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JP5344446B2 - 電池パック - Google Patents

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Description

本発明は、素電池の一端に保護回路を構成する回路基板が配置してある電池パックに関する。
この種の電池パックにおいては、素電池の封口側に回路基板や保護素子、あるいは正極リードや負極リードなどの電気的な部品を集約配置する形態が主流になりつつある。この種の電池パックにおける回路基板の固定構造としていくつかの形態が提案されている。例えば、回路基板や保護素子などと素電池とを仮組みしたのち、回路基板などの外面を外装カバーで覆って中間組立体を形成し、得られた中間組立体を成形用金型の内部に装填して、回路基板の周囲などを溶融樹脂で埋め尽くすことにより、封口部分と素電池の周囲を樹脂モールドで覆う電池パックが公知である(特許文献1参照)。
また、別の電池パックでは、回路基板が組み付けられた基板ホルダーと素電池とを外装枠の内部に組み込んで、回路基板を基板ホルダーと外装枠とで挟持固定している(特許文献2参照)。基板ホルダーおよび外装枠はそれぞれプラスチック成形品で形成してあり、回路基板は基板ホルダーに対して機械的に嵌合装着される。また、基板ホルダーに設けた係合爪が外装枠に設けた係合穴と係合することで、両者の結合状態を維持している。
特開2006−147329号公報(段落番号0035、図7) 特開2007−73204号公報(段落番号0019、図2)
上記のように回路基板などを樹脂モールドで固定する電池パックは、回路基板を確実に固定し、しかも外部から確実に隔離し絶縁できる点で優れている。しかし、素電池の大きさの違いに応じてモールド成形用の金型を個別的に用意し、個々の中間組立体ごとにモールド成形を行う必要があるので、電池パックの組立に多くの手間と時間が掛かり、全体コストが嵩むのを避けられない。
その点、回路基板が組まれた基板ホルダーと外装枠とを機械的に係合固定する特許文献2の電池パックは、モールド構造の電池パックに比べて組立作業を簡便化し、その分だけ電池パックの製造コストを削減できる。しかし、回路基板を基板ホルダーに対して機械的に嵌合装着し、さらに基板ホルダーと外装枠とを機械的に係合連結するので、個々の部品の誤差の集積によって、外装枠と回路基板と基板ホルダーの三者の組み付け状態にばらつきを生じやすい点に問題がある。
例えば、外装枠と回路基板との間に過大な隙間が生じる組み付け状態では、両者間の隙間に異物が侵入するおそれがある。さらに侵入した異物が導電性を備えていると外部短絡を生じるなど重大な事故を生じかねず、回路基板の隔離および絶縁に問題がある。逆に、外装枠と回路基板と基板ホルダーとの間に余裕隙間がない接合状態では、基板ホルダーと外装枠を適正に係合連結することができなくなる。また、余裕隙間がない状況のままで係合爪と係合穴を強引に係合すると、係合爪と係合穴のいずれかが変形して電池パックの外観が損なわれてしまう。回路基板を基板ホルダーに組み付けたのち、基板ホルダーを外装枠と一体化するので、基板ホルダーおよび外装枠の分だけ電池パックの全体コストが嵩む不利もある。
本発明の目的は、回路基板の固定と外部に対する絶縁を確実に行え、しかも回路基板の固定のための構造を簡素化して組立の手間を省くことにより全体コストを削減できる電池パックを提供することにある。
本発明の電池パックは、素電池1の一端にプラスチック成形品からなる外装カバー2が固定され、外装カバー2の内部に充放電電流を制御する保護回路が実装された回路基板3が配置してある。回路基板3の外装カバー2との対向面には金属製の溶接片28が固定してある。以て、溶接片28と、この溶接片28に密着する外装カバー2の接合部分19とをレーザー溶接法で直接溶接して、回路基板3を外装カバー2に固定してあることを特徴とする。
溶接片28と対向する外装カバー2の壁部分に凹部16を形成して、この凹部16の底壁に薄肉の接合部分19を形成する。
素電池1の封口板10の外面に外装カバー2を固定する。外装カバー2は、封口板10と対向する端壁14と、端壁14の周縁に連続する周囲壁15とを一体に備えている。回路基板3と端壁14との接合面の複数箇所に、溶接片28と接合部分19とを形成する。
