JP4955709B2 - エア霧化型塗装装置 - Google Patents
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Description
本発明は、例えば塗料ノズルから噴出した塗料をエアノズルから噴出するエアにより霧化して塗装するエア霧化型塗装装置に関する。
一般に、自動車の車体、家具、電化製品等の被塗物の塗装面のうち、大きな塗装面を塗装する場合には、大きな噴霧パターンを形成できる回転霧化頭型塗装装置が用いられる。一方、小さな塗装面、細かい凹凸形状の塗装面を塗装する場合には、噴霧した塗料粒子の直進性が高く、小さな噴霧パターンを形成できるエア霧化型塗装装置(エアスプレーガン)が用いられる。
このエア霧化型塗装装置は、塗装用ロボットのアーム先端に取付けたり、手に持ったりする本体部材と、該本体部材の前側に設けられ、塗料を噴出する塗料ノズルと該塗料ノズルから噴出された塗料を霧化する霧化エアを噴出するエアノズルとを有するエア霧化型の噴霧手段と該噴霧手段に向けて塗料が流通する塗料通路とにより大略構成されている(例えば、特許文献1:特開平1−317563号公報参照)。
そして、塗装を行う場合には、色替弁装置と塗装装置との間を塗料配管で接続し、該塗料配管を介して噴霧手段に塗料を供給する。これにより、噴霧手段から噴出した塗料を霧化エアで霧化し、被塗物に塗装することができる。一方、色替作業を行う場合には、塗料配管に残留した前色塗料を排出すると共に、この塗料配管と噴霧手段に付着した塗料を洗浄流体を用いて洗浄する。
一方、エア霧化型塗装装置には、被塗物に対する塗料の塗着効率を高めるため、導電性塗料に高電圧を印加して被塗物との間に電気力線を形成し、この電気力線に沿って塗料粒子を飛行させる静電塗装装置として構成したものがある(例えば、特許文献2:特開平7−194998号公報参照)。
ここで、塗料配管を流通する水性塗料、メタリック塗料等の導電性塗料に直接的に高電圧を印加した場合には、塗料配管内の塗料を伝って高電圧がアース側にリークしてしまう。従って、特許文献2によるエア霧化型塗装装置では、例えば噴霧手段の先端に電極を設けて前方にコロナ放電領域を形成し、噴霧した塗料粒子をコロナ放電領域を通過させることにより、塗料に高電圧を間接的に印加している。
ところで、上述した特許文献1によるエア霧化型塗装装置では、色替作業を行う場合に、長尺な塗料配管に残留した前色塗料を排出した上で、この塗料配管の全長に亘って付着した塗料と噴霧手段に付着した塗料を洗浄流体を用いて洗浄する必要がある。このために、多くの塗料を廃棄しなくてはならない上に、洗浄作業に費やす作業時間、洗浄流体の量が多くなるという問題がある。
また、上述した特許文献2によるエア霧化型塗装装置では、噴霧手段の先端に設けた電極によりコロナ放電領域を形成し、塗料に高電圧を間接的に印加している。しかし、塗料に対して高電圧を間接的に印加する場合には、直接的に帯電させた場合に比較し、噴霧した全ての塗料粒子に高電圧を安定して印加するのが難しく、噴霧塗料の塗着効率、塗装仕上りが悪くなるという問題がある。
このエア霧化型塗装装置は、塗装用ロボットのアーム先端に取付けたり、手に持ったりする本体部材と、該本体部材の前側に設けられ、塗料を噴出する塗料ノズルと該塗料ノズルから噴出された塗料を霧化する霧化エアを噴出するエアノズルとを有するエア霧化型の噴霧手段と該噴霧手段に向けて塗料が流通する塗料通路とにより大略構成されている(例えば、特許文献1:特開平1−317563号公報参照)。
そして、塗装を行う場合には、色替弁装置と塗装装置との間を塗料配管で接続し、該塗料配管を介して噴霧手段に塗料を供給する。これにより、噴霧手段から噴出した塗料を霧化エアで霧化し、被塗物に塗装することができる。一方、色替作業を行う場合には、塗料配管に残留した前色塗料を排出すると共に、この塗料配管と噴霧手段に付着した塗料を洗浄流体を用いて洗浄する。
一方、エア霧化型塗装装置には、被塗物に対する塗料の塗着効率を高めるため、導電性塗料に高電圧を印加して被塗物との間に電気力線を形成し、この電気力線に沿って塗料粒子を飛行させる静電塗装装置として構成したものがある(例えば、特許文献2:特開平7−194998号公報参照)。
ここで、塗料配管を流通する水性塗料、メタリック塗料等の導電性塗料に直接的に高電圧を印加した場合には、塗料配管内の塗料を伝って高電圧がアース側にリークしてしまう。従って、特許文献2によるエア霧化型塗装装置では、例えば噴霧手段の先端に電極を設けて前方にコロナ放電領域を形成し、噴霧した塗料粒子をコロナ放電領域を通過させることにより、塗料に高電圧を間接的に印加している。
ところで、上述した特許文献1によるエア霧化型塗装装置では、色替作業を行う場合に、長尺な塗料配管に残留した前色塗料を排出した上で、この塗料配管の全長に亘って付着した塗料と噴霧手段に付着した塗料を洗浄流体を用いて洗浄する必要がある。このために、多くの塗料を廃棄しなくてはならない上に、洗浄作業に費やす作業時間、洗浄流体の量が多くなるという問題がある。
また、上述した特許文献2によるエア霧化型塗装装置では、噴霧手段の先端に設けた電極によりコロナ放電領域を形成し、塗料に高電圧を間接的に印加している。しかし、塗料に対して高電圧を間接的に印加する場合には、直接的に帯電させた場合に比較し、噴霧した全ての塗料粒子に高電圧を安定して印加するのが難しく、噴霧塗料の塗着効率、塗装仕上りが悪くなるという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、塗料配管を不要とするために、本体部材に対し塗料が充填された塗料カートリッジを取付けて塗装を行うことができるようにしたエア霧化型塗装装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、洗浄流体をエア霧化型の噴霧手段に供給することにより、噴霧手段を効率よく洗浄できるようにしたエア霧化型塗装装置を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、エア霧化型の噴霧手段から噴霧される塗料に直接的に高電圧を印加することができ、塗料の塗着効率、塗装仕上りを良好にできるようにしたエア霧化型塗装装置を提供することにある。
(1).上述した課題を解決するために、本発明が採用するエア霧化型塗装装置は、後側にカートリッジ取付部が設けられると共に前側に通路切換手段取付部が設けられ、前記カートリッジ取付部から通路切換手段取付部に向けて第1のフィードチューブ挿通孔が形成された本体部材と、塗料を洗浄する洗浄流体を供給するために前記本体部材に形成された第1の洗浄流体通路と、前記本体部材の通路切換手段取付部に取付けられ、前記第1のフィードチューブ挿通孔に同軸に連通する第2のフィードチューブ挿通孔と前記第1の洗浄流体通路に連通する第2の洗浄流体通路とを有し、これら第2のフィードチューブ挿通孔と第2の洗浄流体通路とが選択的に切換えられる通路切換手段と、該通路切換手段の前側に取付けられ、塗料を噴出する塗料ノズルと該塗料ノズルから噴出された塗料を霧化する霧化エアを噴出するエアノズルとによって構成されたエア霧化型の噴霧手段と、塗料を貯えるタンク部と該タンク部から前方に向けて突設されたフィードチューブとにより構成され、該フィードチューブが前記第1のフィードチューブ挿通孔から第2のフィードチューブ挿通孔に挿通されると共にタンク部がカートリッジ取付部に取付けられる塗料カートリッジとから構成してなる。
このように構成したことにより、塗装作業を行う場合には、通路切換手段を操作し、第2のフィードチューブ挿通孔を第1のフィードチューブ挿通孔に同軸に連通させる。この状態で、塗料カートリッジのフィードチューブを、前記第1のフィードチューブ挿通孔から第2のフィードチューブ挿通孔に挿通し、タンク部を本体部材のカートリッジ取付部に取付ける。
このように塗装の準備ができたら、タンク部内の塗料をフィードチューブを通し、該フィードチューブの先端から吐出する。これにより、噴霧手段は、塗料ノズルから塗料を噴出すると共に、噴出した塗料をエアノズルによる霧化エアにより霧化することができ、微粒化した塗料によって被塗物を塗装することができる。
次に、塗料を色替する場合には、まず、前色塗料の洗浄作業を行う。この洗浄作業では、本体部材から塗料カートリッジを引抜いて取外す。そして、通路切換手段を操作し、第2の洗浄流体通路を第1の洗浄流体通路に連通させる。この状態で、第1の洗浄流体通路、第2の洗浄流体通路を通じて洗浄流体を供給する。
ここで、塗料カートリッジを取外したことにより、塗料通路をなすフィードチューブも一緒に取外されているから、前色塗料は噴霧手段だけに付着しており、洗浄作業では噴霧手段だけを洗浄すればよい。そして、各洗浄流体通路からの洗浄流体は、噴霧手段に向けて勢いよく供給することができ、噴霧手段の内面に付着した塗料を、内部から洗浄することができる。
また、洗浄作業が終了したら、次色の塗料が充填された他の塗料カートリッジを用いて次色の塗装作業を行う。このため、通路切換手段を操作し、第2のフィードチューブ挿通孔を第1のフィードチューブ挿通孔に同軸に連通させ、前述した他の塗料カートリッジを本体部材のカートリッジ取付部に取付ける。これにより次色の塗装を行うことができる。
この結果、エア霧化型の噴霧手段が設けられた本体部材に対し、塗料カートリッジを取付けて塗装を行うことができ、色替作業等の作業効率、塗装仕上りを良好にすることができる。しかも、塗料カートリッジを用いた塗料の供給方式を適用することにより、洗浄作業を行うときには、噴霧手段だけを洗浄すればよいから、洗浄時間の短縮、洗浄流体の使用量の削減等を図ることができる。
また、塗料カートリッジを用いた場合、塗料配管等は不要になるから該塗料カートリッジはアース電位に対して絶縁させた状態に保持でき、塗料に直接的に高電圧を印加しても、塗料を伝って高電圧がリークすることがない。このため、塗料カートリッジを用いることにより、噴霧手段から噴出する塗料に直接的に高電圧を印加することができる。これにより、エア霧化型の噴霧手段を備えた塗装装置でも、噴霧手段から噴霧した全ての塗料粒子に高電圧を安定して印加することができ、塗料の塗着効率、塗装仕上りを良好にすることができる。
(2).また、本発明によると、前記通路切換手段は、前記本体部材の通路切換手段取付部に取付けられる弁ケースと、該弁ケースに回転可能に設けられ前記第2のフィードチューブ挿通孔と前記第2の洗浄流体通路とが形成された弁体と、該弁体を回転動作させるアクチュエータとにより構成したことにある。
これにより、塗装作業と洗浄作業とを切換える場合には、アクチュエータによって弁体を回転する。これにより、塗装作業時にでは、第1のフィードチューブ挿通孔に第2のフィードチューブ挿通孔を同軸に連通することができる。一方、洗浄作業時には、第1の洗浄流体通路に第2の洗浄流体通路を連通することができる。
(3).ここで、上記(2)項の場合、前記通路切換手段の弁体は球形状のボール弁体として形成し、該弁体には直径方向に貫通した前記第2のフィードチューブ挿通孔と半径方向に延びた前記第2の洗浄流体通路とをT字状に交差して設ける構成とすることができる。
これにより、塗装作業時には、通路切換手段の弁体を回転し、第2のフィードチューブ挿通孔を第1のフィードチューブ挿通孔に同軸に連通させる。このときに、第2のフィードチューブ挿通孔は、弁体を貫通して形成しているから、第1のフィードチューブ挿通孔に挿入した塗料カートリッジのフィードチューブは、第2のフィードチューブ挿通孔を通し、その先端部を噴霧手段に接続することができる。
一方、洗浄作業時には、第1の洗浄流体通路に第2の洗浄流体通路を連通させる。このときに、弁体は、第2の洗浄流体通路と径方向の反対側が閉塞されているから、第1のフィードチューブ挿通孔を遮断することができる。これにより、第1の洗浄流体通路から供給される洗浄流体は、その全量を第2の洗浄流体通路側に供給でき、噴霧手段を効率よく洗浄することができる。
(4).また上記(2)項の場合、前記通路切換手段のアクチュエータは、前記本体部材に取付けられ、前記弁体に設けられた弁軸を回転する構成とすることができる。
これにより、アクチュエータは、本体部材を利用して取付けることができる。また、アクチュエータは、弁軸を介して弁体を回転することができる。
(5).一方、本発明によると、前記通路切換手段の弁ケースには、前記第1の洗浄流体通路から供給される洗浄流体が前記第1のフィードチューブ挿通孔に流出するのを防止するために、前記弁体の外周をシールする弁座部材を設ける構成としたことにある。
これにより、通路切換手段の弁ケースには、弁体の外周をシールする弁座部材を設けているから、第1の洗浄流体通路から供給される洗浄流体が第1のフィードチューブ挿通孔に流出するのを防止でき、全ての洗浄流体を噴霧手段側に供給することができる。
(6).また、本発明によると、前記第1の洗浄流体通路の途中には、洗浄流体供給源から供給される洗浄流体を前記通路切換手段側の流路と外部の廃液タンク側の流路とに切換える洗浄流体流路切換弁を設けることができる。
従って、噴霧手段を洗浄する場合、洗浄流体流路切換弁は、洗浄流体供給源から供給される洗浄流体が通路切換手段側に流れるように流路を切換える。これにより、洗浄流体を通路切換手段を介して噴霧手段に供給でき、該噴霧手段を洗浄することができる。
また、洗浄作業の後には、洗浄流体として洗浄エアを供給し、第1の洗浄流体通路と第2の洗浄流体通路に残留する洗浄液体を除去する必要がある。ここで、洗浄液体が水等の揮発性の低い液体である場合、洗浄作業の時間内だけでは洗浄液体を除去(乾燥)し切れない虞がある。このように、各洗浄流体通路に洗浄液体が残留していると、例えば塗料に高電圧を直接的に印加した場合、残留した洗浄液体を伝って高電圧がリークしてしまう。
