JP4498373B2 - 中空糸膜カートリッジ、並びにそれを用いた中空糸膜モジュール及びタンク型濾過装置 - Google Patents
中空糸膜カートリッジ、並びにそれを用いた中空糸膜モジュール及びタンク型濾過装置 Download PDFInfo
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Description
置に装着される中空糸膜を用いた濾過カートリッジに関する。さらに詳しくは、河川水、
湖沼水、地下水、海水、生活排水、又は工場排水等の大量の原水について除濁、除菌を行
う濾過装置、活性汚泥処理の固液分離を行う濾過装置に用いられる中空糸膜カートリッジ
及びそれを用いたラック型濾過装置用モジュール又はタンク型濾過装置に関する。
濾過物が膜の外表面に堆積すると膜の濾過性能が低下するため、一定時間濾過を行った後
には、膜面の堆積物を取り除く洗浄操作が行われる。
この洗浄操作として、濾過塔内に原水を満たした状態で中空糸膜カートリッジの下部か
らガスを流入し、気液混合流体で中空糸膜に振動を与えて膜面の堆積物を剥離するガスバ
ブリングという方法が用いられている。
しかしながら、この中空糸膜カートリッジでは、中空糸膜の両端が外筒に固定されてい
るため、中空糸膜の広がり及び振動が制限され、ガスバブリングによる洗浄効果が十分発
揮されないことがあった。特にカートリジの直径が大きくなるとこの現象が顕著であり、
長期間にわたって濾過運転を行う場合に支障をきたすという問題があった。
して中空糸膜束が屈曲してしまうことを防ぐため、供給ガス量を制限しなければならない
。一方、十分な洗浄効果を得るべく多量のガスでガスバブリングを繰り返し長期間実施す
ると、中空糸膜束の屈曲が繰り返し起こるため中空糸膜の切断を引き起こすことがある。
したがって、いずれの場合においても長期間にわたって濾過運転を安定して行うことが困
難である。
さらに、特許文献4には、膜束外周を穴の開いた籠状体で包囲したカートリッジが開示されている。このカートリッジでは、ガスバブリング時の中空糸膜の振動が規制されているため洗浄効果が低く、十分な洗浄効果を得るためには多量のガスを導入する必要があるという問題点があった。
しめ、少量の導入ガス量でも中空糸膜の外表面に堆積した懸濁物を剥離しやすくするとと
もに、剥離した懸濁物を中空糸膜カートリッジの外に容易に排出でき、長期間にわたって
安定した濾過運転が可能な中空糸膜カートリッジを提供すること、及び、それを用いた濾
過装置用モジュール又は濾過装置を提供することを目的とする。
ドと下部リングとを複数の棒又はパイプで連結固定したカートリッジが、その目的に適合
し得ること、さらには、特定の引張弾性率を有する中空糸膜を使用することにより少ない
ガス量で充分な洗浄効果が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を為すにい
たった。
(1)複数本の中空糸膜からなり両端部が接着固定層で接着固定された中空糸膜束と、一方の端部の外周に液密に固定されたカートリッジヘッドと他方の端部の外周に液密に固定された下部リングとを有する中空糸膜カートリッジにおいて、該中空糸膜が10MPa以上90MPa未満の引張弾性率を有するポリフッ化ビニリデン製中空糸膜であり、該カートリッジヘッドと該下部リングとが複数の棒又はその中空部に中空糸を包含していないパイプに連結固定され、且つ該複数の棒又はその中空部に中空糸を包含していないパイプは中空糸膜束の外周近傍に配置されており、カートリッジヘッド側の端部において中空糸膜の中空部が開口し、下部リング側の端部において中空糸膜の中空部が封止され、かつ、下部リング側の接着固定層に複数の貫通穴が設けられ、該貫通穴が中空糸膜束内に配置されていることを特徴とする上記中空糸膜カートリッジ。
糸膜カートリッジ。
(3)前記カートリッジヘッドが外周部にツバ部を有する上記(1)又は(2)記載の中
空糸膜カートリッジ。
(4)前記棒又はパイプが、前記カートリッジヘッドと前記下部リングとに接着固定層で
中空糸膜と共に接着されていることにより連結固定されている上記(1)〜(3)のいず
れか一項に記載の中空糸膜カートリッジ。
(5)中空糸膜がウェーブを有している上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の中空
糸膜カートリッジ。
(7)中空糸膜が弛んだ状態であり、弛緩率が0.1%以上10%以下である上記(1)〜(6)のいずれか一項に記載の中空糸膜カートリッジ。
(8)下部リング側の接着固定層に設けられた前記複数の貫通穴が、各々の間に中空糸膜が存在するように配置されている上記(1)〜(7)のいずれか一項に記載の中空糸膜カートリッジ。
(10)前記接着固定層を構成する接着剤が、使用温度範囲で硬度70D〜30Dの特性を有するウレタン樹脂である上記(1)〜(9)のいずれか一項に記載の中空糸膜カートリッジ。
濾過装置は、ガスバブリング洗浄時に各中空糸膜の広がり及び/又は振動を最大限に生ぜ
しめ、少量の導入ガス量でも中空糸膜の外表面に堆積した懸濁物を剥離しやすくするとと
もに、剥離した懸濁物を中空糸膜カートリッジの外に容易に排出できるため、長期間にわ
たって安定した濾過運転が可能である。さらに、本発明のカートリッジは、実用上十分な
耐久性を有し、並びに、持ち運び等におけるハンドリングが容易であるので、実用上極め
て有用である。また、それを用いた濾過装置用モジュール及びタンク型濾過装置は、カー
トリッジを新品に更新する場合でもハウジング又はタンクを繰り返し使用できるため経済
的である。
図1はタンク型濾過装置に懸垂して支持された本発明にかかわる中空糸膜カートリッジ
の一実施態様を示す断面説明図、図2、図7及び図8は中空糸膜カートリッジの下部リン
