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JP4334114B2 - 車両の衝突判定方法及び衝突判定装置 - Google Patents

車両の衝突判定方法及び衝突判定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体に衝撃が作用した際に、乗員の安全を確保するためのエアバッグを展開させるかどうかの判断の基準となる車両の衝突判定方法及び衝突判定装置に関し、特に、衝撃が作用した際に、衝突の形態や乗員の乗車の形態等の種々の条件に基づいてエアバッグを適切に展開させることができ、かつ、ある条件の中速衝突でエアバッグが展開しないように閾値を高く設定した場合であっても、高速正面衝突、高速斜め衝突及び高速オフセット衝突等の衝突等において遅れなくエアバッグを展開させることのできる車両の衝突判定方法及び衝突判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、前方エアバッグなどの乗員拘束システムを動作させるかどうかを判断するための車両の衝突判定装置においては、車室内の中央に設置した加速度計で車両に作用する加速度を計測し、エアバッグを展開するかどうかを独自のアルゴリズムによって判断するようにしている。前記加速度からは車両が衝突の際に失う純粋な速度変化量が計測できる。
【0003】
ところで、前記衝突判定は、衝突初期におけるまだ加速度が十分に発生しない時期での早期判定が要求される。すなわち、エアバッグを展開させる必要のない軽衝突時に十分に加速度が発生している時間域との識別、あるいは短時間にある程度の速度変化量が発生する縁石乗り上げや悪路走行との識別等が要求されている。
【0004】
このような要求に応えるために、例えば、本出願人が先に提案した特開平8−40183号「衝突判定装置」では、車両衝突時に発生する速度変化量から一定時間区間の速度変化量の大小をもって衝突判定したり、さらに該速度変化量をさらに微分した加速度グラジェント量(加速度変化勾配)の大小や、加速度の特定の周波数帯域を抽出して絶対値をとった衝撃力の大小をもって衝突判定したり、衝突時の単純な速度変化量だけでは掴めないような車両のフロント部位の構造物が複雑に壊れて圧縮することで起こる速度変化量推移の変化度合いを捕らえて、エアバッグ等の乗員拘束システムの作動可否を決定する方法が提案されている。
【0005】
また、近年では、乗員の安全確保の向上等のために、適切なエアバッグの展開形態が求められるようになってきている。すなわち、シートベルトを着用しているかどうかなどの乗員の乗車形態や衝突時の速度、衝突の形態などによって、エアバッグを展開するかどうかをより細かく判断したり、展開の速度を変える等、適切に展開させることが求められるようになってきている。
【0006】
しかしながら、従来の車両の衝突判定装置は、エアバッグなどの乗員拘束システムの作動が必要な車両衝突の特徴を、各種物理量の組み合わせがある時間帯で同時に閾値を超えることをもって捕捉しており、しかも各演算量ごとに最初から一定不変の値に固定したものでしかなかった。
このため、衝突に対するエアバッグの展開が画一的で、より乗員の保護に適切な形態でエアバッグを展開させるといった試みがなされるまでには至っていなかった。
本発明は、上記の問題点にかんがみてなされたもので、例えばシートベルトの着用や非着用といった乗員の乗車形態や衝突の形態に応じて、適切なエアバッグの展開形態を選択することができるようにするとともに、判断しなければならない前記乗車態勢や衝突の形態等のファクタが増えても、これらの判断を迅速に行って、高速正面衝突、高速斜め衝突及び高速オフセット衝突といった高速での衝突の際にエアバッグの展開遅れが生じない衝突判定方法及び衝突判定装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両に加わる加速度を検出し、この検出された前記加速度を、複数の演算処理部で同時に演算処理し、衝突形態又は乗員の乗車形態に応じて複数の閾値を準備し、前記複数の閾値の中から所定の閾値を選択し、選択された前記閾値と前記演算処理部の演算結果とを比較し、この比較結果に基づいて前記エアバッグの展開指令を出力する車両の衝突判定方法において、前記閾値が、衝突初期の加速度変動量の中に顕著に現れる高周波数の帯域成分と低周波数の帯域成分とを抽出し、抽出された前記低周波数の帯域成分に基づいて決定された高周波数成分の判定閾値であり、この閾値を前記高周波数の帯域成分と比較し、この比較結果に基づいて前記衝突形態を判断して、前記エアバッグを展開させるようにした方法としている。
【0008】
