに圧接させる圧接力を付与する、該棒状本体の軸心(CT)と平行な開口部(42)を有する概略円筒状のバネ(40)が装着され、前記一対の挟持片の相互の対向面(21、31)の内いずれか一方又は双方には、前記光ファイバ同士を突き合わせ接続させるように位置決め調芯する位置決め溝(22)が、該棒状本体の軸心(CT)に沿って前記長手方向に延在形成され、
棒状本体の側面には、一対の挟持片の対向面の間に分離工具を挿入させるための治具挿入溝(11)が形成され、
前記一対の挟持片の一方又は双方は、中央部にファイバ押え嵌合凹部(32a)が形成された挟持片本体(32)と、前記ファイバ押え嵌合凹部に嵌合して前記対向面の中央部(34a)を構成するファイバ押え部材(34)とからなり、
前記ファイバ押え部材が、光ファイバの突き合わせ端部よりも柔らかなアルミ製であることを特徴とする光ファイバ接続器である。
請求項3記載の発明は、前記ファイバ押え部材が、一方の挟持片の挟持片本体である蓋体本体(32)の樹脂成形に際して、蓋体本体と一体化されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の光ファイバ接続器である。
請求項4記載の発明は、前記位置決め溝は、前記双方の光ファイバの突き合わせ端部(5、5)が突き合わせられて位置決め調芯される接続部(22a)と、前記接続部の両端側に位置し、前記接続部より大径に形成されて双方の光ファイバの被覆部(4、4)が位置決め調芯される被覆支持部(22b、22b)とからなり、前記位置決め溝は、その接続部と両被覆支持部との間に、該接続部に向けて先細りのファイバガイド部(22c、22c)を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ファイバ接続器である。
請求項5記載の発明は、前記棒状本体が断面楕円形状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバ接続器である。
【0006】
従って、本発明の光ファイバ接続器では、位置決め溝が棒状本体の長手方向に延在形成されているので、突き合わせ接続された光ファイバに対する挟持力を長手方向に渡って均等に分散させることができる。また、特に光ファイバの突き合わせ端部(裸ファイバの部分)は、ファイバ押え部材により押えられている。このファイバ押え部材には、光ファイバの突き合わせ端部を損傷させることなく、且つ、均等な押圧力を付与するに適当な硬さを有する材料を用いることができる。これにより、光ファイバに作用する挟持力を、他の部分に増して、均等に分散させることができる。
【0007】
また、一対の挟持片は、C型バネにより圧接されているので、相互の対向面を離間させることにより、位置決め溝で突き合わせ接続されていた光ファイバを簡便に取り出すことができる。そして、その取り出された光ファイバは、上記のように長手方向に渡って均等に分散された挟持力により挟持されていたため、その屈折率に変動が生じている等の不具合が起こっておらず、再利用可能な状態である。
【0009】
即ち、このアルミ材料は、他の金属材料に比して加工が容易であるため、高精度に形成することができる。また、例えば鉄等に比して適当な軟らかさを有しているため、光ファイバの突き合わせ端部に接触させて挟持すると、その曲面に応じた形状に変形する。このため、挟持力を更に均等に分散させることができる。
【0011】
従って、光ファイバの突き合わせ端部(裸ファイバ)より径の大なる被覆部をその被覆部の径に対応した位置決め溝の両被覆支持部で位置決めさせ挟持することができるので、光ファイバに対する挟持力の分散を、その被覆部に至るまで均等に行なうことができる。また、接続部と両被覆支持部との間に、当該接続部に向けて先細りのファイバガイド部を備えているので、位置決め溝の接続部への光ファイバの突き合わせ端部の挿入をスムースにすることができる。
【0012】