グ接着固定部の構成を説明するための説明図、図6はラック型濾過装置で用いられるモジ
ュールにおける中空糸膜カートリッジの一実施態様を示す断面説明図、図9〜図11はカ
ートリッジヘッダーを装置配管に接続する場合の実施態様を示す断面説明図である。
定層11、カートリッジヘッド12、接着固定層14、及び下部リング13とから構成さ
れている。
束ねられた中空糸膜3aと連結パイプ3bの一方の端部は、接着剤により中空糸膜どう
しが一体的に結合されるとともにカートリッジヘッド12内に一体的に結合されて接着固
定層11が構成されている。そして、カートリッジヘッド12側の中空糸膜3aは端部が
開口している。
しが一体的に結合されるとともに下部リング13内に一体的に結合されて接着固定層14
が構成されている。そして、下部リング側の中空糸膜3aの端部は封止されている。また
、該接着固定層14には、図2に例示するように、原水及び洗浄用の気体を中空糸膜束内
部に導入し、各中空糸膜外表面に効果的に接触させるため複数の貫通穴14aが形成され
ている。
中空糸膜カートリッジ4の直径は30mm〜800mmで、好ましくは80mm〜80
0mmである。中空糸膜カートリッジ4の長さは、300mm〜3000mmの範囲が好
ましい。
連結固定されているが、カートリッジヘッド12と下部リング13の間の中空糸膜3aの
束の外周には、図3に例示するような従来のカートリッジにおける外筒がなく、この間の
中空糸膜はほぼ全長に亘って露出している。なお、カートリッジヘッドと下部リングとを
複数本の棒又はパイプで連結する方法は特に限定されないが、上記のように該棒又はパイ
プを接着固定層に包埋して固定するのが好ましい。
糸膜強度、中空糸膜本数、中空糸膜長さにもよるが、ガス流量や水量を上げていくと、あ
る一定量を超えると下部リングが浮上し、中空糸膜束が屈曲する。
連結固定する棒又はパイプが1本の場合は、応力が一点に集中し、更に横方向への曲げ
やねじりに対して弱い。特にカートリッジの直径が大きくなるとこの現象が顕著であり、
長期間にわたって濾過運転を行う場合に支障を起こすことがある。
連結固定用の棒又はパイプの大きさとしては、相当直径2mm〜30mmの範囲である
。ここで相当直径は4×(流路断面積)/(周囲辺長)と定義される。連結固定用の棒又
はパイプの形状は、三角形、四角形、六角形等の多角形、円形、楕円形、扇型、C字型、
又は星形等から選ばれる。特に、円形の形状のものが好ましい。また、その数は、カート
リッジの断面積や糸の本数にもよるが、2〜30個である。
え得る程度に設定する必要があるが、過大に設定すると占有面積が大きくなり結果的に単
位面積当たりの膜面積が小さくなってしまうので、必要最小限に留めるのが望ましい。そ
のためには、複数本の棒又はパイプの配置が重要な因子となる。すなわち、ガスバブリン
グやフラッシング時に下からの力を均一に受けられる様に配置されることが好ましく、例
えば、糸束の外周部に等間隔に配置したり、糸束中に分散して配置することが好ましい。
中でも糸束の外周近傍に配置した場合、該棒又はパイプを把持して取り扱うことができる
のでハンドリング性が格段に良くなるとともに、棒又はパイプの占有面積が小さくとも座
屈や捩り力に対する充分な機械的強度を確保することができるので、糸束の外周近傍に配
置することが特に好ましい。ここで外周近傍とは、糸束最外周から糸束直径の1/4内側
の範囲内をいう。
プの固定は中空糸膜束と同時に接着剤で固定させる方法、カートリッジヘッダー及び下部
リングにあらかじめ連結固定用の棒又はパイプを挿入する穴を開け、その穴に連結固定用
棒又はパイプを挿入し、中空糸膜束と一緒に接着固定する方法、カートリッジヘッダー、
下部リング外周部より固定する方法等が取り得るが、中空糸膜と共に接着固定層に接着固
定する方法が好適である。
外濾過膜、及び精密濾過膜を用いることができる。
該中空糸膜3aとしては、比較的少量のガス量で十分な洗浄効果が得られるので、柔軟
な中空糸膜を選定することが好ましい。具体的には、中空糸膜の引張弾性率が10MPa
以上90MPa未満であることが好ましく、より好ましくは10MPa以上70MPa以
下、さらに好ましくは10MPa以上60MPa以下であることが特に好ましい。該引張
弾性率は、下記の測定法で求められる値であり、膜の使用状態、即ち、湿潤状態での測定
値である。即ち、引張試験機を用いて、チャック間距離50mm、引張速度200mm/
分の条件で引張り、伸度0.1%の時の荷重と伸度5%の時の荷重とから外挿して伸度1
00%の時の荷重を求め、該100%時荷重を中空糸膜の断面積で除して求めた。
クリロニトリル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、ポリエーテルケトン、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテ
ン)、エチレン−ビニルアルコール共重合体、セルロース、酢酸セルロース、ポリフッ化
ビニリデン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン
等が挙げられ、また、これらの複合素材も使用できる。中でもポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、セルロース、ポリフッ化ビニリデン等が、
上記の引張弾性率の膜が得られ易い点から好ましい。
000μmであり、内/外径比が0.3〜0.8のものが好適に使用される。
さらに、該中空糸膜はウェーブを有していることが好ましい。ガスバブリングを行って
中空糸膜外表面に付着した堆積物を洗浄除去する際に、中空糸膜同士やハウジング内壁面
