JPH0591532A - 画像フイルタ、適応型画像フイルタの学習方法 - Google Patents
画像フイルタ、適応型画像フイルタの学習方法Info
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- JPH0591532A JPH0591532A JP3250691A JP25069191A JPH0591532A JP H0591532 A JPH0591532 A JP H0591532A JP 3250691 A JP3250691 A JP 3250691A JP 25069191 A JP25069191 A JP 25069191A JP H0591532 A JPH0591532 A JP H0591532A
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- control signal
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Abstract
(57)【要約】
【目的】入力画像の特徴を総合的に判断して、回路状態
を最適化し、最適な状態で信号を出力する。 【構成】 入力端子11と出力端子12と係数可変手段
18を具備したフィルタにおいて、複数の特徴抽出手段
13、14、15はそれぞれ入力信号の特徴を抽出す
る。制御信号発生手段16は、ファジィ推論に基づいて
前記特徴抽出手段の各出力信号から制御信号を発生させ
る。この制御信号で前記係数可変手段18が制御され、
入力画像の総合的な特徴を判断した結果により、入力に
対する回路状態が最適化される。
を最適化し、最適な状態で信号を出力する。 【構成】 入力端子11と出力端子12と係数可変手段
18を具備したフィルタにおいて、複数の特徴抽出手段
13、14、15はそれぞれ入力信号の特徴を抽出す
る。制御信号発生手段16は、ファジィ推論に基づいて
前記特徴抽出手段の各出力信号から制御信号を発生させ
る。この制御信号で前記係数可変手段18が制御され、
入力画像の総合的な特徴を判断した結果により、入力に
対する回路状態が最適化される。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像フィルタに関し、特
に、入力画像に応じて回路定数を適応的に変化させ、画
質向上を行う画像フィルタに関する。
に、入力画像に応じて回路定数を適応的に変化させ、画
質向上を行う画像フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受信機やビデオテープレコ
ーダ(VTR)の画質を向上させるために、その映像信
号処理においては各部に各種の画像フィルタが用いられ
ている。例えば、複合信号を輝度信号と色信号に分離す
るためにY/C分離回路があり、輝度信号に含まれる雑
音を低減するために輝度信号雑音低減回路あるいはノイ
ズキャンセラがあり、色信号に含まれる雑音を低減する
ために色信号雑音低減回路があり、さらに、鮮明な映像
を得るために輪郭強調回路がある。
ーダ(VTR)の画質を向上させるために、その映像信
号処理においては各部に各種の画像フィルタが用いられ
ている。例えば、複合信号を輝度信号と色信号に分離す
るためにY/C分離回路があり、輝度信号に含まれる雑
音を低減するために輝度信号雑音低減回路あるいはノイ
ズキャンセラがあり、色信号に含まれる雑音を低減する
ために色信号雑音低減回路があり、さらに、鮮明な映像
を得るために輪郭強調回路がある。
【0003】これらの画像フィルタは、個々に望ましい
特性になるよう改善され、実際テレビジョン受信機やV
TRの画質もこれらの技術を背景に向上してきた。例え
ば、輝度信号雑音低減回路に関して言えば、輝度信号の
水平軸で雑音(高域の雑音)を低減する低域フィルタ型
の1次元雑音低減回路や、垂直軸を利用して雑音を低減
するくし形フィルタ型の2次元雑音低減回路や、さら
に、時間軸を利用して雑音低減を行う3次元雑音低減回
路が実現されている。また、入力信号の相関性を検出し
て、入力の画像状態に合わせて動作モードを切り替える
雑音低減回路が実用化されている。
特性になるよう改善され、実際テレビジョン受信機やV
TRの画質もこれらの技術を背景に向上してきた。例え
ば、輝度信号雑音低減回路に関して言えば、輝度信号の
水平軸で雑音(高域の雑音)を低減する低域フィルタ型
の1次元雑音低減回路や、垂直軸を利用して雑音を低減
するくし形フィルタ型の2次元雑音低減回路や、さら
に、時間軸を利用して雑音低減を行う3次元雑音低減回
路が実現されている。また、入力信号の相関性を検出し
て、入力の画像状態に合わせて動作モードを切り替える
雑音低減回路が実用化されている。
【0004】例えば、動き適応3次元Y/C分離回路の
場合は、静止画像の場合は3次元でY/C分離を行って
最大限のY/C分離効果を持たせ、動きを検出すると画
面の全部あるいは一部を2次元Y/C分離に切り替え
て、3次元の欠点である動画像に対するボケを改善する
ものがある。
場合は、静止画像の場合は3次元でY/C分離を行って
最大限のY/C分離効果を持たせ、動きを検出すると画
面の全部あるいは一部を2次元Y/C分離に切り替え
て、3次元の欠点である動画像に対するボケを改善する
ものがある。
【0005】同様に、3ラインY/C分離の場合にも、
通常は1次元フィルタよりY/C分離性能が優れる3ラ
インY/C分離を行い、3ラインY/C分離の苦手な信
号が来た場合には、それを検出して1次元フィルタ分離
あるいは色出力の抑圧により、3ラインY/C分離の欠
点を抑圧するものがある。
通常は1次元フィルタよりY/C分離性能が優れる3ラ
インY/C分離を行い、3ラインY/C分離の苦手な信
号が来た場合には、それを検出して1次元フィルタ分離
あるいは色出力の抑圧により、3ラインY/C分離の欠
点を抑圧するものがある。
【0006】また、輝度信号雑音低減回路に関して言え
ば、雑音低減回路では雑音の低減と同時に解像度の劣化
も生じるので、通常は雑音低減回路が動作して信号に含
まれる雑音を低減し、雑音低減を行う信号の非相関成分
の量を検出して、非相関と判別した場合には雑音低減回
路をオフにして解像度劣化を防ぐというものがある。色
信号雑音低減回路や輪郭強調回路にしても同様に、非相
関成分の量を検出して動作を切り替えるものが存在す
る。
ば、雑音低減回路では雑音の低減と同時に解像度の劣化
も生じるので、通常は雑音低減回路が動作して信号に含
まれる雑音を低減し、雑音低減を行う信号の非相関成分
の量を検出して、非相関と判別した場合には雑音低減回
路をオフにして解像度劣化を防ぐというものがある。色
信号雑音低減回路や輪郭強調回路にしても同様に、非相
関成分の量を検出して動作を切り替えるものが存在す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の画像フ
ィルタの適応の度合いは十分ではなく、十分な画質向上
には至っていない。画像フィルタに於いては、常に効果
と弊害のトレードオフが存在し、その最適点は入力され
る画像に応じて刻々と変化するが、従来の画像フィルタ
はそれに十分に適応できていない。
ィルタの適応の度合いは十分ではなく、十分な画質向上
には至っていない。画像フィルタに於いては、常に効果
と弊害のトレードオフが存在し、その最適点は入力され
る画像に応じて刻々と変化するが、従来の画像フィルタ
はそれに十分に適応できていない。
【0008】従来の方法では、技術者が非相関判別の方
法・手順・回路を考案し、半ば試行錯誤で画質向上を図
るため、ある種の画像においては、技術者が考慮しきれ
ない動作を示す場合があった。すなわち、検討した画像
に於いては非相関判別が効果を示し、画質を向上させて
も、検討できていないある種の画像の場合には弊害を示
すといった問題が生じていた。また、適応動作が未熟で
あるので画像適応にした画質改善の効果が小さく、画像
に詳しい人には画質向上の効果がわかっても、一般の人
々には効果として見えないという問題もあった。
法・手順・回路を考案し、半ば試行錯誤で画質向上を図
るため、ある種の画像においては、技術者が考慮しきれ
ない動作を示す場合があった。すなわち、検討した画像
に於いては非相関判別が効果を示し、画質を向上させて
も、検討できていないある種の画像の場合には弊害を示
すといった問題が生じていた。また、適応動作が未熟で
あるので画像適応にした画質改善の効果が小さく、画像
に詳しい人には画質向上の効果がわかっても、一般の人
々には効果として見えないという問題もあった。
【0009】これらの問題は適応動作が不完全である為
に生じている。この問題を細分化すると、2点の問題か
ら適応動作の不十分が生じている。その2点を例をあげ
て説明する。
に生じている。この問題を細分化すると、2点の問題か
ら適応動作の不十分が生じている。その2点を例をあげ
て説明する。
【0010】輝度信号雑音低減回路の場合、水平走査時
間遅延した信号と遅延しない原信号との差信号(非相関
成分)を抽出し、これを原信号から引き算することによ
って雑音低減を行うが、その差信号の大きさによって信
号状態を検出している。すなわち、差信号が一定値以上
大きい場合は引き算動作を中止して解像度の劣化を防ぐ
ようになっている。
間遅延した信号と遅延しない原信号との差信号(非相関
成分)を抽出し、これを原信号から引き算することによ
って雑音低減を行うが、その差信号の大きさによって信
号状態を検出している。すなわち、差信号が一定値以上
大きい場合は引き算動作を中止して解像度の劣化を防ぐ
ようになっている。
【0011】ここで、第1の問題は、信号状態の検出動
作が不十分であるという点である。非相関成分の量のみ
を検出して動作するが、雑音低減効果と解像度劣化のト
レードオフはこれだけでは最適点に位置させることは出
来ない。非相関成分の量だけではなく、信号に含まれる
雑音の量、信号のスペクトルなどに大きく影響されるの
は明かである。また、人間の目の感度は明るさになどよ
って異なり、明るい部分では雑音に対する感度は異な
る。つまり、より画質に適応し、画質改善を図るために
は、これらの状態を検出し、総合的に画像状態を調べな
くてはならない。従来は画質状態を総合的に認識して処
理する方法がなかった。
作が不十分であるという点である。非相関成分の量のみ
を検出して動作するが、雑音低減効果と解像度劣化のト
レードオフはこれだけでは最適点に位置させることは出
来ない。非相関成分の量だけではなく、信号に含まれる
雑音の量、信号のスペクトルなどに大きく影響されるの
は明かである。また、人間の目の感度は明るさになどよ
って異なり、明るい部分では雑音に対する感度は異な
る。つまり、より画質に適応し、画質改善を図るために
は、これらの状態を検出し、総合的に画像状態を調べな
くてはならない。従来は画質状態を総合的に認識して処
理する方法がなかった。
【0012】第2に、本来人間が見る画像はアナログ的
な量であるにも関わらず、相関の有無で動作を切り替え
るようなデジタル的な制御しかできておらず、中間的な
信号が来た場合には適応動作がなされないという問題点
がある。入力される画像の状態は細かく見ると無限存在
し、制御は連続的であるべきである。雑音低減回路に関
して言えば、トレードオフの最適点は、雑音低減を最大
にした所に存在する画像もあれば、10%の効果で雑音
低減を行うのが最適な画像も存在し、18%が最適とい
う画像も存在する。たとえば、非相関検出器が限度枠一
杯(ギリギリ)で検出できるような信号があったとす
る。この時、従来の雑音低減回路は非相関を検出し、雑
音低減回路をオフにし、かなりの割合でノイズを含む信
号を出力する。このような場合には、本来は、程々の雑
音低減能力になるよう雑音低減回路が動作することが望
ましい。
な量であるにも関わらず、相関の有無で動作を切り替え
るようなデジタル的な制御しかできておらず、中間的な
信号が来た場合には適応動作がなされないという問題点
がある。入力される画像の状態は細かく見ると無限存在
し、制御は連続的であるべきである。雑音低減回路に関
して言えば、トレードオフの最適点は、雑音低減を最大
にした所に存在する画像もあれば、10%の効果で雑音
低減を行うのが最適な画像も存在し、18%が最適とい
う画像も存在する。たとえば、非相関検出器が限度枠一
杯(ギリギリ)で検出できるような信号があったとす
る。この時、従来の雑音低減回路は非相関を検出し、雑
音低減回路をオフにし、かなりの割合でノイズを含む信
号を出力する。このような場合には、本来は、程々の雑
音低減能力になるよう雑音低減回路が動作することが望
ましい。
【0013】本発明は入力画像の状態を総合的に識別
し、その状態に合わせて画像フィルタの状態を最適化す
る適応型画像フィルタを提供することを目的とする。さ
らに、適応化の設計が容易で、設計時に予測しなかった
画像に対しても弊害を発生しにくい画像フィルタを提供
することを目的とする。
し、その状態に合わせて画像フィルタの状態を最適化す
る適応型画像フィルタを提供することを目的とする。さ
らに、適応化の設計が容易で、設計時に予測しなかった
画像に対しても弊害を発生しにくい画像フィルタを提供
することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】入力端子と出力端子と係
数可変手段を具備した画像フィルタに於いて、入力信号
の特徴を抽出する複数の特徴抽出手段と、前記特徴抽出
手段の出力信号から制御信号を発生させる制御信号発生
手段とを具備させ、制御信号発生手段の制御信号で係数
可変手段を制御するよう画像フィルタを構成する。制御
信号発生手段はファジィ推論あるいはニューラルネット
を利用した手段で実現する。これらの制御信号発生手段
は、入力画像から抽出した複数の特徴を総合的に判断し
て適切な制御信号を発生するようあらかじめプログラム
しておけば、実際に応用するにあたり、入力された信号
(情報)を総合的に判断し、適切なレベル(あるいは
値)の制御信号を発生させることができる。
数可変手段を具備した画像フィルタに於いて、入力信号
の特徴を抽出する複数の特徴抽出手段と、前記特徴抽出
手段の出力信号から制御信号を発生させる制御信号発生
手段とを具備させ、制御信号発生手段の制御信号で係数
可変手段を制御するよう画像フィルタを構成する。制御
信号発生手段はファジィ推論あるいはニューラルネット
を利用した手段で実現する。これらの制御信号発生手段
は、入力画像から抽出した複数の特徴を総合的に判断し
て適切な制御信号を発生するようあらかじめプログラム
しておけば、実際に応用するにあたり、入力された信号
(情報)を総合的に判断し、適切なレベル(あるいは
値)の制御信号を発生させることができる。
【0015】
【作用】このように構成した適応画像フィルタは多種の
特徴を総合的に判断するため、検出ミスや誤動作が生じ
にくく、また、従来に比べて真の最適値により近い状態
に最適化することができる。
特徴を総合的に判断するため、検出ミスや誤動作が生じ
にくく、また、従来に比べて真の最適値により近い状態
に最適化することができる。
【0016】ファジィ推論を用いた制御信号発生手段
は、最適化のプログラムをルールで記述できるため、抽
出した各特徴による動作を分解整理して与えることが出
来るので、多種の特徴を抽出して正確に制御することが
可能になる。また、アナログ的(あいまいな)計算がで
