本発明の実施形態は、ビーム、特に、水平方向および垂直方向におけるビーム形およびビーム配向を効率的に制御するために使用される、プリコーディング行列インジケータを決定するための方法および装置、ユーザ機器、ならびに基地局を提供している。
本発明の第1の態様は、プリコーディング行列インジケータを決定するための方法を提供しており、方法は、
プリコーディング行列インジケータPMIを決定するステップであって、PMIはプリコーディング行列Wに対応し、プリコーディング行列Wは第1の条件、第2の条件、または第3の条件を満たす、ステップと、
基地局にPMIを送信するステップとを含み、
第1の条件が、プリコーディング行列WがW=DVを満たすことであって、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことであり、
第2の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積X=DVであり、
であるとともに、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことであり、
第3の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、i=1,…,nであり、nは行列Aまたは行列Bの行の数であるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことである。
前述の第1の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、第2の条件または第3の条件において、プリコーディング行列WはW=W1W2を満たし、プリコーディング行列Wを取得するために、行列W2は、行列W1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、または、W1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行するために使用される。
前述の第1の態様または第1の態様の第1の可能な実施様態に準拠している、第2の可能な実施様態においては、行列Dの対角要素u1、u2、…、unの位相が等差数列を形成する。
前述の第1の態様または前述の第1の態様のいずれか可能な実施様態に準拠している、第3の可能な実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは
であり、要素は
であり、i=1,…,nである。
前述の第1の態様の第3の可能な実施様態に準拠している、第4の可能な実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトルvのみを含み、行列Vが複数の列ベクトルvを含む場合には、複数の列ベクトルvは異なる。
前述の第1の態様の第3または第4の可能な実施様態に準拠している、第5の可能な実施様態においては、行列Vの列ベクトルvは行列
の列ベクトルであり、行列Hはアダマール(Hadamard)行列である。
前述の第1の態様の任意の可能な実施様態に準拠している、第6の可能な実施様態においては、PMIは、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を含み、
プリコーディング行列Wが第1の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列Dに対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列Vに対応し、
プリコーディング行列Wが第2の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応し、
プリコーディング行列Wが第3の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応する。
前述の第1の態様の第6の可能な実施様態に準拠している、第7の可能な実施様態においては、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる時間領域の粒度もしくは周波数領域の粒度を有している、または、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる期間を使用して基地局に送信される。
前述の第1の態様または第1の態様の任意の可能な実施様態に準拠している、第8の可能な実施様態においては、方法は、
基地局によって送信された基準信号を受信するステップと、
基準信号に従ってコードブックからPMIに対応するプリコーディング行列Wを選択するステップとをさらに含む。
第1の態様に準拠している、第9の可能な実施様態においては、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、2つのプリコーディング行列はWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第1の態様の第9の可能な実施様態に準拠している、第10の可能な実施様態においては、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
第1の態様に準拠している、第11の可能な実施様態においては、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wkとを含み、2つのプリコーディング行列はDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第1の態様の第11の可能な実施様態に準拠している、第12の可能な実施様態においては、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
本発明の第2の態様は、プリコーディング行列インジケータを決定するための方法を提供しており、方法は、
ユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信するステップと、
PMIに従って対応するプリコーディング行列Wを決定するステップであって、プリコーディング行列Wは第1の条件、第2の条件、または第3の条件を満たす、ステップとを含み、
第1の条件が、プリコーディング行列WがW=DVを満たすことであり、
第2の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積X=DVであり、
である、ことであり、
第3の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、行列Dは対角行列であり、i=1,…,nであり、nは行列Aまたは行列Bの行の数である、ことであり、
行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である。
第2の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、第2の条件または第3の条件において、プリコーディング行列WはW=W1W2を満たし、プリコーディング行列Wを取得するために、行列W2は、行列W1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、または、W1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行するために使用される。
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実施様態に準拠している、第2の可能な実施様態においては、行列Dの対角要素u1、u2、…、unの位相が等差数列を形成する。
第2の態様または第2の態様のいずれか可能な実施様態に準拠している、第3の可能な実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは
であり、要素は
であり、i=1,…,nである。
前述の第2の態様の第3の可能な実施様態に準拠している、第4の可能な実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトルvのみを含み、行列Vが複数の列ベクトルvを含む場合には、複数の列ベクトルvは異なる。
前述の第2の態様の第3または第4の可能な実施様態に準拠している、第5の可能な実施様態においては、行列Vの列ベクトルvは行列
の列ベクトルであり、行列Hはアダマール(Hadamard)行列である。
前述の第2の態様の任意の可能な実施様態に準拠している、第6の可能な実施様態においては、プリコーディング行列インジケータPMIは、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とを含み、
プリコーディング行列Wが第1の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列Dに対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列Vに対応し、
プリコーディング行列Wが第2の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応し、
プリコーディング行列Wが第3の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応する。
前述の第2の態様の第6の可能な実施様態に準拠している、第7の可能な実施様態においては、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる時間領域の粒度もしくは周波数領域の粒度を有している、または、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる期間を使用して基地局に送信される。
前述の第2の態様または第2の態様の任意の可能な実施様態に準拠している、第8の可能な実施様態においては、PMIに従って対応するプリコーディング行列Wを決定するステップは、
PMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wを選択するステップを含む。
第2の態様に準拠している、第9の可能な実施様態においては、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、2つのプリコーディング行列はWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第2の態様の第9の可能な実施様態に準拠している、第10の可能な実施様態においては、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
第2の態様に準拠している、第11の可能な実施様態においては、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wkとを含み、2つのプリコーディング行列はDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第2の態様の第11の可能な実施様態に準拠している、第12の可能な実施様態においては、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
本発明の第3の態様は、プリコーディング行列インジケータを決定するための方法を提供しており、方法は、
第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定するステップであって、PMIはコードブック中のプリコーディング行列Wiに対応する、ステップと、
基地局に第1のPMIを送信するステップとを含み、
コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WjとはWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第3の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
本発明の第4の態様は、プリコーディング行列インジケータを決定するための方法を提供しており、方法は、
ユーザ機器によって送信された第1のプリコーディング行列インジケータPMIを受信するステップと、
第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wiを決定するステップとを含み、
コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WjとはWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第4の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
本発明の第5の態様は、プリコーディング行列インジケータを決定するための方法を提供しており、方法は、
第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定するステップであって、第1のPMIはコードブック中のプリコーディング行列Wiに対応する、ステップと、
基地局に第1のPMIを送信するステップとを含み、
コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WkとはDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり,m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定され、行列Vは定数の係数行列である。
第5の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
本発明の第6の態様は、プリコーディング行列インジケータを決定するための方法を提供しており、方法は、
ユーザ機器によって送信された第1のプリコーディング行列インジケータPMIを受信するステップと、
第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wiを決定するステップとを含み、
コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WkとはDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり,m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定され、行列Vは定数の係数行列である。
第6の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
本発明の第7の態様は、プリコーディング行列インジケータを決定するための装置を提供しており、装置は、
プリコーディング行列インジケータPMIを決定するように構成される、第1の決定モジュールであって、PMIはプリコーディング行列Wに対応し、プリコーディング行列Wは第1の条件、第2の条件、または第3の条件を満たす、第1の決定モジュールと、
基地局にPMIを送信するように構成される、第1の送信モジュールとを備え、
第1の条件が、プリコーディング行列WがW=DVを満たすことであって、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことであり、
第2の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積X=DVであり、
であるとともに、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことであり、
第3の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、i=1,…,nであり、nは行列Aまたは行列Bの行の数であるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことである。
前述の第7の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、第2の条件または第3の条件において、プリコーディング行列WはW=W1W2を満たし、プリコーディング行列Wを取得するために、行列W2は、行列W1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、または、W1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行するために使用される。
前述の第7の態様または第1の態様の第1の可能な実施様態に準拠している、第2の可能な実施様態においては、行列Dの対角要素u1、u2、…、unの位相が等差数列を形成する。
前述の第7の態様または前述の第1の態様のいずれか可能な実施様態に準拠している、第3の可能な実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは
であり、要素は
であり、i=1,…,nである。
前述の第7の態様の第3の可能な実施様態に準拠している、第4の可能な実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトルvのみを含み、行列Vが複数の列ベクトルvを含む場合には、複数の列ベクトルvは異なる。
前述の第7の態様の第3または第4の可能な実施様態に準拠している、第5の可能な実施様態においては、行列Vの列ベクトルvは行列
の列ベクトルであり、行列Hはアダマール(Hadamard)行列である。
前述の第7の態様の任意の可能な実施様態に準拠している、第6の可能な実施様態においては、PMIは、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を含み、
プリコーディング行列Wが第1の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列Dに対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列Vに対応し、
プリコーディング行列Wが第2の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応し、
プリコーディング行列Wが第3の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応する。
前述の第7の態様の第6の可能な実施様態に準拠している、第7の可能な実施様態においては、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる時間領域の粒度もしくは周波数領域の粒度を有している、または、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる期間を使用して基地局に送信される。
前述の第7の態様または第7の態様の任意の可能な実施様態に準拠している、第8の可能な実施様態においては、装置は、
基地局によって送信された基準信号を受信して、基準信号に従ってコードブックからPMIに対応するプリコーディング行列Wを選択するように構成される、第1の受信モジュールをさらに備える。
第7の態様に準拠している、第9の可能な実施様態においては、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、2つのプリコーディング行列はWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第7の態様の第9の可能な実施様態に準拠している、第10の可能な実施様態においては、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
第7の態様に準拠している、第11の可能な実施様態においては、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wkとを含み、2つのプリコーディング行列はDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第7の態様の第11の可能な実施様態に準拠している、第12の可能な実施様態においては、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
本発明の第8の態様は、プリコーディング行列インジケータを決定するための装置を提供しており、装置は、
ユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信するように構成される、第2の受信モジュールと、
PMIに従って対応するプリコーディング行列Wを決定するように構成される、第2の決定モジュールであって、プリコーディング行列Wは第1の条件、第2の条件、または第3の条件を満たす、第2の決定モジュールとを備え、
第1の条件が、プリコーディング行列WがW=DVを満たすことであり、
第2の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積X=DVであり、
である、ことであり、
第3の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、行列Dは対角行列であり、i=1,…,nであり、nは行列Aまたは行列Bの行の数である、ことであり、
行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である。
第8の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、第2の条件または第3の条件において、プリコーディング行列WはW=W1W2を満たし、プリコーディング行列Wを取得するために、行列W2は、行列W1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、または、W1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行するために使用される。
第8の態様または第8の態様の第1の可能な実施様態に準拠している、第2の可能な実施様態においては、行列Dの対角要素u1、u2、…、unの位相が等差数列を形成する。
第8の態様または第8の態様のいずれか可能な実施様態に準拠している、第3の可能な実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは
であり、要素は
であり、i=1,…,nである。
前述の第8の態様の第3の可能な実施様態に準拠している、第4の可能な実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトルvのみを含み、行列Vが複数の列ベクトルvを含む場合には、複数の列ベクトルvは異なる。
前述の第8の態様の第3または第4の可能な実施様態に準拠している、第5の可能な実施様態においては、行列Vの列ベクトルvは行列
の列ベクトルであり、行列Hはアダマール(Hadamard)行列である。
前述の第8の態様の任意の可能な実施様態に準拠している、第6の可能な実施様態においては、プリコーディング行列インジケータPMIは、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とを含み、