との接触によって中空糸膜表面が擦過してしまい、透水性能が低下する現象が起こる場合
があるが、該中空糸膜がウェーブを有していると接触面積を減少できるため擦過による透
水性能の低下を著しく減少することができる。また、該中空糸膜がウェーブを有している
場合、膜の表面から洗浄除去した堆積物が膜束中から排出性し易くなるという効果が発揮
される。
度が1.5以上2.5未満であることが好ましい。該捲縮度が1.5未満では擦過現象の
抑制や堆積物の排出性が十分でなく、2.5以上では、束外径が大きくなりカートリッジ
の接着固定部が大きくなってしまう等の不利な点を招くことになる。ここでいう捲縮度と
は、1000本の中空糸膜を束ねて整えた後に、端部にバネ秤を取り付けた厚さ200μ
m、幅40mmのPETフィルムを該中空糸膜束に巻きつけ、バネ秤を引っ張って1kg
重の荷重を印加した状態で該中空糸膜束の周長を測定し、下式で計算して求めた値である
。
捲縮度=(周長〔m〕/π)2/((中空糸膜外径〔m〕)2×中空糸膜本数)
ことが好ましい。この弛み状態は下記の弛緩率で表現され、弛緩率が0.1〜10%であ
ることが好ましく、1〜5%が特に好ましい。該弛緩率が0.1%未満では、ガスバブリ
ング時の中空糸の振動が制約され、膜面洗浄効果が低下する傾向が強くなり、10%を超
えると中空糸膜間の距離がいたずらに大きくなるため、気泡との接触効率が低下して膜面
洗浄効果が低下する傾向が出てくる。
この弛緩率とは、カートリッジを水平状態に保った状態で含水状態の中空糸膜束の自重
による撓み距離L2を測定し、該L2を棒又はパイプで固定されたカートリッジヘッダー
と下部リング各々の接着剤界面(カートリッジ中央側の表面)間の距離L1で除した百分
率であり、下式で表される。
弛緩率=(L2/L1)×100
ート樹脂、シリコン樹脂等の高分子材料が好ましい。中でも、ウレタン樹脂は比較的短時
間で反応が完結するので特に好ましい。また、これらの接着剤で固定化されたカートリッ
ジヘッドでは、使用中に生じる差圧に耐え得る耐圧性を有することが必要であり、そのた
めには適度な硬さを有していることが望ましい。一方、ガスバブリング時の振動によって
中空糸膜の接着界面で膜破断が起こる場合があるが、適度な柔らかさを有した接着剤を使
用することによって、この膜破断を防止することができる。したがって、使用上必要充分
な耐圧性を付与し、かつ、膜破断を防止するためには、使用温度範囲で硬度30D〜70
Dの特性を有する接着剤を使用することが好ましい。なお、ここでいう硬度は、ショア硬
度計を実質的に平滑な面を有する試料面に押し当てた時に、10秒後に示した値をいう。
この値が70Dを超えると中空糸膜との接着界面で膜破断が起こる傾向が強くなる。また
、30D未満では耐圧性が不足して接着固定部が破損してリークを起こす場合がある。
接着方法としては、遠心接着法や静置接着法等の公知の方法等が用いられる。接着剤の
硬化収縮や強度を改善したい場合には、上記接着剤にガラスファイバー、カーボンファイ
バー等の繊維状物、カーボンブラック、アルミナ、シリカ等の微粉体を含有させてもよい
。
の素材は、特に限定されず、また、同一でも異なっていてもよいが、熱可塑性樹脂やステ
ンレス鋼、FRP等の複合材料が好ましく用いられる。
熱可塑性樹脂としては、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエー
テルイミド、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン)、ポリフッ化ビニリデン、エチレン
−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリフェニレンエー
テル、等が用いられる。ステンレス鋼としては、SUS304,SUS316等が用いら
れる。
濾過装置のモジュールハウジングに懸垂する際の固定部となり、また、原水と濾水を分離
するシール部となるため、カートリッジヘッド12は懸垂、固定、シールの構造に合わせ
た形状で作製される。例えば、外周部に段差を設けたり、溝を設けたり、径方向外側に突
き出したツバ部を設けたりしてもよい。その好適な例を図9〜図11に示す。
また、カートリッジヘッド12の径方向の断面形状は、円形のほか、四角形、六角形、
楕円形等であってもよいが、カートリッジヘッド12と接着固定部とのシール性や濾過タ
ンクの製作の容易さから円形が好ましい。
に開けられた穴で、貫通穴の大きさとしては、相当直径2mm〜30mmの範囲が好まし
く、5mm〜25mmの範囲が特に好ましい。2mm未満では供給水中の懸濁物質が付着
し閉塞してしまう場合がある。特に、活性汚泥処理水のような高濃度の懸濁物質を含む水
を処理する場合には、この傾向が強くなるので5mm以上にすることが望ましい。また、
30mmを超える場合では、膜束全体に均一に気泡を導入し難くなり、ガスの利用効率が
低下する傾向がある。ここで相当直径は4×(流路断面積)/(周囲辺長)と定義される
。貫通穴の形状は、三角形、四角形、六角形等の多角形、円形、楕円形、扇型、C字型、
又は星形等任意である。
また、その穴の数は、カートリッジの断面積や糸の本数にもよるが、2〜300個程度
であり、好ましくは5〜100個、より好ましくは10〜60個の範囲である。
あることが必要である。膜束外部に貫通穴を配置した場合には、貫通穴から上昇する気泡
と中空糸膜との接触が十分に行われず、供給したガスの利用効率が低下する。貫通穴の配
置としては、一つの貫通穴と他の少なくとも1つの貫通穴との間には必ず中空糸膜が存在
するように分散配置するのが特に好ましく、中空糸膜束の中心部に多く設けることが更に
好ましい。例えば多重円と放射状線との交点、格子の交点、又は、多数の正三角形の頂点
