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JP4358907B2 - 重合性化合物および組成物 - Google Patents

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JP4358907B2 JP51993796A JP51993796A JP4358907B2 JP 4358907 B2 JP4358907 B2 JP 4358907B2 JP 51993796 A JP51993796 A JP 51993796A JP 51993796 A JP51993796 A JP 51993796A JP 4358907 B2 JP4358907 B2 JP 4358907B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Description

本発明は、重合性マクロ単量体および重合性マクロ単量体を含む歯科および医科組成物に関する。本発明は、歯科組成物用マクロ単量体およびその製法を提供する。本発明のマクロ単量体を含む歯科/医科組成物は、硬質歯組織に対し高い接着力と低い容積収縮を有する。
本発明の目的は、次の一般式の範囲内のエステル化マクロ単量体を提供するにある。
Figure 0004358907
式中、Zは有機残基、R1は水素または置換また無置換の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、1乃至12の炭素原子をもつヒドロキシアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルである。各Eは独立にヒドロキシル基、有機エステル残基または無機エステル残基であり、少なくとも一つのEはエステル含有残基である。nおよびmは各々独立に2乃至12の整数である。
本発明の目的は、少なくとも1個の末端二重結合をもつマクロ単量体のOH基の少なくとも1部分を、−COOH、−PO32、−SO3H、−BO2Hおよびその塩からなる群から選ばれる少なくとも一つの酸残基を示すぶら下がった基を導入する無機酸または有機酸の少なくとも一つの誘導体でエステル化することにより得られるエステル化マクロ単量体を提供するにある。当該単量体の重合により得られる重合体が少なくとも2MPaの象牙質への接着強度をもつように、酸残基の数を選択する。
セメントのような従来技術の歯科/医科組成物は、水ベースのイオン性セメントまたは樹脂ベースの材料である。水ベースのセメントは、硬質歯組織への適度な接着と無機充填材料からの高いフッ化物イオン遊離という利点をもつ。それらは、高い水溶性、低い耐磨耗性、及び過度の不透明度という欠点をもつ。樹脂ベースの材料は、優れた機械強度、適当な不透明度、及び低い水溶性という利点をもつ。それらは、接着性の欠如、無機充填剤からのフッ化物イオンの著しく劣った遊離、そして高い容積収縮という欠点をもつ。
Engelbrechtらの米国特許第4,806,381号は、酸および酸誘導体を含む重合性化合物およびそれを含む混合物、その使用を開示している。Blackwellらの米国特許第4,816,495号は、生体適合性接着性可視光硬化性組成物を開示している。
従来技術の歯科化合物および組成物のこれらの欠点は、本発明の新規で非自明の化合物および組成物により克服される。
発明の簡単な説明
一般式(I)の範囲内のエステル化マクロ単量体:
Figure 0004358907
式中、Zは有機残基である。R1は水素、または置換または無置換の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、1乃至12の炭素原子をもつヒドロキシアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルである。各Eは独立にヒドロキシル基、有機エステル残基または無機エステル残基である。少なくとも一つのEはエステル残基である。nおよびmは各々独立に2乃至12の整数である。少なくとも1個の末端二重結合をもつマクロ単量体のOH基の少なくとも1部分を、−COOH、−PO32、−SO3H、−BO2Hまたはその塩からなる群から選ばれる少なくとも1個の酸残基を示すぶら下がった基を導入する無機または有機酸の少なくとも一つの誘導体でエステル化することにより、上記エステル化マクロ単量体が得られる。この単量体の重合により得られる重合体が少なくとも2MPaの象牙質への接着強度をもつように、酸残基の数を選択する。
発明の詳細な説明
本発明は、有機酸または無機酸またはその誘導体でエステル化したマクロ単量体を提供する。エステル化マクロ単量体は、水不含自己接着性歯科/医科複合体(composite)のような、水をもつまたはもたない組成物に有用である。歯科/医科複合体は、変性マクロ単量体、および/またはリン酸エステル基またはその塩を含むジ−またはポリメタクリル酸エステル、重合性単量体、酸反応性および/または反応性および/または非反応性充填剤、希釈剤、重合禁止剤、及び安定剤からなる。本発明に従う組成物は、熱開始剤、レドックス開始剤および/または光開始剤のような重合開始剤を含む。新規な接着性歯科組成物は、約4MPaの象牙質への接着を生じる。高いX−線吸光度の充填剤は、同一厚さのアルミニウムよりも大きい放射線不透明度を与える。
エポキシドマクロ単量体の製造
本発明のマクロ単量体は、ヒドロキシル基を含むマクロ単量体の化学修飾により製造される。本発明に従うエステル化マクロ単量体の製造に有用なヒドロキシル基を含むマクロ単量体は、たとえばここで引用文献とするPolym.Bull.27(1992)511-517、Acta Polym.42(1991)17−20、及びDE 4217761.8に記載されている。本発明の組成物で使うのに好ましい重合性化合物は、次の一般式M1乃至M12の範囲内にある。
Figure 0004358907
Figure 0004358907
式中、各Eはヒドロキシル基、有機エステル残基または無機エステル残基であり、少なくとも一つのEはエステル残基であり、Rはジエーテルまたはジエステル含有残基または第3級アミンであり、R1は水素または置換または無置換の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、1乃至12の炭素原子をもつヒドロキシアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R2は2官能性の置換または無置換の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R3は水素または置換または無置換の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R4は6乃至12の炭素原子をもつ置換または無置換のアリールであり、nは少なくとも1の整数である。
好ましいRは次の一般式の範囲内の残基である。
Figure 0004358907
(前述のRに一致)
式中、Xは−C(CH32−、−CH2−、−O−、−S−、−CO−、または−SO2−である。
好ましいR4は次の一般式の範囲内の残基である。
Figure 0004358907
式中、Xは−C(CH32−、−CH2−、−O−、−S−、−CO−、または−SO2−である。
好ましいEはヒドロキシル基、エステル残基、ホウ酸残基、硫酸残基またはリン酸残基である。
一般式M−1の範囲内のマクロ単量体は、二工程で合成される。先ず、α,β−不飽和酸と、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(DGEBA)、ビスフェノールFジグリシジルエーテル(DGEBF)、ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDODGE)、テトラヒドロテレフタル酸ジグリシジルエーテルまたはジグリシジルアニリンのようなジエポキシドの過剰量との反応によりオリゴマー混合物を得る。この混合物は、ジエポキシドと不飽和酸の比により支配された、モノエステルおよび未反応ジエポキシドと共に、ジエポキシドのビスエステルを含む。予め反応させたオリゴマーとジカルボン酸との第2の反応でマクロ単量体M−1を形成する(DE4217761.8)。
Figure 0004358907
(式中Eはヒドロキシル基である)
第二工程でジカルボン酸の代わりに、第1級モノアミンを使うと、反応してマクロ単量体M−2を与え、ジ−sec−ジアミンは反応してマクロ単量体M−3を与え(J.Kleeら、Polym.Bull.27(1992)511-517、DD 279667)、ビスフェノールは反応してマクロ単量体M−6を与える。
カルボン酸によるエポキシドの開環中、エポキシド基の約20重量%に等しい量が相当する第1級アルコールに開環する。
Figure 0004358907
従って、各Eがヒドロキシル基であるマクロ単量体M−1、M−2、M−3、M−6は第1級および/または第2級アルコール単位をもつ両タイプの分子を含む。
得られるマクロ単量体は、THF、CHCl3、DMFに可溶な粘ちょうな液体または固体である。そのガラス転移温度は、コモノマーの性質およびマクロ単量体の分子量に依存して、比較的低い(0乃至50℃)。
重合度Pnおよびマクロ単量体値nは、単量体、ジエポキシド、コモノマーのモル比に依存し、r=z/xを使い次式により計算された。
Figure 0004358907
それは、各マクロ単量体Mは一連の同族体オリゴマー(n=1,2,3,4,5など)の決まった混合物であり、分子(n=0)のある量を含むことを意味する。
各Eがヒドロキシル基であるマクロ単量体M−5は、次式に従ってジエポキシド、ジ−sec−ジアミン、2,3−エポキシプロピル(メタ)アクリレートの一工程反応により製造される。
Figure 0004358907
(式中Eはヒドロキシル基である)
各Eがヒドロキシル基であるマクロ単量体M−5を得る第2経路は二工程反応である。第一工程で、ジエポキシドとジ−sec−ジアミンとを反応させα,ω−末端プレポリマーを得る。第二工程では、得られたプレポリマーを2,3−エポキシプロピル(メタ)アクリレートと反応させる
Figure 0004358907
