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JP5275834B2 - ウエハ加工用フィルム及びウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法 - Google Patents

ウエハ加工用フィルム及びウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法 Download PDF

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Description

本発明は、ウエハ加工用フィルムに関し、特に、ダイシングテープとダイボンディングフィルムの2つの機能を有するダイシング・ダイボンディングフィルムを含むウエハ加工用フィルムに関する。また、前記ウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法に関する。
近時、半導体ウエハを個々のチップに切断分離(ダイシング)する際に半導体ウエハを固定するためのダイシングテープと、切断された半導体チップをリードフレームやパッケージ基板等に接着するため、又は、スタックドパッケージにおいては、半導体チップ同士を積層、接着するためのダイボンディングフィルム(ダイアタッチフィルムともいう)との2つの機能を併せ持つダイシング・ダイボンディングフィルムが開発されている。
このようなダイシング・ダイボンディングフィルムとしては、ウエハへの貼り付けや、ダイシングの際のリングフレームへの取り付け等の作業性を考慮して、プリカット加工が施されたものがある。
プリカット加工されたダイシング・ダイボンディングフィルムの例を、図4及び図5に示す。図4、図5(A)、図5(B)は、それぞれダイシング・ダイボンディングフィルム35を備えたウエハ加工用フィルム30の概要図、平面図、断面図である。ウエハ加工用フィルム30は、離型フィルム31と、接着剤層32と、粘着フィルム33とからなる。接着剤層32は、ウエハの形状に対応する円形に加工されたものであり、円形ラベル形状を有する。粘着フィルム33は、ダイシング用のリングフレームの形状に対応する円形部分の周辺領域が除去されたものであり、図示するように、円形ラベル部33aと、その外側を囲むような周辺部33bとを有する。接着剤層32と粘着フィルム33の円形ラベル部33aとは、その中心を揃えて積層され、また、粘着フィルム33の円形ラベル部33aは、接着剤層32を覆い、且つ、その周囲で離型フィルム31に接触している。そして、接着剤層32と粘着フィルム33の円形ラベル部33aとからなる積層構造により、ダイシング・ダイボンディングフィルム35が構成される。
ウエハをダイシングする際には、積層状態の接着剤層32及び粘着フィルム33から離型フィルム31を剥離し、図6に示すように、接着剤層32上に半導体ウエハWの裏面を貼り付け、粘着フィルム33の円形ラベル部33aの外周部にダイシング用リングフレームRを粘着固定する。この状態で半導体ウエハWをダイシングし、その後、粘着フィルム33に紫外線照射等の硬化処理を施して半導体チップをピックアップする。このとき、粘着フィルム33は、硬化処理によって粘着力が低下しているので、接着剤層32から容易に剥離し、半導体チップは裏面に接着剤層32が付着した状態でピックアップされる。半導体チップの裏面に付着した接着剤層32は、その後、半導体チップをリードフレームやパッケージ基板、あるいは他の半導体チップに接着する際に、ダイボンディングフィルムとして機能する。
ところで、上記のようなウエハ加工用フィルム30は、図4及び図5に示すように、接着剤層32と粘着フィルム33の円形ラベル部33aとが積層された部分が、他の部分よりも厚い。このため、図7に示す従来の巻き芯50、すなわち、回転中心に円筒状の空洞部53が形成された巻き芯50を用いて、図8に示すように、ウエハ加工用フィルム30を製品としてロール状に巻いた際、接着剤層32と粘着フィルム33の円形ラベル部33aとの積層部分に、粘着フィルム33が除去されることにより形成された粘着フィルム33と離型フィルムとの段差が重なりあい、柔軟な接着剤層32表面に段差が転写される現象、すなわち図9に示すような転写痕(ラベル痕、シワ、又は、巻き跡ともいう)が発生する。このような転写痕の発生は、特に、接着剤層32が柔らかい樹脂で形成される場合や厚みがある場合、及びテープ30の巻き数が多い場合などに顕著である。そして、転写痕が発生すると、接着剤層と半導体ウエハとの間に空気を巻き込み、密着せず、その結果、接着不良を引き起こし、ウエハの加工時に不具合が生じるおそれがある。
上記転写痕の発生を抑制するためには、フィルムの巻き取り圧を弱くすることが考えられるが、この方法では、製品の巻きズレが生じ、例えばテープマウンターへのセットが困難となる等、フィルムの実使用時に支障を来すおそれがある。
