JP4121300B2 - 高温リラクセーション特性に優れた高強度pc鋼棒およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はPC鋼棒およびその製造方法に関し、特にミクロ組織の調整により高温リラクセーション特性に優れたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
PC鋼棒は、プレストレスコンクリートに用いられる鋼強度部材で、JISG3109「PC鋼棒」、JISG3137「細径異形PC鋼棒」において成分組成、引張り強さ、リラクセーション特性などが規格化されている。
【0003】
リラクセーション特性はPC鋼棒のコンクリート中での応力緩和特性を示すものとされ、上記規格においては常温における特性が規定されている。
【0004】
しかしながら、最近、プレストレスコンクリートパイルあるいはポールの製造時のコンクリートの養生では、其の期間を短縮すべく180〜200℃で約10気圧のオートクレープ養生が用いられることにより、高温でのPC鋼棒のリラクセーション抑制が課題で種々の技術が提案されている。
【0005】
特公平3−79410号公報には焼戻し時に2%以下の微小な曲げ歪を付与することが記載され、特開平3−28351号公報にはPC鋼棒を400〜900℃で加工、または塑性加工を付与しながら昇温し逆変態により超微細組織とすることが、更に特開昭58−120738号公報には湿式直線機により矯直時に冷却することが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらに記載の方法は、いずれも歪を付与する工程を要し、生産性の低下が懸念される。
【0007】
そこで本発明では、1080MPa以上の高強度を有し、高温でのリラクセーション特性に優れたPC鋼棒およびその製造条件を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するため高温リラクセーション特性に及ぼす鋼の組織、組成の影響について鋭意検討を行い、高炭素−Ti,Mo系鋼をPC鋼棒に成形後、焼入れ焼戻しを行い焼戻しマルテンサイト組織中に微細析出物を析出させた場合、優れた特性の得られることを見出した。
【0009】
本発明は以上の知見を基に更に検討を加えてなされたものである。すなわち、請求項1記載の発明は、質量%で、C ≦0.7%、Si≦3.5%、Mn≦0.2〜3%、Al:0.01〜0.1%、Ti:0.03〜0.20%、Mo:0.05〜0.6%、残部Fe及び不可避的不純物よりなり、焼戻しマルテンサイト単相組織を有し、焼戻しマルテンサイト相中に粒径10nm未満の微細析出物が全析出物の90%以上、分散析出していることに特徴を有する高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒である。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒において、鋼組成として更に式(1)を満足することに特徴を有するものである。
0.5≦(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)}≦9.5 --- (1)
但し、各元素は含有量(質量%)とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または2の高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒において、微細析出物がTi、Moの炭化物であることに特徴を有するものである。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒において、鋼組成として、更に質量%で、Nb≦0.08%、V≦0.15%、W≦1.5%の一種または二種以上を含有することに特徴を有するものである。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒において、鋼組成として更に式(2)を満足することを特徴とする。
0.5≦(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)+(Nb/93)+(V/51)+(W/184)}≦9.5 --- (2)
但し、各元素は含有量(質量%)で添加しないものは0とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項4または5記載の高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒において、微細析出物がTiとMoとNb、V、Wの内の少なくとも一種とを含む炭化物であることに特徴を有するものである。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒において、鋼組成として更に質量%で、Cu:0.2〜1.0%、B:0.0003〜0.005%の一種以上を含有することに特徴を有するものである。
【0016】