この方法によれば、例えば、シートベルトを装着しているといった条件の中速衝突ではエアバッグが展開しないように閾値を高く設定したことによって、高速正面衝突、高速斜め衝突及び高速オフセット衝突等の衝突等において衝突判定に時間がかかり、そのためにエアバッグの展開に遅れが生じるおそれがあるような場合に、衝突の初期の加速度変動量の中に顕著に現れる周波数の帯域成分から衝突の際の衝撃を演算によって求め、これによってエアバッグを展開させることで、上記のような不都合を回避することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記演算結果として、前記加速度から求めた加速度グラジェント量及び速度変化量を含み、この演算結果と比較する前記閾値を、シートベルト着用と非着用とで複数準備し、前記加速度グラジェント量及び前記速度変化量が、各々について設定された前記所定の閾値を超えたかを判断し、前記加速度グラジェント量、前記速度変化量及び前記高周波成分の帯域成分が、各々について設定された所定の閾値を超えたときに、前記エアバッグを展開させるようにした方法としてある。
この方法によれば、高速衝突や低速衝突などの衝突の形態やシートベルトを着用しているか否かといった乗員の乗車形態等に応じて、多様なエアバッグの展開を行うことができ、乗員の安全を確保する上で最も適したエアバッグの展開を行うことが可能になる。また、例えば、シートベルトだけで乗員の安全を十分に確保することができるような衝突の場合には、エアバッグの展開を制限することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記所定の閾値に基づいて、前記エアバッグの展開を段階的に行う方法としてある。
この方法によれば、シートベルトを着用しているかどうか及び衝突時の速度が低速か、中速か、高速かによって、エアバッグを展開するかどうか、どのような形態でエアバッグを展開させるかを決定することが可能になる。例えば、シートベルトを着用していれば乗員の安全を十分に確保することができる程度の速度で走行している場合には、エアバッグを展開しないように設定することが可能である。
【0011】
請求項4に記載の発明は、前記加速度グラジェント量から低速、中速及び高速時の衝突判定を行うほかに、予め設定された時間内における前記速度変化量に基づいて前記低速、中速及び高速時の衝突判定をさらに行う方法としてある。
この方法によれば、例えばきわめて短い時間に大きな速度変化が生じた場合に、エアバッグを展開させるように設定することができ、特に高速時におけるエアバッグ展開を保証することができる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、車両に加わる加速度を検出し、この加速度を演算処理して得られる結果を設定された閾値と比較して衝突判定を行い、エアバッグを展開させるかどうかを決定する車両の衝突判定装置において、衝突の際に顕著に現れる高周波数の周波数成分を前記加速度中から抽出する高周波数成分演算部(8)及び低周波数の周波数成分を抽出する低周波数成分演算部(9)と、前記低周波数成分演算部(9)から抽出された周波数成分に基づいて予め決定された複数の閾値の中から所定の閾値を選択する閾値選択部(22)と、この閾値選択部(22)によって選択された閾値と前記高周波数成分演算部(8)によって抽出された高周波数成分とを比較する比較部(21)と、この比較部(21)の比較結果に基づいてエアバッグを展開させるかどうかを判断する判断部(26)とを有した構成としてある。
この構成によれば、例えば、シートベルトを装着しているといった条件の中速衝突ではエアバッグが展開しないように閾値を高く設定したような場合においても、衝突のきわめて初期に衝突判定を行うことができるようになるので、閾値が高いことによる判断遅れを回避し、高速正面衝突、高速斜め衝突及び高速オフセット衝突等おいても時間遅れなくエアバッグを展開させることが可能になる。
【0013】
請求項6に記載の発明のように、前記加速度から加速度勾配量を演算する加速度グラジェント量演算部(5)と、予め設定された時間内における速度の変化量を同時に演算する一つ又は複数の速度変化量演算部(6,7)と、前記加速度グラジェント量演算部(5)によって演算された加速度グラジェント量が入力され、シートベルトを着用しているか否かによって異なる閾値が設定されるとともに、この閾値と前記加速度グラジェント量とを比較する第1比較部(12,13)と、前記速度変化量演算部(6,7)によって演算された速度変化量が入力され、シートベルトを着用しているか否かによって異なる閾値が設定されるとともに、この閾値と前記速度変化量とを比較する第2比較部(14,15)と、前記第1比較部(12,13)の比較結果と前記第2比較部(14,15)の比較結果を入力する第1判断部(18,19)と、この第1判断部(18,19)からの出力と前記判断部(26)からの出力に基づいて、エアバッグを展開させるか否かを判断する第2判断部(31,32)とを有した構成とすることも可能である。
