JP4524186B2 - アリールアミンの製造方法 - Google Patents
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Description
ウルマン縮合反応は芳香族アミンと芳香族ハロゲン化合物、好ましくは芳香族ヨウ化物とを塩基及び銅触媒の存在下に反応させてアリールアミンを合成する方法であり、F.Ullmannによって発見された。(例えば(例えばF.Ullmann、ヘミシェ ベリヒテ(Chemische Berichte.),1920年,36巻、2382頁参照)参照)
従来、この反応は一般的に反応時間が長く、しかも実用的なアリール化速度を達成するためには通常200℃以上の高温を必要とするため、生成物の酸化や不均化、二量化反応等によって副生成物が多く生成する。通常、電子材料用素材又はその中間体は高純度のものが要求されるが、この副生成物の分離精製は非常に困難であり、大きな問題点であった。また、芳香族アミンと反応する芳香族ハロゲン化合物は、より高価なヨウ素化芳香族化合物を使用しなければ効率良く反応が進行しないこと、高温反応に対応可能な設備が必要なこと等、コスト高となる欠点があった。
反応を効率よく進行させ、副生成物を抑制する方法は試みられており、例えば、芳香族アミン化合物とヨウ素化芳香族化合物とを無溶媒または不活性炭化水素溶媒中、銅触媒と水酸化カリウムの存在下で反応するトリアリールアミンの製造方法(特公平01−29182号公報)、クラウンエーテルやポリエチレングリコールなどの界面活性剤を添加するトリアリールアミンの製造方法(特開平11−87061号公報、特開2000−178237号公報、特開2000−273068号公報、特開2000−256276号公報参照)等が提案されている。しかし、これらの方法も純度的に十分満足のいくものではなく、ヨウ素化芳香族化合物を使用する問題点は解決されていない。
高純度のアリールアミン化合物を製造するためには、より低温で反応させることが好ましく、芳香族アミン化合物とヨウ素化芳香族化合物とを芳香族溶媒中、銅触媒と水酸化カリウムと第三級アミン化合物の共存下に120〜150℃で反応するトリアリールアミン化合物の製造方法が提案されている(特開平9−323958号公報、特開平9−323959号公報、特開平10−212267号公報、特開平10−212268号公報、特開平10−212269号公報、特開平10−312073号公報参照)。しかし、これらの方法も収率、純度共に満足のいくものではなく、高度に精製する必要があった。またこの方法でも安価な塩素化芳香族化合物や臭素化芳香族化合物では収率が低く用いることができないため、高価なヨウ素化芳香族化合物を使用しなければならず、コスト的な課題が残されていた。
また、ハロゲン化ニトロベンゼンとアニリン誘導体から銅触媒とアンモニウム塩又はホスホニウム塩の存在下で(特開昭57−40445号公報参照)、あるいは銅触媒及びホスホニウム塩の存在下で(特許文献13参照参照)ウルマン反応を用いてニトロジフェニルアミンを安価に製造する方法が提案されている。しかし、これらの方法は反応活性なハロゲン化ニトロベンゼン化合物からニトロジフェニルアミンを得る方法に特定された方法で、有機化学的に多様なアリールアミンを合成するには好ましくない。また、目的物のニトロジフェニルアミンも高純度で得られておらず、電子材料用素材やその中間体として有用なアリールアミン、特にトリアリールアミン又はジアリールアミンを高純度且つ低コストで製造する目的には満足のいく方法ではない。
また、塩素化芳香族化合物や臭素化芳香族化合物と、芳香族アミン化合物とを芳香族溶媒中、パラジウム触媒、ホスフィン化合物、塩基の共存下に20〜140℃で反応する方法が提案されているが(特開平10−139742号公報、特開平10−195031号公報、特開平10−310561号公報、特開平11−5769号公報、アンゲバンテ ヘミー インターナショナル イングリッシュ エディション(Angewante Chemie.International English ed.,1998年,37巻,2046−2047頁、ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.),1998年,120巻,9722−9723頁、ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(J.Org.Chem.),1996年,61巻,1133頁、テトラヘドロン レタース(Tetrahedron Letters),1995年,36巻21号,3609−3612頁参照)。しかし、パラジウム化合物は非常に高価であるため工業的に有利な製造方法とは言えず、収率や純度も満足のいくものではなかった。
本発明の上記目的は、下記の方法によって達成される。
1. 下記一般式(1)〜(3)で表される有機塩の少なくとも一つ、銅触媒および塩基の存在下で、下記一般式(4)または(5)で表される芳香族ハロゲン化合物と芳香族アミンとを反応させることを特徴とするアリールアミンの製造方法。
(式(1)〜(3)中、Aは窒素原子、リン原子、ヒ素原子、アンチモン原子を示す。R1〜R17は同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルボニル基、スルホニル基、オキシカルボニル基、カルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、ヘテロ環残基、ハロゲン原子を表す。ただしR1、R7、R12、R14〜R17は水素原子であってはならない。R8とR10とで二重結合を形成してもよく、またR1〜R6及びR7〜R13のそれぞれの中の結合し得る2つの置換基が結合して環を形成してもよい。mは1または2を表す。mが2の場合はR2〜R6のいずれかが連結基を表し、連結する二つにおいてそれぞれの連結部位は異なってもよい。X−は任意の陰イオンを示す。)
(式(4)及び(5)中、Qは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。
Yは酸素原子、硫黄原子、−C(R32)(R33)−、−N(R34)−、アリーレン基を示す。R18〜R34は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジ置換アミノ基、ヘテロ環残基、ハロゲン原子を表す。R18〜R22,R23〜R34の結合し得る任意の2つの基によって環を形成してもよい。nは1または2を表す。一般式(4)においてnが2の場合は、R18〜R22のうちいずれかが連結基を示し、連結する二つにおいてそれぞれの連結部位は同一でも異なってもよい。一般式(5)においてnが2の場合は、R23〜R34のうちいずれかが連結基を示し、連結する二つにおいてそれぞれの連結部位は同一でも異なってもよい。
