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JP3856463B2 - Dnaに対して親和性を有するインターカレーターおよびその使用方法 - Google Patents

Dnaに対して親和性を有するインターカレーターおよびその使用方法 Download PDF

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Description

背景
本発明は、各々が、1以上の官能性化された鎖もしくは部分で誘導体化されたインターカレーター部分または置換インターカレーター部分よりなるインターカレーター化合物、およびかかる化合物の使用に関し、該化合物はDNA分子への結合に対して高い親和性を有する。これらのインターカレーター化合物は、DNA分子へのインターカレーター挿入を要する公知の方法内でDNA分子への改良された結合を示す。さらに、本発明は、標識、捕獲、治療的挿入、アッセイ等で利用される、インターカレーターとして機能するセグメントによるDNA分子の促進された結合に関し、この結合では、化合物の利用効率の増大のためインターカレーターの能力が改善されている。
「インターカレーター」なる語は、二本鎖DNA(dsDNA)の隣接塩基対間への平面状の芳香族またはヘテロ芳香族化合物の挿入を記述するために、30年以上前に化学分野に導入された。多くのDNAインターカレーティング化合物は、生物学的に興味深い特性を引き出す。一般に、これらの特性はDNAに対するその反応性に関係することで意見の一致が見られている。より活性な化合物を求める研究において、DNAに対する最高の可能な親和性を持つ分子を設計するのが論理的である。1990年に、エチジウムホモダイマーとdsDNAとの複合体が4ないし5塩基対当たり1のダイマーの比率で起こり、アガロースゲルでの電気泳動で安定であったと報告された。これは、分離後のピコグラム感度でのDNA断片の蛍光、検出および定量ならびにバックグラウンド染色の完全な不存在を可能とした。かかる結果は、例えば、DNAインターカレーティング染料で作成された官能性化合物によって、インターカレーター化合物の種々の操作を通じて追求されてきた。これらの努力の結果、エチジウムブロマイドを利用するDNAインターカレーティング剤が種々のDNA分析法で用いられてきた。
エチジウムブロマイドを利用する種々の報告されたDNAインターカレーティング剤は、数多くのDNA分析法で用いられてきた:例えば、
Christenら[「cDNA合成の非放射性検出のためのエチジウムブロマイド−アガロースプレートアッセイ(An Ethidium Bromide-Agarose Plate Assay for the Nonradioactive Detection of CDNA Synthesis)」, Anal. Biochem., 178(2), 1989年5月1日、269-272頁]は、エチジウムブロマイドがcDNA合成反応の成功を判断するのに用いられたことを報告している。アガロース中のエチジウムブロマイドはRNAおよびDNAを定量するのに使用できるので、mRNAからの二本鎖DNAの合成をアッセイするために、二本鎖DNAのより大きな蛍光が利用できる条件が工夫された。アガロース中5マイクログラム/mlのエチジウムブロマイドは、0.03ないし0.0015マイクログラムの範囲のcDNAの定量的検出を可能とする。ドデシル硫酸ナトリウムはcDNAの測定に対して逆効果を有していた。引き続いてアルカリゲル電気泳動および5マイクログラム/mlのエチジウムブロマイドでの染色によりcDNAを分析することにより、cDNAの正確で迅速なサイズ決定を可能とし、0.01〜0.05マイクログラムのcDNAを要するに過ぎなかった。
Petersen, S.E.(「簡潔な一段階エチジウムブロマイド染色プロトコルを用いるフローサイトメトリーDNA分析の正確性および信頼性(Accuracy and Reliability of Flow Cytometry DNA Analysis Using a Simple, One-Step Ethidium Bromide Staining Protocol)」, Cytometry, 7(4), 1986年7月, 301-306頁)は、変動および誤差の源を、エチジウムブロマイドで染色した、洗剤で単離した核のDNA含量の簡潔なフローサイトメトリー分析について調べたことを報告している。
「二段階カウンター免疫電気泳動によるDNAに対する抗体および循環DNAの検出におけるエチジウムブロマイド(Ethidium Bromide in the Detection of Antibodies to DNA and of Circulating DNA by Two-Stage Counterimmunoelectrophoresis)」(J. Immunol. Methods, 85(1), 1985年12月17日, 217-220頁)において、Riboldi, et al. は、沈殿抗−DNA抗体または循環DNAの検出においてカウンター免疫電気泳動の限界を克服しようとする試みにおいて、エチジウムブロマイドを用いて沈殿系の可視性を増加させ、その特異性を確認したことを報告している。
W. A. Dennyは、「抗癌剤としてのDNA−インターカレーティングリガンド:将来のデザインについての展望(DNA-Intercalating Ligands as Anti-Cancer Drugs: Prospects for Future Design)」(Anticancer Drug Des., 4(4), 1989年, 12月, 241-263頁)において、ドキソルビシン(doxsorubicin)の臨床的成功以来、抗癌剤としてのDNA−インターカレーティングリガンドにおける興味が大いに湧いてきたことを報告している。
プローブまたは標的を問わず、標識核酸の検出を容易にするために、核酸を標識する多数の薬剤が記載されてきた。適当な標識は、蛍光、放射能、比色分析、X−線回折または吸収、磁性または酵素活性によって検出可能なシグナルを供し、例えば、蛍光団、発色団、放射性同位体、酵素、特異的結合パートナーを有するリガンドを包含する。
核酸を検出するには蛍光染料が適する。例えば、エチジウムブロマイドは、遊離溶液中に存在する場合よりも二本鎖DNAに結合した場合の方が増大した蛍光を示すインターカレーティング剤である。一本鎖核酸に対するエチジウムブロマイドの親和性は比較的低いにも拘わらず、エチジウムブロマイドは一本鎖および二本鎖核酸双方を検出するのに使用できる。エチジウムブロマイドはゲル電気泳動に続いて核酸を検出するのに慣例的に使用される。適当なゲルマトリックス、例えば、アガロースまたはアクリルアミドでのサイズ分画に続き、該ゲルをエチジウムブロマイドの希薄溶液に浸漬する。
蛍光標識ポリヌクレオチドプローブおよびポリヌクレオチドハイブリダイゼーションアッセイの使用が報告されている。これらの方法によると、特定のアブソーバー−エミッター部分を核酸断片の3’末端および5’末端に連結させることによってプローブが調製される。該断片は、両断片がハイブリダイズしたときに該アブソーバーおよびエミッター部分が近接している結果検出可能なエミッター蛍光が生じるように、標的DNAの隣接部分にハイブリダイズすることができる。これらの方法によると、すべてのin vitro核酸重合が完結した後に、蛍光染料が標的DNAに導入される。多くの箇所で、インターカレーティング剤の核酸ポリメラーゼに対する阻害効果が記載されている。
DNA結合染料は、鋳型に結合することに起因する核酸複製過程の阻害効果のため、抗生物質として有用である。インフルエンザまたはヘルペスウイルスの感染性をブロックするためのインターカレーティング剤の使用が報告されている。また、多数のDNA結合剤(インターカレーターおよび非インターカレーターのどちらも)が核酸複製を阻害することが報告され記載されている。例えば、エチジウムブロマイドはDNA複製を阻害する。
試料中の標的核酸を検出する方法が提供されている。該方法は、(a)試料、DNA結合剤および増幅用薬剤よりなる増幅された反応混合物を供し、ここに、該DNA結合剤は二本鎖核酸に結合した場合に検出可能なシグナルを供することを特徴とし、そのシグナルは該薬剤が結合しない場合に該薬剤によって供されるシグナルから区別可能であり;(b)工程(a)の混合物によって生じるシグナル量を測定し、(c)標的核酸を増幅する条件下で該混合物を処理し;(d)工程(c)の混合物によって生じる該シグナルの量を測定し、次いで(e)増幅が起こったか否かを判断する工程からなる。エチジウムブロマイドまたはエチジウムホモダイマーのごときこれらのDNA結合インターカレーティング剤は種々の分子のDNAとのインターカレーションの蛍光分析研究を可能とする。
DNA結合または増幅された核酸の検出に有用なインターカレーティング剤は、核酸二重らせん中の積み重ねられた塩基対間への挿入が可能な薬剤または部分である。エチジウムホモダイマーおよびエチジウムブロマイドのごときインターカレーティング剤は、一本鎖DNA、RNAに結合した場合または溶液中にある場合よりも、二本鎖DNAにインターカレートしたときの方が大きい強度で蛍光を発する。インターカレーターの他の用途は、複雑な生物学的または臨床的検体からの核酸の分離および単離または精製の分野におけるものであった。
液状の生物学的試料からデオキシリボ核酸(DNA)を分離する種々の方法が当該分野で公知であるが、非常に時間を要するか、あるいは複雑で厄介なものである。DNAがニトロセルロースに付着することが知られている。DNAを含有する液状試料をニトロセルロースフィルターに通すと、該DNAは該フィルターに付着または結合する。
試料からDNAを分離するもう1つの方法は、ショ糖または塩化セシウム密度勾配での超遠心である。DNAは、この方法により、浮遊密度または沈降係数に従って、蛋白質のごとき他の高分子から分離される。生物学的試料を遠心管中の密度勾配上に載置し、DNAにつき非常に長時間非常な高速で回転させて、密度勾配中を進行させる。この方法は満足すべきものであるが、非常に時間がかかり労力を要する。遠心時間は試料当たり20時間またはそれ以上であろう。さらに、もし試料を余り長く回転させると、DNAが試料から分離されないのみならず、試料中の他の成分と共に勾配を完全に通過して遠心管のまさに底にまで至ってしまうであろう。従って、この方法は、複雑な試料からDNAを分離するための速くて容易な方法としては不適当である。
また、アガロースポリアクリルアミドゲル電気泳動が生物学的試料からDNAを分離するのに用いられる。この方法では、ゲルを含有するガラス製もしくはプラスチック製容器の一端に試料を適用し、該容器の長さ方向に電流を加える。負に荷電した核酸分子はアノードに向かって移動し、より大きな分子はよりゆっくりと移動する。分子の移動速度は、その分子量およびゲル物質中の架橋濃度および密度に依存する。次いで、当該DNAが位置するゲル部分を切断し、最後にDNAを抽出することによって該DNAをゲルから取り出す。この方法もまた、時間がかかり労力を要し、DNAは依然ゲルから分離しなければならない。DNAを電気泳動ゲル法または遠心によって分離する場合、DNAは何らかの方法で染色して可視化しなければならない。典型的には、エチジウムブロマイド(EtBr)が染色剤として用いられてきた。エチジウムブロマイドは、DNAの二重らせん構造の塩基対間へのインターカレーションによって当該DNAに付着する。
より最近では、かかる分子とDNAとのインターカレーションを含む蛍光実験を可能とするために、エチジウムホモダイマーが合成され、二官能性インターカレーターと共に導入されている。エチジウムホモダイマー(「EthD」)はエチジウムブロマイドよりも約2桁大きい強さで二本鎖DNA(「dsDNA」)に結合すると判断されている。EthDのdsDNAとの複合は、4ないし5塩基対当たり1のダイマーの比でなされ、アガロースベースでの電気泳動に対して安定であることが判明している。dsDNAへの結合に際し、ダイマーの蛍光量子収率はヌクレオチド配列とは独立して40倍増加する。
所望により、安定なdsDNA−蛍光団(fluoropore)複合体を形成して、各々数個ないし数千個の蛍光団を得ることができる。適当な制御条件下、これらの複合体は染料を他の核酸または蛋白質に移行させない。これらの複合体の重要な特性は、その蛍光発光強度がインターカレートした染料分子の数の直線関数であるという点にある。高感度の蛍光検出装置がより一般的に入手できるようになるに従い、例えば、DNAの高感度検出のための放射能に変えて染料を使用する可能性は、次第に価値あるものとなりつつある。
染料dsDNA複合体は、その組成、構造およびサイズが特定の適用にあつらえることができる広範囲の分光特性を持つ蛍光標識の新規なファミリーを表す。DNA分子は誘導体化されて、アビジンまたは抗体によって容易に認識できるビオチン、ジゴキシゲニンまたは多数の他の置換基に結合できる。染料を負荷されたかかる誘導体化DNA分子は、多数の応用、例えば、現在他の蛍光標識を使用するイムノアッセイ、蛍光、および染色体のin situハイブリダイゼーションにおいて、かなり高い感度の検出を可能とする。
インターカレーション部位および一本鎖領域を供して特異的標的配列のハイブリダイゼーションによる認識を可能とする二本鎖領域を持つプローブは、有用な蛍光標識を得るためのもう1つのアプローチを提供する。一本鎖および二本鎖核酸へのインターカレーターの結合の間の明瞭な区別を可能とする条件の開発は、かかるプローブの使用にとって必須の前提要件である。
蛍光プローブは、分子および細胞の分析および分離のための価値ある薬剤である。その適当ないくつかの特別の例は、蛍光、フローサイトメトリー、蛍光活性化細胞分別、および蛍光顕微鏡法の技術による細胞の混合物中における細胞の亜集団(Subpopulation)からの同定および分離である。他の適用は、第2の種に結合する特異的結合対の物質もしくはメンバー、または特異的結合対のメンバー、例えば、イムノ蛍光アッセイにおける抗原−抗体反応の濃度の測定を含む。さらにもう1つの適用は、蛍光染色の技術による、ゲルおよび他の不溶性支持体中における物質の位置決めである。
これらの目的用の蛍光物質の選択は、種々の障害によって妨げられている。その1つは蛍光物質の吸収および発光特性であるが、これは多くのリガンド、受容体および他の結合対メンバー、ならびに試料に随伴する関係のない混入物質、例えば、血液、尿および脳脊髄液が自己蛍光発光し、試料を適当な刺激剤に暴露した場合に蛍光標識によって生ずる蛍光シグナルの正確な測定または定量に干渉するからである。もう1つの考慮すべき点は、蛍光物質の量子効率である。さらにもう1つの考慮すべき点は自己クエンチングであり、これは、蛍光分子が相互に近接した場合に相互反応する時に起こり得る。更に考慮すべき点として、他の化合物とのまたはテスト容器との蛍光物質の非特異的結合がある。
dsDNAはビス−インターカレーターEthDとの高度に蛍光性の複合体を形成することが示されてきた。ビス−インターカレーターEthDに関する観察は、特有の特性を持つ高度に蛍光性で安定なdsDNA−染料複合体のファミリーを形成させるためにインターカレーターを利用できることを示唆している。かかる複合体はdsDNA断片の多重検出によって利用でき、また、異なる染料で非共有結合的に標識した適当に多様化したdsDNA断片を蛍光プローブのユニークなファミリーとして使用できる多くの分析用途に利用できる。
Figure 0003856463
しかしながら、この化合物は、DNAに結合した場合に、自己クエンチングする傾向を有する。
フローサイトメトリー装置では、細胞または他の粒子を液体流動流にて流動させて、そのある特徴の調査を容易とする。一般に、フローサイトメトリー装置は、ある種の注目する細胞または粒子の存在を同定し、ある場合には、それらの細胞または粒子を計数し、また、それらの細胞または粒子のうち注目したものを収集できるように分別能を付与するのに有用である。典型的なフローサイトメトリー装置において、各細胞が検知領域を連続的にかつ一度に実質的に1個ずつ通過するような迅速移動液体流にて、細胞を含有する試料を装置に向かわせる。細胞容量は、各細胞が検知領域を通過するときの電気的インピーダンスの変化によって測定できる。同様に、もし入射光を検知領域に向けると、通過する細胞は、それを通過するときにかかる光を散乱する。この散乱光は、細胞の形状およびサイズ、屈折率、不透明度、粒度、粗さ等の関数として与えられる。さらに、入射光の励起エネルギーを通過した結果として励起された、標識細胞または自己蛍光性細胞によって発光する蛍光は、蛍光特性を有する細胞の同定用に検出可能である。フローサイトメトリー装置によって細胞分析を行った後、もし装置がかかる能力を持つものとして設計されていると、所望の特定を有するものとして同定された細胞を分別できる。
フローサイトメトリー装置のごとき器具は、免疫系の種々の応答、反応および機能を研究する研究家や実験者に特に有用である。免疫蛍光実験、ならびに蛍光イムノアッセイは、病気の状態、実態等が適切に特徴付けられるように、注目する選択細胞を同定し標的化する点において実験者を助する。免疫系の実験に加えて、蛍光分析は、細胞物質の基質の研究を含めた、細胞生物学および形態学的研究においてもかなり有益である。
細胞についてのデータおよび情報を得るために蛍光を用いる場合において、蛍光応答についてのテストを行うメカニズムは、得られる結果と同様器具の設計での主要な考慮事項である。特に、蛍光マーカーは、かかるマーカーが蛍光性の染色剤または染料であるかを問わず、典型的には光エネルギーによって励起される。通常、使用される蛍光発色マーカーにつき最大レベルの励起を生じる最適波長がある。一旦励起されると、蛍光発光は、典型的には、励起波長とは異なる波長で起こる。蛍光分析装置は、蛍光顕微鏡、イメージアナライザーまたはフローサイトメーターを問わず、一般に、蛍光シグナルが最強となる最大発光波長での蛍光発光を検出するように設計される。
重要なインターカレーターとしてのエチジウムホモダイマーの用途の発見および公表の前においては、通常選択されるインターカレーターはエチジウムブロマイドであった。エチジウムブロマイドインターカレーターの使用は、蛍光法、アガロースゲル上におけるエチジウムブロマイドをインターカレートしたDNAの定量的蛍光、エチジウムブロマイド−アガロースプレートアッセイまたは偽DNA分析(false DNA analysis)の検出等を含む。エチジウムブロマイドおよびプロピジウムブロマイド(propidium bromide)は、さらにフローサイトメトリー、ならびに直接電子イメージングのための適用、蛍光の直接的かつ迅速な定量およびエチジウムブロマイド−染色DNAとしての適用における電気泳動ゲルで用いられた。また、エチジウムブロマイドは、沈殿系の可視性を増大させるために、および関係している抗−DNA抗体または循環DNAの検出のための2段階カウンター免疫電気泳動における特異性を確認するためにも用いられてきた。種々の環境におけるインターカレーターとしてのエチジウムブロマイドの利用、ならびにエチジウムホモダイマーインターカレーターのより最近の利用は、文献によく記載されており、インターカレーター法および効率の最先端の情報を提供する。
エチジウムブロマイドの染色剤としてのいくぶん異なった適用において、エチジウムブロマイドは固体支持体に連結されてきた。1978年10月10日にChirikjianに発行された米国特許第4,119,521号は、活性化多糖の蛍光性DNAインターカレーティング剤の誘導体を開示している。該特許における誘導体は、短波長紫外光による励起で、DNAおよびその分画物が直接見えるようにするための蛍光染色剤として機能する。該特許で用いるインターカレーティング剤はエチジウムハライドであり、好ましい剤はエチジウムブロマイドである。この剤はアガロースのごとき活性化多糖と共有結合している。
種々の環境で用いるインターカレーターとしてのエチジウムブロマイドの利用、及びエチジウムホモダイマーインターカレーターのより最近の利用は文献によく記載されており、インターカレーター法および効率についての最先端の情報を提供する。しかしながら、現在、インターカレーターの利用およびDNAでのインターカレーターの活性を改良する要求、特に(1)DNA分子へのインターカレーターの結合のための高親和性;(2)自己クエンチングの減少;および(3)優れた輸送動態の提供に対する要求が依然として存在する。これらの特質を有するインターカレーターにより、前記方法に関係する多くの機能のうちの1つを実行するのに要求されるインターカレーターの量を減少し、これにより、方法はより有効なものとなる。加えて、注目する種々の使用の精度および信頼性の改良が継続する関心事である。
