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JP5218892B2 - 消耗材の評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウェハ等の基板表面を平坦化する研磨装置に用いる消耗材の評価方法に関する。
基板表面を研磨する研磨装置としてCMP装置が例示される。CMP装置は、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)により基板表面を超精密に研磨加工する技術として、シリコン基板やガラス基板、半導体ウェハなどの基板の研磨加工に広く利用されている。このような研磨装置では、チャックに保持された基板と研磨ヘッドに装着された研磨パッドとを相対回転させて押接し、基盤と研磨パッドとの当接部に研磨内容に応じたスラリー(Slurry)を供給して化学的・機械的な研磨作用を生じさせ、基板表面を平坦に研磨加工する(例えば、特許文献1を参照)。
このようなCMP装置には、研磨パッド、研磨ヘッドのリテーナリングやウェハを保持するためのバッキングフィルム、スラリー等、多数の消耗材が用いられている。これら部材の消耗は、基板の平坦性や均一性といった研磨品質に大きな影響を与えるため、定期的あるいは不定期的に交換されていた。
特開2006−319249号公報
従来のCMP装置では、上記のように消耗材が交換された後に、研磨レシピ(基板の回転速度や研磨パッドの回転速度、基板に対する研磨パッドの相対揺動速度などの加工条件の組み合わせ)の条件出しの作業を行ってから、基板の研磨加工を再開していた。しかしながら、研磨加工の再開後、基板の被研磨面において所望の平坦性・均一性が得られない場合に、交換した消耗材に由来するものなのか、研磨レシピに由来するものなのか、原因を特定するのは難しく、試行錯誤を繰り返していた。
また、研磨レシピに原因があると特定できたとしても、レシピのどの条件をどの程度変更すればよいのかを判断するのは難しかった。このため、所望の研磨品質が得られない場合は、研磨レシピの各条件値を変えながらモニター・ウェハを用いたテスト加工を繰り返し行って、研磨レシピの再設定を行う必要があり、時間的・コスト的に生産性を阻害する要因となっていた。このため、できる限り実績のある研磨レシピは変更することなく、研磨加工を行いたいという要望が強かった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、交換後の消耗材の評価を既設の研磨レシピを利用して正確に行うことにより、生産性の向上を図ることができる、消耗材の評価方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明は、基板を保持する保持機構と、前記基板を研磨可能な研磨パッドと、前記保持機構に保持された前記基板と対向するように前記研磨パッドを保持する研磨ヘッドとを備え、前記研磨ヘッドに保持された前記研磨パッドの研磨面を前記保持機構に保持された前記基板の被研磨面に当接させた状態で相対移動させることにより、前記基板の研磨加工を行う研磨装置における消耗材の評価方法であって、研磨加工の加工条件が入力されたときに、入力された前記加工条件に基づいて研磨加工後の前記被研磨面における研磨量の円周方向の理論ばらつきが所定の基準値以下となるように前記加工条件の補正を行い、前記研磨装置を構成する消耗材のうちの一つを評価用の消耗材に交換し、補正された前記加工条件に基づいて前記基板の研磨加工を行い、前記基板の前記被研磨面における研磨量の円周方向の実ばらつきを算出し、算出された前記実ばらつきに基づいて、交換された前記消耗材の評価を行う。
本発明によれば、研磨装置を構成する消耗品の交換後に不具合が発生した場合、原因の特定を容易にすることができるとともに、従来では必須であった消耗品の交換後の新たな研磨レシピの条件出しという煩雑な作業を行う必要がないため、時間及びコストを低減させることができる。
