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JPH06121696A - 抗原結合性タンパク質およびその製造方法 - Google Patents

抗原結合性タンパク質およびその製造方法

Info

Publication number
JPH06121696A
JPH06121696A JP5039752A JP3975293A JPH06121696A JP H06121696 A JPH06121696 A JP H06121696A JP 5039752 A JP5039752 A JP 5039752A JP 3975293 A JP3975293 A JP 3975293A JP H06121696 A JPH06121696 A JP H06121696A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
region
protein
sequence
chain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5039752A
Other languages
English (en)
Inventor
Joseph Dillon Patrick
ジョセフ ディロン パトリック
Craig A Rosen
アラン ローゼン クレイグ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F Hoffmann La Roche AG
Original Assignee
F Hoffmann La Roche AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by F Hoffmann La Roche AG filed Critical F Hoffmann La Roche AG
Publication of JPH06121696A publication Critical patent/JPH06121696A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • C40COMBINATORIAL TECHNOLOGY
    • C40BCOMBINATORIAL CHEMISTRY; LIBRARIES, e.g. CHEMICAL LIBRARIES
    • C40B40/00Libraries per se, e.g. arrays, mixtures
    • C40B40/02Libraries contained in or displayed by microorganisms, e.g. bacteria or animal cells; Libraries contained in or displayed by vectors, e.g. plasmids; Libraries containing only microorganisms or vectors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/08Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from viruses
    • C07K16/10Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from viruses from RNA viruses
    • C07K16/1036Retroviridae, e.g. leukemia viruses
    • C07K16/1045Lentiviridae, e.g. HIV, FIV, SIV
    • C07K16/1072Regulatory proteins, e.g. tat, rev, vpt
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
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    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/10Processes for the isolation, preparation or purification of DNA or RNA
    • C12N15/1034Isolating an individual clone by screening libraries
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    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
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    • G01N33/569Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for microorganisms, e.g. protozoa, bacteria, viruses
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】抗原と結合することができる抗体に相当するタ
ンパク質の製造方法およびこの方法により製造されたタ
ンパク質の提供。 【構成】抗原と結合しうる抗体に相当するタンパク質を
製造する方法であって、 a) 合成遺伝子のそれぞれが該抗体のH鎖およびL鎖の
部分の枠組み構造領域をコードする予め決定されたヌク
レオチド領域と、ヌクレオチドの無作為配列を含む未決
定のヌクレオチド領域とを含む、複数の合成遺伝子を合
成し; b) 全ての合成遺伝子によりコードされる複数のタンパ
ク質を、該合成遺伝子を含むベクターを挿入した微生物
により発現させ;そして c) 複数の発現タンパク質をスクリーニングして、抗原
と結合することができる該タンパク質を得る; ことから成る方法及び上記タンパク質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗原結合性タンパク質
の製造方法に関するものであり、前記タンパク質は無作
為化配列を含む合成遺伝子のライブラリーを該遺伝子の
発現後に抗原を用いてスクリーニングすることにより得
られる。
【0002】
【従来の技術】抗体に特徴的な非常に選択的で特異的な
結合のために、抗体分子を様々な医療および基礎的な検
索分野で使用することには大いに興味がそそられる。伝
統的な抗体の製造方法としては免疫化と、モノクローナ
ル抗体を製造するためのハイブリドーマ技法が含まれ
る。最近、ポリメラーゼ・チェーン・リアクション(P
CR)に基づいた技法により、対応するネズミ抗体より
も良好な治療薬として作用しうるヒト化抗体 (humanize
d antibody) を遺伝子工学的手法により製造することが
できるようになった (Winter, and Milstein, 1991; C
o, and Queen, 1991;Orlandi et al. 1989) 。さらに、
この技術は、今や、免疫したマウスの脾細胞からの免疫
グロブリン(抗体)のすべてをファージ発現ベクターに
クローニングし、免疫化に用いた抗原に特異的な発現抗
体フラグメントを同定できるまでに進歩した (Winter,
and Milstein, 1991; Gussow et al. 1989; Hodgson, 1
991; Marks et al. 1991; Garrard et al. 1991; Dusch
osal et al. 1992; Kang et al. 1991b; Clackson et a
l. 1991; Huse et al. 1989; Persson et al. 1991; Ka
ng et al. 1991a; Hoogeboom et al. 1991; Barbas III
