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JP4932992B2 - シリカゾルからの生分解性セラミック繊維 - Google Patents

シリカゾルからの生分解性セラミック繊維 Download PDF

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Description

【0001】
発明の技術分野
本発明は制御可能に生分解性のシリカ繊維を製造する方法に関する。特に、本発明はシリカゾルから繊維を紡糸することを含む制御可能に生分解性のシリカ繊維の製造方法に関し、そのゾルの粘度は制御される。さらに、本発明は、本発明により製造される制御可能に生分解性のシリカ繊維に関する。さらに本発明はシリカ繊維の生分解を制御する方法に関する。本発明は、生物学的活性剤、特に医薬、タンパクもしくはホルモンのための維持された、および/または制御された放出デリバリーデバイスとしての制御可能に生分解性の繊維、ならびにそのデバイスを含む薬剤の製剤に関する。
発明の背景
ゾル−ゲル法由来のセラミック材料は種々の分野で多くの用途を有する。バイオセラミックスは最も有望で興味深い分野であるが、生物学的環境下で材料の性質を最適化するために多くの開発研究をなお必要とする。液相から出発するゾル−ゲル法は材料の細孔構造の容易な制御、ならびに異なる種類の複合体に他の成分を導入することを、特にシリカにもとづく材料の場合に、可能にする。ゾル−ゲル法由来のシリカ繊維の処理は知られており、そしてその方法を制御する主なパラメータはシリカ前駆体の機能性、またはシリカクラスターの枝分れの程度である。後者は紡糸性に非常に影響を与え、レオロジー測定により特徴づけられるのが通常である。
【0002】
繊維は材料の機械的性質を向上させるために従来使用されてきた。ゾルゲル法由来のシリカ繊維の場合には繊維のバルク構造を決定する2つの主要パラメータがある。繊維の熱処理はバルク構造を圧縮する1つの方法である。ゾルゲル法由来の生分解性シリカ繊維の用途に依存して、機械的性質および生分解の間のバランスは変動しうる。たとえば機械的性質は、シリカ繊維が軟組織における薬物デリバリーデバイス(drug delivery device)として使用されるときは重要性が小さい。しかし、機械的性質は、紡糸後に得られた繊維を所望の形状にさらに処理するために十分でなければならない。シリカ繊維の生分解は、同時に機械的性質が向上するにつれて高温での熱処理後に著しく低下する。
【0003】
国際特許公開WO97/45367はゾルゲル法で製造されたシリカキセロゲル材料について検討する。特許公開DE19609551は特定の紡糸組成物から延伸して得られるシリカ繊維について検討する。いずれの特許公開も、本発明による制御可能に生分解性のシリカ繊維、デリバリーデバイス、もしくは薬剤組成物、またはその製造もしくは使用方法について教示も示唆もしていない。さらに、どの特許公開もシリカ繊維の生分解を制御するための本発明による方法について教示も示唆もしていない。
発明の要約
シリカ繊維の生分解は紡糸溶液の粘度を制御することにより制御され得、したがってシリカ繊維の生分解は同一処方が用いられるときでさえ、変動されうることが見出された。したがって、本発明の目的は制御可能に生分解性のシリカ繊維を製造する方法を提供し、そこではその方法はシリカゾルから繊維を紡糸することを含み、シリカゾルの粘度は制御される。もっと具体的には、本発明は制御可能に生分解性のシリカ繊維を製造する方法を提供し、その方法はシリカゾルから繊維を紡糸することを含み、紡糸工程の開始点はシリカゾルの粘度により制御される。
【0004】
紡糸という用語はシリカゾルからシリカ繊維を製造するためのすべての適した方法を包含することが留意されるべきである。
【0005】
本発明のさらなる目的はシリカゾルから紡糸された、制御可能に生分解性のシリカ繊維を提供することである。特に、本発明はシリカゾルから紡糸された、制御可能に生分解性のシリカ繊維を提供し、繊維の生分解は紡糸用ゾルの粘度を制御することにより制御される。もっと具体的には、本発明は100000mPas(ミリパスカル秒)より小さい粘度を有する、好ましくは1000〜50000mPas、そしてもっと好適には2000〜15000mPasの粘度を有するシリカゾルから紡糸された、制御可能に生分解性のシリカ繊維を提供する。本発明の繊維は、最初に繊維を乾燥するために、生物学的活性剤に有害でない低温のみで熱処理されるのが好適であり、そしてその他の方法では外部で緻密化されない。
