JP3970985B2

JP3970985B2 - Inkjet printing method

Info

Publication number: JP3970985B2
Application number: JP21393197A
Authority: JP
Inventors: 一栄渡辺; 彩子山田; 直博大林; 博行牧田
Original assignee: Seiren Co Ltd
Current assignee: Seiren Co Ltd
Priority date: 1997-07-25
Filing date: 1997-07-25
Publication date: 2007-09-05
Anticipated expiration: 2017-07-25
Also published as: JPH1143873A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、布帛に画像を捺染するインクジェット捺染方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、布帛を対象とするインクジェット捺染方法が評価され始めた。
通常の捺染と異なって、微妙な細かい模様を付与でき、且つ布帛の表面状態を生かした染色ができるからである。
布帛は編組織や織組織により形成されているので、紙類に比べ比較的大きい間隙や表面粗さを有する独特の表面構造となっている。
そのためインクジェット捺染する上では、紙類に対するインクジェットとは異なった技術的問題点が多い。
【０００３】
そのうちの主なるものの一つに、滲みに関する問題点がある。
インクジェット印写した後に、布面に付与した模様（画像）に滲みが生じ鮮明さに欠ける現象である。
このような問題を解決するために、インクそのものに工夫を施したり、或いは転写捺染手法を使ったり、或いは布帛を前処理したりして、滲みのない且つ鮮明な画像を得る技術が開発されている。
【０００４】
最初のインクの改良ではノズル詰まりの大きい問題点があり、また次の転写捺染手法（特公昭６０−４２３１７号公報等）では、反転工程が必要で且つ反転時の微小な歪みが避けられない。
そのため最後の布帛に前処理を行う手法がインクジェット捺染として主流となっている。
【０００５】
この前処理に関する技術として、例えば、特公昭６３−３１５９４号公報に見られるような布帛に対してインク受容層を設ける処理法が開発された。
これは、布帛に対して水溶性高分子、水溶性塩類、水不溶性無機微粒子から選ばれた非染着性の物質よりなるインク保持剤層を形成し、該インク保持剤層に吐出インクを吸収せしめ一時的に保持させることにより、インクの滲みを防止する手法である。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この前処理方法は、具体的には、液体状のインク保持剤をパッド法、スプレー法、コーティング法、浸漬法、インクジェット法等を使って直接、布帛上に塗布し、インク保持剤の層を形成する方法を採用しているものである。
そのため、インクジェット捺染工程上、このように前処理済の布帛の到着を待ってからでないと作業ができなかった。
さらに、通常行われるこのような前処理後の乾燥工程では、大型の乾燥装置が必要となる上、水分が蒸発する際に、水と結合力を示す水溶性高分子化合物等のインク保持剤が、凹凸のある繊維表面に引き寄せられ不均一に分布する傾向があった。
【０００７】
特に、織り密度や編み密度の低い低密度布帛、例えば、単糸繊度１００ｄ以下の布帛、経糸密度１２０本／インチ以下の布帛、又は緯糸密度１５０本／インチ以下の布帛に対しては、不均一性が強く出る。そのため、例え、その後、最適にインクジェット印写してもインクの浸透度合いが異なり、不上がりが生じることとなる。
【０００８】
また、低密度布帛に前処理を施した場合、流体状態の前処理剤が繊維間の空隙に充填されず、穴のある状態となるため、プリントした際にインクが裏抜けしてしまい、高濃度の色柄が得られない。
また、布帛の支持部材、例えばドラムの表面が汚染される等の問題があった。
本発明は、このような従来の技術的背景をもとになされたものである。
すなわち、本発明の目的は、低密度の布帛を対象とするインクジェット捺染方法においても、裏抜けがなく高濃度の被捺染物が得られ、且つインク保持剤の層厚が均一で捺染斑のないインクジェット捺染方法を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。
【００１０】
即ち、本発明は、（１）、水又は低濃度の糊剤に浸漬し加圧ロールを用いて絞ることにより水又は低濃度の糊剤を付与した布帛と、基材上に少なくともミクロポーラス形成剤及び酸性物を含むインク保持剤を層状に形成してなるインク受容体とを圧着し布帛の表面にインク保持剤を付着させる圧着工程と、インク受容体から基材を取り除いて布帛の表面にインク保持剤による層を付着形成させる基材除去工程と、インク保持剤の層が付着形成された布帛に対して、インクジェット印写を行うインクジェット印写工程とを有するインクジェット捺染方法に存する。
【００１１】
そして、（２）、圧着工程と基材除去工程との間に一体となったインク保持剤と布帛とを加熱し乾燥する加熱乾燥工程を有する上記（１）のインクジェット捺染方法に存する。
【００１３】
そしてまた、（３）、布帛が、単糸繊度１００ｄ以下の布帛である上記（１）のインクジェット捺染方法に存する。
【００１４】
そしてまた、（４）、布帛が、経糸密度１２０本／インチ以下の布帛又は緯糸密度１５０本／インチの布帛である上記（１）のインクジェット捺染方法に存する。
【００１５】
【発明の実施の形態】
次に本発明のインクジェット捺染方法に係る実施の形態を述べる。
図１はインクジェット捺染方法における主要工程ブロック図である。
また図２はインクジェット捺染方法における工程を説明する概略図である。
ここで使用されるインク受容体は、基材の表面にインク保持剤を層状に付着させたものである。
【００１６】
基材は、フィルム状の長尺体が使用されるが、その例として、アート紙、コート紙、プリント原紙、薄葉紙、合成紙などの紙類の他、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、セロファンなどの樹脂フィルムやアルミホイル、銀ホイル等の金属箔フィルムが適宜採用される。
特に表面の緻密さの観点から、好ましくは、例えば、ポリエステルフィルム等が使用される。
基材は、布帛のように大きな空隙（間隙）や凹凸が無いので、以下に述べるインク保持剤を間隙なく極めて均一に層状に形成することができる。
一方、基材に付着されるインク保持剤としては、以下のものが使用される。
【００１７】
すなわち、非染着性高分子化合物とそれを溶解する溶媒とが用いられる。
ここで非染着性高分子化合物としては、水溶性合成高分子のポリ酢酸ビニル、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、天然ゴムのアラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、その他の澱粉、加工澱粉、アルギル酸ソーダ、粘土物質のモンモリロナイト等があり、用いられる布帛あるいは用いられる色素によって、最適の物が選択され、２種類以上を混合して用いられることもある。
【００１８】
溶媒としては、主として水が用いられ、また特殊な場合には、有機溶媒が使用される。
インク保持剤には、次に示す抗還元剤、固着助剤、固着反応剤、固着促進剤、ミクロポーラス形成剤等が必要に応じて適宜添加される。
抗還元剤としては、例えばメタニトロベンゼンスルホン酸ソーダなどが用いられる。
固着助剤としては、ぼう硝、食塩、塩化カルシウム等の中性塩等が用いられる。
固着反応剤としては、酢酸、硫酸アンモニウム等の酸性物、又は炭酸ソーダ、水酸化ナトリウム等のアルカリ物が用いられる。
【００１９】
固着促進剤としては、尿素、チオ尿素、ポリエチレングリコール等のヒドロトロープ剤、クロルベンゼン、安息香酸等のキャリア剤などが用いられる。
