JP6302048B2 - 次世代システムを用いるhla遺伝子アンプリコンのディープシーケンシングにより混合物を定量解析することによる固形臓器移植片拒絶の非侵襲的早期検出 - Google Patents
次世代システムを用いるhla遺伝子アンプリコンのディープシーケンシングにより混合物を定量解析することによる固形臓器移植片拒絶の非侵襲的早期検出 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6302048B2 JP6302048B2 JP2016512363A JP2016512363A JP6302048B2 JP 6302048 B2 JP6302048 B2 JP 6302048B2 JP 2016512363 A JP2016512363 A JP 2016512363A JP 2016512363 A JP2016512363 A JP 2016512363A JP 6302048 B2 JP6302048 B2 JP 6302048B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hla
- donor
- recipient
- allele
- alleles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/68—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
- C12Q1/6876—Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
- C12Q1/6881—Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for tissue or cell typing, e.g. human leukocyte antigen [HLA] probes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q2600/00—Oligonucleotides characterized by their use
- C12Q2600/118—Prognosis of disease development
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Immunology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Pathology (AREA)
Description
of Renal Allografts. Curr Opin Organ Transplant 15:35を参照。レシピエントの血液中のドナー特異的核酸を調べる試みもあった。それらは最初は、雌性レシピエントにおいて検出される雄性ドナー提供臓器のY染色体遺伝子に限られていた。Morelra et al., (2009) Cell-free DNA as non-invasive acute rejection marker in renal transplantation. Clin. Chem. 55:11; Snyder et al., (2011) Universal noninvasive detection of solid organ transplant rejection. PNAS 108:6229。レシピエントの血漿中のドナー特
異的HLA配列を検出する初期の試みもあった。Gadi et al., (2006) Soluble donor DNA concentrations in recipient’s serum correlate with pancreas-kidney rejection.
Clin. Chem. 52:3。しかし、これらの試みは失敗であるとして広く酷評された:各グル
ープの患者内で信号に著しい変動があったので、検査の予測価値が乏しかった(Baxter-Lowe, L., and Busch, M., (2006) Tracking Microchimeric DNA in Plasma to Diagnose and Manage Organ Transplant Rejection Clin Chem 52:4に概説されている)。現在のところ、移植片拒絶の早期検出のための信頼できる非侵襲的検査法はない。
を超えれば移植片拒絶または傷害と診断することを含む。この態様のさらなる変法において、決定工程は、試料中に検出された同一遺伝子座におけるすべてのHLA対立遺伝子の量の和に対する少なくとも1つのドナーHLA対立遺伝子の量の比を計算することを含む。この態様のさらにさらなる変法において、ドナーおよびレシピエントHLA対立遺伝子は、互いに連鎖不平衡(linkage disequilibrium)状態にある少なくとも2つの遺伝子座において検出される。この態様のさらにさらなる変法において、ドナーおよびレシピエントHLA対立遺伝子は、互いに連鎖不平衡状態にはない少なくとも2つの遺伝子座において検出される。この態様のさらにさらなる変法において、少なくとも1つの遺伝子座は、HLA−A、HLA−B、HLA−C、DRB1、DRB3、DRB4、DRB5、DQA1、DQB1、DPA1、およびDPB1から選択される。この態様のさらなる変法において、少なくとも1つのドナーおよびレシピエントHLA対立遺伝子は、DQA1,エキソン2;DQB1,エキソン2および3;DPA1,エキソン2;DPB1,エキソン2;DRB1,エキソン2;DRB3,エキソン2;DRB4,エキソン2;ならびにDRB5,エキソン2、またはそれらのHLA遺伝子に由来するイントロン配列、もしくはそれらの遺伝子に由来するエキソン配列とイントロン配列の組合わせから選択される配列を含む。この態様のさらなる変法において、HLA対立遺伝子について検査する工程は配列決定、特にクローン配列決定を含む。この態様のさらなる変法において、検査は表1に開示するオリゴヌクレオチドを用いる増幅または検出を含む。この態様のさらなる変法において、前記方法はさらに配列決定の前にターゲット濃縮(target enrichment)工程を含む