また、上記解決手段の他に次のような構成が考えられる。即ち、棒状本体の側面に、一対の挟持片の対向面の間に分離工具を挿入させるための治具挿入溝を形成する。すると、C型バネにより圧接されている挟持片の離間を、より簡便にすることができる。よって、光ファイバ接続器からの光ファイバの取り外し及び取り付けを容易にすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図5に示すように、光ファイバ接続器100は、棒状本体10を有しており、棒状本体10は、図4に示すようにその長手方向に沿う分割面Pで分割される一対の挟持片であるベース20及び蓋体30からなっている。この棒状本体10には、そのベース20及び蓋体30を内挿して互いに圧接させる圧接力を付与するC型バネ40が図5に示すように装着されている。
【0014】
棒状本体10は、本実施形態では、図2に示すようにその長手方向に直交する断面形状を概略楕円形状としており、楕円形状とすることによりC型バネ40との接触面積を増し、その接合を確実としているが、必ずしも楕円形状である必要はなく、多角形状等如何なる断面形状であってもよい。
【0015】
棒状本体10のベース20と蓋体30とは、断面楕円形状の棒状本体10を半割りとした構造を成し、概略等しい断面形状を有し、互いの対向面21、31を当接させることにより一体化されるようになっている。
【0016】
図1に示すように棒状本体10の長手方向の両端面15、15には、棒状本体10の軸芯CTを中心として中央部に向けて先細りの光ファイバ挿入口16、16が形成されており、光ファイバ挿入口16、16からは、それぞれ先端の被覆を除去された光ファイバ1、1が、その裸ファイバとなった突き合わせ端部5、5を棒状本体10内部で突き合わせるように挿入されている。光ファイバ挿入口16、16は、図4に示すように、棒状本体10の長手方向に直交する断面形状を概略菱形としているが、楕円形状等であってもよい。また、各光ファイバ挿入口16は、ベース20の両端面に形成された切欠凹部20aと蓋体30の両端面に形成された切欠凹部32bとにより構成されている。図5に示すように棒状本体10のベース20の両端部には、それぞれ、ペンチ等の工具でベース20を把持するためのベース把持部25、25が形成されている。
【0017】
ベース20は、本実施形態ではプラスチック等の透明樹脂によって形成されており、図2に示すようにベース20の対向面21の幅方向中央部には、棒状本体10の軸芯CTを中心として長手方向(図2紙面に直交する方向)に直線状に延在形成された位置決め溝22が形成されている。図1に示すように位置決め溝22の両端は、光ファイバ挿入口16、16の先端部に連通接続されており、その位置決め溝22には、双方の光ファイバ挿入口16、16から挿入された光ファイバ1、1がそれぞれ挿通されている。そして、光ファイバ1、1は、位置決め溝22の中央部で突き合わせ接続されている。
【0018】
また、位置決め溝22は、挿通された光ファイバ1、1の裸ファイバからなる突き合わせ端部5、5が突き合わせられて軸芯CTに位置決め調芯される接続部22aと、接続部22aの両端に位置し、接続部22aより大径に形成されて双方の光ファイバ1、1の被覆部4、4が軸芯CTに位置決め調芯される両被覆支持部22b、22bを備えており、位置決め溝22は、その接続部22aと両被覆支持部22b、22bとの間に、接続部22aに向けて先細りのファイバガイド部22cを備えている。
【0019】
また、本実施形態の位置決め溝22では、その接続部22a、両被覆支持部22b、22b、ファイバガイド部22cのいずれにしても、棒状本体10の長手方向に直交する断面形状が図3に示すように相似のV字形に形成されているが、光ファイバ1、1を軸芯CTに位置決め調芯し得る限りにおいて、U字形等の他の断面形状であってもよい。
【0020】
蓋体30は、図1に示すように、ベース20側の面である対向面31の中央部にファイバ押え嵌合凹部32aが形成された蓋体本体32(即ち挟持片本体)と、ファイバ押え嵌合凹部32aに嵌合して対向面31の中央部34aを構成するファイバ押え部材34とからなっている。蓋体本体32は、例えばプラスチック等の透明樹脂によって形成されている。
