以下、本発明を実施するための形態について述べる。プロジェクタ10は、光源ユニット60と、表示素子51と、光源ユニット60からの光を表示素子51に導光する導光光学系170と、表示素子51から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系220と、各冷却ファン261a,261b,262a,262b、光源ユニット60や表示素子51を制御するプロジェクタ制御手段と、を備える。
そして、この光源ユニット60は、発熱量や光変換効率の温度依存性が夫々異なる二つの光源装置と、回転制御される蛍光ホイール101を有する蛍光発光装置100と、光源側光学系140と、から構成される。この二つの光源装置は、青色波長帯域の光を射出する第一の光源装置とされる青色光源装置70、及び、赤色波長帯域の光を射出する第二の光源装置とされる赤色光源装置120である。この青色光源装置70は、蛍光発光装置100の蛍光ホイール101に青色波長帯域の光を照射する。また、この青色光源装置70は、青色波長帯域のレーザー光を発する青色レーザーダイオードである青色光源71がマトリクス状に配列されて成る。赤色光源装置120は、赤色波長帯域の光を発する発光ダイオードである赤色光源121を備える。
蛍光発光装置100は、蛍光ホイール101と、この蛍光ホイール101を回転させるホイールモータ110と、を備える。この蛍光ホイール101は、青色波長帯域の光を受けて緑色波長帯域の光を発する蛍光体の層が形成される蛍光発光領域と、光を拡散して透過する拡散透過領域と、が円周方向に並設されて成る。そして、青色光源装置70からの青色波長帯域光が蛍光発光領域に照射されると、青色光を励起光として吸収した緑色蛍光体の層から緑色波長帯域の光が射出される。また、青色光源装置70から指向性の高い青色光が拡散透過領域に照射されると、当該青色光は拡散透過領域を透過する際に指向性の低い光に変換される。つまり、青色光源装置70からの指向性の高い青色レーザー光が回転する蛍光ホイール101に照射されると、指向性の低い青色光と緑色光とが蛍光ホイール101から射出されることになる。
光源側光学系140は、青色光源装置70と蛍光ホイール101との間に配置されて青色励起光を透過し且つ蛍光ホイール101における蛍光体からの蛍光光を反射するダイクロイックミラーを有する。また、光源側光学系140は、蛍光ホイール101の拡散透過領域を拡散透過した青色波長帯域光と上記ダイクロイックミラーで反射した緑色波長域光と赤色光源装置120の赤色光源121から射出された赤色波長帯域光とを所定の一面であるライトトンネル175の入射口に集光する複数の反射ミラーやダイクロイックミラーと、集光レンズと、を有する。
そして、プロジェクタ制御手段における光源制御手段が、青色光源装置70と赤色光源装置120との発光を個別に制御し、ホイールモータ110によって蛍光ホイール101を回転させることで、光源ユニット60から順次赤色、緑色、青色の波長帯域光を射出させることができる。このため、プロジェクタ10の表示素子51であるDMDがデータに応じて各色の光を時分割表示することにより、スクリーンにカラー画像を生成することができる。
そして、このプロジェクタ10の筐体は、略直方体形状であって、夫々が対向して配置される正面パネル12及び背面パネル13と、この正面パネル12と背面パネル13に対して直交するように配置される右側面パネル14及び左側面パネル15と、この正面、背面及び左右の側面パネルの上下に配置される上面パネル11及び下面パネルと、により構成される。
この筐体の中央近傍には、正面パネル12及び背面パネル13と略平行となるように、案内部材301が配置される。そして、青色光源装置70は、案内部材301よりも背面パネル13側に配置され、赤色光源装置120は案内部材301よりも正面パネル12側に配置される。
また、青色光源装置70に取付けられる第一ヒートシンク81と青色光源装置70とを区画し、赤色光源装置120に取付けられる第二ヒートシンク130と赤色光源装置120とを区画する仕切部材305が、正面パネル12及び背面パネル13と略直交するように、正面パネル12と背面パネル13との間に配置される。
そして、青色光源装置70の右側面パネル14側には、第一ヒートシンク81が取付けられ、第一ヒートシンク81と背面パネル13との間には、第一冷却ファン261aが二個配置される。この第一冷却ファン261aは、外気を冷却風として第一ヒートシンク81に送風する。したがって、仕切部材305に沿って第一ヒートシンク81内に送風された冷却風は、案内部材301により90度方向を変換されて右側面パネル14側に放出される。
また、赤色光源装置120の右側面パネル14側には、第二ヒートシンク130が取付けられ、第二ヒートシンク130と正面パネル12との間には、第二冷却ファン261bが配置される。この第二冷却ファン261bは外気を冷却風として第二ヒートシンク130に送風する。したがって、仕切部材305に沿って第二ヒートシンク130内に送風された冷却風は、案内部材301により90度方向を変換されて右側面パネル14側に放出される。
