JP3833550B2 - 浮上型ヘッド保持装置、情報記録装置および情報再生装置 - Google Patents
浮上型ヘッド保持装置、情報記録装置および情報再生装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報の記録または再生を行うためのヘッドであって、回転する板状の情報記録媒体に対向面を対向させた状態で情報記録媒体の回転により生じる気流によって情報記録媒体上で浮上動作する浮上型ヘッドの保持装置、およびこの浮上型ヘッド保持装置を備えた情報記録装置・情報再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、データの再生、記録および消去を行うことができる光ディスクの開発が進められ、民生用やデータ保存用として広く使用されてきている。光ディスクにおいては、その容量の大容量化への要望が大きく、より大容量の光ディスクの実用化が目指されている。
【0003】
光ディスクの容量を大容量化するためには、光ディスクへのデータの記録密度を高密度化することが考えられる。また、この高密度化への対応としては、光ビームのスポット径を小さくする手法が考えられる。
【0004】
光ディスクに照射される光ビームのスポット径は、その光の波長をλ、集光に用いる対物レンズの開口数をNAとすると、λ/NAに比例する。したがって、光の短波長化、対物レンズの高NA化を図ることによって光ビームのスポット径の小径化が可能になる。
【0005】
ここで、対物レンズを高NA化すると、対物レンズの焦点深度が浅くなる。そこで、光ディスクのディスク面が傾斜しうることを考慮し、従来のように光ディスクの基板側から光入射を行うのではなく、光ディスクの膜面側から光を入射させることが検討されている。
【0006】
光ディスクの膜面側から光を入射させるためには、対物レンズを浮上スライダ上に設けた浮上型光学ヘッドが考えられる。浮上型光学ヘッドを用いると、光ディスクにおけるヘッドとの対向部分の線速を一定に保つことにより、浮上スライダまたは対物レンズと光ディスクとの間隔、すなわち浮上量を一定に保つことができる。したがって、上記間隔を所定値に調整することで、焦点を合わせることができるようになる。
【0007】
このように浮上型光学ヘッドを光ディスク上で浮上させ、浮上量を一定に保つためのプロセスとしては、ハードディスクの磁気ヘッド等に採用されているCSS(Contact Start and Stop)方式を採用することが考えられる。CSS方式では、ディスクの回転およびヘッドの浮上開始前ではヘッドがディスク上に位置し、ヘッドとディスクとが接触した状態にある。この状態からディスクの回転を開始することによってヘッドが浮上し、その浮上量がディスクの線速度に応じた値になる。
【0008】
ところが、CSS方式を浮上型光学ヘッドの浮上に採用すると、次のような問題が生じる。CSS方式では、ヘッドとディスクとが接触した状態からディスクの回転を開始するため、互いの接触面に傷が付くことがある。光学ヘッドでは光ビームを対物レンズによって光ディスク内の所定の部位へ集光させる必要があるが、光学ヘッドにおける光ディスク側の面に傷が付くと、その傷により光ビームが散乱され、適正な集光が阻害されてしまうという問題が生じる。光ディスクにおける光学ヘッド側の面に傷が付いた場合も、光ディスクに入射する際に光ビームが散乱され、適正な集光が阻害されてしまうという問題が生じる。
【0009】
これに対して、特開平4−276332号公報には、磁気ヘッドを備えたスライダを光磁気ディスクと非接触位置で保持し、予め光磁気ディスクを回転させてからスライダの保持を解除してスライダを浮上させる技術が開示されている。
【0010】
図6(a)は、上記公報に開示された光磁気記録再生装置の概略構成を示す正面図である。また、図6(b)は、この光磁気記録再生装置の概略構成を示す側面図である。この光磁気記録再生装置は、板ばねからなり、基端部が固定されたサスペンション53と、サスペンション53の先端部に取り付けられたスライダ54とを有している。サスペンション53は、その基端部から先端部に向けて次第に幅が狭くなるように形成され、スライダ54を下方、つまり、光磁気ディスク55に接近する方向に付勢するようになっている。
【0011】
スライダ54の底面における光磁気ディスク55の回転方向に見て前端部近傍には、前方へ向かうにつれて高くなり、光磁気ディスク55の回転に伴う空気流(気流)の流入部となる傾斜部54aが形成されている。また、スライダ54における傾斜部54aの後方はフラット部54bとなっている。光磁気ディスク55の回転方向に見てスライダ54の後端部には、磁気ヘッド56が取り付けられている。
【0012】
サスペンション53は、その下面に接触するサスペンション支え57によって支持されるようになっている。サスペンション支え57は、図6(b)中矢印Aの向きにサスペンション53を回動させることができる。サスペンション支え57によってサスペンション53が回動されると、スライダ54が持ち上げられる。これにより、スライダ54を光磁気ディスク55との非接触位置で保持できるようになっている。
【0013】
ここで、サスペンション支え57は、サスペンション53の幅方向の中心線L−Lより、スライダ54の傾斜部54a寄りの位置でサスペンション53の下面に接触するようになっているため、サスペンション支え57がサスペンション53を介してスライダ54を持ち上げる際、傾斜部54a、つまり、気流の流入側端部が高くなる姿勢でスライダ54を持ち上げることになる。この状態からスライダ54を浮上させることにより、スライダ54が大きな浮上圧を受けることになり、スライダ54と光磁気ディスク55との接触が抑制されることになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報に開示されている技術では、スライダ54がサスペンション53のみによって支持されている、つまり1点で支持されている。このため、浮上させる時に挙動が不安定になりやすかった。例えば、スライダ54が気流からの圧力を受けた際に急激かつ過剰に傾く場合があり、このような場合にスライダ54が光磁気ディスク55に接触する可能性が高くなる。
【0015】
また、上記公報に開示されている技術では、スライダ54が浮上している際に振動等の何らかの原因でスライダ54の動作が不安定になったとき、それを抑制することができなかった。
【0016】