の位置などに、接着固定断面上に分散するように貫通穴を設けることが好適である。図7
には、膜束内に放射状に貫通穴を配置し、ある一つの貫通穴について見たとき、ある一対
の貫通穴の間に必ずしも中空糸膜が存在しないが、他の一対の貫通穴の間には中空糸膜が
存在する例を示す。このような配置にして貫通穴間に適度な空間を設けることによって、
例えばラック型濾過装置用のモジュールにおいて、ガスバブリング後に供給水入口から剥
離した懸濁物を効果的に排出することができる。また、図8には、いずれの対の貫通穴の
間にも中空糸膜が存在するように配置した例を示す。このような貫通穴の配置によって、
導入するガスの利用効率を高めることができ、少量のガスでも必要な洗浄効果を得ること
ができる。
ト部を形成し、中空糸膜束の外周に固定され、接着固定層と下部リングで囲まれたガス層
14bを形成する。下部リング13の中空糸膜端面から突き出した長さは、カートリッジ
の直径、供給される気体量や、貫通穴の直径と数によるが、気体の散逸を防ぐためには5
mm〜200mmであることが好ましい。長すぎるとカートリッジの全長が長くなり無駄
なスペースができるので好ましくない。短すぎると、カートリッジに供給された気体が有
効に貫通穴へ導かれず、横方向に散逸する傾向がでてくる。なお、スカート部の下部は開
放状態としてその下方からガスを導入することができるし、また、スカート部の下部を密
閉状態とするための着脱可能な蓋を接合し、該蓋及び/又は該スカートを形成する突き出
し部に直接ガス供給手段を接合してガス層14bにガスを導入することもできる。
てもよいが、濾過タンクにカートリッジを装着する場合は、カートリッジヘッドの形状と
同じ形状にすることが好ましく、特に円形が好ましい。
本発明の中空糸膜カートリッジは、以下のようにして製造することができる。一方の端
部中空部を目止めした中空糸膜束と連結固定用パイプを、カートリッジヘッド12に挿入
し、接着剤を流し込んで中空糸膜同士、連結固定用パイプ、及び、中空糸膜束とカートリ
ッジヘッド12とを液密的に接着固定し、中空糸膜と接着固定層を一緒に切断して中空糸
膜端部を開口させる。
に挿入し、更に中空糸膜束内に貫通穴14aを形成するための所定の棒、パイプ又は板を
セットする。そして、下部リング13内に接着剤を流し込んで中空糸膜同士、連結固定用
パイプ、及び中空糸膜束と下部リング13とを接着固定する。この時中空糸膜端部の中空
部は同時に接着剤により封止される。その後、貫通穴14a形成用の棒、パイプ又は板等
を接着固定層から取り出して貫通穴14aを形成する。
また、中空糸膜束内に貫通穴14a形成用の棒、パイプ、又は板をセットして接着固定
し、貫通穴14a形成用治具を取り出した後で、接着固定層の外周に下部リング13を接
着、又は溶接により固定してもよい。
図1)を説明する。
図1において、1は原液を供給して濾過を行うタンク型濾過装置であり、例えば、河川
水、湖沼水、地下水、海水、又は、生活排水、工場排水等大量の原水を除濁、除菌する水
処理に適用することができる。
タンク式濾過装置1の濾過タンク2は、タンク本体2aと蓋2bとから構成され、タン
ク本体2aの内壁部の所定の高さの位置に仕切板6が溶接等により液密的に固定されてい
る。タンク本体2aと仕切板6とにより形成された空間により供給水室7が形成される。
また、パッキン9を介して仕切板6と蓋2bとにより形成された空間により処理水室10
が形成される。
に分割され、この仕切板6に、本発明に係る中空糸膜カートリッジ4がその一端を支持さ
れた状態で供給水室7内に懸垂している。
中空糸膜カートリッジ4を懸垂して支持する仕切板6は、中空糸膜カートリッジと水圧
による荷重に対抗し得る強度を有する所定の厚さで構成され、中空糸膜カートリッジ4が
挿入される複数の貫通穴6aが所定位置に形成されている。
成され、該突出部6bに中空糸膜カートリッジ4の上端外周部に設けられたカートリッジ
ヘッド12の下端部が当接して該中空糸膜カートリッジ4を懸垂して支持するようになっ
ている。他の実施態様として、カートリッジヘッドに径方向外側に突出したツバ部を設け
、ツバ部下面と仕切板6の上面がガスケットを介して当接して中空糸膜カートリッジを懸
垂して支持するようにしてもよい。
なお、仕切板6の貫通穴6aの壁面に設けられた溝部6cにはOリング15が嵌入され
ており、このOリング15にカートリッジヘッド12の外部壁面が圧接することによりカ
ートリッジヘッド12が仕切板6に対して液密的に取り付けられる。なお、Oリング15
を嵌入する溝部をカートリッジヘッド12側に設けてもよい。
能に設けられた係使部材16により係止され、これによってカートリッジヘッド12が仕
切板6に固定され、中空糸膜カートリッジ4が安定して濾過タンク2内部に収容される。
上記構成において、タンク型濾過装置1による濾過運転時には、ポンプ(図示されてい
ない)により濾過タンク2のタンク本体2aの下部に設けられた供給水入口2cから供給
水室7に供給された原水は、該供給水室7に充満し、各中空糸膜3aの外周面に導かれる
。
各中空糸膜3aの外周部近傍の原水は、中空糸膜3aの外部から内部に加圧濾過され、
その濾水は中空糸膜3aの開口された上端部から処理水室10に導かれる。処理水室10
に収容された濾水は、蓋2bの上部に設けられた処理水取出口2dから濾水タンク2の外
部に取出される。
他の運転方法として、供給水室7に原水を充満させながら、処理水取出口2dから吸引
ポンプ(図示されていない)により処理水室10を吸引し陰圧にして濾過する方法も適用
できる。
水室7に逆流させ、中空糸膜3a外壁に蓄積した懸濁物質(非透過物)を排除して、供給
水入口2cから濾過タンク2の外部に排出する。
また、中空糸膜3aをガスバブリングする場合は、供給水室7に原水を満たした状態で
