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JP5449872B2 - 拍動流薬物送達 - Google Patents

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Description

開示の内容
〔発明の分野〕
本発明は、哺乳動物の治療と処置に有用なカテーテルを用いた薬物送達の方法に関する。詳細には、この方法では、拍動フラックスを用いて送達ジオメトリを制御するとともに、カテーテルシャフトから局所組織が離れるのを制限して、カテーテルトラックに沿った流体の逆流を防止する。この方法は、治療用流体の特定の器官、特に脳への送達に有用である。
〔発明の背景〕
哺乳動物の組織へ治療用流体を送達するためにカテーテルを使用することは、医学の分野で周知である。カテーテルは、脊髄および脳への鎮痛薬の送達、脳、肝臓、および他の組織への抗新生物剤の送達、および様々な生理活性剤の脈管系への直接の送達を含め、様々な組織に様々な治療用流体を送達するために用いられる。標的組織に治療用流体を直接送達するためにカテーテルを使用することにより、従来の投与経路に比べて、経口投与によって生じる胃での代謝を回避できるなどのいくつかの利点が得られる。別の大きな利点として、使用する生理活性剤が少なくて済むこと、毒性の極めて高い抗新生物剤または高度に特異的なタンパク質、成長因子、および遺伝子治療薬のように生理活性剤が不所望の副作用を有する場合でも処置後に非標的組織が温存されることが挙げられる。
一部の生理活性剤は、血液と脳との間の障壁を越えることが非常に困難であり、脳内で有効な薬剤の濃度に達するためにはかなり高い血中濃度にする必要がある。脳組織内に直接植え込まれる薬物送達カテーテルの使用は、以前は治療不可能であった様々な神経の疾患および症状に対する治療薬の使用の可能性を広げた。
対流増加送達(CED)では、細い頭蓋内カテーテルを用いて陽圧下で低速で連続的に注入して、脳の細胞外空間に薬物を直接与える。この技術は、1990年代に米国立保険研究所によって初めて導入され、近年になって漸く脳腫瘍の治療に使用されるようになり、特定の標的領域への薬物の集中的な送達が可能になった。CEDは、拡散に依存するのではなく、カテーテルのデザインおよびに正確に制御される注入速度に依存して、圧力勾配を作成し、この圧力勾配に従って治療薬を細胞外空間に直接送る。このため、脳および脊髄の大きな容積に対して、たとえタンパク質などの比較的大きい分子でも制御下で均一に分布させることができる。
しかし、CEDによる脳への直接注入には多数の課題があり、最も顕著な課題は、薬物の分布が予測不可能なことである。予測不可能となる最大の要因は、カテーテルの挿入トラックに沿った、注入された薬の逆流である。注入剤が周囲組織に流れると、カテーテルを取り囲む組織が徐々に「クリープ」現象を受けて、流体がカテーテルの外面に沿ってゆっくりと流れ、周囲組織を移動させて、最終的に周囲組織がカテーテルトラックを密閉しなくなり、流体が、カテーテルの入口点に達して組織内に流れる。この入口点に達すると、カテーテルに沿った流体経路が、抵抗が最小の経路、すなわち流体の流れの主経路となり、非標的組織の近接に不所望の薬物分布が作成される。CEDの考察については、例えば、モリソン(Morrison)ら著、アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオロジー(Am J Physiol)、1999年10月、277(4Pt2):R1218−29を参照されたい。
他の者は、カテーテルのサイズ、デザイン、および材料を様々に変更することによってこの制限を解消しようとした。例えば、クラウゼ(Krauze)らは、「段付きカニューレを使用した逆流の制限または防止(ジャーナル・オブ・ニューロサージェリー(J. Neurosurg)、2005年、103:923−929)」について記載した。国際出願公開第2008/020241A2では、ギル(Gill)らが、硬質のカテーテルシャフト材料を使用した振動および運動の防止、すなわち逆流の防止について述べている。米国特許出願第2007/0276340A1では、ポストン(Poston)らが、カテーテルシャフトの拡張可能なステントを使用した組織の密閉の作成について述べている。
このような機械的な変更は、逆流を完全には防止できないばかりか、カテーテルを複雑にし、コストを増大させる。したがって、治療用流体を哺乳動物の組織内に安全に送達するための方法が要望されている。
〔発明の概要〕
本発明の方法は、哺乳動物の膨張性組織に配置されたカテーテルを介して治療用流体の拍動フラックスを送達するために薬物ポンプを用いることから構成されており、流体の拍動間隔のタイミングを調節して治療薬を標的組織に効率的に送達するとともに、カテーテルトラックに沿った非標的組織への流体の逆流を防止することもさらに含む。非標的組織への逆流は、前の拍動の流体送達の圧力波から回復するのに十分な時間を膨張性組織に与えて、カテーテルの周りの組織の密閉を維持または再設定し、これによりカテーテルトラックに沿った治療用流体の逆流を防止するように、拍動のタイミングを調節して防止する。別法では、同様の結果を達成するために流体の流速を調整することができる。分布のジオメトリおよび容量を、カテーテルの送達ポートのサイズおよび数によって変更して、標的組織への薬物の制御された送達を維持することができる。
〔発明の詳細な説明〕
本発明は、カテーテルの外壁に沿った治療用流体の逆流を防止しながら、治療用流体を膨張性組織内に器官特異的に制御下で送達するための方法を提供する。本発明の方法は、様々なタイプおよびデザインのカテーテルに有用であり、採用するカテーテルのタイプやデザインによって限定されるものではない。特に中枢神経系(CNS)への治療用流体の送達にカテーテルを用いると、有効性に必要な生理活性剤の量が、他の投与経路に比べて大幅に減少する。しかし、カテーテルトラックに沿った流体の逆流によって生じる予測不可能な分布ジオメトリにより、合併症が、治療薬の対流増加送達から生じることがある。
請求する本発明を明確かつ正確に指し示すためには、使用されるいくつかの用語を定義することが有用であろう。本願に記載し使用する語「対流増加送達」は、本願ではCEDとも呼び、組織における治療用流体の陽圧勾配の設定から生じる大流量による治療用流体の組織内への送達を意味することを理解されたい。
本願に記載し使用する語「カテーテル」は、実質的に円筒状であって、流体が流れることができる中空内腔を有するシャフトによって接続された近位端部と遠位端部を有する可撓性チューブを意味することを理解されたい。本願に使用する語「カテーテル」は、円筒状というよりむしろ楕円状の形状をした変形体、カテーテルの遠位端部の構造のサイズ、形状、および材料などのカテーテルの遠位端部の変形体、および遠位端部の孔(ポートとも呼ぶ)の数、サイズ、および幾何学的位置の変形体を含め、カテーテルのあらゆる全ての変形体を含むことを理解されたい。語「カテーテル」はまた、プラスチック、金属、セラミック、複合材料、繊維、フィラメント、粉末、および粒子を含め、シャフトの構造の材料の変形体も含む。