請求項8記載の発明は、高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒の製造方法において、鋼組成が請求項1、2、4、5、7のいずれか一つに記載の成分からなり、フェライト・パーライト組織を有する棒鋼をPC鋼棒に成形後、焼入れし、その後、550〜700℃に10分以上保持する焼戻しを行うことに特徴を有するものである。
【0017】
請求項9記載の発明は、高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒の製造方法において、鋼組成が請求項1、2、4、5、7のいずれか一つに記載の鋼を1100℃以上に加熱後、仕上げ圧延温度800℃以上で圧延し、その後の冷却において、700〜550℃を0.5℃/sec超えで冷却して棒鋼とし、PC鋼棒に成形後、焼入れし、更にその後550〜700℃に10分以上保持する焼戻しを行うことに特徴を有するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係るPC鋼棒のミクロ組織、成分組成および製造条件について以下に詳細に説明する。
【0022】
1.ミクロ組織
本発明に係るPC鋼棒は、優れた高温リラクセーション特性と1080MPa以上の高強度が得られるよう、そのミクロ組織を焼戻しマルテンサイト単相で且つ粒径10nm未満の微細析出物を含む組織に規定する。
【0023】
母相を焼戻しマルテンサイト単相組織とすることにより、強度及び靭性を向上させ、更に該組織中に微細析出物を分散析出させることにより強度の向上とともに高温リラクセーション特性の向上が可能となる。
【0024】
また、本発明においてマルテンサイト単相組織とは、断面組織観察(200倍の光学顕微鏡組織観察)でマルテンサイト面積率95%以上とし、好ましくは98%以上とする。
【0025】
本発明では微細析出物は粒径10nm未満とする。析出物の粒径が10nm以上の場合、強度および高温リラクセーション特性の向上が得られにくい。
【0026】
微細析出物の粒径は小さいほど有効で、望ましくは5nm,更に望ましくは3nm以下で、そのような微細析出物としてTi、Moを複合含有した炭化物、またそれらに更にNb,V,Wの一種または二種以上を含む炭化物が好ましい。
【0027】
これらの微細析出物の分布形態は特に規定しないが、母相中に均一分散(分散析出)することが望ましい。
【0028】
また、本発明において、微細析出物の大きさは、全析出物の90%以上で満足すれば、焼戻し後目的とする引張強さが得られる。但し、10nm以上の大きさの析出物は析出物形成元素を消費し、強度に悪影響をあたえるため、50nm以下とすることが好ましい。
【0029】
上述した析出物とは別に少量のFe炭化物を含有しても本発明の効果は損なわれないが、平均粒径が1μm以上のFe炭化物を多量に含むと靭性を阻害するため、本発明においては含有されるFe炭化物の大きさ上限は1μm、含有率は全体の1%以下とすることが望ましい。
【0030】
本発明における微細析出物の全析出物に占める割合は、次の方法で決定できる。まず電子顕微鏡試料を、ツインジェット法を用いた電解研磨法で作成し、加速電圧200kVで観察する。
【0031】
その際、微細析出物が母相に対して計測可能なコントラストになるように母相の結晶方位を制御し、析出物の数え落としを最低限にするために焦点を正焦点からずらしたデフォーカス法で観察を行う。
【0032】
また、析出物粒子の計測を行った領域の試料の厚さは電子エネルギー損失分光法を用いて、弾性散乱ピークと非弾性散乱ピーク強度を測定することで評価する。
【0033】
この方法により、粒子数の計測と試料厚さの計測を同じ領域について実行することができる。粒子数および粒子径の測定は試料の0.5×0.5μmの領域4箇所について行い、1μm2当たりに分布する析出物を粒径ごとの個数として算出する。
【0034】
この値と試料厚さから、析出物の1μm3当たりに分布する粒子径ごとの個数を算出し、径が10nm未満の析出物について、測定した全析出物に占める割合を算出する。
【0035】
2.成分組成
本発明鋼棒は上述したミクロ組織で目的とする性能が得られるが、以下の成分組成とする。
【0036】
C
Cは強度確保のため添加する。0.7%を超えて含有すると微細析出物が粗大化し、強度が低下するため0.7%以下とする。
【0037】
Si
Siは高温リラクセーション特性向上のため添加する。3.5%を超えるとその効果が飽和し、冷間加工時の変形抵抗が高く、加工性が低下するため、3.5%以下とする。
【0038】
Mn
熱間延性、焼入れ性を向上させるため、0.2〜3%を添加する。
【0039】
Al
脱酸剤として、及び高リラクセーション特性を向上させるため0.01%以上添加する。一方、0.1%を超えるとスポット溶接性が劣化するため0.1%以下とする。
【0040】
Ti
TiはTi系炭化物や、MoとともにTi−Mo系炭化物を含む析出物を微細に析出させ、強度および高温リラクセーション特性を向上させるため添加する。0.03%未満では析出物量が少なく所望の強度及び高温リラクセーション特性が得られないため0.03%以上とし、一方、0.20%を超えて添加すると析出物が粗大化し、冷間加工性が低下するため0.03〜0.20%とする。