プリコーディング行列Wが第1の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列Dに対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列Vに対応し、
プリコーディング行列Wが第2の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応し、
プリコーディング行列Wが第3の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応する。
前述の第8の態様の第6の可能な実施様態に準拠している、第7の可能な実施様態においては、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる時間領域の粒度もしくは周波数領域の粒度を有している、または、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる期間を使用して基地局に送信される。
前述の第8の態様または第8の態様の任意の可能な実施様態に準拠している、第8の可能な実施様態においては、PMIに従って対応するプリコーディング行列Wを決定することは、
PMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wを選択することを含む。
第8の態様の第8の可能な実施様態に準拠している、第9の可能な実施様態においては、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、2つのプリコーディング行列はWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第8の態様の第9の可能な実施様態に準拠している、第10の可能な実施様態においては、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
第8の態様に準拠している、第11の可能な実施様態においては、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wkとを含み、2つのプリコーディング行列はDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第8の態様の第11の可能な実施様態に準拠している、第12の可能な実施様態においては、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
本発明の第9の態様は、プリコーディング行列インジケータを決定するための装置を提供しており、装置は、
第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定するように構成される、第3の決定モジュールであって、PMIはコードブック中のプリコーディング行列Wiに対応する、第3の決定モジュールと、
基地局に第1のPMIを送信するように構成される、第2の送信モジュールとを備え、
コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WjとはWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第9の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
本発明の第10の態様は、プリコーディング行列インジケータを決定するための装置を提供しており、装置は、
ユーザ機器によって送信された第1のプリコーディング行列インジケータPMIを受信するように構成される、第3の受信モジュールと、
第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wiを決定するように構成される、第4の決定モジュールであって、
コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WjとはWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される、第4の決定モジュールとを備える。
第10の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
本発明の第11の態様は、プリコーディング行列インジケータを決定するための装置を提供しており、装置は、
第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定するように構成される、第5の決定モジュールであって、第1のPMIはコードブック中のプリコーディング行列Wiに対応する、第5の決定モジュールと、
基地局に第1のPMIを送信するように構成される、第3の送信モジュールとを備え、
コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WkとはDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり,m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定され、行列Vは定数の係数行列である。
第11の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
本発明の第12の態様は、プリコーディング行列インジケータを決定するための装置を提供しており、装置は、
ユーザ機器によって送信された第1のプリコーディング行列インジケータPMIを受信するように構成される、第4の受信モジュールと、
第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wiを決定するように構成される、第6の決定モジュールであって、
コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WkとはDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり,m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定され、行列Vは定数の係数行列である、第6の決定モジュールとを備える。
第12の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
本発明の第13の態様は、ユーザ機器を提供しており、ユーザ機器は、
プリコーディング行列インジケータPMIを決定するように構成される、第1のプロセッサであって、PMIはプリコーディング行列Wに対応し、プリコーディング行列Wは第1の条件、第2の条件、または第3の条件を満たす、第1のプロセッサと、
基地局にPMIを送信するように構成される、第1の送信機とを備え、
第1の条件が、プリコーディング行列WがW=DVを満たすことであって、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことであり、
第2の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積X=DVであり、
であるとともに、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことであり、
第3の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、i=1,…,nであり、nは行列Aまたは行列Bの行の数であるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことである。
前述の第13の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、第2の条件または第3の条件において、プリコーディング行列WはW=W1W2を満たし、プリコーディング行列Wを取得するために、行列W2は、行列W1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、または、W1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行するために使用される。
前述の第13の態様または第1の態様の第1の可能な実施様態に準拠している、第2の可能な実施様態においては、行列Dの対角要素u1、u2、…、unの位相が等差数列を形成する。
前述の第13の態様または前述の第1の態様のいずれか可能な実施様態に準拠している、第3の可能な実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは
であり、要素は
であり、i=1,…,nである。
前述の第13の態様の第3の可能な実施様態に準拠している、第4の可能な実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトルvのみを含み、行列Vが複数の列ベクトルvを含む場合には、複数の列ベクトルvは異なる。
前述の第13の態様の第3または第4の可能な実施様態に準拠している、第5の可能な実施様態においては、行列Vの列ベクトルvは行列
の列ベクトルであり、行列Hはアダマール(Hadamard)行列である。
前述の第7の態様の任意の可能な実施様態に準拠している、第6の可能な実施様態においては、PMIは、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を含み、
プリコーディング行列Wが第1の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列Dに対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列Vに対応し、
プリコーディング行列Wが第2の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応し、
プリコーディング行列Wが第3の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応する。
前述の第7の態様の第6の可能な実施様態に準拠している、第7の可能な実施様態においては、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる時間領域の粒度もしくは周波数領域の粒度を有している、または、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる期間を使用して基地局に送信される。
前述の第13の態様または第13の態様の任意の可能な実施様態に準拠している、第8の可能な実施様態においては、ユーザ機器は、
基地局によって送信された基準信号を受信して、基準信号に従ってコードブックからPMIに対応するプリコーディング行列Wを選択するように構成される、第1の受信機をさらに備える。
第13の態様に準拠している、第9の可能な実施様態においては、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、2つのプリコーディング行列はWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第13の態様の第9の可能な実施様態に準拠している、第10の可能な実施様態においては、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
第13の態様に準拠している、第11の可能な実施様態においては、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wkとを含み、2つのプリコーディング行列はDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第13の態様の第11の可能な実施様態に準拠している、第12の可能な実施様態においては、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
本発明の第14の態様は、基地局を提供しており、基地局は、
ユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信するように構成される、第2の受信機と、
PMIに従って対応するプリコーディング行列Wを決定するように構成される、第2のプロセッサであって、プリコーディング行列Wは第1の条件、第2の条件、または第3の条件を満たす、第2のプロセッサとを備え、
第1の条件が、プリコーディング行列WがW=DVを満たすことであり、
第2の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積X=DVであり、
である、ことであり、
第3の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、行列Dは対角行列であり、i=1,…,nであり、nは行列Aまたは行列Bの行の数である、ことであり、
行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である。
第14の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、第2の条件または第3の条件において、プリコーディング行列WはW=W1W2を満たし、プリコーディング行列Wを取得するために、行列W2は、行列W1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、または、W1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行するために使用される。
第14の態様または第14の態様の第1の可能な実施様態に準拠している、第2の可能な実施様態においては、行列Dの対角要素u1、u2、…、unの位相が等差数列を形成する。
第14の態様または第14の態様のいずれか可能な実施様態に準拠している、第3の可能な実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは
であり、要素は
であり、i=1,…,nである。
前述の第14の態様の第3の可能な実施様態に準拠している、第4の可能な実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトルvのみを含み、行列Vが複数の列ベクトルvを含む場合には、複数の列ベクトルvは異なる。
前述の第14の態様の第3または第4の可能な実施様態に準拠している、第5の可能な実施様態においては、行列Vの列ベクトルvは行列
の列ベクトルであり、行列Hはアダマール(Hadamard)行列である。
前述の第14の態様の任意の可能な実施様態に準拠している、第6の可能な実施様態においては、プリコーディング行列インジケータPMIは、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とを含み、
プリコーディング行列Wが第1の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列Dに対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列Vに対応し、
プリコーディング行列Wが第2の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応し、
プリコーディング行列Wが第3の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応する。
前述の第14の態様の第6の可能な実施様態に準拠している、第7の可能な実施様態においては、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる時間領域の粒度もしくは周波数領域の粒度を有している、または、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる期間を使用して基地局に送信される。
前述の第14の態様または第14の態様の任意の可能な実施様態に準拠している、第8の可能な実施様態においては、PMIに従って対応するプリコーディング行列Wを決定することは、
PMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wを選択することを含む。
第14の態様の第8の可能な実施様態に準拠している、第9の可能な実施様態においては、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、2つのプリコーディング行列はWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第14の態様の第9の可能な実施様態に準拠している、第10の可能な実施様態においては、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
第8の態様に準拠している、第11の可能な実施様態においては、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wkとを含み、2つのプリコーディング行列はDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
第14の態様の第11の可能な実施様態に準拠している、第12の可能な実施様態においては、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
本発明の第15の態様は、ユーザ機器を提供しており、ユーザ機器は、
第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定するように構成される、第3のプロセッサであって、PMIはコードブック中のプリコーディング行列Wiに対応する、第3のプロセッサと、
基地局に第1のPMIを送信するように構成される、第2の送信機であって、
コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WjとはWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される、第2の送信機とを備える。
本発明の第2の態様は、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成することを提供している。
本発明の第16の態様は、基地局を提供しており、基地局は、
ユーザ機器によって送信された第1のプリコーディング行列インジケータPMIを受信するように構成される、第3の受信機と、
第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wiを決定するように構成される、第4のプロセッサであって、
コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WjとはWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される、第4のプロセッサとを備える。
第16の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
本発明の第17の態様は、ユーザ機器を提供しており、ユーザ機器は、
第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定するように構成される、第5のプロセッサであって、第1のPMIはコードブック中のプリコーディング行列Wiに対応する、第5のプロセッサと、
基地局に第1のPMIを送信するように構成される、第3の送信機であって、
コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WkとはDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり,m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定され、行列Vは定数の係数行列である、第3の送信機とを備える。
第17の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
本発明の第18の態様は、基地局を提供しており、基地局は、
ユーザ機器によって送信された第1のプリコーディング行列インジケータPMIを受信するように構成される、第4の受信機と、
第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wiを決定するように構成される、第6のプロセッサであって、
コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WkとはDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり,m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定され、行列Vは定数の係数行列である、第6のプロセッサとを備える。
第18の態様に準拠している、第1の可能な実施様態においては、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
本発明の実施形態において提供した技術的解決手法においては、プリコーディング行列インジケータPMIを決定し、PMIはプリコーディング行列Wに対応し、プリコーディング行列Wは第1の条件、第2の条件、または第3の条件を満たし、第1の条件が、プリコーディング行列WがW=DVを満たすことであって、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことであり、第2の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積X=DVであり、
であるとともに、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことであり、第3の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、i=1,…,nであり、nは行列Aまたは行列Bの行の数であるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことである。ビーム、特に、水平方向および垂直方向におけるビーム形およびビーム配向を効率的に制御することができる。
本発明の実施形態におけるまたは従来技術における技術的解決手法をより明確に記載するために、実施形態または従来技術を記載するために必要となる添付の図面を以下に簡単に紹介する。以下の説明における添付の図面は本発明の一部の実施形態を示しており、当業者が創造的努力なしにこららの添付の図面から他の図面をさらに導出し得ることは明らかであろう。