また、特許文献1には、上記のようなラベル痕の発生を抑制するために、剥離基材上の接着剤層及び粘着フィルムの外方に、接着剤層及び粘着フィルムの合計の膜厚と同等又はそれ以上の膜厚を有する支持層を設けた接着シートが開示されている。特許文献1の接着シートは、支持層を備えることで、接着シートにかかっていた巻き取りの圧力を分散するか或いは支持層に集め、転写痕の発生を抑制している。
特開2007−2173号公報
しかしながら、上記特許文献1の接着シートでは、剥離基板上の、半導体装置を製造する場合等に必要とされる接着剤層及び粘着フィルム以外の部分に、支持層が形成されることから、支持層の幅に制限があり、接着剤層及び粘着フィルムの外径に対して支持層の幅が狭く、ラベル痕の抑制効果が十分ではないという問題が生じていた。また、支持層は一般的に粘着性を有さず、剥離基材(PETフィルム)と十分に貼り付いていないことから、支持層の最も狭い部分において剥離基材から浮き、ウエハにダイシング・ダイボンディングフィルムを貼り合わせる際に、上述した浮いた部分が装置に引っかかり、ウエハが損傷してしまうという問題が生じていた。
なお、支持層の幅を広くすることも考えられるが、ウエハ加工用フィルム全体の幅も広くなるため、既存設備の使用が困難となる。また、支持層は、最終的に廃棄される部分であることから、支持層の幅を広げることは材料コストの上昇に繋がる。
そこで、本発明の目的は、接着剤層及び粘着フィルムを有するダイシング・ダイボンディングフィルムを含むウエハ加工用フィルムをロール状に巻き取った場合に、接着剤層への転写痕の発生を十分に抑制することができるウエハ加工用フィルムを提供することにある。また、このようなウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法を提供することにある。
以上のような目的を達成するため、本発明のウエハ加工用フィルムは、
基材フィルム、及び、前記基材フィルム上に設けられた粘着剤層からなる粘着フィルムと、
前記粘着剤層上に設けられた接着剤層とを有し、
半導体ウエハを前記接着剤層に貼合した状態でダイシングしてチップに個片化した後、前記接着剤層を前記粘着剤層から剥離して前記接着剤層が付着した状態の前記チップをピックアップするために用いるウエハ加工用フィルムであって、
前記粘着剤層は、少なくともリングフレームに対応する部分に、放射線重合性化合物と一の光開始剤とを含み、前記一の光開始剤を含む箇所以外の部分に、放射線重合性化合物と他の光開始剤とを含み、
前記一の光開始剤が反応する光の波長は、前記他の光開始剤が反応する光の波長と異なる
ことを特徴とすることを特徴とする。
上述した発明のウエハ加工用フィルムによれば、粘着剤層は、少なくともリングフレームに対応する部分とそれ以外の部分とで異なる波長に反応する光開始剤を含むことから、一の光開始剤が反応する波長の光を粘着剤層に照射することにより、少なくともリングフレームに対応する部分を硬化させて粘着力を低下させ、硬化させた部分に対応する接着剤層を剥離することができる。そして、他の光開始剤が反応する波長の光を粘着剤層に照射することにより、ウエハおよび接着剤層を粘着剤層から剥離してピックアップすることができる。
従って、従来のウエハ加工用フィルムでは、接着剤層及びその接着剤層を覆う粘着剤層をリングフレームに対応する形状にプリカットすることが不可欠であったが、少なくともリングフレームに対応する部分とそれ以外の部分とで段階的に接着剤層を剥離できるため、プリカットする必要がなくなる。この結果、ウエハ加工用フィルムを製品としてロール状に巻いた際、接着剤層に転写痕が発生することを防止することができる。
また、本発明に係るウエハ加工用フィルムとして、基材フィルム、及び、前記基材フィルム上に設けられた粘着剤層からなる粘着フィルムと、前記粘着剤層上に設けられた接着剤層とを有し、半導体ウエハを前記接着剤層に貼合した状態でダイシングしてチップに個片化した後、前記接着剤層を前記粘着剤層から剥離して前記接着剤層が付着した状態の前記チップをピックアップするために用いるウエハ加工用フィルムであって、前記粘着剤層は、少なくともリングフレームに対応する部分に、放射線重合性化合物および熱重合性化合物の一方を含み、前記放射線重合性化合物および熱重合性化合物の一方を含む箇所以外の部分に、前記放射線重合性化合物および熱重合性化合物の他方を含むことも好ましい。
上述した発明によれば、粘着剤層の少なくともリングフレームに対応する部分が放射線重合性化合物を含む場合、放射線を粘着剤層に照射することにより、前記少なくともリングフレームに対応する部分を硬化させて粘着力を低下させ、硬化させた部分に対応する接着剤層を剥離することができる。そして、前記少なくともリングフレームに対応する部分以外の部分は熱重合性化合物を含むことから、熱重合させて硬化させることにより、ウエハおよび接着剤層を粘着剤層から剥離してピックアップすることができる。