et al. 1991) 。しかしながら、この技術は非免疫動物
からの特異的抗原結合性抗体フラグメントの同定にはほ
とんど成功せず、このことは対象の抗原で前もって免疫
化するという前提条件が必要であることを示唆してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するため
の手段】本発明は、無作為化法と組み合わせた組換え法
およびDNA合成法により作製したタンパク質のライブ
ラリーを抗原を用いてスクリーニングすることによる、
所定の抗原と結合するタンパク質の製造方法を提供す
る。タンパク質(合成抗体とも言う)は抗体特にFab
またはFvフラグメントの構造を有し、しかも超可変部
すなわち相補性決定部位(CDR)に長さが一致する無
作為結合配列を含んでいる。
【0004】本発明の技術は、動物を使用する必要性お
よび免疫化を共に回避しうる全く新たに合成された抗体
フラグメントのライブラリーを作製する方法を提供す
る。合成抗体のライブラリーの開発は、免疫したまたは
免疫しない動物に由来する他の抗体ライブラリーと比べ
て、多くの利点をもっている。合成抗体は動物(または
ハイブリドーマ技法)を使用せずに開発され、寛容性に
関する諸問題を回避することができる。さらに、合成抗
体の手法を用いて、動物において免疫反応を誘発できな
いかまたは非免疫原性であるらしい分子に対する抗体を
同定することもできる。その上、合成抗体は動物の免疫
系レパートリーに存在しうる“穴 (hole)”を満たすた
めにも使用できよう。
【0005】免疫グロブリンの構造はH鎖とL鎖とから
成り、これらは上に示される可変領域と定常領域にさら
に規定される。抗原結合部位を形成する最小の抗体フラ
グメントはFvフラグメントと呼ばれる。遺伝子工学的
手法により、一本鎖の抗体(Fv)フラグメントを形成
することができるようになった。これらのFvフラグメ
ントはフレキシブルなグリシン−セリンリンカーにより
連結されたH鎖とL鎖の可変領域から成る。可変領域は
抗体間で相当に保存されている枠組み構造領域(framewo
rk region) と、非常に異なっていて抗原特異性を定め
るのに重要な超可変部(CDR)とにさらに分けること
ができる。
【0006】このような合成抗体およびライブラリーの
用途は数多く存在する。いくつかの使用例を以下に記載
する。合成抗体ライブラリーは、薬物スクリーニングま
たは他のリガンドスクリーニング法において動物由来の
抗体ライブラリーの他の型を補足するために使用され
る。
【0007】合成抗体ライブラリーは、特異性と親和性
に影響するように合成抗体間でH鎖とL鎖の可変領域を
入れかえて交換する組合せ型手法 (combinatorial type
approach)において使用するために操作および改変され
得る。これにより、選ばれた親和性でもって所定の抗原
と結合する抗体を製造することが可能である。例えば、
触媒抗体(アブザイム)を作製することができよう。親
和性が増大した抗体も製造されよう。
【0008】一本鎖合成抗体を作製する方法は合成Fa
bフラグメントの作製に直接適用することができ、さら
にこれらのフラグメントを同じ方法で簡単に表示および
スクリーニングすることができる。合成抗体ライブラリ
ーの多様性は、CDRの鎖長を変えることにより、また
は抗体の親和性に影響しうる枠組み構造領域に変化を導
入することにより高めることができる。さらに、CDR
内のいくつかの位置で縮重の量を制限して、様々な程度
の無作為性または多様性を有する代替ライブラリーを作
製することもできよう。合成ライブラリーはさらに、C
DRの鎖長を変えかつCDRまたは親和性に影響しうる
枠組み構造領域内の特定位置でアミノ酸を調節すること
により改変することができる。合成抗体ライブラリーか
ら同定された抗体は、それらの親和性やエフェクター機
能を調節するために簡単に操作できよう。さらに、合成
抗体ライブラリーは他のものにより採用された組合せ型
手法での使用が可能である。これはスクリーニング法の
間に合成抗体の親和性の増加をもたらすかもしれない。
【0009】合成抗体ライブラリーはリガンドおよび/
またはレセプター分子を模倣しうる抗イディオタイプ抗
体の製造および同定に使用することができ、スクリーニ
ングされた合成抗体からのCDRはペプチド模倣物とし
て用いられよう。合成抗体ライブラリーのスクリーニン
グは、ある特定の条件(つまり、細胞内環境に存在しう
る還元条件)下でそれらのリガンドと相互作用しうる合
成抗体を同定するように変更することができる。
【0010】新たな合成抗体を作製する戦略は、自然界
でコンホメーション(空間配位)をとるペプチドライブ
ラリーの開発に適応させることができる。スクリーニン
グから同定された合成抗体は病気のマーカーの識別のよ
うな診断に用いられる。また、スクリーニングから同定
された合成抗体は、受動免疫化のために投与される抗
体、あるいは腫瘍や他の標的に向けるために使用される
免疫複合体のような免疫治療の開発にも用いられる。
【0011】同定された合成抗体のコード配列は、現在
の技術水準のクローニング戦略を使って、それらの抗原
結合特異性が任意の免疫グロブリンクラスまたはサブタ
イプにグラフトされるように操作することができる。合
成抗体ライブラリーは、動物を免疫するのに十分な量で
入手できない微量の抗原をスクリーニングするために用
いられる。
【0012】合成抗体は、現在の利用可能な技術を使っ
て、原核および真核生物において高レベルで発現させる
ことができる。合成抗体は、他の供給源からまたは他の
手段により誘導された抗体が使用されるあらゆる用途に
おいて使用されよう。
【0013】図面の簡単な説明 図1.A.完全な抗体分子の構造。 B.一本鎖抗体分子(Fv)の構造。 図2.合成Fvのアミノ酸配列。超可変部の残基は20
種のアミノ酸のいずれかを表すためにXで置き換えてあ
る。
【0014】図3.図2に示される合成Fvをコードす
るヌクレオチド配列。nは任意のヌクレオチドを表す。
コドンの使用は E. coliと S. cerevisiaeでの発現のた
めに片寄っている。
【0015】図4.合成遺伝子鋳型の作製に使用するた
めに合成されたオリゴヌクレオチドの例。 図5.Fvをコードする合成遺伝子のPCRに基づいた
製造法の模式図。 図6.第二PCR段階の合成遺伝子産物を示すエチジウ
ムブロミドで染色したアガロースゲル。
【0016】図7.FUSE5ファージディスプレーベ
クターの模式図。 図8.遺伝子III ファージミドベクターBLSKDSg
III の模式図。 図9.ヘルパーファージ E. coli株PJD1およびPJ
D2の模式図。 図10.ファージミドおよびヘルパーファージにより表示
された融合タンパク質の模式図。
【0017】図11.Fv抗体を表示する微生物の模式
図。 図12.抗体スクリーニング法。パネルAは合成Fvフラ
グメントを発現するファージ/細菌と固定化抗原とのイ
ンキュベーションを表す。パネルBは抗原からの未結合
のおよび非特異的なファージ/細菌の洗浄を表す。パネ
ルCは抗原からの結合ファージ/細菌の溶出および連続
スクリーニングによるファージ/細菌の富化を表す。
【0018】図13.図2の配列と比較した抗tatFv
のアミノ酸配列。 図14.図3の配列と比較した抗tatFvのヌクレオチ
ド配列。 本発明は、特許請求の範囲に記載したように、抗原と結
合することができる抗体に相当するタンパク質の製造方
法に関する。この方法は複数の合成遺伝子を合成するこ
とを含み、それぞれの合成遺伝子は、抗体のH鎖および
L鎖の部分の枠組み構造領域をコードする予め決定され
たヌクレオチド領域と、ヌクレオチドの無作為配列を含
む未決定のヌクレオチド領域とを含んでいる。合成遺伝
子によりコードされるタンパク質は、合成遺伝子を含む
ベクターを微生物に挿入し、その後発現を起こさせるこ
とにより発現される。発現されたタンパク質は抗原を用
いてスクリーニングし、該抗原と結合しうるタンパク質
を選択する。この方法の1つの変法において、未決定の
ヌクレオチド領域は抗体(タンパク質が該抗体に相当す
る)の超可変部をコードするヌクレオチド配列に長さが