そこで、洗浄液体が水等の場合には、噴霧手段の洗浄終了後に、洗浄流体流路切換弁を、洗浄流体供給源から供給される洗浄エアが廃液タンク側に流れるように流路を切換える。これにより、洗浄作業が終了し、カートリッジの取付け作業、塗装作業を行っている間でも、洗浄エアを洗浄流体通路から廃液タンクに流し続けることができ、洗浄液体を確実に除去(乾燥)することができる。従って、洗浄流体通路を乾燥状態に保つことができるので、カートリッジから吐出された塗料に高電圧を直接的に印加することができ、塗料の塗着効率、塗装仕上りを良好にすることができる。
(7).また、本発明では、前記通路切換手段の外周側を覆うカバーを設け、前記通路切換手段は該カバーを用いて前記本体部材の通路切換手段取付部に着脱可能に取付ける構成としたことにある。
これにより、通路切換手段は、カバーにより覆い隠して保護することができる。また、このカバーを利用して通路切換手段を本体部材の通路切換手段取付部に着脱可能に取付けることができるので、少ない部品点数、作業工数で通路切換手段を交換することができる。
(8).さらに、本発明によると、前記通路切換手段の弁ケースには、前記本体部材の第1のフィードチューブ挿通孔と同軸に配置され前記フィードチューブの先端が挿入される第3のフィードチューブ挿通孔を備えた突出管を設け、前記噴霧手段を構成する前記塗料ノズルは、前記通路切換手段の前側に取付けられた塗料ノズル本体と、該塗料ノズル本体の後側に位置して前記突出管が挿入される突出管収容穴と、前記塗料ノズル本体の前側に形成され前記突出管に吐出された塗料を噴出する塗料噴出孔とにより構成し、前記エアノズルは、前記塗料ノズル本体の外周側に配置されリテーナリングを介して前記通路切換手段に取付けられるエアノズル本体と、該エアノズル本体に前記塗料ノズル本体の塗料噴出孔を取囲んで穿設された霧化エア噴出孔と、該霧化エア噴出孔よりも径方向の外側で対向して設けられたホーン部に穿設されたパターンエア噴出孔とにより構成することができる。
これにより、塗料カートリッジのフィードチューブを各フィードチューブ挿通孔に挿入したときには、該フィードチューブの先端を弁ケースに設けた突出管内の第3のフィードチューブ挿通孔に挿入することができる。従って、塗料カートリッジ内の塗料を、周囲に漏らすことなく、突出管から塗料ノズルに吐出することができる。
さらに、エアノズルは、塗料ノズルに対しリテーナリングを用いて簡単に取付けることができる。また、霧化エア噴出孔は、塗料ノズルの塗料噴出孔から噴出される塗料を霧化することができる。さらに、パターンエア噴出孔は、霧化エア噴出孔によって霧化された塗料粒子を所望の噴霧パターンに成形することができる。
また、本発明の他の目的は、洗浄流体をエア霧化型の噴霧手段に供給することにより、噴霧手段を効率よく洗浄できるようにしたエア霧化型塗装装置を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、エア霧化型の噴霧手段から噴霧される塗料に直接的に高電圧を印加することができ、塗料の塗着効率、塗装仕上りを良好にできるようにしたエア霧化型塗装装置を提供することにある。
(1).上述した課題を解決するために、本発明が採用するエア霧化型塗装装置は、後側にカートリッジ取付部が設けられると共に前側に通路切換手段取付部が設けられ、前記カートリッジ取付部から通路切換手段取付部に向けて第1のフィードチューブ挿通孔が形成された本体部材と、塗料を洗浄する洗浄流体を供給するために前記本体部材に形成された第1の洗浄流体通路と、前記本体部材の通路切換手段取付部に取付けられ、前記第1のフィードチューブ挿通孔に同軸に連通する第2のフィードチューブ挿通孔と前記第1の洗浄流体通路に連通する第2の洗浄流体通路とを有し、これら第2のフィードチューブ挿通孔と第2の洗浄流体通路とが選択的に切換えられる通路切換手段と、該通路切換手段の前側に取付けられ、塗料を噴出する塗料ノズルと該塗料ノズルから噴出された塗料を霧化する霧化エアを噴出するエアノズルとによって構成されたエア霧化型の噴霧手段と、塗料を貯えるタンク部と該タンク部から前方に向けて突設されたフィードチューブとにより構成され、該フィードチューブが前記第1のフィードチューブ挿通孔から第2のフィードチューブ挿通孔に挿通されると共にタンク部がカートリッジ取付部に取付けられる塗料カートリッジとから構成してなる。
このように構成したことにより、塗装作業を行う場合には、通路切換手段を操作し、第2のフィードチューブ挿通孔を第1のフィードチューブ挿通孔に同軸に連通させる。この状態で、塗料カートリッジのフィードチューブを、前記第1のフィードチューブ挿通孔から第2のフィードチューブ挿通孔に挿通し、タンク部を本体部材のカートリッジ取付部に取付ける。
このように塗装の準備ができたら、タンク部内の塗料をフィードチューブを通し、該フィードチューブの先端から吐出する。これにより、噴霧手段は、塗料ノズルから塗料を噴出すると共に、噴出した塗料をエアノズルによる霧化エアにより霧化することができ、微粒化した塗料によって被塗物を塗装することができる。
次に、塗料を色替する場合には、まず、前色塗料の洗浄作業を行う。この洗浄作業では、本体部材から塗料カートリッジを引抜いて取外す。そして、通路切換手段を操作し、第2の洗浄流体通路を第1の洗浄流体通路に連通させる。この状態で、第1の洗浄流体通路、第2の洗浄流体通路を通じて洗浄流体を供給する。
ここで、塗料カートリッジを取外したことにより、塗料通路をなすフィードチューブも一緒に取外されているから、前色塗料は噴霧手段だけに付着しており、洗浄作業では噴霧手段だけを洗浄すればよい。そして、各洗浄流体通路からの洗浄流体は、噴霧手段に向けて勢いよく供給することができ、噴霧手段の内面に付着した塗料を、内部から洗浄することができる。
また、洗浄作業が終了したら、次色の塗料が充填された他の塗料カートリッジを用いて次色の塗装作業を行う。このため、通路切換手段を操作し、第2のフィードチューブ挿通孔を第1のフィードチューブ挿通孔に同軸に連通させ、前述した他の塗料カートリッジを本体部材のカートリッジ取付部に取付ける。これにより次色の塗装を行うことができる。
この結果、エア霧化型の噴霧手段が設けられた本体部材に対し、塗料カートリッジを取付けて塗装を行うことができ、色替作業等の作業効率、塗装仕上りを良好にすることができる。しかも、塗料カートリッジを用いた塗料の供給方式を適用することにより、洗浄作業を行うときには、噴霧手段だけを洗浄すればよいから、洗浄時間の短縮、洗浄流体の使用量の削減等を図ることができる。
また、塗料カートリッジを用いた場合、塗料配管等は不要になるから該塗料カートリッジはアース電位に対して絶縁させた状態に保持でき、塗料に直接的に高電圧を印加しても、塗料を伝って高電圧がリークすることがない。このため、塗料カートリッジを用いることにより、噴霧手段から噴出する塗料に直接的に高電圧を印加することができる。これにより、エア霧化型の噴霧手段を備えた塗装装置でも、噴霧手段から噴霧した全ての塗料粒子に高電圧を安定して印加することができ、塗料の塗着効率、塗装仕上りを良好にすることができる。
(2).また、本発明によると、前記通路切換手段は、前記本体部材の通路切換手段取付部に取付けられる弁ケースと、該弁ケースに回転可能に設けられ前記第2のフィードチューブ挿通孔と前記第2の洗浄流体通路とが形成された弁体と、該弁体を回転動作させるアクチュエータとにより構成したことにある。
これにより、塗装作業と洗浄作業とを切換える場合には、アクチュエータによって弁体を回転する。これにより、塗装作業時にでは、第1のフィードチューブ挿通孔に第2のフィードチューブ挿通孔を同軸に連通することができる。一方、洗浄作業時には、第1の洗浄流体通路に第2の洗浄流体通路を連通することができる。
(3).ここで、上記(2)項の場合、前記通路切換手段の弁体は球形状のボール弁体として形成し、該弁体には直径方向に貫通した前記第2のフィードチューブ挿通孔と半径方向に延びた前記第2の洗浄流体通路とをT字状に交差して設ける構成とすることができる。
これにより、塗装作業時には、通路切換手段の弁体を回転し、第2のフィードチューブ挿通孔を第1のフィードチューブ挿通孔に同軸に連通させる。このときに、第2のフィードチューブ挿通孔は、弁体を貫通して形成しているから、第1のフィードチューブ挿通孔に挿入した塗料カートリッジのフィードチューブは、第2のフィードチューブ挿通孔を通し、その先端部を噴霧手段に接続することができる。
一方、洗浄作業時には、第1の洗浄流体通路に第2の洗浄流体通路を連通させる。このときに、弁体は、第2の洗浄流体通路と径方向の反対側が閉塞されているから、第1のフィードチューブ挿通孔を遮断することができる。これにより、第1の洗浄流体通路から供給される洗浄流体は、その全量を第2の洗浄流体通路側に供給でき、噴霧手段を効率よく洗浄することができる。
(4).また上記(2)項の場合、前記通路切換手段のアクチュエータは、前記本体部材に取付けられ、前記弁体に設けられた弁軸を回転する構成とすることができる。
これにより、アクチュエータは、本体部材を利用して取付けることができる。また、アクチュエータは、弁軸を介して弁体を回転することができる。
(5).一方、本発明によると、前記通路切換手段の弁ケースには、前記第1の洗浄流体通路から供給される洗浄流体が前記第1のフィードチューブ挿通孔に流出するのを防止するために、前記弁体の外周をシールする弁座部材を設ける構成としたことにある。
これにより、通路切換手段の弁ケースには、弁体の外周をシールする弁座部材を設けているから、第1の洗浄流体通路から供給される洗浄流体が第1のフィードチューブ挿通孔に流出するのを防止でき、全ての洗浄流体を噴霧手段側に供給することができる。
(6).また、本発明によると、前記第1の洗浄流体通路の途中には、洗浄流体供給源から供給される洗浄流体を前記通路切換手段側の流路と外部の廃液タンク側の流路とに切換える洗浄流体流路切換弁を設けることができる。
従って、噴霧手段を洗浄する場合、洗浄流体流路切換弁は、洗浄流体供給源から供給される洗浄流体が通路切換手段側に流れるように流路を切換える。これにより、洗浄流体を通路切換手段を介して噴霧手段に供給でき、該噴霧手段を洗浄することができる。
また、洗浄作業の後には、洗浄流体として洗浄エアを供給し、第1の洗浄流体通路と第2の洗浄流体通路に残留する洗浄液体を除去する必要がある。ここで、洗浄液体が水等の揮発性の低い液体である場合、洗浄作業の時間内だけでは洗浄液体を除去(乾燥)し切れない虞がある。このように、各洗浄流体通路に洗浄液体が残留していると、例えば塗料に高電圧を直接的に印加した場合、残留した洗浄液体を伝って高電圧がリークしてしまう。
そこで、洗浄液体が水等の場合には、噴霧手段の洗浄終了後に、洗浄流体流路切換弁を、洗浄流体供給源から供給される洗浄エアが廃液タンク側に流れるように流路を切換える。これにより、洗浄作業が終了し、カートリッジの取付け作業、塗装作業を行っている間でも、洗浄エアを洗浄流体通路から廃液タンクに流し続けることができ、洗浄液体を確実に除去(乾燥)することができる。従って、洗浄流体通路を乾燥状態に保つことができるので、カートリッジから吐出された塗料に高電圧を直接的に印加することができ、塗料の塗着効率、塗装仕上りを良好にすることができる。
(7).また、本発明では、前記通路切換手段の外周側を覆うカバーを設け、前記通路切換手段は該カバーを用いて前記本体部材の通路切換手段取付部に着脱可能に取付ける構成としたことにある。
これにより、通路切換手段は、カバーにより覆い隠して保護することができる。また、このカバーを利用して通路切換手段を本体部材の通路切換手段取付部に着脱可能に取付けることができるので、少ない部品点数、作業工数で通路切換手段を交換することができる。
(8).さらに、本発明によると、前記通路切換手段の弁ケースには、前記本体部材の第1のフィードチューブ挿通孔と同軸に配置され前記フィードチューブの先端が挿入される第3のフィードチューブ挿通孔を備えた突出管を設け、前記噴霧手段を構成する前記塗料ノズルは、前記通路切換手段の前側に取付けられた塗料ノズル本体と、該塗料ノズル本体の後側に位置して前記突出管が挿入される突出管収容穴と、前記塗料ノズル本体の前側に形成され前記突出管に吐出された塗料を噴出する塗料噴出孔とにより構成し、前記エアノズルは、前記塗料ノズル本体の外周側に配置されリテーナリングを介して前記通路切換手段に取付けられるエアノズル本体と、該エアノズル本体に前記塗料ノズル本体の塗料噴出孔を取囲んで穿設された霧化エア噴出孔と、該霧化エア噴出孔よりも径方向の外側で対向して設けられたホーン部に穿設されたパターンエア噴出孔とにより構成することができる。
これにより、塗料カートリッジのフィードチューブを各フィードチューブ挿通孔に挿入したときには、該フィードチューブの先端を弁ケースに設けた突出管内の第3のフィードチューブ挿通孔に挿入することができる。従って、塗料カートリッジ内の塗料を、周囲に漏らすことなく、突出管から塗料ノズルに吐出することができる。
さらに、エアノズルは、塗料ノズルに対しリテーナリングを用いて簡単に取付けることができる。また、霧化エア噴出孔は、塗料ノズルの塗料噴出孔から噴出される塗料を霧化することができる。さらに、パターンエア噴出孔は、霧化エア噴出孔によって霧化された塗料粒子を所望の噴霧パターンに成形することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態によるエア霧化型塗装装置を塗装用ロボットに取付けた状態で示す全体構成図である。
図2は、本発明の第1の実施の形態によるエア霧化型塗装装置を示す縦断面図である。
図3は、エア霧化型塗装装置を塗料カートリッジを取外した状態で示す縦断面図である。
図4は、塗料カートリッジを単体で示す縦断面図である。
図5は、図2中の通路切換機構、噴霧ノズル等を拡大して示す要部拡大の縦断面図である。