【0021】
蓋体本体32の嵌合凹部32aは、図1、図2に示すように、対向面31に平行な長方形状の底面32xと、底面32xの四辺の縁の内三辺の縁からそれぞれ立上がる壁面32y、32y、32zからなっており、従って、ベース20側に開口すると共に、図2に示すように、幅方向の一方に開口している。そして、三方の壁面32y、32y、32zの内、図1に示すように長手方向の両端に位置する壁面32y、32yは、ベース20に向けて先窄みとなるようにテーパーしている。
【0022】
ファイバ押え部材34は、図2に示すようにその嵌合凹部32aの幅方向に開口した開口部32qから嵌合凹部32aに挿入され、図1ないし図2に示す各壁面32x、32y、32yに密接する周壁面を有する板体であり、従って、ファイバ押え部材34は、開口部32qから挿入されると、壁面32y、32yによりベース20側への移動を阻止され、嵌合凹部32aに装填される。尚、蓋体本体32を型により樹脂成形する際に、ファイバ押え部材34を嵌合凹部32aに当たる位置に配置しておき、蓋体本体32とファイバ押え部材34とを一体化させてもよい。この場合には、開口部32qを要しない。また、ファイバ押え部材34は、光ファイバ1の突き合わせ端部5より軟らかなアルミ材料により形成されており、そのため、図3に示すように光ファイバ1の突き合わせ端部5をベース20の位置決め溝22側に押えた対向面中央部34aは、突き合わせ端部5の曲面に沿って変形し密着している。尚、ファイバ押え部材34は、光ファイバ1の突き合わせ端部5に均等に押圧力を加えられる限りにおいて必ずしもアルミ材料によりなる必要はなく、他の金属材料、或いは金属材料に限らずセラミックス等であってもよい。
【0023】
図5に示すように棒状本体10において、C型バネ40のスリット状の開口部42側の側面には、図2に示すように、一体化したベース20と蓋体30とを分離させるための分離工具50を挿入するための治具挿入溝11が、図5に示すように長手方向に四箇所穿設されており、治具挿入溝11は、図2に示すようにベース20に形成された切欠20bと蓋体30の切欠32cとから構成されている。治具挿入溝11は、ベース20、蓋体30の対向面21、31の間に連通されている。尚、治具挿入溝11は、ベース20、蓋体30のいずれか一方にのみ形成するようにしてもよい。
【0024】
C型バネ40は、軸芯CTと平行な微小なスリット状の開口部42を有する外面視概略円筒形に形成されており、C型バネ40の材質としては、例えば、ベリリウム銅等が適用される。ベリリウム銅の場合、目的形状に成形後時効硬化処理を行ったものや、熱処理後フッ素樹脂等でコーティングしたもの等であってもよい。C型バネ40の長手方向4箇所には、治具挿入溝11に分離工具50を挿入するための治具挿入穴44が開口されている。これら治具挿入穴44は、図5に示すように、開口部42上に等間隔に連設され、全ての治具挿入溝11を同時に露出可能になっている。このC型バネ40には、例えば、特願平7−216371の光ファイバ接続器の明細書に記載のC型バネ等を用いることができる。
【0025】
分離工具50としては、図2に示すように、先端が楔状に形成されたドライバー等の既製の手工具等であってもよい。
【0026】
光ファイバ接続器100等は、以上のような構成を有しているので、以下のような作用および効果を奏することができる。
即ち、図5に示すように光ファイバ接続器100によって一対の光ファイバ1、1同士を突き合わせ接続するには、まず、C型バネ40に、ベース20及び蓋体30を一体化して形成された棒状本体10を内挿し、軸芯CT回りに相対回動させて棒状本体10の治具挿入溝11がC型バネ40の治具挿入穴44を介して外面に露出するようにする。
次いで、治具挿入溝11に図2に示す分離工具50を挿入して治具挿入溝11の奥側に押し込むことにより、ベース20と蓋体30とを変位させて互いの対向面21、31を離間させる。
【0027】