。ターゲット濃縮工程は、少なくとも1ラウンドのゲノムDNA増幅またはターゲット捕獲を含むことができる。クローン配列決定は、フォワードプライマーおよびリバースプライマーを用いて実施されるクローン増幅工程を含むことができ、各プライマーはアダプター配列およびHLAハイブリダイゼーション配列を含む。この態様のさらなる変法において、HLA対立遺伝子についての検査は下記の工程を含む:フォワードプライマーおよびリバースプライマーを用いて増幅させて、HLAアンプリコンを得る工程;クローン配列決定を実施して、HLAアンプリコンの配列を決定する工程;上記で決定した配列のうち、同一遺伝子座における少なくとも1つのレシピエントHLA対立遺伝子および少なくとも1つのドナーHLA対立遺伝子を同定する工程;上記で同定したレシピエントHLA配列とドナーHLA配列の数を比較し、それにより試料中のドナー核酸の割合を決定する工程。上記方法における少なくとも1つのプライマーは表1から選択できる。この態様のさらなる変法において、同定工程は下記のコンピューター処理工程を含む:HLA遺伝子座における配列をHLA配列データベースと比較する工程;既知のHLA対立遺伝子に対応する複数のビン(bin)内に配列を選別する工程;1または2つの多数(majority)配列をレ
シピエント対立遺伝子として同定する工程;1または2つの最も代表的な少数(minority)配列をドナー対立遺伝子として同定する工程。この態様のさらにさらなる変法において、同一遺伝子座におけるドナーHLA対立遺伝子およびレシピエントHLA対立遺伝子を2、3またはより多数の遺伝子座で検出する。それらの3以上の遺伝子座は、遺伝子DPB1、DQB1およびDRB1に由来する配列を含むことができる。この態様のさらなる変法において、2、3またはより多数の遺伝子座におけるドナーおよびレシピエントHLA対立遺伝子を、同一反応溶液(reaction volume)でマルチプレックスPCRによって同時
に増幅する。この態様のさらなる変法において、HLA対立遺伝子を、下記を含む方法により定量的に検出する:試料を、それぞれ0〜約5コピーのターゲットHLA対立遺伝子を含む複数の反応溶液に分割する;それぞれの反応溶液をターゲットHLA対立遺伝子の存在についてアッセイする;同一遺伝子座において、ドナーHLA対立遺伝子を含有する反応溶液の数を、レシピエントHLA対立遺伝子を含有する反応溶液の数と比較し、それにより試料中のドナー核酸の割合を決定する。この態様の変法において、アッセイ操作は、その少なくとも1つが表1から選択されるオリゴヌクレオチドを用いるPCR増幅を含む。この態様のさらなる変法において、この方法はさらに、独立して、少なくとも1つのHLA遺伝子座におけるドナーおよびレシピエントについての遺伝子型情報を得ることを含む。
子を定量し、それにより母性細胞を定量的に検出する。
用語“対立遺伝子”は、遺伝子の配列バリアントを表わす。遺伝子の1以上の相異が対立遺伝子を構成する可能性がある。HLA対立遺伝子については、一般に遺伝子の複数の相異が対立遺伝子を構成する(すなわち、大部分の対立遺伝子は互いに1より多い塩基が異なる)。本明細書中で用いるレシピエントの対立遺伝子は、レシピエントに存在する2つの対立遺伝子のうちの1つ(またはホモ接合個体に存在する単一の対立遺伝子)である。情報価値のあるドナー対立遺伝子は、ドナーに存在するがレシピエントには存在しない対立遺伝子である。
分子から誘導された分子の凝集体または集団を個別に解析することを表わす。たとえば、“クローン配列決定(clonal sequencing)”は、同一分子から誘導された各アンプリコン
を個別に配列決定することを表わす。
おいて多数回読み取る配列決定方法を表わす。単一のディープシーケンシング工程は同一ターゲット配列について行なわれる多数の配列決定反応からなり、それぞれが独立した配列読出しを生じる。
すことができる。
用語“ハプロタイプ”は、ある個体の同一染色体上に存在する1以上の遺伝子の1以上の対立遺伝子の組合わせを表わす。
は、試料のデジタル希釈から得られる複数の反応溶液(ドロップレット“droplet”)で実
施されるPCRを表わす。
用語“核酸”は、天然および非天然の両方のヌクレオチド(たとえば、リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチド)のポリマーを表わす。この用語は、ポリマーの長さ(たとえば、モノマー数)により限定されることはない。核酸は一本鎖または二本鎖であってもよく、一般に5’−3’ ホスホジエエステル結合を含むであろう;ただし、ある場合にはヌクレオチドアナログは他の結合をもつ可能性がある。核酸は天然塩基(アデニン、グアニン、シトシン、ウラシルおよびチミジン)および非天然塩基を含むことができる。用語“非天然核酸”または“非天然ヌクレオチド”は、修飾された窒素塩基、糖またはホスフェート基を含むかあるいは非天然部分をその構造に取り込んだヌクレオチドを表
わす。非天然ヌクレオチドの例には、ジデオキシヌクレオチド、ビオチニル化、アミノ化、脱アミノ、アルキル化、ベンジル化および蛍光体標識ヌクレオチドが含まれる。
書中で互換性をもって用いられ、特定の試料に由来するDNAのマーカーとして作用するプライマー領域を表わす。
表わす。熱安定ポリメラーゼは、ポリメラーゼ連鎖反応(“PCR”)に典型的な温度循環条件下で用いるのに適している。代表的な熱安定ポリメラーゼには下記に由来するものが含まれる:テルムス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)、テルムス・カルドフィルス(Thermus caldophilus)、テルムス属種Z05(たとえば、U.S. Patent No. 5,674,738を参照)およびテルムス属種Z05変異株のポリメラーゼ、テルムス・アクアティカス(Thermus aquaticus)、テルムス・フラブス(Thermus flavus)、テルムス・フィリホルミス(Thermus filiformis)、テルムス属種sps17、デイノコッカス・ラジオデュランス(Deinococcus radiodurans)、ホットスプリング科(Hot Spring family) B/クローン7、
バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス・カルド
テナックス(Bacillus caldotenax)、テルモトガ・マリチマ(Thermotoga maritima)、テルモトガ・ネアポリタナ(Thermotoga neapolitana)、テルモシフォ・アフリカヌス(Thermosipho africanus)。
る解析は血液から単離した血漿試料について実施されると理解される;すなわち、用語“患者の血液中に検出された”と“患者の血漿中に検出された”は互換性をもって用いられ、その血液が患者から得られ、それに由来する血漿を解析に用いることを意味する。たとえばドナーおよびレシピエントの遺伝子型を決定するための本発明の特定の観点について、他のいずれかのタイプの体液を使用でき、それには限定ではなく皮膚、血漿、血清、全血および血液成分、唾液、尿、涙液、精液、膣液、ならびに他の体液および組織(パラフィン包埋された組織を含む)が含まれる。試料は、個体から得られた細胞のインビトロ培養の構成要素および成分を含有する可能性もある。
S))またはデジタルドロップレットPCR(digital droplet PCR)(ddPCR)、あるいは入手できるようになるであろう他の手法であってデジタル読出しまたはクローン解析を含む手法の使用である。移植された固形臓器の拒絶またはそれに対する傷害が起きた場合、ドナー組織からのDNAをレシピエントの血漿中に見出すことができると報告されている。本発明は、移植片レシピエントの血漿におけるドナー特異的DNA配列の量および比率を正確に定量することを含む。移植片拒絶のためドナーDNAのレベルが上昇した場合ですら、総血漿DNAのうち小割合(数パーセント以下)が移植片に由来するにすぎないと予想されるので、信頼性のある検査法は血漿DNAのデジタル解析を必要とする。ドナーDNAは情報価値のある遺伝子マーカー、すなわちドナーとレシピエントの間で多型性であるマーカーの存在により同定される。たとえば、本発明は、多型遺伝子系、たとえばHLAをターゲティングすることにより実施できる。
な特性を利用することにより固形臓器の移植片拒絶または傷害を早期検出する方法を提供する。HLA遺伝子座の遺伝子(HLA遺伝子)はヒトゲノムにおいて最も多型性のものである。HLA遺伝子座は、染色体6の短腕上の約3500万塩基対の範囲に及ぶ。主領域はクラスIおよびクラスII領域である。クラスI遺伝子はHLA−A、HLA−BおよびHLA−Cであり、主要クラスII遺伝子はHLA−DP、HLA−DQおよびHLA−DRである。タンパク質レベルで発現する多型性はHLA抗原のアミノ酸配列に反映され、したがって移植のための組織型判定にとって大きな関心がある。これらの多型は主に、クラスII遺伝子についてはエキソン2に、クラスI遺伝子についてはエキソン2お
よび3に局在する。可能であれば一般に特定のHLA遺伝子座(HLA−A、HLA−BおよびDR)は移植の前にドナーとレシピエントの間でマッチさせるので、本発明の状況では有用ではない可能性がある。他のHLA遺伝子座、たとえばDP遺伝子座は一般にマッチングに含まれず、したがって特定のドナー−レシピエント対について情報価値をもつ可能性がある。本発明は、情報価値がある少なくとも1つの遺伝子座を大部分のドナー−レシピエント対に見出すことができるように、複数のHLA遺伝子座の利用を可能にする。
、180塩基対より短いかまたはそれに等しいと報告されている。このサイズは1つのヌクレオソームを囲むDNAフラグメントに相当する;たとえばWO2013060762を参照:それには、ヒト血漿から単離されたDNAのサイズが85〜230塩基対の範囲であり、平均142塩基対であると報告されている。先行技術における知識および初期実験に基づいて、本発明者らは、移植片を拒絶している臓器移植片レシピエントの血漿中に存在するドナーDNAも小さい可能性があると仮定した。本発明に用いる短いサイズの鋳型DNAは特別な問題を提起する。短いアンプリコンが得られるにすぎないので、検出できる多型の数が限られる。しかし、本発明者らは、適切なプライマー、たとえば表1に挙げるものを設計することにより、この問題を克服した。
配列読取りが可能になった。しかし、健康な個体の血漿中の無細胞DNAは短いフラグメントで存在し、大部分は150塩基対を超えない長さである(参照:WO2013060762)。そのような短いターゲット配列については、既存の配列決定技術の粗雑な性能が確認される。
よって異なる。
Rに際して、前ラウンドの増幅からのアンプリコンを、そのアンプリコンにハイブリダイズする(たとえば、前ラウンドの増幅に用いたプライマーのアダプター領域にハイブリダイズすることにより)ことができるオリゴヌクレオチドにコンジュゲートした固相(たとえば、ビーズ)と接触させる。その結果、ビーズはビーズ上に存在するアダプター領域にハイブリダイズした状態でアニールしたアンプリコンを保有する。ビーズを次いで水溶液に懸濁し、油を添加してエマルジョンを調製する。各ビーズはクローンラウンドの増幅を実施するために必要なすべての試薬を収容した、油封入されたマイクロドロップレット中に懸濁した状態になる。各マイクロドロップレットは増幅反応のための反応チャンバーを内封している。この態様の変法において、2タイプのビーズを用いる:1タイプはアンプリコンの二本鎖のうちのひとつにハイブリダイズすることができるオリゴヌクレオチドにコンジュゲートしている;第2タイプはアンプリコンの他方の鎖にハイブリダイズすることができるオリゴヌクレオチドにコンジュゲートしている。他の態様において、クローン増幅は二次元表面ベースの(たとえば、スライドベースの)増幅を含む;たとえば、U.S.