きるので、明確な特徴を持たない信号に対しても、誤動
作することなく適切に対応でき、かつ、従来のような切
り替えに代表される離散的な制御ではなく度合いに応じ
た制御が可能になる。さらに、制御の与え方がルールと
いう形に分解されるので、制御を変更する場合の対応が
容易であり、新たな特徴抽出手段とルールの追加によ
り、より高度な適応への発展がスムーズに行えるように
なる。すなわち、従来の適応型画像フィルタが持つ欠点
を大幅に低減し、より特性を理想に近づけた画像フィル
タを実現できるものである。
は、最適化のプログラムをルールで記述できるため、抽
出した各特徴による動作を分解整理して与えることが出
来るので、多種の特徴を抽出して正確に制御することが
可能になる。また、アナログ的(あいまいな)計算がで
きるので、明確な特徴を持たない信号に対しても、誤動
作することなく適切に対応でき、かつ、従来のような切
り替えに代表される離散的な制御ではなく度合いに応じ
た制御が可能になる。さらに、制御の与え方がルールと
いう形に分解されるので、制御を変更する場合の対応が
容易であり、新たな特徴抽出手段とルールの追加によ
り、より高度な適応への発展がスムーズに行えるように
なる。すなわち、従来の適応型画像フィルタが持つ欠点
を大幅に低減し、より特性を理想に近づけた画像フィル
タを実現できるものである。
【0017】ニューラルネットを用いた制御信号発生手
段の場合も同様な効果があるが、最適化のプログラムは
ルールで記述するわけではなく、ニューラルネットを教
育することで行うので、制御を変更する場合にはニュー
ラルネットを再教育しなくてはならず、この課程がやり
直しになるという点でファジィ推論の制御信号発生手段
に劣る。しかし、こちらは、ルールの形に明確にできな
い場合にでもニューラルネットに経験学習させることに
よって実現できるという利点を持っている。
段の場合も同様な効果があるが、最適化のプログラムは
ルールで記述するわけではなく、ニューラルネットを教
育することで行うので、制御を変更する場合にはニュー
ラルネットを再教育しなくてはならず、この課程がやり
直しになるという点でファジィ推論の制御信号発生手段
に劣る。しかし、こちらは、ルールの形に明確にできな
い場合にでもニューラルネットに経験学習させることに
よって実現できるという利点を持っている。
【0018】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を用いて説明
する。
する。
【0019】図1…本発明の実施例を示す。この適応画
像フィルタは信号を入力する入力端子11と出力する出
力端子12を備え、入力端子11には3個の特徴抽出手
段13、14、15が接続され、その特徴抽出手段1
3、14、15の出力は制御信号発生手段16に供給さ
れ、さらに、制御信号発生手段16の出力は画像フィル
タ17の係数可変手段18に接続されている適応画像フ
ィルタである。
像フィルタは信号を入力する入力端子11と出力する出
力端子12を備え、入力端子11には3個の特徴抽出手
段13、14、15が接続され、その特徴抽出手段1
3、14、15の出力は制御信号発生手段16に供給さ
れ、さらに、制御信号発生手段16の出力は画像フィル
タ17の係数可変手段18に接続されている適応画像フ
ィルタである。
【0020】入力の画像信号は刻々と変化するが、その
瞬間毎の特徴を特徴抽出手段13〜15が抽出する。各
特徴抽出手段13〜15が抽出する特徴は異なり、例え
ば、あるものは高域成分の量を抽出したり、あるものは
低域成分の量を抽出したり、またあるものは一定時間離
れた部分との相関性を抽出したりする。制御信号発生手
段16は抽出した特徴を総合的に判断し、適正な制御信
号を出力する。総合的判断は、ファジィ推論あるいはニ
ューラルネットによる推論で行う。このようにして発生
された制御信号は係数可変手段18に供給されて、特徴
抽出により調べた入力の画像信号に適するように係数可
変手段18の係数を変化させ、入力の画像信号に適する
ように画像フィルタ17の特性を変化させる。
瞬間毎の特徴を特徴抽出手段13〜15が抽出する。各
特徴抽出手段13〜15が抽出する特徴は異なり、例え
ば、あるものは高域成分の量を抽出したり、あるものは
低域成分の量を抽出したり、またあるものは一定時間離
れた部分との相関性を抽出したりする。制御信号発生手
段16は抽出した特徴を総合的に判断し、適正な制御信
号を出力する。総合的判断は、ファジィ推論あるいはニ
ューラルネットによる推論で行う。このようにして発生
された制御信号は係数可変手段18に供給されて、特徴
抽出により調べた入力の画像信号に適するように係数可
変手段18の係数を変化させ、入力の画像信号に適する
ように画像フィルタ17の特性を変化させる。
【0021】例えば、雑音低減回路を例にしてもう少し
具体的に説明すれば、入力の雑音が大きい信号の場合に
は、画像フィルタが大きい雑音低減効果を持つように係
数を変化させて雑音の少ない見やすい画像にして出力す
る。逆に入力の雑音が小さい場合には画像フィルタの雑
音低減効果が小さくなるように係数を可変して、あるい
は、輪郭強調効果を持つように係数を可変させて鮮明な
画像を出力する。このような形で応用できる。
具体的に説明すれば、入力の雑音が大きい信号の場合に
は、画像フィルタが大きい雑音低減効果を持つように係
数を変化させて雑音の少ない見やすい画像にして出力す
る。逆に入力の雑音が小さい場合には画像フィルタの雑
音低減効果が小さくなるように係数を可変して、あるい
は、輪郭強調効果を持つように係数を可変させて鮮明な
画像を出力する。このような形で応用できる。
【0022】ファジィ推論は古くから公知であり、近年
応用がさかんであるが、画像フィルタに応用された例は
ない。画像フィルタに入力する信号そのものにファジィ
推論を適用するのは困難であるが、本発明のように制御
部分への応用なら可能である。画像フィルタは計算量が
膨大になるため、計算はハードウェアで行わないと、リ
アルタイムの表示ができない。例えばテレビジョン信号
をデジタル処理する場合は、通常色副搬送波の4倍の周
波数(約14MHz)でサンプリングして処理する。リ
アルタイムに画像を出力する為にはこの期間内に多数の
演算処理を行わなくてはならず、最新のプロセッサでも
処理ができないほどの計算量である。例えば、画素毎あ
るいはライン毎にプロセッサを持たせるなどマルチプロ
セッサ構成にすれば、ソフトウェアでの計算も可能であ
るが、大量のプロセッサが必要となる(ライン毎の場合
で525個)ため、コストは極めて高価なものになり、
また機器のサイズも極めて大きくなるため、民生用には
使えない。本発明は画像処理そのものはハードウェアで
行い、最適化させる制御信号のみにファジィ推論を利用
するというものである。このように構成すれば、画像計
算の本質の部分はハードウェアで行うことができるの
で、現在の技術でも1チップのICに回路を集積でき
る。また、ファジィ推論する部分に関しては、制御信号
であるので、本来の画像信号から大幅に情報量および計
算量を削減できる。制御信号のビット数は画像信号に比
べ半分〜1/4でよい。また、計算するポイントの数が
少なく、計算の複雑さもずっと少ない。
応用がさかんであるが、画像フィルタに応用された例は
ない。画像フィルタに入力する信号そのものにファジィ
推論を適用するのは困難であるが、本発明のように制御
部分への応用なら可能である。画像フィルタは計算量が
膨大になるため、計算はハードウェアで行わないと、リ
アルタイムの表示ができない。例えばテレビジョン信号
をデジタル処理する場合は、通常色副搬送波の4倍の周
波数(約14MHz)でサンプリングして処理する。リ
アルタイムに画像を出力する為にはこの期間内に多数の
演算処理を行わなくてはならず、最新のプロセッサでも
処理ができないほどの計算量である。例えば、画素毎あ
るいはライン毎にプロセッサを持たせるなどマルチプロ
セッサ構成にすれば、ソフトウェアでの計算も可能であ
るが、大量のプロセッサが必要となる(ライン毎の場合
で525個)ため、コストは極めて高価なものになり、
また機器のサイズも極めて大きくなるため、民生用には
使えない。本発明は画像処理そのものはハードウェアで
行い、最適化させる制御信号のみにファジィ推論を利用
するというものである。このように構成すれば、画像計
算の本質の部分はハードウェアで行うことができるの
で、現在の技術でも1チップのICに回路を集積でき
る。また、ファジィ推論する部分に関しては、制御信号
であるので、本来の画像信号から大幅に情報量および計
算量を削減できる。制御信号のビット数は画像信号に比
べ半分〜1/4でよい。また、計算するポイントの数が
少なく、計算の複雑さもずっと少ない。
【0023】ファジィ推論のプログラムを記憶してプロ
セッサが検出信号が来る度に計算しても良いが、テーブ
ルルックアップ方式によっても可能である。すなわち、
入力される可能性のあるデータすべてに対してあらかじ
めファジィ推論を計算しておき、入力データをメモリー
のアドレスとし、そこのデータ部分にファジィ推論の結
果を保存するようにすれば、特徴抽出結果をアドレスと
してメモリーを参照するだけでファジィ推論の結果(制
御信号)が得られる。特徴抽出信号は、画像信号と異な
り、分解能は少なくて良いので、このような方法をとっ
ても、メモリ量は膨大にならず、容易にICにおさめる
ことができる量となる。
セッサが検出信号が来る度に計算しても良いが、テーブ
ルルックアップ方式によっても可能である。すなわち、
入力される可能性のあるデータすべてに対してあらかじ
めファジィ推論を計算しておき、入力データをメモリー
のアドレスとし、そこのデータ部分にファジィ推論の結
果を保存するようにすれば、特徴抽出結果をアドレスと
してメモリーを参照するだけでファジィ推論の結果(制
御信号)が得られる。特徴抽出信号は、画像信号と異な
り、分解能は少なくて良いので、このような方法をとっ
ても、メモリ量は膨大にならず、容易にICにおさめる
ことができる量となる。
【0024】例えば、図1において、特徴抽出1を4ビ
ット(16段階)とし、特徴抽出2と特徴抽出3を2ビ
ット( 4段階) とし、出力する制御信号を4ビット(1
6段階)とすれば、必要とするアドレスは8ビットであ
り、1024ビットのメモリーで制御信号発生手段が実
現できる。しかも、これはROMでよいので、ICの中
のごくー部として同一チップ上に集積できる。
ット(16段階)とし、特徴抽出2と特徴抽出3を2ビ
ット( 4段階) とし、出力する制御信号を4ビット(1
6段階)とすれば、必要とするアドレスは8ビットであ
り、1024ビットのメモリーで制御信号発生手段が実
現できる。しかも、これはROMでよいので、ICの中
のごくー部として同一チップ上に集積できる。
【0025】比較の為に、画像フィルタ全部をテーブル
ルック方式にすることを考えてみる。すると、入力信号
と出力信号、さらには、内部で遅延処理する信号などす
べてを8ビット以上で処理しなくてはならないので、膨
大なメモリが必要となり、現実的ではない。入力するポ
イントを3点の場合を考えると、アドレスが24ビット
となって、必要なメモリは134217728ビットと
膨大になる。アドレスの1ビット増加は2倍のメモリを
必要とすることを意味し、制御信号のみ扱うように構成
してビット数を減らす効果は極めて大きい。
ルック方式にすることを考えてみる。すると、入力信号
と出力信号、さらには、内部で遅延処理する信号などす
べてを8ビット以上で処理しなくてはならないので、膨
大なメモリが必要となり、現実的ではない。入力するポ
イントを3点の場合を考えると、アドレスが24ビット
となって、必要なメモリは134217728ビットと
膨大になる。アドレスの1ビット増加は2倍のメモリを
必要とすることを意味し、制御信号のみ扱うように構成
してビット数を減らす効果は極めて大きい。
【0026】また、本発明の方式は特徴抽出で行うの
で、ビット数が少ないものの、抽出する特徴の数が増え
ると急に必要なメモリ量が増える。この場合、制御信号
発生手段を多段階の構成にすることにより、メモリ量削
減ができる。すなわち、抽出した特徴をいくつかのグル
ープに分類し、グループ毎に中間的な制御信号発生さ
せ、その中間的制御信号を次の段でさらに合成して制御
信号を生成するよう構成するのである。このようにすれ
ば、抽出する特徴が増加してもメモリ量は少なく抑える
ことができる。例えば、4ビットずつの4種の特徴を扱
う場合、アドレスは16ビットでメモリは262144
ビット必要になるが、これを2種づつ2グループに分解
すれば、各グループのアドレスは8ビットでメモリはグ
ループ当たり1024ビットにできる。中間制御信号を
合成して制御信号を作り出す部分も必要となるが、合計
でも3072ビットのメモリで実現でき、十分実用的で
ある。本発明の場合、テーブルルックアップするのは制
御信号だけであるので、このような手法が可能となる。
で、ビット数が少ないものの、抽出する特徴の数が増え
ると急に必要なメモリ量が増える。この場合、制御信号
発生手段を多段階の構成にすることにより、メモリ量削
減ができる。すなわち、抽出した特徴をいくつかのグル
ープに分類し、グループ毎に中間的な制御信号発生さ
せ、その中間的制御信号を次の段でさらに合成して制御
信号を生成するよう構成するのである。このようにすれ
ば、抽出する特徴が増加してもメモリ量は少なく抑える
ことができる。例えば、4ビットずつの4種の特徴を扱
う場合、アドレスは16ビットでメモリは262144
ビット必要になるが、これを2種づつ2グループに分解
すれば、各グループのアドレスは8ビットでメモリはグ
ループ当たり1024ビットにできる。中間制御信号を
合成して制御信号を作り出す部分も必要となるが、合計
でも3072ビットのメモリで実現でき、十分実用的で
ある。本発明の場合、テーブルルックアップするのは制
御信号だけであるので、このような手法が可能となる。
【0027】本発明のように画像フィルタ17の本質の
部分はハードウェアで用意し、制御部のみファジィ推論
で制御信号を発生させれば、小型でしかも高度な適応型
画像フィルタを実現できる。さらに、画像フィルタの基
本部分は技術が確率されているが、適応部に関しては、
これからの技術である。本発明は適応部をソフトウェア
で実現するものであるので、プログラムの変更によっ
て、画質フィルタのハードウェア部分は変更せずに適応
改善による特性の向上が可能である。また、テレビジョ
ン受信機やレーザーディスクやVTRなど、類似の技術
であるにも関わらず、微妙に特性が異なるために、従来
の画像フィルタでは他の機器への転用が困難であった
が、本発明の画像フィルタはソフトウェアの変更すなわ
ちROMの書換だけで特性をチューニングでき、応用範
囲が広いという利点も持っている。 図2…垂直雑音低減回路へ適用した実施例 より具体的な実施例は図2に示される。この例はテレビ
ジョン信号の輝度信号雑音雑音低減回路である。
部分はハードウェアで用意し、制御部のみファジィ推論
で制御信号を発生させれば、小型でしかも高度な適応型
画像フィルタを実現できる。さらに、画像フィルタの基
本部分は技術が確率されているが、適応部に関しては、
これからの技術である。本発明は適応部をソフトウェア
で実現するものであるので、プログラムの変更によっ