このように、このプロジェクタ10は、第一の冷却ファン261aが背面パネル13に形成される開口である吸気孔18から外気を取入れて、第一冷却ファン261aに対して案内部材301側に配置される第一ヒートシンク81に外気を冷却風として送風することで青色光源装置70を冷却する構成とされる。さらに、このプロジェクタ10は、第二の冷却ファン261bが正面パネル12に形成される開口である吸気孔18から外気を取入れて、第二冷却ファン261bに対して案内部材301側に配置される第二ヒートシンク130に外気を冷却風として送風することで赤色光源装置120を冷却する構成とされる。
そして、上記のような冷却構造をプロジェクタ10内に組み込むことで、背面パネル13及び正面パネル12の吸気孔18から青色及び赤色光源装置70,120に取付けられる第一及び第二ヒートシンク81,130の夫々に流入した冷却風は、案内部材301によって方向を変換されて同一方向の側方である右側面パネル14側に流れることとなる。
また、第一及び第二のヒートシンク81,130の夫々から放出される冷却風は、更に、右側面パネル14と青色及び赤色光源装置70,120との間に配置される制御回路基板241等を冷却して、右側面パネル14に形成される開口である排気孔17から外部へ排気される。
このように、第一の冷却ファン261aと第二の冷却ファン261bとは、プロジェクタ10の前後である異なる方向から外気を取り込んでいるため、第一冷却ファン261aにより取入れられる吸気流と第二冷却ファン261bにより取入れられる吸気流とが干渉することがない。また、第一及び第二の光源装置(青色及び赤色光源装置70,120)に取付けられる第一及び第二ヒートシンク81,130の夫々を冷却して放出される冷却風が同一方向に流れるように案内する案内部材301が、青色光源装置70と赤色光源装置120との間に配置されるため、第一及び第二ヒートシンク81,130の夫々から放出される冷却風同士の干渉も防ぐことができる。したがって、このプロジェクタ10は、冷却風をスムーズに吸排気することができるため、効率よく青色及び赤色光源装置70,120を冷却することができる。
これにより、青色及び赤色光源装置70,120を明るく発光させるとともに、色度バランスのとれた画像をスクリーンに投影することができるプロジェクタ10を提供することができる。また、青色及び赤色光源装置70,120を個別に冷却することで、青色及び赤色光源装置70,120の長寿命化を図ることもできる。さらに、第一及び第二ヒートシンク81,130から同一方向に放出される冷却風によって、制御回路基板241などの青色及び赤色光源装置70,120以外の発熱源を冷却することができるため、シンプルなプロジェクタ10とすることができるとともに、プロジェクタ10の性能を長期に亘って維持することができる。
また、このプロジェクタ10には、背面パネル13及び正面パネル12の吸気孔18から外気を取入れ、第一及び第二の光源装置(青色及び赤色光源装置70,120)の光出射側に冷却風を送風する第一及び第二補助冷却ファン262a,262bが、夫々背面パネル13と正面パネル12の近傍に配置される。
そして、このプロジェクタ10は、背面パネル13と画像生成ブロック165の後端面との間に吸気流路が形成されているため、第一補助冷却ファン262aにより吸引される冷却風によって、この吸気流路に配置される表示素子51用の第三ヒートシンク190を冷却することができる。また、このプロジェクタ10は、第一補助冷却ファン262aから送風される冷却風によって、青色光源装置70等を冷却することができる。そして、このプロジェクタ10は、第二補助冷却ファン262bにより正面パネル12側から吸気した冷却風によって、蛍光発光装置100等を冷却することができる。
さらに、この第一及び第二補助冷却ファン262a,262bから夫々送風される冷却風が同一方向の側方である左側面パネル15側に流れるように案内する補助案内部材303が、正面パネル12及び背面パネル13と略平行となるように、筐体の中央近傍に配置される。
これにより、第一及び第二補助冷却ファン262a,262bから夫々送風される冷却風は、青色及び赤色光源装置70,120に直接噴き当てられて、青色及び赤色光源装置70,120を冷却するとともに、青色及び赤色光源装置70,120の光出射側に配置される光学部品や回路基板を冷却して、左側面パネル15に形成される開口である排気孔17から外部へ排気される。つまり、第一及び第二補助冷却ファン262a,262bから仕切部材305に沿って筐体の中央側に送風される冷却風は、青色及び赤色光源装置70,120を冷却した後、補助案内部材303によって90度方向を変換されて同一方向の側方である左側面パネル15側に向って流れることになり、更に左側面パネル15と青色及び赤色光源装置70,120との間に配置される光源側光学系140や光学系ユニット160における光学部品や主制御基板等を冷却して、左側面パネル15の排気孔17から排気される。
以下、本発明の実施例を図に基づいて詳説する。図1は、プロジェクタ10の外観斜視図である。なお、本実施例において、プロジェクタ10における左右とは投影方向に対しての左右方向を示し、前後とはプロジェクタ10のスクリーン側方向及び光線束の進行方向に対しての前後方向を示す。
プロジェクタ10は、図1に示すように、略直方体形状の筐体を有している。この筐体は、夫々が対向して配置される正面パネル12及び背面パネルと、この正面パネル12と背面パネルに対して直交するように配置される右側面パネル及び左側面パネル15と、この正面、背面、及び左右の側面パネルの上下に配置される上面パネル11及び下面パネルと、により構成される。