【0006】
本発明のさらなる目的は、生物学的活性剤、特に医薬、タンパク、もしくはホルモンのための維持された、および/または制御された放出デリバリーデバイスを提供することであり、制御可能に生分解性の繊維、ならびに該デバイスを含む薬剤の製剤からなる。
【0007】
本発明のさらなる目的は、シリカ繊維の生分解を制御する方法である。その方法は紡糸用ゾルの粘度を制御すること、または紡糸工程の開始点でシリカゾルの粘度を制御することを含む。
【0008】
さらに、本発明の目的はヒトもしくは動物に生物学的活性剤を投与する方法を提供することであり、本発明の制御可能に生分解性のシリカ繊維からつくられるデリバリーデバイスを、ヒトもしくは動物に移植、注入もしくは粘膜付着することを含み、その構造に生物学的活性剤が組入れられている。
発明の説明
出願人は、シリカ繊維の生分解が紡糸溶液の粘度を制御することにより制御されうることを見出した。繊維の生分解は同一処方を用いるときでさえ、変動されうる。繊維の生分解は、紡糸の開始点を決定するために紡糸用溶液の粘度を制御することにより所望の目的のために調節されうる。
【0009】
粘度に影響する要因は、紡糸性のある(of spinnability)段階、シリカゾルの温度および紡糸用ゾル中の溶媒の量である。シリカゾルは単1点よりもむしろ、ある時間の間、紡糸可能であり、そしてシリカゾルの粘度はその時間の間、増加する。紡糸性のある初期の段階では、シリカポリマーはやや小さく、そしてそれらは紡糸性のある後の方の段階の比較的大きいシリカポリマーよりも比較的容易に充填され、もっと緻密な構造を形成する。加えて、比較的大きい粘度はシリカポリマーの配向を抑制して構造をもっと開かれたものにする。紡糸性のある期間の初期段階で紡糸された繊維は、紡糸性のある後の方の段階で紡糸された繊維よりも人工体液(simulated body fluid)中でもっとゆっくり劣化する。紡糸性のある段階は紡糸法に依存して異なりうる。紡糸性および粘度を制御するもう1つのパラメータは変動されうるシリカゾルの温度である。比較的低温(たとえば0℃)で比較的高い粘度を有するシリカゾルから紡糸された繊維は比較的高い温度(たとえば20℃)で紡糸された対応する繊維よりも速く劣化する。
【0010】
本発明の制御可能に生分解性の繊維を製造する方法は、シリカゾルから繊維を紡糸することを含み、紡糸工程の開始点はシリカゾルの粘度により制御される。紡糸工程の開始点におけるシリカゾルの粘度は100000mPasより低い。好適には、それは1000〜50000mPas、そしてもっと好適には2000〜15000mPasの範囲で変動する。本発明によるもう1つの方法は紡糸用ゾルから繊維を紡糸もしくは延伸することを含み、シリカゾルの粘度は100000mPasより低く、好適には1000〜50000mPasの範囲、そしてもっと好適には2000〜15000mPasの範囲である。
【0011】
本発明の制御可能に生分解性のシリカ繊維はシリカゾルから紡糸され、繊維の生分解は、紡糸用ゾルの粘度を制御することにより、またはシリカゾルの粘度により紡糸工程の開始点を制御することにより、制御される。特に、繊維は、1000〜50000mPas、好ましくは2000〜15000mPasの粘度を有するシリカゾルから紡糸され、繊維は、人工体液中で、それぞれ0.01〜20m−%/h、好ましくは0.02〜8.5m−%/hの溶解度を有する。
【0012】
シリカゾルはたとえばWO97/45367に記載されるように調製されうる。たとえば、シリカゾルは、加水分解およびつづく縮合反応により、酸もしくは塩基触媒の存在下に、−20℃〜100℃のような低温、好ましくは室温近くで、シリカ−アルコキサイト、たとえばテトラエチルオルソシリケート(TEOS)もしくは有機的に変成されたシリケート(ORMOSIL)を水および任意に有機溶媒、たとえばエタノールもしくはポリエチレングリコール、または溶媒の組合せと反応させることにより製造されうる。縮合は部分的であってもよい。ゾルはNa,K,Ca,P,Mg,AlおよびBのようなイオンを配合されうる。触媒は生物学的活性剤を害しないようなものでなければならない。
【0013】
