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JPH05211447A - ビタビ復号装置およびその方法 - Google Patents

ビタビ復号装置およびその方法

Info

Publication number
JPH05211447A
JPH05211447A JP26799492A JP26799492A JPH05211447A JP H05211447 A JPH05211447 A JP H05211447A JP 26799492 A JP26799492 A JP 26799492A JP 26799492 A JP26799492 A JP 26799492A JP H05211447 A JPH05211447 A JP H05211447A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
state metric
metric
time slots
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26799492A
Other languages
English (en)
Inventor
Eizaburo Itakura
英三郎 板倉
Yuichi Kojima
雄一 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP26799492A priority Critical patent/JPH05211447A/ja
Publication of JPH05211447A publication Critical patent/JPH05211447A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Error Detection And Correction (AREA)
  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】例えば、HDTV放送等において使用される3
0Mbps以上の情報量を持つたたみ込み符号を復号す
ることができるビタビ復号装置を提供することを目的と
している。 【構成】 本発明のビタビ復号装置は、スワップ・イン
バータ回路1と、パンクチャド処理回路2と、ブランチ
メトリック計算回路3と、ACS・SM正規化回路4
と、正規化指令回路5と、ステートメトリック記憶回路
6と、パスメモリ回路7と、多数決復号決定回路8と、
送信復号回路9と、同期判定制御回路10とを備え、2
タイムスロットごとに各状態節点に合流するパスに対し
て、受信符号との距離が最小になるパスを選択する演算
を行い、各パスの選択処理時間を2タイムスロットに1
回の割合にし、これによって2タイムスロット分の処理
時間を従来の約半分とする。これとともに、入力される
データについて送信側のエンコータから生成され得る符
号系列のなかから受信された符号系列に最も近い系列を
選んで、この選択内容に基づいて復号データを生成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は衛星放送等で使用される
ビタビ復号装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たたみ込み符号化とは、過去の情報系列
をある数のビットごとに区切ったタイムスロットの情報
を現在のブロックに影響を及ぼさせながら符号化を行う
方法であり、短いタイムスロット長でも高い誤り訂正能
力を持つため、通信等の分野で広く用いられている。こ
のたたみ込み符号を復号する方式の1つとして、ビタビ
復号方式が知られている。このビタビ復号方式はたたみ
込み符号に対する最尤復号方式であり、送信側のエンコ
ーダから生成され得る符号系列のなかから、受信された
符号系列に最も近い系列(これを最尤パスという)を選
ぶことで誤り訂正を行う。
【0003】この最尤パスの選択方法は全てのパスを比
較して確かめるのではなく、送信側で生成され得る全て
の符号列と受信符号列とのハミング距離を求め、最も小
さいもの(すなわち、尤度が最も高いもの)を選んで、
それ以後は復号に必要なパス(生き残りパス)だけを調
べていくことを基本にしており、パスの長さを十分に長
くとると、生き残りパスの先(根元)は合流して同じ値
になり、どの生き残りパスであっても、遡れば、同じ値
を復号していることになる。したがって、復号誤り率が
高くならない程度のパス長を調べ、その長さ分だけ遡っ
た時点のデータを復号データとすることができる。
【0004】図5はこのようなビタビ復号方法を用いた
ビタビ復号装置の一例を示すブロック図である。この図
に示すビタビ復号装置はブランチメトリック計算回路1
01と、ACS(Add Compare Selec
t)回路102と、正規化回路103と、ステートメト
リック記憶回路104と、パスメモリ回路105と、最
尤復号判定回路106とを備えており、送信側から出力
されたデータ(入力データ)が入力されたとき、送信側
のエンコーダから生成され得る符号系列のなかから、受
信された符号系列に最も近い系列を選んで、この選択内
容に基づいて復号データを生成する。
【0005】ブランチメトリック計算回路101は入力
データが入力されたとき、この入力データのブランチメ
トリック(受信符号とパスとのハミング距離)を計算し
てこの計算結果(ブランチメトリック)をACS回路1
02に供給する。
【0006】ACS回路102は、前記ブランチメトリ
ック計算回路101から供給されるブランチメトリック
と、前記ステートメトリック記憶回路104から供給さ
れるステートメトリック(累積和)とに基づいて、ある
状態に合流する2本のそれぞれのパスに対し、このパス
のブランチメトリックと、それまでのブランチメトリッ
クの累積和(ステートメトリック)を加算する。
【0007】さらに、ACS回路102はこれらの各加
算結果を比較し、この比較結果に基づいて尤度の高いも
のを選択して、この選択内容をパスメモリ回路105に
供給するとともに、尤度が高い方の加算結果を新たに得
られた累積和(ステートメトリック)として正規化回路
103に供給する。