ミクロポラース形成剤としては、炭化水素系のトルエン、キシレン、その他工業ガソリン４号、同５号等、ハロゲン化炭化水素系のパークロルエチレン、モノクロルベンゼン、ジクロルペンタン等、エステル類の酢酸ブチル等、その他アクリル酸のエステル化合物のアクリル酸ブチル等が用いられる。
【００２０】
ところで、本発明のインク受容体は、好ましくは、上記基材の上に通常の離型処理を行った後、上述のインク保持剤を塗布することで得られる。
この塗布には、好適にはナイフコータを使うが、このナイフコータの押付け圧で基材上のインク保持剤の層厚が調整される。
【００２１】
インク保持剤を塗布された基材、すなわちインク受容体は、熱風（約７０〜９０度）により乾燥される。
結果的に、基材上に形成されたインク保持剤層は、厚さは、５〜３０μｍ程度の均一なものとなる。
できた長尺なインク受容体は、巻取りローラに巻取った状態にして、次の圧着工程に備える。
【００２２】
〔圧着工程〕
以上、説明したインク受容体に対して、布帛が重ねられ両者は、圧着される。
ここで、インク受容体と布帛との圧着は、圧着装置、例えば一対の加圧ロール間（例えば、２〜８ｋｇｆ／ｃｍ²）に両者を通過させることにより連続的に行われる。
この圧着工程により、インク受容体から布帛の表面にインク保持剤が転移（転写）され層状に付着形成される。
【００２３】
なお、インク受容体と布帛を圧着する前に、布帛に前もって水又は低濃度の糊剤を付与しておくことが好適である。
布帛に対する糊剤の付与は、水・糊等付与装置、例えばスプレー法、パディング法（ディップニップ法）、グラビア法等によって行われ、糊剤が付与された後は、例えば加圧ロール等を使って一定の圧力（例えば数ｋｇｆ／ｃｍ²程度）で絞る。
【００２４】
また糊剤（通常、濃度は０．１〜５％程度が好ましい）としては、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどが用いられる。
ところで、本発明の対象となる被捺染物、すなわち布帛としては、織物、編物、不織布を問わずあらゆる布帛組織を有するものが使用される。
【００２５】
また布帛の素材としては、綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、アセテート、トリアセテート等の半合成繊維、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル等の合成繊維、そしてそれらの単独又は一つ以上の組合せのものが採用される。
布帛は、低密度布帛、すなわち、低デニール又は低密度（経糸、緯糸）のものほど、従来の方法に較べてインクジェット染色における効果が大きく見られる。
【００２６】
また、単糸繊度に関しては、１００ｄ以下の布帛では、従来に比べ著しく効果が大きい。
しかし、衣料用としては、通常、単糸繊度３０ｄ以下は実用的でないことから、３０〜１００ｄのものが採用される。
更にまた、密度に関しては、経１２０本／インチ以下の布帛では、従来に比べ著しく効果が大きい。
しかし、衣料用としては、通常、経３０本／インチ以下は実用的でないことから、経３０〜１２０本／インチ以下のものが採用される。
更にまた、緯１５０本／インチ以下の布帛では、従来に比べ著しく効果が大きい。
しかし、衣料用としては、通常、緯５０本／インチ以下は実用的でないことから、緯５０〜１５０本／インチ以下のものが採用される。
【００２７】
〔乾燥工程〕
インク受容体に対して布帛が圧着された後は、両者は、共に一体となって乾燥される。
この場合の乾燥は、具体的には、シリンダー乾燥機等の小型の乾燥機を使って加熱し乾燥させ、インク保持剤から水分を除去する。
インク保持剤の種類にもよるが、例えば、８０〜１６０℃で範囲の乾燥することが好ましい。
【００２８】
〔基材除去工程〕
乾燥工程にて乾燥されインク受容体と一体となった布帛は、以後のインクジェット印写の上で不要となる基材が取り除かれる。
そのため布帛に圧着されたインク受容体から基材のみが取り除かれるが、具体的には、連続移送される一体となったインク受容体と布帛に対して、基材のみが剥離装置、例えば、剥離巻取りローラ等により剥離されて巻取りされる。
この時点で、布帛の表面には、層状のインク保持剤が付着形成された状態となる。
結果的に形成されたインク保持剤の層（インク保持剤層）の厚みは、使用されるインク保持剤と色素の種類によって決定されるが、例えば、５〜３０μｍ程度が好ましい。
なお、巻き取られた基材は、また再使用することが可能である。
ここで布帛面に付着形成されたインク保持剤層は、インク受容体に均一に形成保持されたインク保持剤層をそのまま布帛に移行させているため、布帛面に穴等の生じない状態でしかも極めて均一に付着形成される。
【００２９】
〔インクジェット印写〕
次に、層状にインク保持剤が付与形成された布帛は、インクジェット印写装置を使ってその表面に印写が行われる。
ここで、インクジェット印写の対象となる布帛は、従来のように、直接布帛面にインク保持剤を付与したのとは異なって、基材に均一に層状にインク保持剤が形成されたインク受容体から、布帛表面にそのままインク保持剤が移行されたものを使用するので、移行されたインク保持剤は同様に均一な層を形成したものとなり、以後のインクジェット印写の結果が極めて良好となる。
ここでのインクジェット印写は、通常、布帛面に使用されるインクジェット印写により行われる。
【００３０】
つまり、染料等を含んだインクを、インクジェット印写装置を使って予め記憶された情報に基づいて、ノズルより布帛面に対して吐出して印写するのである。
因みに、代表的な方法としては（１）圧力パルス型、（２）加圧振動型、（３）静電加速型等の印写方式があるが、そのいずれの方式も採用できる。
印写時、インクとして使用される色素としては、大別して直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料、反応性染料、蛍光染料等があるが、被染体となる布帛の素材により適宜選定する必要がある。
【００３１】
インクジェット印写に使用されるインク調整は、印写された画像の品位に大きく影響することから、染料の選定、粒度、粘度、表面張力、ｐＨ等の最適な調整が行われ、必要に応じて分散剤、消泡剤等が適宜添加される。
インクジェット印写の後は、必要に応じて乾熱あるいは湿熱処理により色素を発色固着する処理を行う。
これは染色する場合に通常行われているものである。
また、より高品質を得るため、必要に応じて、染料が布帛に固着した後、未固着の染料、薬品、助剤、糊料等を完全に洗い落とす、いわゆる洗浄処理が行われる。
これも、通常、染色用に行われるものである。
洗浄工程を通すことにより色相、鮮明度、堅牢性、生地の風合い等をより完全なものにできる。
【００３２】
以上説明したように、本発明においては、基材上にインク保持剤を層状に形成してなるインク受容体を別途用意しておき、このインク受容体から布帛にインク保持剤を層状に移行させているため、インクジェット印写装置の手前で、単に布帛とインク受容体を圧着させるだけで、簡単に布帛面にインク保持剤の層が形成される。
その結果、インク保持剤の前処理が行われた布帛が、用意されてなくても、直接、未処理の布帛があれば、即、簡単にインクジェット印写が可能となる。
しかも、基材に極めて均一に形成されたインク保持剤層が、その儘、布帛面に移行するので、当然、布帛面には均一なインク保持剤層が形成される。
【００３３】
また、直接、液体状のインク保持剤を布帛面に付与するものではなく、インク保持剤の層をそのまま布帛面に移行させる手法を採っているので、布帛面を確実にインク保持剤が覆うようになり、いわゆる、裏抜けなる欠点は皆無となる。
以上、本発明を説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限定されることなく、その目的に沿う限り、変形が可能である。
次に実際にインクジェット捺染を行った結果を以下説明する。
【００３４】
【実施例】
【００３５】
〔実施例１〕
厚さ８０μｍのポリエステルフイルムからなる基材の片面に以下の組成の処理液をナイフコータを用いて塗布した。

