JP5275504B1 - 電子部品用金属材料及びその製造方法、それを用いたコネクタ端子、コネクタ及び電子部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子部品用金属材料は、基材と、基材上に形成された、Ni,Cr,Mn,Fe,Co及びCuからなる群であるA構成元素群から選択された1種又は2種以上で構成された下層と、下層上に形成された、A構成元素群から選択された1種又は2種以上と、Sn及びInからなる群であるB構成元素群から選択された1種又は2種とで構成された中層と、中層上に形成された、B構成元素群から選択された1種又は2種と、Ag,Au,Pt,Pd,Ru,Rh,Os及びIrからなる群であるC構成元素群から選択された1種又は2種類以上との合金で構成された上層とを備え、下層の厚みが0.05μm以上5.00μm未満であり、中層の厚みが0.01μm以上0.40μm未満であり、上層の厚みが0.02μm以上1.00μm未満である。
【選択図】図1
Description
また、特許文献2に記載の技術では、Ag3Sn(ε相)化合物を含有する厚み0.5〜20μmのSn層またはSn合金層から成る表面層であり、本発明者らの評価では、この表面層厚みでは十分に挿入力を下げることはできない領域が存在した。更にSn層またはSn合金層から成る表面層のAg3Sn(ε相)の含有量が、Ag換算にして0.5〜5質量%であるとも記載されており、Sn層またはSn合金層から成る表面層におけるSnの割合が多く、Sn層またはSn合金層から成る表面層の厚みも厚いために本発明者らの評価ではウィスカが発生し、耐微摺動磨耗性が十分ではなかった。耐熱性やはんだ濡れ性も十分ではなかった。
また、特許文献3に記載の技術では、被覆層がSnと、貴金属との金属間化合物を含んでいるが、Snと貴金属との金属間化合物(Ag3Sn)の厚みが好ましくは1μm以上3μm以下となっている本発明者らの評価では、この厚みでは、十分に挿入力を下げることができなかった。
このように、従来のSn−Ag合金/Ni下地めっき構造を有する電子部品用金属材料にはまだ十分に挿入力を下げることができず、またウィスカが発生するという問題が残されていた。また耐久性(耐熱性、はんだ濡れ性、耐微摺動磨耗性及び耐ガス腐食性)についても十分満足できる仕様とすることは困難であり、明らかになっていない。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、低ウィスカ性、低凝着磨耗性及び高耐久性を有する電子部品用金属材料、それを用いたコネクタ端子、コネクタ及び電子部品を提供することを課題とする。なお、凝着磨耗とは固体間の真実接触面積を構成する凝着部分が、摩擦運動によりせん断されることに基因して生ずる摩耗現象のことをいう。この凝着磨耗が大きくなると、オス端子とメス端子を勘合した時の挿入力が高くなる。
(基材)
基材11としては、特に限定されないが、例えば、銅及び銅合金、Fe系材、ステンレス、チタン及びチタン合金、アルミニウム及びアルミニウム合金などの金属基材を用いることができる。また、金属基材に樹脂層を複合させたものであっても良い。金属基材に樹脂層を複合させたものとは、例としてFPCまたはFFC基材上の電極部分などがある。
上層14は、Sn及びInからなる群であるB構成元素群から選択された1種又は2種と、Ag、Au、Pt、Pd、Ru、Rh、Os及びIrからなる群であるC構成元素群から選択された1種又は2種類以上との合金で構成されている必要がある。
Sn及びInは、酸化性を有する金属ではあるが、金属の中では比較的柔らかいという特徴がある。よって、Sn及びIn表面に酸化膜が形成されていても、例えば電子部品用金属材料を接点材料としてオス端子とメス端子を勘合する時に、容易に酸化膜が削られ、接点が金属同士となるため、低接触抵抗が得られる。
また、Sn及びInは塩素ガス、亜硫酸ガス、硫化水素ガス等のガスに対する耐ガス腐食性に優れ、例えば、上層14に耐ガス腐食性に劣るAg、下層12に耐ガス腐食性に劣るNi、基材11に耐ガス腐食性に劣る銅及び銅合金を用いた場合には、電子部品用金属材料の耐ガス腐食性を向上させる働きがある。なおSn及びInでは、厚生労働省の健康障害防止に関する技術指針に基づき、Inは規制が厳しいため、Snが好ましい。
Ag、Au、Pt、Pd、Ru、Rh、Os、Irは、金属の中では比較的耐熱性を有するという特徴がある。よって基材11、下層12及び中層13の組成が上層14側に拡散するのを抑制して耐熱性を向上させる。また、これら金属は、上層14のSnやInと化合物を形成してSnやInの酸化膜形成を抑制し、はんだ濡れ性を向上させる。なお、Ag、Au、Pt、Pd、Ru、Rh、Os、Irの中では、導電率の観点でAgがより望ましい。Agは導電率が高い。例えば高周波の信号用途にAgを用いた場合、表皮効果により、インピーダンス抵抗が低くなる。
上層14の厚みは0.02μm以上1.00μm未満である必要がある。上層14の厚みが0.02μm未満であると、基材11や下層12の組成が上層14側に拡散しやすくなって耐熱性やはんだ濡れ性が悪くなる。また微摺動によって上層が磨耗し、接触抵抗の高い下層12が露出しやすくなるため耐微摺動磨耗性が悪く、微摺動によって接触抵抗が上昇しやすくなる。更に耐ガス腐食性が悪い下層12が露出しやすくなるため耐ガス腐食性も悪く、ガス腐食試験を行うと外観が変色してしまう。一方、上層14の厚みが1.00μm以上であると、硬い基材11または下層12による薄膜潤滑効果が低下して凝着磨耗が大きくなる。また機械的耐久性が低下して、めっき削れが発生しやすくなる。
上層14は、B構成元素群の金属を10〜50at%含有することが好ましい。B構成元素群の金属が10at%未満であると、例えばC構成元素群の金属がAgの場合、耐ガス腐食性が悪く、ガス腐食試験を行うと外観が変色する場合がある。一方、B構成元素群の金属が50at%を超えると、上層14におけるB構成元素群の金属の割合が大きくなって凝着磨耗が大きくなり、またウィスカも発生しやすくなる。更に耐微摺動磨耗性が悪い場合もある。
上層14に、Snを11.8〜22.9at%含むSnAg合金であるζ(ゼータ)相が存在することが好ましい。当該ζ(ゼータ)相が存在することで耐ガス腐食性が向上し、ガス腐食試験を行っても外観が変色しにくくなる。