【0008】この場合、拘束長が(7)で状態数(6
4)のとき、各タイムスロットごとに図6の遷移ダイア
グラムに示すように、ある状態に合流する2本のそれぞ
れのパスに対し、受信符号とパスとのハミング距離(ブ
ランチメトリック)と、それまでのブランチメトリック
の累積和(ステートメトリック)が加算されるととも
に、これらの各加算結果が比較され、この比較結果に基
づいて尤度の高いものが選択される。
【0009】ここで、拘束長とは、あるタイムスロット
の情報が影響を及ぼす、そのタイムスロットの後のタイ
ムスロット数をさす。
【0010】正規化回路103は、前記ACS回路10
2から出力されるステートメトリックを正規化して予め
設定されている範囲内の値にし、これをステートメトリ
ック記憶回路104に供給する。
【0011】ステートメトリック記憶回路104は前記
正規化回路103から供給される正規化されたステート
メトリックを記憶するとともに、記憶している各ステー
トメトリックを前記ACS回路102に帰還する。
【0012】また、パスメモリ回路105は前記ACS
回路102から出力される選択内容を記憶してこの選択
内容を最尤復号判定回路106に供給する。
【0013】最尤復号判定回路106は前記パスメモリ
回路105に記憶されている選択内容に基づいて最尤の
パスを判定して復号データを生成し、これを出力する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来技術と
して示したようなビタビ復号装置においては、前復号過
程のステートメトリックの値を現復号過程で加算するた
めに、ステートメトリック記憶回路104からACS回
路102内に設けられた加算器(図示は省略する)まで
がループ状につながっている。そして、ループ内の演算
は情報速度内で行われる必要があるため、情報速度を上
げるために、ループ部分で要する時間の上限を小さくす
ることが必要である。
【0015】この場合、このループの中でも、動作速度
に最も大きい影響力を持つのが、ある状態に合流する2
本のそれぞれのパスに対し、受信符号とパスとのハミン
グ距離(ブランチメトリック)と、それまでのブランチ
メトリックの累積和(ステートメトリック)を加算して
比較し、尤度の高いものを選択するACS回路102で
ある。
【0016】しかしながら、このようなビタビ復号装置
で用いられる従来のACS回路102は、図7に示す如
く1タイムスロットごとにパスの遷移情報に当たるパス
選択信号S(t) 、S(t+1) 、・・・を出力するとき、演
算時間として次式に示す時間TT を必要とする。
【数1】
【0017】また、このとき、情報速度が上がることに
よってクロックの同期の正確さが厳しく要求される。こ
のため、従来の回路構成のままで情報速度を上げれば、
回路動作上、遷移時刻がずれるなどの問題が起こり易
く、またクロックの制御も困難になってしまうという問
題が生じる。
【0018】また、上記ループの中ではACS回路10
2と同様に、このACS回路102から出力されるステ
ートメトリックを正規化する正規化回路103の動作速
度も最も大きい影響力を持つ。
【0019】この正規化回路103では、正規化判定処
理や正規化タイミング処理、正規化処理等の各種処理を
行わなければならないので、正規化のためのある程度の
処理時間を必要とする。
【0020】したがって、この処理時間を短くしなけれ
ば、ループ部分の速度を短縮することができなくなっ
て、情報速度を上げることができなくなってしまう。
【0021】また、従来のビタビ復号装置、特に拘束長
の長いパンクチャド符号を扱うビタビ復号装置のように
回路規模が大きいものでは、ステートメトリックのビッ
ト数をなるべく少なくして回路規模を小さくすることが
必要である。
【0022】しかしながら、このようなビタビ復号装置
では、ACS回路102によって選択されたステートメ
トリックの値が生き残りパスのブランチメトリックの総
和であるから、時間とともに常に増大するため、ACS
回路102の後に設けられた正規化回路103によって
ACS回路102によって選択されたステートメトリッ
クの値を予め設定されている条件で正規化するようにし
ている。
【0023】このとき、正規化の方法として、もっとも
良いのは、全てのステートメトリックからその最小値を
引いてやることであるが、このような方法でACS回路
102から出力されるステートメトリックの値を正規化
すると、ループ全体の処理速度が低下してしまう。
【0024】したがって、従来の構成では、動作速度の
上限は1タイムスロットにおけるループの演算速度によ
って決定されてしまい、拘束長(7)で符号化率(7/
8)であるとすると、現在の技術レベルでは、25Mb
psが限界になってしまう。このため、HDTV放送等
において使用されるたたみ込み符号を復号するときのよ
うに、30Mbps以上の情報量を処理することができ
ないという問題があった。
【0025】本発明は以上に述べた従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、例えば、HDTV放送等に
おいて使用される30Mbps以上の情報量を持つたた
み込み符号を復号することができるビタビ復号装置を提
供することを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のビタビ復号装置およびその方法は、複数の
タイムスロットのデータについて、複数のパスとのブラ
ンチメトリックをそれぞれ算出するブランチメトリック
算出手段と、前記複数のタイムスロットごとに、前記複
数のタイムスロット分のブランチメトリックとこれらの
ブランチメトリックに対応するステートメトリックとを
加算し、この加算結果を相互に比較し、この比較結果に
基づいて最も尤度の高いパスを求める処理を一括して行
う加算・比較・選択手段と、前記複数のタイムスロット
ごとに前記加算・比較・選択手段によって得られたパス
内容に基づいて入力データを復号する最尤復号判定手段
とを有する。
【0027】また、複数のタイムスロットのデータにつ
いて、複数のパスとのブランチメトリックをそれぞれ算
出するブランチメトリック算出手段と、ステートメトリ
ックを算出し、記憶するステートメトリック算出記憶手