【００３６】
次いで、８０℃の熱風で乾燥して巻きとりインク受容体を得た。
そのインクの厚みは２０μｍであった。
５０ｄのポリエステルスパン糸を経糸および緯糸に用い、経糸密度８５本／インチ、緯糸密度１０２本／インチよりなるジョーゼット布を、水に浸漬し加圧ロールを用いて４ｋｇｆ／ｃｍ²の圧力で絞った後、上記のインク受容体と合わせてロール間を通し、３ｋｇｆ／ｃｍ²で圧着した後、表面温度１０５℃のシリンダー乾燥機を用いて乾燥した。
次いで、基材をはがした後、下記のインク処方およびインクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行った。
【００３７】
〔インク処方〕

【００３８】
〔インクジェット印写方式〕
印写はオンデマンド方式シリアル走査型印写装置を使用した。（印写条件は、ノズル径１００μｍ、駆動電圧１０７Ｖ、周波数１０ｋＨｚ、解像度３６０ｄｐｉ、４×４マトリックスであった。）
図柄は、（ａ）５０×５０ｍｍ、（ｂ）幅０．５ｍｍ、長さ５０ｍｍの経緯方向の細線による十字形の２パターンとした。
その後、被印写布を１０８℃で１０分間湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。
その結果、表１のように、ポリエステルジョーゼット布上には、裏抜けや斑がなく高精細で十分な濃度の鮮やかな図柄がプリントされていた。
また、使用した印写装置の支持ドラムは、クリーンな状態で裏抜けしたインクは付着していない。
【００３９】
〔実施例２〕
以下の組成の処理液を実施例１と同様のポリエステルフイルムの片面にナイフコータを用いて塗布した。

