[go: up one dir, main page]

JPH05253474A - 一酸化窒素除去剤及び除去方法 - Google Patents

一酸化窒素除去剤及び除去方法

Info

Publication number
JPH05253474A
JPH05253474A JP4086430A JP8643092A JPH05253474A JP H05253474 A JPH05253474 A JP H05253474A JP 4086430 A JP4086430 A JP 4086430A JP 8643092 A JP8643092 A JP 8643092A JP H05253474 A JPH05253474 A JP H05253474A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nitric oxide
manganese
oxide
gas
removal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4086430A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Horii
雄二 堀井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP4086430A priority Critical patent/JPH05253474A/ja
Publication of JPH05253474A publication Critical patent/JPH05253474A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 乾燥状態のものはもとより湿潤状態の処理ガ
スを用いた場合でも、該処理ガス中の一酸化窒素を効率
良く除去することのできる一酸化窒素除去剤および除去
方法を提供すること。 【構成】 マンガン価数が3.5 を超え且つ結晶格子中に
水素イオンを含むスピネル構造のマンガン酸化物、たと
えばH1.33Mn1.674 よりなる一酸化窒素除去剤、お
よびこの除去剤を使用し、再生を150℃以下の温度で
行なうことによって繰り返し使用する一酸化窒素除去法
を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大気あるいは各種煙道
排気等に含まれる窒素酸化物のうち、特に化学的に不活
性で除去の困難な一酸化窒素を効率良く除去することの
できる除去剤および除去方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】窒素酸化物は代表的な大気汚染物質であ
り、これまでにも多くの処理技術が提案されている。吸
着除去法もその1つであり、活性炭を始めとして多数の
吸着剤が提案されており、比較的吸着活性の高い二酸化
窒素については一応の成果を得ている。ところが公知の
吸着剤は、低沸点で低活性の一酸化窒素に対する吸着性
能が乏しいので、従来は一酸化窒素を一旦二酸化窒素に
酸化してから吸着除去する方式を採用している。
【0003】そのため、被処理ガスを予め酸化するため
のオゾン発生器を併設したり、あるいは吸着剤や担体に
酸化剤(亜塩素酸ナトリウムや過マンガン酸カリウム
等)を添着させておくことが必要であった(たとえば
「化学工場」18(5),9(1974) や「日本化学会誌」1978
(2),303 など)。
【0004】しかしこれらの方法では、オゾン発生器の
設備及び運転経費が高くつくばかりでなく、余剰オゾン
の酸化作用により吸着剤の失活が加速されるという難点
があり、また酸化剤を添着させる方法では、酸化剤の寿
命が非常に短く且つ吸着剤の再生が困難であるといった
問題があり、殆んど実用化されていないのが実情であ
る。
【0005】また、大気汚染が深刻化し空気清浄化の必
要性が高まるにつれて、高速道路のトンネル排気や屋内
駐車場の換気あるいは一般大気中の窒素酸化物の効率的
な除去法について更に改良研究が進められており、たと
えば「清水建設研究報告」45,95(1987) には、アルカリ
を添着した活性炭により低濃度窒素酸化物を吸着除去す
る方法も提案されている。しかしこの方法でも、上記の
方法と同様に一酸化窒素を予め二酸化窒素に酸化してか
らでなければ満足のいく除去効率を得ることができず、