このように、上記公報に開示されている技術では、スライダ54の動作の安定性が乏しいという問題があった。
【0017】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、上記スライダ54等の浮上型ヘッドの動作をより安定化させることができる浮上型ヘッド保持装置、およびこの浮上型ヘッド保持装置を備えた情報記録装置・情報再生装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る浮上型ヘッド保持装置は、情報の記録または再生を行うためのヘッドであって、回転する板状の情報記録媒体に対向面を対向させた状態で上記情報記録媒体の回転により生じる気流によって上記情報記録媒体上で浮上動作する浮上型ヘッドの保持装置である。そして、本発明に係る浮上型ヘッド保持装置は、上記の課題を解決するために、一端を支点として回動可能に設けられ、他端において上記情報記録媒体に対する上記浮上型ヘッドの対向面の傾斜角が変化しうるように上記浮上型ヘッドを支持するとともに、上記浮上型ヘッドを回転する上記情報記録媒体に近づけることで浮上動作させ、上記情報記録媒体から遠ざけることで退避させるサスペンションと、上記サスペンション側に移動しサスペンションと当接してサスペンションを回動させることにより上記浮上型ヘッドを退避させるとともに、上記サスペンションとは反対側に移動しサスペンションから離れることにより上記浮上型ヘッドを浮上動作させるサスペンション駆動アームと、上記浮上型ヘッドが退避された状態では上記サスペンション側に移動して浮上型ヘッドと当接することにより上記浮上型ヘッドの対向面と上記情報記録媒体との距離が上記気流の下流側より上流側で大きくなるように上記傾斜角を規制するとともに、上記浮上型ヘッドが浮上動作に移行される際には上記サスペンションとは反対側に移動することによって上記浮上型ヘッドと干渉しない位置に退避することによって浮上型ヘッドの上記規制を解除するように、上記サスペンション駆動アームと一体的に駆動される補助アームとを備えることを特徴としている。
【0019】
上記の構成では、サスペンションにより、回転している情報記録媒体に浮上型ヘッドを近づけることで浮上型ヘッドを浮上動作させ、情報記録媒体から遠ざけることで浮上型ヘッドを退避させることができる。したがって、CSS方式とは異なり、退避状態においても浮上型ヘッドが情報記録媒体に接触することを避けることができる。
【0020】
また、サスペンションは、情報記録媒体に対する浮上型ヘッドの対向面の傾斜角が変化しうるように浮上型ヘッドを支持している。したがって、浮上型ヘッドは、浮上動作時において、サスペンションから過剰に拘束されることなく、対向する情報記録媒体との間の気流により生じる圧力によって情報記録媒体と所定の位置関係(例えば、対向面が情報記録媒体に平行で所定間隔離れた位置関係)を保つようになる。
【0021】
さらに、上記の構成では、浮上型ヘッドが退避された状態(退避状態)において、浮上型ヘッドの対向面と情報記録媒体との距離が気流の下流側より上流側で大きくなるように傾斜角が規制され、浮上型ヘッドの浮上動作への移行の際にその規制が解除される。これにより、浮上型ヘッドの浮上動作への移行の際に、浮上型ヘッドが気流からの圧力を受けやすくなり、浮上型ヘッドを容易に浮上動作させることができるようになる。
【0022】
ここで、退避状態における傾斜角の規制は補助アームによって実現される。すなわち、退避状態においては、浮上型ヘッドがサスペンションに加えて補助アームによっても支持される、つまり浮上型ヘッドがサスペンションおよび補助アームの少なくとも2点で支持されることにより傾斜角が規制される。このように2点で支持して傾斜角を規制することにより、より確実な規制が可能になる。
【0023】
浮上型ヘッドを1つの部材、つまり1点で支持する場合には、浮上型ヘッドの浮上動作への移行の際に浮上型ヘッドの挙動が不安定になりやすい。例えば、浮上型ヘッドが気流からの圧力を受けた際に傾斜角が急激かつ過剰に変化する場合があり、浮上型ヘッドが情報記録媒体に接触する可能性が高くなる。
【0024】
上記の構成では、退避状態において浮上型ヘッドを2点で支持して傾斜角を規制しておき、浮上動作への移行にともなって補助アームによる支持を解除していくことにより、1点支持の場合のように浮上型ヘッドの挙動が不安定になることを抑制することができる。
【0025】
このように、上記の構成では、浮上型ヘッドの動作をより安定化させることが可能になる。
【0026】
本発明に係る浮上型ヘッド保持装置は、上記浮上型ヘッド保持装置において、上記補助アームが、上記浮上型ヘッドが退避された状態で上記傾斜角が0.1°〜1.2°となるように規制することが好ましい。
【0027】
上記のように傾斜角を設定することによって、特に安定して浮上型ヘッドを浮上動作へ移行させることができるようになる。
【0028】
本発明に係る浮上型ヘッド保持装置は、上記浮上型ヘッド保持装置において、上記サスペンション駆動アームおよび補助アームは、それぞれ上記情報記録媒体の表面と平行な方向に延びるアームであり、上記補助アームの方が上記サスペンション駆動アームよりも上記情報記録媒体に近い位置にあることが好ましい。
【0029】
本発明に係る浮上型ヘッド保持装置は、上記浮上型ヘッド保持装置において、上記サスペンション駆動アームおよび補助アームを上記情報記録媒体の表面と平行な方向に駆動するアクチュエータをさらに備えることが好ましい。
【0030】
本発明に係る浮上型ヘッド保持装置は、上記浮上型ヘッド保持装置において、上記浮上型ヘッドが退避された状態から浮上動作に移行される際には、まず上記サスペンション駆動アームが上記サスペンションから離れ、その後上記補助アームが上記浮上型ヘッドから離れることが好ましい。
【0031】
なお、上記浮上型ヘッドが浮上型光学ヘッドである場合に上記各浮上型ヘッド保持装置の構成を用いることが特に好ましい。浮上型光学ヘッドでは、光路を適正に保つためにその動作を安定させることがより重要となるからである。
【0032】
また、上記各浮上型ヘッド保持装置を備えて情報記録装置、または情報再生装置を構成することも好ましい。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1から図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0034】