2. 芳香族ハロゲン化合物がヨウ素化化合物または臭素化化合物であることを特徴とする上記1.に記載のアリールアミンの製造方法。
3. 有機塩の少なくとも1つがピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、ホスホニウム塩、アルソニウム塩およびスチボニウム塩よりなる群から選択されることを特長とする上記1.に記載のアリールアミンの製造方法。
4. 有機塩の少なくとも1つがホスホニウム塩であることを特長とする上記1.に記載のアリールアミンの製造方法。
5. 銅触媒の使用量が芳香族ハロゲン化合物1モルに対して0.001〜0.3モルであることを特徴とする、上記1.に記載のアリールアミンの製造方法。
6.有機塩の使用量が、銅触媒に対して0.05〜5.00倍モルであることを特徴とする、上記1.に記載のアリールアミンの製造方法。
7.有機塩の使用量が、銅触媒に対して0.60〜1.20倍モルであることを特徴とする、上記1.に記載のアリールアミンの製造方法。
8.反応温度が80〜250℃であることを特徴とする、上記1.に記載のアリールアミンの製造方法。
9.芳香族炭化水素化合物、飽和脂肪族化合物、不飽和脂肪族化合物、飽和脂環式化合物および不飽和脂環式化合物から選択される化合物を反応溶媒に用いることを特徴とする、上記1.に記載のアリールアミンの製造方法。
10.用いる反応溶媒の少なくとも1つが芳香族炭化水素化合物または不飽和脂環式化合物であることを特徴とする、請求項9に記載のアリールアミンの製造方法。
本発明はアリールアミン、特に電子材料用素材又はその中間体として有用な一群のトリアリールアミンもしくはジアリールアミンをウルマン縮合反応を用いて製造する際に、銅触媒と塩基、および上記有機塩の共存下で反応を行うことを特徴とする新規な製造方法である。本発明の製造方法では、上記有機塩が介在することによって不活性基が置換した反応基質であっても従来のウルマン反応と比較してより低温で反応させることが可能となり、したがって高純度なアリールアミン化合物を製造することができる。また、従来のウルマン反応によるアリールアミンの合成では困難だった塩素化芳香族化合物や臭素化芳香族化合物を用いることも可能となり、高純度なアリールアミン化合物を低コストで製造することができる。
本発明で使用し得る有機塩は、一般式(1)〜(3)で表される化合物であり、単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。
一般式(1)〜(3)で表される化合物中、R1〜R17は具体的には水素原子、メチル、トリフルオロメチル、ヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル等の直鎖アルキル基;i−プロピル、t−ブチル等の分岐アルキル基;シクロペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル等の環状アルキル基;ビニル、アリル、イソプロペニル、スチリル、シンナミル等のアルケニル基;エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル、フェニルエチニル、メシチル−1−プロピニル、ナフチル−1−ブチニル等のアルキニル基;フェニル、トリル、ナフチル等のアリール基;ヒドロキシル基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、i−プロポキシ、t−ブトキシ等のアルコキシ基;フェノキシ、ナフチルオキシ等のアリールオキシ基;メルカプト基;エチルチオ、n−ヘキシルチオ、iso−テトラデシルチオ等のアルキルチオ基;フェニルチオ、ナフチルチオ等のアリールチオ基;アセチル、n−ヘキシルカルボニル、ベンゾイル、ナフトイル、カルバモイル等のカルボニル基;メチルスルホニル、iso−プロピルスルホニル、フェニルスルホニル、スルファモイル等のスルホニル基;メトキシカルボニル、1−オクチルオキシカルボニル、フェノキシカルボニル等のオキシカルボニル基;アセチルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ、ベンゾイルオキシ等のカルボニルオキシ基;ニトロ基;シアノ基;アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、n−ヘキシルアミノ、フェニルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジオクチルアミノ、N,N−ジフェニルアミノ、N−エチル−N−フェニルアミノ等のアミノ基;アセチルアミノ、tert−ブチルカルボニルアミノ、ベンゾイルアミノ等のカルボニルアミノ基;エチルスルホニルアミノ、n−ドデシルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ等のスルホニルアミノ基;2−フリル、2−チエニル、2−ピリジル等のヘテロ環残基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子が挙げられる。これらの基は更に置換基を有していてもよく、その置換基としては反応に関与しないものであれば、特に制限されることはなく、前記のR1〜R17で表される置換基を挙げることができる。
また、R1〜R6またはR7〜R13の中の2つの結合し得る置換基が結合して環を形成してもよく、具体的にはシクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の飽和環;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン等の部分飽和環;ベンゼン、ナフタレン等の芳香環;ピロリジン、ピペリジン、ピロール、ピリジン等の複素環が挙げられる。これらの環は更に置換基を有していてもよいし、更に環が縮合されてもよい。さらに置換基を有する場合、その置換基としては反応に関与しないものであれば、特に制限されることはなく、前記のR1〜R17で表される置換基を挙げることができる。
mは1または2を表し、m=2の場合は、R2〜R6のうちいずれかが連結基を示し、連結する二つの部位においてそれぞれの連結部位は同一でも異なってもよい。