、まずタンク本体2aの下部に設けられたガス供給口2fから供給水室7にガスを供給す
る。ガスは、ノズル5aから原水が満たされた供給水室7の内部に気泡状となって流入し
、各下部リング13から接着固定層14の貫通穴14aを通過して各中空糸膜3aを振動
させて中空糸膜3aの表面に付着している懸濁物を剥離する。なお、供給水室7の上部に
溜まるガスは、タンク本体2aの上部に設けられたガス排出口2gから濾過タンク2の外
部に排出される。また、上記ガスバブリングにおいて中空糸膜カートリッジ4はカートリ
ッジヘッド側接着固定層12と下部リング側接着固定層14がSUSパイプ3
bで連結固
定されているため、ガス流量にかかわらず下部リングが浮上することもなく、下部リング
13がノズル5aより外れることもなく、良好な洗浄が行われる。
、供給水室7内で原水が静止して滞留している状態で、空気又は窒素ガス又は酸素ガスを
供給する。そして、ガスバブリング後、前述した逆洗運転を行い、処理水取り出し口2d
から供給された濾水によって、上述のように剥離した懸濁物質を押し流す。剥離した懸濁
物質を含む濾水は、供給水入り口2cから濾過タンク2の外部に排出され、廃液タンク(
図示せず)に収容される。
ガスバブリング運転と逆洗運転の順序は、どちらが先でもよく、また、同時運転を行っ
てもよいが、逆洗とガスバブリングとを同時に行う場合、中空糸膜の振動に付随して起こ
りがちな膜面の擦過を防止することができて好適である。なお、上記の逆洗運転とガスバ
ブリング運転の頻度は、濾過運転の安定性を見ながら決めることが望ましい。
の例(図4)を説明する。
図4において、中空糸膜カートリッジ4はカートリッジヘッド12の外周部に設けられ
たカートリッジヘッドツバ12aにより、処理水ヘッダー配管17から分岐した枝管18
に、ガスケット19を介してクランプ20により懸垂し、固定されている。
上記構成において、タンク型濾過装置1による濾過運転時には、ポンプ(図示せず)に
より濾過タンク2のタンク本体2aの下部に設けられた供給水入口2cから供給水室7に
供給された原水は、該供給水室7を充満し、各中空糸膜3aの外周面に導かれる。各中空
糸膜3aの外周部近傍の原水は、中空糸膜3aの外部から内部に加圧濾過され、その濾水
は中空糸膜3aの開口された上端部から枝管18を通って処理水ヘッダー配管17に導か
れる。処理水ヘッダー配管内の濾水は、タンク本体2aに設けられた処理水出口2dから
濾過タンク2の外部に排出される。
水出口2gより濾過タンク2の外部に排出される。
中空糸膜3aを濾水により逆洗する場合は、処理水取出口2dから濾水を供給して供給
水室7に逆流させ、中空糸膜3a外壁に蓄積した懸濁物質(非透過物)を排除して濃縮水
出口2gから濾過タンク2の外部に排出する。
また、中空糸膜カートリッジ4をガスバブリングする時は、供給水室7に原水を満たし
た状態で、まず、タンク本体2aの下部に設けられたガス供給口2fから供給水室7にガ
スを供給する。ガスはノズル5aから供給水室7の内部に気泡状となって流入し、各下部
リング13から接着固定層14の貫通穴14aを通過して各中空糸膜3aの外周側面に導
かれ、各中空糸膜3a束内の水を攪拌すると共に各中空糸膜3aを振動させて中空糸膜3
aの表面に付着している懸濁物を剥離する。中空糸膜3aを振動させたガスは、蓋2bに
設けられた濃縮水出口2gから濾過タンク2の外部に排出される。
を行ってもよいが、逆洗とガスバブリングとを同時に行う場合、中空糸膜の振動に付随し
て起こりがちな膜面の擦過を防止することができて好適である。なお、上記の逆洗運転と
ガスバブリング運転の頻度は、濾過運転の安定性を見ながら決めることが望ましい。
上記ガスバブリングにおいて中空糸膜カートリッジ4はカートリッジヘッド側接着固定
層12と下部リング側接着固定層14がSUSパイプ3bで連結固定されているため、ガ
ス流量にかかわらず下部リングが浮上することもなく、下部リング13がノズル5aより
外れることもなく、良好な洗浄が行われる。
ュールの例(図5及び6)を説明する。なお、本発明でいうモジュールとは、少なくとも
供給水入口及び上部に開口部を有するハウジングと中空糸膜カートリッジとから構成され
ており、該中空糸膜カートリッジが該ハウジング内に挿入され、ハウジングの上部の開口
部に液密的に脱着可能な状態で固定されている組立体をいう。
ハウジング21aは、下部に供給水入口2cを有し、上部に濃縮水ノズル22を設けた
ハウジングヘッド21bを有している。又はウジングヘッドは2重管構造になっており、
内壁にはヘッド開口部があって外壁内側との空間部を介して濃縮ノズル22に連通してい
る。カートリッジは内壁の内側に収容される。
のツバ部12aによりハウジングヘッド上端にガスケット又はOリングを介して液密的に
固定される。また、該カートリッジのツバ部12aと処理水出口2dを有するキャップ2
4とはOリング25を介して液密的に固定される。なお、ハウジングヘッド21bと該ツ
バ部12a及びキャップ24は、ハウジングナット23により一体的に固定される。
上記構成において、ラック型濾過装置による濾過運転時には、ポンプにより供給水配管
(図示されていない)を介して供給水入口2cからハウジング21a内に供給された原水
は、下部リング13内に充満し、貫通穴14aを通って各中空糸膜3aの外周面に導かれ
る。
その濾水は中空糸膜3aの開口された上端部からキャップ24内に導かれる。キャップ2
4内に導かれた濾水は、処理水取出口2dからラック型装置の濾水配管(図示していない
)を介しての外部に取出される。なお、各中空糸膜3aの外周面に導かれた原水は、その
一部をヘッド開口部27を介して濃縮ノズル22へ導き濃縮水出口2gから装置の循環タ
ンク或は原水タンク(図示していない)に返送することもできる。
