JP7657052B2 - 質量分光測定分析のためのトリプシン耐性ポリペプチドを調製するための方法 - Google Patents
質量分光測定分析のためのトリプシン耐性ポリペプチドを調製するための方法 Download PDFInfo
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Description
本願は、2018年3月13日に出願され、その全内容が参照により本明細書に、組み込まれる米国仮特許出願第62/642,444号に対する優先権を主張するものである。
本願は、電子フォーマットの配列表と共に出願されている。「A-2151-WO-PCT sequence listing_ST25.txt」と表題を付けたファイルとして提供された配列表は、2019年3月12日に作成され、サイズは261KBである。電子フォーマットの配列表における情報は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
上述の一般的説明及び以下の詳細な説明はどちらも、例示的且つ説明的に過ぎず、限定するものではない。単数形の使用は、特に他に明記しない限り、複数形を含む。「又は」の使用は、他に明記しない限り「及び/又は」を意味する。用語「含んでいる」並びに「含む」及び「含まれる」等の他の形態の使用は、限定的ではない。「要素」又は「構成要素」等の用語は、特に他に明記しない限り、1つのユニットを含む要素及び構成要素並びに2つ以上のサブユニットを含む要素及び構成要素の両方を包含する。用語「部分」の使用は、部分の一部又は部分全体を含むことができる。例えば1~5等の数値範囲が言及される場合、1、2、3、4及び5並びに1.5、2.2、3.4及び4.1等のそれらの分数等の全ての介在値は明示的に含まれる。
本明細書で開示するのは、サンプル中のポリペプチドを第1プロテアーゼ及び第2プロテアーゼを用いて消化するステップであって、ここで第1プロテアーゼが、ポリペプチドの少なくとも2つの断片を生成し、ポリペプチドの少なくとも2つの断片が引き続いて第2プロテアーゼによって消化されるステップと;及び第2プロテアーゼを用いて消化した後にサンプルを分析するステップであって、ここで第2プロテアーゼが好中球エラスターゼであり;第1プロテアーゼが、第2プロテアーゼとは異なるステップとに関する方法である。本方法における他のステップは、サンプル中のポリペプチドを第1プロテアーゼにより消化した後にサンプルを2つのアリコートに分割するステップと、及び次に2つのアリコートの一方に含まれるポリペプチドを第2プロテアーゼにより消化するステップとを含み得る。これらのアリコートは、次に分析の前に組み合させることができる。サンプル中のポリペプチドは、第1プロテアーゼを用いた消化の前に変性及び/又は還元及び/又はアルキル化させることができる。分析は、クロマトグラフィー、電気泳動法、分光測定法及びそれらの組合せを含むことができる。
ポリペプチドの変性
一部の実施形態では、本明細書に開示した方法に従って調製及び分析されるポリペプチドは、変性させられる。
還元ポリペプチドは、システイン等のポリペプチド構造において還元可能残基を還元させるために十分な還元条件に曝露させられているポリペプチドである。還元ポリペプチドがチオール基又は硫黄含有残基を含有する場合、還元ポリペプチド内のチオール基が還元させられる。システイン残基を含む還元ポリペプチドは、「-SH」と表示され得る、還元させられたシステイン残基の硫黄原子を有する。還元ポリペプチドは、ジスルフィド結合含有ポリペプチドであり得る。ジスルフィド結合含有ポリペプチドは、ジスルフィド結合含有ポリペプチド内の1つ以上のジスルフィド結合(ジスルフィド架橋)が破断するのを誘発する還元条件に曝露させることによって還元ポリペプチドになり得る。
「反応性チオール基を不活性化するステップ」は、望ましくないチオール-ジスルフィドの交換反応を防止するためにポリペプチド内の遊離チオール基を遮断することを意味する。アルキル化剤は、アルキル基による水素の置換を誘発する物質である。
本明細書に開示した方法は、サンプル中の分析対象のポリペプチドを第1消化で切断するステップであって、切断するステップがポリペプチドの少なくとも2つの断片を生成するステップを含む。ポリペプチドを断片化する任意の方法は、ポリペプチドの少なくとも2つの断片が生成されること;更に、ポリペプチドの、例えば単一アミノ酸への完全な分解が望ましくないことを前提に使用され得る。
実施形態では、分析対象のポリペプチドを含むサンプルが好中球エラスターゼを用いて消化される前に、サンプルは、アリコートに分割される。一部の場合には、サンプルをアリコートに分割するステップは、好中球エラスターゼを用いて消化する前に、サンプルの容積の半分を単純に取り上げることによって実施される。一部の場合には、アリコートは、例えば、紫外分光測光法を使用してポリペプチド濃度について均等化することができる。
特定用途のために適切なMWCOを選択する場合、サンプルの濃度、組成、分子の形状並びに温度、圧力及びクロスフロー速度等の作動条件を含む多数の因子が検討される。分子通路の流動に関する他の変量も又考慮に入れられる。例えば、直鎖分子、高い膜間差圧(TMP)及び低いサンプル濃度は、分子通路を増加させる可能性があり、他方では低い温度及び膜汚染は分子通路を減少させる可能性がある。MWCOについての検証方法は、それらが製造業者毎に変動するので、必ずしも比較可能ではない。当分野では一般に、保持されている溶質の分子量よりも少なくとも2倍小さいMWCOを選択することが勧告されている。
ポリペプチドが好中球エラスターゼを用いて消化された後に、結果として生じたポリペプチド断片は、任意の適切な方法によって分析することができる。手順に関する考察は、調製されたポリペプチドを分析するために使用できる方法を決して限定することは意図していない。
本明細書に開示した方法の様々なステップは、液体処理ロボットを使用して実施することができる。そのようなロボットは、試薬、サンプル若しくは他の液体を指定の容器に分注する。ロボットは、ロボット自体に直接的に統合されたソフトウエア又は接続されたコンピューターの何れかによって制御される。液体処理を自動化することによって、本明細書に開示した方法は、ハイスループットで、より少ないエラーで、及び分析者が実際に操作する時間を減少させて実施することができる。
以下の1つ以上に結合するものを含むポリペプチドは、本明細書で開示する方法において調製及び分析することができる。これらには、受容体結合を妨害するものを含む、CD3、CD4、CD8、CD19、CD20、CD22、CD30及びCD34を含むCDタンパク質が含まれる。HER2、HER3、HER4及びEGF受容体を含むHER受容体ファミリータンパク質。細胞接着分子、例えば、LFA-I、MoI、pl50、95、VLA-4、ICAM-I、VCAM及びαv/β3インテグリン。成長因子、例えば、血管内皮増殖因子(「VEGF」)、成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、成長ホルモン放出因子、副甲状腺ホルモン、ミュラー管阻害物質、ヒトマクロファージ炎症タンパク質(MIP-1α)、エリスロポエチン(EPO)、NGF-β等の神経成長因子、血小板由来成長因子(PDGF)、例えばaFGF及びbFGF等を含む線維芽細胞増殖因子、上皮成長因子(EGF)、特にTGF-α及びTGF-β、例えばTGF-β1、TGF-β2、TGF-β3、TGF-β4又はTGF-β5を含むトランスフォーミング成長因子(TGF)、インスリン様成長因子I並びにインスリン様成長因子II(IGF-I及びIGF-II)、des(l-3)-IGF-I(脳IGF-I)及び骨誘導因子。インスリン、インスリンA鎖、インスリンB鎖、プロインスリン、及びインスリン様成長因子結合タンパク質を含むインスリン及びインスリン関連タンパク質。とりわけ第VIII因子、組織因子、フォン・ヴィレブランド因子、プロテインC、α-1-アンチトリプシン等の凝固及び凝固関連タンパク質、例えば、ウロキナーゼ及び組織プラスミノーゲン活性化因子(「t-PA」)等のプラスミノーゲン活性化因子、ボンバジン(bombazine)、トロンビン及びトロンボポエチン;(vii)アルブミン、IgE及び血液型抗原を含むがそれらに限定されない他の血液タンパク質及び血清タンパク質。以下の、例えば特に、M-CSF、GM-CSF及びG-CSF並びに例えばCSF-1受容体(c-fms)等のそれらの受容体を含む、コロニー刺激因子及びそれらの受容体。例えば、flk2/flt3受容体、肥満(OB)受容体、LDL受容体、成長ホルモン受容体、トロンボポエチン受容体(「TPO-R」、「c-mpl」)、グルカゴン受容体、インターロイキン受容体、インターフェロン受容体、T細胞受容体、c-Kit等の幹細胞因子受容体及び他の受容体を含む、受容体及び受容体関連タンパク質。例えば、OX40受容体のリガンドであるOX40Lを含む、受容体リガンド。骨由来神経栄養因子(BDNF)及びニューロトロフィン-3、-4、-5又は-6(NT-3、NT-4、NT-5又はNT-6)を含む、神経栄養因子。リラキシンA鎖、リラキシンB鎖及びプロリラキシン;例えば、インターフェロン-α、-β及び-γ並びにそれらの受容体を含む、インターフェロン及びインターフェロン受容体。IL-1~IL-33及びIL-1~IL-33受容体、例えば、とりわけIL-8受容体を含む、インターロイキン及びインターロイキン受容体。AIDSエンベロープウイルス抗原を含む、ウイルス抗原。リポタンパク質、カルシトニン、グルカゴン、心房性ナトリウム利尿因子、肺界面活性物質、腫瘍壊死因子-α及び-β、エンケファリナーゼ、ランテス(RANTES;regulated on activation normally T-cell expressed and secreted)、マウスゴナドトロピン関連ペプチド、DNAse、インヒビン及びアクチビン。インテグリン、プロテインA又はD、リウマチ因子、免疫毒素、骨形成タンパク質(BMP)、スーパーオキシド・ジスムターゼ、表面膜タンパク質、崩壊促進因子(DAF)、AIDSエンベロープ、輸送タンパク質、ホーミング受容体、アドレシン、調節タンパク質、イムノアドヘシン、抗体。ミオスタチン、TALL-I、アミロイドタンパク質、例えば、以下に限定されないが、アミロイドβタンパク質、胸腺間質性リンパ球新生因子(「TSLP」)、RANKリガンド(「OPGL」)、c-kitを含むTALLタンパク質、TNF受容体1型を含むTNF受容体、TRAIL-R2、アンジオポエチン並びに前述の何れかの生物活性断片又はアナログ又は変異体。
変性緩衝液(7MのグアニジンHCl、100mMのtris、20mMのメチオニン、pH8.3)は、10mLの1Mの(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩(tris)、pH7.8(Teknova、Hollister、CA、P/N T1078)を87.5mLの8MのグアニジンHCl(Pierce、Rockford、IL、P/N 24115)に添加し、その後に299mgのL-メチオニン(J.T.Baker、P/N 2085-05)を添加することによって調製した。この溶液のpHは、6Nの塩酸塩(HCl)(Sigma.St.Louis.MO、P/N 84429)を用いてpH8.3に調整した。容積は、HPLCグレード水を用いて100mLに調整した。還元溶液(500mMのDTT)は、7.7mgの事前に計量したジチオトレイトール(DTT)(Pierce、Rockford、IL、P/N 20291)を100μLの変性緩衝液に溶解させることによって調製した。アルキル化溶液(500mMのNaIAA)は、500mMのNaIAAを産生するために十分な容積の変性緩衝液中に15~65mgのヨウ化酢酸ナトリウム(NaIAA)(Sigma、St.Louis、MO、P/N I-9148)を溶解させることによって調製した。消化緩衝液(100mMのtris、20mMのメチオニン、pH7.8)は、10mLの1Mのtris、pH7.8中に299mgのL-メチオニンを溶解させ、100mLのHPLCグレード水を添加することによって調製した。この溶液のpHはHClを用いてpH7.8に調整し、容積はHPLCグレード水を用いて100mLに調整した。酵素溶液(1mg/mLのトリプシン、1mg/mLのHNE)は、100μgのトリプシン(Roche、Basel、Switzerland、P/N 03708969001)又は100μgのHNE(Elastin Products Company、Owensville、MO、P/N SE563)に100μLの消化緩衝液を添加することによって調製した。消化クエンチング溶液(10%のTFA)は、1.0mLの100%のトリフルオロ酢酸(TFA)(Pierce、Rockford、IL、P/N 28904)を9.0mLのHPLCグレード水に添加することによって調製した。
サンプルは、57.1μLの変性緩衝液及び2μLの還元溶液を42.9μLのサンプル(処方緩衝液中で1~2mg/mL)に添加し、その後に37℃で35分間インキュベートすることによって変性及び還元させた。還元後、9μLのアルキル化溶液を各サンプルに添加し、その後に室温の暗所で20分間インキュベートした。アルキル化は、7μLの還元溶液の添加によってクエンチした。サンプルは、製造業者の取扱説明書に従って1,500×gでの回転を伴うEppendorf 5430遠心分離機(Hamburg、Germany)を使用してZeba Spin脱塩カラム(Thermo Scientific、Waltham、MA、P/N 89883)により脱塩した。サンプルの濃度は、Implen NanoPhotometer Pearl(Munchen、Germany)又はThermo Scientific Nanodrop 2000c(Waltham、MA)の何れかを使用する脱塩後に測定した。酵素溶液(トリプシン又はHNEの何れか)は、1:20の酵素:基質比で各サンプルに添加した。サンプルは37℃で35分間に渡り水浴中でインキュベートした。消化は、6μLの消化クエンチング溶液の添加によってクエンチした。
サンプルは、57.1μLの変性緩衝液及び2μLの還元溶液を42.9μLのサンプル(処方緩衝液中で1~2mg/mL)に添加し、その後に37℃で35分間インキュベートすることによって変性及び還元させた。還元後、9μLのアルキル化溶液を各サンプルに添加し、その後に室温の暗所で20分間インキュベートした。アルキル化は、7μLの還元溶液の添加によってクエンチした。サンプルは、製造業者の取扱説明書に従って1,500×gでの回転を伴うEppendorf 5430遠心分離機(Hamburg、Germany)を使用してZeba Spin脱塩カラム(Thermo Scientific、Waltham、MA、P/N 89883)により脱塩した。サンプルの濃度は、Implen NanoPhotometer Pearl(Munchen、Germany)又はThermo Scientific Nanodrop 2000c(Waltham、MA)の何れかを使用して脱塩後に測定した。トリプシン溶液を1:20の酵素:基質比で各サンプルに添加した。サンプルは、37℃で35分間に渡り水浴中でインキュベートした。HNE溶液を1:20の酵素:基質比で各サンプルに添加した。サンプルは37℃で30分間に渡り水浴中でインキュベートした。消化は、6μLの消化クエンチング溶液の添加によってクエンチした。
サンプルは、57.1μLの変性緩衝液及び2μLの還元溶液を42.9μLのサンプル(処方緩衝液中で1mg/mL)に添加し、その後に37℃で35分間インキュベートすることによって変性及び還元させた。還元後、9μLのアルキル化溶液を各サンプルに添加し、その後に室温の暗所で20分間インキュベートした。アルキル化は、7μLの還元溶液の添加によってクエンチした。サンプルは、製造業者の取扱説明書に従って1,500×gの回転でEppendorf 5430遠心分離機を使用するZeba脱塩カラムを用いて脱塩した。サンプルの濃度は、NanoPhotometer Pearl又はNanodrop 2000cの何れかを使用して脱塩後に測定した。トリプシン溶液は、1:20の酵素:基質比で各サンプルに添加した。サンプルを37℃の水浴中で35分間に渡りインキュベートした。トリプシン消化後、各サンプルは、2本の等量のアリコート(各約55μL)に分割した。3μLの消化クエンチング溶液は、第1アリコートに添加し、これをその後取り置いた。第2アリコートに、HNE溶液を1:20の酵素:基質比で添加した。このアリコートを37℃で30分間に渡り水浴中でインキュベートし、その後に3μLの消化クエンチング溶液を添加した。2本のアリコートは、次に1:1の比で組み合わせ、その後に緩徐に混合した。
変性緩衝液(6MのグアニジンHCl、200mMのtris、20mMのメチオニン、pH8.3)は、20mLの1Mの(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩(tris)、pH8.3(Teknova、St.Louis、MO、P/N T1083)を87.5mLの8MのグアニジンHCl(Pierce、Rockford、IL、P/N 24115)に添加し、その後に299mgのL-メチオニン(J.T.Baker、P/N 2085-05)を添加することによって調製した。この溶液のpHは、1Nの塩酸(HCl)(Ricca、Arlington、TX、P/N R3700100-120A)又は1Nの水酸化ナトリウム(NaOH)(Merck、Kenilworth、NJ、P/N 1.09137.100)の何れかを用いてpH8.3に調整した。容積は、HPLCグレード水を用いて100mLに調整した。還元溶液(500mMのDTT)は、7.7mgの事前に計量したジチオトレイトール(DTT)(Pierce、Rockford、IL、P/N 20291)を100μLの変性緩衝液に溶解させることによって調製した。アルキル化溶液(500mMのNaIAA)は、500mMのNaIAAを産生するために十分な容積の変性緩衝液中に15~65mgのヨウ化酢酸ナトリウム(NaIAA)(Sigma、St.Louis、MO、P/N I-9148)を溶解させることによって調製した。消化緩衝液(50mMのtris、20mMのメチオニン、pH7.8)は、10mLの1Mのtris、pH7.8中に299mgのL-メチオニンを溶解させ、100mLのHPLCグレード水を添加することによって調製した。この溶液のpHは、1Nの塩酸塩(HCl)(Ricca、Arlington、TX、P/N R3700100-120A)又は1Nの水酸化ナトリウム(NaOH)(Merck、Kenilworth、NJ、P/N 1.09137.100)の何れかを用いてpH7.8に調整し、容積は、HPLCグレード水を用いて100mLに調整した。酵素溶液(1mg/mLのトリプシン、1mg/mLのHNE)は、100μgのトリプシン(Roche、Basel、Switzerland、P/N 03708969001)又は100μgのHNE(Elastin Products Company、Owensville、MO、P/N SE563)に100μLの消化緩衝液を添加することによって調製した。消化クエンチング溶液(8MのグアニジンHCl、250mMの酢酸塩、pH4.7)は、76.4gのグアニジンHCl(Sigma、St.Louis、MO、P/N 50933)及び1.0gの酢酸ナトリウム(Sigma、P/N 32319)を95mLのHPLCグレード水に溶解させることによって調製した。716μLの氷酢酸(Sigma、St.Louis、MO、P/N 320099)を次に添加し、HCl又はNaOHの何れかを用いてpHをpH4.7に調整した。容積は、次にHPLCグレード水を用いて100mLに調整した。
処方緩衝液中の100μgのサンプルを濾液収集のために遠心チューブ内に配置された膜ユニットから成る30kDaの分子量カットオフ回転装置に添加した。(Millipore、Billerica、MA、P/N MRCF0R030又はPall、Port Washington、NY、P/N OD030C34)。この装置は、Eppendorf 5430遠心分離機を使用して14,000×gで15分間に渡り回転させた。濾液を廃棄した。200μLの変性緩衝液をサンプルに添加し、フィルター装置を15分間に渡り14,000×gで回転させ、濾液を廃棄した;これを更に2回繰り返した。各サンプルに対し、3μLの還元溶液を37μLの変性緩衝液に添加し、この溶液40μLをフィルター装置に添加した。サンプルは、37℃の水浴で45分間インキュベートすることによって変性及び還元させた。次にサンプルを15分間に渡り14,000×gで回転させ、濾液を廃棄した。各サンプルに対し、7μLのアルキル化溶液を33μLの変性緩衝液に添加し、この溶液40μLをフィルター装置に添加した。サンプルを暗所の室温で20分間インキュベートすることによってアルキル化させた。次にサンプルを15分間に渡り14,000×gで回転させ、濾液を廃棄した。各サンプルに対し、4μLの変性溶液を36μLの変性緩衝液に添加し、この溶液40μLをフィルター装置に添加してアルキル化をクエンチさせた。次にサンプルを15分間に渡り14,000×gで回転させ、濾液を廃棄した。200μLの消化緩衝液をサンプルに添加し、フィルター装置を15分間に渡り14,000×gで回転させ、濾液を廃棄した;これを更に2回繰り返して変性剤、還元剤及びアルキル化剤を除去した。各サンプルに対し、5μLのトリプシン溶液を35μLの消化緩衝液に添加し、この溶液40μLをフィルター装置に添加した(1:20の酵素;基質比)。サンプルは60分間に渡り37℃の水浴中でインキュベートした。フィルター装置は、新規なコレクションチューブ(コレクションチューブ2)に移した。最初のコレクションチューブ(コレクションチューブ1)は、取り除いた。フィルター装置は15分間に渡り14,000×gで遠心分離した。トリプシンペプチドを含有する濾液は、コレクションチューブ2の中に保持された。20μLの消化緩衝液をフィルター装置に添加し、フィルター装置(コレクションチューブ2内)を15分間に渡り14,000×gで回転させ、濾液はコレクションチューブ2内に保持した;これを更に1回繰り返した。フィルター装置をコレクションチューブ1に移し戻し、コレクションチューブ2を取り除いた。各サンプルに対し、5μLのHNE溶液を35μLの消化緩衝液に添加し、この溶液40μLをフィルター装置に添加した(今度はコレクションチューブ1内、出発材料に基づいて1:20の酵素:基質比)。サンプルを30分間に渡り37℃の水浴中でインキュベートした。フィルター装置は、コレクションチューブ2に移した。コレクションチューブ1を廃棄した。フィルター装置を15分間に渡り14,000×gで遠心した。HNE消化の結果として生じるペプチドを含有している濾液は、コレクションチューブ2内に(先行ステップからのトリプシンペプチドと一緒に)保持した。20μLの消化緩衝液をフィルター装置に添加し、フィルター装置(コレクションチューブ2内)を15分間に渡り14,000×gで回転させ、濾液はコレクションチューブ2内に保持した;これを更に1回繰り返した。消化は、160μLの消化クエンチング緩衝液をコレクションチューブ2に添加することによってクエンチした。
200μLの変性緩衝液は、濾液収集のために遠心チューブ内に配置された膜ユニットから成る30kDaの分子量カットオフ回転装置に添加した。(Millipore、Billerica、MA、P/N MRCF0R030又はPall、Port Washington、NY、P/N OD030C34)。この装置は、Eppendorf 5430遠心分離機を使用して14,000×gで10分間に渡り回転させた。濾液を廃棄した。処方緩衝液中の100μgのサンプルをフィルター装置に添加し、10分間に渡り14,000×gで回転させた。濾液を廃棄した。各サンプルに対し、3μLの還元溶液を37μLの変性緩衝液に添加し、この溶液40μLをフィルター装置に添加した。サンプルは、30分間に渡り37℃の水浴でインキュベートすることによって変性及び還元させた。各サンプルに対し、7μLのアルキル化溶液を33μLの変性緩衝液に添加し、この溶液40μLをフィルター装置に添加した。サンプルは、20分間に渡り暗所の室温でインキュベートすることによってアルキル化させた。各サンプルに対し、4μLの変性溶液を36μLの変性緩衝液に添加し、この溶液40μLをフィルター装置に添加してアルキル化をクエンチさせた。次にサンプルを15分間に渡り14,000×gで回転させ、濾液を廃棄した。200μLの消化緩衝液をサンプルに添加し、フィルター装置を15分間に渡り14,000×gで回転させ、濾液を廃棄した;これを更に2回繰り返して変性剤、還元剤及びアルキル化剤を除去した。各サンプルに対し、5μLのトリプシン溶液を35μLの消化緩衝液に添加し、この溶液40μLをフィルター装置に添加した(1:20の酵素;基質比)。サンプルは60分間に渡り37℃の水浴中でインキュベートした。フィルター装置は、新規なコレクションチューブ(コレクションチューブ2)に移した。最初のコレクションチューブ(コレクションチューブ1)は、取り除いた。フィルター装置は10分間に渡り14,000×gで遠心分離した。トリプシンペプチドを含有する濾液は、コレクションチューブ2の中に保持された。20μLの消化緩衝液をフィルター装置に添加し、フィルター装置(コレクションチューブ2内)を10分間に渡り14,000×gで回転させ、濾液はコレクションチューブ2内に保持した;これを更に1回繰り返した。フィルター装置をコレクションチューブ1に移し戻し、コレクションチューブ2を取り除いた。各サンプルに対し、5μLのHNE溶液を35μLの消化緩衝液に添加し、この溶液40μLをフィルター装置に添加した(今度はコレクションチューブ1内、出発材料に基づいて1:20の酵素:基質比)。サンプルを30分間に渡り37℃の水浴中でインキュベートした。フィルター装置は、コレクションチューブ2に移した。コレクションチューブ1を廃棄した。フィルター装置を10分間に渡り14,000×gで遠心した。HNE消化の結果として生じるペプチドを含有している濾液は、コレクションチューブ2内に(先行ステップからのトリプシンペプチドと一緒に)保持した。20μLの消化緩衝液をフィルター装置に添加し、フィルター装置(コレクションチューブ2内)を10分間に渡り14,000×gで回転させ、濾液はコレクションチューブ2内に保持した;これを更に1回繰り返した。消化は、160μLの消化クエンチング緩衝液をコレクションチューブ2に添加することによってクエンチした。プロトコル4と5との差を強調している比較は、表9にまとめた。
全サンプルについて、移動相Aは、0.1%のギ酸水溶液から構成され、移動相Bは、アセトニトリル中の0.1%のギ酸から構成された。プロトコル1及び2を使用した最初の実験について、ペプチドは、CSH C18 1.7μm、2.1×150mmのUPLCカラム(Waters、Milford、MA、P/N 186005298)を使用して分離した。架橋データを獲得した後、実施例2~4からの方法を使用する残りの実験は、BEH C18 1.7μm、2.1×150mmのUPLCカラム(Waters、Milford、MA、P/N 186003556)を使用して実施した。UPLCの分離は、表1~3に略述した勾配を(実験に依存して)利用してThermo Scientific U-3000システム(Waltham、MA)、Waters Acquity H-Classシステム(Milford、MA)及び/又はAgilent 1290システム(Santa Clara、CA)の何れかを使用して実施した。出発材料に基づいて、約3~4μgのサンプルをカラム上に装填した。
消化の結果として生じたペプチドは、Thermo Scientific Q Exactive(Waltham、MA)、Thermo Scientific Q Exactive Plus(Waltham,MA)又はThermo Scientific Q Exactive BioPharma(Waltham、MA)を使用して分析した。多数の機器を使用したので、データ収集パラメーターは、機器に依存して僅かに変動した。機器は、200~2,000m/zのスキャン範囲に渡ってデータ依存方式(上部4~8)で操作した。AGC標的は、MS1スキャンに対しては1E6に設定し、タンデム質量分光測定法(MSMS)スキャンに対しては5E5に設定した。MS1スキャンは、35,000又は140,000何れかの解像度で収集し、MS2スキャンは17,500の解像度で収集した。MSMSスキャンに対しては2~4m/zの単離窓を特定した。未使用の荷電状態及び8より大きい荷電状態は、MSMSから排除した。動的排除は、10秒間に設定した。m/z 391.28430のロックマスが可能になった。
MSデータは、MassAnalyzerを用いて検索した(データは、数カ月間に渡り収集したので、多数のバージョンのMassAnalyzerを使用した)。カルボキシメチル化は、静的修飾として特定した。実験に依存して、切断は、非特異的又はアミノ酸KRVITALアミノ酸のC末端何れかであると特定された。全検索のために、信号対雑音比は20に設定し、15ppmの質量精度を特定し、信頼は0.95に設定した。配列カバレッジマップのために、最少ピーク面積はベースピークの1%に設定し、相対ピーク面積閾値は17%に設定し、最少信頼は0.95に設定し、最高ペプチド質量は15,000に設定した。
BiTE(登録商標)分子の消化のためのHNEの有効性を調査する初期の実験は、プロトコル1及び勾配1を使用した、BiTE(登録商標)-3についてのトリプシン消化とHNE消化との直接比較であった。トリプシン消化は、何れかのCDRにおける属性を特性解析するために使用できるペプチドを産生しなかった。他方、HNEを用いた消化は、リンカー領域に対応する数種のペプチドを生じさせた。これらのペプチドの多くは、低シグナル強度(<106)で同定され、特異性のこの欠如(14種のペプチドが同定された)は、潜在的にこの領域における属性の定量を無効にさせる可能性があった。しかし、HNEの特異性は、消化される基質の長さに関連すると考えられた(Stein et al.,1987)。この酵素の特性は、より短いアミノ酸長を備える潜在的基質を生成するために最初にトリプシンを用いてBiTE(登録商標)-3を消化し、その後にHNEを用いた消化を続ける(プロトコル2)ことによって活用された。この連続消化は、高シグナル強度(>1.5×107)を備える単一ペプチドを生じさせた。
全ての参考文献は、本明細書にそれらの全体として参照して組み込まれる。
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Claims (11)
- マルチ属性法(MAM)分析のためのポリペプチドを調製する方法であって、前記ポリペプチドは、トリプシン切断耐性ポリペプチドであり、前記方法は、
a.サンプル中の前記ポリペプチドをトリプシンによる第1消化において切断するステップであって、前記切断するステップが、前記ポリペプチドの少なくとも2つの断片を生成するステップ;
b.前記ポリペプチドの前記少なくとも2つの断片を好中球エラスターゼにより切断するステップ;及び
c.前記ポリペプチドの前記少なくとも2つの断片を前記好中球エラスターゼにより切断した後に、前記サンプルのMAM分析をするステップ
を含む方法。 - マルチ属性法(MAM)分析のためのポリペプチドを調製する方法であって、前記ポリペプチドは、トリプシン切断耐性ポリペプチドであり、前記方法は、
a.サンプル中の前記ポリペプチドをトリプシンによる第1消化において切断するステップであって、前記切断するステップが前記ポリペプチドの少なくとも2つの断片を生成するステップ;
b.前記ポリペプチドの前記少なくとも2つの断片を含む前記サンプルを第1アリコート及び第2アリコートに分割するステップ;
c.前記第1アリコートの前記少なくとも2つの断片を好中球エラスターゼにより消化するステップ;及び
d.前記第1アリコート及び前記第2アリコートのMAM分析をするステップ
を含む方法。 - 前記ポリペプチドの前記少なくとも2つの断片を前記好中球エラスターゼにより消化した後に、前記第1及び第2アリコートが組み合わされる、請求項2に記載の方法。
- 前記第1消化の前に、前記サンプルに分子量カットオフを有するフィルターを適用するステップをさらに含み、前記第1消化は、前記フィルター上で前記サンプルを消化する、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記ポリペプチドは、前記第1消化において前記サンプル中の前記ポリペプチドを切断する前に変性される、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記ポリペプチドは、前記第1消化において前記サンプル中の前記ポリペプチドを切断する前にアルキル化される、請求項1又は2に記載の方法。
- a.前記第1消化において前記サンプル中の前記ポリペプチドを切断する前に、前記ポリペプチドは変性され、及び、アルキル化又は還元の何れかが行われる、又は、
b.前記第1消化において前記サンプル中の前記ポリペプチドを切断する前に、前記ポリペプチドは、変性、還元及びアルキル化される、
請求項1又は2に記載の方法。 - 前記好中球エラスターゼは、ヒト好中球エラスターゼ(EC3.4.21.37)である、請求項1又は2に記載の方法。
- 分析するステップは、クロマトグラフィー、電気泳動法、分光測定法及びそれらの組合せから成る群から選択される少なくとも1つの技術を含む、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記ポリペプチドは、治療用ポリペプチドであり、任意選択的に、前記治療用ポリペプチドは、抗体若しくはその抗原結合断片、及び抗体若しくは抗体断片の誘導体から成る群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記治療用ポリペプチドは、二重特異性T細胞エンゲージャー分子である、請求項10に記載の方法。
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