前述の問題を解消し得るものではない。
【0006】大気中あるいは通常の排気中に含まれる窒
素酸化物の大部分は一酸化窒素であるので、これを酸化
することなく、また水蒸気等の共存ガスの影響をあまり
受けずに吸着除去することができ、且つ吸・脱着を繰り
返した場合でも吸着活性が低下しない様な吸着剤の開発
が望まれる。
【0007】こうした要望に沿うものとして、特開昭64
-85137号や特開平2-69311 号には、活性炭素繊維に、一
酸化窒素に対して化学的親和性を有する銅その他の金属
の酸化物や水酸化物よりなる微粒子を分散させ、これに
より吸着効率を高める方法が開示されている。しかしこ
の方法は、金属酸化物や金属水酸化物よりなる微粒子を
活性炭素繊維にうまく分散吸着させることが困難であ
り、しかも金属酸化物等の添着によって吸着剤の親水性
が増大し、水分の吸着によって吸着活性が短時間のうち
に低下するという欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、加湿
雰囲気下においても一酸化窒素を効率良く吸着すると共
に、残部を処理の容易な二酸化窒素に変えることがで
き、しかも脱着再生により高い除去活性を回復し得る様
な一酸化窒素除去剤および除去方法を提供しようとする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係る除去剤の構成は、水素及びマンガ
ンを含有し、且つマンガンの平均価数が3.5 価を超える
スピネル構造体を活性成分とするものであるところに要
旨を有するものである。そしてこの一酸化窒素除去剤を
用いて一酸化窒素を除去した後、150℃以下の温度で
処理すれば該除去剤は初期の一酸化窒素除去活性を容易
に回復するので、何回も繰り返して使用することができ
る。
【0010】
【作用】スピネル構造を有する代表的なマンガン含有酸
化物としてはリチウムを含むマンガン酸化物が知られて
いる。このリチウム含有マンガン酸化物としてはマンガ
ンの平均価数が3.5 価のLiMn24 と4価のLi
1.33Mn1.674 があり、これらは結晶格子定数におい
て前者の方が約1%大きい点で異なっている。これらは
マンガン化合物(炭酸マンガン等)とリチウム化合物
(炭酸リチウム等)の混合粉末を数百℃で数時間焼成す
ることによって得ることができ、該混合粉末のマンガン
とリチウムの原子比を変えることにより両者が様々の比
率で固溶した酸化物となる。そしてマンガンの平均価数
は固溶体中のLiMn24 とLi1.33Mn1.674
組成比に対応しており、たとえば3.5 価ならば全てがL
iMn24 、4価ならば全てがLi1.33Mn1.67
4 、3.8 価ならばLi1.33Mn1.674 :LiMn2
4 =3.2 の混合組成となる。
【0011】これら両酸化物の酸に対する溶出挙動は異
なっており、LiMn24 は不均化反応を起こし、一
部は2価のマンガンイオンとして酸に溶出すると共に、
残部は酸に非溶解の4価マンガンとなりスピネル構造の
λ−MnO2 になる。これに対しLi1.33Mn1.674
は不均化反応を起こさず、酸処理によりリチウムのみが
水素に順次置換してLi1.33-xx Mn1.674 (x:
0〜1.33)に変わる。いずれにしてもこれらの酸処理物
はLi等の金属イオン吸着活性を有しているので、たと
えばLi吸着剤等としての実用化が試みられている。
【0012】本発明者らは、こうしてスピネル構造を有
するマンガン含有酸化物の他用途への展開を企画し、そ
の一環として、吸着除去等に様々の問題を残している一
酸化窒素の除去に有効に活用できるのではないかと考え
研究を行なった。その結果、前述の如くスピネル構造を
有するマンガン含有酸化物のうちマンガン酸化数が3.5
価を超える酸化物の酸処理物、理想的にはLi1.33Mn
1.674 で示される酸化物の酸処理物は、一酸化窒素除
去剤として優れた性能を有していることを確認した。以
下、実験経緯を追って本発明の作用効果を詳述する。
【0013】本発明者らは、Li1.33Mn1.674 を酸
処理してLiの一部もしくは全部を水素で置換した化合
物が、一酸化窒素に対して優れた除去効果を有している
という予備実験結果を定量的に把握するため、Li
1.33-xx Mn1.674 におけるxを種々変えたもの
[具体的にはx=0(Li1.33Mn1.674 ),x=0.