第二工程でジ−sec−ジアミンに代わりに、第1級モノアミンを使うと、反応しマクロ単量体M−4を与え、ビスフェノールは反応しマクロ単量体M−7を与え、ジカルボン酸は反応しマクロ単量体M−8を与える。
各Eがヒドロキシル基であるマクロ単量体M−9は、次式に従いジエポキシド、ジカルボン酸、(メタ)アクリル酸アミノアルキルの反応により製造される。
Figure 0004358907
(式中Eはヒドロキシル基である)
ジカルボン酸の代わりに、第1級モノアミンを使うとマクロ単量体M−10が得られ、ジ−sec−ジアミンを使うとマクロ単量体M−11が得られ、ビスフェノールを使うとマクロ単量体M−12が得られる。
n=0、n=1またはn=2の分子を表す特定のマクロ単量体M−1乃至M−12は、分別沈殿またはクロマトグラフィーにより混合物から単離でき、記載のエステル化にかけることができる。
マクロ単量体のエステル化
エポキシドマクロ単量体M−1乃至M−12と有機酸または無機酸またはその誘導体との反応は、エステル残基をもつマクロ単量体に導く。
有機酸の誘導体としては、好ましくは無水コハク酸、無水マレイン酸、ジクロロマレイン酸無水物、ジメチルマレイン酸無水物、マロン酸無水物、アコニット酸無水物、アジピン酸無水物、3,3−テトラメチレングルタル酸無水物、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、ナジン酸無水物、無水フタル酸、トリメリト酸無水物、2−スルホ安息香酸無水物、2−スルホコハク酸無水物、無水フタル酸p−(O−ホスファート)、塩化フタロイル、コハク酸ジメチルエステルが使われた。
無機酸の誘導体としては、好ましくは五塩化リン、三塩化リン、オキシ塩化リン、塩化スルフリル、塩化チオニル、ホスファ塩化チオニル(phosphor thionyl chloride)、ホウ酸無水物、三塩化ホウ素が使われた。
M−2乃至M−5、M−10、M−11(n>0)の場合には、触媒を使うことなく、エステル化マクロ単量体を合成できる。これらのマクロ単量体は、分子の骨格に触媒活性アミンを含む。第3級アミンまたは第4級アンモニウム塩のような触媒の使用も可能であり、M−1、M−6、M−7、M−8、M−9及びM−12のエステル化の場合には必要である。
マクロ単量体のヒドロキシル基のエステル化は、純物質でまたは希釈溶液で実施される。マクロ単量体のエステル化中、好ましくは、テトラヒドロフラン、ジオキサンのような溶媒、またはトリエチレングリコールビスメタクリレート、ジエチレングリコールビスメタクリレート、ジオキソランビスメタクリレート、ビニル−、ビニレン−、ビニリデン−、アクリレート−またはメタクリレート−置換スピロオルトエステル、及び2,2−ビス〔p−(アクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕プロパンのような重合性単量体を存在させる。温度は60乃至120℃が好ましい範囲である。
歯科/医科応用
変性α,ω−(メタ)アクリロイル末端マクロ単量体、特にリン酸エステル基またはその塩をもつジまたはポリ(メタ)アクリル酸エステル単量体、重合性単量体、充填剤、重合開始剤および安定剤からなる、歯科/医科複合体、歯科/医科封鎖材、歯科/医科接着剤、歯科/医科プライマーが開発されてきた。
リン酸エステル基およびその塩をもつジ−またはポリ(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、ペンタエリトリットトリアクリレートモノホスフェート、ジペンタエリトリットペンタアクリレートモノホスフェート、グリセリンジ(メタ)アクリレートモノホスフェート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレートモノホスフェートが使われる。
有機重合性単量体としては、一官能性および多官能性(メタ)アクリル酸エステル、たとえばポリアルキレンオキシドジーおよびポリ(メタ)アクリレート、ウレタンジ−およびポリ(メタ)アクリレート、ビニル−、ビニレン−、ビニリデン−、アクリレート−またはメタクリレート置換スピロオルトエステル、スピロオルトカルボネートまたはビシクロオルトエステルがつかわれる。好ましくは、5乃至80重量%の含量で、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、3,(4),8,(9)−ジメタクリロイルオキシメチルトリシクロデカン、ジオキソランビスメタクリレート、グリセリントリメタクリレート、メタクリル酸フルフリルを使用する。
重合開始剤としては、熱開始剤、レドックス開始剤および/または光開始剤が0.001乃至3重量%の含量で使われる。
熱開始剤は、過酸物、ペルエステル、ペルケタール、ペルオキシカルボネート、ヒドロペルオキシド、過硫酸塩、アゾ化合物、好ましくは過酸化ジベンゾイル、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカルボネート、過硫酸二カリウム、アゾビスイソブチロニトリルのような開始剤である。
本発明に従う組成物で使う好ましいレドックス開始剤系は、過酸/アミン、ペルエステル/アミン、ペルケタール/アミン、ペルオキシカルボネート/アミン、ヒドロペルオキシド/アミン系のような過酸/アミン系;アスコルビン酸/過酸化物/金属イオン化合物、(チオ)バルビツル酸/過酸化物/金属イオン化合物、金属イオン化合物/スルフィン酸塩、金属イオン化合物/(チオ)バルビツル酸のような過酸化物/金属イオン塩;遷移金属カルボニル化合物及び有機化合物のハロゲン化物;及びボロアルキル化合物、ペルオキシスルフェートとチオールの系である。最も好ましいレドックス開始剤は、過酸化ベンゾイル/N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、過酸化ベンゾイル/N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−安息香酸エチル、過酸化ベンゾイル/トリブチルアミン、クメンヒドロペルオキシド/N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、ジイソプロピルペルオキシカルボネート/ジメチルベンジルアミンである。
一般式M−1乃至M−12の範囲内のマクロ単量体を含む本発明に従う重合性組成物で使う好ましい光開始剤は、ショウノウキノン、ベンゾフェノン、及び2,2−ジメチルベンジルケタールである。
本発明に従う重合性組成物で使う好ましい充填剤は、La23、ZrO2、BiPO4、CaWO4、BaWO4、SrF2、Bi23、ガラスのような無機化合物および/または重合体顆粒のような有機充填剤を含む。本発明の歯科/医科複合体組成物は、好ましく約50乃至約85重量%の量の充填剤を含む。本発明の歯科/医科接着剤組成物は、好ましくは約50乃至約65重量%の量の充填剤を含む。本発明の歯科/医科封鎖材組成物は、好ましくは約10乃至約50重量%の量の充填剤を含む。
本発明の歯科/医科複合体組成物、接着剤、封鎖材は、1成分および使用直前に混合される2成分ペースト/ペーストおよび粉末/液体材料を含む。
本発明の複合体組成物の収縮は、好ましくは4.5容量%未満、更に好ましくは1.5容量%未満である。放射線不透過充填剤を含む本発明の接着性歯科複合体組成物は、好ましくは少なくとも1.5mm/mm Al、更に好ましくは少なくとも3乃至7mm/mm Al、最も好ましくは少なくとも7mm/mm Al放射線不透明度を与える。
本発明の好ましい実施態様に従う自己接着性歯科/医科複合体組成物は、少なくとも1μg/cm2、更に好ましくは少なくとも1乃至3μg/cm2、最も好ましくは少なくとも3乃至10μg/cm2のフッ化物遊離性をもつ。
本発明の好ましい実施態様に従う自己接着性歯科/医科複合体組成物は、少なくとも40%、更に好ましくは少なくとも20乃至40%、最も好ましくは少なくとも5乃至20%の不透明度をもつ。
本発明の好ましい実施態様に従う接着性歯科/医科接着組成物の37℃での硬化時間は、1乃至60分、更に好ましくは5乃至30分、最も好ましくは2乃至5分である。本発明の好ましい実施態様に従う接着組成物の23℃での硬化時間は、好ましくは10乃至300分、更に好ましくは5乃至100分、最も好ましくは5乃至20分である。
本発明に従う歯科/医科組成物は、少なくとも2MPaの象牙質への接着、組成物の露出表面1cm2当たり、1週間当たりすくなくとも1μgF-のフッ化物遊離、少なくともC0.7=40%の不透明度、少なくとも200MPaの圧縮強度を特徴としている。
次の実施例では、象牙質に対する結合強度は、抜いたヒトの歯を使い測定した。剪断結合強度試験に使う歯は、1%次亜塩素酸ナトリウム中で1時間処理し、それから必要なまで約4℃の冷蔵庫内で蒸留水中に貯蔵した。歯を水洗し、平らな象牙質表面が露出するまで、320グリットカーボランダム紙で機械的に紙やすりをかけた。
次いで、歯を個々に圧縮乾燥空気で乾燥吹きつけし、象牙質表面が顕著な水分を含まないことを確実にした。内径5mm、長さ2乃至3mmの小さなプラスチクストローに、試験しようとする重合性組成物を満たし、加圧なしにポストを形成するように象牙質上に固定した。ストローの開いた上端を薄膜でカバーし、硬化した。ついで試料を37℃の蒸留水中に24時間貯蔵した。次いで歯をセッコウを使い7cmリング内に垂直に置き、ポストをもつ試験基体を直角で得た。象牙質へのポストの接着を測定するため、Zwick GmbH製のZwick装置モデルNo.1455にて1mm/分のクロスヘッド速度で試料を剪断荷重にかけた。破損するまで、調整した歯表面に平行にそしてポストに直角に荷重をかけた。次いでせんだん結合強度を計算した。
実施例では、各材料の1×20mm(直径)ディスク3個を作り、フッ化物遊離を測定した。各ディスクを、37℃で1週間貯蔵した水25mlに入れた。イオン選択電極を使い、各ディスクについて、mgF-/cm2でフッ化物濃度を測定した。3ディスクの平均値を記録した。
実施例では、圧縮強度はISO9917,EN29917により測定し、曲げ強さはISO4049,EN24049により測定し、弾性係数はISO4049,EN24049により測定し、不透明度はISO9912,EN29912により測定し、IRスペクトルは23℃でフーリエ変換赤外分光光度計を使い測定した。