上層14に、ζ(ゼータ)相と、Ag3Snであるε(イプシロン)相とが存在することが好ましい。ε(イプシロン)相の存在によって、上層14にζ(ゼータ)相のみが存在する場合と比較して皮膜が硬くなり凝着磨耗が低下する。また上層14のSn割合が多くなることで耐ガス腐食性が向上する。
上層14に、Ag3Snであるε(イプシロン)相のみが存在することが好ましい。上層14にε(イプシロン)相が単独に存在することによって、上層14にζ(ゼータ)相とAg3Snであるε(イプシロン)相とが存在する場合と比較して皮膜が更に硬くなり凝着磨耗が低下する。また上層14のSn割合がより多くなることで耐ガス腐食性も向上する。
上層14に、Ag3Snであるε(イプシロン)相と、Sn単相であるβSnとが存在することが好ましい。Ag3Snであるε(イプシロン)相と、Sn単相であるβSnとが存在することによって、上層14にε(イプシロン)相のみが存在する場合と比較して更に上層のSn割合がより多くなることで耐ガス腐食性が向上する。
上層14に、Snを11.8〜22.9at%含むSnAg合金であるζ(ゼータ)相と、Ag3Snであるε(イプシロン)相と、Sn単相であるβSnとが存在することが好ましい。ζ(ゼータ)相と、Ag3Snであるε(イプシロン)相と、Sn単相であるβSnとが存在することによって、耐ガス腐食性が向上し、ガス腐食試験を行っても外観が変色しにくく、凝着磨耗が低下する。この組成は拡散で生じるものであり、平衡状態の構造ではない。
上層14がβSn単独では存在してはいけない。βSn単独での存在の場合には、凝着磨耗が大きく、ウィスカも発生し、耐熱性及び耐微摺動磨耗性等が劣化する。
下層12と上層14との間に、Ni、Cr、Mn、Fe、Co及びCuからなる群であるA構成元素群から選択された1種又は2種以上と、Sn及びInからなる群であるB構成元素群から選択された1種又は2種とで構成された中層13が0.01μm以上0.40μm未満の厚さで形成されている必要がある。Sn及びInは塩素ガス、亜硫酸ガス、硫化水素ガス等のガスに対する耐ガス腐食性に優れ、例えば、下層12に耐ガス腐食性に劣るNi、基材11に耐ガス腐食性に劣る銅及び銅合金を用いた場合には、電子部品用金属材料の耐ガス腐食性を向上させる働きがある。Ni、Cr、Mn、Fe、Co及びCuは、SnやInと比較して皮膜が硬いために凝着磨耗が生じにくく、基材11の構成金属が上層14に拡散するのを防止し、耐熱性試験やはんだ濡れ性劣化を抑制するなどの耐久性を向上させる。
中層13の厚みが0.01μm以上であると皮膜が硬くなり凝着磨耗が減少する。一方中層13厚みが0.40μm以上であると曲げ加工性が低下し、また機械的耐久性が低下して、めっき削れが発生する場合もある。
Sn及びInの中では、厚生労働省の健康障害防止に関する技術指針に基づき、Inは規制が厳しいため、Snが好ましい。またNi、Cr、Mn、Fe、Co及びCuの中ではNiが好ましい。これはNiが硬くて凝着磨耗が生じにくく、また十分な曲げ加工性が得られるためである。
中層13においてB構成元素群の金属が35at%以上であることが好ましい。Snが35at%以上になることで皮膜が硬くなり凝着磨耗が減少する場合がある。
中層13は、Ni3SnとNi3Sn2とで構成されていてもよく、Ni3Sn2又はNi3Sn4単独で構成されていてもよい。Ni3Sn、Ni3Sn2、Ni3Sn4が存在することによって耐熱性やはんだ濡れ性が向上する場合がある。
中層13に、Ni3Sn4と、Sn単相であるβSnとが存在することが好ましい。これらが存在することによって耐熱性やはんだ濡れ性は、Ni3Sn4とNi3Sn2が存在する場合と比較して耐熱性やはんだ濡れ性が向上する場合がある。
上層14の最小厚み(μm)が上層14の厚み(μm)の50%以上を満たすことが好ましい。上層14の最小厚みが上層14の厚みの50%未満であると、上層14の表面粗さが粗いこととなり、接触抵抗が高く、はんだも濡れにくく、耐ガス腐食性が劣るNiが表面に露出しやすくなるため、耐熱性、はんだ濡れ性、耐ガス腐食性が悪くなる場合がある。
ここで、上層14の厚みと上層14の最小厚みとの関係を把握する場所は、本発明の皮膜の作用効果を発揮する部分の平均的断面である。当該部分での、素材の正常表面プロフィール(オイルピット、エッチピット、スクラッチ、だ痕、その他表面欠陥部分を含まない)において正常に成膜処置された部分を示す。成膜前後でのプレス加工による変形部分等を含まないことはいうまでもない。
上層14と中層13との界面プロフィールの隣り合う山と谷の高低差の最大値(μm)が、上層14の厚み(μm)の50%以下を満たすことが好ましい。上層14と中層13との界面プロフィールの隣り合う山と谷の高低差の最大値が、上層14の厚みの50%を超えると、上層14の近くに中層13が存在することとなり、接触抵抗が高く、はんだも濡れにくく、耐ガス腐食性が劣るNiが表面に露出しやすくなるため、耐熱性、はんだ濡れ性、耐ガス腐食性が悪くなる場合がある。
上層14の厚みのミクロ的分布及び上層14と中層13との界面プロフィールは、下層12、中層13及び上層14の成膜条件によって制御することができる。成膜時に、めっき条件(金属濃度、添加剤、陰極電流密度、液攪拌等)の調整により、上記「上層の厚みと上層の最小厚みとの関係」、及び、上記「上層の厚みと、上層と中層との界面プロフィールの隣り合う山と谷の高低差の最大値との関係」を満たすように、平滑に電着成膜させる。
上層14と中層13の厚みの比が、上層:中層=9:1〜3:7であることが好ましい。上層14の割合が9を超えると、硬い基材11、下層12及び上層14よりも硬い中層13に薄膜潤滑効果が低下して凝着磨耗が大きくなる。一方上層14の割合が3を下回ると、接触抵抗が高く、はんだも濡れにくく、耐ガス腐食性が劣るNiが表面に露出しやすくなるため、耐熱性、はんだ濡れ性、耐微摺動磨耗性及び耐ガス腐食性が悪くなる場合がある。
また、上層14から、上層14の最表面から0.03μmの範囲を除く中層13までにおいて、C、S、Oを、それぞれ2at%以下含有するのが好ましい。C、S、Oが2at%よりも多いと熱処理を施したときにこれら共析元素がガス化して均一な合金皮膜が形成できなくなるおそれがある。