本発明の実施形態の目的、技術的解決手法、および利点をより明確にするために、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決手法を以下に明確かつ完全に記載する。記載した実施形態が本発明の実施形態のすべてではなく一部であることは明らかであろう。創造的努力なしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる他の実施形態のすべては、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
本発明の実施形態は、プリコーディング行列インジケータを決定するための方法を提供している。図1は、本発明の本実施形態による、プリコーディング行列インジケータを決定するための方法の第1の概略フローチャートであり、図1に示したように、方法は、以下のステップを含む。
ステップ101: ユーザ機器がプリコーディング行列インジケータPMIを決定する、ここで、PMIはプリコーディング行列Wに対応し、プリコーディング行列Wは第1の条件、第2の条件、または第3の条件を満たす。
ステップ102: ユーザ機器がPMIを基地局に送信する。
第1の条件が、プリコーディング行列WがW=DVを満たすことであり、第2の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積X=DVであり、
である、ことであり、第3の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、行列Dは対角行列であり、i=1,…,nであり、nは行列Aまたは行列Bの行の数である、ことであり、
行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である。
前述の実施形態においては、プリコーディング行列Wが、第1の条件、第2の条件、および第3の条件をそれぞれ満たしている、3つのケースに関する詳細な説明について、以下の特定の実施形態を参照してもよい。
加えて、本発明の本実施形態において提供されている、プリコーディング行列インジケータを決定するための方法は、基地局によって送信された基準信号を受信するステップと、基準信号に従ってコードブックからPMIに対応するプリコーディング行列Wを選択するステップとをさらに含んでいてもよい。そして、前述のステップ101のプリコーディング行列インジケータPMIを決定するステップは、具体的には、基準信号またはプリコーディング行列Wに従ってPMIを決定するステップである。
あるいは、本発明の本実施形態において提供されている、プリコーディング行列インジケータを決定するための方法は、基地局によって送信された基準信号を受信するステップをさらに含んでいてもよい。そして、前述のステップ101のプリコーディング行列インジケータPMIを決定するステップは、具体的には、基準信号に従ってプリコーディング行列インジケータPMIを決定するステップである。加えて、基準信号に従ってPMIを決定した後に、方法は、基準信号またはプリコーディング行列インジケータPMIに従ってプリコーディング行列Wを決定するステップをさらに含む。
ユーザ機器側における方法の図1に示した実施形態に対応しており、本発明は、基地局側におけるプリコーディング行列インジケータを決定するための方法をさらに提供している。図2は、本発明の実施形態によるプリコーディング行列インジケータを決定するための方法の第2の概略フローチャートであり、図2に示したように、方法は、以下のステップを含む。
ステップ201: ユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信する。
ステップ202: PMIに従って対応するプリコーディング行列Wを決定する、ここで、プリコーディング行列Wは第1の条件、第2の条件、または第3の条件を満たす。
第1の条件が、プリコーディング行列WがW=DVを満たすことであり、
第2の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積X=DVであり、
である、ことであり、
第3の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、行列Dは対角行列であり、i=1,…,nであり、nは行列Aまたは行列Bの行の数である、ことであり、
行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である。
前述の実施形態においては、プリコーディング行列Wが、第1の条件、第2の条件、および第3の条件をそれぞれ満たしている、3つのケースに関する詳細な説明について、以下の特定の実施形態を参照してもよい。加えて、前述のステップ202のPMIに従って対応するプリコーディング行列Wを決定するステップは、具体的には、PMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wを選択するステップであってもよい。
図3は、特定の実施形態の第1の概略フローチャートである。本実施形態は、プリコーディング行列が第1の条件を満たしている場合にユーザ機器側で実行されるプリコーディング行列インジケータを決定するための方法を提供している。図3に示したように、方法は、以下のステップを含む。
ステップ301: ユーザ機器が基地局によって送信された基準信号を受信する。
具体的には、本ステップにおいて基地局によって送信された基準信号は、チャネル状態情報基準信号(channel state information Reference Signal、略して、CSI RS)、復調基準信号(demodulation RS、略して、DM RS)、またはセル固有基準信号(cell-specific RS、略して、CRS)を含んでいてもよい。ユーザ機器UEは、eNBによって通知された基準信号リソース設定を受信することによって基準信号を取得してもよいし、またはセル識別情報(cellID)に従って基準信号のリソース設定を取得して対応するリソースまたはサブフレーム内の基準信号を取得してもよい、ここで、eNB通知は、無線リソース制御(Radio Resource Control、略して、RRC)シグナリング、またはダウンリンク制御情報(Downlink Control Information、略して、DCI)などの動的シグナリングなどのより高位レイヤのシグナリングであってもよい。より高位レイヤのシグナリングは、物理ダウンリンク共通チャネル(Physical Downlink Shared Channel、略して、PDSCH)を使用してユーザ機器に送信される。DCIは、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、略して、PDCCH)または進化型PDCCH(enhanced PDCCH、略して、ePDCCH)を使用してユーザ機器に送信されてもよい。
ステップ302: ユーザ機器が基準信号に基づいてコードブックからプリコーディング行列を選択する。
本発明の本実施形態においては、コードブックは、利用可能なプリコーディング行列のセットである。コードブックおよびPMIは、テーブル参照様式でデバイス内に記憶されていてもよい、またはデバイスは、コードブックに従ってプリセット式またはアルゴリズムを使用して計算することによって対応するPMIを取得してもよいし、もしくはPMIに従って計算することによって対応するコードブックを取得してもよい。
本実施形態の随意の実施様態においては、少なくとも1つのコードブックに含まれているプリコーディング行列Wは、行列Dと行列Vとの積であるとともに式(1)に示した構造を有する。
W=DV (1)
ここで、行列Dは対角行列であり、以下を満たす。
D=α・diag{u1,u2,…,un,u* n,u* n-1,…,u* 1} (2)
ここで、αは複素係数であり、複素係数の実部または虚部は0であり得るとともに、複素数u* iは複素数uiの共役複素数であり、i=1,…,nであるとともに、行列Vは定数係数行列である、例えば、行列Vの要素は±1または±jであってもよい。
いわゆる定数係数行列は、その要素が同一のモジュールまたは振幅を有する行列を表すことに留意されたい。定数係数行列は、一般的には非対角行列である、また当然のことながら、対角行列であってもよい、例えば、定数係数行列はその要素が0である行列であることを理解されたい。
本実施形態の別の随意の実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは以下のようになる。
ここで、()
Tは行列またはベクトルの転置を表し、要素は
であり、i=1,…,nであり、v
i=±1である、すなわち、v
iの値は+1または-1である。例示的な実施様態においては、行列Vを列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvのみによって形成する。すなわち、行列Vにおいて、含まれている列ベクトル1を除けば、他の列ベクトルは列ベクトルvである。さらに、好ましくは、行列Vが複数のベクトル1を含んでいる場合には、複数のベクトルvは異なり、この場合には、より望ましい直交性がもたらされ、それによって、強い干渉の発生を回避している。
本実施形態の別の随意の実施様態においては、コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、WiとWjとは式(4)を満たす。
Wi=D(i,j)Wj (4)
ここで、行列D(i,j)は対角行列であり、必要に応じて、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成して行列式(5)に示した構造を有する。
D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1} (5)
ここで、D(i,j)は複素係数であり、複素係数の実部または虚部は0であり得るとともに、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
コードブック中の前述の2つのプリコーディング行列については、ユーザ機器は、異なる時点にコードブックから異なるプリコーディング行列をプリセットルールに従ってまたはランダムに選択してもよい、すなわち、ユーザ機器は、ある時点にコードブック中のプリコーディング行列Wiに対応する第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定して基地局に第1のPMIを送信し、別の時点にコードブック中のプリコーディング行列Wjに対応する第2のプリコーディング行列インジケータPMIを決定して基地局に第2のPMIを送信してもよい。
前述のユーザ機器が異なる時点に第1のPMIまたは第2のPMIを送信するケースに対応しており、基地局側では、基地局はまた、ある時点に、第1のユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信して第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wiを選択し、別の時点に、第2のユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信して第2のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wjを選択してもよい。
随意に、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wkとを少なくとも含み、WiとWkとは式を満たす。
Di -1Wi=Dk -1Wk=V (6)
ここで、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは式(3)に示した構造を有し、行列Diおよび行列Dkの双方は対角行列であるとともに式(7)に示した構造を有する。
Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1} (7)
ここで、αmは複素係数であり、複素係数の実部または虚部は0であり得るとともに、複素数u* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、必要に応じて、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
コードブック中の前述の2つのプリコーディング行列については、ユーザ機器は、異なる時点にコードブックから異なるプリコーディング行列をプリセットルールに従ってまたはランダムに選択してもよい、すなわち、ユーザ機器は、ある時点にコードブック中のプリコーディング行列Wiに対応する第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定して基地局に第1のPMIを送信し、別の時点にコードブック中のプリコーディング行列Wkに対応する第2のプリコーディング行列インジケータPMIを決定して基地局に第2のPMIを送信してもよい。
前述のユーザ機器が異なる時点に第1のPMIまたは第2のPMIを送信するケースに対応しており、基地局側では、基地局はまた、ある時点に、第1のユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信して第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wiを選択し、別の時点に、第2のユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信して第2のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wkを選択してもよい。
前述の対角行列の対角要素が同一の振幅を有し得ることに注目すべきである。この場合には、前述のプリコーディング行列の構造は、プリコーディング行列の行に対応する送信アンテナが実際の判断に基づいて対称的な送信電力を有することを可能としており、この場合には、前述のコードブックは、送信アンテナの電力の対称的特性を使用してビーム配向をさらに制御する一方で伝送レイヤ間の直交性を保証することができる。
ステップ303: ユーザ機器が基地局にプリコーディング行列インジケータPMIを送信する、ここで、PMIは選択したプリコーディング行列に対応する。
本発明の前述の実施形態においては、ユーザ機器は、基準信号に基づいて、コードブックからプリコーディング行列を選択して、プリコーディング行列インジケータPMIを送信する。コードブックに含まれているプリコーディング行列Wは行列Dと行列Vとの積である。Dは対角行列であり、D=α・diag{u1,u2,…,un,u* n,u* n-1,…,u* 1}を満たし、u1,u2,…,un,u* n,u* n-1,…,u* 1は、共役かつ対称的な数列を形成する、これによって、定数係数制約またはアンテナが等価電力を使用して伝送を行う制限を回避し、ビーム形およびビーム配向を効率的に制御することを可能としている。
さらに、行列Vは、プリコーディング行列の列ベクトルが互いに直交している状態となるように列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトル
を含み、レイヤ間干渉を効率的に低減することを可能としており、それによって、MIMO、特に、MU-MIMOの性能を大幅に改善している。したがって、プリコーディング行列を決定するための前述の方法は、アンテナシステムのビーム形およびビーム配向を制御する自由度を完全に使用することができる一方で、可能な限りMIMO伝送のレイヤ間干渉を低減することができ、それによって、CSIフィードバックの正確性およびシステムスループットを改善している。
一例としてn=5を使用する場合には、式(2)に示した対角要素は以下のようにしてもよい。
それに応じて、以下の式を満たす。
あるいは、式(2)に示した対角要素は以下のようにしてもよい。
それに応じて、以下の式を満たす。
これに対応して、列ベクトルvは以下のようにしてもよい。
v=[1 1 1 1 1 -1 -1 -1 -1 -1]T (12)
随意に、別の実施形態として、行列Dにおいて、対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する、および対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相は等差数列を形成する。
一例としてn=5を使用する場合には、式(5)に示した対角要素は以下のようにしてもよい。
それに応じて、以下の式を満たす。
あるいは、式(5)に示した対角要素は以下のようにしてもよい。
それに応じて、以下の式を満たす。
一例としてn=4を使用する場合には、式(2)に示した対角要素は以下のようにしてもよい。
それに応じて、以下の式を満たす。
あるいは、式(2)に示した対角要素は以下のようになる。
それに応じて、以下の式を満たす。
前述の2つの式においては、対角要素u1、u2、…、unの位相数列と対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相数列とのそれぞれが、その公差がそれぞれ-π/6と+π/6とである等差数列を形成する。
一例としてn=4を使用する場合には、式(5)に示した対角要素は以下のようにしてもよい。
それに応じて、以下の式を満たす。
あるいは、式(5)に示した対角要素は以下のようになる。
それに応じて、以下の式を満たす。
前述の2つの式においては、対角要素u1、u2、…、unの位相数列と対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相数列とのそれぞれが、その公差がそれぞれ-π/16とπ/16とである等差数列を形成する。
一例としてn=4を使用する場合には、式(7)に示した対角行列の対角要素はそれぞれ以下のようにしてもよい。
あるいは、式(7)に示した対角行列の対角要素はそれぞれ以下のようにしてもよい。
本実施形態においては、行列Dにおいて、対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する、または対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相は等差数列を形成する、このことは、例えば、一般的な同型リニアアレイまたは交差偏波アレイといった、アンテナポートのアレイ構造に適合していてもよく、前者のアレイにおいては、アレイ要素またはアンテナが同一の場所に配置され、後者のアレイにおいては、共通の偏波アンテナまたはアレイ要素が同一の場所に配置される。したがって、等差数列における位相は、前述のアレイ構造の特性を使用してプリコーディング性能を改善することができる。
随意に、別の実施形態として、行列Vの列ベクトルvは、行列
の列ベクトルであってもよく、行列Hは、アダマール(Hadamard)行列である。
一例としてn=4を使用する場合には、列ベクトルvは、行列
の列ベクトルであり、以下のようになる。
この場合には、列ベクトルvは以下のようにしてもよい。
v=[1 -1 1 -1 1 -1 1 -1]T (22)
または、
v=[1 1 -1 -1 1 1 -1 -1]T (23)
または、
v=[1 -1 -1 1 1 -1 -1 1]T (24)
本実施形態においては、列ベクトルvは、行列
の列ベクトルであるとともに式(3)の特性を満たし、取得した列ベクトルが互いに直交している状態となるように
の列ベクトルは互いに直交する、それによって、プリコーディング行列をMIMO伝送に対して使用する際に生じるレイヤ間干渉を低減している。
本発明の前述の実施形態においては、ユーザ機器によって、基準信号に従ってコードブックからプリコーディング行列を選択するステップは、具体的には、ユーザ機器によって基準信号に基づいて、チャネル推定を取得するステップと、所定の基準に基づいてチャネル推定に従って、コードブックからプリコーディング行列を選択するステップであって、前述の所定の基準は、チャネル容量最大化基準、スループット最大化基準、またはコサイン距離最小化基準であり得る、ステップとであってもよい。
加えて、本発明の本実施形態においては、基準信号に基づいて、コードブックからプリコーディング行列を選択するステップは、
基準信号に従ってコードブックサブセットからプリコーディング行列を選択するステップであって、前述のコードブックサブセットは所定のコードブックサブセット、または基地局に報告されているコードブックサブセット、または基地局に報告され基地局によって返送および確認されたコードブックサブセットである、ステップを含んでいてもよく、前述の所定のコードブックサブセットは、プロトコルにおいて事前に定義されシステム内のユーザ機器および基地局によって既知であってもよいし、基地局に報告されているコードブックサブセットは、ユーザ機器によって直近に決定され基地局に直近に(recently)報告されたコードブックサブセットであってもよい。本実施形態においては、コードブックサブセットは、異なる適用シナリオについては、コードブック中に設定されており、したがって、コードブックサブセットに基づいてプリコーディング行列を選択するステップは、フィードバックオーバーヘッドおよび実施形態複雑度を効率的に低減することができる。
さらに、本発明の前述の実施形態におけるコードブックサブセットは、プリコーディング行列W=DVのセットであって、行列Dが行列Dのすべてのセットのうちのサブセットに属している、または行列Vが行列Vのすべてのセットのうちのサブセットに属している、セットを含んでいてもよい。
前述の対角行列の対角要素が同一の振幅を有し得ることに注目すべきである。この場合には、前述のプリコーディング行列の構造は、プリコーディング行列の行に対応する送信アンテナが実際の判断に基づいて対称的な送信電力を有することを可能としており、この場合には、前述のコードブックは、送信アンテナの電力の対称的特性を使用してビーム配向をさらに制御する一方で伝送レイヤ間の直交性を保証することができる。
コードブックまたはコードブックサブセット中のプリコーディング行列が、ユーザ機器および基地局に事前に記憶されていてもよいし、または前述のプリコーディング行列の構造に従ってユーザ機器および基地局によって計算されてもよいし、またはネットワークデバイスから取得されてもよいが、本発明ではそのことに限定されないことを理解されたい。
前述の図3に示したステップ303においては、基地局に送信されるプリコーディング行列インジケータは、1つまたは複数のインデックスを含んでいてもよい。特に、コードブックまたはコードブックサブセットは、通常、1つまたは複数のプリコーディング行列のセットであり、1つのプリコーディング行列インジケータは、1つのプリコーディング行列に対応する。異なるプリコーディング行列インジケータは、コードブックまたはコードブックサブセット中の異なるプリコーディング行列に対応しており、本実施形態においては、送信されるプリコーディング行列インジケータが、選択されたプリコーディング行列に対応している。