中空糸膜3aを濾水により逆洗する場合は、処理水取出口2dから濾水を供給してハウ
ジング21a内に逆流させ、中空糸膜3a外壁に蓄積した懸濁物質(非透過物)を排除し
てヘッド開口部27を通って濃縮ノズル22から外部へ排出する。また、逆流させた濾水
によって洗浄を行った懸濁物含有液は、下部リング13にある貫通口14aを通して下部
の供給水口2cから排出することもできる。
を満たした状態で、まず供給水入口2cの下部に接続された配管に設けられたガス供給口
(図示していない)から下部リング13にガスを供給する。供給されたガスは、下部リン
グ13の下方に設けられたスカート部に滞留しつつ接着固定層14の貫通穴14aを通過
し、各中空糸膜3aを揺動させて中空糸膜3aの表面に付着している懸濁物を剥離する。
なお、ガスバブリング中に上記の逆洗を同時に行い、洗浄水を濃縮水ノズル22を介して
外部へ排出することもでき、この場合中空糸膜の振動に付随して起こりがちな膜面の擦過
を防止することができて好適である。
、上記のガスバブリングで剥離した懸濁物を外部へ排出する工程をいう。該フラッシング
は、原水を供給水入口2cから導入して濃縮水ノズル22から排出する方法で通常行われ
る。
上記ガスバブリングにおいて中空糸膜カートリッジ4はカートリッジヘッド側接着固定
層12と下部リング側接着固定層14がSUSパイプ3bで連結固定されているため、ガ
ス流量にかかわらず下部リング13が浮上することもなく、良好な洗浄が行われる。
中空糸膜A
平均一次粒径0.016μm、比表面積110m2/gの疎水性シリカ(日本アエロジ
ル製:アエロジルR−970(商品名))23wt%、フタル酸ジオクチル30.8wt
%、フタル酸ジブチル6.2wt%をヘンシェルミキサーで混合し、これに重量平均分子
量242000のPVdF(呉羽化学工業製:クレハKFポリマー#1000(商品名)
)40wt%を添加し再度変シェルミキサーで混合した。
て空中を経て40℃の水槽中に20m/分の速度で溶融押し出しして中空糸状に成形した
。該成形物を連続的に可変な隙間を有するスポンジベルト式引き取り機で20m/分の速
度で引き取り、空間温度40℃に制御した加熱槽を経由して、40m/分の同様なスポン
ジベルト式引き取り機で引き取り2.0倍に延伸した。さらに、空間温度80℃に制御し
た加熱槽を経由し、冷却水槽の水面に位置する一対の凹凸ロールで中空糸膜を連続的に挟
んで冷却した後にスポンジベルト式引き取り機で30m/分の速度で引き取って1.5倍
まで延伸糸を収縮させた後、カセで巻き取った。
フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチルを抽出した後、乾燥させた。ついで、50%エタ
ノール水溶液に30分間浸漬し、さらに、水中に移して30分間浸漬して中空糸膜を水で
濡らした後、40℃の5%苛性ソーダ水溶液に1時間浸漬することを2回繰り返して疎水
性シリカを抽出し、60℃の温水で12時間洗浄して乾燥した。
得られた中空糸膜は、外径1.25mm、内径0.65mmで、純水透水量6000リ
ットル/m2/時間/0.1MPa、引張弾性率19.6MPaであり、捲縮度1.68
であった。
上記の中空糸膜Aをオーブン中で140℃2時間の加熱処理を行った。得られた中空糸
膜は、外径1.24mm、内径0.65mmで、純水透水量5300リットル/m2/時
間/0.1MPa、引張弾性率40.2MPaであり、捲縮度1.72であった。
[中空糸膜C]
WO00/63122号公報記載の方法により、例1のPVdF製中空糸膜を製造した
。該中空糸膜は、引張弾性率が77.3MPaであり、捲縮度が1.74のウェーブを有
していた。
WO97/03677号公報記載の方法により、例1のポリスルホン製中空糸膜を製造
した。該中空糸膜は、引張弾性率が100MPaであり、ウェーブがないストレート状で
あって、捲縮度1.45であった。
[中空糸膜E]
特開平03−42025号公報記載の方法により、例1のポリエチレン製中空糸膜を製
造した。該中空糸膜は、引張弾性率が50MPaであり、ウェーブがないストレート状で
あって、捲縮度1.47であった。
6400本の上記中空糸膜Bを用い、図10に示す平型ツバ部を有するカートリッジヘ
ッドと、図8に示す11mmφの貫通穴26ヶを有し、長さ40mmの突き出し部を有す
る下部リング、及び、外径10mm、肉厚1mmのSUS製パイプ2本とからなるカート
リッジを作製した。該パイプは図8に示すように中空糸膜束内最外周部に配置し、該中空
糸膜と二液性熱硬化型ウレタン樹脂(サンユレック製:SA−6330A2/SA−63
30B5(商品名))を用いて接着固定した。なお、カートリッジヘッド及び下部リング
はABS製であり、該接着剤は5℃及び40℃でのショア硬度が各々65D、40Dであ
る。
ートリッジヘッド部及び下部リングにおける接着厚みが、各々65mm、30mmである
。また、中空糸膜の有効長は2010mmであり、膜の弛緩率は4%であった。
該カートリッジは、2本のパイプを把持して容易に持ち運ぶことができた。
図5に示すハウジング内に該カートリッジを収納し、ハウジングナットを用いてキャッ
プを接合した。接合にあたっては、図10に示すようにしてハウジング及びキャップとカ
ートリッジヘッドと間に2つのOリングを介して液密的に固定した。
。運転条件を以下に示す。
濾過水量:2.7m/日
濃縮水量:濾過水量の1/2倍
逆洗水量:濾過水量の1.5倍
ガス(空気)流量:0.3ml/秒/本−膜
フラッシング水量:2m3/時間
運転サイクル:濾過28.5分−逆洗/ガスバブリング(同時)1分−フラッシング0
.5分
て供給した。
運転中の逆洗後の膜間差圧(20℃換算値、以下の実施例でも同様)は、48時間後ま