一致するものであり得る。
【0019】二本鎖オリゴヌクレオチドである合成遺伝
子は通常の方法で構成することができる。DNA合成、
組換え法、ポリメラーゼ・チェーン・リアクションある
いはこの種の技術の組合せが使用される。合成遺伝子は
複数のオリゴヌクレオチド(それぞれが合成遺伝子の一
部を含む)を用意することにより合成しうる。全部のオ
リゴヌクレオチドが一緒に合わされて、合成遺伝子の完
全なヌクレオチド配列、例えば予め決定された領域と未
決定の領域を形成する。組み合わせたオリゴヌクレオチ
ドの配列は二本鎖である合成遺伝子のそれぞれの鎖の配
列を含むと考えられる。例えば、コード鎖とそれに相補
的な配列との両方が含まれる。オリゴヌクレオチド自体
はヌクレオチドの段階的付加により合成され、その際ヌ
クレオチドの無作為配列を含む未決定のヌクレオチド領
域はヌクレオチド混合物からの1個のヌクレオチドの段
階的付加により合成される。ヌクレオチドの混合物はヌ
クレオチド塩基、アデニン、グアニン、シトシンおよび
チミンのいずれか2種またはそれ以上を含む。イノシン
のような修飾塩基を含んでいてもよい。この混合物は2
種以上の塩基の等量混合物であっても、予め決められた
比率の2種以上の塩基を含んでいても、あるいは完全に
ランダムであってもよい。塩基は既知の方法で合成する
ことができ、また生化学的試薬類の種々の供給業者から
市販されている。上記のような合成は、固体支持体への
塩基の結合および個々の塩基を含む容器からの該塩基
の、または上記の混合物を含む容器からの未知の塩基
の、段階的付加により達成される。これは以下の実施例
に記載するような装置を使って行うことができる。その
後、複数のオリゴヌクレオチドをアニーリングおよび伸
長させて、合成遺伝子を合成する。ポリメラーゼ・チェ
ーン・リアクション(PCR)は合成遺伝子を作るため
の1つの方法である(以下の実施例参照)。合成したオ
リゴヌクレオチドを構成するための、および合成遺伝子
のそれぞれの鎖を作製するための他の方法も使用でき
る。
【0020】好ましい方法では、PCRプライマーとし
てオリゴヌクレオチドを使用して合成遺伝子の一本鎖鋳
型を得る。用いる各オリゴヌクレオチドは上記のように
合成遺伝子の予め決定された領域と未決定の領域の一部
分を含む。さらに、各オリゴヌクレオチドはその5’末
端と3’末端に合成遺伝子上の所定のオリゴヌクレオチ
ド配列に隣接する約20塩基の配列に相補的な約20塩
基のヌクレオチド配列を含んでいる。PCRに適した公
知の条件下で、1組のオリゴヌクレオチドをアニーリン
グおよび伸長させることにより、一本鎖配列(合成遺伝
子の一方の鎖を形成する)である最終産物を形成するこ
とができよう。この鋳型は慣用方法で合成遺伝子を形成
するために使用することができる。相補鎖は例えばプラ
イマー、塩基およびポリメラーゼを加えることにより製
造できる。より一層効率的な製造には、PCRを用い
る。合成遺伝子の各末端に対応するプライマーは慣用手
段で人工的に合成し得る(上記のように合成遺伝子の配
列の大部分はすでに知られており、従ってプライマー配
列は簡単に推測できる)。これらのプライマーを、当分
野でよく知られたPCR条件下で、上記のようにして得
られた合成遺伝子鋳型に加える。この反応の最終産物は
多コピー数の合成遺伝子である。この全手順を使用して
複数の合成遺伝子(各遺伝子は異なる特異性を有する異
なる未決定の領域を含む)を形成することができる。
【0021】合成遺伝子の発現に用いるベクターと微生
物は任意の慣用のベクターおよび微生物であり得る。い
くつかの例を以下に示す。本発明はまた複数のタンパク
質を提供し、それぞれのタンパク質は、アミノ酸の無作
為配列を含む抗体の未決定の領域に結合された、抗体の
H鎖およびL鎖の部分の予め決定された枠組み構造領域
を含む。これらの未決定領域の長さは所望の長さであっ
てよい。好ましい長さは抗体の超可変部の長さに一致す
る長さである。タンパク質の少なくとも1つは抗原(そ
の抗体が検索される)と結合することができる。タンパ
ク質は一本鎖タンパク質であっても、1より多いポリペ
プチド鎖から成っていてもよい。特定の例はHIV−1
tatタンパク質と結合しうる一本鎖タンパク質であ
る。前記一本鎖タンパク質は、抗体の超可変部に長さが
一致する未決定の領域に結合された、抗体のH鎖および
L鎖の部分の予め決定された枠組み構造領域を含む。未
決定の領域はHIV−1 tatタンパク質と結合しう
るアミノ酸配列を含む。このタンパク質の好適な具体例
は図13に示したアミノ酸配列:
【0022】
【化1】
【0023】を有する。本発明の別の面は、上記のよう
なHIV−1 tatタンパク質と結合しうる一本鎖ポ
リペプチドをコードする合成遺伝子である。特定の例は
図14のヌクレオチド配列:
【0024】
【化2】
【0025】を含む合成遺伝子である。合成遺伝子の予
め決定されたヌクレオチド領域は抗体の所定の領域をコ
ードする。抗体のH鎖およびL鎖サブユニットは両方と
も、当分野で周知であるように、保存された領域と可変
領域から構成される。可変領域は枠組み構造領域(比較
的保存されている)と相補性決定部位(CDR)または
超可変部(保存されておらず、所定の抗体に特異的であ
る)を含んでいる。これらの領域は結合特異性を決定す
る。合成遺伝子は、無作為なアミノ酸配列を含む未決定
の領域をところどころに介在させた、H鎖とL鎖の可変
領域からの枠組み構造領域をコードするようにデザイン
される。未決定の領域はどのような長さであってもよ
く、その長さは所望の効果を与えるように選択されよ
う。未決定領域の長さは抗体の超可変部の長さに一致さ
せてもよく、その結果として未決定領域が超可変部の
“代役”を果たし、潜在的な結合特異性および親和性の
ランダム選択を提供する。枠組み構造領域は既知の抗体
から誘導される。枠組み構造領域と超可変部の境界は当
分野でよく知られており、当業者は通常の手段でこれら
の領域を決定することができる。この種の抗体はハイブ
リドーマから得ることが可能であり、各種ハイブリドー
マがアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション
(ATCC,米国メリーランド州ロックビル、パークロ
ーンドライブ 12301)のような寄託機関または生物供給
会社から市販されている。ハイブリドーマは慣用方法を
用いて作製することもできる。あるいは、自然界で抗体
を発現するかまたはその発現を可能にする遺伝子挿入物
を有する細胞から抗体を得てもよい。抗体をコードする
遺伝子はこのような供給源から、または抗体遺伝子を含
むが発現しない細胞から得られる。現存する抗体または
抗体遺伝子が公知のタンパク質合成法や遺伝子工学的手
法により合成遺伝子を作るために使用されよう。しかし
ながら、多数の特異的抗体の既知配列は科学文献、特許
公報またはコンピュータデータベース(例えば Genbank
または Brookhaven National Labs から得られるもの)
から入手することが好ましい。その後、これらの配列に
基づいて共通の枠組み構造配列を作製することができ
る。このような配列の例はアミノ酸配列:
【0026】
【化3】
【0027】であり、この配列の一部を図2に示してあ
る。この配列において、超可変部のアミノ酸は任意のア
ミノ酸を表す“X”で置き換えてある。かかる配列は上
記のような慣用方法により合成される。先に示したよう
に、かかる配列は動物由来の抗体を使用する必要性とこ
のような使用の制限、そして抗体を得るための細胞培養
やクローニングを行う必要性を回避する。さらに、実施
例で述べるように、共通配列は所定の微生物での発現を
容易にするように片寄らせることができる。合成遺伝子
は抗体またはその一部をコードするものであってよい。
好適な合成遺伝子はFv抗体として当分野で知られた抗
体に相当するタンパク質をコードする。これらの抗体は
一本鎖ポリペプチドを形成するようにペプチドリンカー
配列を介してペプチド結合により互いに結合された抗体
のH鎖とL鎖の可変領域(超可変部と枠組み構造領域を