特に、前述のプリコーディング行列インジケータPMIは1つのインデックスのみを含んでいてもよい、すなわち、1つのインデックスが1つのプリコーディング行列を直接示している、または前述のプリコーディング行列インジケータは2つのインデックス、すなわち、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を含んでいてもよい、ここで、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2は、プリコーディング行列を連帯して示している。加えて、第1のインデックスPMI1は行列Dに対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列Vに対応する。本実施様態のうちのある実施様態においては、異なる第1のインデックスPMI1および同一の第2のインデックスPMI2を有している2つのPMIによって示されるプリコーディング行列Wについては、対応する行列Dは異なり、対応する行列Vは同一である。随意に、同一の第1のインデックスPMI1および異なる第2のインデックスPMI2を有している2つのPMIによって示されるプリコーディング行列Wについては、対応する行列Dは同一であり、対応する行列Vは異なる。
随意に、前述の第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2は、異なる時間領域の粒度または周波数領域の粒度であってもよい、すなわち、PMI1およびPMI2は、異なる期間またはバンド幅のチャネル特性を独立して表している、または異なるサブフレーム期間またはサブバンドに基づいて取得される。
随意に、別の実施形態として、ユーザ機器は、例えば、PMI1がPMI2より長いサブフレーム期間を有し得る異なる期間を使用して、基地局に第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を送信する。
加えて、本発明の前述の実施形態におけるステップ303においては、プリコーディング行列インジケータPMIを物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、略して、PUCCH)または物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、略して、PUSCH)を使用して基地局に送信してもよい。
本実施形態におけるプリコーディング行列Wは、行または列の転置によって取得されたプリコーディング行列であってもよく、例えば、異なるアンテナ数はそれに応じてプリコーディング行列の行の転置を引き起こします。加えて、前述のプリコーディング行列Wの構造は、AAS基地局において水平方向におけるアンテナ設定のために使用されるだけでなく、垂直方向におけるアンテナ設定のために使用されてもよい。
図4は、特定の実施形態の第2の概略フローチャートである。図4に示したように、実施形態は、以下のステップを含む。
ステップ401: 基地局が基準信号をユーザ機器に送信する。
特に、本ステップにおいて基地局によって送信された基準信号は、CSI RS、DM RS、またはCRSを含んでいてもよい。ユーザ機器UEは、eNB通知を受信することによって基準信号を取得してもよいし、またはセル識別情報IDに基づいて、基準信号のリソース設定を取得して対応するリソースまたはサブフレーム内の基準信号を取得してもよい、ここで、eNB通知は、RRCシグナリング、またはDCIなどの動的シグナリングなどのより高位レイヤのシグナリングであってもよい。
ステップ402: 基地局がユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信する。
特に、プリコーディング行列インジケータPMIは、基準信号に基づいてユーザ機器によってコードブックから選択されたプリコーディング行列に相当する。
ステップ403: 基地局がPMIに従ってコードブックからプリコーディング行列を決定する、ここで、コードブックは行列Dと行列Vとの積である1つのプリコーディング行列Wを含むとともに式(25)に示した構造を有する。
W=DV (25)
ここで、行列Dは対角行列であり、以下を満たす。
D=α・diag{u1,u2,…,un,u* n,u* n-1,…,u* 1} (26)
ここで、αは複素係数であり、複素数u* iは複素数uiの共役複素数であり、i=1,…,nであるとともに、行列Vは定数係数行列である、例えば、行列Vの要素は±1または±jであってもよい。
本実施形態の別の随意の実施様態においては、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは以下のようになる。
ここで、()
Tは行列またはベクトルの転置を表し、要素は
であり、i=1,…,nであり、v
i=±1である、すなわち、v
iの値は+1または-1である。例示的な実施様態においては、行列Vを列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvのみによって形成する、すなわち、行列Vにおいて、含まれている列ベクトル1を除けば、他の列ベクトルのすべては列ベクトルvである。
本実施形態の別の随意の実施様態においては、コードブックは複数のプリコーディング行列を含み、複数のプリコーディング行列はプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、WiとWjとは式(4)を満たし、行列D(i,j)は対角行列であるとともに式(5)に示した構造を有する。
随意に、複数のプリコーディング行列はプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wkとを含み、WiとWkとは式を満たし、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは式(27)に示した構造を有する。行列Diおよび行列Dkの双方は対角行列であるとともに式(7)に示した構造を有する。
前述の対角行列の対角要素が同一の振幅を有し得ることに注目すべきである。この場合には、前述のプリコーディング行列の構造は、プリコーディング行列の行に対応する送信アンテナが実際の判断に基づいて対称的な送信電力を有することを可能としており、この場合には、前述のコードブックは、送信アンテナの電力の対称的特性を使用してビーム配向をさらに制御する一方で伝送レイヤ間の直交性を保証することができる。
本発明の前述の実施形態においては、基地局は、ユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信して、PMIに従ってコードブックからプリコーディング行列を決定する。コードブックに含まれているプリコーディング行列Wは行列Dと行列Vとの積である。Dは対角行列であり、D=α・diag{u1,u2,…,un,u* n,u* n-1,…,u* 1}を満たし、u1,u2,…,un,u* n,u* n-1,…,u* 1は、共役かつ対称的な数列を形成する、これによって、定数係数制約またはアンテナが等価電力を使用して伝送を行う制限を回避し、ビーム形およびビーム配向を効率的に制御することを可能としている。
さらに、行列Vは、プリコーディング行列の列ベクトルが互いに直交している状態となるように列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトル
を含み、レイヤ間干渉を効率的に低減することを可能としており、それによって、MIMO、特に、MU-MIMOの性能を大幅に改善している。したがって、プリコーディング行列を決定するための前述の方法は、アンテナシステムのビーム形およびビーム配向を制御する自由度を完全に使用することができる一方で、可能な限りMIMO伝送のレイヤ間干渉を低減することができ、それによって、CSIフィードバックの正確性およびシステムスループットを改善している。
特に、基地局は、PMIに従って、ユーザ機器で使用されているコードブックと同一であるコードブックからプリコーディング行列を取得してもよい。さらに、基地局は、取得したプリコーディング行列に従ってさらにプリコードしてデータを送信してもよい。
一例としてn=5を使用する場合には、本実施形態においては、前述の対角要素u1、u2、…、un、対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1、および列ベクトルvは、それぞれ式(8)から式(12)に示され得る。
一例としてn=5を使用する場合には、本実施形態において使用した式(5)の対角要素μ1、μ2、L、μnおよび対角要素μ* n、μ* n-1、L、μ* 1は、それぞれ式(8a)から式(11a)に示され得る。
随意に、別の実施形態として、行列Dにおいて、対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する、および対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相は等差数列を形成する。一例としてn=4を使用する場合には、対角要素u1、u2、…、unおよび対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1は、それぞれ式(13)から式(16)に示され得る。
一例としてn=4を使用する場合には、本実施形態において使用した式(5)の対角要素μ1、μ2、L、μnおよび対角要素μ* n、μ* n-1、L、μ* 1は、それぞれ式(13a)から式(16a)に示され得る。
一例としてn=4を使用する場合には、本実施形態において使用した式(7)に示した対角行列の対角要素は、それぞれ式(17)から式(20)に示され得る。
本実施形態においては、行列Dにおいて、対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する、または対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相は等差数列を形成する、このことは、例えば、一般的な同型リニアアレイまたは交差偏波アレイといった、アンテナポートのアレイ構造に適合していてもよく、前者のアレイにおいては、アレイ要素またはアンテナが同一の場所に配置され、後者のアレイにおいては、共通の偏波アンテナまたはアレイ要素が同一の場所に配置される。したがって、等差数列における位相は、前述のアレイ構造の特性を使用してプリコーディング性能を改善することができる。
随意に、別の実施形態として、行列Vの列ベクトルvは、行列
の列ベクトルであってもよく、行列Hは、アダマール(Hadamard)行列である。一例としてn=4を使用する場合には、アダマール(Hadamard)行列および列ベクトルvは、式(21)から式(24)でそれぞれ示し得る。
本実施形態においては、列ベクトルvは、行列
の列ベクトルであるとともに式(27)の特性を満たし、取得した列ベクトルが互いに直交している状態となるように
の列ベクトルは互いに直交する、それによって、プリコーディング行列をMIMO伝送に対して使用する際に生じるレイヤ間干渉を低減している。
本発明の本実施形態においては、PMIに従ってコードブックからプリコーディング行列を決定するステップは、
PMIに従ってコードブックサブセットからプリコーディング行列を決定するステップであって、コードブックサブセットは所定のコードブックサブセット、または基地局に報告されているコードブックサブセット、または基地局に報告され基地局によって返送および確認されたコードブックサブセットである、ステップを含む。コードブックサブセットはプリコーディング行列W=DVのセットであってもよく、行列Dまたは行列Vはその候補行列のサブセットである。
コードブックまたはコードブックサブセット中のプリコーディング行列が、ユーザ機器および基地局に事前に記憶されていてもよいし、または前述のプリコーディング行列の構造に従ってユーザ機器および基地局によって計算されてもよいし、またはネットワークデバイスから取得されてもよいが、本発明ではそのことに限定されないことを理解されたい。
前述のプリコーディング行列インジケータPMIは1つのインデックスのみを含んでいてもよい、すなわち、1つのインデックスが1つのプリコーディング行列を直接示している、または前述のプリコーディング行列インジケータは2つのインデックス、すなわち、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を含んでいてもよい、ここで、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2は、プリコーディング行列を連帯して示している。加えて、第1のインデックスPMI1は行列Dに対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列Vに対応する。本実施様態のうちのある実施様態においては、異なる第1のインデックスPMI1および同一の第2のインデックスPMI2を有している2つのPMIによって示されるプリコーディング行列Wについては、対応する行列Dは異なり、対応する行列Vは同一である。随意に、同一の第1のインデックスPMI1および異なる第2のインデックスPMI2を有している2つのPMIによって示されるプリコーディング行列Wについては、対応する行列Dは同一であり、対応する行列Vは異なる。
随意に、前述の第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2は、異なる時間領域の粒度または周波数領域の粒度であってもよい、すなわち、PMI1およびPMI2は、異なる期間またはバンド幅のチャネル特性を独立して表している、または異なるサブフレーム期間またはサブバンドに基づいて取得される。
随意に、別の実施形態として、基地局は、例えば、PMI1がPMI2より長いサブフレーム期間を有し得る異なる期間を使用して、ユーザ機器によって送信された第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を受信してもよい。加えて、基地局は、PUCCHまたはPUSCHを使用して、ユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信してもよい。
図5は、本発明の特定の実施形態の第3の概略フローチャートである。本実施形態は、プリコーディング行列が第1の条件を満たしている場合にユーザ機器側で実行されるプリコーディング行列インジケータを決定するための方法を提供している。図5に示したように、方法は、以下のステップを含む。
ステップ501: ユーザ機器が基地局によって送信された基準信号を受信する。
図3に示した実施形態におけるステップ301と同様に、本ステップにおいては、基地局によって送信された基準信号は、CSI RS、DM RS、またはCRSを含んでいてもよい。ユーザ機器UEは、eNB通知を受信することによって基準信号を取得してもよいし、またはセル識別情報IDに基づいて、基準信号のリソース設定を取得して対応するリソースまたはサブフレーム内の基準信号を取得してもよい、ここで、eNB通知は、RRCシグナリング、またはDCIなどの動的シグナリングなどのより高位レイヤのシグナリングであってもよい。
ステップ502: ユーザ機器が基準信号に基づいてコードブックからプリコーディング行列を選択する、ここで、コードブックに含まれているプリコーディング行列Wは行列W1と行列W2との積である。
W=W1W2 (28)
行列W
1はブロック対角行列であり、
ここで、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積であり、
である、すなわち、ブロック行列Xは式(30)に示した構造を有する。
X=DV (30)
行列Dは対角行列であり、
D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1} (31)
ここで、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、i=1,…,nであるとともに、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは以下のようになる。
ここで、()
Tは行列またはベクトルの転置を表し、要素は
であり、i=1,…,nであり、v
i=±1である、すなわち、v
iの値は+1または-1である。行列W
2は、行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、またはW
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行してプリコーディング行列Wを取得するために使用される。
本実施形態の別の随意の実施様態においては、ブロック行列Xは行列Piおよび行列Pjを含む複数の異なる行列であってもよく、PiおよびPjは式(33)を満たす。
Pi=D(i,j)Pj (33)
ここで、行列D(i,j)は対角行列であるとともに式(5)に示した構造を有しており、必要に応じて、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
随意に、ブロック行列Xは行列Piおよび行列Pkを含む複数の異なる行列であってもよく、PiおよびPkは式(34)を満たす。
Di -1Pi=Dk -1Pk=V (34)
ここで、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは式(32)に示した構造を有し、行列Diおよび行列Dkの双方は対角行列であるとともに式(35)に示した構造を有する。
Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1} (35)
ここで、αmは複素係数であり、複素係数の実部または虚部は0であり得るとともに、複素数u* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、必要に応じて、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
ユーザ機器は、異なる時点に異なるプリコーディング行列をプリセットルールに従ってまたはランダムに選択してもよい、すなわち、ユーザ機器は、ある時点にコードブック中のプリコーディング行列Piに対応する第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定して基地局に第1のPMIを送信し、別の時点にコードブック中のプリコーディング行列Dkに対応する第2のプリコーディング行列インジケータPMIを決定して基地局に第2のPMIを送信してもよい。
前述のユーザ機器が異なる時点に第1のPMIまたは第2のPMIを送信するケースに対応しており、基地局側では、基地局はまた、ある時点に、第1のユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信して第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Piを選択し、別の時点に、第2のユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信して第2のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Dkを選択してもよい。
前述の対角行列の対角要素が同一の振幅を有し得ることに注目すべきである。この場合には、前述のプリコーディング行列の構造は、プリコーディング行列の行に対応する送信アンテナが実際の判断に基づいて対称的な送信電力を有することを可能としており、この場合には、前述のコードブックは、送信アンテナの電力の対称的特性を使用してビーム配向をさらに制御する一方で伝送レイヤ間の直交性を保証することができる。
ステップ503: ユーザ機器が基地局にプリコーディング行列インジケータPMIを送信する、ここで、PMIは選択したプリコーディング行列に対応する。
本発明の前述の実施形態においては、ユーザ機器は、基準信号に基づいて、コードブックからプリコーディング行列を選択して、プリコーディング行列インジケータPMIを送信する。コードブックに含まれているプリコーディング行列Wは行列W
1と行列W
2との積であり、行列W
1はブロック対角行列であり、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは、行列Dと行列Vとの積であり、
であり、X=DVである。Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}を満たし、u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1は、共役かつ対称的な数列を形成する、これによって、定数係数制約またはアンテナが等価電力を使用して伝送を行う制限を回避し、ビーム形およびビーム配向を効率的に制御することを可能としている。行列Vは、プリコーディング行列の列ベクトルが互いに直交している状態となるように列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトル
を含み、レイヤ間干渉を効率的に低減することを可能としており、それによって、MIMO、特に、MU-MIMOの性能を大幅に改善している。したがって、プリコーディング行列を決定するための前述の方法は、アンテナシステムのビーム形およびビーム配向を制御する自由度を完全に使用することができる一方で、可能な限りMIMO伝送のレイヤ間干渉を低減することができ、それによって、CSIフィードバックの正確性およびシステムスループットを改善している。
特に、一例としてn=5を使用する場合には、前述の対角要素u1、u2、…、un、対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1、および列ベクトルvは、それぞれ式(8)から式(12)に示され得る。
一例としてn=5を使用する場合には、本実施形態において使用した式(5)の対角要素μ1、μ2、L、μnおよび対角要素μ* n、μ* n-1、L、μ* 1は、それぞれ式(8a)から式(11a)に示され得る。
随意に、別の実施形態として、行列Dにおいて、対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する、および対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相は等差数列を形成する。一例としてn=4を使用する場合には、対角要素u1、u2、…、unおよび対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1は、それぞれ式(13)から式(16)に示され得る。
一例としてn=4を使用する場合には、本実施形態において使用した式(5)の対角要素μ1、μ2、L、μnおよび対角要素μ* n、μ* n-1、L、μ* 1は、それぞれ式(13a)から式(16a)に示され得る。
一例としてn=4を使用する場合には、本実施形態において使用した式(35)の対角行列の対角要素は、それぞれ式(17)から式(20)に示され得る。
本実施形態においては、行列Dにおいて、対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する、または対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相は等差数列を形成する、このことは、例えば、一般的な同型リニアアレイまたは交差偏波アレイといった、アンテナポートのアレイ構造に適合していてもよく、前者のアレイにおいては、アレイ要素またはアンテナが同一の場所に配置され、後者のアレイにおいては、共通の偏波アンテナまたはアレイ要素が同一の場所に配置される。したがって、等差数列における位相は、前述のアレイ構造の特性を使用してプリコーディング性能を改善することができる。