でに暫増して40kPaに達し、それ以降安定に推移して1000時間後でも40〜45
kPaであった。
なお、運転期間中の水温は8℃〜13℃であり、平均濁度は3ppmであった。
1000時間の運転後、カートリッジを取出して中空糸膜やカートリッジの接着部を観
察したが、何ら異常はなかった。
中空糸膜Cを用い、カートリッジヘッドを図9に示すフェルール型にした他は実施例1
と同様にしてカートリッジを作製した。該カートリッジにおける中空糸膜の弛緩率は2%
であった。
該中空糸膜カートリッジを図4に示すようなタンク型装置に取り付け、濾過実験を行っ
た。運転条件を以下に示す。
濾過水量:2.4m/日
濃縮水量:濾過水量の1/2倍
逆洗水量:濾過水量の1.5倍
ガス(空気)流量:0.3ml/秒/本−膜
フラッシング水量:3m3/時間
運転サイクル:濾過28分−逆洗/ガスバブリング(同時)1分−フラッシング1分
て供給した。
運転中の逆洗後の膜間差圧は、48時間後までに暫増して60kPaに達し、それ以降
安定に推移して1000時間後でも65〜70kPaであった。
なお、運転期間中の水温は12℃〜16℃であり、平均濁度は3ppmであった。
1000時間の運転後、カートリッジを取出して中空糸膜やカートリッジの接着部を観
察したが、何ら異常はなかった。
中空糸膜Aを用い、カートリッジヘッドを図9に示すフェルール型にし、10mmφの
FRP製丸棒4本を用いた他は実施例1と同様にしてカートリッジを作製した。該丸棒は
中空糸膜束を4等分した位置であり、かつ、最外周の位置に配置した。該カートリッジに
おける中空糸膜の弛緩率は5%であった。
該カートリッジは、対向する2本の丸棒を把持して容易に持ち運ぶことができた。
実施例2と同様にしてタンク型濾過装置での濾過実験を行った。
運転中の逆洗後の膜間差圧は、48時間後までに暫増して40kPaに達し、それ以降
安定に推移して1000時間後でも40〜45kPaであった。
なお、運転期間中の水温は14℃〜18℃であり、平均濁度は3ppmであった。
1000時間の運転後、カートリッジを取出して中空糸膜やカートリッジの接着部を観
察したが、何ら異常はなかった。
カートリッジヘッドを図11に示すねじ山付き型にし、下部リングの突き出し部の長さ
を100mm、接着剤として二液性熱硬化型ウレタン樹脂(サンユレック製:SA−63
30A2/SA−6330B4(商品名))を使用した他は実施例1と同様にしてカート
リッジを作製した。該接着剤は5℃及び40℃でのショア硬度が各々52D、35Dであ
る。また、該カートリッジにおける中空糸膜の弛緩率は4%であった。
吸引濾過を行った。なお、該カートリッジの下部リングの突き出し部には、該突き出し最
下端部から10mmのところに貫通穴を設け、該貫通穴にエアー供給用のノズルを差込ん
で固定して、スカート内に直接エアーを供給できるようにした。運転条件を以下に示す。
濾過水量:2.7m/日
逆洗水量:濾過水量の1.5倍
ガス(空気)流量:0.3ml/秒/本−膜
運転サイクル:濾過18分−逆洗/ガスバブリング(同時)1分−ドレイン0.5分−
原水供給0.5分
(即ち、所定時間の濾過の後に逆洗とガスバブリングを同時に行い、次いで、原水水槽
中の液を外部に排出した後に原水を供給して原水水槽を満水状態にし、その後濾過を開始
するサイクルである。)
は、逆洗水に次亜塩素酸ナトリウムを4mg/リットルの割合で添加して供給した。
運転中の逆洗後の吸引圧は、48時間後までに暫増して50kPaに達し、それ以降安
定に推移して1000時間後でも50〜55kPaであった。
なお、運転期間中の水温は12℃〜16℃であり、平均濁度は5ppmであった。
1000時間の運転後、カートリッジを取出して中空糸膜やカートリッジの接着部を観
察したが、何ら異常はなかった。
3mmφの貫通穴200ヶを下部リングの中空糸膜束内に均等に配置にした他は実施例
4と同様にしてカートリッジを作製した。該カートリッジにおける中空糸膜の弛緩率は4
%であった。
実施例4と同様にして濾過実験を行った。この運転期間中の水温は12℃〜16℃であ
り、平均濁度は5ppmであった。
運転中の逆洗後の吸引圧は、48時間後までに暫増して50kPaに達し、それ以降安
定に推移し、500時間後では55kPaであった。その後も暫増する傾向がみられたが
1000時間後でも65kPaであった。
1000時間の運転後、カートリッジを取り出して中空系膜やカートリッジの接着部を
観察したところ、特に異常はなかった。
カートリッジヘッドと下部リングの外径が、各々90mm、78mmであり、カートリ
ッジヘッド部及び下部リングにおける接着厚みが、各々30mm、20mm、中空糸膜B
が1600本、接着剤として二液性熱硬化型ウレタン樹脂(日本ポリウレタン製:KC−
374/KN−575(商品名))を使用した他は実施例2と同様にしてカートリッジを
作製した。なお、貫通穴は下部リングの中心から19mmの円周を6等分した位置に6ヶ
配置した。また、該接着剤は5℃及び40℃でのショア硬度が各々50D、38Dである
。該カートリッジにおける中空糸膜の有効長は940mmであり、中空糸膜の弛緩率は3
%であった。
た。運転条件を以下に示す。
濾過水量:2.4m/日
濃縮水量:濾過水量の1/2倍
逆洗水量:濾過水量の1.5倍
ガス(空気)流量:0.2ml/秒/本−膜
フラッシング水量:0.7m3/時間
運転サイクル:濾過28分−逆洗/ガスバブリング(同時)1分−フラッシング1分
て供給した。
運転中の逆洗後の膜間差圧は、48時間後までに暫増して50kPaに達し、それ以降
安定に推移して1000時間後でも55〜60kPaであった。
なお、運転期間中の水温は12℃〜16℃であり、平均濁度は3ppmであった。
1000時間の運転後、カートリッジを取出して中空糸膜やカートリッジの接着部を観