て、画質フィルタのハードウェア部分は変更せずに適応
改善による特性の向上が可能である。また、テレビジョ
ン受信機やレーザーディスクやVTRなど、類似の技術
であるにも関わらず、微妙に特性が異なるために、従来
の画像フィルタでは他の機器への転用が困難であった
が、本発明の画像フィルタはソフトウェアの変更すなわ
ちROMの書換だけで特性をチューニングでき、応用範
囲が広いという利点も持っている。 図2…垂直雑音低減回路へ適用した実施例 より具体的な実施例は図2に示される。この例はテレビ
ジョン信号の輝度信号雑音雑音低減回路である。
【0028】基本的には、入力端子21と出力端子22
があって、入力信号は、1H遅延手段23及び減算手段
24に入力される。減算手段24では、入力信号と水平
走査期間(1H)遅延した信号との差(非相関成分)を
取り出しリミッタ25に供給する。リミッタ25である
振幅以上の非相関成分をカットし、減算手段26で前記
入力信号から非相関成分を引き去り、雑音を低減して出
力する回路である。このシステムの伝達特性は非相関成
分の量がリミッタにかからないとき、
があって、入力信号は、1H遅延手段23及び減算手段
24に入力される。減算手段24では、入力信号と水平
走査期間(1H)遅延した信号との差(非相関成分)を
取り出しリミッタ25に供給する。リミッタ25である
振幅以上の非相関成分をカットし、減算手段26で前記
入力信号から非相関成分を引き去り、雑音を低減して出
力する回路である。このシステムの伝達特性は非相関成
分の量がリミッタにかからないとき、
【0029】 gain = 1.0 - g( 1.0-exp(-jωt ) (1) となる。ここで j は sqrt(-1) であり、ωは角周波
数、t は遅延手段の遅延時間、g は可変利得増幅器の増
幅率である。仮に g=0.5 とすると、この雑音低減回路
は相関のある信号では利得は 1.0 となり、相関のない
信号では利得は0. 0 となる。
数、t は遅延手段の遅延時間、g は可変利得増幅器の増
幅率である。仮に g=0.5 とすると、この雑音低減回路
は相関のある信号では利得は 1.0 となり、相関のない
信号では利得は0. 0 となる。
【0030】本発明の実施例では、入力端子21と、減
算手段24の出力端にそれぞれ検出手段27、28が接
続されており、それらの出力は制御信号発生手段29に
入力されている。そして、制御信号発生手段29から出
力される制御信号は、可変利得増幅器30の増幅率を制
御する。可変利得増幅器30は、リミッタ25の出力の
利得を制御して、先の減算手段26に供給している。
算手段24の出力端にそれぞれ検出手段27、28が接
続されており、それらの出力は制御信号発生手段29に
入力されている。そして、制御信号発生手段29から出
力される制御信号は、可変利得増幅器30の増幅率を制
御する。可変利得増幅器30は、リミッタ25の出力の
利得を制御して、先の減算手段26に供給している。
【0031】雑音低減回路は雑音を減らして雑音の少な
い画像にするが、反面解像度を悪化させるという弊害も
ある。式 (1) では非相関信号の利得が 0.0 であるの
で、非相関信号は出力されず、雑音低減回路で除去され
る。画像信号は垂直相関があることが多いが、相関のな
い信号も多くある。この例のような垂直雑音低減回路で
は、完全に垂直の線あるいは完全に平坦な面以外は非相
関成分を含むが、それをそぎ落としてしまう。すなわ
ち、解像度が劣化する。雑音だけを削ればよいのだが、
雑音と微小信号の区別ができないため、このようにな
る。そこで、非相関成分の量がある程度以上大きいなら
ば、それは信号であるとみなして雑音低減回路をオフ
(可変利得増幅器30の増幅率をゼロにする)にして解
像度劣化を防ぎ、非相関成分の量がある程度より小さい
ならば、それは雑音であるとみなして除去するというの
が従来の雑音低減回路である。
い画像にするが、反面解像度を悪化させるという弊害も
ある。式 (1) では非相関信号の利得が 0.0 であるの
で、非相関信号は出力されず、雑音低減回路で除去され
る。画像信号は垂直相関があることが多いが、相関のな
い信号も多くある。この例のような垂直雑音低減回路で
は、完全に垂直の線あるいは完全に平坦な面以外は非相
関成分を含むが、それをそぎ落としてしまう。すなわ
ち、解像度が劣化する。雑音だけを削ればよいのだが、
雑音と微小信号の区別ができないため、このようにな
る。そこで、非相関成分の量がある程度以上大きいなら
ば、それは信号であるとみなして雑音低減回路をオフ
(可変利得増幅器30の増幅率をゼロにする)にして解
像度劣化を防ぎ、非相関成分の量がある程度より小さい
ならば、それは雑音であるとみなして除去するというの
が従来の雑音低減回路である。
【0032】入力の画像信号には種々のものがあるの
で、非相関成分の量を検出しての制御だけでは十分でな
く、より細かく制御すれば、弊害を抑圧しての雑音低減
ができるようになり、画質向上ができる。例えば、人間
の視覚には明るい画像部分の感度が低いという性質があ
る。このため、明るい画像部では雑音は目だちにくく、
中間以下の輝度の時雑音が目だち易い。このような性質
も含めて適応できる雑音低減回路を実現すれば、画質向
上ができ、図2はそれを実現した例である。
で、非相関成分の量を検出しての制御だけでは十分でな
く、より細かく制御すれば、弊害を抑圧しての雑音低減
ができるようになり、画質向上ができる。例えば、人間
の視覚には明るい画像部分の感度が低いという性質があ
る。このため、明るい画像部では雑音は目だちにくく、
中間以下の輝度の時雑音が目だち易い。このような性質
も含めて適応できる雑音低減回路を実現すれば、画質向
上ができ、図2はそれを実現した例である。
【0033】検出手段28で非相関成分の量を検出し、
検出手段27で明るさを検出する。制御信号発生手段2
9は2つの検出信号からファジィ推論で制御信号を発生
し、可変利得増幅器30の増幅率を制御する。ファジィ
推論するにあたり、次のようなルールにすればよい。
検出手段27で明るさを検出する。制御信号発生手段2
9は2つの検出信号からファジィ推論で制御信号を発生
し、可変利得増幅器30の増幅率を制御する。ファジィ
推論するにあたり、次のようなルールにすればよい。
【0034】 ルール … ( if ) … ( then ) ルール1…非相関成分の量が大きいならば…可変利得増幅器の増幅率を小さ くする ルール2…非相関成分の量が小さいならば…可変利得増幅器の増幅率を大き くする ルール3…非相関成分が頻発するならば …可変利得増幅器の増幅率を小さ くする ルール4…非相関成分が頻発しないならば…可変利得増幅器の増幅率を大き くする ルール5…明るい(輝度が大きい)ならば…可変利得増幅器の増幅率を小さ くする ルール6…暗い(輝度が小さい)ならば …可変利得増幅器の増幅率を大き くする この( if ) …( then )のルールでファジィ推論する
と、暗くて非相関成分が小さい場合には、可変利得増幅
器30の増幅率は最大(図2の場合には 0.5)になり、
明るくて非相関成分の量が大きい場合には可変利得増幅
器30の増幅率は最小になって、その中間の時には制御
信号はファジィ推論で導かれる値にそれぞれなる。
と、暗くて非相関成分が小さい場合には、可変利得増幅
器30の増幅率は最大(図2の場合には 0.5)になり、
明るくて非相関成分の量が大きい場合には可変利得増幅
器30の増幅率は最小になって、その中間の時には制御
信号はファジィ推論で導かれる値にそれぞれなる。
【0035】図3(A)…図2のシステムを説明するた
めの周波数特性の例 図3に周波数特性の変化の例を示す。周波数特性の谷の
部分が変化していることを示すために、3種の特性の例
が重ねて書いてある。暗くて非相関成分が小さい場合に
は、図の最も谷が深い特性になり、雑音低減効果は最大
になる。明るい場合あるいは非相関成分が多い場合に
は、周波数特性の谷が浅い特性になって、解像度の劣化
を防ぐ。その中間の場合には中間の特性になって、ほど
よい雑音低減効果を持つ。
めの周波数特性の例 図3に周波数特性の変化の例を示す。周波数特性の谷の
部分が変化していることを示すために、3種の特性の例
が重ねて書いてある。暗くて非相関成分が小さい場合に
は、図の最も谷が深い特性になり、雑音低減効果は最大
になる。明るい場合あるいは非相関成分が多い場合に
は、周波数特性の谷が浅い特性になって、解像度の劣化
を防ぐ。その中間の場合には中間の特性になって、ほど
よい雑音低減効果を持つ。
【0036】図3(B)…図2のシステムを説明するた
めの雑音低減効果の変化を示す図 雑音低減効果の変化の様子をイメージにして図3(B)
に示す。縦の軸(NR量)が雑音低減効果を示す。明る
くなるほど、また、非相関成分が大きいほど雑音低減効
果は小さくなり、暗くなるほど、また、非相関成分の量
が小さくなるほど雑音低減効果は大きくなり、中間部分
は適正な割合で中間の雑音低減効果となる。このよう
に、本発明の適応型画像フィルタは、従来よりも、はる
かにスムーズに入力信号に適応し、画質向上が可能にな
っている。 図4…雑音低減回路への他の実施例
めの雑音低減効果の変化を示す図 雑音低減効果の変化の様子をイメージにして図3(B)
に示す。縦の軸(NR量)が雑音低減効果を示す。明る
くなるほど、また、非相関成分が大きいほど雑音低減効
果は小さくなり、暗くなるほど、また、非相関成分の量
が小さくなるほど雑音低減効果は大きくなり、中間部分
は適正な割合で中間の雑音低減効果となる。このよう
に、本発明の適応型画像フィルタは、従来よりも、はる
かにスムーズに入力信号に適応し、画質向上が可能にな
っている。 図4…雑音低減回路への他の実施例
【0037】この実施例は、図2の実施例とは、リミッ
タにも制御が行われているという点が異なる。従って、
図2の実施例と同一部分には同一符号を付している。先
ほどのルールに加えて、 ルール … if … then ルール1…小さい非相関成分が多いならば …リミッタを大きく する ルール2…小さい非相関成分が少ないならば …リミッタを小さく する ルール3…明るいならば …リミッタを小さく する ルール4…暗いならば …リミッタを大きく する といったルールを追加すればよい。明るい部分では視覚
の感度が低いので、リミッタを小さくしている。また、
小さい非相関成分の数(頻度)を調べているのは雑音を
調べようとしている。すなわち、雑音が小さいならば、
雑音は微小であるので非相関成分とは検出されず、雑音
が大きいならば、雑音が非相関成分として検出されるた
め、その検出レベルを適切に選べば、雑音が大きい画像
かどうかをある程度識別できる。雑音が大きい時には、
リミッタレベルを大きくして、低減できる雑音振幅の範
囲を大きくする。雑音が小さい時には、リミッタレベル
を小さくして解像度劣化を防ぐ。この動作は、時間的に
はゆっくりしたものである。小さい非相関成分の数を数
えて動作するので、一定時間内を積分して動作すること
になる。したがって、適応の応答速度は遅い。テレビジ
ョン放送受信の場合もVTR再生の場合も、雑音の多い
ソースは、当然その番組を見ている間は雑音が多い。す
なわち、応答速度が遅くても十分であり、制御とマッチ
している。
タにも制御が行われているという点が異なる。従って、
図2の実施例と同一部分には同一符号を付している。先
ほどのルールに加えて、 ルール … if … then ルール1…小さい非相関成分が多いならば …リミッタを大きく する ルール2…小さい非相関成分が少ないならば …リミッタを小さく する ルール3…明るいならば …リミッタを小さく する ルール4…暗いならば …リミッタを大きく する といったルールを追加すればよい。明るい部分では視覚
の感度が低いので、リミッタを小さくしている。また、
小さい非相関成分の数(頻度)を調べているのは雑音を
調べようとしている。すなわち、雑音が小さいならば、
雑音は微小であるので非相関成分とは検出されず、雑音
が大きいならば、雑音が非相関成分として検出されるた
め、その検出レベルを適切に選べば、雑音が大きい画像
かどうかをある程度識別できる。雑音が大きい時には、
リミッタレベルを大きくして、低減できる雑音振幅の範
囲を大きくする。雑音が小さい時には、リミッタレベル
を小さくして解像度劣化を防ぐ。この動作は、時間的に
はゆっくりしたものである。小さい非相関成分の数を数
えて動作するので、一定時間内を積分して動作すること
になる。したがって、適応の応答速度は遅い。テレビジ
ョン放送受信の場合もVTR再生の場合も、雑音の多い
ソースは、当然その番組を見ている間は雑音が多い。す
なわち、応答速度が遅くても十分であり、制御とマッチ
している。
【0038】ここで、雑音の検出は信号自身で行おうと
しているが、シンク部分(水平帰線区間あるいは垂直帰
線区間)で調べる方法も考えられる。検出手段27は帰
線区間の小さい非相関成分の量を検出し、その量を走査
時間だけ保持して制御信号発生手段29に雑音の量とし
て与えればよい。帰線区間には画像信号がないので、雑
音の判別はより容易である。 図5…雑音低減回路へのさらに他の実施例
しているが、シンク部分(水平帰線区間あるいは垂直帰
線区間)で調べる方法も考えられる。検出手段27は帰
線区間の小さい非相関成分の量を検出し、その量を走査
時間だけ保持して制御信号発生手段29に雑音の量とし
て与えればよい。帰線区間には画像信号がないので、雑
音の判別はより容易である。 図5…雑音低減回路へのさらに他の実施例
【0039】他の実施例を図5に示す。これも輝度信号
雑音低減回路の例である。この回路は、非相関成分を検
出して利得制御する系路と、相関成分を検出して利得制
御する系路と、両系路の出力を加算し、その加算出力を
入力信号から減算する系路を有する。非相関成分を検出
する系路は、図2の実施例と同様な構成であるから、同
一機能部には同一符号を付している。相関成分を検出す
る系路を説明する。入力信号と1H遅延手段23の出力
とは、加算手段34で加算される。加算手段34の出力
は、リミッタ35で制限され、このリミッタ出力は可変
利得増幅器36を介して加算手段37に入力される。加
算手段37は、可変利得増幅器30と36の出力とを加
算して、減算手段38に与えている。減算手段38は、
入力信号と加算手段37の出力とを減算して出力端子2
2に出力している。
雑音低減回路の例である。この回路は、非相関成分を検
出して利得制御する系路と、相関成分を検出して利得制
御する系路と、両系路の出力を加算し、その加算出力を
入力信号から減算する系路を有する。非相関成分を検出
する系路は、図2の実施例と同様な構成であるから、同
一機能部には同一符号を付している。相関成分を検出す
る系路を説明する。入力信号と1H遅延手段23の出力
とは、加算手段34で加算される。加算手段34の出力
は、リミッタ35で制限され、このリミッタ出力は可変
利得増幅器36を介して加算手段37に入力される。加
算手段37は、可変利得増幅器30と36の出力とを加
算して、減算手段38に与えている。減算手段38は、
入力信号と加算手段37の出力とを減算して出力端子2
2に出力している。
【0040】つまり、水平走査時間遅延した信号と現在
の信号との和(相関成分)と差(非相関成分)を取り出
し、それぞれリミッタと可変利得増幅器を経由して加算
し、減算手段で現在の信号から引き算するというもので