【0014】
請求項7に記載の発明のように、前記エアバッグを複数段に展開可能にし、前記第1比較部(12,13)の比較結果と前記第2比較部(14,15)の比較結果との組み合わせによって、前記エアバッグの展開の形態を決定するように構成することも可能である。
この構成によれば、衝突の形態や乗員の乗車形態等の条件に応じて、エアバッグの展開形態を種々に変更することが可能になり、これら条件に応じた適切なエアバッグの展開を行うことが可能になる。
【0015】
ここで、判断部(26)はいろいろな構成とすることができる。
請求項8では、前記判断部(26)が、前記比較部(21)からの比較結果と、前記第2比較部(14,15)からの比較結果に基づいて所定の出力を行う選択部(20)からの出力によって判断する構成としてある。
また、請求項9では、前記判断部(26)が、前記比較部(21)からの比較結果と、加速度グラジェント量演算部(10)で演算された加速度グラジェント量が入力され、乗員がシートベルトを装着しているかどうかの状態で変化する閾値を有する第3比較部(27)によって比較された結果に基づいて判断する構成としてある。
さらに、請求項10では、前記判断部(26)が、前記比較部(21)からの比較結果と、前記第2比較部(14,15)からの比較結果に基づいて所定の出力を行う選択部(20)からの出力と、加速度グラジェント量演算部(10)で演算された加速度グラジェント量が入力され、乗員がシートベルトを装着しているかどうかの状態で変化する閾値を有する前記第3比較部(27)によって比較された結果に基づいて判断する構成としてある。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図1ないし図9を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明の車両の衝突判定装置の一実施形態にかかるブロック図で、図2(a)は図1のブロック図に連続するブロック図、図2(b)は図2(a)の閾値選択部の詳細図である。図1のブロック図と図2(a)のブロック図とは、それぞれ、接続部X1〜X5で連続する。
図3は図1の車両判定装置が識別する衝突モードの判定表例,図4は加速度変動量の検知を、二変数特徴空間による識別分布例によって示す図、図5〜図10は加速度変動量の時間軸に対する分布を示すグラフで、それぞれ高速正面衝突(56km/h),高速斜め衝突(48km/h,30°),中速正面衝突Hi(32km/h),中速正面衝突Lo(24km/h),低速正面衝突(14km/h),悪路走行の場合を示している。
【0017】
図1及び図2に示すように、車両の衝突判定装置1は、加速度信号を検出する加速度センサ2と、この加速度センサ2から出力された加速度信号をアンチエリアシング用のローパスフィルタ3を介して受け取り、A/D変換を行うAD変換器4と、このAD変換器4で離散値加速度データG(k)に変換された前記加速度信号を処理するディジタル信号処理部1aと、ディジタル信号処理部1aの判定結果に基づいて、多段インフレータのスクイブの1段目を点火するか、1段目と2段目の両方を点火するかを決める出力部1bとを有している。
この実施形態では、前記多段インフレータにより、二段階にエアバッグを展開することができるようになっている。
【0018】
加速度センサ2としては、ピエゾ抵抗式の半導体加速度センサや容量式半導体加速度センサあるいは圧電素子を用いた加速度センサなど任意方式のセンサを用いることができる。
ローパスフィルタ3は、AD変換器4による折り返し歪みの影響を排除するためのもので、加速度センサ2と別体に設けてもよいし、加速度センサ2に内蔵させてもよい。
【0019】
ディジタル信号処理部1aに取り込まれた加速度データG(k)は、ディジタル信号処理部1aに設けられた後述する複数(この実施形態では3つ)のブロック1,2,3の各演算処理ブロックに送られ、各ブロック1,2,3で衝突の形態が識別される。ディジタル信号処理部1aは、各ブロック1,2,3から出力された識別結果から衝突の判定を行い、この衝突判定に基づいて出力部1bの論理和回路31,32が、どのような形態でエアバッグを展開させるかを決定する。
【0020】
ディジタル信号処理部1aによって行われる衝突判定と、エアバッグ展開の形態を、図3の表に示す。
例えば、衝突判定が、時速14km以下の「低速正面衝突」や「悪路走行」である場合には、シートベルトをしているかどうかに関わらず、エアバッグは展開させない。「中速正面衝突Lo」の場合には、シートベルトを装着していればエアバッグは展開させないが、シートベルトを装着していない場合は、多段インフレータの一段目のみを動作させてエアバッグを展開させる。
「高速オフセット衝突」、「高速斜め衝突」及び「高速正面衝突」では、乗員がシートベルトをしているかどうかに関わらず、エアバッグを2段階で展開させる。
【0021】