図6は、本発明の第1の実施の形態によるエア霧化型塗装装置の全体構成を模式的に示す模式構成図である。
図7は、塗装装置の前側部分を塗装状態で示す要部拡大の縦断面図である。
図8は、塗装装置の前側部分を洗浄状態で示す要部拡大の縦断面図である。
図9は、エアシリンダによりボール弁体を塗装位置に切換えた状態を示す外観斜視図である。
図10は、エアシリンダによりボール弁体を洗浄位置に切換えた状態を示す外観斜視図である。
図11は、ボール弁体を塗装位置に切換えた状態を図5中の矢示XI−XI方向からみた要部拡大の縦断面図である。
図12は、ボール弁体を洗浄位置に切換えた状態を図11と同様位置からみた要部拡大の縦断面図である。
図13は、弁座部材を単体で拡大して示す外観斜視図である。
図14は、本発明の第1の実施の形態によるエア霧化型塗装装置のタイムチャートである。
図15は、本発明の第2の実施の形態によるエア霧化型塗装装置の全体構成を示す回路図である。
図2は、本発明の第1の実施の形態によるエア霧化型塗装装置を示す縦断面図である。
図3は、エア霧化型塗装装置を塗料カートリッジを取外した状態で示す縦断面図である。
図4は、塗料カートリッジを単体で示す縦断面図である。
図5は、図2中の通路切換機構、噴霧ノズル等を拡大して示す要部拡大の縦断面図である。
図6は、本発明の第1の実施の形態によるエア霧化型塗装装置の全体構成を模式的に示す模式構成図である。
図7は、塗装装置の前側部分を塗装状態で示す要部拡大の縦断面図である。
図8は、塗装装置の前側部分を洗浄状態で示す要部拡大の縦断面図である。
図9は、エアシリンダによりボール弁体を塗装位置に切換えた状態を示す外観斜視図である。
図10は、エアシリンダによりボール弁体を洗浄位置に切換えた状態を示す外観斜視図である。
図11は、ボール弁体を塗装位置に切換えた状態を図5中の矢示XI−XI方向からみた要部拡大の縦断面図である。
図12は、ボール弁体を洗浄位置に切換えた状態を図11と同様位置からみた要部拡大の縦断面図である。
図13は、弁座部材を単体で拡大して示す外観斜視図である。
図14は、本発明の第1の実施の形態によるエア霧化型塗装装置のタイムチャートである。
図15は、本発明の第2の実施の形態によるエア霧化型塗装装置の全体構成を示す回路図である。
以下、本発明の実施の形態によるエア霧化型塗装装置を添付図面に従って詳細に説明する。
まず、図1ないし図14は本発明の第1の実施の形態を示している。この第1の実施の形態では、塗料が水を溶剤とする水性塗料であり、主に洗浄流体として水とエアを用いる構成とした場合を例に挙げて説明する。
図1において、1は第1の実施の形態によるエア霧化型塗装装置を示している(以下、塗装装置1という)。この塗装装置1は、噴出した塗料に向けエアを吹付けることにより、塗料を霧化して塗装するもので、後述する塗装用ロボット43に取付けられている。また、塗装装置1は、後述の塗料カートリッジ30が交換して取付けられると共に、流通する塗料に対して直接的に高電圧を印加する直接帯電方式の静電塗装装置として形成されている。そして、塗装装置1は、図2に示す如く、後述する本体部材2、フィードチューブ挿通孔6,14,16、洗浄流体通路9,15、通路切換機構11、洗浄流体流路切換弁19、カバー筒20、取付筒21、噴霧ノズル22、塗料カートリッジ30等により大略構成されている。
2は塗装用ロボット43に取付けられた本体部材である。この本体部材2は、塗装装置1のベースとなるもので、塗装用ロボット43の手首43Dに取付けられている。そして、本体部材2は、後述のハウジング3、前部本体4等により大略構成されている。
3は本体部材2を構成するハウジングで、該ハウジング3は、後述する塗装用ロボット43の手首43Dに取付けられた略円柱状のホルダ部3Aと、該ホルダ部3Aの先端側に一体的に設けられたヘッド部3Bとを備えている。また、ヘッド部3Bは、軸線O1−O1をもって前,後方向に延びた円柱体として形成され、その後側(図2中で右側)には、後述のカートリッジ取付部5が凹円筒状に形成されている。
一方、ヘッド部3Bの前側には、短尺な筒部3Cが一体的に突設され、該筒部3Cの内周側は、前部本体4が嵌合する凹状の嵌合部3Dとなっている。また、筒部3Cの外周側には、後述の取付筒21に螺合するねじ部3Eが刻設されている。さらに、ヘッド部3Bの後側には、カートリッジ取付部5の底部に位置して後述する塗料カートリッジ30の急速継手35が接続する雌接続部3Fが形成されている。
4はハウジング3の前側に取付けられた前部本体で、該前部本体4は、段付円柱状に形成され、後部がハウジング3の嵌合部3D内に一体的に嵌合している。また、前部本体4の前面は、後述の通路切換機構11を取付けるための通路切換手段取付部をなす通路切換機構取付部4Aとなっている。また、前部本体4の中心部(軸線O1−O1)には、後述する第1のフィードチューブ挿通孔6の一部が軸方向に延びて形成されている。さらに、前部本体4には、第1のフィードチューブ挿通孔6を取囲んで、後述する通路切換機構11のエアシリンダ18を収容するシリンダ収容穴4Bと、洗浄流体流路切換弁19を収容する切換弁収容穴4Cとが円形の空間として形成されている。
5は本体部材2に設けられたカートリッジ取付部である。このカートリッジ取付部5は、図3に示す如く、ハウジング3のヘッド部3Bの後側に凹円筒状に形成されている。そして、カートリッジ取付部5は、後述する塗料カートリッジ30のタンク部31を取付け、取外し可能に取付けるものである。
6は本体部材2に設けられた第1のフィードチューブ挿通孔である。このフィードチューブ挿通孔6は、後述する塗料カートリッジ30のフィードチューブ33が挿入されるものである。ここで、第1のフィードチューブ挿通孔6は、ハウジング3から前部本体4を軸方向に貫通して設けられ、ハウジング3の後側でカートリッジ取付部5に開口し、前側で前部本体4の通路切換機構取付部4Aに開口している。また、第1のフィードチューブ挿通孔6は、ハウジング3のカートリッジ取付部5から前部本体4の通路切換機構取付部4Aに向け軸線O1−O1上に形成されている。
7は本体部材2のハウジング3に設けられたハウジング側押出し液体通路である。この押出し液体通路7は、後述の塗料カートリッジ30を構成するタンク部31の押出し液体収容室31Bに押出し液体を供給するものである。そして、ハウジング側押出し液体通路7は、一端が押出し液体供給装置(図示せず)に接続され、他端がハウジング3に形成された雌接続部3Fの底部に開口している。
8はハウジング3のヘッド部3Bに設けられた押出し液体弁である。この押出し液体弁8は、常時は押出し液体通路7を遮断し、後述の塗料カートリッジ30を構成するタンク部31の押出し液体収容室31Bに対する押出し液体の供給を停止している。一方、パイロットエアが供給されたときには、開弁して押出し液体収容室31Bに対し押出し液体の供給を行うものである。
9は本体部材2に設けられた第1の洗浄流体通路を示している(図6、図7参照)。この洗浄流体通路9は、後述の噴霧ノズル22に付着した塗料を洗浄する洗浄流体として水等の洗浄液体と洗浄エアとを供給するものである。ここで、第1の洗浄流体通路9は、図6に示す如く、後述の洗浄流体選択弁38を介して洗浄流体源装置37に接続されている。そして、第1の洗浄流体通路9は、図7に示す如く、洗浄流体選択弁38からの洗浄流体が洗浄流体流路切換弁19に向けて流通する上流側供給路9Aと、洗浄流体流路切換弁19から通路切換機構11の弁ケース12に向けて洗浄流体を流通させる下流側供給路9Bと、洗浄流体流路切換弁19から外部の廃液タンク10に向けて洗浄流体を流出させる排出路9Cとにより構成されている。
次に、本体部材2の前側に設けられた通路切換手段としての通路切換機構11について説明する。
11は通路切換手段としての通路切換機構を示し、該通路切換機構11は、後述する塗装位置(図5、図7に示す位置)で第1のフィードチューブ挿通孔6に第2のフィードチューブ挿通孔14を連通させ、洗浄位置(図8に示す位置)で第1の洗浄流体通路9に第2の洗浄流体通路15を連通させるものである。また、通路切換機構11は、後述のカバー筒20、取付筒21を用いて本体部材2側に取付け、取外し可能に取付けられている。そして、通路切換機構11は、後述の弁ケース12、ボール弁体13、弁座部材17、エアシリンダ18により大略構成されている。
12は前部本体4の通路切換機構取付部4Aに取付けられた通路切換機構11の弁ケースで、該弁ケース12は軸線O1−O1を中心とした段付円筒体として形成されている。即ち、弁ケース12は、図5に示す如く、後側に位置する大径筒部12Aと、前側に位置する小径筒部12Bとにより、段付円筒状に形成されている。また、大径筒部12A内の中心部には、球面状の底部をもった弁体収容穴12Cが形成され、外側寄りで前部本体4のシリンダ収容穴4Bに対応する位置には、ロッド移動穴12Dが形成されている。
また、前側に位置する小径筒部12Bの外周側には、後述のリテーナリング25が螺合するねじ部12Eが刻設されている。一方、小径筒部12Bの内周側には、後述する塗料ノズル23の基端側が螺合する小径な内ねじ筒12Fが形成されている。
また、弁ケース12の内ねじ筒12Fの内側には、後述する第2のフィードチューブ挿通孔14と同軸となる位置に突出管12Gが前側に向けて突設されている。また、突出管12Gは、後述の塗料ノズル23に向けて塗料を吐出するもので、その内部は第3のフィードチューブ挿通孔16となっている。
さらに、弁ケース12には、第1の洗浄流体通路9の一部を構成する流体通路12Hが設けられている。この流体通路12Hは、第1の洗浄流体通路9の下流側供給路9Bと弁体収容穴12Cとにそれぞれ開口している。
13は弁ケース12の弁体収容穴12C内に回転可能に収容されたボール弁体で、該ボール弁体13は、図9、図10に示すように球体状に形成されている。また、ボール弁体13には、図5に示す如く、その中心点を通る線O2−O2上で、径方向の反対側に位置して大径弁軸13Aと小径弁軸13Bとが一体的に取付けられている。この大径弁軸13Aはロッド移動穴12D側に配置され、小径弁軸13Bは第1の洗浄流体通路9の下流側供給路9B側、即ち、流体通路12H側に配置されている。
即ち、大径弁軸13Aと小径弁軸13Bは、その中心線O2−O2が軸線O1−O1に対して直交するように配置され、弁ケース12にそれぞれ回転可能に支持されている。また、大径弁軸13Aの先端側には、ロッド移動穴12D内に位置して、後述のロッド18Cと連結されるレバー13Cが取付けられている。そして、ボール弁体13には、後述する第2のフィードチューブ挿通孔14と第2の洗浄流体通路15が設けられている。
14はボール弁体13に設けられた第2のフィードチューブ挿通孔である。このフィードチューブ挿通孔14は、中心線O2−O2と直交するようにボール弁体13の中心位置を通って直径方向に貫通している。そして、第2のフィードチューブ挿通孔14は、ボール弁体13が図11に示す塗装位置に切換えられたときに、第1のフィードチューブ挿通孔6と同軸に連通することができる。この切換状態では、塗料カートリッジ30のフィードチューブ33を、第1のフィードチューブ挿通孔6、第2のフィードチューブ挿通孔14に挿入し、先端部を後述する第3のフィードチューブ挿通孔16に挿嵌することができる。
15はボール弁体13に設けられた第2の洗浄流体通路で、該洗浄流体通路15は、ボール弁体13の中心位置で第2のフィードチューブ挿通孔14と連通している。また、第2の洗浄流体通路15は、中心線O2−O2と第2のフィードチューブ挿通孔14とに直交した約半径分の長さをもった有底穴として形成されている。即ち、第2の洗浄流体通路15は、第2のフィードチューブ挿通孔14とT字状に交差するように半径方向に延びている。
また、第2の洗浄流体通路15は、第1の洗浄流体通路9の下流側供給路9Bと連通するための連通路15Aをボール弁体13に有している。この連通路15Aは、図12に示す如く、ボール弁体13を洗浄位置に回転したときに、第1の洗浄流体通路9の下流側供給路9Bの一部をなす弁ケース12の流体通路12Hとほぼ同軸に連通する位置に配置されている。これにより、連通路15Aは、第1の洗浄流体通路9から供給される洗浄流体を第2の洗浄流体通路15に勢いを保ったまま流入させることができる。
16は弁ケース12の突出管12G内に設けられた第3のフィードチューブ挿通孔である。このフィードチューブ挿通孔16は、図5に示すように、第1のフィードチューブ挿通孔6と同軸(軸線O1−O1上)に配置されている。そして、第3のフィードチューブ挿通孔16は、塗料カートリッジ30のフィードチューブ33の先端が液密に挿入されるものである。
17は弁ケース12の弁体収容穴12Cの開口側に設けられた円環状の弁座部材を示している。この弁座部材17は、第1の洗浄流体通路9から供給される洗浄流体が第1のフィードチューブ挿通孔6に流出するのを防止するものである。また、弁座部材17は、図13に示す如く、前部本体4側に位置する金属材料等からなるベース部材17Aと、該ベース部材17Aの前面に一体的に固着され、例えば弾性を有する高分子樹脂材料を用いてシート状に形成されたシール部17Bとにより構成されている。そして、弁座部材17は、第1のフィードチューブ挿通孔6の周囲に配置され、シール部17Bの内周側をボール弁体13の外周面に密着させて気液密にシールしている。
18は本体部材2に設けられ通路切換機構11のアクチュエータをなすエアシリンダで、該エアシリンダ18は、往復動する間にボール弁体13をほぼ90度の角度で回転動作するものである。また、エアシリンダ18は、図7、図8に示すように、前部本体4のシリンダ収容穴4Bに設けられている。また、エアシリンダ18は、シリンダ収容穴4Bに挿嵌されたシリンダケース18Aと、該シリンダケース18A内に軸方向に摺動可能に挿嵌されたピストン18Bと、基端側が該ピストン18Bに取付けられ、先端側がシリンダケース18Aから突出してボール弁体13のレバー13Cに接続されたロッド18Cと、前記ピストン18Bを介してロッド18Cを縮小側に付勢するばね部材18Dとにより大略構成されている。