ある。入力信号及び減算手段24の出力、加算手段35
の出力は、それぞれ検出手段41、42、43に入力さ
れ、特徴抽出が行われる。そして各検出手段41〜43
の出力は、制御信号発生手段44に入力される。制御信
号発生手段44は、論理解析により、可変利得増幅器3
0及び36に対する利得制御信号を作成して供給してい
る。
の信号との和(相関成分)と差(非相関成分)を取り出
し、それぞれリミッタと可変利得増幅器を経由して加算
し、減算手段で現在の信号から引き算するというもので
ある。入力信号及び減算手段24の出力、加算手段35
の出力は、それぞれ検出手段41、42、43に入力さ
れ、特徴抽出が行われる。そして各検出手段41〜43
の出力は、制御信号発生手段44に入力される。制御信
号発生手段44は、論理解析により、可変利得増幅器3
0及び36に対する利得制御信号を作成して供給してい
る。
【0041】画像フィルタは、リミッタにかからない範
囲では gain = 1.0 - { Ga(1.0-exp(-jωt)) + Gb(1.0+exp(-j ωt))} (2) という特性になる。 ここで、Ga は非相関成分用の可
変利得増幅器30の増幅率、G b は相関成分用の可変利
得増幅器36の増幅率である。この場合、次の表に示す
ルールを適用する。
囲では gain = 1.0 - { Ga(1.0-exp(-jωt)) + Gb(1.0+exp(-j ωt))} (2) という特性になる。 ここで、Ga は非相関成分用の可
変利得増幅器30の増幅率、G b は相関成分用の可変利
得増幅器36の増幅率である。この場合、次の表に示す
ルールを適用する。
【0042】 ルール … if … then ルール1…非相関成分の量が大きいならば… Ga の増幅率を小さくする ルール2…非相関成分の量が小さいならば… Ga の増幅率を大きくする ルール3…非相関成分が頻発するならば … Ga の増幅率を小さくする ルール4…非相関成分が頻発しないならば… Ga の増幅率を大きくする ルール5…相関成分の量が大きいならば … Gb の増幅率を小さくする ルール6…相関成分の量が小さいならば … Gb の増幅率を大きくする ルール7…相関成分が頻発するならば … Gb の増幅率を小さくする ルール8…相関成分が頻発しないならば … Gb の増幅率を大きくする ルール9…明るい(輝度が大きい)ならば… Ga と Gb の増幅率を小さ くする ルール10…暗い(輝度が小さい)ならば … Ga と Gb の増幅率を大き くする かなり複雑になっているが、ファジィ推論の計算を手順
通りに行えば制御信号が発生できるので、計算自体は容
易である。従来の画像フィルタの場合は、制御信号発生
の手順をすべて加算器などを用いて設計していたので、
この位複雑になると設計が困難であったが、本発明の方
法はファジィ理論にのって計算すれば結果が得られるの
で技術者にかかる負担が小さくなるという利点を持つ。
すなわち、開発期間が短縮でき、結果として安価なシス
テムにできる。
通りに行えば制御信号が発生できるので、計算自体は容
易である。従来の画像フィルタの場合は、制御信号発生
の手順をすべて加算器などを用いて設計していたので、
この位複雑になると設計が困難であったが、本発明の方
法はファジィ理論にのって計算すれば結果が得られるの
で技術者にかかる負担が小さくなるという利点を持つ。
すなわち、開発期間が短縮でき、結果として安価なシス
テムにできる。
【0043】図5の回路は、図4の回路に比べ、雑音低
減効果が大きくなるように考案している。図4の回路の
場合、非相関成分に含まれる雑音のみを低減していた
が、図5の実施例の方法は相関成分の雑音も低減する効
果がある。垂直の線などの垂直相関が強い信号では、相
関成分が大きく非相関成分が小さいが、この種の画像の
場合はルール5によって、 Gb が小さくなり、ルール2
によって Ga が大きくなって信号では、相関成分が小さ
くなり非相関成分が大きくなって従来と同等の雑音低減
効果を持つ。さらに、斜め線等の垂直非相関が大きい画
像では相関成分が小さくひそかん成分が大きいが、この
種の画像の場合はルール6によって、 Gbが大きくな
り、ルール1によって Ga が小さくなって信号のない相
関成分の雑音を低減し、信号がある非相関成分は抑圧し
ない。これは従来の雑音低減回路にはなかった雑音低減
能力である。また、平坦な画像では、いづれの成分も小
さくなるので、ルール2と6によって Ga と Gb の両方
が大きくなり、全帯域の雑音を低減する。さらに、ラン
ダムな画像ではルール1と5によって Ga と Gb の両方
が小さくなって、雑音低減を抑圧し、解像度の劣化を防
ぐ。他のルールに関しても同様に考えていくことが出来
る。 図6…図5の回路を説明するための周波数特性の例
減効果が大きくなるように考案している。図4の回路の
場合、非相関成分に含まれる雑音のみを低減していた
が、図5の実施例の方法は相関成分の雑音も低減する効
果がある。垂直の線などの垂直相関が強い信号では、相
関成分が大きく非相関成分が小さいが、この種の画像の
場合はルール5によって、 Gb が小さくなり、ルール2
によって Ga が大きくなって信号では、相関成分が小さ
くなり非相関成分が大きくなって従来と同等の雑音低減
効果を持つ。さらに、斜め線等の垂直非相関が大きい画
像では相関成分が小さくひそかん成分が大きいが、この
種の画像の場合はルール6によって、 Gbが大きくな
り、ルール1によって Ga が小さくなって信号のない相
関成分の雑音を低減し、信号がある非相関成分は抑圧し
ない。これは従来の雑音低減回路にはなかった雑音低減
能力である。また、平坦な画像では、いづれの成分も小
さくなるので、ルール2と6によって Ga と Gb の両方
が大きくなり、全帯域の雑音を低減する。さらに、ラン
ダムな画像ではルール1と5によって Ga と Gb の両方
が小さくなって、雑音低減を抑圧し、解像度の劣化を防
ぐ。他のルールに関しても同様に考えていくことが出来
る。 図6…図5の回路を説明するための周波数特性の例
【0044】図6(A)は周波数特性の一部である。
(2) 式の相関経路と非相関経路の周波数特性は、それぞ
れ図のように櫛型になっている。Ga = Gb = 0.5 の場合
には、加算すると、exp(-jωt)の項が打ち消されて、抽
出成分の和は丁度 1.0 になり、(2) 式の利得は 0.0
になる。すなわち、Ga = Gb = 0.5 の時、全帯域の雑音
を打ち消す。Ga = 0.0, Gb = 0.5 ならば、相関のある
雑音を打ち消す。Ga = 0. 5 Gb = 0.0 ならば、非相
関の雑音を打ち消す。本発明はこれらの中間の値も取る
ことが可能で、Ga や Gb が変化すると、周波数特性の
櫛の山谷の位置だけでなく、山の高さや谷の深さも変化
する。本発明の雑音低減回路はこのように、入力信号に
適応して臨機応変に最適なフィルタ特性を持つように変
化する。 図6(B)…図5の回路を説明するための波形例
(2) 式の相関経路と非相関経路の周波数特性は、それぞ
れ図のように櫛型になっている。Ga = Gb = 0.5 の場合
には、加算すると、exp(-jωt)の項が打ち消されて、抽
出成分の和は丁度 1.0 になり、(2) 式の利得は 0.0
になる。すなわち、Ga = Gb = 0.5 の時、全帯域の雑音
を打ち消す。Ga = 0.0, Gb = 0.5 ならば、相関のある
雑音を打ち消す。Ga = 0. 5 Gb = 0.0 ならば、非相
関の雑音を打ち消す。本発明はこれらの中間の値も取る
ことが可能で、Ga や Gb が変化すると、周波数特性の
櫛の山谷の位置だけでなく、山の高さや谷の深さも変化
する。本発明の雑音低減回路はこのように、入力信号に
適応して臨機応変に最適なフィルタ特性を持つように変
化する。 図6(B)…図5の回路を説明するための波形例
【0045】図5の雑音低減回路の効果をわかりやすく
するために、波形で示した例が図6(B)である。ここ
で、(a) 〜(d) は相関が強い場合の例であり、(e) 〜
(h) は垂直非相関が強い場合の例である。ただし、話を
簡単にするために、リミッタの効果は無視して表示して
いる。
するために、波形で示した例が図6(B)である。ここ
で、(a) 〜(d) は相関が強い場合の例であり、(e) 〜
(h) は垂直非相関が強い場合の例である。ただし、話を
簡単にするために、リミッタの効果は無視して表示して
いる。
【0046】(a) …垂直相関が強い画像の入力信号波形
の例 (b) …垂直相関が強い画像の入力信号を水平走査期間遅
延した波形の例 (c) …従来の雑音低減回路(垂直NR)の出力波形の例 (d) …図5の雑音低減回路の出力波形の例 (e) …垂直非相関が強い画像の入力信号波形の例 (f) …垂直非相関が強い画像の入力信号を水平走査期間
遅延した波形の例 (g) …従来の雑音低減回路(垂直NR)の出力波形の例 (h) …図5の雑音低減回路の出力波形の例
の例 (b) …垂直相関が強い画像の入力信号を水平走査期間遅
延した波形の例 (c) …従来の雑音低減回路(垂直NR)の出力波形の例 (d) …図5の雑音低減回路の出力波形の例 (e) …垂直非相関が強い画像の入力信号波形の例 (f) …垂直非相関が強い画像の入力信号を水平走査期間
遅延した波形の例 (g) …従来の雑音低減回路(垂直NR)の出力波形の例 (h) …図5の雑音低減回路の出力波形の例
【0047】まず、(a) 〜(d) について説明する。これ
は画像の形で表現すると、垂直の線である。入力信号も
遅延した信号も同じ波形であるので、従来の雑音低減回
路では、非相関成分はゼロとなって、(c) の波形が出力
される。(a) と(c) は同じ波形に見えるが、雑音には相
関がないので、(c) は雑音が低減された信号となる。本
発明の場合も同様で、(d) のように(c) と同じ波形が出
る。
は画像の形で表現すると、垂直の線である。入力信号も
遅延した信号も同じ波形であるので、従来の雑音低減回
路では、非相関成分はゼロとなって、(c) の波形が出力
される。(a) と(c) は同じ波形に見えるが、雑音には相
関がないので、(c) は雑音が低減された信号となる。本
発明の場合も同様で、(d) のように(c) と同じ波形が出
る。
【0048】次に、(e) 〜(h) について説明する。これ
は画像の形で表現すると、斜め約45度の線になる。入
力信号と、それを水平走査時間遅延した信号の波形は、
丁度反転した形になっており、(e) と(f)のようにな
る。従来の雑音低減回路の場合には、(g) のように、非
相関検出ができない場合には、雑音も低減する代償とし
て信号も除去してしまうし、仮に非相関検出ができた場
合には、雑音低減効果をゼロあるいは小さくするので、
(e) のような雑音のある信号が出力されることになる。
一方、図5の雑音低減回路では、相関成分が小さく非相
関成分が大きいことから、ルール1とルール6にあう状
態になり、Ga が小さくなって、Gb が大きくなり、相
関成分に谷を持つくし形フィルタに変化する。つまり、
( h)のように、巧く雑音が低減された信号が出力され
る。このように、この雑音低減回路は、従来にない雑音
低減能力もあり、極めて優れた適応型雑音低減回路であ
ることがわかる。 図7…巡回型雑音低減回路への実施例
は画像の形で表現すると、斜め約45度の線になる。入
力信号と、それを水平走査時間遅延した信号の波形は、
丁度反転した形になっており、(e) と(f)のようにな
る。従来の雑音低減回路の場合には、(g) のように、非
相関検出ができない場合には、雑音も低減する代償とし
て信号も除去してしまうし、仮に非相関検出ができた場
合には、雑音低減効果をゼロあるいは小さくするので、
(e) のような雑音のある信号が出力されることになる。
一方、図5の雑音低減回路では、相関成分が小さく非相
関成分が大きいことから、ルール1とルール6にあう状
態になり、Ga が小さくなって、Gb が大きくなり、相
関成分に谷を持つくし形フィルタに変化する。つまり、
( h)のように、巧く雑音が低減された信号が出力され
る。このように、この雑音低減回路は、従来にない雑音
低減能力もあり、極めて優れた適応型雑音低減回路であ
ることがわかる。 図7…巡回型雑音低減回路への実施例
【0049】図7も輝度信号雑音低減回路に応用した他
の実施例であり、巡回型雑音低減回路も示している。入
力端子21からの入力信号は、加算手段51に入力さ
れ、可変利得増幅器53の出力と加算処理される。加算
手段51の出力は、1H遅延手段52に入力され、先の
可変利得増幅器53に入力されている。従って、相関成
分が1H遅延手段52から出力されることになり、この
成分は、可変利得増幅器5で利得調整されて、減算手段
55に入力される。減算手段55では、入力信号から可
変利得増幅器54の出力を減算処理するので、非相関成
分が得られることになる。この減算増幅器54から得ら
れた非相関成分は、リミッタ56、可変利得増幅器57
を介して減算手段58に入力される。減算手段58で
は、入力信号から可変利得増幅器57の出力を減算する
ので結局、非相関成分(雑音)が除去された信号を出力
端子22に導出することになる。ここで、入力信号及び
減算手段55からの非相関成分は、それぞれ検出手段6
1、62に入力されてその特徴が抽出され、制御信号発
生手段63に入力される。制御信号発生手段63は、論
理解析により、可変利得増幅器53、54、及び57、
さらにリミッタ56に対する制御信号を作成して供給し
ている。
の実施例であり、巡回型雑音低減回路も示している。入
力端子21からの入力信号は、加算手段51に入力さ
れ、可変利得増幅器53の出力と加算処理される。加算
手段51の出力は、1H遅延手段52に入力され、先の
可変利得増幅器53に入力されている。従って、相関成
分が1H遅延手段52から出力されることになり、この
成分は、可変利得増幅器5で利得調整されて、減算手段
55に入力される。減算手段55では、入力信号から可
変利得増幅器54の出力を減算処理するので、非相関成
分が得られることになる。この減算増幅器54から得ら
れた非相関成分は、リミッタ56、可変利得増幅器57
を介して減算手段58に入力される。減算手段58で
は、入力信号から可変利得増幅器57の出力を減算する
ので結局、非相関成分(雑音)が除去された信号を出力
端子22に導出することになる。ここで、入力信号及び
減算手段55からの非相関成分は、それぞれ検出手段6
1、62に入力されてその特徴が抽出され、制御信号発
生手段63に入力される。制御信号発生手段63は、論
理解析により、可変利得増幅器53、54、及び57、
さらにリミッタ56に対する制御信号を作成して供給し
ている。
【0050】この回路の利得は、可変利得増幅器の利得
を左から順に g1,g2, g3 とすることにし、水平走査時
間を t、 角周波数をω で表し、 j = sqrt(-1) と
すると、
を左から順に g1,g2, g3 とすることにし、水平走査時
間を t、 角周波数をω で表し、 j = sqrt(-1) と
すると、
【0051】
【数1】
【0052】となる。 g2 = 1.0 - g1 となる関係に常
に2つの可変利得増幅器の利得関係を保つようにすれ
ば、(4) 式の利得は 1.0 になる。すなわち、雑音低減
回路の相関信号に対する利得は0dB となる。非相関信