本発明によりシリカ繊維を製造するために用いられる方法は、当業者に知られている。適切な方法はシリカゾルから繊維を製造するのに適したいかなる方法でもよく、そして紡糸という用語はいかなるこのような方法をも説明するためにこのような状況において使用される。紡糸方法は、たとえば乾式紡糸もしくは遠心法を含む。乾式紡糸法において、シリカゾルは紡糸口金により押出され、溶媒の蒸発はゲル化を促進する。たとえば紡糸溶液は密閉容器に入れられ、不活性ガス、好ましくは窒素ガスが、容器に導入され紡糸溶液をギアポンプに押しやり、そこで紡糸溶液は紡糸口金に定量ポンプで送られる。好適には、容器は温度調節できる。乾式紡糸にもとづく特別の方法もある。これらの方法は、たとえば繊維は繊維のゲル化を促進する適切なエーロゲルに導入される方法、または乾式紡糸と湿式紡糸が組合される方法、を含む。遠心分離法において、紡糸溶液は、チャンバー壁の孔により繊維を押出す回転チャンバ内にある。
【0014】
本発明の制御可能に生分解性の繊維は、たとえば、ヒトもしくは動物へ移植され、もしくは注入され、または粘膜付着されるデリバリーデバイスまたは薬剤製剤のために用いられうる。いかなる組織、軟組織もしくは骨への投与も可能である。これらは局所的な適用を許すので、生物学的活性剤の放出部位の標的化が可能である。したがって、剤からの最大の効果が受けられる。
【0015】
この点について、デリバリーデバイスは、シリカ繊維もしくはシリカ繊維の組合わせを、シリカ繊維の構造に配合された生物学的活性剤とともに含む。粒状物もしくはカプセルような薬剤調製は、このような状況においてデリバリーデバイスおよび薬剤製剤で有用なおそらく付加的な賦形剤を含む製剤である。本発明の医学用デバイスは整形外科(orthopedic)および外科(surgical)目的にも有用であり、その構造に配合された生物学的活性剤を含むことを要しない。医学用デバイスは、たとえばシリカ繊維でつくられた織った、もしくは不織のマット、編物(Knitted fabric)もしくは編んだひも(braided cord)でありうる。本発明のデリバリーデバイスおよび医学用デバイスはスピンレイイング(spinlaying)により製造されうる。
【0016】
本発明の制御可能に生分解性のシリカ繊維はステープルファイバーもしくはフィラメントでありうる。シリカ繊維は繊維ブレントの1部もしくは繊維の形状でないある他の材料の1部であってもよい。
【0017】
繊維への多孔質構造への生物学的活性剤の導入は、バイオ医学用途の設計のための代替物を提供する。ヒトもしくは動物に直接および局所的に作用することのできる生分解性で毒性のない材料は、たとえば薬物デリバリーデバイスとして使用される移植物もしくは骨修復における一時的移植物として有益である。繊維構造に配合された生物学的活性剤が制御可能に放出され、そしてそれらはたとえばヒトもしくは動物に移植され、もしくは注入され、または粘膜付着されるデリバリーデバイスもしくは薬剤製剤に使用されうる。生物学的活性剤は生物学的に活性であるいかなる有機もしくは無機の物質でありうる。生物学的活性剤は、たとえば、医薬品、タンパク、ホルモン、生きている、もしくは死んでいる細胞、バクテリア、ウィルスまたはそれらの1部であってもよい。生物学的活性剤は、ホルモン治療、たとえば避妊およびホルモン代償療法のような長期療法ならびに骨粗しょう症、ガン、てんかん、パーキンソン氏病、痛み、および認知機能不全(congnitive dysfunction)の治療に特に有用なものを含む。適切な生物学的活性剤は、たとえば抗炎症剤、抗感染剤(たとえば、グリンダマイシン、ミコナゾールのような抗生物質および抗ウィルス剤)、鎮痛薬および鎮痛配合剤、抗ぜんそく薬、抗けいれん剤(たとえば、オキシカルバゼピン)、抗うつ薬、抗糖尿病薬、抗腫瘍剤、抗ガン剤(たとえば、トレミフェン、タモキシフェン、タキソール)、抗精神薬、鎮けい薬、抗コリン剤、交感神経薬、心臓血管製剤、抗不整脈剤、抗高血圧薬、利尿薬、血管拡張剤、抗パーキンソン症候群薬(たとえばセレギリン)のようなCNS(中枢神経系統)薬、ステロイドホルモン(たとえば、エストラジオール、プロゲステロン、ネストロン)、鎮静薬(たとえば、メデトミジン、デクスメデトミジン、レボメデトミジン)、精神安定薬および認知機能不全薬(たとえば、アチパメゾール)、でありうる。医薬品は、セレギリン塩酸塩、、(−)−4−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1H−イミダゾール塩酸塩、4−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1H−イミダゾール塩酸塩、デクスメデトミジン塩酸塩、およびトレミフェンクエン酸塩、のような塩の形態でありうる。