次に、対向面21、31の離間を維持したまま、図1に示すように、軸芯CT方向両端の光ファイバ挿入口16、16から内部の位置決め溝22にそれぞれ光ファイバ1、1を挿入する。この際、光ファイバ1、1は、その先端部の被覆が除去されて、裸ファイバとなった突き合わせ端部5、5を備えている。
【0028】
また、光ファイバ挿入口16、16は内方に向けてテーパー状に形成されているので、その光ファイバ1、1を光ファイバ1、1と略同径の位置決め溝22に容易に導入することができる。
【0029】
位置決め溝22の両端からそれぞれ導入された光ファイバ1、1は、まず、比較的大径の被覆支持部22bに入り、更に挿入すると、小径の接続部22aに導入される。この際、位置決め溝22の接続部22aと両被覆支持部22bとの間には、接続部22aに向けて先細りのファイバガイド部22cが形成されているので、位置決め溝22の接続部22aへの光ファイバ1、1の突き合わせ端部5、5の挿入をスムースにすることができる。これにより、その光ファイバ1、1の挿入を簡便にすることができると共に光ファイバ接続器100への取付時における光ファイバ1、1の損傷を防止することができる。
【0030】
そして、光ファイバ1、1をそれぞれ更に挿入すると、位置決め溝22の接続部22aの中心で光ファイバ1、1の突き合わせ端部5、5が突き合わされる。すると、双方の光ファイバ1、1は、突き合わせ端部5、5が小径の接続部22aに配置され、被覆を有する部分が大径の被覆支持部22bに配置される。これにより、光ファイバ1、1は、軸芯CTを中心として直線状に配置される。
【0031】
また、ベース20および蓋体30を透明の材料で形成しているので、光ファイバ1、1の位置決め溝22への挿入状態を観察しながら、突き合わせ作業を行うことができる。
【0032】
光ファイバ1、1同士が突き合わせ状態となったら、図2に示す分離工具50を治具挿入溝11から引き抜く。こうすることにより、図1に示すようにC型バネ40の弾性によって、ベース20と蓋体30との間に光ファイバ1、1の挟持力が付与され、一対の光ファイバ1、1が突き合わせ状態を保持したまま固定される。尚、一対の光ファイバ1、1の突き合わせ端部5、5の端面には、屈折率を整えるために、グリス状のシリコンである整合剤が塗られている。
【0033】
この際、光ファイバ1、1に突き合わせ力を付与しつつ分離工具50の引き抜きを順次行うことにより、光ファイバ接続器100内部の光ファイバ1、1の突き合わせ力を挟持完了後にも維持することができる。
【0034】
位置決め溝22が棒状本体10の長手方向に延在形成されているので、突き合わせ接続された光ファイバ1、1に対する挟持力を長手方向に渡って均等に分散させることができる。また、特に光ファイバ1、1の突き合わせ端部5、5は、ファイバ押え部材34により押えられている。このファイバ押え部材34は、本実施形態では、光ファイバ1、1の突き合わせ端部5、5より軟らかなアルミ材料により形成されているため、突き合わせ端部5、5の曲面に応じた形状に変形する。これにより、突き合わせ端部5、5に作用する挟持力を更に均等に分散させることができる。従って、この挟持により光ファイバ1、1の屈折率が変動してしまうなどの不具合を防止することができる。よって、一度光ファイバ接続器100により突き合わせ接続された光ファイバ1、1を、その光ファイバ接続器100から取り外した後にも、その光ファイバ1、1を再利用可能な状態とすることができる。即ち、本発明の光ファイバ接続器100では、光ファイバ1、1の接続切り替えを可能とすることができる。
【0035】
光ファイバ接続器100において、突き合わせ接続した一対の光ファイバ1、1を接続切り替えのために取り出すには、図5の治具挿入溝11に図3に示すように治具50を挿入して、ベース20と蓋体30とを離間させ、光ファイバ1、1の挟持を解除すればよい。後は、位置決め溝22から光ファイバ1、1を引く抜くだけである。従って、接続切り替えは容易に行なうことができる。
【0036】