基材11と上層14との間には、Ni、Cr、Mn、Fe、Co及びCuからなる群であるA構成元素群から選択された1種又は2種以上で構成された下層12を形成する必要がある。Ni、Cr、Mn、Fe、Co及びCuからなる群であるA構成元素群から選択された1種又は2種以上の金属を用いて下層12を形成することで、硬い下層12形成により薄膜潤滑効果が向上して凝着磨耗が低下し、下層12は基材11の構成金属が上層14に拡散するのを防止して耐熱性やはんだ濡れ性などを向上させる。
下層12の厚みは0.05μm以上である必要がある。下層12の厚みが0.05μm未満であると、硬い下層による薄膜潤滑効果が低下して凝着磨耗が大きくなる。基材11の構成金属は上層14に拡散しやすくなり、耐熱性やはんだ濡れ性が劣化する。一方、下層12の厚みは5.00μm未満である必要がある。厚みが5.00μm以上であると曲げ加工性が悪い。
A構成元素群の金属がNi、Cr、Mn、Fe、Co、Cuの合計で50mass%以上であり、さらにB、P、Sn及びZnからなる群から選択された1種又は2種以上を含んでも良い。下層12の合金組成がこのような構成となることで、下層12がより硬化することで更に薄膜潤滑効果が向上して更に凝着磨耗が低下し、下層12の合金化は基材11の構成金属が上層に拡散するのを更に防止し、耐熱性やはんだ濡れ性等の耐久性を向上させる場合がある。
B構成元素群の金属がSnとInとの合計で50mass%以上であり、残合金成分がAg、As、Au、Bi、Cd、Co、Cr、Cu、Fe、Mn、Mo、Ni、Pb、Sb、W及びZnからなる群から選択された1種又は2種以上の金属からなっていても良い。これらの金属によって更に凝着磨耗が少なくし、またウィスカの発生を抑制し、さらに耐熱性やはんだ濡れ性等の耐久性を向上させる場合がある。
C構成元素群の金属がAgとAuとPtとPdとRuとRhとOsとIrとの合計で50mass%以上であり、残合金成分がBi、Cd、Co、Cu、Fe、In、Mn、Mo、Ni、Pb、Sb、Se、Sn、W、Tl及びZnからなる群から選択された1種又は2種以上の金属からなっていても良い。これらの金属によって更に凝着磨耗が少なくし、またウィスカの発生を抑制し、さらに耐熱性やはんだ濡れ性等の耐久性を向上させる場合がある。
上層14、中層13及び下層12が、基材11上にA構成元素群から選択された1種又は2種以上を成膜し、その後、C構成元素群から選択された1種又は2種を成膜し、その後、B構成元素群から選択された1種又は2種類以上を成膜し、A構成元素群、B構成元素群及びC構成元素群の各元素が拡散することでそれぞれ形成されていても良い。例えばB構成元素群の金属がSn、C構成元素群の金属がAgの場合、SnへのAgの拡散は速く、自然拡散によってSn−Ag合金層を形成する。合金層形成によりSnの凝着力を一層小さくし、また低ウィスカ性及び耐久性も更に向上させることができる。
上層14を形成させた後に更に凝着磨耗抑制し、また低ウィスカ性及び耐久性を更に向上させる目的で熱処理を施しても良い。熱処理によって上層14のB構成元素群の金属とC構成元素群の金属、中層13のA構成元素群の金属とB構成元素群の金属とが合金層をより形成しやすくなり、Snの凝着力を一層小さくし、また低ウィスカ性及び耐久性も更に向上させることができる。
なお、この熱処理については、処理条件(温度×時間)は適宜選択できる。また、特にこの熱処理はしなくてもよい。なお熱処理を施す場合にはB構成元素群の金属の融点以上の温度で行った方が上層14のB構成元素群の金属とC構成元素群の金属、中層13のA構成元素群の金属とB構成元素群の金属とが合金層をより形成しやすくなる。
上層14上に、または上層14上に熱処理を施した後に、更に凝着磨耗を低下させ、また低ウィスカ性及び耐久性も向上させる目的で後処理を施しても良い。後処理によって潤滑性が向上し、更に凝着磨耗が低下しまた上層14の酸化が抑制されて、耐熱性やはんだ濡れ性等の耐久性を向上させることができる。具体的な後処理としてはインヒビターを用いた、リン酸塩処理、潤滑処理、シランカップリング処理等がある。なお、この熱処理については、処理条件(温度×時間)は適宜選択できる。また、特にこの後処理はしなくてもよい。
さらに本発明では、上層14表面にPが付着している場合、当該付着量を、1×10-11〜4×10-8mol/cm2とすると、はんだ付け性がさらに劣化しにくく、潤滑性がより良好で、接触抵抗の上昇も少なくなるため好ましい。また、上層14表面にさらにNが付着している場合、当該付着量を、2×10-12〜8×10-9mol/cm2とするとより好ましい。Pの付着量が1×10-11mol/cm2未満では、はんだ濡れ性が劣化しやすくなり、付着量が4×10-8mol/cm2を超えると、接触抵抗が高くなるという不具合が発生する場合がある。
また、上層14をXPS法で分析した際検出されるPの2S軌道電子の遷移による光電子検出強度をI(P2s)、Nの1S軌道電子の遷移による光電子検出強度をI(N1s)とすると、0.1≦I(P2s)/I(N1s)≦1の関係を満たす場合には、めっき材の接触抵抗とはんだ付け性が高温環境下において劣化しにくくなる場合がある。I(P2s)/I(N1s)の値が0.1未満の場合には接触抵抗などの劣化防止機能が十分ではなく、値が1を超える場合は初期の接触抵抗がやや高めになるが、次に説明するように、めっき材の動摩擦係数が小さくなる場合がある。また、この場合、I(P2s)及びI(N1s)は、0.3≦I(P2s)/I(N1s)≦0.8の関係を満たすのがより好ましい。
上記と同様に上層14をXPS法で分析した際検出されるPの2S軌道電子の遷移による光電子検出強度をI(P2s)、Nの1S軌道電子の遷移による光電子検出強度をI(N1s)とすると、1<I(P2s)/I(N1s)≦50の関係を満たす場合にはめっき材の動摩擦係数が小さくなり、端子、コネクタの挿入力が低くなる場合がある。I(P2s)/I(N1s)の値が1以下の場合には挿入力がやや高めになり、値が50を超えると挿入力は低くなるが、初期の接触抵抗が高くなり、初期のはんだ付け性も悪くなる場合がある。また、この場合、I(P2s)及びI(N1s)は、5<I(P2s)/I(N1s)≦40の関係を満たすのがより好ましい。
リン酸エステル系液は上述の成分を有する水溶液であるが、溶液の温度を40〜80℃に加熱すると成分の水への乳化がより速やかに進行し、さらの処理後の材料の乾燥が容易になる。