X−は任意の陰イオンであり、安定に有機塩を形成できるものであれば特に限定されない。X−の例としては、F−、Cl−、Br−、I−等のハロゲンイオン;水酸化物イオン;ClO−、ClO2 −、ClO3 −、ClO4 −、BrO−、BrO2 −、BrO3 −、BrO4 −、IO−、IO2 −、IO3 −、IO4 −、HCO3 −、HSO4 −、NO2 −、NO3 −、BO2 −、BO3 −、H2PO2 −、H2PO3 −、H2PO4 −等のオキソ酸イオン;ClI2、CIBr2 −、BrCl2 −、BrI2 −、ICl2 −、IBr2 −、Br3 −、I3 −等のポリハロゲンイオン;CH3CO2 −、CF3CO2 −、n−C3F7CO2 −等のカルボン酸イオン;CH3SO3 −、CF3SO3 −、n−C4F9SO3 −CH3C6H4SO3 −等のスルホン酸イオン;N(CF3SO2)2 −等のイミドイオン;C(CF3SO2)3 −等のカルボニウムイオン;BF4 −、B(C6H5)4 −、B5O8 −等のホウ素酸イオン;HF2 −、H2F3 −等のフッ化水素酸イオン;PF6 −等のリン酸イオン;SCN−、NCS−等のチオシアン酸イオン;SbF6 −、SbCl6 −等のアンチモン化物イオンが挙げられる。
一般式(1)で表される有機塩の具体例としては、以下のものが挙げられる。(i)ピリジニウム塩:1−エチルピリジニウムクロライド、1−n−ブチルピリジニウムクロライド、1−ヘキシルピリジニウムクロライド、1−アセトニルピリジニウムクロライド、4−カルバモイル−1−n−ヘキサデシルピリジニウムクロライド、1−(カルバモイルメチル)ピリジニウムクロライド、3−カルバモイル−1−メチルピリジニウムクロライド、1−シアノメチルピリジニウムクロライド、4−ジメチルアミノ−1−ネオペンチルピリジニウムクロライド、1−(エトキシカルボニルメチル)ピリジニウムクロライド、1−メチルピリジニウム−2−アルドオキシムクロライド、N−n−オクタデシル−4−スチルバゾールブロマイド、1−アミノピリジニウムアイオダイド、2−クロロ−1−メチルピリジニウムアイオダイド、1−エトキシ−4−メトキシカルボニルピリジニウムアイオダイド、1−n−ヘキシルピリジニウムテトラフルオロボレート、2−プロモ−1−エチルピリジニウムテトラフルオロボレート、1−フルオロ−3,5−ジクロロピリジニウムテトラフルオロボレート、1−フルオロ−2,4,6−トリメチルピリジニウムテトラフルオロボレート、1−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1−メチルピリジニウムp−トルエンスルホネート、1−フルオロ−3,5−ジクロロピリジニウムトリフラート、1−フルオロ−2,4,6−トリメチルピリジニウムトリフラート等。
(ii)ビピリジニウム塩:1,1’−ジメチル−2,2’−ビピリジニウムジクロライド、1,1’−ジメチル−2,3−ビピリジニウムジクロライド、1,1’−ジエチル−2,4−ビピリジニウムジクロライド、1,1’−ジベンジル−4,4’−ビピリジニウムジクロライド、1,1’−n−ブチル−2,3−ビピリジニウムジブロマイド、1,1’−ジペンチル−2,4−ビピリジニウムジブロマイド、1,1’−ジフェニル−4,4’−ビピリジニウムジブロマイド、1,1’−ビス(2,4−ジニトロフェニル)−4,4’−ビピリジニウムジブロマイド、1,1’−ジ−n−ヘキシル−2,2−ビピリジニウムジアイオダイド、1,1’−ジ−n−オクチル−2,3−ビピリジニウムジアイオダイド、1,1’−ジフェニル−4,4’−ビピリジニウムジアイオダイド等。
(iii)キノリニウム塩:1−n−プロピルキノリニウムクロライド、1−フェニルキノリニウムクロライド、1−エチルイソキノリニウムブロマイド、1−ベンジルイソキノリニウムブロマイド、1−i−プロピルベンゾ[b]キノリニウムブロマイド、1−n−ブチルベンゾ[f]キノリニウムブロマイド、1−i−ブチルベンゾ[g]キノリニウムブロマイド、1−sec−ブチルベンゾ[h]キノリニウムブロマイド、1−t−ブチルベンゾ[c]イソキノリニウムアイオダイド、1−n−デシルベンゾ[c]イソキノリニウムアイオダイド等。
一般式(2)で表される有機塩の具体例としては、以下のものが挙げられる。(i)イミダゾリウム塩:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−2、3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1、3−ジデシル−2−メチルイミダゾリウムクロライド、2−クロロ−1、3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、1、3−ビス(2,6−イソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロライド、1、3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾリウムクロライド、1、3、4,5−テトラフェニルイミダゾリウムブロマイド、1、3−ジシクロヘキシルイミダゾリウムアイオダイド、1、3−ジアダマンチルイミダゾリウムアイオダイド、2、4,5−トリクロロ−1、3−ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホネート等。
(ii)イミダゾリニウム塩:1、3−ジメチルイミダゾリニウムクロライド、2−クロロ−1、3−ジメチルイミダゾリニウムクロライド、2−クロロ−1、3−ジエチルイミダゾリニウムクロライド、1、3−ジエチルイミダゾリニウムブロマイド、1、3−ジ−n−ブチルイミダゾリニウムブロマイド、2、4,5−トリクロロ−1、3−ジメチルイミダゾリニウム−p−トルエンスルホネート、2−クロロ−4,5−ジフェニル−1、3−ジメチルイミダゾリニウムテトラフルオロボレート、2−クロロ−1、3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1、3−ジメチルイミダゾリニウムトリフルオロメタンスルホネート等。
(iii)ベンズイミダゾリウム塩:1,3−ジメチルベンズイミダゾリウムクロライド、1−エチル−3−メチルベンズイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−3−メチルベンズイミダゾリウムブロマイド、1−ヘキシル−3−メチルベンズイミダゾリウムプロマイド、2−クロロ−1,3−ジメチルベンズイミダゾリウムブロマイド、1−ブチル−2、3−ジメチルベンズイミダゾリウムアイオダイド、2−フェニル−1−ヘキシル−3−メチルベンズイミダゾリウムアイオダイド等。