随意に、別の実施形態として、行列Vの列ベクトルvは、行列
の列ベクトルであってもよく、行列Hは、アダマール(Hadamard)行列である。一例としてn=4を使用する場合には、アダマール(Hadamard)行列および列ベクトルvは、式(21)から式(24)でそれぞれ示し得る。
本実施形態においては、列ベクトルvは、行列
の列ベクトルであるとともに式(32)の特性を満たし、取得した列ベクトルが互いに直交している状態となるように
の列ベクトルは互いに直交する、それによって、プリコーディング行列をMIMO伝送に対して使用する際に生じるレイヤ間干渉を低減している。
本発明の前述の実施形態においては、行列W2は、行列W1の列ベクトルを選択するために使用される、またはW1の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行して行列Wを形成するために使用される。
一例としてブロック行列X
1およびブロック行列X
2の各々が4つの列を有するW
1=diag{X
1,X
2}を使用する場合には、W
2は、以下の行列であってもよい。
ここで、i=1,2,3,4であるe
iは4x1選択ベクトルを表し、第iの要素が1であることを除いて、他の要素はすべての0である。あるいは、
一例としてブロック行列X
1およびブロック行列X
2の各々が8つの列を有するW
1=diag{X
1,X
2}を使用する場合には、W
2は、以下の行列であってもよい。
ここで、n=1,2,L,8であるe
nは8x1選択ベクトルを表し、第nの要素が1であることを除いて、他の要素はすべての0である。
一例としてX
1,X
2,X
3,X
4の各ブロック行列が4つの列を有するW
1=diag{X
1,X
2,X
3,X
4}を使用する場合には、W
2は、以下の行列であってもよい。
ここで、i=1,2,3,4であるe
iは4x1選択ベクトルを表し、第iの要素が1であることを除いて、他の要素はすべての0であり、θおよびφは位相であり、例えば、θ=mπ/32であり、m=0,1,2,3,…であるとともに、φ=nπ/32でありn=0,1,2,3,…である。
さらに、ブロック行列はX1=X2,X3=X4またはX1=X2=X3=X4である。
一例としてX
1,X
2,X
3,X
4の各ブロック行列が8つの列を有するW
1=diag{X
1,X
2,X
3,X
4}を使用する場合には、W
2は、以下の行列であってもよい。
ここで、N=1,2,L,8であるe
nは8x1選択ベクトルを表し、第nの要素が1であることを除いて、他の要素はすべての0であり、θおよびφは位相であり、例えば、θ=mπ/32でありm=0,1,2,3,…であるとともに、φ=nπ/32でありn=0,1,2,3,…である。
さらに、ブロック行列はX1=X2,X3=X4またはX1=X2=X3=X4である。
本発明の前述の実施形態においては、ユーザ機器によって基準信号に基づいて、コードブックからプリコーディング行列を選択するステップは、具体的には、ユーザ機器によって基準信号に基づいて、チャネル推定を取得するステップと、所定の基準に基づいてチャネル推定に従って、コードブックからプリコーディング行列を選択するステップであって、前述の所定の基準は、チャネル容量最大化基準、スループット最大化基準、またはコサイン距離最小化基準であり得る、ステップとであってもよい。
加えて、本発明の前述の実施形態においては、基準信号に基づいて、コードブックからプリコーディング行列を選択するステップは、基準信号に従ってコードブックサブセットからプリコーディング行列を選択するステップであって、前述のコードブックサブセットは所定のコードブックサブセット、または基地局に報告されているコードブックサブセット、または基地局に報告され基地局によって返送および確認されたコードブックサブセットである、ステップを含んでいてもよく、前述の所定のコードブックサブセットは、プロトコルにおいて事前に定義されシステム内のユーザ機器および基地局によって既知であってもよいし、基地局に報告されているコードブックサブセットは、ユーザ機器によって直近に決定され基地局に報告されたコードブックサブセットであってもよい。本実施形態においては、コードブックサブセットは、異なる適用シナリオについては、コードブック中に設定されており、したがって、コードブックサブセットに基づいてプリコーディング行列を選択するステップは、フィードバックオーバーヘッドおよび実施形態複雑度を効率的に低減することができる。
さらに、本発明の前述の実施形態におけるコードブックサブセットは、
プリコーディング行列W=W
1W
2のセットであって、
であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積であり、
であり、X=DVであるとともに、行列D、行列V、または行列W
2がその候補行列のサブセットである、セットを含んでいてもよい。
前述の対角行列の対角要素が同一の振幅を有し得ることに注目すべきである。この場合には、前述のプリコーディング行列の構造は、プリコーディング行列の行に対応する送信アンテナが実際の判断に基づいて対称的な送信電力を有することを可能としており、この場合には、前述のコードブックは、送信アンテナの電力の対称的特性を使用してビーム配向をさらに制御する一方で伝送レイヤ間の直交性を保証することができる。
コードブックまたはコードブックサブセット中のプリコーディング行列が、ユーザ機器および基地局に事前に記憶されていてもよいし、または前述のプリコーディング行列の構造に従ってユーザ機器および基地局によって計算されてもよいし、またはネットワークデバイスから取得されてもよいが、本発明ではそのことに限定されないことを理解されたい。
さらに、前述のプリコーディング行列においては、k≠lであるブロック行列Xkとブロック行列Xlとは、異なっていてもまたは同一であってもよい。k≠lであるXlと同一である複数のXkが存在する、例えば、ペアにおいて同一の存在であるk≠lであるXkおよびXが存在する場合には、フィードバックオーバーヘッドをさらに低減することができる。前述の行列X1中の複数のブロック行列Xiは、前述のプリコーディング行列が複数のアンテナ配置または設定に適合するように、異なる偏波を有するまたは異なる位置にあるアンテナポートグループにそれぞれ対応していてもよい。
前述の図5に示したステップ503においては、基地局に送信されるプリコーディング行列インジケータは、1つまたは複数のインデックスを含んでいてもよい。特に、コードブックまたはコードブックサブセットは、通常、1つまたは複数のプリコーディング行列のセットであり、1つのプリコーディング行列インジケータは、1つのプリコーディング行列に対応する。異なるプリコーディング行列インジケータは、コードブックまたはコードブックサブセット中の異なるプリコーディング行列に対応しており、本実施形態においては、送信されるプリコーディング行列インジケータが、選択されたプリコーディング行列に対応している。
特に、前述のプリコーディング行列インジケータPMIは1つのインデックスのみを含んでいてもよい、すなわち、1つのインデックスが1つのプリコーディング行列を直接示している、または前述のプリコーディング行列インジケータは2つのインデックス、すなわち、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を含んでいてもよい、ここで、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2は、プリコーディング行列を連帯して示している。加えて、第1のインデックスPMI1は行列W1を示すために使用され、第2のインデックスPMI2は行列W2を示すために使用される。前述の第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2は、異なる時間領域の粒度または周波数領域の粒度であってもよい、すなわち、PMI1およびPMI2は、異なる期間またはバンド幅のチャネル特性を独立して表している、または異なるサブフレーム期間またはサブバンドに基づいて取得される。
随意に、前述のPMIはまた、3つのインデックスを含んでいてもよく、3つのインデックスは、それぞれ行列D、行列V、および行列W2を示すために使用される。
随意に、別の実施形態として、ユーザ機器は、例えば、PMI1がPMI2より長いサブフレーム期間を有し得る異なる期間を使用して、基地局に第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を送信する。
加えて、本発明の前述の実施形態におけるステップ503においては、プリコーディング行列インジケータ情報PMIを、PUCCHまたはPUSCHを使用して基地局に送信してもよい。
本実施形態におけるプリコーディング行列Wは、行または列の転置によって取得されたプリコーディング行列であってもよく、例えば、異なるアンテナ数はそれに応じてプリコーディング行列の行の転置を引き起こします。加えて、前述のプリコーディング行列Wの構造は、AAS基地局において水平方向におけるアンテナ設定のために使用されるだけでなく、垂直方向におけるアンテナ設定のために使用されてもよい。
本発明の本実施形態においては、ユーザ機器は、基準信号に基づいて、コードブックからプリコーディング行列を選択して、プリコーディング行列インジケータPMIを送信する、ここで、PMIは選択したプリコーディング行列に対応する。コードブックに含まれているプリコーディング行列Wは、行列W
1と行列W
2との積であり、W
1はブロック対角行列であり、
であり、少なくとも1つのブロック行列Xは、行列Dと行列Vとの積であり、
であり、X=DVである。Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}を満たし、u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1は、共役かつ対称的な数列を形成する、これによって、定数係数制約またはアンテナが等価電力を使用して伝送を行う制限を回避し、ビーム形およびビーム配向を効率的に制御することを可能としている。行列Vは、プリコーディング行列の列ベクトルが互いに直交している状態となるように列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトル
を含み、レイヤ間干渉を効率的に低減することを可能としており、それによって、MIMO、特に、MU-MIMOの性能を大幅に改善している。複数のブロック行列X
iは、前述のプリコーディング行列が複数のアンテナ配置または設定に適合するように、異なる偏波を有するまたは異なる位置にあるアンテナグループにそれぞれ対応していてもよい。したがって、プリコーディング行列を決定するための前述の方法は、アクティブアンテナシステムの水平および/または垂直方向におけるビーム形およびビーム配向を制御する自由度を完全に使用することができる一方で、可能な限り伝送中のレイヤ間干渉を低減することができ、それによって、CSIフィードバックの正確性およびシステムスループットを改善している。
本発明の図5に示した実施形態に対応しており、実施形態は、プリコーディング行列が第1の条件を満たしている場合に基地局側で実行されるプリコーディング行列インジケータを決定するための方法をさらに提供している。図6は、本発明の特定の実施形態の第4の概略フローチャートである。図6に示したように、実施形態は、以下のステップを含む。
ステップ601: 基地局が基準信号をユーザ機器に送信する。
前述の送信された基準信号は、複数の形態を含んでいてもよく、詳細については、図5に示した実施形態のステップ501を参照してもよい。
ステップ602: 基地局がユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信する。
特に、プリコーディング行列インジケータPMIは、基準信号に基づいてユーザ機器によってコードブックから選択されたプリコーディング行列に相当する。
ステップ603: 基地局がPMIに従ってコードブックからプリコーディング行列を決定する、ここで、コードブックに含まれているプリコーディング行列Wは行列W1と行列W2との積である。
W=W1W2 (46)
行列W
1はブロック対角行列であり、
ここで、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積であり、
である、すなわち、ブロック行列Xは式(48)に示した構造を有する。
X=DV (48)
行列Dは対角行列であり、
D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1} (49)
ここで、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、i=1,…,nであるとともに、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは以下のようになる。
ここで、()
Tは行列またはベクトルの転置を表し、要素は
であり、i=1,…,nであり、v
i=±1である、すなわち、v
iの値は+1または-1である。行列W
2は、行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、またはW
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行してプリコーディング行列Wを取得するために使用される。
本実施形態の別の随意の実施様態においては、ブロック行列Xは行列Piおよび行列Pjを含む複数の異なる行列であってもよく、PiおよびPjは式(51)を満たす。
Pi=D(i,j)Pj (51)
ここで、行列D(i,j)は対角行列であるとともに式(5)に示した構造を有しており、必要に応じて、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
ユーザ機器は、異なる時点に異なるプリコーディング行列をプリセットルールに従ってまたはランダムに選択してもよい、すなわち、ユーザ機器は、ある時点にコードブック中のプリコーディング行列Piに対応する第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定して基地局に第1のPMIを送信し、別の時点にコードブック中のプリコーディング行列Dkに対応する第2のプリコーディング行列インジケータPMIを決定して基地局に第2のPMIを送信してもよい。
前述のユーザ機器が異なる時点に第1のPMIまたは第2のPMIを送信するケースに対応しており、基地局側では、基地局はまた、ある時点に、第1のユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信して第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Piを選択し、別の時点に、第2のユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信して第2のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Dkを選択してもよい。
随意に、ブロック行列Xは行列Piおよび行列Pkを含む複数の異なる行列であってもよく、PiおよびPkは式(52)を満たす。
Di -1Pi=Dk -1Pk=V (52)
ここで、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは式(50)に示した構造を有し、行列Diおよび行列Dkの双方は対角行列であるとともに式(53)に示した構造を有する。
Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1} (53)
ここで、αmは複素係数であり、複素係数の実部または虚部は0であり得るとともに、複素数u* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、必要に応じて、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
前述の対角行列の対角要素が同一の振幅を有し得ることに注目すべきである。この場合には、前述のプリコーディング行列の構造は、プリコーディング行列の行に対応する送信アンテナが実際の判断に基づいて対称的な送信電力を有することを可能としており、この場合には、前述のコードブックは、送信アンテナの電力の対称的特性を使用してビーム配向をさらに制御する一方で伝送レイヤ間の直交性を保証することができる。
本発明の前述の実施形態においては、基地局は、ユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信して、PMIに従ってコードブックからプリコーディング行列を決定する。コードブックに含まれているプリコーディング行列Wは行列W
1と行列W
2との積であり、行列W
1はブロック対角行列であり、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは、行列Dと行列Vとの積であり、
であり、X=DVである。Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}を満たし、u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1は、共役かつ対称的な数列を形成する、これによって、定数係数制約を回避し、ビーム形およびビーム配向を効率的に制御することを可能としている。行列Vは、プリコーディング行列の列ベクトルが互いに直交している状態となるように列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトル
を含み、レイヤ間干渉を効率的に低減することを可能としており、それによって、MIMO、特に、MU-MIMOの性能を大幅に改善している。したがって、プリコーディング行列を決定するための前述の方法は、アンテナシステムのビーム形およびビーム配向を制御する自由度を完全に使用することができる一方で、可能な限りMIMO伝送のレイヤ間干渉を低減することができ、それによって、CSIフィードバックの正確性およびシステムスループットを改善している。
特に、基地局は、PMIに従って、ユーザ機器で使用されているコードブックと同一であるコードブックからプリコーディング行列を取得してもよい。さらに、基地局は、取得したプリコーディング行列に従ってさらにプリコードしてデータを送信してもよい。
一例としてn=5を使用する場合には、前述の対角要素u1、u2、…、un、対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1、および列ベクトルvは、それぞれ式(8)から式(12)に示され得る。
一例としてn=5を使用する場合には、本実施形態において使用した式(5)の対角要素μ1、μ2、L、μnおよび対角要素μ* n、μ* n-1、L、μ* 1は、それぞれ式(8a)から式(11a)に示され得る。
随意に、別の実施形態として、行列Dにおいて、対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する、および対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相は等差数列を形成する。一例としてn=4を使用する場合には、対角要素u1、u2、…、unおよび対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1は、それぞれ式(13)から式(16)に示され得る。
一例としてn=4を使用する場合には、本実施形態において使用した式(5)の対角要素μ1、μ2、L、μnおよび対角要素μ* n、μ* n-1、L、μ* 1は、それぞれ式(13a)から式(16a)に示され得る。
一例としてn=4を使用する場合には、本実施形態において使用した式(53)に示した対角行列の対角要素は、それぞれ式(17)から式(20)に示され得る。
本実施形態においては、行列Dにおいて、対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する、または対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相は等差数列を形成する、このことは、例えば、一般的な同型リニアアレイまたは交差偏波アレイといった、アンテナポートのアレイ構造に適合していてもよく、前者のアレイにおいては、アレイ要素またはアンテナが同一の場所に配置され、後者のアレイにおいては、共通の偏波アンテナまたはアレイ要素が同一の場所に配置される。したがって、等差数列における位相は、前述のアレイ構造の特性を使用してプリコーディング性能を改善することができる。
随意に、別の実施形態として、行列Vの列ベクトルvは、行列
の列ベクトルであってもよく、行列Hは、アダマール(Hadamard)行列である。一例としてn=4を使用する場合には、アダマール(Hadamard)行列および列ベクトルvは、式(21)から式(24)でそれぞれ示し得る。
本実施形態においては、列ベクトルvは、行列
の列ベクトルであるとともに式(50)の特性を満たし、取得した列ベクトルが互いに直交している状態となるように
の列ベクトルは互いに直交する、それによって、プリコーディング行列をMIMO伝送に対して使用する際に生じるレイヤ間干渉を低減している。本発明の前述の実施形態においては、行列W
2は、行列W
1の列ベクトルを選択するために使用される、またはW
1の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行して行列Wを形成するために使用される。
一例としてブロック行列X1およびブロック行列X2の各々が4つの列を有するW1=diag{X1,X2}を使用する場合には、W2は、式(36)に示した行列であってもよい。一例としてブロック行列X1およびブロック行列X2の各々が8つの列を有するW1=diag{X1,X2}を使用する場合には、W2は、式(37)から式(40)に示した行列であってもよい。
一例としてX1,X2,X3,X4の各ブロック行列が4つの列を有するW1=diag{X1,X2,X3,X4}を使用する場合には、W2は、式(41)に示した行列であってもよい。さらに、ブロック行列はX1=X2,X3=X4またはX1=X2=X3=X4である。
一例としてX1,X2,X3,X4の各ブロック行列が8つの列を有するW1=diag{X1,X2,X3,X4}を使用する場合には、W2は、式(42)から式(45)に示した行列であってもよい。さらに、ブロック行列はX1=X2,X3=X4またはX1=X2=X3=X4である。
本発明の前述の実施形態においては、PMIに従ってコードブックからプリコーディング行列を決定するステップは、
PMIに従ってコードブックサブセットからプリコーディング行列を決定するステップであって、前述のコードブックサブセットは所定のコードブックサブセット、または基地局に報告されているコードブックサブセット、または基地局に報告され基地局によって返送および確認されたコードブックサブセットである、ステップを含んでいてもよい。