従って、本発明によれば、交換後の消耗材の評価を既設の研磨レシピを利用して正確に行うことにより、生産性の向上を図ることができる、消耗材の評価方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明に係る研磨装置の代表例であるCMP装置(化学的機械的研磨装置)を図1に示しており、まずこの図を参照して研磨装置PMの全体構成から概要説明する。研磨装置PMは、大別的には、シリコン基板やガラス基板、半導体ウェハなどの基板(以下、ウェハWと称する)の搬入・搬出を行うカセットインデックス部1、研磨加工を行う研磨加工部2、研磨加工が終了したウェハWの洗浄を行う基板洗浄部3、及び研磨装置PM内でウェハWの搬送を行う搬送装置4(第1搬送ロボット41、第2搬送ロボット42)などからなり、各部はそれぞれ自動開閉式のシャッタで仕切られてクリーンチャンバが構成される。研磨装置PMの作動は、後述の制御装置400(図2を参照)により制御される。
カセットインデックス部1には、それぞれ複数枚のウェハWを保持したカセット(キャリアとも称される)C1〜C4を載置するウェハ載置テーブル12が設けられ、ウェハ載置テーブル12の前方に第1搬送ロボット41が配設されている。第1搬送ロボット41は多関節アーム型のロボットであり、床面に設けられたリニアガイドに沿って移動自在な基台の上部に水平旋回及び昇降作動自在な旋回台が設けられ、この旋回台に取り付けられた多関節アームを伸縮させて、アーム先端部のウェハチャックでウェハWの外周縁部を把持可能になっている。第1搬送ロボット41によりセンドカセットC1,C2から取り出された研磨加工前の未加工ウェハWは、基板洗浄部3内に設けられた未加工ウェハWを搬送するための通路内で研磨加工部2の第2搬送ロボット42に受け渡される。
研磨加工部2は、90度毎に回動送りされる円形のインデックステーブル20を中心として4つのエリアに区分されており、未加工ウェハWの搬入及び加工済ウェハWの搬出を行う搬送ステージS0と、ウェハ表面の研磨加工を行う第1研磨ステージS1、第2研磨ステージS2、第3研磨ステージS3とから構成される。インデックステーブル20は、これら4つのステージに対応して4分割されている。
搬送ステージS0には、第2搬送ロボット42が設けられている。第2搬送ロボット42により研磨加工部2に搬入されたウェハWは、第2搬送ロボット42により搬送され、搬送ステージS0に位置決めされたウェハチャック200に載置されて吸着保持される。
第1研磨ステージS1、第2研磨ステージS2、第3研磨ステージS3には、それぞれウェハチャック200に吸着保持されたウェハWの表面を研磨する研磨機構22(パッド回転機構)と、研磨パッド220の研磨面220sをドレッシングするドレッシング機構23(工具回転機構)とが設けられている。
研磨機構22は、図2に概要構成を示すように、研磨パッド220と、研磨パッドの研磨面220sを下向きの水平姿勢で保持し回転させる研磨ヘッド222、研磨ヘッドを水平揺動及び昇降作動させる研磨アーム223、及びウェハ表面を上向きの水平姿勢で回転させる上記ウェハチャック200などからなり、各ステージで行われるプロセス内容に応じた加工条件でウェハ表面が研磨加工される。なお、研磨パッド220の直径は、研磨対象であるウェハWの直径よりも小さく設定されている。
研磨機構22によるウェハ表面の研磨加工は、研磨アーム223を水平揺動させて研磨ヘッド222をウェハチャックの上方に位置させた状態で、研磨ヘッド222を回転させながら下降させ、ウェハチャック200に吸着保持されて回転されるウェハWの表面(被研磨面Ws)に研磨パッド220の研磨面220sを所定圧力で押圧させ、研磨ヘッドの中心部からスラリーを供給しながら研磨アーム223を揺動させることで行われ、ウェハWの表面全体が平坦に研磨加工される。
なお、各研磨機構22で用いられる研磨パッド220は、層間絶縁膜CMP、メタルCMP等の加工プロセス、回路パターンの微細度、第1次研磨(粗研磨)〜第3次研磨(仕上げ研磨)等の加工段階などに応じて、適宜なパッドが選択して装着される。また研磨ヘッド222には、中心を貫通して円環状の研磨パッド220の中心部にスラリーを供給するスラリー供給構造が設けられており、研磨加工時には、スラリー供給装置から加工目的に応じたスラリーが供給されるようになっている。また研磨アーム223の先端部には、研磨加工中のウェハの研磨状態を光学的に検出する終点検出器が取り付けられており、研磨加工中の膜厚減少などがリアルタイムで検出され研磨加工の終点をフィードバック制御可能になっている。