次に、各ブロック1,2,3の構成及び各ブロック1,2,3がどのようにして衝突判定を行うかについて説明する。
[ブロック1]
ブロック1は、加速度グラジェント(勾配)量GR1(k)を演算する第1加速度グラジェント量演算部である加速度グラジェント量演算部a5と、中区間における速度の変化量を求める中区間速度変化量演算部6と、長区間における速度の変化量を求める長区間速度変化量演算部7と、加速度グラジェント量演算器a5から出力された信号が入力され、乗員がシートベルトを装着しているかの状態信号で変化する閾値を有する比較部12及び13と、中区間速度変化量演算部6から出力された信号が入力され、乗員がシートベルトを装着しているかの状態信号で変化する閾値を有する比較部14と、長区間速度変化量演算部7から出力された信号が入力され、乗員がシートベルトを装着しているかの状態信号で変化する閾値を有する比較部15と、比較部12,13からの出力を一定時間保持するワンショットタイマー16,17と、ワンショットタイマー16,17から出力された信号が入力される論理積回路18,19と、比較部14及び15から出力された信号が入力される論理和回路20とから概略構成される。
なお、中区間速度変化量演算部6、長区間速度変化量演算部7、比較部14.15及び論理和回路20は、次に説明するブロック2と共通である。
【0022】
[加速度グラジェント量演算部a5]
加速度グラジェント量演算部a5では、加速度グラジェント量GR1(k)が演算される。加速度グラジェント量演算部a5は、移動平均器5aと微分器5bとを有していて、加速度データG(k)を移動平均器5aでスムージングした後、微分器5bで処理して加速度グラジェント量GR1(k)を求めている。この加速度グラジェント量GR1(k)に基づいて衝突判定が行われる。
このようにして求められた加速度グラジェント量GR1(k)は、出力部1bの1段目の論理和回路31に対応して設けられた比較部12及び2段目の論理和回路32に対応して設けられた比較部13に送られる。
【0023】
比較部12の閾値は、乗員がシートベルトを着用していない時のLow閾値と、着用している時のMid閾値の間で変化する。また、比較部13の閾値は、乗員がシートベルトを着用していない時のMid閾値と、着用している時のHigh閾値との間で変化する。そして、比較部12,13で、Low,Mid及びHighの3段階の閾値と加速度グラジェント量GR1(k)の演算結果とを比較し、その結果をそれぞれワンショットタイマー16,17に入力し、一定時間保持した出力が、出力部1bの論理和回路31,32に出力する信号を選択する論理積回路18及び第2選択部である論理積回路19に入力される。
【0024】
ここで、前記3段階の閾値の基準は、Lowが低速正面衝突(例えば14km/h)を非判定(OFF)にする閾値、Midが中速正面衝突Lo(例えば24km/h)を非判定(OFF)にする閾値、Highが中速正面衝突Hi(例えば32km/h)を非判定(OFF)にする閾値となるようにする。
なお、加速度グラジェント量演算部a5の移動平均器5aは、一定区間の積分を行う積分器としてもよい。また、微分器5bは、例えばシンプソンの微分式を用いるのが好ましいが、単純な前,後方差分はもちろん任意の微分系アルゴリズムで代用することもできる。
【0025】
[中区間速度変化量演算部6]
中区間速度変化量演算部6で演算される中区間速度変化量MV(k)は、加速度データG(k)を区間積分器1で一定時間区間、例えば16msの区間で逐次加算して得られ、比較部14に送られる。
比較部14の閾値は、この実施形態では固定値であり、高速正面衝突を短時間(例えば15〜20ms位)で判定でき且つ悪路走行などを判定(ON)しない閾値を設定する。
【0026】
[長区間速度変化量演算部7]
長区間速度変化量演算部7で演算される長区間速度変化量LV(k)は、加速度データG(k)を区間積分器2で一定時間区間、例えば44msの区間で逐次加算して得られ、比較部15に送られる。
比較部15の閾値は、この実施形態では可変値であり、乗員のシートベルト非着用時にはLow閾値で、着用時にはHigh閾値となるようにする。
ここで、この2段階の閾値は、高速斜め衝突と高速オフセット衝突を判定(最終判定時間、例えば30〜40ms位)でき且つ悪路走行などを判定(ON)しない閾値を設定する。このように、閾値を2段階にするのは、前記最終判定時間が、一般的には、シートベルト非着用時の方が着用時よりも速くなるからである。
【0027】
なお、展開の状況に対する衝突速度及び形態との関係は、乗員のシートベルト着用状態によっても変化する。この場合は、ディジタル信号処理1aにシートベルト着用/非着用信号を取り込み、判定する閾値を変更する。上記閾値及び以下に説明する閾値の設定は、ディジタル信号処理部1aのマイクロコンピュータによってソフトウェア的に行うことができる。したがって、閾値の種類及び値はこの明細書中に説明されているものに限らず、適宜に設定を変更することが可能である。
