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JP4157557B2 - 生体認識装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生体の検知および認識を行う技術に関し、特に被検体から指紋などの生体情報を検出して個人認識を行う際に、その被検体が生体か否かを判定する生体認識技術に関するものである。
情報化社会の進展に伴い、情報処理システムの機密保持に関する技術が発達している。例えば、従来はコンピュータールームへの入出管理にはIDカードが使用されていたが、紛失や盗難の可能性が大きかった。このため、IDカードに代わり各個人の指紋等を予め登録しておき、入室時に照合する個人認識システムが導入され始めている。
このような個人認識システムは、登録されている指紋のレプリカ等を作成すれば検査を通過できる場合があった。したがって、個人認識システムは指紋照合だけではなく、被検体が生体であることも認識する必要がある。
従来、被検体が生体であるかどうかを検知する生体認識技術として、図45に示すような、被検体とのインピーダンス整合を利用したものが提案されている(例えば、特開2000−172833号公報など参照)。この生体検知装置は、高周波信号を出力する発振部73と、この発振部73からの高周波信号が印加されるとともに被検体が接触する電極71からなる非共振回路の電極部70と、この電極部70のインピーダンス変化に応じた反射波信号を出力する検知部74と、この検知部74からの反射波信号と所定の基準信号とを比較して電極71に接触した被検体が生体かどうかを判定する判定部76と、被検体が生体かどうかを判定するための基準信号を予め設定しておき、この基準信号を判定部76に与える基準信号設定部75を備えている。
この生体検知装置では、発振部73より高周波信号が電極部70に供給される。被検体が指等の生体であり、電極71に接すると電極部70のインピーダンスが変化する。ここで、人体が電極部70に接触した際、被検体側のインピーダンスと電極部70の入力側とがインピーダンス整合するようにしておけば、被検体が人体の場合、上記インピーダンス整合により高周波信号の反射波が小さくなる。検知部74でこの反射波を検出して判定部76で基準信号と比較し、検出レベルより小さい場合、人体が接触したものと判断する。
しかしながら、このような従来技術では、インピーダンス整合による反射波レベルの判定を原理としており、電極部70にインピーダンス整合用のトランス72のほか、供給した高周波信号の反射波を検出する検知部74にインダクタンスやキャパシタンスなどの外付け部品を必要とする。
したがって、部品点数が多くなり、装置の小型化が困難であるだけでなく、製品コストが高くなる。また、生体認識の不正を目的とした、部品間を接続する配線からの検出信号の読み出しや、外付け部品の素子値に基づく生体判定条件の推定などが容易に実行可能となるため、十分なセキュリティーを確保できないという問題点があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、反射波測定に用いるインピーダンス整合用のトランスなどのインダクタンスやキャパシタンスを必要とせず、装置を大型化することなく被検体の電気的特性を詳細に検出でき、装置の小型化さらにはチップ化を容易に実現できる生体認識装置を提供することを目的としている。
本発明にかかる生体認識装置は、被検体と電気的に接触しかつ所定の共通電位に接続されている第1の検出電極と、被検体と電気的に接触する第2の検出電極とを有する検出素子と、交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、供給信号生成部と第2の検出電極との間に接続された抵抗素子を含み、抵抗素子を介して供給信号を第2の検出電極へ印加し、抵抗素子の一端から被検体が生体であるか否かによって変化する1つ以上の個別パラメータを含む応答信号を取り出して出力する応答信号生成部と、応答信号の中心電位が、正または負の電源電位と接地電位の間で電圧が変化する供給信号に同期した基準信号の中心電圧となるように、レベルシフトした応答信号から個別パラメータの少なくとも1つを波形情報として検出し、その波形情報を示す検出信号を出力する波形情報検出部と、検出信号に基づき被検体が生体であるか否かを判定する生体認識部とを備える。
本発明によれば、所定の供給信号を抵抗素子を介して検出素子へ印加し、検出素子を介して接触している被検体が生体であるか否かによって変化する1つ以上の個別パラメータを含む応答信号を取り出し、この応答信号から個別パラメータの少なくとも1つを示す検出信号に基づき、被検体が生体であるか否かを判定するようにしたので、従来に比べ、大きな面積を必要とする抵抗素子や容量素子を必要とすることなく、例えば一般的なコンパレータや論理回路などの位相比較回路という極めて簡素な回路構成で被検体の電気的特性を検出でき、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を容易に実現できる。
[図1]図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
[図2]図2は、本発明の第2の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
[図3A−D]図3A−図3Dは、図2の生体認識装置の各部信号を示す信号波形図である。
[図4]図4は、本発明の第3の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
[図5A−B]図5A−図5Bは、図4の生体認識装置の各部信号を示す信号波形図である。
[図6]図6は、本発明の第4の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
[図7]図7は、本発明の第5の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
[図8A−F]図8A−図8Fは、図7の生体認識装置の各部信号を示す信号波形図である。
[図9]図9は、本発明の第6の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
[図10A−E]図10A−図10Eは、図9の生体認識装置の各部信号を示す信号波形図である。
[図11]図11は、本発明の第7の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
[図12A−D]図12A−図12Dは、図11の生体認識装置の各部信号を示す信号波形図である。
[図13]図13は、本発明の第8の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
[図14A−D]図14A−図14Dは、図13の生体認識装置の各部信号を示す信号波形図である。
[図15]図15は、本発明の第9の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
[図16A−C]図16A−図16Cは、図15の生体認識装置の各部信号を示す信号波形図である。
[図17A−B]図17A−図17Bは、他の生体認識装置の各部信号を示す信号波形図である。
[図18]図18は、本発明の第10の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
[図19A−D]図19A−図19Dは、応答信号からの位相差検出動作を示す信号波形図である。
[図20A−C]図20A−図20Cは、応答信号からの振幅検出動作を示す信号波形図である。
[図21A−D]図21A−図21Dは、周波数による位相差の変化を示す信号波形図である。
[図22A−D]図22A−図22Dは、周波数による振幅の変化を示す信号波形図である。
[図23]図23は、認識指標値に対する基準範囲を示す説明図である。
[図24]図24は、本発明の第11の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
[図25A−C]図25A−図25Cは、経過時間による位相差の変化を示す信号波形図である。
[図26A−C]図26A−図26Cは、経過時間による振幅の変化を示す信号波形図である。
[図27]図27は、認識指標値に対する基準範囲を示す説明図である。
[図28]図28は、本発明の第12の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
[図29]図29は、図28で用いられる波形整形回路の構成例である。
[図30]図30は、図29で用いられるローパスフィルタの構成例である。
[図31]図31は、本発明の第13の実施の形態にかかる生体認識装置で用いられる波形整形回路の構成例である。
[図32]図32は、図31で用いられる振幅制限回路の構成例である。
[図33]図33は、図32の振幅制限回路の動作を示す信号波形図である。
[図34]図34は、本発明の第14の実施の形態にかかる生体認識装置で用いられる振幅制限回路の構成例である。
[図35]図35は、本発明の第15の実施の形態にかかる生体認識装置で用いられる波形整形回路の構成例である。
[図36]図36は、図35で用いられる振幅制限ローパスフィルタの構成例である。
[図37]図37は、図36の振幅制限ローパスフィルタの動作を示す信号波形図である。
[図38]図38は、本発明の第16の実施の形態にかかる生体認識装置で用いられる振幅制限ローパスフィルタの他の構成例である。
[図39]図39は、図38の振幅制限ローパスフィルタの動作を示す信号波形図である。
[図40]図40は、本発明の第17の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
[図41]図41は、図40で用いられる波形整形回路の構成例である。
[図42]図42は、図41で用いられる可変ローパスフィルタの構成例である。
[図43]図43は、図42で用いられる可変容量回路の構成例である。
[図44A−C]図44A−図44Cは、図40の供給信号生成部の動作を示す信号波形図である。
[図45]図45は、従来の指紋照合装置の構成例である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
この生体認識装置には、検出素子1、供給信号生成部2、応答信号生成部3、波形情報検出部4、および生体認識部5が設けられている。
検出素子1は、検出電極を介して被検体10と電気的に接触し、被検体10の持つインピーダンスの容量成分および抵抗成分を応答信号生成部3へ接続する。供給信号生成部2は、所定周波数の正弦波などからなる供給信号2Sを生成して応答信号生成部3に出力する。応答信号生成部3は、供給信号生成部2と検出素子1との間に接続された抵抗素子Rを有し、この抵抗素子Rsを介して供給信号生成部2からの供給信号2Sを検出素子1に印加し、抵抗素子Rsの一端すなわち抵抗素子Rsと検出素子1との接続点から、検出素子1の出カインピーダンスすなわち被検体10の持つインピーダンスの容量成分および抵抗成分により変化する応答信号3Sを波形情報検出部4へ出力する。
波形情報検出部4は、応答信号生成部3からの応答信号3Sが示す波形から、供給信号2Sとの位相差または振幅を検出し、これら位相差または振幅を示す波形情報を含んだ検出信号4Sを生体認識部5へ出力する。生体認識部5は、波形情報検出部4からの検出信号4Sに含まれる波形情報に基づき被検体10が生体か否かを認識判定し、その認識結果5Sを出力する。
次に、本実施の形態にかかる生体認識装置の動作について説明する。被検体10が検出素子1に接触した場合、供給信号生成部2から検出素子1に印加されている供給信号2Sが、被検体10に固有のインピーダンス特性すなわち容量成分および抵抗成分により変化し、これが応答信号3Sとして応答信号生成部3から出力される。この応答信号3Sは、波形情報検出部4でその位相差または振幅が検出され、これら検出結果を示す情報を含んだ検出信号4Sが生体認識部5へ出力される。
生体認識部5では、この検出信号4Sに含まれる波形情報が、正当な生体の波形情報の基準範囲内にあるか否かに基づいて被検体10が生体か否かを認識判定し、その認識結果5Sを出力する。
このように、本実施の形態では、波形情報検出部4を設けて、応答信号3Sの位相差または振幅を示す波形情報を検出することにより、被検体10に固有のインピーダンスの実数成分または虚数成分を示す情報を検出し、検出した情報に基づき生体認識部5で被検体10が生体か否かを判定するようにしたので、従来に比べ、波形情報を検出する比較的簡素な回路構成で被検体の電気的特性を詳細に検査することができ、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を実現できる。