表面処理は、上層14形成後の上層14の表面にリン酸エステル系液を塗布して行ってもよい。塗布するする方法としては、スプレーコーティング、フローコーティング、ディップコーティング、ロールコーティング等の方法が挙げられ生産性の観点からディップコーティングもしくはスプレーコーティングが好ましい。一方、別の処理方法として、上層14形成後の金属材料をリン酸エステル系液に中に浸漬させ、金属材料を陽極にして電解することで行ってもよい。この方法で処理した金属材料では、高温環境下での接触抵抗がより上昇しにくいという利点がある。
超微小硬さ試験により、上層14の表面に荷重10mNで打痕を打って測定して得られた硬度である、上層14の表面の押し込み硬さが1000MPa以上であることが好ましい。押し込み硬さが1000MPa以上であることによって硬い上層14による薄膜潤滑効果が向上し、凝着磨耗を低下させる。上層の表面の押し込み硬さが10000MPa以下であることが好ましい。上層14表面の押し込み硬さが10000MPa以下であると、曲げ加工性が向上し、本発明の電子部品用金属材料をプレス成形した場合に、成形した部分にクラックが入り難くなり、耐ガス腐食性低下を抑制する。
上層14の表面の算術平均高さ(Ra)は0.3μm以下であるのが好ましい。上層14の表面の算術平均高さ(Ra)が0.3μm以下であると比較的腐食しやすい凸部が少なくなり平滑となるため、耐ガス腐食性が向上する。
上層14の表面の最大高さ(Rz)は3μm以下であるのが好ましい。上層14の表面の最大高さ(Rz)が3μm以下であると比較的腐食しやすい凸部が少なくなり平滑となるため、耐ガス腐食性が向上する。
下層12のビッカース硬さはHv300以上であるのが好ましい。下層12のビッカース硬さがHv300以上であると、下層がより硬化することで更に薄膜潤滑効果が向上して更に凝着磨耗が低下する。また一方で、下層12のビッカース硬さHv1000以下であるのが好ましい。下層12のビッカース硬さがHv1000以下であると、曲げ加工性が向上し、本発明の電子部品用金属材料をプレス成形した場合に、成形した部分にクラックが入り難くなり、耐ガス腐食性低下を抑制する。
下層12の断面の押し込み硬さは1500MPa以上であるのが好ましい。下層12の断面の押し込み硬さが1500MPa以上であると、下層12がより硬化することで更に薄膜潤滑効果が向上して凝着磨耗が低下する。また一方で、下層12の断面の押し込み硬さが10000MPa以下であるのが好ましい。下層12の断面の押し込み硬さが10000MPa以下であると、曲げ加工性が向上し、本発明の電子部品用金属材料をプレス成形した場合に、成形した部分にクラックが入り難くなり、耐ガス腐食性低下を抑制する。
本発明の電子部品用金属材料の用途は特に限定しないが、例えば電子部品用金属材料を接点部分に用いたコネクタ端子、電子部品用金属材料を接点部分に用いたFFC端子またはFPC端子、電子部品用金属材料を外部接続用電極に用いた電子部品などが挙げられる。なお、端子については、圧着端子、はんだ付け端子、プレスフィット端子等、配線側との接合方法によらない。外部接続用電極には、タブに表面処理を施した接続部品や半導体のアンダーバンプメタル用に表面処理を施した材料などがある。
また、このように形成されたコネクタ端子を用いてコネクタを作製しても良く、FFC端子またはFPC端子を用いてFFCまたはFPCを作製しても良い。
また本発明の電子部品用金属材料は、ハウジングに取り付ける装着部の一方側にメス端子接続部が、他方側に基板接続部がそれぞれ設けられ、該基板接続部を基板に形成されたスルーホールに圧入して該基板に取り付ける圧入型端子に用いても良い。
コネクタはオス端子とメス端子の両方が本発明の電子部品用金属材料であっても良いし、オス端子またはメス端子の片方だけであっても良い。なおオス端子とメス端子の両方を本発明の電子部品用金属材料にすることで、更に低挿抜性が向上する。
本発明の電子部品用金属材料の製造方法としては、湿式(電気、無電解)めっき、乾式(スパッタ、イオンプレーティング等)めっき等を用いることができる。
実施例、参考例及び比較例として、表1に示す条件で、電解脱脂、酸洗、第1めっき、第2めっき、第3めっき、及び、熱処理の順で表面処理を行った。
(1)板材:厚み0.30mm、幅30mm、成分Cu−30Zn
(2)オス端子:厚み0.64mm、幅2.3mm、成分Cu−30Zn
(3)圧入型端子:常盤商行製、プレスフィット端子PCBコネクタ、R800
(1)半光沢Niめっき
表面処理方法:電気めっき
めっき液:スルファミン酸Niめっき液+サッカリン
めっき温度:55℃
電流密度:0.5〜4A/dm2
(2)光沢Niめっき
表面処理方法:電気めっき
めっき液:スルファミン酸Niめっき液+サッカリン+添加剤
めっき温度:55℃
電流密度:0.5〜4A/dm2
(3)Cuめっき
表面処理方法:電気めっき
めっき液:硫酸Cuめっき液
めっき温度:30℃
電流密度:0.5〜4A/dm2
(4)無光沢Niめっき
表面処理方法:電気めっき
めっき液:スルファミン酸Niめっき液
めっき温度:55℃
電流密度:0.5〜4A/dm2
(5)Ni−Pめっき
表面処理方法:電気めっき
めっき液:スルファミン酸Niめっき液+亜リン酸塩
めっき温度:55℃
電流密度:0.5〜4A/dm2
(1)Agめっき
表面処理方法:電気めっき
めっき液:シアン化Agめっき液
めっき温度:40℃
電流密度:0.2〜4A/dm2
(2)Snめっき
表面処理方法:電気めっき
めっき液:メタンスルホン酸Snめっき液
めっき温度:40℃
電流密度:0.5〜4A/dm2
(1)Snめっき条件
表面処理方法:電気めっき
めっき液:メタンスルホン酸Snめっき液
めっき温度:40℃
電流密度:0.5〜4A/dm2
熱処理はホットプレートにサンプルを置き、ホットプレートの表面が所定の温度になったことを確認して実施した。
実施例25〜40については、実施例1に対し、さらに表面処理液としてリン酸エステル系液を用いて、浸漬による塗布または陽極電解(2V、定電圧電解)を行い、めっき表面に表面処理を行った。このときの表面処理条件は下記の表2に示した。これらの処理の後に、試料を温風により乾燥した。めっき表面に付着するPおよびNの量は、まず付着量既知の数種類の試料を用いてXPS(X線光電子分析法)での定性分析を行ない、P(2s軌道)とN(1s軌道)の検出強度(1秒間に検出されるカウント数)を測定した。次に、この結果をもとに付着量と検出強度の関係を導出し、この関係から未知試料のPとNの付着量を求めた。XPS分析結果の一例を図2に、後処理液成分付着量とXPS検出強度の関係を図3に示す(P付着量=1.1×10-9mol/cm2を1倍、N付着量=7.8×10-11mol/cm2を1倍とする)。
