JP4238615B2 - 多層配線板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層配線板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年では、低コストや歩留まりの向上などの理由より、一括積層方式が注目されている。この一括積層方式は積み重ねた配線板を、熱圧着することにより一括で層間接続を行うものである。
しかし、この一括積層方式では熱圧着する際に、配線板の接着剤が溶融することにより、熱圧着装置の加工テーブルの平行度及び平坦度や、配線板の凹凸等による要因によって各配線板が横滑りを発生し、各配線板が互いに位置ずれを生じてしまう。位置ずれの要因は複雑であるため、配線板や熱圧着装置による解決は困難を極めている。
【0003】
そこで、熱圧着で積層する際に、重ね合わせた配線板に貫通孔を形成して、ピンを挿入することにより、位置ずれを防止しようとする方法がとられている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、貫通孔にピンを挿入するためには、貫通孔の直径とピンの直径に対して許容誤差が必要であり、また、配線板に形成した貫通孔と、ピン孔との位置ずれ等が発生する。他には、配線板の層間接着剤として流動性物質などを用いた場合は、貫通孔より接着剤が流れ込むことでピンを汚染する可能性がある。このような理由により、高密度化された配線板にとっては、貫通孔とピンの許容誤差や、貫通孔とピン孔との位置ずれは許容できない。また、汚染されたピンは、ピン表面に付着した接着材により寸法誤差が生じて再利用することが出来ない。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−101253号公報(第3項)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題に鑑みなされたもので、配線板の積層工程において、各配線層が互いに位置ずれを生じることがない、多層配線板の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、
1. 層間接続用の導体ポストを有する配線板を、複数枚積層して多層配線板を製造する方法において、前記配線板に貫通孔を形成し、前記貫通孔に、液状樹脂を充填して硬化させて、位置ずれ防止用保持部を前記貫通孔と多層配線板の外縁部をリング状に繋いで形成することを特徴とする多層配線板の製造方法、
2. 前記貫通孔が、複数の配線板を位置あわせして重ねた積層体に形成される第1項記載の多層配線板の製造方法、
3. 前記位置ずれ防止用保持部が、前記貫通孔と多層配線板の4隅の外縁部をリング状に繋いで形成されたものである第1項〜第3項のいずれかに記載の多層配線板の製造方法、
4. 前記液状樹脂が、25℃以上60℃以下で硬化するものである第1項〜第3項のいずれかに記載の多層配線板の製造方法、
5. 前記硬化した液状樹脂が、250℃以上の軟化温度を有するものである第1項〜第4項のいずれかに記載の多層配線板の製造方法、
を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、配線板を一括にて積層する製造方法において、配線板に形成された貫通孔に液状樹脂を隙間無く充填し、前記液状樹脂を硬化させ、位置ずれ防止用保持部を形成することにより、位置ずれのない多層配線の製造方法を提供するものである。
【0008】
以下に、図面を用いて、本発明の多層配線板の製造方法における実施の形態について、詳細に説明するが、本発明はこれらによりなんら限定されることはない。
本発明に用いられる配線板101は、層間接続用導体ポストと、少なくとも一方の面に導体回路を有するものであれば、どのようなものでもよい。例えば、ポリイミド樹脂からなる絶縁層と、銅箔との2層構造体からなる基板から、サブトラクティブ方法により導体回路を形成して、前記絶縁層をレーザーなどにより、ビアホールを形成し、前記ビアホールに電気メッキなどにより導体金属を充填して、層間接続用導体ポストを形成したものなどが挙げられる。あるいは、金属板上にアディティブ法により導体回路を形成して、導体回路側に絶縁層を形成しても良く、この場合は、金属板を除去することにより導体回路が絶縁層に埋め込まれているので望ましい。
また、配線板101の層間接続用導体ポストが露出する側に接着剤層を形成しても良い(図示無し)。この場合は、接着剤層の材質によって、各配線板の密着性を強固にすることが出来るため望ましい。
【0009】
本発明の多層配線板の製造方法としては、まず、上記で得た配線板101を複数枚用いて位置あわせを行い、積層体102を形成する(図1(A))。位置あわせの方法としては、ピンラミネーションや、CCDカメラを用いた方法などが挙げられる。特に、CCDカメラを用いる際には、各配線板101に位置決めマーク(図示無し)を設置しておき、CCDカメラで、光学的に測定して、層間接続できるように任意の場所へ配線板101を移動させ、各配線板101を重ね合わせることにより、高精度な位置決めを行うことができるため好ましい。
また、積層体102の各配線板101の密着性を向上させるため、予備硬化(プレキュア)を行っても良い。この場合は、ハンドリング性が向上するためより好ましい。
【0010】