なお、本実施の形態において応答信号3Sに含まれる位相差または振幅は、被検体が生体であるか否かによって変化する1つ以上の個別パラメータと捉えることができる。すなわち、応答信号生成部3では、抵抗素子Rsの一端すなわち抵抗素子Rsと検出素子1との接続点から被検体が生体であるか否かによって変化する1つ以上の個別パラメータを含む応答信号3Sを取り出し、波形情報検出部4では、応答信号3Sの波形から個別パラメータの少なくとも1つを波形情報として検出し、その波形情報を示す検出信号を出力していることになる。
したがって、前述した例では、個別パラメータとして、検出素子1を介して接触している被検体10のインピータンスに応じて変化する応答信号3Sの位相および振幅を用いていることになる。
なお、これら位相差や振幅から被検体の虚数成分や実数成分の大きさを演算し、正当な生体の持つ虚数成分や実数成分の基準範囲と比較してもよい。この場合は、個別パラメータとして、検出素子1を介して接触している被検体10のインピータンスの実数成分および虚数成分を用いたことになる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図2は、本発明の第2の実施の形態にかかる生体認識装置を示すブロック図であり、前述の図1と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
本実施の形態では、前述した第1の実施の形態の具体的構成として、波形情報検出部4で応答信号3Sの位相差を、生体認識判定に用いる波形情報として検出する場合について説明する。
図2において、検出素子1には、被検体10と電気的に接触するための検出電極11と検出電極12が設けられている。供給信号生成部2には、周波数発生回路21と波形整形回路22とが設けられている。応答信号生成部3には、電流−電圧変換回路31が設けられている。波形情報検出部4Aには、基準信号発生回路41と位相比較回路42とが設けられている。生体認識部5Aには、信号変換回路51と判定回路52とが設けられている。
検出素子1において、検出電極11は接地電位などの共通電位に接続され、検出電極12は応答信号生成部3の電流−電圧変換回路31の出力段に接続されている。供給信号生成部2において、周波数発生回路21は所定周波数のクロック信号を生成し、波形整形回路22は周波数発生回路21からのクロック信号に基づき正弦波などからなる供給信号2Sを生成して出力する。なお、供給信号2Sは供給信号生成部2の代わりに外部の波形生成装置から供給してもよい。
応答信号生成部3の電流−電圧変換回路31は、供給信号生成部2と検出素子1との間に接続された抵抗素子Rsからなり、生体のインピーダンスに対して十分低い所定の出力インピーダンスで被検体10に供給信号2Sを印加し、その際に検出素子1を介して被検体10に流れる電流を電圧に変換し応答信号3Sとして出力する。
波形情報検出部4Aの基準信号発生回路41は、供給信号2Sに同期した基準信号41Sを位相比較回路42へ出力する。位相比較回路42は、応答信号3Sと基準信号41Sとの位相を比較することにより、被検体10に固有のインピーダンス特性ここでは容量成分に対応する位相差を検出し検出信号4ASとして出力する。この際、基準信号41Sとして供給信号2Sを用いてもよい。
生体認識部5の信号変換回路51は、位相比較回路42からの検出信号4ASを、判定回路52で判定容易な変換信号51Sに変換する。判定回路52は、信号変換回路51からの変換信号51Sが示す位相差が、正当な生体のインピーダンス特性を示す位相差基準範囲内にあるか否かを判定することにより、被検体10に対する生体か否かの認識判定を行い、被検体10に対する認識結果5Sを出力する。
次に、図2の生体認識装置の動作について説明する。被検体10は検出素子1の検出電極11と検出電極12とを介して電流−電圧変換回路31の出力段に接続される。ここで、被検体10に固有のインピーダンスは、検出素子1の検出電極11と検出電極12との間に接続された容量成分Cfと抵抗成分Rfで示すことができる。したがって、電流−電圧変換回路31から所定の出力インピーダンスで印加された供給信号2Sは、電流−電圧変換回路31の出力インピーダンスと各被検体10に固有のインピーダンスとで分圧される。そして、被検体10に流れる電流が、各被検体10に固有のインピーダンスに応じてその位相または振幅が変化し、これら変化が電圧に変換された応答信号3Sとして出力される。
本実施の形態では、波形情報検出部4Aの位相比較回路42で、基準信号発生回路41から出力された基準信号41Sと応答信号3Sとの位相を比較し、応答信号3Sの位相情報(位相差)を含んだ検出信号4ASを出力する。
図2の各部における信号波形例を図3A−図3Dに示す。供給信号2Sとして接地電位などの共通電位を中心とした正弦波を用いた場合、応答信号3Sの位相は被検体10のインピーダンスに応じて変化する。基準信号41Sとして供給信号2Sに同期した信号を用い、位相比較回路42により応答信号3Sとの位相を比較することで、例えば位相差φをパルス幅とする検出信号4ASが出力される。
このように、波形情報検出部4Aに位相比較回路42を設け、応答信号3Sと基準信号41Sの位相を比較することにより、被検体10に固有の容量成分に応じて変化する位相を、応答信号3Sの波形を示す波形情報として検出するようにしたので、従来に比べ、例えば大きな面積を必要とする抵抗素子や容量素子を必要とすることなく、一般的なコンパレータや論理回路などの位相比較回路という極めて簡素な回路構成で被検体の電気的特性、ここでは被検体10に固有のインピーダンスのうち虚数成分を示す情報を詳細に検出でき、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を容易に実現できる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図4は本発明の第3の実施の形態にかかる生体認識装置を示すブロック図であり、前述の図2と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
前述した第2の実施の形態では、波形情報検出部4Aで、被検体10に固有のインピーダンスのうち虚数成分を示す波形情報として、応答信号3Sに含まれる被検体10のインピーダンスの容量成分を示す位相情報を検出する場合について説明したが、本実施の形態では、波形情報検出部4Bで、被検体10に固有のインピーダンスのうち実数成分を示す波形情報として、応答信号3Sに含まれる被検体10のインピーダンスの抵抗成分を検出する場合について説明する。
図4において、波形情報検出部4Bには、ピーク電圧検出回路43が設けられている。このピーク電圧検出回路43は、被検体10に固有のインピーダンス特性ここでは抵抗成分に対応する振幅変化を応答信号3Sから検出し、検出信号4BSとして出力する。ピーク電圧検出回路43の具体例としてはサンプルホールド回路などがある。なお、図4の生体認識装置において、波形情報検出部4B以外の構成については、図2と同様であり、詳細な説明は省略する。
次に、図4の生体認識装置の動作について説明する。被検体10は検出素子1の検出電極11と検出電極12とを介して電流−電圧変換回路31の出力段に接続される。ここで、被検体10に固有のインピーダンスは、検出素子1の検出電極11と検出電極12との間に接続された容量成分Cfと抵抗成分Rfで示すことができる。したがって、電流−電圧変換回路31から所定の出力インピーダンスで印加された供給信号2Sは、電流−電圧変換回路31の出力インピーダンスと各被検体10に固有のインピーダンスとで分圧される。そして、被検体10に流れる電流が、各被検体10に固有のインピーダンスに応じてその位相または振幅が変化し、これら変化が電圧に変換された応答信号3Sとして出力される。
本実施の形態では、波形情報検出部4Bのピーク電圧検出回路43で、応答信号3Sの振幅ピーク値を含んだ検出信号4BSを出力する。
図4の各部における信号波形例を図5A−図5Bに示す。供給信号2Sとして接地電位などの共通電位を中心とした正弦波を用いた場合、応答信号3Sは共通電位を中心として、被検体10のインピーダンスに応じて振幅が変化する。ピーク電圧検出回路43は、応答信号3Sのピーク電圧すなわち電圧の最大値または最小値を検出し、応答信号3Sの振幅Aに比例した直流電位を示す検出信号4BSを出力する。
このように、波形情報検出部4Bにピーク電圧検出回路43を設け、被検体10に固有の抵抗成分に応じて変化する振幅を、応答信号3Sの波形を示す波形情報として検出するようにしたので、従来に比べ、例えば大きな面積を必要とする抵抗素子や容量素子を必要とすることなく、一般的なサンプルホールド回路などのピーク電圧検出回路という極めて簡素な回路構成で被検体の電気的特性、ここでは被検体10に固有のインピーダンスのうち実数成分を示す情報を詳細に検出でき、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を容易に実現できる。
[第4の実施の形態]
次に、図6を参照して、本発明の第4の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図6は、本発明の第4の実施の形態にかかる生体認識装置を示すブロック図であり、前述の図1と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
前述した第1の実施の形態では、波形情報検出部4を設けて応答信号3Sから位相情報または振幅情報を示す波形情報を検出する場合について説明したが、本実施の形態では、2つの波形情報検出部4A,4Bを設け、応答信号3Sから位相情報および振幅情報を示す波形情報をそれぞれ並列的に検出して生体認識を行う場合について説明する。
波形情報検出部4Aは、前述した図2の波形情報検出部4Aと同等であり、位相比較回路42で、基準信号発生回路41から出力された基準信号41Sと応答信号3Sを比較し、応答信号3Sの位相情報を含んだ検出信号4ASを出力する。波形情報検出部4Bは、前述した図4の波形情報検出部4Bと同等であり、ピーク電圧検出回路43で、応答信号3Sの振幅ピーク値を検出し、そのピーク値を含んだ検出信号4BSを出力する。
生体認識部5Aの信号変換回路51Aは、波形情報検出部4A,4Bからの検出信号4AS,4BSを判定容易な変換信号5AS,5BSにそれぞれ変換し判定回路52Aへ出力する。判定回路52Aは、信号変換回路51Aからの変換信号5AS,5BSを、それぞれ正当な生体のインピーダンス特性を示す位相差基準範囲内および振幅基準範囲内にあるか否かを判定することにより、被検体10に対する生体か否かの認識判定を行い、被検体10に対する認識結果5Sを出力する。
このように、本実施の形態では、波形情報検出部4A,4Bを設けて、応答信号3Sの位相差および振幅を示す波形情報を検出し、この検出した情報に基づき生体認識部5Aで被検体10が生体か否かを判定するようにしたので、従来に比べ、例えば大きな面積を必要とする抵抗素子や容量素子を必要とすることなく、一般的なコンパレータや論理回路などの位相比較回路という極めて簡素な回路構成で被検体の電気的特性、ここでは被検体10に固有のインピーダンスの実数成分および虚数成分を示す情報を詳細に検出でき、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を容易に実現できる。
また、被検体のインピーダンスのうち実数成分および虚数成分を示す両方の情報に基づき生体認識判断を行うようにしたので、実数成分および虚数成分を一まとめとして検出した情報を用いて生体認識判断を行う場合と比較して、被検体の材料や材質を選択してその実数成分および虚数成分を個別に調整することが極めて難しくなり、人工指による不正認識行為に対して高いセキュリティが得られる。この際、実数成分および虚数成分を個別に検出する構成として、図6のように、波形情報検出部4Aで応答信号3Sの位相差を示す波形情報に基づき虚数成分を検出し、波形情報検出部4Bで応答信号3Sの振幅を示す波形情報に基づき実数成分を検出する場合について説明したが、これら実数成分や虚数成分を個別に検出する構成として他の構成を用いた場合でも、同様の作用効果が得られる。
なお、以上の第1〜4の各実施の形態において、生体認識部5,5Aの具体例としては、例えば位相情報に対応したパルス幅を持つ検出信号4ASの場合、信号変換回路51,51Aでそのパルス幅を電圧に変換し、同じく電圧で規定された位相差基準範囲と信号変換回路51,51Aのコンパレータで比較すればよい。また時間長で規定された位相差基準範囲を用いる場合は、この位相差基準範囲を示す基準パルスと検出信号4ASとをそのまま判定回路52,52Aのゲート回路で比較すればよく、信号変換回路51,51Aを省くことができる。
また、振幅情報に対応した電位を持つ検出信号4BSの場合、電圧で規定された振幅差基準範囲と信号変換回路51,51Aの電圧比較器で比較すればよく、信号変換回路51,51Aを省くことができる。また、時間長で規定された振幅基準範囲を用いる場合は、信号変換回路51,51Aでその電圧をパルス幅に変換し、この振幅基準範囲を示す基準パルスと判定回路52,52Aのゲート回路で比較すればよい。