ドレッシング機構23は、ドレッシング工具230と、ドレッシング工具230を上向きの水平姿勢で回転させる回転構造とを備えて構成され、研磨アーム223を揺動させて研磨ヘッド222をドレッシング工具230上に移動させ、研磨パッド220を回転させながら下降させて研磨面220sを相対回転するドレッシング面230sに当接させ、詳細図示省略するノズルからドレッシング加工部に純水を供給して研削屑等を洗い流し、研磨面220sをドレッシングするように構成される。
インデックステーブル20は、図1に示すように、第1〜第3研磨ステージS1、S2、S3における研磨加工が終了すると90度回動送りされ、ウェハチャック200に吸着保持されたウェハWが、搬送ステージS0から順次第1研磨ステージS1→第2研磨ステージS2→第3研磨ステージS3に送られて各研磨ステージでCMP加工され、第3研磨ステージS3での研磨加工が終了したウェハWが搬送ステージS0に送り出される。搬送ステージS0に送り出されて、吸着保持が解除された加工済ウェハWは、第2搬送ロボット42によって研磨加工部2から基板洗浄部3に搬送される。
基板洗浄部3は、第1洗浄室31、第2洗浄室32、第3洗浄室33及び乾燥室34の4室構成からなり、表裏両面の研磨加工が終了して第2搬送ロボット42により搬入された加工済ウェハWが、第1洗浄室31→第2洗浄室32→第3洗浄室33→乾燥室34に順次送られて研磨加工部2で付着したスラリーや研磨摩耗粉等の除去洗浄が行われる。各洗浄室における洗浄方法は種々の構成例があるが、例えば、第1洗浄室31では回転ブラシによる両面洗浄、第2洗浄室32では超音波加振下での表面ペンシル洗浄、第3洗浄室33では純水によるスピナー洗浄、乾燥室34では窒素雰囲気下における乾燥処理が行われる。なお、第1洗浄室31の下方には、未加工ウェハWを搬送するための通路が設置されている。
基板洗浄部3で洗浄された加工済ウェハWは、第1搬送ロボット41により基板洗浄部3から取り出され、ウェハ載置テーブル12上に載置されたレシーブカセットC3,C4の所定スロット、又はセンドカセットC1,C2の空きスロットに収容される。
制御装置400は、図2に示すように、研磨加工部2の研磨機構22及びドレッシング機構23、カセットインデックス部1、基板洗浄部3、搬送装置4等にそれぞれ制御信号を出力して、各装置の作動を制御するように構成される。また、制御装置400には、各種の指令やデータ等の入力操作が行われる入力部410や、研磨やドレッシングの条件を設定変更するための条件設定部420が電気的に接続される。
次に、研磨装置PMを用いて半導体ウェハWの表面を研磨加工する場合の、研磨装置PMの作用について図3を参照しながら説明する。ここで、図3は、カセットインデックス部1のセンドカセットC1に収容された未加工ウェハWが、研磨加工部2で順次研磨処理され、基板洗浄部3で洗浄処理され、カセットインデックス部1のレシーブカセットC4に収納されるまでのウェハWの流れを点線と矢印を付して示したものである。なお、研磨装置PMの作動は制御装置400(図2を参照)によって制御され、制御装置400は予め設定された制御プログラムに基づいて各部の作動制御を行う。
研磨装置PMで研磨加工プログラムがスタートされると、第1搬送ロボット41がセンドカセットC1の位置に移動し、旋回台を水平旋回及び昇降作動させるとともに多関節アームを伸長作動させてウェハチャックでスロット内の未加工ウェハWを取り出し、旋回台を180度旋回作動させて第1洗浄室31の下方に設置されている通路に向かい、この通路内で研磨加工部2側の第2搬送ロボット42に未加工ウェハを受け渡す。
第1搬送ロボット41から未加工ウェハWを受け取った第2搬送ロボット42は、未加工ウェハを研磨加工部2に搬入する。そして未加工ウェハWは、第2搬送ロボット42により研磨機構22に搬送され、搬送ステージS0に位置決め停止されたインデックステーブル20のウェハチャック200上に載置される。ウェハWが載置されると、ウェハチャック200がウェハの裏面を真空吸着して保持し、第2搬送ロボット42は退避する。
