JP3919048B2 - 局所照射x線ct撮影装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、被写体の一部にX線コーンビームを照射して、その部分の任意の断層面画像を得る局所照射X線CT撮影装置に関する。
【0002】
【背景技術】
被写体の全周囲からX線を照射して投影データを得た後、この投影データからRadonの原理によってX線を透過させた被写体の3次元的な吸収係数分布情報を解析し、これを利用して任意の断層面画像を得る方法が従来からX線CTとして診断などに広く使用されている。
【0003】
従来のこのようなX線CT(computed tomography)では、被写体の全体にファンビームといわれる旋回方向に幅が広く、厚さの薄いX線ビームを輪切り様に一回転ずつ照射することを繰り返して、被写体全体に照射することが前提となっている。そのため、被写体内部の一部分のみの断層面を診断する場合にも、被写体の全体に幅の広いX線ファンビームを照射して、被写体全体の吸収係数分布情報を得た後、その部位の吸収係数分布情報を取り出して解析する必要があり、相当量のX線を被爆する上、撮影や解析にも時間を要している。このため、頻繁にCT撮影することは被爆線量が増えることから避けねばならず、年に1回程度の診断撮影が限度になっている。
【0004】
また、従来のX線パノラマ撮影装置では、歯列弓の後方から歯列弓にX線ビームを略直交走査して撮影するため、旋回アームは、例えば、図24の(a)〜(c)に示したように、歯列弓Sの前歯部と、左右の臼歯部とでX線発生器101が異なる3つの回転中心イ、ロ、ハを連続させる動作をするようになっており、そのため、このX線発生器101を旋回させるための旋回アーム(不図示)の動作機構が複雑になる上に、制御も複雑な構成になっている。
【0005】
なお、図25は、従来の別のパノラマ撮影装置の旋回アームの撮影時の動作軌道の軌跡を示している。ここで、Loは、矢印面上の左右対称軸線であり、歯列弓Sの線対称の中心線となっている。Lは、歯列弓の照射部分に略直交するX線ビーム束であり、Laは、そのX線ビーム束Lが生成する包絡線である。この場合も、図に示すような包絡線Laを生成するように旋回アームを動作させなければならず、動作機構と制御が複雑なものとなっている。
【特許文献1】
【発明の開示】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のX線CT撮影方法が、このような事情にあるのに着目して開発されたもので、旋回方向に幅が狭く、同時に一定の上下方向の厚さを有するX線コーンビームで被写体の撮影すべき局所部位や、歯列弓の略中央の所定の部位のみを常時包み込みようにして照射するだけで、希望の局所照射面画像やパノラマ画像が得られ、歯科、口腔外科や耳鼻科などにおいて、歯列、顎顔面などの局所部位の診断撮影や、小形構造物の非破壊検査に好適な局所照射X線CT撮影装置を提案するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を達成するため、本発明者らの鋭意検討の結果到達されたものであり、請求項1において提案する局所照射X線CT撮影装置は、X線発生器と2次元X線イメージセンサとを対向配置させた旋回アームを有したX線撮影手段と、X線発生器が放射するX線コーンビームの少なくとも走査方向の広がりを、被写体の撮影すべき局所部位の寸法に応じて制限させるX線ビーム幅制限手段と、旋回アームの回転中心を撮影に先立って移動設定可能として、または被写体を撮影に先立って移動設定可能として、撮影中は、旋回アームの回転中心を撮影すべき局所部位の中心位置に固定した状態で旋回アームを旋回駆動する旋回アーム駆動制御手段と、X線の投影データを再構成して、X線が透過した物体内部の3次元的な吸収係数分布情報を画像情報として取り出す画像処理装置とを備え、X線発生器から放射するX線コーンビームを、上記X線ビーム幅制限手段によって、被写体の一部である撮影すべき局所部位のみを包含する走査方向に広がるビーム幅に制限して照射しながら、旋回アームを上記回転中心を固定して所定の角度範囲で旋回駆動させて、2次元X線イメージセンサ上にX線投影画像を生成し、上記画像処理装置では、このようにして生成された X 線投影画像を逆投影し再構成する際に、それぞれの X 線投影画像から、局所部位以外の X 線投影画像を減算することで、局所部位の3次元的な吸収係数分布情報を取得し、その3次元的な吸収係数分布情報に基づいて、局所部位の任意の断層面画像を生成するようにした。
【0008】
旋回アームは、必ずしも、局所部位の周囲を1回転させる必要はなく、半回転、つまり180度回転させてもよい。画像処理装置は、被写体の一部である局所部位を撮影して得られたX線投影データを従来より公知とされている逆投影などの演算手法で処理して、画像再構成処理を行うようになっており、旋回アームを旋回させて2次元X線イメージセンサに順次生成された投影データは画像処理装置に取込まれて画像処理され、被写体内部の3次元的な吸収係数分布を画像情報として取り出し出来るので、所望の断層面を指定し、あるいは予め設定しておけば、その断層面画像が生成できる。旋回アームは、必ずしも、局所部位の周囲を1回転させる必要はなく、半回転、つまり180度回転させてもよい。
【0009】
請求項2において提案する局所照射X線CT撮影装置は、X線ビーム幅制御手段で制限されるX線コーンビームの旋回方向のビーム幅を2rとし、局所部位のX線投影画像を再構成して、その局所部位の3次元的なX線吸収係数分布情報を画像情報として取り出す場合に、所定の条件式に従って、その局所部位のX線吸収係数の2次元分布情報fs(x、y)を算出することを特徴とする。
【0010】
請求項3において提案する局所照射X線CT撮影装置は、前記X線発生器からのX線コーンビームを前記2次元X線イメージセンサに向かって水平に局所照射し、前記旋回アームの旋回軸を鉛直方向にしたことを特徴としている。この装置では、旋回アームの旋回軸が鉛直で、旋回アームが水平に回転し、X線コーンビームが水平に局所照射されるので、装置の設置床面積を小さくすることができる。
【0011】
請求項4において提案する局所照射X線CT撮影装置は、前記2次元X線イメージセンサが、縦30センチメートル以下、横30センチメートル以下の検出面のサイズを有し、1秒間に30枚以上のX線投影画像データあるいは部分X線投影画像データを検出することを特徴とする。
【0012】
局所照射X線CT撮影方法を用いる場合、局所部位のみのX線投影画像のみが得られればよいので、この装置では、2次元X線イメージセンサも小さくすることができ、また、得られるX線投影画像データも少なくなるので、その処理速度も速くなり、所定時間に検出することのできるX線投影画像データの枚数も多くなる。したがって、装置全体を小型化できると同時に、撮影速度も速くできる。
【0013】
請求項5において提案する局所照射X線CT撮影装置は、少なくとも前記旋回アームを回転支持するための主フレームが、前記旋回アームを上下方向に位置設定可能なアーム上下位置調整手段を有することを特徴としている。旋回アームの回転平面の上下位置を調節することができ、被写体の高さに合わせることができる。
【0014】
請求項6において提案する局所照射X線CT撮影装置は、更に、被写体を保持する被写体保持手段が設けられ、この被写体保持手段には、被写体を少なくとも水平方向に位置設定可能とする被写体水平位置調節手段を備えていることを特徴とする。旋回アームの回転中心を、局所部位の中心位置に、あるいは、歯列弓の略中央の所定位置に合わせる必要があるが、そのために、旋回アーム側を移動させる替わりに、この装置では、被写体を保持する被写体保持手段を設け、その水平位置を設定可能とする被写体水平位置調節手段を備えて、被写体側を水平移動させるようにしている。
【0015】
請求項7において提案する局所照射X線CT撮影装置は、請求項6において、前記被写体保持手段には
更に、被写体を少なくとも上下方向に位置設定可能とする被写体上下位置調節手段を備えていることを特徴とする。
【0016】
請求項8において提案する局所照射X線CT撮影装置は、請求項1〜7のいずれかにおいて、更に、前記旋回アームの回転中心及びX線コーンビーム照射軸芯を光学的に指示する光ビームを照射する光ビーム照射手段を設けたことを特徴とする。
この装置では、旋回アームの回転中心の水平位置と上下位置を示す光ビーム照射手段を設けているので、被写体保持手段をその光ビームの指示に合わせて設定すれば、被写体の位置を、局所照射X線CT撮影方法を実施するために適切な位置に設定することができる。
【0017】
請求項9において提案する局所照射X線CT撮影装置は、請求項8において、前記被写体保持手段には、被写体から採取した咬合モデルを固定し、この咬合モデルにより想定される被写体の撮影すべき局所部位、あるいは仮想局所部位を、前記被写体水平位置調節手段、あるいは、被写体上下位置調節手段によって、前記光ビーム照射手段により指示された位置に移動させた後に、被写体をその咬合モデルに設定することによって、前記旋回アームの回転中心を局所部位の中心位置あるいは仮想局所部位の中心位置に固定するようにしたことを特徴とする。
咬合モデルとは、一般には、歯科治療で用いるもので、歯の噛み合わせ状態を写しとったモデルをいい、被写体である患者ごとに作成されるものである。しかし、ここでは、これを含み、さらに広く、特定形状の物体の一部の外形を写しとったモデルをいい、この咬合モデルの位置決めをすると、それに嵌合させた特定形状の物体の内部点の位置を決めることができるものである。
この装置では、被写体の外部で位置決めするのではなく、このような咬合モデルで位置決めするので、より正確に、旋回アームの回転中心を被写体内部の局所部位の中心位置あるいは仮想局所部位の中心位置に固定することができる。
【0018】
請求項10において提案する局所照射X線CT撮影装置は、前記旋回アームの旋回駆動手段として、その回転中心上に設けられた直結駆動の回転制御モータを用いていることを特徴とする。
【0019】
ここで、回転制御モータとは、サーボモータなどのように、その回転速度、回転位置を自由に制御することができるモータをいう。この装置では、直結駆動としているので、芯振れがなく、このような回転制御モータを用いているので、旋回アームを希望の速度で、正確に回転させ、また、希望の位置で停止させることができ、局所照射X線CT撮影方法を有効に実施することができる。
【0020】
