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JP4697357B1 - オーステナイト系耐熱合金 - Google Patents

オーステナイト系耐熱合金 Download PDF

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Abstract

C≦0.15%、Si≦2%、Mn≦3%、Ni:40〜60%、Co:0.03〜25%及びCr:15〜28%未満と、Mo≦12%及びW<4%の一方又は両方を合計で0.1〜12%と、Nd:0.001〜0.1%、B:0.0005〜0.006%、N≦0.03%及びO≦0.03%と、Al≦3%、Ti≦3%及びNb≦3%のうちの1種以上とを含有し、残部がFe及び不純物からなり、不純物中のP≦0.03%及びS≦0.01%であり、かつ1≦4×Al+2×Ti+Nb≦12で、さらに、P+0.2×Cr×B<0.035であるオーステナイト系耐熱合金は、HAZの耐溶接割れ性と靱性の双方に優れ、さらに、高温でのクリープ強度にも優れている。このため、発電用ボイラ、化学工業プラント等の高温機器の素材として好適に用いることができる。上記のオーステナイト耐熱合金は、特定量のCa、Mg、La、Ce、Ta、Hf、Zrのうちの1種以上の元素を含有してもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、オーステナイト系耐熱合金に関する。詳しくは、発電用ボイラ、化学工業プラント等の高温機器に用いられる耐溶接割れ性および長時間使用後のHAZの靱性の双方に優れ、さらに、高温でのクリープ強度にも優れるオーステナイト系耐熱合金に関する。
近年、高効率化のために蒸気の温度と圧力を高めた超々臨界圧ボイラの新設が世界中で進められている。具体的には、今までは600℃前後であった蒸気温度を650℃以上、さらには700℃以上にまで高めることも計画されている。これは、省エネルギーと資源の有効活用、および環境保全のためのCOガス排出量削減がエネルギー問題の解決課題の一つとなっており、重要な産業政策となっていることに基づく。そして、化石燃料を燃焼させる発電用ボイラ、化学工業用の反応炉等の場合には、効率の高い、超々臨界圧ボイラや反応炉が有利なためである。
蒸気の高温高圧化は、ボイラの過熱器管および化学工業用の反応炉管、ならびに耐熱耐圧部材としての厚板および鍛造品などからなる高温機器の実稼動時における温度を700℃以上に上昇させる。したがって、このような過酷な環境において長期間使用される材料には、高温強度および高温耐食性のみならず、長期にわたる金属組織の安定性、クリープ特性が良好なことが要求される。
そこで、特許文献1〜3に、CrおよびNiの含有量を高め、しかも、MoおよびWの1種以上を含有させて、高温強度としてのクリープ破断強度の向上を図った耐熱合金が開示されている。
さらに、ますます厳しくなる高温強度特性への要求、特に、クリープ強破断度への要求に対して、特許文献4〜7には、質量%で、Crを28〜38%、Niを35〜60%含有し、Crを主体とした体心立方構造のα−Cr相の析出を活用して、一層のクリープ破断強度の改善を図った耐熱合金が開示されている。
一方、特許文献8〜11には、Moおよび/またはWを含有させて固溶強化を図るとともに、AlおよびTiを含有させて金属間化合物であるγ’相、具体的には、Ni(Al、Ti)の析出強化を活用して、上述のような過酷な高温環境下で使用するNi基合金が開示されている。
また、特許文献12には、AlとTiの添加範囲を調整し、γ’相を析出させることによりクリープ強度を改善した高Niオーステナイト系耐熱合金が提案されている。
さらに、特許文献13〜16には、CrとMoに加え、さらなる高強度化を目的にCoを含有させたNi基合金も開示されている。
特開昭60−100640号公報 特開昭64−55352号公報 特開平2−200756号公報 特開平7−216511号公報 特開平7−331390号公報 特開平8−127848号公報 特開平8−218140号公報 特開昭51−84726号公報 特開昭51−84727号公報 特開平7−150277号公報 特表2002−518599号公報 特開平9−157779号公報 特開昭60−110856号公報 特開平2−107736号公報 特開昭63−76840号公報 特開2001−107196号公報
溶接学会編:溶接・接合便覧第2版(平成15年、丸善)第948〜950ページ
前述の特許文献1〜14には、クリープ破断強度を改善したオーステナイト系耐熱合金が開示されているが、構造部材として組み立てる際の「溶接性」という観点からの検討はなされていない。
オーステナイト系耐熱合金は、一般に、溶接により各種構造物に組み立てられ、高温で使用されるが、合金元素量が増加すると、溶接施工時に溶接熱影響部(以下、「HAZ」という。)、なかでも溶融境界に隣接したHAZで割れが発生するという問題が生じることについて、例えば、非特許文献1(溶接学会編:溶接・接合便覧第2版(平成15年、丸善)第948〜950ページ)で報告されている。