研磨機構22の第1研磨ステージS1〜第3研磨ステージS3において研磨加工が開始される。このような3段階の研磨ステージS1〜S3において行われるウェハ表面の研磨加工については、既に公知であるため(例えば、本出願人による特開2002−93759号公報)、本明細書においては詳細説明を省略し、以下簡潔に説明する。
第2搬送ロボット42が退避すると、インデックステーブル20が時計回りに90度回動されてウェハチャック200に吸着保持されたウェハWが第1研磨ステージS1に位置決めされ、同時に研磨アーム223が揺動されて研磨ヘッド222がウェハW上に移動する。そして研磨ヘッド222とウェハチャック200とが反対方向に回転起動するとともに研磨ヘッド222が下降し、研磨パッド220(研磨面)をウェハ表面(被研磨面)に押圧させて第1次研磨加工を行う。研磨加工中には研磨ヘッド222の軸心からスラリーを供給しながら研磨パッド220がウェハWの回転中心と外周端部との間を往復動するように研磨アーム223を揺動作動させ、ウェハ表面を均一に平坦研磨する。
第1次研磨加工が終了すると、制御装置400は、インデックステーブル20を時計回りにさらに90度回動させ、第1次研磨加工が終了したウェハを第2研磨ステージS2に、搬送ステージS0で待機されたウェハを第1研磨ステージS1に位置決めする。そして、第1及び第2研磨ステージでそれぞれ研磨ヘッド222を下降させて、第1次研磨加工と第2次研磨加工とを同時に並行して行う。
第2次研磨加工が終了すると、制御装置400は、第1次研磨加工が終了したか否かを確認し、第1次研磨加工が終了している場合に、インデックステーブル20を時計回りにさらに90度回動させて、第2次研磨加工が終了したウェハを第3研磨ステージS3に、第1次研磨加工が終了したウェハを第2研磨ステージS2に、搬送ステージで待機されたウェハを第1研磨ステージS1に位置決めし、それぞれ研磨ヘッド222を下降させて、第1,第2,第3次研磨加工を同時並行して行わせる。
第3次研磨加工が終了すると、制御装置400は、第1次研磨加工及び第2次研磨加工が終了したか否かを確認し、全ての研磨加工が終了している場合に、インデックステーブル20を時計回りにさらに90度回動させて、第3次研磨加工が終了したウェハWを搬送ステージS0に、他のステージに位置したウェハWも前述同様に各1段ずつ移動させて位置決めする。
インデックステーブル20が位置決め停止され、第1〜第3研磨ステージS1〜S3を経て表面研磨が終了したウェハWが搬送ステージS0に位置決めされると、第2搬送ロボット42がウェハチャック200上で真空吸着が解除された加工済ウェハWの外周縁部を把持して上昇及び旋回作動し、リニアガイドに沿って水平移動して基板洗浄部3に搬送する。また加工済ウェハWの搬送後に第1搬送ロボット41から未加工ウェハWを受け取って研磨加工部2に搬入する。
基板洗浄部3では、第1洗浄室31で回転ブラシによる両面洗浄、第2洗浄室32で超音波加振下での表面ペンシル洗浄、第3洗浄室33で純水によるスピナー洗浄、乾燥室34で窒素雰囲気下における乾燥処理が行われる。そして、このようにして洗浄された完成品ウェハは、カセットインデックス部1の第1搬送ロボット41によって基板洗浄部3から取り出され、レシーブカセットC4の指定スロットに収納される。
以上の作動が順次繰り返して行われ、第1枚目のウェハの研磨加工完了後はインデックステーブル20の回動間隔毎に、表面及び裏面が平坦に研磨されたウェハWがカセットC4に収納される。インデックステーブル20の回動間隔は、3つのステージに分割された研磨加工時間によって規定され、例えば第1次研磨加工の時間間隔毎に完成ウェハWが連続生産される。また、ドレッシング機構23によるドレッシングが各研磨ステージにおいて各研磨加工の行われる前に毎回行われ、研磨パッド表面(研磨面220s)の目詰まりが修正されて平坦度が確保される。
なお、ウェハチャック200の回転速度や、研磨ヘッド222の回転速度及び移動速度、研磨圧力、ウェハWに対する研磨時間、スラリーの種類及び供給量等といった研磨条件(パラメータ)は、予め入力部410で入力されて制御装置400の内部メモリにレシピファイルとして設定記憶され、制御装置400は、このレシピファイルのデータに基づいて各装置の作動を制御する。