一方、粘着剤層の少なくともリングフレームに対応する部分が熱重合性化合物を含む場合、熱重合させて硬化させて粘着力を低下させ、硬化させた部分に対応する接着剤層を剥離することができる。そして、前記少なくともリングフレームに対応する部分以外の部分は放射線重合性化合物を含むことから、放射線を粘着剤層に照射し、前記少なくともリングフレームに対応する部分以外の部分を硬化させ、ウエハおよび接着剤層を粘着剤層から剥離してピックアップすることができる。
また、本発明に係るウエハ加工用フィルムとして、接着剤層は、半導体ウエハに対応した形状にプリカットされておらず、粘着剤層は、リングフレームに対応した形状にプリカットされていないことが好ましい。
上述した発明によれば、接着剤層及び粘着剤層はプリカットされていないことから、ウエハ加工用フィルムを製品としてロール状に巻いた際、接着剤層と粘着フィルムとの積層部分に生じていた段差も存在しないため、接着剤層に転写痕が発生することを防止することができる。
また、本発明に係るウエハ加工用フィルムとして、接着剤層は、少なくとも半導体ウエハに対応する位置よりも外側であってリングフレームに対応する位置よりも内側に切り込みが設けられていることが好ましい。
上述した発明のウエハ加工用フィルムによれば、少なくともリングフレームに対応する部分の粘着剤層を硬化させることにより、粘着力を低下させて、切り込みを基点として粘着剤層の硬化させた部分から接着剤層を剥離させることができる
また、上述したウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法として、粘着剤層のウエハに対応する部分以外であって、少なくともリングフレームに対応する部分を硬化させ、硬化させた粘着剤層の部分から接着剤層を剥離する工程と、接着剤層にウエハを貼合する工程と、粘着剤層に前記リングフレームを固定する工程と、ウエハをダイシングし、個片化されたチップ及び接着剤層を形成する工程と、粘着剤層のウエハに対応する部分を硬化させ、個片化されたチップ及び接着剤層をピックアップする工程とを含むことが好ましい。
上述した発明の半導体装置を製造する方法によれば、粘着剤層のウエハに対応する部分以外であって、少なくともリングフレームに対応する部分と、粘着剤層のウエハに対応する部分とを段階的に硬化させて、粘着剤層の粘着力を低下させ、接着剤層と粘着剤層との間で剥離可能な位置を変えることができる。従って、所望の半導体装置を、既存設備の大規模な変更を伴わず、設計変更することができる。
なお、上述した発明の半導体装置を製造する方法では、半導体装置を製造する前のウエハ加工用フィルムに関して、接着剤層と粘着剤層とはプリカットする必要がないことから、製品としてロール状に巻いた際、接着剤層と粘着フィルムとの積層部分に生じていた段差も存在しないため、接着剤層に転写痕が発生することを防止することができる。
本発明のウエハ加工用フィルムによれば、粘着剤層の硬化させる部分を段階的に変化させ、粘着剤層の粘着力を低下させ、接着剤層と粘着剤層との間で剥離可能な位置を変えることができることから、接着剤層及びその接着剤層を覆う粘着剤層を所定の形状にプリカットする必要がなくなる。従って、ウエハ加工用フィルムをロール状に巻き取った場合に、接着剤層での転写痕の発生を十分に抑制することができ、接着剤層と半導体ウエハとの間に空気を巻き込み、半導体チップをリードフレームやパッケージ基板、あるいは他の半導体チップに接着する際、接着不良や、ウエハの加工時の不具合を防止できる。さらに、本発明のウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法によれば、所望の半導体装置を、既存設備の大規模な変更を伴わず、設計変更することができる。
本実施形態に係るウエハ加工用フィルムの断面図である。 本実施形態に係るウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法を説明する図である。 本実施形態に係るウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法を説明する図である。 従来のウエハ加工用フィルムの概要図である。 (A)は従来のウエハ加工用フィルムの平面図であり、(B)は断面図である。 ダイシング・ダイボンディングフィルムとダイシング用リングフレームとが貼り合わされた状態を示す断面図である。 (A)は従来の巻き芯の断面図であり、(B)は側面図である。 従来の巻き芯を用いてウエハ加工用フィルムを巻き付けた状態を説明する図である。 従来のウエハ加工用フィルムの不具合を説明するための模式図である。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本実施形態に係るウエハ加工用フィルムの断面図である。図2及び図3は本実施形態に係るウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法を説明する図である。
<第1実施形態>