図2は、本実施形態における情報再生装置1の概略構成を示す概念図である。情報再生装置1は、外部からセットされる光ディスク2(情報記録媒体)を回転するディスク駆動部3と、光ディスク2に対向して情報の再生を行う再生部4と、ディスク駆動部3、再生部4、その他情報再生装置1各部の制御、および再生する情報の情報処理を行う制御部5を備えている。
【0035】
なお、本実施形態では情報再生装置1について説明するが、本発明は情報記録装置や情報記録再生装置にも適用可能である。このとき、再生部4は記録部や再生記録部となる。また、光ディスク2以外に、磁気ディスクや光磁気ディスクを対象として情報の記録、再生を行う情報再生装置等にも本発明を適用することができる。これらのディスクは、再生専用ディスクであってもよく、追記型ディスクや記録再生用ディスクであってもよい。なお、本明細書における「情報の記録」には、情報の消去も含むものとする。また、本明細書における「情報再生装置」および「情報記録装置」は、それぞれ「再生専用の装置」および「記録専用の装置」のみを意味するのではなく、それぞれ「再生が可能な装置」および「記録が可能な装置」を意味している。
【0036】
情報再生装置1のディスク駆動部3や制御部5は一般的なものであるため、以下では再生部4に関して説明する。
【0037】
図3は、再生部4の概略構成を示す斜視図である。再生部4には、対物レンズ11aを搭載した浮上型光学ヘッド11(浮上型ヘッド)、浮上型光学ヘッド11を1点支持するサスペンション12(浮上型ヘッド支持部材)、浮上型光学ヘッド11の位置を調整するためのアーム13、アーム13を駆動するためのアクチュエータ14、半導体レーザやフォトダイオード、信号検出回路等を備えたピックアップ部15、および落射ミラー16が備えられている。なお、図3の一点鎖線はピックアップ部15と対物レンズ11aとの間の光路を示している。
【0038】
ピックアップ部15の半導体レーザからは例えば波長405nmの光ビームが出射される。この光ビームは、落射ミラー16によって反射され、対物レンズ11aに入射する。対物レンズ11aは、例えば開口数NA=0.9のレンズであり、入射した光ビームを光ディスク2(図1参照)の膜面側から所定位置に集光する。光ディスク2によって反射された反射光は、上記と同じ光路を逆にたどってピックアップ部15に入射する。ピックアップ部15では、入射した光ディスク2からの反射光に基づいて光ディスク2に記録された情報を電気信号として再生する。
【0039】
なお、光ディスク2に代えて光磁気ディスクが用いられる場合には磁気ヘッドが必要となるが、この磁気ヘッドは浮上型光学ヘッド11の例えば対物レンズ11aの周囲に設けられてもよく、光磁気ディスクに対して浮上型光学ヘッド11と反対側の位置に設けられてもよい。
【0040】
浮上型光学ヘッド11は、上記のように対物レンズ11aを搭載しており、その対向面11bを回転する光ディスク2に対向させた状態で、光ディスク2の回転により光ディスク2の表面に生じる気流によって光ディスク2の表面上で浮上動作する機能を有している。そのために、対向面11bは大部分が平面になっている。
【0041】
サスペンション12は、その一端がアクチュエータ14の筐体に固定されており、他端において浮上型光学ヘッド11を1点支持している。なお、図示していないがアクチュエータ14は再生部4内部の所定の位置に固定されている。サスペンション12は板バネ等の弾性体で構成されている。そして、サスペンション12により浮上型光学ヘッド11を光ディスク2に近づけることで浮上型光学ヘッド11を浮上動作させ、光ディスク2から遠ざけることで浮上型光学ヘッド11を退避させることができる。以下では、浮上型光学ヘッド11が浮上動作している状態を「ロード状態」、浮上型光学ヘッド11が退避している状態を「アンロード状態」という。
【0042】
サスペンション12は、浮上型光学ヘッド11を浮上動作させる際に浮上型光学ヘッド11に対して光ディスク2の向きに所定の荷重をかけるようになっている。そして、浮上型光学ヘッド11に作用する上記荷重と、光ディスク2の線速度に応じて発生する気流からの圧力とがつり合うことにより、光ディスク2と浮上型光学ヘッド11や対物レンズ11aとの間隔が所定値に保たれるようになる。
【0043】
サスペンション12は、光ディスク2の表面に対する浮上型光学ヘッド11の対向面11bの傾斜角(図1(a)のθ)が変化しうるように浮上型光学ヘッド11を支持している。このように傾斜角θを可変とするためには、浮上型光学ヘッド11とサスペンション12との連結部に角度可変な連結部材を用いればよい。
【0044】
アーム13は、サスペンション駆動アーム13a(駆動部材)および補助アーム13b(退避角度規制部材)が一体化されて構成されており、アクチュエータ14によって光ディスク2の表面とほぼ平行な方向(図3中矢印B方向)に駆動される。サスペンション駆動アーム13aおよび補助アーム13bは、光ディスク2の表面とほぼ平行な方向に延びるアームであり、サスペンション駆動アーム13aと補助アーム13bとでは、補助アーム13bの方が光ディスク2に近い位置にある。
【0045】
サスペンション駆動アーム13aは、サスペンション12側(図3では左側)に移動することによってサスペンション12と当接し、サスペンション12をそのアクチュエータ14に固定された一端を支点として回動させる。これにより、サスペンション12が浮上型光学ヘッド11を光ディスク2から遠ざけ、アンロード状態とすることができる。また、サスペンション駆動アーム13aは、サスペンション12とは反対側(図3では右側)に移動することによってサスペンション12から離れる。これにより、サスペンション12が浮上型光学ヘッド11を光ディスク2に近づけ、ロード状態とすることができる。このように、補助アーム13bは、浮上型光学ヘッド11を光ディスク2から遠ざける、または光ディスク2に近づけるためにサスペンション12を移動させる機能を有している。
【0046】
補助アーム13bは、サスペンション12側(図3では左側)に移動することによって浮上型光学ヘッド11の上方(浮上型光学ヘッド11に対して光ディスク2とは反対側の位置)に移動してくる。なお、補助アーム13bは、サスペンション駆動アーム13aがサスペンション12に当接するより前に浮上型光学ヘッド11の上方に移動してくる。そして、サスペンション駆動アーム13aがサスペンション12に当接し、サスペンション12が浮上型光学ヘッド11を光ディスク2から遠ざける際に、補助アーム13bが浮上型光学ヘッド11に当接して浮上型光学ヘッド11における補助アーム13bとの当接部分の移動を規制して浮上型光学ヘッド11を傾けるようになっている。