【００４０】
次いで、８０℃の熱風で乾燥して巻き取りインク受容体を得た。
そのインク受容層の厚みは均一で３０μｍであった。
９０ｄのナイロンスパン糸を経糸および緯糸に用い、経糸密度６０本／インチ、緯糸密度６０本／インチよりなるナイロンタフタ布を、水に浸漬し加圧ロールを用いて４ｋｇｆ／ｃｍ²の圧力で絞った後、上記のインク受容体と合わせてロール間を通し、３ｋｇｆ／ｃｍ²で圧着した後、表面温度１０５℃のシリンダー乾燥機を用いて乾燥した。
次に下記のインク処方およびインクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行った。
【００４１】
〔インク処方〕

【００４２】
〔インクジェット印写方式〕
実施例１と同様に図柄の形成を行った。
その後、被印写布を１０８℃で２０分間湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。
その結果、表１のように、ナイロンタフタ布上には、裏抜けや斑がなく高精細で十分な濃度の鮮やかな図柄がプリントされていた。
また、使用した印写装置の支持ドラムは、クリーンな状態で裏抜けしたインクは付着していない。
【００４３】
〔実施例３〕
以下の組成の処理液を実施例１と同様のポリエステルフイルムの片面にナイフコータを用いて塗布した。

【００４４】
次いで、８０℃の熱風で乾燥して巻きとりインク受容体を得た。
インク受容層の厚みは均一で１０μｍであった。
７０ｄのレーヨンフィラメント糸を経糸および緯糸に用い、経糸密度８０本／インチ、緯糸密度９０本／インチよりなるジョーゼット布を、水に浸漬し加圧ロールを用いて４ｋｇｆ／ｃｍ²の圧力で絞った後、上記のインク受容体と合わせてロール間を通し、３ｋｇｆ／ｃｍ²で圧着した後、表面温度１０５℃のシリンダー乾燥機を用いて乾燥した。
次に下記のインク処方およびインクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行った。
【００４５】
〔インク処方〕

【００４６】
〔インクジェット印写方式〕
実施例１と同様に図柄の形成を行った。
その後、被印写布を１０８℃で１０分間湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。
その結果、表１のように、レーヨンジョーゼット布上には、裏抜けや斑がなく高精細で十分な濃度の鮮やかな図柄がプリントされていた。
また、使用した印写装置の支持ドラムは、クリーンな状態で裏抜けしたインクは付着していない。
【００４７】
〔比較例１〕
以下の組成の処理液を、実施例１と同様のジョーゼット布にロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。

【００４８】
その後１７０℃で１．５分間乾燥した。
そのインク受容層の厚みは５μｍであった。
次に、実施例１と同様のインク処方及びインクジェット印写方法で被捺染物を得た。
表１のように、ジョーゼット布帛には、裏抜けや斑があり不鮮明な部分のある図柄がプリントされていた。
また、使用した印写装置の支持ドラムは、裏抜けしたインクがあちこちに付着して汚れが生じていた。
【００４９】
〔比較例２〕
以下の組成の処理液を、実施例２と同様のタフタ布にロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。

【００５０】
その後１５０℃で１．５分間乾燥した。
そのインク受容層の厚みは５μｍであった。
次に、実施例２と同様のインク処方及びインクジェット印写方法で被捺染物を得た。
その結果、表１のように、タフタ布には、裏抜けが斑があり不鮮明な部分のある図柄がプリントされていた。
また、使用した印写装置の支持ドラムは、裏抜けしたインクがあちこちに付着して汚れが生じていた。
【００５１】
〔比較例３〕
以下の組成の処理液を、実施例３と同様のジョーゼット布にロータリースクリーンプリント法を用いて付与した。

【００５２】
その後１３０℃で１．５分間乾燥した。
そのインク受容層の厚みは３μｍであった。
次に、実施例３と同様のインク処方及びインクジェット印写方法で被捺染物を得た。
その結果、表１のように、ジョーゼット布には、裏抜けが斑があり不鮮明な部分のある図柄がプリントされていた。
また、使用した印写装置の支持ドラムは、裏抜けしたインクがあちこちに付着して汚れが生じていた。
【００５３】
【表１】