素電池1と回路基板3とは、封口板10と回路基板3の対向面のそれぞれに固定した一対の正極側リード体25・36と、一対の負極側リード体26・34を介して電気的に導通する。一対の正極側リード体25・36、および一対の負極側リード体26・34を間にして対向する外装カバー2の周囲壁15に溶接窓21を開口する。以て、回路基板3が固定された外装カバー2を素電池1に組み付けた状態で、一対の正極側リード体25・36と一対の負極側リード体26・34のそれぞれを、溶接窓21を介して溶接固定する。
溶接片28を回路基板3とは別体の独立部品として形成する。溶接片28に設けた係合部28aを回路基板3の周縁に係合装着する。
外装カバー2の端壁14の内面に装着凹部18を凹み形成し、装着凹部18に臨む周囲壁15の内面に複数個の係合爪23を形成する。以て、回路基板3を装着凹部18に嵌め込み装着した状態において、回路基板3の周縁が係合爪23で係合保持する。
外装カバー3の周囲壁15の外面に溶接窓21を含む蓋凹部20を形成する。蓋凹部20に嵌め込み固定した蓋体40で溶接窓21の外面を塞ぐ。素電池1の周囲と蓋体40を含む外装カバー2の周囲とを表装ラベル6で覆う。
本発明の電池パックでは、プラスチック成形された外装カバー2の内部に回路基板3を配置して、これら両者2・3をレーザー溶接法で直接溶接した。具体的には、回路基板3に金属製の溶接片28を設けておき、溶接片28に密着する外装カバー2の接合部分19にレーザー光Lを照射し、先の接合部分19を溶融し固化させることにより、回路基板3を外装カバー2に固定するようにした。
このように、プラスチック材で形成された接合部分19と金属製の溶接片28とをレーザー溶接法で直接溶接する固定構造によれば、樹脂モールドで回路基板を固定する形態の従来の電池パックに比べて、回路基板3を外装カバー2に対してより簡単な構造で確実に密着固定できる。外装カバー2の内部に回路基板3を配置するので外部に対する絶縁も確実に行える。また、回路基板3と外装カバー2とをレーザー溶接によって直接溶接し固定するので、回路基板が組まれた基板ホルダーと外装枠とを機械的に係合固定する従来の電池パックに比べて、回路基板3の外装カバー2に対する組み付け状態のバラつきを一掃して両者2・3を常に適正に密着固定でき、形状および機能が安定した電池パックを得ることができる。さらに、基板ホルダーを省略できる分だけ電池パックの全体コストを低減できる。
溶接片28と対向する外装カバー2の壁部分に凹部16を形成して接合部分19を薄肉化すると、外装カバー2が不透明のプラスチック材で形成してある場合であっても、接合部分19を金属製の溶接片28の表面で確実に溶融させ固化して、接合部分19と溶接片28とを確実に固定できる。因みに、接合部分19の肉厚が分厚い状態では、接合部分19の表面のみがいたずらに溶融するだけで、肝心の部分、すなわち接合部分19と溶接片28の境界部分を溶融させることが困難となる。
封口板10と対向する端壁14と、端壁14の周縁に連続する周囲壁15とで外装カバー2を中空容器状に構成し、回路基板3と端壁14との接合面の複数箇所に形成した溶接片28と接合部分19とを溶接する固定構造によれば、回路基板3の端壁14との対向面壁に溶接片28を形成すればよいので、外装カバー2の内部において回路基板3および溶接片28が占めるスペースを最小限化でき、その分だけ電池パックをコンパクト化できる。回路基板3と端壁14との接合面の複数箇所に溶接片28と接合部分19を設けて溶接することにより、回路基板3を外装カバー2に対してさらに強固に密着固定できる。溶接時には、外装カバー2の開口面の側から回路基板3を支持することにより、溶接片28と接合部分19を簡単にしかも的確に固定保持して溶接精度を向上できる。