含む)を含む。また、Fabフラグメントとして当分野
で知られた抗体をコードする合成遺伝子も好ましい。こ
れらの抗体はやはりH鎖とL鎖の可変領域を含むが、H
鎖およびL鎖のセグメントがジスルフィド橋で結合され
ていてもよい二本鎖ポリペプチドを形成している。
【0028】本発明の一部は複数のタンパク質をコード
する複数の合成遺伝子に関し、それぞれの合成遺伝子
は、アミノ酸の無作為配列を含む未決定の領域をコード
するヌクレオチド配列に結合された、抗体のH鎖および
L鎖の部分の予め決定された枠組み構造領域をコードす
るヌクレオチド配列を含んでいる。これらの領域は抗体
の超可変部に長さが一致する配列をコードする多数のヌ
クレオチドを含みうる。複数のタンパク質のうち少なく
とも1つは抗原(これに対する抗体が望まれる)と結合
することができる。特定の例は各タンパク質が一本鎖タ
ンパク質であるかまたは1より多い鎖から成る複数のタ
ンパク質である。
【0029】本発明はまた、アミノ酸の無作為配列を含
む所望の長さ(抗体の超可変部の長さであり得る)の未
決定の領域をコードするヌクレオチド配列に結合され
た、抗体のH鎖およびL鎖の部分の予め決定された枠組
み構造領域をコードするヌクレオチド配列を含む合成遺
伝子が挿入されたベクターを意図している。このベクタ
ーは微生物において合成遺伝子をタンパク質として発現
させることができる。好適なベクターは発現されたタン
パク質を合成遺伝子を含む微生物の外表面に移動させる
ことができるものである。ベクターにはあらゆる慣用の
ベクターが含まれる。プラスミド、コスミド、ウイル
ス、トランスポゾンおよび遺伝的転移の可能な他の要素
といったベクターが意図される。合成遺伝子は遺伝子工
学の分野でよく知られた方法を用いてベクターに挿入さ
れる。発現を起こすことができるベクターは遺伝子発現
を誘発するための通常のあらゆる遺伝要素、例えば開始
および停止コドン、プロモーター、エンハンサーなどを
含むようにする。微生物の表面にタンパク質を発現させ
うるベクターは、タンパク質が細胞膜を通り抜けられる
ように作用するシグナル配列を含むことができる。微生
物はベクターを挿入し得るどのような細胞であってもよ
い。しかし、ここではファージも微生物と見なされる。
ファージのコートタンパク質の1つとの融合タンパク質
としてファージ表面に発現されるような位置に遺伝子を
挿入しうるディスプレーファージを使うことができる。
微生物には細菌、例えば E. coli、酵母、真菌、藻類、
哺乳動物細胞、または、無細胞であろうと組織の一部で
あろうと、他のあらゆる原核または真核細胞が含まれ
る。
【0030】記載したベクターおよび微生物はすべて普
通に用いられているものであり、当分野で公知である。
合成遺伝子をベクターに挿入する技術やベクターを微生
物に挿入する技術も一般的に用いられている。形質転
換、トランスフェクション、エレクトロポレーションお
よびプロトプラスト融合が公知方法の例である。また、
本発明の一部は複数の微生物に関し、それぞれの微生物
はその外表面に複数のタンパク質のうちの少なくとも1
つのタンパク質を有し、それぞれのタンパク質は、アミ
ノ酸の無作為配列を含む任意の長さ(特に、抗体の超可
変部に一致する長さ)の未決定の領域に結合された、抗
体のH鎖およびL鎖の部分の予め決定された枠組み構造
領域を含む。ファージのような通常の微生物が用いられ
る。タンパク質をコードする合成遺伝子を挿入するため
に、上記のようなベクターが用いられよう。ファージは
それ自体が合成遺伝子を含むことができる。これらのタ
ンパク質の少なくとも1つは抗原(その抗体を見いだす
ことが望まれている)との結合能を有する。複数の微生
物は微生物により発現されたタンパク質のうちどれが所
定の抗原と結合するかを調べるためのスクリーニングに
おいて使用される。通常のスクリーニング法が用いられ
る。例えば、抗原を培養皿やカラム中のビーズのような
固体支持体に固定する。微生物の表面に発現された複数
のタンパク質を含む培地とその支持体とを接触させる。
抗原との結合能を有するタンパク質は固定化抗原と結合
し、そしてそれ自体が固定化されよう。その後、未結合
タンパク質を洗い流す。次に、結合タンパク質(それを
発現する微生物にまだ付着している)を抗原から溶離す
る。洗浄および溶離条件は当分野でよく知られている。
単離した微生物は抗原と結合するタンパク質をコードす
る合成遺伝子を含んでいる。この合成遺伝子は、抗原結
合性タンパク質を大量に、しかも所望の修飾形態で製造
するために、一般的な組換え法において使用することが
できる。例えば、合成遺伝子を抗体の定常領域を発現す
る遺伝子と一緒に、該タンパク質と定常領域との集合を
起こさせて完全な抗体をもたらすことが知られた条件下
で発現させてもよい。IgM、IgG、IgA、IgD
またはIgE型のH鎖定常領域を使用できよう。κまた
はλ型のL鎖定常領域も該タンパク質と組み合わせるた
めに使用されよう。
【0031】これとは別に、タンパク質自体を微生物か
ら単離して、慣用手段によるスクリーニングに供しても
よい。さらに、本発明は、前記合成遺伝子によりコード
されるタンパク質との結合について抗原をスクリーニン
グするのに用いられる複数の合成遺伝子を含む抗原スク
リーニングキットを提供する。
【0032】合成遺伝子、それらを含むベクター、およ
び該合成遺伝子またはベクターで形質転換された微生物
は、医師にとって有用でありうる種々のパラメーターを
検出するための診断試験系において使用することができ
よう。さらに、本発明により製造されたタンパク質は、
モノクローナルまたはポリクローナル抗体のような通常
の抗体の代わりに、あるいはそれと組み合わせて診断試
験において使用されよう。
【0033】以下の実施例は本発明を詳細に説明するた
めのものであり、いかなる場合も本発明を制限するもの
ではない。
【0034】
【実施例】PCRを用いて、フレキシブルなグリシン−
セリンリンカーにより一緒に連結されたH鎖およびL鎖
の可変領域から成る全く新しい一本鎖合成抗体(Fv)
のライブラリーを作製する。既知のヒト免疫グロブリン
アミノ酸配列の編集物を使って、ヒト抗体に存在する保
存された枠組み構造残基と超可変部の無作為残基を含む
一本鎖合成Fv抗体フラグメントをデザインした。これ
らの人工的な可変H鎖およびL鎖ドメインはグリシン−
セリンリンカーにより結合され、これにより合成Fvフ
ラグメントの正しい折りたたみ(folding) が抗原結合部
位の形成を可能にする。その後、合成Fvアミノ酸配列
は E. coliでの発現に片寄ったコドンを使って核酸配列
に逆翻訳した。超可変部のアミノ酸は縮重トリプレット
(NNN)で表した。合成Fv分子をコードするDNA
は遺伝子構築PCR法の変法により作製した (Dillon,
and Rosen, 1990)。新たに合成されたFv PCR産物
をファージおよびファージミドディスプレーベクター
に、または細菌外膜タンパク質融合発現ベクターにクロ
ーニングした。ファージディスプレーベクターでは、F
vがM13誘導一本鎖DNAバクテリオファージ(FU
SE5)のコートIII タンパク質との融合タンパク質と
して発現される (Parmley, and Smith, 1988) 。PAL
(ペプチドグリカン結合リポタンパク質)融合ベクター
では、Fvフラグメントが E. coli外膜の外表面にPA
Lタンパク質との融合体として発現されよう (Fuchs et
al. 1991: Chen, and Henning, 1987) 。ファージまた
は細菌でのFvフラグメントの発現は、発現ファージま
たは細菌と固定化抗原とのインキュベーションおよび特
異的抗原と結合するFv発現ファージまたは細菌の連続
的富化によるライブラリーの迅速スクリーニングを可能
にするだろう。合成FvをコードするDNAは富化され
たファージや細菌中に存在するから、一本鎖Fvフラグ
メントを配列決定して、別の抗体発現ベクターにサブク
ローニングすることができよう。
【0035】これらの合成抗体ライブラリーは被覆皿、
磁性ビーズおよび affi-gel カラムに固定化した種々の
