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JP4461239B2 - デシカントネットワークシステム - Google Patents

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JP4461239B2
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Description

本発明は、工場やゴミ焼却場の排熱、或いは車などの移動体で発生する熱を利用してデシカントを再生し、再生したデシカントを家庭、ビル等の定置型の空調装置、或いは車両用空調装置で用い、更には単体で除湿器として用い、或いは乾燥デシカントの吸湿時の発熱を利用した加熱装置として用いることにより、利用の困難であった排熱を空調用エネルギーに有効利用することができるようにしたデシカントネットワークシステムに関する。
従来のデシカント空調装置は例えば図8に示すような装置が用いられていた。即ち処理行程と再生行程が対面通行の形で行われ、デシカント(乾燥剤)を塗布した除湿ローター101と顕熱交換ローター102が直列に配置されており、処理側に導入した環境空気の除湿と熱交換を逐次的に行う。顕熱交換ローター102の後流に水スプレー103を配置し、中温・低湿の空気に水を噴霧することで水の気化熱が奪われ、空気は低温・高湿となる。
一方、再生行程では、室内の中温・高湿の環境空気を取り込み、蒸発式冷却器104により低温・高湿の空気とし、顕熱交換ローター102に送り込まれる。処理側で高温となった顕熱交換ローター102は、この中温・高湿空気によって冷却される。また、顕熱交換ローター102より熱が与えられ、温度が高くなった空気はさらに加熱ヒータ105により加熱される。なお、この加熱ヒータ105の熱源としては種々のものを用いることができる。この高温空気によって除湿ローター101を加熱し、除湿剤上の水分を蒸発させ、除湿剤を再生する。
上記のようなデシカント空調システムにおいて、二つのローターはハニカム状になっており、空気との接触が良好に行われるようになっている。これらが低速で回転することによって、処理工程と再生行程を同時に行うことができ、パッケージ化に成功し、商業化されている。なお、このようなデシカント空調装置は例えば下記特許文献1、非特許文献1等に記載されている。
特開2003−35434号公報 化学工学会第36回秋季大会C2A04、化学工学論文集第3号(2004)
上記のような従来の装置においては、ローターにデシカント(吸着剤)を保持するため、除湿と再生を同時に行わなくてはならなかった。そのため、除湿容量も限界があり、熱供給と除湿需要がマッチしないと小型化できなかった。
また、排熱を利用してデシカントを再生することも提案されているが、所定量以上の排熱を安定して得ることができる一定品質の未利用排熱源が少なく、コジェネレーションシステムなどに利用する程度に限定されており、有効な排熱利用が促進できない、という問題があった。
更に、排熱を利用してデシカントを再生する際には、排熱が得られる箇所とデシカントを利用する箇所とが離れている場合が多く、特に一般家庭の近所には安定して排熱を得る施設は存在しない。また、上記のようにして得られた排熱利用によって再生したデシカントを、一般家庭を含めた各種施設で利用するシステムができておらず、その面からも排熱を有効利用するシステムの開発が望まれている。
一方、自動車などの移動体では燃料の持つ化学エネルギーの20%前後が仕事に有効利用されるだけで、残りの30%程度はエンジン冷却水系統から、更に残りのうちの30%程度が排気ガス系統から大気中に捨てられており、飛躍的な省エネルギーを図ることは非常に困難であった。そのため、自動車の排熱の有効利用は極めて重要であるにもかかわらず、例えばその排熱によって発電し、車内電力として使用する等、その車両内のエネルギー源として用いるほか無く、社会全体で自動車等の移動体の排熱を有効利用するシステムの開発も望まれている。