【0047】
また、補助アーム13bは、サスペンション12とは反対側(図3では右側)に移動することによって浮上型光学ヘッド11の上方から退き、浮上型光学ヘッド11に干渉しない位置に退避する。つまり、補助アーム13bは、サスペンション駆動アーム13aに連動して移動し、浮上型光学ヘッド11から離れることで浮上型光学ヘッド11の傾斜角θの規制を解除する。
【0048】
なお、サスペンション12、アーム13、アクチュエータ14により、浮上型光学ヘッド11を保持するための浮上型ヘッド保持装置が構成される。
【0049】
次に、ロード状態およびアンロード状態について説明する。
図1(a)はアンロード状態における再生部4および光ディスク2の正面図であり、図1(b)はアンロード状態における再生部4の斜視図である。なお、図1(a)の正面図は、光ディスク2における浮上型光学ヘッド11の対向部分の回転方向Cに直交する方向から見たときのものである。
【0050】
図1(a)において、光ディスク2は左側から右側に向かう向きに回転しており、これにより光ディスク2と再生部4との間には光ディスク2の回転と同じ向きの気流が発生する。したがって、図1(a)においては浮上型光学ヘッド11と光ディスク2との間隙における左側(気流の上流側)が空気の流入部となり、右側(気流の下流側)が空気の流出部となる。
【0051】
気流の方向において、サスペンション12は補助アーム13bより上流側に位置するように配置されている。したがって、アンロード状態では、浮上型光学ヘッド11は、気流の上流側の方が下流側に比べて光ディスク2からの距離が大きくなるような姿勢で保持されることになる。つまり、アンロード状態では、浮上型光学ヘッド11は、光ディスク2の表面に対して浮上型光学ヘッド11の対向面11bが気流の上流側で傾斜角θ(θ>0)をもって保持されることになる。
【0052】
このように、アンロード状態においては、浮上型光学ヘッド11がサスペンション12にて支持されるとともに、補助アーム13bによっても支持されることで傾斜角θが上記のように規制されることになる。また、補助アーム13bは、アンロード状態において、浮上型光学ヘッド11の対向面11bと光ディスク2との距離が気流の下流側より上流側で大きくなるように傾斜角θを規制する機能を有している。
【0053】
アンロード状態からロード状態へ移行する際(ロード時)には、アクチュエータ14によってアーム13がサスペンション12とは反対側(図1(b)では右側)に移動されることにより、まずサスペンション駆動アーム13aがサスペンション12から離れ、その後補助アーム13bが浮上型光学ヘッド11から離れる。
【0054】
つまり、ロード時には、最初所定の傾斜角θが保たれている状態から、浮上型光学ヘッド11が光ディスク2に近づくにつれて傾斜角θが徐々に小さくなることになる。そして、傾斜角θが0になった後、あるいは傾斜角θがほぼ0になったときに補助アーム13bが浮上型光学ヘッド11から離れて傾斜角θの規制を解除する。
【0055】
このようにしてロード状態へ移行することにより、浮上型光学ヘッド11が気流からの圧力を受けやすくなり、浮上型光学ヘッド11を容易に浮上動作させることができるようになる。なお、ロード時には、予め光ディスク2が所定の回転数で回転している。
【0056】
図4(a)はロード状態における再生部4および光ディスク2の正面図であり、図4(b)はロード状態における再生部4の斜視図である。なお、図4(a)および図4(b)は、それぞれ図1(a)および図1(b)に対応するものである。
【0057】
浮上型光学ヘッド11が浮上動作した後は、浮上型光学ヘッド11はサスペンション12のみによって支持される。つまり、補助アーム13bが浮上型光学ヘッド11から離れている。なお、サスペンション駆動アーム13aもサスペンション12から離れている。
【0058】
ここで、サスペンション12は、傾斜角θが変化しうるように浮上型光学ヘッド11を支持しているため、浮上動作時においてサスペンション12が浮上型光学ヘッド11を過剰に拘束することはない。したがって、気流により生じる圧力によって浮上型光学ヘッド11がサスペンション12と所定の位置関係を保つようになる。
【0059】
このとき、光ディスク2は回転しているため、浮上型光学ヘッド11と光ディスク2との間には気流が発生し浮上型光学ヘッド11に対して浮上圧が生じ、浮上型光学ヘッド11が浮上する。ここで、光ディスク2の回転数によって気流の速度が変化する。したがって、光ディスク2の回転数が大きければ浮上型光学ヘッド11と光ディスク2との距離が大きくなり、反対に光ディスク2の回転数が小さければ浮上型光学ヘッド11と光ディスク2との距離が小さくなる。よって、浮上型光学ヘッド11と光ディスク2との距離が所望の値になるように、すなわち対物レンズ11aのフォーカス距離に合わせて光ディスク2の回転数を設定すればよい。これによってフォーカス制御機構を設けることなく再生部4を構成することが可能になる。
【0060】
なお、ロード状態においては、例えば、対向面11bがサスペンション12の表面に平行な状態で浮上動作する。つまり、浮上型光学ヘッド11の対向面11bと光ディスク2との距離が気流の上流側と下流側とで等しい状態で浮上型光学ヘッド11が浮上動作する。また、浮上型光学ヘッド11の対向面11bと光ディスク2の表面との距離は、上記のように対物レンズ11aの焦点距離に応じて設定すればよく、具体的には、対物レンズ11aの開口数にもよるがおよそ数μm程度であり、好ましくは3μm以下である。
【0061】
また、再生部4では、ロード状態において、ピックアップ部15から出射された光ビームが適正に対物レンズ11aに入射し、適正に集光されるように各部材が配置されている。したがって、アンロード状態では、浮上型光学ヘッド11の姿勢が傾いているため、ピックアップ部15から出射された光ビームは対物レンズ11aに適正に入射されず、適正に集光されることもない。
【0062】
以上のように、アンロード状態においては、浮上型光学ヘッド11がサスペンション12に加えて補助アーム13bによっても直接支持される。つまり、浮上型光学ヘッド11がサスペンション12および補助アーム13bの少なくとも2点で支持されることにより傾斜角θが規制される。このように2点で支持して傾斜角θを規制することにより、より確実な規制が可能になる。