概要
広く、本発明は、1以上の「T」部分に結合した「I」部分を有する化合物を提供する。該化合物の一般式は:
I−(T)m
[式中、該I部分は芳香族もしくはヘテロ芳香族セグメントを表し;該T部分は「テール」または「鎖」部分を表し;且つmは1ないし5の整数を表す]
によって表される。mが1を超える場合はTは相互に同一または異なり得る。
1の態様において、本発明は、1以上のT部分に結合したI部分を有する化合物を提供し、1より多いT部分が存在する場合、該T部分は相互に同一または異なり、該T部分は式:
Figure 0003856463
を有し、従って該化合物は式:
Figure 0003856463
[式中、Iは芳香族またはヘテロ芳香族セグメント;
Xは、窒素および硫黄よりなる群から選択されるヘテロ原子;
R、R1およびR2は相互に同一または異なって、アルキル基、脂環式基、ヘテロ脂環式基、芳香族基またはヘテロ芳香族基;
3およびR4はXが窒素である場合は水素;R3およびR4はXが硫黄である場合はメチル基、エチル基、またはフェニル基;
kはゼロまたは1ないし10の整数;
qはゼロまたは1ないし10の整数;
nは20ないし20の整数;
mは1ないし5の整数;
oはゼロまたは1;および
pはゼロまたは1;
但し、Xが窒素;R3およびR4が水素、R、R1およびR2がメチレン基;oが1;pが1;mが1;である場合、Iはフェナントリジウム(phenantruidium)またはその酸付加塩ではなく;
Xが窒素;R3およびR4が水素;R、R1およびR2がメチレン基;oが1;pが1;mが2;第1のT部分がI部分に直接結合し、ここに、nは2、kは1であってqはゼロであり、第2のT部分が第1のT部分に直接結合し、ここに、nは2であってkおよびqはゼロである場合、I部分はフェナントリジウムまたはその酸付加塩ではなく;
Xが窒素;R3およびR4が水素;R、R1およびR2がメチレン基;oが1;pが1;mが2;第1のT部分が該I部分に直接結合し、ここに、nが2、kが1であってqがゼロであり、第2のT部分が第1のT部分に直接結合し、ここに、nが2、kが1であってqが1である場合は、I部分はフェナントリジウムまたはその酸付加塩ではなく;且つ
Xが窒素:R3およびR4が水素:oが1;pが1;mが3;nが2;kが1;qがゼロである場合はI部分はフェナントリジウムまたはその酸付加塩ではない]
を有する化合物またはその酸付加塩である。
本発明は、官能性化鎖を有するインターカレーター部分または置換されたインターカレーター部分よりなる化合物を提供し、その化合物は、DNA分子への結分につき高い親和性を提供し、優れた輸送動態を供しつつ自己クエンチングの減少を示す。本発明のインターカレーターは、フローサイトメトリー環境においてDNA分子と結合させたときに、同一のフローサイトメトリー環境において用いられるエチジウムホモダイマーよりも蛍光が約8ないし10倍明るくなるような、蛍光の増大を提供することが判明した。蛍光の増大のため、DNAハイブリダイゼーションの検出は、エチジウムホモダイマーまたはエチジウムブロマイドのごとき通常のインターカレーティング剤を用いるよりもかなり低濃度の本発明のインターカレーター化合物を用いて達成することができる。同一濃度を用いると、本発明のインターカレーター化合物は、通常のインターカレーティング剤よりもかなり少量のDNAハイブリダイゼーションを検出することができる。かくして、本発明のインターカレーター化合物は、DNAハイブリダイゼーションの検出において、公知のインターカレーティング剤よりもはるかに高感度である。
フローサイトメトリー、蛍光in-situハイブリダイゼーションアッセイ、ゲル電気泳動、DNA検出、DNAについてのイムノアッセイ、および他のDNA実験における改良も大きなものである。DNAおよび多重方法でインターカレーターを使用すると、エチジウムホモダイマーが通常の染色方法、すなわち、エチジウムブロマイドを用いる方法よりも約2桁大きい明るさであることが示された。しかしながら、本発明のインターカレーター化合物は、例えば、同一環境においてEthDのそれよりも8ないし10倍増大した明るさ、あるいはより通常の染色方法よりも約1000倍の改良を示す染料である。プレ染色およびポスト電気泳動検出では、DNAのラジオイムノアッセイの感度レベルが今や蛍光体で達成可能である。本発明により提供される化合物は、検出限界をEthDを超えて10倍まで延ばし、それにより、DNA分析の研究、ならびに治療等のためのインターカレーターの適用における新しい用途の可能性を提供する。
図面の簡単な記載
図1は、側方散乱対前方散乱についてのFACScanTMである。
図2は、蛍光強度(横座標)対事象の頻度(縦座標)のヒストグラムである。
図3は、側方散乱(横座標のSSC)対蛍光強度(縦座標)についてのスキャターグラムである。
図4は、側方散乱対前方散乱についてのFACScanTMである。
図5は、蛍光強度(横座標)対事象の頻度(縦座標)のヒストグラムである。
図6は、側方散乱(横座標のSSC)対蛍光強度(縦座標)についてのスキャターグラムである。
図7は、酵素BamHでニック処理したpBR322プラスミドDNAについて行った、UV光照射アガロース電気泳動ゲルの写真である。
図8は、当量についてのハイブリダイゼーション飽和プロットである。
図9は、蛍光強度対当量についてのハイブリダイゼーション滴定曲線を示す。
図10Aは、溶解した白血球細胞(whitecells)の典型的分布のFACScanTM(SSC対FSC)である。
図10Bは、未染色ニワトリ赤血球核(「CEN」)を添加した図10Aと同一の血液試料のFACScanTMである。
図10Cは、白血球細胞希釈剤(「WBC DIL」)で溶解した同一試料のFACScanTMである。
図10Dは、図10Cに示したのと同一であるが、CENを含む試料のFACScanTMである。
図10Eは、図10Dと同一の希釈剤であるが、有核赤血球細胞(「NRBC」)染料の0.5μg/mlを含む希釈剤に溶解させた同一試料のFACScanTMである。
図10Fは、図10Dと同一の希釈剤であるが、0.25μg/mlのNRBC染料を含む希釈剤に溶解させた同一試料のFACScanTMである。
図11は、実施例6に記載したごとくに調製したフェナトリジニウム活性化ポリスチレン微粒子への32P放射性同位体標識した制限酵素ニック処理プラスミドDNAの捕獲の効率のグラフである。
図12は、実施例6に記載したごとくに合成したフェナトリジニウム活性化カルボキシメチルセファロースビーズへの32P放射性同位体標識プラスミドDNAの捕獲効率のグラフである。
図13A、13Bおよび13Cは、代表的なI部分の構造を示す。
図14は、化合物24およびその前駆体の合成の反応スキームである。
図15は、インターカレーター誘導体化固相微粒子の模式図である。
図16は、化合物2526および27の構造式を示す。
図17A、17Bおよび17Cは、化合物28a42aの合成の反応スキームを示す。
図18は、化合物50およびその前駆体の合成の反応スキームを示す。
図19は、化合物5555aおよびその前駆体の合成の反応スキームを示す。
図20は、化合物55a55pの構造式を示す。
図21は、化合物5858aおよびその前駆体の合成の反応スキームを示す。
図22は、化合物58a58pの構造式を示す。
図23は、化合物64およびその前駆体の合成の反応スキームである。
図24は、化合物6868aおよびその前駆体の合成の反応スキームである。
図25は、化合物68a68pの構造式を示す。
図26は、化合物7171aおよびその前駆体の合成の反応スキームである。
図27は、化合物71a71pの構造式を示す。
図28は、化合物80およびその前駆体の合成の反応スキームである。
図29は、化合物85およびその前駆体の合成の反応スキームである。
図30は、化合物90およびその前駆体の合成の反応スキームである。
図31は、化合物24、エチジウムブロマイド、プロピジウムイオダイドおよびエチジウムホモダイマーによるDNA染色で得られた相対的蛍光強度の比較である。
図32は、化合物24252627およびエチジウムブロマイドによるDNA染色から得られた相対的蛍光強度の比較である。
詳細な説明
広く、本発明は、1以上のT部分に結合したI部分を有するインターカレーターを提供する。該化合物の一般式は:
I−(T)m
[式中、I部分は芳香族もしくはヘテロ芳香族セグメントを表し;T部分は「テール」または「鎖」部分を表し;およびmは1ないし5、好ましくは1ないし3の整数を表す]
によって表される。
I部分がモノ−第四級アンモニウム官能基を含有する場合、一価対アニオン(「A-1」)が同伴する。一価対アニオンの例は、クロライド、ブロマイド、イオダイド、ヒドロキシおよびハイドロジェンホスフェートを包含する。
式:
Figure 0003856463
[式中、Iは芳香族またはヘテロ芳香族セグメント;Xは窒素または硫黄;R、R1およびR2はアルキル基、脂環式基、ヘテロ脂環式基、芳香族基またはヘテロ芳香族基;R3およびR4はXが窒素である場合は水素であるか、あるいはXがリンまたは硫黄である場合はメチル基、エチル基またはフェニル基;kはゼロまたは1ないし10の整数;qはゼロまたは1ないし10の整数;mは1ないし5の整数;nは2ないし20の整数;oはゼロまたは1;およびpはゼロまたは1を意味する]
を有する官能性化鎖形成化合物を持つインターカレーターセグメントを供することによって、特にエチジウムホモダイマーまたは他のビス−インターカレーターと比較した場合に、高い結合親和性、自己クエンチングの減少、および優れた輸送動態を示すインターカレーターおよび置換インターカレーターのDNA分子への結合の改良が達成される。
ヘテロ原子および脂肪族、脂環式、シクロヘキシル、芳香族セグメントまたはその組合せを含有する鎖で官能性化したインターカレーターよりなる化合物は、式:
Figure 0003856463
[式中、Iはインターカレーターセグメント;Xは、各々、ポリホスホニウムまたはポリスルホニウム部分を生じる主要な基元素のリンまたは硫黄;R、R1およびR2はアルキル基、脂環式基、ヘテロ脂環式基、芳香族基またはヘテロ芳香族基;R3およびR4はXがリンまたは硫黄である場合はメチル基、エチル基またはフェニル基であり;kはゼロまたは1ないし10の整数;qはゼロまたは1ないし10の整数;mは1ないし5の整数;nは2ないし20の整数;oはゼロまたは1;およびpはゼロまたは1;Xが硫黄である場合、oまたはpはゼロ;およびXがリンである場合、oおよびpは1を意味する]
を有する。
もう1つの態様において、一般構造式:
Figure 0003856463
[式中、Iは芳香族またはヘテロ芳香族セグメント;Xは、窒素または硫黄;R、R1およびR2は同一または異なっており、1ないし4個の炭素のアルキル基、5ないし6個の炭素の脂環式基、3ないし5個の炭素および窒素、酸素または硫黄の1または2個のへテロ原子のヘテロ脂環式基、ベンゼン、フェニルまたはナフチルの芳香族基、または1ないし5個の炭素および1ないし4個の窒素、酸素または硫黄のヘテロ原子のヘテロ芳香族基;R3およびR4はXが窒素である場合は水素であるか、またはXが硫黄である場合はメチル基、エチル基またはフェニル基;kはゼロまたは1ないし10の整数;qはゼロまたは1ないし10の整数;mは1ないし5の整数;nは2ないし20の整数;oはゼロまたは1;およびpはゼロまたは1を意味する]
を有する化合物が提供される。
さらにもう1つの態様において、式:
Figure 0003856463
[式中、Iは芳香族またはヘテロ芳香族セグメント;Xはポリスルホニウム部分を生じる主要な基硫黄;R、R1およびR2は、同一でも異なってもよく、1ないし4個の炭素のアルキル基、5ないし6個の炭素の脂環式基、3ないし5個の炭素および1または2個の窒素、酸素または硫黄のヘテロ原子のヘテロ脂環式基、ベンゼン、フェニルもしくはナフチルの芳香族基または1ないし5個の炭素および1ないし4個の窒素、酸素または硫黄のヘテロ原子のヘテロ芳香族基;R3およびR4はXが窒素である場合は水素であるか、あるいはXが硫黄である場合はメチル基、エチル基またはフェニル基;kはゼロまたは1ないし10の整数;qはゼロまたは1ないし10の整数;mは1ないし5の整数;nは2ないし20の整数;oはゼロ;およびpはゼロを意味する]
を有する、ヘテロ原子および脂肪族、脂環式、シクロヘキシル、芳香族セグメントまたはそれらの組合せを含有する鎖で官能性化したインターカレーターよりなる化合物、
式:
Figure 0003856463
[式中、Yは脂肪族基、脂環式基、ヘテロ脂環式基、芳香族基またはヘテロ芳香族基またはそれらの組合せにおいて正に荷電したヘテロ原子または金属イオンを有する側鎖;Iは芳香族またはヘテロ芳香族セグメント;Xはヘテロ原子;R、R1およびR2はアルキル基、脂環式基、ヘテロ脂環式基、芳香族基またはヘテロ芳香族基;R3およびR4はXが窒素である場合は水素であるか、あるいはXがリンまたは硫黄である場合はメチル基、エチル基またはフェニル基;kはゼロまたは1ないし10の整数;qはゼロまたは1ないし10の整数;mは1ないし5の整数;nは2ないし20の整数;oはゼロまたは1;pはゼロまたは1;Xが硫黄である場合、oおよびpはゼロ;およびXがリンである場合、oおよびpは1を意味する]
を有する正に荷電した鎖で官能性化した芳香族またはヘテロ芳香族セグメントからなる化合物、
Yが、式:
Figure 0003856463
を有する前記化合物、
さらに、式:
Figure 0003856463
[式中、Wはアルミニウム、ホウ素またはルイス酸金属;Iはインターカレーターセグメント;R、R1、R2およびR3はアルキル基、脂環式基、または芳香族基;kはゼロまたは1ないし10の整数;qはゼロまたは1ないし10の整数;mは1ないし5の整数;nは2ないし20の整数を意味する]
を有する金属原子およびアルキル、脂環式もしくは芳香族セグメントまたはそれらの組合せを含有する鎖で官能性化したインターカレーターからなる化合物、
式:
Figure 0003856463
[式中、Iは芳香族またはヘテロ芳香族セグメント;Pはリン原子;Sは硫黄原子;Zは脂肪族、脂環式または芳香族鎖またはそれらの組合せ;nは2ないし20、好ましくは、2または3;およびmは1ないし5、好ましくは3〜10を意味する]を有する、主要鎖ポリホスフェート、ポリホスホネートまたはポリスルフェートのポリアミンエステル基を持つ脂肪族、脂環式、芳香族またはそれらの組合せに正の電荷が存在する正の電荷を有する鎖で官能性化したインターカレーター組成物が提供される。
広く、本発明は、官能性化鎖で誘導体化した、インターカレーター部分または置換インターカレーター部分からなる化合物に関するもので、該化合物はDNA分子への結合に対して高親和性を有する。1の態様において、本発明は、DNA分子へのインターカレーター挿入を要する公知の方法内で、DNA分子への結合の改良を示すこれらのインターカレーター化合物の使用に関する。さらに、本発明は、当該化合物の増大した利用効率によるインターカレーターの改良された効率を持つ、標識、捕獲、治療的挿入、アッセイ等で利用されるインターカレーター官能性化セグメントによるDNA分子の改良された結合に関する。特にエチジウムホモダイマーまたは他のビスインターカレーターと比較した場合、結合に対する高親和性、減少した自己クエンチング、および優れた輸送動態を示す、インターカレーターおよび置換インターカレーターのDNA分子への改良された結合が達成される。フェナントリジニウム
当該化合物の合成および該化合物の利用を含めた本発明の種々の具体例は、図1〜9、10A〜10F、11〜30に示す。これらの図に示される情報は、特にエチジウムホモダイマーまたは他のビスインターカレーターと比較した場合、結合に対する高親和性、減少した自己クエンチング、および優れた輸送動態を明瞭に示す。
図1は、NRBC染料フェナトリジニウム(phenathridinium)トリアミン(PTA)24およびCENを含むWBC DIL希釈剤で溶解させた白血球細胞の典型的な分布につき側方散乱対前方散乱(横座標上のSSCおよび縦座標上のFSC)上のFACScanTMである。象限閾値はSSC対FSCドットプロット上で選別した(gated)リンパ球を排除するように設定した。
図2は、フェナトリジニウムトリアミン(PTA)24の存在下における、染色したおよび未染色の細胞の集団についての蛍光強度(横座標)対事象の頻度(縦座標)のヒストグラムである。
図3は、蛍光強度による、PTA24で染色した細胞(左上方隅、NW象限)の未染色細胞(残り)からの分離を示す、側方散乱(横座標のSSC)対蛍光強度(縦座標)についてのスキャターグラムである。
図4は、NRBC染料エチジウムホモダイマーおよびCENを含むWBC DIL希釈剤で溶解した白血球細胞の典型的分布につき側方−対−前方散乱(横座標のSSCおよび縦座標のFSC)についてのFACScanTMである。象限閾値は、SSC対FSCドットプロット上で選別したリンパ球を排除するように設定した。
図5は、エチジウムホモダイマーの存在下における染色および未染色細胞の集団についての、蛍光強度(横座標)対事象の頻度(縦座標)のヒストグラムである。
図6は、蛍光強度による、エチジウムホモダイマー(上方左側隅、NW象限)で染色した細胞の、非染色細胞(残り)からの分離を示す、側方散乱(横座標上のSSC)対蛍光強度(縦座標)についてのスキャターグラムである。
図7は、BAMHニック処理したPBR322プラスミドDNAについて行った紫外線照射アガロース電気泳動ゲルの写真である。ストック溶液5μlをレーン3〜14に負荷した。以下のDNAおよびインターカレーターのストック溶液をレーン1〜14に負荷した。レーン1:マーカー;レーン2:ブランク;レーン3:エチジウムブロマイドで染色した20ng/mlプラスミド;レーン5:エチジウムブロマイドで染色した160pg/mlプラスミド;レーン6:エチジウムブロマイドで染色した40pg/mlプラスミド;レーン7:エチジウムホモダイマーで染色した20ng/mlプラスミド;レーン8:エチジウムホモダイマーで染色した800pg/mlプラスミド;レーン9:エチジウムホモダイマーで染色した160pg/mlプラスミド;レーン10:エチジウムホモダイマーで染色した40pg/mlプラスミド;レーン11:PTA24で染色した20ng/mlプラスミド;レーン12:PTA24で染色した800pg/mlプラスミド;レーン13:PTA24で染色した160pg/mlプラスミド;レーン14:PTA24で染色した40pg/mlプラスミド。すべての場合において、染料/塩基対の比は1/20であった。すべての場合において、染料をDNAと共にプレインキュベートし、ポストゲル電気泳動染色は行わなかった。
図8は、1:4の染料塩基対比にてエチジウムホモダイマーおよびPTA24につきDNA6.6マイクロモルおよび染料3.08マイクロモルにおいて、d(pA)9に添加したd(pT)9の当量についてのハイブリダイゼーション飽和プロットである。エチジウムホモダイマーおよびPTA24を比較するために実施例2に記載したプロトコルを用いることによって得られた、d(pA)9に添加された横座標の相補的オリゴヌクレオチドd(pT)9の当量対縦座標の相対的蛍光強度のグラフである。双方の場合における蛍光体の濃度は、エチジウムホモダイマー1モル当たりフェナントリジニウム部分2.0モル当量についての2倍統計的補正を用いて、3.08マイクロモルであった。両曲線を相対的蛍光についてのバックグラウンドに対して標準化した。励起はこの実験では488nm(534nmが励起最大)におけるものであり、発光は625nmにおけるものであった。
図9は、6.6マイクロモルのDNAならびに3.08マイクロモルのエチジウムブロマイドおよびPTA24における、蛍光強度対d(pA)9に添加されたd(pT)9の当量についてのハイブリダイゼーション滴定曲線を示す。相補的オリゴヌクレオチドd(pT)9の当量(横座標)対相対的蛍光強度(縦座標)のグラフは、エチジウムブロマイドおよびPTA24を比較するために実施例2に記載されたプロトコルを用いることによって得られた。双方の場合における蛍光体の濃度は3.08マイクロモルであった。両曲線はバックグラウンドに対して標準化した。励起は488nm(534nmが最大励起)おけるものであり、発光は625nmにおけるものであって、強度は日立F−3010フルオロメーターを用いて測定した。