したがって本発明は、排熱を利用してデシカントを再生するデシカント再生装置と、再生したデシカントを利用するデシカント利用装置の設置箇所が離れていても、容易に再生したデシカントをデシカント利用装置に移送し、デシカント利用装置での利用によって吸着能力が低下したデシカントを同様に再生装置に移送することができるシステムを提供し、更に、自動車等の移動体の排熱を、地域ネットワークによる連携機能を使ってデシカント利用装置に有効利用することを目的としている。
本発明によるデシカントネットワークシステムは、上記課題を解決するため、複数の施設に設置してあるデシカント利用装置と、前記デシカント利用装置の設置位置とは離れた箇所に存在するデシカント再生装置とからなり、前記デシカント利用装置で水分或いは各種物質を吸着したデシカントを、移動体により回収して前記デシカント再生装置で再生し、再生したデシカントを前記移動体によりデシカント利用装置に移送するデシカントネットワークシステムにおいて、前記デシカントはカセット状であり、前記デシカント再生装置で再生したカセット状デシカントを、前記移動体の移動によって前記デシカント利用装置のカセット装着部に移送するものであって、前記カセットは内部に粒状のデシカントを収納した多孔性の内容器と、前記内容器を収容し、複数の穴を備えた外容器と、前記外容器の穴を塞ぐシャッターとを有する外容器を備えたことを特徴とする。
本発明によるデシカントネットワークシステムは、前記デシカントネットワークシステムにおいて、前記カセットは内部に粒状のデシカントを収納した多孔性の内容器と、前記内容器を収容し、複数の穴を備えた外容器と、前記外容器の穴を塞ぐシャッターとを有する外容器を備え、前記カセットを前記デシカント利用装置のカセット装着部に装着するとき、当該装着操作により先に装着されていたカセットを押し出すように構成したことを特徴とする。
本発明によるデシカントネットワークシステムは、前記デシカントネットワークシステムにおいて、前記デシカント利用装置は車両に設置されたものであり、かつ、前記移動体はデシカント再生装置を搭載するものであって、デシカントを再生しつつ前記移動体は前記車両の駐車施設を巡回することを特徴とする。
本発明によるデシカントネットワークシステムは上記のように構成したので、排熱を利用してデシカントを再生するデシカント再生装置と、再生したデシカントを空調装置や除湿器或いはデシカントが吸湿するときの熱を利用する加熱装置等のデシカント利用装置の設置箇所が離れていても、容易に再生したデシカントをそれらのデシカント利用装置に移送し、デシカント利用装置で吸着能力が低下したデシカントを同様に再生装置に移送することができる。また、自動車等の移動体の排熱を、地域ネットワークによる連携機能を使ってデシカント利用装置に有効利用することができる。
本発明は、排熱を利用してデシカントを再生するデシカント再生装置と、再生したデシカントを利用するデシカント利用装置の設置箇所が離れていても、容易に再生したデシカントをデシカント利用装置に移送し、デシカント利用装置で吸着能力が低下したデシカントを同様に再生装置に移送することができるようにするため、複数の施設に設置してあるデシカント利用装置と、前記デシカント利用装置の設置位置とは離れた箇所に存在するデシカント再生装置とからなり、前記デシカント利用装置で水分或いは各種物質を吸着したデシカントを、移動体により回収して前記デシカント再生装置で再生し、再生したデシカントを前記移動体によりデシカント利用装置に移送するシステムとした。
図1は、本発明によるデシカントネットワークシステムが適用されるデシカントを使用する空調装置、除湿器、或いはデシカントの吸湿時の発熱作用を利用する加熱装置等のデシカント利用装置と、そのデシカントを再生するデシカント再生装置、及び前記のようなデシカント利用装置と再生装置間においてデシカントを輸送し、或いはデシカントを再生する機能を備えた移動体の関係を示す図である。