【００５４】
【発明の効果】
本発明のインクジェット捺染方法は、保持剤付与のための前処理をした布帛を使用しなくても、未処理の布帛を使って、即、インクジェット印写できるため、生産効率が良い。
また、布帛に直接インク保持剤を付与する従来の方法では、大掛かりな乾燥装置が必要であるが、本発明では乾燥装置が簡単な加熱ドラム等を利用する程度のもので十分である。
また、インク保持剤の層の厚みが均一であるので、均染性に優れると共に、低密度編織物のインクジェット捺染の際に裏抜けが全くない。
また白け現象もなく高濃度の捺染が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１はインクジェット捺染方法における主要工程ブロック図である。
【図２】また図２はインクジェット捺染方法における工程を説明する概略図である。
【符号の説明】
１…インク受容体供給ローラ
２…水・糊等付与装置
３…圧着装置（加圧ロール）
４…シリンダー乾燥機
５…剥離装置（剥離巻取りローラ）
６…インクジェット印写装置
６１…ドラム
６２…ノズルヘッド
Ａ…インク受容体
Ａ１…基材
Ａ２…インク保持剤
Ｂ…布帛[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink jet printing method for printing an image on a fabric.
[0002]
[Prior art]
In recent years, ink-jet printing methods targeting fabrics have begun to be evaluated.
This is because, unlike ordinary textile printing, a fine fine pattern can be given and dyeing can be performed utilizing the surface state of the fabric.
Since the fabric is formed of a knitted or woven structure, it has a unique surface structure having a relatively large gap and surface roughness compared to paper.
Therefore, in inkjet printing, there are many technical problems different from inkjet for paper.
[0003]
One of them is a problem with bleeding.
This is a phenomenon in which the pattern (image) applied to the cloth surface is blurred after ink jet printing and lacks clarity.
In order to solve such problems, a technique has been developed for obtaining a clear image without blurring by devising the ink itself, using a transfer printing method, or pre-treating the fabric. Yes.
[0004]
In the first improvement of ink, there is a problem that nozzle clogging is large, and in the next transfer printing method (Japanese Patent Publication No. 60-42317), a reversal process is necessary and a minute distortion during reversal is unavoidable.
Therefore, the method of pre-treating the last fabric has become the mainstream as inkjet printing.
[0005]
As a technique relating to this pretreatment, for example, a treatment method has been developed in which an ink receiving layer is provided on a fabric as disclosed in Japanese Patent Publication No. 63-31594.
This forms an ink holding agent layer made of a non-dyeing substance selected from water-soluble polymers, water-soluble salts and water-insoluble inorganic fine particles on the fabric, and absorbs the ejected ink in the ink holding agent layer. This is a technique for preventing ink bleeding by temporarily holding the caulking.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in this pretreatment method, specifically, a liquid ink holding agent is directly applied onto a fabric using a pad method, a spray method, a coating method, a dipping method, an ink jet method, etc. A method of forming a layer is employed.
For this reason, in the ink jet textile printing process, the work can only be performed after the arrival of the pretreated fabric in this way.
Furthermore, in the drying process after such pretreatment that is usually performed, a large-sized drying apparatus is required, and when the water evaporates, an ink retaining agent such as a water-soluble polymer compound that exhibits a binding force with water is used. There was a tendency to be attracted to the uneven fiber surface and distributed unevenly.
[0007]
In particular, it is not uniform for low-density fabrics with low weaving density and knitting density, for example, fabrics with a single yarn fineness of 100 d or less, fabrics with a warp density of 120 yarns / inch or less, or fabrics with a weft density of 150 yarns / inch or less. Sexually appears. Therefore, for example, even if the ink jet printing is optimally performed thereafter, the degree of ink penetration is different, resulting in inconvenience.
[0008]
In addition, when pretreatment is performed on a low-density fabric, the fluid pretreatment agent is not filled in the gaps between the fibers, and there is a hole, so that the ink penetrates through when printing is performed. The color pattern of density cannot be obtained.
Further, there is a problem that the surface of the fabric support member, for example, the drum is contaminated.
The present invention has been made based on such a conventional technical background.
That is, an object of the present invention is to obtain a high-density printed material without back-through even in an ink-jet printing method for a low-density fabric, and a uniform layer thickness of the ink retaining agent and no printing spots. An object is to provide an ink jet textile printing method.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been made to solve the above problems.
[0010]
That is, the present invention provides (1) a fabric to which water or a low-concentration paste is applied by immersing in water or a low-concentration paste and squeezing using a pressure roll, and at least microporous formation on the substrate. A pressure-bonding step in which an ink-retaining agent including an agent and an acid- containing agent is formed into a layer and pressure-bonding the ink-retaining agent to the surface of the fabric, and removing the substrate from the ink-receptor to the surface of the fabric The present invention resides in an ink jet printing method having a base material removing process for adhering and forming a layer with an ink retaining agent, and an ink jet printing process for performing ink jet printing on a fabric on which an ink retaining agent layer is adhered and formed.
[0011]
And (2) exists in the inkjet textile printing method of the said (1) which has a heat drying process which heats and dries the ink holding agent and cloth which were united between the crimping | compression-bonding process and a base material removal process.
[0013]
And ( 3 ) exists in the inkjet printing method of said (1) whose fabric is a fabric with a single yarn fineness of 100 d or less.
[0014]
( 4 ) In the inkjet printing method according to (1), the fabric is a fabric having a warp density of 120 yarns / inch or less or a fabric having a weft density of 150 yarns / inch.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, an embodiment according to the ink jet textile printing method of the present invention will be described.
FIG. 1 is a block diagram of main processes in the ink jet textile printing method.
FIG. 2 is a schematic view for explaining steps in the ink jet textile printing method.
The ink receptor used here is one in which an ink retaining agent is deposited in a layered manner on the surface of a substrate.
[0016]
As the base material, a film-like long body is used. Examples thereof include paper such as art paper, coated paper, printing base paper, thin paper, synthetic paper, and resins such as polyethylene, polypropylene, polyester and cellophane. A metal foil film such as a film, aluminum foil, or silver foil is appropriately employed.
In particular, from the viewpoint of surface density, for example, a polyester film or the like is preferably used.
Since the base material does not have large voids (gap) or irregularities like a cloth, the ink holding agent described below can be formed in a very uniform layer without gaps.
On the other hand, the following are used as the ink holding agent attached to the substrate.
[0017]
That is, a non-dyeing polymer compound and a solvent for dissolving it are used.
Here, as non-dyeing polymer compounds, water-soluble synthetic polymers such as polyvinyl acetate, polymethacrylate, polyacrylamide, polyvinyl alcohol, carboxymethyl cellulose, carboxymethyl starch, natural gum arabic gum, guar gum, locust bean gum, There are other starches, modified starches, sodium alginate, montmorillonite of clay material, etc., and the most suitable one is selected depending on the fabric used or the pigment used, and two or more types may be mixed and used.
[0018]
As the solvent, water is mainly used, and in a special case, an organic solvent is used.
The following anti-reducing agent, fixing assistant, fixing reaction agent, fixing accelerator, microporous forming agent and the like are appropriately added to the ink holding agent as necessary.
As the anti-reducing agent, for example, sodium metanitrobenzene sulfonate is used.
As fixing aids, neutral salts such as sodium nitrate, sodium chloride and calcium chloride are used.
As the fixing reaction agent, acidic substances such as acetic acid and ammonium sulfate, or alkaline substances such as sodium carbonate and sodium hydroxide are used.
[0019]
As the adhesion promoter, a hydrotrope such as urea, thiourea or polyethylene glycol, a carrier agent such as chlorobenzene or benzoic acid, or the like is used.
Examples of microporous forming agents include hydrocarbon-based toluene, xylene, other industrial gasoline No. 4 and No. 5, halogenated hydrocarbon-based perchlorethylene, monochlorobenzene, dichloropentane, etc., butyl acetate of esters, etc. In addition, butyl acrylate, which is an ester compound of acrylic acid, is used.