図10Aは、NRBC染料またはCENを含まないCD4000 WBC DILで溶解した白血球細胞の典型的な分布のFACScanTM(SSC対FSC)である。象限閾値は、SSC対FSCドットプロット上で選別したリンパ球を排除するように設定した。
図10Bは、未染色CENを添加した図10Aにおけるのと同一の血液試料のFACScanTMである。分かるごとく、未染色CENはいくらかのFRL3自己蛍光を示す。領域1は、テスト試料中の染色細胞が領域2で計数されるように、この未染色試料におけるすべてのFL3+事象を含むよう設定した。領域3は、集団の平均FL3を測定するだけのためにCEN集団を含めるよう設定した。
図10Cは、1.0μg/mlのNRBC染料を含有するWBC DILで溶解した同一試料のFACScanTMである。FL2+事象の1.3%は選別したリンパ球からμLにて検出され、FL3+事象の1.08%は非選別合計白血球集団から検出された。
図10Dは、図10Cで示したとの同一であるがCENを含む試料のFACScanTMである。非選別集団のFL3ヒストグラムの領域2は、3319.8の平均FL3を有する染色されたCEN集団を示す。
図10Eは、図10Dと同一の希釈剤であるが、0.5μg/mlのNRBC染料を含む希釈剤中で溶解した同一試料のFACScanTMである。
図10Fは、図10Dと同一の希釈剤であるが、0.25μg/mlのNRBC染料を含む希釈剤中で溶解された同一試料のFACScanTMである。分かるごとく、染色されたCENは白血球から依然十分に分離されている。
図11は、実施例6に記載したごとく合成したフォナントリジニウム活性化ポリスチレン微粒子への32P放射性同位体標識プラスミドDNAの捕獲の効率のグラフ表示である。A:合計DNA濃度を有する溶液中における初期放射能カウント;B:実施例6に記載したようにして遠心によりDNAを除去した後に溶液中に残存する放射能カウント;C:NaOHによって放出が開始される前におけるフェナントリジン(phenthridine)部位によって微粒子に結合したDNAについての初期放射能カウント;D:NaOHでのDNAの除去後に固体上に残存する放射能カウント。
図12は、実施例6に記載したごとくに合成されたフェナントリジニウム活性化カルボキシメチルセファロースビーズへの32P放射性同位体標識プラスミドDNA捕獲の効率のグラフである。A:合計DNA濃度を有する溶液中における初期放射能カウント;B:実施例6に記載したようにして遠心によりDNAを除去した後に溶液中に残存する放射能カウント;C:NaOHによって放出が開始される前におけるフェナントリジン部位によって微粒子に結合したDNAについての初期放射能カウント;D:NaOHでのDNAの除去後に固体上に残存する放射能カウント。
本発明のインターカレーター化合物は、多官能性(ビス)インターカレーターに対し、実質的にモノインターカレーターである。本発明によるモノインターカレーターは、種々の「鎖またはテール」(T)[ここに、TはR、R1、R2、R3、R4、W、X、YおよびZよりなり、前記した式において括弧で囲った鎖である]と組み合わされ、かつそれで官能性化された多重インターカレーターまたは置換インターカレーターを用いる用途に最も適し、これは、DNAおよびRNAへの高結合ならびに自己クエンチングの欠如および優れた輸送動態を提供する。代表的な「I」部分は図13に示す。
さらに、本発明はさらに実施例によって説明するが、これは図面の根拠を提供し、また、例示的なものであって、限定的なものではない。
実施例1
フェナントリジニウムトリアミン(PTA)24および前駆体中間体20〜23の合成
PTA24、すなわち本発明の化合物は、図14に模式的に示す手順により合成した。生成物24を得るのに用いた実験手法を説明する。
中間体21 出発中間体20、3,8ジアミノ6−フェニルフェナトリジン(25.0g、0.0876gモル)はアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company)(Milwaukee、WI)から入手し、アルゴン下、磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した3.0リットルの一首丸底フラスコに添加した。この容器に、乾燥ピリジン1.0リットルを撹拌しつつ添加した。得られた懸濁液の撹拌は、すべての固体が溶解するまで15分間継続した。触媒量のN,N−ジメチルアミノピリジン(1.07g、0.0086モル)を撹拌しつつこの溶液に添加した。次いで、無水酢酸(462g、4.9モル)を添加し、得られた反応混合物を8〜12時間還流した。次いで、反応混合物を冷却し、溶媒を真空中で除去した。生成物IIの精製には、2.0リットルの45/40/10/5酢酸エチル/ヘキサン/CH2Cl2CH3OH、続いて1.0リットルの40/40/10/10EtOAc/ヘキサン/CH2Cl2/CH3OHを用いて、シリカゲルカラム勾配溶離を行った。10.0mlずつの画分を収集し、適当な画分を再度合し、真空中で溶媒を除去した。次いで、粘性ガム様残渣を熱EtOH(220ml)に溶解し、0℃に冷却することによって沈殿させた。母液をデカンテーションし、200mlの新鮮なEtOH200mlを添加した。加熱することによって固体を再溶解し、−4℃で48時間結晶化させた。結晶を母液と第2の再結晶の両方から収集し、少量の冷EtOHで洗浄し、高真空下で数時間乾燥した。カラムクロマトグラフィーおよび2回の再結晶後の純粋生成物の単離した収率は32%であった。1NMR CD3OD(300MHz)9.1(d,1H,8.82Hz)、9.0(d,1H,8.75Hz)、8.08(s,1H)、7.95(s,1H)、7.92(d,1H,4.5Hz)、7.8(m,3H)、7.65(m,3H)、2.45(s,6H)、2.35(s,6H);13 NMR CD3OD(75.45MHz)174.5、163.7、145.3、142.1、140.6、139.9、134.4、133.8、130.8、130.6、129.8、127.3、125.9、125.6、124.8、27.1、正確な分子量(exact mass)C272334として、計算値453.1688、正確な分子量、実測値:453.1683;CH分析C272334として計算値C:71.51 H:5.11 N:9.27 実測値C:71.77 H:5.10 N:9.20
中間体22 中間体22は3,8ジアミノ−6−フェニルフェナントリジンのジアミドの第四級化についての文献の方法(Gaugain et al., Biochemistry, Vol.17, No.24, 1978, pp5071-5078)の変法により、ジアミド21から合成した。ジアミド21(10.5g、0.023モル)を、アルゴン下、磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した2.0リットルの丸底フラスコに入れた。1,3ジブロモプロパン(1.0リットル、9.86モル)をこのフラスコに添加し、得られた混合物を7時間還流した。溶液を一晩冷却し、沈殿を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄した。10.44g(68.7%)の粗製物質22が得られた。この物質をCH3OHから再結晶して5.3gのジアセチルブロマイド22が得られた。1H NMR CD3OD(300MHz)デルタ10.75(s,1H)、10.45(s,1H)、9.3(s,1H)、9.09(d,9.2Hz,1H)、9.04(d,9.2Hz,1H)、8.45(d,9.1Hz,2.2Hz,1H)、8.12(s,1H)、8.07(d,9.0Hz,1H)、7.95(m,3H)、7.85(m,3H)、5.0(t,9.0Hz,3H)、3.6(t,6.0Hz,2H)、2.65、2.38、7.75 13C NMR26DMSO[????](75.45MHz)デルタ169.9、169.3、163.8、142.1、139.9、134.2、131.5、130.5、129.5、128.4、125.9、125.4、123.6、122.3、121.6、119.0、107.7、55.7、30.7、24.5、24.2;正確な質量、計算値 C262932Br2遊離塩として(FAB+)490.1131 実測値490.1139;CH分析計算値C262932Br2として H:4.41 C:54.66 N:7.36 実測値H:4.25 C:54.65 N:7.30。
中間体23 中間体22(5.3g、0.0093モル)を磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250ml丸底フラスコに添加した。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつジエチレントリアミン(29.2g、0.283モル)を添加した。得られた透明溶液を窒素下で一晩加熱還流した。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注いだ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮した。さらに水50〜70mlを添加し、溶液を0℃まで冷却した。次いで、固体を濾過し、氷冷水で洗浄した。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させた。懸濁液の濾過の後、得られた固体を、熱エタノールから15分間で0℃まで冷却して再結晶した。また、第2濾液から放置によりまた、第1濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集した。次いで、これらの固体を合し、一晩の高真空後に最終生成物23(2.5g)を得た。1H NMR CD3OD(300MHz)デルタ9.2(s,1H)、9.05(d,1H)、8.95(d,1H)、8.4(ブロードs,2H)、8.3(ブロードs,1H)、7.9(ブロードm,3H)、7.7(ブロードm,2H)、5.1(ブロードm、1H)、3.9(ブロードs,3H)、3.45(ブロードm,2H)、3.85(ブロードm,2H)、2.5(ブロードm,3H)、2.3(ブロードm,3H);MS、計算値 遊離塩C303762として(FAB+)513 実測値:513。
生成物24 フェナントリジニウムトリアミン、PTA24の合成および精製は以下のプロトコルによって行った。トリアミン23(2.35g、0.0036モル)をメタノール75.0mlに溶解し、4N HCl 75mlを添加した。混合物を2時間還流し、冷却した。エタノールをこの溶液に添加し、得られた沈殿を濾過し、最小量の冷エタノールで洗浄した。濾液を再度濃縮し、新鮮なエタノールおよび濃塩酸を添加した。この得られた沈殿も濾過した。次に、この濾液を乾固近くまで濃縮し、Et2Oを添加し、固体を濾別した。次いで、最後に残存する濾過不能な残渣を濃塩酸に溶解し、EtOHで沈殿させた。この物質を濾過し、エタノールで洗浄し、前記手順からのすべての固体物質を合し、この物質を一晩高真空に付して合計2.03gの高親和性蛍光DNA染料PTA24を得た。1H NMR d6−DMSO(300MHz)、デルタ10.0(ブロードs,2H)、9.65(ブロードs,2H)、8.68(d,14.2Hz,2H)、8.35(ブロードs,2H)、7.75(m,4H)、7.65(s,1H)、7.55(d,9.2Hz,2H)、7.35(d,9.2Hz,2H)、6.28(s,1H)、4.5(ブロードs,2H)、4.0(ブロードs,8H)、3.4(ブロードs,2H)、3.0(ブロードs,2H)、2.3(ブロードm,2H);13C NMR d6−DMSO(75.45MHz)δ159.7、151.1、134.6、131.7、130.9、129.4、128.8、128.4、124.9、122.9、120.1、117.4、99.6、51.4、43.8、42.5、40.3、34.9、18.5;高分解能マススペクトル C26336(FAB+)として 計算値429.2767、実測値:429.2766;CH分析C26376Cl4・3H2Oとして 計算値H:6.89 C:49.61 N:13.35 実測値H:6.16;C:49.74;N:13.08
実施例2
ハイブリダイゼーションアッセイ
PTA24を用いて、標的オリゴヌクレオチドをその相補的パートナーで滴定する場合のハイブリダイゼーションを定量した。以下のプロトコルによる、このハイブリダイゼーションの検出についての、エチジウムブロマイド染色対PTA24の比較は図9に見い出すことができ、以下のプロトコルによる、エチジウムホモダイマー対PTA24の比較は図8に見い出すことができる。DNAの相補鎖(オリゴデオキシチミジル酸、d(pT)9およびオリゴデオキシアデニル酸(d(pA)9)はシグマ・ケミカル・カンパニー(Sigma Chemical Co.)(St. Louis, MO)から入手した。d(pA)9のストック溶液は0.05M トリス、0.2N NaCl、1MM EDTA、pH8.4で5ユニット/mlにて作成した。ポリAについては、ε=8.4AU/mM cmまたは8400M-1cm-1;従って、d(pA)9についての9塩基対では、εは75,600M-1cm-1である。次いで、このストック溶液を10倍希釈して、6.61×10-6Mまたは6.6μMのストックを得た。d(pT)。ストックを25ユニット/5.0mlにて作成し、同一緩衝液中でさらに希釈することなく滴定で用いた。ポリTについてのεは1塩基対につき8.15AU/mM cmもしくは8,150M-1cm-1であるか、あるいはオリゴ当たり73,350M-1cm-1であるので、オリゴストックの濃度はDNA分子中68μMであった。0.5mlのミクロセルを装備した日立F−4010蛍光光度計を用いて滴定を行って、十分に補正されたスペクトルならびに488〜550nm(534あたりが最適)の励起波長および600〜650nm(625あたりが最適)の発光波長が得られた。以下の増分にて、当量のd(pT)9を添加した:0.02、0.05、0.080、0.150、0.300、0.500、0.700、1.00、2.00、5.00当量。滴定曲線における各試料は、最初のd(pA)9ストックを10×1.0mlアリコートに分けることによって個々に調製した。次いで、相補物の添加は、d(pT)9ストックの適量(各々、2、5、8、15、30、50、70、100、200および500μl)を10アリコートのシリーズの各々にマイクロピペットで加えることによって達成した。2種の相補鎖の暫時増大するモル比を有する各アリコートを室温にて15分間インキュベートし、0.05Mトリス、0.2N NaCl、1mM EDTA、pH8.4緩衝液中の染料の154μM溶液の20.0μlアリコートとして染料を添加した。これは、相補的オリゴでの飽和状態における1/20の染料/DNAb.p.比に対応する。同一ストック溶液から種々の増分の添加を用いるため、染料およびオリゴの総濃度は飽和プロットにおいて変化する。さらに15分のインキュベーションの後、次いで、相対的蛍光強度を625nmで読み、記録して、標準曲線を得たが、これは、これらの条件下でのdsDNAハイブリダイゼーションまたは標的配列の量に直接比例している。次いで、バックグラウンド蛍光、または最初の残存蛍光を、同一グラフ上の種々の滴定曲線の比較のためすべての曲線について定数として差し引いた。
実施例3
ゲル電気泳動適用
アガロースゲルを泳動させて、エチジウムブロマイド(Aldrich Chemical Co., Milwaukee, WI)、エチジウムホモダイマー−1(Molecular Probes, Cat. # E 1169, Eugene, Oregon)、およびPTA24染色剤の染色強度を比較した。7mlのストック中2.1mgのプラスミドpBR322を、10×React2緩衝液2mlを含むBAMH制限酵素1mlと共に37℃で1時間インキュベートし、10mlの水で合計20mlまで希釈した。次いで、この混合物を用いて、各バイアルにつき6ml当たり0.63mgにて、ニック処理したpBR322プラスミドの3ストックを調製した。これらのストックの各々をさらに水および20%グリセロールで希釈して、全12ストックの各々につき、DNA塩基対に対する染料の比を1:4とし、20ng/ml、800pg/ml、160pg/mlおよび40pg/mlの最終DNAストックとした。各ストックの5mlアリコートをアガロースゲルの12の別々のレーンに負荷し、0.01mM EDTA緩衝液を含む4mMトリス、pH8.2にて電気泳動を30分間行った。次いで、該ゲルを取り出し、通常のゲルボックス中、紫外光に暴露して写真を取った。
実施例4
インターカレーター活性化カルボキシメチルスチレン微粒子捕獲試薬の合成についてのプロトコル
インターカレーター誘導体化固相微粒子(MP)捕獲試薬の合成は、以下に記載したスキームにより達成され、以下の方法によって行った:
0.275±μm微粒子(Seradyne, Indianapolis, IN)の45アリコートを4mlバイアルに入れ、Bio-Rex 501-Dイオン交換混合ベッド樹脂(Bio-Rad, Richmond, CA)を用いて、界面活性剤を交換した。2時間穏かに振盪した後、減圧捕集チャンバーを装備した粗フリットガラス漏斗を用いることによって樹脂を混合物から濾過して取り出した。試料を10重量%固形物のMP濃度まで希釈した。反応性カルボン酸の合計当量を販売業者の滴定仕様から計算した。
スルホN−ヒドロキシスクシンイミド(Pierce, Rockford, IL)のストック溶液は水中11mg/ml(20mM)にて作成し、EDAC(Sigma Chemical Co., St.Louis, MO)のストック溶液は水中10mg/ml(5mM)にて作成した。5当量のEDAC(290μlストック)、続いて5.0当量のスルホN−ヒドロキシスクシンイミド(330μl)をカルボキシ微粒子反応混合物に添加した。この混合物を室温で2時間インキュベートし、次いで、2.0モル当量のPTA24(4mg)を、pH8.0 0.1N NaCl 0.1N Piリン酸緩衝液中8mg/400μl、即ち2.0mg/100μlの濃度にて添加した。N−ヒドロキシスクシンイミド(Pierce)は、もしそれをDMF(ジメチルホルムアミド)にまず溶解するのであれば、スルホN−ヒドロキシスクシンイミドの代わりに置き換えることができ、前記したごとくにアリコートできる。24時間で反応を完結させた後、次いで、溶液が清澄化し、もはや染料が試料から抽出されなくなるまで、遠心、母液の除去、および再懸濁の何回かの試行によって遊離染料を除去した。次いで、精製した捕獲試薬を水中2〜4%固形物のストックまで希釈した。
本実施例の一般的模式的表示は図15に示す。
実施例5
固相DNA捕獲
CM(カルボキシ修飾)Sepharoseは、エタノール/水の混合液中にて、Sigma Chemical Co.(St. Louis, MO)から入手した。溶液は、長時間放置した際に固体および液体部分によって占められる合計容量に基づいて固体50%と見積もられた。次いで、この懸濁液を均一に混合し、固体10%に希釈した。このストック200μlを取り出し、0.12meq/グラムと計算され、これは酸が全体で0.012meqであった。EDACおよびN−ヒドロキシスクシンイミドのストックを調製し、5.0当量の各活性化試薬をこの懸濁液に添加した。この調製には、13.2mg(1.32ml中)HOSucおよび11.25mgEDAC(1.02ml中)ならびに合計8.0mgのPTA24インターカレーターを用いた。2〜24時間のインキュベーションの後、次いで、もはや希釈に際して固体から着色物が取り出されなくなるまで、反復して洗浄および穏かな遠心工程を行うことによって該懸濁液を清浄化させた。水中固体10%にてストックを調製した。PTA24修飾および非修飾固相と共に対照を泳動させ、非誘導体化物質に関しては起こったDNAの非特異的捕獲は最小限であったことに注意されたい。
実施例6
インターカレーター修飾固相によるDNA捕獲についてのプロトコル