そして、エアシリンダ18は、常時は、ばね部材18Dによってロッド18Cが最縮小状態にあり、図11に示すように、ボール弁体13は、矢示A方向に回転されて塗装位置にある。一方、エア室18Eにエアを供給してロッド18Cを伸長させたときには、図12に示すように、ボール弁体13を矢示B方向に回転して洗浄位置にすることができる。
従って、通路切換機構11は、ハウジング3に塗料カートリッジ30を取付ける塗装作業時には、エアシリンダ18によってボール弁体13を矢示A方向に回転し、第2のフィードチューブ挿通孔14を第1のフィードチューブ挿通孔6、第3のフィードチューブ挿通孔16と同軸に連通させる。これにより、各フィードチューブ挿通孔6,14,16に塗料カートリッジ30のフィードチューブ33を挿入することができ、ハウジング3に塗料カートリッジ30を取付けることができる。
次に、塗装作業で後述の噴霧ノズル22に付着した塗料を洗浄する洗浄作業時には、エアシリンダ18によってボール弁体13を矢示B方向に回転し、第2の洗浄流体通路15を第3のフィードチューブ挿通孔16と同軸に連通させる。また、第2の洗浄流体通路15の連通路15Aを、第1の洗浄流体通路9の下流側供給路9Bにほぼ同軸に連通させる。これにより、各洗浄流体通路9,15を通じて供給される洗浄流体を、第3のフィードチューブ挿通孔16、噴霧ノズル22等に供給することができる。
19は第1の洗浄流体通路9の途中に位置して前部本体4の切換弁収容穴4Cに設けられた洗浄流体流路切換弁を示している。この洗浄流体流路切換弁19は、上流側供給路9Aから供給される洗浄流体を、下流側供給路9B側または排出路9C側に切換えるものである。そして、洗浄流体流路切換弁19は、切換弁収容穴4Cに挿嵌された筒状ケース19Aと、該筒状ケース19A内に軸方向に摺動可能に挿嵌されたスプール19Bと、該スプール19Bをパイロットエア室19Cに向けて付勢する弁ばね19Dとにより大略構成されている。
また、洗浄流体流路切換弁19は、噴霧ノズル22を洗浄する場合、パイロットエア室19Cにパイロットエアを供給し、弁ばね19Dに抗してスプール19Bを前側に変位させる。これにより、洗浄流体流路切換弁19は、第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9Aと下流側供給路9Bとを接続することができ、洗浄液体と洗浄エアを通路切換機構11を介して噴霧ノズル22に供給し、該噴霧ノズル22を洗浄することができる。
ここで、洗浄液体が水等の揮発性の低い液体である場合、洗浄作業の時間内だけでは洗浄液体を除去(乾燥)し切れない虞がある。このように、第1の洗浄流体通路9に洗浄液体が残留していると、塗料に直接的に印加した高電圧が残留した洗浄液体を伝ってアース側にリークしてしまう。
そこで、洗浄液体が水等の場合には、噴霧ノズル22の洗浄終了後に、洗浄流体流路切換弁19は、パイロットエアの供給を絶ち、弁ばね19Dによってスプール19Bを後側に変位させることにより、上流側供給路9Aから供給される洗浄エアを排出路9Cを介して廃液タンク10側に流出させる。これにより、洗浄作業が終了しても、塗料カートリッジ30の取付け作業時、塗装作業時を利用して洗浄エアを第1の洗浄流体通路9内で流し続けることができ、洗浄液体を確実に除去(乾燥)することができる。
20は通路切換機構11と前部本体4の外周側を覆うように設けられたカバー筒である。このカバー筒20は、前側が弁ケース12の大径筒部12Aに係合し、後側がハウジング3の筒部3Cの近傍に配置されている。また、21はカバー筒20の後部外周を取囲むように設けられた取付筒である。この取付筒21は、ハウジング3の筒部3Cに刻設されたねじ部3Eに螺着することにより、カバー筒20と協働して通路切換機構11を前部本体4の通路切換機構取付部4Aに取付け、取外し可能に取付けることができる。従って、カバー筒20と取付筒21は、本発明において、本体部材2に通路切換機構11を着脱可能に取付けるカバーの具体例を示している。
次に、通路切換機構11の前側に取付けられた噴霧手段としてのエア霧化型の噴霧ノズル22について説明する。
22は通路切換機構11の前側に取付けられた噴霧手段としてのエア霧化型の噴霧ノズルを示している。この噴霧ノズル22は、塗料を霧化しつつ、所望の噴霧パターンで噴出するものである。そして、噴霧ノズル22は、塗料を噴出する後述の塗料ノズル23と、該塗料ノズル23から噴出された塗料を霧化する霧化エアを噴出するエアノズル24とによって構成されている。
23は通路切換機構11の弁ケース12の前側に取付けられた塗料ノズルである。この塗料ノズル23は、後述の塗料カートリッジ30から供給される塗料を噴出するものである。また、塗料ノズル23は、基端側が弁ケース12の内ねじ筒12Fに螺着された段付筒状の塗料ノズル本体23Aと、該塗料ノズル本体23A内の後側に位置して弁ケース12の突出管12Gが挿入される突出管収容穴23Bと、前記塗料ノズル本体23Aの前側に形成され、前記突出管収容穴23Bに吐出された塗料を噴出する塗料噴出孔23Cとにより構成されている。
24は塗料ノズル23を覆うように通路切換機構11の弁ケース12の前側に取付けられたエアノズルである。このエアノズル24は、塗料ノズル23の塗料噴出孔23Cから噴出された塗料を霧化する霧化エアと、パターン形成するパターンエアとを噴出するものである。また、エアノズル24は、後述のリテーナリング25を介して弁ケース12の小径筒部12Bに取付け、取外し可能に取付けられている。
そして、エアノズル24は、塗料ノズル本体23Aの外周側と前側を覆う有蓋筒状に形成され、リテーナリング25を介して通路切換機構11の弁ケース12に取付けられたエアノズル本体24Aと、該エアノズル本体24Aの前面中央に開口し、塗料ノズル23の塗料噴出孔23Cが突出する中央開口24Bと、前記エアノズル本体24Aの前側に位置して径方向の対称位置に突設された2本のホーン部24Cと、前記エアノズル本体24Aの前面に中央開口24Bを取囲んで穿設された複数個の霧化エア噴出孔24Dと、該各霧化エア噴出孔24Dよりも径方向の外側に位置して前記各ホーン部24Bに対向するように斜めに穿設された複数個のパターンエア噴出孔24Eとにより構成されている。
ここで、エアノズル24は、中央開口24Bおよび各霧化エア噴出孔24Dから霧化エアを噴出することにより、塗料ノズル23の塗料噴出孔23Cから噴出された塗料を霧化する。これと共に、霧化した塗料に向けて各パターンエア噴出孔24Eからパターンエアを吹付けることにより、塗料の噴霧パターンを楕円形等に成形するものである。
また、25はエアノズル24の外周側に設けられたリテーナリングである。このリテーナリング25は、エアノズル本体24Aの外周に係合した状態で、弁ケース12の小径筒部12Bの外周に刻設されたねじ部12Eに螺着することにより、エアノズル24を弁ケース12の前側に着脱可能に取付けるものである。
26はエアノズル24の各霧化エア噴出孔24Dに接続して設けられた霧化エア通路である。この霧化エア通路26は、後述の霧化エア弁40を介して霧化エア源39に接続されている。また、27はエアノズル24の各パターンエア噴出孔24Eに接続して設けられたパターンエア通路である。このパターンエア通路27は、後述のパターンエア弁42を介してパターンエア源41に接続されている。
28はハウジング3のホルダ部3Aに設けられた高電圧発生器を示している。この高電圧発生器28は、例えばコッククロフト回路によって構成され、電源装置(図示せず)から供給される電圧を例えば−30〜−150kVに昇圧するものである。そして、高電圧発生器28の出力側は例えば前部本体4に電気的に接続され、これにより高電圧発生器28は、前部本体4から通路切換機構11等を介して塗料に高電圧を直接的に印加するものである。
29はハウジング3に設けられ、制御エア源(図示せず)に接続された複数本のエア通路を示している。これらのエア通路29は、エアシリンダ18、洗浄流体流路切換弁19、塗料弁36を駆動するパイロットエア等を供給するものである。しかし、本実施の形態では、代表的に1本のエア通路29のみを図示している。
次に、本体部材2に取付け、取外し可能に取付けられる塗料カートリッジ30について、図4等を参照して説明する。
30は本体部材2のカートリッジ取付部5に着脱可能に取付けられる塗料カートリッジ(図1参照)を示している。この塗料カートリッジ30は、a色,b色,…n色の塗料に対応するように複数個用意されている。また、塗料カートリッジ30は、後述する塗料充填装置44の充填台46から選択的に用いられるものである。そして、塗料カートリッジ30は、図4に示す如く、後述するタンク部31、ピストン32、フィードチューブ33、塗料弁36等によって大略構成されている。
31は塗料カートリッジ30のタンク部で、該タンク部31は、軸方向の両端が閉塞された円筒状の容器として形成されている。また、タンク部31内には、ピストン32が軸方向に変位可能に挿嵌されている。このピストン32は、タンク部31内を前側の塗料収容室31Aと後側の押出し液体収容室31Bとに画成している。
また、タンク部31の後端側には、交換作業を行うときに把持する把持突起31Cが設けられている。一方、タンク部31の前側には、後述するフィードチューブ33の塗料供給路33Aを塗料収容室31Aに連通する塗料通路31Dが設けられている。さらに、タンク部31の前側には、後述の急速継手35を取付けるための継手取付穴31Eが設けられている。
33はタンク部31の前側に軸方向に延びて設けられたフィードチューブである。このフィードチューブ33は、タンク部31の塗料収容室31Aに充填された塗料を塗料ノズル23に向けて吐出するものである。また、フィードチューブ33内は、塗料収容室31Aに連通する塗料供給路33Aとなり、その先端側には、図5に示すように縮径して弁座部33Bが設けられている。さらに、フィードチューブ33の先端部は、小径な吐出口33Cとなっている。
そして、フィードチューブ33は、図5、図7に示す如く、通路切換機構11のボール弁体13が塗装位置に切換えられた状態で、第1のフィードチューブ挿通孔6、第2のフィードチューブ挿通孔14に挿通され、先端の吐出口33Cが第3のフィードチューブ挿通孔16内に液密に挿入されるようになっている。
34は押出し液体収容室31Bに連通してタンク部31に設けられたカートリッジ側押出し液体通路である(図2、図4参照)。この押出し液体通路34は、本体部材2のカートリッジ取付部5に塗料カートリッジ30を嵌合したときに、ハウジング側押出し液体通路7と連通する。また、押出し液体通路34は、充填台46に塗料カートリッジ30を嵌合したときに、充填台側押出し液体通路(図示せず)と連通するものである。
35はカートリッジ側押出し液体通路34の開口端に位置してタンク部31の継手取付穴31E内に設けられた逆止め弁付きの急速継手である。この急速継手35は、塗装装置1の本体部材2または塗料充填装置44の充填台46に取付けたときに開弁する。一方、本体部材2、充填台46から取外したときには、閉弁してカートリッジ側押出し液体通路34から押出し液体が流出するのを防止する。
36はタンク部31の前側部位に設けられた塗料弁である。この塗料弁36は、フィードチューブ33から塗料ノズル23に向けて供給される塗料の供給、遮断制御を行うものである。そして、塗料弁36は、軸方向に変位可能なピストン36Aと、該ピストン36Aからフィードチューブ33の塗料供給路33A内を延び、先端が弁座部33Bに離着座する弁体36Bとを含んで構成されている。
次に、塗装装置1の外部に設けられた洗浄流体を供給するための構成について、図6を参照して説明する。
37は洗浄流体を供給する洗浄流体源装置である。この洗浄流体源装置37は、洗浄エアを供給する洗浄エア源37Arと、洗浄液体(水等)を供給する洗浄液体源37Lqとにより構成されている。また、洗浄流体源装置37は、後述の洗浄流体選択弁38を介して塗装装置1に設けられた第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9Aに接続されている。
38は洗浄流体源装置37と洗浄流体流路切換弁19に接続して設けられた洗浄流体選択弁である。この洗浄流体選択弁38は、例えば2個の開閉弁等により構成されている。また、洗浄流体選択弁38は、洗浄流体源装置37の洗浄エア源37Arと洗浄液体源37Lqに接続されている。そして、洗浄流体選択弁38は、噴霧ノズル22に残留した前色塗料を洗浄するときに、洗浄エアと洗浄液体とを交互に供給するものである。
39は霧化エアを供給する霧化エア源で、この霧化エア源39は、霧化エア弁40を介して塗装装置1の霧化エア通路26に接続されている。また、41はパターンエアを供給するパターンエア源で、このパターンエア源41は、パターンエア弁42を介して塗装装置1のパターンエア通路27に接続されている。
なお、43は塗装装置1を自在に移動する塗装用ロボット(図1参照)で、該塗装用ロボット43は、取付ベース43Aと、該取付ベース43A上に回転可能かつ揺動可能に設けられた垂直アーム43Bと、該垂直アーム43Bの先端に揺動可能に設けられた水平アーム43Cと、該水平アーム43Cの先端に設けられた手首43Dとにより大略構成されている。そして、前記手首43Dには、塗装装置1の本体部材2を構成するハウジング3のホルダ部3Aが取付けられている。
44は塗装用ロボット43の動作範囲に配設された塗料充填装置である。この塗料充填装置44は、a色,b色,…n色の塗料をそれぞれの塗料カートリッジ30に充填するものである。そして、塗料充填装置44は、架台45に各色毎の充填台46を備え、該各充填台46には、それぞれに対応する塗料カートリッジ30が取付け、取外し可能に取付けられる。