また、語「カテーテル」には、例えば、吸入、主内腔で送達される流体とは異なる別の流体の送達、または様々な機能に使用される1または複数のワイヤの受容などの追加の機能を有する複数の内腔の使用を含め、カテーテルの基本デザインの変形体も含まれる。このワイヤを使用した様々な機能には、例えば、機械式プルワイヤを用いた案内と、治療のための電気エネルギー、例えば、電極および組織に直接加えることができる高周波(RF)エネルギーもしくはDC電流、または圧電超音波トランスデューサなどの遠位端部のトランスデューサに電力を供給するために用いることができるAC電流などの伝達および送達と、が含まれる。カテーテルの遠位端部に位置させたセンサまたは組織から集められたエネルギーの伝達のために、電気生理学の分野で一般に知られているプラチナ電極バンドなどの導体を複数の内腔に追加的に使用することができる。
本願に記載し使用する語「カニューレ」は、実質的に円筒状であって、流体が流れることができる中空内腔によって接続された近位端部と遠位端部を有する非可撓性チューブを意味することを理解されたい。語「カニューレ」は、カニューレの遠位部分の変形体、例えば、先端部の形状の変形体、遠位先端部における孔の数、サイズ、および幾何学的位置の変形体、およびプラスチック、金属、セラミック、複合材料、繊維、フィラメント、粉末、および粒子を含む材料の変形体を含め、カニューレのあらゆる全ての変形体を含むことを理解されたい。
カテーテルとカニューレの大きな違いの1つは剛性である。一般的な慣習では、カテーテルは、可撓性であり、1または複数のポリマー材料から作製され、任意選択で、ポリマー層間にステンレス鋼ワイヤまたは編みジャケットが埋め込まれて補強され、これにより強い可撓性チューブをもたらす。一般的な慣習では、カニューレは、金属から形成され、実質的に硬質であり、カテーテルに比べて殆どまたは全く可撓性がもたらさない。当業者であれば理解するだろうが、特定の適用例により、特定の処置に対する、他方よりも優れたカテーテルまたはカニューレが決まるが、本発明の概念から逸脱することなく、いずれの器具を用いても本発明の方法で治療用流体を送達することができる。
針とカニューレの大きな違いは、遠位先端部の鋭さである。一般的な慣習では、カニューレは、流体を送達または吸引できる硬質チューブをもたらす金属から作製されており、組織が傷つかないように通常は尖っていない、方形、または丸い遠位先端部を有しているが、針は、組織を刺入するための尖った先端部を有する。一般に、針は、通常はカニューレよりも直径が小さいが、本発明の概念から逸脱することなく、いずれの器具を用いても本発明の方法で治療用流体を送達することができる。
同様に、トロカールは、器具が組織内に挿入された後に引き戻される、尖った三角形の先端部を備えたオブチュレータが適合する金属カニューレからなる。したがって、語「カテーテル」、「針」、「カニューレ」、および「トロカール」は全て、本発明のために置き換え可能に用いることができるが、語「カテーテル」が好ましい。当業者であれば、これらの装置のサイズおよび剛性における僅かな差は、本発明の有用性に影響を与えるものではないことを理解できよう。
本願で用いる語「カテーテルトラック」は、カテーテルが組織内に挿入されて、組織をカテーテルの外壁に対して移動させることによって組織に作成される経路を意味することを理解されたい。上記したように、語「カテーテルトラック」および語「針トラック」は、本発明の文脈において同義である。カテーテルの外壁を取り囲む組織は、カテーテルの外壁に直に隣接してカテーテルトラックを効果的に密閉することもあるし、またはカテーテルの外壁から一定距離離隔してカテーテルの外壁の周りに環状の自由空間を有効に作成することもある。カテーテルを抜去した直後に組織に残る空洞部も、カテーテルトラックと呼ぶ。一定期間経過しても、組織内のカテーテルトラックは、開いた空間として残ることがあるが、一般的には治癒して、天然の周囲組織、または、瘢痕組織などの再生組織で満たされる。
本願で用いる語「流量」は、単位時間当たりの一定量の流体の運動を意味し、その単位はμL/分であることを理解されたい。本願で用いる語「フラックス(flux)」は、単位時間当たりに単位面積を流れる物質の量を意味することを理解されたい。したがって、一定の治療薬濃度(mg/mL)を有する治療用流体が一定の平面の表面積(mm×mm)を流れる場合、フラックスの単位は、mg/分・mmとなる。本願で用いる語「拍動フラックス」は、一連の交互する、プラスのフラックス期間と実質的にゼロのフラックス期間とから構成される単位時間当たりのフラックスを意味することを理解されたい。ゼロのフラックス期間は、フラックスが完全にゼロであるとは限らず、むしろポンプまたは圧力源のスイッチを切ると生じることがある、システムにおける残圧による僅かなフラックスのみからなってもよいことを理解されたい。或いは、拍動フラックスは、一連の交互する、高いプラスのフラックス期間と低いプラスのフラックス期間から構成され得る。
本願で用いる語「逆流」は、流体がカテーテルの遠位端部からカテーテルトラックに沿ってカテーテルの近位端部に向かって流れ、組織の非標的領域に流体が送達される不所望の流れを意味する。本願で説明し使用するように、語「逆流」は、語「環流」と同義であり、これらの語を置き換え可能に用いることができる。
本願で用いる語「投薬計画」は、カテーテルの遠位端部で流体の拍動フラックスを作成するために一定期間に亘ってカテーテル内の流体の一連の連続的な圧力調整を意味することを理解されたい。この語「投薬計画」は、本願で用いる語「投与計画」と同意である。
本願で用いる語「治療用流体」は、医療効果を提供するために哺乳動物に投与される液体を意味することを理解されたい。このような治療用流体は、生理活性剤を含んでも含まなくてもよく、例えば、等張食塩水液は、生理活性剤を一切含まない治療用流体と見なすことができる。
本願で用いる語「生理活性剤」は、宿主となる器官、組織、または細胞における生体反応を刺激する物質を意味することを理解されたい。生理活性剤の例として、限定するものではないが、薬物、化学種、医薬品、ホルモン、ペプチド、タンパク質、成長因子、シグナル伝達因子、デオキシリボ核酸(DNA)、およびリボ核酸(RNA、iRNA)が含まれる。
CEDは、多量の治療用流体および治療薬を中枢神経系の標的領域に分布させることを可能にする。このアプローチは、普通ならこれらの治療薬の全身投与に対する反応が乏しい、または、アクセスが外科的に困難もしくは外科的に処置不能である、様々な疾患および症状の治療から生じる多くの課題を緩和する。
CED中の流体のポンピングは、シリンジなどを用いて手動で行うことができるが、シリンジポンプ、蠕動ポンプ、または植込み薬物ポンプなどで自動的に実施するのがより好ましい。植込み薬物ポンプは、当分野で知られており、圧電式ポンプ、ダイヤフラム、ベローズ、ピストン、蠕動ローラおよびチューブ型ポンプ機構から通常はなり、これら全てが本発明の範囲内である。標的組織における治療薬の分布ゾーンおよびカテーテルの流体出力を変更し作用させるために、様々なサイズおよび位置の複数のポートを有する、カテーテルの遠位端部における変形体が当分野でよく知られている。残念ながら、極めて遅いフラックスを除き、CED法を用いて組織に設定される圧力勾配が、カテーテルトラックにおける組織を移動させるのに最終的に十分であり、治療用流体の逆流を生じさせる。治療用流体を送達するために本発明の拍動フラックス法を用いることにより、タンパク質などの巨大分子を送達するのに十分な圧力勾配が形成される。これにより、連続送達の方法よりも比較的大きなフラックスを利用することができるとともに、逆流防止という利点が得られる。