参考実施例1
式M−1(式中nは1、Rは−OC64−C(CH32−C64O−であり、R1はCH3であり、R2は−(CH24−である)のマクロ単量体を以後マクロ単量体M−1Aで表わし、そのマクロ単量体を、ビスフェノールAジグリシジルエーテル150.000g(0.441mol)、アジピン酸32.200g(0.220mol)、そしてトリエチルベンジルアンモニウムクロリド2.000gを攪拌しながら80℃で4時間反応させることにより製造した。得られたグリシジル末端プレポリマーに、メタクリル酸37.900g(0.441mol)、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.444gを加え、80℃で更に4時間応させた。メタクリレート末端マクロ単量体は、クロロホルム、DMF、THFのような有機溶媒に可溶である。IRスペクトルにおいて、ν=915および3050cm-1にエポキシド基の吸収は認められなかった。エステル基の吸収がν=1720cm-1に認められた。1H NMRスペクトルで、δ(CH2=)=6,137/6,119/6,115ppmおよびδ(CH2=)=5,587/5,582/5,555/5,548ppmにオレフィン二重結合のシグナルが見いだされた。
参考実施例2
式M−1B(式中、Eはヒドロキシル、nは1、Rは−O(CH24O−、R1はCH3、R2は−(CH24−である)のマクロ単量体の製造
ブタンジオールジグリシジルエーテル200.00g(0.99mol)、アジピン酸72.26g(0.49mol)、メタクリル酸85.13g(0.99mol)、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド4.72g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(0.60g)をかきまぜ、90℃で4時間加熱した。得られたメタクリレート末端マクロ単量体はクロロホルム、DFM、THFのような有機溶媒に可溶である。IRスペクトルで、915および3050cm-1にエポキシド基の吸収は認められなかった。1720cm-1にエステル基の吸収が認められた。Bohlinレオメーターで測定した粘度はηdyn=3.3Pas(25℃)であった。
参考実施例3
式M−1F(式中、Eはヒドロキシル、nは1、Rは−OC64−CH2−C64O−、R1はCH3、R2は−(CH24−)のマクロ単量体の製造
ビスフェノールFジグリシジルエーテル100.00g(0.32mol)、アジピン酸23.39g(0.16mol)、メタクリル酸27.56g(0.32mol)、トリエチレングリコールジメタクリレート65.47g、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド1.53g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.30gをかきまぜ、90℃で4時間加熱した。得られたメタクリレート末端マクロ単量体はクロロホルム、DMF、THFのような有機溶媒に可溶であった。IRスペクトルで、915および3050cm-1にエポキシド基の吸収は認められなかった。エステル基の吸収が1720cm-1に認められた。Bohlinレオメーターで測定した粘度はηdyn=3.6Pas(25℃)であった。
参考実施例4
式M−3(式中、Eはヒドロキシル、nは1、Rは−OC64−C(CH32−C64O−、R1はCH3、R2は−(CH24O(CH24−、R3はC65CH2−)のマクロ単量体の製造
ビスフェノールAジグリシジルエーテル150.000g(0.441mol)、メタクリル酸37.935g(0.441mol)、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド2.000g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(BHT)1.115g、及びトリエチレングリコールジメタクリレート111.695gを加熱しながら均一に混合した。混合物を90℃に2時間保った。この後、N,N′−ジベンジル−5−オキサノナンジアミン−1,9の75.020g(0.221mol)を攪拌して混合物に加え、更に90℃に2時間保った。得られたメタクリレート末端マクロ単量体は、クロロホルム、DMF、THFのような有機溶媒に可溶であった。IRスペクトルで、915および3050cm-1にエポキシド基の吸収は認められなかった。1720cm-1にエステル基の吸収が見いだされた。
参考実施例5
式M−5(Eはヒドロキシル、nは1、Rは−OC64−C(CH3264O−、R1はCH3、R2は−(CH24O(CH24−、R3はC65CH2−である)のマクロ単量体の製造
ビスフェノールAジグリシジルエーテル20.000g(58.75mmol)およびN,N′−ジベンジル−5−オキサノナンジアミン−1,9の40.012g(117.50mmol)を加熱して均一に混合した。混合物を90℃に2時間保った。この時間後、2,3−エポキシプロピルメタクリレート16.704g(117.50mmol)を攪拌して混合物に加え、混合物を90℃で更に2時間保った。得られたメタクリレート末端マクロ単量体はクロロホルム、DMF、THFのような有機溶媒に可溶であった。IPスペクトルで、915および3050cm-1にエポキシド基の吸収は認められなかった。
参考実施例6
式M−5(Eはヒドロキシ、nは0、R1はCH3、R2は−(CH24O(CH24−、R3は−C65CH2−)のマクロ単量体の製造
N,N′−ジベンジル−5−オキサノナンジアミン−1,9の50.000g(146.83mmol)、2,3−エポキシプロピルメタクリレート41.750g(293.67mmol)、及びBHT0.213gを加熱して均一に混合した。混合物を90℃に2時間保った。得られたメタクリレート末端マクロ単量体はクロロホルム、DMF、THFのような有機溶媒に可溶であった。IRスペクトルで、915および3050cm-1にエポキシド基の吸収は認められなかった。
参考実施例7
式M−6(Eはヒドロキシル、nは1、Rは−OC64−C(CH32−C64O−、R1はCH3、R4は−C64−C(CH32−C64−)のマクロ単量体の製造
ビスフェノールAジグリシジルエーテル150.000g(0.441mol)、2,2−ビス(4−ドロキシフェニル)プロパン50.299g(0.220mol)、メタクリル酸37.901g(0.441mol)、トリエチレングリコールジメタクリレート102.086g、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド2.000g、及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.959gを80℃で4時間加熱した。
得られたメタクリレート末端マクロ単量体はクロロホルム、DMF、THFのような有機溶媒に可溶であった。IRスペクトルで、915および3050cm-1にエポキシド基の吸収は認められなかった。エステル基の吸収が1720cm-1に認められた。
参考実施例8
式M−7(Eはヒドロキシル、nは1、Rは−OC64−C(CH32−C64O−、R1はCH3、R4は−C64−C(CH32−C64−)のマクロ単量体の製造
ビスフェノールAジグリシジルエーテル100.000g(0.294mol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン134.235g(0.588mol)、2,3−エポキシプロピルメタクリレート83.520g(0.588mol)、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド2.000g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(BHT)0.749g、及びトリエチレングリコールジメタクリレート79.439gを加熱して均一に混合した。混合物を80℃で2時間保った。得られたメタクリレート末端マクロ単量体はクロロホルム、DMF、THFのような有機溶媒に可溶であった。IRスペクトルで、915および3050cm-1にエポキシド基の吸収は認められなかった。1720cm-1にエステル基の吸収が認められた。
実施例1
マクロ単量体M−1Aの40.000g(40.03mmol)及びトリエチレングリコールジメタクリレート(16.9g)を含むマクロ単量体/トリエチレングリコールジメタクリレート混合物56.900gに、90℃で2時間かきまぜながら無水コハク酸16.023g(160.13mmol)を加えることにより、参考実施例1の操作により作ったマクロ単量体M−1Aのヒドロキシル基をエステル化した。IRスペクトルで、ジカルボン酸半エステル単位を含むエステル化マクロ単量体は3400cm-1にヒドロキシル基の吸収を示さなかった。
実施例2
参考実施例2の操作で作ったマクロ単量体M−1Bの362.71gに、90℃で2時間かきまぜながら、無水コハク酸197.93g(1.98mol)およびトリエチルアミン0.56gを加えることにより、マクロ単量体M−1Bのヒドロキシル基をエステル化した。IRスペクトルで、ジカルボン酸半エステル単位を含むエステル化マクロ単量体は3400cm-1にヒドロキシル基の吸収を示さなかった。Bohlinレオメーターで測定した粘度はηdyn=245Pas(25℃)であった。
実施例3
参考実施例3の操作で得たマクロ単量体/トリエチレングリコールジメタクリレート混合物107.57g(マクロ単量体M−1Fの74.40g、0.08molを含む)に、90℃で2時間かきまぜながら、無水コハク酸31.58g(0.32mol)、トリエチルアミン0.11g及びトリエチレングリコールジメタクリレート13.58gを加えることにより、マクロ単量体M−1Fのヒドロキシル基をエステル化した。IRスペクトルで、ジカルボン酸半エステル単位を含むエステル化マクロ単量体は3400cm-1にヒドロキシル基の吸収を示さなかった。ηdyn=55.2Pas(25℃)。
実施例4