段と、前記複数のタイムスロットごとに、前記複数のタ
イムスロット分のブランチメトリックとこれらのブラン
チメトリックに対応するステートメトリックとを加算
し、この加算結果を相互に比較し、この比較結果に基づ
いて最も尤度の高いパスを求める処理を一括して行う加
算・比較・選択手段と、前記複数のタイムスロットごと
に前記加算・比較・選択手段によって得られたパス内容
に基づいて入力データを復号する最尤復号判定手段とを
有する。
【0028】また、前記加算・比較・選択手段は、前記
複数のタイムスロットごとに、前記複数のパスのそれぞ
れとの現処理段階における前記複数タイムスロット分の
ブランチメトリックと、前記ステートメトリック算出記
憶手段に記憶されている前処理段階までのこれらのブラ
ンチメトリックに対応するステートメトリックとをそれ
ぞれ加算する複数の加算手段と、これら複数の加算手段
の加算結果を相互に比較する複数の比較手段と、これら
複数の比較手段の比較結果から、最も尤度の高いパスを
選択する選択手段とから構成されることを特徴とする。
【0029】また、2タイムスロットのデータについ
て、複数のパスとのブランチメトリックをそれぞれ算出
するブランチメトリック算出手段と、ステートメトリッ
クを算出し、記憶するステートメトリック算出記憶手段
と、前記2タイムスロットごとに、一つの状態節点合流
する4本のパスのそれぞれとの、現処理段階における前
記2タイムスロット分のブランチメトリックとこれらの
ブランチメトリックに対応するステートメトリックとを
加算し、この加算結果を相互に比較し、この比較結果に
基づいて最も尤度の高いパスを求める処理を一括して行
う加算・比較・選択手段と、前記2タイムスロットごと
に前記加算・比較・選択手段によって得られたパス内容
に基づいて入力データを復号する最尤復号判定手段とを
有する。
【0030】また、前記加算・比較・選択手段は、2タ
イムスロットごとに、一つの状態節点合流する4本のパ
スのそれぞれとの現処理段階における前記2タイムスロ
ット分のブランチメトリックと、前記ステートメトリッ
ク算出記憶手段に記憶される前処理段階までのこれらの
ブランチメトリックに対応するステートメトリックとを
それぞれ加算する4個の加算手段と、これら4個の加算
手段の加算結果を相互に比較する6個の比較手段と、こ
れら6個の比較手段の比較結果から、最も尤度の高いパ
スを選択する選択手段とから構成されることを特徴とす
る。
【0031】また、ブランチメトリックを算出するブラ
ンチメトリック算出手段と、ステートメトリックを算出
し、記憶するステートメトリック算出記憶手段と、現処
理段階におけるブランチメトリックと、前記ステートメ
トリック算出記憶手段に記憶されている前処理段階まで
のこれらのブランチメトリックに対応するステートメト
リックとに基づいて、次のステートメトリックを算出す
るステートメトリック算出手段と、前記次のステートメ
トリックを記憶するワードの内、少なくともいずれかの
MSBがアサートされた時点から前記ステートメトリッ
クを記憶するワードがオーバーフローする寸前までの最
大時間間隔を予測計算して正規化タイミングを決定し、
この決定に基づいて正規化指令信号を出力する正規化指
令手段と、前記正規化指令手段から正規化指令信号がア
サートされている期間においては、前記演算手段によっ
て得られた前記次のステートメトリックをLSB側にシ
フトし、正規化し、このステートメトリックを新たなス
テートメトリックとして前記ステートメトリック算出記
憶手段に記憶させ、前記正規化指令手段からの正規化指
令信号がネゲートされている期間においては、前記次の
ステートメトリックについて前記正規化せずに、これを
新たなステートメトリックとして前記ステートメトリッ
ク算出記憶手段に記憶させる選択・正規化手段と、前記
新たなステートメトリックに基づいて入力データを復号
する最尤復号判定手段とを有することを特徴とする。
【0032】また、入力されるデータについてスワップ
・インバータ処理を行うスワップ・インバータ手段をさ
らに有することを特徴とする。
【0033】また、複数のタイムスロットのデータにつ
いて、複数のパスとのブランチメトリックをそれぞれ算
出し、前記複数のタイムスロットごとに、前記複数のタ
イムスロット分のブランチメトリックとこれらのブラン
チメトリックに対応するステートメトリックとを加算
し、この加算結果を相互に比較し、この比較結果に基づ
いて最も尤度の高いパスを求める処理を一括して行い、
前記処理によって得られたパス内容に基づいて入力デー
タを復号する。
【0034】
【作用】上記の構成において、ブランチメトリック算出
手段によって複数タイムスロット分のブランチメトリッ
クが一括して計算される。これとともに、複数タイムス
ロットごとに、加算・比較・選択(ACS演算)手段に
よって前記ブランチメトリック計算回路で得られた複数
タイムスロット分のブランチメトリックとそれまでのス
テートメトリックとに基づいてACS演算が行なわれ、
最尤復号判定回路によって前記ACS演算で得られたパ
ス内容から入力データが復号される。
【0035】また、上記の構成において、前記ステート
メトリック算出手段によって前記入力データに対するブ
ランチメトリックとそれまでのステートメトリックとに
基づいて新たなステートメトリックが演算される。これ
とともに、この前記ステートメトリック算出手段によっ
て得られた各ステートメトリックのうち、これを記憶す
るワードの少なくともいずれかのMSBが論理値1であ
る(アサートされている)とき、前記正規化指令手段に
よってこれが検出されて前記各ステートメトリックを記
憶するワードがオーバーフローしない時間の長さが予測
計算されて正規化タイミングが決定され、この決定に基
づいて正規化指令信号が出力される。
【0036】また、この動作と並行して、選択・正規化
手段によって前記ステートメトリック算出手段によって
得られた次のステートメトリックがLSB側にシフトさ
れて正規化された済みの次のステートメトリックと正規
化前の次のステートメトリックとが生成される。これと
とともに、前記正規化指令手段からの正規化指令信号が
出力されている(アサートされている)ときには、正規
化済みの次のステートメトリックが選択され、これが新