以下、第1実施形態に係る加工用フィルムの各構成要素について詳細に説明する。第1実施形態に係るウエハ加工用フィルムは、図1に示すように、基材フィルム11及び基材フィルム11上に設けられた粘着剤層12からなる粘着フィルム14と、粘着剤層14上に設けられた接着剤層13とを有するダイシング・ダイボンディングフィルム15である。また、接着剤層13は、半導体ウエハに対応した形状にプリカットされておらず、粘着剤層12は、リングフレームに対応した形状にプリカットされていない。本実施形態においては、粘着剤層12及び接着剤層13は、基材フィルム11上に、基材フィルム11と同様に長尺状に積層されており、ウエハ加工用フィルム10は、厚さが異なる部分を有していない。また、粘着剤層には、放射線重合性化合物と、反応する光の波長が異なる2種類の光開始剤が含まれている。
ダイシング・ダイボンディングフィルム15は、製品として流通する場合、図示しない保護フィルムである離型フィルムが接着剤層13側全面に貼り付けられ、ウエハ加工用フィルムとして市場に流通する。以下、ウエハ加工用フィルムの構成要素である離型フィルムと、接着剤層と、基材フィルム及び粘着剤層からなる粘着フィルムとについて説明する。
(離型フィルム)
ウエハ加工用フィルムに用いられる離型フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)系、ポリエチレン系、その他、離型処理がされたフィルム等周知のものを使用することができる。離型フィルムの厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定してよいが、25〜50μmが好ましい。
(接着剤層)
接着剤層は、半導体ウエハ等が貼り合わされてダイシングされた後、チップをピックアップする際に、粘着フィルムから剥離してチップに付着し、チップを基板やリードフレームに固定する際の接着剤として使用されるものである。従って、接着剤層は、チップをピックアップする際に、個片化された半導体に付着したままの状態で、粘着フィルムから剥離することができる剥離性を有し、さらに、ダイボンディングする際において、チップを基板やリードフレームに接着固定するために、十分な接着信頼性を有するものである。
接着剤層は、接着剤を予めフィルム化したものであり、例えば、接着剤に使用される公知のポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルイミド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、メラミン樹脂等やその混合物を使用することができる。また、チップやリードフレームに対する接着力を強化するために、シランカップリング剤もしくはチタンカップリング剤を添加剤として前記材料やその混合物に加えることが望ましい。
接着剤層の厚さは特に制限されるものではないが、通常5〜100μm程度が好ましい。また、本実施形態に係るウエハ加工用フィルムの接着剤層13は、粘着フィルム14の粘着剤層12全面に積層されており、半導体ウエハの形状等に対応させたプリカットが行われておらず、少なくとも半導体ウエハに対応する位置よりも外側であってリングフレームに対応する位置よりも内側に切り込み13aが設けられている。切り込み13aは、リングフレームが貼着された際にリングフレームの内周および外周が位置する部分に設けてもよいが、本実施の形態においては、接着剤層のウエハ外周に対応する位置に切り込み13aが設けられている。
従って、接着剤層の切り込み13aより外側の部分の接着剤層部分の下に形成されている粘着剤層部分を硬化させることにより、粘着力を低下させて、粘着剤層にリングフレームを固定する前に、切り込み13aを基点として粘着剤層の硬化させた部分から接着剤層を剥離させることができる。なお、切り込みをリングフレームの内周および外周に対応する位置に設け、リングフレームに対応する位置の粘着剤層部分を硬化させ、接着剤層のリングフレームに対応する部分を粘着剤層から剥離させてもよい。
この結果、ウエハが貼り合わされる部分には接着剤層があり、ダイシング用のリングフレームが貼り合わされる部分には接着剤層がなく、粘着剤層が硬化した粘着フィルムのみが存在するウエハ加工用フィルムを形成することができる。
(粘着フィルム)
本実施形態に係る粘着フィルムは、基材フィルムに粘着剤層を設けたものである。そして、粘着フィルムは、ウエハをダイシングする際にはウエハが剥離しないように十分な粘着力を有し、ダイシング後にチップをピックアップする際には容易に接着剤層から剥離できるよう低い粘着力を有するものである。また、本実施形態に係るウエハ加工用フィルムは、接着剤層のリングフレームに対応する位置がプリカットされていないため、リングフレーム装着前に、接着剤層のリングフレームに対応する位置を含む部分の下に位置する粘着剤層の粘着力を低くする必要がある。そのため、粘着フィルムの粘着剤層は、ウエハに対応する部分以外の部分に、放射線重合性化合物と一の光開始剤とが含まれており、一の光開始剤を含む箇所以外の部分すなわちウエハに対応する部分に、放射線重合性化合物と他の光開始剤とを含まれている。なお、ウエハに対応する部分以外の部分は、リングフレームに対応する位置を含む部分であるが、リングフレームに対応する部分にのみ一の光開始剤が含まれるようにし、それ以外の部分には他の光開始剤が含まれるようにしてもよい。