一般式(3)で表される有機塩の具体例としては、以下のものが挙げられる。(i)アンモニウム塩;テトラエチルアンモニウムフルオライド、トリメチルスチリルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−アミルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、トリメチルビニルアンモニウムブロマイド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリエチルアンモニウムアイオダイド、N,N−ジメチルメチレンアンモニウムアイオダイド、(2−ヒドロキシエチル)トリエチルアンモニウムアイオダイド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムアイオダイド、ベンジルトリエチルアンモニウムハイドロオキサイド、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロマイド、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムパークロレート、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムジフルオライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムジブロモクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムジブロモアイオダイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムジハイドロゲントリフルオライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラ−n−ブチルアンモニウムハイドロゲンサルフェート、テトラ−n−ブチルアンモニウムパークロレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムホスフェート、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフェニルボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムチオシアネート、テトラ−n−ブチルアンモニウムトリアイオダイド、テトラエチルアンモニウムp−トルエンスルホネート、テトラエチルアンモニウムトリフルオロメタンスルホネート、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラメチルアンモニウムサルフェート、アセチルコリンブロマイド、ベンゾイルチオコリンアイオダイド等。
(ii)ホスホニウム塩;テトラ−n−ブチルホスホニウムフルオライド、アセトニルトリフェニルホスホニウムクロライド、アリルトリフェニルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、4−クロロベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、4−クロロメチルトリフェニルホスホニウムクロライド、シアノメチルトリ−n−ブチルホスホニウムクロライド、メトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロライド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムクロライド、(ホルミルメチル)ホスホニウムクロライド、メトキシカルボニルメチル(トリフェニル)ホスホニウムクロリド、アリルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−アミルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ブロモメチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、3−ブロモプロピルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、2−カルボキシエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、4−カルボキシブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、3−カルボキシプロピルトリフェニルホスホニウムブロマイド、シンナミルトリフェニルホスホニウムブロマイド、シクロプロピルトリフェニルホスホニウムブロマイド、2−ジメチルアミノエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、4−エトキシベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エトキシトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ヘプチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ヘキシルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エトキシカルボニルメチル(トリフェニル)ホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−プロピルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、テトラエチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、トリフェニルビニルホスホニウムブロマイド、フェナシルトリフェニルホスホニウムブロマイド、イソプロピルトリフェニルホスホニウムアイオダイド、(N−メチル−N−フェニルアミノ)トリフェニルホスホニウムアイオダイド、メチルトリフェニルホスホニウムアイオダイド、テトラフェニルホスホニウムアイオダイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムハイドロオキサイド、テトラエチルホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラエチルホスホニウムテトラフルオロボレート、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムサルフェート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等。
(iii)アルソニウム塩;テトラ−n−ブチルアルソニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアルソニウムブロマイド、トリフェニルメチルアルソニウムアイオダイド、トリフェニル(2−メチルフェニル)アルソニウムハイドロオキサイド、トリフェニル(4−メトキシフェニル)アルソニウムアセテート、トリフェニル(4−クロロフェニル)アルソニウムナイトレート、トリフェニル(3−ニトロフェニル)アルソニウムパークロレート、トリフェニル(2,4,6−トリメチルフェニル)アルソニウムテトラフルオロボレート、トリス(3−メチルフェニル)(フェニル)アルソニウムテトラフェニルボレート、トリス(4−メトキシフェニル)(フェニル)アルソニウムヘキサフルオロホスフェート、トリス(4−フルオロフェニル)(フェニル)アルソニウムトリフルオロメタンスルホネート等。