抗原を用いてスクリーニングされる。これらのライブラ
リーの発現およびスクリーニングの成功により、非免疫
原性および寛容エピトープ、転写因子、核成分、脂質、
炭水化物などを含めた広範な分子を認識する動物(また
はハイブリドーマ技法)を使用せずに新規な抗体フラグ
メントを作製することができる。超可変部に構築された
無作為アミノ酸配列によって、合成Fvライブラリーは
ほとんどどれかの抗原と、その免疫原性にかかわりな
く、結合する可能性をもっている。
【0036】合成一本鎖抗体配列のデザイン: 既知の
ヒト抗体配列の編集物を使って、Kabat サブグループI
に基づいてL鎖の、そしてKabat サブグループIII に基
づいてH鎖の可変領域の共通のアミノ酸配列を作製した
(Kabat et al. 1987)。H鎖およびL鎖の超可変部(C
DR)に含まれる残基はXアミノ酸で置き換えられ、こ
こでXは20種のアミノ酸のいずれかを表す。デザイン
を変更したH鎖とL鎖の可変領域配列はその後配列:
【0037】
【化4】
【0038】によりコードされるフレキシブルなリンカ
ー配列によって架橋された。図2に示した、得られた合
成抗体のアミノ酸配列〔SEQ ID No: 1〕はその後図3に
示した核酸配列:
【0039】
【化5】
【0040】に逆翻訳された。このヌクレオチド配列で
は、コドンの使用が E. coliでの発現と S. cerevisiae
での発現に片寄っている。縮重Xアミノ酸残基はnnn
の縮重コドンを使ってコードされ、ここでnは4種のヌ
クレオチドA、C、GまたはTのいずれかを表す。
【0041】合成一本鎖抗体配列をコードするDNAを
作製するためのPCR法: 合成抗体配列をコードする
DNAは、合成遺伝子のPCR構築について Dillon an
d Rosen が記載した方法 (Dillon, and Rosen, 1990)の
改良法を用いて作製し、図5に示される。簡単に述べる
と、次のヌクレオチド配列:
【0042】
【化6】
【0043】を有する8本の長いオリゴヌクレオチドを
ABIオリゴヌクレオチド合成機で合成し、これらは合
成抗体のデザインされた配列にわたっていた。これらの
オリゴヌクレオチドは長さが100−135ヌクレオチ
ドであり、約20ヌクレオチド長の短い重複部分を含ん
でいた(図4)。重複部分は枠組み構造領域の定められ
た配列に対応するように位置づけられた。nで表される
ヌクレオチド位置は4種(A、C、G、T)のホスホル
アミダイトのいずれかが同時に固体支持体に導入される
ように合成された。これは4種のホスホルアミダイトを
溶液中で予め混合し、nで表される塩基位置の合成に利
用される別個の容器に入れることにより達成された。ク
ローニングを容易にするための適当な制限部位を含むフ
ランキングプライマーも合成した。
【0044】簡単に説明すると、DNAフラグメントの
作製のために2段階のPCR法を採用した。1回目のP
CR段階において全長鋳型を作製し、その条件は次のと
おりであった:8本の長い重複オリゴヌクレオチド各
0.5μgを、2.5単位の AmpliTaq DNA ポリメラー
ゼを含むPCR反応液100μl中で混合し、Perkin-E
lmer 9600 System熱サイクラーで35回の熱サイクルに
かけた。サイクル条件は次のとおりであった:94℃で
5分の初期変性;94℃で15秒、55℃で15秒、7
2℃で45秒を35回、続いて72℃で3分の最終伸
長。2回目のPCR反応ではクローニング用の物質を作
製した。1回目のPCR反応で得られた産物1−3μl
を、フランキングプライマー各1μgを含む2回目の反
応の鋳型として使用し、上記のような25回の熱サイク
ルにかけた。
【0045】ベクター:ファージディスプレーベクター
FUSE5(図7)を用いて、遺伝子工学的に処理した
SfiI部位に遺伝子III ファージコートタンパク質D
NAのアミノ末端と読み枠を合わせて一本鎖抗体DNA
をクローニングした (Parmley, and Smith, 1988) 。
【0046】ファージミドディスプレーベクターBLS
KDSgeneIII (図8)は、XhoI−SphIフラグ
メントとしてのpDS56ベクター (Bujard et al. 19
87)由来のlacプロモーターとSphI−PstIフ
ラグメントとしての合成pelBリーダー配列を Blues
cript SK+ (Stratagene, La Jolla, California)のXh
oI−PstI部位に連結することにより構築した。得
られたプラスミドBLSKDSpelBはさらに、M1
3mp18 (New England Biolabs, Beverly,Massachus
etts)からのPCRクローニングにより得られたXba
I−NotIフラグメントとしての遺伝子III を含むよ
うに操作した。
【0047】ペプチドグリカン結合リポタンパク質(P
AL)細菌ディスプレーベクターBLSKDSPAL
は、BamHI、NsiIおよびXbaI部位を含む
5’プライマーとNotI部位を含む3’プライマーを
用いる E. coli MC1061株由来のPAL配列 (Ch
en, and Henning, 1987)のPCRクローニングにより構
築された。その後PAL PCR産物はBamHI−N
otIフラグメントとしてBLSKDSpelBにクロ
ーニングした。
【0048】E. coli ヘルパーファージ株の構築: PJD1(図9):lacリプレッサー発現ベクターp
DM1.1(Bujard et al. 1987) およびFUSE2フ
ァージ(George Smithから得られたテトラサイクリン形
質導入ファージ)からの一本鎖DNAを用いてMC10
61を同時形質転換した(Parmley, and Smith, 1988)
。PJD1株はテトラサイクリンおよびカナマイシン
耐性であり、熱ショックとエレクトロポレーションの両
方で形質転換を行わせることができる。
【0049】PJD2(図9):PJD1と類似する
が、pDM1.1プラスミドを欠く。 PJD3:干渉耐性ヘルパーファージVCSM13 (Stra
tgene)により形質転換されたMC1061。この株はカ
ナマイシン耐性である。
【0050】抗体ファージライブラリーの構築: 合成
一本鎖抗体PCR産物をSfiIによりその末端で消化
し、FUSE5ファージディスプレーベクターのSfi
I部位に連結した。4μgの切断ベクターDNAを0.
5μgの切断挿入物と混合し、1mLの最終容量中で5
単位のT4リガーゼと共に16℃で12時間インキュベ
ートして連結させた。その後、連結反応物をエタノール
沈殿させ、10μLの水中に再懸濁した。次に、2.5
kV、400オーム、25マイクロファラッドに設定し
た Biorad エレクトロポレーターを使って、連結反応混
合物をエレクトロコンピテントMC1061に導入し
た。続いて、細胞を2mLのSOC培地(20g/l バクト
- トリプトン、5 g/l バクト- 酵母エキス、0.5 g/l N
aCl、2.5mM KCl、10 mM MgCl2 、20 mM グル
コース;pH7に調整)中に再懸濁し、Falcon 2071 ポ
リスチレンチューブ内で37℃、1時間インキュベート
した。その後、形質転換細胞を25μg/mLのテトラ
サイクリンを含むLB寒天プレートにまき、37℃で一
晩インキュベートした。テトラサイクリン耐性コロニー
をプレートからかき取りTBS(50 mM トリス- HCl
pH 7.5 、150mM NaCl)に入れた。抗体を発現する
ファージを単離し、ポリ(エチレングリコール)(PE
G)沈殿で濃縮した。これは次のように行った:ファー
ジ培養物を4000rpm、4℃で15分間ペレット化
した (Beckman JA10 rotorまたは同様の機器)。上清を
きれいなビンに入れ、PEG 8000 を上清に対して4w
/v%に、そしてNaClを3w/v%に加えてファー
ジを沈殿させた。約5分間振とうして溶解した。氷上で
30分間インキュベートした。ファージを9000rp
m、4℃で20分間ペレット化した (Beckman JA10 rot