そして、本実施形態においては、交換された消耗材(例えば、ウェハWを保持するためのウェハチャック200、研磨パッド220、スラリー及びドレッシング工具230など)の評価を、予め補正されて非対称性が抑えられた研磨レシピを用いてウェハWの研磨加工を行い、この実研磨加工後のウェハWの被研磨面における研磨量の円周方向の実ばらつきを算出し、この算出結果に基づいて行われるようになっている。
以下に、本実施形態における消耗材の評価方法について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。まず、ステップS1において、研磨加工の研磨レシピ(加工条件)が入力部410から入力されると、制御装置400は、この入力された研磨レシピに基づいて、研磨加工後のウェハWの被研磨面における研磨量の円周方向の理論ばらつきを算出する。
ここで、上記ステップS1における、ウェハWの被研磨面における研磨量の円周方向の理論ばらつきの算出方法について説明する。まず、入力された研磨レシピから、研磨パッド230の走行軌跡を規定するパラメータである、研磨パッド220の回転速度、ウェハWの回転速度、ウェハWに対する研磨パッド220の揺動開始点及び揺動ストローク、研磨パッド220の揺動速度を取得し、これらの条件値に基づいて、ウェハWの被研磨面上における研磨パッド220の各部の走行軌跡を算出する。ウェハWの被研磨面上に形成された走行軌跡は、研磨パッド220の任意点によって研磨される研磨軌跡であることから、走行軌跡の密度が高い領域ほど研磨量が高く、走行軌跡の密度が低いほど研磨量が低くなることを表す。
次に、制御装置400は、研磨パッド220の研磨面の各部について走行軌跡を研磨加工時間分積算し、ウェハWの被研磨面上に形成され走行軌跡の密度分布を算出する。例えば、研磨パッド230の任意点Pを、周方向に5度ピッチ、径方向に5mmピッチの多数の走行点P1〜Pnとして設定し、これらP1〜Pnの各点の走行軌跡L1〜Lnを研磨加工時間分について積算して、被研磨面上における研磨面の走行軌跡の密度分布を算出する。
続いて、算出された走行軌跡の密度分布に基づいて計算した研磨量の面分布から、同一半径上の円周方向の研磨量のばらつき(理論ばらつき)、すなわちポーラー研磨量(Polar Removal)の分布を算出する。
なお、本実施形態においては、ウェハWの同一半径上の円周方向の研磨量のばらつきを、研磨量分布の不均一性を表す指標の一つであるポーラー・レンジ(Polar Range=(最大研磨量Max-最小研磨量Min)/平均研磨量Average)により示す。
ポーラー・レンジの値が大きいことは、同一半径上の研磨量が均一ではないこと、すなわち研磨量の面分布に非対称性が生じることを意味する。そこで、ステップS2において、制御装置400は、ウェハWの被研磨面における研磨量の円周方向の理論ばらつきが所定の基準値以下であるか否か、換言すれば、計算したポーラー・レンジの最大値(最大ポーラー・レンジ(Max Polar Range))が所定の基準値を超えるかを判定する。判定がYesの場合にはステップS4に進む。判定がNoの場合にはステップS3に進み、ウェハWの被研磨面における研磨量の円周方向の理論ばらつきが所定の基準値以下となるように、すなわち最大ポーラー・レンジが所定の基準値以下となるように研磨レシピの補正を行って、レシピの研磨量の面分布の非対称性を改善した後に、ステップS4に進む。
所定の基準値は、研磨対象や生産工程に応じて適宜に設定できるが、例えば半導体ウェハの研磨ラインでは一般的な実研磨の許容値としてポーラー・レンジで10%程度とされており、本実施形態ではシミュレーション計算の所定基準値としてポーラー・レンジを3%以下に設定している。
次に、ステップS4において、研磨装置PMを構成する消耗材のうちの一つを評価用の消耗材に交換する。
続いて、ステップS5において、制御装置400は、補正されて非対称性が抑えられた前記研磨レシピに基づき、ウェハWの研磨加工を行う。
そして、ステップS6において、実研磨加工を行ったウェハWを形状測定して、ウェハWの被研磨面における研磨量の円周方向の実ばらつきを算出する。