(iV)スチボニウム塩;テトラ−n−ブチルスチボニウムブロマイド、テトラフェニルスチボニウムブロマイド、トリフェニルメチルスチボニウムアイオダイド、トリフェニルベンジルスチボニウムハイドロオキサイド、トリフェニル(2−メチルフェニル)スチボニウムパークロレート、トリフェニル(4−メトキシフェニル)スチボニウムテトラフルオロボレート、トリス(4−メチルフェニル)(メチル)スチボニウムヘキサフルオロホスフェート、トリス(2−メトキシフェニル)(メチル)スチボニウムトリフルオロメタンカーボネート、テトラキス(4−メチルフェニル)スチボニウムトリフルオロメタンスルホネート等。
これらの有機塩は反応系にそのまま添加してもよいし、公知の方法(例えば、Ann.,1851,78,95;Ann.,1902,321,166;Ber.,1915,48,1759;Ber,,1921,54,1451、1461;J.Chem.Soc.,1930,1921;Ber.,1954,61,908;Ann.,1952,577,26;Inorg.Chem.,1971,10,1900;Inorg.Chem.,1996,35(5),1168;Chem.Eur.J.,1996,12(2),1627;Ionics,1997,3,356;Chem.Commun,2001,1466等)により反応系内で調整してそのまま反応に使用してもよい。また、ポリスチレン等の高分子に結合した有機塩も購入可能であり同様に使用できる。その場合は回収して再利用することができるので好ましい。
これらの有機塩共存下でウルマン反応を行うことによって、より低温での反応が可能となり、また、従来のウルマン反応によるアリールアミンの合成では困難な塩素化芳香族化合物や臭素化芳香族化合物を用いることが可能である。
これらの有機塩の中でも、好ましくはホスホニウム塩、アルソニウム塩、またはスチボニウム塩であり、これらを添加した場合には顕著な反応促進効果が得られ、高収率、且つ高純度のアリールアミン化合物を得ることができる。これらの中でも更に好ましくは、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムクロライド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムハイドロオキサイド、テトラ−n−ブチルアルソニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアルソニウムブロマイド、トリフェニルメチルアルソニウムアイオダイド、トリフェニル(2−メチルフェニル)アルソニウムハイドロオキサイド、トリフェニル(2,4,6−トリメチルフェニル)アルソニウムテトラフルオロボレート、トリス(3−メチルフェニル)(フェニル)アルソニウムテトラフェニルボレート、テトラ−n−ブチルスチボニウムブロマイド、テトラフェニルスチボニウムブロマイド、トリフェニルメチルスチボニウムアイオダイド、トリフェニルベンジルスチボニウムハイドロオキサイド、トリフェニル(2−メチルフェニル)スチボニウムパークロレート、トリス(4−メチルフェニル)(メチル)スチボニウムヘキサフルオロホスフェートが挙げられる。上記の中で、ホスホニウム塩がより安価で毒性も少ないので特に好ましい。
これらの有機塩は、含有銅触媒に対し、0.05〜5.00倍モル(銅触媒1モルに対して有機塩0.05〜5.00モルの比率)の範囲で使用され、好ましくは0.40〜2.00倍モル、より好ましくは0.60〜1.20倍モルの範囲で使用される。有機塩の使用量を上記範囲とすることで、十分に反応促進効果が得て、反応速度の低下や不純物の増加を抑えられるので好ましい。
本発明で用いる芳香族ハロゲン化合物は一般式(4)もしくは(5)で表される化合物である。
一般式(4)もしくは(5)において、Qは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。Yは酸素原子、硫黄原子、−C(R32)(R33)、−N(R34)、アリーレン基を示す。Yがアリーレン基の場合は具体的にはフェニレン基、ナフチレン基、アントラニレン基、フェナントリレン基、ピレニレン基等が挙げられる。R18〜R34は具体的には、水素原子;メチル基、トリフルオロメチル基、ヘキシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等の直鎖アルキル基;i−プロピル基、t−ブチル基等の分岐アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等の環状アルキル基;ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、スチリル基、シンナミル基等のアルケニル基;エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、フェニルエチニル基、メシチル−1−プロピニル基、ナフチル−1−ブチニル基等のアルキニル基;フェニル基、メシチル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基等のアリール基;メトキシ基、プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、N−エチル−N−フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、N−フェニル−N−ナフチルアミノ基等のジ置換アミノ基;フリル基、チエニル基、ピリジル基等のヘテロ環残基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を表す。これらの基は更に置換基を有していても良く、その置換基としては、前記のR18〜R34で表される置換基を挙げることができる。
また、R18〜R22、及びR23〜R34の結合し得る任意の2つの基によって環を形成してもよい。形成される環としてはシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、アダマンタン等の飽和環;シクロペンタジエン、ベンゼン、シクロヘプテン、シクロヘプタトリエン等の不飽和環;オキソラン、チオラン、オキサン、チアン、N−置換ピペリジン等の複素環が挙げられる。これらの環は更に置換基を有していてもよいし、更に環が縮合されてもよい。さらに置換基を有する場合、その置換基としては反応に関与しないものであれば、特に制限されることはなく、前記のR18〜R34で表される置換基を挙げることができる。