請求項11において提案する局所照射X線CT撮影装置は、請求項10において、前記旋回アームの回転中心に中空部を設けたことを特徴とする。この装置は、旋回アームの回転中心に中空部が設けられているので、この旋回アームを支持している主フレームから、旋回アームの両端に設けられたX線発生器や、2次元X線イメージセンサへの必要な配線などを、この中空部を介して行うことができ、これらの配線などへの旋回アームの回転の影響を極力少なくすることができるとともに、配線などの美的外観面でも優れている。
【0021】
請求項12において提案する局所照射X線CT撮影装置は、請求項1〜11のいずれかにおいて、前記2次元X線イメージセンサとして、TFT、MOS、CCD、XII、XICCDのいずれかを用いることを特徴とする。
【0022】
請求項13において提案する局所照射X線CT撮影装置は、請求項1〜12において、前記旋回アームの待機位置は、被写体を局所照射X線CT撮影のために設定あるいは解除する時に、被写体の進入及び退去の際、障害とならない位置に配置されることを特徴とする。
この装置では、旋回アームは、被写体の出入りに邪魔にならない待機位置で待機するようにしているので、便利である。
【0023】
【発明の効果】
本発明の請求項1,2において提案された局所照射X線CT撮影装置によれば、撮影に要するX線量を抑制できるので、被診断者に対するX線被爆量を著しく軽減することができる。このため、歯科、耳鼻科などの人体の一部の診断部位を撮影する場合などに適用すれば、これらの分野における診断をより確実で誤りなく行うことができ特に有益である。
【0024】
また、旋回アームの中心位置を固定保持し、旋回アームを旋回駆動させてX線コーンビームを被写体の撮影すべき局所部位にのみ局所照射して撮影を行うため、従来のX線CT撮影に比べて、撮影時間が大幅に短縮でき、しかも被写体に対するX線被爆量を著しく軽減できる。従来のCT撮影に比べて1/20〜1/100程度に軽減できる。
【0025】
また、コンピュータを用いて吸収係数の分布情報を解析して画像情報を得るので、障害骨などの影響も受けにくいため、装置の小型化が可能であり、患者を立位または座位としてX線を水平方向に旋回照射する縦型のX線CT撮影装置として構成できる。したがって、設置床面積の少ない歯科医院等に適する小形X線CT装置とすることができる。
【0026】
請求項3において提案した局所照射X線CT撮影装置によれば、旋回アームの旋回軸が鉛直で、旋回アームが水平に回転し、X線コーンビームが水平に局所照射されるので、装置が立設でき、設置床面積を少なくでき、一般の歯科医院でも設置できる。請求項4において提案する局所照射X線CT撮影装置によれば、装置全体を小型化できると同時に、撮影速度も速くできる。
【0027】
請求項5において提案する局所照射X線CT撮影装置によれば、旋回アームの回転平面の上下位置を調節することができ、被写体の高さに合わせることができる。請求項6において提案する局所照射X線CT撮影装置によれば、被写体を保持する被写体保持手段をもうけ、その水平位置を設定可能とする被写体水平位置調節手段を備えているので、被写体側を水平移動設定することができる。
【0028】
請求項7において提案する局所照射X線CT撮影装置によれば、被写体上下位置調節手段を備えているので、被写体の上下位置を設定することができる。
請求項8において提案する局所照射X線CT撮影装置によれば、旋回アームの回転中心の水平位置と上下位置を示す光ビーム照射手段を設けているので、被写体保持手段をその光ビームの指示に合わせて設定すれば、被写体の位置を、局所照射X線CT撮影方法を実施するために適切な位置に設定することができる。
【0029】
請求項9において提案する局所照射X線CT撮影装置によれば、咬合モデルで位置決めするので、より正確に、旋回アームの回転中心を被写体内部の局所部位の中心あるいは歯列弓の正中線の所定の位置に固定することができる。
請求項10において提案する局所照射X線CT撮影装置によれば、旋回アームの旋回駆動手段として、その回転中心上に設けられた直結駆動の回転制御モータを用いているので、芯振れがなく、旋回アームを希望の速度で、正確に回転させ、また、希望の位置で停止させることができ、局所照射X線CT撮影方法を有効に実施することができる。
【0030】
請求項11において提案する局所照射X線CT撮影装置よれば、旋回アームの回転中心に中空部が設けられているので、配線に便利がよく、これらの配線などへの旋回アームの回転の影響を極力少なくすることができるとともに、配線などの美的外観面でも優れている。
請求項12において提案する局所照射X線CT撮影装置によれば、2次元X線イメージセンサとして、TFT、MOS、CCD、XII、XICCDのいずれかを用いるので、多様な態様の2次元X線イメージセンサが構成できる。
【0031】
請求項13において提案する局所照射X線CT撮影装置によれば、旋回アームは、被写体の出入りに邪魔にならない待機位置で待機するようにしているので、便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下に、添付図とともに、本発明を説明する。
【実施例1】
図1、図2に、局所照射X線CT撮影方法の基本原理を示す。これらの図において、1はX線発生器、2は2次元X線イメージセンサであり、これらは図8、9等で後述する旋回アーム3に対向配置されている。P、P′は撮影すべき局所部位となる臼歯、前歯をそれぞれ示しており、Sは歯列弓を示している。
【0033】
この撮影方法では、図1、図2に示したように、局所部位P、P′の中心位置Pa、Pa′を旋回アーム3の回転中心3aとして、旋回アーム3を等速で旋回させる。このとき、X線発生器1は、局所部位P、P′のみを包含する大きさのビーム幅を有したX線コーンビーム1aを放射するので、2次元X線イメージセンサ2の撮像面2aには、拡大率の一定した局所部位P、P′のX線投影画像が順次生成される。
【0034】
2次元X線イメージセンサとしては、X線TFT(Thin Film Transistor)センサ、X線MOS(Metal Oxide Semiconductor)センサ、X線II(Image
Intensifier)カメラ、X線アモルファスセレンセンサ、X線CCD(Charge Coupled Device)センサ、増幅器付きX線CCDセンサ(XICCD)などを使用する。
【0035】
このようにして撮影されたX線投影画像をコンピュータによって逆投影などの演算処理をすれば、局所部位P、P′の内部のX線吸収係数分布が画像情報となって取り出されるので、その局所部位P、P′の任意の断層面を指定し、あるいは予め指定しておけば、その断層面画像が得られる。旋回アーム3は、局所部位P、P′の中心位置Pa、Pa′に回転中心3aを固定保持して旋回する。この際、X線コーンビーム1aは、常に局所部位P、P′のみを包含するように局所照射する。撮影条件に応じて、少なくとも局所部位P、P′に対して半周照射すれば、その部分の任意の断層面画像が生成できる。
【0036】
図3(a)はX線発生器1から放射されるX線コーンビーム1aの詳細、図3(b)は、従来のX線ファンビーム1a′を示している。このX線コーンビーム1aは、走査方向の広がり角度θ′が大きく、上下方向の広がりが小さい従来のX線ファンビーム1a′に比べて、走査方向の広がり角度θが小さく、また上下方向に一定の厚みを持っており、一度のビーム照射によって撮影すべき局所部位Pの全体にX線を透過させる程度の大きさのビーム束である。
【0037】
X線コーンビーム1aは任意の断面形状に形成できるが、断面形状を矩形に形成して、被写体の一部にのみX線コーンビーム1aを全周囲から照射した場合には、図3(a)に示したように、X線コーンビーム1aが共通に局所照射される局所部位Pは円柱形状になるので、その内部のX線吸収係数の分布が算出でき、その円柱内部の任意の断面の断層面画像が得られる。また、断面形状を円形に形成して、被写体の一部のみにX線コーンビームを局所照射すれば、X線コーンビームが共通に照射された部分は球になるので、その内部のX線吸収係数の分布が算出でき、球内部の任意の断面の断層面画像が得られる。
【0038】
歯科治療用に用いる場合、この局所照射X線CT撮影方法では、2次元X線イメージセンサとして、例えば、縦10センチメートル、横10センチメートルの寸法のものを使用し、その場合、この円柱、すなわち局所部位の直径は5センチメートル、高さが5センチメートルとなる。旋回アーム3の旋回角度は、5度から360度以下の範囲で適宜設定することができる。例えば、最小限、撮影したい断層面に垂直な方向を中心に、5度程度旋回させて撮影すれば、そのX線投影データから、その断層面画像を生成することができる。一方、局所部位Pの任意の断面を全て生成できるようにするためには、180度から240度の旋回を行う必要がある。360度旋回すれば、どの方向の分解能も最良となるが、必ずしも360度の角度からの撮影を必要とするものではない。
ついで、歯列弓のパノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影方法を説明する。
【0039】
図4は、パノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影を行う場合に設定される旋回アームの回転中心の設定位置を説明する図である。歯列弓のパノラマ画像を生成する局所照射X線CT撮影方法では、旋回アーム3の回転中心3aを歯列弓Sの中央の対称軸線Lo上の所定位置(望ましくは歯列弓の内側)に固定させ、旋回アーム3を撮影条件に応じた旋回角度範囲を等速で旋回させながら、所定幅のX線コーンビームを局所照射することによって、歯列弓SのX線投影画像を得ることを特徴としている。
【0040】
一般に、正投射パノラマ撮影を行う場合、歯列弓Sに並んだすべての歯牙について、X線ビーム束を略直交させることが必要であるが、図4ではそのような条件を充たすX線ビーム束をLで示している。歯列弓Sについて、すべての歯牙に対して直交するX線ビーム束L...を描くと、それらのX線ビーム束L...の包絡線Laが生成されるので、この包絡線Laに内接する内接円Gを考えれば、歯列弓Sに対する全てのX線ビーム束Lは、この内接円Gを通過する。
したがって、この内接円Gの中心Gaを旋回アーム3の回転中心3aとして、その内接円Gを局所照射するように一定幅を有したX線コーンビーム1aを周囲から局所照射すれば、そのX線コーンビーム1aは、常時、歯列弓Sに直交するX線ビーム束を含んだものとなる。つまり、この例では、この内接円Gが、図5に示す通り、上述した仮想局所部位となり、符号Qで表す。また、ここでいう歯列弓Sに直交するX線ビーム束が、上述したオルソX線コーンビームであり、符号1bで表す。
【0041】