外装カバー2の周囲壁15に溶接窓21を開口しておき、回路基板3が固定された外装カバー2を素電池1に組み付けた状態において、素電池1と回路基板3のそれぞれに設けた一対の正極側リード体25・36と一対の負極側リード体26・34を溶接窓21を介して溶接固定する電池パックによれば、各リード体25・36・26・34を例えばスポット溶接することで外装カバー2を素電池1と結合し確実に一体化できる。外装カバー2と素電池1の連結強度も充分なものとすることができる。このように、各リード体25・36・26・34を溶接することで外装カバー2と素電池1とを一体化する電池パックによれば、両部材1・2を結合連結するための構造を別途設ける必要がなく、しかも組立に要する手間を省くことができるので、その分だけ電池パックの構造の簡素化を実現し、同時に組立の手間を削減して、電池パックの全体コストをさらに低コスト化できる。
溶接片28を回路基板3とは別体の独立部品として形成すると、溶接片28に設けた係合部28aを回路基板3の周縁に係合装着することにより、回路基板3を外装カバー2に溶接固定できる。したがって、溶接片28が形成されていない回路基板3、例えば既存の回路基板を有効に利用して問題なく外装カバー2に溶接できる。
外装カバー2の内面に装着凹部18と係合爪23を形成し、回路基板3を装着凹部18に嵌め込み装着した状態において、回路基板3の周縁を係合爪23で係合保持する基板取付構造によれば、装着凹部18および係合爪23による機械的な係合構造と、溶接構造とによって回路基板3を外装カバー2に多重に固定できる。したがって、回路基板3を外装カバー2に対してさらに的確に固定できるうえ、仮に接合部分19と溶接片28との溶接状態が不完全であったとしても、回路基板3が外装カバー2から分離し、ぐらつくのを防止して電池パックの信頼性を向上できる。
外装カバー3の周囲壁15の外面に溶接窓21を含む蓋凹部20を形成し、蓋凹部20に嵌め込み固定した蓋体40で溶接窓21の外面を塞ぎ、素電池1の周囲と蓋体40を含む外装カバー2の周囲とを表装ラベル6で覆う電池パックによれば、電池パックの使用状態において、異物が溶接窓21から外装カバー3の内部へ侵入するのを阻止し、あるいは溶接窓21から金属片が差し込まれるようないたずらを確実に阻止して、電池パックの安全性を向上できる。
(実施例) 図1ないし図7は本発明に係る電池パックの実施例を示す。図2において電池パックは、素電池1と、素電池1の封口面側に配置される外装カバー2と、素電池1と外装カバー2との間に配置される回路基板3および温度ヒューズ4と、素電池1の底面側に配置される底カバー5と、これらの構成部材の外面を覆う表装ラベル6などで構成する。
素電池1は、上面が開口する扁平筒状の外装缶9を基体にして、その内部に電極体と電解液を収容し、外装缶9の開口を金属製の封口板10で封止して構成する。外装缶9および封口板10の両端は丸められている。図3に示すように、封口板10の上面中央には負極端子11が膨出形成してあり、正極端子は封口板10または外装缶9が兼ねている。外装缶9は、アルミニウム、アルミニウム合金、あるいはステンレス鋼材を素材とする深絞り成形品からなる。同様に封口板10は、アルミニウム、またはアルミニウム合金を素材とするプレス成形品からなり、外装缶9の開口内面に嵌め込んだ状態でレーザー溶接によって固定する。
電極体は、LiCoO2 を活物質とする正極シートと、黒鉛を活物質とする負極シートと、これら両シートを絶縁するセパレータシートとを積層したうえで渦巻状に巻き込み、さらに全体を扁平に押し潰して形成してある。両活物質から理解できるように、素電池1は充電および放電が可能なリチウムイオン電池として構成してある。
図1および図3において、外装カバー2は熱可塑性のプラスチック材、例えばポリカーボネイトを素材にした射出成形品からなり、先の封口板10と対向する端壁14と、端壁14の周縁に連続する周囲壁15とで中空容器状に構成する。端壁14の上面左右には、四角形状の凹部16が凹み形成され、右方の凹部16に隣接して3個の電極窓17が一定間隔おきに開口してある。端壁14の内面には、回路基板3を嵌め込み装着するための装着凹部18が形成してある。
先の凹部16の底面と装着凹部18との間に、薄肉化された接合部分19が形成される。接合部分19の厚み寸法は0.15mmを基準寸法にして、0.1〜0.2mmの範囲内の寸法に形成される。周囲壁15の前後の壁面には、左右横長の蓋凹部20が凹み形成され、その凹面の左右両側に四角形の溶接窓21が開口してある。外装カバー2の両側は外装缶9と同様に丸めてあり、丸められた部分の上部に四半円状の切欠22が形成してある。この切欠22は電池パックの装填方向や装填姿勢を特定するために設けてある。周囲壁15の前後壁面の内面で、先の装着凹部18に臨む左右両側には、装着凹部18に嵌め込まれた回路基板3を係合保持する4個の係合爪23が形成してある。