【0063】
浮上型光学ヘッド11を例えばサスペンション12のみで、つまり1点で支持する場合には、浮上動作への移行の際に浮上型光学ヘッド11の挙動が不安定になりやすい。例えば、浮上型光学ヘッド11が気流からの圧力を受けた際に傾斜角θが急激かつ過剰に変化する場合があり、浮上型光学ヘッド11が光ディスク2の表面に接触する可能性が高くなる。
【0064】
これに対して、上記の構成では、アンロード状態において浮上型光学ヘッド11を2点で支持して傾斜角θを規制しておき、浮上動作への移行にともなって補助アーム13bによる支持を解除していくことにより、1点支持の場合のように浮上型光学ヘッド11の挙動が不安定になることを抑制することができる。つまり、上記の構成では、浮上型ヘッドの動作をより安定化させることが可能になる。
【0065】
なお、ここでは、補助アーム13bがサスペンション駆動アーム13aと一体となり、サスペンション駆動アーム13aに連動して移動する場合について説明したが、それぞれ別々に移動してもよい。ただし、連動して移動する構成では装置の構成を簡略化することができるので好ましい。
【0066】
次に、傾斜角θと、ロード時の浮上型光学ヘッド11の動作の安定性(ロード安定性)との関係について説明する。ここでは、光ディスク2を予め毎分1500回転の回転数で回転させておき、アンロード状態での傾斜角θを変化させて、ロード状態への移行実験を同じ傾斜角θについて20回ずつ行った。そして、浮上型光学ヘッド11が光ディスク2に接触する回数を調べた。結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
表1は、浮上型光学ヘッド11が光ディスク2に接触した回数をアンロード状態の傾斜角θごとに示している。
【0069】
表1に示したように、アンロード状態の傾斜各θが0°の場合にはロード時に浮上型光学ヘッド11と光ディスク2とが接する現象が見られ、浮上型光学ヘッド11もしくは光ディスク2に傷がついてしまった。
【0070】
これに対して、アンロード状態での傾斜角θが0.1°〜1.2°の範囲では、ロード時に浮上型光学ヘッド11と光ディスク2とが接する現象が全く見られなかった。これは、上述のようにロード時において浮上型光学ヘッド11を2点で支持して浮上型光学ヘッド11の姿勢を規制しているため、サスペンション12のみの1点支持より姿勢が安定しているためであると考えられる。したがって、アンロード状態における傾斜角θを0.1°以上にすることが好ましい。
【0071】
また、アンロード状態での傾斜角θが1.4以上になると、再びロード時に浮上型光学ヘッド11と光ディスク2とが接する現象が見られた。これは、アンロード状態での傾斜角θがあまり大きくなりすぎると、浮上型光学ヘッド11における気流の流出部が光ディスク2に接触してしまうためであると考えられる。したがって、アンロード状態における傾斜角θを1.2°以下にすることが好ましい。
【0072】
このように、アンロード状態での傾斜角θとして好ましい範囲が0.1°〜1.2°の範囲と比較的広いと、設計の自由度が広がるので好ましい。
【0073】
次に、本実施形態の一変形例について説明する。
図5は、再生部4の一変形例としての再生部4’の概略構成を示す斜視図である。再生部4’が再生部4とは、補助アーム13bの代わりに可動式補助アーム13c(退避角度規制部材、浮上動作角度規制部材)が備えられている点において異なっており、他の構成は同一である。そして、再生部4’では、可動式補助アーム13cをロード状態における浮上型光学ヘッド11の浮上姿勢の制御に用いるものである。
【0074】
再生部4’では、可動式補助アーム13cがサスペンション駆動アーム13aに対して上下方向(図5中矢印D方向)および左右方向(図5中矢印E方向)に移動できるようになっている。
【0075】
可動式補助アーム13cは、アンロード状態では再生部4における補助アーム13bと同じ位置に位置し(図1(b)参照)、浮上型光学ヘッド11の傾斜角θを設定する機能を果たす。このとき、可動式補助アーム13cは退避角度規制部材として機能する。また、可動式補助アーム13cは、ロード状態においても浮上型光学ヘッド11の上方に位置している(図5)。そして、可動式補助アーム13cは、ロード状態において傾斜角θが予め定めた範囲内に収まるように、傾斜角θの角度変化を規制する機能を果たしている。このとき、可動式補助アーム13cは浮上動作角度規制部材として機能する。
【0076】
なお、図5の構成ではサスペンション12に対して気流の下流側に可動式補助アーム13cが位置しているため、アンロード状態とは逆向きに浮上型光学ヘッド11が傾斜することを規制することになる。図5の構成に限らず、サスペンション12に対して気流の上流側に別途可動式補助アーム13cが設けられていてもよく、これによりアンロード状態と同じ向きに浮上型光学ヘッド11が傾斜することを規制することもできる。ただし、サスペンション12に対して気流の上流側に設けた可動式補助アーム13cは、ロード状態からアンロード状態への移行の際(アンロード時)には浮上型光学ヘッド11の上方から退避し、浮上型光学ヘッド11が傾斜するのを妨げないようにする。
【0077】
光学ヘッドでは、対物レンズ11aによって光ビームを光ディスク2に集光し、記録や再生を行う。したがって、浮上型光学ヘッド11の浮上動作時に何らかの原因で浮上型光学ヘッド11の浮上姿勢が傾いてしまうと、光ビームが光ディスク2に適正に集光されなくなったり、光ビームが対物レンズ11aを透過できなくなったりする可能性がある。
【0078】
傾斜角θが変化しうるようにサスペンション12が浮上型光学ヘッド11を支持していると、浮上型光学ヘッド11の浮上動作時の自由度が大きいため何らかの原因で浮上姿勢が不安定になったとしても、再び光ディスク2と平行になるように浮上姿勢を整えることができる。しかし、浮上姿勢がある程度大きく傾いている間は光ディスク2に適正に光ビームを集光できなくなるので、適正な記録または再生ができなくなる。
【0079】
再生部4’では、ロード時および浮上型光学ヘッド11の浮上動作時に可動式補助アーム13cが浮上型光学ヘッド11の上方に位置することになるので、浮上型光学ヘッド11が傾きそうになっても、傾斜角θが所定値を越えないように規制することができる。
【0080】