このような仮想局所部位Qが形成されるように、X線コーンビーム1aを局所照射すると、2次元X線イメージセンサ2上に順次生成される歯列弓SのX線投影画像のうちから、歯列弓Sに略直交するオルソX線コーンビーム1bによる部分X線投影画像を抽出し、画像演算処理することによって、歯列弓の3次元的なX線吸収係数分布情報を画像情報として取り出して、その歯列弓の連続した正投射パノラマ画像を生成することができる。
【0042】
歯列弓のパノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影方法は、このような原理に基づくものであり、その旋回アーム3の回転中心3aの位置とX線コーンビーム1aの幅、つまり、仮想局所部位Qの位置と大きさは、最終的に生成すべき画像の態様に合わせて、適宜、設定されるものである。要するに、画像の態様に合わせたオルソX線コーンビームが、X線コーンビームにふくまれるようにすればよい
【0043】
例えば、撮影時に設定される旋回アーム3の中心位置3aとX線コーンビームの幅、つまり、仮想局所部位Qは、前記した包絡線Laに内接する内接円Gには限定されず、図4においてG′あるいはG″で示すような内接円Gを包含する円とする場合もある。このような円を仮想局所部位Qとして規定すれば、その領域の中心は常に歯列弓Sの内側の対称軸線Lo上にある。
【0044】
これは、パノラマ画像としては、正投射パノラマ画像に限定されず、標準パノラマ画像、顎骨パノラマ画像なども存在するので、このようなものでは、歯列弓Sに対しては必ずしもオルソX線コーンビームを直交させる必要がない。したがって、そのような撮影方法のパノラマ画像を生成する場合には、これらのオルソX線コーンビーム1bの全てを含むように、旋回アーム3の回転中心3aの歯列弓Sの対称軸線Lo上の位置とX線コーンビーム1aの幅、つまり、仮想局所部位Qを決める必要があるからで、その例が、上記の内接円G′、G″である。
【0045】
このパノラマ画像を生成するための仮想局部領域Qは、生成されるパノラマ画像に対応して決められるが、X線被爆量の軽減という点からは、なるべく、小さい方がよいことは、いうまでもない。図4より解るように、旋回アーム3は360度旋回させる必要はなく、180度から240度程度の旋回をさせ、撮影するだけでよい。したがって、その角度の少ない分だけ、X線被爆量を少なくすることができ、撮影時間も短くすることができる。
【0046】
図5、図6はパノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影方法を説明するものである。図5では、旋回アーム3の回転中心3aとX線コーンビーム1aの幅を図の仮想局所部位Qを形成するように固定保持して、旋回アーム3を等速で旋回させており、X線発生器1は、旋回アーム3の旋回に伴って、走査方向に所定の幅のX線コーンビーム1aを放射しながら、そのX線コーンビーム1aによって2次元X線イメージセンサ2上に歯列弓SのX線投影画像を順次生成しており、このようにして2次元X線イメージセンサ2上に順次生成された歯列弓SのX線投影画像は、X線コーンビーム1aの放射束のうちで歯列弓Sに略直交するオルソX線コーンビーム1bによって生成された部分X線投影画像のみを抽出し、その抽出した部分X線投影画像を演算処理して、歯列弓の3次元的なX線吸収係数分布情報を画像情報として取り出して、その歯列弓のパノラマ画像を生成している。
【0047】
こうして、旋回アーム3はその回転中心3aを固定したまま回転させ、かつ、所定幅のX線コーンビーム1aを局所照射するという基本的な局所照射X線CT撮影方法を用いながら、パノラマ画像をも生成することができる。図6では、図5と同様に、旋回アーム3の回転中心3aとX線コーンビーム1aの幅を図の仮想局所部位Qを形成するように固定保持して、旋回アーム3を等速で旋回させているが、X線発生器1は、旋回アーム3の旋回角度が変化するのに応じて、出射制御スリット8を同期してX線コーンビーム1aに直交する方向に移動制御させることによって、スリット窓孔8aから歯列弓Sに直交するオルソX線コーンビーム1bのみを歯列弓Sに放射しており、これによって2次元X線イメージセンサ2上に投影された部分X線投影画像のみを抽出し、その抽出した部分画像を演算処理して、歯列弓の3次元的なX線吸収係数分布情報を画像情報として取り出して、その歯列弓のパノラマ画像を生成している。
【0048】
このようにすると、図5の効果に加え、被写体のX線被爆量が、X線コーンビームからオルソX線コーンビームになる分だけ少なくなるという効果が得られる。図7(a)は、2次元X線イメージセンサ2上に生成されたX線投影画像から更に抽出された部分X線投影画像から、あるいは、2次元X線イメージセンサ2上に直接投影された部分X線投影画像から、逆投影などの演算処理、X線吸収係数分布情報の取り出しを経て生成されたX線部分パノラマ画像Vaと、このようなX線部分パノラマ画像Vaを整合配列させて合成して生成されたパノラマ画像Vの例を示すものである。これより、本発明の局所照射X線CT撮影装置について説明する。
【0049】
図8は、本発明の局所照射X線CT撮影装置の概略構成を示すブロック図である。この局所照射X線CT撮影装置20は、X線撮影手段A、X線ビーム幅調整手段B、旋回アーム駆動制御手段C、画像処理装置D、表示部E、被写体保持手段4、主フレーム10、操作部11、操作パネル12などを備えている。
【0050】
X線撮影手段Aは旋回アーム3を有しており、この旋回アーム3は、X線発生器1と2次元X線イメージセンサ2とを対向した状態で吊り下げ配置している。X線発生器1は、出射制御スリット8とX線ビームコントローラ8bとを備えたX線ビーム幅制限手段Bを有しており、X線管より発射するX線ビームをX線ビーム幅制限手段Bで調整して、所望のビーム幅のX線コーンビーム1a、あるいはオルソX線コーンビーム1bが放射できるようになっている。この詳細については、後述する。
【0051】
一方の2次元X線イメージセンサ2は、フォトダイオードを2次元配列したMOSイメージセンサの上に、光学像を伝送する光ファイバ素子が設置され、更にその上にX線を可視光線に変換するシンチレータ層を形成した公知の構成のものが採用されている。この詳細についても後述する。旋回アーム3には、XYテーブル31と昇降制御モータ32と回転制御モータ33とが設けられており、X軸制御モータ31a、Y軸制御モータ31bを制御することによって、その回転中心3aをXY方向に設定可能とし、昇降制御モータ32を駆動することによって上下に昇降するとともに、撮影時には回転制御モータ33を等速度で駆動させて旋回アーム3を被写体Oの周りに旋回できるようにしている。この昇降制御モータ32は、旋回アーム3のアーム上下位置調整手段を構成している。
【0052】
また、旋回アーム3の回転中心3a、つまり、旋回軸が鉛直に設けられ、旋回アーム3が水平に回転し、X線コーンビーム1aが水平に局所照射されるので、装置を占有床面積の少ない縦型として構成することができる。この回転制御モータ33は、旋回アーム3の旋回駆動手段を構成しており、サーボモータなどのように、その回転速度、回転位置を自由に制御することができるモータを用い、また、旋回アーム3の回転中心3aに軸直結で設置されている。
【0053】
したがって、旋回アーム3を等速度回転をさせることができるとともに、その回転位置も時間軸に沿って知ることができるので、タイミングを合わせて、2次元X線イメージセンサ2でX線投影画像を取り出すのに都合がよく、また、芯振れがなく、本発明の局所照射X線CT撮影方法を有効に実施することができる。旋回アーム3の回転中心3aには、中空部3bが設けられている。このような中空部3bを設けるためには、回転中心3a上に有る関連部品に全て、中空孔を設ける必要があるが、例えば、回転制御モータ33としては、そのために、中空軸を使用したサーボモータを使用することができる。
【0054】
この中空部3bは、旋回アーム3に吊り下げ配置されたX線発生器1と2次元X線イメージセンサ2と、主フレーム10側に設けた操作部11との間の接続線を配置するためのものである。回転部分に対して、電気配線を接続する場合、その接続線の配置方法が問題になるが、このように、旋回アーム3の回転中心3aを通して接続線を配置すると、回転による捻じれなどの影響を最小限にすることができるとともに、配線の美観上も好ましい効果を得ることができる。
【0055】
旋回アーム駆動制御手段Cは、この実施例ではXYテーブル31と、昇降制御後モータ32と、回転制御モータ33とを組み合わせて構成されるが、このような構成に限られない。最も簡易な構造では、旋回アーム3の中心位置3aは、手回しハンドルを操作して、任意の位置に設定できるようにしてもよい。また、旋回アーム3の回転中心3aを水平方向に移動設定するためのXYテーブル31は、その回転中心3aを被写体Oの内部の局所照射X線CT撮影すべき局所部位Pの中心位置に設定するためのものであるが、次に述べるような保持手段位置調整機構41を備えた被写体保持手段4が設置されている場合には、被写体側で、同様の調整をすることができるので、必ずしも、設けなくともよいものである。
【0056】
また、パノラマX線撮影だけを行う場合は、旋回アーム3の回転中心3aは、歯列弓Sの略中央付近に固定しておけば良いので、XYテーブル31は不要であり、被写体保持手段4にも、保持手段位置調整機構41は不要であり、単純な装置構成とすることができる。被写体O(ここでは、人体頭部を例として説明する。)は、被写体保持手段4のチンレスト4aに下顎を載せ、イヤロッド4bの先端を両外耳穴に嵌めて、位置設定されるようになっている。この被写体保持手段4は、X軸制御モータ41a、Y軸制御モータ41b、Z軸制御モータ41cを備えた保持手段位置調整機構41を備え、この保持手段位置調整機構41によって、上下方向は被写体Oの高さに合わせ、左右方向は、撮影に適した位置に被写体Oの位置を設定できるようになっている。
【0057】
被写体保持手段4は、それぞれ駆動源としてX軸制御モータ41a、Y軸制御モータ41b、Z軸制御モータ41cをそなえたX軸、Y軸、Z軸直線移動テーブルを組み合わせたテーブル(不図示)に載置されている。これらのX軸、Y軸、Z軸直線移動テーブルは、それぞれ周知のクロスローラガイドや、通常のベアリングとガイドを組み合わせたものなどで構成され、正確に直線移動ができるものである。駆動源のモータ41a〜41cによる、これらのX軸、Y軸、Z軸直線移動テーブルの移動は、ラックとピニオン方式や、ボールネジ方式や、通常のネジ軸を用いる方式などを適用できるが、正確に位置決めできるものが望ましい。
【0058】
