JP5035852B2 - 通信端末、制御方法、および制御プログラム - Google Patents

Description

本発明は、ネットワークを介して他の通信端末と接続可能な通信端末、制御方法、および制御プログラムに関し、特に、受け付けた第１の操作情報と他の通信端末から受信した第２の操作情報とに基づいてユーザに有益な出力情報を出力することができる通信端末、制御方法、および制御プログラムに関する。

従来から、各々の端末においてユーザが同時に描画することができる手書き通信アプリケーションが知られている。このような手書き通信アプリケーションにおいては、異なるユーザが同じ時刻に同じ場所に描画した場合に、それぞれの通信端末が表示する描画結果が互いに異なるものとなる。各々の通信端末において、ユーザから入力された描画情報よりも相手から送信されてくる描画情報の方が送信時間分遅れて表示されてしまい、図形などの重なり方が異なってしまうからである。

手書き通信アプリケーションにおいて、互いの通信端末の描画結果が異なることが問題となるか否かはその利用シーンによって異なる。例えば、手書きでメッセージを単に伝えたいという利用シーンでは、その手書きメッセージが解読可能であれば良く、ユーザが自らの書いた手書き軌跡の上に、それ以前に相手が書いた手書き軌跡が上になって表示されても何ら問題はない。しかしながら、例えば、「寄せ書き」のごとく、ユーザが互いにフォト画像の上にサインやメッセージ等の手書き軌跡を書き合いし、その出来上がった描画結果を互いに共有するという利用シーンでは、互いの通信端末における描画結果が異なっているという認識がないことが問題に成り得る。

それぞれのユーザが、互いの通信端末における描画結果が異なるものであると認識できれば、同期処理の必要性を認識することができるし、異なる描画結果のうちどちらを優先させて保存するかを相談することもできる。しかしながら、ユーザにこのような認識がなければ、すなわちユーザがそれぞれの通信端末が同じ描画結果を出力していると誤認識している場合は、他のユーザの通信端末にて保存された描画結果を再利用する際に、自らが予想している描画結果が保存された描画結果と異なる可能性がある。あるいは、ユーザがそれぞれの通信端末に描画結果を保存しながら作業を進める場合には、各々のユーザは、描画が完成した後に初めて、自分の通信端末の描画結果と他の通信端末の描画結果とが異なることに気付く可能性がある。

このような不具合を解消する技術として、たとえば、特開平３−２８４０５３号公報（特許文献１）には、描画通信端末機が開示されている。特開平３−２８４０５３号公報（特許文献１）によると、描画通信端末機は、描画入力手段による手書き情報の入力が終了すると操作される遅延コマンド入力手段と、この遅延コマンド入力手段の操作に応答して手書き情報の記憶に連続して遅延コマンドと次の手書き情報の入力までの時間を蓄積記憶手段に記憶手段とを含む。描画通信端末は、再生時に手書き情報に後続する遅延コマンドの検出することによって、次の手書き情報を時間だけ遅らせて表示する。

また、特開平１１−３４７２５４号公報（特許文献２）には、通信ゲームシステムが開示されている。特開平１１−３４７２５４号公報（特許文献２）によると、通信ゲームシステムにおいて、複数のゲームユニットの各々が、画面に表示されるキャラクタを操作する第一の操作データを入力する入力手段と、所定の同期時間毎に、第一の操作データを他のゲームユニットに送信し、且つ、他のゲームユニットから送信される第二の操作データを受信する通信制御部と、所定の同期時間毎に、第一の操作データ及び第二の操作データを処理する演算部とを有し、通信制御部が、所定の同期時間に、第二の操作データを受信しない場合、演算部は、第一の操作データ及び該第二の操作データの処理を待機する。
特開平３−２８４０５３号公報 特開平１１−３４７２５４号公報

しかしながら、従来の通信端末においては、通信端末に入力された操作情報の処理を遅延させるため、ユーザが通信端末に操作情報を入力してから通信端末が操作情報を反映した出力情報を出力するまでに時間がかかってしまう。すなわち、ユーザは、操作情報を入力してから通信端末が当該操作情報を反映した出力情報を出力するまで待たなければならない。このように、従来の通信端末においてはリアルタイム性が失われてしまうため、ユーザは表示が遅延されることに違和感を抱く虞がある。

本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、リアルタイム性を保持しつつ、通信端末のユーザが当該通信端末における出力状態と相手通信端末における出力状態とが異なる場合にそれらが異なることを認識することができる通信端末、制御方法、および制御プログラムを提供することである。

この発明のある局面に従うと、ネットワークを介して他の通信端末と接続可能な通信端末が提供される。通信端末は、第１の操作情報を受け付ける入力部と、ネットワークを介して他の通信端末へ第１の操作情報を送信し、ネットワークを介して他の通信端末から第２の操作情報を受信する通信部と、情報を出力する出力部と、第１の操作情報を入力部で受け付けた時に、第１の操作情報に基づく情報を出力部に出力するとともに、第２の操作情報を通信部で受信した時に、第２の操作情報に基づく情報を出力部に出力する出力制御部と、入力部で受け付けた第１の操作情報と、第１の操作情報を入力部で受け付けた時刻に対して、所定の時間後の時刻に通信部で受信した第２の操作情報との比較を行い、比較結果に基づく情報を出力部に出力する比較部とを含む。

この発明の別の局面に従うと、ネットワークを介して他の通信端末と接続可能な通信端末が提供される。通信端末は、第１の操作情報を受け付ける入力部と、ネットワークを介して他の通信端末へ第１の操作情報を送信し、ネットワークを介して他の通信端末から第２の操作情報を受信する通信部と、情報を出力する出力部と、第１の操作情報を入力部で受け付けた時に、第１の操作情報に基づく情報を出力部に出力するとともに、第２の操作情報を通信部で受信した時に、第２の操作情報に基づく情報を出力部に出力する第１の出力制御部と、第１の操作情報を入力部で受け付けた時刻に対して、所定の時間後の時刻に第１の操作情報に基づく情報を出力部に出力するとともに、第２の操作情報を通信部で受信した時に、第２の操作情報に基づく情報を出力部に出力する第２の出力制御部とを含む。