たなステートメトリックとしてステートメトリック算出
記憶手段に記憶される。また、前記正規化指令回路から
の正規化指令が出力されていない(ネゲートされてい
る)ときには、正規化前の次のステートメトリックが選
択されこれが新たなステートメトリックとして前記ステ
ートメトリック算出記憶手段に記憶されながら、最尤復
号判定回路によって前記演算回路のステートメトリック
演算処理で得られるパス内容から入力データが復号され
る。
【0037】
【実施例】以下、第一の実施例について説明する。ま
ず、第一の実施例の詳細な説明に先立って、図8を参照
しながら本発明のビタビ復号装置およびその方法の基本
原理を説明する。今、入力データの拘束長が(7)で状
態数が(64)であると仮定する。従来の方法において
は、図6に示すように各タイムスロットごとに各状態節
点に合流するパスに対して、受信符号との距離が最小に
なるパスを選択する演算を行なう。
【0038】一方、本発明のビタビ復号装置およびその
方法では図8に示すように、2タイムスロットごとに各
状態節点に合流するパスに対して、受信符号との距離が
最小になるパスを選択する演算を行なうようにする。こ
のようにして、従来の方法においては各タイムスロット
ごとに必要だったステートメトリック(パスメトリッ
ク)とブランチメトリックとの加算処理時間、各加算結
果の比較処理時間、各パスの選択処理時間を2タイムス
ロットに1回の割合にし、これによって2タイムスロッ
ト分の処理時間を次式の値にする。
【数2】
【0039】図8に示す本発明のビタビ復号装置および
その方法の方法によっても、状態は4状態から4状態の
遷移にかわりなく、また、図6における中央の状態がな
くなっても、必要となる情報は選ばれたパスの復号語
と、その遷移情報だけである。よって、2タイムスロッ
トおきにACS(加算・比較・選択)計算を行なっても
パスメモリ回路の復号語を2ビット単位で2タイムスロ
ット用の遷移図にしたがって遷移させれば、従来の1タ
イムスロットごとの計算と全く同じ結果を得ることがで
きる。
【0040】そして、(式2)で示される加算時間
A2' 、比較時間TC2' 、選択時間TS2' は次式に示す
従来の方式において各タイムスロットごとに必要な加算
時間TA、比較時間TC 、選択時間TS とそれぞれ、ほ
ぼ同じ値になる。
【数3】
【0041】従来の方法では、図7に示すように2タイ
ムスロット分の処理を行なうのに(2TT )時間必要な
のに対して本発明のビタビ復号装置およびその方法で
は、図9に示すように従来のほぼ半分の時間(Tr ’)
( 但し、Tr ' ≒Tr )で2タイムスロット分の処理を
行なうことができる。
【0042】図1は、上述した基本原理を用いた本発明
のビタビ復号装置の一実施例を示すブロック図である。
この図に示すビタビ復号装置は、スワップ・インバータ
回路1と、パンクチャド処理回路2と、ブランチメトリ
ック計算回路3と、ACS・SM正規化回路4と、正規
化指令回路5と、ステートメトリック記憶回路6と、パ
スメモリ回路7と、多数決復号決定回路8と、差動復号
回路9と、同期判定制御回路10とを備えている。この
ビタビ復号装置において、送信側からのデータ(入力デ
ータ)が入力されたとき、送信側のエンコータから生成
され得る符号系列のなかから、受信された符号系列に最
も近い系列を選んで、この選択内容に基づいて復号デー
タを生成する。
【0043】スワップ・インバータ回路1は、前記同期
判定制御回路10からの制御指令に基づいて入力データ
を取り込むとともに、入力データにスワップ・インバー
タ処理を行なった後、処理済みの入力データをパンクチ
ャド処理回路2に供給する回路である。ここで、スワッ
プ・インバータ回路1は、無線回線、特に通信衛生を介
した通信を行う際に用いられるものであり、スワップ・
インバータ処理とは、衛星から送られてくる信号の位相
不確定を除去する処理である。
【0044】パンクチャド処理回路2は、前記同期判定
制御回路10からの制御指令に基づいて前記スワップ・
インバータ回路1から出力される入力データを取り込む
とともに、これらの入力データにパンクチャド処理を行
なった後、処理済みの入力データをブランチメトリック
計算回路3に供給する回路である。ここで、パンクチャ
ド処理とは、たたみ込み符号化処理された信号を送信す
る際に間引かれた消去ビットにヌル(null)信号を
挿入し、補間する処理である。
【0045】ブランチメトリック計算回路3は前記パン
クチャド処理回路2から出力される入力データを取り込
むとともに、この入力データのブランチメトリックを計
算してこの結果(ブランチメトリック)をACS・SM
正規化回路4に供給する回路である。
【0046】上記入力データのブランチメトリックと
は、ある時点において、情報系列(x)をたたみ込み符
号化した送信系列(y1 2 )が、伝送路上で誤り(誤
り系列(e1 2 )を受けた入力データ(z1 2
(=(y1 +e1 ,y2 +e2 ))と各パス(i)のハ
ミング距離である。このハミング距離(ブランチメトリ
ック)BMXj は、次式で定義される。
【数4】
【0047】ACS・SM(Add Compare
Select・State Metric)正規化回路
4は、ステートメトリックの演算および正規化、パスの
選択を行う回路である。ACS・SM正規化回路4での
処理は以下に述べる通りである。ACS・SM正規化回
路4は64個の単位処理回路111 〜1164を備えてい
る。この単位処理回路111 〜1164において、前記ブ
ランチメトリック計算回路3から供給されるブランチメ
トリックと、前記ステートメトリック記憶回路6から供
給されるステートメトリック(累積和)とに基づいて、
ある状態に合流する4本のそれぞれのパスに対し、受信
符号とパスとのハミング距離(ブランチメトリック)
と、それまでのブランチメトリックの累積和(ステート
メトリック)を加算して加算値を求める。
【0048】その後、これらの各加算値を比較し、この
比較結果に基づいて尤度の高いもの(ステートメトリッ
クの値が小さいパス)を選択してこの選択内容をパスメ
モリ回路7に供給する。これとともに、正規化指令回路
5からの正規化指令信号(論理値0の信号)が出力され
ていないときには、前記加算値を新たに得られた累積和