図1に示すように本発明によるデシカントネットワークシステムにおいては、地域に広範囲に用いられているデシカントを使用した空調装置として、オフィス11、学校、病院、役所等の公共機関12、スーパー、コンビニ等の商業施設13、一般家庭14を例示しており、その他デシカントを押入、室内、浴室等の除湿を行うための除湿器として利用する施設としての一般家庭14、更にはデシカントの吸湿時の発熱作用を利用する加熱装置を利用した融雪槽10等の種々の施設に適用される。
このような種々の施設で使用されるデシカントを利用するデシカント利用装置は、例えば図中空調装置15として示すように使用され、デシカント16の使用によって室内の水分、及び有害物質を吸着し、特に水分の吸着によって冷房や暖房負荷が減少し、空調装置の作動効率が向上する。その他一般家庭14で用いる除湿器は、押入、低温壁面の結露部分、浴室等に設置して専ら除湿を行うために用いる。
更に、乾燥したデシカントに強制的に水分を吸着させることにより温度上昇させてこれを加熱装置として用いる。その際にはデシカント粒子内に水分を含んだ空気を導入し、流動層状態でデシカントに水分を吸着させ、その際に発生する熱を利用してその流動層内に配置されている給水管内の水を加熱し、温水を発生するように構成することも可能である。
また、そのデシカント利用加熱装置を前記のような融雪槽10に適用する際には、加熱用温水ボイラーで発生した温水を融雪槽の加熱配管に導いて融雪を行い、その加熱配管から出て再び加熱用温水ボイラーに戻る管路中に前記のような加熱装置を用いたデシカント吸湿発熱利用加温槽を配置し、ボイラーの給水予熱装置として利用し、ボイラーでの燃料の節約を行うようにすることもできる。
ここで用いる加温槽では、乾燥したデシカント粒子中に高湿度の外気を導入することにより容易に加湿することができるが、高湿度の外気が得られないときには導入外気に水を噴霧して高湿度化しても良い。このときに発生するデシカント粒子流動層内を通過した空気は乾燥空気となるので、この施設の近くに冷熱需要がある場合にはこれを利用して冷熱発生源の省エネルギー化を図ることもできる。近くにそのような冷熱需要がないときには、前記加温槽から出る温水配管の保温等、種々の熱源として利用することもできる。
一方、上記のような各種施設等で使用され、吸湿したデシカントは、例えば再生基地17としての工場、ゴミ焼却場等の排熱を利用したデシカント再生装置で再生される。更に図示実施例では、バス、自家用車、ゴミ収集車、トラック等の、特に定期循環車両を主体とし、一般車両を含んだ車両である移動体18についても、例えばデシカント再生装置搭載車両19として示すように、エンジンからの排熱として冷却水や排気熱を利用するデシカント再生装置20を利用することができる。このような車両に設置したデシカント再生装置においては、再生時に発生するデシカントに吸着された濃縮されている有害物質の排出時に、それをエンジン内に吸入させることにより、無害化して排出することもできる。
また、上記のような定期循環車両にデシカント再生装置を搭載すると、循環路を走行中に周囲のデシカント付き空調装置の利用者から使用済みデシカントを収集し、再生済みデシカントと交換し、更には自車両の走行中に使用済みデシカントを再生して利用可能にし、或いは定期循環路近傍のデシカント再生基地におけるデシカント再生装置に搬送して再生を依頼し、また再生済みのデシカントを積み込む等の作業を定期的に行うようにすることができる。このような定期循環車両としては、更に牛乳配達車、コンビニ商品配達車等も利用することができ、更にデシカントの移送を行うのみであるならば、特定地域を循環するモノレール、路面電車等も用いることができる。更に吸湿時の発熱作用を利用する加熱装置が図示するような融雪槽10である場合は、この融雪槽10に各地の雪を集めて輸送する雪運搬車を利用することが有効である。
前記空調装置15等のデシカント利用施設で使用されるデシカント16としては、粒状のデシカント、或いはカセット状のデシカントを使用することができ、更に液状のデシカントを用いることもできる。粒状のデシカントを使用する際においても、それを所定の形状及び大きさの容器に入れたものを一体的に取り扱うようにしても良く、或いは空調装置に設けたデシカント貯留容器に充填して使用し、使用後のデシカントを貯留容器から吸引して取り出すようにすることもできる。