前述のコードブックサブセットは、プリコーディング行列W=W
1W
2のセットであって、
であり、X
k=DVであり、行列D、行列V、または行列W
2がその候補行列のサブセットである、セットを含んでいてもよい。
コードブックまたはコードブックサブセット中のプリコーディング行列が、ユーザ機器および基地局に事前に記憶されていてもよいし、または前述のプリコーディング行列の構造に従ってユーザ機器および基地局によって計算されてもよいが、本発明ではそのことに限定されないことを理解されたい。
加えて、前述のプリコーディング行列インジケータPMIは1つのインデックスのみを含んでいてもよい、すなわち、1つのインデックスが1つのプリコーディング行列を直接示している、または前述のプリコーディング行列インジケータは2つのインデックス、すなわち、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を含んでいてもよい、ここで、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2は、プリコーディング行列を連帯して示している。加えて、第1のインデックスPMI1は行列W1を示すために使用され、第2のインデックスPMI2は行列W2を示すために使用される。前述の第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2は、異なる時間領域の粒度または周波数領域の粒度であってもよい、すなわち、PMI1およびPMI2は、異なる期間またはバンド幅のチャネル特性を独立して表している、または異なるサブフレーム期間またはサブバンドに基づいて取得される。
随意に、前述のPMIはまた、3つのインデックスを含んでいてもよく、3つのインデックスは、それぞれ行列D、行列V、および行列W2を示すために使用される。
随意に、別の実施形態として、基地局は、例えば、PMI1がPMI2より長いサブフレーム期間を有し得る異なる期間を使用して、ユーザ機器によって送信された第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を受信する。
特に、前述の基地局は、PUCCHまたはPUSCHを使用して、ユーザ機器UEによって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信してもよい。
本発明の本実施形態におけるプリコーディング行列Wは、行または列の転置によって取得されたプリコーディング行列であってもよく、例えば、異なるアンテナ数はそれに応じてプリコーディング行列の行の転置を引き起こします。本発明の前述の実施形態において提供したプリコーディング行列は、AAS基地局において水平方向におけるアンテナ設定のために使用されるだけでなく、垂直方向におけるアンテナ設定のために使用されてもよい。
図7は、本発明の特定の実施形態の第5の概略フローチャートである。本実施形態は、プリコーディング行列が第3の条件を満たしている場合にユーザ機器側で実行されるプリコーディング行列インジケータを決定するための方法を提供している。図7に示したように、方法は、以下のステップを含む。
ステップ701: ユーザ機器が基地局によって送信された基準信号を受信する。
特に、本ステップにおいては、ユーザ機器は、複数の様式で基準信号を受信してもよいし、基地局によって送信された基準信号は、CSI RS、DM RS、またはCRSを含んでいてもよい。ユーザ機器UEは、受信したeNB通知を使用して基準信号を取得してもよいし、またはセル識別情報IDに基づいて、基準信号のリソース設定を取得して対応するリソースまたはサブフレーム内の基準信号を取得してもよい、ここで、eNB通知は、RRCシグナリング、またはDCIなどの動的シグナリングなどのより高位レイヤのシグナリングであってもよい。
ステップ702: ユーザ機器が基準信号に基づいてコードブックからプリコーディング行列を選択する、ここで、コードブックに含まれているプリコーディング行列Wは行列W1と行列W2との積である。
W=W1W2 (54)
行列W
1はブロック対角行列であり、
ここで、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
である、すなわち、ブロック行列Xは式(56)に示した構造を有する。
ここで、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、
A=DV (57)
または
B=DV (58)
である。
行列Dは対角行列であり、以下を満たす。
D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1} (59)
ここで、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、i=1,…,nであるとともに、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは以下のようになる。
ここで、要素は
であり、i=1,…,nであり、v
i=±1である、すなわち、v
iの値は+1または-1である。行列W
2は、行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、またはW
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行してプリコーディング行列Wを取得するために使用される。
本実施形態の別の随意の実施様態においては、行列Aまたは行列Bは行列Piおよび行列Pjを含む複数の異なる行列であってもよく、PiおよびPjは式(61)を満たす。
Pi=D(i,j)Pj (61)
ここで、行列D(i,j)は対角行列であるとともに式(5)に示した構造を有しており、必要に応じて、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
随意に、行列Aまたは行列Bは行列Piおよび行列Pkを含む複数の異なる行列であってもよく、PiおよびPkは式(62)を満たす。
Di -1Pi=Dk -1Pk=V (62)
ここで、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは式(60)に示した構造を有し、行列Diおよび行列Dkの双方は対角行列であるとともに式(63)に示した構造を有する。
Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1} (63)
ここで、αmは複素係数であり、複素係数の実部または虚部は0であり得るとともに、複素数u* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、必要に応じて、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
前述の対角行列の対角要素が同一の振幅を有し得ることに注目すべきである。この場合には、前述のプリコーディング行列の構造は、プリコーディング行列の行に対応する送信アンテナが実際の判断に基づいて対称的な送信電力を有することを可能としており、この場合には、前述のコードブックは、送信アンテナの電力の対称的特性を使用してビーム配向をさらに制御する一方で伝送レイヤ間の直交性を保証することができる。
ステップ703: ユーザ機器が基地局にプリコーディング行列インジケータPMIを送信する、ここで、PMIは選択したプリコーディング行列に対応する。
本発明の前述の実施形態においては、ユーザ機器は、基準信号に基づいて、コードブックからプリコーディング行列を選択して、プリコーディング行列インジケータPMIを送信する。コードブックに含まれているプリコーディング行列Wは行列W
1と行列W
2との積であり、行列W
1はブロック対角行列であり、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、A=DVまたはB=DVである。Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}を満たし、u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1は、共役かつ対称的な数列を形成する、これによって、定数係数制約またはアンテナが等価電力を使用して伝送を行う制限を回避し、ビーム形およびビーム配向を効率的に制御することを可能としている。行列Vは、プリコーディング行列の列ベクトルが互いに直交している状態となるように列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトル
を含み、レイヤ間干渉を効率的に低減することを可能としており、それによって、MIMO、特に、MU-MIMOの性能を大幅に改善している。したがって、プリコーディング行列を決定するための前述の方法は、アクティブアンテナシステムの水平および垂直方向におけるビーム形およびビーム配向を制御する自由度を完全に使用することができる一方で、可能な限り伝送中のレイヤ間干渉を低減することができ、それによって、CSIフィードバックの正確性およびシステムスループットを改善している。
随意に、基地局は、受信したPMIに従ってプリコーディング行列をさらに取得してもよい。
特に、基地局は、PMIに従って、ユーザ機器で使用されているコードブックと同一であるコードブックからプリコーディング行列を取得してもよい。
特に、行列Aが式(57)に示した構造を有する行列である場合には、行列Bは、式(58)に示した構造を有する行列であってもよい。加えて、行列Bはまた、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transformation、略して、DFT)行列、ハウスホルダー(Householder)行列、アダマール(Hadamard)行列、またはLTE R10システムにおける2つのアンテナコードブック、4つのアンテナコードブック、または8つのアンテナコードブック中のプリコーディング行列であってもよい。
特に、行列Bが式(57)に示した構造を有する行列である場合には、行列Aは、式(58)に示した構造を有する行列であってもよい。加えて、行列Aはまた、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transformation、略して、DFT)行列、ハウスホルダー(Householder)行列、アダマール(Hadamard)行列、またはLTE R10システムにおける2つのアンテナコードブック、4つのアンテナコードブック、または8つのアンテナコードブック中のプリコーディング行列であってもよい。
特に、一例としてn=5を使用する場合には、前述の対角要素u1、u2、…、un、対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1、および列ベクトルvは、それぞれ式(8)から式(12)に示され得る。
一例としてn=5を使用する場合には、本実施形態において使用した式(5)の対角要素μ1、μ2、L、μnおよび対角要素μ* n、μ* n-1、L、μ* 1は、それぞれ式(8a)から式(11a)に示され得る。
随意に、別の実施形態として、行列Dにおいて、対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する、および対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相は等差数列を形成する。一例としてn=4を使用する場合には、対角要素u1、u2、…、unおよび対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1は、それぞれ式(13)から式(16)に示され得る。
一例としてn=4を使用する場合には、本実施形態において使用した式(5)の対角要素μ1、μ2、L、μnおよび対角要素μ* n、μ* n-1、L、μ* 1は、それぞれ式(13a)から式(16a)に示され得る。
一例としてn=4を使用する場合には、本実施形態において使用した式(63)の対角行列の対角要素は、それぞれ式(17)から式(20)に示され得る。
本実施形態においては、行列Dにおいて、対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する、または対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相は等差数列を形成する、このことは、例えば、一般的な同型リニアアレイまたは交差偏波アレイといった、アンテナポートのアレイ構造に適合していてもよく、前者のアレイにおいては、アレイ要素またはアンテナが同一の場所に配置され、後者のアレイにおいては、共通の偏波アンテナまたはアレイ要素が同一の場所に配置される。したがって、等差数列における位相は、前述のアレイ構造の特性を使用してプリコーディング性能を改善することができる。
随意に、別の実施形態として、行列Vの列ベクトルvは、行列
の列ベクトルであってもよく、行列Hは、アダマール(Hadamard)行列である。一例としてn=4を使用する場合には、アダマール(Hadamard)行列および列ベクトルvは、式(21)から式(24)でそれぞれ示し得る。
本実施形態においては、列ベクトルvは、行列
の列ベクトルであるとともに式(60)の特性を満たし、取得した列ベクトルが互いに直交している状態となるように
の列ベクトルは互いに直交する、それによって、プリコーディング行列をMIMO伝送に対して使用する際に生じるレイヤ間干渉を低減している。
本発明の前述の実施形態においては、行列W2は、行列W1の列ベクトルを選択するために使用される、またはW1の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行して行列Wを形成するために使用される。
一例としてブロック行列X1およびブロック行列X2の各々が4つの列を有するW1=diag{X1,X2}を使用する場合には、W2は、式(36)に示した行列であってもよい。一例としてブロック行列X1およびブロック行列X2の各々が8つの列を有するW1=diag{X1,X2}を使用する場合には、W2は、式(37)から式(40)に示した行列であってもよい。
一例としてX1,X2,X3,X4の各ブロック行列が4つの列を有するW1=diag{X1,X2,X3,X4}を使用する場合には、W2は、式(41)に示した行列であってもよい。さらに、ブロック行列はX1=X2,X3=X4またはX1=X2=X3=X4である。
一例としてX1,X2,X3,X4の各ブロック行列が8つの列を有するW1=diag{X1,X2,X3,X4}を使用する場合には、W2は、式(42)から式(45)に示した行列であってもよい。さらに、ブロック行列はX1=X2,X3=X4またはX1=X2=X3=X4である。
本発明の前述の実施形態においては、ユーザ機器によって、基準信号に従ってコードブックからプリコーディング行列を選択するステップは、具体的には、ユーザ機器によって基準信号に基づいて、チャネル推定を取得するステップと、所定の基準に基づいてチャネル推定に従って、コードブックからプリコーディング行列を選択するステップであって、前述の所定の基準は、チャネル容量最大化基準、スループット最大化基準、またはコサイン距離最小化基準であり得る、ステップとであってもよい。
加えて、本発明の前述の実施形態においては、基準信号に従ってコードブックからプリコーディング行列を選択するステップは、
基準信号に従ってコードブックサブセットからプリコーディング行列を選択するステップであって、前述のコードブックサブセットは所定のコードブックサブセット、または基地局に報告されているコードブックサブセット、または基地局に報告され基地局によって返送および確認されたコードブックサブセットである、ステップを含んでいてもよい。本実施形態においては、コードブックサブセットは、異なる適用シナリオについては、コードブック中に設定されており、したがって、コードブックサブセットに基づいてプリコーディング行列を選択するステップは、フィードバックオーバーヘッドおよび実施形態複雑度を効率的に低減することができる。
特に、本発明の前述の実施形態におけるコードブックサブセットは、
プリコーディング行列W=W
1W
2のセットであって、
であり、少なくとも1つのブロック行列は
であり、
であり、A=DVまたはB=DVであり、行列D、行列V、または行列W
2がその候補行列のサブセットである、セットを含んでいてもよい。
前述の対角行列の対角要素が同一の振幅を有し得ることに注目すべきである。この場合には、前述のプリコーディング行列の構造は、プリコーディング行列の行に対応する送信アンテナが実際の判断に基づいて対称的な送信電力を有することを可能としており、この場合には、前述のコードブックは、送信アンテナの電力の対称的特性を使用してビーム配向をさらに制御する一方で伝送レイヤ間の直交性を保証することができる。
コードブックまたはコードブックサブセット中のプリコーディング行列が、ユーザ機器および基地局に事前に記憶されていてもよいし、または前述のプリコーディング行列の構造に従ってユーザ機器および基地局によって計算されてもよいが、本発明ではそのことに限定されないことを理解されたい。
さらに、前述のプリコーディング行列においては、k≠lであるブロック行列Xkとブロック行列Xlとは、異なっていてもまたは同一であってもよい。k≠lであるXlと同一である複数のXkが存在する、例えば、ペアにおいて同一の存在であるk≠lであるXkおよびXが存在する場合には、フィードバックオーバーヘッドをさらに低減することができる。前述の行列X1中の複数のブロック行列Xiは、前述のプリコーディング行列が複数のアンテナ配置または設定に適合するように、異なる偏波を有するまたは異なる位置にあるアンテナポートグループにそれぞれ対応していてもよい。
前述の図7に示したステップ703においては、基地局に送信されるプリコーディング行列インジケータは、1つまたは複数のインデックスを含んでいてもよい。特に、コードブックまたはコードブックサブセットは、通常、1つまたは複数のプリコーディング行列のセットであり、1つのプリコーディング行列インジケータは、1つのプリコーディング行列に対応する。異なるプリコーディング行列インジケータは、コードブックまたはコードブックサブセット中の異なるプリコーディング行列に対応しており、本実施形態においては、送信されるプリコーディング行列インジケータが、選択されたプリコーディング行列に対応している。
特に、前述のプリコーディング行列インジケータPMIは1つのインデックスのみを含んでいてもよい、すなわち、1つのインデックスが1つのプリコーディング行列を直接示している、または前述のプリコーディング行列インジケータは2つのインデックス、すなわち、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を含んでいてもよい、ここで、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2は、プリコーディング行列を連帯して示している。加えて、第1のインデックスPMI1は行列W1を示すために使用され、第2のインデックスPMI2は行列W2を示すために使用される。前述の第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2は、異なる時間領域の粒度または周波数領域の粒度であってもよい、すなわち、PMI1およびPMI2は、異なる期間またはバンド幅のチャネル特性を独立して表している、または異なるサブフレーム期間またはサブバンドに基づいて取得される。
随意に、前述のPMIはまた、3つのインデックスを含んでいてもよく、3つのインデックスは、それぞれ行列D、行列V、および行列W2を示すために使用される。
随意に、別の実施形態として、ユーザ機器は、例えば、PMI1がPMI2より長いサブフレーム期間を有し得る異なる期間を使用して、基地局に第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を送信する。
加えて、本発明の前述の実施形態におけるステップ703においては、プリコーディング行列インジケータ情報PMIを、PUCCHまたはPUSCHを使用して基地局に送信してもよい。
本実施形態におけるプリコーディング行列Wは、行または列の転置によって取得されたプリコーディング行列であってもよく、例えば、異なるアンテナ数はそれに応じてプリコーディング行列の行の転置を引き起こします。加えて、前述のプリコーディング行列Wの構造は、AAS基地局において水平方向におけるアンテナ設定のために使用されるだけでなく、垂直方向におけるアンテナ設定のために使用されてもよい。
本発明の本実施形態においては、ユーザ機器は、基準信号に基づいて、コードブックからプリコーディング行列を選択して、プリコーディング行列インジケータPMIを送信する、ここで、PMIは選択したプリコーディング行列に対応する。コードブックに含まれているプリコーディング行列Wは行列W
1と行列W
2との積であり、W
1はブロック対角行列であり、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは、行列Dと行列Vとの積である。Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}を満たし、u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1は、共役かつ対称的な数列を形成する、これによって、定数係数制約またはアンテナが等価電力を使用して伝送を行う制限を回避し、ビーム形およびビーム配向を効率的に制御することを可能としている。行列Vは、プリコーディング行列の列ベクトルが互いに直交している状態となるように列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトル
を含み、レイヤ間干渉を効率的に低減することを可能としており、それによって、MIMO、特に、MU-MIMOの性能を大幅に改善している。複数のブロック行列X
iは、前述のプリコーディング行列が複数のアンテナ配置または設定に適合するように、異なる偏波を有するまたは異なる位置にあるアンテナグループにそれぞれ対応していてもよい。一方で、行列Aまたは行列Bは、水平方向および垂直方向におけるビームを独立して量子化してもよい。したがって、プリコーディング行列を決定するための前述の方法は、アクティブアンテナシステムの水平および垂直方向におけるビーム形およびビーム配向を制御する自由度を完全に使用することができる一方で、可能な限り伝送中のレイヤ間干渉を低減することができ、それによって、CSIフィードバックの正確性およびシステムスループットを改善している。
図7に示した実施形態に対応しており、本発明は、基地局側において実行される方法をさらに提供している。図8は、本発明の特定の実施形態の第6の概略フローチャートである。図8に示したように、実施形態は、以下のステップを含む。
ステップ801: 基地局が基準信号をユーザ機器に送信する。
特に、基地局が基準信号を送信する様式については、図7に示したステップ701を参照してもよい。