この発明の別の局面に従うと、ネットワークを介して他の通信端末と接続可能な通信端末における制御方法が提供される。通信端末は、第１の操作情報を受け付ける入力部と、ネットワークを介して他の通信端末へ第１の操作情報を送信し、ネットワークを介して他の通信端末から第２の操作情報を受信する通信部と、情報を出力する出力部と、通信端末各部を制御する制御部とを含む。制御方法は、制御部が、第１の操作情報を入力部で受け付けた時に、第１の操作情報に基づく情報を出力部に出力するとともに、第２の操作情報を通信部で受信した時に、第２の操作情報に基づく情報を出力部に出力する出力制御ステップと、制御部が、入力部で受け付けた第１の操作情報と、第１の操作情報を入力部で受け付けた時刻に対して、所定の時間後の時刻に通信部で受信した第２の操作情報との比較を行い、比較結果に基づく情報を出力部に出力する比較ステップとを含む。

この発明の別の局面に従うと、ネットワークを介して他の通信端末と接続可能な通信端末の制御プログラムが提供される。通信端末は、第１の操作情報を受け付ける入力部と、ネットワークを介して他の通信端末へ第１の操作情報を送信し、ネットワークを介して他の通信端末から第２の操作情報を受信する通信部と、情報を出力する出力部と、通信端末各部を制御する制御部とを含む。制御プログラムは、制御部に、第１の操作情報を入力部で受け付けた時に、第１の操作情報に基づく情報を出力部に出力するとともに、第２の操作情報を通信部で受信した時に、第２の操作情報に基づく情報を出力部に出力する出力制御ステップと、入力部で受け付けた第１の操作情報と、第１の操作情報を入力部で受け付けた時刻に対して、所定の時間後の時刻に通信部で受信した第２の操作情報との比較を行い、比較結果に基づく情報を出力部に出力する比較ステップとを実行させる。

以上のように、本発明によって、リアルタイム性を保持しつつ、通信端末のユーザが当該通信端末における出力状態と相手通信端末における出力状態とが異なる場合にそれらが異なることを認識することができる通信端末、制御方法、および制御プログラムが提供される。

以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。

また、以下では、携帯電話１００を「通信端末」の代表例として説明を行う。ただし、通信端末は、パーソナルコンピュータや、カーナビゲーション装置（Satellite navigation system）や、ＰＮＤ（Personal Navigation Device）や、ＰＤＡ（Personal Digital Assistance）などのような、他の情報通信機器であってもよい。

＜ネットワークシステム１の全体構成＞
まず、ネットワークシステム１の実施の形態１について説明する。図１は、本実施の形態に係るネットワークシステム１の一例を示す概略図である。図１に示すように、ネットワークシステム１は、携帯電話１００Ａ，１００Ｂ，１００Ｃと、マッチングサーバ（第１のサーバ装置）４００と、メールサーバ（第２のサーバ装置）６００と、インターネット網（第１のネットワーク）５００と、キャリア網（第２のネットワーク）７００とを含む。また、本実施の形態に係るネットワークシステム１は、車両２５０に搭載されるカーナビゲーション装置２００と、パーソナルコンピュータ（ＰＣ；Personal Computer）３００とを含む。

なお、説明の容易化のために、以下では、本実施の形態に係るネットワークシステム１が、第１の携帯電話１００Ａと、第２の携帯電話１００Ｂと、第３の携帯電話１００Ｃとを含む場合について説明する。また、携帯電話１００Ａ，１００Ｂ，１００Ｃの各々に共通の構成や機能を説明する際には、それらを携帯電話１００とも総称する。そして、携帯電話１００Ａ，１００Ｂ，１００Ｃ、カーナビゲーション装置２００、パーソナルコンピュータ３００の各々に共通の構成や機能を説明する際には、それらを通信端末とも総称する。

携帯電話１００は、キャリア網７００に接続可能に構成されている。カーナビゲーション装置２００は、インターネット網５００に接続可能に構成されている。パーソナルコンピュータ３００は、ＬＡＮ（Local Area Network）３５０やＷＡＮ（Wide Area Network）を介してインターネット網５００に接続可能に構成されている。マッチングサーバ４００は、インターネット網５００に接続可能に構成されている。メールサーバ６００は、インターネット網５００およびキャリア網７００に接続可能に構成されている。

より詳細には、第１の携帯電話１００Ａと、第２の携帯電話１００Ｂと、第３の携帯電話１００Ｃと、カーナビゲーション装置２００と、パーソナルコンピュータ３００とは、キャリア網７００やメールサーバ６００やインターネット網５００を介して互いに接続可能であって、互いにデータの送受信が可能である。また、携帯電話１００とカーナビゲーション装置２００とパーソナルコンピュータ３００には、自端末を特定するための識別情報（たとえば、メールアドレスやＩＰ（Internet Protocol）アドレスなど）が割り当てられる。すなわち、携帯電話１００とカーナビゲーション装置２００とパーソナルコンピュータ３００は、内部の記録媒体に他の通信端末の識別情報を記憶することができ、当該識別情報に基づいてキャリア網７００やインターネット網５００などを介して当該他の通信端末とデータ送受信を行うことができる。

なお、本実施の形態に係る携帯電話１００とカーナビゲーション装置２００とパーソナルコンピュータ３００とは、割り当てられるＩＰアドレスを利用して、メールサーバ６００を介さずに他の通信端末とデータ送受信を行うものである。ここでは、各通信端末がマッチングサーバ４００にアクセスする際には、すなわち各通信端末がインターネットにアクセスした際に、マッチングサーバ４００あるいは他の図示しないサーバ装置などによってＩＰアドレスが割り当てられるものとする。ＩＰアドレスの割り当て処理の詳細は公知であるので、ここでは説明を繰り返さない。

また、本実施の形態に係る携帯電話１００、カーナビゲーション装置２００、パーソナルコンピュータ３００は、自身に割り当てられたＩＰアドレスを利用することにより、直接的に相互にネットワークを介してデータ送受信を行うことが可能である。すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステム１に含まれる携帯電話１００、カーナビゲーション装置２００、パーソナルコンピュータ３００は、いわゆるＰ２Ｐ（Pear to Pear）型のネットワークを構成することが可能である。