また、光ファイバ接続器100において突き合わせ接続した一方の光ファイバ1、1のみを引き抜く場合には、引き抜く光ファイバ1、1を挟持する部分に在る治具挿入溝11にのみ治具50を挿入して挟持を解除して、引き抜き作業を行うことができる。よって、その場合には、更に光ファイバ1の取り外しが容易となり、また、一方の光ファイバ1のみを、光ファイバ接続器100に挟持させ、既に装着されている光ファイバ1と突き合わせ接続させる場合にも同様に作業を容易にすることができる。
【0037】
したがって、本発明の光ファイバ接続器100によれば、光ファイバ1、1同士の突き合わせ接続および接続切り替えを簡便に行うことができ、作業能率が向上する。また、構成部品点数を極めて少なくすることができるので、製造が容易であり、コストが低減するとともに、構造が単純なので小型化が容易である。さらに、光ファイバ1、1に対する挟持力を均等に作用させることができるので、突き合わせ接続した光ファイバ1、1の屈折率が変動してしまうなどの不具合を防止することができる。よって、一度光ファイバ接続器100により突き合わせ接続された光ファイバ1を、その光ファイバ接続器100から取り外した後にも、その光ファイバ1を再利用可能な状態とすることができる。そのため、本発明の光ファイバ接続器100では、光ファイバ1の接続切り替えを可能とすることができる。
【0038】
尚、光ファイバ接続器には、光ファイバを長手方向中央部に押し込んで突き合わせ力を付与する突き合わせ力付与機構を設けることも可能である。突き合わせ力付与機構としては、C型バネの長手方向端部やベースおよび蓋体の端部に螺着可能なファイバ支持部材等であってもよい。
【0039】
調心機構としては、マイクロキャピラリーが設置されたV溝またはV溝以外の位置決め溝や、精密ロッド、精密ボールを用いた調心構造の適用も可能である。
【0040】
また、蓋体30の対向面31に、位置決め溝を形成する構成としてもよい。
【0041】
【発明の効果】
請求項1記載の光ファイバ接続器によれば、突き合わせ接続された光ファイバに対する挟持力を長手方向に渡って均等に分散させることができる。特に光ファイバの突き合わせ端部(裸ファイバの部分)では、ファイバ押え部材で挟持されるため、その突き合わせ端部に作用する挟持力が、他の部分に増して均等に分散される。これにより、その挟持により光ファイバの屈折率が変動してしまうなどの不具合を防止することができる。よって、一度光ファイバ接続器により突き合わせ接続された光ファイバを、その光ファイバ接続器から取り外した後にも、その光ファイバを再利用可能な状態とすることができる。そのため、本発明の光ファイバ接続器では、光ファイバの接続切り替えを可能とすることができる。
【0042】
本発明の光ファイバ接続器によれば、上記効果に加えて、ファイバ押え部材がアルミ製であるので、一層高精度に形成することができる。また、適当な軟らかさを有しているため、曲面に応じた形状に変形し、挟持力を更に均等に分散させることができる。よって、挟持により光ファイバに生じる不具合を一層確実に防止することができる。
【0043】
また、本発明の光ファイバ接続器によれば、上記効果に加えて、光ファイバの裸ファイバより径の大なる被覆部をその被覆部の径に対応した位置決め溝の両被覆支持部で位置決めさせ挟持することができるので、光ファイバに対する挟持力の分散を、その被覆部に至るまで均等に行なうことができる。よって、挟持による光ファイバの不具合の発生を更に確実に防止することができる。
【0044】
また、位置決め溝の接続部と両被覆支持部との間に、接続部に向けて先細りのファイバガイド部を備えているので、位置決め溝の接続部への光ファイバの突き合わせ端部(裸ファイバ)の挿入をスムースにすることができる。よって、その光ファイバの挿入を簡便にすることができると共に光ファイバ接続器への取付時における光ファイバの損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ファイバ接続器の一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】 図1の光ファイバ接続器の横断面図である。
【図3】 図2の位置決め溝を示す拡大図である。