ステップ802: ユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信する。
特に、プリコーディング行列インジケータPMIは、基準信号に基づいてユーザ機器によってコードブックから選択されたプリコーディング行列に相当する。
ステップ803: PMIに従ってコードブックからプリコーディング行列を決定する、ここで、コードブックに含まれているプリコーディング行列Wは行列W1と行列W2との積である。
W=W1W2 (64)
行列W
1はブロック対角行列であり、
ここで、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
である、すなわち、ブロック行列Xは式(66)に示した構造を有する。
ここで、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、
A=DV (67)
または、
B=DV (68)
ここで、行列Dは対角行列であり、以下を満たす。
D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1} (69)
ここで、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、i=1,…,nであるとともに、行列Vは列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは以下のようになる。
ここで、要素は
であり、i=1,…,nであり、v
i=±1である、すなわち、v
iの値は+1または-1である。行列W
2は、行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、またはW
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行してプリコーディング行列Wを取得するために使用される。
本実施形態の別の随意の実施様態においては、行列Aまたは行列Bは行列Piおよび行列Pjを含む複数の異なる行列であってもよく、PiおよびPjは式(71)を満たす。
Pi=D(i,j)Pj (71)
ここで、行列D(i,j)は対角行列であるとともに式(5)に示した構造を有しており、必要に応じて、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
随意に、行列Aまたは行列Bは行列Piおよび行列Pkを含む複数の異なる行列であってもよく、PiおよびPkは式(72)を満たす。
Di -1Pi=Dk -1Pk=V (72)
ここで、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは式(60)に示した構造を有し、行列Diおよび行列Dkの双方は対角行列であるとともに式(73)に示した構造を有する。
Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1} (73)
ここで、αmは複素係数であり、複素係数の実部または虚部は0であり得るとともに、複素数u* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、必要に応じて、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
前述の対角行列の対角要素が同一の振幅を有し得ることに注目すべきである。この場合には、前述のプリコーディング行列の構造は、プリコーディング行列の行に対応する送信アンテナが実際の判断に基づいて対称的な送信電力を有することを可能としており、この場合には、前述のコードブックは、送信アンテナの電力の対称的特性を使用してビーム配向をさらに制御する一方で伝送レイヤ間の直交性を保証することができる。
本発明の前述の実施形態においては、基地局は、ユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信して、PMIに従ってコードブックからプリコーディング行列を決定する。コードブックに含まれているプリコーディング行列Wは行列W
1と行列W
2との積であり、行列W
1はブロック対角行列であり、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、A=DVまたはB=DVである。Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}を満たし、u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1は、共役かつ対称的な数列を形成する、これによって、定数係数制約またはアンテナが等価電力を使用して伝送を行う制限を回避し、ビーム形およびビーム配向を効率的に制御することを可能としている。行列Vは、プリコーディング行列の列ベクトルが互いに直交している状態となるように列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトル
を含み、レイヤ間干渉を効率的に低減することを可能としており、それによって、MIMO、特に、MU-MIMOの性能を大幅に改善している。したがって、プリコーディング行列を決定するための前述の方法は、アクティブアンテナシステムの水平および垂直方向におけるビーム形およびビーム配向を制御する自由度を完全に使用することができる一方で、可能な限り伝送中のレイヤ間干渉を低減することができ、それによって、CSIフィードバックの正確性およびシステムスループットを改善している。
特に、基地局は、PMIに従って、ユーザ機器で使用されているコードブックと同一であるコードブックからプリコーディング行列を取得してもよい。さらに、基地局は、取得したプリコーディング行列に従ってさらにプリコードしてデータを送信してもよい。
特に、行列Aが式(67)に示した構造を有する行列である場合には、行列Bは、式(68)に示した構造を有する行列であってもよい。行列Bはまた、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transformation、略して、DFT)行列、ハウスホルダー(Householder)行列、アダマール(Hadamard)行列、またはLTE R10システムにおける2つのアンテナコードブック、4つのアンテナコードブック、または8つのアンテナコードブック中のプリコーディング行列であってもよい。
特に、行列Bが式(68)に示した構造を有する行列である場合には、行列Aは、式(67)に示した構造を有する行列であってもよい。行列Aはまた、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transformation、略して、DFT)行列、ハウスホルダー(Householder)行列、アダマール(Hadamard)行列、またはLTE R10システムにおける2つのアンテナコードブック、4つのアンテナコードブック、または8つのアンテナコードブック中のプリコーディング行列であってもよい。
特に、一例としてn=5を使用する場合には、前述の対角要素u1、u2、…、un、対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1、および列ベクトルvは、それぞれ式(8)から式(12)に示され得る。
一例としてn=5を使用する場合には、本実施形態において使用した式(5)の対角要素μ1、μ2、L、μnおよび対角要素μ* n、μ* n-1、L、μ* 1は、それぞれ式(8a)から式(11a)に示され得る。
随意に、別の実施形態として、行列Dにおいて、対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する、および対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相は等差数列を形成する。
一例としてn=4を使用する場合には、対角要素u1、u2、…、unおよび対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1は、それぞれ式(13)から式(16)に示され得る。
一例としてn=4を使用する場合には、本実施形態において使用した式(5)の対角要素μ1、μ2、L、μnおよび対角要素μ* n、μ* n-1、L、μ* 1は、それぞれ式(13a)から式(16a)に示され得る。
一例としてn=4を使用する場合には、本実施形態において使用した式(73)の対角行列の対角要素は、それぞれ式(17)から式(20)に示され得る。
本実施形態においては、行列Dにおいて、対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する、または対角要素u* n、u* n-1、…、u* 1の位相は等差数列を形成する、このことは、例えば、一般的な同型リニアアレイまたは交差偏波アレイといった、アンテナポートのアレイ構造に適合していてもよく、前者のアレイにおいては、アレイ要素またはアンテナが同一の場所に配置され、後者のアレイにおいては、共通の偏波アンテナまたはアレイ要素が同一の場所に配置される。したがって、等差数列における位相は、前述のアレイ構造の特性を使用してプリコーディング性能を改善することができる。
随意に、別の実施形態として、行列Vの列ベクトルvは、行列
の列ベクトルであってもよく、行列Hは、アダマール(Hadamard)行列である。一例としてn=4を使用する場合には、アダマール(Hadamard)行列および列ベクトルvは、式(21)から式(24)でそれぞれ示し得る。
本実施形態においては、列ベクトルvは、行列
の列ベクトルであるとともに式(70)の特性を満たし、取得した列ベクトルが互いに直交している状態となるように
の列ベクトルは互いに直交する、それによって、プリコーディング行列をMIMO伝送に対して使用する際に生じるレイヤ間干渉を低減している。
本発明の前述の実施形態においては、行列W2は、行列W1の列ベクトルを選択するために使用される、またはW1の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行して行列Wを形成するために使用される。一例としてブロック行列X1およびブロック行列X2の各々が4つの列を有するW1=diag{X1,X2}を使用する場合には、W2は、式(36)に示した行列であってもよい。一例としてブロック行列X1およびブロック行列X2の各々が8つの列を有するW1=diag{X1,X2}を使用する場合には、W2は、式(37)から式(40)に示した行列であってもよい。
一例としてX1,X2,X3,X4の各ブロック行列が4つの列を有するW1=diag{X1,X2,X3,X4}を使用する場合には、W2は、式(41)に示した行列であってもよい。さらに、ブロック行列はX1=X2,X3=X4またはX1=X2=X3=X4である。
一例としてX1,X2,X3,X4の各ブロック行列が8つの列を有するW1=diag{X1,X2,X3,X4}を使用する場合には、W2は、式(42)から式(45)に示した行列であってもよい。さらに、ブロック行列はX1=X2,X3=X4またはX1=X2=X3=X4である。
本発明の前述の実施形態においては、PMIに従ってコードブックからプリコーディング行列を決定するステップは、
PMIに従ってコードブックからプリコーディング行列を決定するステップであって、前述のコードブックサブセットは所定のコードブックサブセット、または基地局に報告されているコードブックサブセット、または基地局に報告され基地局によって返送および確認されたコードブックサブセットである、ステップを含む。本実施形態においては、コードブックサブセットは、異なる適用シナリオについては、コードブック中に設定されており、したがって、コードブックサブセットに基づいてプリコーディング行列を選択するステップは、フィードバックオーバーヘッドおよび実施形態複雑度を効率的に低減することができる。
特に、本発明の前述の実施形態におけるコードブックサブセットは、
プリコーディング行列W=W
1W
2のセットであって、
であり、少なくとも1つのブロック行列は
であり、
であり、A=DVまたはB=DVであり、行列D、行列V、または行列W
2がその候補行列のサブセットである、セットを含んでいてもよい。
前述の対角行列の対角要素が同一の振幅を有し得ることに注目すべきである。この場合には、前述のプリコーディング行列の構造は、プリコーディング行列の行に対応する送信アンテナが実際の判断に基づいて対称的な送信電力を有することを可能としており、この場合には、前述のコードブックは、送信アンテナの電力の対称的特性を使用してビーム配向をさらに制御する一方で伝送レイヤ間の直交性を保証することができる。
コードブックまたはコードブックサブセット中のプリコーディング行列が、ユーザ機器および基地局に事前に記憶されていてもよいし、または前述のプリコーディング行列の構造に従ってユーザ機器および基地局によって計算されてもよいが、本発明ではそのことに限定されないことを理解されたい。
加えて、基地局に送信されるプリコーディング行列インジケータは、1つまたは複数のインデックスを含んでいてもよい。特に、コードブックまたはコードブックサブセットは、通常、1つまたは複数のプリコーディング行列のセットであり、1つのプリコーディング行列インジケータは、1つのプリコーディング行列に対応する。異なるプリコーディング行列インジケータは、コードブックまたはコードブックサブセット中の異なるプリコーディング行列に対応しており、本実施形態においては、送信されるプリコーディング行列インジケータが、選択されたプリコーディング行列に対応している。
特に、前述のプリコーディング行列インジケータPMIは1つのインデックスのみを含んでいてもよい、すなわち、1つのインデックスが1つのプリコーディング行列を直接示している、または前述のプリコーディング行列インジケータは2つのインデックス、すなわち、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を含んでいてもよい、ここで、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2は、プリコーディング行列を連帯して示している。加えて、第1のインデックスPMI1は行列W1を示すために使用され、第2のインデックスPMI2は行列W2を示すために使用される。前述の第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2は、異なる時間領域の粒度または周波数領域の粒度であってもよい、すなわち、PMI1およびPMI2は、異なる期間またはバンド幅のチャネル特性を独立して表している、または異なるサブフレーム期間またはサブバンドに基づいて取得される。
随意に、前述のPMIはまた、3つのインデックスを含んでいてもよく、3つのインデックスは、それぞれ行列D、行列V、および行列W2を示すために使用される。
随意に、別の実施形態として、基地局は、例えば、PMI1がPMI2より長いサブフレーム期間を有し得る異なる期間を使用して、ユーザ機器によって送信された第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を受信する。
特に、前述の基地局は、PUCCHまたはPUSCHを使用して、ユーザ機器UEによって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信してもよい。
本発明の本実施形態におけるプリコーディング行列Wは、行または列の転置によって取得されたプリコーディング行列であってもよく、例えば、異なるアンテナ数はそれに応じてプリコーディング行列の行の転置を引き起こします。
本発明の前述の実施形態においては、基地局は、基準信号を送信して、ユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信する、ここで、PMIは、基準信号に基づいてユーザ機器によってコードブックから選択されたプリコーディング行列に相当する。コードブックに含まれているプリコーディング行列Wは行列W
1と行列W
2との積であり、W
1はブロック対角行列であり、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは、行列Dと行列Vとの積である。Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}を満たし、u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1は、共役かつ対称的な数列を形成する、これによって、定数係数制約を回避し、ビーム形およびビーム配向を効率的に制御することを可能としている。行列Vは、プリコーディング行列の列ベクトルが互いに直交している状態となるように列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトル
を含み、レイヤ間干渉を効率的に低減することを可能としており、それによって、MIMO、特に、MU-MIMOの性能を大幅に改善している。したがって、プリコーディング行列を決定するための前述の方法は、アクティブアンテナシステムの水平および垂直方向におけるビーム形およびビーム配向を制御する自由度を完全に使用することができる一方で、可能な限り伝送中のレイヤ間干渉を低減することができ、それによって、CSIフィードバックの正確性およびシステムスループットを改善している。
図9は、本発明の実施形態によるプリコーディング行列インジケータを決定するための装置の第1の概略構造図である。図9に示したように、装置は、第1の決定モジュール11と、第1の送信モジュール12とを備える。第1の決定モジュールは、プリコーディング行列インジケータPMIを決定するように構成され、PMIはプリコーディング行列Wに対応し、プリコーディング行列Wは第1の条件、第2の条件、または第3の条件を満たし、
第1の送信モジュールは、基地局にPMIを送信するように構成され、
第1の条件が、プリコーディング行列WがW=DVを満たすことであって、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことであり、
第2の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積X=DVであり、
であるとともに、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことであり、
第3の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、i=1,…,nであり、nは行列Aまたは行列Bの行の数であるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことである。
第2の条件または第3の条件において、プリコーディング行列WはW=W1W2を満たし、プリコーディング行列Wを取得するために、行列W2は、行列W1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、または、W1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行するために使用される。
前述の行列Dの対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する。
前述の行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは
であり、要素は
であり、i=1,…,nである。行列Vは列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトルvのみを含み、行列Vが複数の列ベクトルvを含む場合には、複数の列ベクトルvは異なる。随意に、行列Vの列ベクトルvは行列
の列ベクトルであり、行列Hはアダマール(Hadamard)行列である。
加えて、前述のPMIは、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を含み、
プリコーディング行列Wが第1の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列Dに対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列Vに対応し、
プリコーディング行列Wが第2の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応し、
プリコーディング行列Wが第3の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応する。
さらに、前述の第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる時間領域の粒度もしくは周波数領域の粒度を有している、または、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる期間を使用して基地局に送信される。
本発明の前述の実施形態においては、前述の装置は、
基地局によって送信された基準信号を受信して、基準信号に従ってコードブックからPMIに対応するプリコーディング行列Wを選択するように構成される、第1の受信モジュールをさらに備える。
コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、2つのプリコーディング行列はWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。随意に、前述の行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相は等差数列を形成する。
あるいは、前述のコードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wkとを含み、2つのプリコーディング行列はDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
随意に、行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相が等差数列を形成する。
図10は、本発明の実施形態によるプリコーディング行列インジケータを決定するための装置の第2の概略構造図である。図10に示したように、装置は、第2の受信モジュール21と、第2の決定モジュール22とを備える。第2の受信モジュール21は、ユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信するように構成され、第2の決定モジュール22は、PMIに従って対応するプリコーディング行列Wを決定するように構成され、プリコーディング行列Wは第1の条件、第2の条件、または第3の条件を満たし、第1の条件が、プリコーディング行列WがW=DVを満たすことであり、第2の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積X=DVであり、
である、ことであり、第3の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、行列Dは対角行列であり、i=1,…,nであり、nは行列Aまたは行列Bの行の数である、ことであり、