このような直線移動テーブルと駆動方式を備えたX軸制御モータ41aとY軸制御モータ41bで、被写体水平位置調節手段42を構成し、また、Z軸制御モータ41cで、被写体上下位置調節手段43を構成している。こうして、被写体Oの水平位置を自由に設定できる被写体水平位置調節手段42と、被写体Oの上下位置を自由に設定できる被写体上下位置調節手段43を備えているので、被写体Oの高さに被写体保持手段4の高さを合わせることができると共に、旋回アーム3の回転中心3aに、被写体Oの内部の局所部位Pの中心位置Paを合わせるのに便利がよい。
【0059】
また、上述したように、旋回アーム3側でも、その回転中心3aの位置を移動設定するXYテーブル31と昇降制御モータ32を備えている場合には、被写体水平位置調節手段42は、必ずしも必要なものではない。しかし、まず、被写体Oのあらましの位置設定を被写体水平位置調節手段42と被写体上下位置調節手段43によって行い、その後に、微調整を、旋回アーム3側のXYテーブル31と昇降制御モータ32によって行うという使い方も便利な場合があるので、双方を備えてもよい。
【0060】
また、被写体位置調節手段としては、上述したものの他、被写体O(ここではその人体頭部を有する被検者をさす。)の座っている椅子と共に被写体保持手段4を移動させて位置設定するという手段も可能である。このようにすると、被検者は、椅子に座った自然な姿勢を保ったままで、撮影に適切な位置決めがなされるので、被検者にとって優しい装置となる。画像処理装置Dは、画像処理解析に高速で作動する演算プロセッサを含んでおり、2次元X線イメージセンサ2上に生成されたX線投影画像を前処理した後、所定の演算処理を実行することによって、X線を透過させた物体内部の吸収係数分布情報を算出し、表示装置Eに撮影された局所部位Pの任意の断層面画像や、パノラマ画像を表示させ、また必要な記憶媒体に画像情報として記憶させる。
【0061】
表示装置Eには、撮影した局所部位Pの立体斜視図をXYZ方向にそれぞれ回転可能に予め表示させておき、その画面において、術者などが診断したい断層面を指定することによって、その断層面画像が表示されるようになっているので、希望する断層面の選択に便利であり、被写体Oの局所部位Pとして撮影された前顎、後顎、歯牙などの内部の状態が正確に判断できる。
【0062】
主フレーム10は、この装置20全体を支持している構造体で、その詳細は後述する。操作部11は、この装置20全体を制御し、かつ、操作パネル12からの入力を受けて、種々の設定制御司令を行うものである。操作パネル12は、装置20の必要な設定のための入力や、操作をするためのものであって、その詳細は後述する。
【0063】
図9は本発明の局所照射X線CT撮影装置の一例の外観正面図、図10はその外観側面図である。これより、すでに説明した部分については、同一の符号を付して、重複説明を省略する。局所照射X線CT撮影装置20は、門型の非常に剛性の高い構造体である主フレーム10を全体の支持体として構成されている。
【0064】
この主フレーム10は、X線発生器1と2次元X線イメージセンサ2とを対向した状態で吊り下げ配置した旋回アーム3を回転可能に支持するアーム10a、このアーム10aの旋回アーム3支持部付近の左右サイドを、旋回アーム3の回転による振れ防止の為に固定している1対の横ビーム10b、この横ビーム10bを支えている一対の縦ビーム10c、アーム10aを固定載置しているコラム10d、コラム10dと一対の縦ビーム10cが固定載置され、この装置20全体の基礎となっているベース10eから構成されている。
【0065】
この主フレーム10を構成する部材は、それぞれ、剛性の高い鋼鉄材が用いられ、また、適宜、筋交いや、角補強部材が設けられて変形に強いものとなっている。また、特に、旋回アーム3を回転支持するアーム10aは、それ自身、剛性の高いものとなっているが、さらに、その回転支持部には、回転振れ防止のための1対の横ビーム10b、縦ビーム10cが設けられ、回転時に、旋回アーム3の回転中心3aが変動しないようになっている。
【0066】
このように主フレーム10は、旋回アーム3の旋回振れが生じないような構造体としてあるので、特に、旋回振れがないことが要求される局所照射X線CT撮影装置として、ふさわしい。なお、主フレームは、剛性の高い構造とできるならば、横ビーム10bや、縦ビーム10cは不要としてもよい。
【0067】
操作パネル12は、主フレーム10の一方の縦ビーム10cの反コラム10d側の表面で、術者が、立位で操作がし易いような位置に設けられている。
図11は、本発明の局所照射X線CT撮影装置の操作パネルを示す正面図である。この操作パネル12は、まず、局所照射X線CT撮影装置の撮影モードを選択するための選択スイッチ9を備え、この選択スイッチ9は、互いに排他的に切り替えられる局所CT撮影モードスイッチ9aと、パノラマ撮影モードスイッチ9bとから構成され、局所CT撮影モードスイッチ9aを操作したときには、通常の局所照射X線CT撮影方法により、局所部位の任意の断層面画像を生成する撮影モードとなり、パノラマ撮影モードスイッチ9bを操作したときには、パノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影方法により、歯列弓のパノラマ画像を生成するモードとなる。
【0068】
すでに、局所照射X線CT撮影方法について説明した通り、本発明の局所照射X線CT撮影方法によれば、パノラマ画像を生成する場合でも、旋回アーム3の回転中心3aは、所定の位置に固定したままでよく、その回転角度や、X線コーンビームの幅を替えたり、スリット制御したりするだけでよいので、一台の装置で、両方の画像を生成することのできる局所照射X線CT撮影装置を簡単に構成することができる。
【0069】
なお、このような選択スイッチ9を設けるかわりに、2次元X線イメージセンサ2として使用するセンサをカセット式にしておき、このカセットを、通常の局所照射X線CT撮影方法と、パノラマ画像を生成する場合の方法とで、異なるものとしておき、カセットの入れ替えによって、局所CT撮影モードと、パノラマ撮影モードとを切り替えることもできる。
【0070】
選択スイッチ9の下には、被写体選択スイッチ12a、12b、12cが設けられている。これらの被写体選択スイッチ12a、12b、12cは、その下側に設けられた歯位置選択スイッチ12d〜12gと組み合わせて使用され、撮影モードに対応して、所定の位置に被写体保持手段4(図8参照)を位置付けるために用いる。スイッチ12aは被写体Oが小さい子供のとき、スイッチ12bは被写体Oが普通の子供のとき、スイッチ12cは被写体Oが大人のときに操作する。
【0071】
スイッチ12d、12eは、撮影する局所部位Pが、上顎歯か、下顎歯かを選択するもので、スイッチ12dを操作すると、上顎歯が選択され、スイッチ12eを操作すると下顎歯が選択される。スイッチ12f、12gは、撮影する局所部位の左右を選択するためのもので、スイッチ12fを操作すると左顎歯が、スイッチ12gを操作すると右顎歯が選択される。
【0072】
その下の位置スイッチ12h〜12kは、撮影する局所部位Pのさらに詳しい位置を選択するためのもので、スイッチ12hを操作すると、歯列弓Sの対称軸線Loを基準にして、第1、2番目の歯が選択され、スイッチ12iを操作すると、第3、4番目の歯が選択され、スイッチ12jを操作すると、第5、6番目の歯が選択され、スイッチ12kを操作すると、第7、8番目の歯が選択される。
【0073】
その下の調整スイッチ12l〜12sは、旋回アーム3の位置調整、あるいは、被写体保持手段4の位置調整をするためのものである。スイッチ12lを操作すると、調整対象として、旋回アーム3が選択され、スイッチ12mを操作すると、調整対象として、被写体保持手段4が選択される。スイッチ12lを操作した場合に、スイッチ12n、12oを操作すると、昇降制御モータ32が駆動され、旋回アーム3が上下に昇降し、スイッチ12p、12qを操作するとX軸制御モータ31aが駆動され、旋回アーム3が左右に移動し、スイッチ12r、12sを操作するとY軸制御モータ31bが駆動され、旋回アーム3が前後に移動する。
【0074】
スイッチ12mを操作した場合に、スイッチ12n、12oを操作すると、保持手段位置調整機構41のZ軸制御モータ41cが駆動され、被写体保持手段4が上下に昇降し、スイッチ12p、12qを操作するとX軸制御モータ41aが駆動され、被写体保持手段4が左右に移動し、スイッチ12r、12sを操作するとY軸制御モータ41bが駆動され、被写体保持手段4が前後に移動する。
【0075】
最下段の電源スイッチ12tは、装置20全体の電源をオンオフするもので、スタートスイッチ12uは、撮影スタートスイッチである。こうして、この操作パネル12により、局所照射X線CT撮影装置20全体の設定、操作をすることができる。図12は、本発明の局所照射X線CT撮影装置における局所照射X線CT撮影の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに沿って、局所照射X線CT撮影の手順を説明する。
【0076】
まず、操作パネル12の選択スイッチ9によって、局所CT撮影モードか、パノラマ撮影モードかを選択する(S1)。ついで、被写体Oを、被写体保持手段4のチンレスト4aに設定し(S2)、旋回アーム3の回転中心3aが、局所CT撮影モードのときは、被写体Oの局所部位Pの中心位置Paになるように、パノラマ撮影モードのときは、被写体Oの仮想局所部位Qの中心位置Qaになるように設定する(S3)。
【0077】
ついで、旋回アーム3の高さを、調整して、X線発生器1から局所照射されるX線コーンビーム1aの上下高さが、上記局所部位Pあるいは仮想局所部位Qになるように設定する(S4)。ついで、撮影を開始し、旋回アーム3を撮影モードに対応させた所定の角度範囲で旋回させながら、X線コーンビーム1aを、撮影モードに対応させた態様で局所照射する(S5、S6)。
【0078】
ついで、局所照射X線CT撮影方法で説明したように、撮影モードに対応した態様で、逆射影を含む画像演算処理を行い(S7)、断層面画像あるいはパノラマ画像を生成し(S8)、その画像を表示装置Eに表示し(S9)、また、必要に応じて、プリント出力、または、記憶手段に記憶させて(S10)、終了する。
【0079】
次に、X線ビーム幅制限手段について説明する。本発明の局所照射X線CT撮影方法においては、撮影すべき局所部位が特定されると、X線発生器1から放射させるX線コーンビーム1aのビーム幅を調整し、更に局所部位の位置に応じた位置に旋回アーム3の回転中心3aを設定する必要がある。
【0080】