さらに医薬品はイブプロフェンのような遊離酸;カフェインもしくはミコナツゾールのような遊離塩基;またはZ−2−(4−(4−クロロ−1,2−ジフェニル−ブツ−1−エニル)フェノキシ)エタノールのような中性化合物、の形態でありうる。ペプチドはたとえばレポドパであり得、そしてタンパクはたとえばエナメル質マトリックス誘導体、または骨形態発生タンパクでありうる。有効量の生物学的活性剤は工程のいかなる段階で反応混合物に添加してもよい。たとえば、出発原料とともに混合されうる。それは縮合反応が生じる前、もしくは縮合反応中に、またはその後でさえ、ゾル段階の反応混合物に添加されうる。特定の状況に使用される正確な量は、投与方法、ほ乳動物の種類、生物学的活性剤が投与される条件、使用される特定の生物学的活性剤、所望の使用期間等の数多の要因に依存する。
【0018】
次の実施例は単に本発明を例証しようとするものであり、その範囲を限定しようとするものではない。
実施例
実施例1
紡糸用のシリカゾルの製造
シリカゾルは、TEOS(テトラエチルオルソシリケート98%、ALDRICH)、脱イオン水(電導度 ~0.05S)、エタノール(Aa、99.5%、ALKO)および触媒としてHNO3(65%、Merck)もしくはNH3(28%、Fluka)からゾルゲル法を用いて製造された。
【0019】
使用されたモル比は表1に示される。
【0020】
【表1】
Figure 0004932992
【0021】
紡糸溶液は次のように調製された。エタノールがTEOSと、そして硝酸が水と混合された。酸/水溶液は強い撹拌のもとでTEOS/エタノール溶液に添加され、ついで溶液は蒸発皿に注がれた。皿のふたは蒸発するエタノールを凝縮する特別の冷却器であり、それをメスフラスコに導く。蒸発ザラは水浴(40℃)に置かれ、所望量のエタノールが蒸発するまでそこに保持された(20〜22時間)。エタノールの蒸発は、すべてのゾルがなお紡糸性である後の工程時間全体を減少させるのに用いられた。表2は、正味の反応がnSi(OR)4+2nH2 O→nSiO2 +4nROHであり、しかも蒸発画分が比較的低い温度および低い水含量(r=1)のためにほとんどエタノールからなり、ほとんど加水分解で消費される、ことを仮定して、紡糸溶液の理論的シリカ濃度を示す。
【0022】
【表2】
Figure 0004932992
【0023】
ゾルは試料に依存して20℃もしくは0℃のいずれに冷却された。紡糸溶液があるレベルの粘度に達したときに、紡糸が開始された。ディスク状スピンドルを有する回転粘度計(Brookfield LVDV II+)が紡糸が開始される時点を定めるのに用いられた。紡糸ゾルの大きなバッチサイズによる実際的な問題のために、得られた粘度の数値は絶対的なものではなかったが、それらは互いに比較できた。初期粘度は、紡糸工程が開始されたときのすべての試料ゾルについて同一であった。しかし、各ゾルの処方はいくつかの段階繊維を紡糸するのに用いられた。気泡は部分的真空下で紡糸溶液から除去された。もしこれがなされなかったら、ゾルゲル繊維は紡糸溶液の不連続なフローにより損傷したであろう。
【0024】
乾式紡糸がゾルゲル繊維を製造するのに用いられた。紡糸溶液は温度が調節できる容器中に保持された。窒素ガスが紡糸溶液をギアポンプに押し出すために密閉容器に導入された。窒素は、紡糸溶液が湿った空気と接触するのを妨げるのでこの目的のためによい選択である。0.6ml/回転の能力のギアポンプ(Zenith958736)は紡糸溶液を紡糸ヘッドに定量で送った。紡糸口金は金/白金混合物でつくられている。孔の径は0.065mmで、長さ/径(l/d)比は1であった。孔の数は6であった。紡糸口金と巻取りロール(wind−uproll)の距離は各繊維の要求に合うように調節された。
実施例2
繊維構造の特性評価
熱重量分析(TGA)が、保護ガスとして窒素およびパージガスとして空気を用いて、Netgsh TG−209数量(NETZSCH GmbH,Selb,Bavaria、ドイツ)により、質量変化を測定するために生の状態の繊維について実施された。試料ホルダーはセラミックアルミナるつぼであり、バックグラウント測定が測定前に空のるつぼで行なわれた。繊維の熱処理の間の質量減量がいくつかの段階を含む温度プログラムで、等温および動的の両方を測定された:21℃で15分間の等温、2℃/分で21〜150℃の動的、150℃で60分間の等温、5℃/分で150〜700℃の動的、および700℃で30分間の等温。TGAは室温で3ケ月間デシケータ中で老化された繊維について実施された。分析は700℃まで行なわれた。なぜならもっと高い温度はシリカの生分解性用途に関しては実際的に無用だからである。試料の結果は図1に示され、そしてスペクトルの導関数(derivative of the spectra)は図2に示される。