注入剤に含まれる治療薬の濃度、注入剤の流速、および/または流体の流量出力の相対表面積を変更することによってフラックスに影響を与えることができる。これらの変数を個別または組み合わせて変えることにより、薬物分布の制御可能なジオメトリが達成され得る。
ここで図を参照されたい。図1は、ヒト(110)の脳(111)内に配置され、治療用流体(130)を含む薬物ポンプ(120)に接続された薬物送達カテーテル(100)を示す断面図である。薬物送達カテーテル(100)は、頭蓋骨(112)内の入口点から非標的脳組織(114)を通過して、近接した非標的脳組織(114)にカテーテルトラック(斜線領域101)を作成している。カテーテル(100)の遠位端部(102)は、脳内の深い位置にあり、周囲標的組織(115)内で近接して位置されている。対流増加送達の際、薬物ポンプ(120)が、治療用流体(130)をカテーテル(100)の内腔を介してカテーテルの遠位端部(102)から周囲標的脳組織(115)にポンプで押し出す。一定時間経過すると、非標的脳組織(114)がカテーテル(100)から離れる方向に移動してカテーテルトラック(101)が拡張し、治療用流体(130)が、矢印(150)で示すようにカテーテルトラック(101)に沿って近接した非標的脳組織(114)に逆流し、最終的に矢印(151)に示すように頭蓋骨(112)の入口点まで流れ、そこから流出する。
ここで図2を参照されたい。図2は、実験装置の例の断面図である。ビーカー(200)は、アガロースゲル(201)を含んでおり、この中にカテーテル(210)がアガロースゲルの表面(202)から約38mmの深さまで挿入され、アガロースゲル(201)内にカテーテルトラック(斜線領域203)を作成する。遠位端部(211)が、アガロースゲル(201)の標的領域(204)内に位置されている。中心に孔(221)を有するディスクの形状のプラスチックホルダ(220)が、アガロースゲルの表面(202)に配置されており、カテーテル(210)が孔(221)を通過しているため、アガロースゲル(201)内のカテーテル(210)の遠位端部(211)の場所が安定している。カテーテル(210)の近位端部(212)は、蛍光標識タンパク質溶液(231)を含むシリンジ(230)に接続されている。シリンジ(230)は、プログラム可能なシリンジポンプ(240)に取り付けられており、アガロースゲル(201)を含むビーカー(200)、カテーテル(210)、シリンジ(230)、およびプログラム可能なシリンジポンプ(240)からなる試験装置全体が、オーブン(250)内に含まれている。プログラム可能なシリンジポンプ(240)は、蛍光標識タンパク質溶液(231)をカテーテル(210)を介してカテーテルの遠位端部(211)に送り、カテーテルポート(不図示)からカテーテルの遠位端部を囲むアガロースゲル(201)の標的領域(204)にポンプで押し出すことによって、本発明の方法に従って蛍光標識タンパク質溶液(231)の拍動フラックス投与計画をもたらすようにプログラムされている。逆流の発生が、カテーテルトラック(203)を囲む非標的領域(205)およびアガロースゲルの表面(202)における蛍光標識タンパク質溶液(231)の存在によって確認できるであろう。
図3は、遠位端部(301)、近位端部(302)、および流体が流れることのできる内腔(304)を有するシャフト(303)を有する単一ポート段付きカテーテル(300)の断面図である。遠位端部(301)は、1つの開口すなわちポート(305)を有しており、流体が、このポートを介して内腔(304)から出て周囲領域(307)に流れることができる。図示するように、任意選択で、内腔(304)および任意選択のカテーテルシャフト(305)は、内部に段(306)を有することができ、この段の直径は、カテーテルの流体の流量特性を高めるために縮小されている。
図4は、図3の単一ポート段付きカテーテルおよび1.0μL/分の一定流速の300分の注入を用いて得られたアガロースゲルのビーカー内の蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。アガロースゲル(401)は、カテーテルトラック(450)の断面を提供するために約2mmの断片に切断した。アガロースゲル(401)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(415)および非標的領域(414)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(402)に挿入した挿入点(412)を含む。この画像は、標的領域(415)における蛍光標識タンパク質の分布、ならびに非標的領域(414)に位置するカテーテルトラック(450)に沿って周囲のアガロースゲル(451)を介して入口点(412)まで至る逆流を示している。
図5は、遠位端部(501)、近位端部(502)、および流体が流れることのできる内腔(504)を有するシャフト(503)を有する8ポート段付きカテーテル(500)のポートのジオメトリを示す断面図である。遠位端部(501)は、8つのポート(505)を備えており、その内の4つのポートは、断面図に示されており、残りの4つのポートは、図示されている各ポートから180度反対側に位置付けられており、これらのポートを介して流体が内腔(504)から出て周囲領域(507)に流れることができる。任意選択で、内腔(504)および任意選択のカテーテルシャフト(503)は、内部に段(506)を有することができ、この段の直径は、カテーテルの流体の流量特性を高めるために縮小されている。任意選択で、カテーテル遠位先端部(508)の内腔を密閉することができる。
図6a〜図6eは、本発明の様々な拍動フラックス投与計画を示している。例示的な一実施形態では、拍動フラックスは、本願ではステップと表される3つの区別できる時間間隔から構成されている。ここで図6aを参照すると、横座標は、流速(μL/分)を表し、2.7μL/分に固定されている。ステップ1は、縦座標に25秒の時間規模で示されている。したがって、ポンプは、2.7μL/分の流速で25秒間運転される。次いでポンプは、ステップ2として示されているように375秒間停止される。したがって、ステップ1とステップ2で合わせて、ポンプの間欠運転を有する400秒の時間間隔を作り出す。ステップ1とステップ2が繰り返され、流れが再び25秒間運転され、再び375秒間停止される。ここで図6bを参照すると、25秒間の運転と375秒間の停止から構成されるステップ1と2の周期的時間サイクルは、1時間の間の行程で数回繰り返される。1時間の間欠ポンプ動作の後、ポンプは、ステップ3として示されているように1時間停止される。ステップ1の25秒間の運転と、ステップ2の375秒間の停止と、ステップ3とを表す、1時間の繰り返しおよび1時間の完全な停止を表す25/375/1の投与計画を有する拍動フラックスを生成するために、治療行程中にステップ1、2、および3の周期的シーケンスが繰り返される。