得られた試料の上層及び中層の構造の決定及び厚み測定は、STEM(走査型電子顕微鏡)分析による線分析で行った。分析した元素は、上層、中層及び下層の組成と、C、S及びOである。これら元素を指定元素とする。また、指定元素の合計を100%として、各元素の濃度(at%)を分析した。厚みは、線分析(または面分析)から求めた距離に対応する。STEM装置は、日本電子株式会社製JEM−2100Fを用いた。本装置の加速電圧は200kVである。
得られた試料の上層及び中層の構造の決定及び厚み測定は、任意の10点について評価を行って平均化した。
下層の厚みは、蛍光X線膜厚計(Seiko Instruments製 SEA5100、コリメータ0.1mmΦ)で測定した。
下層の厚み測定は、任意の10点について評価を行って平均化した。
各試料について以下の評価を行った。
A.凝着磨耗
凝着磨耗は、市販のSnリフローめっきメス端子(090型住友TS/矢崎090IIシリーズメス端子非防水/F090−SMTS)を用いてめっきを施したオス端子と挿抜試験することによって評価した。
試験に用いた測定装置は、アイコーエンジニアリング製1311NRであり、オスピンの摺動距離5mmで評価した。サンプル数は5個とし、凝着磨耗は挿入力を用いて評価した。挿入力は、各サンプルの最大値を平均した値を採用した。凝着磨耗のブランク材としては、比較例11のサンプルを採用した。
凝着磨耗の目標は、比較例11の最大挿抜力と比較して85%未満である。これは、比較例3が比較例11の最大挿入力と比較して90%であり、この比較例3よりも、より大きな挿抜力の減少を目標とした。
ウィスカは、JEITA RC−5241の荷重試験(球圧子法)にて評価した。すなわち、各サンプルに対して荷重試験を行い、荷重試験を終えたサンプルをSEM(JEOL社製、型式JSM−5410)にて100〜10000倍の倍率で観察して、ウィスカの発生状況を観察した。荷重試験条件を以下に示す。
球圧子の直径:Φ1mm±0.1mm
試験荷重:2N±0.2N
試験時間:120時間
サンプル数:10個
目標とする特性は、長さ20μm以上のウィスカが発生しないことであるが、最大の目標としては、どの長さのウィスカも1本も発生しないことである。
接触抵抗は、山崎精機研究所製接点シミュレーターCRS−113−Au型を使用し、接点荷重50gの条件で4端子法にて測定した。サンプル数は5個とし、各サンプルの最小値から最大値の範囲を採用した。目標とする特性は、接触抵抗10mΩ以下である。
耐熱性は、大気加熱(200℃×1000h)試験後のサンプルの接触抵抗を測定し、評価した。目標とする特性は、接触抵抗10mΩ以下であるが、最大の目標としては、接触抵抗が、耐熱性試験前後で変化がない(同等である)こととした。
耐微摺動磨耗性は、山崎精機研究所製精密摺動試験装置CRS−G2050型を使用し、摺動距離0.5mm、摺動速度1mm/s、接触荷重1N、摺動回数500往復条件で摺動回数と接触抵抗との関係を評価した。サンプル数は5個とし、各サンプルの最小値から最大値の範囲を採用した。目標とする特性は、摺動回数100回時に接触抵抗が100mΩ以下である。
はんだ濡れ性はめっき後のサンプルを評価した。ソルダーチェッカ(レスカ社製SAT−5000)を使用し、フラックスとして市販の25%ロジンメタノールフラックスを用い、メニスコグラフ法にてはんだ濡れ時間を測定した。はんだはSn−3Ag−0.5Cu(250℃)を用いた。サンプル数は5個とし、各サンプルの最小値から最大値の範囲を採用した。目標とする特性は、ゼロクロスタイム5秒(s)以下である。
耐ガス腐食性は、下記の試験環境で評価した。耐ガス腐食性の評価は、環境試験を終えた試験後のサンプルの外観である。なお、目標とする特性は、外観が変色していないことか、実用上問題のない若干の変色である。
硫化水素ガス腐食試験
硫化水素濃度:10ppm
温度:40℃
湿度:80%RH
曝露時間:96h
サンプル数:5個
機械的耐久性は、スルーホール(基板厚2mm、スルーホールΦ1mm)に挿入した圧入型端子をスルーホールから抜き出し、圧入型端子断面をSEM(JEOL社製、型式JSM−5410)にて100〜10000倍の倍率で観察して、粉の発生状況を確認した。粉の直径が5μm未満であるものを○とし、5〜10μm未満であるものを△とし、10μm以上のものを×とした。
曲げ加工性は、W字型の金型を用いて試料の板厚と曲げ半径の比が1となる条件で90°曲げで評価した。評価は曲げ加工部表面を光学顕微鏡で観察し、クラックが観察されない場合の実用上問題ないと判断した場合には○とし、クラックが認められた場合を×とした。なお○と×との区別がつかない場合には△とした。
下層のビッカース硬さは、下層断面より荷重980.7mN(Hv0.1)、荷重保持時間15秒で打根を打って測定した。
上層の押し込み硬さは、超微小硬さ試験(エリオニクス製ENT−2100)により、サンプル表面に荷重10mNで打根を打って測定した。
また、下層の押し込み硬さは、下層断面より荷重10mN(Hv0.1)、荷重保持時間15秒で打根を打って測定した。
表面粗さ(算術平均高さ(Ra)及び最大高さ(Rz))の測定は、JIS B 0601に準拠し、非接触式三次元測定装置(三鷹光器社製、形式NH−3)を用いて行った。カットオフは0.25mm、測定長さは1.50mmで、1試料当たり5回測定した。
上層の厚みと上層の最小厚みとの関係は、STEM(走査型電子顕微鏡)分析によるHAADF(高角度散乱暗視野)像を用いて評価した。HAADF(高角度散乱暗視野)像の模式図を図4に示す。評価は次のようにして行った。
(1)評価は、倍率50KのHAADF(高角度散乱暗視野)像を用いて、基準長さ3μm/視野とした。
(2)基準長さ3μm/視野の中で上層の最小厚み部位を特定した。また、最小厚み部位が特定しにくい場合には、必要に応じて倍率を高倍率にして特定した。