4 ,x=0.88,1.33(=H1.33Mn1.674 )]を調整
し、夫々について一酸化窒素の除去効果を調べた。また
比較剤として市販の二酸化マンガン(メルク社製)およ
び鉄マンガン複合酸化物(日産ガードラー社製:Fe=
40重量%、Mn=22重量%、0=38重量%)を用
いて同様の実験を行なった。
【0014】尚実験は、各酸化物からなる粒状物(平均
粒径が2〜3mmになるように破砕したもの)を内径2.2c
m の円筒状容器内に10cmの高さに充填し、これに一酸
化窒素含量が約5ppm の空気または窒素を流量5.0 Nl
/min 、温度10〜60℃で供給し、出口部における一
酸化窒素および二酸化窒素の濃度は化学発光式窒素酸化
物分析計により、また一酸化二窒素の濃度は非分散型赤
外分析計によって夫々測定した。尚空気または窒素は、
露点を約−40℃に調整した乾燥状態、あるいは最高6
0%までの相対湿度に加湿したものを使用し、水分の影
響も同時に調べた。
【0015】結果は後記実施例(特に表1)で明らかに
する通りであり、一酸化窒素の除去特性はキヤリアガス
(空気または窒素)の種類によっては殆んど変わらず
(即ち空気中の酸素の影響は認められず)、共存水分に
強く影響を受ける点で各化合物とも共通していた。また
いずれの化合物を使用した場合でも一酸化二窒素は検出
されなかった。
【0016】これらの実験結果より、加湿雰囲気の下で
は、H1.33Mn1.674 (この化合物中のMnの価数は
4.0 であるが、Mn価数が3.9 を超えるものでは酸処理
に長時間を要するので、この実験ではMn価数が3.9 価
のものの酸処理物を使用した:以下同じ)だけが、一酸
化窒素を吸着すると共に残部の殆んどを二酸化窒素に酸
化して除去する作用も有しており、特に処理温度を40
℃以上に高めたときの除去率は非常に高い値が得られて
いる。これに対し酸化処理のされていないLi1.33Mn
1.674 では、殆んどの一酸化窒素が未吸着・非酸化状
態で放出されており、一酸化窒素除去活性は殆んど認め
られない。また酸処理によるリチウムから水素への置換
量を増大するにつれて、特に高温域における一酸化窒素
の吸着能力および酸化能力は向上している。従ってLi
1.33Mn1.674 を酸処理して水素を置換導入すること
の有意性を確認できる。
【0017】これに対し二酸化マンガンにもある程度の
吸着および酸化能力は認められるが、一酸化窒素のまま
で放出される割合も多く、一酸化窒素除去性能は十分と
は言えない。また鉄・マンガン酸化物は、後述する如く
乾燥ガスを用いたときの一酸化窒素吸着能は良好である
が、加湿ガスを用いたときの吸着能は極端に低くなって
いる。
【0018】一方、乾燥雰囲気下での結果を見ると、H
1.33Mn1.674 では、加湿ガスを用いた場合に比べて
一酸化窒素吸着能が著しく高まると共に、残部の殆んど
は酸化除去され、トータル的に見れば加湿ガスを用いた
場合とほぼ同様の一酸化窒素除去率が得られている。こ
れに対し酸処理によって水素イオン置換の行なわれてい
ないLi1.33Mn1.674 では、若干の一酸化窒素吸着
能は認められるけれども酸化性能は殆んど認められず、
大部分の一酸化窒素が未吸着・未酸化の状態で放出され
ている。またリチウムから水素への交換率を高めるにつ
れて一酸化窒素除去率(即ち吸着量と酸化除去量の和)
は向上しており、水素への置換が極めて重要な役割を果
たしていることが分かる。
【0019】これらに対し二酸化マンガンを用いた場合
は、殆んどの一酸化窒素が未吸着・未酸化のままで放出
され、目的を果たせない。また鉄マンガン酸化物は、乾
燥ガスを用いた場合の吸着能は優れたものであるが酸化
能を有しておらず、処理ガス中には相当量の一酸化窒素
の残存が認められる。
【0020】尚鉄マンガン酸化物の最大の欠点は、前述
の如く加湿ガスを用いたときの一酸化窒素除去率が極端
に低くなることであり、これは加湿ガスを用いた場合で
も高レベルの除去率を示すH1.33Mn1.674 と決定的
に異なる点である。即ち本発明で処理対象となる高速道
路のトンネル排気や屋内駐車場の排気等が乾燥状態であ
ることは殆んどなく、相当量の水分が含まれている。従
ってこれを鉄マンガン酸化物で効率良く処理するには、
被処理ガスを予め乾燥処理しなければならず、乾燥処理
設備の併設および乾燥剤の交換、脱湿処理等が不可欠と
なるため実用性を欠く。しかし本発明の如くH1.33Mn
1.674 を使用した場合は、加湿ガスを用いた場合でも
乾燥ガスを用いた場合とほぼ同様の一酸化窒素除去率を
得ることができ、乾燥処理設備等が全く不要であるの
で、実用性の点で極めて有利である。
【0021】H1.33Mn1.674 に吸着した窒素酸化物