同様の要領で、図6cおよび図6dは、40/360/1の拍動フラックス投与計画のステップ1、2、および3を示している。このステップ1は、2.7μL/分で40秒間運転され、ステップ2は、360秒間停止され、ステップ3は1時間である。
図6eは、ステップ1と2の可変流速投与計画を示している。この流速は、一連の第1のステップの初めで3.0μL/分で運転され、次いで32秒間に徐々に0まで流速が減少し、次いで流速が再び3.0μL/分まで徐々に増大して再び0まで減少し、このシーケンスが5分間の行程に亘って繰り返され、次いで0の流速が3分間続く。
これらの組合せは単なる例示目的であり、当業者であれば、本発明の拍動フラックスを生成するために有用なステップ、運転と停止のサイクル、流速、および増減サイクルの数え切れない順列と複雑な組合せが存在し、かつこのような様々な順列が本発明の範囲内とみなされることを理解できよう。
図7は、8ポート段付きカテーテル(図5を参照)および注入が24時間に亘る図6bの25/375/1拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルの断片における蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。このアガロースゲル(701)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(715)および非標的領域(714)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(702)に挿入した挿入点(712)を含む。この画像は、標的領域(715)における蛍光標識タンパク質の分布を示している。カテーテルトラック(750)に沿った蛍光標識タンパク質の存在は、カテーテルの抜去から生じるアーチファクトによるものである。図4および標的領域(715)と比べると、カテーテルトラック(750)を囲むアガロースゲル、非標的領域(714)、または入口点(712)に近接した周囲アガロースゲル(751)に位置する蛍光標識タンパク質が殆どまたは全く存在しないことに留意されたい。
図8は、遠位端部(801)、近位端部(802)、および流体が流れることのできる内腔(804)を有するシャフト(803)を有する15ポート段付きカテーテル(800)のポートのジオメトリを示す断面図である。遠位端部(801)は、15のポート(805)を備えており、その内の5つのポートは、断面図に示されており、残りの10のポートは、図示されている各ポートから60度および120度ずれており、これらのポートを介して流体が内腔(804)から出て周囲領域(807)に流れることができる。任意選択で、内腔(804)および任意選択のカテーテルシャフト(805)は、内部に段(806)を有することができ、この段の直径は、流体の流量特性を高めるために縮小されている。任意選択で、カテーテル遠位先端部(508)の内腔を密閉することができる。
図9は、15ポート段付きカテーテル(図8を参照)および注入が24時間に亘る図6bの25/375/1拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルの断片における蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。アガロースゲル(901)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(915)および非標的領域(914)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(902)に挿入した挿入点(912)を含む。この画像は、標的領域(915)における蛍光標識タンパク質の分布を示している。カテーテルトラック(950)に沿った蛍光標識タンパク質の存在は、カテーテルの抜去から生じるアーチファクトによるものである。図4および標的領域(915)と比べると、カテーテルトラック(950)を囲むアガロースゲル、非標的領域(914)、または入口点(912)に近接した周囲アガロースゲル(951)に位置する蛍光標識タンパク質が殆どまたは全く存在しないことに留意されたい。
図10は、8ポート段付きカテーテルおよび注入が24時間に亘る図6dの40/360/1拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルの断片における蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。アガロースゲル(1001)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(1015)および非標的領域(1014)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(1002)に挿入した挿入点(1012)を含む。この画像は、標的領域(1015)における蛍光標識タンパク質の分布を示している。カテーテルトラック(1050)に沿った蛍光標識タンパク質の存在は、カテーテルの抜去から生じるアーチファクトによるものである。図4および標的領域(1015)と比べると、カテーテルトラック(1050)を囲むアガロースゲル、非標的領域(1014)、または入口点(1012)に近接した周囲アガロースゲル(1051)に位置する蛍光標識タンパク質が殆どまたは全く存在しないことに留意されたい。
図11は、15ポート段付きカテーテルおよび注入が24時間に亘る図6dの40/360/1拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルの断片における蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。アガロースゲル(1101)は、カテーテルトラック(1150)の断面を提供するために、約2mmの断片に同様に切断したが、この例の切断の位置は、カテーテルトラックの空洞部を明確に示さなかった。アガロースゲル(1101)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(1115)および非標的領域(1114)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(1102)に挿入した挿入点(1112)を含む。この画像は、標的領域(1115)における蛍光標識タンパク質の分布を示している。図4および標的領域(1115)と比べると、カテーテルトラック(1150)を囲むアガロースゲル、非標的領域(1114)、または入口点(1112)に近接した周囲アガロースゲル(1151)に位置する蛍光標識タンパク質が殆どまたは全く存在しないことに留意されたい。