参考実施例4の操作によりつくったマクロ単量体/トリエチレングリコールジタクリレート混合物40.000g(各Eがヒドロキシル残基であるマクロ単量体M−3の27.844g、23.32mmolを含む)に、90℃で2時間かきまぜながら、無水コハク酸9.338g(93.32mmol)及びトリエチレングリコールジメタクリレート12.156gを加えることにより、各Eがヒドロキシルであるマクロ単量体M−3のヒドロキシル基をエステル化した。IRスペクトルで、ジカルボン酸半エステル単位を含む新しく変性したマクロ単量体は3400cm-1にヒドロキシル基の吸収を示さなかった。
実施例5
参考実施例5の操作で作った、各Eがヒドロキシルであるマクロ単量体M−5に、90℃4時間で無水コハク酸23.516g(235.00mmol)を加えることにより、マクロ単量体M−5のヒドロキシル基をエステル化した。IRスペクトルで、ジカルボン酸半エステル単位を含むエステル化マクロ単量体は3400cm-1にヒドロキシル基の吸収を示さなっかた。マクロ単量体は、次の分析データを特徴としていた。
融点:Fp.=46.6℃
元素分析:(C93120424)1678.01
計算値 C 66.57、H 7.24、N 3.34
実測値 C 66.60、H 6.80、N 2.73
実施例6
参考実施例5の操作で作ったマクロ単量体/トリエチレングリコールジメタクリレート混合物40.008g(各Eがヒドロキシルであるマクロ単量体M−5の28.000g、21.44mmolを含む)に、無水トリメリト酸8.239g(42.88mmol)、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.2g、ジオキサン140ml及びトリエチレングリコールジメタクリレート9.247gを加え、90℃に8時間保って、マクロ単量体M−5のヒドロキシル基をエステル化した。ジオキサンを蒸発後、マクロ単量体を石油エーテルで洗い、40℃で6時間乾燥した。IRスペクトルで、平均分子当たり2個のジカルボン酸半エステル単位と2個のヒドロキシル基を含む新しく変性したマクロ単量体は、3400cm-1にヒドロキシル基の、1720cm-1にエステル単位の吸収を示した。
実施例7
参考実施例6の操作で作った、各Eがヒドロキシルであるマクロ単量体M−5に、無水コハク酸29.384g(293.67mmol)を加え、90℃に4時間保って、マクロ単量体M−5のヒドロキシル基をエステル化した。IRスペクトルで、ジカルボン酸半エステル単位を含み各Eがヒドロキシル基(n=0)であるエステル化したマクロ単量体は、3400cm-1にヒドロキシル基の吸収を示さなかった。
実施例8
参考実施例7の操作によりつくったマクロ単量体/トリエチレングリコールジメタクリレート混合物50.000g(各Eがヒドロキシルであるマクロ単量体M−6を35.000g、0.032mol含む)に、かきまぜて無水コハク酸12.966g(0.130mol)およびN,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.2gを加え、50℃に8時間保つことにより、マクロ単量体M−6のヒドロキシル基をエステル化した。
IRスペクトルで、ジカルボン酸半エステル単位を含むエステル化マクロ単量体は、3400cm-1にヒドロキシル基の吸収を示さなかった。
実施例9
参考実施例8の操作で作ったマクロ単量体/トリエチレングリコールジメタクリレート混合物50.000g(各Eがヒドロキシルであるマクロ単量体M−7の35.000g、0.032molを含む)に、かきまぜて無水コハク酸12.966g(0.130mol)およびN,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.2gを加え、80℃に2時間保つことにより、マクロ単量体M−7のヒドロキシル基をエステル化した。IRスペクトルは、ジカルボン酸半エステル単位を含むエステル化マクロ単量体に3400cm-1のヒドロキシル基の吸収を示さなかった。
実施例10
参考実施例7の操作で作った、各Eがヒドロキシルであるマクロ単量体M−6に、かきまぜて無水コハク酸29.760g(0.297mol)およびN,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.2gを加え、50℃に8時間保って、マクロ単量体M−6のヒドロキシル基をエステル化した。IRスペクトルで、ジカルボン酸半エステル単位を含む新しく変性したマクロ単量体は、3400cm-1にヒドロキシル基の吸収を示さなかった。
実施例11
THF100mlに溶かした参考実施例1の操作により作ったマクロ単量体M−1Aの40.000g(40.03mmol)に、THF50ml中のトリエチルアミン16.204gを加えて、マクロ単量体M−1Aのヒドロキシル基をエステル化した。0乃至5℃でかきまぜながら、POCl3 24.553g(153.33mmol)を滴下した後、溶液を更に室温で2時間かきまぜた。トリエチルアミン塩酸塩を濾別し、混合物を水20mlで加水分解した。有機溶液をNa2CO3溶液で3回抽出し、水から分離した。MgSO4で乾燥し、溶液から溶媒を蒸発させて、マクロ単量体を乾燥した。
IRスペクトルで、リン酸エステル単位を含むエステル化マクロ単量体は、ν=3400cm-1にヒドロキシル基の吸収を示さなかった。ν=1007cm-1、ν=2362cm-1、及びν=3302cm-1(肩として)に新しい吸収が認められた。
1H NMRスペクトルで、δ(CH2=)=6.06/6.12ppm、δ(CH2=)=5.58/5.59ppmにオレフィン二重結合の吸収が認められた。メチンプロトン(CH−OP)のシグナルは、δ(CH)=5.22および5.88ppmに現れた。未反応マクロ単量体(CH−OH)の吸収はδ(CH)=4.34/4.35ppmに現れた。
変性したマクロ単量体のHPLC分析は、未反応M−1と同一のオリゴマー分布を示した。従って、分布を変化させないオリゴマー類似反応のみが起こり、副反応または橋かけは認められなかった。
実施例12
参考実施例4の操作で作った、各Eがヒドロキシルである、THF150mlに溶かしたマクロ単量体M−3の60.000g(50.26mmol)を、THF50ml中のトリエチルアミン20.346gに加え、マクロ単量体M−3のヒドロキシル基をエステル化した。0乃至5℃でかきまぜがら、POCl3 30.829g(201.06mmol)を滴下し、溶液を更に室温で2時間かきまぜた。トリエチルアミン塩酸塩を濾別し、混合物を水20mlで加水分解した。有機溶液を、NaCO3溶液で3回抽出し、水から分離した。MgSO4で乾燥し、溶液から溶媒を蒸発させて、マクロ単量体を乾燥した。
IRスペクトルで、リン酸エステル単位を含むエステル化マクロ単量体は、ν=3400cm-1にヒドロキシル基の吸収を示さなかった。ν=1007cm-1およびν=2362cm-1およびν=3302cm-1(肩として)新しい吸収が認められ、ν=2600乃至2800cm-1にアンモニウム塩の幅広の吸収が認められた。
実施例13
参考実施例7の操作で作った、各Eがヒドロキシル基である、THF100mlに溶かしたマクロ単量体M−6の40.000g(37.83mmol)を、THF50ml中のトリエチルアミン15.312gに加えることにより、マクロ単量体M−6のヒドロキシル基をエステル化した。0乃至5℃でかきまぜながら、POCl3 23.200g(151.31mmol)を滴下し、溶液を更に室温で2時間かきまぜた。トリエチルアミン塩酸塩を濾別し、混合物を水20mlで加水分解した。有機溶液をNa2CO3溶液で3回抽出し、水から分離した。MgSO4で乾燥し、溶液から溶媒を蒸発し、マクロ単量体を乾燥した。
IRスペクトルで、リン酸エステル単位を含むエステル化マクロ単量体は、ν=3400cm-1にヒドロキシル基の吸収を示さなかった。ν=1007cm-1、2362cm-1、および3302cm-1(肩として)に新しい吸収が現れた。
実施例14
1)参考実施例1の操作で作ったマクロ単量体M−1Aの148.387g(0.166mol)を、無水コハク酸34.890g(0.349mol)およびトリエチルアミン0.183gに加え、かきまぜて80℃で2時間反応させることにより、マクロ単量体M−1Aのヒドロキシル基の75%をエステル化した。該マクロ単量体をTHF250mlに溶解させ、さらに4時間攪拌した。(n+2)−カルボン酸半エステルを含む、該エステル化されたマクロ単量体M−1AはIRスペクトルにてνCO=1720cm-1の吸収を示した。
2)マクロ単量体の残存未反応ヒドロシル基のPOCl3によるエステル化
得られたマクロ単量体M−1Aの183.460g(0.141mol)をTHF250mlに溶かし、これにTHF50ml中のトリエチルアミン14.287gを加えた。0乃至5℃でかきまぜて、POCl3 21.659g(0.141mol)を滴下し、溶液を更に室温で2時間かきまぜた。トリエチルアミン塩酸塩を濾別し、混合物を水50mlで加水分解した。有機溶液をNa2CO3溶液で3回抽出し、水から分離した。MgSO4で乾燥し、溶液から溶媒を蒸発し、マクロ単量体を乾燥した。
IRスペクトルで、リン酸エステル単位を含むエステル化マクロ単量体は、ν=3400cm-1にヒドロキシル基の吸収を示さなかった。ν=1007cm-1、2362cm-1、および3302cm-1(肩として)に新しい吸収が認められた。
1H NMRスペクトルで、δ(CH2=)=6.06/6.12ppm、δ=(CH2=)=5.58/5.59ppmにオレフィン二重結合のシグナルが認められた。メチンプロトン(CH−O−P)のシグナルが、δ(CH)=5.22ppmおよび5.88ppmに現れた。コハク酸半エステル単位を含むシグナルは、δ(CH)=5.38ppmに現れた。(n+2)カルボン酸半エステル基およびn−リン酸基を含むエステル化マクロ単量体M−1を、次式により記載する。
Figure 0004358907
式中、n=1、R=−OC64−C(CH32−C64O−、R2=−(CH24−、R5=−CH2CH2−である。
実施例15
ペンタエリトリットペンタメタクリレートのモノホスフェートエステル
100.00g(161.29mmol)およびジメチルアミノエチルメタクリレート27.29g(161.29mmol)を、トリエチレングリコールジメタクリレート84.86gに溶かし、50℃で2時間反応させた。IRスペクトルで、2600乃至2850cm-1にアンモニウム塩の吸収が認められた。