察したが、何ら異常はなかった。
中空糸膜Dを使用した他は実施例6と同様にしてカートリッジを作製した。該カートリッジにおける中空糸膜の弛緩率は0.5%であった。
実施例6と同様にして濾過実験を行った。
運転中の逆洗後の膜間差圧は、48時間後までに暫増して40kPaに達し、それ以降も暫増して500時間後には90kPaに、1000時間後には140kPaに達した。
なお、運転期間中の水温は12℃〜16℃であり、平均濁度は3ppmであった。
1000時間の運転後、カートリッジを取出して中空糸膜やカートリッジの接着部を観察したが、何ら異常はなかった。
中空糸膜Eを使用した他は実施例1と同様にしてカートリッジを作製した。該カートリッジにおける中空糸膜の弛緩率は3%であった。
実施例1と同様にして濾過実験を行った。
運転中の逆洗後の膜間差圧は、48時間後までに増加して80kPaに達したが、それ以降は暫増して500時間後では100kPaに、1000時間後では130kPaに達するにとどまった。
なお、運転期間中の水温は12℃〜10℃であり、平均濁度は3ppmであった。
1000時間の運転後、カートリッジを取出して中空糸膜やカートリッジの接着部を観察したが、何ら異常はなかった。
実施例1と同様にしてカートリッジを作製し、該カートリッジのガスバブリングにおけ
る耐久性を評価するための加速試験を行った。実施例1の濾過運転における濾過時間を2
分にした他は実施例1と同様な運転サイクルとした。また、濾水と濃縮水及び逆洗時の洗
浄水を原水タンクに戻して閉鎖系での運転とし、系内の水温を低水温期を想定して5℃に
冷却して保持した。
実施例1記載の運転サイクルで5年相当分の濾過−逆洗/ガスバブリング−フラッシン
グのサイクルを繰り返した後、カートリッジを取出して観察したところ、中空糸膜やカー
トリッジヘッドの接着部等に全く異常は見られなかった。
特開平10−137552号公報記載の図4及び図6の下部リング構造とし、中心部に
25mmφのPVC製パイプ1本を配置し、中空糸膜Dを用いた他は実施例2と同様にし
てカートリッジを作製した。下部リングの貫通穴は、中心に配置されたPVCパイプから
5mm離れて開口しており、幅を10mmとした。また、中空糸膜束の占有面積は実施例
2と同様にした。なお、該カートリッジにおける中空糸膜の弛緩率は0.5%であった。
該カートリッジは、カートリッジの中央部を把持することができないため、カートリッジ
ヘッドと下部リングとを2人で分担して把持して運搬せざるを得なかった。
該カートリッジを用いて実施例2と同様の濾過試験を行ったところ、逆洗後の膜間差圧
が運転開始初期から急激に上昇し400時間で300kPaに達してしまい、運転を中断
せざるを得なかった。
接着剤として二液性熱硬化型ウレタン樹脂(日本ポリウレタン製:コロネート−440
3/ニッポラン−4221(商品名))を使用した他は実施例1と同様にしてカートリッ
ジを作製した。該接着剤は5℃及び40℃でのショア硬度が各各72D、28Dである。
該カートリッジのガスバブリングにおける耐久性を評価するための加速試験を実施例9
と同様にして行ったところ、1年相当時点で中空糸膜の接着界面で中空糸膜が破断し、リ
ークを起こした。
Claims (10)
- 複数本の中空糸膜からなり両端部が接着固定層で接着固定された中空糸膜束と、一方の端部の外周に液密に固定されたカートリッジヘッドと他方の端部の外周に液密に固定された下部リングとを有する中空糸膜カートリッジにおいて、該中空糸膜が10MPa以上90MPa未満の引張弾性率を有するポリフッ化ビニリデン製中空糸膜であり、該カートリッジヘッドと該下部リングとが複数の棒又はその中空部に中空糸を包含していないパイプに連結固定され、且つ該複数の棒又はその中空部に中空糸を包含していないパイプは中空糸膜束の外周近傍に配置されており、カートリッジヘッド側の端部において中空糸膜の中空部が開口し、下部リング側の端部において中空糸膜の中空部が封止され、かつ、下部リング側の接着固定層に複数の貫通穴が設けられ、該貫通穴が中空糸膜束内に配置されていることを特徴とする上記中空糸膜カートリッジ。
- 前記下部リングの端面が中空糸膜の端面より突き出している請求項1記載の中空糸膜カートリッジ。
- 前記カートリッジヘッドが外周部にツバ部を有する請求項1又は請求項2記載の中空糸膜カートリッジ。
- 前記棒又はパイプが、前記カートリッジヘッドと前記下部リングとに接着固定層で中空糸膜と共に接着されていることにより連結固定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の中空糸膜カートリッジ。
- 中空糸膜がウェーブを有している請求項1〜4のいずれか一項に記載の中空糸膜カートリッジ。
- 中空糸膜の引張弾性率が、10MPa以上70MPa以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の中空糸膜カートリッジ。
- 中空糸膜が弛んだ状態であり、弛緩率が0.1%以上10%以下である請求項1〜6のいずれか一項に記載の中空糸膜カートリッジ。
- 下部リング側の接着固定層に設けられた前記複数の貫通穴が、各々の間に中空糸膜が存在するように配置されている請求項1〜7のいずれか一項に記載の中空糸膜カートリッジ。
- 下部リング側の接着固定層に設けられた前記複数の貫通穴が、内径2〜30mmである請求項1〜8のいずれか一項に記載の中空糸膜カートリッジ。
- 前記接着固定層を構成する接着剤が、使用温度範囲で硬度70D〜30Dの特性を有するウレタン樹脂である請求項1〜9のいずれか一項に記載の中空糸膜カートリッジ。
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