orまたは同様の機器)。ファージペレットをTBS中に
再懸濁した。
【0051】抗体ファージミドライブラリーの構築
合成一本鎖抗体PCR産物をNsiIとXbaIにより
その末端で消化し、BLSKDSgeneIII ディスプレー
ベクターのPstIおよびXbaI部位に連結した。次
に、連結反応混合物を(上記のような)ヘルパーファー
ジを含むエレクトロコンピテント E. coli株PJD1、
PJD2またはPJD3のどれかに導入した。形質転換
細胞はアンピシリン(100μg/mL)、テトラサイ
クリン(25μg/mL)およびIPTGを含む1.5
%LB寒天プレート(10g/l バクト- トリプトン、5 g/
l バクト- 酵母エキス、5 g/l NaCl、15g/l 寒天)
上で選別した。その後、コロニーをかき取り、上記のよ
うに処理してファージを調製した。
【0052】抗体PALライブラリーの構築: 合成一
本鎖抗体PCR産物をNsiIとXbaIによりその末
端で消化し、BLSKDSPALディスプレーベクター
のNsiIおよびXbaI部位に連結した。連結反応混
合物を上記のようにエレクトロポレーションにより導入
し、形質転換された細菌を1.5%LBamp寒天プレ
ート(10g/l バクト- トリプトン、5 g/l バクト- 酵母
エキス、5 g/l NaCl、15g/l 寒天)上で一晩増殖さ
せた。その後コロニーをかき取り、スクリーニングに使
用するまで−70℃でグリセロールストックとして貯蔵
した。
【0053】スクリーニングプロトコール(図12) スクリーニングに用いた抗原は既知の方法によりトシル
活性化M−280磁性ビーズに結合させた。ダイナビー
ズM−280は Dynal社 (Great Neck, New York) から
入手できる均質な超常磁性ポリスチレンビーズである。
同一のまたは他の供給業者からの類似の性質をもつビー
ズも使用できよう。また、抗原は抗体ファージ(ファー
ジミドまたはPAL融合細菌)のスクリーニングに用い
る Nunc96ウェルマイクロタイタープレートや affigel
樹脂に固定化された。
【0054】被覆磁性ビーズを用いるスクリーニング
は、1%BSAを含むTBSと室温で1時間予めインキ
ュベートしておいたシリコーン処理微量遠心チューブ中
で行った。一次スクリーニングのために、0.1% Twe
en-20 と1%BSAを含むTBS 1mLの最終容量中
で1μLの抗原被覆ビーズを5μLの抗体ファージ調製
物と混合した。インキュベーションを4℃で1時間行っ
た。その後、ファージが結合した磁性ビーズをMPC−
6 (Dynal)磁性粒子濃縮器により濃縮し、未結合ファー
ジを吸引により除いた。次に、0.1% Tween-20 を含
むTBSでビーズを10−20回洗った。これは残留す
る未結合ファージや非特異的ファージを洗い落とすため
に行った。洗浄後にビーズに結合したままのファージは
その後低pHの0.2N HClで溶離するか、または
トリプシンで処理して溶離した。低pH溶離の場合に
は、溶離したファージをビーズから分離し、2Mトリス
で中和した。続いて、溶離したファージは飢餓K91k
an細胞 (George Smithより入手した雄 E. coli株) (P
armley, and Smith, 1988)に感染させるために用いた。
ファージ感染細胞はアンピシリン(BLSKDSgeneII
I ファージミド抗体ライブラリー)またはテトラサイク
リン(FUSE5抗体ライブラリー)形質導入単位につ
いて選別した。ファージライブラリーの場合には、抗体
ファージ粒子を形質導入コロニーから直接調製し、そし
て上記のような連続スクリーニングに用いた。ファージ
ミドライブラリーは次に記載する救助法 (rescue proce
dure) を必要とした。
【0055】ファージミドの救助: ファージミド救助法: 抗体ファージミドに感染したK
91kan細胞をプレートからかき取り、液体培養物中
37℃で1時間増殖させ、培養物を2等分した。半分の
一方はアルカリ溶菌法によりファージミドDNAを調製
するために使用し、他方はFUSE2またはVCSM1
3ヘルパーファージの使用による救助のために使用し
た。救助はK91kan細胞に108 個のヘルパーファ
ージを加え、37℃でさらに1時間インキュベートする
ことにより達成された。1時間後IPTG(最終濃度=
1mM)を加え、FUSE2の場合にはテトラサイクリ
ンも加えた。この培養物を4−8時間インキュベート
し、培養上清を用いて連続スクリーニングのためのパッ
ケージされたファージミドを調製した。
【0056】別のファージミド救助法は、単離したファ
ージミドDNAによるPJD1、PJD2およびPJD
3株の形質転換を用いた。この方法では、形質転換株を
適当な抗生物質により選択し、救助されたファージミド
を上記のように調製し、そして連続スクリーニングに使
用した。結果 構築された初期ファージライブラリーは約106 −10
7 の独立したクローンを含んでいた。このライブラリー
はHIV−1 tatタンパク質を被覆した磁性ビーズ
を用いてスクリーニングした。あるスクリーニングの結
果を表Iに示す。Tatタンパク質に特異的に結合する
と思われる1つのファージTR5が同定された。この実
験では、tat被覆ビーズの量を次第に増加しながら精
製ファージをインキュベートすると結合ファージの数が
増加するが、他のタンパク質を被覆したビーズの量を増
やしてもファージの結合はほとんど観察されなかった。
【0057】表I 抗体ファージTR5のスクリーニング 1回目のスクリーニング ファージ使用量=FUSE5合成Fvライブラリーから
の1010ファージ粒子を1μLのHIV−1 tatタ
ンパク質を被覆した磁性ビーズを用いてスクリーニング
した。5つのtetr コロニーが得られた。
【0058】2回目のスクリーニング ファージTR5を増殖させ、Tatおよび他のタンパク
質を被覆したビーズを用いてスクリーニングした。
【0059】
【表1】
【0060】さらに、Tatタンパク質に対して富化さ
れた抗体ファージのファージ挿入物のDNA配列解析に
より調べて、4つの別々のスクリーニング実験でTR5
ファージを選別した。ファージTR5挿入物とデザイン
された初期枠組み構造配列との配列比較は、図14に示
すように両者間で数少ない差異を示した。これらの変化
は図13で比較したようにアミノ酸配列を有意に変更さ
せなかった。これらの変化が初期構築物のPCR増幅ま
たはその後のPCRクローニング段階の結果であるの
か、あるいはそれらがファージゲノムの突然変異の結果
として起こったのか明らかでない。スクリーニングされ
なかったライブラリーの特性決定は、抗体挿入物の部分
的および全体的欠失の観察により証明されるように、い
くつかの挿入物配列に対して選択圧または安定性の制約
を示した。
【0061】ファージミドライブラリーからの結果は、
挿入物がより簡単に維持されること、およびこのライブ
ラリー構築のクローニング効率が比較的高く、こうして
より大きい種々のライブラリーを作製することが可能で
あることを示している。本発明者らの実験から、PJD
ヘルパー E. coli株への直接形質転換によりパッケージ
されたファージミドを形成できることがわかる。初期ス
クリーニングにより、同じファージミドが4回取り上げ
られ、4つのファージのそれぞれが同じ部分配列を含む
ことが明らかになった。
【0062】完全合成抗体から成るライブラリーの構築
は、全く新規な結合特性とスクリーニングに利用される
任意の抗原との結合能を有する抗体分子が作製されると
いう可能性をもっている。既知のヒト抗体配列を用いて
共通の型の枠組み構造配列を形成し、これに基づいて適
切な一本鎖抗体配列をデザインする。合成抗体のアミノ
酸配列のデザイン後、このアミノ酸配列を E. coliで優
先的に利用されるコドンを含む核酸配列に逆翻訳する。
これは以前に発表された抗体ライブラリー(すべて動物
組織に由来していた)と著しく相違するものである (Ga
rrard et al. 1991; Kang et al. 1991b; Kang et al.