粘着フィルムの基材フィルムとしては、従来公知のものであれば特に制限することなく使用することができるが、本実施形態に係る粘着フィルムの粘着剤層は放射線硬化性の放射線重合性化合物を含むため、放射線透過性を有するものを使用することが好ましい。
例えば、その材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体、ポリアミド−ポリオール共重合体等の熱可塑性エラストマー、およびこれらの混合物を列挙することができる。また、基材フィルムはこれらの群から選ばれる2種以上の材料が混合されたものでもよく、これらが単層又は複層化されたものでもよい。基材フィルムの厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定してよいが、50〜200μmが好ましい。
粘着フィルムの粘着剤層に使用される樹脂としては、特に限定されるものではなく、粘着剤に使用される公知の塩素化ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等を使用することができる。
粘着剤層の樹脂には、アクリル系粘着剤、放射線重合性化合物、光重合開始剤、硬化剤等を適宜配合して粘着剤を調製することが好ましく、本実施形態に係る粘着剤層の樹脂には放射線重合性化合物を含む。従って、放射線重合性化合物を粘着剤層に配合して放射線硬化により接着剤層から剥離しやすくすることができる。粘着剤層の厚さは特に限定されるものではなく適宜に設定してよいが、5〜30μmが好ましい。
放射線重合性化合物として、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートや、オリゴエステルアクリレート等が適用可能である。
また、上記のようなアクリレート系化合物のほかに、ウレタンアクリレート系オリゴマーを用いることもできる。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリエーテル型などのポリオール化合物と、多価イソシアナート化合物(例えば、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシリレンジイソシアナート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアナートなど)を反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレートなど)を反応させて得られる。なお、粘着剤層には、上記の樹脂から選ばれる2種以上が混合されたものでもよい。
光開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α´−ジメチルアセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのα−ケトール系化合物;メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフエノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1などのアセトフェノン系化合物;べンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アニソインメチルエーテルなどのベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタールなどのケタール系化合物;2−ナフタレンスルホニルクロリドなどの芳香族スルホニルクロリド系化合物;1−フェノン−1,1―プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシムなどの光活性オキシム系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物;チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソンなどのチオキサンソン系化合物;カンファーキノン;ハロゲン化ケトン;アシルホスフィノキシド;アシルホスフォナート等が挙げられる。これら光重合開始剤の配合量はアクリル系共重合体100質量部に対して0.01〜5質量部が好ましい。
ここで、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2メチルプロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等のアセトフェノン系光開始剤は紫外線領域の有効励起波長220〜260nmを、