nは1または2を表す。一般式(4)においてnが2の場合は、R18〜R22のうちいずれかが連結基を示し、連結する2つにおいて、それぞれの連結部位は同一でも異なってもよい。一般式(5)においてnが2の場合は、R23〜R34のうちいずれかが連結基を示し、連結する2つにおいて、それぞれの連結部位は同一でも異なってもよい。
従来、芳香族ハロゲン化合物にニトロ基、シアノ基、カルボキシル基等の電子吸引性基が置換している場合には反応がより活性化される為、塩素化芳香族化合物や臭素化芳香族化合物でも使用することが可能であり、また反応温度も従来のウルマン反応に比べて低温での反応が可能である。しかし、無置換であるかまたは電子供与性基が置換した芳香族ハロゲン化合物を基質とする場合は反応性が低く、通常高温かつ長時間反応を必要とする。本発明で用いるのは無置換または電子供与性基が置換した芳香族ハロゲン化合物であり、従来、非常に過酷な反応条件でしか合成できなかったアリールアミンが、本発明を用いることによって温和な反応条件で合成することが可能である。また、本発明により従来のウルマン反応では困難であったより安価な塩素化芳香族化合物や臭素化芳香族化合物を用いることも可能である。
本発明において、原料である芳香族アミンは下記一般式(6)もしくは(7)で表される化合物である。
式中、Zは酸素原子、硫黄原子、−C(R51)(R52)、−N(R53)、アリール基を示す。R35〜R53は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、ニトロ基、ヘテロ環残基を表す。また、R35〜R40、またはR41〜R53の結合し得る任意の2つの基によって環を形成してもよい。pは1または2を表し、一般式(6)においてp=2の場合は、R35〜R40のうちいずれかが連結基を示し、それぞれの連結部位は同一でも異なってもよい。一般式(7)においてp=2の場合は、R41〜R53のうちいずれかが連結基を示し、連結する2つにおいて、それぞれの連結部位は同一でも異なってもよい。
R35〜R53は具体的には水素原子;メチル、トリフルオロメチル、ヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル等の直鎖アルキル基;i−プロピル、t−ブチル等の分岐アルキル基;シクロペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル等の環状アルキル基;ビニル、アリル、イソプロペニル、スチリル、シンナミル等のアルケニル基;エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル等のアルキニル基;フェニル、メシチル、ビフェニル、ナフチル、フェナントリル等のアリール基;メトキシ、プロポキシ、i−プロポキシ、t−ブトキシ等のアルコキシ基;フェノキシ、トリルオキシ、キシリルオキシ、ナフチルオキシ等のアリールオキシ基;アミノ、メチルアミノ、n−ヘキシルアミノ、フェニルアミノ、ジメチルアミノ、N−エチル−N−フェニルアミノ、ジフェニルアミノ等のアミノ基;ニトロ基;フリル、チエニル、ピリジル等のヘテロ環残基が挙げられる。これらの基は更に置換基を有していても良い。さらに置換基を有する場合、その置換基としては反応に関与しないものであれば、特に制限されることはなく、前記のR35〜R53で表される置換基を挙げることができる。
Zがアリーレン基の場合は具体的にはフェニレン基、ナフチレン基、アントラニレン基、フェナントリレン基、ピレニレン基等が挙げられ、任意の位置で結合してよい。また、R35〜R40もしくはR41〜R53において2つの基によって形成される環としてはシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、アダマンタン等の飽和環;シクロペンタジエン、ベンゼン、シクロヘプテン、シクロヘプタトリエン等の不飽和環;ピロリジン、ピロール、ピペリジン、ピリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、アザシクロヘプタン、アザシクロヘプテン、アザシクロヘプタトリエン等の複素環が挙げられる。これらの環は更に置換基を有していてもよいし、更に環が縮合されてもよい。さらに置換基を有する場合、その置換基としては反応に関与しないものであれば、特に制限されることはなく、前記のR35〜R53で表される置換基を挙げることができる。芳香族アミン化合物の使用量は、芳香族ハロゲン化合物に対して通常0.4〜4当量、好ましくは0.5〜2当量である。
本発明で使用される銅触媒としては、特に制限されるものではなく、ウルマン縮合反応で通常使用される触媒を用いることができる。例えば銅粉、塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅、沃化銅、酸化第一銅、酸化第二銅、硫酸銅、硝酸銅、炭酸銅、水酸化第二銅等が挙げられ、好ましくは塩化銅、臭化銅、沃化銅である。これらの銅触媒の使用量は芳香族ハロゲン化合物1モルに対して通常0.001〜0.3モル、好ましくは0.01〜0.2モルである。
また必要に応じてヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ルビジウム、ヨウ化セシウム等の助触媒を添加することもできる。これらの助触媒を添加する場合、その使用量は芳香族ハロゲン化合物1モルに対して0.001〜0.5モル、好ましくは0.01〜0.2モルである。
本発明において使用される塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸化物、燐酸三リチウム、燐酸三ナトリウム、燐酸三カリウム等のアルカリ金属燐酸化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、リチウム−tert−ブトキシド、ナトリウム−tert−ブトキシド、カリウム−tert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。上記中アルカリ金属アルコキシドは反応系にそのまま添加するか、またはアルカリ金属、水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属等とアルコールから調製して使用してもよい。これらの塩基のなかで好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムである。
これらの塩基は芳香族アミンに対して1.0〜4.0等量、好ましくは1.2〜2.0等量使用される。