1.50μlの活性化微粒子を1.5mlのエッペンドルフに入れる。
2.150μlのPBSおよび32Pで末端標識した1〜20uの5.0kb線状化プラスミドを添加する。別法として、1〜50μlの生物学的試料またはもう1つの精製したDNAを添加する。
3.室温で1時間回転することによって混合する。
4.5000rpmで5分間遠心することによって微粒子をペレット化する。
5.200μlのPBSで1回または2回洗浄する。
6.50μの0.5M NaOHを添加し室温で15分間混合することによってDNAを放出させる。
7.遠心し、上清を収集する。この上清は放出されたDNAを含有している。
DNA捕獲の効率は、前記したプロトコルにおける32P放射性同位体標識プラスミドDNAを用いて測定した。結果は、実施例4で調製したインターカレーター修飾ポリスチレン微粒子を用いている図11、および実施例5で調製したインターカレーター修飾CMSepharoseビーズを用いている図12で見い出される。データは、インターカレーター修飾固相へのDNA結合は特異的であって、インターカレーター24の固相への共有結合によって誘導されたことを示す。
実施例7
ニワトリ赤血球核(CEN)のフローサイトメトリー実験におけるエチジウムホモダイマーおよびフェナントリジニウムトリアミン24の相対的染色強度
プロトコル:NRBC染料を含まないもの、及び1μg/ml濃度でNRBC染料を含むものであって40℃で予備加温したWBC DIL1.0mlに、2つのイン−ハウス(in−house)ドナーからの全血試料50μlおよび3μlのCEN懸濁液を添加し、混合し、FACScanTMに導入し、20”の読みを得た。ニワトリ赤血球核(CEN)を用いて、FL3染色の明るさを測定した(CENの平均FL3)。用いた全血試料は約4〜5時間経過のものであった。この実験についてのデータは図1〜6に示す。
実施例8
エチジウムホモダイマーに対するフェナントリジニウムトリアミン24染料濃度を減少させたときの性能の比較
エチジウムホモダイマーに対するPTA24染料の濃度の減少の効果(図10A−F)は以下のごとくに測定した:
方法:染料の濃度と、FL1対FL2ドットプロット上でのUL象限におけるFL2+事象のパーセントとの間の相関を示すように、実験を設計した。用いたWBC DILは、1リットル当たり、0.5%重量/容量の塩化アンモニウム、0.075%容量のホルムアルデヒド、0.01%重量/容量のサポニン、0.01%重量/容量の重炭酸カリウム、およびpH約6.0であって約270mOsmの重量オスモル濃度である20mM酢酸緩衝液を含有するものであった。NRBC染料を含まないもの及び種々の濃度(0.25、0.50、0.75および1.0μg/ml)のNRBC染料を含む40℃で予備加温したWBC DIL1.0mlに、2つのイン−ハウスドナー各々からの全血試料50μlを添加し、混合し、FACScanTMに導入し、20”の読みを得た。ニワトリ赤血球核(CEN)懸濁液を用いて、FL3染色の明るさ(CENの平均FL3)を測定した。本実験で用いた全血試料は約6時間経過のものであった。
CEN DNAはPTA24無くしてバックグラウンドから実質的に区別できず(図10B)、染料濃度はエチジウムホモダイマーのそれの75%まで減少させることができ(図5)、バックグラウンドからの許容できる分離をなお維持する(図10F)ことが観察された。かかる減少は、非特異的結合の有意な減少および染料使用における実質的節約に導くことができる。
実施例9
Coulter Elite TM フローサイトメーターにおける染料に対する生存性
細胞単離プロトコル: フィコール単離した細胞の各試験管を以下のごとくに処理した:0.1%アジ化ナトリウムおよび1.0%アルブミンを含むPBS(Sigma catalogue#1000-3)、比重1.119のフィコール(Sigma Histopague catalogue #1119-1)。
10mlの全血(EDTA抗凝固剤)を10mlのPBSWで希釈した。4つの15ml円錐底試験管中にて、希釈血液5mlをフィコール5mlに載置した。該試験管を400×Gで30分間回転させた。リンパ球、単球、顆粒球および血小板を含有する界面層を吸引し、試験管を300×Gで6分間遠心することによって5mlPBS中で1回洗浄した。細胞ペレットをPBSに再懸濁し、細胞を計数し、1ml当たり8.5×106細胞に調整した。
細胞染色プロトコル
染料溶液:
PTA24を0.1%アジ化ナトリウムを含むPBSに溶解することによって作成したPTA24−ストック溶液10ug/ml
プロピジウムイオダイド(propidium iodide)(P.I.)を0.1%アジ化ナトリウムを含むPBSに溶解することによって作成したP.I.−ストック溶液0.5mg/ml
P.I.染色
12×75mm試験管において、117.6μlの細胞を14.7μlのP.I.ストック染料溶液と穏やかに混合した。20秒間後、該試験管をCoulter Elite TMフローサイトメーターに取り付け、データを収集した。
Sakaiらによる「Discrimination of Viable and Non-Viable Cells Using Prodidium Iodide in Two Color Immunofluore scence」(Cytometry, Vol.8, 1987, pp.413-420)からの方法を用いた。
PTA24染色:
12×75mm試験管中、23.5μl細胞をPTA24ストック染料溶液76μlと穏やかに混合した。20秒後、該試験管をCoulter Elite TMフローサイトメーターに取り付け、データを収集した。
トリパンブルー(Trypan Blue)染色
12×75mm試験管中、トリパンブルーの作用溶液5μlおよび細胞5μlを穏やかに混合し、標準的な白色光照明を用いてメハサイトメーター(mehacytometer)で細胞を計数した。最小500細胞を染色から3分間以内に計数した。
Mishell and ShiigiによるSelected Methods Immunology, 1980, pp.16〜17からの方法を用いた。
フローサイトメータープロトコル:EliteTMフローサイトメーター(CoulterElectronics, Inc.)で分析した細胞
488nmにての出力15mWのアルゴンレーザーで試料を励起した。データは、赤血球細胞、血小板および夾雑物を排除するサイズおよび粒度をベースとして、選別した。未染色細胞を対照として用いて、選別した分布の直線染料蛍光(linear dye fluorescence)を分析した。陽性事象(死滅した細胞)のパーセントおよび死滅した細胞分布の平均蛍光を記録した。
Figure 0003856463
実施例10
化合物25の合成
磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した50mlの丸底フラスコに化合物22(0.075g、0.00013モル)を添加した。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(10ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつトリス(2−アミノエチル)アミン(1.016g、0.00518モル)を添加した。得られた透明溶液を窒素下で一晩加熱還流した。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注いだ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮した。さらに50〜75mlの水を添加し、溶液を0℃まで冷却した。次いで、固体を濾過し、氷冷水で洗浄した。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させた。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶した。また、第2濾液から放置して、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって第2結晶を収集した。次いで、これらの固体を合し、一晩の高真空の後、最終生成物23(2.5g)が得られた。次いで、物質を次の工程である加水分解に送った。
前記からのアミン残渣を10.0mlのメタノールに溶解し、4N HCl 15mlを添加した。混合物を2時間還流し、冷却した。エタノールをこの溶液に添加し、得られた沈殿を濾過し、最小量の冷エタノールで洗浄した。濾液を再度濃縮し、新鮮なエタノールおよび濃塩酸を添加した。この得られた沈殿を濾過した。次に、この濾液を乾固近くまで濃縮し、Et2Oを添加し、固体を濾別した。次いで、最後に残存する濾過不可能な残渣を濃塩酸に溶解させ、EtOHで沈殿させた。この物質を濾過し、エタノールで洗浄し、前記手順からの固体物質を合し、この物質を一晩の高真空に付して、高親和性蛍光DNA染色フェナントリジニウムアミン誘導体25を得た。高分解能質量分析C28387(FAB+)として計算値472.3189、実測値:472.3191
化合物25の構造式は図16に示す。
実施例11
化合物26の合成
磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した50mlの丸底フラスコに中間体22(0.2g、0.406ミリモル)を添加した。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(10ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ1,4ビスアミノ(3−アミノプロピル)ピペラジン(3.3g、16.26ミリモル)を添加した。得られた透明溶液を窒素下で一晩加熱還流した。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注いだ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮した。さらに50〜75mlの水を添加し、溶液を0℃まで冷却した。次いで、固体を濾過し、氷冷水で洗浄した。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させた。懸濁液を濾過した後、得られた固体を熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶した。また、第2濾液から放置により、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって第2の結晶を収集した。次いで、これらの固体を合し、一晩の高真空の後、ジアミンアミン生成物が得られた。次いで、物質を次の工程の加水分解に送った。
前記からのアミン残渣を10.0mlのメタノールに溶解し、4N HCl 15mlを添加した。混合物を2時間還流し、冷却した。エタノールをこの溶液に添加し、得られた沈殿を濾過し、最小量の冷エタノールで洗浄した。濾液を再度濃縮し、新鮮なエタノールおよび濃塩酸を添加した。この得られた沈殿を濾過した。次に、この濾過を乾固近くまで濃縮し、Et2Oを添加し、固体を濾別した。次いで、最後に残存する濾過不可能な残渣を濃塩酸に溶解させ、EtOHで沈殿させた。この物質を濾過し、エタノールで洗浄し、前記手順からの固体物質を合し、この物質を一晩の高真空に付して、高親和性蛍光DNA染色フェナントリジニウムアミン誘導体26を得た。質量分析C26305(FAB+)として計算値412、実測値:412
化合物26の構造式を図16に示す。
実施例12
化合物27の合成
磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した50mlの丸底フラスコに中間体22(0.06g、0.12ミリモル)を添加した。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(10ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつピペラジン−1−カルボキシアルデヒド(1.37g、12.0ミリモル)を添加した。得られた透明溶液を窒素下で一晩加熱還流した。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注いだ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮した。さらに50〜75mlの水を添加し、溶液を0℃まで冷却した。次いで、固体を濾過し、氷冷水で洗浄した。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させた。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、0℃で15分間冷却するに際し、熱エタノールから再結晶した。また、第2濾液から放置により、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって第2の結晶を収集した。次いで、これらの固体を合し、一晩の高真空の後、ジアミンアミン生成物が得られた。次いで、物質を次の工程の加水分解に送った。
前記からのアミン残渣を10.0mlのメタノールに溶解し、4N HCl 15mlを添加した。混合物を2時間還流し、冷却した。エタノールをこの溶液に添加し、得られた沈殿を濾過し、最小量の冷エタノールで洗浄した。濾液を再度濃縮し、新鮮なエタノールおよび濃塩酸を添加した。この得られた沈殿を濾過した。次に、この濾液を乾固近くまで濃縮し、Et2Oを添加し、固体を濾別した。次いで、最後に残存する濾過不可能な残渣を濃塩酸に溶解させ、EtOHで沈殿させた。この物質を濾過し、エタノールで洗浄し、前記手順からの固体物質を合し、この物質を一晩の高真空に付して、高親和性蛍光DNA染色フェナントリジニウムアミン誘導体27を得た。質量分析 C32447(FAB+)として計算値526、実測値:526
化合物27の構造式を図16に示す。
実施例13
化合物28a−42aおよびその関連化合物の合成
化合物28a42aおよびその関連化合物の一般的合成の反応スキームは図17に示す。
一般に、磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに中間体22(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ適当なアミン(0.283ミリモル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから15分間で0℃まで冷却して再結晶する。また、第2濾液から放置により、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって第2の結晶収集する。次いで、これらの固体を合し、反応を行うのに用いたアミンに応じた最終生成物が得られ、一晩の高真空に付す。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
それら対応する出発アミンから得ることができる生成物を以下にリストする。
化合物28aを得るための4−アミノ−1−ベンジルピペリジン
化合物29aを得るためのスペルミン
化合物30aを得るためのピリジン
化合物31aを得るための2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロリジン
化合物32aを得るための1−(2−アミノエチル)ピロリジン
化合物33aを得るための1−(2−アミノエチル)ピペリジン
化合物34aを得るための2−(2−アミノエチル)ピリジン
化合物35aを得るための1−(2−アミノエチル)ピペラジン
化合物36aを得るための4−(2−アミノエチル)モルホリン
37aを得るための1−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン
38aを得るための4−(アミノメチル)ピペリジン
39aを得るための2−(アミノメチル)ピリジン
40aを得るためのアニリン
41aを得るための1−(3−アミノプロピル)イミダゾール
42aを得るための4−(3−アミノプロピル)モルホリン。
用いる出発アミド28a−42aに応じて、最終生成物28b42bの合成および精製は以下の一般的な方法によって行うことができる。適当なアミド(0.0036モル)を75.0mlのメタノールに溶解し、4N HCl 75mlを添加する。混合物を2時間還流し、冷却する。エタノールをこの溶液に添加し、得られた沈殿を濾過し、最小量の冷エタノールで洗浄する。濾液を再度濃縮し、新鮮なエタノールおよび濃塩酸を添加する。この得られた沈殿を濾過する。次に、この濾液を乾固近くまで濃縮し、Et2Oを添加し、固体を濾別する。次いで、最後に残存する濾過不可能な残渣を濃塩酸に溶解させ、EtOHで沈殿させた。この物質を濾過し、エタノールで洗浄する。前記手順からのすべての固体物質を合し、一晩の高真空に付して、前記した用いるアミンに応じた高親和性蛍光DNA染料1b−15bを得る。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
その対応する出発アミンから得ることができる生成物を以下にリストする。
生成物28bを得るためのアミド28a
生成物29bを得るためのアミド29a
生成物30bを得るためのアミド30a
生成物31bを得るためのアミド31a
生成物32bを得るためのアミド32a
生成物33bを得るためのアミド33a
生成物34bを得るためのアミド34a
生成物35bを得るためのアミド35a
生成物36bを得るためのアミド36a
生成物37bを得るためのアミド37a
生成物38bを得るためのアミド38a
生成物39bを得るためのアミド39a
生成物40bを得るためのアミド40a
生成物41bを得るためのアミド41a
生成物42bを得るためのアミド42a
実施例14
化合物50およびその関連化合物の合成
化合物50およびその前駆体の一般的合成の反応スキームは図18に示す。
P.L.Southwick and A.S. Waggoner et al.(米国特許第4,981,977号)またはErnst et al., Cytometry, 10, 1989, pp.3-10に見い出されるごとき方法を適用することによって、アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company(Milwaukee, WI))からの2−メチルベンザチアゾール43を、ヨウ化メチルを用いてアルキル化して化合物44を得る。化合物45はアルドリッチ・ケミカル・カンパニーから得られ、これを、Gaugain, et al., Biochemistry, Vol.17, No.24, 1978, pp.5071-5078の方法を適用することにより、3−ブロモ−1−プロパノール(やはり、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから得られる)と反応させる。化合物4446との縮合は、Hamer, Francisの“Heterocyclic Compounds, Cyanine Dyes and Related Compounds, Wiley, 1964, pg.37”に見い出される方法を適用することによって行い、化合物47を得る。次いで、化合物48は、Wiberg et al., J. Am. Chem. Soc., 92(3), 1970, pp.553-564に見い出される方法を用いることによって、アルコールをトシレートに変換することにより得ることができる。次いで、トシレート48を、Wilt, J., J. Org. Chem., 35(8), 1970, pp.2803-2806の方法により、臭化ナトリウムでの求核置換反応によりブロマイドまで変換して、化合物49を得る。別法として、Hooz, J. et al., Can. J. Chem.,46, 1968, pp.86-87で提供されているような一段階法が可能である。次いで、化合物49を以下の手法によってジエチレントリアミン(アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手可能)と反応させることができる。
磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物49(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できるジエチレントリアミン(0.283)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから15分間で0℃に冷却して再結晶する。また、第2濾液から放置により、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、最終生成物50が得られ、これを一晩の高真空に付す。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
化合物49のアミン誘導体は以下のごとくに合成できる。磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物49(0.0081ミリモル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できる以下のリストから選択される適当なアミン(0.283モル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶する。また、第2濾液から放置により、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、最終生成物49a49oが得られ、これを一晩の高真空に付す。
その対応するアミンから得られる生成物を以下にリストする。
49aを得るための4−アミノ−1−ベンジルピペリジン
49bを得るためのスペルミン
49cを得るためのピリジン
49dを得るための2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロリジン
49eを得るための1−(2−アミノエチル)ピロリジン
49fを得るための1−(2−アミノエチル)ピペリジン
49gを得るための2−(2−アミノエチル)ピリジン
49hを得るための1−(2−アミノエチル)ピペラジン
49iを得るための4−(2−アミノエチル)モルホリン
49jを得るための1−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン
49kを得るための4−(アミノメチル)ピペリジン
49lを得るための2−(アミノメチル)ピリジン
49mを得るためのアニリン
49nを得るための1−(3−アミノプロピル)イミダゾール
49oを得るための4−(3−アミノプロピル)モルホリン
当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
化合物49a49oの構造は前記した一般的方法から明確であるので、それらの構造は示さない。
実施例15
化合物55および55a−55bの合成
化合物5555aおよびその前駆体の一般的合成の反応スキームは図19に示す。化合物55a55pの構造式は図20に示す。
2−メチルベンザチアゾール43はアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company(Milwaukee, WI))から得られる。Gaugain, et al., Biochemistry, 17(24), 1978, 5071-5078に見い出されるごとき方法を適用することにより、3−ブロモ−1−プロパノールを用いて、これをアルキル化して化合物51を得る。化合物45はアルドリッチ・ケミカル・カンパニーから得られ、これを、Gaugain, et al., Biochemistry, 17(24), 1978, 5071-5078に見い出だされるごとき方法を適用することにより、3−ブロモ−1−プロパノール(やはり、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから得られる)と反応させる。化合物5152との縮合は、Hamer, Francis,“Heterocyclic Compounds, Cyanine Dyes and Related Compounds, Wiley, 1964, pg.37”に見い出される方法を適用することによって行い、化合物52を得る。次いで、化合物53は、Wiberg, k. et al., J. Am. Chem. Soc., 92(3), 1970, pp. 553-564に見い出されるごとき方法を用いることによって、アルコールをトシレートに変換することにより得られる。次いで、トシレート53を、Wilt, J., J. Org. Chem. , 35(8), 1970, pp.2803-2806の方法により、臭化ナトリウムでの求核置換反応を介してブロマイドまで変換して、化合物54を得る。
別法として、Hooz, J. et al., Can. J. Chem., 46, 1968, pp.86-87で提供されるような一段法が可能である。
次いで、化合物54を以下の方法によってジエチレントリアミンまたは他の適当なアミン(アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手可能)と反応させて、化合物54a54pを得ることができる。
磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物54(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できるジエチレントリアミンまたは他の適当な塩基(0.283モル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶する。また、第2濾液から放置により、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、最終生成物9a−pが得られ、これを一晩の高真空に付す。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
試薬および溶媒の比率を一定に保つ限り、当業者によく知られた比率および割合の方法を用いて、試薬量をスケールアップまたはスケールダウンすることができる。
その対応する出発アミンから得られる生成物を以下にリストする。
化合物54aを得るためのジエチレントリアミン
化合物54bを得るための4−アミノ−1−ベンジルピペリジン
化合物54cを得るためのスペルミン
化合物54dを得るためのピリジン
化合物54eを得るための2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロリジン
化合物54fを得るための1−(2−アミノエチル)ピロリジン
化合物54gを得るための1−(2−アミノエチル)ピペリジン
化合物54hを得るための2−(2−アミノエチル)ピリジン
化合物54iを得るための1−(2−アミノエチル)ピペラジン
化合物54jを得るための4−(2−アミノエチル)モルホリン
54kを得るための1−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン
54lを得るための4−(アミノメチル)ピペリジン
54mを得るための2−(アミノメチル)ピリジン
54nを得るためのアニリン
54oを得るための1−(3−アミノプロピル)イミダゾール
54pを得るための4−(3−アミノプロピル)モルホリン
実施例16
化合物58および58a−58pの合成
化合物5858aおよびその前駆体の一般的合成の反応スキームは図21に示す。化合物58a58pの構造式は図22に示す。
2−メチルベンザチアゾール43はアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company)(Milwaukee, WI))から得られる。Gaugain, et al. Biochemistry, Vol,17, No.24, 1978, pp.5071-5078の方法を適用することにより、3−ブロモ−1−プロパノールを用いて、これをアルキル化して化合物51が得られる。化合物45はアルドリッチ・ケミカル・カンパニーから得られ、これを、Southwick et al.(米国特許第4,981,977号、1991年1月1日)またはErnst et al., Cytometry, 10, 1989, pp.3-10に見い出される方法を用いて、ヨウ化メチル(やはり、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから得られる)と反応させて、化合物55を得る。化合物5155との縮合は、Hamer, Francis,“Heterocyclic Compounds, Cyanine Dyes and Related Compounds, Wiley, 1964, pg.37”に見い出されるごとき方法を適用することによって行い、化合物56を得る。次いで、化合物57は、Wiberg, k. et al., J. Am. Chem. Soc., 92(3), 1970, pp.553-564に見い出されるごとき方法を用いることによって、アルコールをトシレートに変換することにより得られる。次いで、トシレート57を、Wilt, j., J. Org. Chem. , 35(8), 1970, pp.2803-2806)の方法により、臭化ナトリウムでの求核置換反応を介してブロマイドまで変換して、化合物58を得る。
別法として、Hooz, J. et al. (Can. J. Chem., 46, 1968, pp.86-87)で提供されているような一段階法も可能である。
化合物58を以下の ようにしてジエチレントリアミンまたは他の適当なアミン(アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手可能)と反応させることができる。
磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物58(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できるジエチレントリアミンまたは他の適当な塩基(0.283モル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶する。また、第2濾液から放置により、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、最終生成物58a58pが得られ、これを一晩の高真空に付す。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。試薬および溶媒の比率を一定に保つ限り、当業者によく知られた比率および割合の方法を用いて、試薬量をスケールアップまたはスケールダウンすることができる。
その対応するアミンから得られる生成物を以下にリストする。
化合物58aを得るためのジエチレントリアミン
化合物58bを得るための4−アミノ−1−ベンジルピペリジン
化合物58cを得るためのスペルミン
化合物58dを得るためのピリジン
化合物58eを得るための2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロリジン
化合物58fを得るための1−(2−アミノエチル)ピロリジン
化合物58gを得るための1−(2−アミノエチル)ピペリジン
化合物58hを得るための2−(2−アミノエチル)ピリジン
化合物58iを得るための1−(2−アミノエチル)ピペラジン
化合物58jを得るための4−(2−アミノエチル)モルホリン
58kを得るための1−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン
58lを得るための4−(アミノメチル)ピペリジン
58mを得るための2−(アミノメチル)ピリジン
58nを得るためのアニリン
58oを得るための1−(3−アミノプロピル)イミダゾール
58pを得るための4−(3−アミノプロピル)モルホリン
実施例17
化合物64およびその関連化合物の合成
化合物64およびその前駆体の一般的合成の反応スキームは図23に示す。
2−メチルベンゾオキサゾール59はアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company(Milwaukee, WI))から得られる。Southwick et al.(米国特許第4,981,977号、1991年1月1日)またはErnst et al., Cytometry, 10, 1989, pp.3-10に見い出されるごとき方法を用い、ヨウ化メチルを用いて、これをアルキル化して化合物60が得られる。化合物45はアルドリッチ・ケミカル・カンパニーから得られ、これを、Gaugain, et al., Biochemistry, Vol.17, No.24, 1978, pp.5071-5078の方法を適用することにより、3−ブロモ−1−プロパノール(やはり、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから得られる)と反応させる。化合物6046との縮合は、Hamer, Francis, “Heterocyclic Compounds, Cyanine Dyes and Related Compounds, Wiley, 1964, pg.37”に見い出される方法を適用することによって行い、化合物61を得る。次いで、化合物62は、Wiberg, k. et al., J. Am. Chem. Soc., 92(3), 1970, pp.553-564に見い出されるごとき方法を用いることによって、アルコールをトシレートに変換することにより得られる。次いで、トシレート62を、Wilt, J., J. Org. Chem. , 35(8), 1970, pp.2803-2806によって記載されている方法により、臭化ナトリウムでの求核置換反応を介してブロマイドまで変換して、化合物63を得る。
別法として、Hooz, J. et al. Can. J. Chem., 46, 1968, pp.86-87に提供されているような一段階法も用い得る。
化合物63を以下の方法によってジエチレントリアミン(アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手可能)と反応させることができる。
磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物63(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できるジエチレントリアミン(0.283モル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶する。また、第2濾液から放置により、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、最終生成物64が得られ、これを一晩の高真空に付す。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
化合物63のアミン誘導体は以下のごとくに合成することができる。磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物63(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できる以下のリストから選択される適当なアミン(0.283モル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶する。また、第2濾液から放置により、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、最終生成物30a−30oが得られ、これを一晩の高真空に付す。
その対応するアミンから得られる生成物を以下にリストする。
63aを得るための4−アミノ−1−ベンジルピペリジン
63bを得るためのスペルミン
63cを得るためのピリジン
63dを得るための2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロリジン
63eを得るための1−(2−アミノエチル)ピロリジン
63fを得るための1−(2−アミノエチル)ピペリジン
63gを得るための2−(2−アミノエチル)ピリジン
63hを得るための1−(2−アミノエチル)ピペラジン
63iを得るための4−(2−アミノエチル)モルホリン
63jを得るための1−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン
63kを得るための4−(アミノメチル)ピペリジン
63lを得るための2−(アミノメチル)ピリジン
63mを得るためのアニリン
63nを得るための1−(3−アミノプロピル)イミダゾール
63oを得るための4−(3−アミノプロピル)モルホリン
当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。加水分解は必要ないことに注意されたい。
化合物63a63oの構造は前記した一般的方法から明確であるので、その構造は示さない。
実施例18
化合物68および68a−68pの合成
化合物6868aおよびその前駆体の一般的合成の反応スキームは図24に示す。化合物68a68pの構造式は図25に示す。
2−メチルベンゾオキサゾール59はアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company(Milwaukee, WI))から得られる。Gaugain, et al.,Biochemistry, Vol.17, No. 24, 1978, pp.5071-5078の方法を適用することにより、3−ブロモ−1−プロパノールを用い、それをアルキル化して化合物65を得る。化合物45はアルドリッチ・ケミカル・カンパニーから得られ、これを、Gaugain, et al.,Biochemistry, Vol. 17, No.24, 1978, pp.5071-5078に見い出されるごとき方法を適用することにより、3−ブロモ−1−プロパノール(やはり、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから得られる)と反応させる。化合物6546との縮合は、Hamer, Francis,“Heterocyclic Compounds, Cyanine Dyes and Related Compounds, Wiley, 1964, pg.37”に見い出される方法を適用することによって行い、化合物60を得る。次いで、化合物67は、Wiberg, K. et al.,J. Am. Chem. Soc., 92(3), 1970, pp.553-564に見い出されるごとき方法を用いることによって、アルコールをトシレートに変換することにより得られる。次いで、トシレート67を、Wilt, J., J. Org. Chem., 35(8), 1970, pp.2803-2806の方法により、臭化ナトリウムでの求核置換反応を介してブロマイドまで変換して、化合物68を得る。
別法として、Hooz, J. et al.,Can. J. Chem., 46, 1968, pp.86-87で提供されているような一段階法も用いることができる。
次いで、化合物68を以下の手法によってジエチレントリアミンまたは他の適当なアミン(アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手可能)と反応させることができる。
磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物68(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できるジエチレントリアミンまたは他の適当なアミン(0.283モル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶する。また、第2濾液から放置により、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、最終生成物68aが得られ、これを一晩の高真空に付す。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