なお、上記の溶融境界に隣接したHAZでの割れ発生の原因については、粒界析出相起因あるいは粒界偏析起因など諸説が提案されているものの、その機構は完全には特定されていない。
このように、オーステナイト系耐熱合金においては、溶接時のHAZの割れが問題となることが古くから問題として認識されているものの、機構解明が不十分であるため、その対策、なかでも材料面からの対策は確立されていない。
特に、数多く提案されているオーステナイト系耐熱合金においては、高強度化に伴い、多種の合金元素が含有されることに加え、近年計画されている高効率ボイラでは、これらオーステナイト系耐熱合金を、主蒸気管に代表される厚肉部材および水壁管に代表される複雑な形状の部材など力学的に厳しい箇所に使用することが検討されており、HAZに生じる割れがより顕在化する傾向がある。
さらに、このような厚肉大径部材への適用を考えた場合、停機時にはHAZでも十分な低温靱性を有することが求められる。HAZの靱性についても合金元素量の増加とともに低下し、特に、Al、TiおよびNbを添加した材料では長時間使用後にHAZの靱性が著しく低下する。
一方、前述の特許文献15では、HAZの割れについて言及されているものの、先に述べたように、力学的に厳しい箇所への適用には不安が残る。さらに、溶接金属の靱性については述べられているものの、HAZの靱性については考慮されていない。このため、特に、主蒸気管など厚肉部材へ適用された場合のHAZ性能に問題が残る。
また、特許文献16では、溶接金属に発生する再熱割れおよび溶接金属の靱性について言及されてはいるものの、HAZの性能については何ら触れられていない。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたもので、高温で使用される機器に用いられるHAZの耐溶接割れ性と靱性の双方に優れ、さらに高温でのクリープ強度にも優れたオーステナイト系耐熱合金を提供することを目的とする。
なお、「耐溶接割れ性に優れる」とは、具体的には、HAZの液化割れに対する抵抗性に優れることを指す。
本発明者らは、前記した課題を解決するために、HAZに生じる割れおよび靱性低下の原因について詳細な調査を実施した。
その結果、特に、本発明のようにクリープ強度を確保するためにBを必須元素として含有させた合金において、溶接時のHAZ割れを防止し、かつ長時間使用後のHAZの靱性低下を軽減するためには、
〈1〉PとBの含有量をCrの含有量に応じて所定の範囲に規制すること、
〈2〉Pの害を取り除くのに有効なNdを含有させること、
が有効であることがわかった。
さらに、本発明者らは、溶接中のHAZに発生した割れ部の詳細な調査を行った。その結果、下記〔1〕〜〔3〕の事項を確認した。
〔1〕割れは溶融境界に近いHAZの結晶粒界に発生した。
〔2〕HAZに発生した割れ破面には、溶融痕が認められ、破面上にはPとBの濃化、特に、Bの顕著な濃化が認められた。なお、上記のことから、以下、溶接中に発生するHAZの割れを「HAZの液化割れ」ということがある。
〔3〕HAZの液化割れに及ぼすBの影響度合いは合金に含まれるCr量の影響を受け、Cr含有量が多くなるほどBの悪影響がより顕著となる。
一方、本発明者らは、長時間時効後のHAZ部の靱性についても詳細な調査を行った。その結果、下記〔4〕〜〔7〕の事項を確認した。
〔4〕靱性低下は溶融境界に近いHAZで顕著であった。
〔5〕衝撃試験後の破面では粒界で破壊している部分が多く観察された。
〔6〕粒界破面上ではPおよびBの濃化が認められ、靱性低下が顕著なHAZではPの濃化が顕著であるのに対し、靱性低下が緩慢なHAZではBの濃化が顕著であった。
〔7〕PおよびBの含有量がほぼ等しい場合には、長時間加熱後の靱性低下の度合いは僅かではあるものの、Cr含有量が少ないほど大きくなる傾向があった。
上記〔1〕〜〔7〕の事項から、溶接中にHAZに発生する割れおよび長時間使用後の靱性低下は、粒界に存在するPおよびBと密接に関係することが判明した。加えて、上記の割れおよび靱性低下に対して、Crが間接的に影響することも示唆された。
本発明者らは、上記の現象が以下の機構により生じるものと推定した。
すなわち、PおよびBが、溶接中に熱サイクルによって、溶融境界近傍のHAZの粒界に偏析する。粒界に偏析したPおよびBはいずれも粒界の融点を低下させる元素であるので、溶接中に粒界が局部的に溶融し、その溶融箇所が溶接熱応力により開口して、いわゆる「液化割れ」が生じる。
一方、粒界に偏析したPおよびBは長時間使用中にも粒界に偏析するが、Pが粒界の固着力を低下させるのに対し、Bは逆に粒界を強化する。このため、Pが靱性に悪影響を及ぼすのに対して、Bは逆に靱性低下を軽減する。
なお、HAZの液化割れおよび靱性に及ぼすPおよびBの影響度合いが、合金に含まれるCr量の影響を受ける理由について、本発明者らは、次のように推定した。