図12Aおよび図12Bは、2つの別個の15ポート段付きカテーテルおよび注入が76時間に亘る図6bの25/375/1拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルの断片における蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。アガロースゲル(1201a、1201b)は、カテーテルトラック(1250a、1250b)の断片を提供するために約2mmの厚みに切断した。アガロースゲル(1201a、1201b)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(1215a、1215b)および非標的領域(1214a、1214b)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(1202a、1202b)に挿入した挿入点(1212a、1212b)を含む。この画像は、標的領域(1215a、1215b)における蛍光標識タンパク質の分布を示している。
図13は、8ポート段付きカテーテルおよび注入が5日間に亘る図6bの25/375/1拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルの断片における蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。アガロースゲル(1301)は、カテーテルトラック(1350)の断面を提供するために約2mmの断片に切断した。アガロースゲル(1301)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(1315)および非標的領域(1314)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(1302)に挿入した挿入点(1312)を含む。この画像は、標的領域(1315)における蛍光標識タンパク質の分布を示している。カテーテルトラック(1350)に沿った蛍光標識タンパク質の存在は、カテーテルの抜去から生じるアーチファクトによるものである。図4および標的領域(1315)と比べると、カテーテルトラック(1350)を囲むアガロースゲル、非標的領域(1314)、または入口点(1312)に近接した周囲アガロースゲル(1351)に位置する蛍光標識タンパク質が殆どまたは全く存在しないことに留意されたい。
本発明の目的は、哺乳動物の組織に治療用流体を送達する方法を提供することにある。本発明のさらなる目的は、治療用流体の逆流を防止するとともに、治療用流体の送達の量およびジオメトリが、カテーテルから出る流体の所定のフラックスに一致した拍動送達投与計画を適用することによって制御される、哺乳動物の組織に治療用流体を送達する方法を提供することにある。本発明の別の目的は、周囲組織の弾性に基づいてカテーテルにおける流体フラックスの拍動間隔を計算することによって治療用流体の逆流を防止する、哺乳動物の組織への治療用流体の送達の方法を提供することにある。本発明の別の目的は、所定のフラックスおよび制御可能な分布ジオメトリを作成するためにデリバリカテーテルにおけるポートのサイズおよび数を決定することにある。本発明のさらに別の目的は、脳、肝臓、腎臓、肺、脾臓、膵臓、筋肉、または骨の組織とすることができる哺乳動物の特定の組織に治療用流体を送達する方法を提供することにある。
本発明の一実施形態では、カテーテルを哺乳動物の脳に挿入して、非標的組織を介して標的組織へと通す。カテーテルは、薬物ポンプに動作可能に接続されており、薬物ポンプは、拍動フラックスを生成するために間欠動作され、薬物ポンプは、必要とされる治療の間、運転と停止の周期的な反復サイクルのために一定の流速で動作され、拍動フラックスは、治療用流体がカテーテルトラックに沿って非標的組織内へ逆流するのを防止する。
本発明の一実施形態では、カテーテルを、哺乳動物の脳内に挿入し、非標的組織を介して標的組織へと通す。カテーテルは、薬物ポンプに動作可能に接続されており、薬物ポンプは、拍動フラックスを作成するために間欠動作され、薬物ポンプは、1時間の時間間隔の内25秒間の運転と375秒間の停止という運転‐停止シーケンスの周期的な反復サイクルのために一定の流速で動作され、次いで薬物ポンプが1時間の間停止され、次いで1時間の時間間隔の内25秒の運転と375秒の停止という運転‐停止シーケンスの周期的な反復サイクルが繰り返され、次いで薬物ポンプが1時間の間再び停止され、必要とされる治療の間、全てのシーケンスが繰り返され、拍動フラックスが、治療用流体がカテーテルトラックに沿って非標的組織内へ逆流するのを防止する。
本発明の別の実施形態では、カテーテルを哺乳動物の脳に挿入して、非標的組織を介して標的組織へと通す。カテーテルは、薬物ポンプに動作可能に接続されており、薬物ポンプは、拍動フラックスを生成するために動作され、薬物ポンプは、必要とされる治療の間、高い流速と低い流速の周期的な反復サイクルを得るために、薬物ポンプの動作中に高い流速と低い流速との間の可変流速で動作され、可変流速によって作成される拍動フラックスが、治療用流体がカテーテルトラックに沿って非標的組織内へ逆流するのを防止する。
本発明の別の実施形態では、カテーテルを哺乳動物の脳に挿入して、非標的組織を介して標的組織へと通す。カテーテルは、薬物ポンプに動作可能に接続されており、薬物ポンプは、拍動フラックスを作成するために動作され、薬物ポンプは、1時間の間、高い流速と低い流速の周期的な反復サイクルを得るために、薬物ポンプの動作中に高い流速と低い流速との間の可変流速で運転され、次いで薬物ポンプが1時間の間停止され、次いで1時間の間、高い流速と低い流速の周期的な反復サイクルが繰り返され、次いで薬物ポンプが、1時間の間再び停止され、この全てのシーケンスが、必要とされる治療の間、繰り返され、可変流速によって作成される拍動フラックスが、治療用流体がカテーテルトラックに沿って非標的組織内へ逆流するのを防止する。
以下の例は、本発明の様々な実施形態を実証するために含まれるが、本発明の範囲を決して限定するものではない。当業者であれば、同様の結果を得るためのこれらの特定の実施形態の変更形態および変形形態が本発明の概念および範囲内であることを理解できよう。
〔例1‐アガロースゲルおよび蛍光標識タンパク質の調製〕
本発明の実験の全てのアガロースゲルは、溶媒としてTBE(89 mM Tris;89mM ホウ酸;2mM EDTA;pH 8.4)の代わりにPBS(リン酸緩衝生理食塩水)を用いた点を除き、チェン(Chen)らの方法(ジャーナル・オブ・ニューロサージェリー(J Neurosurg)、2004年、101:314〜322)に従って作製した。次いで、PBS 1Lとアガロース 6gを1Lのビーカー内で混合して、溶液が透明になるまで5分間加熱した。この溶液を冷却して、4つの250mLの別々のビーカーに分けて次に使用するまでパラフィルムで覆った。
蛍光標識アルブミンのタンパク質原液を、分子プローブ(カタログ番号:A13101)(BSAとAlexa Fluor(登録商標)594の抱合体)を用いて作製した。蛍光標識アルブミン 5mgを1mLの生理食塩水に入れて攪拌し、原液 5μg/mLを作成し、必要になるまで冷蔵庫内に2℃〜4℃で保管した。使用の際に、35mLの食塩水が入っているビーカーに原液 350μLを配置して原液を希釈し、攪拌して溶液 50mg/mLを作成した。
〔例2‐単一ポート段付きカテーテルを用いた一定流量投与計画〕