[0020]
By the way, the ink receptor of the present invention is preferably obtained by applying the above-mentioned ink holding agent after performing a normal release treatment on the above-mentioned base material.
For this application, a knife coater is preferably used. The layer thickness of the ink retaining agent on the substrate is adjusted by the pressing pressure of the knife coater.
[0021]
The substrate coated with the ink retaining agent, that is, the ink receiver, is dried by hot air (about 70 to 90 degrees).
As a result, the ink holding agent layer formed on the substrate has a uniform thickness of about 5 to 30 μm.
The resulting long ink receptor is wound around a winding roller and prepared for the next pressure bonding step.
[0022]
[Crimping process]
As described above, the fabric is overlapped on the ink receiver described above and both are pressure-bonded.
Here, the pressure-bonding between the ink receiver and the fabric is continuously performed by passing both between a pressure-bonding device, for example, a pair of pressure rolls (for example, ^{2 to} 8 kgf / cm ² ).
By this pressure-bonding step, the ink holding agent is transferred (transferred) from the ink receiver to the surface of the fabric, and is formed in a layered manner.
[0023]
In addition, before press-bonding the ink receiver and the fabric, it is preferable to apply water or a low-concentration glue in advance to the fabric.
The application of the paste to the fabric is performed by a water / paste application device such as a spray method, padding method (dip nip method), gravure method, etc. After the paste is applied, for example, a pressure roll is used. And squeezing at a constant pressure (for example, about several kgf / cm ² ).
[0024]
As the paste (usually, the concentration is preferably about 0.1 to 5%), sodium alginate, carboxymethylcellulose, methylcellulose, and the like are used.
By the way, as the object to be printed, that is, the fabric that is an object of the present invention, those having all fabric structures regardless of woven fabric, knitted fabric, and non-woven fabric are used.
[0025]
The material of the fabric includes natural fibers such as cotton, hemp, silk, and wool, regenerated fibers such as rayon, semi-synthetic fibers such as acetate and triacetate, synthetic fibers such as polyester, polyamide, and polyacryl, and those alone or One or more combinations are employed.
The lower the density of the fabric, that is, the lower denier or the lower density (warp, weft), the greater the effect of inkjet dyeing compared to the conventional method.
[0026]
Regarding the single yarn fineness, a fabric of 100 d or less is significantly more effective than the conventional one.
However, for clothing, a single yarn fineness of 30 d or less is usually not practical, and therefore 30 to 100 d is used.
Furthermore, with respect to the density, a fabric having a warp of 120 pieces / inch or less is significantly more effective than the conventional one.
However, for clothing, a warp of 30 warps / inch or less is not practical, and therefore, warp of 30 to 120 warps / inch or less is employed.
Furthermore, a fabric with a weft of 150 / inch or less is significantly more effective than the prior art.
However, since it is not practical for clothing to have a weft of 50 / inch or less, one having a weft of 50 to 150 / inch or less is employed.
[0027]
[Drying process]
After the fabric is pressure-bonded to the ink receiver, both are integrally dried.
Specifically, in this case, the drying is performed by heating and drying using a small dryer such as a cylinder dryer to remove moisture from the ink holding agent.
Although depending on the type of the ink holding agent, for example, drying in the range of 80 to 160 ° C. is preferable.
[0028]
[Substrate removal step]
The fabric that is dried in the drying step and integrated with the ink receiver is freed of a base material that becomes unnecessary on the subsequent inkjet printing.
For this reason, only the base material is removed from the ink receptor that is pressure-bonded to the cloth. Specifically, only the base material is peeled off from the integrated ink receiver and the cloth that are continuously transferred, for example, the peeling. It is peeled off and wound up by a winding roller or the like.
At this point, the layered ink holding agent is adhered and formed on the surface of the fabric.
The thickness of the resulting ink carrier layer (ink carrier layer) is determined depending on the type of ink carrier and pigment used, but is preferably about 5 to 30 μm, for example.
The wound substrate can be reused again.
Here, the ink holding agent layer adhered and formed on the fabric surface is transferred to the fabric as it is, and the ink holding agent layer uniformly formed and held on the ink receiver is transferred to the fabric. Very uniformly deposited.
[0029]
[Inkjet printing]
Next, the surface of the fabric on which the ink retaining agent is applied and formed is printed on the surface using an ink jet printing apparatus.
Here, the cloth that is the target of ink jet printing is different from the case where the ink holding agent is directly applied to the cloth surface as in the conventional case, and the ink receiving agent in which the ink holding agent is uniformly formed on the base material. Since the ink retainer transferred from the body to the fabric surface is used as it is, the transferred ink retainer forms a uniform layer in the same manner, and the result of subsequent inkjet printing becomes extremely good. .
The inkjet printing here is usually performed by inkjet printing used on the fabric surface.
[0030]
That is, ink containing a dye or the like is ejected from a nozzle onto a fabric surface based on information stored in advance using an ink jet printing apparatus.
Incidentally, as representative methods, there are printing methods such as (1) pressure pulse type, (2) pressure vibration type, and (3) electrostatic acceleration type, any of which can be adopted.
The dyes used as inks at the time of printing are roughly classified into direct dyes, acid dyes, basic dyes, disperse dyes, reactive dyes, fluorescent dyes, etc., but are appropriately selected according to the material of the fabric to be dyed. There is a need to.
[0031]
The ink adjustment used for inkjet printing greatly affects the quality of the printed image, so the selection of the dye, particle size, viscosity, surface tension, pH, etc. are optimally adjusted, as necessary. A dispersing agent, an antifoaming agent, etc. are added suitably.
After the ink jet printing, if necessary, a treatment for coloring and fixing the dye by dry heat or wet heat treatment is performed.
This is what is usually done when dyeing.
Further, in order to obtain higher quality, a so-called washing treatment is performed in which, after the dye is fixed to the fabric, if necessary, unfixed dyes, chemicals, auxiliaries, pastes and the like are completely washed away.
This is also usually done for dyeing.
By passing through the washing process, the hue, sharpness, fastness, texture of the fabric, etc. can be made more complete.
[0032]
As described above, in the present invention, an ink receptor formed by forming a layer of an ink holding agent on a substrate is prepared separately, and the ink holding agent is transferred from the ink receiver to the fabric in a layered manner. Therefore, a layer of an ink retaining agent is easily formed on the fabric surface by simply pressing the fabric and the ink receiver in front of the ink jet printing apparatus.
As a result, even if a fabric on which the pretreatment of the ink retaining agent has been performed is not prepared, if there is a fabric that has not been directly treated, ink jet printing can be performed easily and immediately.
In addition, since the ink holding agent layer formed on the substrate very uniformly moves to the cloth surface, naturally, a uniform ink holding agent layer is formed on the cloth surface.
[0033]
Further, since the liquid ink retaining agent is not directly applied to the fabric surface, the ink retaining agent layer is transferred to the fabric surface as it is, so that the ink retaining agent is surely covered with the fabric surface. Therefore, there are no so-called flaws.
Although the present invention has been described above, the present invention is not limited to the above-described embodiment, and can be modified as long as the object is met.
Next, the results of actual inkjet printing will be described below.
[0034]
【Example】
[0035]
[Example 1]
A treatment liquid having the following composition was applied to one side of a substrate made of a polyester film having a thickness of 80 μm using a knife coater.