1991a; Persson et al. 1991; Huse etal. 1989; Barba
s III et al. 1991; Gussow et al. 1989; Clackson et
al. 1991; McCafferty et al. 1990; Marks et al. 19
91; Hoogenboom et al. 1991; Winter, and Milstein,
1991; Hodgson) 。これらのライブラリーからの特異的
抗体の表示および発現は、E. coli における不適切なコ
ドン使用の結果として、一部のライブラリー構成員がほ
とんどまたは全く発現されないために妨げられよう。E.
coli におけるコドン使用の問題は、ファージ(または
ファージミド)系のベクターが抗体分子の表示(ディス
プレー)のために使用されるので、良好なライブラリー
の作製にとって重要であろう。従って、合成抗体(SY
NAB専門語)をコードするDNAの固有の特徴が本発
明者らの抗体ライブラリーの発現増加へ導くことができ
よう。
【0063】ファージTR5の同定およびそのTatタ
ンパク質との結合能から、機能的な合成抗体が既知抗体
配列の比較分析に基づいて製造されたことが確認されよ
う。この方法はT細胞レセプターのような比較的大きい
ファミリーに属する他のタンパク質の研究に応用できよ
う。ファージディスプレーベクターの使用は大きい抗体
ライブラリーをスクリーニングする際の選択の自由を提
供する。スクリーニング条件は様々な親和性について選
択するように変えることができる。一本鎖抗体の融合体
としての遺伝子IIIの使用はスクリーニング中の非特異
性を低下させる限定数の分子の発現を可能にする。溶離
のためのトリプシンの使用は低いpHと比べてファージ
の回収率を増加させる。トリプシンの使用はファージの
感染力を妨害するとは思われない。
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【0065】
【配列表】
(1) 一般情報: (i) 出願人: (A) 名称:エフ・ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (B) 通り:グレンツァーヘルストラッセ 124 (C) 都市:バーゼル (D) 州:BS (E) 国:スイス国 (F) 郵便番号(ZIP) :CH-4002 (G) 電話:061-688 24 03 (H) テレファクシミリ:061-688 13 95 (I) テレックス:962292/965542 hir ch (ii) 発明の名称:抗原結合性タンパク質およびその製
造方法 (iii) 配列の数:13 (iv) コンピュータ読取り可能形態: (A) 媒体型:フロッピーディスク (B) コンピュータ:IBM PC互換機 (C) 操作システム:PC−DOS/MS−DOS (D) ソフトウェア:パテントイン リリーズ#1.0 バージョン#1.25(EPO) (vi) 先行出願データ: (A) 出願番号:US 07/843,125 (B) 出願日:28−FEB−1992 (2) SEQ ID NO:1の情報: (i) 配列の特徴: (A) 配列の長さ:246アミノ酸 (B) 配列の型:アミノ酸 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:タンパク質 (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:1:
【0066】
【化7】
【0067】(2) SEQ ID NO:2の情報: (i) 配列の特徴: (A) 配列の長さ:738塩基対 (B) 配列の型:核酸 (C) 鎖の数:一本鎖 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:cDNA (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:2:
【0068】
【化8】
【0069】(2) SEQ ID NO:3の情報: (i) 配列の特徴: (A) 配列の長さ:125塩基対 (B) 配列の型:核酸 (C) 鎖の数:一本鎖 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:cDNA (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:3:
【0070】
【化9】
【0071】(2) SEQ ID NO:4の情報: (i) 配列の特徴: (A) 配列の長さ:120塩基対 (B) 配列の型:核酸 (C) 鎖の数:一本鎖 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:cDNA (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:4:
【0072】
【化10】
【0073】(2) SEQ ID NO:5の情報: (i) 配列の特徴: (A) 配列の長さ:96塩基対 (B) 配列の型:核酸 (C) 鎖の数:一本鎖 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:cDNA (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:5:
【0074】
【化11】
【0075】(2) SEQ ID NO:6の情報: (i) 配列の特徴: (A) 配列の長さ:101塩基対 (B) 配列の型:核酸 (C) 鎖の数:一本鎖 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:cDNA (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:6:
【0076】
【化12】
【0077】(2) SEQ ID NO:7の情報: (i) 配列の特徴: (A) 配列の長さ:126塩基対 (B) 配列の型:核酸 (C) 鎖の数:一本鎖 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:cDNA (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:7:
【0078】
【化13】
【0079】(2) SEQ ID NO:8の情報: (i) 配列の特徴: (A) 配列の長さ:106塩基対 (B) 配列の型:核酸 (C) 鎖の数:一本鎖 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:cDNA (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:8:
【0080】
【化14】
【0081】(2) SEQ ID NO:9の情報: (i) 配列の特徴: (A) 配列の長さ:119塩基対 (B) 配列の型:核酸 (C) 鎖の数:一本鎖 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:cDNA (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:9:
【0082】
【化15】
【0083】(2) SEQ ID NO:10の情報: (i) 配列の特徴: (A) 配列の長さ:116塩基対 (B) 配列の型:核酸 (C) 鎖の数:一本鎖 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:cDNA (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:10:
【0084】
【化16】
【0085】(2) SEQ ID NO:11の情報: (i) 配列の特徴: (A) 配列の長さ:246アミノ酸 (B) 配列の型:アミノ酸 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:タンパク質 (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:11:
【0086】
【化17】
【0087】(2) SEQ ID NO:12の情報: (i) 配列の特徴: (A) 配列の長さ:738塩基対 (B) 配列の型:核酸 (C) 鎖の数:一本鎖 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:cDNA (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:12:
【0088】
【化18】
【0089】(2) SEQ ID NO:13の情報: (i) 配列の特徴: (A) 配列の長さ:15アミノ酸 (B) 配列の型:アミノ酸 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:ペプチド (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:13:
【0090】
【化19】
【図面の簡単な説明】
【図1】A.完全な抗体分子の構造を示す図。 B.一本鎖抗体分子(Fv)の構造を示す図。
【図2】合成Fvのアミノ酸配列を示す図。
【図3】図2に示される合成Fvをコードするヌクレオ
チド配列を示す図。
【図4】合成遺伝子鋳型の作製に使用するために合成さ
れたオリゴヌクレオチドの例を示す図。
【図5】Fvをコードする合成遺伝子のPCRに基づい
た製造法の模式図。
【図6】第二PCR段階の合成遺伝子産物を示すエチジ
ウムブロミドで染色したアガロースゲルを示す図。
【図7】FUSE5ファージディスプレーベクターの模
式図。
【図8】遺伝子III ファージミドベクターBLSKDS
gIII の模式図。
【図9】ヘルパーファージ E. coli株PJD1およびP
JD2の模式図。
【図10】ファージミドおよびヘルパーファージにより表
示された融合タンパク質の模式図。
【図11】Fv抗体を表示する微生物の模式図。