例1で調製した250mLビーカーのアガロースゲルを、膨張性組織を模倣するために試験媒体として用いた。例1による蛍光注入剤もまた使用した。GE Ultem 1000Fから作製した単一ポート段付きカテーテル(図3を参照)の遠位端部を、アガロースゲルの250mLビーカーに挿入し、表面から約38mmの深さまで挿入させた。この単一ポート段付きカテーテルは、外径が0.800mm、内径が0.630mmであり、0.500mmの外径と0.330mmの内径を有する遠位部分を有し、0.630mmから0.330mmに縮径した段を備える。中心に孔を有するディスクの形状のプラスチックホルダを製作し、カテーテルの位置を維持するために、このホルダをアガロースゲルの表面に配置した。各カテーテルの近位端部を、1.0mLシリンジに接続し、これをプログラム可能なシリンジポンプ(ハーバード・アパラタス社(Harvard Apparatus)、型番:PHD200))内に配置した。シリンジポンプを含む実験装置全体を、37℃のオーブンの中に配置し、その温度まで温めた。図2を参照されたい。
シリンジポンプを運転させ、1μL/分の流速で300分実行した。したがって、注入した蛍光標識タンパク質溶液の総量は、計算上300μLとなった。300分後に、カテーテルをアガロースゲルから抜去し、アガロースゲルをビーカーから除去した。ミクロトーム刀で2mmの厚みの断片に裁断し、蛍光標識タンパク質の分布を、LAS‐3000発光イメージアナライザ(富士フィルム・ライフ・サイエンス社(FujiFilm Life Science))でゲルの断片を撮影して特徴付けた。露出時間は、全ての画像で8分の1秒とし、さらなる検査および分析のために中心部分の画像を選択した。
ここで図4を参照されたい。図4は、図3の単一ポート段付きカテーテルおよび一定の流速1.0μL/分の300分の注入で得たアガロースゲルのビーカーの蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。アガロースゲル(401)は、カテーテルトラック(450)の断面を提供するために約2mmの断片に切断した。アガロースゲル(401)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(415)および非標的領域(414)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(402)に挿入した挿入点(412)を含む。この画像は、標的領域(415)における蛍光標識タンパク質の分布と、非標的領域(414)に位置するカテーテルトラック(450)に沿った周囲アガロースゲル(451)を経て入口点(412)まで達している逆流を示している。
〔例3‐24時間に亘る拍動フラックス投与計画25/375/1〕
実験装置は例2と同一としたが、この例では、異なるカテーテルおよび異なる流量投与計画を用いた。8ポート段付きカテーテル(図5を参照)は、GE Ultem 1000Fから作製した。このカテーテルは、外径が0.800mm、内径が0.630mmであり、0.25mmのポートを備えた0.500mmの外径と0.330mmの内径を有する遠位部分と、0.630mmから0.330mmに縮径した段を有する。カテーテルの流体がポートのみから出るように遠位の内腔をロックタイト・ハイソルM‐31CLエポキシ(Loctite Hysol M-31CL epoxy)で密閉した。カテーテルの遠位端部を、アガロースゲルの250mLビーカー内に、表面から約38mmの深さまで挿入させた。例2と同じプラスチックホルダを、カテーテルの場所を維持するためにアガロースゲルの表面に配置した。カテーテルを備えたゲルのビーカーを37℃のオーブンの中に入れ、その温度まで温めた。この際、プログラム可能なシリンジポンプの1.0mLシリンジに接続されたカテーテルの近位端部もオーブンの中に入れた。
3つの別々のステップを有するように拍動フラックス投与計画を選択した。第1のステップでは、シリンジポンプが、2.7μL/分の流速で25秒間運転され、次いで第2のステップで、シリンジポンプが375秒間停止される(0流速)。ステップ3では、1時間の間、ステップ1とステップ2が繰り返され、次いで1時間の間、シリンジポンプが完全に停止(流速0)されるため、25/375/1の表記は、この拍動フラックス投与計画を表す。この事象シーケンスは、24時間繰り返され、図6bに示されている。実験装置および実験の全てを、8ポート段付きカテーテルの代わりに15ポート段付きカテーテル(図8を参照)を用いて再現した。したがって、15ポート段付きカテーテル(図8を参照)も同様に、GE Ultem 1000Fから作製した。このカテーテルは、外径が0.800mm、内径が0.630mmであり、0.25mmのポートを備えた0.500mmの外径と0.330mmの内径を有する遠位部分と、0.630mmから0.330mmに縮径した段を有する。カテーテルの流体がポートのみから出るように遠位の内腔をロックタイト・ハイソルM‐31CLエポキシ(Loctite Hysol M-31CL epoxy)で密閉した。カテーテルの遠位端部を、アガロースゲルの250mLビーカー内に、表面から約38mmの深さまで挿入させ、カテーテルの場所を維持するために、例2に示すプラスチックホルダを使用した。カテーテルを備えたゲルのビーカーを37℃のオーブンの中に入れ、その温度まで温めた。この際、プログラム可能なシリンジポンプの1.0mLシリンジに接続されたカテーテルの近位端部も全てオーブンの中に入れた。
24時間の拍動フラックス投与計画の実行後、カテーテルをアガロースゲルから抜去し、アガロースゲルをビーカーから除去した。注入した蛍光標識タンパク質溶液の総量は、両方の実験で、計算上121.5μLとなった。ミクロトーム刀を用いてアガロースゲルを2mmの厚みの断片に裁断し、蛍光標識タンパク質の分布を、LAS‐3000発光イメージアナライザ(富士フィルム・ライフ・サイエンス社(FujiFilm Life Science))でゲルの断片を撮影して特徴付けた。露出時間は、全ての画像に対して8分の1秒とし、さらなる検査および分析のために中心部分のイメージを選択した。
ここで図7を参照されたい。図7は、8ポート段付きカテーテルおよび注入が24時間に亘る25/375/1拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルの断片における蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。アガロースゲル(701)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(715)および非標的領域(714)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(702)に挿入した挿入点(712)を含む。この画像は、標的領域(715)における蛍光標識タンパク質の分布を示している。カテーテルトラック(750)に沿った蛍光標識タンパク質の存在は、カテーテルの抜去から生じるアーチファクトによるものである。図4および標的領域(715)と比べると、カテーテルトラック(750)を囲むアガロースゲル、非標的領域(714)、または入口点(712)に近接した周囲アガロースゲル(751)に位置する蛍光標識タンパク質が殆どまたは全く存在しないことに留意されたい。したがって、図7は、24時間に亘る8ポート段付きカテーテルを用いた25/375/1拍動フラックス投与計画を用いると、逆流が存在しないことを実証している。
ここで図9を参照されたい。図9は、15ポート段付きカテーテルおよび注入が24時間に亘る25/375/1拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルの断片における蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。アガロースゲル(901)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(915)および非標的領域(914)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(902)に挿入した挿入点(912)を含む。この画像は、標的領域(915)における蛍光標識タンパク質の分布を示している。カテーテルトラック(950)に沿った蛍光標識タンパク質の圧力は、カテーテルの抜去から生じるアーチファクトによるものである。図4および標的領域(915)と比べると、カテーテルトラック(950)を囲むアガロースゲル、非標的領域(914)、または入口点(912)に近接した周囲アガロースゲル(951)に位置する蛍光標識タンパク質が殆どまたは全く存在しないことに留意されたい。したがって、図9は、24時間に亘る15ポート段付きカテーテルを用いた25/375/1拍動フラックス投与計画を用いると、逆流が存在しないことを実証している。
〔例4‐24時間に亘る拍動フラックス投与計画40/360/1〕
この実験では、例2および例3の実験を再現したが、代わりに図6dに示されている拍動フラックス圧力投与計画を用いた。したがって、ステップ1の25秒の運転とステップ2の375秒の停止を用いる代わりに、それぞれ40秒の運転と360秒の停止を用いた。ステップ3を1時間維持し、実験の時間は24時間のままとした。同じタイプの8ポート段付きカテーテルと15ポート段付きカテーテルを、この実験にも用いた。注入剤の総量は、この例の両方のカテーテルに対して計算上194.4μLとなった。
図10は、8ポート段付きカテーテルおよび注入が24時間に亘る図6dの40/360/1拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルの断片における蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。アガロースゲル(1001)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(1015)および非標的領域(1014)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(1002)に挿入した入口点(1012)を含む。この画像は、標的領域(1015)における蛍光標識タンパク質の分布を示している。カテーテルトラック(1050)に沿った蛍光標識タンパク質の存在は、カテーテルの抜去から生じるアーチファクトによるものである。図4および標的領域(1015)と比べると、カテーテルトラック(1050)を囲むアガロースゲル、非標的領域(1014)、または入口点(1012)に近接した周囲アガロースゲル(1051)に位置する蛍光標識タンパク質が殆どまたは全く存在しないことに留意されたい。したがって、図10は、24時間に亘る40/360/1拍動フラックス投与計画および8ポート段付きカテーテルを用いると、逆流が存在しないことを実証している。
図11は、15ポート段付きカテーテルおよび注入が24時間に亘る40/360/1拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルの断片における蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。アガロースゲル(1101)は、カテーテルトラック(1150)の断面を提供するために同様に約2mmの断片に切断したが、この例における切断の位置は、カテーテルトラックの空洞部を明確には示さなかった。アガロースゲル(1101)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(1115)および非標的領域(1114)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(1102)に挿入した挿入点(1112)を含む。この画像は、標的領域(1115)における蛍光標識タンパク質の分布を示している。図4および標的領域(1115)と比較すると、カテーテルトラック(1150)を囲むアガロースゲル、非標的領域(1114)、または入口点(1112)に近接した周囲アガロースゲル(1151)に位置する蛍光標識タンパク質が殆どまたは全く存在しないことに留意されたい。したがって、図11は、24時間に亘る40/360/1拍動フラックス投与計画および15ポート段付きカテーテルを用いると、逆流が存在しないことを実証している。
〔例5‐76時間に亘る拍動フラックス投与計画25/375/1〕
この実験では、25/375/1投与計画を用いた例3の実験を再現したが、(8ポートカテーテルを採用せずに、)一対の15ポート段付きカテーテルを用い、実験の時間を76時間に延ばした。注入剤の総量は、この例の両方のカテーテルに対して計算上384μLとなった。
図12Aおよび図12Bは、2つの別個の15ポート段付きカテーテルおよび注入が76時間に亘る図6bの25/375/1拍動フラックス加圧投与計画を用いて得られたアガロースゲルの断片における蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。アガロースゲル(1201a、1201b)は、カテーテルトラック(1250a、1250b)の断面を提供するために約2mmの断片に切断した。アガロースゲル(1201a、1201b)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(1215a、1215b)および非標的領域(1214a、1214b)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(1202a、1202b)に挿入した挿入点(1212a、1212b)を含む。この画像は、標的領域(1215a、1215b)における蛍光標識タンパク質の分布を示している。カテーテルトラック(1250a、1250b)に沿った蛍光標識タンパク質の存在は、カテーテルの抜去から生じるアーチファクトによるものである。図4および標的領域(1215a、1215b)と比べると、カテーテルトラック(1250a、1250b)を囲むアガロースゲル、非標的領域(1214a、1214b)、または入口点(1212a、1212b)に近接した周囲アガロースゲル(1251a、1251b)に位置する蛍光標識タンパク質が殆どまたは全く存在しないことに留意されたい。したがって、図12Aおよび図12Bは、76時間に亘る25/375/1拍動フラックス投与計画および15ポート段付きカテーテルを用いると、逆流が存在しないことを実証している。
〔例6‐5日間に亘る拍動フラックス投与計画25/375/1〕
この実験では、8ポート段付きカテーテルを用い、期間を5日に延ばして例3の実験を再現した。注入剤の総量は、この実験では計算上607μLとなった。
図13は、8ポート段付きカテーテルおよび注入が5日に亘る25/375/1拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルの断片における蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示している。アガロースゲル(1301)は、カテーテルトラック(1350)の断面を提供するために約2mmの断片に切断した。アガロースゲル(1301)は、カテーテルの遠位端部の場所および配置に基づいた標的領域(1315)および非標的領域(1314)を含み、かつカテーテルをアガロースゲルの表面(1302)に挿入した挿入点(1312)を含む。この画像は、標的領域(1315)における蛍光標識タンパク質の分布を示している。カテーテルトラック(1350)に沿った蛍光標識タンパク質の存在は、カテーテルの抜去から生じるアーチファクトによるものである。図4および標的領域(1315)に比べると、カテーテルトラック(1350)を囲むアガロースゲル、非標的領域(1314)、または入口点(1312)に近接した周囲アガロースゲル(1351)に位置する蛍光標識タンパク質が殆どまたは全く存在しないことに留意されたい。したがって、図13は、5日間の行程に亘る25/375/1拍動フラックス投与計画および8ポート段付きカテーテルを用いると、逆流が存在しないことを実証している。
これらの例は、本発明の様々な実施形態を実証するために含まれるが、本発明の範囲を決して限定することを意図するものではない。当業者であれば、同様の結果を得るためのこれらの特定の実施形態の変更形態および変形形態が本発明の概念および範囲内であることを理解できよう。
ヒトの脳に配置された薬物送達カテーテルを示す図である。 例2〜例6の実験装置を示す図である。 単一ポート段付きカテーテルの断面図である。 単一ポートカテーテルおよび1.0μL/分の一定流速の300分の注入を用いて得られたアガロースゲルの断片の中心における蛍光標識タンパク質の分布ゾーン、ならびにカテーテルトラックの周りおよびアガロースゲルの表面まで至る流体の逆流を示す図である。 8ポートカテーテルのポートのジオメトリを示す図である。 拍動フラックス投与計画の実施形態を示す図である。 拍動フラックス投与計画の別の実施形態を示す図である。 拍動フラックス投与計画の別の実施形態を示す図である。 拍動フラックス投与計画の別の実施形態を示す図である。 拍動フラックス投与計画の別の実施形態を示す図である。 8ポートカテーテルおよび注入が24時間に亘る図6bの拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルにおける蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示す図である。 15ポートカテーテルのポートのジオメトリを示す図である。 15ポートカテーテルおよび注入が24時間に亘る図6bの拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルにおける蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示す図である。 8ポート段付きカテーテルおよび注入が24時間に亘る図6dの拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルにおける蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示す図である。 15ポート段付きカテーテルおよび注入が24時間に亘る図6dの拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルにおける蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示す図である。 15ポート段付きカテーテルおよび注入が76時間に亘る図6bの拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルにおける蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示す図である。 別個の15ポート段付きカテーテルおよび注入が76時間に亘る図6bの拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルにおける蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示す図である。 8ポート段付きカテーテルおよび注入が5日間に亘る図6bの拍動フラックス圧力投与計画を用いて得られたアガロースゲルにおける蛍光標識タンパク質の分布ゾーンを示す図である。

Claims (5)

  1. 哺乳動物を治療する装置において、
    乳動物の膨張性組織に挿入できるように形成されたカテーテルと、
    前記カテーテル動作可能に接続されている薬物送達ポンプと
    を含み、
    前記薬物送達ポンプは、1または複数の所定の時間間隔に亘って間欠動作て、前記カテーテルを通して前記組織内へと薬物の拍動フラックスを生成するように構成されており前記薬物送達ポンプは、25秒間の運転と375秒間の停止、または、40秒間の運転と360秒間の停止の、運転と停止のシーケンスを1時間にわたり繰り返しながら一定の流速で動作するよう構成されており、その後、前記薬物送達ポンプは、1時間にわたり停止するように構成されており、前記薬物送達ポンプは、このシーケンスを必要な治療期間にわたって繰り返すように構成されており、
    前記1または複数の所定の時間間隔のポンプの間欠動作により、前記膨張性組織が前記カテーテルの周りに後戻りするのに十分な時間を確保して、それによって、前記カテーテルの外壁に沿った前記薬物の逆流を防止する装置
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記カテーテルから出る前記フラックスは、前記カテーテルのポートの数およびサイズを変えることによって制御される装置
  3. 請求項1記載の装置において、
    前記膨張性組織は、脳、肝臓、腎臓、肺、脾臓、および膵臓の組織からなる群から選択される、装置
  4. 請求項記載の装置において、
    前記膨張性組織は脳組織である、装置
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の装置において、
    前記薬物送達ポンプは、プログラム可能な薬物送達ポンプである、装置。
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