【図4】 図1の光ファイバ接続器の端面を示す図である。
【図5】 図1の光ファイバ接続器の斜視図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ
4…被覆部
5…突き合わせ端部
10…棒状本体
20…ベース(挟持片)
21…対向面
22…位置決め溝
22a…接続部
22b…被覆支持部
22c…ファイバガイド部
30…蓋体(挟持片)
31…対向面
32…挟持片本体(蓋体本体)
32a…ファイバ押え嵌合凹部
34…ファイバ押え部材
34a…対向面中央部
40…C型バネ
100…光ファイバ接続器
Claims (5)
- 光ファイバ(1、1)同士を突き合わせ接続するための光ファイバ接続器(100)であって、
棒状本体(10)を有し、該棒状本体は、その長手方向に沿う分割面で分割される一対の挟持片(20、30)からなり、
前記棒状本体には、その一対の挟持片を内挿して互いに圧接させる圧接力を付与するC型バネ(40)が装着され、前記一対の挟持片の相互の対向面(21、31)の内いずれか一方又は双方には、前記光ファイバ同士を突き合わせ接続させるように位置決め調芯する位置決め溝(22)が、該棒状本体の軸心(CT)に沿って前記長手方向に延在形成され、
棒状本体の側面には、一対の挟持片の対向面の間に分離工具を挿入させるための治具挿入溝(11)が形成され、
前記一対の挟持片の一方又は双方は、中央部にファイバ押え嵌合凹部(32a)が形成された挟持片本体(32)と、前記ファイバ押え嵌合凹部に嵌合して前記対向面の中央部(34a)を構成するファイバ押え部材(34)とからなり、
前記ファイバ押え部材が、光ファイバの突き合わせ端部よりも柔らかなアルミ製であることを特徴とする光ファイバ接続器。 - 光ファイバ(1、1)同士を突き合わせ接続するための光ファイバ接続器(100)であって、
棒状本体(10)を有し、該棒状本体は、その長手方向に沿う分割面で分割される一対の挟持片(20、30)からなり、
前記棒状本体には、その一対の挟持片を内挿して互いに圧接させる圧接力を付与する、該棒状本体の軸心(CT)と平行な開口部(42)を有する概略円筒状のバネ(40)が装着され、前記一対の挟持片の相互の対向面(21、31)の内いずれか一方又は双方には、前記光ファイバ同士を突き合わせ接続させるように位置決め調芯する位置決め溝(22)が、該棒状本体の軸心(CT)に沿って前記長手方向に延在形成され、
棒状本体の側面には、一対の挟持片の対向面の間に分離工具を挿入させるための治具挿入溝(11)が形成され、
前記一対の挟持片の一方又は双方は、中央部にファイバ押え嵌合凹部(32a)が形成された挟持片本体(32)と、前記ファイバ押え嵌合凹部に嵌合して前記対向面の中央部(34a)を構成するファイバ押え部材(34)とからなり、
前記ファイバ押え部材が、光ファイバの突き合わせ端部よりも柔らかなアルミ製であることを特徴とする光ファイバ接続器。 - 前記ファイバ押え部材が、一方の挟持片の挟持片本体である蓋体本体(32)の樹脂成形に際して、蓋体本体と一体化されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の光ファイバ接続器。
- 前記位置決め溝は、前記双方の光ファイバの突き合わせ端部(5、5)が突き合わせられて位置決め調芯される接続部(22a)と、前記接続部の両端側に位置し、前記接続部より大径に形成されて双方の光ファイバの被覆部(4、4)が位置決め調芯される被覆支持部(22b、22b)とからなり、前記位置決め溝は、その接続部と両被覆支持部との間に、該接続部に向けて先細りのファイバガイド部(22c、22c)を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ファイバ接続器。
- 前記棒状本体が断面楕円形状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバ接続器。
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