[0036]
Subsequently, it was dried with hot air of 80 ° C. to obtain an ink receiver.
The ink thickness was 20 μm.
A 50d polyester spun yarn is used for warp and weft, and a georgette cloth having a warp density of 85 yarns / inch and a weft density of 102 yarns / inch is immersed in water and squeezed with a pressure roll at a pressure of 4 kgf / cm ^2. After passing through the rolls together with the above-described ink receiver, the film was pressure-bonded at 3 kgf / cm ² and then dried using a cylinder dryer having a surface temperature of 105 ° C.
Next, after peeling off the substrate, the design was printed using the following ink formulation and inkjet printing method.
[0037]
[Ink prescription]

[0038]
[Inkjet printing method]
For the printing, an on-demand serial scanning type printing apparatus was used. (The printing conditions were a nozzle diameter of 100 μm, a driving voltage of 107 V, a frequency of 10 kHz, a resolution of 360 dpi, and a 4 × 4 matrix.)
The design was made into two cross-shaped patterns with fine lines in the weft direction of (a) 50 × 50 mm, (b) width 0.5 mm, and length 50 mm.
Thereafter, the imprinted fabric was wet-heated at 108 ° C. for 10 minutes, and then passed through a normal washing process and a drying process.
As a result, as shown in Table 1, a high-definition, vivid pattern with a sufficient density was printed on the polyester georgette cloth without any show-through or spots.
In addition, the support drum of the used printing apparatus is not attached with ink that has passed through in a clean state.
[0039]
[Example 2]
A treatment liquid having the following composition was applied to one side of the same polyester film as in Example 1 using a knife coater.

[0040]
Subsequently, it was dried with hot air at 80 ° C. to obtain a wound-up ink receiver.
The ink receiving layer had a uniform thickness of 30 μm.
Using nylon spun yarn of 90d for warp and weft, nylon taffeta cloth with warp density of 60 / inch and weft density of 60 / inch is immersed in water and squeezed with a pressure roll at 4 kgf / cm ² pressure. After passing through the rolls together with the above-described ink receiver, the film was pressure-bonded at 3 kgf / cm ² and then dried using a cylinder dryer having a surface temperature of 105 ° C.
Next, a pattern was printed using the following ink formulation and inkjet printing method.
[0041]
[Ink prescription]

[0042]
[Inkjet printing method]
A pattern was formed in the same manner as in Example 1.
Thereafter, the imprinted fabric was wet-heat treated at 108 ° C. for 20 minutes, and then passed through a normal washing process and a drying process.
As a result, as shown in Table 1, on the nylon taffeta cloth, a vivid design with a high definition and a sufficient density was printed on the nylon taffeta cloth.
In addition, the support drum of the used printing apparatus is not attached with ink that has passed through in a clean state.
[0043]
Example 3
A treatment liquid having the following composition was applied to one side of the same polyester film as in Example 1 using a knife coater.