3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系光開始剤は紫外線領域の有効励起波長210〜260nmを、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン,2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン等のチオキサントン系光開始剤は紫外線領域の有効励起波長259〜260nmを、ベンゾインエーテル系光開始剤のベンゾインイソプロピルエーテルは紫外線領域の有効励起波長360nmを有する。従って、これらの光開始剤を適宜組合せることにより、反応する波長が異なる2種類の光開始剤を粘着剤層のウエハに対応する部分とそれ以外の部分とにそれぞれ含ませることができる。なお、ウエハに対応する部分とそれ以外の部分とで、反応する波長が異なっていれば、それぞれに複数種類の光開始剤を含ませてもよい。
例えば、185〜254nmの紫外線を発生させる低圧水銀ランプや、365nmの紫外線を発生させる高圧水銀ランプ等を用いて、2種類の波長の異なる紫外線を発生させ、反応する波長が異なる2種類の光開始剤を含む粘着剤層に照射することにより、光開始剤が反応する波長の紫外線ごとに、粘着剤層のウエハに対応する部分とそれ以外の部分とを2段階にわけて硬化させることができる。
このような、粘着フィルムは、例えば、基材フィルムのウエハに対応する位置にマスキングを施して、一の光開始剤を含む粘着剤層組成物を塗工して乾燥させ、その後この部分にマスキングをして他の光開始剤を含む粘着剤層組成物を塗工することにより、製造することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係るウエハ加工用フィルムは、第1実施形態に係るウエハ加工用フィルムと同様、基材フィルム及び基材フィルム上に設けられた粘着剤層からなる粘着フィルムと、粘着剤層上に設けられた接着剤層とを有するものであり、接着剤層は半導体ウエハに対応した形状にプリカットされておらず、粘着剤層もリングフレームに対応した形状にプリカットされていない。また、接着剤層には、少なくとも半導体ウエハに対応する位置よりも外側であってリングフレームに対応する位置よりも内側に切り込みが設けられている(図1参照)。なお、粘着剤層及び接着剤層は、基材フィルム上に、基材フィルムと同様に長尺状に積層されており、ウエハ加工用フィルムは、厚さが異なる部分を有していない。
第1実施形態に係るウエハ加工用フィルムの粘着フィルムの粘着剤層は、放射線重合性化合物と、反応する光の波長が異なる2種類の光開始剤を含むものであるが、第2実施形態に係るウエハ加工用フィルムの粘着フィルムの粘着剤層は、2種類の光開始剤に代えて、1種類の光開始剤及び熱重合性化合物を含むもの、すなわち、放射線重合性化合物及び光開始剤と、熱重合性化合物とを含むものである。従って、粘着剤層は、ウエハに対応する部分以外の部分とウエハに対応する部分は、それぞれ放射線重合性化合物および熱重合性化合物で異なるものを含むことから、粘着剤層のウエハに対応する部分とそれ以外の部分とを2段階にわけて硬化させることができる。なお、ウエハに対応する部分以外の部分は、リングフレームに対応する位置を含む部分であるが、リングフレームに対応する部分とそれ以外の部分とで、それぞれ放射線重合性化合物および熱重合性化合物で異なるものを含むようにしてもよい。すなわち、ウエハに対応する部分以外の部分に放射線重合性化合物を含めた場合は、ウエハに対応する部分には熱重合性化合物を含め、ウエハに対応する部分以外の部分に熱重合性化合物を含めた場合は、ウエハに対応する部分には放射線重合性化合物を含めるとよい。
従って、粘着剤層の硬化した部分を段階的にわけて形成することができることから、接着剤層及びその接着剤層を覆う粘着剤層を所定の形状にプリカットする必要がなくなるため、ウエハ加工用フィルムを製品としてロール状に巻いた際、接着剤層に転写痕が発生することを防止することができる。
熱重合性化合物としては、熱により重合するもの、例えば、グリシジル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、水酸基、カルボキシル基、イソシアヌレート基、アミノ基、アミド基等の官能基を持つ化合物が挙げられ、これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせても、使用することができる。なお、ウエハ加工用フィルムの耐熱性を考慮した上で、熱によって硬化して、粘着剤層の硬化した部分の粘着力を低下させ、接着剤層と粘着剤層との間で剥離可能なものを使用する。
<半導体装置を製造する方法>
第1実施形態に係るウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法を、図2及び図3を用いて説明する。図2及び図3は第1実施形態に係るウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法を説明する図であって、図2(A)は離型フィルム16が接着剤層13上に貼り付けられている状態を、図2(B)は粘着剤層12の一部を硬化させ、硬化させた粘着剤層部分12a上の接着剤層を剥離させた状態を、図2(C)はウエハWがウエハ加工用フィルムに貼り付けられた状態を、図2(D)はウエハをダイシングした状態を、図2(E)はウエハに対応する位置の粘着剤層部分12bを硬化させた状態を、さらに、図3(A)はダイシングされたウエハが貼り合わされたウエハ加工用フィルムをエキスパンド装置に搭載した状態を、図3(B)はエキスパンド後のウエハ及びウエハ加工用フィルムを示す断面図である。