なお、ロード状態における可動式補助アーム13cの位置は、光ビームの対物レンズ11aによる集光特性の変化が実用上問題とならない範囲に傾斜角θを規制できるような位置とすることが好ましい。具体的には、傾斜角θが0.2°を越えないように、つまり傾斜角θが0.2°になると浮上型光学ヘッド11が可動式補助アーム13cに当接するような位置にロード状態における可動式補助アーム13cを配置することが好ましい。なお、傾斜角θが変化しうる状態を保つために、通常の状態(傾斜角θが0.2°未満の状態)では可動式補助アーム13cが浮上型光学ヘッド11に接しないことが好ましい。
【0081】
以上のように、再生部4’では、浮上型光学ヘッド11の浮上動作時においてサスペンション12による浮上型光学ヘッド11の過剰拘束を回避しつつ、可動式補助アーム13cが傾斜角θの変化を規制し、傾斜角θが予め定めた範囲内に収まるようにする。
【0082】
これにより、浮上動作時に何らかの原因で浮上型光学ヘッド11の浮上姿勢が不安定になったとしても、浮上動作や情報の記録または再生動作に支障を来すような状態まで傾斜角θが変化することを抑制することができる。そして、浮上型光学ヘッド11の浮上動作時の安定性の向上、およびロード状態における光ビームの対物レンズ11aによる集光特性の改善を図ることが出来る。
【0083】
なお、可動式補助アーム13cはアクチュエータ等によって駆動することができ、また、圧電阻素子等を用いて駆動することによりさらに精密な位置制御が可能になる。
【0084】
以上のように、再生部4は、光ディスク2の膜面側から光ビームを入射させ、浮上型光学ヘッド11と光ディスク2の表面との浮上量を一定に保つことによりフォーカスを制御し、情報の再生を行うものである。そして、浮上型光学ヘッド11は、アンロード状態では退避位置にて保持され、光ディスク2が回転している状態でロード状態に移行される。アンロード状態において浮上型光学ヘッド11は、光ディスク2からの距離が光ディスク2の回転によって生じる気流の流入部の方が流出部に比べて高くなるようになっている。これにより、ロード時に浮上型光学ヘッド11が光ディスク2に接触することを抑制することができる。
【0085】
また、再生部4では、アンロード状態では浮上型光学ヘッド11がサスペンションを介してサスペンション駆動アーム13aによって支持されることで光ディスク2から遠ざけられており、ロード時にサスペンション駆動アーム13aによる支持を解除することによって浮上型光学ヘッド11が光ディスク2に近づけられて浮上動作する。また、浮上型光学ヘッド11は、アンロード状態では補助アーム13bによって光ディスク2からの距離が気流の流入部の方が流出部に比べて高くなるように保持される。そして、ロード時には、補助アーム13bがサスペンション駆動アーム13aと連動して同時に解除される。これにより、より確実にロード時の浮上型光学ヘッド11と光ディスク2との接触を抑制することができる。
【0086】
また再生部4では、アンロード状態の浮上型光学ヘッド11が、光ディスク2からの距離が気流の流入部の方が流出部に比べて0.1°〜1.2°上方に傾いている。これにより、ロード状態への移行をより安定して行うことができる。
【0087】
再生部4’では、可動式補助アーム13cは、浮上動作中の浮上型光学ヘッド11の浮上姿勢を制御する。これにより、光ビームの対物レンズ11aによる集光特性を十分に確保することができる。
【0088】
本実施形態の浮上型ヘッド保持装置は、情報の記録または再生を行うためのヘッドであって、回転する板状の情報記録媒体に対向面を対向させた状態で上記情報記録媒体の回転により生じる気流によって上記情報記録媒体上で浮上動作する浮上型ヘッドの保持装置である。そして、本実施形態の浮上型ヘッド保持装置は、上記情報記録媒体に対する上記浮上型ヘッドの対向面の傾斜角が変化しうるように上記浮上型ヘッドを支持しつつ、上記浮上型ヘッドを回転する上記情報記録媒体に近づけることで浮上動作させ、上記情報記録媒体から遠ざけることで退避させる浮上型ヘッド支持部材と、上記浮上型ヘッドが退避された状態で、上記浮上型ヘッドの対向面と上記情報記録媒体との距離が上記気流の下流側より上流側で大きくなるように上記傾斜角を規制するとともに、上記浮上型ヘッドが浮上動作に移行される際に上記規制を解除する退避角度規制部材とを備え、上記浮上型ヘッドが退避された状態では、上記浮上型ヘッドが上記退避角度規制部材によっても支持されることで上記傾斜角が規制されることを特徴としている。
【0089】
上記の構成では、浮上型ヘッド支持部材により、回転している情報記録媒体に浮上型ヘッドを近づけることで浮上型ヘッドを浮上動作させ、情報記録媒体から遠ざけることで浮上型ヘッドを退避させることができる。したがって、CSS方式とは異なり、退避状態においても浮上型ヘッドが情報記録媒体に接触することを避けることができる。
【0090】
また、浮上型ヘッド支持部材は、情報記録媒体に対する浮上型ヘッドの対向面の傾斜角が変化しうるように浮上型ヘッドを支持している。したがって、浮上型ヘッドは、浮上動作時において、浮上型ヘッド支持部材から過剰に拘束されることなく、対向する情報記録媒体との間の気流により生じる圧力によって情報記録媒体と所定の位置関係(例えば、対向面が情報記録媒体に平行で所定間隔離れた位置関係)を保つようになる。
【0091】
さらに、上記の構成では、浮上型ヘッドが退避された状態(退避状態)において、浮上型ヘッドの対向面と情報記録媒体との距離が気流の下流側より上流側で大きくなるように傾斜角が規制され、浮上型ヘッドの浮上動作への移行の際にその規制が解除される。これにより、浮上型ヘッドの浮上動作への移行の際に、浮上型ヘッドが気流からの圧力を受けやすくなり、浮上型ヘッドを容易に浮上動作させることができるようになる。
【0092】
ここで、退避状態における傾斜角の規制は退避角度規制部材によって実現される。すなわち、退避状態においては、浮上型ヘッドが浮上型ヘッド支持部材に加えて退避角度規制部材によっても支持される、つまり浮上型ヘッドが浮上型ヘッド支持部材および退避角度規制部材の少なくとも2点で支持されることにより傾斜角が規制される。このように2点で支持して傾斜角を規制することにより、より確実な規制が可能になる。
【0093】
浮上型ヘッドを1つの部材、つまり1点で支持する場合には、浮上型ヘッドの浮上動作への移行の際に浮上型ヘッドの挙動が不安定になりやすい。例えば、浮上型ヘッドが気流からの圧力を受けた際に傾斜角が急激かつ過剰に変化する場合があり、浮上型ヘッドが情 報記録媒体に接触する可能性が高くなる。