【0025】
繊維の物理的外観および紡糸工程における繊維フィラメントの品質は、表2に示されるように、TGA測定と関係があるようにみえる。繊維の質量減量はかなりのものであり(15〜25%)、これは熱処理の注意深い制御が亀裂の問題を避けるように要求されることを強調する。紡糸性のある初期の段階で紡糸された繊維の質量減量は紡糸性のある後のほうの段階で紡糸されたものほどには大きくない。最大の差異は約300℃で始まり、そこでは有機物が蒸発し始めるのが通常である。処方はFIB1 AおよびFIB1 B、ならびにFIB2 AおよびFIB2 Bについてとそれぞれ全く同一であるので、同じ有機物が初期の段階で紡糸された繊維構造に捕捉されたようである。さらに、紡糸性のある後のほうの段階で紡糸された繊維(FIB1 B,FIB2 BおよびFIB3)の導関数で観察されたシフトは、有機物の蒸発および繊維構造のいくらかの差異を示す。繊維の物理的外観は示唆を提供する。紡糸性のある初期の段階で紡糸された繊維の黒い色はそれらが炭素残渣を含むことを示す。HNO3 およびNH3 が触媒として使用されたFIB3は、TG分析および物理的外観の両方で中間的な性質を有していた。質量減量はFIB1 AおよびFIB2 Aにおけるよりも大きいが、FIB1 BおよびFIB2 Bにおけるよりも小さい。さらに、FIB3繊維の色彩は白と黒の間のもの、すなわち茶色であり、そして紡糸工程におけるフィラメントの性質は類似の性質を有していた。最良で連続した繊維がFIB1 BおよびFIB2 Bで最も容易に得られた。FIB3、FIB1 AおよびFIB2 Aには多少の困難さがあった(紡糸において高い十分な粘度を得るのに0℃で処理された)。フィラメントは容易に損傷し、連続繊維処理はもっと困難であった。
【0026】
赤外線スペクトルが、Bruker IFS 66FTIRスペクトロメーターを用いて400〜4000cm-1で記録された。測定は拡散反射赤外フーリエ変換(Diffuse Reflectance Infrared Fourier Transformation)(DRIFT)システムを用いて実施された。臭化カリウムがバックグラウンド物質として使用された。FTIR装置の分解能は4cm-1であった。熱重量分析で熱処理された繊維についてなされたFT−IR測定は図3に示される。測定はシリカ表面の代表的なOH基についての情報を与えたが、2つの普通でないピークが紡糸性のある初期の段階で紡糸された繊維(FIB1 AおよびFIB2 A)で検知された。3400〜3770cm-1における幅広いピークは、孤立単一SiOH基、孤立ジェミナル基、H結合ヒドロキシルおよび約1630cm-1にピーク(広幅)を付加的に有する物理的吸着水に関するピークを含む。さらに、グラフに描かれた線で示されるピークにおけるシフトは、いくらかの有機残渣がそこで検出されることを示した。そのシフトはFIB1 AおよびFIB2 Aについて観察された特別のピークと類似し、FIB3についてのわずかなシフトは中間的な物理的外観に寄与する。Si−O−Si振動に関するピークは1200〜1100(広幅)および800cm-1で観察された。1870および2000cm-1におけるピークはシリカのSi−O−Si倍音帯(overtone)であった。1300〜1400cm-1におけるピークはシリカについて一般的ではなかったが、NO3 -伸縮振動(stretching vibration)はそこに通常位置された。ゾル調製工程で使用された触媒はHNO3であり、構造中に残渣を残しうる。繊維構造は一般的に圧縮され、温度は450〜700℃に急速に増加し、そこで30分間だけ保持された。これは硝酸塩の分解があまり有効でなかったことを意味する。2330および3050cm-1における2つの興味深いピークは、FIB1 AおよびFIB2 Aについてのみ明確にみられたが、それらは系に存在するいずれの成分とも直接は関連しえなかった。唯一の可能性は、繊維が、これらの個所でみられた水素(3050cm-1)および酸素(2330cm-1)と二重結合を形成する炭素残渣を含むことであった。
【0027】