[0044]
Subsequently, it was dried with hot air of 80 ° C. to obtain an ink receiver.
The ink receiving layer had a uniform thickness of 10 μm.
A 70d rayon filament yarn is used as the warp and weft, and a georgette cloth having a warp density of 80 yarns / inch and a weft density of 90 yarns / inch is immersed in water and squeezed at a pressure of 4 kgf / cm ² using a pressure roll. After passing through the rolls together with the above-described ink receiver, the film was pressure-bonded at 3 kgf / cm ² and then dried using a cylinder dryer having a surface temperature of 105 ° C.
Next, a pattern was printed using the following ink formulation and inkjet printing method.
[0045]
[Ink prescription]

[0046]
[Inkjet printing method]
A pattern was formed in the same manner as in Example 1.
Thereafter, the imprinted fabric was wet-heated at 108 ° C. for 10 minutes, and then passed through a normal washing process and a drying process.
As a result, as shown in Table 1, on the rayon georgette cloth, a vivid pattern with high definition and sufficient density was printed without any show-through or spots.
In addition, the support drum of the used printing apparatus is not attached with ink that has passed through in a clean state.
[0047]
[Comparative Example 1]
A treatment liquid having the following composition was applied to the same georgette cloth as in Example 1 using the rotary screen printing method.

[0048]
Thereafter, it was dried at 170 ° C. for 1.5 minutes.
The thickness of the ink receiving layer was 5 μm.
Next, a printed material was obtained by the same ink formulation and ink jet printing method as in Example 1.
As shown in Table 1, on the georgette fabric, there was printed a pattern with a show-through and spots and an unclear portion.
In addition, the support drum of the used printing apparatus was smudged with the ink that had penetrated through it.
[0049]
[Comparative Example 2]
A treatment liquid having the following composition was applied to a taffeta cloth similar to that of Example 2 using a rotary screen printing method.

[0050]
Thereafter, it was dried at 150 ° C. for 1.5 minutes.
The thickness of the ink receiving layer was 5 μm.
Next, a printed material was obtained by the same ink formulation and ink jet printing method as in Example 2.
As a result, as shown in Table 1, the taffeta cloth was printed with a pattern with blurring and unclear portions.
In addition, the support drum of the used printing apparatus was smudged with the ink that had penetrated through it.
[0051]
[Comparative Example 3]
A treatment liquid having the following composition was applied to the same georgette cloth as in Example 3 using the rotary screen printing method.

[0052]
Thereafter, it was dried at 130 ° C. for 1.5 minutes.
The thickness of the ink receiving layer was 3 μm.
Next, a printed material was obtained by the same ink formulation and ink jet printing method as in Example 3.
As a result, as shown in Table 1, the georgette cloth was printed with a pattern with blurring and unclear portions.
In addition, the support drum of the used printing apparatus was smudged with the ink that had penetrated through it.
[0053]
[Table 1]

[0054]
【The invention's effect】
The ink jet textile printing method of the present invention can be immediately produced by ink jet printing using an untreated fabric without using a pretreated fabric for applying a retaining agent, so that the production efficiency is good.
In addition, the conventional method of directly applying the ink retaining agent to the fabric requires a large drying device, but in the present invention, it is sufficient that the drying device uses a simple heating drum or the like.
In addition, since the thickness of the layer of the ink retaining agent is uniform, the leveling property is excellent, and there is no see-through at the time of inkjet printing of the low-density knitted fabric.
In addition, high-density printing is possible without whitening.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram of main processes in an ink jet textile printing method.
FIG. 2 is a schematic view for explaining steps in the ink jet textile printing method.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Ink receptor supply roller 2 ... Water, paste etc. applicator 3 ... Crimping device (pressure roll)
4 ... Cylinder dryer 5 ... Peeling device (peeling take-up roller)
6 ... Inkjet printing apparatus 61 ... Drum 62 ... Nozzle head A ... Ink receptor A1 ... Base material A2 ... Ink retainer B ... Fabric

Claims

A fabric provided with water or a low-concentration paste by dipping in water or a low-concentration paste and squeezing using a pressure roll, and an ink holding agent containing at least a microporous forming agent and an acidic substance on the substrate a crimping step of the surface of the fabric to bond the ink receptor obtained by forming a layer deposition of ink holding agent, group of depositing a layer by the ink holding agent on the surface of the fabric by removing the substrate from the ink receptor An ink-jet printing method comprising: a material removing step; and an ink-jet printing step of performing ink-jet printing on a fabric having an ink-retaining agent layer adhered thereto.

2. The ink jet printing method according to claim 1, further comprising a heat drying step of heating and drying the ink holding agent and the cloth integrated between the pressure bonding step and the substrate removing step.

2. The ink jet printing method according to claim 1, wherein the fabric is a fabric having a single yarn fineness of 100 d or less.

2. The ink-jet printing method according to claim 1, wherein the fabric is a fabric having a warp density of 120 yarns / inch or less or a fabric having a weft yarn density of 150 yarns / inch.