(ステートメトリック)としてそのまま正規化指令回路
5とステートメトリック記憶回路6とに供給する。
【0049】また、正規化指令回路5からの正規化指令
信号が出力されているときには、前記加算値を正規化し
て予め設定されている範囲内の値にしてこれを新たに得
られた累積和(ステートメトリック)として正規化指令
回路5とステートメトリック記憶回路5とに供給する。
【0050】前記各単位処理回路111 〜1164は、図
2に示すように加算部12と、比較部13と、エンコー
ダ部14と、選択・正規化部15とを備えている。各単
位処理回路111 〜1164はそれぞれ、前記ブランチメ
トリック計算回路3から供給されるブランチメトリック
と、前記ステートメトリック記憶回路6から供給される
ステートメトリックとに基づいて、ある状態に合流する
4本のそれぞれのパスに対し、受信符号とパスとのハミ
ング距離(ブランチメトリック)と、それまでのブラン
チメトリックの累積和(ステートメトリック)を加算し
て比較する。
【0051】この比較結果に基づいて尤度の高いものを
選択しこの選択内容をパスメモリ回路7に供給する。こ
れとともに、正規化指令回路5からの正規化指令信号が
出力されていないときには、新たに得られた累積和(ス
テートメトリック)をそのまま正規化指令回路5とステ
ートメトリック記憶回路6とに供給する。
【0052】また、正規化指令回路5から正規化指令信
号が出力されているときには、新たに得られたステート
メトリックに対して正規化処理を行って予め設定されて
いる範囲内の値にし、これを正規化指令回路5とステー
トメトリック記憶回路6とに供給する。
【0053】ここで、ステートメトリックの正規化処理
とは、ステートメトリックは、ブランチメトリックが順
次累加算されて算出されるので、時間経過とともに値が
増大してゆく。したがって、ステートメトリックのビッ
ト長に記憶しきれなくなる(オーバーフローする)こと
があり得る。
【0054】一方、ステートメトリックは絶対値に意味
があるわけではなく、各パスのステートメトリック相互
の値の大小関係に意味がある。このため、ステートメト
リックの値が一定値をこえたとき、例えば、ステートメ
トリックの最大ビット(MSB)に論理値1が立ったと
きに、例えば第一の実施例におけるように、各ステート
メトリックを最小ビット(LSB)側に1ビットシフト
して、上記予め設定されている範囲内の値にして供給す
る処理である。
【0055】加算部12は、前記ブランチメトリック計
算回路3から供給される2タイムスロット分のブランチ
メトリックと、前記ステートメトリック記憶回路6から
供給されるステートメトリックとをそれぞれ加算して加
算値を生成する4つの加算器161 〜164 を備えてお
り、この加算動作によって得られた4つの加算値AS1
〜AS4 を比較部13と選択・正規化部15とに供給す
る。
【0056】この場合、単位処理回路111 〜1164
計算対象となっている状態節点がステートメトリックS
00、SM16、SM32、SM48であり、ブランチメトリ
ックが、BMX1 、BMX2,、BMX3 、BMX4 であ
れば、加算部12から次式に示す値の加算値(新たなス
テートメトリック)AS1 、AS2 、AS3 、AS4
生成されてこれが比較部13と、選択・正規化部15と
に供給される。
【数5】
【0057】比較部13は、前記各加算器161 〜16
4 から出力される4つの加算器AS1 、AS2 、A
3 、AS4 を2つずつ組にして尤度の高い方を選択す
る6つの比較器171 〜176 を備えており、前記各加
算器161 〜164 から出力される4つの加算値A
1 、AS2 、AS3 、AS4 を2つずつ組にして値を
比較して尤度が高い方を示す信号を生成してエンコーダ
部14に供給する。
【0058】エンコーダ部14は、前記比較部13を構
成する各比較器171 〜176 から出力される信号をエ
ンコードして前記加算部12から出力される加算値AS
1 、AS2 、AS3 、AS4 のいずれかを指定するため
に必要な4ビットの選択信号を生成する第1エンコーダ
18と、この第1エンコーダ18から出力される4ビッ
トの選択信号をエンコードして2ビットの選択信号を生
成する第2エンコーダ19とを備いる。
【0059】このエンコーダ部14は、前記各比較器1
1 〜176 から出力される信号をエンコードして前記
加算部13から出力される加算値AS1 、AS2 、AS
3 、AS4 のいずれかを指定する4ビットの選択信号を
生成し、この4ビットの選択信号を選択・正規化部15
に供給する。また、これとともに、この選択信号を更に
エンコードして2ビットの選択信号を生成してこれをパ
スメモリ回路7に供給する。
【0060】選択・正規化部15は、図3に示すよう
に、割算器201 〜204 と、アンドゲート211 〜2
4 と、アンドゲート221 〜224 と、インバータ2
3およびオアゲート26とを備えている。また、アンド
ゲート211 〜214 は第1選択部24を、アンドゲー
ト221〜224 およびインバータ23は第2選択部2
5を構成する。
【0061】ここで、4つの割算器201 〜204 は、
前記加算部12から選択・正規化部15に出力される加
算値AS1 、AS2 、AS3 、AS4 をLSB側にシフ
トして値を(1/2)にする。第1選択部24は、4つ
のアンドゲート211 〜214 を有し、前記正規化指令
回路5から正規化指令が出力されていないとき、前記加
算部12から出力される加算値AS1 、AS2 、A
3 、AS4 のうち、前記エンコーダ部14から出力さ
れる4ビットの選択信号によって指定された加算値を選
択する。
【0062】第2選択部25は、4つのアンドゲート2
1 〜224 およびインバータ23を有し、前記正規化
指令回路5から正規化指令が出力されているとき、前記
各割算器201 〜204 から出力される正規化された加
算値AS1 、AS2 、AS3、AS4 のうち、前記エン
コーダ部14から出力される4ビットの選択信号によっ
て指定された加算値を選択する。
【0063】オアゲート26は、これら第1選択部24
および第2選択部25のいずれかによって選択された加
算値を取り込んでこれを新たなステートメトリックとし