回路基板3は横長長方形状のプリント基板からなり、その下面側に保護回路を構成する電子部品が実装され、保護回路の両側に正極側リード体25と負極側リード体26がハンダ付けしてある。保護回路を構成する実装部品の外面は樹脂モールドによって覆われている。このモールド部分を符号27で示す。回路基板3の上面左右には、四角形の金属製の溶接片28が設けてあり、右方の溶接片28に隣接して3個の外部出力電極29が形成してある。左右の溶接片28の形成位置と、先の接合部分19の形成位置とは対応させてある。同様に外部出力電極29の形成位置と、先の電極窓17の形成位置とは対応させてある。溶接片28と外部出力電極29は、絶縁基板にエッチング処理を施して配線パターンを形成するとき、配線パターンと同時に形成するようにした。したがって、この実施例における溶接片28および外部出力電極29は、銅箔あるいはアルミニウム箔で形成される。
外部出力電極29のうち、隣接する2個は正極側および負極側の出力端子であり、残る1個は先の保護回路に制御信号を送るための入力端子である。この入力端子を介して外部から制御信号を保護回路へ送ることにより、充電電流および放電電流を適正な状態に制御して素電池を保護することができる。温度ヒューズ4は、素電池1の温度が所定値を越えた場合に、素電池1の放電電流および充電電流を遮断するために設けてある。底カバー5はプラスチック成形品からなり、外装缶9の底面に両面テープ32を介して貼り付け固定される。これにより、外装缶9の底面が他物と接触するのを阻止している。
次に、上記の各構成部材の組立手順を説明する。組立は素電池1側の組立と、外装カバー2に対する回路基板3の組立とを行った後、素電池1に対して外装カバー2を組み立てる。詳しくは、温度ヒューズ4の一方の接続リード4aにニッケル板製のリード端子33をスポット溶接し、他方の接続リード4aにL字状に折り曲げられたニッケル板製のリード体34をスポット溶接する。次に図6に示すように負極端子11に隣接する封口板10の表面にプラスチック製の絶縁板35を接着固定し、温度ヒューズ4を絶縁板35の上面に密着接合した状態で先のリード端子33を負極端子11にスポット溶接する。また、L字状に折り曲げられたニッケル板製のリード体36をクラッド板37を介して封口板10の上面にスポット溶接する。底カバー5は外装缶9の底面に両面テープ32で貼り付ておく。以上により素電池1側の組立が完了する。
図4および図5に示すように回路基板3のモールド部分27の左右両側に、それぞれL字状に折り曲げられたニッケル板製のリード体25・26をスポット溶接する。各リード体25・26の固定位置は、封口板10に対する先のリード体34・36の固定位置に対応している。外部出力電極29が電極窓17と対向する状態で回路基板3を装着凹部18に嵌め込むことにより、図4および図5に示すように回路基板3の長辺部の4箇所が係合爪23で係合保持される。この状態の回路基板3は装着凹部18によって前後左右方向に位置決めされ、さらに係合爪23によって上下方向の遊動が規制される。
外装カバー2と回路基板3とは、レーザー溶接法で溶接固定する。上記のように回路基板3を外装カバー2の内面に組み付けた状態では、図1および図5に示すように基板側に形成した溶接片28が化粧カバー2に形成した接合部分19の内面に接合している。したがって、図5に示すようにレーザー光Lを外装カバー2の外面側から接合部分19に照射すると、主に接合部分19の溶接片28との接触面側を溶融させて溶接片28と一体化できる。
このとき、接合部分19を構成するポリカーボネイトは分解温度を越えて急速に加熱されるため、接合部分19の溶接片28との境界部分に分解ガスの微小な泡が発生し、泡の周囲の溶融樹脂および溶接片28の表面が高温・高圧になる。そのため、溶接時には溶融樹脂が溶接片28の表面に食い込んでアンカー効果を発揮できる。さらに溶接片28の表面に酸化皮膜が形成され、この酸化皮膜を介して化学結合や水素結合が生じる。したがって溶融樹脂が固化した状態では、接合部分19と溶接片28とを強固に連結できる。溶接片28の表面と溶融樹脂の接合は、接合部分19と溶接片28との境界部で起こるので、溶接時に揮発性の有機化合物が外部に排出されるのを抑制できる。