続いて、ステップS7において、制御装置400は、ステップS6で算出された前記実ばらつきに基づいて、交換された前記消耗材の評価を行う、具体的にはポーラー・レンジの最大値が所定の基準値を超えるか否かの判定を行う。ここで、ポーラー・レンジの最大値が所定の基準値を超える、すなわち非対称性が抑えられている補正済みの研磨レシピを用いたにも係わらず、実研磨加工後の研磨量の面分布に非対称性を生じている場合には、交換した評価用の消耗材に不具合が発生している可能性が高いため、本実施形態においては警報作動を行う。警報作動とは、研磨量分布が非対称性を生じる可能性が高い旨を、文字や絵で表示装置に表示したり、LEDを点灯させたりする等の視覚警報、音声やブザーによる聴覚警報などを含めた作動を意味する。このような構成とすれば、作業者は、例えば、データ結果より消耗材の不具合の発生位置等を読み取って該当部分を重点的に再加工・再研磨等の補修を行ったり、再交換したりするなど、迅速且つ容易に対応すること可能となり、生産性の向上を図ることができる。
ここで、上記方法を用いて、消耗材ウェハチャックAの評価を行う場合について説明する。
補正済みの研磨レシピXとして、研磨パッド230の回転速度V=110[rpm]、ウェハWの回転速度Vw=−108[rpm]、ウェハWに対する研磨パッド230の揺動開始点をウェハ中心から32[mm]、揺動ストローク95[mm]、揺動速度Vs=63[mm/sec]、研磨加工時間30[sec]を設定する。この研磨レシピは、図5で示す計算された研磨量の面分布のデータ(Simulation Date)及び図6の濃色の棒グラフで示す計算されたポーラー・レンジのように、研磨量の分布がウェハWの中心軸に対してほぼ軸対称であるレシピ、換言すると、非対称性が抑えられたレシピ(Polish Recipe without Asymmetry)である。なお、本実施形態では、ポーラー・レンジの最大値(Max Polar Range)は、1.4%であった(シミュレーション計算の許容値は3%以下である)。
一方、研磨パッド230の回転速度V=110[rpm]、ウェハWの回転速度Vw=−111[rpm]、ウェハWに対する研磨パッド230の揺動開始点をウェハ中心から32[mm]、揺動ストローク95[mm]、揺動速度Vs=60[mm/sec]、研磨加工時間30[sec]である、非対称性が生じている研磨レシピ(Polish Recipe with Asymmetry)Yを設定した際に計算されたポーラー・レンジを、図6中の薄色の棒グラフで示す。この研磨レシピYのポーラー・レンジの最大値は、9.6%であった。図6のように、研磨レシピYのように研磨レシピに非対称性が生じている場合は、研磨レシピXのように非対称性がない場合に比べて、一般にポーラー・レンジの最大値が大きくなる傾向があるとともに、その分布が不均一となることが分かる。
続いて、消耗材ウェハチャックAに交換後、上記の補正済み研磨レシピXを用いてウェハWの実研磨加工を行ったところ、図7〜図9のデータが得られた。
図7は、補正済みの研磨レシピXを適用して実研磨加工を行ったウェハWを形状測定して得た研磨量の面分布の測定データである。図5及び図7から分かるように、補正済みの研磨レシピXを計算して得られた研磨量の面分布と、実研磨加工後のウェハWを測定して得られた研磨量の面分布との間に、極めて高い相関があることが分かる。
図8は、図7に示した実研磨加工されたウェハWの研磨量の分布をグラフにした測定データ(Polish Raw Data)であり、図の横軸がウェハWの半径方向位置(左端がウェハ中心〜右端がウェハ外周)であり、縦軸が研磨量である。そして、同一半径位置に多数プロットされたデータが、同一半径の円周上に位置する角度0〜360度の円周方向の研磨量の実ばらつき、すなわちポーラー研磨量(Polar Removal)の分布である。図9は、さらに図8のデータから、実研磨加工後のウェハWにおける同一半径上の円周方向の研磨量のばらつき(実ばらつき)をポーラー・レンジ(Polish Raw Data)で示したものである。図9から、同一半径上の円周方向の研磨量のばらつきはほぼ均一であり、ポーラー・レンジの最大値(Max Polar Range)は9.0%であった(実研磨の許容値は10%以下である)。
図7〜図9から明らかなように、交換された消耗材ウェハチャックAは、補正済み研磨レシピXにおける計算された結果とほぼ一致しており、実研磨の研磨量の面分布において大きな非対称性は発生していないことが分かる。交換したウェハチャックAについては実研磨のポーラー・レンジの最大値は許容値以内であり特に問題はないが、ウェハチャックAの全面のさらなる改善余地があることも分かる。