第1の実施の形態によるエア霧化型塗装装置1は、上述の如き構成を有するもので、次に、塗装装置1による塗装作業、洗浄作業を含む工程について、図14に示すタイムチャートを参照しつつ、詳細に説明する。
まず、塗装装置1によって塗装作業を行っている状態では、塗装装置1の本体部材2に塗料カートリッジ30を取付けている。このため、通路切換機構11は、図5、図7、図9、図11に示すように、第2のフィードチューブ挿通孔14にフィードチューブ33を挿入できるように、そのボール弁体13を塗装位置に切換えている。
また、塗装作業時には、塗料カートリッジ30の塗料弁36を開弁し、フィードチューブ33から噴霧ノズル22の塗料ノズル23を介して噴出する。このときに、霧化エア弁40を開弁し、エアノズル24の各霧化エア噴出孔24Dから霧化エアを噴出し、塗料を霧化する。また、パターンエア弁42を開弁し、エアノズル24の各パターンエア噴出孔24Eからパターンエアを噴出し、霧化した塗料を所望の噴霧パターンに成形する。
さらに、噴霧する塗料には高電圧発生器28によって高電圧を印加している。この場合、塗料カートリッジ30を用いていることにより塗料配管等は不要にすることができ、高電圧発生器28から前部本体4に印加される高電圧は、アース電位に対して絶縁させた状態(浮かせた状態)にある。従って、本体部材2の前部本体4から第1の洗浄流体通路9、霧化エア通路26、パターンエア通路27等を介してアースに短絡しない限り、高電圧がアース側にすることはない。
そして、塗装作業が終了したら、塗料カートリッジ30の取外し作業に移り、この塗料カートリッジ30の取外し作業では、ハウジング3のカートリッジ取付部5から使用済みの塗料カートリッジ30を引き抜いて取外す。
次に、ハウジング3から塗料カートリッジ30を取外したら噴霧ノズル22に付着した前色塗料を洗浄する。この洗浄作業について説明する。
まず、噴霧ノズル22に洗浄流体を供給するときには、通路切換機構11は、図8、図10、図12に示すように、エアシリンダ18によってボール弁体13を矢示B方向に回転して洗浄位置に切換える。このボール弁体13の洗浄位置では、第1の洗浄流体通路9を通じて供給させる洗浄流体を、噴霧ノズル22側に供給できるように、第2の洗浄流体通路15を第1の洗浄流体通路9と第3のフィードチューブ挿通孔16とに連通させる。また、洗浄流体流路切換弁19を切換え、第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9Aを下流側供給路9Bに接続する。
また、霧化エア弁40とパターンエア弁42を開弁し、霧化エアとパターンエアを噴出する。この状態で、洗浄流体選択弁38を切換え、最初に洗浄エアを供給する。
これにより、洗浄エアは、第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9A、下流側供給路9B、第2の洗浄流体通路15、第3のフィードチューブ挿通孔16を通して噴霧ノズル22に供給できる。この結果、洗浄エアによって、第3のフィードチューブ挿通孔16、塗料ノズル23の塗料噴出孔23C等の付着部位に残っている前色塗料を押出して排出することができる。続いて、前記付着部位に洗浄液体を供給することにより、付着した塗料を洗浄することができる。そして、洗浄エアの供給と洗浄液体の供給とを数回繰返して行う。
ここで、ボール弁体13を洗浄位置に切換えたときには、弁座部材17によって第1のフィードチューブ挿通孔6と弁ケース12の弁体収容穴12Cとの間を遮断することができる。これにより、第1の洗浄流体通路9から供給される洗浄エア、洗浄液体は、第1のフィードチューブ挿通孔6側に流出することなく、その全量を噴霧ノズル22側に供給することができ、効率よく塗料を洗浄することができる。
また、本体部材2から塗料カートリッジ30を取外したときには、フィードチューブ33も一緒に取外されている。このため、前色塗料が付着している部分は、噴霧ノズル22だけとなる。これにより、洗浄作業を行う場合には、噴霧ノズル22だけを洗浄すればよく、短い時間、少ない洗浄流体で確実に洗浄することができる。
そして、噴霧ノズル22の洗浄作業が終了したら、第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9Aに残留した水、シンナ等の洗浄液体を除去する。この洗浄液体除去作業では、洗浄流体選択弁38を切換えることによって第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9Aを排出路9Cに接続し、この状態で洗浄エアを供給する。これにより、残留した洗浄液体を伝って高電圧がリークするのを防止している。
なお、洗浄液体が水等の揮発性の低い液体である場合、洗浄作業の時間内だけでは洗浄液体を除去(乾燥)し切れない場合がある。そこで、洗浄液体が水等の場合には、洗浄作業が終了し、カートリッジ取付け作業、塗装作業に移った後も、第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9Aから排出路9Cに洗浄エアを流し続けることにより、洗浄液体を確実に除去(乾燥)することができる。
次に、洗浄作業が終了したら、次色の塗料カートリッジ30の取付け作業に移る。この塗料カートリッジ30の取付け作業では、第2のフィードチューブ挿通孔14にフィードチューブ33を挿入できるように、通路切換機構11のボール弁体13を塗装位置に切換えている。その後に、塗料カートリッジ30のフィードチューブ33を第1のフィードチューブ挿通孔6、第2のフィードチューブ挿通孔14、第3のフィードチューブ挿通孔16の順で挿入し、タンク部31を本体部材2のカートリッジ取付部5に取付ける。これにより、次色の塗料カートリッジ30を本体部材2に取付けることができる。
次に、塗料カートリッジ30の取付け作業が終了したら、塗装作業に移って、前述した塗装作業と同様の動作(操作)を行うことにより、被塗物に塗装を施すことができる。
以上のように、第1の実施の形態によれば、第1のフィードチューブ挿通孔6に同軸に連通する第2のフィードチューブ挿通孔14と第1の洗浄流体通路9に連通する第2の洗浄流体通路15とを有し、これらが選択的に切換えられる通路切換機構11を本体部材2の前部本体4に取付ける構成とした。従って、通路切換機構11のボール弁体13を洗浄位置に切換えることにより、噴霧ノズル22に付着した前色塗料を短時間に、かつ確実に洗浄、除去することができる。また、通路切換機構11のボール弁体13を塗装位置に切換えることにより、本体部材2に塗料カートリッジ30を取付けることができる。
この結果、エア霧化型の噴霧ノズル22が設けられたエア霧化型塗装装置1に対し、交換式の塗料カートリッジ30を取付けて塗装を行うことができる。これにより、色替作業、洗浄作業等の作業効率、塗装仕上りを良好にすることができる。
また、塗料カートリッジ30を用いた塗料の供給方式を適用することにより、洗浄作業を行うときには、塗料通路となるフィードチューブ33を取外すことができ、洗浄する対象を噴霧ノズル22だけとすることができる。これにより、洗浄時間の短縮、洗浄流体の使用量の削減等を図ることができる。
また、塗料カートリッジ30を用いた場合、塗料に直接的に印加した高電圧が塗料配管を伝ってリークすることがないから、高電圧発生器28を用いて噴霧ノズル22から噴出する塗料に直接的に高電圧を印加する、直接帯電方式とすることができる。この結果、エア霧化型の噴霧ノズル22を備えた塗装装置1でも、噴霧ノズル22から噴霧した全ての塗料粒子に高電圧を安定して印加することができ、塗料の塗着効率、塗装仕上りを良好にすることができる。
一方、通路切換機構11は、エアシリンダ18によりボール弁体13を回転することによって、ボール弁体13を塗装位置と洗浄位置とに容易に切換えることができる。これにより、塗装作業では、第1のフィードチューブ挿通孔6に第2のフィードチューブ挿通孔14を簡単に連通することができる。また、洗浄作業では、第1のフィードチューブ挿通孔6と第2のフィードチューブ挿通孔14とを遮断して、第1の洗浄流体通路9に第2の洗浄流体通路15を簡単に連通することができる。
また、ボール弁体13を回転操作するエアシリンダ18は、本体部材2をなす前部本体4に取付ける構成としているから、広い設置スペースに余裕をもって配置することができる。
一方、通路切換機構11の弁ケース12には、ボール弁体13の外周をシールする弁座部材17を設ける構成としている。従って、第1の洗浄流体通路9から供給される洗浄流体が第1のフィードチューブ挿通孔6に流出するのを確実に防止でき、全ての洗浄流体を噴霧ノズル22側に供給することができ、洗浄時間の短縮等を図ることができる。
また、第1の洗浄流体通路9の途中には洗浄流体流路切換弁19を設ける構成としている。従って、噴霧ノズル22を洗浄する場合、洗浄流体流路切換弁19は、洗浄流体源装置37から供給される洗浄流体が通路切換機構11側に流れるように流路を切換える。これにより、洗浄流体を通路切換機構11を介して噴霧ノズル22に供給でき、該噴霧ノズル22を洗浄することができる。
しかも、洗浄作業の後には、洗浄流体流路切換弁19は、洗浄エアが廃液タンク10側に流れるように流路を切換える。これにより、洗浄作業が終了しても、カートリッジの取付け作業、塗装作業が行われている間でも、洗浄エアを洗浄流体通路9内に流し続けることができ、洗浄液体を確実に除去(乾燥)することができる。これにより、エア霧化型塗装装置でも直接帯電方式を採用することができ、塗料の塗着効率、塗装仕上りを良好にすることができる。
さらに、通路切換機構11は、カバー筒20と取付筒21からなるカバーを用いて、ハウジング3に着脱可能に取付ける構成としている。これにより、通路切換機構11は、カバー筒20等により覆い隠して保護することができる。また、通路切換機構11は、このカバー筒20、取付筒21を利用して本体部材2に取付けることができ、少ない部品点数、作業工数で交換することができる。
次に、図15は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、洗浄流体流路切換弁を廃止する構成としたことにある。なお、第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図15において、51は第2の実施の形態によるエア霧化型塗装装置(以下、塗装装置51という)を示している。この塗装装置51は、第1の実施の形態による洗浄流体流路切換弁19が廃止され、1本の通路からなる第1の洗浄流体通路52を備え、該洗浄流体通路52によって洗浄流体選択弁38と通路切換機構11との間を接続する構成としている点で、第1の塗装装置1と相違している。
かくして、このように構成された第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第2の実施の形態によれば、洗浄流体流路切換弁を廃止した分だけ構成を簡略化することができる。そして、第2の実施の形態は、例えば短時間で乾燥するシンナ等の溶剤、高抵抗値をもった溶剤等を洗浄液体として用いる場合に適している。
なお、第1の実施の形態では、通路切換機構11のボール弁体13を回転するアクチュエータとして、エアシリンダ18を設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばエアモータ等の他のアクチュエータを用いてボール弁体13を回転する構成としてもよい。この構成は、第2の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
また、第1の実施の形態では、通路切換機構11の弁体として、球体状のボール弁体13を用いた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば円柱状をした回転弁体(ロータリバルブ)、往復動式のスプール弁体等を用いる構成としてもよい。この構成は、第2の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
さらに、第1の実施の形態では、高電圧発生器28によって噴霧ノズル22から噴出する塗料に直接的に高電圧を印加する直接帯電方式とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、外部電極を用いた間接帯電方式としてもよく、さらに高電圧発生器を廃止する構成としてもよい。この構成は、第2の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
まず、図1ないし図14は本発明の第1の実施の形態を示している。この第1の実施の形態では、塗料が水を溶剤とする水性塗料であり、主に洗浄流体として水とエアを用いる構成とした場合を例に挙げて説明する。
図1において、1は第1の実施の形態によるエア霧化型塗装装置を示している(以下、塗装装置1という)。この塗装装置1は、噴出した塗料に向けエアを吹付けることにより、塗料を霧化して塗装するもので、後述する塗装用ロボット43に取付けられている。また、塗装装置1は、後述の塗料カートリッジ30が交換して取付けられると共に、流通する塗料に対して直接的に高電圧を印加する直接帯電方式の静電塗装装置として形成されている。そして、塗装装置1は、図2に示す如く、後述する本体部材2、フィードチューブ挿通孔6,14,16、洗浄流体通路9,15、通路切換機構11、洗浄流体流路切換弁19、カバー筒20、取付筒21、噴霧ノズル22、塗料カートリッジ30等により大略構成されている。
2は塗装用ロボット43に取付けられた本体部材である。この本体部材2は、塗装装置1のベースとなるもので、塗装用ロボット43の手首43Dに取付けられている。そして、本体部材2は、後述のハウジング3、前部本体4等により大略構成されている。