＜ネットワークシステム１の動作概要＞
次に、本実施の形態に係るネットワークシステム１の動作概要について説明する。図２は、ネットワークシステム１における動作概要を示すシーケンス図である。図１および図２に示すように、本実施の形態に係る各通信端末は、Ｐ２Ｐ型のデータ送受信を行うために、はじめに互いのＩＰアドレスを交換（取得）する必要がある。そして、各通信端末は、ＩＰアドレスを取得したのちに、Ｐ２Ｐ型のデータ送受信によってメッセージや添付ファイルなどを他の通信端末に送信する。

ただし、以下では、通信端末のそれぞれが、マッチングサーバ４００に生成されたチャットルームを介してメッセージを送受信し、その後互いのＩＰアドレスに基づいてＰ２Ｐ通信を行う場合について説明する。

まず、第１の携帯電話１００Ａ（図２において端末Ａ）が、マッチングサーバ４００にＩＰ登録（ログイン）を要求する（ステップＳ００２）。第１の携帯電話１００Ａは、同時にＩＰアドレスを取得してもよいし、予め他のサーバ装置などからＩＰアドレスを取得してもよい。より詳細には、第１の携帯電話１００Ａは、キャリア網７００、メールサーバ６００、インターネット網５００を介して、マッチングサーバ４００に第１の携帯電話１００ＡのメールアドレスとＩＰアドレスと第２の携帯電話１００Ｂのメールアドレスと新たなチャットルームの生成を要求するメッセージとを送信する。

マッチングサーバ４００は、その要求に応じて、第１の携帯電話１００ＡのメールアドレスをそのＩＰアドレスに対応付けて格納する。そして、マッチングサーバ４００は、第１の携帯電話１００Ａのメールアドレスと第２の携帯電話１００Ｂのメールアドレスとに基づいてルーム名を生成し、あるいは、メッセージに含まれるルーム名を抽出して、当該ルーム名のチャットルームを生成する。このとき、マッチングサーバ４００は、チャットルームを生成が完了した旨を第１の携帯電話１００Ａに通知してもよい。マッチングサーバ４００は、ルーム名と参加中の通信端末のＩＰアドレスとを対応付けて格納する。

第１の携帯電話１００Ａのユーザは、第２の携帯電話１００Ｂのユーザに、新たなチャットルームを生成したことを知らせる、すなわち第２の携帯電話１００Ｂのユーザをチャットルームに招待する。たとえば、第１の携帯電話１００Ａは、キャリア網７００、メールサーバ６００、インターネット網５００を介して、Ｐ２Ｐ参加要請メールを第２の携帯電話１００Ｂに送信する。

第２の携帯電話１００Ｂは、Ｐ２Ｐ参加要請メールを受信すると、第１の携帯電話１００Ａのメールアドレスと第２の携帯電話１００Ｂのメールアドレスとに基づいてルーム名を生成し、あるいは参加要請メールからルーム名を取得し、マッチングサーバ４００に第２の携帯電話１００ＢのメールアドレスとＩＰアドレスとそのルーム名を有するチャットルームへ参加する旨のメッセージとを送信する（ステップＳ００８）。第２の携帯電話１００Ｂは、同時にＩＰアドレスを取得してもよいし、先にＩＰアドレスを取得してからマッチングサーバ４００にアクセスしてもよい。このとき、マッチングサーバ４００はチャットルームを削除してもよい。

マッチングサーバ４００は、そのメッセージを受け付けて、第２の携帯電話１００ＡのメールアドレスをＩＰアドレスに対応付けて格納する。そして、マッチングサーバ４００は、第１の携帯電話１００Ａに、第２の携帯電話１００Ｂがチャットルームに参加した旨と第２の携帯電話１００ＢのＩＰアドレスとを送信する（ステップＳ０１０）。同時に、マッチングサーバ４００は、第２の携帯電話１００Ｂに、チャットルームへの参加を受け付けた旨と第１の携帯電話１００ＡのＩＰアドレスとを送信する。

第１の携帯電話１００Ａは、第２の携帯電話１００ＢのＩＰアドレスに基づいて第２の携帯電話１００ＢにＰ２Ｐ接続要求メッセージ（開始メッセージ）を送信する（ステップＳ０１２）。第２の携帯電話１００Ｂは、接続要求メッセージを受信して、第１の携帯電話１００ＡのＩＰアドレスに基づいて第１の携帯電話１００Ａに第１の接続承諾メッセージ（返答メッセージ）を送信する（ステップＳ０１４）。第１の携帯電話１００Ａは、第２の携帯電話１００Ｂから第２の接続承諾メッセージを受信して、第２の携帯電話１００Ｂに接続承諾メッセージを送信する（ステップＳ０１６）。

このとき、第１の携帯電話１００Ａは、接続要求メッセージを送信してから第１の接続承諾メッセージを受信するまでの時間Ｕ１を計測することによって、第２の携帯電話１００Ｂから第１の携帯電話１００Ａまでのメッセージの送信所要時間ｔを取得する。同様に、第２の携帯電話１００Ｂは、第１の接続承諾メッセージを送信してから第２の接続承諾メッセージを受信するまでの時間Ｕ２を計測することによって、第１の携帯電話１００Ａから第２の携帯電話１００Ｂまでのメッセージの送信所要時間ｔを取得する。

このようにして、第１の携帯電話１００Ａと第２の携帯電話１００Ｂとは、互いに相手を認証する。認証が完了すると、第１の携帯電話１００Ａと第２の携帯電話１００Ｂとは、Ｐ２Ｐ通信を開始する（ステップＳ０１８）。

そして、第１の携帯電話１００Ａが、第２の携帯電話１００ＢにＰ２Ｐ通信を切断する旨のメッセージを送信すると（ステップＳ０３０）、第２の携帯電話１００Ｂは、第１の携帯電話１００Ａに切断する要求を受け付けた旨のメッセージを送信する（ステップＳ０３２）。

＜Ｐ２Ｐ通信の動作概要＞
以下、本実施の形態に係るネットワークシステム１におけるＰ２Ｐ通信の概要について説明する。図３は、本実施の形態に係る動作概要に沿った通信端末の表示状態の推移を示したイメージ図である。以下では、第１の携帯電話１００Ａから第２の携帯電話１００Ｂまで図形情報を送信するのに要する送信所要時間をｔ＝（Ｕ１／２）秒とする。