試薬および溶媒の比率を一定に保持する限り、当業者によく知られた比率および割合の方法を用いて、試薬量のスケールアップまたはスケールダウンを行うことができる。
その対応するアミンから得られる生成物を以下にリストする。
化合物68aを得るためのジエチレントリアミン
化合物68bを得るための4−アミノ−1−ベンジルピペリジン
化合物68cを得るためのスペルミン
化合物68dを得るためのピリジン
化合物68eを得るための2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロリジン
化合物68fを得るための1−(2−アミノエチル)ピロリジン
化合物68gを得るための1−(2−アミノエチル)ピペリジン
化合物68hを得るための2−(2−アミノエチル)ピリジン
化合物68iを得るための1−(2−アミノエチル)ピペラジン
化合物68jを得るための4−(2−アミノエチル)モルホリン
68kを得るための1−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン
68lを得るための4−(アミノメチル)ピペリジン
68mを得るための2−(アミノメチル)ピリジン
68nを得るためのアニリン
68oを得るための1−(3−アミノプロピル)イミダゾール
68pを得るための4−(3−アミノプロピル)モルホリン
実施例19
化合物71および71a−71pの合成
化合物7171aおよびその前駆体の一般的合成の反応スキームは図26に示す。化合物71a71pの構造式は図27に示す。
2−メチルベンゾオキサゾール59はアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company(Milwaukee, WI))から得られる。化合物13を得るためのGaugain, et al. ,Biochemistry, Vol.17, No.24, 1978, pp.5071-5078に見い出されるごとき方法を適用することにより、3−ブロモ−1−プロパノールを用い、それをアルキル化して化合物65を得る。化合物45はアルドリッチ・ケミカル・カンパニーから得られ、これを、Southwick et al.(米国特許第4,981,977号、1991年1月1日)またはErnst et al., Cytometry, 10, 1989, pp.3-10に見い出される方法を適用することにより、ヨウ化メチル(やはり、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから得られる)と反応させて、化合物55を得る。化合物6555との縮合は、Hamer, Francis, “Heterocyclic Compounds, Cyanine Dyes and Related Compounds, Wiley, 1964, pg.37”に見い出される方法を適用することによって行い、化合物69を得る。次いで、化合物70は、Wiberg, K. et al., J. Am. Chem. Soc., 92(3), 1970, pp.553-564に見い出されるごとき方法を用いることによって、アルコールをトシレートに変換することにより得られる。次いで、トシレート70を、Wilt, J., J. Org. Chem., 35(8), 1970, pp.2803-2806の方法により、臭化ナトリウムでの求核置換反応を介してブロマイドまで変換して、化合物20を得る。
別法として、Hooz, J. et al.,Can. J. Chem., 46, 1968, pp.86-87に提供されているような一段階法も用い得る。次いで、化合物70を以下の方法によってジエチレントリアミンまたは他の適当なアミン(アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手可能)と反応させることができる。
磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物71(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できるジエチレントリアミンまたは他の適当なアミン(0.283モル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却することにより再結晶する。また、放置により第2濾液から、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、最終生成物71a71pが得られ、これを一晩の高真空に付す。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
試薬および溶媒の比率を一定に保持する限り、当業者によく知られた比率および割合の方法を用いて、試薬量のスケールアップまたはスケールダウンを行うことができる。
その対応するアミンから得られる生成物を以下にリストする。
化合物20aを得るためのジエチレントリアミン
化合物20bを得るための4−アミノ−1−ベンジルピペリジン
化合物20cを得るためのスペルミン
化合物20dを得るためのピリジン
化合物20eを得るための2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロリジン
化合物20fを得るための1−(2−アミノエチル)ピロリジン
化合物20gを得るための1−(2−アミノエチル)ピペリジン
化合物20hを得るための2−(2−アミノエチル)ピリジン
化合物20iを得るための1−(2−アミノエチル)ピペラジン
化合物20jを得るための4−(2−アミノエチル)モルホリン
20kを得るための1−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン
20lを得るための4−(アミノメチル)ピペリジン
20mを得るための2−(アミノメチル)ピリジン
20nを得るためのアニリン
20oを得るための1−(3−アミノプロピル)イミダゾール
20pを得るための4−(3−アミノプロピル)モルホリン
実施例20
化合物80およびその関連化合物の合成
化合物80およびその前駆体の一般的合成の反応スキームは図28に示す。
化合物72はアルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手可能である。各々、Dervan et al.,J. Am. Chem. Soc., Vol. 100, No.6, 1978, pp.1968-1970またはそこで引用された二次文献の方法に準じて、化合物73は化合物72から合成でき、化合物74は化合物73から合成でき、化合物75は化合物74から合成できる。
化合物76はGaugain, et al.,Biochemistry, Vol.17, No. 24, 1978, pp.5071-5078の方法によって化合物75から合成できる。化合物77は、Dervan, P.B., Becker, M.M., J. Am. Chem. Soc., 1978, Vol.100, No.6, 1968-1970またはそれに含まれる二次文献の方法によって化合物76から合成できる。化合物78は、Lee et al., J. Am. Chem. Soc., 88(14), 1966, pp.3440-3441またはそこに含まれる文献の方法によって化合物77から合成できる。化合物79は以下の方法によって合成できる。磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物78(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できるジエチレントリアミン(0.283モル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶する。放置により第2濾液から、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、最終生成物79が得られ、これを一晩の高真空に付す。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。最終化合物80はDervan, P.B., Becker, M.M., J. Am. Chem. Soc., 1978, 100(6), 1968-1970の還元方法を用いることによって得られる。すべての中間体のキャラクタリゼーションおよび精製は当業者によく知られた方法を用いて達成できる。
化合物78のアミン誘導体は以下のごとくに合成することができる。磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物78(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できる以下のリストから選択される適当なアミン(0.283モル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶する。放置により第2濾液から、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、最終生成物78a78oが得られ、これを一晩の高真空に付す。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
その対応するアミンから得られる生成物を以下にリストする。
78aを得るための4−アミノ−1−ベンジルピペリジン
78bを得るためのスペルミン
78cを得るためのピリジン
78dを得るための2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロリジン
78eを得るための1−(2−アミノエチル)ピロリジン
78fを得るための1−(2−アミノエチル)ピペリジン
78gを得るための2−(2−アミノエチル)ピリジン
78hを得るための1−(2−アミノエチル)ピペラジン
78iを得るための4−(2−アミノエチル)モルホリン
78jを得るための1−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン
78kを得るための4−(アミノメチル)ピペリジン
78lを得るための2−(アミノメチル)ピリジン
78mを得るためのアニリン
78nを得るための1−(3−アミノプロピル)イミダゾール
78oを得るための4−(3−アミノプロピル)モルホリン
最終生成物78aa78ooの合成および精製は、以下に示す対応する最終生成物を得るための以下のプロトコルによって達成できる。ニトロ化合物78a78oは、Dervan et al.,J. Am. Chem. Soc., 100(6), 1978, pp.1968-1970の方法を用いることによって適当なアミンに変換できる。
その対応する中間体前駆体から得られる生成物を以下にリストする。
78aaを得るための78a
78bbを得るための78b
78ccを得るための78c
78ddを得るための78d
78eeを得るための78e
78ffを得るための78f
78ggを得るための78g
78hhを得るための78h
78iiを得るための78i
78jjを得るための78j
78kkを得るための78k
78llを得るための78l
78mmを得るための78m
78nnを得るための78n
78ooを得るための78o
当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
化合物78a78oおよび78aa78ooの構造は前記した一般的方法から明確であるので、その構造は示さない。
実施例21
化合物85およびその関連化合物の合成
化合物85およびその前駆体の一般的合成の反応スキームは図29に示す。
出発物質81(0.0876モル)はアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company(Milwaukee, WI))から入手し、アルゴン下、磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した3.0リットルの一首丸底フラスコに添加する。この容器に、乾燥ピリジン1.0リットルを撹拌しつつ添加する。得られた懸濁液の撹拌は、すべての固体が溶解するまで15分間継続する。触媒量のN,N−ジメチルアミノピリジン(1.07g、0.00876モル)を撹拌しつつこの溶液に添加する。次いで、無水酢酸(462g、4.9モル)を添加し、得られた反応混合物を8〜12時間還流する。次いで、反応混合物を冷却し、溶媒を真空中で除去する。生成物42の精製には、薄層クロマトグラフィーのごとき当業者によく知られた方法を用いて決定した適当な溶媒系を用い、シリカゲルカラムの勾配溶離を行う。10.0mlずつの画分を収集し、適当な画分を再び合し、真空中で溶媒を除去する。次いで、残渣を熱EtOH(220ml)に溶解し、0℃まで冷却することによって沈殿させる。母液をデカンテーションし、200mlの新鮮なEtOHを添加する。加熱することによって固体を再溶解し、−4℃で48時間結晶化させる。結晶を母液と2番目の再結晶の両方から収集し、少量の冷EtOHで洗浄し、高真空下で数時間乾燥する。得られた化合物82は当業者によく知られた高分解能質量分析によってキャラクタリゼーションすることができる。
化合物83は、3,8ジアミノ−6−フェニルフェナントリジンのジアミドの第四級化についての文献の方法(Gaugain et al., Biochemistry, Vol.17, No.24, 1978, pp5071-5078)の変法により、イミド42から合成することができる。イミド82(0.023モル)を、アルゴン下、磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した2.0リットルの丸底フラスコに入れる。1,3ジブロモプロパン(1.0リットル、9.86モル)をこのフラスコに添加し、得られた混合物を約7時間還流する。溶液を一晩冷却し、沈殿を濾過し、Et2Oで洗浄する。この物質をCH3OHから再結晶してジアセチルブロマイド83が得られ、これは、質量分析および当業者に公知の他の方法によってキャラクタリゼーションすることができる。
磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物83(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できるジエチレントリアミン(0.283モル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶する。放置により第2濾液から、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、生成物84が得られ、これを一晩の高真空に付す。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
最終生成物85の合成および精製は以下のプロトコルによって達成できる。イミド(0.0036モル)84をメタノール75.0mlに溶解させ、4N HCl 75mlを添加する。混合物を約2時間還流し、冷却する。エタノールをこの溶液に添加し、得られた沈殿を濾過し、最小量の冷エタノールで洗浄する。濾液を再度濃縮し、新鮮なエタノールおよび濃塩酸を添加する。また、得られた沈殿を濾過する。次に、この濾液を乾固近くまで濃縮し、Et2Oを添加し、固体を濾別する。次いで、最後に残存する濾過不可能な残渣を濃塩酸に溶解し、EtOHで沈殿させる。この物質を濾過し、エタノールで洗浄する。前記手順からのすべての固体物質を合し、一晩高真空に付して85を得る。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
化合物83のアミン誘導体は以下のごとくに合成することができる。磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物83(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できる以下のリストから選択される適当なアミン(0.283モル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶する。放置によって第2濾液から、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、最終生成物83a83oが得られ、これを一晩の高真空に付す。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
その対応するアミンから得られる生成物を以下にリストする。
83aを得るための4−アミノ−1−ベンジルピペリジン
83bを得るためのスペルミン
83cを得るためのピリジン
83dを得るための2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロリジン
83eを得るための1−(2−アミノエチル)ピロリジン
83fを得るための1−(2−アミノエチル)ピペリジン
83gを得るための2−(2−アミノエチル)ピリジン
83hを得るための1−(2−アミノエチル)ピペラジン
83iを得るための4−(2−アミノエチル)モルホリン
83jを得るための1−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン
83kを得るための4−(アミノメチル)ピペリジン
83lを得るための2−(アミノメチル)ピリジン
83mを得るためのアニリン
83nを得るための1−(3−アミノプロピル)イミダゾール
83oを得るための4−(3−アミノプロピル)モルホリン
最終生成物83aa83ooの合成および精製は、以下に示す対応する最終生成物を得るための以下のプロトコルによって達成できる。イミド(0.0036モル)83a83oをメタノール75.0mlに溶解させ、4N HCl 75mlを添加する。混合物を約2時間還流し、冷却する。エタノールをこの溶液に添加し、得られた沈殿を濾過し、最小量の冷エタノールで洗浄する。濾液を再度濃縮し、新鮮なエタノールおよび濃塩酸を添加する。また、得られた沈殿を濾過する。次に、この濾液を乾固近くまで濃縮し、Et2Oを添加し、固体を濾別する。次いで、最後に残存する濾過不可能な残渣を濃塩酸に溶解し、EtOHで沈殿させる。この物質を濾過し、エタノールで洗浄する。前記手順からのすべての固体物質を合し、一晩高真空に付して83aa83ooを得る。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
その対応する中間体出発物質から得られる生成物を以下にリストする。
83aaを得るための83a
83bbを得るための83b
83ccを得るための83c
83ddを得るための83d
83eeを得るための83e
83ffを得るための83f
83ggを得るための83g
83hhを得るための83h
83iiを得るための83i
83jjを得るための83j
83kkを得るための83k
83llを得るための83l
83mmを得るための83m
83nnを得るための83n
83ooを得るための83o
化合物83a83oおよび83aa83ooの構造は前記した一般的方法から明確であるので、その構造は示さない。
実施例22
化合物90およびその関連化合物の合成
化合物90およびその前駆体の一般的合成の反応スキームは反応スキームは図30に示す。
出発物質86(0.0876モル)はアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Company(Milwaukee、WI))から入手し、アルゴン下、磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した3.0リットルの一首丸底フラスコに添加する。次いで、無水酢酸(462g、4.9モル)を添加し、得られた反応混合物を8〜12時間還流する。次いで、反応混合物を冷却し、溶媒を真空中で除去する。生成物87の精製には、当業者によく知られた方法を用いて決定した適当な溶媒系を用い、シリカゲルカラムの勾配溶離を行う。10.0mlずつの画分を収集し、適当な画分を再び合し、真空中で溶媒を除去する。次いで、残渣を熱EtOH(220ml)に溶解し、0℃に冷却することによって沈殿させる。母液をデカンテーションし、200mlの新鮮なEtOHを添加する。加熱することによって固体を再溶解し、−4℃で48時間結晶化させる。結晶を母液及び2回目の再結晶の両方から収集し、これらの結晶を少量の冷EtOHで洗浄し、高真空下で数時間乾燥する。得られた化合物87は当業者によく知られているように高分解能質量分析によってキャラクタリゼーションする。