号に対しては、(5) となる。 図10…図9の回路を説明するための周波数特性の例
に2つの可変利得増幅器の利得関係を保つようにすれ
ば、(4) 式の利得は 1.0 になる。すなわち、雑音低減
回路の相関信号に対する利得は0dB となる。非相関信
号に対しては、(5) となる。 図10…図9の回路を説明するための周波数特性の例
【0053】この周波数特性をグラフで示せば、図8に
示す形になる。g1,g2 をg2= 1.0 - g1 の関係を保ち
ながら制御すれば、櫛の谷の深さだけでなく、谷の幅も
変化する。幅が広くなれば、当然雑音低減能力は広くな
る。g3 も制御すれば、幅や深さをかなりの自由度で制
御できる。
示す形になる。g1,g2 をg2= 1.0 - g1 の関係を保ち
ながら制御すれば、櫛の谷の深さだけでなく、谷の幅も
変化する。幅が広くなれば、当然雑音低減能力は広くな
る。g3 も制御すれば、幅や深さをかなりの自由度で制
御できる。
【0054】この図において、g2 を大きくすると谷の
幅が広くなり、幅を広くするということは、雑音低減能
力が大きくなるかわりに、より過去のラインの影響を受
け易くなるということを意味する。垂直に相関がない場
合(すなわち、変化がある場合)は、過去の影響を受
け、解像度の低いなまった画像になってしまう。非相関
の信号では、谷は狭い(すなわち、g1 が小さい)ほう
が望ましい。図7の回路はこの谷の幅を制御するもので
ある。g2 を巡回係数と呼ぶことにすれば、
幅が広くなり、幅を広くするということは、雑音低減能
力が大きくなるかわりに、より過去のラインの影響を受
け易くなるということを意味する。垂直に相関がない場
合(すなわち、変化がある場合)は、過去の影響を受
け、解像度の低いなまった画像になってしまう。非相関
の信号では、谷は狭い(すなわち、g1 が小さい)ほう
が望ましい。図7の回路はこの谷の幅を制御するもので
ある。g2 を巡回係数と呼ぶことにすれば、
【0055】 ルール … if … then ルール1…非相関成分の量が大きいならば…巡回係数を小さくする ルール2…非相関成分の量が小さいならば…巡回係数を大きくする ルール3…非相関成分が頻発するならば …巡回係数を小さくする ルール4…非相関成分が頻発しないならば…巡回係数を大きくする ルール5…明るい(輝度が大きい)ならば…巡回係数を小さくする ルール6…暗い(輝度が小さい)ならば …巡回係数を大きくする ようなルールを適用すれば望ましい画質が得られる。 図9…雑音低減回路への他の実施例
【0056】図9にさらに他の実施例を示す。この実施
例は、基本的には図4の実施例と同じである。従って図
4の実施例と同様な機能部には同一符号を付している。
異なる部分は、減算手段24と可変利得増幅器30の間
が、リミッタに代ってスライサ65であることである。
周波数特性は、スライサ65のスライスレベルにかから
ない微小信号に対しては、 gain = 1.0 + exp(-j ωt ) (6) となる。利得の最大値は2になるが、これが1になるよ
う利得を半分にすれば、g = 0.5 とした場合の (1)式と
全く同じである。 図10…3次元雑音低減回路への実施例
例は、基本的には図4の実施例と同じである。従って図
4の実施例と同様な機能部には同一符号を付している。
異なる部分は、減算手段24と可変利得増幅器30の間
が、リミッタに代ってスライサ65であることである。
周波数特性は、スライサ65のスライスレベルにかから
ない微小信号に対しては、 gain = 1.0 + exp(-j ωt ) (6) となる。利得の最大値は2になるが、これが1になるよ
う利得を半分にすれば、g = 0.5 とした場合の (1)式と
全く同じである。 図10…3次元雑音低減回路への実施例
【0057】また、他の実施例を図10に示す。図5の
実施例に似ているが、遅延手段が図5は水平走査時間遅
延させる垂直雑音低減回路であったのに対し、この実施
例は遅延手段が1フレームの時間遅延を行う1F遅延手
段66を用いた3次元雑音低減回路になっている。基本
的には同じものであるから同様な機能部分には同一符号
を付している。 図11…高域雑音低減回路への実施例
実施例に似ているが、遅延手段が図5は水平走査時間遅
延させる垂直雑音低減回路であったのに対し、この実施
例は遅延手段が1フレームの時間遅延を行う1F遅延手
段66を用いた3次元雑音低減回路になっている。基本
的には同じものであるから同様な機能部分には同一符号
を付している。 図11…高域雑音低減回路への実施例
【0058】さらに他の実施例を図11に示す。これも
また図5の実施例に類似しており、図5で遅延手段23
と減算手段24で構成していた回路部分が、この実施例
では帯域通過フィルタ(BPF)67になっている。帯
域通過フィルタ67の通過域を除去したい雑音帯域なる
よう設計すれば、その帯域の雑音を低減できる。その他
の同様な機能部は図5と同一符号を付している。 gain = 1.0 - BPF(f) (7)
また図5の実施例に類似しており、図5で遅延手段23
と減算手段24で構成していた回路部分が、この実施例
では帯域通過フィルタ(BPF)67になっている。帯
域通過フィルタ67の通過域を除去したい雑音帯域なる
よう設計すれば、その帯域の雑音を低減できる。その他
の同様な機能部は図5と同一符号を付している。 gain = 1.0 - BPF(f) (7)
【0059】ここで、BPF(f) は帯域通過フィルタの周
波数特性である。この帯域通過フィルタの変わりに、図
5の遅延手段の遅延時間を 数百nsecにしても同様
の効果が得られる。 図12…ニューラルネットを学習させる為の構成例 以上はファジィ推論を用いた本発明の方式に関して説明
してきたが、ファジィ推論の変わりにニューラルネット
を用いても同様の効果が得られる。
波数特性である。この帯域通過フィルタの変わりに、図
5の遅延手段の遅延時間を 数百nsecにしても同様
の効果が得られる。 図12…ニューラルネットを学習させる為の構成例 以上はファジィ推論を用いた本発明の方式に関して説明
してきたが、ファジィ推論の変わりにニューラルネット
を用いても同様の効果が得られる。
【0060】ニューラルネットは人間の脳細胞を模擬し
た計算システムとして知られており、細胞を模擬したエ
レメントを多数層状に配置し、層間のエレメント間を互
いに信号の伝送ができるよう構成して作られるのが一般
的であり、3層構成程度で実用的な結果が得られること
がわかっている。エレメント間の伝送の係数によって、
その知能は記憶されている。エレメント間の伝送の係数
を適切な値にセットすれば、入力信号に応じて、記憶し
ている知識に参照して適切な出力信号を出すというもの
である。
た計算システムとして知られており、細胞を模擬したエ
レメントを多数層状に配置し、層間のエレメント間を互
いに信号の伝送ができるよう構成して作られるのが一般
的であり、3層構成程度で実用的な結果が得られること
がわかっている。エレメント間の伝送の係数によって、
その知能は記憶されている。エレメント間の伝送の係数
を適切な値にセットすれば、入力信号に応じて、記憶し
ている知識に参照して適切な出力信号を出すというもの
である。
【0061】この技術は公知であるが、この技術を画像
フィルタに応用する手法が本発明である。ファジィ推論
の場合と同様に、ニューラルネットの計算も膨大であ
る。エレメント間の伝送の割合は、乗算器で決めること
になり、入力が9端子で3層構成の最小とも言えるニュ
ーラルネットでも、数百の乗算器が必要になり、乗算器
はICでは広い面積を必要とする巨大な回路であるの
で、大規模かつ高価な回路となる。また、計算速度の面
でも問題となる。
フィルタに応用する手法が本発明である。ファジィ推論
の場合と同様に、ニューラルネットの計算も膨大であ
る。エレメント間の伝送の割合は、乗算器で決めること
になり、入力が9端子で3層構成の最小とも言えるニュ
ーラルネットでも、数百の乗算器が必要になり、乗算器
はICでは広い面積を必要とする巨大な回路であるの
で、大規模かつ高価な回路となる。また、計算速度の面
でも問題となる。
【0062】図1はその実施例でもあり、いままで説明
した制御信号発生手段の部分ニューラルネットを適用す
る。抽出した複数の特徴をニューラルネットに入れれ
ば、ニューラルネットは適切な制御信号を発生する。特
徴抽出であるので、量子化の分解能が少なくてすむとい
う点と、入力データそのものが少ないという点から、画
像フィルタとしてニューラルネットを構成し、実現する
ことができるようになる。
した制御信号発生手段の部分ニューラルネットを適用す
る。抽出した複数の特徴をニューラルネットに入れれ
ば、ニューラルネットは適切な制御信号を発生する。特
徴抽出であるので、量子化の分解能が少なくてすむとい
う点と、入力データそのものが少ないという点から、画
像フィルタとしてニューラルネットを構成し、実現する
ことができるようになる。
【0063】また、ファジィ推論の場合に説明したよう
に、テーブルルックアップ方式にすることも、可能であ
る。必要とするメモリはファジィ推論の場合と同様であ
り、容易にIC内に取り込める量になる。ニューラルネ
ットは学習可能な計算装置として有名だが、学習機能を
持たせると大規模になるので実用向きではない。学習に
よって得た知識のみを利用する(すなわち、係数が固
定)のであるならば、学習した知識をROMで記憶する
テーブルルックアップ方式でも、完全に同様の結果が得
られる。
に、テーブルルックアップ方式にすることも、可能であ
る。必要とするメモリはファジィ推論の場合と同様であ
り、容易にIC内に取り込める量になる。ニューラルネ
ットは学習可能な計算装置として有名だが、学習機能を
持たせると大規模になるので実用向きではない。学習に
よって得た知識のみを利用する(すなわち、係数が固
定)のであるならば、学習した知識をROMで記憶する
テーブルルックアップ方式でも、完全に同様の結果が得
られる。
【0064】図12は学習の課程の構成例を示したもの
である。単にニューラルネットを利用すると良い制御信
号を得ることができるわけではなく、正しく学習させた
ニューラルネットを用いないと、望ましい結果は得られ
ない。この例は、バックプロパゲーションの方法を本発
明の画像フィルタに応用できるよう考案し、正しく学習
できるようにしたものである。この図に於いてテスト回
路と書いてある部分が発明の画像フィルタ、すなわち、
例えば図2の回路である。この図は雑音低減回路の学習
方法を示すものである。
である。単にニューラルネットを利用すると良い制御信
号を得ることができるわけではなく、正しく学習させた
ニューラルネットを用いないと、望ましい結果は得られ
ない。この例は、バックプロパゲーションの方法を本発
明の画像フィルタに応用できるよう考案し、正しく学習
できるようにしたものである。この図に於いてテスト回
路と書いてある部分が発明の画像フィルタ、すなわち、
例えば図2の回路である。この図は雑音低減回路の学習
方法を示すものである。
【0065】即ち、基準画像と基準雑音を加算手段80
で混合して画像フィルタに入力し、出力画像を得る。こ
の時、入力画像と出力画像の差を比較手段81により求
め、その差が最小になるよう画像フィルタ内部の制御信
号発生手段(すなわちニューラルネット)を制御する。
その制御の状態は、ニューラルネットが係数として記憶
する。これをいくつかの基準画像および基準雑音に対し
て行い、さらに、それを繰り返し行えば、ニューラルネ
ットは雑音を低減し、かつ解像度を低下させないような
制御信号を発生するよう記憶させることができる。
で混合して画像フィルタに入力し、出力画像を得る。こ
の時、入力画像と出力画像の差を比較手段81により求
め、その差が最小になるよう画像フィルタ内部の制御信
号発生手段(すなわちニューラルネット)を制御する。
その制御の状態は、ニューラルネットが係数として記憶
する。これをいくつかの基準画像および基準雑音に対し
て行い、さらに、それを繰り返し行えば、ニューラルネ
ットは雑音を低減し、かつ解像度を低下させないような
制御信号を発生するよう記憶させることができる。
【0066】学習した結果はメモリに記憶させ、乗算器
の係数としてニューラルネットの計算を行っても良い
し、すべての状態の入力と出力の関係としてメモリに記
憶させ、制御信号発生手段をテーブルルックアップにす
る方法もできる。
の係数としてニューラルネットの計算を行っても良い
し、すべての状態の入力と出力の関係としてメモリに記
憶させ、制御信号発生手段をテーブルルックアップにす
る方法もできる。
【0067】ニューラルネットの方法は、ファジィと異
なり、変更が難しい。一部を変更した場合、ニューラル
ネットの学習をすべてやり直さなくてはならないという
欠点があるが、反面、ルール化できない処理の場合で
も、ニューラルネットに基準信号を与えて学習させるこ
とにより、最適化した出力を得ることができるという利
点がある。図1〜図11で説明してきた課程に於いて、
雑音はランダムであることを暗に仮定していた。一般的
にこの仮定はよく用いられるが、そうならない場合もあ
る。例えば、VTRの再生の場合、VTR特有の雑音が
ある。回転系のジッタに起因する雑音や、隣接トラック
のクロストーク雑音などのように、固有の帯域に集中す
る雑音もある。このような用途に於いては明確なルール
化は難しい。しかし、例えば、VTR用途において、無
信号を記録再生して雑音をサンプルし、図12の基準雑
音としてニューラルネットにその雑音を抑圧するよう学
習させれば、効果的な雑音低減が可能となる。ニューラ
ルネットを用いた適応画像フィルタには、このような利
点がある。 図13…色信号雑音低減回路への実施例
なり、変更が難しい。一部を変更した場合、ニューラル
ネットの学習をすべてやり直さなくてはならないという
欠点があるが、反面、ルール化できない処理の場合で
も、ニューラルネットに基準信号を与えて学習させるこ
とにより、最適化した出力を得ることができるという利
点がある。図1〜図11で説明してきた課程に於いて、
雑音はランダムであることを暗に仮定していた。一般的
にこの仮定はよく用いられるが、そうならない場合もあ
る。例えば、VTRの再生の場合、VTR特有の雑音が
ある。回転系のジッタに起因する雑音や、隣接トラック
のクロストーク雑音などのように、固有の帯域に集中す
る雑音もある。このような用途に於いては明確なルール
化は難しい。しかし、例えば、VTR用途において、無
信号を記録再生して雑音をサンプルし、図12の基準雑
音としてニューラルネットにその雑音を抑圧するよう学
習させれば、効果的な雑音低減が可能となる。ニューラ
ルネットを用いた適応画像フィルタには、このような利
点がある。 図13…色信号雑音低減回路への実施例
【0068】図13の実施例は、搬送色信号の雑音低減
回路に応用した場合の実施例である。これも基本的には
図5と同じである。従って、図5と同様な機能部には同
一符号を付している。但し、この実施例においては、信
号の特徴を抽出するための情報として、入力端子91、
検出手段92が設けられ、制御信号発生手段29に対し
て輝度信号の情報も入力されている。NTSC方式搬送
色信号は水平走査時間毎に反転する周波数に選んである
ので、入力信号と水平走査時間遅延した信号を加算し、
それが小さい時には減算手段で入力信号から引き去って