3は本体部材2を構成するハウジングで、該ハウジング3は、後述する塗装用ロボット43の手首43Dに取付けられた略円柱状のホルダ部3Aと、該ホルダ部3Aの先端側に一体的に設けられたヘッド部3Bとを備えている。また、ヘッド部3Bは、軸線O1−O1をもって前,後方向に延びた円柱体として形成され、その後側(図2中で右側)には、後述のカートリッジ取付部5が凹円筒状に形成されている。
一方、ヘッド部3Bの前側には、短尺な筒部3Cが一体的に突設され、該筒部3Cの内周側は、前部本体4が嵌合する凹状の嵌合部3Dとなっている。また、筒部3Cの外周側には、後述の取付筒21に螺合するねじ部3Eが刻設されている。さらに、ヘッド部3Bの後側には、カートリッジ取付部5の底部に位置して後述する塗料カートリッジ30の急速継手35が接続する雌接続部3Fが形成されている。
4はハウジング3の前側に取付けられた前部本体で、該前部本体4は、段付円柱状に形成され、後部がハウジング3の嵌合部3D内に一体的に嵌合している。また、前部本体4の前面は、後述の通路切換機構11を取付けるための通路切換手段取付部をなす通路切換機構取付部4Aとなっている。また、前部本体4の中心部(軸線O1−O1)には、後述する第1のフィードチューブ挿通孔6の一部が軸方向に延びて形成されている。さらに、前部本体4には、第1のフィードチューブ挿通孔6を取囲んで、後述する通路切換機構11のエアシリンダ18を収容するシリンダ収容穴4Bと、洗浄流体流路切換弁19を収容する切換弁収容穴4Cとが円形の空間として形成されている。
5は本体部材2に設けられたカートリッジ取付部である。このカートリッジ取付部5は、図3に示す如く、ハウジング3のヘッド部3Bの後側に凹円筒状に形成されている。そして、カートリッジ取付部5は、後述する塗料カートリッジ30のタンク部31を取付け、取外し可能に取付けるものである。
6は本体部材2に設けられた第1のフィードチューブ挿通孔である。このフィードチューブ挿通孔6は、後述する塗料カートリッジ30のフィードチューブ33が挿入されるものである。ここで、第1のフィードチューブ挿通孔6は、ハウジング3から前部本体4を軸方向に貫通して設けられ、ハウジング3の後側でカートリッジ取付部5に開口し、前側で前部本体4の通路切換機構取付部4Aに開口している。また、第1のフィードチューブ挿通孔6は、ハウジング3のカートリッジ取付部5から前部本体4の通路切換機構取付部4Aに向け軸線O1−O1上に形成されている。
7は本体部材2のハウジング3に設けられたハウジング側押出し液体通路である。この押出し液体通路7は、後述の塗料カートリッジ30を構成するタンク部31の押出し液体収容室31Bに押出し液体を供給するものである。そして、ハウジング側押出し液体通路7は、一端が押出し液体供給装置(図示せず)に接続され、他端がハウジング3に形成された雌接続部3Fの底部に開口している。
8はハウジング3のヘッド部3Bに設けられた押出し液体弁である。この押出し液体弁8は、常時は押出し液体通路7を遮断し、後述の塗料カートリッジ30を構成するタンク部31の押出し液体収容室31Bに対する押出し液体の供給を停止している。一方、パイロットエアが供給されたときには、開弁して押出し液体収容室31Bに対し押出し液体の供給を行うものである。
9は本体部材2に設けられた第1の洗浄流体通路を示している(図6、図7参照)。この洗浄流体通路9は、後述の噴霧ノズル22に付着した塗料を洗浄する洗浄流体として水等の洗浄液体と洗浄エアとを供給するものである。ここで、第1の洗浄流体通路9は、図6に示す如く、後述の洗浄流体選択弁38を介して洗浄流体源装置37に接続されている。そして、第1の洗浄流体通路9は、図7に示す如く、洗浄流体選択弁38からの洗浄流体が洗浄流体流路切換弁19に向けて流通する上流側供給路9Aと、洗浄流体流路切換弁19から通路切換機構11の弁ケース12に向けて洗浄流体を流通させる下流側供給路9Bと、洗浄流体流路切換弁19から外部の廃液タンク10に向けて洗浄流体を流出させる排出路9Cとにより構成されている。
次に、本体部材2の前側に設けられた通路切換手段としての通路切換機構11について説明する。
11は通路切換手段としての通路切換機構を示し、該通路切換機構11は、後述する塗装位置(図5、図7に示す位置)で第1のフィードチューブ挿通孔6に第2のフィードチューブ挿通孔14を連通させ、洗浄位置(図8に示す位置)で第1の洗浄流体通路9に第2の洗浄流体通路15を連通させるものである。また、通路切換機構11は、後述のカバー筒20、取付筒21を用いて本体部材2側に取付け、取外し可能に取付けられている。そして、通路切換機構11は、後述の弁ケース12、ボール弁体13、弁座部材17、エアシリンダ18により大略構成されている。
12は前部本体4の通路切換機構取付部4Aに取付けられた通路切換機構11の弁ケースで、該弁ケース12は軸線O1−O1を中心とした段付円筒体として形成されている。即ち、弁ケース12は、図5に示す如く、後側に位置する大径筒部12Aと、前側に位置する小径筒部12Bとにより、段付円筒状に形成されている。また、大径筒部12A内の中心部には、球面状の底部をもった弁体収容穴12Cが形成され、外側寄りで前部本体4のシリンダ収容穴4Bに対応する位置には、ロッド移動穴12Dが形成されている。
また、前側に位置する小径筒部12Bの外周側には、後述のリテーナリング25が螺合するねじ部12Eが刻設されている。一方、小径筒部12Bの内周側には、後述する塗料ノズル23の基端側が螺合する小径な内ねじ筒12Fが形成されている。
また、弁ケース12の内ねじ筒12Fの内側には、後述する第2のフィードチューブ挿通孔14と同軸となる位置に突出管12Gが前側に向けて突設されている。また、突出管12Gは、後述の塗料ノズル23に向けて塗料を吐出するもので、その内部は第3のフィードチューブ挿通孔16となっている。
さらに、弁ケース12には、第1の洗浄流体通路9の一部を構成する流体通路12Hが設けられている。この流体通路12Hは、第1の洗浄流体通路9の下流側供給路9Bと弁体収容穴12Cとにそれぞれ開口している。
13は弁ケース12の弁体収容穴12C内に回転可能に収容されたボール弁体で、該ボール弁体13は、図9、図10に示すように球体状に形成されている。また、ボール弁体13には、図5に示す如く、その中心点を通る線O2−O2上で、径方向の反対側に位置して大径弁軸13Aと小径弁軸13Bとが一体的に取付けられている。この大径弁軸13Aはロッド移動穴12D側に配置され、小径弁軸13Bは第1の洗浄流体通路9の下流側供給路9B側、即ち、流体通路12H側に配置されている。
即ち、大径弁軸13Aと小径弁軸13Bは、その中心線O2−O2が軸線O1−O1に対して直交するように配置され、弁ケース12にそれぞれ回転可能に支持されている。また、大径弁軸13Aの先端側には、ロッド移動穴12D内に位置して、後述のロッド18Cと連結されるレバー13Cが取付けられている。そして、ボール弁体13には、後述する第2のフィードチューブ挿通孔14と第2の洗浄流体通路15が設けられている。
14はボール弁体13に設けられた第2のフィードチューブ挿通孔である。このフィードチューブ挿通孔14は、中心線O2−O2と直交するようにボール弁体13の中心位置を通って直径方向に貫通している。そして、第2のフィードチューブ挿通孔14は、ボール弁体13が図11に示す塗装位置に切換えられたときに、第1のフィードチューブ挿通孔6と同軸に連通することができる。この切換状態では、塗料カートリッジ30のフィードチューブ33を、第1のフィードチューブ挿通孔6、第2のフィードチューブ挿通孔14に挿入し、先端部を後述する第3のフィードチューブ挿通孔16に挿嵌することができる。
15はボール弁体13に設けられた第2の洗浄流体通路で、該洗浄流体通路15は、ボール弁体13の中心位置で第2のフィードチューブ挿通孔14と連通している。また、第2の洗浄流体通路15は、中心線O2−O2と第2のフィードチューブ挿通孔14とに直交した約半径分の長さをもった有底穴として形成されている。即ち、第2の洗浄流体通路15は、第2のフィードチューブ挿通孔14とT字状に交差するように半径方向に延びている。
また、第2の洗浄流体通路15は、第1の洗浄流体通路9の下流側供給路9Bと連通するための連通路15Aをボール弁体13に有している。この連通路15Aは、図12に示す如く、ボール弁体13を洗浄位置に回転したときに、第1の洗浄流体通路9の下流側供給路9Bの一部をなす弁ケース12の流体通路12Hとほぼ同軸に連通する位置に配置されている。これにより、連通路15Aは、第1の洗浄流体通路9から供給される洗浄流体を第2の洗浄流体通路15に勢いを保ったまま流入させることができる。
16は弁ケース12の突出管12G内に設けられた第3のフィードチューブ挿通孔である。このフィードチューブ挿通孔16は、図5に示すように、第1のフィードチューブ挿通孔6と同軸(軸線O1−O1上)に配置されている。そして、第3のフィードチューブ挿通孔16は、塗料カートリッジ30のフィードチューブ33の先端が液密に挿入されるものである。
17は弁ケース12の弁体収容穴12Cの開口側に設けられた円環状の弁座部材を示している。この弁座部材17は、第1の洗浄流体通路9から供給される洗浄流体が第1のフィードチューブ挿通孔6に流出するのを防止するものである。また、弁座部材17は、図13に示す如く、前部本体4側に位置する金属材料等からなるベース部材17Aと、該ベース部材17Aの前面に一体的に固着され、例えば弾性を有する高分子樹脂材料を用いてシート状に形成されたシール部17Bとにより構成されている。そして、弁座部材17は、第1のフィードチューブ挿通孔6の周囲に配置され、シール部17Bの内周側をボール弁体13の外周面に密着させて気液密にシールしている。
18は本体部材2に設けられ通路切換機構11のアクチュエータをなすエアシリンダで、該エアシリンダ18は、往復動する間にボール弁体13をほぼ90度の角度で回転動作するものである。また、エアシリンダ18は、図7、図8に示すように、前部本体4のシリンダ収容穴4Bに設けられている。また、エアシリンダ18は、シリンダ収容穴4Bに挿嵌されたシリンダケース18Aと、該シリンダケース18A内に軸方向に摺動可能に挿嵌されたピストン18Bと、基端側が該ピストン18Bに取付けられ、先端側がシリンダケース18Aから突出してボール弁体13のレバー13Cに接続されたロッド18Cと、前記ピストン18Bを介してロッド18Cを縮小側に付勢するばね部材18Dとにより大略構成されている。
そして、エアシリンダ18は、常時は、ばね部材18Dによってロッド18Cが最縮小状態にあり、図11に示すように、ボール弁体13は、矢示A方向に回転されて塗装位置にある。一方、エア室18Eにエアを供給してロッド18Cを伸長させたときには、図12に示すように、ボール弁体13を矢示B方向に回転して洗浄位置にすることができる。
従って、通路切換機構11は、ハウジング3に塗料カートリッジ30を取付ける塗装作業時には、エアシリンダ18によってボール弁体13を矢示A方向に回転し、第2のフィードチューブ挿通孔14を第1のフィードチューブ挿通孔6、第3のフィードチューブ挿通孔16と同軸に連通させる。これにより、各フィードチューブ挿通孔6,14,16に塗料カートリッジ30のフィードチューブ33を挿入することができ、ハウジング3に塗料カートリッジ30を取付けることができる。
次に、塗装作業で後述の噴霧ノズル22に付着した塗料を洗浄する洗浄作業時には、エアシリンダ18によってボール弁体13を矢示B方向に回転し、第2の洗浄流体通路15を第3のフィードチューブ挿通孔16と同軸に連通させる。また、第2の洗浄流体通路15の連通路15Aを、第1の洗浄流体通路9の下流側供給路9Bにほぼ同軸に連通させる。これにより、各洗浄流体通路9,15を通じて供給される洗浄流体を、第3のフィードチューブ挿通孔16、噴霧ノズル22等に供給することができる。
19は第1の洗浄流体通路9の途中に位置して前部本体4の切換弁収容穴4Cに設けられた洗浄流体流路切換弁を示している。この洗浄流体流路切換弁19は、上流側供給路9Aから供給される洗浄流体を、下流側供給路9B側または排出路9C側に切換えるものである。そして、洗浄流体流路切換弁19は、切換弁収容穴4Cに挿嵌された筒状ケース19Aと、該筒状ケース19A内に軸方向に摺動可能に挿嵌されたスプール19Bと、該スプール19Bをパイロットエア室19Cに向けて付勢する弁ばね19Dとにより大略構成されている。
また、洗浄流体流路切換弁19は、噴霧ノズル22を洗浄する場合、パイロットエア室19Cにパイロットエアを供給し、弁ばね19Dに抗してスプール19Bを前側に変位させる。これにより、洗浄流体流路切換弁19は、第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9Aと下流側供給路9Bとを接続することができ、洗浄液体と洗浄エアを通路切換機構11を介して噴霧ノズル22に供給し、該噴霧ノズル22を洗浄することができる。
ここで、洗浄液体が水等の揮発性の低い液体である場合、洗浄作業の時間内だけでは洗浄液体を除去(乾燥)し切れない虞がある。このように、第1の洗浄流体通路9に洗浄液体が残留していると、塗料に直接的に印加した高電圧が残留した洗浄液体を伝ってアース側にリークしてしまう。
そこで、洗浄液体が水等の場合には、噴霧ノズル22の洗浄終了後に、洗浄流体流路切換弁19は、パイロットエアの供給を絶ち、弁ばね19Dによってスプール19Bを後側に変位させることにより、上流側供給路9Aから供給される洗浄エアを排出路9Cを介して廃液タンク10側に流出させる。これにより、洗浄作業が終了しても、塗料カートリッジ30の取付け作業時、塗装作業時を利用して洗浄エアを第1の洗浄流体通路9内で流し続けることができ、洗浄液体を確実に除去(乾燥)することができる。