(準備工程)
図2(A)に示すように、まず、基材フィルム11及び基材フィルム11上に設けられた粘着剤層12からなる粘着フィルム14と、図示しないウエハの外周に対応した位置に切り込み13aが設けられている接着剤層13とを有するダイシング・ダイボンディングフィルム15に対して、接着剤層13側から離型フィルム16が貼り付けられているウエハ加工用フィルムを準備する。ウエハ加工用フィルムは、接着剤層等がプリカットされていないことから、離型フィルムが貼り合わされた製品としてロール状に巻いた際、接着剤層13と粘着フィルム14との積層部分に生じていた段差も存在しないため、接着剤層13に転写痕が発生することを防止することができる。
(第1段階紫外線照射工程)
次に、一の光開始剤、すなわち、粘着剤層12のウエハに対応する部分以外に含まれる光開始剤が反応する波長(「波長A」と称する)の紫外線を、粘着剤層12に照射して硬化させる。硬化した部分12aの粘着力が低下するため、図2(B)に示すように、ウエハ加工用フィルムから離型フィルム16を剥がすとともに、接着剤層13の切り込み13aを基点として、硬化した粘着剤層部分12a上の接着剤層のみを剥離することができる。
(貼合工程)
次に、図2(C)に示すように、硬化した粘着剤層部分12aの所定位置にリングフレーム20を貼り合わせ、ダイシング・ダイボンディングフィルム15の接着剤層13側から、接着剤層13に対して半導体ウエハWの裏面を貼り合わせる。なお、以後の工程において、リングフレーム20及び半導体ウエハWを長尺状のダイシング・ダイボンディングフィルム15に貼り合わせた状態で各工程を搬送させるのではなく、リングフレーム20及び半導体ウエハWを1組ずつ個別に搬送させる場合には、リングフレーム20を貼り合わせる前あるいは貼り合わせた後に、リングフレーム20の外周に沿って、ダイシング・ダイボンディングフィルム15を切断するとよい。
(ダイシング工程)
リングフレーム20を介してウエハ加工用フィルムを図示しないダイシング装置に固定し、ブレードを用いて、半導体ウエハWを機械的に切断し、複数の半導体チップCに分割するとともに、接着剤層13も分割する(図2(D))。
(第2段階紫外線照射工程)
そして、図2(E)に示すように、複数の半導体チップCに分割されたウエハの位置に対応する粘着剤層部分12bに含まれる波長A以外の波長(「波長B」と称する)に反応する光開始剤を反応させるため、波長Aとは異なる波長Bの紫外線を、粘着剤層12に照射して硬化させる。硬化した部分12bは粘着力が低下するため、硬化した粘着剤層部分12b上の接着剤層13を剥離させることが可能となる。
(載置工程)
半導体チップCに分割されたウエハの位置に対応する粘着剤層部分12bに照射して硬化させた後、図3(A)に示すように、分割された複数の半導体チップCを保持するウエハ加工用フィルムをエキスパンド装置のステージ21上に載置する。図中、符号22は、エキスパンド装置の中空円柱形状の突き上げ部材である。
(エキスパンド工程)
そして、図3(B)に示すように、ダイシングされたチップC及び接着剤層13を保持した基材フィルム11及び粘着剤層12からなる粘着フィルムをリングフレームの周方向に引き伸ばすエキスパンド工程を実施する。具体的には、ダイシングされた複数のチップC及び接着フィルム13を保持した状態の粘着フィルムに対して、中空円柱形状の突き上げ部材22を、粘着フィルムの下面側から上昇させ、上記粘着フィルムをリングフレームの周方向に引き伸ばす。エキスパンド工程により、チップ同士の間隔を広げ、CCDカメラ等によるチップの認識性を高めるとともに、ピックアップの際に隣接するチップ同士が接触することによって生じるチップ同士の再接着を防止することができる。
(ピックアップ工程)
エキスパンド工程を実施した後、粘着フィルムをエキスパンドした状態のままで、チップCをピックアップするピックアップ工程を実施する。具体的には、粘着フィルムの下側からチップをピンによって突き上げるとともに、粘着フィルムの上面側から吸着冶具でチップを吸着することで、個片化されたチップCを接着フィルム13とともにピックアップする。
(ダイボンディング工程)
そして、ピックアップ工程を実施した後、ダイボンディング工程を実施する。具体的には、ピックアップ工程でチップCとともにピックアップされた接着剤層により、半導体チップをリードフレームやパッケージ基板等に接着して、半導体装置を製造する。