雑音を低減するようになっている。搬送色信号の相関成
分(同じ色)は水平走査期間離れた時間で加算すると最
小になる周波数になっているので、加算手段の出力信号
が大きいほど非相関成分が大きいことになる。
回路に応用した場合の実施例である。これも基本的には
図5と同じである。従って、図5と同様な機能部には同
一符号を付している。但し、この実施例においては、信
号の特徴を抽出するための情報として、入力端子91、
検出手段92が設けられ、制御信号発生手段29に対し
て輝度信号の情報も入力されている。NTSC方式搬送
色信号は水平走査時間毎に反転する周波数に選んである
ので、入力信号と水平走査時間遅延した信号を加算し、
それが小さい時には減算手段で入力信号から引き去って
雑音を低減するようになっている。搬送色信号の相関成
分(同じ色)は水平走査期間離れた時間で加算すると最
小になる周波数になっているので、加算手段の出力信号
が大きいほど非相関成分が大きいことになる。
【0069】例えば、下記のルールを使用すると、望ま
しい色信号雑音低減回路となる。図13において、第2
入力は輝度信号である。色信号と輝度信号は相関がある
ことが多く、輝度信号が変化する部分では色信号も変化
することが多い。その性質を利用したのがルール7とル
ール8である。輝度信号は必ずしも利用する必要はない
が、色信号は変調されているので、輝度信号を利用すれ
ば、特徴の抽出がやりやすい。ルール5とルール6の色
の変化は、例えば280nsec離れた時間の相関を調
べるとわかる。
しい色信号雑音低減回路となる。図13において、第2
入力は輝度信号である。色信号と輝度信号は相関がある
ことが多く、輝度信号が変化する部分では色信号も変化
することが多い。その性質を利用したのがルール7とル
ール8である。輝度信号は必ずしも利用する必要はない
が、色信号は変調されているので、輝度信号を利用すれ
ば、特徴の抽出がやりやすい。ルール5とルール6の色
の変化は、例えば280nsec離れた時間の相関を調
べるとわかる。
【0070】 ルール … if … then ルール1…非相関成分の量が大きいならば…可変利得増幅器の増幅率を小 さくする ルール2…非相関成分の量が小さいならば…可変利得増幅器の増幅率を大 きくする ルール3…非相関成分が頻発するならば …可変利得増幅器の増幅率を小 さくする ルール4…非相関成分が頻発しないならば…可変利得増幅器の増幅率を大 きくする ルール5…色の変化がはげしいならば …可変利得増幅器の増幅率を小 さくする ルール6…色の変化がはげしいならば …可変利得増幅器の増幅率を大 きくする ルール7…輝度の変化がはげしいならば …可変利得増幅器の増幅率を小 さくする ルール8…輝度の変化がはげしいならば …可変利得増幅器の増幅率を大 きくする 図14…3ラインY/C分離回路への実施例
【0071】図14はY/C分離回路に応用した実施例
である。入力端子101には、複合映像信号が導入さ
れ、1水平期間の遅延量を持つ遅延手段102に入力さ
れる。またこの遅延手段102の出力は、さらに1水平
期間の遅延量を持つ遅延手段103に入力される。入力
信号と、遅延手段102、103の出力は、それぞれ副
搬送波帯域の成分を通過させる帯域通過フィルタ(BP
F)104、105、106に供給される。帯域通過フ
ィルタ105の出力は、反転器107で反転される。加
算手段108では、入力信号と、それを1水平走査時間
遅延して反転した信号が加算され、加算手段109で
は、反転信号と、帯域通過フィルタ106の出力信号と
が加算される。これにより隣接した3つのライン信号を
用いてライン信号の加算を行い、色信号を得ることがで
きる。それぞれのラインの信号(BPF104の出力、
反転器107の出力、BPF106の出力)は、それぞ
れ特徴成分が抽出され、制御信号発生手段116に入力
されて演算され、可変利得増幅器112を制御するため
の制御信号を発生させる。BPF104の出力、反転器
107の出力、BPF106の出力は、中間値回路11
0に入力されてその中間値が取り出され、さらにこの中
間値回路110の出力は、中間値回路111に入力され
る。この中間値回路111には、加算手段108、10
9からの出力も入力されている。この中間値回路111
から出力された信号が色信号として可変利得増幅器11
2に入力されている。この可変利得増幅器112の出力
色信号は、出力端子114に導出されるとともに、加算
手段113に入力される。加算手段113では、遅延手
段102から出力されている複合映像信号から色信号を
減算することにより輝度信号を得て、出力端子115に
出力している。
である。入力端子101には、複合映像信号が導入さ
れ、1水平期間の遅延量を持つ遅延手段102に入力さ
れる。またこの遅延手段102の出力は、さらに1水平
期間の遅延量を持つ遅延手段103に入力される。入力
信号と、遅延手段102、103の出力は、それぞれ副
搬送波帯域の成分を通過させる帯域通過フィルタ(BP
F)104、105、106に供給される。帯域通過フ
ィルタ105の出力は、反転器107で反転される。加
算手段108では、入力信号と、それを1水平走査時間
遅延して反転した信号が加算され、加算手段109で
は、反転信号と、帯域通過フィルタ106の出力信号と
が加算される。これにより隣接した3つのライン信号を
用いてライン信号の加算を行い、色信号を得ることがで
きる。それぞれのラインの信号(BPF104の出力、
反転器107の出力、BPF106の出力)は、それぞ
れ特徴成分が抽出され、制御信号発生手段116に入力
されて演算され、可変利得増幅器112を制御するため
の制御信号を発生させる。BPF104の出力、反転器
107の出力、BPF106の出力は、中間値回路11
0に入力されてその中間値が取り出され、さらにこの中
間値回路110の出力は、中間値回路111に入力され
る。この中間値回路111には、加算手段108、10
9からの出力も入力されている。この中間値回路111
から出力された信号が色信号として可変利得増幅器11
2に入力されている。この可変利得増幅器112の出力
色信号は、出力端子114に導出されるとともに、加算
手段113に入力される。加算手段113では、遅延手
段102から出力されている複合映像信号から色信号を
減算することにより輝度信号を得て、出力端子115に
出力している。
【0072】輝度出力取り出しが加算になっているの
は、1水平走査時間遅延した信号は帯域通過フィルタ
(BPF)通過後に反転させているからである。制御信
号発生手段116は、ファジィ推論による方法でも、ニ
ューラルネットによる方法でもよい。 図15…図14の制御信号発生手段の詳細
は、1水平走査時間遅延した信号は帯域通過フィルタ
(BPF)通過後に反転させているからである。制御信
号発生手段116は、ファジィ推論による方法でも、ニ
ューラルネットによる方法でもよい。 図15…図14の制御信号発生手段の詳細
【0073】制御信号発生手段の詳細を図15に示す。
入力1〜3は、それぞれBPF104の出力、反転器1
07の出力、BPF106の出力に対応する。入力1〜
3は、それぞれ遅延手段131〜133に入力され、遅
延手段131〜134の出力はさらにそれぞれ遅延手段
134〜136に入力されている。各遅延手段はそれぞ
れ、例えば搬送色信号の周期の半分の時間の遅延量を持
つ。検出手段317には、入力2及び遅延手段132の
出力、遅延手段135の出力が入力されている。検出手
段318には、遅延手段131の出力、遅延手段132
の出力、遅延手段133の出力が入力されている。検出
手段319には、入力1及び遅延手段131の出力、遅
延手段132の出力、遅延手段136の出力が入力され
ている。検出手段140には、遅延手段134の出力、
遅延手段132の出力、入力3が入力されている。各検
出手段137〜140の出力は、制御信号発生部141
に入力される。
入力1〜3は、それぞれBPF104の出力、反転器1
07の出力、BPF106の出力に対応する。入力1〜
3は、それぞれ遅延手段131〜133に入力され、遅
延手段131〜134の出力はさらにそれぞれ遅延手段
134〜136に入力されている。各遅延手段はそれぞ
れ、例えば搬送色信号の周期の半分の時間の遅延量を持
つ。検出手段317には、入力2及び遅延手段132の
出力、遅延手段135の出力が入力されている。検出手
段318には、遅延手段131の出力、遅延手段132
の出力、遅延手段133の出力が入力されている。検出
手段319には、入力1及び遅延手段131の出力、遅
延手段132の出力、遅延手段136の出力が入力され
ている。検出手段140には、遅延手段134の出力、
遅延手段132の出力、入力3が入力されている。各検
出手段137〜140の出力は、制御信号発生部141
に入力される。
【0074】図15では、検出手段137には水平の隣
接する3点のデータが与えられているので、水平の相関
を調べることができる。検出手段128は垂直の隣接す
る3点が接続されているので、垂直の相関を調べること
ができる。検出手段139は斜めの隣接する3点が接続
されているので、斜めの相関を調べることができる。検
出手段140は検出手段139とは逆勾配の斜めの相関
を調べることができる。
接する3点のデータが与えられているので、水平の相関
を調べることができる。検出手段128は垂直の隣接す
る3点が接続されているので、垂直の相関を調べること
ができる。検出手段139は斜めの隣接する3点が接続
されているので、斜めの相関を調べることができる。検
出手段140は検出手段139とは逆勾配の斜めの相関
を調べることができる。
【0075】このY/C分離回路は隣接する走査線の相
関を調べ、相関の強いライン間でくし形フィルタによる
Y/C分離を行うものであり、いわゆるロジカルコム、
あるはダイナミックコムと呼ばれるくし形フィルタであ
る。従来のロジカルコムには制御信号発生手段や可変利
得増幅器は具備されていないが、本発明はそれを備え、
さらに、ファジィ推論あるいはニューラルネットで適切
な制御を行って分離性能の向上を図っている。
関を調べ、相関の強いライン間でくし形フィルタによる
Y/C分離を行うものであり、いわゆるロジカルコム、
あるはダイナミックコムと呼ばれるくし形フィルタであ
る。従来のロジカルコムには制御信号発生手段や可変利
得増幅器は具備されていないが、本発明はそれを備え、
さらに、ファジィ推論あるいはニューラルネットで適切
な制御を行って分離性能の向上を図っている。
【0076】ロジカルコムは従来方式でも、大部分の画
像において優れた分離特性を示すことが知られている
が、苦手とする信号も存在する。その例を図16に示
す。(a)〜(e) が一組で、(f) 〜(j) が他の一組であ
る。
像において優れた分離特性を示すことが知られている
が、苦手とする信号も存在する。その例を図16に示
す。(a)〜(e) が一組で、(f) 〜(j) が他の一組であ
る。
【0077】(a) が入力信号、(b) はその水平走査時間
前の信号、(c) はさらに水平走査時間前の信号である。
この波形は、画像では斜めの線となる。ここで、従来の
ロジカルコムは、垂直の3点だけで分離を行うので、出
力波形は(d) に示すようになる。互いに相関がないた
め、最初の中間回路は無信号となり、2段目の中間値回
路で上下の加算器の出力が出力され(すなわち色信
号)、それが(b) に加算されて(d) のような輝度信号が
出力されるのである。輝度信号が正確に分離できず、な
まってしまっている。色信号には(d) を反転した波形が
出力される。つまり、クロスカラーがでるのが確認でき
る。
前の信号、(c) はさらに水平走査時間前の信号である。
この波形は、画像では斜めの線となる。ここで、従来の
ロジカルコムは、垂直の3点だけで分離を行うので、出
力波形は(d) に示すようになる。互いに相関がないた
め、最初の中間回路は無信号となり、2段目の中間値回
路で上下の加算器の出力が出力され(すなわち色信
号)、それが(b) に加算されて(d) のような輝度信号が
出力されるのである。輝度信号が正確に分離できず、な
まってしまっている。色信号には(d) を反転した波形が
出力される。つまり、クロスカラーがでるのが確認でき
る。
【0078】図15の回路は適応制御回路があり、分離
性能を向上させている。図15の検出手段および制御信
号発生部は、このクロスカラーと輝度信号のなまり(解
像度劣化)を防ぐように可変利得増幅器112を制御す
る。ファジィ推論制御信号発生手段の場合は、次のよう
なルールを適用すれば、それが実現できる。図15の検
出手段130の出力レベルをD3、検出手段140の出力
レベルをD4で表すことにすれば、通常は可変利得増幅器
112の利得は1にしておくとして、
性能を向上させている。図15の検出手段および制御信
号発生部は、このクロスカラーと輝度信号のなまり(解
像度劣化)を防ぐように可変利得増幅器112を制御す
る。ファジィ推論制御信号発生手段の場合は、次のよう
なルールを適用すれば、それが実現できる。図15の検
出手段130の出力レベルをD3、検出手段140の出力
レベルをD4で表すことにすれば、通常は可変利得増幅器
112の利得は1にしておくとして、
【0079】 ルール … if … then ルール1…D3が大きくD4が小さいならば…可変利得増幅器の増幅率を小さ くする ルール2…D3が小さくD4が大きいならば…可変利得増幅器の増幅率を小さ くする これにより斜め線が判別でき、大きさの度合いによっ
て、可変利得増幅器が制御される。 図16…図14の回路を説明する為の波形の例
て、可変利得増幅器が制御される。 図16…図14の回路を説明する為の波形の例
【0080】このルールを適用した図14の出力例を図
16の(e) に示す。(a)(b)(c) の波形の場合には、可変
利得増幅器の利得が小さくなって、色信号が抑圧され、
(e)の輝度信号が出力される。したがって、クロスカラ
ーは小さくなり、輝度信号の解像度劣化も少ない。
16の(e) に示す。(a)(b)(c) の波形の場合には、可変
利得増幅器の利得が小さくなって、色信号が抑圧され、
(e)の輝度信号が出力される。したがって、クロスカラ
ーは小さくなり、輝度信号の解像度劣化も少ない。
【0081】(a)(b)(c) の波形の振幅が小さい場合に
は、ルール1とルール2は弱く適用されるだけなので、
図16の回路ほど従来と大きい差がでないが、このよう
な場合には元々出力されるクロスカラーも小さいので、
問題とならない。
は、ルール1とルール2は弱く適用されるだけなので、
図16の回路ほど従来と大きい差がでないが、このよう
な場合には元々出力されるクロスカラーも小さいので、
問題とならない。
【0082】他の例を (f)〜(j) に示す。適応型でない
従来のY/C分離回路の場合には、第1の中間値回路で
(f) の波形が取り出され、第2の中間値回路では (f)
を半分にした波形が取り出されるので、輝度信号出力
は(i) のようになる。すなわち、輝度信号がない所に偽
の輝度信号が出、色がないのにクロスカラーがでるよう
になっている。図15の検出手段137の出力レベルを
D1、検出手段138の出力レベルをD2で表すことにすれ
ば、通常は可変利得増幅器の利得は1にしておくとし
て、
従来のY/C分離回路の場合には、第1の中間値回路で
(f) の波形が取り出され、第2の中間値回路では (f)