図1に示す例においてはガソリンスタンド等をデシカント配送基地21として利用しており、このデシカント配送基地21においては、前記デシカント再生装置付き車両19で再生したデシカントを収集し、或いは各種移動体18がデシカント再生基地17から搬送したデシカントを収集して蓄えておく。また、デシカント空調装置の利用者が再生したデシカントを必要とするときには、このデシカント配送基地21としてのガソリンスタンド等に立ち寄って再生したデシカントを持ち帰り、その際に家等から持ってきた使用済みデシカントをデシカント再生基地21に渡すことにより、一連のデシカントの使用と再生システムが構成される。
なお、このガソリンスタンドにデシカント再生装置を備えているときには、前記前記デシカント再生基地と同様に用いることもできる。また、このようなデシカント配送基地21を配置する際には、後述する地域デシカント管理部門による管理は必ずしも必要としなくなる。更に、このようなデシカント配送基地においては、使用済みデシカントを再生済みデシカントの交換時に料金を徴収するシステムとすることもできる。
図1に示す例においては空調装置15に、使用しているデシカントの吸着能力を監視するデシカントモニター22を備え、その吸着能力を示す信号を通信機23によって地域デシカント管理部門24に出力するようにした例を示している。この地域デシカント管理部門24としては種々の形態が存在しうるが、例えばデシカント管理会社、或いは公的なデシカント管理事業団が行うことができる。
この地域デシカント管理部門24においては、前記のように各デシカント利用装置のデシカントの吸着能力を検出し、その吸着能力が所定値以下になったときには、移動体18の特定の車両に対してデシカントの配送依頼を行い、依頼された移動体18はデシカント再生基地で再生されたデシカント、或いはデシカント配送基地21に収集されているデシカント、更には自車両のデシカント再生装置20で再生したデシカントを、前記吸着能力が低下した信号を出力しているデシカント利用装置の設置箇所に走行て配送し、再生済みデシカントと交換する。
このような地域デシカント管理部門24を中心とするデシカント管理システムにおいては、前記のように各デシカント利用装置におけるデシカントの吸着能力を常時モニターする以外に、各空調装置15のデシカントモニター22等によって、使用しているデシカントの吸着能力が所定値以下であることを検出したときに出力される再生デシカント要求信号を受信して、上記のような移動体による再生済みデシカントの配送依頼を行うようにしても良い。
図1に示すような全体構成からなるデシカントネットワークシステムは、前記のように種々の態様でデシカントを利用するデシカント利用装置と、デシカント再生装置間のデシカントの配送を行うことができるが、より具体的には例えば図2に示すようなシステム構成とすることができる。図2(a)に示すシステムにおいては、多数の定置型デシカント利用装置25−1、25−2、・・・25−nと、図1のデシカント再生基地17等の定置型のデシカント再生装置27−1、27−2、・・・27−n間を、移動体26−1、26−2、・・・26−nによって、前記のような再生済みデシカントと使用済みデシカントの交換を行うシステム構成の例を示している。このシステムにおいては、図1の地域デシカント管理部門24等の指示によって効率的な配送を行うようにする。このとき用いるデシカントの形態は、カセット単体として取り扱いができるようにしてもよく、粒状デシカントを適宜の容器に入れて粒状のまま取り扱うようにしても良い。
また、図2(b)に示すシステムにおいては、デシカント再生装置が図1のデシカント再生装置付き車両19のような移動体28−1、28−2、・・・のみの例を示しており、これらの移動体で再生したデシカントを、吸着能力が低下したデシカントを用いているデシカント利用装置に配送する。この際も図1の地域デシカント管理部門24等の指示によって効率的な配送を行うようにする。