【図12】抗体スクリーニング法を示す図。
【図13】図2の配列と比較した抗tatFvのアミノ酸
配列を示す図。
【図14】図3の配列と比較した抗tatFvのヌクレオ
チド配列を示す図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/13 15/62 G01N 33/53 D 8310−2J 33/569 H 9015−2J //(C12P 21/08 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:19) (72)発明者 クレイグ アラン ローゼン アメリカ合衆国 07028 ニュージャージ ー州 グレン リッジ, ハイ ストリー ト 73

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗原と結合しうる抗体に相当するタンパ
    ク質を製造する方法であって、 a) 合成遺伝子のそれぞれが該抗体のH鎖およびL鎖の
    部分の枠組み構造領域をコードする予め決定されたヌク
    レオチド領域と、ヌクレオチドの無作為配列を含む未決
    定のヌクレオチド領域とを含む、複数の合成遺伝子を合
    成し; b) 全ての合成遺伝子によりコードされる複数のタンパ
    ク質を、該合成遺伝子を含むベクターを挿入した微生物
    により発現させ;そして c) 複数の発現タンパク質をスクリーニングして、抗原
    と結合することができる該タンパク質を得る;ことから
    成る方法。
  2. 【請求項2】 未決定のヌクレオチド領域は前記タンパ
    ク質に相当する抗体の超可変部をコードするヌクレオチ
    ド配列に長さが一致する、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 複数の合成遺伝子に含まれる前記合成遺
    伝子は、各オリゴヌクレオチドが合成遺伝子のヌクレオ
    チド配列の一部を含む複数のオリゴヌクレオチドを用意
    することにより合成され、複数のオリゴヌクレオチド
    は、一緒に合わせた全オリゴヌクレオチドが該合成遺伝
    子の未決定および決定ヌクレオチド領域の完全な配列ま
    たはそれに相補的な配列を形成するように構築され、該
    オリゴヌクレオチドはヌクレオチドの段階的付加により
    合成され、ヌクレオチドの無作為配列を含む未決定のヌ
    クレオチド領域に関してはヌクレオチド混合物からの1
    個のヌクレオチドの段階的付加により合成され、そして
    該合成遺伝子はそれを形成させるべく複数のオリゴヌク
    レオチドをアニーリングおよび伸長することにより合成
    される、請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 前記オリゴヌクレオチドの予め決定され
    たヌクレオチド領域は個々のヌクレオチドであるアデニ
    ン、シトシン、グアニンまたはチミンのうちの1個を付
    加することにより段階的に合成され、そして前記オリゴ
    ヌクレオチドの未決定のヌクレオチド領域は混合物から
    の前記ヌクレオチドのいずれか1個の付加により段階的
    に合成される、請求項3の方法。
  5. 【請求項5】 複数のオリゴヌクレオチドはポリメラー
    ゼ・チェーン・リアクションによりアニーリングおよび
    伸長される、請求項3の方法。
  6. 【請求項6】 未決定のヌクレオチド領域は長さが抗体
    の超可変部をコードするヌクレオチド領域に一致する、
    請求項4の方法。
  7. 【請求項7】 前記合成遺伝子を含むベクターがディス
    プレーベクターである、請求項1の方法。
  8. 【請求項8】 微生物により発現された複数のタンパク
    質は前記ディスプレーベクターの使用により該微生物の
    表面に存在し、そして複数のタンパク質が微生物の表面
    に存在する間に、抗原との結合について複数のタンパク
    質をスクリーニングする、請求項6の方法。
  9. 【請求項9】 それぞれのタンパク質が抗体のH鎖およ
    びL鎖の部分の予め決定された枠組み構造領域を含む複
    数のタンパク質であって、予め決定された該領域は、該
    抗体の超可変部に長さが一致しかつアミノ酸の無作為配
    列を含む未決定の領域に結合されており、該タンパク質
    の少なくとも1つが抗原と結合しうるものである、複数
    のタンパク質。
  10. 【請求項10】 前記タンパク質のそれぞれは一本鎖タン
    パク質である、請求項9の複数のタンパク質。
  11. 【請求項11】 前記タンパク質のそれぞれは1より多い
    ポリペプチド鎖から成る、請求項9の複数のタンパク
    質。
  12. 【請求項12】 抗原と結合することができかつ抗体のH
    鎖およびL鎖の部分の予め決定された枠組み構造領域を
    含む一本鎖タンパク質であって、予め決定された該領域
    は、該抗体の超可変部に長さが一致しかつ該抗原と結合
    しうるアミノ酸の配列を含む未決定の領域に結合されて
    いる、一本鎖タンパク質。
  13. 【請求項13】 HIV−1 tatタンパク質と結合す
    ることができ、かつ抗体のH鎖およびL鎖の部分の予め
    決定された枠組み構造領域を含み、予め決定された該領
    域は、該抗体の超可変部に長さが一致しかつHIV−1
    tatタンパク質と結合しうるアミノ酸の配列を含む
    未決定の領域に結合されている、請求項12のタンパク
    質。
  14. 【請求項14】 図13に示したアミノ酸配列〔SEQ ID N
    O : 11〕を含む、請求項13のタンパク質。
  15. 【請求項15】 抗原と結合することができる請求項12記
    載の一本鎖タンパク質をコードする合成遺伝子であっ
    て、抗体のH鎖およびL鎖の部分の予め決定された枠組
    み構造領域をコードするヌクレオチド配列を含み、予め
    決定された該領域をコードする該ヌクレオチド配列が、
    該抗体の超可変部に長さが一致しかつ該抗原と結合しう
    るアミノ酸の配列を含む未決定の領域をコードするヌク
    レオチド配列に結合されている、合成遺伝子。
  16. 【請求項16】 HIV−1 tatタンパク質と結合す
    ることができる請求項13記載の一本鎖タンパク質をコー
    ドする合成遺伝子であって、抗体のH鎖およびL鎖の部
    分の予め決定された枠組み構造領域をコードするヌクレ
    オチド配列を含み、予め決定された該領域をコードする
    該ヌクレオチド配列が、該抗体の超可変部に長さが一致
    しかつHIV−1 tatタンパク質と結合しうるアミ
    ノ酸の配列を含む未決定の領域をコードするヌクレオチ
    ド配列に結合されている、合成遺伝子。
  17. 【請求項17】 図14に示したヌクレオチド配列〔SEQ
    ID NO : 12〕を含む、請求項16の合成遺伝子。
  18. 【請求項18】 請求項9−11のいずれか1つに記載の複
    数のタンパク質(そのうちの少なくとも1つのタンパク
    質が抗原と結合することができる)をコードする複数の
    合成遺伝子であって、該合成遺伝子のそれぞれが、抗体
    の超可変部に長さが一致しかつアミノ酸の無作為配列を
    含む未決定の領域をコードするヌクレオチド配列に結合
    された、抗体のH鎖およびL鎖の部分の予め決定された
    枠組み構造領域をコードするヌクレオチド配列を含む、
    複数の合成遺伝子。
  19. 【請求項19】 請求項12−14のいずれか1つに記載のタ
    ンパク質を微生物において発現させることができるベク
    ターであって、抗体の超可変部に長さが一致しかつアミ
    ノ酸の無作為配列を含む未決定の領域をコードするヌク
    レオチド配列に結合された、抗体のH鎖およびL鎖の部
    分の予め決定された枠組み構造領域をコードするヌクレ
    オチド配列を含む合成遺伝子が挿入されている、ベクタ
    ー。
  20. 【請求項20】 合成遺伝子が挿入されたベクターは微生
    物内でタンパク質を発現させることができ、かつ発現さ
    れたタンパク質を微生物の外表面へ移動させる能力を有
    する、請求項19のベクター。
  21. 【請求項21】 請求項19または20記載のベクターを含む
    微生物。
  22. 【請求項22】 請求項19または20記載のベクターを含む
    E. coli細胞。
  23. 【請求項23】 微生物の外表面に請求項12−14のいずれ
    か1つに記載のタンパク質を発現させることができるベ
    クターをそれぞれの微生物に挿入した複数の微生物であ
    って、各ベクターは複数のタンパク質のうち少なくとも
    1つのタンパク質をコードする合成遺伝子を含み、該タ
    ンパク質のそれぞれは抗体のH鎖およびL鎖の部分の予
    め決定された枠組み構造領域を含み、予め決定された該
    領域が、該抗体の超可変部に長さが一致しかつアミノ酸
    の無作為配列を含む未決定の領域に結合されており、該
    タンパク質の少なくとも1つが抗原と結合しうるもので
    ある、複数の微生物。
  24. 【請求項24】 抗体の超可変部に長さが一致しかつアミ
    ノ酸の無作為配列を含む未決定の領域に結合された、抗
    体のH鎖およびL鎖の部分の予め決定された枠組み構造
    領域を含む請求項12−14のいずれか1つに記載のタンパ
    ク質を外表面に発現するファージまたはファージミド。
  25. 【請求項25】 請求項18記載の複数の合成遺伝子を含む
    抗原スクリーニングキット。
  26. 【請求項26】 合成遺伝子によりコードされるタンパク
    質との結合について抗原をスクリーニングするための請
    求項18記載の複数の合成遺伝子の使用。
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