すなわち、上述のとおり、PおよびBはいずれも粒界に偏析しやすい元素であるが、Crの含有量が多い場合には、粒内にPとの親和力の強いCrが多量に存在するので、溶接熱サイクルやその後の高温での使用中でのPの粒界偏析が抑制される。その結果、空きが生じた偏析サイトにBが偏析することになって、Cr含有量の多い材料のHAZほど液化割れに対するBの影響が強く、かつ長時間加熱後の靱性低下が小さくなる。
そして、上記の推定に基づいて本発明者らは、さらに種々の検討を実施した。
その結果、HAZの液化割れを防止し、かつ靱性低下を軽減するためには、Crの含有量に応じてPおよびBの含有量を所定の関係式を満足する範囲に規定することが有効であることを知見した。
加えて、HAZの液化割れおよび靱性のいずれにも悪影響を及ぼすPの悪影響を取り除くことが有効であり、そのための手段として、具体的にはPと親和力が強く、融点の高い安定な化合物を形成するNdを必須元素として含有させる必要があることを知見した。なお、このPの悪影響を取り除く効果は、Ndだけに認められるものであり、Ndと同様に、一括して「REM」と称される、La、Ce等の元素を添加してもその効果は認められない。
さらに、本発明者らは、Al、TiおよびNbのうちの1種以上の元素を適正量含有させ、Niと結合した金属間化合物を微細に粒内析出させることによって、良好な、高温でのクリープ強度および長時間加熱後の靱性が確保できることを知見した。
そして、特に、質量%で、Cr:15〜28%未満、Ni:40〜60およびB:0.0005〜0.006%を含むオーステナイト系耐熱合金においては、Nd:0.001〜0.1%を含有させ、かつ式中の元素記号を、その元素の質量%での含有量として、下記の(1)式で表されるパラメータF1を1以上12以下とし、さらに、下記の(2)式で表されるパラメータF2を0.035以下とすることによって、高温でのクリープ強度およびクリープ延性が確保でき、しかも、PおよびBの粒界偏析に起因する、溶接中のHAZの液化割れの発生および長時間使用後の靱性低下の双方を軽減できることを知見した。
F1=4×Al+2×Ti+Nb・・・(1)、
F2=P+0.2×Cr×B・・・(2)。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記の(1)および(2)に示すオーステナイト系耐熱合金にある。
(1)質量%で、C:0.15%以下、Si:2%以下、Mn:3%以下、Ni:40〜60%、Co:0.03〜25%およびCr:15%以上28%未満と、
Mo:12%以下およびW:4%未満の一方または両方を合計で0.1〜12%と、
Nd:0.001〜0.1%、B:0.0005〜0.006%、N:0.03%以下およびO:0.03%以下と、
Al:3%以下、Ti:3%以下およびNb:3%以下のうちの1種以上とを含有し、
残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のPおよびSがP:0.03%以下およびS:0.01%以下であり、かつ下記の(1)式で表されるパラメータF1が1以上12以下で、さらに、下記の(2)式で表されるパラメータF2が0.035以下であることを特徴とするオーステナイト系耐熱合金。
F1=4×Al+2×Ti+Nb・・・(1)
F2=P+0.2×Cr×B・・・(2)
ここで、式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
(2)Feの一部に代えて、質量%で、下記の第1群および/または第2群のグループに属する1種以上の元素を含有することを特徴とする上記(1)に記載のオーステナイト系耐熱合金。
第1群:Ca:0.02%以下、Mg:0.02%以下、La:0.1%以下およびCe:0.1%以下、
第2群:Ta:0.1%以下、Hf:0.1%以下およびZr:0.1%以下
なお、残部としての「Feおよび不純物」における「不純物」とは、耐熱合金を工業的に製造する際に、鉱石あるいはスクラップ等のような原料を始めとして、製造工程の種々の要因によって混入するものを指す。
本発明のオーステナイト系耐熱合金は、HAZの耐溶接割れ性と靱性の双方に優れ、さらに、高温でのクリープ強度にも優れている。このため、本発明のオーステナイト耐熱合金は、発電用ボイラ、化学工業プラント等の高温機器の素材として好適に用いることができる。
開先加工の形状を説明する図である。
以下、本発明のオーステナイト系耐熱合金における成分元素の限定理由について詳しく説明する。なお、以下の説明において、各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
C:0.15%以下
Cは、オーステナイト組織を安定にするとともに粒界に微細な炭化物を形成し、高温でのクリープ強度を向上させる。しかしながら、含有量が過剰になった場合には、炭化物が粗大となり、かつ多量に析出し、粒界の延性を低下させ、靱性およびクリープ強度の低下を招く。そのため、Cの含有量を0.15%以下とする。さらに好ましいC含有量の上限は0.12%である。