図2(c)に示すシステムにおいては、デシカント利用装置として定置型デシカント利用装置25−1、25−2、・・・の他、移動体25−m・・・が含まれている例を示しており、更にこのシステムにおいては、デシカント再生装置として図2(a)と同様の定置型の再生装置27−1、27−2、・・・と、同図(b)に示すような移動体28−1、・・・によるデシカント再生装置も用いられる例を示している。また、図1の地域デシカント管理部門24等の指示によって効率的な配送を行うようにする。この際も図1の地域デシカント管理部門24等の指示によって、デシカント再生装置、移動体、デシカント利用装置間において効率的な配送を行うようにする。このような地域デシカント管理部門24では、必要に応じて課金システムを導入し、デシカントを使用するデシカント利用装置の利用者に対してはデシカント再生料金を徴収し、デシカントの再生を行った施設、車両等に対してはデシカント再生処理料を支払うようにしても良い。
上記のようなシステムで用いるデシカントが粒状である場合、例えば図3に示すような種々の態様でこのデシカントを利用することができる。図3(a)に示す例においては、エンジンの排熱を利用した再生装置搭載車両、或いは工場やゴミ焼却場等の排熱を利用するデシカント再生基地等のデシカント再生部門31におけるデシカント再生装置34では、前記のような熱源によって吸湿により水分吸着能力が低下したデシカント粒子を再生し、所定量づつデシカント保持容器35に入れておく。このデシカント再生時には、例えばデシカント容器中に少なめのデシカント粒子を収容し、排熱利用による加熱空気と流動層状態で接触させて再生することもできる。
このようにして再生したデシカントを所定量入れたデシカント保持容器35は、定期循環する車両等の移動体32で一般家庭やオフィス等のデシカント利用領域33に搬送し、搬送したデシカント保持容器35内の粒子を、各デシカント利用装置の大きさに適合した容量を有するデシカント粒子溜36に必要量入れてデシカント利用装置37でこれを使用する。
デシカント粒子溜36に貯留されたデシカント粒子は種々の態様で使用することができるが、前記のようにデシカント容器中に少なめのデシカント粒子を収容し、室内空気と流動層状態で接触させるようにすることもできる。空調装置37での使用によって吸湿能力が低下したデシカント粒子は、搬送用のデシカント保持容器35に入れ、車両等の移動体32によって再び前記デシカント再生部門31に搬送されて、デシカント再生装置34で再生処理される。このようなデシカント粒子の循環によってデシカントネットワークシステムが構成される。
図3(b)には粒状のデシカントを使用し、移動体としての車両41に設けられたデシカント再生装置42によってエンジン等の排熱を利用して再生する。このデシカント再生装置42で内部のデシカント粒子を充分に再生した状態において、デシカント利用領域45のデシカント利用装置47で使用しているデシカント粒子溜46内のデシカント粒子の吸着能力が低下した旨の連絡があったときには、そのデシカント利用領域45に近接した場所まで走行し、粒子充填管50と粒子抜き取り管51を接続し、デシカント利用領域45側の第1バルブ48と第2バルブ49を解放した状態で、圧送ポンプ43を作動してデシカント再生装置42内の乾燥粒子を、粒子充填管50を介して空気流に乗せてデシカント粒子溜46に送る。同時に吸引ポンプ44を作動してデシカント粒子溜まり46内の吸湿粒子を、粒子抜き取り管51を介して空気流に乗せてデシカント再生装置42内に送る。このようにしてデシカント粒子溜46内の吸湿粒子とデシカント再生装置42内の乾燥デシカント粒子とが交換される。なお、このような粒子充填管や粒子抜き取り管を用いた粒子の移送手段は、前記図3(a)に示したようなシステムにおいても同様に用いることができる。また、前記圧送ポンプ43と吸引ポンプ44のいずれか片方のみを用いて上記粒子を循環することも可能である。なお、このようなデシカントの交換手法は、デシカントが上記のような粒子状のもの以外に、液状デシカントを用いた場合にも同様に用いることができる。