Pat. No. 7,835,871、8,244,479、8,315,817および8,412,467に記載。一般に、入手可能なあるいは入手可能になるであろうクローン増幅方法はいずれも本発明の範囲に含まれる。
れたデバイス、たとえばBio−Rad Labs.(カリフォルニア州ハーキュリーズ)もしくはRainDance Tech.(マサチュセッツ州ビレリカ)から入手できるddPCRデバイス、または入手できるかもしくは入手できるようになるであろう同様なデバイスを用いて実施できる。ある態様において、全ddPCR工程を専門化されたデバイスで実施する。他の態様において、1以上の工程、たとえばデジタル希釈、サーモサイクリング、検出および解析を、たとえば手動または自動のジェネリックなピペッティングデバイス、サーモサイクラー、電気泳動デバイスなどから選択されるジェネリックなデバイスを用いて実施する。
notyping by next-generation sequencing, Tissue Antigens, 74:393)。これと対照的に(血液または血漿中にみられるDNAはフラグメント化しているという性質のため)、本発明におけるプライマーは150塩基対より長くないフラグメントの配列を増幅および検出することを目標とする。本発明に用いるプライマーは、短い無細胞DNAを増幅する能力と、HLA遺伝子の情報価値のある(すなわち、最も多型性である)領域をターゲティングする能力を独特に兼ね備えている。ある態様において、本発明は、表1に挙げるHLAハイブリダイゼーション領域をもつ少なくとも1つのプライマーを含むプライマーを用いて実施される。
クローン配列決定のある態様において、アンプリコンを塩基挿入法(base-incorporation method)、たとえばパイロシーケンシング法(pyrosequencing method) (U.S. Pat. No. 6,274,320、6,258,568および6,210,891);水素イオン検出法(ISFET)(たとえば、U.S. Pat. No. 8,262,900)、または色素−ターミネーター検出法(U.S. Pat. No. 7,835,87
1、8,244,479、8,315,817および8,412,467)により配列決定する。
Life Sciences,コネチカット州ブランフォード;ION PROTON(登録商標)およびPGM(商標),Life Technologies,ニューヨーク州グランドアイランド;HISEQ(登録商標)およびMISEQ(登録商標),Illumina,カリフォルニア州サンディエゴ)は、試料中に存在する各配列、たとえば試料中に存在する同一遺伝子座における各HLA対立遺伝子配列を定量および検出できるデータ解析モジュールを含む。ドナーおよびレシピエントの対立遺伝子配列に対応する読みの数を次いで計数して、試料中のドナー対立遺伝子の存在および量を決定し、それにより移植片拒絶または傷害を検出する。
みを解析するための一般的なソフトウェアは、試料中に存在する読みのうち多数グループを同定する。一般的なヒト試料には、検査した各HLA配列につき4以下のグループの配列読み、すなわち同一遺伝子座の2つのHLA対立遺伝子それぞれについてフォワード読みおよびリバース読みが存在する(試料がホモ接合個体に由来するものであれば、2つの配列のみが存在するであろう)。本発明の状況において、ソフトウェア(プレプログラミングされたもの、またはユーザーインターフェースを通してユーザーが入力したもの)は、第3およびおそらく第4の対立遺伝子、すなわち試料中に存在する同一遺伝子座のドナーHLA対立遺伝子を同定する追加機能を行なう。ソフトウェア(プレプログラミングされたもの、またはユーザーインターフェースを通してユーザーが入力したもの)は、低濃度(一般に1%〜5%)で存在する少数のドナー対立遺伝子を、たとえばPCR誤取込み、配列決定エラー、関連の偽遺伝子、試料中の微量の混在DNAなどによるアーチファクトからユーザーが区別できるものでなければならない;これらは一般にドナー対立遺伝子より低い濃度、たとえば≪0.5%で存在する。
B1 エキソン2)についての基準配列と比較し、観測された配列の読みをIMGT/HLA配列データベースと比較する。そのアンプリコンに対応するすべての読みがDQB1
エキソン2“ビン(bin)”に選別され、そのソフトウェアはいずれの1つの試料につい
ても2つの対立遺伝子配列のみ(2つのフォワード読みおよび2つのリバース読み)があると仮定する。これらの配列を“マスターレイヤー(Master Layer)”に選別し、遺伝子型割当てに用いる。人工物または混在物に対応する他のすべての配列の読み(一般に真の対立遺伝子よりはるかに少量存在する)を、“フェイルドレイヤー(Failed Layer)”に選別
し、遺伝子型割当てには用いない。
RB4:エキソン2;ならびにDRB5:エキソン2、またはこれらの遺伝子に由来するイントロン配列、もしくはエキソン配列とイントロン配列の組合わせから選択される配列を含む。ある態様において、定量検出はクローン配列決定を含む。ある態様において、本方法は配列決定の前にターゲット濃縮工程を含む。この態様の変法において、濃縮はDNA増幅により実施される。この態様の他の変法において、濃縮はターゲット捕獲により実施される。ddPCRを用いる場合、決定工程は、同一遺伝子座におけるレシピエントのHLA対立遺伝子(単数または複数)の濃度に対するドナーHLA対立遺伝子(単数または複数)の濃度の比を計算することを含む。
DF=D/(R+D) 式1
他の態様において、それぞれの対立遺伝子についての読みをフォワードとリバースの配列決定読みに分割することができる。その場合、ドナー割合(DF)をリバース割合とフォワード割合の平均として式2に従って決定することができる:
DFR=DR/(RR+DR) DFF=DF/(RF+DF)
DF=(DFR+DFF)/2 式2
同一遺伝子座における1または2つのドナー対立遺伝子D(またはD1、D2)および1または2つのレシピエント対立遺伝子R(またはR1、R2)(または、ホモ接合性個体の場合は単一の対立遺伝子)を用いる同様な任意数の式を遺伝学の専門家は考案することができ、それらは本発明の範囲内である。
試料採集およびDNA精製
腎移植片のヒトレシピエントから試料を採集した。DNAを下記に従って調製した。全
血を血漿調製チューブ(PPT)に採集し、2時間以内に処理した。血漿の分離を、BD
Vacutainer(登録商標)PPT(商標)血漿調製チューブまたはBD Vacutainer(登録商標)CPT(商標)細胞調製チューブ(Becton Dickinson,Inc.,ニュージャージー州フランクリンレイクス)のいずれかについての製品添付文書に従ってクエン酸ナトリウムを用いて実施し、次いで凍結保存した。
個別の25μl反応において、1〜10ngのDNA鋳型ならびに各10pmoleのフォワードおよびリバースプライマー(表1)、10mMのTris−HCl,pH8.3、50mMのKCl、1.5mMのMgCl、各150μMのdA、dC、dGおよびdUTP、グリセロール10% w/v、ならびにAmpliTaq Gold(登録商標)DNAポリメラーゼを用いてPCR増幅を実施した。サーマルサイクリング条件は下記のとおりであった:95℃−10分;31サイクルの95℃−15秒,60℃−45秒,72℃−15秒;72℃−5分;ABI GeneAmp(登録商標)PCR System 9700(Applied Biosystems,Inc.,カリフォルニア州フォスターシティー)。