は、吸着処理温度以上に加熱して脱着用ガスを送給する
ことによって容易に脱着し、この脱着処理によって再び
初期の吸着および酸化能力を回復する。このとき、乾燥
ガス(通常、経済的に有利な空気が用いられる)で再生
すると主として一酸化窒素が脱着し、加湿ガスを使用し
たときの脱着ガスは二酸化窒素が主体となる。これは、
前述の如く加湿ガスを用いたときに一酸化窒素が二酸化
窒素に酸化されて放出される割合が増大するという傾向
に対応するものであり、これらの結果からH1.33Mn
1.674 の酸化活性は水分の存在によって高められるも
のと考えられる。
【0022】上記の様にスピネル型構造を有するマンガ
ン含有酸化物が一酸化窒素に対して特異な吸着および酸
化特性を発揮する理由は未だ解明されていない。しか
し、新品のH1.33Mn1.674 に対し対重量比率で9.7
%の一酸化窒素を吸着させて除去活性を失ったものと、
その後100℃の加湿空気を2時間通して除去活性を回
復(再生)したものの格子定数を粉末X線回折法によっ
て測定したところ、失活により格子定数は新品のものに
比べて約1.1 %増加した後、再生により約1.0 %減少
し、この傾向は吸着・再生を複数回繰り返した場合もほ
ぼ同様であった。先に述べた様にスピネル型のマンガン
含有酸化物においては、マンガンの価数が減少するにつ
れて格子定数は増加することが確認されているので、マ
ンガンの価数が3.5 超である本発明の除去剤を用いた場
合は、除去処理工程でマンガンが酸化剤として作用して
一酸化窒素を酸化すると共にマンガンは還元され、また
再生工程ではマンガンが酸化されて酸化活性を回復する
ものと考えられる。
【0023】またキャリアガスとして乾燥ガスを用いて
一酸化窒素を吸着し、これを乾燥ガスで加熱脱着した場
合、大部分は一酸化窒素として脱離する。しかし吸着物
を水に溶かして溶出物を分析すると硝酸イオンが検出さ
れたので、一酸化窒素の一部は硝酸塩もしくは二酸化窒
素として吸着しているものと思われ、また再生工程で脱
着する二酸化窒素は、二酸化窒素として吸着したものが
そのまま脱着したか、あるいは硝酸塩が分解したものと
推定している。
【0024】尚再生処理は、空気等の乾燥ガスを供給し
つつ除去処理温度以上に加熱することによって行なわれ
るが、本発明者らが熱重量示差熱分析によって確認した
ところによると、H1.33Mn1.674 は約160℃で脱
水分解によると思われる吸熱反応を起こし、当該反応を
起こしたものは一酸化窒素除去活性を全く示さなくなる
ので、再生温度は安全を見越して150℃以下に抑える
べきである。更に、これ程までの温度に高めなくても、
容易に窒素酸化物を脱着させうることが確認された。従
って失活の恐れを生じることなく再生を短時間で効率良
く実施する意味から、より好ましい再生温度は80〜1
20℃の範囲である。
【0025】上記ではスピネル構造を有し、且つマンガ
ン価数が3.5 超4.0 以下であるマンガン含有酸化物のう
ち最も代表的なものとしてLi1.33Mn1.674 を使用
し、これを酸処理することによって水素を置換導入した
ものを主体にして説明したが、該酸化物のマンガン価数
は、前述の如く原料として使用されるリチウム化合物と
マンガン化合物におけるリチウムとマンガンの原子比を
変えることによって任意に調整することができ、それに
よりLiMn24 とLi1.33Mn1.674 の種々の比
率の固溶体として得ることができ、このうちLi1.33
1.674 は酸処理によって水素イオンを導入すること
によって前述の様な一酸化窒素除去活性を発揮する。従
って本発明においては、マンガンの平均価数が3.5 を超
えるものであれば有効に使用できるが、その効果がより
顕著に発揮されるのは、マンガンの平均価数が3.8 以上
(即ち固溶体中におけるH1.33Mn1.674 の含有率が
60重量%以上)のものである。また表1の実験結果か
らも明らかである様に、Li1.33Mn1.674 中のリチ
ウムは酸処理によってすべてを水素に置換し、Li
1.33-xx Mn1.674 におけるxを1.33にするのが理
想であるが、xが0.9 以上、より好ましくは1.2 以上で
あれば、若干のLiが未置換状態で残存しているもので
あっても、本発明の目的は十分に果たすことができる。
また本明細書では原料としてリチウム・マンガン酸化物
を用いる場合を主体にして説明したが、リチウムに変わ
る元素としてNa,K等が導入されたマンガン酸化物を
用いた場合も同様の効果を期待することができる。次に
実施例を挙げて本発明の構成および作用効果を一層明確
にする。
【0026】
【実施例】
実施例1 除去剤としてLi1.33-xx Mn1.674 (この化合物