デシカントは前記のようなデシカント粒子を直接取り扱う以外に、例えば図4に示すようにカセット状デシカントを使用し、これを取り扱うようにしても良い。このカセット状デシカントとしては種々の態様のものを用いることができるが、多孔性のハニカム状構造体にデシカントを担持させたもの、或いは直方体や円筒形の内筒容器に粒状デシカントを充填したもの等を用いることができる。
このようなカセットを用いる際には例えば図5及び図6に示すような取り扱いがなされる。図5及び図6に示す例においては、図5(a)の空調装置53にデシカント54を適用するに際して、粒状のデシカントを金網や通気性繊維などで形成したカセットとしての内容器55内に充填し、この内容器55を多孔性の外容器56に収納して使用する。図示実施例では外容器56の更に外側にシャッター57を設け、同実施例においては図5(a)のように空調装置で使用するときには、シャッター57が自重で降下して、外容器56の通孔58とシャッター57の通孔59とが一致する。この内容器55、外容器56、シャッター57を組み合わせてカセット組立体60として使用している状態の斜視図を図5(b)に示す。
図5(a)のように空調装置53でデシカント54を使用し室内空気の水分及び有害物質をこのデシカントに吸着し、吸着能力が低下したときには、図示実施例においては空調装置53の下方の蓋61を開け、内部のカセット組立体60を取り出し、これを図5(c)のように反転する。それによりシャッター57は自重で降下し、外容器56の通孔58はシャッター57の通孔59と一致が解消され、シャッター57で遮蔽される。カセット組立体60はこの状態で自由に移動させることができるようにしている。
このようなカセット組立体60は図5(c)の状態で図1に示す移動体18によって、デシカント再生基地17等のデシカント再生装置に搬送されて再送され、或いはその移動体が図1のデシカント再生装置搭載車両であるときにはその車両で再生される。デシカント再生装置では図6(a)に示すように外容器の蓋66を下方に開くと、内部に収納されていたカセットとしての内容器55が図6(b)に示すように排出され、同図(c)に示すようなカセット再生装置62内に落下する。
上記のようにしてカセット再生装置62にカセットが収納された状態を図7に示している。図7に示す例においては、車両の冷却水の熱を利用してデシカントを加熱再生する例を示しており、外筺63の周囲に加熱配管64を配置し、更に図示の例では密封した外筺63内をポンプ65で吸引し、内部を真空にして減圧再生を可能としている。デシカント再生装置は種々の態様のものを用いることができ、車両に搭載するデシカント再生装置の場合には排気管の熱を直接、或いは排気管の熱によって加熱された空気、或いは液体を用いることもできる。更に図1に示す工場、ゴミ焼却場等の排熱を利用するときには、大型のデシカント再生装置を用い、多数の小型カセットを一度の再生することができるようにしても良い。
前記実施例においてはカセット内に粒状デシカントを充填した例を示したが、前記のようにハニカム状デシカント等種々のものを用いることができるので、これらを取り扱うカセットもそれらのデシカントに合わせてそれぞれ種々の態様に形成する。
上記のようなデシカントのカセットを用いる際には、図4(a)に示すように、デシカント再生部門70とデシカント利用領域72との間を、車両等の移動体71によってカセット状デシカント保持容器73を搬送することができる。この例においてはカセット状デシカント保持容器内のデシカントをデシカント再生部門におけるデシカント再生装置で再生するに際して、そのデシカント再生装置にデシカントを加熱する熱交換器を配置し、その内部にカセット状デシカントを挿入することによって再生処理を行うようにした例を示している。
また、デシカント利用装置74でこのカセット状デシカント73を使用する際には、必要に応じて予備のカセット状デシカントを備え、再生を依頼する使用済みのカセット状デシカントを保存しておくようにしても良い。更に、デシカント利用領域72が例えばオフィスビルのような場合で、各部屋に個々の空調装置を設置している場合には、これらの多数の空調装置にこのデシカントを使用することとなるが、その際のデシカントの管理はビル管理部門が一括して行うことが好ましく、その際にはビル内のデシカント管理システムによって適切な管理を行うこととなる。