レーザー光Lのスポット直径は接合部分19の面積より充分に小さいので、レーザー光Lの照射位置を連続して変化することにより、接合部分19の全領域の任意位置に溶接部を一筆書き状に形成することができる。また、レーザー光を断続して照射することにより、接合部分19の複数箇所にスポット状の溶接部分を形成することができる。なお上記のレーザー溶接時の溶接条件は、レーザー波長が1.064nmのレーザー光を用いるとき、レーザー出力を75〜1500Wの範囲内で選定して行うことができる。
レーザー溶接によって回路基板3が一体化された外装カバー2は、素電池1の封口側の端部に接合する。図7に示すように外装カバー2を素電池1に接合した状態では、素電池1側に設けた正負両極のリード体34・36の縦壁部分と、回路基板3側に設けた正負両極のリード体25・26の縦壁部分とが前後に隣接する。したがって、外装カバー2を素電池1に押し付けた状態のままで、前後の溶接窓21から一対の溶接電極Wを外装カバー2の内部に差し込み、両電極Wで対応するリード体36・25(または34・26)の縦壁を挟持してスポット溶接することにより、外装カバー2と素電池1とを一体化できる。この組立状態において、回路基板3は封口板10から浮き離れており、しかも保護回路を構成する実装部品の外面は樹脂モールドによって覆われている。したがって、素電池1内の電解液が封口板10の外へ漏れ出ることがあったとしても、回路基板3が短絡するのをよく防止できる。
溶接が終了したのちに、プラスチック板材からなる蓋体40を前後の蓋凹部20に接着固定して溶接窓21を塞ぐ。最後に、図2に示すように素電池1、外装カバー2、および底カバー6の周囲に表装ラベル6を貼り付けて電池パックを完成する。表装ラベル6は、プラスチックシート、あるいはプラスチックフィルムがラミネートされた紙片で形成してあり、その表面には電池の仕様やメーカー名などが印刷してある。
以上のように、回路基板3を外装カバー2に対してレーザー溶接法によって直接固定する電池パックによれば、回路基板を樹脂モールドによって固定する従来の電池パックに比べて、組み付けの手間と時間を大幅に削減できるので、より簡単な構造でしかも低コストで回路基板3を固定できる。回路基板3を外装カバー2の内部に組み付けて固定するので、外部に対する絶縁も確実に行える。また、回路基板が組まれた基板ホルダーと外装枠とを係合連結する従来の電池パックに比べて、回路基板3と外装カバー2との組み付け状態のバラつきを一掃して両者2・3を的確に密着でき、形状および機能が安定した電池パックを得ることができる。加えて、回路基板を固定するための基板ホルダーを省略して、その分だけ電池パックの全体コストを削減できる。
図8および図9は、回路基板3の別実施例を示す。そこでは、ステンレス薄板で断面コ字状の溶接片28を形成し、その折り曲げ部分に回路基板3の周縁に係合装着される係合部28aを一体に形成した。係合部28aは回路基板3の両側端の短辺部に係合装着される。回路基板3を外装カバー2の装着凹部18に組み付けた状態においては、溶接片28の上面壁が外装カバー2の接合部分19に密着する。したがって、上記の実施例と同様にして接合部分19と溶接片28の上面壁とをレーザー溶接法で溶接することにより、回路基板3を外装カバー2に対してより簡単な構造でしかも低コストで密着固定できる。また、溶接片28を回路基板3とは別体の独立部品として形成するので、エッチング処理によって溶接片が形成されていない既存の回路基板に溶接片28を組み付けることにより、既存の回路基板を外装カバー2に溶接固定できる。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
上記の実施例以外に、外装カバー2はポリカーボネイト以外の、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンなどのプラスチック材を素材にして形成することができる。外装カバー2の全体を透明体ないし半透明のプラスチック材で形成する場合には、先の実施例における接合部分19を薄肉化する必要はなく、したがって凹部16を省略できる。外装カバー2を二色成形法によって成形して、接合部分19のみを透明体ないし半透明体で形成してもよい。