X線ビーム幅制限手段Bは、前者の目的のために設けられ、X線発生器1のX線源から所定の放射角度で放射されるX線束の縦、横寸法を任意に調整する。この調整は手動で行う他、設定スイッチなどを操作して自動的に行ってもよい。このようなビーム幅制限手段Bとしては、予め異なる複数の窓孔を形成したスリット制御板(不図示)をX線発生器1の前方に設置して、スリット制御板をスライドさせたり、異なる窓孔を形成した一次スリットを多数準備して、そのうちから撮影すべき局所部位のみを完全に包み込むX線コーンビームを規定する装置や手段が可能であるが、相互に独立して可動する複数の部材で窓孔を形成するようにすれば、それらの部材を調整するだけで、任意の窓孔が形成できる。
【0081】
図13は、そのようなX線ビーム幅制限手段の一例を示す要部正面図、図14は、X線ビーム幅制限手段のビーム幅制限態様を示す要部正面図である。このX線ビーム幅制限手段Bは、左右方向制限手段81、上下方向制限手段82、スリット孔83から構成されている。左右方向制限手段81は、一対の左右スリット板81a、81bと、このそれぞれに設けられた雌ネジ81c、81dと、この雌ネジ81c、81dに螺合するネジ軸81eと、このネジ軸81eを回転駆動する左右用モータ81fから構成されている。雌ネジ81c、81dは、それぞれ、右ネジと左ネジの対の雌ネジで構成され、それに対応して、ネジ軸81eにも、その長手方向の中央から振り分けに右ネジと左ネジの雄ネジが形成されている。
【0082】
したがって、左右用モータ81fを回転駆動することによって、左右スリット板81a、81bは、同じ距離だけ、互いに近づいたり、遠ざかったりして、スリット孔83の左右方向の幅を中心対象に制限する。上下方向制限手段82は、一対の上下スリット板82a、82bと、このそれぞれに設けられた雌ネジ82c、82dと、この雌ネジ82c、82dに螺合するネジ軸82eと、このネジ軸82eを回転駆動する上下用モータ82fから構成されて、全体に、左右方向制限手段81と直交するように配置されている。雌ネジ82c、82dは、それぞれ、右ネジと左ネジの対の雌ネジで構成され、それに対応して、ネジ軸82eにも、その長手方向の中央から振り分けに右ネジと左ネジの雄ネジが形成されている。
【0083】
したがって、上下用モータ82fを回転駆動することによって、上下スリット板82a、82bは、同じ距離だけ、互いに近づいたり、遠ざかったりして、スリット孔83の上下方向の幅を中心対象に制限する。こうして、このX線ビーム幅制限手段Bによって、スリット孔83の幅、つまり、X線コーンビームの上下、左右の幅を制限することができる。
【0084】
図14(a)では、このようなX線ビーム幅制限手段Bによって、スリット孔83を、上下左右共に小さくした例、図14(b)では、スリット孔83を長方形形状にした例を示している。図15は、本発明の出射制御スリットの一例を示す要部正面図である。この出射制御スリット8は、X線ビームコントローラ8bによって制御され、上述したX線ビーム幅制限手段Bの上に重ねて用いられ、X線ビーム幅制限手段Bで上下左右方向の幅を規定されたX線コーンビーム1aのうち、旋回アーム3の回転動作に同期させて用いられ、オルソX線コーンビーム1bだけが出射されるようにするものである。
【0085】
出射制御スリット8は、スリット窓孔8aと開放窓孔8a′とを有したスリット板8c、このスリット板8cが直線往復運動をするようにガイドする4つのガイドローラ8d、スリット板8cに設置された雌ネジ(不図示)に螺合するネジ軸8e、このネジ軸8eを回転駆動する制御モータ8fから構成されている。したがって、X線ビームコントローラ8bによって、制御モータ8fを制御することによって、スリット窓孔8a、あるいは、開放窓孔8aの位置を自由に制御することができる。
【0086】
通常の局所照射X線CT撮影の場合は、X線ビーム幅制限手段Bのスリット孔83の部分に、開放窓孔8a′が重なるように、スリット板8cを移動させ、X線ビーム幅制限手段Bで生成されるX線コーンビーム1aを、そのまま、局所照射させるようにしている。パノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影の場合には、X線コーンビーム1aのうち、さらに、オルソX線コーンビーム1bだけが照射されるように、スリット窓孔8aをX線ビーム幅制限手段Bのスリット孔83の部分に重なるように移動させ、X線ビームコントローラ8bによって、旋回アーム3の回転動作に同期させて制御する。
【0087】
このようにして、例えば、図6で説明したように、オルソX線コーンビーム1bだけが照射されるようにすることができる。図16は、本発明の局所照射X線CT撮影装置の画像信号処理系を示すブロック図である。この処理系は、画像処理装置Dを中心とし、それに接続されたX線発生器1、2次元X線イメージセンサ2、操作パネル12、表示装置E、外部記憶手段Fから構成され、画像処理装置Dは、制御手段Da、フレームメモリDb、
A/D変換手段Dc、を備えている。
【0088】
このような画像処理装置Dは、たとえば、画像処理用マイクロプロセッサで構成することができる。2次元X線イメージセンサ2から受けた画像データは、A/D変換手段Dcによってデジタル信号に変換され、デジタル変換された画像データがフレームメモリDbに格納される。フレームメモリDbに格納された複数の画像データは、演算用メモリDdに記憶され、その記憶された画像データに対して、選択された撮影モードに対応した所定の演算処理が行われ、断層面画像、あるいは、パノラマ画像が生成され、表示装置Eに表示され、また、必要に応じて、外部記憶手段Fに記憶される。
【0089】
この外部記憶手段Fとしては、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置などを用いることができる。2次元X線イメージセンサ2としては、MOSイメージセンサを好適に用いることができるが、以下、このMOSイメージセンサについて、より、詳細に説明する。
【0090】
まず、図17を参照して、MOSイメージセンサの動作原理と、それを用いた2次元X線イメージセンサの構造について説明する。図17(a)において、受光画素を構成するフォトダイオードPDは入射した光を電気信号に変換する。フォトダイオードPDには、MOSFETから成るスイッチSWが直列接続されており、さらに演算増幅器Q1の反転端子に接続される。演算増幅器Q1は、帰還抵抗R1が接続されて電流電圧変換回路を構成しており、入力電流が電圧信号として出力される。また演算増幅器Q1の非反転端子にはグランド(GND)に対して電圧V1が印加されている。
【0091】
図17(b)において、正の読出しパルスRDがスイッチSWのゲートに入ると、スイッチSWが開いて、フォトダイオードPDが逆バイアス状態になり、接合容量C1に一定の電荷が充電される。次に、スイッチSWが閉じて、蓄積期間中に光が入射すると、充電されていた電荷は光入射による電荷によって放電し、フォトダイオードPDのカソード電位はグランド電位に近づいていく。この放電電荷量は入射光量に比例して増加する。
【0092】
次に、読出しパルスRDがスイッチSWのゲートに入ってスイッチSWが開くと、蓄積時間内に放電した電荷に相当する電荷が帰還抵抗R1を介して供給されるとともに、フォトダイオードPDは再び逆バイアス状態になって初期化される。このとき帰還抵抗R1の両端には充電電流による電位差が生じ、演算増幅器Q1から電圧信号として出力される。この充電電流は光入射による放電電流に相当するため、この出力電圧により入射光量が検知される。
【0093】
図17(c)は、このMOSイメージセンサを用いた2次元X線イメージセンサ2の構造を示す断面図である。受光画素となるフォトダイオードPDが2次元配列したMOSイメージセンサ21の上に、光学像を伝送する光ファイバ素子(FOP)22が設置され、さらにその上にX線を可視光に変換するシンチレータ層23が形成される。被写体を通過したX線像は、シンチレータ層23によって可視光像に変換され、さらに光ファイバ素子22によって伝送され、そのままMOSイメージセンサ21で光電変換される。
【0094】
図18は、MOSイメージセンサ21の駆動回路である。受光画素となるフォトダイオードPDがm行×n列のマトリクス状に配列しており、各フォトダイオードPDに接合容量C1が並列接続され、読出し用のスイッチSWが直列接続されている。スイッチSWのゲートはアドレス選択回路SLが接続され、画像処理装置Dからの信号に基づいて読出すべきフォトダイオードPDが選択される。
【0095】
スイッチSWの出力側は列単位で共通接続され、電流電圧変換回路を構成する演算増幅器Q1に入力される。演算増幅器Q1の出力は、サンプルホールド(S/H)回路によってサンプリングされる。各サンプルホールド回路はm段のシフトレジスタSRによって開閉するスイッチSWbに接続されている。各スイッチSWbが順番に開閉することによって、サンプリングされた信号は時系列信号として画像処理装置DのA/D変換手段Dcに出力される。なお、各演算回路Q1と各サンプルホールド回路との間に積分回路を設けることもできる。積分回路は電流(または電圧)を積算し、サンプルホールド回路は上述の積算した量(積算量)をサンプリングする。
【0096】
このように積分回路を設けることによって、その出力は積算時間を含んだものとなり、その結果検出信号の感度を上げることができる。図19は、図18の駆動回路の動作を示すタイミング図である。ここではアドレス選択回路SLとしてシフトレジスタを用いる例を説明する。アドレス選択回路SLは、画像処理装置Dからのスタートパルスによって起動され、画像処理装置Dからの読出しクロックに同期して、第1列の読出しパルスRD1、第2列の読出しパルスRD2、・・・、第n列の読出しパルスRDnを順番に出力する。
【0097】
たとえば、第1列の読出しパルスRD1が第1列の各スイッチSWのゲートに入力されると、第1列の各フォトダイオードPDへの入射光量に相当する電荷が読出され、演算増幅器Q1から電圧信号が出力される。次に演算増幅器Q1の出力がピークになる時点をサンプリングするように、サンプルリングパルスSPが各サンプルホールド回路に入力される。
【0098】
サンプリングされた信号はシフトレジスタSRより次のサンプリングパルスSPが入るまでにm個のパルスから成るシフトロックCKによって転送され、1走査線分の画像信号として外部に出力される。第2列以降についても同様に、1つの読出しパルスによってm行分の信号が並列的に読出され、シフトレジスタSRによって1走査線分の時系列信号が構成される。
【0099】
図20は、MOSイメージセンサを多段接続した回路例である。m行n列の受光画素を有する2つのMOSイメージセンサ21a、21bが列方向に連続して配置され、アドレス選択回路SLであるシフトレジスタSLaからの各読出しパルスRD1〜RDnが同一列で駆動されるように接続されている。1つの読出しパルスによって2m個のフォトダイオードから信号が並列的に読出されて、各列に対応した2m個の演算増幅器Q1およびサンプルホールド回路に入力される。