3400cm-1にOH基の吸収は認められなかった。この塩のpHは3.9であった。
応用例1(歯科接着剤)
実施例5の操作により製造した、各Eがコハク酸半エステルであるエステル化マクロ単量体M−5の1.242g、トリエチレングリコールジメタクリレート0.411g、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.008g、及びショウノウキノン0.006gを均一に混合した。この混合物を、歯の表面の輪(高さ2mm、内径5mm)に塗布し、可視光(照射ランプPris metics Lite De Trey Dentsply)で40秒照射した。固定直後、歯を37±2℃、100%相対湿度の室に24時間移した。Zwick装置で測定した接着は3.74±1.29MPaであった。
比較実施例1
ヒドロキシル基を無水コハク酸で修飾した2,2−ビス[p−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン(ビス−GMA)2.420g、
Figure 0004358907
トリエチレングリコールジメタクリレート0.821g、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.016g、及びショウノウキノン0.012gを均一に混合した。この混合物を、歯表面の輪(高さ2mm、内径5mm)に塗布し、可視光(照射ランプPrismetics Lite De Trey Dentsply)で40秒照射した。固定直後、歯を37±2℃、相対湿度100%の室に24時間移した。Zwick装置モデルNo.1455(Zwick GmbH & Co.製)で測定したところ、接着は0.45±0.20MPaであった。
応用例2(歯科接着剤)
実施例5の操作により製造した各Eがコハク酸半エステルであるエステル化マクロ単量体M−5の1.276g、トリエチレングリコールジメタクリレート2.126g、アルミノケイ酸ストロンチウムガラス6.5g、ショウノウキノン0.036g、及びN,N−ビス(β−ヒドキシエチル)−p−トルイジン0.045gを均一に混合し、光化学的に重合した。生成物は次の性質をもっていた:象牙質への接着3.7±1.1MPa、圧縮強度177±3.5MPa、弾性係数2383±71MPa。
応用例3(歯科接着剤)
各Eがコハク酸半エステルである実施例5のマクロ単量体M−5の1.755g、メタクリル酸メチル0.752g、アルミノケイ酸ストロンチウムガラス4.652g、ショウノウキノン0.010g、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.012gを均一に混合し、光化学的に重合した。得られた生成物は次の性質をもっていた:象牙質への接着3.9±1.2MPa、圧縮強度134±9.7MPa、弾性係数2528±158MPa。
応用例4(歯科接着剤)
ペーストA:
各Eがコハク酸半エステルである実施例5のマクロ単量体M−5の3.0404g、トリエチレングリコールジメタクリレート2.2512g、CaWO4/ZrO2(80/20)6.0g、及びスルフィン酸リチウム10%を含むアルミノケイ酸ストロンチウムガラス0.3135gを均一に混合した。
ペーストB:
各Eがコハク酸半エステルである実施例5のマクロ単量体M−5の3.0404g、トリエチレングリコールジメタクリレート2.2512g、CaWO4/ZrO2(80/20)6.0g、オクトフェン0.0057g、及びCu(I)チオ尿素錯体1%を含むアルミノケイ酸ストロンチウムガラス0.0668gを均一に混合した。
使用直前に、ペーストAとBを1:1の重量比で均一に混合した。23℃のゲル化時間は32分と見積もられ、32℃でのゲル化時間は7分であった。得られた材料の放射線不透過度(RO)は6.5mm/mm Alであった。
応用例5(歯科接着剤)
ペーストA:
実施例1のマクロ単量体M−1Aの8.001g、トリエチレングリコールジメタクリレート5.334g、CaWO4/ZrO2(80/20)14.467g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.014g、及びスルフィン酸リチウム10%を含むアルミノケイ酸ストロンチウンムガラス0.533gを均一に混合した。
ペーストB:
実施例1のマクロ単量体M−1Aの8.001g、トリエチレングリコールジメタクリレート5.334g、CaWO4/ZrO2(80/20)14.467g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.014g、オクトフェン0.065g、及びCu(I)チオ尿素錯体1%を含むアルミノケイ酸ストロンチウムガラス0.0533gを均一に混合した。
使用直前、ペーストAおよびBを、重量比1:1で均一に混合した。23℃でのゲル化時間は約96分であり、32℃でのゲル化時間は19分であった。得られた材料の放射線不透明度は約6.7mm/mm Alであった。
応用例6(歯科接着剤)
粉末:
シリル化アルミノケイ酸ストロンチウムガラス15.000gと、過酸化ジベンゾイル10%を含むシリル化アルミノケイ酸ストロンチウム2.000gを均一に混合した。
液体:
各Eがコハク酸半エステルである実施例5のマクロ単量体M−5の14.000g、テトラヒドロフルフリルメタクリレート6.000g、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.405g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.0130gを均一に混合した。
使用直前、粉末と液体を重量比1.73:1.00で均一に混合した。作業時間は3分50秒で、硬化時間は3分25秒であった。象牙質への接着は2.2±0.7MPaと測定された。この複合体は次の機械的性質を示した:圧縮強度152±15MPa、弾性係数1788±81MPa。
応用例7(歯科接着剤)
ペーストA:
2−(ジメチル)アミノエチルメタクリレート(AP−1)及びジペンタエリトリトールペンタメタクリレートモノホスフェートのアンモニウム塩3.000g、実施例1のマクロ単量体M−1Aの2.000g、トリエチレングリコールジメタクリレート5.000g、アルミノケイ酸ストロンチウムガラス15.000g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.005g、及びクメンヒドロペルオキシド0.200gを均一に混合した。
ペーストB:
AP−1の3.000g、実施例1のマクロ単量体M−1Aの2.000g、トリエチレングリコールジメタクリレート5.000g、アルミノケイ酸ストロンチウムガラス15.000g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.005g、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート中の銅アセチルアセトネート0.1%溶液0.4081g、及びアスコルビン酸パルミテート0.041gを均一に混合した。
次の値が測定された:23℃でのゲル化時間(gt)3分55秒、37℃でのゲル化時間2分10秒、象牙質への接着5.12MPa、収縮(容積の減少)4.33%。
応用例8(歯科接着剤)
ペーストA:
AP−1 3.000g、実施例1のマクロ単量体M−1Aの2.000g、トリエチレングリコールジメタクリレート5.000g、アルミノケイ酸ストロンチウムガラス15.000g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.005g、及びtert−ブチルペルオキシベンゾエート0.200gを均一に混合した。
ペーストB:
AP−1 3.000g、実施例1のマクロ単量体M−1Aの2.000g、トリエチレングリコールジメタクリレート5.000g、アルミノケイ酸ストロンチウムガラス15.000g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.005g、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート中の銅アセチルアセトネート0.1%溶液0.6186g、及びアスコルビン酸パルミテート0.051gを均一に混合した。次の値が測定された:23℃でのゲル化時間(gt)6分10秒、37℃でのゲル化時間3分20秒、象牙質への接着4.20MPa、収縮(容積の減少)4.33%。
応用例9(歯科接着剤)
粉末:
シリル化アルミノケイ酸ストロンチウムガラス41.842gおよび過酸化ジベンゾイル0.423gを均一に混合した。
液体:
AP−1 18.000g、トリエチレングリコールジメタクリレート12.000g、N,N−ジメチル−3,5−ジメチルアニリン0.180g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.009gを均一に混合した。使用直前、粉末と液体を重量比1.40:1.00で均一に混合した。作業時間は1分30秒で、硬化時間は2分30秒であった。
次の性質が測定された:
象牙質への接着:7.68±1.5MPa
圧縮強度:261±14MPa
弾性係数:2917±76MPa
収縮(容積の減少%):2.30%
膨張(長さの膨張):1.17%(37℃の水中に14週間貯蔵後)
フッ化物遊離:5.33μg/cm2(37℃の水中に9週間貯蔵後)
応用例10(歯科接着剤)
粉末:
シリル化アルミノケイ酸ストロンチウムガラス47.0g、過酸化ジベンゾイル0.7544g、SrF2 2.52gを均一に混合した。
液体:
トリエチレングリコールジメタクリレート8.570gを含むジペンタエリトリトールペンタメタクリレートモノホスフェートのアンモニウ塩および2−(ジメチル)アミノエチルメタクリレート(AP−1)28.570g、トリエチレングリコールジメタクリレート2.140gを含む実施例1のマクロ単量体M−1Aの7.140g、トリエチレングリコールジメタクリレート13.990g、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.250g、及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.05gを均一に混合した。