【0028】
[論理和回路20]
比較部14,15の出力は、これらの出力結果に基づいて所定の出力を行う第1選択部としての論理和回路20に入力される。論理和回路20の出力は、中区間速度変化量演算部6又は長区間速度変化量演算部7の出力結果のいずれか一方が、各比較部14,15の何れかの閾値を越えたときに、アクティブとなる。論理和回路20の出力は、論理積回路18,19の各々に入力される。
【0029】
[論理積回路18,19]
論理積回路18は、ワンショットタイマ−16の出力と論理和回路20の出力がともにアクティブになったときにアクティブになり、論理積回路19は、ワンショットタイマ−17の出力と論理和回路20の出力がともにアクティブになったときにアクティブになる。
論理積回路18,19のいずれか一方がアクティブになると、これに対応する論理和回路31又は論理和回路32が独立してアクティブ(点火)となる。
【0030】
[論理和回路31及び論理和回路32]
論理和回路31及び論理和回路32の出力信号は、既に説明したように、各々、多段インフレータのスクイブの1段目と2段目の点火信号に対応している。このように、エアバッグを多段インフレータにより段階的に展開させることで、例えば、高速衝突のような激しい衝突では、1段目と2段目を点火し、ハードなエアバッグ展開を制御することができる。また、逆に、中速衝突のようなゆるやかな衝突では、1段目のみを点火し、ソフトなエアバッグ展開を制御することができる。
【0031】
[ブロック2]
上記したように、ブロック1では、加速度グラジェント量と速度変化量の両方が所定の閾値を越えたときに、点火するかどうかの判定を行っていて、高,中,低速の正面衝突の識別に有効である。
【0032】
しかしながら、高速斜め衝突や高速オフセット衝突では、シートベルト非着用時の低い閾値(低速正面衝突14km/hがOFFの設定)では判定できるが、シートベルト着用時の高い閾値(中速正面衝突Lo24km/hがOFFの設定)だと判定時間が大幅に遅れてしまうので、次のブロック2で判定時間を改善している。すなわち、ブロック2では、加速度グラジェント量と速度変化量に加え、加速度変動量の3つが閾値を越えた時に衝突判定をするように構成されていて、衝突初期に車両の局部的潰れにより生じる加速度変動から、高速斜め衝突と高速オフセット衝突を判定遅れなく識別するようにしている。
【0033】
ブロック2は、第2加速度グラジェント量演算部である加速度グラジェント量演算部b10と、この加速度グラジェント量演算部b10で演算された加速度グラジェント量が入力され、乗員がシートベルトを装着しているかどうかの状態で変化する閾値を有する比較部27と、この比較部27の出力を一定時間保持するワンショットタイマー28と、加速度変動量演算部33と、この加速度変動量演算部33の出力を一定時間保持するワンショットタイマー25と、ワンショットタイマー25,28の出力及びブロック1とで共有している論理和回路20からの出力の3つの出力が入力される論理積回路26で構成される。
【0034】
[加速度変動量演算部33]
加速度変動量演算部33は、加速度データG(k)の高周波数成分HFを演算する高周波数成分演算部8と、加速度データG(k)の低周波数成分LFを演算する低周波数成分演算部9と、低周波数成分LFの値により高周波数成分HFの判定閾値を設ける判断領域とを有している。
【0035】
図5〜図10に加速度変動量の時間軸に対する分布をグラフで示す。図5は高速正面衝突(56km/h)の場合を,図6は高速斜め衝突(48km/h,30°)の場合を,図7は中速正面衝突Hi(32km/h)の場合を,図8は中速正面衝突Lo(24km/h)の場合を,図9は低速正面衝突(14km/h)の場合を,図10は悪路走行の場合を示している。
これらグラフから、各衝突形態によって、加速度変動量の中の高周波数成分HFと低周波数成分LFの分布が異なることがわかる。そこで、加速度変動量の中から高周波数成分HFと低周波成分LFを抽出し、これらの分布形態を調べることで、衝突のきわめて初期に、衝突の形態を判断することができるようになる。
【0036】
[高周波数成分演算部8]
高周波数成分演算部8は、加速度データG(k)の高周波数成分を抽出するハイパスフィルタ8aと、このハイパスフィルタ8aの出力を絶対値演算する絶対値回路(abs)8bと、この絶対値回路8bの出力を一定時間の区間累積する区間積分器3から概略構成される。
ここで、例えばハイパスフィルタ8aのカットオフ周波数は100Hzなどが選ばれるが、DC付近の低周波数を含まない領域で車両の特性に合わせ柔軟に設定できるものである。また、ハイパスフィルタ8aとしては、例えば前方もしくは後方差分などの各種微分系演算アルゴリズムでも代用できる。絶対値回路(abs)8bは、前記ハイパスフィルタ8a後の出力を次の区間積分器8cで一定時間幅の含有量として取り込むためである。