MRおよびHRキット(Roche Applied Science,インディアナ州インディアナポリス)に記載されたクリーンアップのためのプロトコルに従って、アンプリコンから除去した。精製アンプリコンのアリコートを、96ウェルE−GEL(登録商標)(Life Technologies,カリフォルニア州カールズバッド)における電気泳動によってさらに評価した。プライマー二量体がみられた場合、AMPure工程を反復し、生成物をE−GEL(登録商標)により再評価した。精製アンプリコンを次いでQUANT−IT(商標) PICOGREEN(登録商標)アッセイ(Life
Technologies,カリフォルニア州カールズバッド)により、マイクロプレート分光蛍光光度計で定量した。8つの標準品は0ng/μlから50ng/μlまでの範囲のDNA濃度であった。PICOGREEN(登録商標)により検出できなかったアンプリコンはいずれも0.1ng/μlの濃度に割り当て(希釈計算の実施を可能にするために)、その後の工程を続けた。アンプリコンを1×106分子/μlに希釈した。454 PicoTiter Plate(PTP)の単一領域における配列決定のために予定したすべてのアンプリコンがプールされるようにアンプリコンのプールを作製した;各アンプリコンがほぼ目的とする読取り深さ(一般に、アンプリコン当たり40,000の読み)を与えるようにプールを作製した。
MI−SEQ(登録商標)機器に用いたプライマーは5’−3’方向に下記の配置をもっていた:MiSeqタグ−454 MID配列−HLAハイブリダイゼーション配列(表1)。MiSeq(登録商標)機器(Illumina,Inc.,カリフォルニア州サンディエゴ)配列決定用のアンプリコン調製は、PCR増幅の前に任意選択的に予備増幅操作を含む。任意選択的な予備増幅は下記に従って行なわれた:25μlの反応物は、1〜10ngのDNA鋳型および各10pmoleのフォワードおよびリバースプライマー、10mMのTris−HCl,pH8.3、50mMのKCl、1.5mMのMgCl、各150μMのdA、dC、dGおよびdUTP、グリセロール10% w/v、ならびにAmpliTaq Gold(登録商標)DNAポリメラーゼを含有していた。サーマルサイクリング条件は下記のとおりであった:95℃−10分;31サイクルの95℃−15秒,60℃−45秒,72℃−15秒”;72℃−5分;ABI GeneAmp(登録商標)PCR System 9700。得られた予備増幅試料それぞれから4μlアリコートをDNA鋳型としてPCR増幅反応に導入した。条件はこのセクションの始めに記載したものと同じであった。
2 2つの対立遺伝子のうち1つだけが検出されるので、ドナー%は実測値の2倍である
3 第2のドナー対立遺伝子はレシピエント対立遺伝子の1つと同一であるのでアッセイできなかった
4 第2のドナー対立遺伝子はサンプリング変動性のため検出できなかった
2 2つの対立遺伝子のうち1つだけが検出されるので、ドナー%は実測値の2倍である
4 第2のドナー対立遺伝子はサンプリング変動性のため検出できなかった
3 第2のドナー対立遺伝子はレシピエント対立遺伝子の1つと同一であるのでアッセイできなかった
それぞれの場合、DPB1遺伝子座はドナー−レシピエント対について情報価値があった。これらの結果は、急性または慢性の移植片拒絶を生じているレシピエントの血漿においてドナーHLA配列を検出できることを証明する。移植に成功したレシピエントの血漿にはドナーDNAを検出できない。
臨床試料に近似する試料は2種類の細胞系から単離した核酸のブレンドであり、それはレシピエントDNAと少量(1%)のドナーDNAの混合物を再現していた。“レシピエント”細胞系はEDBUであり、“ドナー”細胞系はOLGAであった。混合物は1%のOLGA/99%のEDBUを含有していた。これらの細胞系は後記の2種類のプローブにより区別できる異なるDPB1遺伝子型をもつ。実験条件下で各プローブはターゲット細胞系の両方の対立遺伝子に特異的にハイブリダイズし、他方の細胞系の対立遺伝子にはハイブリダイズしない。
QX100(商標)ドロップレットリーダーを用いてFAMおよびVICの両チャンネルで読み取った。VICプローブは両方の“ドナー”対立遺伝子を検出し、一方、FAMプローブは両方の“レシピエント”対立遺伝子を検出する。
454アンプリコン配列決定、ならびにHLAクラスIおよびクラスII遺伝子座の高分解ハイスループット遺伝子型判定のためのConexioソフトウェアを用いる方法をによりSCID小児の血液を解析し、非遺伝性の母性対立遺伝子に対応するHLA−C対立遺伝子配列の読みの計数により母性細胞の比率を推定した。ここに本発明者らは、血漿中のHLA対立遺伝子混合物を定量できるシステムの開発を報告する。
なお、以下に出願時の特許請求の範囲の記載を示す。
[請求項1]
レシピエントの血液試料におけるドナー核酸の割合を決定することにより固形臓器の移植片拒絶または傷害を判定する方法であって、下記を含む方法:
(a)レシピエントから血液試料を得る;
(b)少なくとも1つの遺伝子座における少なくとも1つのドナーHLA対立遺伝子の存在について試料を検査する;
(c)ドナーHLA対立遺伝子が検出されれば、移植片拒絶または傷害と診断する。
[請求項2]
さらに、ドナーHLA対立遺伝子の割合を決定し、その割合が前決定した閾値を超えれば移植片拒絶または傷害と診断することを含む、請求項1に記載の方法。
[請求項3]
決定工程が、試料中に検出された同一遺伝子座におけるすべてのHLA対立遺伝子の量の和に対する少なくとも1つのドナーHLA対立遺伝子の量の比を計算することを含む、請求項2に記載の方法。
[請求項4]
少なくとも1つのドナーおよびレシピエントHLA対立遺伝子が、DQA1,エキソン2;DQB1,エキソン2および3;DPA1,エキソン2;DPB1,エキソン2;DRB1,エキソン2;DRB3,エキソン2;DRB4,エキソン2;ならびにDRB5,エキソン2、またはそれらのHLA遺伝子に由来するイントロン配列、もしくはそれらの遺伝子に由来するエキソン配列とイントロン配列の組合わせから選択される配列を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
[請求項5]
請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法であって、HLA対立遺伝子についての検査が配列決定を含み、さらに配列決定の前にターゲット濃縮工程を含む、前記方法。
[請求項6]
配列決定がフォワードプライマーおよびリバースプライマーを用いて実施されるクローン増幅工程を含み、各プライマーがアダプター配列およびHLAハイブリダイゼーション配列を含む、請求項5に記載の方法。
[請求項7]
HLA対立遺伝子についての検査が下記の工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法:
(a)フォワードプライマーおよびリバースプライマーを用いて増幅させて、HLAアンプリコンを得る工程;
(b)クローン配列決定を実施して、工程(a)で得たHLAアンプリコンの配列を決定する工程;
(c)工程(b)で決定した配列のうち、同一遺伝子座における少なくとも1つのレシピエントHLA対立遺伝子および少なくとも1つのドナーHLA対立遺伝子を同定する工程;
(d)工程(c)で同定したレシピエントHLA配列とドナーHLA配列の数を比較し、それにより試料中のドナー核酸の割合を決定する工程。
[請求項8]
工程(a)または(b)における少なくとも1つのプライマーが表1から選択される、請求項7に記載の方法。
[請求項9]
工程(c)における同定が下記のコンピューター処理工程を含む、請求項7または8に記載の方法:
(a)HLA遺伝子座における配列をHLA配列データベースと比較する工程;
(b)既知のHLA対立遺伝子に対応する複数のビン内に配列を選別する工程;
(c)1または2つの多数配列をレシピエント対立遺伝子として同定する工程;
(d)1または2つの最も代表的な少数配列をドナー対立遺伝子として同定する工程。
[請求項10]
工程(a)において、同一遺伝子座におけるドナーHLA対立遺伝子およびレシピエントHLA対立遺伝子を2、3またはより多数の遺伝子座で検出する、請求項7〜9のいずれか1項に記載の方法。
[請求項11]
2、3またはより多数の遺伝子座におけるドナーおよびレシピエントHLA対立遺伝子を、同一反応液でマルチプレックスPCRによって同時に増幅する、請求項10に記載の方法。
[請求項12]
HLA対立遺伝子を、下記を含む方法により定量的に検出する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法:
(a)試料を、それぞれ0〜約5コピーのターゲットHLA対立遺伝子を含む複数の反応溶液に分割する;
(b)それぞれの反応溶液をターゲットHLA対立遺伝子の存在についてアッセイする;
(c)同一遺伝子座において、ドナーHLA対立遺伝子を含有する反応溶液の数を、レシピエントHLA対立遺伝子を含有する反応溶液の数と比較し、それにより試料中のドナー核酸の割合を決定する。
[請求項13]
さらに、独立して、少なくとも1つのHLA遺伝子座におけるドナーおよびレシピエントについての遺伝子型情報を得ることを含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
[請求項14]
レシピエントの血液中のドナーDNAの濃度が閾値レベルを超えているかどうかを決定することにより、移植片レシピエントが移植片拒絶を伴なっているかあるいはそれを発症する可能性があるかを判定する方法であって、ドナーDNAの濃度が下記を含む方法により決定される方法:
(a)レシピエントから血液試料溶液を得る;
(b)その試料溶液中の少なくとも1つのドナーHLA対立遺伝子を定量的に検出する;
(c)ドナーDNAの濃度を測定する;
(d)ドナーDNAの濃度を閾値と比較し、その際、閾値に達しているかまたはそれを超えていればレシピエントは移植片拒絶を伴なっているかあるいはそれを発症する可能性がある。
[請求項15]
少なくとも1つのドナーHLA対立遺伝子が、DQA1,エキソン2;DQB1,エキソン2および3;DPA1,エキソン2;DPB1,エキソン2;DRB1,エキソン2;DRB3,エキソン2;DRB4,エキソン2;ならびにDRB5,エキソン2、またはそれらの遺伝子に由来するエキソン配列とイントロン配列の組合わせから選択される、請求項14に記載の方法。
[請求項16]
工程(a)において、同一遺伝子座におけるドナーHLA対立遺伝子およびレシピエントHLA対立遺伝子を2、3またはより多数の遺伝子座で検出する、請求項14または15に記載の方法。
[請求項17]
レシピエントの血液中のドナーHLA対立遺伝子の割合を定期的に決定することにより、移植片レシピエントを移植片拒絶の発症についてモニタリングし、ドナーDNAの割合の増大が検出されればその患者は移植片拒絶を伴なっているかあるいはそれを発症する可能性があると診断する方法。
[請求項18]
SCID小児の血液中の母性細胞を定量的に検出する方法であって、下記を含む方法:
(a)小児から血液試料を得る;
(b)少なくとも1つの遺伝子座における少なくとも1つの非遺伝性の母性HLA対立遺伝子の存在について試料を検査する;
(c)工程(b)で検出した母性対立遺伝子を定量し、それにより母性細胞を定量的に検出する。
Claims (14)
- レシピエントの血液試料におけるドナー核酸の割合を決定することにより固形臓器の移植片拒絶または固形臓器の傷害を判定する方法であって、下記:
(a)レシピエントの血液試料において、少なくとも1つの遺伝子座における少なくとも1つのドナーHLA対立遺伝子の存在を検査すること;および、
(b)ドナーHLA対立遺伝子が検出されれば、移植片拒絶または傷害と判定されること、
を含み、
ここで、レシピエントの血液試料における、少なくとも1つのドナーおよびレシピエントHLA対立遺伝子が、DPB1,エキソン2の配列を含むものである、
前記方法。 - さらに、ドナーHLA対立遺伝子の割合を決定し、その割合が前決定した閾値を超えれば移植片拒絶または傷害と判定されることを含み、
ここで、前記閾値が、移植に成功したレシピエントに由来する試料の解析により決定されるものである、請求項1に記載の方法。 - 前記決定工程が、試料中に検出された同一遺伝子座におけるすべてのHLA対立遺伝子の量の和に対する少なくとも1つのドナーHLA対立遺伝子の量の比を計算することを含む、請求項2に記載の方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法であって、HLA対立遺伝子についての検査が配列決定を含み、さらに配列決定の前にターゲット濃縮工程を含む、前記方法。
- 前記配列決定がフォワードプライマーおよびリバースプライマーを用いて実施されるクローン増幅工程を含み、各プライマーがアダプター配列およびHLAハイブリダイゼーション配列を含む、請求項4に記載の方法。
- HLA対立遺伝子についての検査が下記の工程を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法:
(1)フォワードプライマーおよびリバースプライマーを用いて増幅させて、HLAアンプリコンを得る工程;
(2)クローン配列決定を実施して、工程(1)で得たHLAアンプリコンの配列を決定する工程;
(3)前記工程(2)で決定した配列のうち、同一遺伝子座における少なくとも1つのレシピエントHLA対立遺伝子および少なくとも1つのドナーHLA対立遺伝子を同定する工程;および、
(4)前記工程(3)で同定したレシピエントHLA配列とドナーHLA配列の数を比較し、それにより試料中のドナー核酸の割合を決定する工程。 - 前記工程(1)における少なくとも1つのプライマーが、SEQ IDs:1〜10および12から選択されるものである、請求項6に記載の方法。
- 前記工程(3)における同定が下記のコンピューター処理工程を含む、請求項6または7に記載の方法:
(i)HLA遺伝子座における配列をHLA配列データベースと比較する工程;
(ii)既知のHLA対立遺伝子に対応する複数のビン内に配列を選別する工程;
(iii)1または2つの多数配列をレシピエント対立遺伝子として同定する工程;および、
(iv)1または2つの少数配列をドナー対立遺伝子として同定する工程。 - 前記工程(1)において、同一遺伝子座におけるドナーHLA対立遺伝子およびレシピエントHLA対立遺伝子を2、3またはより多数の遺伝子座で検出する、請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 2、3またはより多数の遺伝子座におけるドナーおよびレシピエントHLA対立遺伝子を、同一反応液でマルチプレックスPCRによって同時に増幅する、請求項9に記載の方法。
- HLA対立遺伝子を、下記を含む方法により定量的に検出する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法:
(I)試料を、それぞれ0〜5コピーのターゲットHLA対立遺伝子を含む複数の反応溶液に分割すること;
(II)それぞれの反応溶液をターゲットHLA対立遺伝子の存在についてアッセイすること;および、