を半分にした波形が取り出されるので、輝度信号出力
は(i) のようになる。すなわち、輝度信号がない所に偽
の輝度信号が出、色がないのにクロスカラーがでるよう
になっている。図15の検出手段137の出力レベルを
D1、検出手段138の出力レベルをD2で表すことにすれ
ば、通常は可変利得増幅器の利得は1にしておくとし
て、
【0083】 ルール … if … then ルール3…D1が小さくD2が大きいならば…可変利得増幅器の増幅率を小さ くする
【0084】とすれば、色出力は抑圧されてクロスカラ
ーは小さくなり、輝度信号は(j) のように偽信号が小さ
くなる。従来のロジカルコムの欠点の内、最も大きい部
分は上記例にあげた2つの問題点であるので、
ーは小さくなり、輝度信号は(j) のように偽信号が小さ
くなる。従来のロジカルコムの欠点の内、最も大きい部
分は上記例にあげた2つの問題点であるので、
【0085】 ルール … if … then ルール1…D3が大きくD4が小さいならば…可変利得増幅器の増幅率を小さ くする ルール2…D3が小さくD4が大きいならば…可変利得増幅器の増幅率を小さ くする ルール3…D1が小さくD2が大きいならば…可変利得増幅器の増幅率を小さ くする という制御を行えば、図16は欠点が非常に少ない優れ
たロジカルコムとなる。 図17…Y/C分離への応用でニューラルネットを学習
させる構成例
たロジカルコムとなる。 図17…Y/C分離への応用でニューラルネットを学習
させる構成例
【0086】制御信号をニューラルネットで構成する場
合の学習方法の例を図17に示す。図12の場合と基本
的には同じである。基準となる色信号と輝度信号を用意
し、それを加算手段150で加算してテスト回路に入力
する。この場合、テスト回路は本発明のY/C分離回路
であり、例えば図14の回路である。入力の輝度信号と
出力の輝度信号を比較器151で比較し、誤差出力が最
小になるようにニューラルネット(テスト回路内部の制
御信号発生部)を学習させる。この図では輝度信号どう
しを比較して誤差出力を得ているが、色信号どうしを比
較することでも学習させることができる。 図18…2ラインY/C分離回路への実施例
合の学習方法の例を図17に示す。図12の場合と基本
的には同じである。基準となる色信号と輝度信号を用意
し、それを加算手段150で加算してテスト回路に入力
する。この場合、テスト回路は本発明のY/C分離回路
であり、例えば図14の回路である。入力の輝度信号と
出力の輝度信号を比較器151で比較し、誤差出力が最
小になるようにニューラルネット(テスト回路内部の制
御信号発生部)を学習させる。この図では輝度信号どう
しを比較して誤差出力を得ているが、色信号どうしを比
較することでも学習させることができる。 図18…2ラインY/C分離回路への実施例
【0087】図18は、2ラインのくし形フィルタに応
用した場合の実施例である。2ラインの相関の度合いを
検査し、その度合いによって可変利得増幅器163、1
65を制御するものである。上段の可変利得増幅器16
5は帯域フィルタ分離の度合いを制御するもので、下段
の可変利得増幅器163はくし形フィルタ分離の度合い
を制御する。入力端子101の複合映像信号は、1H遅
延手段161を介して減算手段162に入力される。減
算手段161は、入力信号と1H遅延手段161の出力
との減算処理を行い、色信号成分を取り出す。色信号成
分は、可変利得増幅器163を介して加算手段164に
入力される。加算手段164には、入力信号が可変利得
増幅器165で利得制御を受けて入力されている。制御
信号発生手段166には、入力信号と1H遅延手段16
1の出力が入力されており、2ライン間の相関判定が行
われている。相関が低いことは、減算手段162の出力
にそれだけ誤りが多いことである。
用した場合の実施例である。2ラインの相関の度合いを
検査し、その度合いによって可変利得増幅器163、1
65を制御するものである。上段の可変利得増幅器16
5は帯域フィルタ分離の度合いを制御するもので、下段
の可変利得増幅器163はくし形フィルタ分離の度合い
を制御する。入力端子101の複合映像信号は、1H遅
延手段161を介して減算手段162に入力される。減
算手段161は、入力信号と1H遅延手段161の出力
との減算処理を行い、色信号成分を取り出す。色信号成
分は、可変利得増幅器163を介して加算手段164に
入力される。加算手段164には、入力信号が可変利得
増幅器165で利得制御を受けて入力されている。制御
信号発生手段166には、入力信号と1H遅延手段16
1の出力が入力されており、2ライン間の相関判定が行
われている。相関が低いことは、減算手段162の出力
にそれだけ誤りが多いことである。
【0088】減算手段164の出力は、帯域通過フィル
タ167を介して色信号出力として出力端子168に入
力され、また減算手段169に入力される。減算手段1
69は、入力複合映像信号から色信号を減算することに
より出力端子170に輝度信号を導出する。
タ167を介して色信号出力として出力端子168に入
力され、また減算手段169に入力される。減算手段1
69は、入力複合映像信号から色信号を減算することに
より出力端子170に輝度信号を導出する。
【0089】この回路によると、図16の第1の例は改
善できないが、第2の例はこのシステムによって改善で
きる。図16の(f) と(g) の状態になっている場合、く
し形フィルタ分離は輝度信号として(i) に示す波形を出
力するが、帯域フィルタ分離は輝度信号出力として( g)
のような波形を出力する。したがって、本発明の回路は
(j) に示すような波形を出力し、(i) との差分だけ改
善している。 図19…3ラインY/C分離回路への他の実施例
善できないが、第2の例はこのシステムによって改善で
きる。図16の(f) と(g) の状態になっている場合、く
し形フィルタ分離は輝度信号として(i) に示す波形を出
力するが、帯域フィルタ分離は輝度信号出力として( g)
のような波形を出力する。したがって、本発明の回路は
(j) に示すような波形を出力し、(i) との差分だけ改
善している。 図19…3ラインY/C分離回路への他の実施例
【0090】図19も3ラインY/C分離回路への他の
実施例であり、図14の実施例に比べて中間値回路ある
いは相関器を使わない例である。従って図14のブロッ
クと同様な機能のブロックには同一符号を付している。
BPF105の出力側に反転器がないので、この実施例
では、減算手段108a、109aが用いられている。
減算手段108a、109aの出力はそれぞれ可変利得
増幅器112a、112bで利得制御を受けた後、加算
手段112cで加算され、色信号出力として出力端子1
14に導出される。またこの色信号は、減算手段113
aに入力され、入力複合映像信号に含まれている色信号
成分を除去する。これにより出力端子115には輝度信
号を得ることができる。
実施例であり、図14の実施例に比べて中間値回路ある
いは相関器を使わない例である。従って図14のブロッ
クと同様な機能のブロックには同一符号を付している。
BPF105の出力側に反転器がないので、この実施例
では、減算手段108a、109aが用いられている。
減算手段108a、109aの出力はそれぞれ可変利得
増幅器112a、112bで利得制御を受けた後、加算
手段112cで加算され、色信号出力として出力端子1
14に導出される。またこの色信号は、減算手段113
aに入力され、入力複合映像信号に含まれている色信号
成分を除去する。これにより出力端子115には輝度信
号を得ることができる。
【0091】この回路は、隣接するライン間の相関を調
べ、相関が強い方のくし形フィルタを使用するよう可変
利得増幅器112a、112bを制御している。この
時、図16のパターンの時には、特別なルールを追加し
て処理する点は図14の場合と同様である。また、本実
施例の制御信号発生手段は図15のように構成して良い
点も図14の実施例と同様である。 図20…輪郭強調回路への実施例
べ、相関が強い方のくし形フィルタを使用するよう可変
利得増幅器112a、112bを制御している。この
時、図16のパターンの時には、特別なルールを追加し
て処理する点は図14の場合と同様である。また、本実
施例の制御信号発生手段は図15のように構成して良い
点も図14の実施例と同様である。 図20…輪郭強調回路への実施例
【0092】輪郭強調回路に対して本発明を実施した例
を示す。一般に輪郭強調は、どうしても雑音が増加す
る。雑音低減回路と同様に、雑音と信号の区別ができな
い為である。また、輪郭強調回路は、大振幅の輪郭を強
調すると、オーバーシュートやプリシュートが大きくな
りすぎ、ギラギラしたみにくい画像になってしまうとい
う弊害も持っている。例えば、次のようなルールを適用
すれば、雑音が少なく、いやらしい画像にならない優れ
た輪郭強調回路が実現できる。
を示す。一般に輪郭強調は、どうしても雑音が増加す
る。雑音低減回路と同様に、雑音と信号の区別ができな
い為である。また、輪郭強調回路は、大振幅の輪郭を強
調すると、オーバーシュートやプリシュートが大きくな
りすぎ、ギラギラしたみにくい画像になってしまうとい
う弊害も持っている。例えば、次のようなルールを適用
すれば、雑音が少なく、いやらしい画像にならない優れ
た輪郭強調回路が実現できる。
【0093】 ルール … if … then ルール1…非相関成分が非常に大きいならば…利得を非常に小さくする ルール2…非相関成分が大きいならば …利得を小さくする ルール3…非相関成分が小さいならば …利得はそのまま ルール4…非相関成分が非常に小さいならば…利得を小さくする ルール5…明るい画像ならば …利得を大きくする ルール6…暗い画像ならば …利得を小さくする このようにして、雑音が小さく、しかも、大振幅輪郭で
もオーバーシュートがつきすぎない輪郭強調回路が実現
できる。
もオーバーシュートがつきすぎない輪郭強調回路が実現
できる。
【0094】即ち、図20において、入力端子180に
供給される輝度信号は、2次微分回路181に入力され
て輪郭成分が取り出され、リミッタ182において制限
を受けて、可変利得増幅器183に入力される。この可
変利得増幅器183の出力が、減算手段184におい
て、元の輝度信号に足し込まれ、出力端子185へ輪郭
補正された信号を得ることができる。入力信号と2次微
分回路181の出力は、特徴検出手段186、187に
入力されて、その検出信号が制御信号発生手段188に
入力されている。ここで得られた制御信号が可変利得増
幅器183の制御端子に供給される。
供給される輝度信号は、2次微分回路181に入力され
て輪郭成分が取り出され、リミッタ182において制限
を受けて、可変利得増幅器183に入力される。この可
変利得増幅器183の出力が、減算手段184におい
て、元の輝度信号に足し込まれ、出力端子185へ輪郭
補正された信号を得ることができる。入力信号と2次微
分回路181の出力は、特徴検出手段186、187に
入力されて、その検出信号が制御信号発生手段188に
入力されている。ここで得られた制御信号が可変利得増
幅器183の制御端子に供給される。
【0095】以上、可変利得増幅器(乗算器)を制御す
る例ばかりをあげたが、本発明の制御対象は可変利得増
幅器に制限されるものではない。例えば、輪郭強調回路
は、強調する中心周波数を変化させることも考えられ
る。すなわち、図20の2次微分回路の中心周波数を変
化させれば、周波数特性を変化させる輪郭強調回路とな
る。周波数特性可変回路は、例えば、トランスバーサル
フィルタで構成してフィルタの遅延時間を変化させるこ
とで実現できる。アナログ回路の場合には可変インピー
ダンス素子の値を変化させることで実現できる。入力信
号の特徴を調べることにより、信号成分が高域に集中し
ているか、低域に集中しているかは容易に知ることがで
きる。帯域通過フィルタを多数使用すれば、細かく帯域
分割して、どの周波数の成分が多いかは容易に知ること
ができる。これを利用すれば、必要な帯域のみ適応的に
強調するものである。例えばルールは以下のようにな
る。
る例ばかりをあげたが、本発明の制御対象は可変利得増
幅器に制限されるものではない。例えば、輪郭強調回路
は、強調する中心周波数を変化させることも考えられ
る。すなわち、図20の2次微分回路の中心周波数を変
化させれば、周波数特性を変化させる輪郭強調回路とな
る。周波数特性可変回路は、例えば、トランスバーサル
フィルタで構成してフィルタの遅延時間を変化させるこ
とで実現できる。アナログ回路の場合には可変インピー
ダンス素子の値を変化させることで実現できる。入力信
号の特徴を調べることにより、信号成分が高域に集中し
ているか、低域に集中しているかは容易に知ることがで
きる。帯域通過フィルタを多数使用すれば、細かく帯域
分割して、どの周波数の成分が多いかは容易に知ること
ができる。これを利用すれば、必要な帯域のみ適応的に
強調するものである。例えばルールは以下のようにな
る。
【0096】 ルール … if … then ルール1…低域成分が多いならば…強調周波数の中心を低域にシフ トする ルール2…高域成分が多いならば…強調周波数の中心を高域にシフ トする
【0097】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の適応
画像フィルタは入力画像の特徴を総合的に判断して、回
路状態を最適化し、最適な状態で信号を出力することが
できる。多種の特徴を総合的に判断するため、検出ミス
や誤動作が生じにくいという利点を持っており、しか
も、最適化の状態はアナログ的であって、従来に比べて
はるかに真の最適値に近い状態にすることができる。ま
た、明確な特徴を持たない信号に対しても、誤動作する
ことなく適切なレベルで適応できる。従来の適応画像フ
ィルタの欠点を大幅に低減すると同時に、より高画質化
が可能で、より高度な応用が可能な画像フィルタであ
る。
画像フィルタは入力画像の特徴を総合的に判断して、回
路状態を最適化し、最適な状態で信号を出力することが
できる。多種の特徴を総合的に判断するため、検出ミス
や誤動作が生じにくいという利点を持っており、しか
も、最適化の状態はアナログ的であって、従来に比べて
はるかに真の最適値に近い状態にすることができる。ま
た、明確な特徴を持たない信号に対しても、誤動作する
ことなく適切なレベルで適応できる。従来の適応画像フ
ィルタの欠点を大幅に低減すると同時に、より高画質化
が可能で、より高度な応用が可能な画像フィルタであ
る。
【0098】ファジィ推論を用いた制御信号発生手段の
場合は、最適化のプログラムをルールで記述できるた
め、抽出した各特徴による動作を分解整理して与えるこ
とが出来、抽出する特徴が多数の場合でも比較的容易に
対応できる。また、制御を変更する場合の対応が容易で
あり、より高度な適応への発展がスムーズに行えるよう
になる。
場合は、最適化のプログラムをルールで記述できるた
め、抽出した各特徴による動作を分解整理して与えるこ
とが出来、抽出する特徴が多数の場合でも比較的容易に
対応できる。また、制御を変更する場合の対応が容易で
あり、より高度な適応への発展がスムーズに行えるよう
になる。
【0099】ニューラルネットを用いた制御信号発生手
段の場合には、制御を変更する場合にはニューラルネッ