使用直前、粉末と液体を重量比1.40:1.00で均一に混合した。作業時間は5分50秒であり、硬化時間は4分15秒であった。
次の性質が測定された:
象牙質への接着:7.7±0.8MPa
圧縮強度:295±9MPa(IS09917,EN29917)
曲げ強さ:77.1±7.1MPa(IS04049,EN24049)
弾性係数:4482±147MPa(IS04049,EN24049)
不透明度:90.6%(IS09912,EN29912)
収縮ΔV:5.8±0.5%
膨張ΔL:1.52%(37℃の水中に28週間貯蔵後)
フッ化物遊離:64.01μg/cm2(37℃の水中に27週間貯蔵後)
応用例11(歯科接着剤)
粉末:
シリル化アルミノケイ酸ストロンチウムガラス46.2480g、過酸化ジベンゾイル0.6937g、SrF2 2.3124gを均一に混合した。
液体:
トリエチレングリコールジメタクリレート14.0000gを含むAP−1 20.0000g、トリエチレングリコールジメタクリレート1.5000gを含む実施例1のマクロ単量体M−1Aの5.0000g、脱塩水1.323g、UDMA4.0000g、トリエチレングリコールジメタクリレート4.7000g、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.1485g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.0098gを均一に混合した。Bohlinレオメーターで測定した粘度はηdyn=1.086±0.005Pas(23℃)であった。
使用直前、粉末と液体を重量比1.40:1.00で均一に混合した。作業時間は4.00分で、硬化時間は4.00分であった。
次の性質が測定された。
象牙質への接着:5.86±1.53MPa
圧縮強度:301±11MPa
曲げ強さ:74.8±4.8MPa
弾性係数:5320±271MPa
膨張ΔL:1.10%(37℃の水中に5週間貯蔵後)
フッ化物遊離:114.05μg/cm2(37℃の水中に28週間貯蔵後)
応用例12(歯科封鎖材)
実施例1のマクロ単量体N−1A 20.00g、トリエチレングリコールジメタクリレート19.63g、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.18g、ショウノウキノン0.12g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.07g、アルミノケイ酸ストロンチウムガラス60.00gを均一に混合した。結果を表1に示す。
応用例13(歯科封鎖材)
実施例14のマクロ単量体M−1Aの20.00g、トリエチレングリコールジメタクリレート19.63g、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.18g、ショウノウキノン0.12g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.07g、及びアルミノケイ酸ストロンチウムガラス60.00gを均一に混合した。結果を表1に示す。
比較実施例2
ヒドロキシル基を無水コハク酸で修飾した2,2−ビス〔p−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル〕プロパン(ビスGMA)20.00g、トリエチレングリコールジメタクリレート19.63g、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.18g、ショウノウキノン0.12g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.07g、及びアルミノケイ酸ストロンチウムガラス60.00gを均一に混合した。結果を表1に示す。
Figure 0004358907
応用例14(歯科封鎖材)
トリエチレングリコールジメタクリレート3.00gを含むAP−1 10.00g、トリエチレングリコールジメタクリレート0.75gを含む実施例1のマクロ単量体M−1Aの2.50g、トリエチレングリコールジメタクリレート1.25g、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.0875g、ショウノウキノン0.0875g、アルミノケイ酸ストロンチウムガラス11.49g、Aerosil 0.30g、及び2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.0088gを均一に混合した。Bohlinレオメーターで測定した粘度はηdyn=1.086±0.005Pas(23℃)であった。
応用例15(歯科/医科複合体)
トリエチレングリコールジメタクリレート0.400gを含む実施例8のマクロ単量体M−6の2.000g、アルミノケイ酸ストロンチウムガラス5.273g、ショウノウキノン0.010g、及びN,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン0.012gを均一に混合し、光化学的に重合した。複合体は次の機械的強度を示した。
曲げ強さ:76.6±4.5MPa
曲げ係数:5074.0±321MPa
圧縮強度:215.0±6.0MPa
弾性係数:3180.0±88MPa
本発明を、特別の実施態様に関しかなり詳細に説明してきたが、本発明は上記実施態様に限定されるものと見なしてはならず、本発明の精神および請求の範囲から逸脱することなく他の方法で使用できる。

Claims (17)

  1. 5〜20重量%の次の式M−5の範囲内のエステル化マクロ単量体
    Figure 0004358907
    (ただし、式中、各Eは独立にヒドロキシル基、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、アコニット酸、アジピン酸、3,3−テトラメチレングルタル酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、ナジン酸、フタル酸、トリメリト酸、2−スルホ安息香酸および2−スルホコハク酸からなる群より選ばれる有機酸基、ホウ酸、硫酸またはリン酸であり、Rは
    Figure 0004358907
    (式中、Xは−C(CH32−、−CH2−、−O−、−S−、−CO−、または−SO2−である)であり、R1は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、1乃至12の炭素原子をもつヒドロキシアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R2は2官能性の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R3は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、nは少なくとも1の整数である)、
    10乃至25重量%のペンタエリトリットトリアクリレートモノホスフェート、ジペンタエリトリットペンタアクリレートモノホスフェート、グリセリンジ(メタ)アクリレートモノホスフェート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレートモノホスフェートからなる群より選ばれる少なくとも1個のリン酸エステル基をもつジ−またはポリ(メタ)アクリル酸エステル単量体、
    20乃至35重量%のポリアルキレンオキシドジーおよびポリ(メタ)アクリレート、ウレタンジ−およびポリ(メタ)アクリレート、ビニル−、ビニレン−、ビニリデン−、アクリレート−またはメタクリレート置換スピロオルトエステル、スピロオルトカルボネートまたはビシクロオルトエステルからなる群より選ばれる重合性単量体、および
    50乃至65重量%の充填剤および重合開始剤および安定剤、
    からなる歯科組成物。
  2. 5〜25重量%の次の式M−5の範囲内のエステル化マクロ単量体
    Figure 0004358907
    (ただし、式中、各Eは独立にヒドロキシル基、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、アコニット酸、アジピン酸、3,3−テトラメチレングルタル酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、ナジン酸、フタル酸、トリメリト酸、2−スルホ安息香酸および2−スルホコハク酸からなる群より選ばれる有機酸基、ホウ酸、硫酸またはリン酸であり、Rは
    Figure 0004358907
    (式中、Xは−C(CH32−、−CH2−、−O−、−S−、−CO−、または−SO2−である)であり、R1は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、1乃至12の炭素原子をもつヒドロキシアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R2は2官能性の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R3は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、nは少なくとも1の整数である)、
    5乃至25重量%のペンタエリトリットトリアクリレートモノホスフェート、ジペンタエリトリットペンタアクリレートモノホスフェート、グリセリンジ(メタ)アクリレートモノホスフェート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレートモノホスフェートからなる群より選ばれる少なくとも1個のリン酸エステル基をもつジ−またはポリ(メタ)アクリル酸エステル単量体、