【0100】
2つのシフトレジスタSRa、SRbが2つのMOSイメージセンサ21a、21bに対応して配置され、2m個のスイッチSWbを順番に開閉することによって各サンプルホールド回路からの出力を画像処理装置Dへ時系列信号として転送する。画像処理装置Dに送給された信号はA/D変換手段Dcによってデジタル信号に変換され、しかる後、フレームメモリDbに格納される。
【0101】
図20においては、2個のMOSイメージセンサ21a、21bを用いた例を説明したが、MOSイメージセンサを3段以上接続することもできる。歯列弓のパノラマ画像を生成する局所照射X線CT撮影方法に用いる2次元X線イメージセンサ2は、例えば、縦30センチメートル程度、横10〜30センチメートル程度の検出面のサイズを有したものを使用する。また、1秒間に30枚以上のX線投影画像データあるいは部分X線投影画像データを検出するようなものが望ましい。
【0102】
局所照射X線CT撮影方法を用いる場合、局所部位のみのX線投影画像のみが得られればよいので、この装置では、2次元X線イメージセンサ2も小さくすることができ、また、得られるX線投影画像データも少なくなるので、その処理速度も速くなり、所定時間に検出することのできるX線投影画像データの枚数も多くなる。したがって、装置全体を小型化できると同時に、撮影速度も速くできる。
【0103】
図21は、本発明の咬合モデルと光ビーム照射手段を用いた局所照射X線CT撮影のための被写体の位置決め方法の一例の説明図である。この図において、6aは、旋回アーム3の回転中心3aを光ビーム6bで示す回転中心用光ビーム照射手段であり、6cは、X線コーンビームの照射軸芯を光ビーム6dで示すX線用光ビーム照射手段である。それぞれ、回転中心3a、あるいは、X線コーンビームの照射軸芯と重ねて表示されている。これらの回転中心用光ビーム照射手段6aとX線用光ビーム照射手段6cで、光ビーム照射手段6を構成している。
【0104】
被写体保持手段4には、通常のチンレスト4aの替わりに、咬合モデル固定板44が設置されており、その先端部に咬合モデルMが設置されている。まず、咬合モデルMを図のように咬合モデル固定板44に設置し、その後に、この咬合モデルMを保持している被写体保持手段4に備えられた保持手段位置調整機構41のZ軸制御モータ41cによって、被検者が、咬合モデルMを嵌めやすい高さとし、しかる後に、保持手段位置調整機構41の被写体水平位置調節手段42、あるいは、旋回アーム3側のXYテーブル31の双方、あるいは、どちらか一方によって、水平位置を調整することによって、咬合モデルMの撮影希望歯牙が、光ビーム照射手段6の回転中心3aを示す光ビーム6bと、X線コーンビームの照射軸芯を示す光ビーム6dとが交差する位置になるように設定して、局所部位Pの位置を決定する。
【0105】
その後に、被検者が、この咬合モデルMを咥えるようにすると、局部部位Pなどの位置決めを正確にすることができる。また、咬合モデルMを用いない場合には、被写体保持手段4には、図10に示すように、チンレスト4aが設置されるが、その場合でも、光ビーム照射手段6を用いて、被検者、あるいは、被写体Oの位置設定を容易にすることができる。
【0106】
図22は、本発明の局所照射X線CT撮影装置における局所照射X線CT撮影のための被写体の位置決めの他例の説明図である。この図は、本発明の局所照射X線CT撮影装置において生成された歯列弓のパノラマ画像を示している。このパノラマ画像は、局所照射X線CT撮影装置の表示装置Eに表示されたもので、この画像には、画像処理装置Dによって付加された位置情報71も合わせて表示されている。
【0107】
この位置情報71は、パノラマ画像の歯列弓の周方向に実質的に等間隔に付された横ゲージ72と、その位置を示す番号73、歯列弓に対して上下方向の縦ゲージ74と、その位置を示す記号75から構成されている。歯列弓を構成する特定の歯牙の局所照射X線CT撮影をしたい場合は、まず、この図のように、その歯列弓のパノラマ画像を撮影し、しかる後に、この画像において、局所部位Pを、指定するとよい。例えば、左下臼歯である図に示した歯牙76の局所照射X線CT撮影をしたい場合は、横ゲージ72の番号73の「3」と、縦ゲージ74の記号75の「E」を、表示装置Eに設けられた入力手段(不図示)によって、入力すればよい。
【0108】
そうすると、上述した旋回アーム3のXYテーブル31と昇降制御モータ32、被写体保持手段4の保持手段位置調整機構41によって、旋回アーム3や、被写体Oの位置合わせが行われる。なお、局所照射X線CT撮影方法においては、局所部位の任意の点のX線吸収係数が求められるので、それを加工して、パノラマ画像や、断層面画像として生成した場合も、実際の物に比例した画像が得られる。したがって、このような画像に目盛を付すことによって、歯列弓や歯牙の内部の任意の位置が、位置情報として、定量的に表現できる。これは、特定の歯牙や、歯牙の中に埋設されたインプラントなどの位置を定量的に把握できることを意味し、歯科治療などにおいて、非常に、役に立つものである。
【0109】
図23は、本発明の旋回アームの待機位置を説明する平面図である。この待機位置[0]は、被検者などが、装置の旋回アーム3下部に、進入あるいは退去するために設定されるものである。この図において、旋回アーム3は、その待機位置[0]では、主フレーム10のアーム10aの突出方向に対して、ほぼ、直角の位置となっている。
【0110】
この待機位置[0]は、図の上方向から、白抜き矢印で示すように、被写体Oである被検者が、局所照射X線CT撮影装置20に出入りするためのもので、このような待機位置[0]に、旋回アーム3は、待機するようになっている。したがって、被検者などが出入りするのに、旋回アーム3などが、障害とならず便利である。
【0111】
装置20の設置場所によっては、他の方向から、出入りする方が、都合がよい場合があるが、その場合には、例えば、図に一点鎖線で示したように、図の待機位置[0]を、被検者の出入り方向に対して旋回アーム3をほぼ直角の位置にすればよい。なお、上記では、歯科などの医療用に、局所照射X線CT撮影方法及び局所照射X線CT撮影装置を用いる例について説明したが、本発明の方法と装置は、医療分野だけでなく、一般に、構造体内部の異質物を発見するための非破壊検査などにおいても、用いられるものである。
[局所照射X線CT撮影方法の原理説明]
図26は本発明の局所照射X線CT撮影方法における投影データを説明する図、図27(a)、(b)、(c)は本発明の局所照射X線CT撮影方法に使用される条件関数の説明図、図28(a),(b)、図29(a),(b)は、本発明のパノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影方法の原理説明図、図30(a),(b)は、本発明の局所照射X線CT撮影方法のアーチファクト対策の説明図、図31は、従来のX線CTにおいて解析される投影データを説明する図、図32は、従来のX線CT撮影方法に用いられる条件式を表す図、図33は本発明の局所照射X線CT撮影方法に用いられる条件式を表す図、図34は、パノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影に用いられる条件式を表す図であり、これらによって、X線コーンビームを用いた局所照射X線CT撮影方法について検討する。
[従来のX線CT撮影方法]今、被写体9をxy座標系に置いて、傾きθの角度から被写体9の全体にX線ビームを照射して、XY座標系に投影データを生成した場合(図31)を考えると、その場合の投影データは図32の(式1)、投影データを逆投影したデータは図32のコンボリューション法による(式2)で示される。このことは従来の解析方法からよく知られている。
【0112】
ここに、被写体9の断層面を含む平面に固定座標系xOyを定義し、この座標(x、y)におけるX線吸収係数の2次元分布情報を原画像として連続2次元関数f(x、y)で表現する。また、0<θ<πのあらゆる角度方向θから平行X線ビームが照射され、被写体9を透過した後のX線強度が投影データとして検出されるものとする。
【0113】
この場合において、X線ビームを透過させた被写体9内部の吸収係数の2次元分布情報f(x、y)は(式3)で求められるので、この積分を計算し、それを、上下方向であるz軸方向に繰り返せば、被写体9のX線の3次元的な吸収係数分布情報が得られる。このCTによる画像再構成といわれる演算処理は、2次元フーリエ変換法、1・2次元フーリエ変換法、1次元フーリエ変換法、コンボリューション法が採用されるが、近時では演算時間を大幅に短縮するため、上述したコンボリューション法が広く採用されており、このコンボリューション法によれば、単純な積和となる重畳積分と逆投影作業を行うだけでよく、演算が単純かつ高速で行える。
【0114】
図32の(式4)は、f(x、y)をコンボリューション法によって求めるものである。なお、図3232の座標変換式は、xOy座標のx、y座標と、XOY座標のX、Y座標間の座標変換式である。
[本発明の局所照射X線CT撮影方法]
本発明の局所照射X線CT撮影方法では、以上のような従来手法に対して、図26で示すように、被写体9の局所部位PのみにX線コーンビームを局所照射し、その放射ビーム幅を2rとし、図27で図示し、図33の(式5)で示したような条件関数を用いることを特徴とする。
【0115】
この条件関数(式5)を用いると、被写体9の局所部位Pの逆投影データqs(X、θ)、被写体9の局所部位P以外の逆投影データqn(X、θ)、被写体9の全体の逆投影データq(X、θ)の間には、図33の(式6)の関係が成立する。なお、(式6−1)において、第2項は、[−r,r]の区間の大部分では、ほぼ「0」になる。
【0116】
つまり、被写体9の全体の投影データは、その局所部位Pと、その局所部位Pの前後の通路となるその他の部分とを通過する投影データとを積分したものに等しいから、逆投影されたそれぞれの逆投影データの間には、q(X、θ)=qs(X、θ)+qn(X、θ)...図33(式7)の関係が成立し、結果として、図33(式8)が導かれる。
【0117】
したがって、局所部位PのX線吸収係数の2次元分布情報fs(x、y)は、被写体9全体のX線吸収係数の2次元分布情報f(x、y)から、局所部位以外の部分のX線吸収係数の2次元分布情報fn(x、y)を減算すれば求められる。本発明の特徴は、従来のX線コーンビームを用いたX線CT撮影方法に対して、X線コーンビームの旋回方向のビーム幅を、従来の被写体全体を照射するものから、さらに小さくし、X線コーンビームの被写体の一部である局所部位だけを局所照射した点にある。このような着想は、X線CT撮影の場合には、X線ビームは、被写体全体に照射して撮影するという従来の思想を、大きく変えるものである。