におけるマンガンの価数は4.0 であるが、前述の理由か
ら実際にはマンガン平均価数が3.9 価のものを用いた)
におけるxの値を種々変えたものを作製し、夫々につい
て一酸化窒素除去性能を調べた。また比較剤として二酸
化マンガンおよび鉄マンガン酸化物を用いて同様の実験
を行なった、結果を表1に示す。また実験条件等および
表1の結果の解析は先に詳述した通りであり、結論とし
て示すならば、Li1.33Mn1.674 におけるリチウム
の実質的にすべてを水素で置換したもの、即ちLi
1.33-xx Mn1.674 においてx=1.33で示されるも
のは、キャリアガスの種類の如何を問わず、また乾燥・
加湿の如何を問わず、非常に優れた一酸化窒素除去活性
を有している。
【0027】
【表1】
【0028】実施例2 H1.33Mn1.674 を除去剤(平均粒径:2〜3mmの破
砕品)として使用し、これを内径2.2cm の円筒状容器内
10cmの高さに充填して、これに90〜100ppm の一
酸化窒素を加えた相対湿度25%の空気を40℃に加温
して5.0 Nl/min の流速で供給することにより、除去
剤を強制的に失活させ、一酸化窒素総供給量が対除去剤
重量比で10%になった時点で供給を停止する。次に一
酸化窒素を含まない空気(相対湿度:25%)を同一流
量で送給して窒素酸化物の脱着・再生を行なった後、一
酸化窒素濃度5ppm の空気(相対湿度:25%、温度:
40℃)を送って一酸化窒素の除去を行ない、この操作
を再生温度を種々変えながら数回繰り返して、一酸化窒
素除去活性の変化を調べた。
【0029】結果を表2に示す。この表において符号
I,II,III は表1に示したのと同じ意味を表わしてい
る。この結果からも明らかである様に、本発明の一酸化
窒素除去剤は、加熱処理によって活性を回復し、殊に1
00〜150℃で加熱再生することにより簡単に再生で
きるので、何回も繰り返して使用することができる。
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、マ
ンガン価数が3.5 を超え且つ結晶格子中に水素を含むス
ピネル構造のマンガン酸化物を除去剤として使用するこ
とにより、処理ガス中の一酸化窒素を吸着および酸化し
て除去することができる。殊にこの除去剤を使用すれ
ば、乾燥状態の処理ガスを用いた場合はもとより湿潤ガ
スを用いた場合でも一酸化窒素を効率よく除去すること
ができ、極めて実用に即したものと言える。しかもこの
除去剤は150℃以下の温度で加熱処理することによっ
て容易に初期の除去活性を回復するので、何回も繰り返
して使用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素及びマンガンを含有し、且つマンガ
    ンの平均価数が3.5価を超えるスピネル構造体を活性成
    分とするものであることを特徴とする一酸化窒素除去
    剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された一酸化窒素除去剤
    を用いて一酸化窒素の除去を行なった後、150℃以下
    の温度で一酸化窒素除去剤を再生することを特徴とする
    一酸化窒素除去方法。
JP4086430A 1992-03-09 1992-03-09 一酸化窒素除去剤及び除去方法 Withdrawn JPH05253474A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4086430A JPH05253474A (ja) 1992-03-09 1992-03-09 一酸化窒素除去剤及び除去方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4086430A JPH05253474A (ja) 1992-03-09 1992-03-09 一酸化窒素除去剤及び除去方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05253474A true JPH05253474A (ja) 1993-10-05

Family

ID=13886694

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4086430A Withdrawn JPH05253474A (ja) 1992-03-09 1992-03-09 一酸化窒素除去剤及び除去方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05253474A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08173796A (ja) * 1994-09-02 1996-07-09 Sakai Chem Ind Co Ltd 窒素酸化物酸化吸着剤及び窒素酸化物除去法