(3)上層の最小厚みを正確に求めるため、特定した部位より高倍率で観察した。倍率100〜200KのHAADF(高角度散乱暗視野)像を用いて「上層の最小厚み」を正確に求めた。
(4)上述のSTEM(走査型電子顕微鏡)分析による線分析で決定した「上層の厚み(μm)」と「上層の最小厚み(μm)」の関係を、1試料あたり5視野を測定して把握した。
図4は、上記(1)〜(4)の評価方法が理解しやすいように、各層の表面粗さを実測値より誇張して模式的に記載している。
上層の厚みと、上層と中層との界面プロフィールの隣り合う山と谷の高低差の最大値との関係は、STEM(走査型電子顕微鏡)分析によるHAADF(高角度散乱暗視野)像を用いて評価した。HAADF(高角度散乱暗視野)像の模式図を図4に示す。評価は次のようにして行った。
(1)評価は、倍率50KのHAADF(高角度散乱暗視野)像を用いて、基準長さ3μm/視野とした。
(2)基準長さ3μm/視野の中で上層と中層との界面プロフィールの隣り合う山と谷の高低差の最大値部位を特定した。また、上層と中層との界面プロフィールの隣り合う山と谷の高低差の最大値部位が特定しにくい場合には必要に応じて倍率を高倍率にして特定した。
(3)上層と中層との界面プロフィールの隣り合う山と谷の高低差の最大値部位を正確に求めるため、特定した部位より高倍率で観察した。倍率100〜200KのHAADF(高角度散乱暗視野)像を用いて「上層と中層との界面プロフィールの隣り合う山と谷の高低差」を正確に求めた。
(4)上述のSTEM(走査型電子顕微鏡)分析による線分析で決定した「上層の厚み(μm)」と「上層と中層との界面プロフィールの隣り合う山と谷の高低差(μm)」の関係を、1試料あたり5視野を測定して把握した。
図4は、上記(1)〜(4)の評価方法が理解しやすいように、各層の表面粗さを実測値より誇張して模式的に記載している。
上記試験条件及び試験結果を下記の表に示す。下記表において、「組成」はそれぞれ原子濃度(at%)の比を示す。
A1:ラウリル酸性リン酸モノエステル(リン酸モノラウリルエステル)
A2:ラウリル酸性リン酸ジエステル(リン酸ジラウリルエステル)
B1:ベンゾトリアゾール
B2:メルカプトベンゾチアゾールのNa塩
B3:トリルトリアゾール
参考例1は、上層のAg:Snが3:7であり、実施例1と比較すると上層のSnの割合が多いため、目標とする特性は得られたものの、長さ20μm以上のウィスカは発生しなかったものの、長さ20μm未満のウィスカが発生する場合があった。
参考例2は、中層のSn:Niが3:7であり、実施例1と比較すると中層のNiの割合が多いため、目標とする特性は得られたものの、実施例1と比較して曲げ加工性が若干悪かった。
参考例3は、上層の厚みが0.90μmであり、目標とする特性は得られたものの、実施例1と比較すると上層の厚みが厚く、実施例1と比較して機械的耐久性が若干悪かった。
参考例4は、上層と下層の厚みの比が上層:下層=1:3であり下層の割合が多いため、目標とする特性は得られたものの、耐熱性、耐微摺動磨耗性、はんだ濡れ性及び耐ガス腐食性が実施例と比較すると若干悪かった。
参考例5は、上層の超微小硬さ、下層の超微小硬さ及びビッカース硬さが実施例1と比較して硬いため、目標とする特性は得られたものの、曲げ加工性が悪かった。
参考例6は、最表層の最小厚みが最表層の厚みの50%未満であり、目標とする特性は得られたものの、耐熱性、はんだ濡れ性、耐ガス腐食性が実施例よりも悪かった。
参考例7は、最表層と上層との界面プロフィールの隣り合う山と谷の高低差の最大値が、最表層の厚みの50%を超えたため、目標とする特性は得られたものの、耐熱性、はんだ濡れ性、耐ガス腐食性が実施例よりも悪かった。
参考例8は、上層の表面に、B構成元素の合計原子濃度(at%)≧C構成元素の合計原子濃度(at%)であり、Oの原子濃度(at%)≧10at%である領域が0.02μmを超えて存在するため、目標とする特性は得られたものの、耐熱性、はんだ濡れ性が実施例よりも悪かった。
参考例9は、上層の厚みが0.03μmと実施例よりも薄かったため、目標とする特性は得られたものの、耐熱性、はんだ濡れ性、耐ガス腐食性が実施例よりも悪かった。
比較例1は、上層の厚みが目標よりも薄かったため、耐熱性、耐微摺動磨耗性、はんだ濡れ性及び耐ガス腐食性が悪かった。
比較例2は、上層の厚みが目標よりも厚かったため、凝着磨耗が多いために挿入力が高く、機械的磨耗性が悪かった。
比較例3は、上層がβSn単独で存在したため、長さ20μm以上のウィスカが発生してしまい、凝着磨耗が多いために挿入力も高く、耐熱性及び耐微摺動磨耗性が悪かった。
比較例4は、中層の厚みが目標よりも薄かったため凝着磨耗が多いために挿入力が高かった。
比較例5は、中層の厚みが目標よりも厚かったため、機械的磨耗性や曲げ加工性が悪かった。
比較例6は、下層の厚みが目標よりも薄かったため、凝着磨耗が多いために挿入力が高く、耐熱性及びはんだ濡れ性が悪かった。
比較例7は、下層の厚みが目標よりも厚かったため、曲げ加工性が悪かった。
比較例8〜9は、上層に占めるAgの割合が高いため、耐ガス腐食性が悪かった。
比較例11は、本発明のブランク材である。長さ20μm以上のウィスカが発生してしまい、耐熱性や耐微摺動磨耗性が悪かった。
また、図5に本発明の実施形態に係るSTEM(走査型電子顕微鏡)の線分析結果を示す。図5より、最表面からAgSn合金が0.3μmの厚みで、SnNi合金が0.07μmの厚みで存在することがわかる。さらに、AgSn合金の組成(at%)が、Ag:Sn=8:2であり、図6のAgSn状態図よりAgSn合金はβSnは存在せず、SnAg合金のζ相(Sn11.8〜22.9%)とε相(Ag3Sn)が存在することが分かる。またSnNi合金の組成(at%)が、Sn:Ni=7:3であり、図7のSnNi状態図よりSnNi合金のNi3Sn4とβSnが存在することが分かる。
11 基材
12 下層
13 中層
14 上層
Claims (49)
- 基材と、
前記基材上に形成された、Ni、Cr、Mn、Fe、Co及びCuからなる群であるA構成元素群から選択された1種又は2種以上で構成された下層と、
前記下層上に形成された、前記A構成元素群から選択された1種又は2種以上と、Sn及びInからなる群であるB構成元素群から選択された1種又は2種とで構成された中層と、