【0118】
この撮影方法は、X線コーンビームを局所照射する局所部位については、常に投影データが得られるが、その局所部位を取り囲む被写体の他の部分については、局所部位に比べて、X線コーンビームは旋回に伴って一時的に透過するだけで、投影データへの影響も少なく、逆投影する場合に、局所部位以外の投影データへの影響を略無視することができるという思想に基づいており、上述の条件関数(式5)は、このような思想を、式として表現したものである。
【0119】
換言すれば、2次元分布情報fn(x、y)は、誤差成分であり、rects関数の外側の、つまり、rectn関数の信号を示しており、本願発明者は、発明研究の過程において、この誤差成分を示す2次元分布情報fn(x、y)は、ほぼ「0」になるという知見を見いだしたものである。つまり、本発明によると、誤差成分は無視することができ、所望の局所部位Pのみ鮮明に画像再構成ができる。
【0120】
また、歯科撮影に応用する場合には、診断対象として、歯牙やインプラントなどの形状などを分析するのが主眼であり、これらの部位は、他の組織部位に比べてX線吸収係数の高い部位といえるので、そのX線吸収係数の2次元分布情報fs(x、y)は、その他の部分のX線吸収係数の2次元分布情報fn(x、y)に比べて大きい値となる。したがって、なおさら、鮮明な断層面画像が生成される。
[パノラマ画像生成に用いる局所照射X線CT撮影方法]
ついで、パノラマ画像生成に用いる局所照射X線CT撮影方法について検討する。
【0121】
上述したように、本発明の局所照射X線CT撮影装置では、被写体のさらに局所部位にのみ、局所照射して、その局所部位の断層面画像を得ることを特徴とするが、この方法を巧みに利用して、歯科で多用されている歯列弓のパノラマ画像を生成しようとするのが、この方法である。従来、パノラマ画像を生成する場合、歯列弓に対して、そのパノラマ画像の態様に合わせて、X線ビーム束が複雑な軌跡を描くように、X線ビーム束の旋回中心を撮影中に移動させながら照射しなければならなかった。
一方、局所照射X線CT撮影方法では、旋回中心を所定の位置に固定させたままで、X線コーンビームを旋回させる。したがって、このような旋回中心を固定した旋回のみを実現する装置をそのまま利用して、いかにして、パノラマ画像を得るかが、課題であった。
【0122】
また、歯列弓に対して360度の全ての方向から、X線ファンビームを照射し、旋回中心を撮影中に1カ所に固定して撮影するCT撮影において、歯列弓のX線投影データのみを抽出して、再構成する方法が知られている。しかし、この方法では、X線被爆量も大きく、また、撮影装置も大型化していたので、この問題の解決も望まれていた。
【0123】
パノラマ画像生成に用いる局所照射X線CT撮影方法では、歯列弓のパノラマ画像を生成するのに、従来のパノラマ画像を生成するのに必要であった所定の軌跡によって照射されるオルソX線コーンビームが常に通るような仮想局所部位を算定し、この仮想局所部位の中心位置に、X線コーンビームの旋回中心を固定させたままで、その仮想局所部位のみを含むようにX線コーンビームを局所照射して、得られた歯列弓のX線投影画像から、オルソX線コーンビームによる部分X線投影画像のみを抽出して、その部分X線投影画像をもとに、逆投影して、歯列弓の3次元吸収係数分布情報をもとめ、その3次元吸収係数分布情報から、歯列弓のパノラマ画像を生成するというものである。
【0124】
このようにすれば、従来と同様なオルソX線コーンビームを用いた歯列弓のパノラマ画像を、局所照射X線CT撮影方法を利用して得ることができる。この着想の基本は、被写体全体にX線コーンビームを照射するX線CT撮影方法から、局所照射X線CT撮影方法に至る着想をさらに展開させたものでる。仮想局所部位を上記のように選ぶと、パノラマ画像を得ようとする歯列弓には、局所照射されたX線コーンビームが、所定の角度範囲だけ限定的にしか照射されないが、その中で特に、オルソX線コーンビームによる照射角度範囲だけの部分X線投影画像を抽出することで、パノラマ画像用としては十分な画像データを得ることができ、その部分X線投影画像データから吸収係数分布情報を求め、パノラマ画像を生成するというものである。
【0125】
この歯列弓のパノラマ画像をえるための仮想局所部位は、歯列弓の中央付近、すなわち、歯列弓の対称軸線上であって、歯列弓と頚椎部の間の適切な部位となることが多く、ここには障害物が少ないので、その点でも有利である。したがって、このパノラマ画像生成に用いる局所照射X線CT撮影方法に用いる条件式も、ほとんど同様であるが、積分範囲、逆投影のためのフィルタ関数、X線投影データに用いるフィルタ関数などについて、若干の考慮が必要である。
【0126】
この方法では、xOy座標、XOY座標の中心は、仮想局所部位の中心となり、歯列弓の正投射パノラマ画像を生成する場合には、歯列弓の中心となる。ここでは、その例について説明する。図28(a)は、そのような投影方法の説明図、(b)は、積分範囲の説明図である。この方法で用いる図34の(式9)、(式10)は、上述の局所照射X線CT撮影方法の図33の(式5)、(式6)と同じである。ただし、「2r」の値が、X線コーンビームではなく、オルソX線コーンビームの旋回方向のビーム幅である点が相違する。
【0127】
ここで、qs(X,θ)は、実際に照射されたオルソX線コーンビームによる部分X線投影画像データからの逆投影データであり、qn(X,θ)は、実際には照射されなかったが、従来のX線CT撮影方法では存在するX線ビーム束によるX線投影画像データからの逆投影データである。この方法では、オルソX線コーンビームの照射野が限定されているため、実際に得られるのは、
rects(X)に関する部分、つまり、qs(X,θ)のみであり、
qn(X,θ)=0となる。したがって、逆投影は、qs(X,θ)を用いて行い、(式10)から(式11)が導かれる。
【0128】
本発明の局所照射X線CT撮影方法では、fs(x、y)を求めるときのθの積分範囲は、[0,2π],あるいは、[0,π]とするが、この方法の場合は、この積分範囲は、さらに限定されたものである。図28(b)は、その積分範囲を示すもので、これに示すように、この方法の場合の積分範囲は、歯列弓Sの点(x,y)について考えれば、オルソX線コーンビームが点(x,y)に照射を開始するときの角度
φ(x、y)から、照射を終了するときの角度ψ(x、y)までとなる。
【0129】
この入射開始、終了の意味は、計算のための設計上の値であって、実際にオルソX線コーンビームが点(x,y)を照射している角度よりも小さい値、つまり、角度φ(x、y)から角度ψ(x、y)までの間の、任意の積分範囲を選ぶことができる。この角度φ(x、y)、角度ψ(x、y)は、歯列弓の任意の点について、設計値として決定することができるため、これらは、x,yの関数となる。
【0130】
この角度φ(x、y)、角度ψ(x、y)を用いて、本発明における逆投影の式は、図32の(式12)で表される。この(式12)のfs(x,y)を計算する範囲は、図29(a)に示す必要な歯列弓Sの範囲でよい。また、あらかじめ、図29(b)に示すように式:y=fp(x)で表される歯列弓の所定断層面を定めておいて、この面上の点(x,fp(x))についてのみ、(式12)のfs(x,y)を計算してもよい。
[アーチファクト対策]
つぎに、fs(x、y)を演算処理する場合に発生するアーチファクト対策について述べる。このアーチファクトとは、偽像とも呼ばれ、画像処理において、特に、その条件式などの値が、急激に変化する部分で生じるデータの不整合のことをいい、これを除去するために、以下のアーチファクト対策を講じるとよい。
<アーチファクト対策1>
上述の条件関数rects(X)の端が、0→1に急激に変化することにより、特に、オルソX線コーンビームが照射を開始し、あるいは、終了する角度φ(x、y)、角度ψ(x、y)で、点(x,y)を通るビーム上にある点によるアーチファクトが生じ易いため、これを除くために、(式10)を計算するときに、rects(X)の代わりに、端において、よりスムーズに変化するフィルタ関数を用いると良い。
【0131】
このフィルタ関数の例としては、以下のハミング関数、ハニング関数、あるいは、ブラックマン関数が良い。
ハミング関数:Hamming(τ,X)= 0.54 - 0.46*cos(2π*X/2τ)
ハニング関数:Hanning(τ,X)= 0.5*((1.0 - cos(2π*X/2τ))
ブラックマン関数:Blackman(τ,X)=0.42 - 0.5*cos(2π*X/2τ) +0.08*cos(4π*X/2τ)
このような関数を用いる意味は、図30(a)に示すような位置関係において、フィルタ関数を用いて、両端アーチファクトを除くことにある。
【0132】
また、この場合に用いる関数は、上記の3つの関数に限らず、端が滑らかに「0」に近づくものであれば何でも良い。なお、上式で用いた「*」は、乗算を示す。
<アーチファクト対策2>
別のアーチファクトの要素として、図30(b)に示すような、X線コーンビームの照射開始時と終了時に発生するものが考えられる。これについても、上記、アーチファクト対策1と同様のフィルタ関数を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の局所照射X線CT撮影方法の原理説明図(臼歯を撮影する例)
【図2】本発明の局所照射X線CT撮影方法の原理説明図(前歯を撮影する例)
【図3】(a)、(b)はX線コーンビームとX線ファンビームとの対比説明図
【図4】歯列弓のパノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影方法を実施する場合の旋回アームの回転中心の設定位置を説明する図
【図5】歯列弓のパノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影方法を実施する説明図
【図6】出射制御スリットを用いて歯列弓のパノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影方法を実施する説明図
【図7】(a)は歯列弓のX線部分画像、(b)は歯列弓のパノラマ画像の説明図
【図8】本発明の局所照射X線CT撮影装置の一例の基本構成図
【図9】本発明の局所照射X線CT撮影装置の一例の外観正面図
【図10】本発明の局所照射X線CT撮影装置の一例の外観側面図
【図11】本発明の局所照射X線CT撮影装置の操作パネルを示す正面図