トを再教育しなくてはならず、この課程がやり直しにな
るという点ではファジィ推論の制御信号発生手段に劣る
ものの、ルールの形に明確にできない場合にでも対応で
きるという利点を持っている。なお、本発明は、説明し
てきた例だけに限らず、画像フィルタ全般に幅広く適応
できる。
段の場合には、制御を変更する場合にはニューラルネッ
トを再教育しなくてはならず、この課程がやり直しにな
るという点ではファジィ推論の制御信号発生手段に劣る
ものの、ルールの形に明確にできない場合にでも対応で
きるという利点を持っている。なお、本発明は、説明し
てきた例だけに限らず、画像フィルタ全般に幅広く適応
できる。
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図。
【図2】本発明を垂直雑音低減回路へ適用した実施例を
示す図。
示す図。
【図3】図2の回路動作を説明するための周波数特性例
を示す図、及び図2の回路の雑音低減効果の変化を説明
するために示した図。
を示す図、及び図2の回路の雑音低減効果の変化を説明
するために示した図。
【図4】本発明を雑音低減回路へ適用した他の実施例を
示すブロック図。
示すブロック図。
【図5】本発明を雑音低減回路へ適用したさらに他の実
施例を示すブロック図。
施例を示すブロック図。
【図6】図4の回路の動作を説明するための周波数特性
の例を示す図、及び図4の回路の動作例を説明するため
の波形例を示す図。
の例を示す図、及び図4の回路の動作例を説明するため
の波形例を示す図。
【図7】本発明を巡回型雑音低減回路へ適用した実施例
を示す図。
を示す図。
【図8】図7の回路動作を説明するための周波数特性の
例を示す図。
例を示す図。
【図9】本発明を雑音低減回路へ適用したさらにまたの
他の実施例を示す図。
他の実施例を示す図。
【図10】本発明を3次元雑音低減回路へ適用した実施
例を示す図。
例を示す図。
【図11】本発明を高域雑音低減回路へ適用した実施例
を示す図。
を示す図。
【図12】ニューラルネットを学習させる為の構成例を
示す図。
示す図。
【図13】本発明を色信号雑音低減回路へ適用した実施
例を示す図。
例を示す図。
【図14】本発明を3ラインY/C分離回路へ適用した
実施例を示す図。
実施例を示す図。
【図15】図14の制御信号発生手段の詳細を示す図。
【図16】図14の回路の動作を説明する為の波形例を
示す図。
示す図。
【図17】本発明をY/C分離へ適用した際にニューラ
ルネットを学習させるための構成例を示す図。
ルネットを学習させるための構成例を示す図。
【図18】本発明を2ラインY/C分離回路へ適用した
実施例を示す図。
実施例を示す図。
【図19】本発明を3ラインY/C分離回路へ適用した
さらに他の実施例を示す図。
さらに他の実施例を示す図。
【図20】本発明を輪郭強調回路へ適用した実施例を示
す図。
す図。
13〜15…特徴抽出手段、16、29、44、63、
116、166、188…制御信号発生手段、17…画
像フィルタ、18…係数可変手段、23、52、161
…1H遅延手段、24、26、38、55、58、16
2、169、184…減算手段、25、35、56、1
82…リミッタ、27、28、41〜43、61、6
2、92、137〜140、186、187…検出手
段、30、36、53、54、57、112、163、
165、183…可変利得増幅器、34、37、51、
80、108、109、150、164…加算手段、6
5…スライサ、66…1F遅延手段、67、104〜1
06、167…帯域通過フィルタ(BPF)、81、1
51…比較手段、102、103、131〜136…遅
延手段、107…反転器、110、111…中間値回
路、141…制御信号発生部、181…2次微分回路。
116、166、188…制御信号発生手段、17…画
像フィルタ、18…係数可変手段、23、52、161
…1H遅延手段、24、26、38、55、58、16
2、169、184…減算手段、25、35、56、1
82…リミッタ、27、28、41〜43、61、6
2、92、137〜140、186、187…検出手
段、30、36、53、54、57、112、163、
165、183…可変利得増幅器、34、37、51、
80、108、109、150、164…加算手段、6
5…スライサ、66…1F遅延手段、67、104〜1
06、167…帯域通過フィルタ(BPF)、81、1
51…比較手段、102、103、131〜136…遅
延手段、107…反転器、110、111…中間値回
路、141…制御信号発生部、181…2次微分回路。
Claims (11)
- 【請求項1】 入力端子と出力端子と係数可変手段を具
備した画像フィルタに於いて、 入力信号の特徴を抽出する複数の特徴抽出手段と、 ファジィ推論に基づいて前記特徴抽出手段の出力信号か
ら制御信号を発生させる制御信号発生手段とを具備し、 前記制御信号発生手段からの制御信号で前記係数可変手
段を制御するように構成したことを特徴とする画像フィ
ルタ。 - 【請求項2】 入力端子と出力端子と係数可変手段を具
備した画像フィルタに於いて、 入力信号の特徴を抽出する複数の特徴抽出手段と、 ニューラルネットを用いて構成され前記特徴抽出手段の
出力信号から制御信号を発生させる制御信号発生手段と
を具備し、 前記制御信号発生手段からの制御信号で前記係数可変手
段を制御することを特徴とする画像フィルタ。 - 【請求項3】 制御信号発生手段がテーブルルックアッ
プ方式になっていることを特徴とする第1項または第2
項記載の画像フィルタ。 - 【請求項4】 前記入力信号を水平走査時間の整数倍
(1フレームを含む)遅延させる手段と、 前記入力信号と遅延した信号とを合成して非相関成分を
取り出す手段と、 前記非相関成分の量を可変する手段とを具備したことを
特徴とする請求項1または2記載の画像フィルタ。 - 【請求項5】 前記入力信号を水平走査時間の整数倍
(1フレームを含む)遅延させる遅延手段と、 前記遅延手段の出力信号を前記遅延手段の入力側に帰還
させる手段と、 前記遅延手段の出力信号と前記入力信号とを合成して非
相関成分を抽出する手段と、 前記帰還量または非相関成分の量を可変する手段を具備
したことを特徴とする請求項1または2記載の画像フィ
ルタ。 - 【請求項6】 前記入力信号の特定帯域を通過させるフ
ィルタと、 前記フィルタにより抽出した信号の量を可変する可変手
段と、 前記入力信号と前記可変手段の出力とを合成する手段と
を具備したことを特徴とする請求項1または2記載の画
像フィルタ。 - 【請求項7】複号映像信号から色信号と輝度信号とを分
離するY/C分離回路において、 前記色信号の抽出系路に可変利得手段を備え、この可変
利得手段が係数可変手段として用いられるように構成し
たことを特徴とする請求項1または2記載の画像フィル
タ。 - 【請求項8】 前記入力信号と、前記入力信号を色副搬
送波の周期の半分の時間遅延した信号と、前記入力信号
を色副搬送波の周期だけ遅延した信号と、さらにこれら
の信号の水平走査時間前の信号と水平走査時間後の信号
との9種類の信号を取り出す手段と、この手段で取り出
された信号のうち画面上で隣接する信号間から前記入力
信号の特徴を現す情報を抽出する前記特徴抽出手段を構
成したことを特徴とする請求項1または2記載の画像フ
ィルタ。 - 【請求項9】 入力信号の特徴を抽出する複数の特徴抽
出手段と、 前記特徴抽出手段の出力信号から制御信号を発生させる
制御信号発生手段と、 前記入力信号を水平走査時間の整数倍遅延させる遅延手
段と、 前記入力信号と遅延した信号から相関成分を取り出す手
段と、 前記入力信号と遅延した信号から非相関成分を取り出す
手段と、 前記相関成分の量を可変する相関成分可変手段と、 前記非相関成分の量を可変する非相関成分可変手段と、 前記相関成分抽出手段と非相関成分抽出手段との出力を
加算する手段とを具備し、前記制御信号発生手段が前記
非相関成分可変手段と相関成分可変手段を制御するよう
に構成されたことを特徴とする画像フィルタ。 - 【請求項10】 入力端子と出力端子と係数可変手段、
及び入力信号の特徴を抽出する複数の特徴抽出手段、及
びニューラルネットを用いて記特徴抽出手段の出力信号
から制御信号を発生させ、前記制御信号で前記係数可変
手段を制御する制御信号発生手段を備え、制御信号発生
手段の制御信号で前記係数可変手段を制御する画像フィ
ルタに対して、 基準雑音源と基準画像信号源との出力を合成して供給
し、前記画像フィルタの出力信号と前記基準画像信号源
の出力とを比較して、その差が最小になるように前記画
像フィルタの前記ニューラルネットの係数を学習させる
ようにしたことを特徴とする適応型画像フィルタの学習
方法。 - 【請求項11】 入力端子と出力端子と係数可変手段、
及び入力信号の特徴を抽出する複数の特徴抽出手段、及
びニューラルネットを用いて記特徴抽出手段の出力信号
から制御信号を発生させ、前記制御信号で前記係数可変
手段を制御する制御信号発生手段を備え、制御信号発生
手段の制御信号で前記係数可変手段を制御する画像フィ
ルタであるY/C分離回路に対して、 基準雑音源と基準画像信号源との出力を合成して供給
し、前記Y/C分離回路の出力信号と前記基準画像信号
源の出力とを比較して、その差が最小になるように前記
画像フィルタの前記ニューラルネットの係数を学習させ
るようにしたことを特徴とする適応型画像フィルタの学
習方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3250691A JPH0591532A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | 画像フイルタ、適応型画像フイルタの学習方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3250691A JPH0591532A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | 画像フイルタ、適応型画像フイルタの学習方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0591532A true JPH0591532A (ja) | 1993-04-09 |
Family
ID=17211611
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3250691A Pending JPH0591532A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | 画像フイルタ、適応型画像フイルタの学習方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0591532A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0680224A1 (en) * | 1994-04-27 | 1995-11-02 | Co.Ri.M.Me. Consorzio Per La Ricerca Sulla Microelettronica Nel Mezzogiorno | Fuzzy logic based filter architecture for video applications and corresponding filtering method |
| EP0710001A1 (en) * | 1994-10-31 | 1996-05-01 | STMicroelectronics S.r.l. | A fuzzy logic filter for images with impulse noise |
| WO1997039589A1 (en) * | 1996-04-12 | 1997-10-23 | Snell & Wilcox Limited | Method and apparatus for decoding composite video signals |
| US6915023B2 (en) | 1999-11-30 | 2005-07-05 | Sharp Kabushiki Kaisha | Contour correction device |
| KR100591021B1 (ko) * | 1997-12-25 | 2006-11-30 | 소니 가부시끼 가이샤 | 신호변환장치및신호변환방법 |
-
1991
- 1991-09-30 JP JP3250691A patent/JPH0591532A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0680224A1 (en) * | 1994-04-27 | 1995-11-02 | Co.Ri.M.Me. Consorzio Per La Ricerca Sulla Microelettronica Nel Mezzogiorno | Fuzzy logic based filter architecture for video applications and corresponding filtering method |
| US5659370A (en) * | 1994-04-27 | 1997-08-19 | Sgs-Thomson Microelectronics S.R.L. | Fuzzy logic based filter architecture for video applications and corresponding filtering method |
| EP0710001A1 (en) * | 1994-10-31 | 1996-05-01 | STMicroelectronics S.r.l. | A fuzzy logic filter for images with impulse noise |
| US6034741A (en) * | 1994-10-31 | 2000-03-07 | Sgs-Thomson Microelectronics S.R.L. | Fuzzy logic filter for impulsive noisy images |
| WO1997039589A1 (en) * | 1996-04-12 | 1997-10-23 | Snell & Wilcox Limited | Method and apparatus for decoding composite video signals |
| EP1263241A1 (en) * | 1996-04-12 | 2002-12-04 | SNELL & WILCOX LIMITED | Method and apparatus for decoding composite video signals |
| KR100591021B1 (ko) * | 1997-12-25 | 2006-11-30 | 소니 가부시끼 가이샤 | 신호변환장치및신호변환방법 |
| US6915023B2 (en) | 1999-11-30 | 2005-07-05 | Sharp Kabushiki Kaisha | Contour correction device |
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