化合物88は、3,8ジアミノ−6−フェニルフェナントリジンのジアミドの第四級化についての文献の方法(Gaugain et al., Biochemistry, Vol.17, No.24, 1978, pp5071-5078)の変法により、ジアミド87から合成する。ジアミド87(0.023モル)を、アルゴン下、磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した2.0リットルの丸底フラスコに入れる。1,3ジブロモプロパン(1.0リットル、9.86モル)をこのフラスコに添加し、得られた混合物を7時間還流する。溶液を一晩冷却し、沈殿を濾過し、Et2Oで洗浄する。この物質をCH3OHから再結晶してジアセチルブロマイド88が得られ、これは、質量分析および当業者に公知の他の方法によってキャラクタリゼーションすることができる。
磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物88(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できるジエチレントリアミン(0.283モル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶する。第2濾液の放置により、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、生成物89が得られ、これを一晩の高真空に付す。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
最終生成物90の合成および精製は以下のプロトコルによって達成できる。ジアミド(0.0036モル)89をメタノール75.0mlに溶解させ、4N HCl 75mlを添加する。混合物を約2時間還流し、冷却する。エタノールをこの溶液に添加し、得られた沈殿を濾過し、最小量の冷エタノールで洗浄する。濾液を再度濃縮し、新鮮なエタノールおよび濃塩酸を添加する。また、得られた沈殿を濾過する。次に、この濾液を乾固近くまで濃縮し、Et2Oを添加し、固体を濾別する。次いで、最後に残存する濾過不可能な残渣を濃塩酸に溶解し、EtOHで沈殿させる。この物質を濾過し、エタノールで洗浄する。前記手順からのすべての固体物質を合し、一晩高真空に付して化合物90を得る。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
化合物88のアミン誘導体は以下のごとくに合成することができる。磁気撹拌棒および還流コンデンサーを装備した250mlの丸底フラスコに化合物88(0.0081モル)を添加する。次いで、窒素下で撹拌しつつメタノール(150ml)をこのフラスコに添加し、撹拌を継続しつつ、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから入手できる以下のリストから選択される適当なアミン(0.283モル)を添加する。得られた溶液を窒素下で一晩加熱還流する。次いで、この溶液を室温まで冷却し、蒸留水に注ぐ。次いで、この混合物を水のみが残存するまで真空中で濃縮する。さらに50〜75mlの水を添加し、反応混合物を0℃まで冷却する。固体を濾過し、氷冷水で洗浄する。次いで、この物質をEtOHに再溶解し、10N HClで沈殿させる。懸濁液を濾過した後、得られた固体を、熱エタノールから0℃まで15分間で冷却して再結晶する。また、第2濾液から放置によって、また第1の濾液からEtOHで沈殿させることによって、第2の結晶を収集する。次いで、これらの固体を合し、最終生成物48a−48oが得られ、これを一晩の高真空に付す。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
フェナントリジニウム誘導体28a42aおよび28b42bの合成についての一般的方法を、ブロマイド化合物88837863または49の合成についての前記方法と組み合わせることによって、化合物49および63の誘導体については、加水分解工程が必要でなく、従って、加水分解工程が除かれること以外は、既に述べたプロマイドのアミンでのアルキル化についての一般的方法を用いて、アミンテール−インターカレーター分子セグメントのいずれの組合せも合成することができる。化合物78の誘導体の場合において、加水分解工程は必要ではないが、Dervan et al.,J. Am. Chem. Soc., 100(6), 1978, pp.1968-1970の方法に従った還元工程が必要である。
実施例23
化合物の「マトリックス」を形成するための一般的方法
最終生成物88aa88ooの合成および精製は、以下に示す対応する最終生成物を得るための以下のプロトコルによって達成できる。イミド(0.0036モル)88a88oをメタノール75.0mlに溶解し、4N HCl 75mlを添加する。混合物を約2時間還流し、冷却する。エタノールをこの溶液に添加し、得られた沈殿を濾過し、最小量の冷エタノールで洗浄する。濾液を再度濃縮し、新鮮なエタノールおよび濃塩酸を添加する。また、得られた沈殿を濾過する。次に、この濾液を乾固近くまで濃縮し、Et2Oを添加し、固体を濾別する。次いで、最後に残存する濾過不可能な残渣を濃塩酸に溶解し、EtOHで沈殿させる。この物質を濾過し、エタノールで洗浄する。前記手順からのすべての固体物質を合し、一晩高真空に付して88aa88ooを得る。当業者によく知られた正確な原子質量式から遊離塩基アミンの分子質量を計算し、得られた質量を、当業者によく知られた高分解能質量分析分子量決定法によって得られたそれと比較することによって、キャラクタリゼーションを行うことができる。
その対応する中間体前駆体から得ることができる生成物を以下にリストする。
88aaを得るための88a
88bbを得るための88b
88ccを得るための88c
88ddを得るための88d
88eeを得るための88e
88ffを得るための88f
88ggを得るための88g
88hhを得るための88h
88iiを得るための88i
88jjを得るための88j
88kkを得るための88k
88llを得るための88l
88mmを得るための88m
88nnを得るための88n
88ooを得るための88o
化合物88a88oおよび88aa88ooの構造は一般的方法から明確であるので、その構造は示さない。
実施例24
化合物24−27を用いるハイブリダイゼーションアッセイ
4つの別々の実験において、PTA24、化合物25、化合物26および化合物27を用いて、標的オリゴヌクレオチドをその相補的パートナーで滴定する場合のハイブリダイゼーションを定量した。また、3つの同時でしかし独立した実験を行うことによって、エチジウムブロマイド染色、プロピジウムイオダイド染色およびエチジウムホモダイマー染色対PTA24の比較を行った。結果は図31に見い出すことができる。以下のプロトコルに従う、エチジウムブロマイド染色、化合物24(PTA)染色、化合物25染色、化合物26染色および化合物27染色の比較結果は図32に見い出される。DNAオリゴデオキシチミジル酸の相補鎖、d(pT)9、およびオリゴデオキシアデニル酸の相補鎖、(d(pA)9)は、St. Louis, MOのSigma Chemical Co.から得た。d(pA)9のストック溶液は、0.004Mトリス、0.001M EDTA、pH8.2緩衝液から5.0ユニット/0.5mlにて作成した。ポリAについては、ε=8.4AU/mMcmまたは8400M-1cm-1;従って、d(pA)9についての9塩基対では、該εは75600M-1cm-1である。次いで、このストックを100倍希釈して、6.61×10-7Mまたは0.66μMのストックを得た。d(pT)9ストックは25ユニット/5.0mlで作成し、同緩衝液での10倍希釈の後に滴定に使用した。ポリTについてのεは塩基対当たり8.15AU/mMcmまたは8150M-1cm-1、あるいはオリゴ当たり73350M-1cm-1であるので、オリゴストックの濃度はDNA分子において6.8μMであった。ポリスチレンの使捨可能な4.0mlキュベットを用い、日立F−4010蛍光分光光度計を用いて滴定を行って、十分に補正されたスペクトルならびに488−550nm(この実験では488nmを使用)の励起波長および600−650nm(この実験では625nmを使用)の発光波長が得られた。以下の増分にて、d(pT)9の当量を添加した:0.020、0.080、0.150、0.300、0.500、0.700、1.000、2.000、5.000当量。滴定曲線における各試料は、10×1.0ml増分にて最初のd(pA)9ストックを分けることによって個々に調製した。次いで、相補物の添加は、マイクロピペットで、d(pT)9。ストックの適量(各々、2、5、8、15、30、50、70、100、200および500μl)を、10アリコートのシリーズの各々に加えることによって行った。暫時大きくなるモル比の2つの相補鎖を含有する各アリコートを室温で1時間45分インキュベートし、対応する染料を、0.004Mトリス、0.001M EDTA、pH8.2緩衝液中の対応する染料の15μM溶液の100.0μlアリコートとして添加した。これは、相補オリゴでの飽和状態における1/4の染料/DNAb.p.比に対応する。染料およびオリゴの総濃度は、同一ストック溶液からの種々の増分の添加の使用のため、飽和状態プロットにおいて変化する。対応する適当な染料の添加後にさらに45分間インキュベートした後、625nmで相対的蛍光強度を読み取り、記録して標準曲線が得られ、これは同一条件下でのdsDNAハイブリダイゼーションまたは標的配列の量に直接比例している。次いで、バックグラウンドまたは最初の残存する蛍光を、同一グラフの種々の滴定曲線の比較のためにすべての曲線につき一定値として差し引く。
本発明のインターカレーター化合物242526または27の高結合親和性は、エチジウムブロマイドのごとき通常のインターカレーターに比して特に有用である(図32)。図32(実施例24)において、インターカレーター化合物242526および27の存在下におけるds−DNA濃度に対する感度または応答をエチジウムブロマイドと比較して示す。オリゴヌクレオチドの濃度が10-6M未満である場合、かかる高親和性インターカレーターの利点は特に明らかである。
エチジウムホモダイマーのごときホモ二官能性インターカレーターに対するPTA24の比較(図32)において、再度、明瞭な利点は感度であることが観察されている。この場合、感度の上昇はPTA24における自己クエンチングの減少ならびにDNAに対するその高親和性に関係し得る。
図8および図9において、ds−DNAの濃度はより高く、エチジウムブロマイドおよびPTA24(図9)とエチジウムホモダイマーおよびPTA24(図8)との間の差異は、用いたDNAの高濃度のため有意ではなかった。
まとめると、本発明は、当該分野で現在利用可能なまたは知られている通常の染色方法よりも低い濃度でds−DNAハイブリダイゼーションの検出を可能とする明瞭な利点を提供する。
実施例25
インターカレーター化合物1、2、3、24、25、26、27、28b、29b、30b、31b、32b、33b、34b、35b、36b、37b、38、39b、40b、41b、42bまたは80を用いるハイブリダイゼーションアッセイ
DNAインターカレーター2425262728b29b30b31b32b33b34b35b36b37b3839b40b41b42bまたは80を用いて、標的オリゴヌクレオチドをその相補的パートナーで滴定する場合のハイブリダイゼーションを定量することができる。また、DNAオリゴデオキシチミジル酸の相補鎖、d(pT)9、およびオリゴデオキシアデニル酸の相補鎖、(d(pA)9)は、St. Louis, MOのSigma Chemical Co.から得ることができる。d(pA)9のストック溶液は、0.05Mトリス、0.2N NaCl、1mM EDTA、pH8.4または他の適当な緩衝液で5ユニット/mlにて作成する。ポリAについては、ε=8.4AU/mMcmまたは8400M-1cm-1;従って、d(pA)9についての9塩基対では、該εは75600M-1cm-1である。次いで、このストックを希釈して、0.066−66μMのストックを得る。d(pT)9ストックは25ユニット/5.0mlで作成し、同緩衝液でさらに希釈することなく滴定に使用する。ポリTについてのεは塩基対当たり8.15AU/mMcmまたは8150M-1cm-1、あるいはオリゴ当たり73350M-1cm-1であるので、オリゴストックの濃度はDNA分子において0.0068−660μMである。488−550nm(534あたりが最適)の励起波長および600−650nm(625あたりが最適)の発光波長を用い、蛍光分光光度計を用いて滴定を行うことができる。以下の増分にて、d(pT)9の当量を添加する:0.02、0.05、0.080、0.150、0.300、0.500、0.700、1.00、2.00、5.00当量。滴定曲線における各試料は、最初のd(pA)9ストックを10×1.0mlアリコートに分けることによって個々に調製される。次いで、相補物の添加は、d(pT)9ストークがd(pA)9ストックの10倍希釈濃度である場合、マイクロピペットで、d(pT)9ストックの適量(各々、2、5、8、15、30、50、70、100、200および500μl)を、10アリコートのシリーズの各々に加えることによって行う。暫時大きくなるモル比の2の相補鎖を含有する各アリコットを室温で0.25−2.5時間インキュベートし、0.05Mトリス、0.2N NaCl、1mM EDTA、pH8.4緩衝液または他の適当な緩衝液中の染料の1−1000μM溶液の1−500μlアリコートとして染料を添加する。これは、相補オリゴでの飽和状態における1/1−1/1000の染料/DNAb.p.比に対応する。染料およびオリゴの総濃度は、同一ストック溶液からの種々の増分の添加の使用のため、飽和プロットにおいて変化する。さらに15分間インキュベートした後、580−680nmの間で相対的蛍光強度を読み取り、記録して標準曲線が得られ、これは同一条件下でdsDNAハイブリダイゼーションまたは標的配列の量に直接比例している。
実施例26
インターカレーター化合物1、2、3、24、25、26、27、28b、29b、30b、31b、32b、33b、34b、35b、36b、37b、38、39b、40b、41b、42bまたは80を用いるd(pT)9およびd(dA)9以外の相補的結合対のハイブリダイゼーションの測定
実施例25に前記した方法を用いることにより、当業者に予測される相補性領域の程度に応じて当業者が決定する適当な濃度にて、d(pT)9を適当な相補的DNAで置き換え、d(dA)9を適当な標的DNAで置き換えることによって、インターカレーター化合物2425262728b29b30b31b32b33b34b35b36b37b3839b40b41b42bまたは80を用いて、いずれの他の相補性DNA鎖のハイブリダイゼーションの量も測定することができる。各場合において、450−550nm(534nmにおいて最適)の励起波長を用いることができ、次いで、580−680nmの間で相対的蛍光強度を読み取り、記録して標準曲線が得られ、これは同一条件下でのdsDNAハイブリダイゼーションまたは標的配列の量に直接比例している。
実施例27
インターカレーター化合物7、8、50、54a、54b、54c、54d、54e、54f、54g、54h、54i、54j、54k、54l、54m、54n、54o、54p、58a、58b、58c、58d、58e、58f、58g、58h、58i、58j、58k、58l、58m、58n、58o、58p、64、68a、68b、68c、68d、68e、68f、68g、68h、68i、68j、68k、68l、68m、68n、68o、68p、71a、71b、71c、71d、71e、71f、71g、71h、71i、71j、71k、71l、71m、71n、71o、または71pを用いるハイブリダイゼーションアッセイ
実施例26の前記手法を用いることにより、励起および発光の波長をアッセイを行う前に当業者によって決定されたごとくに最適化した以外は実施例26に記載したごとくに、インターカレーター化合物5054a54b54c54d54e54f54g54h54i54j54k54l54m54n54o54p58a58b58c58d58e58f58g58h58i58j58k58l58m58n58o58p6468a68b68c68d68e68f68g68h68i68j68k68l68m68n68o68p71a71b71c71d71e71f71g71h71i71j71k71l71m71n71o、または71pを用いて、いずれの2の相補鎖のハイブリダイゼーションも測定することができる。各場合において、次いで、相対的蛍光強度を読み取り、記録して標準曲線が得られ、これは同一条件下でdsDNAハイブリダイゼーションまたは標的配列の量に直接比例している。
実施例28
インターカレーター化合物7、8、50、54a、54b、54c、54d、54e、54f、54g、54h、54i、54j、54k、54l、54m、54n、54o、54p、58a、58b、58c、58d、58e、58f、58g、58h、58i、58j、58k、58l、58m、58n、58o、58p、64、68a、68b、68c、68d、68e、68f、68g、68h、68i、68j、68k、68l、68m、68n、68o、68p、71a、71b、71c、71d、71e、71f、71g、71h、71i、71j、71k、71l、71m、71n、71o、または71pを用いるd(pT)9およびd(pA)9についてのハイブリダイゼーションアッセイ
当業者によって決定された各化合物についての最適波長に波長を置き換える以外は実施例25に記載した方法を用いることによって、相補的オリゴヌクレオチドd(pA)9およびd(pA)9ハイブリダイゼーションを測定することができる。
実施例29
インターカレーター化合物1、2、3、25、26、28b、29b、30b、31b、32b、33b、34b、35b、36b、37b、38b、39b、40b、41b、42b、または80を用いるゲル電気泳動への適用
アガロースゲルで泳動させて、化合物25262728b29b30b31b32b33b34b2735b36b37b38b39b40b41b42b、または80を用いてDNAを検出することができる。7mlストック中2.1mgのプラスミドpBR322を、2mlの10×React2緩衝液と1mlのBAMH制限酵素と共に37℃で1時間インキュベートし、水10mlで合計20mlまで希釈する。別法として、いずれかの他の適当なDNA試料で前記した「ニック処理した」プラスミドが置き換えられる。次いで、この混合物を用いて、各バイアルにつき6ml当たり0.63mgにて、ニック処理したpBR322プラスミドの3ストックを調製する。これらのストックの各々をさらに水および20%グリセロールで希釈して、合計12ストックの各々においてDNA塩基対に対する染料の比1:4にて20ng/ml、800pg/ml、160pg/mlおよび40pg/mlの最終DNAストックとする。各ストックの5μlアリコートをアゲロースゲルの12の別々のレーンに負荷し、0.01mM EDTA緩衝液を含む4mMトリス、pH8.2にて、電気泳動を30分間行う。次いで、ゲルを取り出し、通常のゲルボックス中にて、紫外光へ暴露して写真を取る。別法として、蛍光検出または可視化方法として蛍光共焦点顕微鏡またはチャージカップルド(charge coupled)装置イメージングを用いてゲルを走査する。
実施例30
インターカレーター化合物25、26、27、29b、35b、38b、50、54a、54c、58a、58c、64、68a、68c、71a、71c、80、85または90を用いるインターカレーター活性化カルボキシメチルスチレン微粒子捕獲試薬の合成についてのプロトコル
インターカレーター誘導体化固相微粒子(MP)捕獲試薬の合成は、以下の方法によって行うことができる:
0.275±μm微粒子(Seradyne, Indianapolis, IN)の45アリコットを4mlバイアルに入れ、Bio-Rex 501-Dイオン交換混合ベッド樹脂(Bio-Rad, Richmond, CA)を用いて、界面活性剤を交換する。2時間穏かに振盪した後、減圧収集チャンバーを装備した粗フリットガラス漏斗を用いることによって樹脂を混合物から濾過して取り出す。試料を10重量%固形物のMP濃度まで希釈する。反応性カルボン酸の合計当量を販売業者の滴定仕様から計算する。スルホN−ヒドロキシスクシンイミド(Pierce, Rockford, IL)のストック溶液は水中11mg/ml(20mM)にて作成し、EDAC(Sigma Chemical Co., St.Louis, MO)のストック溶液は水中10mg/ml(5mM)にて作成する。5当量のEDAC(290μlストック)、続いて5.0当量のスルホN−ヒドロキシスクシンイミド(330μl)をカルボキシ微粒子反応混合物に添加する。この混合物を室温で2時間インキュベートし、次いで、インターカレーター化合物25262729b35b38b5054a54c58a58c6468a68c71a71c8085または90(4mg)の2モル当量を、pH8.0 0.1N NaCl 0.1N Piリン酸緩衝液中8mg/400μl、または2.0mg/100μlの濃度にて添加する。N−ヒドロキシスクシンイミド(Pierce)は、もしそれをDMF(ジメチルホルムアミド)のストックにまず溶解するのであれば、スルホN−ヒドロキシスクシンイミドの代わりに置き換えることができ、前記したごとくにアリコットできる。24時間で反応を完結させた後、次いで、溶液が清澄化し、もはや染料が試料から抽出されなくなるまで、遠心、母液の除去、および再懸濁の何回かの試行によって遊離染料を除去する。次いで、精製した捕獲試薬を水中固体2〜4%のストックまで希釈する。
実施例31
化合物25、26、27、29b、35b、38b、50、54a、54c、58a、58c、64、68a、68c、71a、71c、80、85または90に由来する固相を用いる固相DNA捕獲
実施例30に記載した各インターカレーター25262729b35b38b5054a54c58a58c6468a68c71a71c8085または90から合成した適当な固相で置き換える以外は実施例5に記載した誘導体化方法を用いて、DNAの固相への捕獲を行うことができる。
また、カルボキシル化ポリスチレン微粒子またはカルボキシル化磁性微粒子のごとき他の適当な固相をCMセファロースの代わりに用いることもできる。
実施例32
化合物25、26、27、29b、35b、38b、50、54a、54c、58a、58c、64、68a、68c、71a、71c、80、85または90によって修飾したインターカレーター修飾固相によるDNA捕獲のプロトコル
PTA24誘導体化インターカレーターよりもむしろインターカレーター化合物25262729b35b38b5054a54c58a58c6468a68c71a71c8085または90に由来する対応する固相を用いる以外は実施例6に記載したごとくに固相よりDNAを放出させることができる。
実施例33
ニワトリ赤血球核(CEN)のフローサイトメトリー実験における蛍光染色
プロトコル:化合物25262728b29b30b31b32b33b34b35b36b37b3839b40b41b42bまたは80を1μg/mlの濃度で含むもの及びこれらを含まないものであって40℃で予備加温したWBC DIL1.0mlに、2のイン−ハウスドナーからの全血試料50μlおよびCEN懸濁液3μlを添加し、混合し、FACScanTMに導入し、20”の読みを得る。ニワトリ赤血球核(CEN)を用いて、FL3染色の明るさ(CENの平均FL3)を測定する。用いた全血試料は約4〜5時間経過のものである。
実施例34
化合物1、2、3、25、26、27、28b、29b、30b、31b、32b、33b、34b、35b、36b、37b、38、39b、40b、41b、42bまたは80を用いるCoulter Eliteフローサイトメーターでの染料存在下での生存性
細胞単離プロトコル:フィコール単離した細胞の各試験管は以下のごとくに処理できる:0.1%アジ化ナトリウムおよび1.0%アルブミンを含むPBS(Sigma catalogue #1000-3)、比重1.119のフィコール(Sigma Histopague cataloge #1119-1)。
全血試料(EDTA抗凝固剤)10mlをPBSW10mlで希釈する。4つの15ml円錐底試験管に、5mlの希釈血液を5mlフィコールに載置する。該試験管を400×Gで30分間回転させる。リンパ球、単球、顆粒球および血小板を含有する界面層を吸引し、300×Gで6分間試験管を遠心することによって5mlPBSで1回洗浄する。細胞ペレットをPBSに再懸濁し、細胞を計数し、1ml当たり8×106細胞に調整する。
細胞染色プロトコル
染料または化合物溶液:
0.1%アジ化ナトリウムを含むPBSに染料を溶解させることによって作成した化合物25262728b29b30b31b32b33b34b35b36b37b3839b40b41b42bまたは80−ストック溶液10μg/ml
化合物25262728b29b30b31b32b33b34b35b36b37b3839b40b41b42bまたは80の染色:
12×75mm試験管中、23.5μlの細胞を該化合物ストック溶液76μlと穏やかに混合する。20秒後、試験管をEliteフローサイトメーターにセットし、データを収集する。
フローサイトメータープロトコル:Eliteフローサイトメーター(Coulter Electronics, Inc.)で分析した細胞
試料は488nmの出力15mWのアルゴンレーザーで励起することができる。データは、赤血球細胞、血小板および夾雑物を排除するために、サイズおよび粒度に基づいて選別した。対照として未染色細胞を用い、選別した分布の直線染料蛍光を分析する。パーセント陽性事象(死滅した細胞)および死滅細胞分析の平均蛍光を記録する。
実施例35
二本鎖核酸をコンジュゲーション鋳型として用いるインターカレーター誘導体化抗体およびインターカレーター誘導体化アルカリ性ホスファターゼのコンジュゲート
オリゴヌクレオチドの相補鎖、センスおよびアンチセンス14ないし20量体は、完全に自動化されたDNA合成器で合成でき、Bioconjugate Chemistry, 4, pp.94-102(1993)に記載されているごとくに精製できる。酵素に仔ウシ腸アルカリ性ホスファターゼとIgGの間のコンジュゲートの合成は以下のごとくに達成できる。
a)30原子ヘテロ二官能性リンカーアーム、4−[(N−マレイミドメチル)トリカプロアミド]シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMTCC)でのインターカレーターPTA24の誘導体化
PTA24、0.100g(2.3×10-4モル)を50%水性DMF(ジメチルホルムアミド)5mlに溶解する。Bieniarz et al.(米国特許第4994385号、第5002883号、第5053520号および第5063109号)に記載されているごとくに合成した30原子ヘテロ二官能性リンカー、4−[(N−マレイミドメチル)トリカプロアミド]シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMTCC)、0.157g(2.3×10-4モル)をDMF 3mlに溶解し、1度に該溶液に添加し、室温で24時間にわたり撹拌する。得られたマレイミド誘導体化PTA24を、溶離剤として10%メタノール性アセトンを用いるシリカゲルカラムで精製する。
b)仔ウシ腸アルカリ性ホスファターゼのイミノチオランでの誘導体化
PBS緩衝液1ml中の仔ウシ腸アルカリ性ホスファターゼ、6mg(4×10-9モル)を、室温における30分間の、450倍モル過剰のイミノチオラン(PBS緩衝液中15mg/ml溶液164ml)での処理によってチオール化する。PBS緩衝液で平衡化したSephadexG−25カラム(1×45cm)でのゲル濾過によって過剰の試薬を除去する。誘導体化酵素を含有する画分をプールし、該プール中の該酵素の濃度を280nmにおける吸光度によって計算する。
c)b)からのチオール化仔ウシ腸アルカリ性ホスファターゼに対するSMTCC誘導体化PTA24のコンジュゲーション パートb)からのチオール化仔ウシ腸アルカリ性ホスファターゼおよびパートa)からのマレイミド誘導体化PTA24を1:1の比率で合し、5℃で18時間インキュベートする。5mM N−エチルマレイミドを0.3mMの最終濃度まで添加することによって未反応チオール基をキャッピングし、続いて、室温で1時間インキュベートする。
d)IgGのFc領域の部位特異的官能性化を用いるチオレートでのIgGの誘導体化
チオレートのIgGのFc領域への部位特異的導入は、Bieniarz et al.(米国特許第5191066号)に記載されているごとくに行う。この方法では、4および10の間のチオレートをIgGのFc領域に導入する。
e)パートa)からのマレイミド誘導体化PTA24でのパートd)からのFcチオール化IgGの誘導体化
パートd)からのFcチオール化IgGおよびパートa)からのマレイミド誘導体化PTA24を、SMTCC誘導体化PTA24に対するチオール化IgGの1:5のモル比で合する。溶液を5℃で18時間、リン酸緩衝液pH7.0中でインキュベートし、コンジュゲートをゲル濾過カラムセファデックスG−25で精製する。蛋白質を含有する画分をプールし、Amicon濃縮器を用いて濃縮する。最終溶液の蛋白質含量は、Pierce Companyからのクーマシー染料結合アッセイを用いて確認する。
f)オリゴの相補鎖よりなる二本鎖20量体オリゴヌクレオチドを用いるパートc)からのPTA24誘導体化仔ウシ腸アルカリ性ホスファターゼに対するパートe)からのPTA24誘導体化IgGのコンジュゲーション
オリゴヌクレオチドの相補鎖を、Bioconjugate Chemistry, 4, pp.94-102, (1993)に記載されているごとくにハイブリダイズさせ調べる。パートe)からのPTA24誘導体化IgG、PTA24仔ウシ腸アルカリ性ホスファターゼおよびコンジュゲーション鋳型として用いる二本鎖オリゴヌクレオチド20量体を、室温にて1:1:1のモル比にて、pH7.0で18時間一晩インキュベートする。コンジュゲートをゲル濾過カラムG−25を通して濾過する。蛍光原(fluorogenic)基質4−メチルウンベリフェリルホスフェートを用いて画分をアルカリ性ホスファターゼ活性についてアッセイし、フルオレセインで標識した抗イディオタイプIgGを用いて抗体活性についてアッセイする。
また、ゲル濾過HPLCカラムによってコンジュゲートを調べる。
実施例36
二本鎖DNAへのインターカレーター誘導体化リポソームのコンジュゲーション
リポソームの調製はFiechtner et al.(米国特許第4,912,208号)に記載されているごとくに行う。これらのリポソームはジホスファチジルエタノールアミン脂質から調製するので、その表面に第一級アミンを呈する。リポソームの調製は、米国特許第4,912,208号に開示されている膜不透過性蛍光染料の存在下で行う。かくして、蛍光染料の分子はリポソーム内にて実質的に非常に高い自己クエンチング濃度であり、その結果、それらは非蛍光性である。リポソームの表面アミンは、チオレートを実施例35で記載したアルカリ性ホスファターゼに導入するのに用いたのと実質的に同一の方法によってチオレートで誘導体化する。これまでの実施例で開示したPTA24および他のインターカレーターは、実施例35に記載したごとくにSMTCC試薬を用いてマレイミドで誘導体化する。チオレート誘導体化リポソームおよびマレイミド誘導体化PTA24または他のインターカレーターを、実施例35で記載したのと実質的に同一の条件下で容器中で一緒にインキュベートする。多重インターカレーターで誘導体化したリポソームを含有する蛍光染料を、固相に被覆したまたは固定化した低濃度の二本鎖DNAを含有する試料と共に、5ないし9の範囲のpHにて、好ましくはpH7.0にてインキュベートする。インキュベートションに続いて、洗浄し、洗剤を添加する。これに伴うリポソーム膜の溶解の結果、蛍光原染料がこぼれ出て、蛍光が脱クエンチングされ、シグナルが出現する。
別法として、プローブ多量体一本鎖DNAを固相に固定化することができ、相補的一本鎖DNAを含有することが疑われる患者の試料を該プローブの存在下でインキュベートし、リポソーム−インターカレーターをハイブリダイズした試料と接触させ、容器の内容物をインキュベートし、数回洗浄して、過剰のPTA24誘導体化リポソームを除去する。もしプローブが患者試料中で相補的配列を見い出せば、洗剤の添加の結果、リポソームが溶解し、シグナルが得られる。しかしながら、もしプローブと患者試料DNAとが相補的でないならば、二本鎖DNAは存在せず、実質的にすべてのPTA24誘導体化リポソームは固相から洗い出され、シグナルは得られない。
実施例37
インターカレーター化合物24、25、26、27、29b、35b、38b、50、54a、54c、58a、58c、64、68a、68c、71a、71c、80、85または90に由来する蛍光インターカレーターコンジュゲートを用いるDNAの検出
インターカレーター化合物25262729b35b38b5054a54c58a58c6468a68c71a71c8085または90をPTA24の代わりに用いる以外は実施例35に既に記載した手法によって、インターカレーターマレイミド官能性化インターカレーターの合成を行うことができる。実施例35に記載したごとくに調製したチオール化蛋白質上のチオレートを介して、フィコエリトリンまたはアロフィコシアニンのごとき適当なシグナル発生体をこのマレイミド誘導体化インターカレーターに共有結合させる。コンジュゲートのインターカレーター部分が固定化ds−DNA分子に複合する時間放置し、未結合コンジュゲートを洗い流した後、次いで、二本鎖DNA分子へのインターカレーター部分の結合によって局所化されたフィコエリトリンの蛍光を用い、二本鎖DNA分子が固相または他の固定化物上で検出される。当業者によって決定された効果的な励起に適する波長で蛍光性蛋白質を励起しつつ、当業者に知られた方法を用いて、蛍光発光をほぼ580nmで読み取る。
実施例38
インターカレーター化合物24、25、26、27、29b、35b、38b、50、54a、54c、58a、58c、64、68a、68c、71a、71c、80、85または90に由来する酵素インターカレーターコンジュゲートを用いるDNAの検出
インターカレーター化合物25262729b35b38b5054a54c58a58c6468a68c71a71c8085または90をPTA24の代わりに用いる以外は実施例35に既に記載した手法によって、インターカレーターマレイミド官能性化インターカレーターの合成を行うことができる。実施例35に記載したごとくに調製したチオール化蛋白質のチオレートを介して、アルカリ性ホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、エステラーゼ、またはβ−ラクタマーゼのごとき適当なシグナル発生体をこのマレイミド誘導体化インターカレーターに共有結合にて結合させる。コンジュゲートのインターカレーター部分が固定化ds−DNAに結合する時間放置し、未結合コンジュゲートを洗い流した後、適当な酵素の非蛍光または非化学ルミネッセンス基質の当業者によって各々決定された蛍光または化学ルミネッセンス体への代謝回転により供された蛍光または化学ルミネッセンスによって、固相またはコロイドもしくは微粒子のごとき他の固定化物上で二本鎖DNAが検出される。次いで、当業者に各々知られている蛍光励起または化学ルミネッセンスの検出の標準的な方法を用いることによって、蛍光発光または化学ルミネッセンスを適当な波長で読み取る。
実施例39
インターカレーター化合物24、25、26、27、29b、35b、38b、50、54a、54c、58a、58c、64、68a、68c、71a、71c、80、85または90に由来するインターカレーター−ケミルミノホア(Chemilumino phore)コンジュゲートを用いるDNAの検出
インターカレーター化合物25262729b35b38b5054a54c58a58c6468a68c71a71c8085または90をPTA24の代わりに用いる以外は実施例35に既に記載した手法によって、インターカレーターマレイミド官能性化インターカレーターの合成を行うことができる。当業者によって設計できるごとくマレイミドに対して反応性となるように調製された化学ルミネッセンス性のチオレートによって、アクリジニウムスルホンアミドのごとき適当な活性化可能な化学ルミネッセンスシグナル発生体をこのインターカレーターに共有結合により結合させることができる。ds−DNAのインターカレーター−ケミルミノホアコンジュゲートとの結合の後、過剰のまたは未結合のコンジュゲートを洗い去り、次いで、化学ルミネッセンス体に導く過酸化水素のごとき適当な活性化試薬の添加によってトリガーされた直接的化学ルミネッセンスによって、いずれの二本鎖DNAも固相または他の固定化体上で検出され、次いで、当業者に知られた化学ルミネッセンスの標準的検出方法を用いることによって、化学ルミネッセンスを適当な波長にて読み取る。
実施例40
インターカレーター誘導体化デンドリマーの合成
インターカレーター誘導体化デンドリマー(dendrimer)は、PolySciencesから得られる樹状ポリマーから合成することができる。ジメチルホルムアミドまたは他の適当な有機溶媒中で0.25−72時間、30〜90℃まで加熱することによって、インターカレーターブロマイド中間体224958637183または88を用いて、3、4、5、6、7、8、9または10番目の発生デンドリマー上(generation dendrimer)のアミンをアルキル化する。次いで、インターカレーター化合物5863または71を用いる場合は、水または適当な水性緩衝液にてG−25セファデックスTMカラム上のサイズ排除クロマトグラフィーを用いることによって、生成物を精製し、インターカレーター誘導体化デンドリマーが得られる。インターカレーター化合物2283または88の場合は、G−25カラムを水で溶離し、次いで、保護されたインターカレーター誘導体化デンドリマーを単離する。次いで、この物質を4N HCl中における90℃での2〜4時間の加熱に付して、芳香族アミン保護基を加水分解し、次いで、溶液をpH4〜10に中和し、G−25カラムを最終生成物につき適当な緩衝液で溶離して、純粋なインターカレーター誘導体化デンドリマーが得られる。
本発明およびその利点を詳細に記載してきたが、当業者ならば、添付の請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲を逸脱することなく種々の変形、置換および改変をなすことができることを理解されたい。

Claims (6)

  1. 部分に結合したI部分よりなる化合物であって、該化合物は式:
    I−T
    を有し、
    ここに、該I部分は、
    Figure 0003856463
    であり
    該T部分は:
    Figure 0003856463
    Figure 0003856463
    Figure 0003856463
    よりなる群から選択される該化合物。
  2. 式:
    Figure 0003856463
    [式中、A-は許容される一価対アニオンを意味する]
    を有する化合物。
  3. 該A-がクロライド、ブロマイドおよびイオダイドよりなる群から選択される請求項に記載の化合物。
  4. 式:
    Figure 0003856463
    [式中、A-は許容される一価対アニオンを意味する]
    を有する化合物。
  5. 式:
    Figure 0003856463
    [式中、A-は許容される一価対アニオンを意味する]
    を有する化合物。
  6. 該A-がクロライド、ブロマイドおよびイオダイドよりなる群から選択される請求項に記載の化合物。
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