なお、後述するように、Nを強化に十分な範囲で含有している場合、C含有量には特に下限を設ける必要はない。しかしながら、極端なC含有量の低減は製造コストの著しい上昇を招く。そのため、C含有量の望ましい下限は0.01%である。
Si:2%以下
Siは、脱酸剤として添加され、また、高温での耐食性および耐酸化性の向上に有効な元素である。しかしながら、含有量が過剰になった場合には、オーステナイト相の安定性が低下して、靱性およびクリープ強度の低下を招く。そのため、Siの含有量を2%以下とする。Siの含有量は、望ましくは、1.5%以下、さらに望ましくは、1.0%以下である。なお、Siの含有量について特に下限を設ける必要はないが、極端な低減は、脱酸効果が十分に得られず合金の清浄性を劣化させるとともに、製造コストの上昇を招く。そのため、Si含有量の望ましい下限は0.02%である。
Mn:3%以下
Mnは、Siと同様に脱酸剤として添加され、また、オーステナイトの安定化にも寄与する元素である。しかしながら、含有量が過剰になると、脆化を招き、靱性およびクリープ延性の低下をきたす。そのため、Mnの含有量を3%以下とする。Mnの含有量は、望ましくは、2.5%以下で、さらに望ましくは2.0%以下である。なお、Mnの含有量についても特に下限を設ける必要はないが、極端な低下は、脱酸効果が十分に得られず合金の清浄性を劣化させるとともに、製造コストの上昇を招く。そのため、Mnの含有量の望ましい下限は0.02%である。
Ni:40〜60%
Niは、オーステナイト組織を得るために有効な元素であり、長時間使用後の組織安定性を確保するために必須の元素である。さらに、Niは、Al、TiおよびNbと結合して、微細な金属間化合物相を形成し、クリープ強度を高める作用も有する。本発明の15%以上28%未満というCr含有量の範囲で上記のNiの効果を十分に得るためには、40%以上のNi含有量が必要である。しかしながら、Niは高価な元素であるため、60%を超える多量の含有はコストの増大を招く。そのため、Niの含有量を40〜60%とする。なお、Ni含有量の望ましい下限は42%であり、望ましい上限は58%である。
Co:0.03〜25%
Coは、Niと同様オ−ステナイト生成元素であり、オーステナイト相の安定性を高めてクリープ強度の向上に寄与する。この効果を得るためには、Coの含有量は0.03%以上とする必要がある。しかしながら、Coは極めて高価な元素であるため、25%を超える多量の含有は大幅なコスト増を招く。そのため、Coの含有量を0.03〜25%とする。Co含有量の望ましい下限は0.1%であり、さらに望ましい下限は8%である。また、Co含有量の望ましい上限は23%である。
Cr:15%以上28%未満
Crは、高温での耐酸化性および耐食性の確保のために必須の元素である。本発明の40〜60%というNi含有量の範囲で上記のCrの効果を得るためには、15%以上のCr含有量が必要である。しかしながら、Crの含有量が多くなって、28%以上になると、高温でのオーステナイト相の安定性が劣化して、クリープ強度の低下を招く。そのため、Crの含有量を15%以上28%未満とする。Cr含有量の望ましい下限は17%であり、望ましい上限は26%である。
また、Crは溶接中のHAZにおけるPおよびBの粒界偏析挙動に影響を及ぼし、HAZの液化割れ感受性増大および長時間使用後のHAZの靱性低下に間接的に影響する元素である。そのため、後述するように、P、BおよびCrからなる(2)式で表されるパラメータF2が0.035以下である必要がある。
MoおよびW;Mo:12%以下およびW:4%未満の一方または両方を合計で0.1〜12%
WおよびMoは、いずれもマトリックスであるオーステナイト組織に固溶して高温でのクリープ強度の向上に寄与する元素である。この効果を得るためには一方または両方を合計で0.1%以上含有させる必要がある。しかしながら、MoとWの合計含有量が過剰になって、特に12%を超えると、逆にオーステナイト相の安定性が低下してクリープ強度の低下を招く。なお、WはMoに比べて原子量が大きいため、Moと同等の効果を得るためにはより多量に含有させる必要があり、コストおよび相安定性確保の観点から不利である。このため、含有させる場合のW量は4%未満とする。以上のことから、MoおよびWの含有量を、Mo:12%以下およびW:4%未満の一方または両方を合計で0.1〜12%とする。WおよびMoの合計含有量の望ましい下限は1%、望ましい上限は10%である。
なお、WとMoは複合して含有させる必要はない。Moを単独で含有させる場合には、その含有量が0.1〜12%であればよく、一方、Wを単独で含有させる場合には、その含有量が0.1%以上4%未満であればよい。なお、単独で含有させる場合のMoの望ましい上限は10%である。
Nd:0.001〜0.1%
Ndは、本発明を特徴付ける重要な元素である。すなわち、Ndは、Pと親和力が強く、融点が高く高温まで安定なPとの化合物を形成することで、Pを固定し、HAZの液化割れおよび靱性に対するPの悪影響を取り除くために必須の元素である。また、炭化物として析出し、高温強度の向上にも寄与する元素である。これらの効果を得るためには、0.001%以上のNd含有量が必要である。しかしながら、Ndの含有量が過剰になり、特に0.1%を超えると、Pの悪影響を軽減する効果が飽和することに加え、炭化物として多量に析出し、かえって靱性の低下を招く。そのため、Ndの含有量を0.001〜0.1%とする。Nd含有量の望ましい下限は0.005%であり、望ましい上限は0.08%である。
B:0.0005〜0.006%
Bは、使用中の粒界に偏析して粒界を強化するとともに粒界炭化物を微細分散させることにより、クリープ強度を向上させるのに必要な元素である。加えて、粒界に偏析して固着力を向上させ、靱性改善にも寄与する効果を有する。これらの効果を得るためには、0.0005%以上のB含有量が必要である。しかしながら、Bの含有量が多くなって特に0.006%を超えると、溶接中の溶接熱サイクルにより、溶融境界近傍の高温HAZにおいて多量に偏析し、Pと重畳して粒界の融点を低下させ、HAZの液化割れ感受性を高める。そのため、Bの含有量を0.0005〜0.006%とする。
なお、Bの偏析挙動はCr含有量の影響を受ける。そのため、後述するように、P、BおよびCrからなる(2)式で表されるパラメータF2が0.035以下である必要がある。
N:0.03%以下
Nは、オーステナイト相を安定にするのに有効な元素であるが、本発明の15%以上28%未満というCr含有量の範囲では、過剰に含まれると高温での使用中に多量の微細窒化物を粒内に析出させ、クリープ延性や靱性の低下を招く。そのため、Nの含有量を0.03%以下とする。Nの含有量は、望ましくは、0.02%以下である。なお、Nの含有量について特に下限を設ける必要はないが、極端な低減は、製造コストの上昇を招く。そのため、N含有量の望ましい下限は0.0005%である。
O:0.03%以下
Oは、不純物元素の一つとして合金中に含まれるが、過剰に含まれると熱間加工性の低下、靱性および延性の劣化を招くため、その含有量を0.03%以下とする必要がある。Oの含有量は、望ましくは0.02%以下である。なお、Oの含有量について特に下限を設ける必要はないが、極端な低下は、製造コストの上昇を招く。そのため、O含有量の望ましい下限は0.001%である。
Al、Ti、Nb;Al:3%以下、Ti:3%以下およびNb:3%以下のうちの1種以上
Al、TiおよびNbは、いずれもNiと結合し金属間化合物として微細に粒内析出し、高温でのクリープ強度を確保するのに必須の元素である。しかしながら、その含有量が多くなりすぎ、いずれの元素についても3%を超えると、前記の効果が飽和するとともに、クリープ延性および長時間加熱後の靱性を低下させる。そのため、Al、Ti、Nbの各々の含有量を3%以下とし、これらの元素のうちの1種以上を含有させる。各々の含有量は、2.8%以下が好ましく、2.5%以下がさらに好ましい。
なお、金属間化合物を適正量析出させて良好な、クリープ強度およびクリープ延性を両立させるためには、後述するように、Al、TiおよびNbからなる(1)式で表されるパラメータF1が1以上12以下である必要がある。
本発明においては、不純物中のPおよびSは、その含有量をそれぞれ、次の範囲に制限する必要がある。
P:0.03%以下
Pは、不純物として合金中に含まれるが、溶接中にHAZの結晶粒界に偏析し、液化割れ感受性を高めるとともに長時間使用後の靱性にも悪影響を及ぼす元素である。そのため、可能な限り低減することが好ましいが、極度の低減は製鋼コストの増大を招く。そのため、Pの含有量は0.03%以下とする。望ましくは0.02%以下である。
S:0.01%以下
Sは、不純物として合金中に含まれるが、溶接中にHAZの結晶粒界に偏析し、液化割れ感受性を高めるとともに長時間使用後の靱性にも悪影響を及ぼす元素である。そのため、可能な限り低減することが好ましいが、極度の低減は製鋼コストの増大を招く。そのため、Sの含有量は0.01%以下とする。望ましくは0.005%以下である。
F1:1以上12以下
Al、TiおよびNbのうちの1種以上の元素を前記した量含有させることに加えて、前記の(1)式で表されるF1、つまり、〔4×Al+2×Ti+Nb〕が1以上12以下である場合に、Niと結合した金属間化合物を微細に粒内析出させることによって、良好な、高温でのクリープ強度および長時間加熱後の靱性を確保することができる。F1の望ましい下限は3であり、望ましい上限は11である。
F2:0.035以下
既に述べたように、PおよびBは、溶接中に熱サイクルにより溶融境界近傍のHAZの粒界に偏析して、融点を低下させHAZの液化割れ感受性を高める元素である。一方、長時間使用中においては、粒界に偏析したPは粒界の固着力を低下させるのに対し、Bは逆に粒界を強化するので、Pは靱性に悪影響を及ぼし、Bは逆に靱性低下を軽減する。さらに、CrはPとBの粒界偏析挙動に影響を及ぼし、これらの性能に間接的に影響する元素である。
すなわち、HAZの液化割れに及ぼすBの影響度合いはCr含有量が多いほどBの悪影響がより顕著になる。また、長時間使用後のHAZの靱性については、Pの悪影響が大きいが、ほぼ等しい量のP、Bを含有する場合、Cr含有量が少ないほど靱性の低下が大きい傾向がある。
HAZでのPおよびBの粒界偏析を制御し、優れた耐液化割れ性と長時間加熱後の靱性低下の軽減のためには上述した量のNdを必須元素として含有させるとともに、前記の(2)式で表されるF2、つまり、〔P+0.2×Cr×B〕が0.035以下であることが必要である。F2の望ましい上限は0.030である。なお、F2の下限は、不純物としてのPの含有量が極めて低く、Cr:15%、B:0.0005%である場合の0.0015に近い値でもよい。
本発明のオーステナイト系耐熱合金の一つは、上記した範囲のCからOまでの元素を含むとともに、上記した範囲のAl、TiおよびNbのうちの1種以上を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のPおよびSが上記した範囲にあり、かつ前記の(1)式および(2)式で表されるパラメータF1およびF2がそれぞれ、1以上12以下および0.035以下の合金である。
上記本発明のオーステナイト系耐熱合金は、そのFeの一部に代えて、必要に応じてさらに、
第1群:Ca:0.02%以下、Mg:0.02%以下、La:0.1%以下およびCe:0.1%以下
第2群:Ta:0.1%以下、Hf:0.1%以下およびZr:0.1%以下
の各グループに属する1種以上の元素を選択的に含有させることができる。
すなわち、前記第1群および/または第2群のグループに属する1種以上の元素を任意元素として添加し、含有させてもよい。
以下、これらの任意元素の作用効果と、含有量の限定理由について説明する。
第1群:Ca:0.02%以下、Mg:0.02%以下、La:0.1%以下およびCe:0.1%以下
第1群の元素であるCa、Mg、LaおよびCeは、熱間加工性を高める作用を有する。さらに、これらの元素は、Sに起因した、HAZの液化割れを抑制するとともに靱性の低下を軽減する作用を有する。したがって、こうした効果を得るために上記の元素を添加し、含有させてもよい。以下、第1群の元素について詳しく説明する。
Ca:0.02%以下
Caは、Sとの親和力が強く、熱間加工性を高める作用を有する。また、Sに起因した、HAZの液化割れの発生および靱性低下の双方を軽減する効果がある。しかしながら、Caの過剰な添加は酸素との結合による清浄性の低下を招き、特に、含有量で0.02%を超えると清浄性の低下が著しくなり、かえって熱間加工性を劣化させてしまう。したがって、含有させる場合のCaの量を、0.02%以下とする。なお、含有させる場合のCaの量は0.01%以下とすることが望ましい。
一方、前記したCaの効果を安定して得るためには、含有させる場合のCa量の下限は0.0001%とすることが望ましく、0.0005%とすれば一層望ましい。
Mg:0.02%以下
Mgも、Sとの親和力が強く、熱間加工性を高める作用を有し、また、Sに起因した、HAZの液化割れの発生および靱性低下の双方を軽減する作用を有する。しかしながら、Mgの過剰な添加は酸素との結合による清浄性の低下を招き、特に、含有量で0.02%を超えると清浄性の低下が著しくなり、かえって熱間加工性を劣化させてしまう。したがって、含有させる場合のMgの量を、0.02%以下とする。なお、含有させる場合のMgの量は0.01%以下とすることが望ましい。
一方、前記したMgの効果を安定して得るためには、含有させる場合のMg量の下限は0.0001%とすることが望ましく、0.0005%とすれば一層望ましい。
La:0.1%以下
Laは、Sとの親和力が強く、熱間加工性を高める作用を有し、また、Sに起因した、HAZの液化割れの発生および靱性低下の双方を軽減する作用を有する。しかしながら、Laの過剰な添加は酸素との結合による清浄性の低下を招き、特に、含有量で0.1%を超えると清浄性の低下が著しくなり、かえって熱間加工性を劣化させてしまう。したがって、含有させる場合のLaの量を、0.1%以下とする。なお、含有させる場合のLaの量は0.08%以下とすることが望ましい。
一方、前記したLaの効果を安定して得るためには、含有させる場合のLa量の下限は0.001%とすることが望ましく、0.005%とすれば一層望ましい。
Ce:0.1%以下
Ceも、Sとの親和力が強く、熱間加工性を高める作用を有する。また、Sに起因した、HAZの液化割れの発生および靱性低下の双方を軽減する効果がある。しかしながら、Ceの過剰な添加は酸素との結合による清浄性の低下を招き、特に、含有量で0.1%を超えると清浄性の低下が著しくなり、かえって熱間加工性を劣化させてしまう。したがって、含有させる場合のCeの量を、0.1%以下とする。なお、含有させる場合のCeの量は0.08%以下とすることが望ましい。
一方、前記したCeの効果を安定して得るためには、含有させる場合のCe量の下限は0.001%とすることが望ましく、0.005%とすれば一層望ましい。
なお、上記のCa、Mg、LaおよびCeは、そのうちのいずれか1種のみ、または2種以上の複合で含有することができる。含有させる場合のこれらの元素の合計量は0.24%であっても構わないが、0.15%以下であることが好ましい。
第2群:Ta:0.1%以下、Hf:0.1%以下およびZr:0.1%以下
第2群の元素であるTa、HfおよびZrは、高温強度を高める作用を有するので、この効果を得るために上記の元素を添加し、含有させてもよい。以下、第2群の元素について詳しく説明する。
Ta:0.1%以下
Taは、マトリックスに固溶、または炭化物として析出し、高温での強度を向上させる作用を有する。しかしながら、Taの含有量が多くなって0.1%を超えると、炭化物が多量に析出して、靱性の低下を招く。したがって、含有させる場合のTaの量を、0.1%以下とする。なお、含有させる場合のTaの量は0.08%以下とすることが望ましい。
一方、前記したTaの効果を安定して得るためには、含有させる場合のTa量の下限は0.002%とすることが望ましく、0.005%とすれば一層望ましい。
Hf:0.1%以下
Hfも、マトリックスに固溶、または炭化物として析出し、高温での強度を向上させる作用を有する。しかしながら、Hfの含有量が多くなって0.1%を超えると、炭化物が多量に析出して、靱性の低下を招く。したがって、含有させる場合のHfの量を、0.1%以下とする。なお、含有させる場合のHfの量は0.08%以下とすることが望ましい。
一方、前記したHfの効果を安定して得るためには、含有させる場合のHf量の下限は0.002%とすることが望ましく、0.005%とすれば一層望ましい。
Zr:0.1%以下
Zrは、炭化物として析出し、高温での強度を向上させる作用を有する。しかしながら、Zrの含有量が多くなって0.1%を超えると、炭化物が多量に析出して、靱性の低下を招くとともに溶接中の液化割れ感受性の増大を招く。したがって、含有させる場合のZrの量を、0.1%以下とする。なお、含有させる場合のZrの量は0.08%以下とすることが望ましい。
一方、前記したZrの効果を安定して得るためには、含有させる場合のZr量の下限は0.002%とすることが望ましく、0.005%とすれば一層望ましい。
なお、上記のTa、HfおよびZrは、そのうちのいずれか1種のみ、または2種以上の複合で含有することができる。含有させる場合のこれらの元素の合計量は0.3%であっても構わないが、0.15%以下であることが好ましい。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学組成を有するオーステナイト系の合金A1〜A11およびB1〜B8を溶解し、熱間鍛造、熱間圧延、熱処理および機械加工により、板厚20mm、幅50mm、長さ100mmの板材を作製した。
表1中の合金A1〜A11は、化学組成が本発明で規定する範囲内にある合金である。一方、合金B1〜B8は、化学組成が本発明で規定する条件から外れた合金である。
Figure 0004697357
上記の板厚20mm、幅50mm、長さ100mmの各板材の長手方向に、図1に示す形状の開先を加工し、溶接ワイヤ(AWS規格A5.14 ERNiCrCoMo−1)を用いて、入熱9kJ/cmでTIG溶接により初層溶接を行った後、厚さ25mm、幅200mm、長さ200mmのSM400C鋼板(JIS規格 G 3106(2008))上に、被覆アーク溶接棒(JIS規格 Z 3224(2007) DNiCrFe−3)を用いて四周を拘束溶接した。
その後、同じ溶接ワイヤを用いて、入熱9〜15kJ/cmでTIG溶接により開先内に積層溶接を行い、各試験記号につき2体ずつ継手を作製した。そして、各試験記号について1体は溶接まま、残りの1体は700℃×100時間の時効熱処理を行い試験に供した。
具体的には、上記の溶接ままの各溶接継手から横断面試料を採取し、断面を鏡面研磨、腐食した後、光学顕微鏡により検鏡して、HAZの液化割れの有無を調査した。
また、溶接ままの各溶接継手から溶融境界が平行部中央となるように丸棒クリープ破断試験片を採取し、母材の目標破断時間が1000時間以上である700℃、176MPaの条件でクリープ破断試験を行った。そして、クリープ破断時間が母材の目標破断時間である1000時間を上回るものを「合格」とした。
加えて、上記の溶接ままの溶接継手および溶接施工後に700℃×100時間の時効熱処理を実施した溶接継手のそれぞれから、溶融境界にノッチを加工したJIS Z2242(2005)に記載の幅5mmのサブサイズシャルピーVノッチ試験片を採取し、0℃での衝撃試験に供して靱性を調査した。そして、時効熱処理を実施した場合に、吸収エネルギーの減少が50Jを超えないものを「合格」とした。
表2に、上記の試験結果をまとめて示す。なお、表2の「HAZの液化割れ」欄における「○」は、割れが認められなかったことを、一方、「×」は、割れが認められことを示す。また、「クリープ破断試験」欄における「○」は、前記条件下でのクリープ破断時間が母材の目標破断時間である1000時間を上回る「合格」であることを示し、「×」は、クリープ破断時間が1000時間に達しなかったことを示す。さらに、「靱性」欄における「○」は、時効熱処理を実施した場合に、吸収エネルギーの減少が50Jを超えない「合格」であることを示し、「×」は吸収エネルギーの減少が50Jを超えたことを示す。
Figure 0004697357
表2から、化学組成が本発明で規定する範囲内にある合金A1〜A11を用いた試験記号1〜11の場合、HAZの液化割れは認められず、しかも、クリープ破断特性および長時間加熱後の靱性にも優れていることが明らかである。
これに対して、化学組成が本発明で規定する条件から外れた合金B1〜B8を用いた試験記号12〜19の場合、HAZの液化割れ、クリープ破断特性および長時間加熱後の靱性の少なくともいずれかの特性に劣っている。
Ndを含有しない合金B1を用いた試験記号12は、PがHAZの液化割れおよび靱性に及ぼす悪影響を取り除く効果が得られなかったため、HAZの液化割れが発生するとともに、長時間加熱後に靱性が低下した。
試験記号13は、用いた合金B2がNdは含むものの、P、BおよびCrで規定されるF2が0.035を超えるため、HAZの液化割れが発生するとともに、長時間加熱後に靱性低下が生じた。
試験記号14は、用いた合金B3がNdを含有しないことに加え、P、BおよびCrで規定されるF2が0.035を超えるため、HAZの液化割れが発生するとともに、長時間加熱後の靱性低下が著しかった。
試験記号15は、用いた合金B4がNdを含有し、さらにP、BおよびCrで規定されるF2が本発明で規定する条件を満たすため、HAZの液化割れは発生しなかった。しかしながら、合金B4がBを含有していないため、十分なクリープ強度が得られなかった。
試験記号16は、用いた合金B5がNd、P、B、Crの各含有量およびF2が本発明で規定する条件を満たすため、HAZの液化割れは発生しなかった。しかしながら、合金B5はAl、TiおよびNbで規定されるF1が12を超えるため、長時間加熱後の靱性低下が著しかった。
試験記号17および18は、それぞれ用いた合金B6およびB7がREMと総称されるLaもしくは/およびCeを含有するものの、Ndを含有していないので、PがHAZの液化割れおよび靱性に及ぼす悪影響を取り除く効果が得られず、HAZの液化割れが発生するとともに、長時間加熱後に靱性が低下した。
試験記号19は、用いた合金B8がNd、P、B、Crの各含有量およびF2が本発明で規定する条件を満たすため、HAZの液化割れは発生しなかった。しかしながら、合金B8はAl、TiおよびNbで規定されるF1が1を下回るため、十分なクリープ強度が得られなかった。
本発明のオーステナイト系耐熱合金は、HAZの耐溶接割れ性と靱性の双方に優れ、さらに、高温でのクリープ強度にも優れている。このため、本発明のオーステナイト耐熱合金は、発電用ボイラ、化学工業プラント等の高温機器の素材として好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. 質量%で、C:0.15%以下、Si:2%以下、Mn:3%以下、Ni:40〜60%、Co:0.03〜25%およびCr:15%以上28%未満と、
    Mo:12%以下およびW:4%未満の一方または両方を合計で0.1〜12%と、
    Nd:0.001〜0.1%、B:0.0005〜0.006%、N:0.03%以下およびO:0.03%以下と、
    Al:3%以下、Ti:3%以下およびNb:3%以下のうちの1種以上とを含有し、
    残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のPおよびSがP:0.03%以下およびS:0.01%以下であり、かつ下記の(1)式で表されるパラメータF1が1以上12以下で、さらに、下記の(2)式で表されるパラメータF2が0.035以下であることを特徴とするオーステナイト系耐熱合金。
    F1=4×Al+2×Ti+Nb・・・(1)
    F2=P+0.2×Cr×B・・・(2)
    ここで、式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
  2. Feの一部に代えて、質量%で、下記の第1群および/または第2群のグループに属する1種以上の元素を含有することを特徴とする請求項1に記載のオーステナイト系耐熱合金。
    第1群:Ca:0.02%以下、Mg:0.02%以下、La:0.1%以下およびCe:0.1%以下
    第2群:Ta:0.1%以下、Hf:0.1%以下およびZr:0.1%以下
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