前記中層上に形成された、前記B構成元素群から選択された1種又は2種と、Ag、Au、Pt、Pd、Ru、Rh、Os及びIrからなる群であるC構成元素群から選択された1種又は2種類以上との合金で構成された上層と、
を備え、
前記下層の厚みが0.05μm以上5.00μm未満であり、
前記中層の厚みが0.01μm以上0.40μm未満であり、
前記上層の厚みが0.02μm以上1.00μm未満である電子部品用金属材料。
- 前記上層の最小厚み(μm)が前記上層の厚み(μm)の50%以上である請求項1に記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層と前記中層との界面プロフィールの隣り合う山と谷との高低差の最大値(μm)が、前記上層の厚み(μm)の50%以下である請求項1又は2に記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層の表面に、B構成元素の合計原子濃度(at%)≧C構成元素の合計原子濃度(at%)であり、Oの原子濃度(at%)≧10at%である領域が0.02μm以下で存在する請求項1〜3のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層が、前記B構成元素群の金属を10〜50at%含有する請求項1〜4のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層に、Snを11.8〜22.9at%含むSnAg合金であるζ(ゼータ)相が存在する請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層に、Ag3Snであるε(イプシロン)相が存在する請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層に、Snを11.8〜22.9at%含むSnAg合金であるζ(ゼータ)相と、Ag3Snであるε(イプシロン)相とが存在する請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層に、Ag3Snであるε(イプシロン)相のみが存在する請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層に、Ag3Snであるε(イプシロン)相と、Sn単相であるβSnとが存在する請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層に、Snを11.8〜22.9at%含むSnAg合金であるζ(ゼータ)相と、Ag3Snであるε(イプシロン)相と、Sn単相であるβSnとが存在する請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記中層が、前記B構成元素群の金属を35at%以上含有する請求項1〜11のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記中層に、Ni3Sn4と、Ni3Sn2とが存在する請求項1〜12のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記中層に、Ni3Sn4と、Sn単相であるβSnとが存在する請求項1〜13のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層と前記中層との厚みの比が、上層:中層=9:1〜3:7である請求項1〜14のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層から、前記上層の最表面から0.03μmの範囲を除く前記中層までにおいて、C、S、Oを、それぞれ2at%以下含有する請求項1〜15のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 超微小硬さ試験により、前記上層の表面に荷重10mNで打痕を打って測定して得られた硬度である、前記上層の表面の押し込み硬さが1000MPa以上である請求項1〜16のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 超微小硬さ試験により、前記上層の表面に荷重10mNで打痕を打って測定して得られた硬度である、前記上層の表面の押し込み硬さが10000MPa以下である請求項1〜17のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層の表面の算術平均高さ(Ra)が0.3μm以下である請求項1〜18のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層の表面の最大高さ(Rz)が3μm以下である請求項1〜19のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層、前記中層及び前記下層が、
前記基材上に前記A構成元素群から選択された1種又は2種以上を成膜し、その後、前記C構成元素群から選択された1種又は2種を成膜し、その後、前記B構成元素群から選択された1種又は2種類以上を成膜し、前記A構成元素群、前記B構成元素群及び前記C構成元素群の各元素が拡散することでそれぞれ形成されている請求項1〜20のいずれかに記載の電子部品用金属材料。 - 前記拡散が熱処理によって行われた請求項21に記載の電子部品用金属材料。
- 前記熱処理が、前記B構成元素群の金属の融点以上で行われ、前記B構成元素群から選択された1種又は2種及び前記A構成元素群から選択された1種又は2種以上の合金層、及び、前記B構成元素群から選択された1種又は2種及び前記C構成元素群から選択された1種又は2種類以上の合金層が形成されている請求項21又は22に記載の電子部品用金属材料。