走査型透過電子顕微鏡法(scanning−transmission electron microscopy)(JEOL,JEM 1200EX)が生状態(green state)の繊維のバルク構造を示すために使用された。繊維はエポキシ樹脂(EPON812)に埋め込まれた。プロピレンオキシドが溶媒として、そしてエポキシ埋め込み媒体DMP−30およびDDSAもしくはMNAが促進剤および硬化剤(FLUKA)として、それぞれ使用された。硬化試料はウルトラミクロト−ムにより60〜70nmの厚さに切断され、そして繊維の断面が分析された。FIB2 Bの断面の透過電子顕微鏡写真が図4に示される。その像はゾルゲル法由来のシリカ繊維の内部構造を示すための1例として選ばれた。すべての5つの試料像は互いを思い出させた。FIB2 Bは、繊維の品質が良好で、繊維が容易に製造されるので、繊維の代表例として想起された。像の底部の白い横棒は20nmに相当する。その構造はゾルゲル法由来の物質として典型的であった。構造は完全には圧縮されていないが、それは径が約2〜5nmの多数の小さな細孔を含み、構造が比較的小さいシリカユニットから構成されていることを示す。
実施例3
繊維の生分解
紡糸工程の開始点の関数としての紡糸粘度が図5に示される。グラフは、人工体液における生分解試験前の繊維FIB1,FIB2およびFIB3についての紡糸用ゾルの粘度レベルおよび老化時間を概略的に示す。紡糸粘度は3つのレベル(η(1)=2000〜3500mPas,η(2)=3500〜7500mPas,およびη(3)>7500mPas)にざっと分割される。
【0028】
試料の生分解は人工体液(SBF)を用いてインビトロで検討された。人工体液はNaCl,NaHCO3,KCl,K2HPO4・3H2O,MgCl2・6H2O,CaCl2・2H2OおよびNa2SO4の試薬化学品を脱イオン水に溶解することのより調製された。その液は37℃でトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンおよび塩酸で生理的pH7.40に緩衝化された(Ohtsuki,C.ら、J.Non−Cryst.Sol.,143(1992)84−92)。
【0029】
各試料は3片づつがSBF中でゾルゲル法由来のシリカ繊維の反応を検討するのに使用された。各試料(10mg)は、きついフタを閉められたポリエチレンびん中に収納されたSBF50ml中に浸液された。試験片なしにビン中に入れられた3つのSBF試料は溶液安定性を試験するために対照として使用された。試料はSBF液中に2週間浸漬され、びんは37℃の一定温度を有する振とう水浴(SBD50(ストローク36mm、速度=160ストローク/分))中におかれた。試料溶液は液浸時間の関数としてケイ素およびカルシウム濃度について監視された。カルシウム濃度は原子吸光分光光度計(AAS,Perkin−Elmer 460)で測定された。ケイ素濃度は、UV−VIS分光光度計(Hitachi Model 100−60)を用いて1−アミノ−2−ナフトール−4−スルホン酸による還元にもとづくモリブデンブルー法(Koch,O.G.& Koch−Dedic,G.A.,Siliconmolybdaenblau−Verfahren.Handbuch der Spurenanalyse.Springer−Verlag(1974),1105頁)により分析された。全試料は不正確さの問題および繊維の断面径の分布(30〜80μm、中間値50μm)にもとづく劣化の差異の可能性を避けるために3度測定された。約1〜3ヶ月老化した生の状態のFIB1 A,FIB1 B,FIB2 A,FIB2 B,およびFIB3の生分解(人工体液中のインビトロ)は表3に要約される。
【0030】
【表3】
Figure 0004932992
【0031】
TG分析およびFFT−IR測定でみられたのと同じ種類の類似がさらにここでも観察された。紡糸性のある初期の段階で紡糸された繊維(FIB1 AおよびFIB2 A)は、後の方の段階で紡糸された繊維(FIB1 BおよびFIB2 B)に比べて非常にゆっくりと劣化した。FIB3は、再びある種の中間的性質を有していた。得られた結果によれば、ある種の高どまりの値もしくは飽和レベルがSBF中の数日の浸漬後に得られた。FIB1 B,FIB2 BおよびFIB3の溶解度速度(高どまリレベル前)はFIB1 AおよびFIB2 Aよりも明確に速い。これは、劣化に有効なシリカの領域は紡糸性のある後の方の段階で紡糸された繊維の構造において大きいことを示す。表3でわかるように、もし1もしくは3ヶ月間老化した試料が互いに比較されると劣化にいくらかの差があった。明らかな差異はFIB2 Aでみられた。溶解度速度は、シリカ飽和レベルがそうであったように(1ヶ月老化試料について〜2%、そして3ヶ月老化試料について〜5%)、3ヶ月老化試料についての方が大きかった。後の方の段階で紡糸された繊維(FIB1 B,FIB2 BおよびFIB3)に関して、1もしくは3ヶ月の老化の後に有意の差異はなかった。その数値は、ほとんど同一であり、構造がきわめて安定であることを示した。しかし、それらはすべて、紡糸性のある初期の段階で紡糸された繊維よりSBF中であきらかに多く溶解した。
【0032】
図6において、約3ヶ月間老化された性状態の繊維FIB1 A,FIB1 B,FIB2 A,FIB2 B,およびFIB3の生分解が示される。
【0033】
さらに、SBF中におけるインビトロでの繊維FIB1,FIB2およびFIB3の生分解が図7〜12に示される。図7および8において、約2週間、ならびに3、5および6.5ヶ月間老化された繊維FIB1の生分解が示される。約2週間ならびに2、3および5ヶ月間老化された繊維FIB2の生分解が表9および10に示される。約2週間ならびに3、4および5ヶ月老化された繊維FIB3の生分解が図11および12に示される。
【0034】
紡糸工程の開始点の繊維生分解に対する影響は明らかである。粘度に影響する主なパラメータはシリカポリマーの分枝の濃度、長さおよび程度である。次は、これらのファクターは繊維構造、たとえばシリカポリマーのパッキングおよび配向の形成に影響し、そして異なる生分解を生じる。
【0035】
紡糸工程の間に低粘度を有するゾルに由来する繊維は比較的高い紡糸粘度で製造されたゾル由来の繊維よりゆっくりと劣化する。したがって、紡糸工程の開始点は生分解に関して重要である。紡糸性のある初期の段階から紡糸された繊維は後の方の段階で紡糸された繊維に比べて非常にゆっくりと劣化した。
【0036】
FIB1の溶解度速度(対立する溶解度曲線の直線部分から測定された)は、非常に高い紡糸粘度であったが、飽和レベルは有意には変化しなかったことが観察された。これは、比較的滑らかな表面を有する少し薄めの繊維は非常に高粘度で製造されるので生じると考えられる。
【0037】
図13において、異なる繊維についての人工体液中の浸漬時間の関数としてSiO2濃度(wt%)の変化が示される。これらの結果は、幅広い範囲の異なる溶解度がシリカゲルの性質を調節することにより包含されることを示す。
実施例4
デクスメデトミジン塩酸塩を含むシリカ繊維の製造
繊維紡糸のためのゾルが、ゾルゲル法を用いて1/2.35/1/0.000322の比でTEOS、脱イオン水、エタノールおよび触媒としてHNO3から製造された。エタノールはTEOSと、そして硝酸は水と混合された。酸/水溶液は強い攪拌下にTEOS/エタノール溶液に添加され、ついで溶液は蒸発皿に注がれた。蒸発工程は実施例1に記載されるように実施された。デクスメデトミジン塩酸塩(HCl)がエタノール蒸発後に添加された(乾燥繊維中で、1wt%に相当する)。紡糸工程が開始されたとき粘度は5600mPasであった。繊維は20℃で紡糸性のある4つの異なる段階で紡糸された。繊維は充填され、溶解試験が実施されるまで、室温でアルミニウムフォリオ袋中に空気が入らないようにして貯蔵された。
インビトロ溶解試験
シリカ繊維からのデクスメデトミジンHClの溶解プロフィールが溶解装置II(パドル法、Sotax AT6,Basel、スイス)を用いて検討された。各試料(50mg)が0.9%NaCl溶液250ml中に浸液された。回転速度は50rpmおよび温度は37℃であった。溶解試料中の溶解したデクスメデトミジンHClはデクスメデトミジンHClの最大吸光220nmでUV−可視光分光光度計(Hewlett Packard845/A,米国)で測定された。
結果
デクスメデトミジンHClの放出(release)は10000mPasより低い紡糸粘度でバースト(33%)を示した(図14)。紡糸粘度が11500mPasより大きく増加されるとき、バースト効果は3〜10%に減少された。11500mPasを超える紡糸粘度で、デクスメデトミジンHClの放出速度は11500mPasより低い粘度で紡糸された繊維に比べて減少した。
【0038】
具体的な態様が例示され説明されたが、種々の修正および変更が本発明の範囲を逸脱しないでなされうることを当業者は認識するであろう。
【0039】
ここで説明された文献は引用により丸ごと具体的に組み入れられる。
【0040】
本発明の他の態様はここに開示された本発明の明細書および実施を考慮して当業者に明らかであろう。明細書および実施例は例示的なものにすぎず、本発明の真の範囲は特許請求の範囲により示される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 3ヶ月間老化された生状態の繊維試料の熱重量分析スペクトルを示す。
【図2】 図1の熱重量分析スペクトルの導関数を示す。
【図3】 熱重量分析で熱処理された繊維試料のFT−IRスペクトルを示す。
【図4】 3ヶ月間老化されたFIB2 Bの生素地の透過電子顕微鏡写真を示す。
【図5】 繊維FIB1、FIB2およびFIB3についての紡糸工程開始点の関数としての紡糸粘度を示す。黒四角は1ヶ月間の老化、白四角は2ヶ月間の老化、黒三角は1および3ヶ月間の老化、黒丸は1、3および5ヶ月間の老化、白丸は4ヶ月、アステリスクは6ヶ月である。
【図6】 3ヶ月間老化された生状態の繊維の生分解を示す。黒四角はFIB1 A、白四角はFIB1 B、黒丸はFIB2 A、白丸はFIB2 B、アステリスクはFIB3である。
【図7】 種々の期間老化されたFIB1について紡糸工程の開始点におけるゾル粘度の関数として、SBFにおけるシリカの飽和レベルとして測定されたSiO2溶解度を示す。
【図8】 種々の期間老化されたFIB1について紡糸工程の開始点におけるゾル粘度の関数として、SBF中のSiO2溶解度wt%/時間を示す。
【図9】 種々の期間老化されたFIB2について紡糸工程の開始点におけるゾル粘度の関数として、SBFにおけるシリカの飽和レベルとして測定されたSiO2溶解度を示す。
【図10】 種々の期間老化されたFIB2について紡糸工程の開始点におけるゾル粘度の関数として、SBF中のSiO2溶解度wt%/時間を示す。
【図11】 種々の期間老化されたFIB3について紡糸工程の開始点におけるゾル粘度の関数として、SBFにおけるシリカの飽和レベルとして測定されたSiO2溶解度を示す。
【図12】 種々の期間老化されたFIB3について紡糸工程の開始点におけるゾル粘度の関数として、SBF中のSiO2溶解度wt%/時間を示す。
【図13】 異なる繊維について人工体液中の浸液時間の関数としてSiO2濃度(wt%)の変化を示す。
【図14】 実施例4のシリカ繊維からのデクスメデトミジンの放出を示す。黒丸は5600〜7500mPas、アステリスクは11500〜14900mPas、白三角は17000〜29000mPas、黒四角は39000〜100000mPas。

Claims (9)

  1. シリカゾルから紡糸されるシリカ繊維の生分解性速度を0.2〜20wt%/hに調節する方法であり、この生分解性速度はOhtsuki,C.ら、J.Non−Cryst.Sol.,143(1992)84−92による人工体液(SBF)を用いてインビトロで測定され、シリカ溶解度曲線の直線部分から算出され、該方法は、紡糸工程の開始点において繊維が紡糸されるシリカゾルの粘度を選択することにより生分解性速度を調節することを含み、紡糸工程の開始点におけるシリカゾルの粘度が1000mPa・s以上、100000mPa・s未満であり、紡糸性のある初期の段階で紡糸された繊維は後の方の段階で紡糸された繊維に比べて非常にゆっくりと分解する、シリカ繊維の生分解性速度を調節する方法。
  2. 紡糸工程の開始点におけるシリカゾルの粘度が1000〜50000mPa・sである請求項に記載の方法。
  3. 紡糸工程の開始点におけるシリカゾルの粘度が2000〜15000mPa・sである請求項に記載の方法。
  4. シリカ溶解度曲線の直線部分から算出されるOhtsuki,C.ら、J.Non−Cryst.Sol.,143(1992)84−92による人工体液(SBF)における繊維の溶解度が0.2〜20wt%/hであることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の方法により得られる制御可能に生分解性のシリカ繊維。
  5. 人工体液(SBF)における繊維の溶解度が0.2〜8.5wt%/hであることを特徴とする請求項に記載の制御可能に生分解性のシリカ繊維。
  6. 繊維が生物学的活性剤を含む請求項またはのいずれかに記載の制御可能に生分解性の繊維を含むデリバリーデバイス。
  7. 該生物学的活性剤が医薬、タンパク、ホルモン、生きている、もしくは死んでいる細胞、バクテリア、ウィルスまたはそれらの部分である請求項に記載のデリバリーデバイス。
  8. 該生物学的活性剤が医薬である請求項に記載のデリバリーデバイス。
  9. 請求項のいずれかに記載のデリバリーデバイスを含む薬剤の製剤。
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