なお、第1実施形態に係るウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法では、粘着剤層12のウエハに対応する部分とそれ以外の部分とに、反応する光の波長が異なる光開始剤をそれぞれに含むウエハ加工用フィルムを用いていることから、波長の異なる紫外線(波長Aと波長Bの紫外線)を2段階にわけて照射し、1段階目でウエハに対応する部分以外の部分12a(リングフレームに対応する部分を含む部分)を硬化させて、リングフレームを装着するために、粘着剤層12a上の接着剤層を剥離した。しかしながら、第2実施形態に係るウエハ加工用フィルムを用いた場合、粘着剤層12のウエハに対応する部分とそれ以外の部分とで光開始剤及び熱重合性化合物のどちらか一方をそれぞれに含むことから、粘着剤層12aと12bの硬化を、熱硬化と紫外線硬化との2段階にわけて行い、1段階目でウエハに対応する部分以外の部分(リングフレームに対応する部分を含む部分)を硬化させて、リングフレームを装着するために、硬化させた粘着剤層上の接着剤層を剥離するとよい。
以上より、本実施形態に係るウエハ加工用フィルムによれば、プリカットを設ける必要がないため、ウエハ加工用フィルムをロール状に巻き取った場合に、接着剤層での転写痕の発生を十分に抑制することができ、接着剤層と半導体ウエハとの間に空気を巻き込み、半導体チップをリードフレームやパッケージ基板、あるいは他の半導体チップに接着する際、接着不良や、ウエハの加工時の不具合を防止できた。さらに、本発明のウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法によれば、所望の半導体装置を、既存設備の大規模な変更を伴わず、設計変更することができた。
10,30:ウエハ加工用フィルム
11:基材フィルム
12:粘着剤層
13:接着剤層
13a:接着剤層の切り込み
14:粘着フィルム
15:ダイシング・ダイボンディングフィルム
16:離型フィルム

Claims (5)

  1. 基材フィルム、及び、前記基材フィルム上に設けられた粘着剤層からなる粘着フィルムと、
    前記粘着剤層上に設けられた接着剤層とを有し、
    半導体ウエハを前記接着剤層に貼合した状態でダイシングしてチップに個片化した後、前記接着剤層を前記粘着剤層から剥離して前記接着剤層が付着した状態の前記チップをピックアップするために用いるウエハ加工用フィルムであって、
    前記粘着剤層は、少なくともリングフレームに対応する部分に、放射線重合性化合物と一の光開始剤とを含み、前記一の光開始剤を含む箇所以外の部分に、放射線重合性化合物と他の光開始剤とを含み、
    前記一の光開始剤が反応する光の波長は、前記他の光開始剤が反応する光の波長と異なる
    ことを特徴とするウエハ加工用フィルム。
  2. 基材フィルム、及び、前記基材フィルム上に設けられた粘着剤層からなる粘着フィルムと、
    前記粘着剤層上に設けられた接着剤層とを有し、
    半導体ウエハを前記接着剤層に貼合した状態でダイシングしてチップに個片化した後、前記接着剤層を前記粘着剤層から剥離して前記接着剤層が付着した状態の前記チップをピックアップするために用いるウエハ加工用フィルムであって、
    前記粘着剤層は、少なくともリングフレームに対応する部分に、放射線重合性化合物および熱重合性化合物の一方を含み、前記放射線重合性化合物および熱重合性化合物の一方を含む箇所以外の部分に、前記放射線重合性化合物および熱重合性化合物の他方を含む
    ことを特徴とするウエハ加工用フィルム。
  3. 前記接着剤層は、前記半導体ウエハに対応した形状にプリカットされておらず、前記粘着剤層は、リングフレームに対応した形状にプリカットされていないことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のウエハ加工用フィルム。
  4. 前記接着剤層は、少なくとも前記半導体ウエハに対応する位置よりも外側であってリングフレームに対応する位置よりも内側に切り込みが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のウエハ加工用フィルム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のウエハ加工用フィルムを用いて半導体装置を製造する方法であって、
    前記粘着剤層の前記半導体ウエハに対応する部分以外であって、少なくとも前記リングフレームに対応する部分を硬化させ、硬化させた粘着剤層の部分から前記接着剤層を剥離する工程と、
    前記接着剤層に前記半導体ウエハを貼合する工程と、
    前記粘着剤層に前記リングフレームを固定する工程と、
    前記半導体ウエハをダイシングし、個片化されたチップ及び接着剤層を形成する工程と、
    前記粘着剤層の前記半導体ウエハに対応する部分を硬化させ、前記個片化されたチップ及び接着剤層をピックアップする工程とを含む
    ことを特徴とする方法。
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