本発明の製造方法においては、反応溶媒を使用しなくても良いが、必要に応じて芳香族化合物もしくは脂肪族化合物を反応溶媒として用いることができる。具体的には以下の溶媒が挙げられる。
(I)ハロゲン化されてもよい芳香族炭化水素化合物:トルエン、キシレン、メシチレン、デュレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン、ジフェニルメタン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン等。
(II)環骨格がジヒドロ化、テトラヒドロ化、ヘキサヒドロ化、オクタヒドロ化、デカヒドロ化等、部分的に水素添加された水素化芳香族炭化水素化合物:1,4−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、9,10−ジヒドロアントラセン、9,10−ジヒドロフェナントレン、4,5,9,10−テトラヒドロピレン、1,2,3,6,7,8−ヘキサヒドロピレン、ドデカヒドロトリフェニレン等。
(III)飽和脂肪族化合物:ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、2−メチルドデカン、4−エチルウンデカン、テトラデカン、ペンタデカン、3,3−ジメチルトリデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、2−メチル−4−エチルテトラデカン等。
(IV)不飽和脂肪族化合物:1−ヘプテン、2−ヘプチン、2−オクテン、3−ノネン、1−デシン、1−ウンデセン、4−ドデセン、3,3−ジメチル−1−デセン、1,3,5−ドデカトリエン、5−トリデセン、3−メチル−4−エチル−2−デセン、1−ドデシン、3−ドデセン−1−イン、1−トリデシン、5,5−ジメチル−3−ウンデセン−1−イン、5−エチニル−1,3−ドデカジエン、オシメン、ミルセン、スクアレン等。
(V)飽和脂環式化合物:ジシクロヘキシル、デカヒドロナフタレン、ドデカヒドロフルオレン等。
(VI)不飽和脂環式化合物:α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレン、(+)−α−フェランドレン、(−)−β−フェランドレン、(−)−1−p−メンテン、(+)−3−メンテン、ジペンテン、(+)−リモネン、(+)−サビネン、(+)−α−ピネン、(+)−β−ピネン、(−)−β−カジネン、(−)−β−カリオフィレン、(−)−β−サンタレン、(−)−α−セドレン、(+)−β−セリネン、(−)−β−ビサボレン、α−フムレン等。
上記の溶媒のなかでも、トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン等のアルキルベンゼンや、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、フェランドレン、テルピノレン等のテルペンが好ましい。これらの溶媒を用いることにより不純物の生成が抑制され、高収率で高純度のアリールアミンを製造することができる。
これら芳香族化合物及び脂肪族化合物は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて溶媒として使用することができる。これらの反応溶媒は、通常原料の芳香族ハロゲン化合物1モルに対して100〜1000mlの割合で使用される。
本発明における反応温度は80〜250℃の範囲である。使用する芳香族ハロゲン化合物がヨウ素化合物の場合、反応温度は通常80〜180℃、好ましくは90〜130℃の範囲である。
臭素化合物や塩素化合物の場合は反応部位の数によって異なり、これらの基質の反応部位が1つの場合は通常80〜250℃、好ましくは90〜130℃の範囲である。反応部位が2つ以上の場合は通常80〜250℃、好ましくは170〜210℃の範囲である。
反応時間は、使用する原料と添加する有機塩、および反応条件によって異なるが、芳香族ヨウ素化合物の場合は通常1〜3時間程度、芳香族塩素化合物や芳香族臭素化合物の場合は通常1〜12時間程度である。
なお反応は副生成物の生成を防止して高純度のアリールアミンを製造するために、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
本発明で合成され得るアリールアミン類の具体例を下記に示すが、本発明はこれに限定されない。
N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミン18.05g(98.52ミリモル)、4,4’’−ジヨード−1,1’:4’,1’’−ターフェニル11.87g(24.63ミリモル)、水酸化カリウム11.06g(197.0ミリモル)、塩化第一銅0.4g(4.0ミリモル)、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド1.36g(4.0ミリモル)、トルエン10mlを混合し窒素気流下115〜125℃で1時間反応させた。反応後、トルエン25mlと水50mlを添加し分液後、水洗して有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水して乾燥した。乾燥剤を濾別後、活性白土3.9gを添加し50〜55℃で1時間攪拌して濾別した。トルエンを減圧留去して酢酸エチル28mlを添加し冷却晶析後濾別して、白色粗結晶として目的化合物(I−11)を13.7g(収率94.0%)得た。得られた目的化合物は、融点189〜190℃で、HPLCで求めた含量は99.5%であった(HPLCの条件は、カラム:YMC−A−002、溶離液:ヘキサン/テトラヒドロフラン(V/V=97/3)、検出UV:310nm、流量:0.8ml/min)。
比較例1、2
実施例1において有機塩を用いず、また反応温度を表1に示した温度に変えた以外は実施例1と同様の方法で合成を行った。その結果を表1に示す。
比較例3
実施例8と同様の芳香族ハロゲン化合物および塩基を用い、有機塩を用いない以外は実施例1と同様の方法で合成を行った。その結果を表1に示す。
表1の結果より、有機塩を添加した本発明例は、いずれも比較例より低い反応温度又は短時間あるいはその両方で反応が終了し、高収率かつ極めて高純度なアリールアミンを合成することができる。それに対し、有機塩を添加しなかった比較例は反応が進行しないか、あるいは高温の条件でないと反応が進行しない。また、従来のウルマン反応では困難であった臭素化芳香族化合物の使用の場合も有機塩共存下で反応させる本発明の方法では、目的物を高い収率で得ることが可能である。