20は通路切換機構11と前部本体4の外周側を覆うように設けられたカバー筒である。このカバー筒20は、前側が弁ケース12の大径筒部12Aに係合し、後側がハウジング3の筒部3Cの近傍に配置されている。また、21はカバー筒20の後部外周を取囲むように設けられた取付筒である。この取付筒21は、ハウジング3の筒部3Cに刻設されたねじ部3Eに螺着することにより、カバー筒20と協働して通路切換機構11を前部本体4の通路切換機構取付部4Aに取付け、取外し可能に取付けることができる。従って、カバー筒20と取付筒21は、本発明において、本体部材2に通路切換機構11を着脱可能に取付けるカバーの具体例を示している。
次に、通路切換機構11の前側に取付けられた噴霧手段としてのエア霧化型の噴霧ノズル22について説明する。
22は通路切換機構11の前側に取付けられた噴霧手段としてのエア霧化型の噴霧ノズルを示している。この噴霧ノズル22は、塗料を霧化しつつ、所望の噴霧パターンで噴出するものである。そして、噴霧ノズル22は、塗料を噴出する後述の塗料ノズル23と、該塗料ノズル23から噴出された塗料を霧化する霧化エアを噴出するエアノズル24とによって構成されている。
23は通路切換機構11の弁ケース12の前側に取付けられた塗料ノズルである。この塗料ノズル23は、後述の塗料カートリッジ30から供給される塗料を噴出するものである。また、塗料ノズル23は、基端側が弁ケース12の内ねじ筒12Fに螺着された段付筒状の塗料ノズル本体23Aと、該塗料ノズル本体23A内の後側に位置して弁ケース12の突出管12Gが挿入される突出管収容穴23Bと、前記塗料ノズル本体23Aの前側に形成され、前記突出管収容穴23Bに吐出された塗料を噴出する塗料噴出孔23Cとにより構成されている。
24は塗料ノズル23を覆うように通路切換機構11の弁ケース12の前側に取付けられたエアノズルである。このエアノズル24は、塗料ノズル23の塗料噴出孔23Cから噴出された塗料を霧化する霧化エアと、パターン形成するパターンエアとを噴出するものである。また、エアノズル24は、後述のリテーナリング25を介して弁ケース12の小径筒部12Bに取付け、取外し可能に取付けられている。
そして、エアノズル24は、塗料ノズル本体23Aの外周側と前側を覆う有蓋筒状に形成され、リテーナリング25を介して通路切換機構11の弁ケース12に取付けられたエアノズル本体24Aと、該エアノズル本体24Aの前面中央に開口し、塗料ノズル23の塗料噴出孔23Cが突出する中央開口24Bと、前記エアノズル本体24Aの前側に位置して径方向の対称位置に突設された2本のホーン部24Cと、前記エアノズル本体24Aの前面に中央開口24Bを取囲んで穿設された複数個の霧化エア噴出孔24Dと、該各霧化エア噴出孔24Dよりも径方向の外側に位置して前記各ホーン部24Bに対向するように斜めに穿設された複数個のパターンエア噴出孔24Eとにより構成されている。
ここで、エアノズル24は、中央開口24Bおよび各霧化エア噴出孔24Dから霧化エアを噴出することにより、塗料ノズル23の塗料噴出孔23Cから噴出された塗料を霧化する。これと共に、霧化した塗料に向けて各パターンエア噴出孔24Eからパターンエアを吹付けることにより、塗料の噴霧パターンを楕円形等に成形するものである。
また、25はエアノズル24の外周側に設けられたリテーナリングである。このリテーナリング25は、エアノズル本体24Aの外周に係合した状態で、弁ケース12の小径筒部12Bの外周に刻設されたねじ部12Eに螺着することにより、エアノズル24を弁ケース12の前側に着脱可能に取付けるものである。
26はエアノズル24の各霧化エア噴出孔24Dに接続して設けられた霧化エア通路である。この霧化エア通路26は、後述の霧化エア弁40を介して霧化エア源39に接続されている。また、27はエアノズル24の各パターンエア噴出孔24Eに接続して設けられたパターンエア通路である。このパターンエア通路27は、後述のパターンエア弁42を介してパターンエア源41に接続されている。
28はハウジング3のホルダ部3Aに設けられた高電圧発生器を示している。この高電圧発生器28は、例えばコッククロフト回路によって構成され、電源装置(図示せず)から供給される電圧を例えば−30〜−150kVに昇圧するものである。そして、高電圧発生器28の出力側は例えば前部本体4に電気的に接続され、これにより高電圧発生器28は、前部本体4から通路切換機構11等を介して塗料に高電圧を直接的に印加するものである。
29はハウジング3に設けられ、制御エア源(図示せず)に接続された複数本のエア通路を示している。これらのエア通路29は、エアシリンダ18、洗浄流体流路切換弁19、塗料弁36を駆動するパイロットエア等を供給するものである。しかし、本実施の形態では、代表的に1本のエア通路29のみを図示している。
次に、本体部材2に取付け、取外し可能に取付けられる塗料カートリッジ30について、図4等を参照して説明する。
30は本体部材2のカートリッジ取付部5に着脱可能に取付けられる塗料カートリッジ(図1参照)を示している。この塗料カートリッジ30は、a色,b色,…n色の塗料に対応するように複数個用意されている。また、塗料カートリッジ30は、後述する塗料充填装置44の充填台46から選択的に用いられるものである。そして、塗料カートリッジ30は、図4に示す如く、後述するタンク部31、ピストン32、フィードチューブ33、塗料弁36等によって大略構成されている。
31は塗料カートリッジ30のタンク部で、該タンク部31は、軸方向の両端が閉塞された円筒状の容器として形成されている。また、タンク部31内には、ピストン32が軸方向に変位可能に挿嵌されている。このピストン32は、タンク部31内を前側の塗料収容室31Aと後側の押出し液体収容室31Bとに画成している。
また、タンク部31の後端側には、交換作業を行うときに把持する把持突起31Cが設けられている。一方、タンク部31の前側には、後述するフィードチューブ33の塗料供給路33Aを塗料収容室31Aに連通する塗料通路31Dが設けられている。さらに、タンク部31の前側には、後述の急速継手35を取付けるための継手取付穴31Eが設けられている。
33はタンク部31の前側に軸方向に延びて設けられたフィードチューブである。このフィードチューブ33は、タンク部31の塗料収容室31Aに充填された塗料を塗料ノズル23に向けて吐出するものである。また、フィードチューブ33内は、塗料収容室31Aに連通する塗料供給路33Aとなり、その先端側には、図5に示すように縮径して弁座部33Bが設けられている。さらに、フィードチューブ33の先端部は、小径な吐出口33Cとなっている。
そして、フィードチューブ33は、図5、図7に示す如く、通路切換機構11のボール弁体13が塗装位置に切換えられた状態で、第1のフィードチューブ挿通孔6、第2のフィードチューブ挿通孔14に挿通され、先端の吐出口33Cが第3のフィードチューブ挿通孔16内に液密に挿入されるようになっている。
34は押出し液体収容室31Bに連通してタンク部31に設けられたカートリッジ側押出し液体通路である(図2、図4参照)。この押出し液体通路34は、本体部材2のカートリッジ取付部5に塗料カートリッジ30を嵌合したときに、ハウジング側押出し液体通路7と連通する。また、押出し液体通路34は、充填台46に塗料カートリッジ30を嵌合したときに、充填台側押出し液体通路(図示せず)と連通するものである。
35はカートリッジ側押出し液体通路34の開口端に位置してタンク部31の継手取付穴31E内に設けられた逆止め弁付きの急速継手である。この急速継手35は、塗装装置1の本体部材2または塗料充填装置44の充填台46に取付けたときに開弁する。一方、本体部材2、充填台46から取外したときには、閉弁してカートリッジ側押出し液体通路34から押出し液体が流出するのを防止する。
36はタンク部31の前側部位に設けられた塗料弁である。この塗料弁36は、フィードチューブ33から塗料ノズル23に向けて供給される塗料の供給、遮断制御を行うものである。そして、塗料弁36は、軸方向に変位可能なピストン36Aと、該ピストン36Aからフィードチューブ33の塗料供給路33A内を延び、先端が弁座部33Bに離着座する弁体36Bとを含んで構成されている。
次に、塗装装置1の外部に設けられた洗浄流体を供給するための構成について、図6を参照して説明する。
37は洗浄流体を供給する洗浄流体源装置である。この洗浄流体源装置37は、洗浄エアを供給する洗浄エア源37Arと、洗浄液体(水等)を供給する洗浄液体源37Lqとにより構成されている。また、洗浄流体源装置37は、後述の洗浄流体選択弁38を介して塗装装置1に設けられた第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9Aに接続されている。
38は洗浄流体源装置37と洗浄流体流路切換弁19に接続して設けられた洗浄流体選択弁である。この洗浄流体選択弁38は、例えば2個の開閉弁等により構成されている。また、洗浄流体選択弁38は、洗浄流体源装置37の洗浄エア源37Arと洗浄液体源37Lqに接続されている。そして、洗浄流体選択弁38は、噴霧ノズル22に残留した前色塗料を洗浄するときに、洗浄エアと洗浄液体とを交互に供給するものである。
39は霧化エアを供給する霧化エア源で、この霧化エア源39は、霧化エア弁40を介して塗装装置1の霧化エア通路26に接続されている。また、41はパターンエアを供給するパターンエア源で、このパターンエア源41は、パターンエア弁42を介して塗装装置1のパターンエア通路27に接続されている。
なお、43は塗装装置1を自在に移動する塗装用ロボット(図1参照)で、該塗装用ロボット43は、取付ベース43Aと、該取付ベース43A上に回転可能かつ揺動可能に設けられた垂直アーム43Bと、該垂直アーム43Bの先端に揺動可能に設けられた水平アーム43Cと、該水平アーム43Cの先端に設けられた手首43Dとにより大略構成されている。そして、前記手首43Dには、塗装装置1の本体部材2を構成するハウジング3のホルダ部3Aが取付けられている。
44は塗装用ロボット43の動作範囲に配設された塗料充填装置である。この塗料充填装置44は、a色,b色,…n色の塗料をそれぞれの塗料カートリッジ30に充填するものである。そして、塗料充填装置44は、架台45に各色毎の充填台46を備え、該各充填台46には、それぞれに対応する塗料カートリッジ30が取付け、取外し可能に取付けられる。
第1の実施の形態によるエア霧化型塗装装置1は、上述の如き構成を有するもので、次に、塗装装置1による塗装作業、洗浄作業を含む工程について、図14に示すタイムチャートを参照しつつ、詳細に説明する。
まず、塗装装置1によって塗装作業を行っている状態では、塗装装置1の本体部材2に塗料カートリッジ30を取付けている。このため、通路切換機構11は、図5、図7、図9、図11に示すように、第2のフィードチューブ挿通孔14にフィードチューブ33を挿入できるように、そのボール弁体13を塗装位置に切換えている。
また、塗装作業時には、塗料カートリッジ30の塗料弁36を開弁し、フィードチューブ33から噴霧ノズル22の塗料ノズル23を介して噴出する。このときに、霧化エア弁40を開弁し、エアノズル24の各霧化エア噴出孔24Dから霧化エアを噴出し、塗料を霧化する。また、パターンエア弁42を開弁し、エアノズル24の各パターンエア噴出孔24Eからパターンエアを噴出し、霧化した塗料を所望の噴霧パターンに成形する。
さらに、噴霧する塗料には高電圧発生器28によって高電圧を印加している。この場合、塗料カートリッジ30を用いていることにより塗料配管等は不要にすることができ、高電圧発生器28から前部本体4に印加される高電圧は、アース電位に対して絶縁させた状態(浮かせた状態)にある。従って、本体部材2の前部本体4から第1の洗浄流体通路9、霧化エア通路26、パターンエア通路27等を介してアースに短絡しない限り、高電圧がアース側にすることはない。
そして、塗装作業が終了したら、塗料カートリッジ30の取外し作業に移り、この塗料カートリッジ30の取外し作業では、ハウジング3のカートリッジ取付部5から使用済みの塗料カートリッジ30を引き抜いて取外す。
次に、ハウジング3から塗料カートリッジ30を取外したら噴霧ノズル22に付着した前色塗料を洗浄する。この洗浄作業について説明する。
まず、噴霧ノズル22に洗浄流体を供給するときには、通路切換機構11は、図8、図10、図12に示すように、エアシリンダ18によってボール弁体13を矢示B方向に回転して洗浄位置に切換える。このボール弁体13の洗浄位置では、第1の洗浄流体通路9を通じて供給させる洗浄流体を、噴霧ノズル22側に供給できるように、第2の洗浄流体通路15を第1の洗浄流体通路9と第3のフィードチューブ挿通孔16とに連通させる。また、洗浄流体流路切換弁19を切換え、第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9Aを下流側供給路9Bに接続する。
また、霧化エア弁40とパターンエア弁42を開弁し、霧化エアとパターンエアを噴出する。この状態で、洗浄流体選択弁38を切換え、最初に洗浄エアを供給する。
これにより、洗浄エアは、第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9A、下流側供給路9B、第2の洗浄流体通路15、第3のフィードチューブ挿通孔16を通して噴霧ノズル22に供給できる。この結果、洗浄エアによって、第3のフィードチューブ挿通孔16、塗料ノズル23の塗料噴出孔23C等の付着部位に残っている前色塗料を押出して排出することができる。続いて、前記付着部位に洗浄液体を供給することにより、付着した塗料を洗浄することができる。そして、洗浄エアの供給と洗浄液体の供給とを数回繰返して行う。