ード体25・26・34・36などの形成材料は電気伝導性を備えている金属であればよく、実施例で説明した金属である必要はない。また、リード体25・26・34・36の固定はスポット溶接で行う必要はなく、レーザー溶接で固定することができる。
封口板10の上面を外装缶9の開口面より内面下方に位置させておき、外装カバー2の周囲壁15の下端縁を外装缶9の開口内縁に嵌め込んで、外装カバー2を外装缶9に対して全周囲方向へ遊動不能に係合装着することができる。同様に、外装カバー2の周囲壁15の下端縁を外装缶9の外面に係合装着することができる。また、封口板10の上面と外装カバー2の内面との間に、互いに凹凸係合する係合構造を設けて外装カバー2を遊動規制できる。
電池パック要部の縦断正面図である。 電池パックの正面図である。 電池パックの分解斜視図である。 回路基板を組み付けた状態の外装カバーの縦断正面図である。 図4におけるA−A線断面図である。 外装カバーを素電池に組み付ける直前の状態を示す分解斜視図図である。 外装カバーと素電池の組み付け状態を示す縦断側面図である。 回路基板の別実施例を示す分解斜視図図である。 別実施例に係る回路基板の組み付け状態を示す縦断正面図である。
符号の説明
1 素電池
2 外装カバー
3 回路基板
6 表装ラベル
10 封口板
14 端壁
15 周囲壁
16 凹部
18 装着凹部
19 接合部分
20 蓋凹部
21 溶接窓
23 係合爪
25・36 正極側リード体
26・34 負極側リード体
28 溶接片
28a 係合部
40 蓋体

Claims (6)

  1. 素電池の一端にプラスチック成形品からなる外装カバーが固定され、前記外装カバーの内部に充放電電流を制御する保護回路が実装された回路基板が配置されており、
    前記回路基板の前記外装カバーとの対向面に金属製の溶接片が固定されており、
    前記溶接片と、前記溶接片に密着する前記外装カバーの接合部分とをレーザー溶接法で直接溶接して、前記回路基板が前記外装カバーに固定してあり、
    前記溶接片と対向する前記外装カバーの壁部分に凹部を形成して、前記凹部の底壁に薄肉の前記接合部分が形成してあることを特徴とする電池パック。
  2. 前記素電池の封口板の外面に前記外装カバーが固定されており、
    前記外装カバーは、前記封口板と対向する端壁と、前記端壁の周縁に連続する周囲壁とを一体に備えており、
    前記回路基板と前記端壁との接合面の複数箇所に、前記溶接片と前記接合部分とが形成してある請求項1記載の電池パック。
  3. 前記素電池と前記回路基板とが、前記封口板と前記回路基板の対向面のそれぞれに固定した一対の正極側リード体と、一対の負極側リード体を介して電気的に導通されており、
    前記一対の正極側リード体、および前記一対の負極側リード体を間にして対向する前記外装カバーの前記周囲壁に溶接窓が開口されており、
    前記回路基板が固定された前記外装カバーを前記素電池に組み付けた状態で、前記一対の正極側リード体と前記一対の負極側リード体のそれぞれが、前記溶接窓を介して溶接固定してある請求項2記載の電池パック。
  4. 前記溶接片が前記回路基板とは別体の独立部品として形成されており、
    前記溶接片に設けた係合部が、前記回路基板の周縁に係合装着してある請求項2または3記載の電池パック。
  5. 前記外装カバーの端壁の内面に装着凹部が凹み形成され、前記装着凹部に臨む前記周囲壁の内面に複数個の係合爪が形成されており、
    前記回路基板を前記装着凹部に嵌め込み装着した状態において、前記回路基板の周縁が前記係合爪で係合保持されている請求項2、3または4記載の電池パック。
  6. 前記外装カバーの周囲壁の外面に前記溶接窓を含む蓋凹部が形成されており、
    前記蓋凹部に嵌め込み固定した蓋体で前記溶接窓の外面が塞がれており、
    前記素電池の周囲と前記蓋体を含む前記外装カバーの周囲とが表装ラベルで覆ってある請求項から5のいずれかに記載の電池パック。
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