まず、図３（Ａ）に示すように、第１の携帯電話１００Ａのユーザが第１の携帯電話１００Ａに図形Ｘを入力する。すると、第１の携帯電話１００Ａは、メインディスプレイ１０７の第１の表示領域１０７Ａに図形Ｘを表示させるとともに、図形Ｘが入力された旨の情報Ｘを第２の携帯電話１００Ｂに送信する。このとき、第２の携帯電話１００Ｂは未だ情報Ｘを受信していないため、図３（Ｂ）に示すように第２の携帯電話１００Ｂは図形Ｘを表示していない。

そのｔ秒後、すなわち第１の携帯電話１００Ａが情報Ｘを送信してからｔ秒経過すると、第２の携帯電話１００Ｂは、情報Ｘを受信する。図３（Ｄ）に示すように、第２の携帯電話１００Ｂは、メインディスプレイ１０７の第１の表示領域１０７Ａおよび第２の表示領域１０７Ｂに図形Ｘを表示する。

このとき、すなわち、第１の携帯電話１００Ａが情報Ｘを送信してからｔ秒経ったとき、図３（Ｃ）に示すように、第１の携帯電話１００Ａのユーザが第１の携帯電話１００Ａに図形Ｙを入力する。すると、第１の携帯電話１００Ａは、メインディスプレイ１０７の第１の表示領域１０７Ａに図形Ｙを表示させるとともに、図形Ｙが入力された旨の情報Ｙを第２の携帯電話１００Ｂに送信する。このとき、第２の携帯電話１００Ｂは未だ情報Ｙを受信していないため、第２の携帯電話１００Ｂは図形Ｙを表示していない。

その直後、すなわち第１の携帯電話１００Ａが情報Ｘを送信してからｔ＋Δｔ秒経ったとき、図３（Ｄ）に示すように、第２の携帯電話１００Ｂのユーザが図形Ｚを入力する。第２の携帯電話１００Ｂは、メインディスプレイ１０７の第１の表示領域１０７Ａに図形Ｚを表示するとともに、図形Ｚが入力された旨の情報Ｚを第１の携帯電話１００Ａに送信する。このとき、第１の携帯電話１００Ａは未だ情報Ｚを受信していないため、第１の携帯電話１００Ａは図形Ｚを表示していない。

そして、本実施の形態に係るネットワークシステム１においては、第１の携帯電話１００Ａが情報Ｘを送信してから所定時間Ｔ秒経過すると、図３（Ｃ）に示すように、第１の携帯電話１００Ａはメインディスプレイ１０７の第２の表示領域に図形Ｘを表示する。ここで、所定時間Ｔは、ｔ＜Ｔ＜２ｔを満たす。送信所要時間ｔが一定である場合には、Ｔ＝２ｔ−Δｔ（Ｔ≒２ｔ）であることが好ましい。ただし、送信所要時間ｔはネットワーク状況や送信データ量などによって異なるため、たとえば、所定時間Ｔは１．５ｔ＜Ｔ＜１．８ｔなどの条件を満たすことが好ましい。

第１の携帯電話１００Ａが情報Ｙを送信してからｔ秒経ったとき、第２の携帯電話１００Ｂは、情報Ｙを受信する。図３（Ｆ）に示すように、第２の携帯電話１００Ｂは、メインディスプレイ１０７の第１の表示領域１０７Ａおよび第２の表示領域１０７Ｂに図形Ｙを表示する。

その直後、すなわち第２の携帯電話１００Ｂが情報Ｚを送信してからｔ秒経ったとき、第１の携帯電話１００Ａは、情報Ｚを受信する。図３（Ｅ）に示すように、第１の携帯電話１００Ａは、メインディスプレイ１０７の第１の表示領域１０７Ａおよび第２の表示領域１０７Ｂに図形Ｚを表示する。

そして、本実施の形態に係るネットワークシステム１においては、第１の携帯電話１００Ａが情報Ｙを送信してから所定時間Ｔ秒経過すると、図３（Ｅ）に示すように、第１の携帯電話１００Ａはメインディスプレイ１０７の第２の表示領域１０７Ｂに図形Ｙを表示する。また、第２の携帯電話１００Ｂが情報Ｚを送信してから所定時間Ｔ秒経過すると、図３（Ｆ）に示すように、第２の携帯電話１００Ｂはメインディスプレイ１０７の第２の表示領域１０７Ｂに図形Ｚを表示する。

これによって、図３（Ｅ）および図３（Ｆ）に示すように、第２の携帯電話１００Ｂの第１の表示領域１０７Ａの表示内容と、第１の携帯電話１００Ａの第２の表示領域１０７Ｂの表示内容とが一致している。また、第１の携帯電話１００Ａの第１の表示領域１０７Ａの表示内容と、第２の携帯電話１００Ｂの第２の表示領域１０７Ｂの表示内容とが一致している。

つまり、本実施の形態に係るネットワークシステム１においては、自端末にて受け付けられた描画情報（操作情報）を送信所要時間ｔに基づいて決定された所定時間Ｔだけ遅らせて表示領域１０７Ｂあるいは表示装置に表示させることによって、それぞれの通信端末のユーザが相手通信端末の表示内容と自端末の表示内容とが異なることを認識することができる。そして、本実施の形態に係るネットワークシステム１においては、通信端末が自端末に受け付けられた描画情報を別の表示領域１０７Ａあるいは別の表示装置にそのまま表示することによって、ユーザが入力した描画情報をリアルタイムで表示することができる。

後述するように、それぞれの通信端末のユーザに、相手通信端末の表示内容と自端末の表示内容とが異なる場合に、両者が異なることを認識させるための構成は、上記のような動作概要に限らない。たとえば、通信端末が、相手通信端末から描画情報を受信した時刻と、自端末にて描画情報が受け付けられた時刻と、所定時間Ｔとに基づいて、相手通信端末の表示内容と自端末の表示内容とが異なる可能性が高いか否かを判断して、判断結果に対応する警告を表示したり、音声出力したりしてもよい。