そして、プロジェクタ10は、筐体の前方の側板とされる正面パネル12の側方に投影口を覆うレンズカバー19を有するとともに、この正面パネル12には開口としての吸気孔18を複数設けている。さらに、図示しないがリモートコントローラからの制御信号を受信するIr受信部を備えている。
また、筐体の上面パネル11にはキー/インジケータ部37が設けられ、このキー/インジケータ部37には、電源スイッチキーや電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、投影のオン、オフを切りかえる投影スイッチキー、光源ユニットや表示素子又は制御回路等が過熱したときに報知をする過熱インジケータ等のキーやインジケータが配置されている。
さらに、筐体の背面には、背面パネルにUSB端子や画像信号入力用のD−SUB端子、S端子、RCA端子等を設ける入出力コネクタ部及び電源アダプタプラグ等の各種端子20が設けられている。また、背面パネルには、開口としての吸気孔18が複数形成されている。なお、図示しない筐体の側板である右側面パネル、及び、図1に示した側板である左側面パネル15には、各々開口としての排気孔17が複数形成されている。また、左側面パネル15の背面パネル近傍の隅部には、吸気孔18も形成されている。さらに、図示しない下面パネルにおける正面、背面及び左右の側面パネルの近傍にも、吸気孔あるいは排気孔とされる開口が複数形成されている。
次に、プロジェクタ10のプロジェクタ制御手段について図2のブロック図を用いて述べる。プロジェクタ制御手段は、制御部38、入出力インターフェース22、画像変換部23、表示エンコーダ24、表示駆動部26等から構成され、入出力コネクタ部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース22、システムバス(SB)を介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換された後、表示エンコーダ24に出力される。
また、表示エンコーダ24は、入力された画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力する。
表示駆動部26は、表示素子制御手段として機能するものであり、表示エンコーダ24から出力された画像信号に対応して適宜フレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子51を駆動するものであり、光源ユニット60から射出された光線束を導光光学系を介して表示素子51に照射することにより、表示素子51の反射光で光像を形成し、後述する投影側光学系を介して図示しないスクリーンに画像を投影表示する。なお、この投影側光学系の可動レンズ群235は、レンズモータ45によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動が行われる。
また、画像圧縮伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADCT及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体とされるメモリカード32に順次書き込む記録処理を行う。さらに、画像圧縮伸長部31は、再生モード時にメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長し、この画像データを画像変換部23を介して表示エンコーダ24に出力し、メモリカード32に記憶された画像データに基づいて動画等の表示を可能とする処理を行なう。
制御部38は、プロジェクタ10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPUや各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
筐体の上面パネル11に設けられるメインキー及びインジケータ等により構成されるキー/インジケータ部37の操作信号は、直接に制御部38に送出され、リモートコントローラからのキー操作信号は、Ir受信部35で受信され、Ir処理部36で復調されたコード信号が制御部38に出力される。
なお、制御部38にはシステムバス(SB)を介して音声処理部47が接続されている。この音声処理部47は、PCM音源等の音源回路を備えており、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ48を駆動して拡声放音させる。
また、制御部38は、光源制御手段としての光源制御回路41を制御しており、この光源制御回路41は、画像生成時に要求される所定波長帯域の光源光が光源ユニット60から射出されるように、光源ユニット60の青色光源装置及び赤色光源装置の発光を個別に制御するとともに、ホイールモータを制御して蛍光発光装置の蛍光ホイールを回転駆動させる。