比較のため、図10に、消耗材ウェハチャックBに交換後、上記の補正済み研磨レシピXを用いて実研磨加工した場合におけるポーラー・レンジを示す。この図から、同一半径上の円周方向のばらつきは、ウェハWの中心付近では小さく外周付近では大きく不均一であることが分かるとともに、ポーラー・レンジの最大値(Max Polar Range)は10.3%であり、所定の基準値を超えたことが分かる。よって、消耗材ウェハチャックBの交換においては、補正済み研磨レシピXを用いたにも係わらず、ウェハチャック外周部の研磨量の面分布において比較的大きい非対称性が発生していることとなり、何らかの不具合が発生している可能性があることが分かる。
以上のように、本実施形態においては、研磨装置PMを構成する消耗品の交換後に不具合が発生した場合、その不具合の原因が交換した消耗材であると容易に特定することができるため、従来では必須であった消耗品の交換後の新たな研磨レシピの条件出しという煩雑な作業を行う必要がなく、作業にかかる時間及びコストを低減させることができる。従って、交換後の消耗材の評価を既設の研磨レシピを利用して正確に行うことにより、生産性の向上を図ることができる。
なお、本実施形態に係る発明を分かりやすくするために、上記実施形態の構成要件を付して説明したが、本発明がこれに限定されるものではないことは言うまでもない。
本実施形態に係る研磨装置の全体構成例を平面図である。 研磨機構及びドレッシング機構を模式的に示す概要構成図である。 上記研磨装置におけるウェハの流れを示す説明図である。 消耗材の評価方法を示すフローチャートである。 研磨量面分布の非対称性が抑えられた研磨レシピにおける、走行軌跡の密度分布に基づいて算出したシミュレーション・データである。 図5に示す研磨量面分布の非対称性が抑えられた研磨レシピXに基づき、計算したポーラー・レンジである。 上記研磨レシピXにおける、実際に研磨加工を行ったウェハの研磨量の面分布の測定データである。 上記研磨レシピXにおける、実加工ウェハの研磨量の分布をグラフ化した測定データである。 ウェハチャックAに交換後、研磨レシピXを用いた場合における、実研磨加工後のウェハWにおける同一半径上の円周方向の研磨量のばらつきをポーラー・レンジ(Polar Range)を用いて示したグラフである。 ウェハチャックBに交換後、研磨レシピXを用いた場合における、実研磨加工後のウェハWにおける同一半径上の円周方向の研磨量のばらつきをポーラー・レンジ(Polar Range)を用いて示したグラフである。
符号の説明
PM 研磨装置
W ウェハ(基板)
22 研磨機構(保持機構)
23 ドレッシング機構
200 ウェハチャック(消耗材)
220 研磨パッド
400 制御装置

Claims (2)

  1. 基板を保持する保持機構と、前記基板を研磨可能な研磨パッドと、前記保持機構に保持された前記基板と対向するように前記研磨パッドを保持する研磨ヘッドとを備え、
    前記研磨ヘッドに保持された前記研磨パッドの研磨面を前記保持機構に保持された前記基板の被研磨面に当接させた状態で相対移動させることにより、前記基板の研磨加工を行う研磨装置における消耗材の評価方法であって、
    研磨加工の加工条件が入力されたときに、入力された前記加工条件に基づいて研磨加工後の前記被研磨面における研磨量の円周方向の理論ばらつきが所定の基準値以下となるように前記加工条件の補正を行い、
    前記研磨装置を構成する消耗材のうちの一つを評価用の消耗材に交換し、
    補正された前記加工条件に基づいて前記基板の研磨加工を行い、
    前記基板の前記被研磨面における研磨量の円周方向の実ばらつきを算出し、
    算出された前記実ばらつきに基づいて、交換された前記消耗材の評価を行うことを特徴とする消耗材の評価方法。
  2. 前記消耗材は、前記基板を保持するためのチャック、前記研磨パッド、スラリー及びドレッサーを含むことを特徴とする請求項1に記載の消耗材の評価方法。
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