(III)同一遺伝子座において、ドナーHLA対立遺伝子を含有する反応溶液の数を、レシピエントHLA対立遺伝子を含有する反応溶液の数と比較し、それにより試料中のドナー核酸の割合を決定すること。 - さらに、独立して、少なくとも1つのHLA遺伝子座におけるドナーおよびレシピエントについての遺伝子型情報を得ることを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
- レシピエントの血液中のドナーDNAの濃度が閾値レベルを超えているかどうかを決定することにより、移植片レシピエントが移植片拒絶を伴なっているかあるいはそれを発症する可能性があるかを判定する方法であって、ドナーDNAの濃度が下記:
(a)レシピエントの血液試料溶液中の少なくとも1つのドナーHLA対立遺伝子を定量的に検出すること;
(b)ドナーDNAの濃度を測定すること;および、
(c)ドナーDNAの濃度を閾値と比較すること、ここで閾値に達しているかまたはそれを超えていればレシピエントは移植片拒絶を伴なっているかあるいはそれを発症する可能性がある、
を含む方法により決定され、
ここで、少なくとも1つのドナーHLA対立遺伝子が、DPB1,エキソン2の配列を含むものである、
前記方法。 - 前記工程(a)において、同一遺伝子座におけるドナーHLA対立遺伝子およびレシピエントHLA対立遺伝子を2、3またはより多数の遺伝子座で検出する、請求項13に記載の方法。
Applications Claiming Priority (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US201361821134P | 2013-05-08 | 2013-05-08 | |
| US61/821,134 | 2013-05-08 | ||
| US201361894230P | 2013-10-22 | 2013-10-22 | |
| US61/894,230 | 2013-10-22 | ||
| PCT/EP2014/059339 WO2014180905A1 (en) | 2013-05-08 | 2014-05-07 | Non-invasive early detection of solid organ transplant rejection by quantitative analysis of mixtures by deep sequencing of hla gene amplicons using next generation systems |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2016519929A JP2016519929A (ja) | 2016-07-11 |
| JP6302048B2 true JP6302048B2 (ja) | 2018-03-28 |
Family
ID=50685920
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2016512363A Active JP6302048B2 (ja) | 2013-05-08 | 2014-05-07 | 次世代システムを用いるhla遺伝子アンプリコンのディープシーケンシングにより混合物を定量解析することによる固形臓器移植片拒絶の非侵襲的早期検出 |
Country Status (6)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US9752189B2 (ja) |
| EP (1) | EP2994539A1 (ja) |
| JP (1) | JP6302048B2 (ja) |
| CN (1) | CN105283557A (ja) |
| CA (1) | CA2908619A1 (ja) |
| WO (1) | WO2014180905A1 (ja) |
Families Citing this family (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20160017421A1 (en) * | 2014-07-16 | 2016-01-21 | Roche Molecular Systems | Non-invasive early detection of solid organ transplant rejection by quantitative analysis of hla gene amplicons |
| KR101850437B1 (ko) * | 2015-04-14 | 2018-04-20 | 이원다이애그노믹스(주) | 차세대 염기서열 분석기법을 이용한 장기 이식 거부 반응 예측 방법 |
| EP3679577A4 (en) * | 2017-09-06 | 2021-06-02 | Nant Holdings IP, LLC | HLA TISSUE CALIBRATION AND PROCEDURE FOR IT |
| US12071661B2 (en) * | 2018-02-12 | 2024-08-27 | Roche Sequencing Solutions, Inc. | Method of predicting response to therapy by assessing tumor genetic heterogeneity |
| WO2019178143A1 (en) * | 2018-03-12 | 2019-09-19 | The Regents Of The University Of California | Assessing transplant rejection status by analysis of t-cell receptor subunit repertoire diversity |
| EP3768853A4 (en) | 2018-03-23 | 2021-04-28 | Board Of Regents The University Of Texas System | Efficient sequencing of dsdna with extremely low level of errors |
| US20210301342A1 (en) * | 2018-09-07 | 2021-09-30 | Sequenom, Inc. | Methods, and systems to detect transplant rejection |
| CN112955569B (zh) * | 2018-10-19 | 2024-04-09 | 豪夫迈·罗氏有限公司 | 用于测序的电场辅助结 |
| US20230053441A1 (en) * | 2020-01-16 | 2023-02-23 | Hitachi High-Tech Corporation | Method and system for dna detection |
| CN111607640B (zh) * | 2020-06-04 | 2022-10-28 | 角井(北京)生物技术有限公司 | 一对hla等位基因中两个等位基因表达量的定量检测方法 |
| CN112509638B (zh) * | 2020-12-04 | 2021-12-03 | 深圳荻硕贝肯精准医学有限公司 | 人类hla染色体区域杂合性缺失的分析方法和分析处理装置 |
| CN116042848B (zh) * | 2021-10-28 | 2024-08-09 | 北京干细胞与再生医学研究院 | 一种通过血样检测判断动物体内存在移植物的方法 |