図4(b)には前記カセット状デシカントの再生、除湿を行うための熱交換用配管類をデシカント保持容器に設けた例を示しており、このカセット状デシカント保持容器85を一体的にデシカント再生部門86とデシカント利用領域87間を移動体88によって搬送する。このようなカセット状デシカント保持容器85を用いることにより、特にデシカント再生装置において取り扱いの容易なシステムとすることができる。
本発明によるデシカントネットワークシステムは、従来利用が困難であった各種排熱を、デシカントの再生のために用い、車両等の移動体によってデシカントを使用するデシカント利用装置の設置箇所に配送することにより、社会全体の省エネルギーに寄与することができるので、公共のシステムとして実施することができるが、デシカントの使用時の課金、再生時の料金支払いを管理することによりこれを業務とする企業によって実施することもできる。
本発明によるデシカントネットワークシステムの全体概要を示す説明図である。 本発明のシステムの各種態様を示す説明図である。 本発明のシステムにおいて粒状デシカントを用いた各種態様を示す説明図である。 本発明のシステムにおいてカセット状デシカントを用いた各種態様を示す説明図である。 本発明のシステムのカセットを用いる実施例において、空調装置での使用状態、及び搬送時の状態を示す図である。 本発明のシステムのカセットを用いる実施例において、デシカント再生装置への装填状態を示す図である。 本発明のシステムのカセットを用いる実施例において、デシカント再生装置での使用状態を示す図である。 従来のデシカントを用いた空調装置の例を示す図である。
符号の説明
11 オフィス
12 公共機関
13 商業施設
14 一般家庭
15 空調装置
16 デシカント
17 再生基地
18 移動体
19 デシカント再生装置付き車両
20 デシカント再生装置
21 デシカント配送基地
22 デシカントモニター
23 通信機
24 地域デシカント管理部門

Claims (3)

  1. 複数の施設に設置してあるデシカント利用装置と、
    前記デシカント利用装置の設置位置とは離れた箇所に存在するデシカント再生装置とからなり、
    前記デシカント利用装置で水分或いは各種物質を吸着したデシカントを、移動体により回収して前記デシカント再生装置で再生し、再生したデシカントを前記移動体によりデシカント利用装置に移送するデシカントネットワークシステムにおいて、
    前記デシカントはカセット状であり、
    前記デシカント再生装置で再生したカセット状デシカントを、前記移動体の移動によって前記デシカント利用装置のカセット装着部に移送するものであって、
    前記カセットは内部に粒状のデシカントを収納した多孔性の内容器と、前記内容器を収容し、複数の穴を備えた外容器と、前記外容器の穴を塞ぐシャッターとを有する外容器を備えたことを特徴とするデシカントネットワークシステム。
  2. 前記カセットを前記デシカント利用装置のカセット装着部に装着するとき、当該装着操作により先に装着されていたカセットを押し出すように構成したことを特徴とする請求項1記載のデシカントネットワークシステム。
  3. 複数の施設に設置してあるデシカント利用装置と、
    前記デシカント利用装置の設置位置とは離れた箇所に存在するデシカント再生装置とからなり、
    前記デシカント利用装置で水分或いは各種物質を吸着したデシカントを、移動体により回収して前記デシカント再生装置で再生し、再生したデシカントを前記移動体によりデシカント利用装置に移送するデシカントネットワークシステムにおいて、
    前記デシカント利用装置は車両に設置されたものであり、かつ、前記移動体はデシカント再生装置を搭載するものであって、デシカントを再生しつつ前記車両の駐車施設を巡回することを特徴とするデシカントネットワークシステム。」
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