【0037】
[低周波数成分演算部9]
低周波数成分演算部9は、加速度データG(k)の低周波数成分を抽出するローパスフィルタ9aと、このローパスフィルタ9aの出力を絶対値演算する絶対値回路(abs)9bと、前記絶対値回路9bの出力を一定時間区間累積する区間積分器9cから概略構成される。
ここで、例えばローパスフィルタ9aのカットオフ周波数は50Hzなどが選ばれるが、DC付近を含む領域で車両の特性に合わせて柔軟に設定できるものである。
【0038】
次の絶対値回路(abs)9bを使用しない場合は、他の区間積分同様、判定したい減速方向の低周波数成分にのみ着目することができる。また、単純に区間積分器9cのみで低周波数成分を抽出しても良く、この場合は減速方向の速度変化量となる。
【0039】
判断領域は、例えば以下のような手順で設定される。
まず、低周波数成分LFを、閾値を選択するための閾値選択部22に入力する。閾値選択部22では、条件分岐部22aで低周波数成分LFを分析し、低周波数成分LFが予め設定された閾値ThLFより小さいか大きいかを判断する。低周波数成分LFが閾値ThLFより小さい、すなわちLF<ThLFであると判断したときは、高周波数成分HFを判定する閾値としてThHF1を選択する。
【0040】
低周波数成分LFが閾値ThLFより大きいとき、すなわち、LF≧ThLFのときは、α・LF+ThHF2を選択する。閾値ThLF、ThHF1、ThHF2は、実車の衝突実験によるデータ(波形)で設定される。ここで、αは定数で、閾値直線の傾きを示す。符号Sで区分けされた領域が判断領域である。
上記手順によって選択された閾値は、比較部21に取り込まれ、高周波数成分HFを判定する閾値となる。
なお、判断領域の設定は上記手順に限られるものでなく、例えば、低周波数成分LFの大きさごとに段階的に閾値ThLFを変化させて形成される階段状の領域によって判断領域を形成するようにしてもよい。
【0041】
図4は、前記ロジックを2変数特徴空間で示した図である。高速正面衝突と高速斜め衝突及び高速オフセット衝突の演算値は、判定領域(ON領域)に分布するが、中速正面衝突Hi,中速正面衝突Lo,低速正面衝突では判定領域には分布しない(OFF領域にとどまる)。
図5〜図10のグラフに示すように、ワンショットタイマー25は、高速正面衝突と高速斜め衝突のみで出力されており、高速正面衝突と高速斜め衝突のみを判定する(ONする)ことがわかる。従って、ブロック2での識別性能は、中速正面衝突Hi以下の正面衝突に影響されることなく閾値を設定することができ、斜め衝突やオフセット衝突の判定に合わせた設定が可能となる。
【0042】
加速度グラジェント量演算部b10で演算される加速度グラジェント量GR2(k)は、加速度データG(k)を移動平均器10aでスムージングした後で微分器10bで処理され、比較部27に送られる。この比較部27の閾値は、乗員のシートベルト非着用時のLow閾値と、着用時のHigh閾値との間で可変である。ここで、前記2段階の閾値の基準は、高速斜め衝突と高速オフセット衝突の最終判定時間内に判定(ON)し、低速正面衝突が非判定(OFF)できる値に設定されるが、前記最終判定時間は一般的にシートベルト非着用時の方が着用時よりも速くなるので、Low閾値とHigh閾値の2段階とするものである。比較部27の出力は、ワンショットタイマー28に入力され、一定時間保持した出力が前記論理積回路26に入力される。
【0043】
また、移動平均器5aは一定区間の積分でも代用できるし、微分器5bは、例えばシンプソンの微分定理を用いるのが好ましい。微分器5bは、単純な前,後方差分はもちろん任意の微分系アルゴリズムを代用することもできる。
前記論理積回路26の出力は、該論理和回路31,32にそれぞれ接続され、前記論理積回路26の出力がアクティブになったときにそれぞれ1段目31と2段目32がアクティブ(点火)となる。
【0044】
[ブロック3]
この実施形態では、ブロック1の衝突判定を補完して識別性能を向上させるために、ブロック3を設けている。このブロック3は、短区間の速度変化量が閾値を越えた時に衝突判定を行い、ブロック1と同様に高,中,低速の正面衝突の識別を行うものである。
ブロック3は、第2速度変化量演算部である短区間速度変化量演算部11と、乗員がシートベルトを装着しているかどうかの状態信号によって変化する閾値を有する比較部29,30から概略構成される。短区間速度変化量演算部11で演算される短区間速度変化量SV(k)は、加速度データG(k)を区間積分器5で一定時間の区間、例えば10msの区間で逐次加算される。比較部29の閾値は、乗員のシートベルト非着用時にはLow閾値とし、着用時にはMid閾値となるよう変化する。比較部30の閾値は、乗員のシートベルト非着用時にはMid閾値とし、着用時にはHigh閾値となるよう変化する。