- 前記A構成元素群の金属がNi、Cr、Mn、Fe、Co、Cuの合計で50mass%以上であり、さらにB、P、Sn及びZnからなる群から選択された1種又は2種以上を含む請求項1〜23のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記B構成元素群の金属がSnとInとの合計で50mass%以上であり、残合金成分がAg、As、Au、Bi、Cd、Co、Cr、Cu、Fe、Mn、Mo、Ni、Pb、Sb、W及びZnからなる群から選択された1種又は2種以上の金属からなる請求項1〜24のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記C構成元素群の金属がAgとAuとPtとPdとRuとRhとOsとIrとの合計で50mass%以上であり、残合金成分がBi、Cd、Co、Cu、Fe、In、Mn、Mo、Ni、Pb、Sb、Se、Sn、W、Tl及びZnからなる群から選択された1種又は2種以上の金属からなる請求項1〜25のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記下層の断面のビッカース硬さがHv300以上である請求項1〜26のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 超微小硬さ試験により、前記下層の断面に荷重10mNで打痕を打って測定して得られた硬度である、前記下層の断面の押し込み硬さが1500MPa以上である請求項1〜27のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記下層の断面のビッカース硬さがHv1000以下である請求項1〜28のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 超微小硬さ試験により、前記下層の断面に荷重10mNで打痕を打って測定して得られた硬度である、前記下層の断面の押し込み硬さが10000MPa以下である請求項1〜29のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記中層が、Ni3SnとNi3Sn2とで構成されている請求項1〜30のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記中層が、Ni3Sn2で構成されている請求項1〜30のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記中層が、Ni3Sn4で構成されている請求項1〜30のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記下層と中層との間に、さらにA構成元素群の金属とC構成元素群の金属との合金で構成された層を備える請求項1〜33のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層の表面にPが付着しており、前記Pの付着量が1×10-11〜4×10-8mol/cm2である請求項1〜34のいずれかに記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層の表面にさらにNが付着しており、前記Nの付着量が2×10-12〜8×10-9mol/cm2である請求項35に記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層をXPSで分析した際に、検出されるPの2S軌道電子起因の光電子検出強度をI(P2s)、Nの1S軌道電子起因の光電子検出強度をI(N1s)としたとき、0.1≦I(P2s)/I(N1s)≦1を満たす請求項35又は36に記載の電子部品用金属材料。
- 前記上層をXPSで分析した際に、検出されるPの2S軌道電子起因の光電子検出強度をI(P2s)、Nの1S軌道電子起因の光電子検出強度をI(N1s)としたとき、1<I(P2s)/I(N1s)≦50を満たす請求項35又は36に記載の電子部品用金属材料。
- 基材と、
前記基材上に形成された、Ni、Cr、Mn、Fe、Co及びCuからなる群であるA構成元素群から選択された1種又は2種以上で構成された下層と、
前記下層上に形成された、前記A構成元素群から選択された1種又は2種以上と、Sn及びInからなる群であるB構成元素群から選択された1種又は2種とで構成された中層と、
前記中層上に形成された、前記B構成元素群から選択された1種又は2種と、Ag、Au、Pt、Pd、Ru、Rh、Os及びIrからなる群であるC構成元素群から選択された1種又は2種類以上との合金で構成された上層と、
を備えた金属材料の表面に、下記一般式〔1〕および〔2〕で表されるリン酸エステルの少なくとも1種と、下記一般式〔3〕および〔4〕で表される環状有機化合物群から選択される少なくとも1種とを含有するリン酸エステル系液で表面処理する請求項35〜38のいずれかに記載の電子部品用金属材料の製造方法。
(式〔1〕、〔2〕において、R1およびR2はそれぞれ置換アルキルを表し、Mは水素またはアルカリ金属を表す。)
(式〔3〕、〔4〕中、R1は水素、アルキル、または置換アルキルを表し、R2はアルカリ金属、水素、アルキル、または置換アルキルを表し、R3はアルカリ金属または水素を表し、R4は−SH、アルキル基かアリール基で置換されたアミノ基、またはアルキル置換イミダゾリルアルキルを表し、R5およびR6は−NH2、−SHまたは−SM(Mはアルカリ金属を表す)を表す。) - 前記リン酸エステル系液による表面処理を、前記上層の表面にリン酸エステル系液を塗布することで行う請求項39に記載の電子部品用金属材料の製造方法。
- 前記リン酸エステル系液による表面処理を、前記上層形成後の金属材料をリン酸エステル系液中に浸漬させ、前記上層形成後の金属材料を陽極にして電解することで行う請求項39に記載の電子部品用金属材料の製造方法。
- 請求項1〜38のいずれかに記載の電子部品用金属材料を接点部分に用いたコネクタ端子。
- 請求項42に記載のコネクタ端子を用いたコネクタ。
- 請求項1〜38のいずれかに記載の電子部品用金属材料を接点部分に用いたFFC端子。
- 請求項1〜38のいずれかに記載の電子部品用金属材料を接点部分に用いたFPC端子。
- 請求項44に記載のFFC端子を用いたFFC。
- 請求項45に記載のFPC端子を用いたFPC。
- 請求項1〜38のいずれかに記載の電子部品用金属材料を外部接続用電極に用いた電子部品。
- 請求項1〜38のいずれかに記載の電子部品用金属材料を、ハウジングに取り付ける装着部の一方側にメス端子接続部が、他方側に基板接続部がそれぞれ設けられ、前記基板接続部を基板に形成されたスルーホールに圧入して前記基板に取り付ける圧入型端子に用いた電子部品。
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