JP7739804B2 - 抗菌性光硬化性上塗り塗料、積層体およびその製造方法、包装容器用部材およびその製造方法、並びに包装容器 - Google Patents
抗菌性光硬化性上塗り塗料、積層体およびその製造方法、包装容器用部材およびその製造方法、並びに包装容器Info
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Description
3ピースタイプの缶胴部は、平板状の金属板に下塗り層、インキ層、上塗り塗膜を順次形成し、塗装金属板から一缶分の四辺形の小片を作製し、前記四辺形の小片を前記上塗り塗膜が外側を向くように筒状に丸め、重ねた端部同士を接合し、製造される。製造された筒状体の缶胴部の両端は開口している。そして、筒状の缶胴部の一方の開口端には底面部材が取り付けられ、他方の開口端には内容物を収容後、内容物を取り出すための蓋用部材が取り付けられ、包装容器となる。
前者の2ピースタイプの缶胴部は、平板状の金属板に下塗り層、インキ層、上塗り塗膜を順次形成した後、塗装金属板から一缶分の小片を作製し、前記小片を前記上塗り塗膜等が容器の外面側になるように成型加工し、周壁部(側面部ともいう)と底面部とが一体化した状態のカップ状の部材として製造される(以下、「先塗工・後成型」の2ピースタイプということがある)。前記小片の形状は、製造される容器の形状に応じ選択することができる。
後者の2ピースタイプの缶胴部は、まず、平板状の金属板から一缶分の小片を作製する。次いで、前記小片を周壁部(側面部)と底面部とが一体化した状態のカップ状に成型加工した後、必要に応じて周壁部(側面部)の高さを高くするよう加工した後、周壁部(側面部)の外面側に下塗り層、インキ層、上塗り塗膜を順次形成して製造される(以下、「先成型・後塗工」の2ピースタイプということがある)。前記小片の形状は、製造される容器の形状に応じ選択することができる。
製造された2ピースタイプの缶胴部は、缶胴部の一方の端部が開口している。前記開口端には内容物を収容後、内容物を取り出すための蓋用部材が取り付けられ、包装容器となる。
[1]: エポキシ基を有するカチオン重合性化合物(A)と、一分子中に2個または3個の水酸基を有し、数平均分子量が2000以下のポリオール(B)と、カチオン性光重合開始剤(C)と、
3官能のラジカル重合性モノマー(D)と、ラジカル性光重合開始剤(E)と、ポリジメチルシロキサン系レベリング剤(F)と銀系化合物(G)とを含み、
カチオン重合性化合物(A)、ポリオール(B)およびラジカル重合性モノマー(D)の合計100質量%に対して、ラジカル重合性モノマー(D)の含有率が5~35質量%であり、
カチオン重合性化合物(A)およびポリオール(B)の合計100質量部に対して、カチオン性光重合開始剤(C)の含有量が3~15質量部であり、
ラジカル重合性モノマー(D)100質量部に対して、ラジカル性光重合開始剤(E)の含有量が1~10質量部であり、
かつ、硬化塗膜のJISZ2801における抗菌活性値が2以上である、
抗菌性光硬化性上塗り塗料
[2]: 前記硬化塗膜は、JISL1922における抗ウィルス活性値が2以上である、請求項1記載の抗菌性光硬化性上塗り塗料。
[3]: 表面張力が29mN/m以下である、[1]または[2]記載の抗菌性光硬化性上塗り塗料。
[4]: 金属基材、下塗り塗膜、インキ層、および上塗り塗膜をこの順に備える積層体であって、前記上塗り塗膜が[1]~[3]いずれかに記載の抗菌性光硬化性上塗り塗料の硬化物である、積層体。[5]: 前記上塗り塗膜の表面自由エネルギーが25mJ/m2以上である、[4]記載の積層体。
[6]: [4]または[5]記載の積層体を筒状体とし、当該筒状体の外面側を前記上塗り塗膜とし、且つ当該筒状体につなぎ目を有する、包装容器用部材。
[7]: 前記筒状体の外面側の前記つなぎ目上に、保護用塗膜が被覆されている[6]記載の包装容器用部材。
[8]: 更に、前記筒状体の下方の開口部を塞ぐ底面部材を有する[6]または[7]に記載の包装容器用部材。
[9]: [4]または[5]記載の積層体から形成され、周壁部および底面部によって内面側が凹となる一体成形物であって、
前記一体成形物の外面が、前記上塗り塗膜である包装容器用部材。
[10]: [8]または[9]記載の包装容器用部材を有する容器本体と、前記容器本体の開口部を覆って前記容器本体に取り付けられる蓋用部材とを備える、包装容器。
[11]: 金属基材上に下塗り塗膜を形成し、
前記下塗り塗膜上にインキ層を形成し、
前記インキ層上に[1]~[3]いずれかに記載の抗菌性光硬化性上塗り塗料を塗工して硬化させて、上塗り塗膜を形成する、積層体の製造方法。
[12]: 前記抗菌性光硬化性上塗り塗料の前記硬化させる工程は、320nm以上、390nm以下の波長域の光の積算光量が200mJ/cm2以下となるように照射することにより行う、[11]記載の積層体の製造方法。
[13]: 金属基材上に下塗り塗膜を形成し、
前記下塗り塗膜上にインキ層を形成し、
前記インキ層上に[1]~[3]いずれかに記載の抗菌性光硬化性上塗り塗料を塗工して硬化させて、上塗り塗膜を形成して積層体を得、
前記積層体を用いて、外面側が前記上塗り塗膜であり、周壁部につなぎ目を含む筒状体を形成し、
前記筒状体の外面側の前記つなぎ目を、保護用塗膜で被覆する工程を有する包装容器用部材の製造方法。
[14]: 金属基材上に下塗り塗膜を形成し、
前記下塗り塗膜上にインキ層を形成し、
前記インキ層上に[1]~[3]いずれかに記載の抗菌性光硬化性上塗り塗料を塗工して硬化させて、上塗り塗膜を形成して積層体を得、
前記積層体を用いて、周壁部および底面部によって内面側が凹となり、外面が前記上塗り塗膜となる一体成形物を形成する工程を有する包装容器用部材の製造方法。
[15]: 前記抗菌性光硬化性上塗り塗料の前記硬化させる工程は、320nm以上、390nm以下の波長域の光の積算光量が200mJ/cm2以下となるように照射することにより行う、[13]または[14]記載の包装容器用部材の製造方法。
本実施形態に係る抗菌性光硬化性上塗り塗料(以下、「本塗料」ともいう)は、エポキシ基を有するカチオン重合性化合物(A)(以下、「カチオン重合性化合物(A)」ともいう)と、一分子中に2個または3個の水酸基を有する、数平均分子量が2000以下のポリオール(B)(以下、「ポリオール(B)」ともいう)と、カチオン性光重合開始剤(C)と、3官能のラジカル重合性モノマー(D)(以下、「ラジカル重合性モノマー(D)」ともいう)と、ラジカル性光重合開始剤(E)と、ポリジメチルシロキサン系レベリング剤(F)(以下、「レベリング剤(F)」ともいう)と銀系化合物(G)とを含有する。ラジカル重合性モノマー(D)の含有量は、カチオン重合性化合物(A)、ポリオール(B)およびラジカル重合性モノマー(D)の合計100質量%に対して5~35質量%とする。カチオン性光重合開始剤(C)の含有量は、カチオン重合性化合物(A)およびポリオール(B)の合計100質量部に対して3~15質量部とし、ラジカル性光重合開始剤(E)の含有量は、ラジカル重合性モノマー(D)100質量部に対して1~10質量部とする。この塗料から形成される硬化塗膜のJISZ2801における抗菌活性値は2以上である。
なお、本塗料は低露光量に好適に利用できるものであるが、本塗料に対して高露光量を照射することを排除するものではない。以下、本塗料の各成分について詳述する。
カチオン重合性化合物(A)は、エポキシ基を少なくとも1個以上有する化合物であり、好適には2個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物である。そして、カチオンにより重合または架橋する化合物をいう。カチオン重合性化合物(A)100質量%中、2個以上のエポキシ基を有するカチオン重合性化合物(A)を60~100質量%用いることが好ましい。硬化収縮を効果的に抑制する観点からは、2個のエポキシ基を有するカチオン重合性化合物(A)を、カチオン重合性化合物(A)100質量%中、60~100質量%用いることがより好ましい。
市販品としては、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2000、サイクロマーM100、エポリードGT-401(以上、ダイセル社製)などが例示できる。
市販品としては、リカレジンHBE-100、リカレジンDME-100、リカレジンL-200、リカレジンBPO-20E、リカレジンBEO-60E(以上、新日本理化社製)デナコールEX-121、デナコールEX-141、デナコールEX-145、デナコールEX-212、デナコールEX-211、デナコールEX-201、デナコールEX-252、デナコールEX-850、デナコールEX-851、デナコールEX-612、デナコールEX-313、デナコールEX-314、デナコールEX-421、デナコールEX-321、デナコールEX-321L、デナコールEX-411(以上、ナガセケムテックス社製)などが例示できる。
ポリオール(B)は、1分子中に2個または3個の水酸基を有し、その数平均分子量(以下、数平均分子量をMnと略す)が2000以下である化合物である。従来公知のポリオールから適宜選定できる。1分子中に2個または3個の水酸基を有するポリオール(B)を用いることによって、加工密着性を高めることができる。
ポリエーテルポリオール類としては、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフランなどの重合体または共重合体等が挙げられる。
1)グリコールまたはビスフェノールと炭酸エステルとの反応生成物、あるいは
2)グリコールまたはビスフェノールにアルカリの存在下でホスゲンを反応させて得られる反応生成物等が使用できる。
上記1)または2)の場合に用いられるグリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、3,3’-ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、3,9-ビス(1,1-ジメチル-2-ヒドロキシエチル、2,2,8,10-テトラオキソスピロ〔5.5〕ウンデカンが挙げられる。
なお、EO変性、PO変性とは、エチレンオキサイド変性、プロピレンオキサイド変性等の(ポリ)アルキレンオキサイド変性の意であり、(ポリ)アルキレンオキサイドユニットの付加をいう。
カチオン性光重合開始剤(C)は、活性光線の照射により、カチオン重合性化合物(A)の重合または架橋反応を開始させるカチオンを放出する化合物をいう。
ラジカル重合性モノマー(D)は、1分子中にラジカルにより重合性または/および架橋性を示す基を3官能有するモノマーである。他の官能基の有無、および官能基数は限定されない。ラジカル重合性モノマー(D)の含有率は、カチオン重合性化合物(A)、ポリオール(B)およびラジカル重合性モノマー(D)の合計100質量%に対して、5~35質量%とする。5質量%以上とすることにより、種々の被塗装面との密着性を優れたものとすることができる。また、加工後の密着性を優れたものとすることができる。また、35質量%以下とすることにより、硬化時のひずみを軽減することができる。より好ましい範囲は6~32質量%であり、更に好ましい範囲は7~30質量%である。
ラジカル性光重合開始剤(E)は、活性光線の照射により、ラジカル重合性モノマー(D)の重合または架橋反応を開始させるラジカルを放出する化合物をいう。ラジカル性光重合開始剤(E)の含有量は、ラジカル重合性モノマー(D)100質量部に対して、1~10質量部とする。この範囲とすることにより、硬化不良を防止して、優れた硬化膜を得ることができる。ラジカル性光重合開始剤(E)は、特に制限はなく、公知のものを用いることができる。具体例としては、ベンゾフェノン系化合物、ジアルコキシアセトフェノン系化合物、α-ヒドロキシアルキルフェノン系化合物、α-アミノアルキルフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物などが挙げられる。
ポリジメチルシロキサン系レベリング剤(F)(以下、レべリング剤(F)とも省略する)は、本塗料の下層に形成された被塗装面との濡れ性を良好にし、本塗料により得られる上塗り塗膜をより平坦にさせる機能を有する。レベリング剤(F)を用いることにより、被塗装面(下塗り塗膜、インキ層等の中間層)との密着性をより好適に調整できる。
本発明における銀系化合物(G)成分は、銀を含む化合物である。銀系化合物(G)は、抗菌剤として機能し、さらに抗ウィルス剤、防カビ剤、または消臭剤の有効成分としても機能することができる。
そのため、銀系化合物(G)を用いた上塗り塗膜は、抗菌性に加えて、抗ウィルス性の効果をも発揮し得る。
担持体としては、例えば、銀単体、酸化銀、無機銀塩、有機銀塩等の銀化合物を担持したゼオライト系銀担持化合物、シリカゲル系銀担持化合物、ケイ酸塩系銀担持化合物、酸化モリブデン系銀担持化合物、酸化チタン系銀担持化合物等が挙げられる。
ゼオライト系銀担持化合物または酸化モリブデン系銀担持化合物は、抗菌性、抗ウィルス性に優れる点で好ましい。
本塗料は、任意成分として希釈剤を用いることができる。希釈剤は限定されないが、好適例として、メチルプロピレングリコール、プロピレンカーボネート等が例示できる。また、本塗料は、用途に応じて艶出しまたは艶消し効果を付与する成分を添加してもよい。
また、本塗料には、任意成分として光増感剤(重合促進剤)を添加してもよい。光増感剤としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミンなどのアミン系化合物;チオキサントン、チオキサントンの誘導体、アントラキノン、アントラキノンの誘導体、アントラセン、アントラセンの誘導体、ペリレン、ペリレンの誘導体、ベンゾフェノン、ベンゾインイソプロピルエーテルなどからなる光増感剤が挙げられる。
本塗料の表面張力は、種々の被塗装面(下塗り塗膜、インキ層等)との密着性をより効果的に高める観点からは、表面張力を29mN/m以下とすることが好ましい。より好ましくは28.5mN/m以下であり、更に好ましくは27.5mN/m以下である。表面張力の調整は、レベリング剤(F)の種類や添加量を調整する方法、希釈剤の種類や添加量を調整する方法などにより調整することができる。表面張力の下限値は特に限定されないが、通常、20mN/m以上である。
本実施形態に係る積層体(以下、「本積層体」ともいう)は、基材と、基材上に形成された上塗り塗膜を少なくとも有する。この上塗り塗膜は、本塗料の硬化物である。基材は、金属、プラスチック、ガラス、セラミックス、木材などが例示できる。基材と上塗り塗膜の間には下塗り塗膜、インキ層などの中間層などの任意の層を形成することができる。
第二の下塗り塗膜32は、第二の下塗り塗膜用の塗料を第一の下塗り塗膜31上に塗布・乾燥し、硬化することにより形成できる。第二の下塗り塗膜32用の塗料は、金属基材20の一部に直に塗布・乾燥し、硬化されていてもよい。
第一、第二の下塗り塗膜用の塗料(以下、下塗り塗料ということがある)としては、バインダー成分を溶剤に溶解または分散した組成物を用いることができる。バインダー成分としては、熱硬化性化合物、光硬化性化合物が好適である。熱硬化性化合物を含むバインダー成分を用いた場合には、下塗り塗料を塗布・乾燥した後、熱により硬化させる。光硬化性化合物を含むバインダー成分を用いた場合には、活性光線を照射することにより硬化させる。熱硬化性化合物と光硬化性化合物を併用してもよい。下塗り塗料は、無色の無機フィラーや有色の顔料を含むことができる。例えば、無色の無機フィラーとしては、シリカが、白色顔料としては二酸化チタン等が例示できる。
塗工は、公知の塗工装置を使用できる。例えば、マイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、マイクログラビアコーター、リップコーター、コンマコーター、カーテンコーター、ナイフコーター、リバースコーター、スピンコーター等が挙げられる。
活性光線の光源は適宜選定可能である。紫外線を照射する場合には、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェ-ブ励起水銀灯、LEDランプ、キセノンランプ、およびメタルハライドランプが挙げられる。
本積層体の別の例として、金属基材、下塗り塗膜、上塗り塗膜がこの順に積層された構成からなる積層体や、金属基材に直接上塗り塗膜が形成された構成からなる積層体が例示できる。また、金属基材に代えて紙、プラスチックフィルム、木質材料、ガラス、石材等を基材として利用することもできる。
本実施形態に係る包装容器用部材は、本積層体を用いて形成される部材を有する。図4に、本包装容器用部材の一例を示す模式的斜視図を、図5に、図4中のVの領域の断面の部分拡大説明図を示す。包装容器用部材60は、本積層体を筒状体とし、この筒状体の外面側を本塗料により形成されてなる上塗り塗膜50とする。この筒状体につなぎ目61を有する。この包装容器用部材60のつなぎ目61は、図1の積層体10のX方向両端部の溶接予定部である非塗工領域21を重ね合わせ、接合加工することにより接合された部分である。筒状体の外面側22の(図5参照)のつなぎ目61上に保護用塗膜62が形成されている。
本実施形態の別の包装容器用部材の例として、シート状の本積層体から形成され、周壁部および底面部により凹となる一体成形物により形成された包装容器用部材が例示できる。この一体成形物の外面に、本塗料により形成された上塗り塗膜が形成されている。食品等を収容する2ピース缶の包装容器用部材として好適に利用できる。本積層体は、加工後の密着性に優れる上塗り塗膜を用いているので、このような一体成形物を有する包装容器用部材としても好適に利用できる。
上記実施形態においては、積層体を用いて金属缶を形成する例を挙げたが、金属缶を形成した後、成形後の金属缶に対してスプレーやロール等で塗工して上塗り塗膜等を形成する用途に本塗料を用いることもできる。
本実施形態の包装容器は、本包装容器用部材を有する容器本体と、この容器本体の開口部を覆って、容器本体に取り付けられる蓋用部材とを備える。容器本体は、前述したように、缶胴部となる筒状体の下方の開口部を塞ぐ底面部材を溶接等で接合した包装容器用部材、或いは変形例で記載した、筒状の周壁部と底面部が一体成形物により形成された包装容器用部材が例示できる。容器本体の開口部とは、容器本体に収容される内容物を取り出すための取り出し口をいう。蓋用部材は、プルタブ缶のように容器本体に取り付けられたものであっても、図7で説明した1パーツからなる凹部状の開閉自在な蓋であってもよい。
平均一次粒子径は、日本電子(株)製透過型電子顕微鏡JEM-2010を用いて透過型電子顕微鏡(TEM)観察し、一次粒子の短軸径と長軸径を10個計測し、その平均値を平均一次粒子径とした。
分散粒径D50は、動的光散乱法を利用した日機装(株)製「ナノトラックUPA」にて測定した。
<銀系化合物の分散体の製造>
(銀系化合物分散体1)
銀イオン担持ゼオライトの分散体を下記の方法で製造した。
銀イオン担持ゼオライト(ノバロンAGT330、東亞合成(株)製)200部、分散剤としてDisperBYK-111(ビックケミージャパン(株)製)10部、セロキサイド2021P(ダイセル社製)800部を混合し、以下の条件にて分散を行ない、平均一次粒子径が30nm、分散粒子径D50が80nmの銀系化合物(GI)を含む分散体1を作製した。
前分散:ジルコニアビーズ(1.25mm)をメディアとして用い、ペイントシェイカーで1時間分散。
本分散:ジルコニアビーズ(0.1mm)をメディアとして用い、寿工業(株)製分散機UAM-015で1時間分散。
銀イオン担持酸化モリブデンの分散体を下記の方法で製造した。
モリブデン酸ナトリウム二水和物(関東化学(株))195部をイオン交換水3000部に溶解し、これに硝酸銀(関東化学(株))273部をイオン交換水3000部に溶解した溶液を撹拌しながら30分かけて滴下し沈殿物を得た。これを濾過しイオン交換水で洗浄し、100℃で十分に乾燥した200部を、銀系化合物分散体1のノバロンAGT330の代わりに用いた以外は銀系化合物分散体1と同様にして、平均一次粒子径が25nm、分散粒径D50が70nmの銀系化合物(GII)を含む分散体2を作製した。
銀イオン担持ゼオライトの分散体を下記の方法で製造した。
ノバロンAGT330に代えて、銀イオン担持ゼオライトとしてゼオミックAJ10N((株)シナネンゼオミック製)を用いた以外は銀系化合物分散体1と同様にして、平均一次粒子径が30nm、分散粒径D50が90nmの銀系化合物(GIII)を含む分散体3を作製した。
銀イオン担持ケイ酸塩の分散体を下記の方法で製造した。
ノバロンAGT330に代えて、銀イオン担持ケイ酸塩としてAIS-NAZ320(日揮触媒化成(株)製)を用いた以外は銀系化合物分散体1と同様にして、平均一次粒子径が40nm、分散粒径D50が110nmの銀系化合物(GIV)を含む分散体4を作製した。
表1に示す成分を配合して、実施例1に係る光硬化性上塗り塗料N1を得た。表1中において、各成分の配合量は質量部である。
具体的には、銀系化合物分散体2を13.89部(銀系化合物(GII)2.75部含有)に、カチオン重合性化合物(A)として、2官能の脂環式エポキシ化合物である「セロキサイド2021P(ダイセル社製)」:49.67部を加え、(A)の総添加量60.67部とした。次いで、2官能のグリシジルエーテルである「RD-111(Aditya社製)」:20部を及び、ポリオール(B)として、水酸基を2個有し、数平均分子量が約400のポリエーテルポリオールである「Excenol420(AGC社製)」:5.5部を配合してディスパーで撹拌した。これに、不揮発分60質量%の「AT-6992(Aceto社製)」:8部(カチオン性光重合開始剤(C):4.8部を含む)、ラジカル重合性モノマー(D)として、3官能のラジカル重合性モノマーである「Miramer M3130(Miwon社製)」:5.5部、ラジカル性光重合開始剤(E)として不揮発分100質量%の「Omnirad1173(IGM社製)」0.3部及び、レベリング剤(F)として不揮発分100質量%の「BYK377(BYK社製)」:0.03部をこの順に配合し、再度ディスパーで撹拌することで実施例1の光硬化性上塗り塗料N1を作製した。光硬化性上塗り塗料N1の表面張力は、28.7mN/mであった。得られた光硬化性上塗り塗料N1に対し、後述の試験片I、II、IIIの積層体をそれぞれ作製し、種々の評価を行った。
光硬化性上塗り塗料の表面張力は、協和界面科学社製の表面張力計(CBVP-Z)を用いて、25℃の環境下でプレート法により測定した。
表1~5に示す処方に従って、実施例1と同様にして、光硬化性上塗り塗料N2~N41、N101~N111を得、それぞれの光硬化性上塗り塗料に対し、試験片I、II、IIIの積層体をそれぞれ作製し、種々の評価を行った。
(カチオン重合性化合物(A)等)
・AI:セロキサイド2021P、ダイセル社製、2官能の脂環式エポキシ化合物。
・AII:RD-111、Aditya製、2官能のグリシジルエーテル。
・AIII:エポゴーセーBD(D)、四日市合成社製、2官能のグリシジルエーテル。
・AIV:アロンオキセタンOXT-101、東亞合成社製、単官能のオキセタン。
(ポリオール(B)等)
・BI:Excenol420:AGC社製、水酸基を2個有し、数平均分子量が約400のポリエーテルポリオール。
・BII:Excenol1030、AGC社製、水酸基を3個有し、数平均分子量が約1000のポリエーテルポリオール。
・BIII:サンニックスGP-400、三洋化成社製、水酸基を3個有し、数平均分子量が約400のポリエーテルポリオール。
・BIV:Excenol2020、AGC社製、水酸基を2個有し、数平均分子量が約2000のポリエーテルポリオール。
・BV:Excenol3020、AGC社製、水酸基を2個有し、数平均分子量が約3000のポリエーテルポリオール。
・BVI:K-Flex A-308、King社製、水酸基を2個有し、数平均分子量が約600のポリエステルポリオール。
・BVII:K-Flex 188、King社製、水酸基を2個有し、数平均分子量が約500のポリエステルポリオール。
(カチオン性光重合開始剤(C))
・CI:AT-6992、Aceto社製、Triarylsulfonium Hexafluorophosphate Salts、(有効成分60%)。
・CII:AT-6976、Aceto社製、Triarylsulfonium Hexafluoroantimonate Salts、(有効成分60%)。
(ラジカル重合性モノマー(D)等)
・DI:Miramer M3130(トリメチロールプロパンエチレンオキシ変性トリアクリレート)、Miwon社製。
・DII:Visocat#295(トリメチロールプロパントリアクリレート)、大阪有機社製
・DIII:AronixM-315(イソシアヌル酸エチレンオキシ変性トリ(メタ)アクリレート)、東亞合成社製。
・DIV:KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート):日本化薬社製
(ラジカル性光重合開始剤(E))
・EI:Omnirad1173(有効成分100%)2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、IGM社製
・EII:Omnirad184(有効成分100%)1-ヒドロキシ-シクロヘキシルフェニルケトン、IGM社製
(ポリジメチルシロキサン系レベリング剤(F)
・FI:BYK377(有効成分100%)、BYK社製、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(水酸基を有するもの)
・FII:BYK-UV3500(有効成分100%)、BYK社製、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(アクリロイル基を有するもの)
・FIII:BYK333(有効成分100%)、BYK社製、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(水酸基およびアクリロイル基を有しないもの)
(銀系化合物(G))
・GI:ノバロンAGT330(銀イオン担持ゼオライト)、東亞合成(株)製
・GII:銀イオン担持酸化モリブデン、モリブデン酸ナトリウム二水和物(関東化学(株))および硝酸銀(関東化学(株))を用いて製造
・GIII:ゼオミックAJ10N(銀イオン担持ゼオライト)、(株)シナネンゼオミック製
・GIV:AIS-NAZ320(銀イオン担持ケイ酸塩)、日揮触媒化成(株)製
0.24mmの厚みのブリキ板に、下塗り剤1(「S48-1281」(ポリエステル樹脂とアミノ樹脂とを含む)、トーヨーケム社製)を塗工し、180℃で10分加熱し、塗膜量20mg/dm2の下塗り塗膜1を得た。
照射条件:ジャテック社製UV照射装置、出力160Wの高圧水銀ランプ、搬送速度25m/分、UVA帯の積算光量100mJ/cm2。
各実施例および比較例の試験片Iの上塗り塗膜の表面自由エネルギーを、協和界面科学社製の接触角計(Drop Master)により求めた。具体的には、25℃の環境下における上塗り塗膜表面に対する水、ジヨードメタン、n-ヘキサデカンそれぞれの接触角を測定し、北崎-畑理論(「北崎,畑,日本接着学会誌,Vol.8,No.3,(1972)等」を用いて表面自由エネルギーを算出した。
各試験片I、IIの作製直後、即ち、紫外線を照射した直後の各試験片の上塗り塗膜の表面を指で触り、タックが消失するまでに要する時間で求めた。なお、タックとは、べたつき具合のことをいう。評価基準は以下の通りとした。工業的生産性の点から、基準4.0以上が求められる。
5.0:タック消失時間が3秒未満。
4.5:タック消失時間が3秒以上7秒未満。
4.0:タック消失時間が7秒以上10秒未満。
3.5:タック消失時間が10秒以上15秒未満。
3.0:タック消失時間が15秒以上20秒未満。
2.5:タック消失時間が20秒以上25秒未満。
2.0:タック消失時間が25秒以上30秒未満。
1.5:タック消失時間が30秒以上60秒未満。
1.0:60秒以上経っても塗膜表面のタックが消失しない。
各試験片I、IIのサンプルを作製後3分以上経過(紫外線照射後3分以上経過)した各試験片の上塗り塗膜表面に、2mm間隔で碁盤目状に切れ込みを入れ、25個のマス目を形成した。このマス目全体にセロハンテープを貼り付けた後、セロハンテープを剥がす1回目の剥離試験を行った。続いて、このサンプルの同じ箇所に、新しいセロハンテープを貼り付け、2回目の剥離試験を行った。2回の剥離試験を行った後、剥離した面積(%)の合計を求め、以下の基準により評価した。実用的には、基準4.0以上が求められる。セロハンテープは、ニチバン社製のLP-18を用いた。
5.0:0%(剥離無)。
4.5:剥離面積が10%未満。
4.0:剥離面積が10%以上20%未満。
3.5:剥離面積が20%以上30%未満。
3.0:剥離面積が30以上40%未満。
2.5:剥離面積が40%以上50%未満。
2.0:剥離面積が50%以上60%未満。
1.5:剥離面積が60%以上70%未満。
1.0:剥離面積が70%以上。
各試験片I、IIの上塗り塗膜面が凸加工されるよう、ブリキ板の裏面に撃芯を落下させて加工処理を行い、試験サンプルを得た。具体的には、Dupont衝撃試験機を用いて、撃芯突端の半径が1/2インチ、落下高さが50cm、落下重りの質量が300gの条件で加工処理を行った。その後、この試験サンプルの加工部の上塗り塗膜面に、セロハンテープを貼って剥がす剥離試験を2回行った。なお、セロハンテープを貼って剥がす箇所は同一箇所とした。2回行った後、剥離した面積(%)の合計を求め、以下の基準により評価した。実用的には、基準4.0以上が求められる。
5.0:0%(剥離無)。
4.5:剥離面積が10%未満。
4.0:剥離面積が10%以上20%未満。
3.5:剥離面積が20%以上30%未満。
3.0:剥離面積が30以上40%未満。
2.5:剥離面積が40%以上50%未満。
2.0:剥離面積が50%以上60%未満。
1.5:剥離面積が60%以上70%未満。
1.0:剥離面積が70%以上。
JISZ2801の試験方法に則り、各試験片Iのサンプルの抗菌性を試験した。
A:抗菌活性値3以上
B:抗菌活性値2以上、3未満
C:抗菌活性値2未満
JISL1922の試験方法に則り、各試験片Iのサンプルの抗ウィルス性を試験した。
A:抗ウィルス活性値3以上
B:抗ウィルス 活性値2以上、3未満
C:抗ウィルス活性値2未満
金属基材/下塗り塗膜1/インキ層1/上塗り塗膜からなる積層体を、試験片IIと同様の手順で作製した。次いで、この積層体の上塗り塗膜上に、バーコーター#14を用いて、保護塗料「HX75-10R」(トーヨーケム社製)を塗装し、1分後の塗膜状態を観察した。塗装した面積に対し、保護塗料の被覆率を算出し、以下の基準で評価した。実用的には、基準4.0以上が求められる。
4.5:保護塗料の被覆率が90%以上、100%未満。
4.0:保護塗料の被覆率が80%以上、90%未満。
3.5:保護塗料の被覆率が70%以上、80%未満。
3.0:保護塗料の被覆率が60%以上、70%未満。
2.5:保護塗料の被覆率が50%以上、60%未満。
2.0:保護塗料の被覆率が40%以上、50%未満。
1.5:保護塗料の被覆率が30%以上、40%未満。
1.0:保護塗料の被覆率が30%未満。
抗菌性光硬化性上塗り塗料N3、12、16を用い、下記試験片IV、V、VIを作製した。そして、試験片I、II、IIIの場合と同様にして、上塗り塗膜の種々の物性を評価した。
下塗り剤1の代わりに、下塗り剤2(「ZE-1500」(ポリエステル樹脂とアミノ樹脂とを含む白色塗料)、Toyo Printing Inks社製)を用いた点、加熱乾燥時間を170℃で12分加熱する条件に変更した点、および下塗り塗料の塗膜量を150mg/dm2とした点以外は、試験片Iと同様の方法により試験片IV(金属基材/下塗り塗膜2/上塗り塗膜からなる積層体)を得た。
試験片IVと同様の方法により、0.24mm厚のブリキ板に下塗り塗膜2を形成した。次いで、下塗り塗膜2上に、UV硬化型のインキ1を、試験片IIと同様の条件で印刷して20mg/dm2のインキ層1を得た。そして、このインキ層1上に、各実施例および比較例の光硬化性上塗り塗料をそれぞれ塗装し、試験片Iと同様の条件で紫外線を照射して硬化することにより上塗り塗膜を有する試験片IV(積層体)を得た。得られた試験片IVを試験片IIと同様の方法により評価した。
UV硬化型のインキ層1の代わりに、熱硬化型のインキ2(「CPA-97墨」マツイカガク社製)を用いてインキ層2を形成した点、インキ層2の硬化を紫外線照射の代わりに加熱(160℃で10分加熱)により行った点以外は、試験片IIと同様の方法により、20mg/dm2のインキ層2を有する試験片VI(積層体)を作製した。
20:金属基材、21:非塗工領域、22:外面側、23:内面側、
30:下塗り塗膜、31:第一の下塗り塗膜、32:第二の下塗り塗膜、
40:インキ層、41:第一インキ層、42:第二インキ層、
50:上塗り塗膜、
60:包装容器用部材、61:つなぎ目、62:保護用塗膜、
70:包装容器、71:本体、72:缶胴部、73:底面部材、74:つなぎ目、75:蓋。
Claims (15)
- エポキシ基を有するカチオン重合性化合物(A)と、
一分子中に2個または3個の水酸基を有し、数平均分子量が400以上2000以下のポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオールであるポリオール(B)と、
カチオン性光重合開始剤(C)と、
3官能のみの(メタ)アクリロイル基を有するラジカル重合性モノマー(D)と、
ラジカル性光重合開始剤(E)と、
ポリジメチルシロキサン系レベリング剤(F)と銀系化合物(G)とを含み、
カチオン重合性化合物(A)、ポリオール(B)およびラジカル重合性モノマー(D)の合計100質量%に対して、ラジカル重合性モノマー(D)の含有率が5~35質量%であり、
カチオン重合性化合物(A)およびポリオール(B)の合計100質量部に対して、カチオン性光重合開始剤(C)の含有量が3~15質量部であり、
ラジカル重合性モノマー(D)100質量部に対して、ラジカル性光重合開始剤(E)の含有量が1~10質量部であり、
かつ、硬化塗膜のJISZ2801における抗菌活性値が2以上である、
抗菌性光硬化性上塗り塗料。 - 前記硬化塗膜は、JISL1922における抗ウィルス活性値が2以上である、請求項1記載の抗菌性光硬化性上塗り塗料。
- 表面張力が29mN/m以下である、請求項1または2に記載の抗菌性光硬化性上塗り塗料。
- 金属基材、下塗り塗膜、インキ層、および上塗り塗膜をこの順に備える積層体であって、前記上塗り塗膜が請求項1~3いずれかに記載の抗菌性光硬化性上塗り塗料の硬化物である、積層体。
- 前記上塗り塗膜の表面自由エネルギーが25mJ/m2以上である、請求項4記載の積層体。
- 請求項4または5記載の積層体を筒状体とし、当該筒状体の外面側を前記上塗り塗膜とし、且つ当該筒状体につなぎ目を有する包装容器用部材。
- 前記筒状体の外面側の前記つなぎ目上に、保護用塗膜が被覆されている請求項6記載の包装容器用部材。
- 更に、前記筒状体の下方の開口部を塞ぐ底面部材を有する請求項6または7に記載の包装容器用部材。
- 請求項4または5記載の積層体から形成され、周壁部および底面部によって内面側が凹となる一体成形物であって、
前記一体成形物の外面が、前記上塗り塗膜である包装容器用部材。 - 請求項8または9記載の包装容器用部材を有する容器本体と、前記容器本体の開口部を覆って前記容器本体に取り付けられる蓋用部材とを備える、包装容器。
- 金属基材上に下塗り塗膜を形成し、
前記下塗り塗膜上にインキ層を形成し、
前記インキ層上に請求項1~3いずれかに記載の抗菌性光硬化性上塗り塗料を塗工して硬化させて、上塗り塗膜を形成する、積層体の製造方法。 - 前記抗菌性光硬化性上塗り塗料の前記硬化させる工程は、320nm以上、390nm以下の波長域の光の積算光量が200mJ/cm2以下となるように照射することにより行う、請求項11記載の積層体の製造方法。
- 金属基材上に下塗り塗膜を形成し、
前記下塗り塗膜上にインキ層を形成し、
前記インキ層上に請求項1~3いずれかに記載の抗菌性光硬化性上塗り塗料を塗工して硬化させて、上塗り塗膜を形成して積層体を得、
前記積層体を用いて、外面側が前記上塗り塗膜であり、周壁部につなぎ目を含む筒状体を形成し、
前記筒状体の外面側の前記つなぎ目を、保護用塗膜で被覆する工程を有する包装容器用部材の製造方法。 - 金属基材上に下塗り塗膜を形成し、
前記下塗り塗膜上にインキ層を形成し、
前記インキ層上に請求項1~3いずれかに記載の抗菌性光硬化性上塗り塗料を塗工して硬化させて、上塗り塗膜を形成して積層体を得、
前記積層体を用いて、周壁部および底面部によって内面側が凹となり、外面が前記上塗り塗膜となる一体成形物を形成する工程を有する包装容器用部材の製造方法。 - 前記抗菌性光硬化性上塗り塗料の前記硬化させる工程は、320nm以上、390nm以下の波長域の光の積算光量が200mJ/cm2以下となるように照射することにより行う、請求項13または14記載の包装容器用部材の製造方法。
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