【0045】
このように、3段階の閾値にて前記短区間速度変化量演算部11の演算結果を1段目と2段目に割り振り判定している。ここで、前記3段階の閾値の基準は、悪路走行などが判定しない閾値で且つ、Lowが低速正面衝突(例えば14km/h)を非判定(OFF)にする閾値、Midが中速正面衝突Lo(例えば24km/h)を非判定(OFF)にする閾値、Highが中速正面衝突Hi(例えば32km/h)を非判定(OFF)にする閾値となるようにする。比較部29,30の出力は、次の論理和回路31,32にそれぞれ入力される。
【0046】
本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態により何ら限定されるものではない。
例えば、上記の実施形態では、説明の便宜のために、共通の出力部から、運転席又は助手席のエアバッグスクイブの1段目と2段目の点火信号が出力されるようにしているが、例えば、運転席と助手席の両方のエアバッグの各々について、独立してシートベルト着用/非着用の信号を受信して制御するように構成してもよい。この場合は、各演算部は共有とし、各演算部より後の比較部等及びエアバッグを展開させるための出力部を各エアバッグ毎に設けるとよい。
また、上記の実施形態では、速度変化量演算部は、短区間、中区間及び長区間の3つの時間間隔における速度変化量を演算するものとして説明したが、このほかに更に細かい区間で速度変化量を演算するように構成してもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、衝突形態や乗員の乗車形態等の条件に応じて、最適なエアバッグの展開を行うことができる。また、シートベルトの着用のみで乗員の安全を十分に確保できるような軽衝突の場合には、エアバッグを展開しないようにすることができる。
さらに、エアバッグの展開形態を複数段にすることで、例えば、激しい衝突の際にはエアバッグをハードに展開させ、比較的緩やかな衝突の際にはソフトな展開をさせることができるようになる。
これらにより、乗員の安全性を向上させることができるとともに、エアバッグ展開に伴う修理コスト低減を図ることができる。また、上記したような多数の条件に基づいて衝突判定を行ったり、高い閾値を設定した際にも、高速正面衝突、高速斜め衝突及び高速オフセット衝突等の判定を短時間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両の衝突判定装置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1のブロック図に連続する車両の衝突判定装置のブロック図である。
【図3】図1及び図2の車両判定装置が識別する衝突モードの判定例を示す表である。
【図4】加速度変動量の検知を、2変数特徴空間による識別分布例で示したグラフである。
【図5】加速度変動量の時間軸に対する分布を示すグラフで、高速正面衝突(56km/h)の場合を示している。
【図6】加速度変動量の時間軸に対する分布を示すグラフで、高速斜め衝突(48km/h,30°)の場合を示している。
【図7】加速度変動量の時間軸に対する分布を示すグラフで、中速正面衝突Hi(32km/h)の場合を示している。
【図8】加速度変動量の時間軸に対する分布を示すグラフで、中速正面衝突Lo(24km/h)の場合を示している。
【図9】加速度変動量の時間軸に対する分布を示すグラフで、低速正面衝突(14km/h)の場合を示している。
【図10】加速度変動量の時間軸に対する分布を示すグラフで、悪路走行の場合を示している。
【符号の説明】
1a ディジタル信号処理部
1b 出力部
2 加速度センサ
5 第1加速度グラジェント量演算部
6 中区間速度変化量演算部(第1速度変化量演算部)
7 長区間速度変化量演算部(第1速度変化量演算部)
8 高周波数成分演算部
9 低周波数成分演算部
10 第2加速度グラジェント量演算部
11 短区間速度変化量演算部(第2速度変化量演算部)
12,13 比較部(第1比較部)
14,15 比較部(第2比較部)
21 比較部(第3比較部)
29,30 比較部(第4比較部)
18,19 論理和回路(第1判断部)
26 論理和回路(第2判断部)
31,32 論理和回路

Claims (10)

  1. 車両に加わる加速度を検出し、この検出された前記加速度を、複数の演算処理部で同時に演算処理し、衝突形態又は乗員の乗車形態に応じて複数の閾値を準備し、前記複数の閾値の中から所定の閾値を選択し、選択された前記閾値と前記演算処理部の演算結果とを比較し、この比較結果に基づいて前記エアバッグの展開指令を出力する車両の衝突判定方法において、
    前記閾値が、衝突初期の加速度変動量の中に顕著に現れる高周波数の帯域成分と低周波数の帯域成分とを抽出し、抽出された前記低周波数の帯域成分に基づいて決定された高周波数成分の判定閾値であり、