【図12】本発明の局所照射X線CT撮影装置における局所照射X線CT撮影の手順を示すフローチャート
【図13】本発明のX線ビーム幅制限手段の一例を示す要部正面図
【図14】X線ビーム幅制限手段のビーム幅制限態様を示す要部正面図
【図15】出射制御スリットの一例を示す要部正面図
【図16】局所照射X線CT撮影装置の画像信号処理系を示すブロック図
【図17】2次元X線イメージセンサに用いられるMOSの一例について説明するもので、(a)は、その回路図、(b)は、そのタイミングチャート、(c)は、それを用いた2次元X線イメージセンサの構造を示す断面図
【図18】2次元X線イメージセンサに用いられるMOSの一例の駆動回路を示す回路図
【図19】2次元X線イメージセンサに用いられるMOSの一例の駆動回路の動作を説明するタイミングチャート
【図20】2次元X線イメージセンサに用いられるMOSを2段に接続した一例を示す回路図
【図21】咬合モデルと光ビーム照射手段を用いた局所照射X線CT撮影のための被写体の位置決め方法の一例の説明図
【図22】局所照射X線CT撮影装置において、局所照射X線CT撮影のための被写体の位置決めの他例の説明図
【図23】旋回アームの待機位置を説明する平面図
【図24】(a)〜(c)は従来のX線パノラマ撮影方法を実施する場合の旋回アームの動作説明図
【図25】従来のX線パノラマ撮影装置における旋回アームの動作軌跡の説明図
【図26】本発明の局所照射X線CT撮影方法における投影データを説明する図
【図27】本発明の局所照射X線CT撮影方法に使用される条件関数の説明図
【図28】(a),(b)は、パノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影方法の原理説明図
【図29】(a),(b)は、パノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影方法の原理説明図
【図30】(a),(b)は、局所照射X線CT撮影方法のアーチファクト対策の説明図
【図31】従来のX線CTにおいて解析される投影データを示す図
【図32】断層X線撮影の基本原理を解析するための数式(式1)〜(式4)を示す図
【図33】局所照射X線CT撮影の基本原理を解析するための数式(式5)〜(式8)を示す図
【図34】パノラマ画像を生成するために用いる局所照射X線CT撮影の基本原理を解析するための数式(式9)〜(式12)を示す図
【符号の説明】
A X線撮影手段
B X線ビーム幅制限手段
C 旋回アーム駆動制御手段
D 画像処理装置
G、G′、G′′ 内接円
L X線ビーム束
Lo 対称軸線
La 旋回アームの軌道包絡線
M 咬合モデル
O 被写体
P、P′ 局所部位
Pa、Pa′ 局所部位の中心位置
Q 仮想局所部位
S 歯列弓
1 X線発生器
1a X線コーンビーム
1b オルソX線コーンビーム
2 2次元X線イメージセンサ
3 旋回アーム
3a 旋回アームの回転中心
3b 中空部
33 回転制御モータ
4 被写体保持手段
4a チンレスト
4b イヤロッド
41 保持手段調整機構
42 被写体水平位置調節手段
43 被写体上下位置調節手段
5 アーム上下位置調整手段
6 光ビーム照射手段
8 出射制御スリット
8a スリット窓孔
8b X線ビームコントローラ
9 選択スイッチ
10 主フレーム
20 局所照射X線CT撮影装置
待機位置
Claims (13)
- X線発生器と2次元X線イメージセンサとを対向配置させた旋回アームを有したX線撮影手段と、
X線発生器が放射するX線コーンビームの少なくとも走査方向の広がりを、被写体の撮影すべき局所部位の寸法に応じて制限させるX線ビーム幅制限手段と、
旋回アームの回転中心を撮影に先立って移動設定可能として、または被写体を撮影に先立って移動設定可能として、撮影中は、旋回アームの回転中心を撮影すべき局所部位の中心位置に固定した状態で旋回アームを旋回駆動する旋回アーム駆動制御手段と、
X線の投影データを再構成して、X線が透過した物体内部の3次元的な吸収係数分布情報を画像情報として取り出す画像処理装置とを備え、
X線発生器から放射するX線コーンビームを、上記X線ビーム幅制限手段によって、被写体の一部である撮影すべき局所部位のみを包含する走査方向に広がるビーム幅に制限して照射しながら、旋回アームを上記回転中心を固定して所定の角度範囲で旋回駆動させて、2次元X線イメージセンサ上にX線投影画像を生成し、上記画像処理装置では、このようにして生成された X 線投影画像を逆投影し再構成する際に、それぞれのX線投影データから、局所部位以外のX線投影データを減算することで、局所部位の3次元的な吸収係数分布情報を取得し、その3次元的な吸収係数分布情報に基づいて、局所部位の任意の断層面画像を生成するようにした局所照射X線CT撮影装置。 - 請求項1において、
上記画像処理装置は、
上記X線ビーム幅制御手段で制限されるX線コーンビームの旋回方向のビーム幅を2rとし、局所部位のX線投影画像を再構成して、その局所部位の3次元的なX線吸収係数分布情報を画像情報として取り出す場合に、以下の条件式に従って、その局所部位のX線吸収係数の2次元分布情報fs(x、y)を算出することを特徴とする、局所照射X線CT撮影装置
条件式:
但し、r*r ≧ x*x + y*yここに、x、yは、被写体の局所部位の中心を原点として、X線発生器からの水平なX線コーンビームが透過する平面に設定された固定されたxy座標系におけるx、y座標、X、Yは、この固定されたxy座標系に対して、その平面と原点を同一とし、X線コーンビームの旋回に応じて旋回するXY座標系のX、Y座標、θは、XY座標系のxy座標系に対する傾き、X′は、XY座標系において、点(X、θ)に対する逆投影データを得るためのX座標の変数、rectsとrectnは、X線コーンビームの撮影条件を示す条件関数であって、次の値
1をとるものであり、また、以上の式はいずれも被写体の局所部位にX線コーンビームを局所照射した場合のものであって、f(x、y)は、被写体全体にX線を照射した場合のX線吸収係数の2次元分布情報、fs(x、y)は、被写体の局所部位のみに向けてX線を局所照射した場合のxy座標系でのX線吸収係数の2次元分布情報、fn(x、y)は、被写体の局所部位以外の部分のみに向けてX線を照射した場合のxy座標系でのX線吸収係数の2次元分布情報、p(X、θ)は、XY座標系での全投影データ、q(X、θ)は、XY座標系での被写体の全体の逆投影データ、qs(X、θ)は、被写体の局所部位のみに向けてX線を局所照射した場合のXY座標系での逆投影データ、qn(X、θ)は、被写体の局所部位以外の部分のみに向けてX線を照射した場合のXY座標系での逆投影データ、また、符号「∫」は積分記号を、rects、rectn、qs、qn、fs、fnにおける「s、n」は添字を、「*」は乗算(特に必要な場合にのみ使用した。)を、それぞれ示す。 - 請求項1,2のいずれかにおいて、
前記X線発生器からのX線コーンビームを前記2次元X線イメージセンサに向かって水平に照射し、前記旋回アームの旋回軸を鉛直方向にしたことを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。 - 請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記2次元X線イメージセンサが、縦30センチメートル以下、横30センチメートル以下の検出面のサイズを有し、1秒間に30枚以上のX線投影画像データあるいは部分X線投影画像データを検出することを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。 - 請求項1〜4のいずれかにおいて、
少なくとも前記旋回アームを回転支持するための主フレームが、前記旋回アームを上下方向に位置設定可能なアーム上下位置調整手段を有することを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。 - 請求項1〜5のいずれかにおいて、
更に、被写体を保持する被写体保持手段が設けられ、この被写体保持手段には、被写体を少なくとも水平方向に位置設定可能とする被写体水平位置調節手段を備えていることを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。 - 請求項6において、
前記被写体保持手段には 更に、被写体を少なくとも上下方向に位置設定可能とする被写体上下位置調節手段を備えていることを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。 - 請求項1〜7のいずれかにおいて、
更に、前記旋回アームの回転中心及びX線コーンビーム照射軸芯を光学的に指示する光ビームを照射する光ビーム照射手段を設けたことを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。 - 請求項8において、
前記被写体保持手段には、被写体から採取した咬合モデルを固定し、この咬合モデルにより想定される被写体の撮影すべき局所部位、あるいは仮想局所部位を、前記被写体水平位置調節手段、あるいは、被写体上下位置調節手段によって、前記光ビーム照射手段により指示された位置に移動させた後に、被写体をその咬合モデルに設定することによって、前記旋回アームの回転中心を局所部位の中心位置あるいは仮想局所部位の中心位置に固定するようにしたことを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。 - 請求項1〜9のいずれかにおいて、
前記旋回アームの旋回駆動手段として、その回転中心上に設けられた直結駆動の回転制御モータを用いていることを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。 - 請求項10において、
前記旋回アームの回転中心に中空部を設けたことを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。 - 請求項1〜11のいずれかにおいて、
前記2次元X線イメージセンサとして、TFT、MOS、CCD、XII、XICCDのいずれかを用いることを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。 - 請求項1〜12のいずれかにおいて、
前記旋回アームの待機位置は、被写体を局所照射X線CT撮影のために設定あるいは解除する時に、被写体の進入および退去の際、障害とならない位置に配置されることを特徴とする局所照射X線CT撮影装置。
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