以上では、生体認識部5,5Aをアナログ系回路で構成した場合について説明したが、デジタル系回路で構成してもよい。例えば検出信号4AS,4BSを信号変換回路51,51AでA/D変換し、得られたデジタル値を判定回路52,52Aで位相差基準範囲や振幅基準範囲を示すデジタル情報と比較するようにしてもよい。
このように、被検体に固有のインピーダンスを応答信号の波形を示す波形情報として検出し、この波形情報に基づき被検体が生体か否かを判定するようにしたので、前述したような極めて簡素な回路で生体認識部5,5Aを構成でき、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を容易に実現できる。なお、これら位相差や振幅から被検体の虚数成分や実数成分の大きさを演算し、正当な生体の持つ虚数成分や実数成分の基準範囲と比較してもよい。
[第5の実施の形態]
次に、図7を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図7は本発明の第5の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図であり、図1の生体認識装置における供給信号生成部2、応答信号生成部3および波形情報検出部4の構成例が詳細に示されている。
この生体認識装置は、波形情報検出部4Aにおいて、元の供給信号2Sに同期する基準信号42Sと応答信号3Sとの位相差を、前述した波形情報として検出し、その波形情報を含む検出信号4ASを出力するようにしたものである。なお、前述した第1の実施の形態(図1参照)と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
図7において、検出素子1には、被検体10と電気的に接触するための検出電極11と検出電極12が設けられている。供給信号生成部2には、周波数発生回路21、波形整形回路22、およびオフセット除去回路23が設けられている。応答信号生成部3には、電流−電圧変換回路31が設けられている。波形情報検出部4Aには、レベルシフト回路41、基準信号発生回路42、および位相比較回路43が設けられている。
検出素子1において、検出電極11は接地電位などの共通電位に接続され、検出電極12は応答信号生成部3の電流−電圧変換回路31の出力段に接続されている。この共通電位は、電源回路などの所定の供給回路部(図示せず)から一定の電位(低インピーダンス)で供給されている。
供給信号生成部2において、周波数発生回路21は所定周波数のクロック信号を生成し、波形整形回路22は周波数発生回路21からのクロック信号に基づき正弦波や三角波などの繰り返し波形からなる交流の整形信号22Sを生成してオフセット除去回路23へ出力する。オフセット除去回路23は、共通電位と整形信号22Sの中心電位との直流電位差すなわちオフセットを整形信号22Sから除去し、共通電位を中心電位とする供給信号2Sを生成して出力する。なお、供給信号2Sは供給信号生成部2の代わりに外部の波形生成装置から供給してもよい。
応答信号生成部3の電流−電圧変換回路31は、生体のインピーダンスに対して十分低い所定の出力インピーダンスで被検体10に供給信号2Sを印加し、その際に検出素子1を介して被検体10に流れる電流を電圧に変換し応答信号3Sとして出力する。
波形情報検出部4Aのレベルシフト回路41は、共通電位を中心電位とする応答信号3を所定の基準電位が中心電位となるよう信号全体の直流バイアスをレベルシフトし、被比較信号41Sとして位相比較回路43へ出力する。基準信号発生回路42は、供給信号2Sに同期した基準信号42Sを位相比較回路43へ出力する。位相比較回路43は、被比較信号41Sと基準信号42Sとの位相を比較することにより、被検体10に固有のインピーダンス特性ここでは容量成分に対応する位相差を波形情報として検出し、その波形情報を含む検出信号4ASを出力する。この際、基準信号42Sとして供給信号2Sを用いてもよい。
生体認識部5は、位相比較回路43からの検出信号4ASが示す位相差が、正当な生体のインピーダンス特性を示す位相差基準範囲内にあるか否かを判定することにより、被検体10に対する生体か否かの認識判定を行い、被検体10に対する認識結果5Sを出力する。
次に、本実施の形態にかかる生体認識装置の動作について説明する。被検体10は検出素子1の検出電極11と検出電極12とを介して電流−電圧変換回路31の出力段に接続される。ここで、被検体10に固有のインピーダンスは、検出素子1の検出電極11と検出電極12との間に接続された容量成分Cfと抵抗成分Rfで示すことができる。したがって、電流−電圧変換回路31から所定の出力インピーダンスで印加された供給信号2Sは、電流−電圧変換回路31の出力インピーダンスと各被検体10に固有のインピーダンスとで分圧される。そして、被検体10に流れる電流が、各被検体10に固有のインピーダンスに応じてその位相または振幅が変化し、これら変化が電圧に変換された応答信号3Sとして出力される。
本実施の形態では、波形情報検出部4Aの位相比較回路43で、基準信号発生回路42から出力された基準信号42Sと被比較信号41Sとの位相を比較し、応答信号3Sの位相情報(位相差)を含んだ検出信号4ASを出力する。
この際、検出素子1の検出電極11に接続されている接地電位などの共通電位と、検出電極12に印加される供給信号2Sとの間にオフセットが存在する場合、被検体10に直流電流が流れるため、被検体10の抵抗成分Rfに応じたオフセットが応答信号3Sにも発生する。本実施の形態では、供給信号生成部2にオフセット除去回路23を設けて、供給信号2Sと共通電位との間のオフセットを除去することにより、被検体10への直流電流の印加を抑止するとともに、応答信号3Sにおけるオフセットの発生を回避している。
さらに、波形情報検出部4Aにレベルシフト回路41を設けて、応答信号3Sをレベルシフトすることによりその中心電位が基準電位となる被比較信号41Sを生成し、この被比較信号41Sを用いて位相差を検出している。
図7の各部における信号波形例を図8A−図8Fに示す。供給信号生成部2の波形整形回路22では、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電位とする整形信号22Sが生成される。この際、共通電位として接地電位を用いた場合、整形信号22Sには、中心電位VA分のオフセットが存在することになる。オフセット除去回路23では、このオフセット分を除去して共通電位を中心電位とする供給信号2Sを生成して出力する。したがって、被検体10には直流電流が印加されず、応答信号3Sとして、被検体10の抵抗成分Rfによるオフセットのない、共通電位を中心電位とする信号が得られる。
本実施の形態では、波形情報検出部4Aのレベルシフト回路41では、単一動作電源すなわち接地電位に対して正側方向(負側方向)のみの動作電源で各信号処理回路を動作させるため、応答信号3Sの振幅が接地電位と動作電源電位VDDとの間に収まるよう応答信号3Sをレベルシフトし、被比較信号41Sとして出力する。
位相比較回路43では、この被比較信号41Sと基準信号42Sとを比較する際、これらアナログ信号を一旦デジタル信号へ変換し、論理回路により位相比較している。アナログ信号をデジタル信号へ変換する場合、アナログ信号を高利得で増幅したり所定のしきい値と比較する方法が考えられる。
この際、アナログ信号の中心電位が所望の基準電位と一致していない場合、デジタル信号から得られる位相に誤差が生じる。例えば高利得で増幅する際、基準電位がしきい値となってアナログ信号を動作電源電位VDDまたは接地電位のいずれかへ飽和させてデジタル化するため、アナログ信号の中心電位が基準電位からずれている場合、アナログ信号のうち基準電位より高い電位の区間長と低い電位の区間長が非対称となり、応答信号3Sが正弦波であっても、得られるデジタル信号のデューティー比は1:1にならず位相(立ち上がりエッジや立ち下がりエッジのタイミング)に誤差が生じる。これはアナログ信号を所定のしきい値すなわち基準電位と比較してデジタル化する場合も同様である。
したがって、波形情報検出部4Aのレベルシフト回路41で応答信号3Sをレベルシフトする際、応答信号3Sの中心電位が基準信号と一致するようレベルシフトすることにより、単一動作電源の実現だけでなく、上記位相誤差の発生をも抑止できる。
また、基準信号発生回路42からの基準信号42Sも位相比較回路43で同様にしてデジタル化される。このとき、基準信号発生回路42で生成される基準信号42Sの中心電位と応答信号3Sに対するレベルシフトの際の基準電位とを一致させることにより、極めて位相ズレの少ないデジタル信号が容易に得られ、精度よく位相差を検出できる。
このようにして、供給信号2Sとして接地電位などの共通電位を中心とした正弦波を用いた場合、応答信号3Sの位相は被検体10のインピーダンスに応じて変化する。基準信号42Sとして供給信号2Sに同期した信号を用い、位相比較回路43により応答信号3Sすなわち被比較信号41Sとの位相を比較することで、例えば被検体10のインピーダンスのうち容量成分に応じた位相差φをパルス幅とする検出信号4ASが出力される。
このように、波形情報検出部4Aに位相比較回路43を設け、応答信号3Sと基準信号42Sの位相を比較することにより、被検体10に固有の容量成分に応じて変化する位相を、応答信号3Sの波形を示す波形情報として検出するようにしたので、従来に比べ、例えば大きな面積を必要とする抵抗素子や容量素子を必要とすることなく、一般的なコンパレータや論理回路などの位相比較回路という極めて簡素な回路構成で被検体の電気的特性、ここでは被検体10に固有のインピーダンスのうち虚数成分を示す情報を詳細に検出でき、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を容易に実現できる。
また、オフセット除去回路23で共通電位を中心電位とする供給信号2S生成して被検体10へ印加し、レベルシフト回路41で中心電位が基準電位となるよう応答信号3Sをレベルシフトして被比較信号41Sを生成し、この被比較信号41Sに基づき位相比較するようにしたので、比較的簡素な回路構成で、信号処理回路の動作電源電位と共通電位の電位とを別個に設定することができる。したがって、例えば共通電位として接地電位を用いることによりノイズ耐性を向上させることができるとともに、信号処理回路の動作電源を単一電源とすることができ、正負電源を用いる場合と比較して、回路のレイアウト面積を小さくすることができ、生体認識装置の製造コストを削減できる。
[第6の実施の形態]
次に、図9を参照して、本発明の第6の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図9は本発明の第6の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態は、前述した第5の実施の形態(図7参照)と同様に、波形情報として応答信号3Sの位相を検出するようにしたものであるが、供給信号2Sとして共通電位とのオフセットを含む信号を検出素子1へ印加し、応答信号3Sに生じるオフセットを波形情報検出部4Aで補正するようにした点が第5の実施の形態と異なる。なお、図7と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
供給信号生成部2は、周波数発生回路21と波形整形回路22から構成されており、前述したオフセット除去回路23は設けられていない。
波形情報検出部4Aには、前述したレベルシフト回路41に代えてオフセット補正回路41Aが設けられている。このオフセット補正回路41Aは、被検体10の抵抗成分Rfに応じて応答信号3Sに生じるオフセットすなわち応答信号3Sの中心電位と基準電位との直流電位差を補正する。
次に、図10A−図10Eを参照して、本実施の形態にかかる生体認識装置の動作について説明する。図10A−図10Eは、図9の生体認識装置の各部における信号波形例である。
供給信号生成部2の波形整形回路22では、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電位とする供給信号2Sが生成されて出力される。これにより、被検体10には直流電流が印加され、応答信号3Sは、被検体10の抵抗成分Rfによるオフセットを含む信号となる。例えば、Rfが所定値の場合に応答信号3Sの中心電位が前述の基準電位VBとなる場合、Rfが上記所定値より大きい場合は基準電位VBより高いVB2が中心電位となり、Rfが上記所定値より小さい場合は基準電位VBより低いVB1が中心電位となる。
本実施の形態では、波形情報検出部4Aのオフセット補正回路41Aでは、単一動作電源すなわち接地電位に対して正側方向(負側方向)のみの動作電源で後段回路を動作させるため、応答信号3Sの振幅が接地電位と動作電源電位VDDとの間に収まるよう応答信号3Sをレベルシフトし、被比較信号41Sとして出力する。
この際、オフセット補正回路41Aでは、応答信号3Sの中心電位が位相比較で用いる基準電位VBと一致するようレベルシフトすることにより、単一動作電源の実現だけでなく、前述したデジタル化の際の位相誤差の発生をも抑止できる。
このように、波形情報検出部4Aに位相比較回路43を設け、応答信号3Sと基準信号42Sの位相を比較することにより、被検体10に固有の容量成分に応じて変化する位相を、応答信号3Sの波形を示す波形情報として検出するようにしたので、従来に比べ、例えば大きな面積を必要とする抵抗素子や容量素子を必要とすることなく、一般的なコンパレータや論理回路などの位相比較回路という極めて簡素な回路構成で被検体の電気的特性、ここでは被検体10に固有のインピーダンスのうち虚数成分を示す情報を詳細に検出でき、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を容易に実現できる。
また、オフセット補正回路41Aで中心電位が基準電位となるよう応答信号3Sのオフセットを補正して被比較信号41Sを生成し、この被比較信号41Sに基づき位相比較するようにしたので、比較的簡素な回路構成で、信号処理回路の動作電源電位と共通電位の電位とを別個に設定することができる。したがって、例えば共通電位として接地電位を用いることによりノイズ耐性を向上させることができるとともに、信号処理回路の動作電源を単一電源とすることができ、正負電源を用いる場合と比較して、回路のレイアウト面積を小さくすることができ、生体認識装置の製造コストを削減できる。
[第7の実施の形態]
次に、図11を参照して、本発明の第7の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図11は本発明の第7の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態は、前述した第6の実施の形態(図9参照)と同様に、波形情報として応答信号3Sの位相を検出するようにしたものであるが、基準電位供給部6を設けて、検出素子1に対して供給信号2Sの中心電位と等しい共通電位を供給するようにした点が第6の実施の形態と異なる。なお、図9と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
基準電位供給部6は、供給信号生成部2で生成された供給信号2Sの中心電位を検出し、その中心電位と等しい基準電位VBを生成して、検出素子1の検出電極11へ低インピーダンスで供給する回路である。この際、供給信号2Sは、例えば各信号回路の動作電源電位VDDと接地電位の中間電位が用いられ、基準電位VBもこれに等しい電位となる。
なお、波形情報検出部4Aは、基準信号発生回路42と位相比較回路43から構成されており、前述したオフセット補正回路41Aは設けられていない。
次に、図12A−図12Dを参照して、本実施の形態にかかる生体認識装置の動作について説明する。図12A−図12Dは、図11の生体認識装置の各部における信号波形例である。
供給信号生成部2の波形整形回路22では、当該回路の動作電源電位VDDと接地電位の中間電位を中心電位とする供給信号2Sが生成されて出力される。また、基準電位供給部6では、この供給信号2Sの中心電位を検出し、その電位と等しい基準電位VBを検出素子1の検出電極11に供給する。これにより、被検体10には直流電流が印加されず、応答信号3Sは、基準電位VBを中心電位とする信号となる。
この際、位相比較回路43で用いる基準電位として基準電位VBが用いられており、この応答信号3Sは、位相比較回路43へ直接入力されて、基準信号42Sと位相比較される。
このように、波形情報検出部4Aに位相比較回路43を設け、応答信号3Sと基準信号42Sの位相を比較することにより、被検体10に固有の容量成分に応じて変化する位相を、応答信号3Sの波形を示す波形情報として検出するようにしたので、従来に比べ、例えば大きな面積を必要とする抵抗素子や容量素子を必要とすることなく、一般的なコンパレータや論理回路などの位相比較回路という極めて簡素な回路構成で被検体の電気的特性、ここでは被検体10に固有のインピーダンスのうち虚数成分を示す情報を詳細に検出でき、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を容易に実現できる。
また、基準電位供給部6から供給信号2Sの中心電位に等しい基準電位を検出素子1の共通電位として供給するようにしたので、比較的簡素な回路構成により、正負電源を用いることなく単一電源で、被検体のインピーダンスに応じた波形情報を有する所望の検出信号を得ることができる。したがって、例えば正負電源を用いる場合と比較して、回路のレイアウト面積を小さくすることができ、生体認識装置の製造コストを削減できる。
[第8の実施の形態]
次に、図13を参照して、本発明の第8の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図13は本発明の第8の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
この生体認識装置は、波形情報検出部4Bにおいて、応答信号3Sの振幅を前述の波形情報として検出し、その波形情報を含む検出信号4BSを出力するようにしたものである。前述した第5の実施の形態(図7参照)と比較して、波形情報検出部4Bに最大電圧検出回路45を有する点が異なる。なお、図7と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
最大電圧検出回路45は、接地電位などの共通電位を中心電位とする応答信号3Sから、被検体10に固有のインピーダンス特性ここでは抵抗成分に対応する振幅変化を検出し、検出信号4BSとして出力する。最大電圧検出回路45の具体例としてはサンプルホールド回路などがある。なお、図13の生体認識装置において、波形情報検出部4B以外の構成については、図7と同様であり、詳細な説明は省略する。
次に、図13の生体認識装置の動作について説明する。被検体10は検出素子1の検出電極11と検出電極12とを介して電流−電圧変換回路31の出力段に接続される。ここで、被検体10に固有のインピーダンスは、検出素子1の検出電極11と検出電極12との間に接続された容量成分Cfと抵抗成分Rfで示すことができる。したがって、電流−電圧変換回路31から所定の出力インピーダンスで印加された供給信号2Sは、電流−電圧変換回路31の出力インピーダンスと各被検体10に固有のインピーダンスとで分圧される。そして、被検体10に流れる電流が、各被検体10に固有のインピーダンスに応じてその位相または振幅が変化し、これら変化が電圧に変換された応答信号3Sとして出力される。
本実施の形態では、波形情報検出部4Bの最大電圧検出回路45で、応答信号3Sの振幅ピーク値を含んだ検出信号4BSを出力する。
図13の各部における信号波形例を図14A−図14Dに示す。供給信号生成部2の波形整形回路22では、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電位とする整形信号22Sが生成され、オフセット除去回路23から共通電位を中心電位とする供給信号2Sが出力される。
これにより、応答信号3Sは、共通電位を中心電位とする信号となり、被検体10のインピーダンスに応じて振幅が変化する。最大電圧検出回路45は、応答信号3Sの最大電圧値を検出し、応答信号3Sの振幅Aに比例した直流電位を示す検出信号4BSを出力する。
このように、波形情報検出部4Bに最大電圧検出回路45を設け、被検体10に固有の抵抗成分に応じて変化する振幅を、応答信号3Sの波形を示す波形情報として検出するようにしたので、従来に比べ、例えば大きな面積を必要とする抵抗素子や容量素子を必要とすることなく、一般的なサンプルホールド回路などのピーク電圧検出回路という極めて簡素な回路構成で被検体の電気的特性、ここでは被検体10に固有のインピーダンスのうち実数成分を示す情報を詳細に検出でき、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を容易に実現できる。
また、オフセット除去回路23で共通電位を中心電位とする供給信号2S生成して被検体10へ印加するようにしたので、共通電位として接地電位を用いた場合には、最大電圧検出回路45で応答信号3Sの最大電圧を検出するだけで、被検体10に応じた応答信号3Sの振幅を得ることができる。したがって、例えば共通電位として接地電位を用いることによりノイズ耐性を向上させることができるとともに、信号処理回路の動作電源を単一電源とすることができ、正負電源を用いる場合と比較して、回路のレイアウト面積を小さくすることができ、生体認識装置の製造コストを削減できる。
[第9の実施の形態]
次に、図15を参照して、本発明の第9の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図15は本発明の第9の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態は、前述した第8の実施の形態(図13参照)と同様に、波形情報として応答信号3Sの振幅を検出するようにしたものであるが、波形情報検出部4Bで、応答信号3Sのピーク電圧値と中心電圧値とを比較することにより、応答信号3Sの振幅を検出するようにした点が第8の実施の形態と異なる。なお、図7と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
波形情報検出部4Bは、ピーク電圧検出回路46、中心電圧検出回路47、および電圧比較回路48から構成されている。ピーク電圧検出回路46は、応答信号3Sからそのピーク電圧値46Sを検出する。中心電圧検出回路47は応答信号3Sからその中心電圧値47Sを検出する。電圧比較回路48は、ピーク電圧値46Sと中心電圧値47Sとを比較することによりその電圧差から応答信号3Sの振幅を検出し、その振幅を波形情報として含む検出信号4BSを出力する。
なお、供給信号生成部2は、周波数発生回路21と波形整形回路22から構成されており、前述したオフセット除去回路23は設けられていない。
次に、図16A−図16Cを参照して、本実施の形態にかかる生体認識装置の動作について説明する。図16A−図16Cは、図15の生体認識装置の各部における信号波形例である。
供給信号生成部2の波形整形回路22では、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電位とする供給信号2Sが出力される。これにより、被検体10には直流電流が印加され、応答信号3Sは、被検体10の抵抗成分Rfによるオフセットを含む信号となる。
本実施の形態では、波形情報検出部4Bにピーク電圧検出回路46と中心電圧検出回路47を設けて、応答信号3Sのピーク電圧値46Sと中心電圧値47Sとを検出し、これらを電圧比較回路48で比較することにより、応答信号3Sの振幅を検出している。この際、ピーク電圧値は、応答信号3Sの最大電圧値であってもよく、最小電圧値であってもよい。
このように、波形情報検出部4Bで、被検体10に固有の抵抗成分に応じて変化する振幅を、応答信号3Sの波形を示す波形情報として検出するようにしたので、従来に比べ、例えば大きな面積を必要とする抵抗素子や容量素子を必要とすることなく、一般的なサンプルホールド回路などのピーク電圧検出回路という極めて簡素な回路構成で被検体の電気的特性、ここでは被検体10に固有のインピーダンスのうち実数成分を示す情報を詳細に検出でき、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を容易に実現できる。
また、ピーク電圧検出回路46と中心電圧検出回路47で、応答信号3Sのピーク電圧値46Sと中心電圧値47Sを検出し、これらを電圧比較回路48で比較することにより、応答信号3Sの振幅を検出するようにしたので、応答信号3Sの中心電位に関係なく、その振幅を検出できる。したがって、例えば共通電位として接地電位を用いることによりノイズ耐性を向上させることができるとともに、信号処理回路の動作電源を単一電源とすることができ、正負電源を用いる場合と比較して、回路のレイアウト面積を小さくすることができ、生体認識装置の製造コストを削減できる。
なお、本実施の形態において、ピーク電圧検出回路46と中心電圧検出回路47に代えて、最大電圧検出回路と最小電圧検出回路を用い、図17A−図17Bに示すように、これら回路から得られた応答信号3Sの最大電圧値と最小電圧値とを用いて、電圧比較回路48で応答信号3Sの振幅Bを検出するようにしてもよく、前述と同様の作用効果が得られる。
なお、以上の第5〜9の各実施の形態では、波形情報検出部4(4A,4B)で、位相差または振幅のいずれかを検出する場合を例として説明したが、これら位相差および振幅の両方を並列的に検出し、それぞれの検出信号に基づき生体認識部5で被検体10が生体か否かを判定するようにしてもよい。これにより、被検体の材料や材質を選択してその実数成分および虚数成分を個別に調整することが極めて難しくなり、人工指による不正認識行為に対して高いセキュリティが得られる。
この際、前述した第5〜7の実施の形態のいずれかと第8,9の実施の形態のいずれかとを組み合わせて適用することにより、例えば共通電位として接地電位を用いることによりノイズ耐性を向上させることができるとともに、信号処理回路の動作電源を単一電源とすることができ、正負電源を用いる場合と比較して、回路のレイアウト面積を小さくすることができ、生体認識装置の製造コストを削減できる。
この際、第8の実施の形態(図13参照)については、応答信号3Sの中心電位が接地電位であることが望ましく、共通電位として接地電位を用いた第5の実施の形態(図7参照)と容易に組み合わせることができる。また、第9の実施の形態(図15参照)については、応答信号3Sが動作電源電位と接地電位との間に存在することが望ましく、第6の実施の形態(図9参照)または第7の実施の形態(図11参照)と容易に組み合わせることができる。
[第10の実施の形態]
まず、図18を参照して、本発明の第10の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図18は本発明の第10の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
この生体認識装置には、検出素子1、供給信号生成部2、応答信号生成部3、波形情報検出部4、生体認識部5、および制御部6が設けられている。
本実施の形態は、被検体のインピーダンスに基づき生体認識を行う際、そのインピーダンスを示す波形情報に基づき生体認識を行うとともに、異なる周波数で検出した複数の生体情報に基づき生体認識を行うようにしたものである。なお、前述した第1の実施の形態(図1参照)と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
検出素子1は、検出電極を介して被検体10と電気的に接触し、被検体10の持つインピーダンスの容量成分および抵抗成分を応答信号生成部3へ接続する。供給信号生成部2は、制御部6からの周波数制御信号61Sに基づき、所定周波数の正弦波などからなる供給信号2Sを生成して応答信号生成部3に出力する。応答信号生成部3は、供給信号生成部2からの供給信号2Sを検出素子1に印加し、検出素子1の出力インピーダンスすなわち被検体10の持つインピーダンスの容量成分および抵抗成分により変化する応答信号3Sを波形情報検出部4へ出力する。
波形情報検出部4は、制御部6からの周波数制御信号61Sに基づき、応答信号生成部3からの応答信号3Sが示す波形から、供給信号2Sとの位相差または振幅を検出し、これら位相差または振幅を示す波形情報を含んだ検出信号4Sを生体認識部5へ出力する。生体認識部5は、異なる周波数の供給信号2Sごとに得られた波形情報検出部4からの検出信号4Sに含まれる波形情報に基づき、被検体10が生体か否かを認識判定し、その認識結果5Sを出力する。制御部6は、CPUや論理回路からなり、所定のタイミングで周波数制御信号61Sおよび判定制御信号62Sを出力する。
次に、本実施の形態にかかる生体認識装置の動作について説明する。被検体10は検出素子1を介して応答信号生成部3の出力段に接続される。ここで、被検体10に固有のインピーダンスは、検出素子1を介して応答信号生成部3の出力段と例えば接地電位などの共通電位(低インピーダンス)の間に接続された容量成分と抵抗成分で示すことができる。
したがって、応答信号生成部3から所定の出力インピーダンスで印加された供給信号2Sは、その出力インピーダンスと各被検体10に固有のインピーダンスとで分圧される。そして、被検体10に流れる電流が、各被検体10に固有のインピーダンスに応じてその位相または振幅が変化し、これら変化が電圧に変換された応答信号3Sとして出力される。
この応答信号3Sは、波形情報検出部4へ入力されて、上記位相または振幅の変化が波形の情報すなわち波形情報として検出される。この際、図19A−図19Dの信号波形図に示すように、例えば位相比較回路などを用いて供給信号2Sに同期する基準信号と応答信号3Sとを位相比較することにより、供給信号2Sと応答信号3Sとの位相差φを検出できる。また、図20A−図20Cに示すように、例えばサンプルホールド回路などを用いて応答信号3Sの最大電圧値を計測することにより応答信号3Sの振幅Vを検出できる。
そして、このようにして検出された波形情報を含む検出信号4Sが波形情報検出部4から出力される。
生体認識部5は、波形情報検出部4からの検出信号4Sに含まれる波形情報から得られた認識指標値と、正当な生体の認識指標値を示す基準範囲とを比較することにより、被検体10が生体であるか否かを認識判定し、被検体10に対する認識結果5Sを出力する。
この際、生体認識部5では、制御部6からの判定制御信号62Sに基づき、異なる周波数の供給信号2Sごとに得られた認識指標値を用いて、被検体10が生体であるか否かを判定する。そして、各認識指標値がすべて基準範囲内であった場合には、被検体10が正当な生体であることを示す認識結果5Sが出力され、いずれかの認識指標値が基準範囲外であった場合には、被検体10が正当な生体ではないことを示す認識結果5Sが出力される。
前述したように、正当な生体のインピーダンスは、容量成分と抵抗成分で示すことができる。したがって、その容量成分すなわち虚数成分に起因してそのインピーダンスの大きさが周波数によって変化する。したがって、図21A−図21Dに示すように、所定周波数f=f0とこれより高い周波数f=f3(f0<f3)とでは、応答信号3Sの波形情報として得られる供給信号2Sとの位相差φが変化する。また、図22A−図22Dに示すように、周波数f=f0と周波数f=f3とでは、応答信号3Sの波形情報として得られる振幅Vも変化する。
生体認識部5では、各認識指標値と基準範囲とを比較する場合、図23に示すように、個々の認識指標値が得られた測定条件すなわち供給信号2Sの周波数fごとに、正当な生体の認識指標値を示す個々の基準範囲50を用いている。これにより、被検体10について異なる測定条件を用いた高精度の認識判定を実現でき、人工指などを用いた不正行為に対して高いセキュリティが得られる。なお、各測定条件に対する基準範囲については予め生体認識部5に設定しておいてもよく制御部6から通知されたものを用いるようにしてもよい。
このように、波形情報検出部4で、被検体10のインピーダンスに応じて変化した応答信号3Sからその波形を示す位相差や振幅などの波形情報を検出し、この波形情報から得られた認識指標値に基づき、被検体10に対する生体認識を行うようにしたので、従来に比べ、例えば大きな面積を必要とする抵抗素子や容量素子を必要とすることなく、一般的なコンパレータや論理回路などの位相比較回路という極めて簡素な回路構成で被検体の電気的特性を示す情報を詳細に検出でき、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を容易に実現できる。
また、異なる周波数の供給信号2Sから得られた複数の認識指標値を用いて、被検体10に対する生体認識を行うようにしたので、各周波数においてインピーダンスを擬似することが難しいことから、被検体10について異なる測定条件を用いた高精度の認識判定を実現でき、人工指などを用いた不正行為に対して高いセキュリティが得られる。
この際、認識指標値を得る測定条件ここでは周波数について、離散的に選択した複数の周波数における認識指標値を用いて生体認識を行うようにしたので、幅を持つ周波数領域において連続した周波数特性を検出して判定する必要がなく、認証判定動作に要する時間を短縮できるとともに、簡素な回路構成で十分な判定精度が得られる。
[第11の実施の形態]
次に、図24を参照して、本発明の第11の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図24は本発明の第11の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
前述した第10の実施の形態(図18参照)では、被検体10から認識指標値を得る測定条件として、供給信号2Sの周波数を変化させた場合について説明した。本実施の形態では、被検体10から認識指標値を得る測定条件として、供給信号2Sの印加開始からの経過時間を変化させた場合について説明する。なお、図24において、前述の図18と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
制御部6は、CPUや論理回路からなり、所定のタイミングで供給制御信号63Sおよび判定制御信号64Sを出力する。供給信号生成部2は、制御部6からの供給制御信号63Sに基づき、所定周波数の供給信号2Sの供給を開始する。これに応じて、応答信号生成部3から検出素子1を介して被検体10へ供給信号2Sの印加が開始され、被検体10のインピーダンスに応じて位相および振幅が変化した応答信号3Sが波形情報検出部4へ出力される。波形情報検出部4は、制御部6からの供給制御信号63Sに基づき、この応答信号3Sから供給信号2Sとの位相差または振幅を示す波形情報を検出し、検出信号4Sとして出力する。なお、波形情報検出部4の動作については前述と同様であり、ここでの説明は省略する。
生体認識部5では、制御部6からの判定制御信号64Sで指定されたタイミング、すなわち供給信号2Sの印加開始からの異なる経過時間ごとに、波形情報検出部4からの検出信号4Sから得られた認識指標値と正当な生体の認識指標値を示す基準範囲とを比較する。そして、各認識指標値がすべて基準範囲内であった場合には、被検体10が正当な生体であることを示す認識結果5Sが出力され、いずれかの認識指標値が基準範囲外であった場合には、被検体10が正当な生体ではないことを示す認識結果5Sが出力される。
前述したように、正当な生体のインピーダンスは、容量成分と抵抗成分で示すことができる。この際、生体の皮膚からの発汗などに起因して、検出素子1と生体との間に発生する接触抵抗が経過時間とともに変化し、検出素子1から見た被検体10側のインピーダンスが変化する。したがって、図25A−図25Cに示すように、被検体10が検出素子1に接触して供給信号2Sの印加が開始されてからの経過時間T=T0とこれより長い経過時間T=T3(T0<T3)とでは、応答信号3Sの波形情報として得られる供給信号2Sとの位相差φが変化する。また、図26A−図26Cに示すように、経過時間T=T0と経過時間T=T3とでは、応答信号3Sの波形情報として得られる振幅Vも変化する。
生体認識部5では、各認識指標値と基準範囲とを比較する場合、図27に示すように、個々の認識指標値が得られた測定条件すなわち供給信号2Sの印加開始からの経過時間Tごとに、正当な生体の認識指標値を示す個々の基準範囲51を用いている。これにより、被検体10について異なる測定条件を用いた高精度の認識判定を実現でき、人工指などを用いた不正行為に対して高いセキュリティが得られる。なお、各測定条件に対する基準範囲については予め生体認識部5に設定しておいてもよく制御部6から通知されたものを用いるようにしてもよい。
このように、波形情報検出部4で、被検体10のインピーダンスに応じて変化した応答信号3Sからその波形を示す位相差や振幅などの波形情報を検出し、この波形情報から得られた認識指標値に基づき、被検体10に対する生体認識を行うようにしたので、従来に比べ、例えば大きな面積を必要とする抵抗素子や容量素子を必要とすることなく、一般的なコンパレータや論理回路などの位相比較回路という極めて簡素な回路構成で被検体の電気的特性を示す情報を詳細に検出でき、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を容易に実現できる。
また、供給信号2Sの印加開始からの経過時間ごとに得られた複数の認識指標値を用いて、被検体10に対する生体認識を行うようにしたので、被検体10について異なる測定条件を用いた高精度の認識判定を実現でき、人工指などを用いた不正行為に対して高いセキュリティが得られる。
この際、認識指標値を得る測定条件ここでは経過時間について、離散的に選択した複数の経過時間における認識指標値を用いて生体認識を行うようにしたので、幅を持つ経過時間領域において連続した経過時間特性を検出して判定する必要がなく、認証判定動作に要する時間を短縮できるとともに、簡素な回路構成で十分な判定精度が得られる。
なお、以上の第10,11の各実施の形態では、生体認識部5において、複数の認識指標値を用いて総合的な判定認識を行う場合、すべての認識指標値が基準範囲内である場合にのみ、被検体10が正当な生体であると判定する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、各認識指標値のうち、基準範囲内であると判定された認識指標値の数に対する条件、例えばいずれか1つ、所定数以上、過半数などの条件に基づき総合的な認識判定を行ってもよく、突発的なノイズなどに対して安定した認識判定を行うことができる。
また、以上の第10,11の各実施の形態では、個々の認識指標値と基準範囲とを比較する際、それぞれの測定条件に対応する基準範囲を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、各測定条件で得られる正当な生体の認識指標値を網羅する共通の基準範囲を用いてもよく、複数の基準範囲を用いて判定する場合と比較して、回路構成を簡略化できる。
また、生体認識部5における複数の認識指標値を用いた総合的な判定認識の他の方法としては、個々の認識指標値から統計処理によりその代表値を求め、その代表値と正当な生体の認識指標値を示す基準範囲とを比較することにより判定認識を行うようにしてもよい。この代表値としては、平均値、中央値、最大値、最小値など各種統計値を用いることができる。これにより、1つの基準範囲で判定でき、複数の基準範囲を用いて判定する場合と比較して、回路構成を簡略化できる。また、平均値や中央値など、複数の認識指標値から得られる統計値を用いることにより、突発的なノイズなどに対して安定した認識判定を行うことができる。
なお、以上の第10,11の各実施の形態では、測定条件として供給信号2Sの周波数、または供給信号の印加開始からの経過時間を変化させた場合を例として説明したが、これら測定条件を組み合わせて得られた複数の認識指標値に基づき、生体認識を行うようにしてもよく、さらに高精度で高いセキュリティの生体認識を実現できる。
なお、測定条件としては、供給信号2Sの周波数や経過時間に限定されるものではなく他の測定条件を用いてもよい。
また、以上の第10,11の各実施の形態では、応答信号3Sの波形情報として、位相差または振幅のいずれかを用いる場合について説明したが、波形情報検出部4でこれら両方の波形情報を検出し、生体認識部5でこれら両方の波形情報から得られたそれぞれの認識指標値に対して、認識判定を行うようにしてもよく、さらに高精度で高いセキュリティの生体認識を実現できる。
[第12の実施の形態]
まず、図28を参照して、本発明の第12の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図28は本発明の第12の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図である。
この生体認識装置には、検出素子1、供給信号生成部2、応答信号生成部3、波形情報検出部4、および生体認識部5が設けられている。
検出素子1は、検出電極を介して被検体10と電気的に接触し、被検体10の持つインピーダンスの容量成分および抵抗成分を応答信号生成部3へ接続する。供給信号生成部2は、周波数発生回路2Aと波形整形回路2Bとからなり、周波数発生回路2Aで発生させた所定周波数の矩形波信号20Sから所望の周波数成分を波形整形回路2Bで抽出することにより交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3に出力する。応答信号生成部3は、供給信号生成部2からの供給信号2Sを、電流−電圧変換回路3Aを介して検出素子1に印加し、検出素子1の出力インピーダンスすなわち被検体10の持つインピーダンスの容量成分Cfおよび抵抗成分Rfにより変化する応答信号3Sを波形情報検出部4へ出力する。
波形情報検出部4は、応答信号生成部3からの応答信号3Sが示す波形から、供給信号2Sとの位相差または振幅を検出し、これら位相差または振幅を示す波形情報を含んだ検出信号4Sを生体認識部5へ出力する。この際、波形情報検出部4で、応答信号3Sと例えば供給信号2Sなどの所定の基準信号との位相を位相比較器などで比較することにより、被検体10に固有の容量成分に応じて変化する位相を、応答信号3Sの波形を示す波形情報として検出してもよく、あるいは被検体10に固有の抵抗成分に応じて変化する振幅を、コンパレータなどで応答信号3Sの波形を示す波形情報として検出してもよい。
生体認識部5は、波形情報検出部4からの検出信号4Sに含まれる波形情報に基づき被検体10が生体か否かを認識判定し、その認識結果5Sを出力する。
次に、本実施の形態にかかる生体認識装置の動作について説明する。被検体10が検出素子1の端子11,12に接触した場合、供給信号生成部2から検出素子1に印加されている供給信号2Sが、被検体10に固有のインピーダンス特性すなわち容量成分Cfおよび抵抗成分Rfにより変化し、これが応答信号3Sとして応答信号生成部3から出力される。この応答信号3Sは、波形情報検出部4でその位相差または振幅が検出され、これら検出結果を示す情報を含んだ検出信号4Sが生体認識部5へ出力される。
生体認識部5では、この検出信号4Sに含まれる波形情報が、正当な生体の波形情報の基準範囲内にあるか否かに基づいて被検体10が生体か否かを認識判定し、その認識結果5Sを出力する。
このように、本実施の形態では、波形情報検出部4を設けて、応答信号3Sの位相差または振幅を示す波形情報を検出することにより、被検体10に固有のインピーダンスの実数成分または虚数成分を示す情報を検出し、検出した情報に基づき生体認識部5で被検体10が生体か否かを判定するようにしたので、従来に比べ、例えばトランス、インダクタンス、キャパシタンスなどの外付け部品を必要とせず、波形情報を検出する比較的簡素な回路構成で被検体の電気的特性を詳細に検査することができ、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を実現できる。
また、波形情報検出部4では、被検体10とのインピーダンス整合を用いることなく、応答信号3Sの位相差または振幅を示す波形情報を検出していることから、供給信号2Sとして歪みのない高精度な正弦波信号を用いる必要はない。したがって、本実施の形態では、供給信号生成部2において、周波数発生回路2Aで発生させた矩形波信号20Sから所望の周波数成分を波形整形回路2Bで抽出することにより擬似的な正弦波からなる供給信号2Sを生成している。これにより、高精度な正弦波信号を発生させる回路と比較して回路構成の規模を大幅に縮小でき、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を実現できる。
図29に波形整形回路2Bの回路構成例を示す。この波形整形回路2Bは、第1の駆動回路21、ローパスフィルタ22、および第2の駆動回路23から構成されている。
第1の駆動回路21は、後段の回路を駆動するための、例えばインバータ回路などのバッファ回路からなり、周波数発生回路2Aから出力された矩形波信号20Sを入力として低インピーダンスで矩形波信号21Sを出力する。なお、周波数発生回路2Aとしては、例えば水晶発振を用いた公知のパルス発生回路などを用いればよい。
ローパスフィルタ22は、図30に示すようなRCローパスフィルタを用いればよい。この回路例は抵抗素子Rと容量素子Cで構成されているが、回路に潜在する容量や抵抗を利用してどちらか一方のみを用いる構成でもよい。このローパスフィルタ22により矩形波信号21Sから所望の周波数成分が抽出され、その矩形パルスをなまらせた波形の低周波信号22Sが得られる。
第2の駆動回路23は、第1の駆動回路21と同様に、後段の回路を駆動するための回路からなり、ローパスフィルタ22から出力された信号を低インピーダンスで供給信号2Sとして出力する。この第2の駆動回路23としては、例えば差動増幅回路の反転入力を出力に接続した構成のインピーダンス変換回路を用いてもよい。
このように、波形整形回路2Bとして、周波数発生回路2Aからの矩形波信号20Sから所望の低周波成分を抽出するローパスフィルタ22を用いるようにしたので、例えば抵抗素子Rと容量素子Cという極めて簡素な回路構成で所望の供給信号2Sを得ることができ、生体認識装置の小型化さらにはチップ化を実現できる。
また、従来のディジタル方式波形発生回路では、数mm角の実装面積が必要となるA/D変換器やメモリを用いる必要があるが、本実施の形態によれば、数10μm角の面積に実装することができる。
[第13の実施の形態]
次に、図31を参照して、本発明の第13の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図31は第13の実施の形態にかかる生体認識装置で用いられる波形整形回路2Bを示す回路構成例である。本実施の形態にかかる生体認識装置は、前述した図28の生体認識装置において図31の波形整形回路2Bを用いたものである。なお、波形整形回路2B以外の構成については前述と同様でありここでの説明は省略する。
この波形整形回路2Bは、前述した図29の波形整形回路と比較して、振幅制限回路24と増幅回路25とが追加されているほかは図29と同様の構成であり、同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
この振幅制限回路24は、矩形波信号21Sの振幅を制限して矩形波の制限信号24Sを出力する回路である。増幅回路25はローパスフィルタ22から得られた信号を増幅し、増幅信号25Sとして第2の駆動回路23へ出力する回路である。
これにより、矩形波信号21Sと比較して振幅の小さい制限信号24Sがローパスフィルタ22を通過することになり、ローパスフィルタ22で用いる抵抗素子の抵抗値や容量素子の容量値を小さくでき、チップ上でこれら回路素子の形成に必要なレイアウト面積を削減できる。
図32に、振幅制限回路の回路構成例を示す。この振幅制限回路24は、インバータ回路200、第1の参照電圧発生回路201、第2の参照電圧発生回路202、第1のスイッチ素子211、および第2のスイッチ素子212で構成されている。
インバータ回路200は、矩形波信号21Sの論理値を反転して出力し、第1のスイッチ素子211は、このインバータ回路200からの反転出力によりスイッチング(オン/オフ)動作し、第1の参照電圧発生回路201からの第1の参照電圧Vref1を制限信号24Sとして断続的に出力する。一方、第2のスイッチ素子212は、矩形波信号21Sに応じてスイッチング(オン/オフ)動作し、第2の参照電圧発生回路202からの第2の参照電圧Vref2を制限信号24Sとして断続的に出力する。
図33に示すように、第1の参照電圧Vref1は、入力される矩形波信号21Sの中心電位V3と第1の共通電位V1(LOWレベル電位)との間の電位に設定され、第2の参照電圧Vref2は、矩形波信号21Sの中心電位V3と第2の共通電位V2(HIGHレベル電位:V2>V1)との間の電位に設定されている。なお、これら共通電位としては、各種電源電位などの低インピーダンス電位が用いられる。
この際、第1のスイッチ素子211と第2のスイッチ素子212とは、互いに逆論理の信号で制御されるため、それぞれ逆位相でスイッチング動作する。これにより、図33に示すように、第1の参照電圧Vref1と第2の参照電圧Vref2とが逆のタイミングで交互に出力され、矩形波信号21Sの振幅が第1の参照電圧Vref1と第2の参照電圧Vref2との間に制限された制限信号24Sが出力される。
このように、インバータ回路200で2つのスイッチ素子211,212を交互にスイッチング動作させて第1の参照電圧Vref1と第2の参照電圧Vref2とを交互に出力するようにしたので、極めて簡素な回路構成で、矩形波信号21Sの振幅を制限でき、回路のレイアウト面積を削減できる。
なお、スイッチ素子211,212としてはMOSFETなどの半導体素子を用いればよい。
[第14の実施の形態]
次に、図34を参照して、本発明の第14の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図34は第14の実施の形態にかかる生体認識装置で用いられる振幅制限回路24を示す回路構成例である。本実施の形態にかかる生体認識装置は、前述した図28の生体認識装置において図31の波形整形回路2Bを用い、さらに振幅制限回路24として図34の振幅制限回路24を用いたものである。なお、振幅制限回路24以外の構成については前述と同様でありここでの説明は省略する。
この振幅制限回路24は、前述した図32の振幅制限回路と比較して、インバータ回路200で2つのスイッチ素子211,212を交互にスイッチング動作する構成に代えて、極性(制御論理)の異なる2つのスイッチ素子を用いて交互に逆のタイミングでスイッチング動作させるようにした点が異なる。
この振幅制限回路24は、第1の参照電圧発生回路201、第2の参照電圧発生回路202、第1のスイッチ素子221および第2のスイッチ素子222から構成されている。図34では、第1のスイッチ素子221としてn型のMOSFETを使用し、第2のスイッチ素子222としてp型のMOSFETを使用しており、互いに極性(制御論理)が異なっている。
これら第1のスイッチ素子221および第2のスイッチ素子222は、制御端子(ゲート端子)に共通して矩形波信号21Sが入力され、出力端子(ドレイン端子)が共通接続されて制限信号24Sを出力する。また、入力端子(ソース端子)にはそれぞれ第1の参照電圧発生回路201および第2の参照電圧発生回路202が個別に接続されている。
したがって、両スイッチ素子221,222の極性が異なっていることから、矩形波信号21SがLOWレベル(V1)の時は、第1のスイッチ素子221が高インピーダンスとなるとともに第2のスイッチ素子222が低インピーダンスとなるので、制限信号24Sとして第2の参照電圧Vref2が出力される。一方、矩形波信号21SがHIGHレベル(V2)の時は、第1のスイッチ素子221が低インピーダンスとなるとともに第2のスイッチ素子222が高インピーダンスとなるので、制限信号24Sとして第1の参照電圧Vref1が出力される。
これにより、前述した図33に示したような、矩形波信号21Sの振幅が制限された制限信号24Sが得られる。
このように、極性の異なる2つのスイッチ素子を用いることにより、矩形波信号21Sに応じて逆のタイミングで交互にスイッチング動作させるようにしたので、前述した図32の回路構成と比較して、振幅制限回路の回路構成をさらに簡素化でき、回路のレイアウト面積を削減できる。
[第15の実施の形態]
次に、図35を参照して、本発明の第15の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図35は第15の実施の形態にかかる生体認識装置で用いられる波形整形回路2Bを示す回路構成例である。本実施の形態にかかる生体認識装置は、前述した図28の生体認識装置において図35の波形整形回路2Bを用いたものである。なお、波形整形回路2B以外の構成については前述と同様でありここでの説明は省略する。
この波形整形回路2Bは、前述した図29の波形整形回路と比較して、ローパスフィルタ22に代えて振幅制限ローパスフィルタ26を用いているとともに、増幅回路25が追加されているほかは図29と同様の構成であり、同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
この振幅制限ローパスフィルタ26は、矩形波信号21Sの振幅を制限する振幅制限回路24の機能と、所望の低周波数成分を抽出するローパスフィルタ22の機能とを合わせ持つ回路である。
図36に振幅制限ローパスフィルタ26の回路構成例を示す。この振幅制限ローパスフィルタ26は、第1のスイッチ素子231、第2のスイッチ素子232、第1の抵抗素子233、および第2の抵抗素子234で構成されている。
図36では、第1のスイッチ素子231としてn型のMOSFETを使用し、第2のスイッチ素子232としてp型のMOSFETを使用しており、互いに極性(制御論理)が異なっている。また、第1の抵抗素子233および第2の抵抗素子234としては、ポリシリコン抵抗を用いてもよいし、MOSFETを用いてもよい。
これら第1のスイッチ素子231および第2のスイッチ素子232は、制御端子(ゲート端子)に共通して矩形波信号21Sが入力され、出力端子(ドレイン端子)が互いに接続されて制限信号26Sを出力する。また、第1のスイッチ素子231の入力端子(ソース端子)は第1の抵抗素子233を介して第1の共通電位V1に接続されており、第2のスイッチ素子232の入力端子(ソース端子)は第2の抵抗素子234を介して第2の共通電位V2に接続されている。
したがって、両スイッチ素子231,232の極性が異なっていることから、矩形波信号21SがLOWレベル(V1)の時は、第1のスイッチ素子231が高インピーダンスとなるとともに第2のスイッチ素子232が低インピーダンスとなるので、図37に示すように、制限信号26Sとして第2の共通電位V2から第2の抵抗素子234による電圧降下Vr2を差し引いた制限電位Vp2が出力される。
この際、第2のスイッチ素子232は、第2の共通電位V2に対して第2の抵抗素子234を介して低インピーダンスとなるため、出力端子の電位が徐々に変化し、結果として高周波成分がカットされ、矩形波信号21Sの波形がなまった制限信号26Sが得られる。
一方、矩形波信号21SがHIGHレベル(V2)の時は、第1のスイッチ素子231が低インピーダンスとなるとともに第2のスイッチ素子232が高インピーダンスとなるので、図37に示すように、制限信号26Sとして第1の共通電位V1から第1の抵抗素子233による電圧降下Vr1を足した制限電位Vp1が出力される。
この際も、第1のスイッチ素子231は、第1の共通電位V1に対して第1の抵抗素子233を介して低インピーダンスとなるため、出力端子の電位が徐々に変化し、結果として高周波成分がカットされ、矩形波信号21Sの波形がなまった制限信号26Sが得られる。
このように、極性の異なる2つのスイッチ素子を用いて、矩形波信号21Sに応じて交互に逆のタイミングでスイッチング動作させるとともに、抵抗を介して2つの電位を交互に出力するようにしたので、矩形波信号21Sの振幅を制限する機能と、矩形波信号21Sから所望の低周波成分を抽出する機能の両方を実現でき、前述した図31の回路構成と比較して、波形整形回路の回路構成をさらに簡素化でき、回路のレイアウト面積を削減できる。
[第16の実施の形態]
次に、図38を参照して、本発明の第16の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図38は第16の実施の形態にかかる生体認識装置で用いられる振幅制限回路ローパスフィルタを示す回路構成例である。本実施の形態にかかる生体認識装置は、前述した図28の生体認識装置において図35の波形整形回路2Bを用い、さらに振幅制限ローパスフィルタ26として図38の振幅制限ローパスフィルタを用いたものである。なお、振幅制限ローパスフィルタ26以外の構成については前述と同様でありここでの説明は省略する。
この振幅制限ローパスフィルタ26は、第1の参照電圧発生回路201、第2の参照電圧発生回路202、第1のスイッチ素子241、および第2のスイッチ素子242から構成されている。
第1のスイッチ素子241は、制御端子(ゲート端子)に第1の参照電圧Vref1が供給されるとともに入力端子(ソース端子)に矩形波信号21Sが入力される。第2のスイッチ素子242は、制御端子(ゲート端子)に第2の参照電圧Vref2が供給されるとともに入力端子(ソース端子)に第1のスイッチ素子241の出力端子(ドレイン端子)が接続されている。
図38では、第1のスイッチ素子241としてp型のMOSFETを使用し、第2のスイッチ素子242としてn型のMOSFETを使用しており、互いに極性(制御論理)が異なっている。
図39に示すように、第1の参照電圧Vref1は、入力される矩形波信号21Sの中心電位V3と第1の共通電位V1(LOWレベル電位)との間の電位に設定され、第2の参照電圧Vref2は、矩形波信号21Sの中心電位V3と第2の共通電位V2(HIGHレベル電位:V2>V1)との間の電位に設定されている。なお、これら共通電位としては、各種電源電位などの低インピーダンス電位が用いられる。
したがって、矩形波信号21SがLOWレベル(V1)の時は、第1のスイッチ素子241の入力端子(ソース端子)は第1の共通電位V1なり、第1のスイッチ素子241の制御端子(ゲート端子)が第1の参照電圧Vref1であることから、第1のスイッチ素子241は高インピーダンス状態となり、第1のスイッチ素子241の出力端子(ドレイン端子)は、第1の参照電圧Vref1に第1のスイッチ素子241の閾値電圧Vth1を足した制限電位Vp1となる。
また、第2のスイッチ素子242の制御端子(ゲート端子)は、制限電圧Vp1より高く第2の共通電位V2に近い第2の参照電圧Vref2であるため、第2のスイッチ素子242は低インピーダンス状態となり、第2のスイッチ素子242の出力端子(ドレイン端子)から出力される制限信号26Sは、第1のスイッチ素子241の出力端子(ドレイン端子)の制限電位Vp1となる。
一方、矩形波信号21SがHIGHレベル(V2)の場合、第1のスイッチ素子241の入力端子(ソース端子)は第2の共通電位V2となり、第1のスイッチ素子241の制御端子(ゲート端子)が第1の参照電圧Vref1であることから、第1のスイッチ素子241は低インピーダンス状態となり、第1のスイッチ素子241の出力端子(ドレイン端子)は第2の共通電位V2となる。
これにより、第2のスイッチ素子242の入力端子(ソース端子)が第2の共通電位V2となり、第2のスイッチ素子242の制御端子(ゲート端子)が第2の参照電圧Vref2であるため、第2のスイッチ素子242は高インピーダンス状態となり、第2のスイッチ素子242の出力端子(ドレイン端子)は、第2の参照電圧Vref2から第2のスイッチ素子242の閾値電圧Vth2を引いた制限電位Vp2となる。
したがって、入力された矩形波信号21Sは、その振幅が制限電位Vp1と制限電位Vp2との間に制限され、制限信号26Sとして出力される。
ここで、矩形波信号21SがLOWレベル(V1)からHIGHレベル(V2)に遷移する際、第1のスイッチ素子241は比較的短い時間で高インピーダンス状態から低インピーダンス状態に変化する。一方、第2のスイッチ素子242は、その制御端子(ゲート端子)が入力端子(ソース端子)の第2の共通電位V2よりも低い第2の参照電圧Vref2であることから、スイッチ素子の駆動力が低下し、低インピーダンス状態から高インピーダンス状態に変化するのに時間を要する。
逆に、矩形波信号21SがHIGHレベル(V2)からLOWレベル(V1)に遷移する際、第1のスイッチ素子241は、その制御端子(ゲート端子)が入力端子(ソース端子)の第1の共通電位V1よりも高い第1の参照電圧Vref1であることから、スイッチ素子の駆動力が低下し、低インピーダンス状態から高インピーダンス状態に変化するのに時間を要する。
したがって、制限信号26Sの電位は、矩形波信号21Sの遷移時に徐々に変化することになり、結果として高周波成分がカットされ、矩形波信号21Sの波形がなまった制限信号26Sが得られる。
このように、極性の異なる2つのスイッチ素子を直列に接続するとともに、それぞれの制御端子に第1および第2の参照電圧を個別に供給し、矩形波信号21Sに応じて交互に逆のタイミングでスイッチング動作させるようにしたので、矩形波信号21Sの振幅を制限する機能と、矩形波信号21Sから所望の低周波成分を抽出する機能の両方を実現でき、前述した図31の回路構成と比較して、波形整形回路の回路構成をさらに簡素化でき、回路のレイアウト面積を削減できる。
[第17の実施の形態]
次に、図40を参照して、本発明の第17の実施の形態にかかる生体認識装置について説明する。図40は本発明の第17の実施の形態にかかる生体認識装置の構成を示すブロック図であり、図28と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
この生体認識装置は、前述した第12の実施の形態にかかる生体認識装置と比較して、供給信号生成部2で生成する供給信号2Sの周波数を指示する周波数制御部6が設けられている。なお、このほかの構成については前述と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
周波数制御部6は、CPUや論理回路からなり、所定のタイミングで周波数制御信号6Sを出力する。供給信号生成部2では、周波数制御信号6Sで指定された周波数の供給信号2Sを生成して出力する。
これにより、生体認識部5では、異なる周波数の供給信号2Sごとに得られた認識指標値を用いて、被検体10が生体であるか否かを判定する。そして、各認識指標値がすべて基準範囲内であった場合には、被検体10が正当な生体であることを示す認識結果5Sが出力され、いずれかの認識指標値が基準範囲外であった場合には、被検体10が正当な生体ではないことを示す認識結果5Sが出力される。
このように、異なる周波数の供給信号2Sから得られた複数の認識指標値を用いて、被検体10に対する生体認識を行うようにしたので、各周波数においてインピーダンスを擬似することが難しいことから、被検体10について異なる測定条件を用いた高精度の認識判定を実現でき、人工指などを用いた不正行為に対して高いセキュリティが得られる。
この際、認識指標値を得る測定条件、ここでは周波数について、離散的に選択した複数の周波数における認識指標値を用いて生体認識を行うようにしたので、幅を持つ周波数領域において連続した周波数特性を検出して判定する必要がなく、認証判定動作に要する時間を短縮できるとともに、簡素な回路構成で十分な判定精度が得られる。
次に、図41を参照して、波形整形回路2Bについて説明する。周波数発生回路2Aでは、周波数制御信号6Sが示す周波数の矩形波信号20Sを出力するため、波形整形回路2Bは、周波数制御信号6Sにより入力される矩形波信号20Sの周波数が変化しても、供給信号2Sの振幅が一定となるように波形整形の処理を行う必要がある。
図41の波形整形回路2Bは、前述した図29の波形整形回路のローパスフィルタに代えて、可変ローパスフィルタ27を用いることにより、各周波数に対応している。
図42に可変ローパスフィルタ27の構成例を示す。この可変ローパスフィルタ27は、前述した図30のローパスフィルタの抵抗素子Rを可変抵抗回路RVとし、容量素子Cを可変容量回路CVとし、周波数制御信号6Sに応じて可変素子制御回路250から選択信号60Sを出力することにより、これら可変抵抗回路RVと可変容量回路CVを制御するようにしたものである。
これにより、周波数の異なる矩形波信号20Sに応じた時定数のローパスフィルタを適用でき、入力される矩形波信号20Sの周波数が変化しても、振幅が一定の低周波信号27Sが得られ、結果として供給信号2Sの振幅を一定に保持して出力できる。
図43に可変容量回路CVの構成例を示す。この可変容量回路CVは、直列接続された容量素子とスイッチとの組からなる容量回路261を複数設け、選択信号60Sに基づきこれら容量回路261のいずれか1つ以上を選択回路260で選択するようにしたものである。
なお、可変抵抗回路RVについては、上記可変容量回路CVの容量素子を抵抗素子に換えることにより実現できる。また、この回路例は可変抵抗回路RVと可変容量回路CVで構成されているが、回路に潜在する容量や抵抗を利用してどちらか一方のみを用いる構成でもよい。
図44A−図44Cに、波形整形回路2Bの動作示す信号波形図を示す。ここでは、理解を容易とするため可変抵抗回路RVの抵抗値は一定とする。
図44Aは、矩形波信号20Sが第1の周波数f1であり、可変容量回路CVの容量値がC1の場合を示している。この際に得られる供給信号2Sの振幅をAとする。
図44Bは、図44Aの状態から矩形波信号20Sを第2の周波数f2(f2>f1)とした場合を示しいる。この際、第2の周波数f2は第1の周波数f1に比べて周波数が高いことから、可変容量回路CVの容量値をC1のままとした場合、そのローパスフィルタの時定数は変更されず、高い周波数ほど減衰が大きくなり、得られる供給信号2Sの振幅はAより小さいBとなる。
したがって、周波数の変化に応じて供給信号2Sも変化した場合、被検体10の周波数依存性を生体認識部5で正確に検出できない。
ここで、周波数f2に対応して可変容量回路CVの容量値をC2(C2<C1)に変更した場合、ローパスフィルタの時定数が変更されて、図44Cのように、周波数f1の際と同じ振幅Aを持つ供給信号2Sが得られる。
このように、波形整形回路2Bに可変ローパスフィルタ27を設け、矩形波信号20Sの周波数を指示する周波数制御信号6Sに応じて、ローパスフィルタの時定数を調整するようにしたので、矩形波信号20Sの周波数を変更した場合でも、所望の振幅を有する供給信号2Sを生成できる。これにより、被検体10の周波数依存性を生体認識部5で正確に検出でき、被検体10について異なる測定条件を用いた高精度の認識判定が実現可能となり、人工指などを用いた不正行為に対して高いセキュリティが得られる。
なお、以上では、回路の動作電位として、抽象化された第1の共通電位V1および第2の共通電位V2を用いた場合を例として説明したが、これら共通電位としてはV2>V1であればよく、任意の電位を用いることができる。具体的には、第1の共通電位V1として接地電位を用い、第2の共通電位V2として接地電位より高い電圧の電源電位を用いればよい。

Claims (24)

  1. 被検体と電気的に接触しかつ所定の共通電位に接続されている第1の検出電極と、前記被検体と電気的に接触する第2の検出電極とを有する検出素子と、
    交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、
    前記供給信号生成部と前記第2の検出電極との間に接続された抵抗素子を含み、前記抵抗素子を介して前記供給信号を前記第2の検出電極へ印加し、前記抵抗素子の一端から前記被検体が生体であるか否かによって変化する1つ以上の個別パラメータを含む応答信号を取り出して出力する応答信号生成部と、
    前記応答信号の中心電位が、正または負の電源電位と接地電位の間で電圧が変化する前記供給信号に同期した基準信号の中心電圧となるように、レベルシフトした応答信号から前記個別パラメータの少なくとも1つを波形情報として検出し、その波形情報を示す検出信号を出力する波形情報検出部と、
    前記検出信号に基づき前記被検体が生体であるか否かを判定する生体認識部と
    を備えることを特徴とする生体認識装置。
  2. 請求項1に記載の生体認識装置において、
    前記個別パラメータは、前記検出素子を介して接触している前記被検体のインピータンスに応じて変化する応答信号の位相および振幅からなることを特徴とする生体認識装置。
  3. 請求項2に記載の生体認識装置において、
    前記波形情報検出部は、前記供給信号と前記応答信号との位相差を前記波形情報として検出することを特徴とする生体認識装置。
  4. 請求項2に記載の生体認識装置において、
    前記波形情報検出部は、前記応答信号の位相を示す波形情報と前記応答信号の振幅を示す波形情報とを個別に検出し、
    前記生体認識部は、これら波形情報を示すそれぞれの検出信号に基づき前記被検体が生体であるか否かを判定することを特徴とする生体認識装置。
  5. 請求項1に記載の生体認識装置において、
    前記個別パラメータは、前記検出素子を介して接触している前記被検体のインピータンスの実数成分および虚数成分からなることを特徴とする生体認識装置。
  6. 請求項に記載の生体認識装置において、
    前記波形情報検出部は、前記虚数成分を示す波形情報として前記供給信号と前記応答信号の位相差を検出することを特徴とする生体認識装置。
  7. 請求項に記載の生体認識装置において、
    前記波形情報検出部は、前記実数成分を示す波形情報として前記応答信号の振幅ピーク値を検出することを特徴とする生体認識装置。
  8. 請求項3に記載の生体認識装置において、
    前記供給信号生成部は、前記供給信号として中心電位が前記共通電位となるようオフセットを除去した交流の供給信号を出力するオフセット除去回路を有し、
    前記応答信号生成部は、前記供給信号を前記検出素子の前記第2の検出電極へ印加し、前記検出素子を介して接触している前記被検体のインピータンスに応じて位相が変化した信号を応答信号として出力し、
    前記波形情報検出部は、前記応答信号の中心電位が前記供給信号に同期した基準信号の中心電位となるよう前記応答信号をレベルシフトするレベルシフト回路を有し、前記基準信号と前記レベルシフト回路でレベルシフトした応答信号とを位相比較してその位相差を前記応答信号の波形情報として検出し、その波形情報を示す検出信号を出力し、
    前記生体認識部は、前記検出信号の波形情報に基づき前記被検体が生体であるか否かを判定する
    ことを特徴とする生体認識装置。
  9. 請求項3に記載の生体認識装置において、
    前記応答信号生成部は、前記供給信号を前記検出素子の前記第2の検出電極へ印加し、前記検出素子を介して接触している前記被検体のインピータンスに応じて位相が変化した信号を応答信号として出力し、
    前記波形情報検出部は、前記応答信号の中心電位が前記位相比較に用いる所定の基準電位となるよう前記応答信号のオフセットを補正するオフセット補正回路を有し、前記供給信号に同期した基準信号と前記オフセット補正回路で補正された前記応答信号とを位相比較してその位相差を前記応答信号の波形情報として検出し、
    前記生体認識部は、前記検出信号の波形情報に基づき前記被検体が生体であるか否かを判定する
    ことを特徴とする生体認識装置。
  10. 請求項1に記載の生体認識装置において、
    前記生体認識部は、前記検出信号の波形情報から得られた認識指標値について、複数の測定条件において得られた複数の認識指標値の基準範囲と比較することにより前記被検体が生体であるか否かを判定することを特徴とする生体認識装置。
  11. 請求項10に記載の生体認識装置において、
    前記生体認識部は、前記供給信号生成部で生成された異なる周波数の供給信号ごとに得られた複数の認識指標値に基づき前記判定を行うことを特徴とする生体認識装置。
  12. 請求項10に記載の生体認識装置において、
    前記生体認識部は、前記供給信号の印加開始から異なる経過時間ごとに得られた複数の認識指標値に基づき前記判定を行うことを特徴とする生体認識装置。
  13. 請求項10に記載の生体認識装置において、
    前記生体認識部は、前記各認識指標値と前記基準範囲とを比較する際、それぞれの認識指標値が得られた測定条件に対応した個々の基準範囲を用いることを特徴とする生体認識装置。
  14. 請求項2に記載の生体認識装置において、
    前記供給信号生成部は、所定周波数の矩形波信号を生成する周波数発生回路と、この周波数発生回路で生成された矩形波信号から所望周波数成分を抽出し前記供給信号として出力する波形整形回路とを有し、前記供給信号として所定周波数の交流信号からなる供給信号を生成することを特徴とする生体認識装置。
  15. 請求項14に記載の生体認識装置において、
    前記波形整形回路は、前記矩形波信号から所望の低周波成分を抽出するローパスフィルタを有することを特徴とする生体認識装置。
  16. 請求項14に記載の生体認識装置において、
    前記波形整形回路は、前記矩形波信号の振幅を制限して出力する振幅制限回路と、この振幅制限回路で得られた信号から所望の低周波成分を抽出するローパスフィルタと、このローパスフィルタで得られた信号を増幅して出力する増幅回路とを有することを特徴とする生体認識装置。
  17. 請求項16に記載の生体認識装置において、
    前記振幅制限回路は、第1の参照電圧を発生する第1の参照電圧発生回路と、第2の参照電圧を発生する第2の参照電圧発生回路と、前記矩形波信号の論理値を反転して出力するインバータ回路と、このインバータ回路で得られた信号に応じてスイッチング動作することにより前記第1の参照電圧を断続的に出力する第1のスイッチ素子と、前記矩形波信号に応じてスイッチング動作することにより前記第1のスイッチ素子とは逆のタイミングで前記第2の参照電圧を断続的に出力する第2のスイッチ素子とを有することを特徴とする生体認識装置。
  18. 請求項16に記載の生体認識装置において、
    前記振幅制限回路は、第1の参照電圧を発生する第1の参照電圧発生回路と、第2の参照電圧を発生する第2の参照電圧発生回路と、前記矩形波信号に応じてスイッチング動作することにより前記第1の参照電圧を断続的に出力する第1のスイッチ素子と、前記矩形波信号に応じて前記第1のスイッチ素子とは逆位相でスイッチング動作することにより前記第1のスイッチ素子とは逆のタイミングで前記第2の参照電圧を断続的に出力する第2のスイッチ素子とを有することを特徴とする生体認識装置。
  19. 請求項14に記載の生体認識装置において、
    前記波形整形回路は、前記矩形波信号の振幅を制限するとともに、前記矩形波信号から所望の低周波成分を抽出する振幅制限ローパスフィルタと、このローパスフィルタで得られた信号を増幅して出力する増幅回路とを有することを特徴とする生体認識装置。
  20. 請求項19に記載の生体認識装置において、
    前記振幅制限ローパスフィルタは、一端が第1の共通電位に接続された第1の抵抗素子と、一端が第2の共通電位に接続された第2の抵抗素子と、前記第1の抵抗素子の他端に接続されて前記矩形波信号に応じて所定の極性でスイッチング動作することにより第1の抵抗素子を介して第1の共通電位を出力する第1のスイッチ素子と、前記第2の抵抗素子の他端に接続されて前記矩形波信号に応じて前記第1のスイッチ素子とは逆位相でスイッチング動作することにより前記第1のスイッチ素子とは逆のタイミングで前記第2の抵抗素子を介して前記第2の共通電位を断続的に出力する第2のスイッチ素子とを有することを特徴とする生体認識装置。
  21. 請求項19に記載の生体認識装置において、
    前記振幅制限ローパスフィルタは、第1の参照電圧を発生する第1の参照電圧発生回路と、第2の参照電圧を発生する第2の参照電圧発生回路と、制御端子に前記第1の参照電圧が供給されるとともに入力端子に前記矩形波信号が入力されてスイッチング動作する第1のスイッチ素子と、制御端子に前記第2の参照電圧が供給されるとともに入力端子に前記第1のスイッチ素子の出力端子が接続されて前記第1のスイッチ素子とは逆位相でスイッチング動作する第2のスイッチ素子とを有することを特徴とする生体認識装置。
  22. 請求項14に記載の生体認識装置において、
    前記供給信号の周波数を指示する周波数制御信号を出力する周波数制御部をさらに備え、
    前記周波数発生回路は、前記周波数制御信号に応じた周波数の矩形波信号を出力し、
    前記波形整形回路は、前記矩形波信号から前記周波数制御信号に応じた周波数成分を抽出し前記供給信号として出力することを特徴とする生体認識装置。
  23. 請求項22に記載の生体認識装置において、
    前記波形整形回路は、前記矩形波信号から前記周波数制御信号に応じた低周波成分を抽出する可変ローパスフィルタを有することを特徴とする生体認識装置。
  24. 請求項23に記載の生体認識装置において、
    前記可変ローパスフィルタは、一端に前記矩形波信号が入力されて前記周波数制御信号に応じて抵抗値を変化させる可変抵抗素子と、この可変抵抗素子の他端と所定の低インピーダンス電位との間に接続されて前記周波数制御信号に応じて容量値を変化させる可変容量素子とを有することを特徴とする生体認識装置。
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