    この閾値を前記高周波数の帯域成分と比較し、この比較結果に基づいて前記衝突形態を判断して、前記エアバッグを展開させるようにしたことを特徴とする車両の衝突判定方法。
  2. 前記演算結果として、前記加速度から求めた加速度グラジェント量及び速度変化量を含み、この演算結果と比較する前記閾値を、シートベルト着用と非着用とで複数準備し、前記加速度グラジェント量及び前記速度変化量が、各々について設定された前記所定の閾値を超えたかを判断し、
    前記加速度グラジェント量、前記速度変化量及び前記高周波成分の帯域成分が、各々について設定された所定の閾値を超えたときに、前記エアバッグを展開させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の車両の衝突判定方法。
  3. 前記所定の閾値に基づいて、前記エアバッグの展開を段階的に行うことを特徴とする請求項1又は2記載の車両の衝突判定方法。
  4. 前記加速度グラジェント量から低速、中速及び高速時の衝突判定を行うほかに、予め設定された時間内における前記速度変化量に基づいて前記低速、中速及び高速時の衝突判定をさらに行うことを特徴とする請求項2又は3記載の車両の衝突判定方法。
  5. 車両に加わる加速度を検出し、この加速度を演算処理して得られる結果を設定された閾値と比較して衝突判定を行い、エアバッグを展開させるかどうかを決定する車両の衝突判定装置において、
    衝突の際に顕著に現れる高周波数の周波数成分を前記加速度中から抽出する高周波数成分演算部(8)及び低周波数の周波数成分を抽出する低周波数成分演算部(9)と、
    前記低周波数成分演算部(9)から抽出された周波数成分に基づいて予め決定された複数の閾値の中から所定の閾値を選択する閾値選択部(22)と、
    この閾値選択部(22)によって選択された閾値と前記高周波数成分演算部(8)によって抽出された高周波数成分とを比較する比較部(21)と、
    この比較部(21)の比較結果に基づいてエアバッグを展開させるかどうかを判断する判断部(26)とを有したことを特徴とする車両の衝突判定装置。
  6. 前記加速度から加速度勾配量を演算する加速度グラジェント量演算部(5)と、
    予め設定された時間内における速度の変化量を同時に演算する一つ又は複数の速度変化量演算部(6,7)と、
    前記加速度グラジェント量演算部(5)によって演算された加速度グラジェント量が入力され、シートベルトを着用しているか否かによって異なる閾値が設定されるとともに、この閾値と前記加速度グラジェント量とを比較する第1比較部(12,13)と、
    前記速度変化量演算部(6,7)によって演算された速度変化量が入力され、シートベルトを着用しているか否かによって異なる閾値が設定されるとともに、この閾値と前記速度変化量とを比較する第2比較部(14,15)と、前記第1比較部(12,13)の比較結果と前記第2比較部(14,15)の比較結果を入力する第1判断部(18,19)と、
    この第1判断部(18,19)からの出力と前記判断部(26)からの出力に基づいて、エアバッグを展開させるか否かを判断する第2判断部(31,32)とを有したことを特徴とする請求項5記載の車両の衝突判定装置。
  7. 前記エアバッグを複数段に展開可能にし、前記第1比較部(12,13)の比較結果と前記第2比較部(14,15)の比較結果との組み合わせによって、前記エアバッグの展開の形態を決定するようにしたことを特徴とする請求項6記載の車両の衝突判定装置。
  8. 前記判断部(26)が、前記比較部(21)からの比較結果と、前記第2比較部(14,15)からの比較結果に基づいて所定の出力を行う選択部(20)からの出力によって判断することを特徴とした請求項6又は7記載の車両の衝突判定装置。
  9. 前記判断部(26)が、前記比較部(21)からの比較結果と、加速度グラジェント量演算部(10)で演算された加速度グラジェント量が入力され、乗員がシートベルトを装着しているかどうかの状態で変化する閾値を有する第3比較部(27)によって比較された結果に基づいて判断することを特徴とした請求項6又は7記載の車両の衝突判定装置。
  10. 前記判断部(26)が、前記比較部(21)からの比較結果と、前記第2比較部(14,15)からの比較結果に基づいて所定の出力を行う選択部(20)からの出力と、加速度グラジェント量演算部(10)で演算された加速度グラジェント量が入力され、乗員がシートベルトを装着しているかどうかの状態で変化する閾値を有する前記第3比較部(27)によって比較された結果に基づいて判断することを特徴とした請求項6又は7記載の車両の衝突判定装置。
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