て出力する。
【0064】そして、選択・正規化部15は、前記加算
部12から出力される加算値AS1、AS2 、AS3
AS4 を正規化して正規化済みの加算値AS1 、A
2 、AS3 、AS4 と、正規化しない加算値AS1
AS2 、AS3 、AS4 とを生成する。これとともに、
このとき前記正規化指令回路5から正規化指令が出力さ
れていなければ、第1選択部24によって正規化しない
加算値AS1 、AS2 、AS3、AS4 のうち、前記エ
ンコーダ部14から出力される4ビットの選択信号で指
定された加算値を選択してこれを正規化指令回路5とス
テートメトリック記憶回路6とに供給する。
【0065】また、前記正規化指令回路5から正規化指
令が出力されていれば、第2選択部25によって正規化
済みの加算値AS1 、AS2 、AS3 、AS4 のうち、
前記エンコーダ部14から出力される4ビットの選択信
号で指定された加算値を選択してこれを正規化指令回路
5とステートメトリック記憶回路6とに供給する。
【0066】正規化指令回路5は、図4に示すように、
オアゲート301 〜308 と、D型フリップフロップ3
1 〜318 と、オアゲート32と、正規化指令生成回
路33とを備えている。
【0067】ここで、8つのオアゲート311 〜318
は、前記ACS・SM正規化回路4から出力される新た
なステートメトリックを取り込んで8つ単位で論理和を
とる。1つのオアゲート32は、これら各D型フリップ
フロップ311 〜318 から出力される論理和データの
論理和をとる。正規化指令生成回路33は、シフトレジ
スタを有し前記オアゲート32から出力される論理和デ
ータを予め設定されているタイムスロット分だけ遅延さ
せてそのMSBが論理値1であるとき、正規化指令(論
理値0の信号)を生成する。
【0068】正規化指令回路5は、前記ACS・SM正
規化回路4から出力される新たなステートメトリックの
いずれかのMSBが論理値1であるとき、所定タイムス
ロット後に、正規化指令を生成してこれをACS・SM
正規化回路4に供給する。
【0069】例えば、ステートメトリックのビット数が
最大7ビットで、入力データが8値軟判定入力である場
合、ステートメトリックの値が1タイムスロットごとに
ブランチメトリックのとり得る最大値(14)で増加し
てそのMSBが論理値1になってからオーバーフロー寸
前までの時間が(3.5)タイムスロットである。
【0070】ここで、8つのオアゲート301 〜308
と1つのオアゲート32によって0.5タイムスロット
遅延され、8つのD型フリップフロップ311 〜318
によって1タイムスロット遅延され、シフトレジスタ3
3によって2タイムスロット遅延される。これによって
前記ACS・SM正規化回路4から出力される新たなス
テートメトリックのいずれかのMSBが論理値1になっ
たときから、(3.5)タイムスロット後に、正規化指
令が生成されてこれがACS・SM正規化回路4に供給
される。
【0071】また、ステートメトリック記憶回路6は前
記ACS・SM正規化回路4から供給されるステートメ
トリックを記憶するとともに、記憶している各ステート
メトリックを前記ACS・SM正規化回路4に供給す
る。
【0072】また、パスメモリ回路7は前記ACS・S
M正規化回路4から出力される選択内容を記憶してこの
選択内容を多数決復号決定回路8に供給する。
【0073】多数決復号決定回路8は前記パスメモリ回
路7に記憶されている選択内容に基づいて最尤のパスを
判定して復号データを生成し、これを差動復号回路9と
同期判定制御回路10とに供給する。
【0074】差動復号回路9は前記多数決復号決定回路
8から出力される復号データを取り込むとともに、この
復号データの差動復号化処理を行って復号データを生成
し、これを次段回路(図示は省略)に出力する。
【0075】同期判定制御回路10は前記多数決復号決
定回路8から出力される復号データに基づいて同期を判
定してこの判定内容に基づいて前記スワップ・インバー
タ回路1と、パンクチャド処理回路2との同期を制御す
る。
【0076】このように、第一の実施例においては、2
タイムスロット単位でACS演算を行なうようにしてい
るので、1タイムスロットごとにACS演算を行なうと
きに比べて、2タイムスロット分のACS演算に要する
時間を約半分にすることができ、これによってHDTV
放送等において使用される30Mbps以上の情報量を
持つたたみ込み符号を復号することができる。
【0077】また、第一の実施例においては、ACS・
SM正規化回路4とステートメトリック記憶回路6とに
よって構成されたループ外に正規化指令回路5を設け、
前記ループの外で正規化処理の必要有無判定、正規化タ
イミングの処理等を行なう。これとともに、正規化の必
要があると判定されたとき、ステートメトリックの少な
くともいずれか1つがオーバーフローする前に、ACS
・SM正規化回路4によって正規化されたステートメト
リックを選択させこれを新たなステートメトリックとし
て出力させるようにしている。よって、従来のようにA
CS回路内に設けられた加算器と、正規化回路と、ステ
ートメトリック記憶回路とがループ上につながっている
回路に比べて、ループ全体をさらに高速で動作させるこ
とができる。
【0078】また、第一の実施例においては、ACS・
SM正規化回路4内に6つの比較器171 〜176 を設
け、各加算器161 〜164 から出力される4つの加算
値AS1 、AS2 、AS3 、AS4 を1度に比較判定す
ることができ、これによって最小の遅れ時間で最尤の加
算値を得ることができる。
【0079】また、第一の実施例においては、2タイム
スロット単位でACS演算を行なうようにしているの
で、1タイムスロットごとにACS演算を行なうときに
比べて、2タイムスロット分のACS演算に要する時間
を約半分にすることができ、これによってHDTV放送
等において使用される30Mbps以上の情報量を持つ
たたみ込み符号を復号することができる。
【0080】また、第一の実施例においては、ACS・
SM正規化回路4内に6つの比較器171 〜176 を設
け、各加算器161 〜164 から出力される4つの加算
値AS1 、AS2 、AS3 、AS4 を2組ずつ組にして