次に、積層体102の位置ずれ防止用保持部を形成する位置に貫通孔103を形成する(図1(B))。貫通孔103を形成する部分は、積層体102の配線部分以外であれば、任意に選択することができる。また、貫通孔103の形成方法は、ドリル、レーザー等が挙げられる。
また、貫通孔は、予め、各配線板に形成してもよく、さらには、位置決めする際にピンラミネーションを用いる場合は、ピンラミネーション用の貫通孔が存在しているため、新規に貫通孔103を形成することなく、これを用いることができる。
【0011】
次に、貫通孔103に液状樹脂を充填し、加熱して、硬化させることにより、位置ずれ防止用保持部104を形成する。このとき、位置ずれ防止用保持部104の形状は、貫通孔103を充填し、積層体の層間保持ができるのであれば、どのような形状でも良い。例えば、貫通孔103が積層体102の4隅の部分に形成されているならば、図1(C)に示すように、貫通孔103と多層配線板の外縁部をリング状に繋いで位置ずれ防止用保持部104を形成すると、より好ましい。これは、積層板の4隅に貫通孔103を形成し、液状樹脂によってつなぎ合わせることにより、位置ずれ防止用保持部104を形成することができる。この場合は、位置ずれ防止用保持部104が積層体102の4隅の全てを連結して固定するため、XY平面の方向に対して位置ずれを防止することができるため好ましい。
このような位置ずれ防止用保持部104の形成方法としては、金型を使用するものなどが挙げられる。
【0012】
本発明に用いる液状樹脂としては、流動性があり、一定の温度で硬化するものであれば良い。配線板101に接着材層が形成されている場合は、液状樹脂を硬化させる加熱温度により、接着材層が硬化してしまうことがある。そのため、液状樹脂の硬化温度は接着材層の硬化温度より低い温度であることが好ましく、より好ましくは25℃以上60℃以下である。
また、液状樹脂の硬化物である位置ずれ防止用保持部104は、250℃以上の軟化温度を有するものであることが好ましい。層間接続用導体ポストを被接続基板に接着させる温度に対して、位置ずれ防止用保持部104が積層体102を固定しなければならない。例えば、高温半田である錫―銀半田を層間接続用導体ポストに用いる際には、錫―銀半田の融点が226℃であるため、この温度以上の軟化温度を有することが必要となる。前記液状樹脂としては、液状エポキシ樹脂やフェノール樹脂等からなるものが挙げられる。
【0013】
続いて、位置ずれ防止用保持部104を形成した積層体102を、積層装置によって加熱加圧し熱圧着して多層配線板を得る(図1(D))。熱圧着装置としては、真空プレスなどが挙げられる。熱圧着する際には、配線板の導体回路部分を加熱加圧することが好ましい。位置ずれ防止用保持部104は加熱しない方が好ましいため、貫通孔103の形成部分は導体回路部分より十分外側に位置することが望ましい。また、配線板101の貼り合わせに接着剤を用いる場合は、熱圧着する際に接着剤が溶融して、積層装置の加工テーブルを汚染する可能性があるため、積層体102と加工テーブル105の間に、離型フィルムなどを配置しておくと良い(図示無し)。離型フィルムの材質としてはテフロン(登録商標)フィルムなどが挙げられる。
【0014】
なお、図1で示した前記多層配線板の製造方法の例においては、配線板101を3枚重ねる例を示したが、4枚以上重ねることで、より層数の多い多層配線板を得ることもできる。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、複数枚重ね合わせた配線板の貫通孔を、液状樹脂にて隙間無く充填させ、硬化させることにより、重ね合わせた各配線板が固定されるため、加熱加圧する際に、位置ずれを生じることの無い多層板を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における多層配線板の製造方法の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
101 配線板
102 積層体
103 貫通孔
104 位置ずれ防止用保持部
105 加工テーブル
Claims (5)
- 層間接続用の導体ポストを有する配線板を、複数枚積層して多層配線板を製造する方法において、前記配線板に貫通孔を形成し、前記貫通孔に、液状樹脂を充填して硬化させて、位置ずれ防止用保持部を前記貫通孔と多層配線板の外縁部をリング状に繋いで形成することを特徴とする多層配線板の製造方法。
- 前記貫通孔が、複数の配線板を位置あわせして重ねた積層体に形成される請求項1記載の多層配線板の製造方法。
- 前記位置ずれ防止用保持部が、前記貫通孔と多層配線板の4隅の外縁部をリング状に繋いで形成されたものである請求項1〜3のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
- 前記液状樹脂が、25℃以上60℃以下で硬化するものである請求項1〜3のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
- 前記硬化した液状樹脂が、250℃以上の軟化温度を有するものである請求項1〜4のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
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