【0041】
Mo
MoはMo系炭化物や、TiとともにTi−Mo系炭化物を含む析出物を微細に析出させ、強度及び高温リラクセーション特性を向上させるため添加する。所望の引張強度とし、高温リラクセーション特性を向上させるため0.05%以上とし、一方、0.6%を超えて添加すると冷間鍛造性が低下するため0.05〜0.6%とする。
【0042】
Moは拡散速度が遅く、Tiとともに析出する場合、析出物の成長速度が低下し、微細な析出物が得やすい。微細析出物におけるTi,Moは原子比で0.2≦Ti/Mo≦2.0、更に微細な場合は0.7≦Ti/Mo≦1.5であることが観察された。
【0043】
(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)}
本パラメータは、析出物の大きさに影響を与えるもので、0.5以上、9.5以下とした場合、粒径10nm未満の微細析出物の形成が容易となり好ましい。
【0044】
更に、特性を向上させる場合、Nb,V,Wの一種または二種以上を添加することが好ましい。
【0045】
Nb
NbはTiとともに微細析出物を形成して強度上昇に寄与する。また組織を微細化し、結晶粒の整粒により延性を向上させる。0.08%を超えると過度に微細化し、延性が低下するため0.08%以下とする。
【0046】
V
VはTiと微細析出物を形成するが、0.15%を超えると析出物が粗大化するようになるため、0.15%以下とする。
【0047】
W
WはTiと微細析出物を形成するが、1.5%を超えると析出物が粗大化するようになるため、1.5%以下とする。
【0048】
これらの元素の添加においては、C,Ti,Mo,Nb,V,Wの原子比を規定することが炭化物の微細化に有効で(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)+(Nb/93)+(V/51)+(W/184)}を0.5以上、9.5以下とした場合、高強度化に寄与する粒径10nm未満の微細析出物の形成が容易となる。
【0049】
本発明で更に焼入れ性を向上させ所望の強度とする場合、Cu、Bの一種以上を添加することができる。各元素の添加量はそのような効果が得られるようCu:0.2〜1.0%、B:0.0003〜0.005%とする。
【0050】
尚、これらの元素の含有量や添加の有無により本発明の効果が損なわれることはない。
【0051】
3.製造条件
図1は本発明に係るPC鋼棒の概略製造工程図でS1は棒鋼製造工程、S2は搬送工程、S3は製品仕上げ過程を示す。棒鋼製造工程(S1)で鋼塊を熱間圧延し棒鋼とし品質検査後、出荷する。
【0052】
製品仕上げ過程(S3)で、該棒鋼に冷間引抜き、冷間曲げなどの冷間成形を行い、所望の形状とした後、焼入れ焼戻しを施し、製品(PC鋼棒)とする。以下に望ましい製造工程について詳細に説明する。
【0053】
圧延加熱温度
圧延加熱温度は1100℃以上とする。本発明では、圧延材(棒鋼)に微細析出物が析出して冷間加工性が劣化することを抑制するために、熱間圧延時に溶解時から残存する炭化物を固溶させる。
【0054】
圧延加熱温度を1100℃未満とした場合、溶解時から残存するTi−Mo系炭化物等が固溶しないため1100℃以上とする。
【0055】
圧延仕上げ温度
圧延仕上げ温度は800℃未満では圧延荷重が高く真円度が劣化するため800℃以上とする。
【0056】
冷却速度
冷間加工前に微細析出物が析出して、冷間加工性を損なわないよう、冷却速度を規定する。微細析出物の析出温度範囲の700〜550℃を、微細析出物の得られる限界冷却速度(0.5℃/sec)超えで冷却する。本冷却により圧延材(棒鋼)はフェライト+パーライト組織となる。
【0057】
焼入れ焼戻し
所望の形状に加工した後、微細析出物を析出させるように、焼入れ後、加熱温度:550〜700℃に10分以上保持する焼戻しを行う。550℃未満では、十分な量の析出物が得られず、700℃超えでは析出物が粗大化するため、550〜700℃とする。
【0058】
本発明は請求項1、2、4、5、7のいずれか一つに記載の組成を有する棒鋼を素材とし、上述した条件でPC鋼棒を製造した場合、特に強度、高温リラクセーション特性に優れたものが得られる。
【0059】
【実施例】
表1に示す種々の組成の鋼(No.A〜H)を用い、強度、高温リラクセーション特性に及ぼす成分組成の影響について調査した。各供試鋼の成分組成は、No.A、Dは、請求項7、No.Bは、請求項4、No.Cは、請求項1の発明範囲内で、No.Eは、請求項1記載の成分組成においてCが本発明範囲外、No.F、Gは、請求項1記載の成分組成においてMn、Alのいずれかが本発明範囲外となっている。No.Hは、請求項4記載の成分組成においてTi、Moが本発明範囲外となっている。
【0060】
供試鋼を150kg高周波小型溶解炉にて溶製し、鋳造断面160×160mm鋼塊に鋳造後、24mm径の棒鋼に熱間圧延した、その後、23mm径の丸棒に引抜き、焼入れ焼戻しを行った。
【0061】