    7乃至40重量%のポリアルキレンオキシドジーおよびポリ(メタ)アクリレート、ウレタンジ−およびポリ(メタ)アクリレート、ビニル−、ビニレン−、ビニリデン−、アクリレート−またはメタクリレート置換スピロオルトエステル、スピロオルトカルボネートまたはビシクロオルトエステルからなる群より選ばれる重合性単量体、および
    50乃至85重量%のフッ化物を遊離する無機充填剤および重合開始剤および安定剤、からなる歯科組成物であって、
    前記歯科組成物が、露出表面および該露出表面1cm2当たりかつ37℃で1週間当たりすくなくとも1μgF-のフッ化物遊離性を有する重合体材料を形成するために適用される、
    ことを特徴とする歯科組成物。
  3. 5〜25重量%の次の式M−5の範囲内のエステル化マクロ単量体
    Figure 0004358907
    (ただし、式中、各Eは独立にヒドロキシル基、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、アコニット酸、アジピン酸、3,3−テトラメチレングルタル酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、ナジン酸、フタル酸、トリメリト酸、2−スルホ安息香酸および2−スルホコハク酸からなる群より選ばれる有機酸基、ホウ酸、硫酸またはリン酸であり、Rは
    Figure 0004358907
    (式中、Xは−C(CH32−、−CH2−、−O−、−S−、−CO−、または−SO2−である)であり、R1は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、1乃至12の炭素原子をもつヒドロキシアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R2は2官能性の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R3は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、nは少なくとも1の整数である)、
    10乃至30重量%のペンタエリトリットトリアクリレートモノホスフェート、ジペンタエリトリットペンタアクリレートモノホスフェート、グリセリンジ(メタ)アクリレートモノホスフェート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレートモノホスフェートからなる群より選ばれる少なくとも1個のリン酸エステル基をもつジ−またはポリ(メタ)アクリル酸エステル単量体、
    20乃至40重量%のポリアルキレンオキシドジーおよびポリ(メタ)アクリレート、ウレタンジ−およびポリ(メタ)アクリレート、ビニル−、ビニレン−、ビニリデン−、アクリレート−またはメタクリレート置換スピロオルトエステル、スピロオルトカルボネートまたはビシクロオルトエステルからなる群より選ばれる重合性単量体、および
    10乃至50重量%充填剤および重合開始剤および安定剤、からなる歯科組成物。
  4. 5〜25重量%の次の式M−5の範囲内のエステル化マクロ単量体
    Figure 0004358907
    (ただし、式中、各Eは独立にヒドロキシル基、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、アコニット酸、アジピン酸、3,3−テトラメチレングルタル酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、ナジン酸、フタル酸、トリメリト酸、2−スルホ安息香酸および2−スルホコハク酸からなる群より選ばれる有機酸基、ホウ酸、硫酸またはリン酸であり、Rは
    Figure 0004358907
    (式中、Xは−C(CH32−、−CH2−、−O−、−S−、−CO−、または−SO2−である)であり、R1は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、1乃至12の炭素原子をもつヒドロキシアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R2は2官能性の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R3は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、nは少なくとも1の整数である)、
    5乃至30重量%のペンタエリトリットトリアクリレートモノホスフェート、ジペンタエリトリットペンタアクリレートモノホスフェート、グリセリンジ(メタ)アクリレートモノホスフェート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレートモノホスフェートからなる群より選ばれる少なくとも1個のリン酸エステル基をもつジ−またはポリ(メタ)アクリル酸エステル単量体、
    10乃至40重量%のポリアルキレンオキシドジーおよびポリ(メタ)アクリレート、ウレタンジ−およびポリ(メタ)アクリレート、ビニル−、ビニレン−、ビニリデン−、アクリレート−またはメタクリレート置換スピロオルトエステル、スピロオルトカルボネートまたはビシクロオルトエステルからなる群より選ばれる重合性単量体、および
    30乃至90重量%の希釈剤および重合開始剤および安定剤、
    からなる歯科組成物。
  5. 1乃至25重量%のエステル化マクロ単量体、ペンタエリトリットトリアクリレートモノホスフェート、ジペンタエリトリットペンタアクリレートモノホスフェート、グリセリンジ(メタ)アクリレートモノホスフェート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレートモノホスフェートからなる群より選ばれる少なくとも1個のリン酸エステル基をもつジ−またはポリ(メタ)アクリル酸エステル単量体、ポリアルキレンオキシドジーおよびポリ(メタ)アクリレート、ウレタンジ−およびポリ(メタ)アクリレート、ビニル−、ビニレン−、ビニリデン−、アクリレート−またはメタクリレート置換スピロオルトエステル、スピロオルトカルボネートまたはビシクロオルトエステルからなる群より選ばれる重合性単量体および重合開始剤と、75乃至99重量%の有機溶媒および重合共開始剤とからなる歯科組成物であって、
    前記エステル化マクロ単量体が、次の式M−5の範囲内のエステル化マクロ単量体
    Figure 0004358907
    (ただし、式中、各Eは独立にヒドロキシル基、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、アコニット酸、アジピン酸、3,3−テトラメチレングルタル酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、ナジン酸、フタル酸、トリメリト酸、2−スルホ安息香酸および2−スルホコハク酸からなる群より選ばれる有機酸基、ホウ酸、硫酸またはリン酸であり、Rは
    Figure 0004358907
    (式中、Xは−C(CH32−、−CH2−、−O−、−S−、−CO−、または−SO2−である)であり、R1は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、1乃至12の炭素原子をもつヒドロキシアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R2は2官能性の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R3は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、nは少なくとも1の整数である)である、
    ことを特徴とする歯科組成物。
  6. 請求項1に記載の組成物の重合によって形成される重合体生成物であって、少なくとも2MPaの象牙質への接着力、フッ化物遊離が週当たりかつ組成物の露出表面1cm2当たり少なくとも1μgF-のフッ化物放出、少なくともC0.7=40%の不透明度、および少なくとも200MPaの圧縮強度を有することを特徴とする重合体生成物。
  7. 1乃至25重量%のエステル化マクロ単量体、ペンタエリトリットトリアクリレートモノホスフェート、ジペンタエリトリットペンタアクリレートモノホスフェート、グリセリンジ(メタ)アクリレートモノホスフェート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレートモノホスフェートからなる群より選ばれる少なくとも1個のリン酸エステル基をもつジ−またはポリ(メタ)アクリル酸エステル単量体、ポリアルキレンオキシドジーおよびポリ(メタ)アクリレート、ウレタンジ−およびポリ(メタ)アクリレート、ビニル−、ビニレン−、ビニリデン−、アクリレート−またはメタクリレート置換スピロオルトエステル、スピロオルトカルボネートまたはビシクロオルトエステルからなる群より選ばれる重合性単量体、重合開始剤、および重合共開始剤を含む歯科組成物であって、
    前記エステル化マクロ単量体が、次の式M−5の範囲内のエステル化マクロ単量体
    Figure 0004358907
    (ただし、式中、各Eは独立にヒドロキシル基、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、アコニット酸、アジピン酸、3,3−テトラメチレングルタル酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、ナジン酸、フタル酸、トリメリト酸、2−スルホ安息香酸および2−スルホコハク酸からなる群より選ばれる有機酸基、ホウ酸、硫酸またはリン酸であり、Rは
    Figure 0004358907
    (式中、Xは−C(CH32−、−CH2−、−O−、−S−、−CO−、または−SO2−である)であり、R1は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、1乃至12の炭素原子をもつヒドロキシアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R2は2官能性の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R3は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、nは少なくとも1の整数である)である、