さらに、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43に光源ユニット60等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせ、この温度検出の結果から複数個の冷却ファンの回転速度を個別に制御させる。また、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43にタイマー等によりプロジェクタ本体の電源OFF後も冷却ファンの回転を持続させる、あるいは、温度センサによる温度検出の結果によってはプロジェクタ本体の電源をOFFにする等の制御も行う。
次に、このプロジェクタ10の内部構造について述べる。図3は、プロジェクタ10の内部構造を示す平面模式図である。プロジェクタ10は、図3に示すように、右側面パネル14の近傍に制御回路基板241を備えている。この制御回路基板241は、特に発熱量の大きい電源回路ブロックや光源制御ブロック等を備えてなる。また、プロジェクタ10は、制御回路基板241の側方、つまり、筐体の略中央部分に光源ユニット60を備えている。さらに、プロジェクタ10は、光源ユニット60と左側面パネル15との間に光学系ユニット160を備えている。なお、光源ユニット60や光学系ユニット160の上方には、図示しないがCPU等を備えた発熱源である主制御基板が配置されている。
光源ユニット60は、筐体の左右方向における略中央部分であって背面パネル13近傍に配置される青色光源装置70と、この青色光源装置70から射出される光線束の光軸上であって正面パネル12の近傍に配置される蛍光発光装置100と、青色光源装置70と蛍光発光装置100との間に配置される赤色光源装置120と、蛍光発光装置100から射出される青色及び緑色波長帯域光や赤色光源装置120から射出される赤色波長帯域光の光軸が同一の光軸となるように変換して各色光を所定の一面であるライトトンネル175の入射口に集光する光源側光学系140と、を備える。
青色光源装置70は、蛍光発光装置100の蛍光ホイール101に青色波長帯域の光を照射する。この青色光源装置70は、背面パネル13と光軸が平行になるよう配置された複数の青色光源71と、青色光源71からの射出光の光軸を正面パネル12方向に90度変換する反射ミラー群75と、反射ミラー群75で反射した青色光源71からの射出光を集光する集光レンズ78と、を備える。
青色光源71は、青色波長帯域のレーザー光を発する青色レーザーダイオードであり、この青色光源装置70は、複数の青色光源71がマトリクス状に配列されて成る。また、青色光源装置70には、各青色レーザーダイオードの光軸上に、各青色レーザーダイオードからの射出光を平行光に変換するコリメータレンズ73が夫々配置されている。また、反射ミラー群75は、複数の反射ミラーが階段状に配列されてなり、青色光源71から射出される光線束の断面積を一方向に縮小して集光レンズ78に射出する。
蛍光発光装置100は、正面パネル12と平行となるように、つまり、青色光源装置70からの射出光の光軸と直交するように配置された蛍光ホイール101と、この蛍光ホイール101を回転駆動するホイールモータ110と、蛍光ホイール101から背面パネル13方向に射出される光線束を集光する集光レンズ群111と、蛍光ホイール101から正面パネル12方向に射出される光線束を集光する集光レンズ115と、を備える。
蛍光ホイール101は、青色光源装置70からの青色射出光を励起光として緑色波長帯域の蛍光発光光を発する緑色蛍光体の層が形成される蛍光発光領域と、青色光源装置70からの青色射出光を拡散して透過する拡散透過領域と、が円周方向に並設されて成る。また、蛍光発光領域における蛍光ホイール101の背面パネル13側の表面は、銀蒸着等によってミラー加工されており、このミラー加工された表面に蛍光体の層が敷設されている。さらに、拡散透過領域における蛍光ホイール101の表面は、サンドブラスト等によって微細凹凸が形成されている。
そして、蛍光ホイール101の蛍光発光領域に照射された青色光源装置70からの射出光は、蛍光体層の蛍光体を励起し、この蛍光体から全方位に蛍光発光された緑色波長帯域の光線束は、直接背面パネル13側へ、あるいは、蛍光ホイール101の表面で反射した後に背面パネル13側へ射出され、集光レンズ群111に入射する。また、蛍光ホイール101の拡散透過領域に照射された青色光源装置70からの指向性の高い青色レーザー光は、微細凹凸によって拡散されて、指向性の低い光に変換された拡散透過光として集光レンズ115に入射する。つまり、青色光源装置70からの指向性の高い青色レーザー光が回転する蛍光ホイール101に照射されると、指向性の低い青色光と緑色光とが蛍光ホイール101から射出されることになる。
赤色光源装置120は、青色光源71と光軸が平行となるように配置された赤色光源121と、赤色光源121からの射出光を集光する集光レンズ群125と、を備える。そして、この赤色光源装置120は、青色光源装置70からの射出光及び蛍光ホイール101から射出される緑色波長帯域光と光軸が交差するように配置されている。また、赤色光源121は、赤色波長帯域の光を射出する赤色発光ダイオードである。