【0094】
上記の構成では、退避状態において浮上型ヘッドを2点で支持して傾斜角を規制しておき、浮上動作への移行にともなって退避角度規制部材による支持を解除していくことにより、1点支持の場合のように浮上型ヘッドの挙動が不安定になることを抑制することができる。
【0095】
このように、上記の構成では、浮上型ヘッドの動作をより安定化させることが可能になる。
【0096】
本実施形態の浮上型ヘッド保持装置は、上記浮上型ヘッド保持装置において、上記退避角度規制部材が、上記浮上型ヘッドが退避された状態で上記傾斜角が0.1°〜1.2°となるように規制することが好ましい。
【0097】
上記のように傾斜角を設定することによって、特に安定して浮上型ヘッドを浮上動作へ移行させることができるようになる。
【0098】
本実施形態の浮上型ヘッド保持装置は、上記浮上型ヘッド保持装置において、上記浮上型ヘッドを上記情報記録媒体に近づけるために上記浮上型ヘッド支持部材を移動させる駆動部材を備え、上記退避角度規制部材が、上記駆動部材に連動して移動して上記浮上型ヘッドから離れることで上記規制を解除することが好ましい。
【0099】
上記の構成では、例えば浮上型ヘッド支持部材を移動させる駆動部材に退避角度規制部材を取り付けておくなどして、退避角度規制部材が駆動部材に連動して移動するようになっている。これにより、装置構成の簡略化を図ることができるようになる。
【0100】
本実施形態の浮上型ヘッド保持装置は、上記浮上型ヘッド保持装置において、上記浮上型ヘッドが浮上動作している状態で、上記傾斜角が予め定めた範囲内に収まるように、上記傾斜角の角度変化を規制する浮上動作角度規制部材を備えることが好ましい。
【0101】
上記の構成では、浮上型ヘッドの浮上動作時において、浮上型ヘッド支持部材による浮上型ヘッドの過剰拘束を回避しつつ、浮上動作角度規制部材が傾斜角の変化を規制し、傾斜角が予め定めた範囲内に収まるようにする。これにより、浮上動作時に何らかの原因で浮上型ヘッドの浮上姿勢が不安定になったとしても、浮上動作や情報の記録または再生動作に支障を来すような状態まで傾斜角が変化することを抑制することができる。
【0102】
本実施形態の浮上型ヘッド保持装置は、情報の記録または再生を行うためのヘッドであって、回転する板状の情報記録媒体に対向面を対向させた状態で上記情報記録媒体の回転により生じる気流によって上記情報記録媒体上で浮上動作する浮上型ヘッドの保持装置である。そして、本実施形態の浮上型ヘッド保持装置は、上記情報記録媒体に対する上記浮上型ヘッドの対向面の傾斜角が変化しうるように上記浮上型ヘッドを支持しつつ、上記浮上型ヘッドを回転する上記情報記録媒体に近づけることで浮上動作させ、上記情報記録媒体から遠ざけることで退避させる浮上型ヘッド支持部材と、上記浮上型ヘッドが浮上動作している状態で、上記傾斜角が予め定めた範囲内に収まるように、上記傾斜角の変化を規制する浮上動作角度規制部材とを備えることを特徴としている。
【0103】
上記の構成では、浮上型ヘッド支持部材により、回転している情報記録媒体に浮上型ヘッドを近づけることで浮上型ヘッドを浮上動作させ、情報記録媒体から遠ざけることで浮上型ヘッドを退避させることができる。したがって、CSS方式とは異なり、退避状態においても浮上型ヘッドが情報記録媒体に接触することを避けることができる。
【0104】
また、浮上型ヘッド支持部材は、情報記録媒体に対する浮上型ヘッドの対向面の傾斜角が変化しうるように浮上型ヘッドを支持している。したがって、浮上型ヘッドは、浮上動作時において、浮上型ヘッド支持部材から過剰に拘束されることなく、対向する情報記録媒体との間の気流により生じる圧力によって情報記録媒体と所定の位置関係を保つようになる。
【0105】
さらに、上記の構成では、浮上型ヘッドが浮上動作している状態で、浮上動作角度規制部材が傾斜角の変化を規制し、傾斜角が予め定めた範囲内に収まるようにする。これにより、浮上動作時に何らかの原因で浮上型ヘッドの浮上姿勢が不安定になったとしても、浮上動作や情報の記録または再生動作に支障を来すような状態まで傾斜角が変化することを抑制することができる。
【0106】
このように、上記の構成では、浮上型ヘッドの動作をより安定化させることが可能になる。
【0107】
なお、上記浮上型ヘッドが浮上型光学ヘッドである場合に上記各浮上型ヘッド保持装置の構成を用いることが特に好ましい。浮上型光学ヘッドでは、光路を適正に保つためにその動作を安定させることがより重要となるからである。
【0108】
また、上記各浮上型ヘッド保持装置を備えて情報記録装置、または情報再生装置を構成することも好ましい。
【0109】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る浮上型ヘッド保持装置は、一端を支点として回動可能に設けられ、他端において情報記録媒体に対する浮上型ヘッドの対向面の傾斜角が変化しうるように浮上型ヘッドを支持するとともに、浮上型ヘッドを情報記録媒体に近づけることで浮上動作させ、情報記録媒体から遠ざけることで退避させるサスペンションと、サスペンション側に移動しサスペンションと当接してサスペンションを回動させることにより浮上型ヘッドを退避させるとともに、サスペンションとは反対側に移動しサスペンションから離れることにより浮上型ヘッドを浮上動作させるサスペンション駆動アームと、浮上型ヘッドが退避された状態ではサスペンション側に移動して浮上型ヘッドと当接することにより浮上型ヘッドの対向面と情報記録媒体との距離が気流の下流側より上流側で大きくなるように傾斜角を規制するとともに、浮上型ヘッドが浮上動作に移行される際には上記サスペンションとは反対側に移動することによって浮上型ヘッドと干渉しない位置に退避することによって浮上型ヘッドの規制を解除するように、サスペンション駆動アームと一体的に駆動される補助アームとを備える構成である。
【0110】
上記の構成では、浮上型ヘッドは、浮上動作時において、サスペンションから過剰に拘束されることなく、対向する情報記録媒体との間の気流により生じる圧力によって情報記録媒体と所定の位置関係を保つようになる。
【0111】
また、上記の構成では、浮上型ヘッドの浮上動作への移行の際に、浮上型ヘッドが気流からの圧力を受けやすくなり、浮上型ヘッドを容易に浮上動作させることができるようになる。
【0112】