| IT202200006512A1 (it) * | 2022-04-01 | 2023-10-01 | Universita’ Degli Studi Di Torino | Diagnosi non invasiva del rigetto acuto nel trapianto di organo solido |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009049889A1 (en) * | 2007-10-16 | 2009-04-23 | Roche Diagnostics Gmbh | High resolution, high throughput hla genotyping by clonal sequencing |
| US20100261189A1 (en) * | 2008-10-03 | 2010-10-14 | Roche Molecular Systems, Inc. | System and method for detection of HLA Variants |
| CA2779750C (en) * | 2009-11-06 | 2019-03-19 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | Non-invasive diagnosis of graft rejection in organ transplant patients |
| CN101892317B (zh) * | 2010-07-29 | 2012-08-22 | 苏州大学 | Hla高分辨基因测序试剂盒 |
-
2014
- 2014-05-07 JP JP2016512363A patent/JP6302048B2/ja active Active
- 2014-05-07 EP EP14722660.9A patent/EP2994539A1/en not_active Ceased
- 2014-05-07 CA CA2908619A patent/CA2908619A1/en not_active Abandoned
- 2014-05-07 CN CN201480025850.5A patent/CN105283557A/zh active Pending
- 2014-05-07 WO PCT/EP2014/059339 patent/WO2014180905A1/en active Application Filing
- 2014-05-08 US US14/272,752 patent/US9752189B2/en active Active
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US20140336056A1 (en) | 2014-11-13 |
| WO2014180905A1 (en) | 2014-11-13 |
| CA2908619A1 (en) | 2014-11-13 |
| US9752189B2 (en) | 2017-09-05 |
| CN105283557A (zh) | 2016-01-27 |
| EP2994539A1 (en) | 2016-03-16 |
| JP2016519929A (ja) | 2016-07-11 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6302048B2 (ja) | 次世代システムを用いるhla遺伝子アンプリコンのディープシーケンシングにより混合物を定量解析することによる固形臓器移植片拒絶の非侵襲的早期検出 | |
| US20200208225A1 (en) | Systems for detecting dna orginating from different individuals | |
| CN102575292B (zh) | 与疾病相关的kir单元型的测定 | |
| CN103534591B (zh) | 通过测序分析进行的非侵入性胎儿遗传筛选 | |
| US8394582B2 (en) | Identification of fetal DNA and fetal cell markers in maternal plasma or serum | |
| CN102124125A (zh) | 通过克隆性测序的高分辨率、高通量hla基因分型 | |
| CN103108960A (zh) | 用于检测胎儿核酸和诊断胎儿异常的方法 | |
| US20140141436A1 (en) | Methods and Compositions for Very High Resolution Genotyping of HLA | |
| EP3775274B1 (en) | Detection method of somatic genetic anomalies, combination of capture probes and kit of detection | |
| CA2909479A1 (en) | Method of determining the fraction of fetal dna in maternal blood using hla markers | |
| KR102807365B1 (ko) | 황갈색 재래종토종닭 집단 식별용 snp 마커 세트 및 이를 이용한 집단 식별 방법 | |
| JP2022002539A (ja) | 主要組織適合遺伝子複合体一塩基多型 | |
| KR101761801B1 (ko) | 코 표현형 판단용 조성물 | |
| US20160017421A1 (en) | Non-invasive early detection of solid organ transplant rejection by quantitative analysis of hla gene amplicons | |
| KR102304998B1 (ko) | 우리흑돈의 전신 흑모색 식별용 snp 마커 및 이를 이용한 전신 흑모색 식별 방법 | |
| HK1076840B (en) | Methods for detecting dna originating from different individuals in one sample |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151217 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161005 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170105 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170607 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170906 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180131 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180301 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6302048 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |