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JPH04218379A - 新規ポリペプチドとその発現を可能にするdna配列,調製法およびその利用 - Google Patents

新規ポリペプチドとその発現を可能にするdna配列,調製法およびその利用

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JPH04218379A
JPH04218379A JP2310159A JP31015990A JPH04218379A JP H04218379 A JPH04218379 A JP H04218379A JP 2310159 A JP2310159 A JP 2310159A JP 31015990 A JP31015990 A JP 31015990A JP H04218379 A JPH04218379 A JP H04218379A
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Japan
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sequence
promoter
amidase
microorganism
enantioselective
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JP2310159A
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Dominique Petre
ドミニク ペトレ
Edith Cerbelaud
エディス セルブロ
Jean-Francois Mayaux
ジャン―フランソワ メヨー
Patrice Yeh
パトリス イェー
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Original Assignee
Rhone Poulenc Sante SA
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    • C12N9/78Hydrolases (3) acting on carbon to nitrogen bonds other than peptide bonds (3.5)
    • C12N9/80Hydrolases (3) acting on carbon to nitrogen bonds other than peptide bonds (3.5) acting on amide bonds in linear amides (3.5.1)
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    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
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    • C12P7/40Preparation of oxygen-containing organic compounds containing a carboxyl group including Peroxycarboxylic acids

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鏡像選択的アミダーゼ活性を有するポリペプ
チドに関する。また本発明は、これらのポリペプチドの
発現に必要な遺伝子材料及びその微生物学的調製方法に
関する。
さらに本発明は、これらポリペプチドの利用及びラセミ
アミドから酸の鏡像選択的合成のための形質転換微生物
の利用に関する。上記酸としては、特にプロピオン酸が
挙げられるが、その中でも、とりわけ(S)−2−アリ
ール−プロピオン酸及び(R)−2−アリールオキシ−
プロピオン酸が挙げられる。
不斉炭素原子が存在すると、多くの分子は2つの別個の
立体異性体(R及びS形)を有する。その内の1つは、
他の1つに対して鏡像体を構成する。これは、2−アリ
ール−プロピオン酸の場合に該当する。これらの分子は
、大抵の場合、約当量で存在する2つの異性体のラセミ
混合物として存在する。1つの特異的異性体のみが要求
される場合があり、2つの異性体を分離するか又は所望
の異性体の立体特異的合成により実行される。
本発明は、鏡像選択的手法において、アミドを加水分解
できるポリペプチドの分野に関する。特に、ラセミ2−
アリール−プロピオン酸アミドの(S)−2−アリール
−プロピオン酸への加水分解及びラセミ2−アリールオ
キシ−プロピオン酸アミドの(R)−2−アリールオキ
シ−プロピオン酸への加水分解が挙げられる。
上記酵素活性が実証されている微生物の内、ブレビバク
テリウム、(Brevibacterium)及びコリ
ネバクテリウム属の菌株(ヨーロッパ特許第89400
197、3号に記載)が目立つ存在である。特に、ブレ
ビバクテリウム株R312(CBS717、73)が挙
げられている。加えて、ロドコッカスのごとき株も上記
酵素活性を有する。
本発明は、鏡像選択的アミダーゼ活性物の特性化及び精
製、さらには、上記ペプチドの発現のための遺伝子物質
のクローニング及び配列決定をも包含するものである。
以下、用語「Amd」は、すべての鏡像選択的アミダー
ゼ活性体を意味するものとする。用語「Amd配列」は
、該アミダーゼ活性体をコードするすべてのヌクレオチ
ド配列を意味するものとする。
特に、本発明の目的は、組換えDNA技術により異なる
宿主微生物における上記鏡像選択的アミダーゼの高水準
な発現を達成することにある。
本発明の目的の一つは、鏡像選択的アミダーゼ活性を有
するポリペプチド(特にラセミ2−アリール−プロピオ
ン酸アミドに対して)をコードするDNA配列に関する
。好ましい態様として、本発明は、ブレビバクテリウム
R312の鏡像選択的アミダーゼをコードするヌクレオ
チド配列(第8図に示す。)又はロドコッカスの鏡像選
択的アミダーゼをコードするヌクレオチド配列(第13
図に示す。)、さらには、同じポリペプチドをコードす
るいずれの縮重配列にも関するものである。本発明は又
、これらのDNA配列又はその断片とハイブリダイズす
る配列に関し、及び鏡像選択的アミダーゼ活性を有する
ポリペプチドをコードする配列に関する。さらに本発明
は、上記DNA配列を含む遺伝子に関する。
アミダーゼのペプチド配列間の相同関係についての研究
により、上記活性をもたらす保存領域が明らかになる。
この領域は、第13図に示されるペプチド配列のアミノ
酸137〜193(ヌクレオチド618〜788)に対
応し、上記ブレビバクテリウムR312のアミダーゼの
ペプチド配列のアミノ酸159〜215に対応し、厳密
な相同性(67%)を共有する。
本発明の目的の一つは、従って、上記のごときDNA配
列に関し、それが第13図におけるアミノ酸137〜1
93、第8図における159〜215、又はそれらと少
なくとも50%の相同性を有するペプチド配列をコード
する配列を少なくとも含んでいることにより特徴づけら
れる。
特に、本発明の目的の一つは、第8図及び第13図に示
されるAmd配列の全部又は一部、又はそれらの変異体
を含むことを特徴とするDNA配列に関する。本発明の
意図するところにおいては、変異体とは、初期配列の特
性を保つ全ての配列を表わすことを意味し、そしてそれ
らの配列が、例えば突然変異、欠失、挿入又は遺伝子コ
ードの縮重に起因する変質を含む場合も言えることであ
る。
より正確には、DNA配列は、第8図又は第13図に示
される配列を含む。
これらの配列は、さまざまな方法により得ることができ
る。一般的な方法は、精製ポリペプチドから導き出され
たヌクレオチドプローブの助けを借りて、所望のポリペ
プチドをコードするゲノムDNA断片をクローン化する
ことによる。プライマー伸長、制限酵素、アダプターの
挿入、又はリンカーオリゴヌクレオチドの連結を包含す
る種々の方法を用いることにより、所望のDNA配列を
含むヌクレオチド挿入物を作ることができる。次いでそ
れを文献記載の技術によりマッピングし、配列決定する
ことができる。
他の技術、すなわち、DNA及び/又は部分的又は全体
的化学合成物を利用する技術も同様に使用できる。これ
らの技術は良く知られており、第8図および第13図に
示される構造物は、従来の技術を用いて他の微生物にお
ける相当する配列を分離することができる。
事実上、鏡像選択的アミダーゼ間の相同性を実証したこ
とにより、本発明は、どのゲノムバンクにおいてもハイ
ブリダイズできる遺伝子(十分な相同性を有する遺伝子
)を同定するのに役立つプローブの製造を可能にする。
そういった遺伝子が、鏡像選択的アミダーゼをコードす
ることを実証することは容易である。この方法でどの微
生物中でも多量のアミダーゼを得ることが可能である。
又、新規鏡像選択的アミダーゼ活性を明らかにすること
も可能である。
さらに本発明は、鏡像選択的アミダーゼ活性を有する、
以下のペプチド配列の内の少なくとも1つを含むポリペ
プチドに関する。
1、第13図におけるアミノ酸137〜193に対応す
る配列、 2、第8図におけるアミノ酸159〜 215に対応する配列。
3、これらの配列と少なくとも50%の相同性を有する
配列。
本発明のさらに他の目的は、上記DNA配列から誘導さ
れる構造を有し、鏡像選択的アミダーゼ活性を有する新
規ポリペプチドに関する。これらのポリペプチドは、天
然の又は、組換え微生物の培養物からの抽出及び精製に
より得られる。この精製は、一連の工程、すなわち、培
養物からの粗抽出物の調製、該抽出物の硫酸アンモニウ
ム分画、及びクロマトグラフィー及びゲルロ過による精
製の工程により行われる。詳細は、実施例により明らか
にされる。
より正確には、本発明は、ブレビバクテリウムR312
及びロドコッカスの鏡像選択的アミダーゼに関する。
本発明は、また、上記に挙げられたDNA配列の少なく
とも1つの発現カセットを含む形質転換微生物に関する
。これらのカセットは、所望の宿主中での発現を保証す
る調節DNA配列の制御の下に置かれた、本発明に係る
DNA配列よりなることが好ましい。このカセットは、
宿主ゲノムに組み入れられるか、選択マーカー及び宿主
中で機能する複製の開始点を運ぶプラスミドへ挿入され
る。
本発明の関心の1つは、人工的条件下でのポリペプチド
の発現にある。すなわち、その培養条件が特に有利であ
るある種の細胞における異種性配列の発現及び/又は、
生産を高め及び/又は培養条件を改善するために少なく
とも部分的異種性調節シグナルの制御の下での、相同性
配列の発現にある。
本発明の対象であるDNA配列の発現を制御するDNA
配列は、好ましくは、転写及び翻訳開始領域を有する。
この領域は、プロモーター及びリボゾーム結合部位を含
み、生産されるペプチドと同種(由来)あるいは異種(
由来)でもよい。
調節領域の選択は、使用される宿主に依存する。特に、
原核宿主については、異種性プロモーターを多くの強力
な細菌プロモーターの内から選択できる。このプロモー
ターは、例えば、トリプトファンオペロンのプロモータ
ーPtrp、ラクトースオペロンのプロモーターPla
c、ラムダバクテリオファージの右又は左プロモーター
PR及びPL、コリネバクテリウムファージの強力プロ
モーター各種、又はコリネバクテリウムの同種プロモー
ターが挙げられる。より正確には、ラムダの右プロモー
ターの場合、湿度感受性PRcItsが好ましい。酵母
のごとき真核生物については、酵母解糖遺伝子のプロモ
ーターが使用できる。例えば、ホスホグリセレートキナ
ーゼ(PGK)、グリセルアルデヒド−3−ホスフェー
トデヒドロゲナーゼ(GPD)、ラクターゼ(LAC4
)及びエノラーゼ(ENO)等の遺伝子のプロモーター
が挙げられる。
宿主微生物が、原核である場合、リボソーム結合部位は
、ラムダのcII遺伝子かあるいはコリネバクテリアの
相同遺伝子に由来するのが望ましい。
宿主において機能する転写及び翻訳終結領域は、コード
配列の3′側(下流)に置かれる。プラスミドはまた、
組換え宿主の選択を可能にするための、1つ又は数種の
マーカーを運ぶ。アンピシリン、ストレプトマイシンの
ごとき杭生物質又は他の毒素に対する耐性のような優性
マーカーが好ましい。
使用される宿主微生物としては、特に、E.coliの
ごとき腸内細菌及びコリネバクテリウム属、ブレビバク
テリウム属又はロドコッカス属のコリネバクテリウムが
挙げられる。
もちろん、同様の原理に基づき、他の細胞型を使用する
こともできる。
本発明の目的の1つは、少なくとも転写及び翻訳開始領
域、所望のポリペプチドをコードするDNA配列及び選
択マーカーを含む、上記プラスミドに関する。
本発明はまた、上記形質転換微生物の鏡像選択的アミダ
ーゼの調製における応用、及びラセミアミドから酸の鏡
像体選択的合成における使用に関する。
鏡像選択的アミダーゼの調製法は、鏡像体選択的アミダ
ーゼをコードする配列の発現を許容する条件下で、上記
微生物を培養し、次いで生成されたアミダーゼを微生物
から分離することよりなる。
より正確には、本発明は、対応するラセミ2−アリール
−プロピオン酸アミドから2−アリール−プロピオン酸
の鏡像体選択的合成のための、上記組換え微生物又はポ
リペプチドの利用に関する。
本発明の好ましい態様の1つによれば、対応するラセミ
アミドから有機酸の立体異性体の調製方法において、ラ
セミアミドが上記形質転換微生物の存在下、又は、上記
のごとく得られたポリペプチドの存在下に置かれ、得ら
れた立体異性体が回収されることを特徴とする調製方法
が推薦される。
この方法が適用できるアミドとしては、製薬業界におい
て有用なS(+)ケトプロフェンを得ることのできるケ
トプロフニンのラセミアミドが挙げられる。
以下の実施例及び図は、本発明の他の特性及び優位性を
示すものである。これらは、例証として挙げられるので
あって、限定されるものではない。
出発材料としてのプラスミド プラスミドpXL1029は、ヤング等(Jung e
tal)(1988)、アン.インスト.パスツール/
マイクロバイオル.(Ann.Inst.Pasteu
r/Microbiol.)139、129−146に
記載されている。該プラスミドは、PRcIts−RB
ScIIΔtRIを含むEcoRI−NdeI断片を運
ぶ。
実施例1 ブレビバクテリウムR312の鏡像体選択的アミダーゼ
の同定および精製 1.1同定 2−アリルオキシプロピオンアミドの誘導体である(R
、S)−2−(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン
アミド(HPPAmide)は鏡像体選択的アミダーゼ
の基質としては2−アリールプロピオンアミド誘導体、
すなわち2−フェニルプロピオンアミドや2−(3−ベ
ンゾイルフェニル)プロピオンアミドよりも優れた基質
である。さらにHPPアミドのR異性体に対する選択性
は2−アリルプロピオンアミド誘導体のS−異性体に対
する選択性を表わす。
したがって、鏡像体選択的酵素活性は2−(4−ヒドロ
キシフェノキシ)−プロピオンアミドを基質として検出
した。反応は25℃、50mMリン酸ナトリウムpH7
.0の緩衝液中、ブレビバクテリウムR312の存在下
で撹拌しながら行なった。反応は、0.05Mリン酸、
アセトニトリル、INHClの混合物(55:40:5
v/v)を添加して終了させた。反応液を遠心したのち
上清を逆相高速液体クロマトグラフィ(HPLC)(H
ibar−Merk)により分析した。溶出は0.00
5Mリン酸/アセトニトリル(85/15)(v/v)
で行なった。HPPAmideとHPPAcidのそれ
ぞれの濃度は溶出ピークをスタンダードと比較して測定
した。この基質に対する鏡像体過剰度は(R−S)/(
R+S)(RとSはHPPAcidのRとS異性体のそ
れぞれの濃度を表わす)として表わされる。鎖像体過剰
度は589nmにおけるナトリウムの吸収を用いた偏光
分析法あるいはキラルカラムを用いたHPLCによって
も推測された。
全菌体あるいは水溶性抽出液を用いて得られた活性はそ
れぞれ15U/mgと24U/mg蛋白質であった(1
U=1μmol生成HPPAcid/hour)。
(R)−HPPAcidの対称体過剰度は95%であっ
た、これらの結果はブレビバクテリウムR312が鏡像
体過剰度93%より高い率でラセミ体の2−(3−ベン
ゾイルフェニル)−プロピオンアミドとラセミ体の2−
フェニルプロピオンアミドを対応するS酸に加水分解で
きることを示すものである。
1.2精製 精製は4℃で行なった。凍結菌体(ブレビバクテリウム
の乾燥重量40g)は融解して300mlのバッフアー
A(50mMリン酸ナトリウム(pH7.5)、5mM
βメルカプトエタノール)に懸濁した。菌株は超音波で
破砕し膜破片は20000rpm、30分の遠心で除い
た。30mlの上清に対し、25mlの10%硫酸スト
レプトマイシンの溶液を撹拌しながら徐々に加えた。4
5分後、清澄化された溶液の上清の硫安処理を行なった
。硫安飽和30.8%と56.6%の間で沈殿してくる
蛋白区分を遠心で集め35mlのバッファーAに溶解し
、同じバッファーに対してゆっくりと透析した。こうし
て得られた溶液を硫安飽和20%に調節し、遠心して得
られた上清を20%飽和硫酸アンモニウムを含むバッフ
ァーAで平衝化したフェニルセフアロースCL−4Bの
カラム(ファルマシア)にかけた。同じバッファーで活
性区分を溶出しアミコンダイアフローPM10を用いた
限外瀘過により18mlにまで濃縮した。ついでグリセ
ロール10%を濃縮液に加えその液をあらかじめ50m
MのTris−HCl、pH7.0、100mMNaC
lで平衡化したウルトロゲル(Ultrogel)Ac
A44カラム(IBF−Biotechnics、フラ
ンス)にかけた。もっとも高い比活性を有する画分(カ
ラムにかけた全活性の約32%)を集め同じゲルを用い
て再度ゲル瀘過をおこなった。平行して、最も高い比活
性を有する画分(カラムに掛けた全蛋白質の約30%に
相当)をSDSゲル電気泳動にかけて分析し、保存した
。精製蛋白質の鏡像体過剰度も測定した。
この精製方法により80%以上純粋で比活性815U/
mgである酵素が得られた。この段階で見掛けの分子量
59±5KDの主要バンド(全蛋白質の80%に相当)
がSDS−ゲル電気泳動上肉眼で認められた。さらに、
HPLCTSK3000のカラムから溶出されたアミダ
ーゼ活性は分子量122KDに相当し、この酵素が2量
体であることが示された。
表1は異なる画分の特徴を示す。本表はブレビバクテリ
ウムR312の鏡像体選択的アミダーゼの別の精製工程
を示す。すなわち40gの湿菌体から出発し、硫酸スト
レプトマイシン沈殿後である。
1ユニット(U)は1μmol生成HPPAcid/h
our 実施例2 ブレビバクテリウムR312の鏡像体選択的アミダーゼ
のクローニング 2.1蛋白質配列の由来 ブレビバクテリウムR312の鏡像体選択的アミダーゼ
のN−末端(27残基)及びトリプシン分解内部断片(
21残基)に夫々相当するペプチド配列は精製した酵素
を用いて決定された。
この決定は3ナノモルのアミダーゼ調製品を還元及びカ
ルボキシメチル化せしめることにより行なった。主な蛋
白質成分を次に脱塩し、逆相HPLCにより均質にまで
精製した。
N−末端配列は、アプライドバイオシステムモデル(A
pplied Biosystems Model)4
70A装置を用いた自動連続エドマン(Edman)分
解法により決定した。第1A図で表わされている配列は
この手法により得た。付加的な内部配列を得るために、
同量の蛋白質をトリプシンで消化した。還元及びカルボ
キシメチル化された断片を次に逆相HPLC(2.1×
10mm、流量0.2ml/分)により分離した。使用
した溶出緩衝剤は、0.07%トリフルオロ酢酸中の0
〜50%勾配のアセトニトリルである。良く分離したピ
ーク(40.8%アセトニトリル時)として溶出された
ペプチドを配列決定した(第1A図)。
2.2ヌクレオチドプローブの構築 2つの方法を遂行した。
第1の方法においては、29−マ−25ヌクレオチドか
らなるプローブ(59%最小相同性)の構築にあたり、
ブレビバクテリウムラクトフェルメンタム(Brevi
bacteriumlactofermentum)(
6シストロンを含む7.7kb配列:松井ら、モレキュ
ラーアンドジェネラルジェネティックス(Mol.Ge
n.Genet)、第209巻、299頁、1987年
)のトリプトファンオペロン中のコドンを使用すること
を念頭において、内部断片(より小さい平均縮重度に対
応する)のIDGALGSYDV配列を使用した。比較
的熱力学的に中性なG:Tペアリングを考慮し、考慮し
たコドンの平均理論頻度を最大にするために(選択され
たコドンの利用に関して88%)、数個の縮重を導入す
ることにより非コード鎖を製造した。上記の考慮により
プローブ中のGC量約69%を導いた。このプローブの
配列(Sq762)を第1B図に示した。
第2の方法においては、ジルゲス(Girges)等(
Nucleic Acids Res.第16巻、10
371頁、1988年)により記載されたPCR法を、
高度に縮重したコドンに相当するペプチドから正確なヌ
クレオチドプローブを得るために用いた。上記を達成す
るために、25−マ−(25ヌクレオチドからなる)オ
リゴヌクレオチド(第2A図下線の配列参照)を製造し
た。このヌクレオチドはN−末端ペプチド配列の最初又
は最後の5つのコドンをコードするすべての可能性に対
応し、また5′−末端上に、夫々EcoRI及びHin
dIII部位を有するものである。これらの25−マ−
はブレビバクテリウムR312ゲノムDNAの酵素的増
幅を開始するために用いた。増幅の30周期後に候補と
なる断片をゲルで精製し、次にバクテリオファージM1
3mp19のHindIIIとEcoRI部位の間に挿
入した。実際に、プライマーの2つの異ったハイブリダ
イゼーション温度(45℃及び48℃)を使用し、結果
として候補となる断片を2つ得た。この様に断片のクロ
ーン化後、夫々の温度からの数個のクローンの配列を比
較した。結果を第2A図に示す。プライマーにより導入
された縮退を除いて、アミダーゼのN−末端をコードす
るDNA断片は良く増幅されたと考えられる。それ故こ
の内部断片に相当する40−マ−合成オリゴヌクレオチ
ド(918配列)はアミダーゼのN−末端に対する正確
なプローブとしてクローン化の試験に使用した。第2B
図には特定プローブ918配列のヌクレオチド配列を示
す。
この方法によって得られた2つのプローブ762配列及
び918配列は12Pを用いた5’リン酸化により標識
された。
2.3ブレビバクテリウムR312の鏡像体選択アミダ
ーゼをコードする遺伝子のクローニング 本法はまずプローブの特異性を確かめること及びサザン
ブロットによりクローン化されるべきゲノムDNA断片
の性質を決定することから成る。ブレビバクテリウムR
312ゲノムDNAは、可能なクローニング部位、特に
pUCプラスミドの多部位クローニング領域に存在する
部位に対応する数個の制限酵素により切断された。特に
、PstIを用いた。アガロースゲルを用いた電気泳動
後ナイロン膜に転写し、種々な切断物をプローブ762
配列及び918配列とハイブリダイズさせた。第3図に
示した結果は、2つのプローブがハイブリダイゼーショ
ン条件下で十分な特異性を現わしている(最大1つの断
片が各々の切断物に対してハイブリダイズする)ことを
証明している。さらに、2つのプローブはほとんど同じ
ハイブリダイゼーシヨンパターンを与えるので、必要と
される遺伝子のハイブリダイゼーションシグナルはかな
り特異的であり、またトリプシン消化後に得られる内部
ペプチドはN−末端に非常に近接しているものと信じら
れるであろう。特にハイブリダイゼーシヨンのフットプ
リントは、2つのプローブと強力にハイブリダズする独
特な5.4kbPstI断片の存在を示している。それ
故この断片をクローン化することを決めた。
クローニングに関して、ブレビバクテリウムR312全
DNAのPstI切断で得られる4.6と5.5kbと
の間及び5.5〜6.5kbの近辺のサイズの全断片を
、アガロースで精製し、電解溶離し、PstIで切断し
たpUC19切片に結合した。大腸菌(E.Coli)
株DH5αを形質転換した後、500個の白いコロニー
をX−ガル(gal)培地上で得た。これは理論的には
組換体微生物に相当する。各々のコロニーを別々に単離
し、アイロン膜に転写し、次に32Pで標識した918
配列プローブでハイブリダイゼーションすることにより
分析した。2つのクローンが非常に強力にハイブリダイ
ズしたので、こけらを単離し次の工程に使用した。
この2つのクローンから単離した2つの組換体プラスミ
ドpXL1650及びpXL1651は、制限地図作成
、プローブを配列決定のプライマーとして用いる部分的
配列決定、及びサザンブロットを含む種々な手法により
分析した。第4図は、2つのプラスミドが2配向性で同
一な5.4kbPstI挿入片を含むことを示す。第5
図はこの断片の制限地図を示す。この2つのプラスミド
は特徴的なペプチド(N末端に隣接するトリプシン断片
)をコードする配列を事実含んでいる(第8図)。さら
に、これらの結果は、ブレビバクテリウムR312の鏡
像体選択的アミダーゼをコードする遺伝子は2.3kb
BamHI−PstI断片上に位置し、センス方向はB
amHIからPstIの方へ向いていることを示す。コ
ード配列の5’末端が判明し、また酵素がせいぜい2k
b(我々の評価に従うと57〜63KD)によりコード
されるという知見から、完全な遺伝子がBamHI−P
stI断片中に含まれていることは確かであることから
我々は配列決定に進んだ。
実施例3 ブレビバクテリウムR312の鏡像体選択的アミダーゼ
をコード化する遺伝子を含有するBamHI−PstI
フラグメントの配列 BamHI−PstIフラグメントの配列決定を図6に
示す。種々の配列は全て、サブフラグメントを有する一
本鎖M13基質について、または直接プラスミドpXL
1650について読み終わり法(chain term
inationmethod)(7−デアザ−dGTP
;(35S)−dATP存在下のシークエナーゼキット
)を用いて得られた。この目的のため、いくつかの特定
のプライマーも合成した。得られた配列の平均GC含量
は61.5%である。図7はオープン読み取りわくの分
析を示すものであり、アミダーゼに対応するオープン読
み取りわくが、計算分子量54671の521アミノ酸
の遺伝暗号を指定することがわかる。
このオープン読み取りわくのGC含量は、第1、第2お
よび第3コドン部位に対し、それぞれ65.8%、52
.5%および70%であり、これはGC含量の多い微生
物のコード配列に典型的な分布である。図8は、Bam
HI−PstIフラグメントの完全な配列を示す。
実施例4 ブレビバクテリウムR312の鏡像体選択的アミダーゼ
をコードする遺伝子の大腸菌における発現 4.1プラスミドの構造 いくつかのプラスミドを構築した。ここでは、同種リボ
ソーム結合部位(RBS)またはラムダファージのcI
I遺伝子からのRBSを含むアミダーゼの構造遺伝子を
、それ自身のプロモーター、トリプトファンオペロンの
プロモーターまたはラムダファージの温度感受性右側プ
ロモーターのコントロール下にあるよう配置した。ブレ
ビバクテリウムR312全ゲノムDNAのPstI消化
物から得られた5.4kbフラグメントをプラスミドp
UC19の単一のPstI部位に挿入することにより、
プラスミドpXL1650(図4)を得た。従って、こ
のプラスミドは、ラクトースオペロンPlacのプロモ
ーター次いでリボソーム結合部位およびブレビバクテリ
ウムR312の鏡像体選択的アミダーゼをコードする構
造遺伝子、ならびにアンピシリン耐性をコードするマー
カーを有している。
プラスミドpXL1724(図9)は、大腸菌のトリプ
トファンオペロンのプロモーターのコントロール下にあ
る、5.4kbPstIフラグメントから切り出された
2.3kbBamHI−PstIフラグメントを含有し
ている。従ってこの構成において、ブレビバクテリウム
R312のアミダーゼ遺伝子は、リボソーム結合部位を
含むATGコドンの上流58塩基対の後に付随している
(図8)。
ブレビバクテリウムR312の鏡像体選択的アミダーゼ
をコードする構造遺伝子が異種リボソーム結合部位とと
もに、異種プロモーターのコントロール下におかれた他
の2種類の構造を作成した。これらプラスミド(pXL
1751およびpXL1752)を下記のようにして得
た。
アミダーゼ構造遺伝子の上流に位置するATGコドンを
NdeI部位(CATATG)に置換するため、プラス
ミドpXL1724をPCRにより突然変異を起こさせ
た。増幅は、開始コドンとハイブリッド形成する、Nd
eI部位に対応するプライマー、およびATGコドンの
下流に位置するXhoIに対応するプライマーを用いて
行なった。増幅されたフラグメントはNdeIおよびX
hoIを用いた消化によって切り出した。
−プロモーターPtrpの利用: EcoRIおよびXhoIにより切断されたプラスミド
pXL1724中に、転写終了配列tR1を除去したラ
ムダファージcII遺伝子のリボソーム結合部位および
Ptrpプロモーターならびにアミダーゼ構造遺伝子の
5’領域(フラグメントNdeI−XhoI)を有する
EcoRI−NdeIフラグメントを挿入した。これに
よりプラスミドpXL1751が構築された(図10)
−プロモーターPRcItsの利用: 同じ手法を用いたが、今度はPRcItsプロモーター
および転写終了配列tR1の欠損したラムダファージc
II遺伝子のリボソーム結合部位を含むプラスミドpX
L1029からのEcoRI−NdeIを用いた。これ
により、プラスミドpXL1752が構築された(図1
1)。
4.2大腸菌Bおよび大腸菌K12E103Sにおける
ブレビバクテリウムR312のアミダーゼ遺伝子発現 プラスミドpXL1751およびpXL1752を用い
て大腸菌Bおよび大腸菌K12E103S各々の菌株を
塩化カルシウム法で形質転換した。組換え型微生物の選
択を、アンピシリン培地中で実施した。
細胞の音波処理の後粗分画について、または遠心分離の
後にペレットおよび上清についてSDS−PAGEを用
いてブレビバクテリウムR312の鏡像体選択的アミダ
ーゼの発現を測定した。図12中の結果は、全タンパク
質の20%に及ぶ高いレベルのアミダーゼ発現を示す。
実施例5 2−アリール−プロピオン酸の鏡像体選択的合成のため
のブレビバクテリウムR312の鏡像体選択的アミダー
ゼの利用 以下の菌株を使用して以下の操作を行なった: E.coli(pXL1751)−アミダーゼコード配
列をトリプトファンオペロンのプロモーターの制御下に
配している。
E.coli(pXL1752)−指数増殖期の終りに
温度30℃から42℃に上げることによりアミダーゼが
生産される(ラムダPRプロモーターは温度感受性リプ
レッサーcItsの制御下にある)。
2種の対照株も用いた: E.coli(pXL906)−アミダーゼ遺伝子が遺
伝子IL1βにより置換されたE.coli(pXL1
751)に相当する。
E.coli(pXL1029)−アミダーゼ遺伝子が
遺伝子IL1βにより置換されたE.coli(pXL
1752)に相当する。
以下の操作を用いてこれら微生物の活性を試験した: 適当な誘導条件下で成長させた細胞懸濁液を、例えば −ヒドロキシ−4−フェノキシ−2−プロピオンアミド
(HPPAm)、又は −フェニル−2−プロピオンアミド(PPAm)、又は −ケトプロフェンのアミド(KAm)を含む溶液に添加
した。
次いで反応混合物をアセトニトリル:N塩酸(90:1
0)(v/v)を含む緩衝液に希釈し、細胞を遠心分離
により除去した。反応混合物をHPLCで分析しアミダ
ーゼ活性を産出した。表2に示す結果はこの方式の効率
を示している。
表2は誘導条件下のE.coli中で生産されたブレビ
バクテリウムR312のアミダーゼのラセミ基質HPP
Am、PPAmおよびKAmに対する比活性、並びに生
産されるキラル酸の鏡像体過剰度を示している。本実験
においてはプラスミドpXL1751(アミダーゼ)ま
たはpXL906(対照)を宿しているE.coli株
は37℃で成長させた。
表3は誘導または抑制条件下28℃において成長させた
E.coli中で生産されたブレビバクテリウムR31
2(発現プラスミドpXL1751)のアミダーゼのラ
セミ基質KAmに対する比活性、並びに生産されるキラ
ル酸の鏡像体過剰度を示している。
従って、ブレビバクテリウムR312(遺伝子型Amd
+)のアミダーゼ遺伝子を宿しているE.coli株は
以下の3種のアミド類を効率的に加水分解することがで
きる(表現型AMD+)。
−2−(4−ヒドロキシ−フェノキシ)−プロピオンア
ミド(HPPAm) −2−フェニル−プロピオンアミド(PPAm)−ケト
プロフェンのアミド(KAm) 得られた鏡像体過剰度は常に93%より大きかった。
実施例6 ロドコッカスの鏡像体選択的アミダーゼの精製 I、酵素活性のアッセイ 活性画分を30℃で30min、緩衝液(0.1Mトリ
スHCl(pH7.5)、5mMDTT、18mM2−
フェニルプロピオンアミド)500μl中でインキュベ
ートした。インキュベート後、アセトニトリル/HCl
IN(90/10)の混合物2ml及びそれから50m
MH3PO4/CH3CN(75/25)の混合物2m
lを反応混合物に加えた。5000rpmで10min
の遠心の後、上清の一部を高速液体クロマトグラフィに
付し、反応生成物を測定した。
カラム:ヌクレオシル5−C18(Nucleosil
5−C18)25cm 溶離剤:50mMH3PO4/CH3CN(75/25
) 注入量:10μl 流量:1ml/min 活性の単位は、時間当り2−フェニループロピオンアミ
ド1μmolの加水分解に必要な酵素の量として定義さ
れる。
II、精製のプロトコール 6.1 酵素抽出物の調製 細胞7gを0.1MトリスHCl(pH7.5)、5m
MDTTの15ml中に懸濁させ、4℃で15min超
音波処理した。50000rpmで1h遠心して粗酵素
抽出物を集めた。
6.2 第1回イオン交換クロマトグラフィ粗抽出物2
0mlに、緩衝液A(25mMトリスHCl(pH7.
5)、5mMDTT)20mlを加えた。その試料を、
緩衝液A中に平衡させたモノQHR10/10(Mon
oQHR10/10)カラム(ファーマシア(Phar
macia)製)上に3ml/minの流量で注入した
。カラムの洗浄の後、蛋白質は、0.1乃至1MKCl
の線形濃度勾配により、3ml/minの流量で溶出さ
れた。画分サイズは6mlであった。アミダーゼは、約
0.3MKCl18ml中に溶出した。
6.3 第2回イオン交換クロマトグラフィ活性画分を
あわせ、セントリプレプ限界濾過システム(Centr
iprep ultrafiltrationsyst
em)(アミコン(Amicon)製)を用いて2ml
に濃縮した。緩衝液A6mlで希釈した後、その試料4
mlを緩衝液A中に平衡させたモノQHR5/5(Mo
noQHR5/5)カラム上に1ml/minで注入し
た。蛋白質は、緩衝液A中KCl0〜0.5Mの線形勾
配により溶出された。活性画分を合わせ、15%になる
ようグリセロール(v/v)を加え、それから上述のよ
うに1mlに濃縮した。
6.4 疎水性クロマトグラフィ 緩衝液B(0.1MトリスHCl(pH7.5)、0.
5mMDTT、1.7M(NH4)2SO4)1mlを
試料に加え、それからフェニルースパロースHR5/5
(Phenyl−SuperoseHR5/5)カラム
(ファーマシア(Pharmacia)製)上に0.2
5ml/minの流量で(2回の注入で)注入した。蛋
白質は、25mlの(NH4)2SO4の減少線形勾配
(1.7MからOM)により0.5ml/minで溶出
された。画分サイズは0.5mlであった。
活性画分に15%になるようグリセロールを加え、それ
から緩衝液Aで1mlに希釈した。
6.5 ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィ 試料を、緩衝液C(85mMトリスHCl(pH7.5
)、0.5mMDTT、10μMCaCl2、15%グ
リセロール)で平衡化させたバイオ−ゲルHPHT(B
io−GelHPHT)カラム(バイオ−ラド(Bio
−Rad)製)上に0.5ml/minで注入した。ア
ミダーゼは、緩衝液Cに対するpH7.5の0.35M
リン酸カルシウム、0.5mMDTT、10μMCaC
l2、15%グリセロールの緩衝液の0から100%の
線形勾配により0.5ml/minの流量で20分間で
溶出された。
これらの工程により988U/mgという比活性を有す
る均一の精製酵素が得られる。
それによって得られた酵素は、見かけの分子量53±2
KDの同一のサブユニットのダイマーの形で存在する。
実施例7 本アミダーゼをコードする遺伝子のクローニング TSK−G3000SWによる補足的精製工程の後、こ
の酵素の配列決定を行なった。
N末端がエドマン型の反応を受けないため、全トリプシ
ン加水分解を行なったところ、加水分解生成物の3つの
HPLC画分−123、124および162−から明確
な配列を与えるペプチドが得られた。画分123から得
られた配列より、32マーのヌクレオチドプローブを合
成した。これは8種類のオリゴヌクレオチドの混合体で
あり、3回以上縮重している位置7箇所にはイノシンを
含むものである。
プローブA(ペプチド123より) 5’末端を32Pでラベルしたこのプローブの効率を、
予めSstI、SphI、SmaI、PstI、Kpn
I、EcoRI、SalIおよびBamHIのいずれか
の制限酵素で消化したロードコッカス(Rhodoco
ccus)由来のゲノムDNA上へのサザーン転写によ
って調べた。実験条件は次のとおりである:ハイブリダ
イゼーションバッフアー、5xSSC、5xデンハール
ト、0.1%SDS、50mMNaPO4pH6.5、
サケ精子DNA;ハイブリダイゼーション温度は50℃
又は55℃(2つの実験);洗浄条件は6xSSC中室
温にて1時間そして2xSSC、0.1%SDS中50
℃にて5分である。
この条件下で、プローブAは強い明確なシグナルをもた
らした;特にBamHI、KpnI、SphI、Sst
I、SmaI、SalIおよびPstIによる消化では
、プローブAに強くハイブリダィズする一つのゲノム帯
域が見つかった。PstI消化の場合、プローブAへの
ハイブリダイゼーシヨンシグナルの大きさは、約3.2
kbのゲノム断片に相当する。
かくして、ゲノムDNAの3乃至4kbのPstI消化
断片をアガロースを通す調製電気泳動およびそれに続く
電気溶出で精製し、PstIで切っておいたプラスミド
pUC19に結合した。E.coli株DH5αの形質
転換の後、LBAmp−X−gal上の600の白色ク
ローンを個々に再採取し、コロニーハイブリダイゼーシ
ョンによりサザーン法と同様の厳しい条件でプローブA
を用いて探査した。そして、特に強いハイブリダイゼー
ションシグナルを有する9つのクローンをプラスミドD
NAの制限切断により分析した。同じ3.2kb断片を
2つの向きで明らかに挿入しているこれらのクローンの
6つのうち、それぞれの向きを代表する2つのクローン
(pXL1835およびpXL1836)をより詳しく
分析し(詳細なマッピング、サザーン分析)、これによ
り所望の断片が得られることを確認した。
実施例8 3.2kbPstI断片の配列 上記3.2kbPstI断片の完全なヌクレオチド配列
を、その2本の鎖について決定した。この断片のGC含
量は62.4%であり、R312のGC含量(約62%
)と同等であった。分析の結果、この配列は1386ヌ
クレオチドのオープン読取り枠を含み(位置210乃至
1595)、これは462個のアミノ酸から成るポリペ
プチド(分子量計算値48554)をコードし、前記ト
リプシン断片の配列決定により予め得られた3つのペプ
チドを含んでいることがわかった。このオープン読取り
枠はBamHIでサブクローニングした断片に含まれて
おり、そのヌクレオチド配列は第13図に示される。
3つのアンダーラインしたペプチド配列は、精製酵素の
トリプシン断片について直接決定されたペプチド断片に
対応する(ペプチド123、124および162)。ア
ンダーラインしたヌクレオチド配列は、遺伝子をクロー
ニングするのに用いた(縮重)プローブに対応する。イ
タリック体で書かれたペプチド配列は、ブレビバクテリ
ウム(Brevibacterium)株R312およ
びロードコッカス(Rhodococcus)属の株の
鏡像体選択的アミダーゼの間に高度に保持されている残
基137乃至193に対応する(下記参照)。
このオープン読取り枠は、上記鏡像体選択的アミダーゼ
の構造遺伝子を表わしている。
実施例9 異なるアミダーゼ間の相同性:アミダーゼ活性の配列特
性の同定 R312の鏡像体選択的アミダーゼのペプチド配列(第
8図)と第13図に示されるアミダーゼとを比較すると
、配列の約三分の二において強い相同性が見られ、これ
はR312の150と300の間の残基(50%は全く
同じ)にわたり、159乃至215の間の残基において
は相同性は67%に達する。
相同配列についてのGENPRO遺伝子バンクをサーチ
したところ、150乃至200領域の間でいくつかの強
い相同性が見られ、これにはアスペルギルス・ニドゥラ
ンス(Aspergillus nidulans)の
アセトアミダーゼの配列、シュードモナス・シリンジ(
Pseudomonas syringae)およびブ
ラジリゾビウム.ジャポニクム(Bradyrhizo
biumjaponicum)のインドールアセトアミ
ドヒドロラーゼ(IAH)、アグロバクテリウム・トゥ
メファシエンス(Agrobacterium tum
efaciens)のtms2プロテインおよびフラホ
バクテリウム(Flavobacterium)株K1
72およびシュードモナス(Pseudomonas)
株NK87の6−アミノヘキサノエート環状ダイマーヒ
ドロリアーゼ(ACDH)があった。
第4表は、上記のアミダーゼのペプチド137−193
の相同性を、これらの他の酵素のそれぞれの部位ととも
に示すものである(アミノ酸の厳格な同一率%として表
わす):この強く保存された領域が、おそらくはこれら
の酵素の活性(活性部位)に係わっていると思われる。
実施例10 大腸菌における鏡像体選択的アミダーゼの発現 鏡像体選択的アミダーゼをコードする相(phase)
の同定を確認するため、位置210(第13図)の推定
ATGコドンにおいてPCRによりNdeI部位(CA
TATG)を作成し、アミダーゼをコードする領域を特
異に含むこの210と1683のSalI部位間の断片
を大腸菌中で機能できる転写開始(プロモーターPtr
PまたはPR)および翻訳開始(リボゾーム結合部位c
II)シグナルの制御下に置いた。そこで得られたベク
ター(pXL1893、PtrPおよびpXL1894
、PR−cIts)は、前述したようにR312アミダ
ーゼを発現するベクターpXL1752およびpXL1
751に類似している。プラスミドpXL1893およ
びpXL1894からの発現はそれぞれE.coliB
およびE.coliK12E103Sで研究された。精
製アミダーゼと同じ易動度をしめすタンパク質がプラス
ミドpXL1894の存在下42℃で特異的に生成され
た。
実施例11 コリネバクテリウム中の鏡像体選択的アミダーゼの発現 1. 発現ベクターの構築 これらのベクターはコリネバクテリウムの複製ベクター
から誘導される。これらは大腸菌のレプリコン コリネバクテリウムのレプリコン 選択マーカー Amd配列 を含有する。
ベクターpSV73(図14):このプラスミドは、大
腸菌レプリコンおよびトランスポゾンTn903上に保
持されるカナマイシン耐性遺伝子を含有するプラスミド
pUC8の挿入によってC.グルタミクム(ヨシハマ(
yoshihama)ら、J.Bacteriol.第
162巻、第591頁、1985年)のプラスミドpS
R1から誘導される。
このプラスミドは図13に示されるAmd配列に対して
異なる発現ベクターを構築するのに使用された。即ち: ○ベクターpYG811A及びB(図15):これらの
発現ベクターは、図13に表されるSalI断片に含有
されAmd配列をpSV73のSalI部位に両配向で
クローン化することにより得られる。
○ベクターpYG817A及びB(図16):これらの
発現ベクターは、図13に表されるBamHI断片に含
有されるAmd配列をpSV73のBglII部位に両
配向でクローン化することにより得られる。
○ベクターpYG822(図17):この発現ベクター
は、大腸菌のトリプトファンオペロンのPtrpプロモ
ーターの制御下に図13に表されるAmd配列を含有す
る発現カセットをSalI及びBglII部位間に挿入
することによりpSV73から誘導される。
○他の機能不明のコリネバクテリウムプラスミドは、コ
リネバクテリア中で機能するAmd配列のための発現ベ
クターの構築に使用できる。例えば、B.ラクトフェル
メンタム(B.lactofermentum)(イェ
ー(Yeh)ら、Gene、第47巻、第310〜36
0頁、1986年)から単離したプラスミドpX18は
、ブレビバクテリウム(Brevibacterium
)R312中で複製できるシャトルベクターpYG82
0A及びpYG820Bを構築することができた。それ
ゆえに、数種のコリネバクテリウムにおけるクローン化
及び発現実験用受容体として使用できる。
2. コリネバクテリウムの形質転換 すべての知られた形質転換技術は使用でき、特に上記に
引用したヨシマ(Yoshima)らにより記載された
プロトプラスト再生技術が使用できる。しかし、出願人
はエレクトロポレーシヨン(electroporat
ion)が非常に有効であり、形質転換の頻度は100
0倍になることを示してきている。
超音波処理された細胞のSDS−PAGE分析は、組換
体宿主中の酵素の細胞内発現の研究に使用される。
実施例12 酵素の触媒作用 この実施例では、Amd−型の蛋白質、又はこれらの蛋
白質を発現する組換体微生物を、ラセミ体アミドの加水
分解による光学的に活性な有機酸の鏡像体選択性合成に
用いる場合について説明する。
1. 菌体の調製 2リットルの三角フラスコ内で、600mlの媒質を用
いて温度28℃で、適切な培養条件下で150回転/分
の撹拌をしながら、異なった菌株を培養した。培養が終
結した後、細胞を採取し、NaCl(9g/l)の溶液
で洗浄し、−18℃で貯蔵した。
2.基質として2−フェニル−プロピオンアミドを用い
た場合 プロトコールは次のとおりである。
2−フェニル−プロピオンアミド及び細胞懸濁液を、撹
拌機付きのフラスコに加え、その容積を50mMリン酸
カルシウム緩衝剤pH7.0で、5mlに調節した。そ
のフラスコを25℃でサーモスタット付きの結晶化皿に
おき、1時間撹拌した。反応混合物をアセトニトリル/
HCl(9/1)、(v/v)の溶液で希釈した。遠心
分離により、バクテリア及び細胞の破片を除去した。酸
とアミドの組成をHPLCで決定した。
ブレビバクテリウムR312及びブレビバクテリウム・
ラクトファーメンタム(ATCC21086)で得られ
た結果は次の通りである。
3.基質としてラセミ体ケトプロフェンアミドを用いた
場合 表6に示すように、ロドコッカスからのアミダーゼを発
現する組換体コネバクテリウムは、pSV73で形質転
換した対照標準細胞より、有意により高い活性を与えた
4.図面の簡単な説明 第1図A.ブレビバクテリウムR312からの精製され
たアミダーゼから得られたペプチド配列(N−末端及び
内部)を示す図、 B、内部ペプチド断片から導き出され たオリゴヌクレオチドプローブの配列を示す図。
第2図A.ブレビバクテリウムR312のアミダーゼに
由来するN−末端ペプチド断片からプローブSg918
をデザインする方法を示す図、 B、特異的プローブSq918の配列 を示す図。
第3図EcoRI、HindIII、KpnI、Pst
I、SmaI及びSphIで切断されたブレビバクテリ
ウムR312の全ゲノムDNAとプローブSq918の
ハイブリダイゼーションプロフィール、 および BamHI、BglII、EcoRI、KpnI、Ps
tI、SalI、SmaI、SphI、SstI及びX
hoIで切断されたブレビバクテリムR312の全ゲノ
ムDNAとプローブSq762のバイブリダイゼーショ
ンプロフィールを示す ゲル電気泳動の写真。
第4図 プラスミドpXL1650及びpXL1651
の制限地図を示す図。
第5図 ブレビバクテリウムR312の鏡像体選択的ア
ミダーゼ遺伝子を含むPstI断片(5.4kb)の制
限地図。
第6図 ブレビバクテリウムR312の鏡像体選択的ア
ミダーゼ遺伝子を含むBamHI−PstI断片の配列
決定方法を示す図。
第7図 配列決定した断片のオープン読取枠の分析法を
示す図。
第8図 ブレビバクテリウムR312の鏡像体選択的ア
ミダーゼ遺伝子のヌクレオチド及びペプチド配列を示す
図。
第9図 プラスミドpXL1724の制限地図。
第10図 プラスミドpXL1751の制限地図。
第11図 プラスミドpXL1752の制限地図。
第12図 E.coliB及びE.coliK12E1
03S株におけるブレビバクテリウムR312の鏡像体
選択的アミダーゼの発現を示すクーマシーブル−染色後
の 12.5%SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動の
写真。
各レーンは、それぞれO.D.2.1(E103S)又
は0.7(E.coliB)の培養物60μlに相当す
る量のタンパク質に対応する。T(超音波処理)。pX
L1029及びpXL906は、それぞれPRcIts
又はPtrpプロモーターの制御下にあるIL1−β遺
伝子を含む。
第13図 ロドコッカスの鏡像体選択的アミダーゼ遺伝
子のヌクレオチド配列及びペプチド配列(プラスミドp
XL1836からのBamHI断片)を示す図。
第14図 シャトルベクターpSV73の制限地図を示
す図。
第15図 発現プラスミドpYG811Bの制限地図を
示す図。
第16図 発現プラスミドpYG817Bの制限地図。
第17図 発現プラスミドpYG822の制限地図を示
す図。

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鏡像体選択的アミターゼ活性を有するポリ
    ペプチドをコードするDNA配列
  2. 【請求項2】下記群: −図8に示されるブレビバクテリウムR312の鏡像体
    選択的 アミダーゼをコードする配列および図 13に示されるロドコッカスの鏡像体選択的アミダーゼ
    をコードする配列 −上記配列と同一の蛋白質をコードするが遺伝暗号の縮
    退に基づく類似体 −上記配列の一つまたはその断片とハイブリダイズし、
    鏡像体選択的アミダーゼ活性を有するポリペプチドをコ
    ードする DNA から選ばれる事実を特徴とする請求項1のDNA配列。
  3. 【請求項3】少なくとも図13に示すアミノ酸137か
    ら193までをコードする配列を含むことを特徴とする
    請求項1のDNA配列。
  4. 【請求項4】少なくとも図8にしめす配列のコード領域
    を有するDNA配列。
  5. 【請求項5】少なくとも図13にしめす配列のコード領
    域を有するDNA配列。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれかに記載されたD
    NA配列を有する遺伝子。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかに記載されたD
    NA配列の発現によるものであって鏡像体選択的アミダ
    ーゼ活性を有する新規なポリペプチド。
  8. 【請求項8】図8あるいは13にしめした配列により特
    徴付けられる請求項7のポリペプチド。
  9. 【請求項9】下記群: −図13のアミノ酸137から193までに対応する配
    列 −図8のアミノ酸159から215までに対応する配列 −上記配列と少なくとも50%の相同性を有する配列 から選ばれる配列を最低1つは体現するものであって鏡
    像体選択的アミダーゼ活性を有するポリペプチド。
  10. 【請求項10】天然由来でないことを特徴とする請求項
    7乃至9のいずれか1つのポリペプチド。
  11. 【請求項11】請求項1から6のいずれかに記載された
    DNA配列を含みその配列が宿主細胞で確実に発現され
    るためにいくつかのDNA配列のコントロール下にある
    発現カセットを少なくとも1つ有する形質転換微生物。
  12. 【請求項12】請求項1から6のいずれかに記載された
    DNA配列の発現を確実にするためのDNA配列が転写
    および翻訳の開始領域を含むことを特徴とする請求項1
    1の微生物。
  13. 【請求項13】転写および翻訳の開始領域がプロモータ
    ー配列とリボゾーム結合部位を含むことを特徴とする請
    求項11の微生物。
  14. 【請求項14】プロモーター配列とリボゾーム結合部位
    が生産されるペプチドにとって同種由来あるいは異種由
    来であることができることを特徴とする請求項13の微
    生物。
  15. 【請求項15】下記群: コリネバクテリウムフアージの強力なプロモーター トリプトファンオペロンのPtrpプロモーター lacオペロンのPlacプロモーターλファージのP
    Lプロモーター λファージのPRプロモーター からプロモーター配列を選ぶことができることを特徴と
    する請求項14の微生物。
  16. 【請求項16】プロモーターがトリプトファンオペロン
    のPtrpプロモーターとλファージの右側プロモータ
    ーPRcItsから選ばれる請求項15の微生物。
  17. 【請求項17】リボゾーム結合部位がλファージのcI
    I遺伝子に由来するか、あるいはコリネバクテリウムの
    同種遺伝子に由来する、請求項11の微生物。
  18. 【請求項18】発現カセットを担うプラスミドが選択の
    手段も担っていることを特徴とする、請求項11乃至1
    7のいずれかの微生物。
  19. 【請求項19】選択の手段が抗生物質の1つに耐性を与
    える選択マーカーであることを特徴とする請求項18の
    微生物。
  20. 【請求項20】プラスミドが、トリプトファンオペロン
    のPtrpプロモーター、転写終了配列tR1を欠損し
    たλファージのcIIに遺伝子のリボゾーム結合部位、
    ブレビバクテリウムR312の鏡像体選択的アミダーゼ
    をコードするDNA、およびアンピシリン耐性を与える
    遺伝子を有することを特徴とする請求項11の微生物。
  21. 【請求項21】プラスミドが、λファージ温度感受性右
    側プロモーターPRcIts、転写終了配列tR1を欠
    損したλファージのcII遺伝子のリボゾーム結合部位
    、ブレビバクテリウムR312の鏡像体選択的アミダー
    ゼをコードするDNA、およびアンピシリン耐性を与え
    る遺伝子を有することを特徴とする請求項11の微生物
  22. 【請求項22】大腸菌(E.coli)、ブレビバクテ
    リウム、コリネバクテリウム、ロドコッカスの菌株から
    選ばれることを特徴とする請求項11乃至21の微生物
  23. 【請求項23】菌株がE.coliBあるいはE.co
    liK12E103Sであることを特徴とする請求項2
    2の微生物。
  24. 【請求項24】請求項11乃至23の微生物をアミダー
    ゼのコード配列が発現されるような条件下で培養し、培
    養終了後微生物を分離しアミドーゼを抽出することを特
    徴とする鏡像体選択的アミダーゼの調製方法。
  25. 【請求項25】培養物を超音波破砕し、硫酸アンモニウ
    ムで分画し、フェニルセフアロースで分画し、ゲル瀘過
    を2回行なうことを特徴とする請求項24の方法。
  26. 【請求項26】請求項11乃至23のいずれかに記載の
    微生物あるいは請求項7乃至10のいずれかに記載のポ
    リペプチドの存在下にラセミ体のアミドを置き、反応後
    立体異性体を回収することを特徴とする、有機酸の1種
    の立体異性体をその対応するラセミ体アミドから調製す
    る方法。
  27. 【請求項27】アミドがラセミ体の2−アリールプロピ
    オンアミドであり、酸が(S)酸であることを特徴とす
    る請求項26の方法。
  28. 【請求項28】ラセミ体2−アリールプロピオンアミド
    がケトプロフェンのアミドであり、酸が(s)酸である
    ことを特徴とする請求項27の方法。
  29. 【請求項29】アミドがラセミ体2−アリールオキシプ
    ロピオンアミドであり、酸が対応するR立体異性体であ
    ることを特徴とする請求項26の方法。
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