JP2000107546A (ja) * 1998-10-08 2000-04-18 Air Prod And Chem Inc 空気の純化
US6066590A (en) * 1995-09-26 2000-05-23 Sued-Chemie Nissan Catalysts Inc. Harmful gas removing agent

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08173796A (ja) * 1994-09-02 1996-07-09 Sakai Chem Ind Co Ltd 窒素酸化物酸化吸着剤及び窒素酸化物除去法
US6066590A (en) * 1995-09-26 2000-05-23 Sued-Chemie Nissan Catalysts Inc. Harmful gas removing agent
JP2000107546A (ja) * 1998-10-08 2000-04-18 Air Prod And Chem Inc 空気の純化

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4210628A (en) Removal of nitrogen oxides
RU2160630C2 (ru) Композиция сорбента, способ получения композиции сорбента и применение композиции сорбента
EP1509629B1 (en) Method for the removal of mercury from combustion gases
US4101631A (en) Selective adsorption of mercury from gas streams
CN101480603B (zh) 氮氧化物气体吸附剂及其制备方法
US11806665B2 (en) Sorbents for the oxidation and removal of mercury
CN115282940A (zh) 用于改善气体污染物去除效率的表面改性炭和吸附剂
US5670124A (en) Nitrogen-containing molecular sieving carbon, a process for preparing the same and use thereof
EP0370141B1 (en) Method and apparatus for removing cyanogen chloride from air
CA1313522C (en) Toxic gas absorbent and process for making and using same
KR100669490B1 (ko) 활성탄의 표면개질 방법
US4151124A (en) Sorbent composition and process for preparing it
US7767002B2 (en) Mercury removal sorbent
JPH05253474A (ja) 一酸化窒素除去剤及び除去方法
JPH0741142B2 (ja) 道路トンネル換気ガス中の低濃度窒素酸化物の除去方法
JPH04219308A (ja) 脱硝性能の高い脱硫脱硝用成形活性コークスの製造方法
WO2006096374B1 (en) Mercury removal sorbent
US4829036A (en) Regeneration process for spent SO2 -NOX sorbents
CN114534687B (zh) 包含具有受控阳离子比率的沸石的烃吸附和解吸复合物及其制备方法
JP3339204B2 (ja) 窒素酸化物酸化吸着剤及び窒素酸化物除去法
JPH05253435A (ja) 一酸化窒素吸着剤及びその製造方法
JPH11104491A (ja) COおよびNOxの酸化触媒
JPH07308573A (ja) 大気汚染物質処理剤
JPH0576753A (ja) 一酸化窒素吸着剤及びその製法並びに一酸化窒素の吸着除去法
US3975498A (en) Process for adsorbing and removing nitrogen oxides from waste gases

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990518