ここで、ボール弁体13を洗浄位置に切換えたときには、弁座部材17によって第1のフィードチューブ挿通孔6と弁ケース12の弁体収容穴12Cとの間を遮断することができる。これにより、第1の洗浄流体通路9から供給される洗浄エア、洗浄液体は、第1のフィードチューブ挿通孔6側に流出することなく、その全量を噴霧ノズル22側に供給することができ、効率よく塗料を洗浄することができる。
また、本体部材2から塗料カートリッジ30を取外したときには、フィードチューブ33も一緒に取外されている。このため、前色塗料が付着している部分は、噴霧ノズル22だけとなる。これにより、洗浄作業を行う場合には、噴霧ノズル22だけを洗浄すればよく、短い時間、少ない洗浄流体で確実に洗浄することができる。
そして、噴霧ノズル22の洗浄作業が終了したら、第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9Aに残留した水、シンナ等の洗浄液体を除去する。この洗浄液体除去作業では、洗浄流体選択弁38を切換えることによって第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9Aを排出路9Cに接続し、この状態で洗浄エアを供給する。これにより、残留した洗浄液体を伝って高電圧がリークするのを防止している。
なお、洗浄液体が水等の揮発性の低い液体である場合、洗浄作業の時間内だけでは洗浄液体を除去(乾燥)し切れない場合がある。そこで、洗浄液体が水等の場合には、洗浄作業が終了し、カートリッジ取付け作業、塗装作業に移った後も、第1の洗浄流体通路9の上流側供給路9Aから排出路9Cに洗浄エアを流し続けることにより、洗浄液体を確実に除去(乾燥)することができる。
次に、洗浄作業が終了したら、次色の塗料カートリッジ30の取付け作業に移る。この塗料カートリッジ30の取付け作業では、第2のフィードチューブ挿通孔14にフィードチューブ33を挿入できるように、通路切換機構11のボール弁体13を塗装位置に切換えている。その後に、塗料カートリッジ30のフィードチューブ33を第1のフィードチューブ挿通孔6、第2のフィードチューブ挿通孔14、第3のフィードチューブ挿通孔16の順で挿入し、タンク部31を本体部材2のカートリッジ取付部5に取付ける。これにより、次色の塗料カートリッジ30を本体部材2に取付けることができる。
次に、塗料カートリッジ30の取付け作業が終了したら、塗装作業に移って、前述した塗装作業と同様の動作(操作)を行うことにより、被塗物に塗装を施すことができる。
以上のように、第1の実施の形態によれば、第1のフィードチューブ挿通孔6に同軸に連通する第2のフィードチューブ挿通孔14と第1の洗浄流体通路9に連通する第2の洗浄流体通路15とを有し、これらが選択的に切換えられる通路切換機構11を本体部材2の前部本体4に取付ける構成とした。従って、通路切換機構11のボール弁体13を洗浄位置に切換えることにより、噴霧ノズル22に付着した前色塗料を短時間に、かつ確実に洗浄、除去することができる。また、通路切換機構11のボール弁体13を塗装位置に切換えることにより、本体部材2に塗料カートリッジ30を取付けることができる。
この結果、エア霧化型の噴霧ノズル22が設けられたエア霧化型塗装装置1に対し、交換式の塗料カートリッジ30を取付けて塗装を行うことができる。これにより、色替作業、洗浄作業等の作業効率、塗装仕上りを良好にすることができる。
また、塗料カートリッジ30を用いた塗料の供給方式を適用することにより、洗浄作業を行うときには、塗料通路となるフィードチューブ33を取外すことができ、洗浄する対象を噴霧ノズル22だけとすることができる。これにより、洗浄時間の短縮、洗浄流体の使用量の削減等を図ることができる。
また、塗料カートリッジ30を用いた場合、塗料に直接的に印加した高電圧が塗料配管を伝ってリークすることがないから、高電圧発生器28を用いて噴霧ノズル22から噴出する塗料に直接的に高電圧を印加する、直接帯電方式とすることができる。この結果、エア霧化型の噴霧ノズル22を備えた塗装装置1でも、噴霧ノズル22から噴霧した全ての塗料粒子に高電圧を安定して印加することができ、塗料の塗着効率、塗装仕上りを良好にすることができる。
一方、通路切換機構11は、エアシリンダ18によりボール弁体13を回転することによって、ボール弁体13を塗装位置と洗浄位置とに容易に切換えることができる。これにより、塗装作業では、第1のフィードチューブ挿通孔6に第2のフィードチューブ挿通孔14を簡単に連通することができる。また、洗浄作業では、第1のフィードチューブ挿通孔6と第2のフィードチューブ挿通孔14とを遮断して、第1の洗浄流体通路9に第2の洗浄流体通路15を簡単に連通することができる。
また、ボール弁体13を回転操作するエアシリンダ18は、本体部材2をなす前部本体4に取付ける構成としているから、広い設置スペースに余裕をもって配置することができる。
一方、通路切換機構11の弁ケース12には、ボール弁体13の外周をシールする弁座部材17を設ける構成としている。従って、第1の洗浄流体通路9から供給される洗浄流体が第1のフィードチューブ挿通孔6に流出するのを確実に防止でき、全ての洗浄流体を噴霧ノズル22側に供給することができ、洗浄時間の短縮等を図ることができる。
また、第1の洗浄流体通路9の途中には洗浄流体流路切換弁19を設ける構成としている。従って、噴霧ノズル22を洗浄する場合、洗浄流体流路切換弁19は、洗浄流体源装置37から供給される洗浄流体が通路切換機構11側に流れるように流路を切換える。これにより、洗浄流体を通路切換機構11を介して噴霧ノズル22に供給でき、該噴霧ノズル22を洗浄することができる。
しかも、洗浄作業の後には、洗浄流体流路切換弁19は、洗浄エアが廃液タンク10側に流れるように流路を切換える。これにより、洗浄作業が終了しても、カートリッジの取付け作業、塗装作業が行われている間でも、洗浄エアを洗浄流体通路9内に流し続けることができ、洗浄液体を確実に除去(乾燥)することができる。これにより、エア霧化型塗装装置でも直接帯電方式を採用することができ、塗料の塗着効率、塗装仕上りを良好にすることができる。
さらに、通路切換機構11は、カバー筒20と取付筒21からなるカバーを用いて、ハウジング3に着脱可能に取付ける構成としている。これにより、通路切換機構11は、カバー筒20等により覆い隠して保護することができる。また、通路切換機構11は、このカバー筒20、取付筒21を利用して本体部材2に取付けることができ、少ない部品点数、作業工数で交換することができる。
次に、図15は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、洗浄流体流路切換弁を廃止する構成としたことにある。なお、第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図15において、51は第2の実施の形態によるエア霧化型塗装装置(以下、塗装装置51という)を示している。この塗装装置51は、第1の実施の形態による洗浄流体流路切換弁19が廃止され、1本の通路からなる第1の洗浄流体通路52を備え、該洗浄流体通路52によって洗浄流体選択弁38と通路切換機構11との間を接続する構成としている点で、第1の塗装装置1と相違している。
かくして、このように構成された第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第2の実施の形態によれば、洗浄流体流路切換弁を廃止した分だけ構成を簡略化することができる。そして、第2の実施の形態は、例えば短時間で乾燥するシンナ等の溶剤、高抵抗値をもった溶剤等を洗浄液体として用いる場合に適している。
なお、第1の実施の形態では、通路切換機構11のボール弁体13を回転するアクチュエータとして、エアシリンダ18を設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばエアモータ等の他のアクチュエータを用いてボール弁体13を回転する構成としてもよい。この構成は、第2の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
また、第1の実施の形態では、通路切換機構11の弁体として、球体状のボール弁体13を用いた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば円柱状をした回転弁体(ロータリバルブ)、往復動式のスプール弁体等を用いる構成としてもよい。この構成は、第2の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
さらに、第1の実施の形態では、高電圧発生器28によって噴霧ノズル22から噴出する塗料に直接的に高電圧を印加する直接帯電方式とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、外部電極を用いた間接帯電方式としてもよく、さらに高電圧発生器を廃止する構成としてもよい。この構成は、第2の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
Claims (8)
- 後側にカートリッジ取付部(5)が設けられると共に前側に通路切換手段取付部(4A)が設けられ、前記カートリッジ取付部(5)から通路切換手段取付部(4A)に向けて第1のフィードチューブ挿通孔(6)が形成された本体部材(2)と、
塗料を洗浄する洗浄流体を供給するために前記本体部材(2)に形成された第1の洗浄流体通路(9,52)と、
前記本体部材(2)の通路切換手段取付部(4A)に取付けられ、前記第1のフィードチューブ挿通孔(6)に同軸に連通する第2のフィードチューブ挿通孔(14)と前記第1の洗浄流体通路(9,52)に連通する第2の洗浄流体通路(15)とを有し、これら第2のフィードチューブ挿通孔(14)と第2の洗浄流体通路(15)とが選択的に切換えられる通路切換手段(11)と、
該通路切換手段(11)の前側に取付けられ、塗料を噴出する塗料ノズル(23)と該塗料ノズル(23)から噴出された塗料を霧化する霧化エアを噴出するエアノズル(24)とによって構成されたエア霧化型の噴霧手段(22)と、
塗料を貯えるタンク部(31)と該タンク部(31)から前方に向けて突設されたフィードチューブ(33)とにより構成され、該フィードチューブ(33)が前記第1のフィードチューブ挿通孔(6)から第2のフィードチューブ挿通孔(14)に挿通されると共にタンク部(31)がカートリッジ取付部(5)に取付けられる塗料カートリッジ(30)とから構成してなるエア霧化型塗装装置。 - 前記通路切換手段(11)は、前記本体部材(2)の通路切換手段取付部(4A)に取付けられる弁ケース(12)と、該弁ケース(12)に回転可能に設けられ前記第2のフィードチューブ挿通孔(14)と前記第2の洗浄流体通路(15)とが形成された弁体(13)と、該弁体(13)を回転動作させるアクチュエータ(18)とにより構成してなる請求項1に記載のエア霧化型塗装装置。
- 前記通路切換手段(11)の弁体(13)は球形状のボール弁体として形成し、該弁体(13)には直径方向に貫通した前記第2のフィードチューブ挿通孔(14)と半径方向に延びた前記第2の洗浄流体通路(15)とをT字状に交差して設ける構成としてなる請求項2に記載のエア霧化型塗装装置。
- 前記通路切換手段(11)のアクチュエータ(18)は、前記本体部材(2)に取付けられ、前記弁体(13)に設けられた弁軸(13A)を回転する構成としてなる請求項2に記載のエア霧化型塗装装置。
- 前記通路切換手段(11)の弁ケース(12)には、前記第1の洗浄流体通路(9,52)から供給される洗浄流体が前記第1のフィードチューブ挿通孔(6)に流出するのを防止するために、前記弁体(13)の外周をシールする弁座部材(17)を設ける構成としてなる請求項2に記載のエア霧化型塗装装置。
- 前記第1の洗浄流体通路(9)の途中には、洗浄流体供給源(37)から供給される洗浄流体を前記通路切換手段(11)側の流路(9B,12H)と外部の廃液タンク(10)側の流路(9C)とに切換える洗浄流体流路切換弁(19)を設ける構成としてなる請求項1に記載のエア霧化型塗装装置。
- 前記通路切換手段(11)の外周側を覆うカバー(20,21)を設け、前記通路切換手段(11)は該カバー(20,21)を用いて前記本体部材(2)の通路切換手段取付部(4A)に着脱可能に取付ける構成としてなる請求項1に記載のエア霧化型塗装装置。
- 前記通路切換手段(11)の弁ケース(12)には、前記本体部材(2)の第1のフィードチューブ挿通孔(6)と同軸に配置され前記フィードチューブ(33)の先端が挿入される第3のフィードチューブ挿通孔(16)を備えた突出管(12G)を設け、
前記噴霧手段(22)を構成する前記塗料ノズル(23)は、前記通路切換手段(11)の前側に取付けられた塗料ノズル本体(23A)と、該塗料ノズル本体(23A)の後側に位置して前記突出管(12G)が挿入される突出管収容穴(23B)と、前記塗料ノズル本体(23A)の前側に形成され前記突出管(12G)に吐出された塗料を噴出する塗料噴出孔(23C)とにより構成し、
前記エアノズル(24)は、前記塗料ノズル本体(23A)の外周側に配置されリテーナリング(25)を介して前記通路切換手段(11)に取付けられるエアノズル本体(24A)と、該エアノズル本体(24A)に前記塗料ノズル本体(23A)の塗料噴出孔(23C)を取囲んで穿設された霧化エア噴出孔(24D)と、該霧化エア噴出孔(24D)よりも径方向の外側で対向して設けられたホーン部(24C)に穿設されたパターンエア噴出孔(24E)とにより構成してなる請求項2に記載のエア霧化型塗装装置。
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