そして、光源側光学系140は、赤色、緑色、青色波長帯域の光線束を集光させる集光レンズや、各色波長帯域の光線束の光軸を変換して同一の光軸とさせる反射ミラー、ダイクロイックミラー等からなる。具体的には、青色光源装置70から射出される青色波長帯域光及び蛍光ホイール101から射出される緑色波長帯域光と、赤色光源装置120から射出される赤色波長帯域光とが交差する位置に、青色及び赤色波長帯域光を透過し、緑色波長帯域光を反射してこの緑色光の光軸を左側面パネル15方向に90度変換する第一ダイクロイックミラー141が配置されている。
また、蛍光ホイール101を拡散透過した青色波長帯域光の光軸上、つまり、集光レンズ115と正面パネル12との間には、青色波長帯域光を反射してこの青色光の光軸を左側面パネル15方向に90度変換する第一反射ミラー143が配置されている。さらに、第一反射ミラー143で反射した青色波長帯域光の光軸上であって光学系ユニット160の近傍には、この青色光の光軸を背面パネル13方向に90度変換する第二反射ミラー145が配置されている。
そして、第一ダイクロイックミラー141を透過した赤色波長帯域光の光軸及びこの光軸と一致するように第一ダイクロイックミラー141により反射された緑色波長帯域光の光軸と、第二反射ミラー145で反射した青色波長帯域光の光軸とが交差する位置には、青色波長帯域光を透過し、赤色及び緑色波長帯域光を反射してこれら赤色及び緑色光の光軸を背面パネル13方向に90度変換する第二ダイクロイックミラー148が配置されている。そして、ダイクロイックミラーや反射ミラーの間には、夫々集光レンズが配置されている。
このように光源側光学系140を構成することで、蛍光ホイール101を回転させるとともに青色光源装置70及び赤色光源装置120から異なるタイミングで光を射出すると、赤色、緑色及び青色の波長帯域光が光源側光学系140を介してライトトンネル175に順次入射され、プロジェクタ10の表示素子51であるDMDがデータに応じて各色の光を時分割表示することにより、スクリーンにカラー画像を生成することができる。
光学系ユニット160は、青色光源装置70の左側方に位置する照明側ブロック161と、背面パネル13と左側面パネル15とが交差する位置の近傍に位置する画像生成ブロック165と、光源側光学系140と左側面パネル15との間に位置する投影側ブロック168と、の3つのブロックによって略コの字状に構成され、レンズやミラー等の光学部品を収容するケースを有する。
この照明側ブロック161は、光源ユニット60から射出された光源光を画像生成ブロック165が備える表示素子51に導光する導光光学系170の一部を備えている。この照明側ブロック161が有する導光光学系170としては、光源ユニット60から射出された光線束を均一な強度分布の光束とするライトトンネル175や、このライトトンネル175の入射面に光源光を集光する集光レンズ173、ライトトンネル175から射出された光を集光する集光レンズ178、ライトトンネル175から射出された光線束の光軸を画像生成ブロック165方向に変換する光軸変換ミラー181等がある。
画像生成ブロック165は、導光光学系170として、光軸変換ミラー181で反射した光源光を表示素子51に集光させる集光レンズ183と、この集光レンズ183を透過した光線束を表示素子51に所定の角度で照射する照射ミラー185と、を有している。さらに、画像生成ブロック165は、表示素子51とするDMDを備え、表示素子51の正面近傍には、投影側光学系220としての集光レンズ195が配置されている。
投影側ブロック168は、表示素子51で反射されたオン光をスクリーンに放出する投影側光学系220のレンズ群を有している。この投影側光学系220としては、固定鏡筒に内蔵する固定レンズ群225と可動鏡筒に内蔵する可動レンズ群235とを備えてズーム機能を備えた可変焦点型レンズとされ、レンズモータにより可動レンズ群235を移動させることによりズーム調整やフォーカス調整を可能としている。
そして、このプロジェクタ10の発熱源としては、青色光源装置70、赤色光源装置120、電源回路等を有する制御回路基板241、CPU等を有する主制御基板、表示素子51等がある。また、このプロジェクタ10は、青色及び赤色光源装置70,120からの光を受けて温度が上昇するレンズやミラーなどの各種光学部品も搭載している。
ここで、プロジェクタ10には二つの光源装置が搭載され、一方が青色レーザーダイオードをマトリクス状に配列して成る第一の光源装置とされる青色光源装置70であり、他方が赤色発光ダイオードを発光体とする第二の光源装置とされる赤色光源装置120である。このため、この二つの光源装置は、夫々、発光体(青色光源71、赤色光源121)の発熱量や光変換効率の温度依存性などの特性が異なる他、最大ジャンクション温度、印加する電圧、総出力等の使用条件が異なっている、つまり、種類の異なる光源装置である。
したがって、このプロジェクタ10は、二種類の光源装置を同じように冷却するのではなく、夫々に適した冷却構造を設けることで、各光源装置を明るく発光させる必要がある。また、このプロジェクタ10は、光源装置以外のその他の発熱源や、温度が上昇してしまう各種光学部品を冷却する必要もある。
以下、二種類の光源装置と、光源装置以外の発熱源及び各種光学部品を冷却するための構造及び冷却風の流れについて、図4を参照して説明する。まず、冷却構造について述べる。このプロジェクタ10は、正面、背面、側面(右側面、左側面)及び上面、下面パネルによって中空の略直方体形状に形成される筐体の前後方向における中央近傍に、筐体内を前後に区画する案内部材301と、補助案内部材303と、が配置され、筐体の左右方向における中央近傍には、筐体内を左右に区画する仕切部材305が配置される。
そして、第一の光源装置である青色光源装置70は、複数の青色光源71、コリメータレンズ73、及び反射ミラー群75が中空台形柱形状のホルダー79により所定位置に固定される。また、青色光源装置70の右側面パネル14側には、第一ヒートシンク81が取付けられ、第一ヒートシンク81と背面パネル13との間には、第一冷却ファン261aが二個配置される。なお、この第一ヒートシンク81及び後述する第二、第三ヒートシンク130,190は、板状の基部に複数枚の放熱フィンが夫々上面及び下面パネルと平行となるように上下方向に並設されて成る。
この第一の冷却ファン261aは、背面パネル13の直近に取付けられているため、外気を冷却風として第一のヒートシンク81に送風することができる。そして、青色光源71及びコリメータレンズ73を保持する部材は、第一ヒートシンク81の基部に熱接続され、青色光源71からの熱が、第一ヒートシンク81の放熱フィンに伝わるようになっている。
さらに、青色光源装置70と背面パネル13との間には、青色光源装置70の光出射側に冷却風を送風する第一補助冷却ファン262aが配置されて、青色光源装置70の中空台形柱形状のホルダー79に直接冷却風を噴き当てることができるようになっている。
第二の光源装置である赤色光源装置120は、発熱源である赤色光源121と、熱伝導率の高い銅やアルミニウム等から成る熱拡散板と、ペルチェ素子と、赤色光源装置120の右側面パネル14側に配置される第二ヒートシンク130の基部と、が熱接続された状態で固定されるように、赤色光源121等を第二ヒートシンク130の基部とで挟持する保持部材を有している。つまり、赤色光源装置120の右側面パネル14側には、このペルチェ素子が第二ヒートシンク130の基部と接するように、第二ヒートシンク130が取付けられている。また、第二ヒートシンク130と正面パネル12との間には、第二冷却ファン261bが配置されている。この第二の冷却ファン261bは、正面パネル12の直近に取付けられているため、外気を冷却風として第二のヒートシンク130に送風することができる。
ここで、ペルチェ素子は、二種類の金属の接合部に電流を流すと、一方の金属から他方の金属へ熱が移動するというペルチェ効果を利用した板状の熱電素子である。したがって、ペルチェ素子の吸熱面側に熱拡散板を配置し、放熱面側に第二ヒートシンク130の基部を配置させることで、赤色光源121からの熱は、熱拡散板に拡散され、その後、ペルチェ素子を介して第二ヒートシンク130に移送される。第二ヒートシンク130に移送された熱は、第二ヒートシンク130に送風される冷却風により複数枚の放熱フィンから効率よく放熱される。
なお、複数個の青色レーザーダイオードを備える青色光源装置70は、赤色発光ダイオードを備える赤色光源装置120に比べて、出力が大きく総発熱量が多いため、第二ヒートシンク130よりも有効冷却面積が大きい第一ヒートシンク81を採用し、第一冷却ファン261aも二個備えることとする。このように、青色光源装置70と赤色光源装置120の使用条件に適した冷却構造を夫々に設けることで、各光源装置を効率よく冷却して、明るく発光させることができる。さらに、上記したように、制御部38が、冷却ファン駆動制御回路43に、第一及び第二冷却ファン261a,261bを個別に制御させる構成とされているため、運転条件、環境条件に応じて、各光源装置の特性に合わせた冷却を行うことができ、常に、色バランスのとれた画像をスクリーンに投影することができる。
蛍光発光装置100は、青色光源装置70から射出される高出力レーザー光を受けるため、蛍光発光領域の蛍光体の層や、拡散透過領域の温度が上昇することになる。また、ホイールモータ110も発熱源である。そこで、これらを冷却するために、正面パネル12の直近であって、ホイールモータ110と正面パネル12との間に、赤色光源装置120の光出射側に冷却風を送風する第二補助冷却ファン262bが配置される。これにより、第二補助冷却ファン262bによって外気を冷却風として蛍光ホイール101やホイールモータ110に噴き当てて直接的に蛍光ホイール101等を冷却することができる。また、この第二補助冷却ファン262bは、赤色光源装置120における赤色光源121の保持部材にも直接冷却風を噴き当てることができるため、赤色光源装置120も冷却することができる。
そして、仕切部材305は、右側面パネル14側と左側面パネル15側の夫々に略直方体形状の空間ができるように、筐体の左右方向の中央近傍において、正面パネル12及び背面パネル13と略直交するように、正面パネル12と背面パネル13との間に配置される。また、この仕切部材305は、青色光源装置70と、この青色光源装置70に取付けられる第一ヒートシンク81と、を区画するように配置される。さらに、この仕切部材305は、赤色光源装置120と、この赤色光源装置120に取付けられる第二ヒートシンク130と、を区画するように配置される。
ここで、仕切部材305とは、各種光学部品や、筐体に取付けられる区画用の部材であって、各種光学部品の一部であり、図中の太線で示す仕切部材305は、左右の空間を区画する概念的な線を表している。つまり、図中の太線が、仕切部材305自体を表しているわけではなく、実際には、例えば、第一ヒートシンク81を冷却する左側の第一冷却ファン261aの左方の側板が、筐体の背面近傍における仕切部材305として機能する。そして、第一ヒートシンク81の基部が、青色光源装置70と第一ヒートシンク81とを区画する仕切部材305として機能する。
また、第二ヒートシンク130の基部が、赤色光源装置120と第二ヒートシンク130とを区画する仕切部材305として機能する。さらに、第二冷却ファン261bの左方の側板や、第二補助冷却ファン262bの右方の側板が、正面パネル近傍における仕切部材305として機能する。
なお、仕切部材305は、正面パネル12と背面パネル13との間において、前後方向に配置されるが、各仕切部材305として機能する部材同士を完全に連設する必要はなく、また、仕切部材305を上面パネルあるいは下面パネルまで延在させて当接させる必要もないことは勿論のことである。
そして、案内部材301は、筐体の前後方向の中央近傍に配置される青色光源装置70及び赤色光源装置120の夫々に取付けられる第一ヒートシンク81と第二ヒートシンク130との間において、正面パネル12及び背面パネル13と略平行となるように配置される。つまり、青色光源装置70及び第一ヒートシンク81は、案内部材301よりも背面パネル13側に配置され、赤色光源装置120及び第二ヒートシンク130は、案内部材301よりも背面パネル13側に配置される。
この案内部材301は、上面パネル及び下面パネルに当接する板状の部材であって、仕切部材305まで延在することで、第一ヒートシンク81の正面パネル12側の側方を塞ぐとともに、第二ヒートシンク130の背面パネル13側の側方を塞いでいる。これにより、仕切部材305に沿って第一及び第二ヒートシンク81,130内に送風された冷却風は、この案内部材301により90度方向を変換されて右側面パネル14側に放出される。
補助案内部材303は、筐体の前後方向の中央近傍である青色光源装置70と赤色光源装置120との間において、正面パネル12及び背面パネル13と略平行となるように配置される。つまり、青色光源装置70は、補助案内部材303よりも背面パネル13側に配置され、赤色光源装置120は、補助案内部材303よりも背面パネル13側に配置される。
なお、この補助案内部材303は、青色光源装置70のホルダー79の正面パネル12側の端部であって、上面及び下面パネル側の方向に突出する板状の部材である。これにより、第一及び第二補助冷却ファン262a,262bから仕切部材305に沿って送風される冷却風は、90度方向を変換されて左側面パネル15側に流れることになる。
このように、このプロジェクタ10は、仕切部材305、案内部材301及び補助案内部材303を平面視で略十字状に配置しているため、第一及び第二冷却ファン261a,261bから送風される冷却風を、同一方向の側方である右側面パネル14側に方向を変換させて、右側面パネル14の排気孔17から排気させることができる。同様に、このプロジェクタ10は、第一及び第二補助冷却ファン262a,262bから送風される冷却風を、同一方向の側方である左側面パネル15側に方向を変換させて、左側面パネル15の排気孔17から排気させることができる。
次に、冷却風の流れについて説明する。図示するように、第一冷却ファン261aは、背面パネル13の吸気孔18から外気を取入れ、第一ヒートシンク81に冷却風を送風する。第一ヒートシンク81内(上下方向に並設される複数枚の放熱フィンの間隙)に送風された冷却風は、仕切部材305に沿って筐体の中央に向って流れ込み、案内部材301によって90度方向を変換されて右側面パネル14側に放出される。そして、第一ヒートシンク81から放出された冷却風は、制御回路基板241などを冷却した後、右側面パネル14の排気孔17より排気される。
また、第二冷却ファン261bは、正面パネル12の吸気孔18から外気を取入れ、第二ヒートシンク130に冷却風を送風する。第二ヒートシンク130内(上下方向に並設される複数枚の放熱フィンの間隙)に送風された冷却風は、仕切部材305に沿って筐体の中央に向って流れ込み、案内部材301によって90度方向を変換されて右側面パネル14側に放出される。第二ヒートシンク130から放出された冷却風は、制御回路基板241などを冷却した後、右側面パネル14の排気孔17より排気される。
そして、第一補助冷却ファン262aは、背面パネル13の吸気孔18及び背面パネル13近傍の左側面パネル15に形成される吸気孔18から外気を吸引する。ここで、このプロジェクタ10は、第一補助冷却ファン262aと左側面パネル15との間に、背面パネル13と略平行となる補助仕切部材304が配置されて、背面パネル13と画像生成ブロック165の後端面との間に吸気流路が形成されている。これにより、背面パネル13及び左側面パネル15の吸気孔18から流入した空気は、この吸気流路に配置されて表示素子51に熱接続される第三ヒートシンク190に送風されるため、表示素子51が冷却されることになる。
そして、第一補助冷却ファン262aからの冷却風は、青色光源装置70のホルダー79に直接噴き当てられて、ホルダー79を介して青色光源装置70を冷却する。また、青色光源装置70は、青色光源71やコリメータレンズ73、反射ミラー群75を保持する台形柱形状のホルダー79に噴き当てられるため、このホルダー79の背面パネル13側の側板に噴き当てられた冷却風は、上方に方向を変えて上面パネル側に送風された後、上面パネルとホルダー79の天板との間隙を流れることになる。そして、この冷却風は、仕切部材305に沿って筐体の中央に向って流れ込み、補助案内部材303によって90度方向を変換されて左側面パネル15側に流れることになる。
また、青色光源装置70のホルダー79の左側面パネル15側の側板によって方向を変換された冷却風も、その多くが青色光源装置70と左側面パネル15との間に配置される光学系ユニット160のレンズやミラー群を収容する光学系ユニットケース169の側板によって上方に方向を変換された後、上面パネルと光学系ユニットケース169の天板との間隙を通って左側面パネル15の排気孔17から排気される。
第二補助冷却ファン262bは、正面パネル12の吸気孔18から外気を取入れる。そして、第二補助冷却ファン262bからの冷却風は、蛍光発光装置100の蛍光ホイール101やホイールモータ110及び赤色光源装置120の保持部材に直接噴き当てられて、赤色光源装置120及び蛍光発光装置100を冷却する。また、光源側光学系140は、光学系ユニット160と同様にケース149により閉じられた空間内に保持収容される。したがって、蛍光発光装置100や赤色光源装置120を冷却した冷却風は、補助案内部材303によって90度方向を変換されるとともに、光源側光学系140のケース149のプロジェクタ10中央側の側板によって上方に方向を変換された後、上面パネルにより更に左側面パネル15側に方向を変換されて、上面パネルと光源側光学系140のケース149の天板との間隙を流れることになる。
これにより、光源側光学系140のレンズやミラー等が間接的に冷却される。そして、上面パネルと光源側光学系140のケース149の天板との間隙を流れる冷却風は、上面パネルと光学系ユニットケース169の天板との間隙に流れ込んで、光学系ユニット160内のレンズ等を間接的に冷却した後、左側面パネル15の排気孔17から排気される。
また、第一及び第二補助冷却ファン262a,262bから送風される冷却風は、青色光源装置70のホルダー79や、光源側光学系のケース149、光学系ユニットケース169の天板と、上面パネルとの間隙を流れる際、この間隙に配置される主制御基板も冷却する。
したがって、本発明によれば、青色及び赤色光源装置70,120の夫々に適した冷却構造を設けることができる。そして、第一冷却ファン261aと第二冷却ファン261bとは、プロジェクタ10の前後である異なる方向から外気を取り込んでいるため、第一冷却ファン261aにより取入れられる吸気流と第二冷却ファン261bにより取入れられる吸気流とが干渉することがない。
また、案内部材301が設けられていることにより、第一及び第二の光源装置(青色及び赤色光源装置70,120)に取付けられる第一及び第二ヒートシンク81,130の夫々を冷却して放出される冷却風が同一方向に流れるように案内されるため、第一及び第二ヒートシンク81,130の夫々から放出される冷却風同士の干渉も防ぐことができる。したがって、このプロジェクタ10は、第一及び第二冷却ファン261a,261bからの冷却風をスムーズに吸排気することができるため、効率よく青色及び赤色光源装置70,120を冷却することができる。
これにより、青色及び赤色光源装置70,120を明るく発光させるとともに、色度バランスのとれた画像をスクリーンに投影することができるプロジェクタ10を提供することができる。また、青色及び赤色光源装置70,120を個別に冷却して温度管理をすることで、各光源装置を常に明るく発光させることができるとともに、各光源装置の長寿命化を図ることもできる。さらに、第一及び第二ヒートシンク81,130の夫々から同一方向に放出される冷却風によって、制御回路基板241などの青色及び赤色光源装置70,120以外の発熱源を冷却することもできるため、制御回路基板241等を冷却する専用の冷却手段を設けることなくシンプルなプロジェクタ10としつつ、プロジェクタ10の性能を長期に亘って維持することができる。
そして、第一及び第二の光源装置に取付けられる第一及び第二ヒートシンク81,130と、各光源装置と、を区画する仕切部材305が配置されているため、前後方向から第一及び第二ヒートシンク81,130に流入した冷却風を、案内部材301とともに、一方向である右側面パネル14側に向って流れるように案内することができ、効率よく青色及び赤色光源装置70,120を冷却することができる。
また、補助案内部材303によって、第一及び第二補助冷却ファン262a,262bからの冷却風も同一方向に流れの向きを変換させて排気させることができるため、上記と同様に、第一及び第二補助冷却ファン262a,262bからの冷却風同士の干渉を防いで効率よく青色及び赤色光源装置70,120や蛍光発光装置100、光源側光学系140や光学系ユニット160におけるレンズやミラー等の光学部品、及び、主制御基板等を冷却することができる。
また、本発明は、以上の実施例に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更、改良が可能である。