    ことを特徴とする歯科組成物。
  8. 3〜15重量%のエステル化マクロ単量体と、5乃至25重量%のペンタエリトリットトリアクリレートモノホスフェート、ジペンタエリトリットペンタアクリレートモノホスフェート、グリセリンジ(メタ)アクリレートモノホスフェート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレートモノホスフェートからなる群より選ばれる少なくとも1個のリン酸エステル基をもつジ−またはポリ(メタ)アクリル酸エステル単量体と、7乃至40重量%のポリアルキレンオキシドジーおよびポリ(メタ)アクリレート、ウレタンジ−およびポリ(メタ)アクリレート、ビニル−、ビニレン−、ビニリデン−、アクリレート−またはメタクリレート置換スピロオルトエステル、スピロオルトカルボネートまたはビシクロオルトエステルからなる群より選ばれる重合性単量体と、50乃至85重量%の充填剤および重合開始剤および安定剤とからなる歯科組成物であって、
    前記エステル化マクロ単量体が、次の式M−5の範囲内のエステル化マクロ単量体
    Figure 0004358907
    (ただし、式中、各Eは独立にヒドロキシル基、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、アコニット酸、アジピン酸、3,3−テトラメチレングルタル酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、ナジン酸、フタル酸、トリメリト酸、2−スルホ安息香酸および2−スルホコハク酸からなる群より選ばれる有機酸基、ホウ酸、硫酸またはリン酸であり、Rは
    Figure 0004358907
    (式中、Xは−C(CH32−、−CH2−、−O−、−S−、−CO−、または−SO2−である)であり、R1は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、1乃至12の炭素原子をもつヒドロキシアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R2は2官能性の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R3は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、nは少なくとも1の整数である)である、
    ことを特徴とする歯科組成物。
  9. 5〜20重量%の次の式M−5の範囲内のエステル化マクロ単量体
    Figure 0004358907
    (ただし、式中、各Eは独立にヒドロキシル基、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、アコニット酸、アジピン酸、3,3−テトラメチレングルタル酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、ナジン酸、フタル酸、トリメリト酸、2−スルホ安息香酸および2−スルホコハク酸からなる群より選ばれる有機酸基、ホウ酸、硫酸またはリン酸であり、Rは
    Figure 0004358907
    (式中、Xは−C(CH32−、−CH2−、−O−、−S−、−CO−、または−SO2−である)であり、R1は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、1乃至12の炭素原子をもつヒドロキシアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R2は2官能性の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R3は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、nは少なくとも1の整数である)、
    10乃至25重量%のペンタエリトリットトリアクリレートモノホスフェート、ジペンタエリトリットペンタアクリレートモノホスフェート、グリセリンジ(メタ)アクリレートモノホスフェート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレートモノホスフェートからなる群より選ばれる少なくとも1個のリン酸エステル基をもつジ−またはポリ(メタ)アクリル酸エステル単量体、
    20乃至35重量%のポリアルキレンオキシドジーおよびポリ(メタ)アクリレート、ウレタンジ−およびポリ(メタ)アクリレート、ビニル−、ビニレン−、ビニリデン−、アクリレート−またはメタクリレート置換スピロオルトエステル、スピロオルトカルボネートまたはビシクロオルトエステルからなる群より選ばれる重合性単量体、および
    50乃至65重量%の充填剤および重合開始剤および安定剤、
    からなる歯科組成物。
  10. 露出表面および該露出表面1cm2当たりかつ37℃で1週間当たりすくなくとも1μgF-のフッ化物遊離性を有する重合体材料を形成するために適用されることを特徴とする請求項9に記載の組成物。
  11. 少なくとも一つのEがカルボキシル基である請求項9に記載の組成物。
  12. Eが無水コハク酸、無水マレイン酸、ジクロロ無水マレイン酸、ジメチル無水マレイン酸、マロン酸無水物、アコニット酸無水物、アジピン酸無水物、3,3−テトラメチレングルタル酸無水物、シクロヘキセン−1,2酸無水物、ナンジン酸無水物、無水フタル酸、トリメリト酸無水物、2−スルホ安息香酸無水物、2−スルホコハク酸無水物、無水フタル酸p−(O−ホスファート)、塩化フタロイル、コハク酸ジメチルエステル、五塩化リン、三塩化リン、オキシ塩化リン、塩化スルフリル、塩化チオニル、ホスファ塩化チオニル(phosphor thionyl chloride)、ホウ酸無水物、および三塩化ホウ素から誘導される請求項9に記載の組成物。
  13. 前記エステル化を、THF、トリエチレングリコールビスメタクリレート、ジエチレングリコールビスメタクリレート、ジオキソランビスメタクリレート、ビニル−、ビニレン−、ビニリデン−、アクリレート−またはメタクリレート−置換スピロオルトエステル、スピロオルトカルボネートまたはビシクロオルトエステル、2,2−ビス〔p−(アクリロイルエトキシ)フェニル〕プロパンからなる群から選ばれる溶媒中で実施する請求項9に記載の組成物。
  14. 更に、モノ−および多官能性(メタ)アクリル酸エステル、ウレタンジ−およびポリ−(メタ)アクリル酸エステル、ビニル−、ビニレン−またはビニリデン−、アクリレート−またはメタクリレート−置換スピロオルトエステル、スピロオルトカルボネートまたはビシクロオルトエステルからなる群から選ばれる重合性単量体を含む請求項9に記載の組成物。
  15. 前記単量体を重合して得られる重合体が、少なくとも2MPaの象牙質への接着力を有する請求項14に記載の組成物。
  16. 前記重合開始剤が、熱開始剤、レドックス開始剤または光開始剤である請求項9に記載の組成物。
  17. 5〜20重量%の次の式M−5の範囲内のエステル化マクロ単量体
    Figure 0004358907
    (ただし、式中、各Eは独立にヒドロキシル基、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、アコニット酸、アジピン酸、3,3−テトラメチレングルタル酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、ナジン酸、フタル酸、トリメリト酸、2−スルホ安息香酸および2−スルホコハク酸からなる群より選ばれる有機酸基、ホウ酸、硫酸またはリン酸であり、Rは
    Figure 0004358907
    (式中、Xは−C(CH32−、−CH2−、−O−、−S−、−CO−、または−SO2−である)であり、R1は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、1乃至12の炭素原子をもつヒドロキシアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R2は2官能性の1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、R3は1乃至12の炭素原子をもつアルキル、2乃至12の炭素原子をもつアルケニル、5乃至12の炭素原子をもつシクロアルキル、6乃至12の炭素原子をもつアリールまたは7乃至12の炭素原子をもつアラルキルであり、nは少なくとも1の整数である)、
    10乃至25重量%のペンタエリトリットトリアクリレートモノホスフェート、ジペンタエリトリットペンタアクリレートモノホスフェート、グリセリンジ(メタ)アクリレートモノホスフェート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレートモノホスフェートからなる群より選ばれる少なくとも1個のリン酸エステル基をもつジ−またはポリ(メタ)アクリル酸エステル単量体、
    20乃至35重量%のポリアルキレンオキシドジーおよびポリ(メタ)アクリレート、ウレタンジ−およびポリ(メタ)アクリレート、ビニル−、ビニレン−、ビニリデン−、アクリレート−またはメタクリレート置換スピロオルトエステル、スピロオルトカルボネートまたはビシクロオルトエステルからなる群より選ばれる重合性単量体、および
    50乃至65重量%の充填剤および重合開始剤および安定剤、
    からなる歯科組成物であって、
    前記歯科組成物が、露出表面および該露出表面1cm2当たりかつ37℃で1週間当たりすくなくとも1μgF-のフッ化物遊離性を有する重合体材料を形成するために適用される、
    ことを特徴とする歯科組成物。
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