さらに、上記の構成では、浮上型ヘッドがサスペンションおよび補助アームの少なくとも2点で支持されることにより傾斜角が規制される。このように2点で支持して傾斜角を規制することにより、より確実な規制が可能になる。
このように、上記の構成では、浮上型ヘッドの動作をより安定化させることが可能になる。
【0113】
本発明に係る浮上型ヘッド保持装置は、上記浮上型ヘッド保持装置において、補助アームが、浮上型ヘッドが退避された状態で傾斜角が0.1°〜1.2°となるように規制することが好ましい。
【0114】
上記のように傾斜角を設定することによって、特に安定して浮上型ヘッドを浮上動作へ移行させることができるようになる。
【0115】
本発明に係る浮上型ヘッド保持装置は、上記浮上型ヘッド保持装置において、サスペンション駆動アームおよび補助アームは、それぞれ情報記録媒体の表面と平行な方向に延びるアームであり、補助アームの方がサスペンション駆動アームよりも情報記録媒体に近い位置にあることが好ましい。
【0116】
本発明に係る浮上型ヘッド保持装置は、上記浮上型ヘッド保持装置において、サスペンション駆動アームおよび補助アームを情報記録媒体の表面と平行な方向に駆動するアクチュエータをさらに備えることが好ましい。
【0117】
本発明に係る浮上型ヘッド保持装置は、上記浮上型ヘッド保持装置において、浮上型ヘッドが退避された状態から浮上動作に移行される際には、まずサスペンション駆動アームがサスペンションから離れ、その後補助アームが浮上型ヘッドから離れることが好ましい。
【0118】
なお、上記浮上型ヘッドが浮上型光学ヘッドである場合に上記各浮上型ヘッド保持装置の構成を用いることが特に好ましい。浮上型光学ヘッドでは、光路を適正に保つためにその動作を安定させることがより重要となるからである。
【0119】
また、上記各浮上型ヘッド保持装置を備えて情報記録装置、または情報再生装置を構成することも好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態に係る情報再生装置における再生部がアンロード状態にある場合の再生部の概略構成を示す図面であり、(a)は正面図、(b)は斜視図である。
【図2】 本発明の実施の一形態に係る情報再生装置の概略構成を示す概念図である。
【図3】 図2の情報再生装置における再生部の概略構成を示す斜視図である。
【図4】 図2の情報再生装置における再生部がロード状態にある場合の再生部の概略構成を示す図面であり、(a)は正面図、(b)は斜視図である。
【図5】 図2の情報再生装置における再生部の一変形例の概略構成を示す斜視図である。
【図6】 従来の光磁気記録再生装置の概略構成を示す図面であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 情報再生装置
2 光ディスク(情報記録媒体)
3 ディスク駆動部
4 再生部
4’ 再生部
5 制御部
11 浮上型光学ヘッド(浮上型ヘッド)
11a 対物レンズ
11b 対向面
12 サスペンション(浮上型ヘッド支持部材)
13 アーム
13a サスペンション駆動アーム(駆動部材)
13b 補助アーム(退避角度規制部材)
13c 可動式補助アーム(退避角度規制部材、浮上動作角度規制部材)
14 アクチュエータ
15 ピックアップ部
Claims (8)
- 情報の記録または再生を行うためのヘッドであって、回転する板状の情報記録媒体に対向面を対向させた状態で上記情報記録媒体の回転により生じる気流によって上記情報記録媒体上で浮上動作する浮上型ヘッドの保持装置において、
一端を支点として回動可能に設けられ、他端において上記情報記録媒体に対する上記浮上型ヘッドの対向面の傾斜角が変化しうるように上記浮上型ヘッドを支持するとともに、上記浮上型ヘッドを回転する上記情報記録媒体に近づけることで浮上動作させ、上記情報記録媒体から遠ざけることで退避させるサスペンションと、
上記サスペンション側に移動しサスペンションと当接してサスペンションを回動させることにより上記浮上型ヘッドを退避させるとともに、上記サスペンションとは反対側に移動しサスペンションから離れることにより上記浮上型ヘッドを浮上動作させるサスペンション駆動アームと、
上記浮上型ヘッドが退避された状態では上記サスペンション側に移動して浮上型ヘッドと当接することにより上記浮上型ヘッドの対向面と上記情報記録媒体との距離が上記気流の下流側より上流側で大きくなるように上記傾斜角を規制するとともに、上記浮上型ヘッドが浮上動作に移行される際には上記サスペンションとは反対側に移動することによって上記浮上型ヘッドと干渉しない位置に退避することによって浮上型ヘッドの上記傾斜角の規制を解除するように、上記サスペンション駆動アームと一体的に駆動される補助アームとを備えることを特徴とする浮上型ヘッド保持装置。 - 請求項1に記載の浮上型ヘッド保持装置において、
上記補助アームは、上記浮上型ヘッドが退避された状態で上記傾斜角が0.1°〜1.2°となるように規制することを特徴とする浮上型ヘッド保持装置。 - 請求項1または2に記載の浮上型ヘッド保持装置において、
上記サスペンション駆動アームおよび補助アームは、それぞれ上記情報記録媒体の表面と平行な方向に延びるアームであり、上記補助アームの方が上記サスペンション駆動アームよりも上記情報記録媒体に近い位置にあることを特徴とする浮上型ヘッド保持装置。 - 請求項3に記載の浮上型ヘッド保持装置において、
上記サスペンション駆動アームおよび補助アームを上記情報記録媒体の表面と平行な方向に駆動するアクチュエータをさらに備えることを特徴とする浮上型ヘッド保持装置。 - 請求項1から4の何れか1項に記載の浮上型ヘッド保持装置において、
上記浮上型ヘッドが退避された状態から浮上動作に移行される際には、まず上記サスペンション駆動アームが上記サスペンションから離れ、その後上記補助アームが上記浮上型ヘッドから離れることを特徴とする浮上型ヘッド保持装置。 - 請求項1から5の何れか1項に記載の浮上型ヘッド保持装置において、
上記浮上型ヘッドが浮上型光学ヘッドであることを特徴とする浮上型ヘッド保持装置。 - 請求項1から6の何れか1項に記載の浮上型ヘッド保持装置を備えることを特徴とする情報記録装置。
- 請求項1から6の何れか1項に記載の浮上型ヘッド保持装置を備えることを特徴とする情報再生装置。
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