9,10−ビス(3−メチルアニリノ)フェナントレン6.6g(17.0ミリモル)、m−ヨードトルエン14.8g(68.0ミリモル)、水酸化カリウム3.82g(68ミリモル)、臭化第一銅0.98g(6.8ミリモル)、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド2.52g(6.8ミリモル)、テルピノレン10mlを混合し窒素気流下115〜125℃で2時間反応した。反応後、減圧濃縮にて反応溶媒を留去し、トルエン5ml、酢酸エチル67ml、水22mlを添加して分液した。有機層にメタノール71mlを添加して冷却晶析し、淡黄色粗結晶として目的化合物(I−22)を9.0g(収率93.0%)得た。得られた目的物の融点223〜224℃、HPLCで求めた含量は99.6%であった(HPLCの条件は、カラム:YMC−A−312、溶離液:メタノール/テトラヒドロフラン(V/V=99/1)、検出UV:254nm、流量:1.0ml/min)。
トリス(4−ブロモフェニル)アミン8.2g(17.0ミリモル)、N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミン18.7g(102.0ミリモル)、炭酸カリウム13.5g(102.0ミリモル)、ヨウ化銅0.5g(2.6ミリモル)、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド1.0g(2.6ミリモル)を混合し、窒素気流下200〜210℃で、12時間反応した。反応後、トルエン100mlと水50mlを添加し分液後、水洗して有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、乾燥した。乾燥剤を濾別後、有機層にヘキサン100mlを添加して冷却晶析し、淡黄色粗結晶として目的化合物(I−25)を7.9g(収率85.3%)得た。得られた目的物は、融点210〜211℃で、HPLCで求めた含量は99.2%であった(HPLCの条件、カラム:Super−ODS、溶離液:メタノール/テトラヒドロフラン(V/V=97/3)、緩衝剤:トリエチルアミン、酢酸各0.1%、検出UV:254nm、流量:0.8ml/min)。
カルバゾール16.47g(98.52ミリモル)、ブロモベンゼン31.0g(197.04ミリモル)、炭酸ナトリウム10.44g(98.52ミリモル)、塩化第一銅0.4g(8.0ミリモル)、テトラフェニルホスホニウムクロライド3.0g(8.0ミリモル)を混合し、窒素気流下115〜125℃で2時間反応した。反応後、トルエン50mlと水100mlを添加し分液後、水洗して有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、活性白土15.6gを添加し50〜55℃で1時間攪拌して濾別した。トルエンを減圧濃縮してメタノール352ml添加し晶析し、白色粗結晶として目的化合物(I−27)を22.7g(収率94.8%)得た。得られた目的物は、融点96〜97℃、HPLCで求めた含量は99.8%であった(HPLCの条件、カラム:ODS−80TM、溶離液:アセトニトリル/水(V/V=65/35)、緩衝剤:トリエチルアミン、酢酸各0.1%、検出UV:254nm、流量:1.0ml/min)。
Claims (10)
- 下記一般式(1)〜(3)で表される有機塩の少なくとも一つ、銅触媒および塩基の存在下で、下記一般式(4)または(5)で表される芳香族ハロゲン化合物と芳香族アミンとを反応させることを特徴とするアリールアミンの製造方法。
(式(1)〜(3)中、Aは窒素原子、リン原子、ヒ素原子、アンチモン原子を示す。R1〜R17は同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルボニル基、スルホニル基、オキシカルボニル基、カルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、ヘテロ環残基、ハロゲン原子を表す。ただしR1、R7、R12、R14〜R17は水素原子であってはならない。R8とR10とで二重結合を形成してもよく、またR1〜R6及びR7〜R13のそれぞれの中の結合し得る2つの置換基が結合して環を形成してもよい。mは1または2を表す。mが2の場合はR2〜R6のいずれかが連結基を表し、連結する二つにおいてそれぞれの連結部位は異なってもよい。X−は任意の陰イオンを示す。)
(式(4)及び(5)中、Qは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。
Yは酸素原子、硫黄原子、−C(R32)(R33)−、−N(R34)−、アリーレン基を示す。R18〜R34は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジ置換アミノ基、ヘテロ環残基、ハロゲン原子を表す。R18〜R22,R23〜R34の結合し得る任意の2つの基によって環を形成してもよい。nは1または2を表す。一般式(4)においてnが2の場合は、R18〜R22のうちいずれかが連結基を示し、連結する二つにおいてそれぞれの連結部位は同一でも異なってもよい。一般式(5)においてnが2の場合は、R23〜R34のうちいずれかが連結基を示し、連結する二つにおいてそれぞれの連結部位は同一でも異なってもよい。 - 芳香族ハロゲン化合物がヨウ素化化合物または臭素化化合物であることを特徴とする請求項1に記載のアリールアミンの製造方法。
- 有機塩の少なくとも1つがピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、ホスホニウム塩、アルソニウム塩およびスチボニウム塩よりなる群から選択されることを特長とする請求項1に記載のアリールアミンの製造方法。
- 有機塩の少なくとも1つがホスホニウム塩であることを特長とする請求項1に記載のアリールアミンの製造方法。
- 銅触媒の使用量が芳香族ハロゲン化合物1モルに対して0.001〜0.3モルであることを特徴とする、請求項1に記載のアリールアミンの製造方法。
- 有機塩の使用量が、銅触媒に対して0.05〜5.00倍モルであることを特徴とする、請求項1に記載のアリールアミンの製造方法。
- 有機塩の使用量が、銅触媒に対して0.60〜1.20倍モルであることを特徴とする、請求項1に記載のアリールアミンの製造方法。
- 反応温度が80〜250℃であることを特徴とする、請求項1に記載のアリールアミンの製造方法。
- 芳香族炭化水素化合物、飽和脂肪族化合物、不飽和脂肪族化合物、飽和脂環式化合物および不飽和脂環式化合物から選択される化合物を反応溶媒に用いることを特徴とする、請求項1に記載のアリールアミンの製造方法。
- 用いる反応溶媒の少なくとも1つが芳香族炭化水素化合物または不飽和脂環式化合物であることを特徴とする、請求項9に記載のアリールアミンの製造方法。
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