値を比較して尤度が高い方を選択するようにしている。
よって、これら各加算値AS1 、AS2 、AS3 、AS
4 を1度に比較判定することができ、これによって最小
の遅れ時間で最尤の加算値を得ることができる。
【0081】以下、第二の実施例について説明する。第
二の実施例は、第二の実施例において2タイムスロット
ごと行われていた各状態節点に合流するパスに対して、
受信符号との距離が最小になるパスを選択する演算を、
nタイムスロット(n>2、nは整数)、例えば、3タ
イムスロットごとに行うものである。
【0082】従来の方法においては、第一の実施例にお
いて説明したように各タイムスロットごとに各状態節点
に合流するパスに対して、受信符号との距離が最小にな
るパスを選択する演算を行なう。
【0083】一方、第二の実施例のビタビ復号装置にお
いては、第一の実施例においては2タイムスロットごと
に行われた各状態節点に合流するパスに対して、受信符
号との距離が最小になるパスを選択する演算を、3タイ
ムスロットごとに演算を行なうようにする。このように
して、従来の方法においては各タイムスロットごとに必
要だったステートメトリックとブランチメトリックとの
加算処理時間、各加算結果の比較処理時間、各パスの選
択処理時間を3タイムスロットに1回の割合にし、これ
によって3タイムスロット分の処理時間を次式の値にす
る。
【数6】
【0084】3タイムスロットおきにACS(加算・比
較・選択)計算を行なっても、従来の1タイムスロット
ごとの計算と全く同じ結果を得ることができる。そし
て、(式6)で示される加算時間TA3' 、比較時間
C3' 、選択時間TS3' は次式に示す従来の方式におい
て各タイムスロットごとに必要な加算時間TA、比較時
間TC 、選択時間TS とそれぞれ、ほぼ同じ値になる。
【数7】 このように、第二の実施例においては、nタイムスロッ
ト単位でACS演算を行なうようにしているので、1タ
イムスロットごとにACS演算を行なうときに比べて、
nタイムスロット分のACS演算に要する時間を約(1
/n)にすることができ、第一の実施例のビタビ復号装
置よりもさらに高速なたたみ込み符号の復号を実現する
ことができる。
【0085】以下、第三の実施例について説明する。第
一の実施例においては、ACS・SM正規化回路4で一
括してACS演算とステートメトリックの正規化処理を
行っていたが、これらを別の回路により行うように構成
したものである。ここで説明しない第三の実施例におけ
るビタビ復号装置の各部分の構成および動作は第一の実
施例で述べた通りである。
【0086】図10に、第三の実施例におけるビタビ復
号装置の構成を示す。ステートメトリック計算回路40
は、ブランチメトリック計算回路3が出力するブランチ
メトリックに基づいてステートメトリックを計算する回
路である。ACS回路41は、ACS演算を行う回路で
ある。このように構成しても、第一の実施例におけるビ
タビ復号装置およびその方法1同様な効果を得ることが
できる。
【0087】以下、第四の実施例について説明する。第
四の実施例は、ACS・SM正規化回路4の変形例であ
る。第一の実施例においては、ACS・SM正規化回路
4はステートメトリックの正規化方法として、ステート
メトリックのMSBが論理値1である場合に、ステート
メトリックをLSB側に1ビットシフトすることによ
り、正規化を行っていたが、本実施例においては、最も
小さい値のステートメトリックの値を、そのステートメ
トリック自身および他のステートメトリックから減算す
ることによりステートメトリックの正規化を行う。
【0088】第四の実施例のステートメトリック正規化
方法によれば、ステートメトリックの相互の値の大小
を、より正確に正規化後も保存することが可能である。
また、第一の実施例で述べたステートメトリックの正規
化と、第一の実施例および第三の実施例で述べたnタイ
ムスロット単位でのACS計算は不可分でなく、それぞ
れ別々に用いることも可能である。
【0089】以上述べた構成の他、本発明のビタビ復号
装置およびその方法は種々の構成をとることができる。
以上述べた各実施例は例示である。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、非
常に高速な情報速度を有するたたみ込み符号を復号する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるビタビ復号装置の一実施例を示す
ブロック図である。
【図2】図1に示すACS・SM正規化回路の詳細な構
成例を示すブロック図である。
【図3】図2に示す選択・正規化部の詳細な構成例を示
す回路図である。
【図4】図1に示す正規化指令回路の詳細な構成例を示
す回路図である。
【図5】従来から知られているビタビ復号装置の一例を
示すブロック図である。
【図6】図5に示すACS回路の動作例を示す2タイム
スロット分の遷移ダイヤグラムである。
【図7】図5に示すACS回路の演算に要する時間を示
す模式図である。
【図8】本発明によるビタビ復号装置の基本原理を示す
2タイムスロット分の遷移ダイヤグラムである。
【図9】本発明によるACS演算に要する時間を示す模
式図である。
【図10】本発明のビタビ復号装置におけるACS・S
M正規化回路の変形例を示す図である。
【符号の説明】
3・・・ブランチメトリック計算回路 4・・・ACS・SM正規化回路(ACS計算回路) 5・・・正規化指令回路 6・・・ステートメトリック記憶回路 7・・・バスメモリ回路 8・・・多数決復号決定回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のタイムスロットのデータについて、
    複数のパスとのブランチメトリックをそれぞれ算出する
    ブランチメトリック算出手段と、 前記複数のタイムスロットごとに、前記複数のタイムス
    ロット分のブランチメトリックとこれらのブランチメト
    リックに対応するステートメトリックとを加算し、この
    加算結果を相互に比較し、この比較結果に基づいて最も
    尤度の高いパスを求める処理を一括して行う加算・比較
    ・選択手段と、 前記複数のタイムスロットごとに前記加算・比較・選択