その後、リラクセーション試験、引張試験、組織観察を行った。リラクセーション試験はJISG3109(3137)に準拠し、簡便な10時間値を用いて評価した。高温リラクセーションは4時間で180℃に昇温し、3時間保持後、炉内冷却し荷重負荷から23時間後に測定した。
【0062】
引張試験はJIS4号の引張試験片を用い、引張強さを求めた。組織観察は断面を光学顕微鏡で観察するとともに、析出物を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、その組成をエネルギー分散型X線分光装置(EDX)により求めた。
【0063】
表2に試験結果を示す。本発明例No.1〜4は焼戻しマルテンサイト組織中に10nm以下の微細析出物が観察され、1080MPa以上の高強度でかつ優れた高温リラクセーション特性(7%以下)が得られた。
【0064】
一方、No.5は鋼組成は請求項7記載の本発明範囲内であるが、冷間加工後の焼戻し温度が本発明範囲外で高く、析出物が150nmと粗大化し、引張強さ、高温リラクセーション特性に劣る。
【0065】
No.6はC量が、No.9はTi、Mo量が夫々本発明範囲外であり、引張強さ、高温リラクセーション特性の両者が劣っている。
【0066】
No.7はMn量が低いため引張強度が低く、No.8はAl量が低いため高温リラクセーション特性に劣る。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、高温リラクセーション特性に優れ且つ高強度なPC鋼棒およびその製造方法が得られ、産業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明PC鋼棒の製造工程の一例を示す図。
Claims (9)
- 質量%で、
C ≦0.7%、
Si≦3.5%、
Mn≦0.2〜3%、
Al:0.01〜0.1%、
Ti:0.03〜0.20%、
Mo:0.05〜0.6%、
残部Fe及び不可避的不純物
よりなり、焼戻しマルテンサイト単相組織を有し、焼戻しマルテンサイト相中に粒径10nm未満の微細析出物が全析出物の90%以上、分散析出していることを特徴とする高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒。 - 鋼組成として更に式(1)を満足することを特徴とする請求項1記載の高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒。
0.5≦(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)}≦9.5 ---(1)
但し、各元素は含有量(質量%)とする。 - 微細析出物がTi、Moの炭化物であることを特徴とする請求項1または2の高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒。
- 鋼組成として、更に質量%で、
Nb≦0.08%、
V ≦0.15%、
W ≦1.5%
の一種または二種以上を含有する請求項1記載の高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒。 - 鋼組成として更に式(2)を満足することを特徴とする請求項4記載の高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒。
0.5≦(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)+(Nb/93)+(V/51)+(W/184)}≦9.5 ---(2)
但し、各元素は含有量(質量%)で添加しないものは0とする。 - 微細析出物がTiとMoとNb、V、Wの内の少なくとも一種とを含む炭化物であることを特徴とする請求項4または5記載の高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒。
- 鋼組成として更に質量%で、
Cu:0.2〜1.0%、
B :0.0003〜0.005%
の一種以上を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒。 - 鋼組成が請求項1、2、4、5、7のいずれか一つに記載の成分からなり、フェライト・パーライト組織を有する棒鋼をPC鋼棒に成形後、焼入れし、その後、550〜700℃に10分以上保持する焼戻しを行うことを特徴とする高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒の製造方法。
- 鋼組成が請求項1、2、4、5、7のいずれか一つに記載の鋼を1100℃以上に加熱後、仕上げ圧延温度800℃以上で圧延し、その後の冷却において、700〜550℃を0.5℃/sec超えで冷却して棒鋼とし、PC鋼棒に成形後、焼入れし、更にその後550〜700℃に10分以上保持する焼戻しを行うことを特徴とする高温リラクセーション特性に優れた高強度PC鋼棒の製造方法。
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