以下、このような機能を実現するための構成について詳述する。
＜携帯電話１００のハードウェア構成＞
本実施の形態に係る携帯電話１００のハードウェア構成について説明する。図４は、本施の形態に係る携帯電話１００の概観を示すイメージ図である。図５は、本施の形態に係る携帯電話１００のハードウェア構成を示すブロック図である。

図４および図５に示すように、本実施の形態に係る携帯電話１００は、外部のネットワークとの間でデータを送受信する通信デバイス１０１と、プログラムや各種データベースを記憶する記憶部１０３と、制御部１０６と、メインディスプレイ１０７と、サブディスプレイ１０８と、音声を出力するスピーカ１０９と、各種情報の入力を受け付ける操作部１１０とを含む。

本実施の形態に係るメインディスプレイ１０７は、液晶パネルやＣＲＴから構成されるタッチパネルである。すなわち、本実施の形態に係る携帯電話１００は、メインディスプレイ１０７の下側（裏側）にペンタブレット１１９が敷設されている。これによって、ユーザはスタイラスペン１２０などを用いることによって、ペンタブレット１１９を介して、図形情報などを制御部１０６に手書き入力することができる。

また、サブディスプレイ１０８は、液晶パネルやＣＲＴから構成される。メインディスプレイ１０７およびサブディスプレイ１０８は、制御部１０６が出力したデータ（情報）に基づいて、画像やテキストを表示（出力）するものであって、表示部（出力部）１１１を構成する。

操作部１１０は、キー入力操作などによってユーザから情報を受け付ける。たとえば、操作部１１０は、テンキーや決定キーなどを含み、相手先アドレスの選択命令やメール本文の入力などを受け付ける。

制御部１０６は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）などによって実現され、携帯電話１００の各部を制御する。たとえば、操作部１１０を介してユーザから各種の命令を受け付けて、通信デバイス１０１やネットワークを介して外部の通信端末とデータの送受信を行う。

通信デバイス１０１は、制御部１０６からの通信データを通信信号に変換し、その通信信号を図示しないアンテナを介して発信する。通信デバイス１０１は、アンテナを介して受信した通信信号を通信データに変換し、その通信データを制御部１０６に入力する。

記憶部１０３は、作業用メモリとして機能するＲＡＭ（Random Access Memory）や、制御プログラムなどを格納するＲＯＭ（Read Only Memory）や、描画情報などを記憶するハードディスクなどによって実現される。

＜携帯端末の制御部１０６の処理概要＞
図８は、本実施の形態に係る携帯電話１００Ａにおける制御部１０６の処理手順を示す全体のフローチャートである。

まず、制御部１０６は、通信デバイス１０１を用いて、インターネット網５００やキャリア網７００やマッチングサーバ４００を介して、第２の携帯電話１００Ｂとマッチング処理（ステップＳ１００）を行う。マッチング処理（ステップＳ１００）については後述する。

次に、制御部１０６は、通信デバイス１０１を介して、第２の携帯電話１００ＢにＰ２Ｐ接続要求メッセージを送信する。制御部１０６は、通信デバイス１０１を介して、第２の携帯電話１００Ｂから接続承諾メッセージを受信する。制御部１０６は、計時部１０５を用いて、Ｐ２Ｐ接続要求メッセージを送信してから接続承諾メッセージを受信するまでの第２の時間Ｕ１を計測する。制御部１０６は、第２の時間Ｕ１に基づいて、送信所要時間ｔおよび所定時間Ｔを算出する（ステップＳ２００）。

なお、ここで算出した送信所要時間ｔは、後述する遅延処理部１０６Ｃ（決定部１０６Ｅ）で利用可能とするため、記憶部１０３内の変数である遅延時間１０３Ｂ１に記憶される。

次に、制御部１０６は、メインディスプレイ１０７およびサブディスプレイ１０８を初期化する（ステップＳ３００）。

なお、ここで、後述する比較部１０６Ｊで利用する、自端末Ａの表示状態と相手端末Ｂの表示状態との間で、不整合が生じていると判断された時にセットされる、記憶部１０３の変数であるフラグ１０３Ｂ２の初期化（リセット）を行なう。

次に、制御部１０６は、ＵＩ処理（ステップＳ４００）を実行する。ＵＩ処理（ステップＳ４００）については後述する。

次に、ＵＩ処理（ステップＳ４００）が終了すると、制御部１０６は、切断処理（ステップＳ５００）を実行する。切断処理（ステップＳ５００）については後述する。

最後に、切断処理（ステップＳ５００）が終了すると、制御部１０６は、メインディスプレイ１０７とサブディスプレイ１０８とを初期化して、元の表示状態に戻す（ステップＳ６００）。

＜ネットワークシステム１におけるマッチング処理＞
次に、本実施の形態に係るネットワークシステム１におけるマッチング処理（ステップＳ１００）について説明する。図９は、本実施の形態に係るネットワークシステム１におけるマッチング処理（ステップＳ１００）の処理手順を示すイメージ図である。

図９に示すように、まず、第１の携帯電話１００Ａは、インターネット網５００やキャリア網７００を介して、マッチングサーバ４００に待ち合わせルームＡの開設を要求するメッセージを送信する（ステップＳ１０２）。マッチングサーバ４００は、メッセージを受信して、ルームＡを開設する。マッチングサーバ４００は、ルームＡに対応付けて第１の携帯電話１００Ａをメンバー登録する（ステップＳ１０４）。

第１の携帯電話１００Ａは、第２の携帯電話１００ＢにルームＡを開設した旨を報告する。第２の携帯電話１００Ｂは、マッチングサーバ４００から開設されているルームのルーム名を受信して、第２の携帯電話１００Ｂのユーザにルーム名の一覧を表示する。第２の携帯電話１００Ｂは、ユーザからルーム名の選択命令を受け付ける（ステップＳ１０６）。

第２の携帯電話１００Ｂは、マッチングサーバ４００にルームＡへの参加要求を行う（ステップＳ１０８）。マッチングサーバ４００は、ルーム名に対応付けて第２の携帯電話１００Ｂをメンバー登録する（ステップＳ１１０）。マッチングサーバ４００は、ルーム名の定員と、参加している通信端末の数とを比較して、参加通信端末の数が定員に達したか否かを判断する。マッチングサーバ４００は、参加通信端末の数が定員に達した場合、ルームＡを削除する（ステップＳ１１２）。

マッチングサーバ４００は、インターネット網５００やキャリア網７００を介して、第１の携帯電話１００Ａと第２の携帯電話１００ＢとにルームＡのメンバーリストとマッチングが成功した旨とを通知する（ステップＳ１１４）。第１の携帯電話１００Ａと第２の携帯電話１００Ｂは、メンバーリストを参照して、インターネット網５００とキャリア網７００とを介して、互いにＰ２Ｐ通信を開始する（ステップＳ１１６）。

＜ＵＩ処理の制御内容＞
図６は、本実施の形態に係る通信端末における、自端末Ａのタブレット１１９に対する操作（ペン軌跡）、ならびに、通信デバイスを介して送信される相手端末Ｂのタブレットに対する操作（ペン軌跡）を、メインディスプレイ、ならびに、サブディスプレイに表示するＵＩ処理（主機能部分）の機能構成を示すブロック図である。図６に示すように、ＵＩ処理のソフト構成ブロックは、タブレット入力処理部１０６Ｆ、送信処理部１０６Ｇ、受信処理部１０６Ｈ、遅延処理部１０６Ｃ、比較部１０６Ｊ、メインディスプレイ処理部１０６Ａ、サブディスプレイ処理部１０６Ｄより構成される。

タブレット入力処理部１０６Ｆでは、タブレット１１９より出力されたタブレット１１９に対する操作情報（タブレット１１９上の任意の１点を示すタッチ座標）の入力を受けると即座に、遅延処理部１０６Ｃ、送信処理部１０６Ｇ、メインディスプレイ処理部１０６Ａに出力する。

次に、送信処理部１０６Ｇでは、タブレット入力処理部１０６Ｆより出力されたタブレット１１９に対する操作情報を、通信デバイス１０１を通じて、相手端末Ｂに送信する。

次に、遅延処理部１０６Ｃでは、タブレット入力処理部１０６Ｆより出力されたタブレット１１９に対する操作情報の出力を、遅延時間１０３Ｂ１に記憶されている時間分を遅延させて、サブディスプレイ処理部１０６Ｄ、ならびに、比較部１０６Ｊに出力する。

なお、この遅延処理方法として、さまざまな方法が考えられるが、ここでは、計時部１０５が現在時刻を計時（出力）するものとして、以下に一例を挙げる。

遅延処理部１０６Ｃは、バッファ格納部１０６Ｋ、決定部１０６Ｅ、バッファ取出部１０６Ｌの３つのブロックから構成され、バッファ格納部１０６Ｋでは、タブレット入力処理部１０６Ｆより出力されたタブレット１１９に対する操作情報をバッファリング（図示していない記憶部１０３内に確保されたバッファエリアに格納）するとともに、決定部１０６Ｅに対して、現在時刻（本遅延処理部１０６Ｃにタブレット入力処理部１０６Ｆより出力されたタブレット１１９に対する操作情報が入力された時刻）に遅延時間１０３Ｂ１に記憶されている値を加算した時刻になった時、その旨をバッファ取出部に通知するように指示する。

決定部１０６Ｅでは、バッファ格納部１０６Ｋの指示に基づき、計時部１０５で計時される現在時刻をモニターし、指示された時刻（操作情報が入力された時刻＋遅延時間１０３Ｂ１値の時刻）になった時、その旨をバッファ取出部１０６Ｌに通知する。

バッファ取出部１０６Ｌでは、決定部１０６Ｅよりの通知に基づき、バッファリングされたタブレット入力処理部１０６Ｆより出力されたタブレット１１９に対する操作情報を取り出し、サブディスプレイ処理部１０６Ｄ、ならびに、比較部１０６Ｊに出力する。

次に、受信処理部１０６Ｈでは、通信デバイス１０１を通じて、相手端末Ｂより送信された、相手端末Ｂのタブレットに対する操作情報を受信すると即座に、メインディスプレイ処理部１０６Ａ、ならびに、サブディスプレイ処理部１０６Ｄ、比較部１０６Ｊに出力する。

すなわち、メインディスプレイ処理部１０６Ａでは、自端末Ａのタブレット１１９に対する操作情報は、利用者操作後即座に入力され、相手端末Ｂのタブレットに対する操作情報は、通信デバイス１０１を通じて受信後即座に入力される。

一方で、サブディスプレイ処理部１０６Ｄ、および、比較部１０６Ｊでは、相手端末Ｂのタブレットに対する操作情報については、メインディスプレイ処理部１０６Ａと同様、通信デバイス１０１を通じて受信後即座に入力されるが、自端末Ａのタブレット１１９に対する操作情報は、利用者操作時点から遅延時間１０３Ｂ１に記憶されている時間後に入力される。

次に、メインディスプレイ処理部１０６Ａ、ならびに、サブディスプレイ処理部１０６Ｄでは、受信処理部１０６Ｈ、タブレット入力処理部１０６Ｆ、遅延処理部１０６Ｃより出力された、自端末Ａのタブレット１１９に対する操作情報、もしくは、通信デバイス１０１を通じて受信した相手端末Ｂのタブレットに対する操作情報（操作情報は、入力座標系でタッチ座標が入力されるものとする）を、それぞれの対応するディスプレイ（メインディスプレイ１０７、もしくは、サブディスプレイ１０８）の表示座標系に変換し、その操作情報（タッチ座標）をプロット（点を描画）処理する。

なお、正確には、入力されたタッチ座標が直前に（一つ前の）入力されたタッチ座標に対して大きく離れている場合があるため、タブレット入力処理部１０６Ｆ（遅延処理部１０６Ｃ）から入力された操作情報か、それとも、受信処理部１０６Ｈから入力された操作情報かを区別して、入力されたタッチ座標と直前に（一つ前の）入力されたタッチ座標との間を補間（ライン描画）する必要がある。

次に、比較部１０６Ｊでは、受信処理部１０６Ｈ、遅延処理部１０６Ｃより出力された、自端末Ａのタブレット１１９に対する操作情報、もしくは、通信デバイス１０１を通じて受信した相手端末Ｂのタブレットに対する操作情報をモニターし、自端末Ａの表示状態と相手端末Ｂの表示状態との間で、不整合が生じているかどうかを判断する。

図１０は、本比較部１０６Ｊの制御内容を示し、まず、フラグ１０３Ｂ２の値が既にセットされているかどうかを判断する（Ｓ４０１）。ここで、既にセットされている場合には、制御を終了し、リセット状態であれば、次のステップ（Ｓ４０２）に進む。

次に、最初に入力された操作情報かどうかを判断し（Ｓ４０２）、もし、最初に入力された操作情報であると判断した場合には、比較対象とする直前の操作情報がないことから、後述するステップＳ４０７に移行するとともに、最初に入力された操作情報でないと判断した場合には、次のステップ（Ｓ４０３）に進む。

次に、直前に入力された操作情報と今回入力された操作情報の入力した時刻が同時刻（時間差がほんのわずかである）か否かをチェック（Ｓ４０３）し、同時刻での入力でないと判断した時、後述するステップＳ４０７に移行するとともに、同時刻での入力であると判断した時には、次のステップ（Ｓ４０４）に進む。

次に、直前に入力された操作情報を出力した処理部と今回入力された操作情報を出力した処理部とが一致するかどうかの判断、すなわち、直前、今回とも、遅延処理部１０６Ｃ、もしくは、受信処理部１０６Ｈから出力された操作情報かどうかをチェックし（Ｓ４０４）、同一の処理部から出力された操作情報である場合には、後述するステップＳ４０７に移行するとともに、異なる処理部から出力された操作情報であると判断した時には、次のステップ（Ｓ４０５）に進む。

次に、直前に入力された操作情報と今回入力された操作情報とが同一箇所（同じ値、正しくは、非常に近似するタッチ座標）かどうかをチェックし（Ｓ４０５）、同じ箇所の操作情報でないと判断した場合には、後述するステップＳ４０７に移行するとともに、同じ箇所の操作情報である場合には、異なる処理部から出力された操作情報であると判断した時には、フラグ１０３Ｂ２の値をセットするとともに、自端末Ａの表示状態と相手端末Ｂの表示状態との間で、不整合が生じている可能性がある旨をユーザに通知する。

なお、このユーザ通知制御は、不整合が生じている可能性があると判断した時に通知せずに、例えば、表示状態を記憶する操作の際、本フラグ１０３Ｂ２の値をチェックし、セット状態である場合に、ユーザに通知するものとしても構わない。

最後に、上記判断ステップＳ４０２〜Ｓ４０５で、不整合が生じていないと判断した場合は、今回入力された操作情報を出力した処理部、今回入力された操作情報が入力された時刻、今回入力された操作情報を、次の操作情報が入力された時に不整合が生じていないかどうかを判断するために、ＲＡＭ１０３Ｂに記憶する（Ｓ４０７、Ｓ４０８）。

上述したメインディスプレイ処理部１０６Ａ、サブディスプレイ処理部１０６Ｄ、ならびに、比較部１０６Ｊは、２つの処理部（たとえば、比較部１０６Ｊは、遅延処理部１０６Ｃと受信処理部１０６Ｈ）からの操作情報の入力を受け付けることから、いずれの処理部からの入力かの判断が必要となる。

また、２つの操作情報の入力が同じ時刻に発生（正しくは、比較部１０６Ｊであれば、図１０で示すＳ４０１〜Ｓ４０６の処理中に次の操作情報の入力が発生）する場合がある。

このことから、操作情報は各処理部に出力される前に、出力側の各処理部でバッファリングされ、入力側の各処理部でその操作情報に対する処理が完了したら破棄される。

図７には、バッファリングされた比較部１０６Ｊに入力される操作情報のデータ構造を示す。

ここで、操作情報ＩＤは、操作情報の処理する順番を示す情報を示し、上述したステップＳ４０７、Ｓ４０８の処理後、その操作情報は削除され、他の操作情報の操作情報ＩＤはデクリメントされる。

また、操作内容は、描画（ペン）の色や太さ等を示すペン種情報で、操作座標は、操作座標（タッチ座標）を示す情報である。

さらに、受付端末は、自端末のタブレット１１９に対する操作であるか、相手端末のタブレットに対する操作であるかを示す情報、すなわち、比較部１０６Ｊでは、「自端末」であれば、遅延処理部１０６Ｃからの出力を意味し、「他端末」であれば、受信処理部１０６Ｈからの出力であることを意味する。

＜第１の携帯電話１００Ａにおける切断処理＞
次に、本実施の形態に係る第１の携帯電話１００Ａにおける切断処理について説明する。図１１は、本実施の形態に係る携帯電話１００における切断処理の処理手順を示すイメージ図である。

図１１に示すように、制御部１０６は、入力部１１０Ａの終了ボタンが操作されたか否かを判断する（ステップＳ５０２）。制御部１０６は、終了ボタンが操作されない場合（ステップＳ５０２にてＮＯである場合）、通信デバイス１０１を介して第２の携帯電話１００Ｂから切断通知を受信したか否かを判断する（ステップＳ５０４）。制御部１０６は、切断通知を受信した場合（ステップＳ５０４にてＹＥＳである場合）、切断を了解した旨のメッセージを第２の携帯電話１００Ｂに送信して（ステップＳ５０６）、切断処理を終了する。制御部１０６は、切断通知を受信しない場合（ステップＳ５０４にてＮＯである場合）、ステップＳ５０２からの処理を繰り返す。

一方、制御部１０６は、終了ボタンが操作された場合（ステップＳ５０２にてＮＯである場合）、通信デバイス１０１を介して第２の携帯電話１００ＢにＰ２Ｐ通信を切断する旨を通知する（ステップＳ５０８）。制御部１０６は、通信デバイス１０１を介して切断を了解した旨のメッセージを受信したか否かを判断する（ステップＳ５１０）。制御部１０６は、メッセージを受信すると（ステップＳ５１０にてＹＥＳである場合）、切断処理を終了する。制御部１０６は、メッセージを受信しないと（ステップＳ５１０にてＮＯである場合）、ステップＳ５１０からの処理を繰り返す。

＜その他の実施の形態＞
本発明は、システム或いは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。そして、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ（又はＣＰＵやＭＰＵ）が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の効果を享受することが可能となる。

この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。

プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ＣＤ−ＲＯＭ、ＣＤ−Ｒ、磁気テープ、不揮発性のメモリカード（ＩＣメモリカード）、ＲＯＭ（マスクＲＯＭ、フラッシュＥＥＰＲＯＭなど）などを用いることができる。

また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているＯＳ（オペレーティングシステム）などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。

さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるＣＰＵなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。

今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

本実施の形態に係るネットワークシステムの一例を示す概略図である。 ネットワークシステムにおける動作概要を示すシーケンス図である。 本実施の形態に係る動作概要に沿った通信端末の表示状態の推移を示したイメージ図である。 本施の形態に係る携帯電話の概観を示すイメージ図である。 本施の形態に係る携帯電話のハードウェア構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る通信端末の主機能部分の機能構成を示すブロック図である。 バッファリングされた比較部に入力される操作情報のデータ構造を示すイメージ図である。 本実施の形態に係る携帯電話における通信処理の処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係るネットワークシステムにおけるマッチング処理の処理手順を示すイメージ図である。 本実施の形態に係る携帯電話における比較部の処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る携帯電話における切断処理の処理手順を示すフローチャートである。

符号の説明

１ ネットワークシステム、１００，１００Ａ，１００Ｂ，１００Ｃ 携帯電話、１０１ 通信デバイス、１０３ 記憶部、１０６ 制御部、１０６Ａ メインディスプレイ処理部、１０６Ｃ 遅延処理部、１０６Ｄ サブディスプレイ処理部、１０６Ｅ 決定部、１０６Ｆ タブレット入力処理部、１０６Ｇ 送信処理部、１０６Ｈ 受信処理部、１０６Ｊ 比較部、１０６Ｋ バッファ格納部、１０６Ｌ バッファ取出部、１０７ メインディスプレイ、１０７Ａ 第１の表示領域、１０７Ｂ 第２の表示領域、１０８ サブディスプレイ、１０９ スピーカ、１１０ 操作部、１１０Ａ 入力部、１１９ ペンタブレット、１２０ スタイラスペン、２００ カーナビゲーション装置、３００ パーソナルコンピュータ、４００ マッチングサーバ、５００ インターネット網、６００ メールサーバ、７００ キャリア網。

Claims (4)

1. ネットワークを介して他の通信端末と接続可能な通信端末であって、
   第１の操作情報を受け付ける入力部と、
   前記ネットワークを介して前記他の通信端末へ前記第１の操作情報を送信し、前記ネットワークを介して前記他の通信端末から第２の操作情報を受信する通信部と、
   情報を出力する出力部と、
   前記第１の操作情報を前記入力部で受け付けた時に、当該第１の操作情報に基づく情報を前記出力部に出力するとともに、前記第２の操作情報を前記通信部で受信した時に、当該第２の操作情報に基づく情報を前記出力部に出力する出力制御部と、
   前記入力部で受け付けた第１の操作情報と、当該第１の操作情報を入力部で受け付けた時刻に対して、所定の時間後の時刻に前記通信部で受信した第２の操作情報との比較を行ない、比較結果に基づく情報を前記出力部に出力する比較部とを備える、通信端末。
2. ネットワークを介して他の通信端末と接続可能な通信端末であって、
   第１の操作情報を受け付ける入力部と、
   前記ネットワークを介して前記他の通信端末へ前記第１の操作情報を送信し、前記ネットワークを介して前記他の通信端末から第２の操作情報を受信する通信部と、
   情報を出力する出力部と、
   前記第１の操作情報を前記入力部で受け付けた時に、当該第１の操作情報に基づく情報を前記出力部に出力するとともに、前記第２の操作情報を前記通信部で受信した時に、当該第２の操作情報に基づく情報を前記出力部に出力する第１の出力制御部と、
   前記第１の操作情報を前記入力部で受け付けた時刻に対して、所定の時間後の時刻に当該第１の操作情報に基づく情報を前記出力部に出力するとともに、前記第２の操作情報を前記通信部で受信した時に、当該第２の操作情報に基づく情報を前記出力部に出力する第２の出力制御部とを備える、通信端末。
3. ネットワークを介して他の通信端末と接続可能な通信端末における制御方法であって、
   前記通信端末は、
   第１の操作情報を受け付ける入力部と、
   前記ネットワークを介して前記他の通信端末へ前記第１の操作情報を送信し、前記ネットワークを介して前記他の通信端末から第２の操作情報を受信する通信部と、
   情報を出力する出力部と、
   前記通信端末各部を制御する制御部とを備え、
   前記制御方法は、
   前記制御部が、前記第１の操作情報を前記入力部で受け付けた時に、当該第１の操作情報に基づく情報を前記出力部に出力するとともに、前記第２の操作情報を前記通信部で受信した時に、当該第２の操作情報に基づく情報を前記出力部に出力する出力制御ステップと、
   前記制御部が、前記入力部で受け付けた第１の操作情報と、当該第１の操作情報を入力部で受け付けた時刻に対して、所定の時間後の時刻に前記通信部で受信した第２の操作情報との比較を行ない、比較結果に基づく情報を前記出力部に出力する比較ステップとを備える、制御方法。
4. ネットワークを介して他の通信端末と接続可能な通信端末の制御プログラムであって、
   前記通信端末は、
   第１の操作情報を受け付ける入力部と、
   前記ネットワークを介して前記他の通信端末へ前記第１の操作情報を送信し、前記ネットワークを介して前記他の通信端末から第２の操作情報を受信する通信部と、
   情報を出力する出力部と、
   前記通信端末各部を制御する制御部とを備え、
   前記制御プログラムは、前記制御部に、
   前記第１の操作情報を前記入力部で受け付けた時に、当該第１の操作情報に基づく情報を前記出力部に出力するとともに、前記第２の操作情報を前記通信部で受信した時に、当該第２の操作情報に基づく情報を前記出力部に出力する出力制御ステップと、
   前記入力部で受け付けた第１の操作情報と、当該第１の操作情報を入力部で受け付けた時刻に対して、所定の時間後の時刻に前記通信部で受信した第２の操作情報との比較を行ない、比較結果に基づく情報を前記出力部に出力する比較ステップとを実行させる、制御プログラム。

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