    手段によって得られたパス内容に基づいて入力データを
    復号する最尤復号判定手段とを有するビタビ復号装置。
  2. 【請求項2】複数のタイムスロットのデータについて、
    複数のパスとのブランチメトリックをそれぞれ算出する
    ブランチメトリック算出手段と、 ステートメトリックを算出し、記憶するステートメトリ
    ック算出記憶手段と、 前記複数のタイムスロットごとに、前記複数のタイムス
    ロット分のブランチメトリックとこれらのブランチメト
    リックに対応するステートメトリックとを加算し、この
    加算結果を相互に比較し、この比較結果に基づいて最も
    尤度の高いパスを求める処理を一括して行う加算・比較
    ・選択手段と、 前記複数のタイムスロットごとに前記加算・比較・選択
    手段によって得られたパス内容に基づいて入力データを
    復号する最尤復号判定手段とを有するビタビ復号装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のビタビ復号装置において、 前記加算・比較・選択手段は、前記複数のタイムスロッ
    トごとに、前記複数のパスのそれぞれとの現処理段階に
    おける前記複数タイムスロット分のブランチメトリック
    と、前記ステートメトリック算出記憶手段に記憶されて
    いる前処理段階までのこれらのブランチメトリックに対
    応するステートメトリックとをそれぞれ加算する複数の
    加算手段と、 これら複数の加算手段の加算結果を相互に比較する複数
    の比較手段と、 これら複数の比較手段の比較結果から、最も尤度の高い
    パスを選択する選択手段とから構成されることを特徴と
    するビタビ復号装置。
  4. 【請求項4】2タイムスロットのデータについて、複数
    のパスとのブランチメトリックをそれぞれ算出するブラ
    ンチメトリック算出手段と、 ステートメトリックを算出し、記憶するステートメトリ
    ック算出記憶手段と、 前記2タイムスロットごとに、一つの状態節点合流する
    4本のパスのそれぞれとの、現処理段階における前記2
    タイムスロット分のブランチメトリックとこれらのブラ
    ンチメトリックに対応するステートメトリックとを加算
    し、この加算結果を相互に比較し、この比較結果に基づ
    いて最も尤度の高いパスを求める処理を一括して行う加
    算・比較・選択手段と、 前記2タイムスロットごとに前記加算・比較・選択手段
    によって得られたパス内容に基づいて入力データを復号
    する最尤復号判定手段とを有するビタビ復号装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載のビタビ復号装置において、 前記加算・比較・選択手段は、2タイムスロットごと
    に、一つの状態節点合流する4本のパスのそれぞれとの
    現処理段階における前記2タイムスロット分のブランチ
    メトリックと、前記ステートメトリック算出記憶手段に
    記憶される前処理段階までのこれらのブランチメトリッ
    クに対応するステートメトリックとをそれぞれ加算する
    4個の加算手段と、 これら4個の加算手段の加算結果を相互に比較する6個
    の比較手段と、 これら6個の比較手段の比較結果から、最も尤度の高い
    パスを選択する選択手段とから構成されることを特徴と
    するビタビ復号装置。
  6. 【請求項6】ブランチメトリックを算出するブランチメ
    トリック算出手段と、 ステートメトリックを算出し、記憶するステートメトリ
    ック算出記憶手段と、 現処理段階におけるブランチメトリックと、前記ステー
    トメトリック算出記憶手段に記憶されている前処理段階
    までのこれらのブランチメトリックに対応するステート
    メトリックとに基づいて、次のステートメトリックを算
    出するステートメトリック算出手段と、 前記次のステートメトリックを記憶するワードの内、少
    なくともいずれかのMSBがアサートされた時点から前
    記ステートメトリックを記憶するワードがオーバーフロ
    ーする寸前までの最大時間間隔を予測計算して正規化タ
    イミングを決定し、この決定に基づいて正規化指令信号
    を出力する正規化指令手段と、 前記正規化指令手段から正規化指令信号がアサートされ
    ている期間においては、前記演算手段によって得られた
    前記次のステートメトリックをLSB側にシフトし、正
    規化し、このステートメトリックを新たなステートメト
    リックとして前記ステートメトリック算出記憶手段に記
    憶させ、前記正規化指令手段からの正規化指令信号がネ
    ゲートされている期間においては、前記次のステートメ
    トリックについて前記正規化せずに、これを新たなステ
    ートメトリックとして前記ステートメトリック算出記憶
    手段に記憶させる選択・正規化手段と、 前記新たなステートメトリックに基づいて入力データを
    復号する最尤復号判定手段とを有することを特徴とする
    ビタビ復号装置。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のビタビ復
    号装置において、 入力されるデータについてスワップ・インバータ処理を
    行うスワップ・インバータ手段をさらに有することを特
    徴とするビタビ復号装置。
  8. 【請求項8】複数のタイムスロットのデータについて、
    複数のパスとのブランチメトリックをそれぞれ算出し、 前記複数のタイムスロットごとに、前記複数のタイムス
    ロット分のブランチメトリックとこれらのブランチメト
    リックに対応するステートメトリックとを加算し、この
    加算結果を相互に比較し、この比較結果に基づいて最も
    尤度の高いパスを求める処理を一括して行い、 前記処理によって得られたパス内容に基づいて入力デー
    タを復号するビタビ復号方法。
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