行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である。
本発明の前述の実施形態においては、第2の条件または第3の条件において、プリコーディング行列WはW=W1W2を満たし、プリコーディング行列Wを取得するために、行列W2は、行列W1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、または、W1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行するために使用される。
随意に、前述の行列Dの対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する。
さらに、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは
であり、要素は
であり、i=1,…,nである。随意に、行列Vは列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトルvのみを含み、行列Vが複数の列ベクトルvを含む場合には、複数の列ベクトルvは異なる。
加えて、前述の行列Vの列ベクトルvは行列
の列ベクトルであり、行列Hはアダマール(Hadamard)行列である。
本発明の前述の実施形態においては、プリコーディング行列インジケータPMIは、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とを含み、
プリコーディング行列Wが第1の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列Dに対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列Vに対応し、
プリコーディング行列Wが第2の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応し、
プリコーディング行列Wが第3の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応する。
随意に、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる時間領域の粒度もしくは周波数領域の粒度を有している、または、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる期間を使用して基地局に送信される。
加えて、前述のPMIに従って対応するプリコーディング行列Wを決定するステップは、
PMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wを選択するステップを含む。
特に、前述のコードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、2つのプリコーディング行列はWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
あるいは、前述のコードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wkとを含み、2つのプリコーディング行列はDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
前述の行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相は等差数列を形成する。
図11は、本発明の実施形態によるプリコーディング行列インジケータを決定するための装置の第3の概略構造図である。図11に示したように、装置は、第3の決定モジュール31と、第2の送信モジュール32とを備える。第3の決定モジュール31は、第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定するように構成され、PMIはコードブック中のプリコーディング行列Wiに対応しており、第2の送信モジュール32は、基地局に第1のPMIを送信するように構成され、コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WjとはWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
随意に、前述の行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相は等差数列を形成する。
図12は、本発明の実施形態によるプリコーディング行列インジケータを決定するための装置の第4の概略構造図である。図12に示したように、装置は、第3の受信モジュール41と、第4の決定モジュール42とを備える。第3の受信モジュール41は、ユーザ機器によって送信された第1のプリコーディング行列インジケータPMIを受信するように構成され、第4の決定モジュール42は、第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wiを決定するように構成され、コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WjとはWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
随意に、前述の行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相は等差数列を形成する。
図13は、本発明の実施形態によるプリコーディング行列インジケータを決定するための装置の第5の概略構造図である。図13に示したように、装置は、第5の決定モジュール51と、第3の送信モジュール52とを備える。第5の決定モジュール51は、第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定するように構成され、第1のPMIはコードブック中のプリコーディング行列Wiに対応しており、第3の送信モジュール52は、基地局に第1のPMIを送信するように構成され、コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WkとはDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり,m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定され、行列Vは定数の係数行列である。
随意に、前述の行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相は等差数列を形成する。
図14は、本発明の実施形態によるプリコーディング行列インジケータを決定するための装置の第6の概略構造図である。
図6に示したように、装置は、第4の受信モジュール61と、第6の決定モジュール62とを備える。第4の受信モジュール61は、ユーザ機器によって送信された第1のプリコーディング行列インジケータPMIを受信するように構成され、第6の決定モジュール62は、第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wiを決定するように構成され、コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WkとはDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり,m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定され、行列Vは定数の係数行列である。
随意に、前述の行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相は等差数列を形成する。
図15は、本発明の実施形態によるユーザ機器の第1の概略構造図である。図14に示したように、ユーザ機器は、第1のプロセッサ71と、第1の送信機72とを備える。第1のプロセッサ71は、プリコーディング行列インジケータPMIを決定するように構成され、PMIはプリコーディング行列Wに対応し、プリコーディング行列Wは第1の条件、第2の条件、または第3の条件を満たし、第1の送信機72は、基地局にPMIを送信するように構成され、第1の条件が、プリコーディング行列WがW=DVを満たすことであって、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことであり、第2の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積X=DVであり、
であるとともに、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことであり、第3の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}であり、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、i=1,…,nであり、nは行列Aまたは行列Bの行の数であるとともに、行列Vは定数の係数行列である、ことである。
本発明の前述の実施形態においては、第2の条件または第3の条件において、プリコーディング行列WはW=W1W2を満たし、プリコーディング行列Wを取得するために、行列W2は、行列W1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、または、W1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行するために使用される。
随意に、前述の行列Dの対角要素u1、u2、…、unの位相は等差数列を形成する。
加えて、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは
であり、要素は
であり、i=1,…,nである。随意に、行列Vは列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトルvのみを含み、行列Vが複数の列ベクトルvを含む場合には、複数の列ベクトルvは異なる。前述の行列Vの列ベクトルvは行列
の列ベクトルであり、行列Hはアダマール(Hadamard)行列である。
本発明の前述の実施形態においては、PMIは、第1のインデックスPMI1および第2のインデックスPMI2を含み、
プリコーディング行列Wが第1の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列Dに対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列Vに対応し、
プリコーディング行列Wが第2の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応し、
プリコーディング行列Wが第3の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応する。
随意に、前述の第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる時間領域の粒度もしくは周波数領域の粒度を有している、または、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる期間を使用して基地局に送信される。
本発明の前述の実施形態においては、ユーザ機器は、
基地局によって送信された基準信号を受信して、基準信号に従ってコードブックからPMIに対応するプリコーディング行列Wを選択するように構成される、第1の受信機をさらに備える。
前述のコードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、2つのプリコーディング行列はWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
随意に、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
あるいは、前述のコードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wkとを含み、2つのプリコーディング行列はDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
随意に、前述の行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相は等差数列を形成する。
図16は、本発明の実施形態による基地局の第1の概略構造図である。図16に示したように、基地局は、第2の受信機81と、第2のプロセッサ82とを備える。第2の受信機81は、ユーザ機器によって送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信するように構成され、第2のプロセッサ82は、PMIに従って対応するプリコーディング行列Wを決定するように構成され、プリコーディング行列Wは第1の条件、第2の条件、または第3の条件を満たし、
第1の条件が、プリコーディング行列WがW=DVを満たすことであり、
第2の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Dと行列Vとの積X=DVであり、
である、ことであり、
第3の条件が、プリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルを含むこと、またはプリコーディング行列Wがブロック対角行列W
1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行することによって取得されることであって、
であり、N
B≧1であり、少なくとも1つのブロック行列Xは行列Aと行列Bとのクロネッカー積であり、
であり、
であるとともに、行列Aまたは行列Bは行列Dと行列Vとの積であり、行列Dは対角行列であり、i=1,…,nであり、nは行列Aまたは行列Bの行の数である、ことであり、
行列Dは対角行列であり、D=α・diag{u
1,u
2,…,u
n,u
* n,u
* n-1,…,u
* 1}、αは複素係数であり、複素数u
* iは複素数u
iの共役複素数であり、nはアンテナポートの数によって決定されるとともに、行列Vは定数の係数行列である。
本発明の前述の実施形態においては、第2の条件または第3の条件において、プリコーディング行列WはW=W1W2を満たし、プリコーディング行列Wを取得するために、行列W2は、行列W1の1つまたは複数の列ベクトルを選択するために使用される、または、W1の1つまたは複数の列ベクトルについて重み付けした組合せを実行するために使用される。
随意に、行列Dの対角要素u1、u2、…、unの位相が等差数列を形成する。
本発明の前述の実施形態においては、行列Vは列ベクトル1および/または少なくとも1つの列ベクトルvを含み、列ベクトル1はその要素がすべての1である列ベクトルであり、列ベクトルvは
であり、要素は
であり、i=1,…,nである。随意に、行列Vは列ベクトル1および少なくとも1つの列ベクトルvのみを含み、行列Vが複数の列ベクトルvを含む場合には、複数の列ベクトルvは異なる。加えて、前述の行列Vの列ベクトルvは行列
の列ベクトルであり、行列Hはアダマール(Hadamard)行列である。
本発明の前述の実施形態においては、プリコーディング行列インジケータPMIは、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とを含み、プリコーディング行列Wが第1の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列Dに対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列Vに対応し、プリコーディング行列Wが第2の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応し、プリコーディング行列Wが第3の条件を満たしている場合には、第1のインデックスPMI1は行列W1に対応するとともに、第2のインデックスPMI2は行列W2に対応する。
随意に、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる時間領域の粒度もしくは周波数領域の粒度を有している、または、第1のインデックスPMI1と第2のインデックスPMI2とは異なる期間を使用して基地局に送信される。
本発明の前述の実施形態においては、PMIに従って対応するプリコーディング行列Wを決定するステップは、
PMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wを選択するステップを含む。
加えて、前述のコードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、2つのプリコーディング行列はWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。随意に、行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相が等差数列を形成する。
あるいは、コードブックはプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wkとを含み、2つのプリコーディング行列はDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり、m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。随意に、前述の行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相は等差数列を形成する。
図17は、本発明の実施形態によるユーザ機器の第2の概略構造図である。図17に示したように、ユーザ機器は、第3のプロセッサ73と、第2の送信機74とを備える。第3のプロセッサ73は、第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定するように構成され、PMIはコードブック中のプリコーディング行列Wiに対応しており、第2の送信機74は、基地局に第1のPMIを送信するように構成され、
コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WjとはWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
随意に、前述の行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相は等差数列を形成する。
図18は、本発明の実施形態による基地局の第2の概略構造図である。図18に示したように、基地局は、第3の受信機81と、第4のプロセッサ82とを備える。基地局に備えられている第3の受信機81は、ユーザ機器によって送信された第1のプリコーディング行列インジケータPMIを受信するように構成され、第4のプロセッサ82は、第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wiを決定するように構成され、コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WjとはWi=D(i,j)Wjを満たし、D(i,j)=α(i,j)diag{μ1,μ2,…,μn,μ* n,μ* n-1,…,μ* 1}であり、α(i,j)は複素係数であり、複素数μ* mは複素数μmの共役複素数であり、m=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定される。
随意に、前述の行列D(i,j)の対角要素μ1、μ2、…、μnの位相は等差数列を形成する。
図19は、本発明の実施形態によるユーザ機器の第3の概略構造図である。図19に示したように、ユーザ機器は、第5のプロセッサ75と、第3の送信機76とを備える。第5のプロセッサ75は、第1のプリコーディング行列インジケータPMIを決定するように構成され、第1のPMIはコードブック中のプリコーディング行列Wiに対応しており、第3の送信機76は、基地局に第1のPMIを送信するように構成され、コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WkとはDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり,m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定され、行列Vは定数の係数行列である。
随意に、前述の行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相は等差数列を形成する。
図20は、本発明の実施形態による基地局の第3の概略構造図である。図20に示したように、基地局は、第4の受信機85と、第6のプロセッサ86とを備える。第4の受信機86は、ユーザ機器によって送信された第1のプリコーディング行列インジケータPMIを受信するように構成され、第6のプロセッサ86は、第1のPMIに従ってコードブックから対応するプリコーディング行列Wiを決定するように構成され、コードブックは少なくともプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列Wjとを含み、コードブック中のプリコーディング行列Wiとプリコーディング行列WkとはDi -1Wi=Dk -1Wk=Vを満たし、Dm=αm・diag{um,1,um,2,…,um,n,u* m,n,u* m,n-1,…,u* m,1}であり、m=i,kであり、αmは複素係数であり、複素数μ* m,lは複素数um,lの共役複素数であり,m=i,kであり、l=1,…,nであり、nはアンテナポートの数によって決定され、行列Vは定数の係数行列である。
随意に、前述の行列Dmの対角要素um,1、um,2、…、um,nの位相は等差数列を形成する。
当業者は、方法の実施形態のステップのすべてまたは一部を関連ハードウェアに命令するプログラムによって実装してもよいことを理解されよう。プログラムをコンピュータ可読記憶媒体に記憶していてもよい。プログラムを起動すると、方法の実施形態のステップが実行される。前述の記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク、または光ディスクなどといったプログラムコードを記憶することができる任意のメディアを含む。
最後に、前述の実施形態は本発明の技術的解決手法を説明することを意図しているにすぎず、本発明を限定することを意図していないことに留意されたい。本発明を前述の実施形態を参照して詳細に記載したが、当業者は、本発明の実施形態の技術的解決手法の範囲から逸脱しない限り、前述の実施形態に記載した技術的解決手法に対する修正をさらに行ってもよいまたはその一部またはすべての技術的特徴に対する均等物との置換をさらに行ってもよいことを理解すべきである。