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JPH06208133A - 液晶ディスプレイ基板の製造方法 - Google Patents

液晶ディスプレイ基板の製造方法

Info

Publication number
JPH06208133A
JPH06208133A JP33007392A JP33007392A JPH06208133A JP H06208133 A JPH06208133 A JP H06208133A JP 33007392 A JP33007392 A JP 33007392A JP 33007392 A JP33007392 A JP 33007392A JP H06208133 A JPH06208133 A JP H06208133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
laser light
irradiation
substrate
drive circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33007392A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunari Imahashi
一成 今橋
Kiichi Hama
貴一 浜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP33007392A priority Critical patent/JPH06208133A/ja
Priority to EP93118519A priority patent/EP0598394A3/en
Priority to JP31113893A priority patent/JP3196132B2/ja
Priority to US08/153,376 priority patent/US5413958A/en
Priority to SG1996003224A priority patent/SG46344A1/en
Priority to MYPI93002394A priority patent/MY109592A/en
Priority to CN93114676A priority patent/CN1088002A/zh
Priority to TW082109843A priority patent/TW343289B/zh
Publication of JPH06208133A publication Critical patent/JPH06208133A/ja
Priority to US08/385,929 priority patent/US5529630A/en
Pending legal-status Critical Current

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  • Liquid Crystal (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス基板上に形成した非晶質半導体膜上に
駆動回路部を生成するLCD基板の製造方法におて、駆
動回路部について良好な性能を確保すること。 【構成】 ガラス基板1上に例えば減圧CVDにより非
晶質シリコン膜2を形成し、レーザ照射部3によりこの
非晶質シリコン膜2に島状にレーザ光のパルスを照射し
て当該照射領域を多結晶化する。この場合例えば各領域
毎に、多結晶に必要な照射エネルギー以下のエネルギー
で照射した後必要なエネルギーで照射する。その後前記
照射領域内に成膜処理、エッチングを繰り返して半導体
素子よりなる駆動回路部を形成し、例えばこの工程にお
いて、予め形成したTFT5との配線を成膜処理により
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶ディスプレイ基板
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】TFT(薄膜トランジスタ)を用いたL
CD(液晶ディスプレイ)は非常に優れた高画質を提供
してくれるものとして注目されている。この種のLCD
基板は、図8に示すようにガラス基板1a上にTFT1
bを形成すると共に、例えばそのドレイン電極に電気的
に接続した画素電極1cを、当該TFT1bと隙間を介
して配置し、このように組み合わされた画素ユニットU
を多数配列してなるものであり、例えば一辺が数百μm
程度の角形の画素ユニットUが数十万個配列されてい
る。
【0003】そして画素ユニットUが形成されたガラス
基板上に間隙を介して各画素ユニットUに共通な透明電
極1dを対向して配列し、前記間隙に液晶1eを封入す
ることによって図9の模式図に示すように画素部10が
形成される。更にこの画素部10の外側のガラス基板1
a上に、パッケージ化された駆動回路部をなすICチッ
プ11を画素部10の周縁に沿って複数配列されると共
に、各ICチップ11の端子が画素部10の各画素ユニ
ットUに対応する走査電極配線であるゲート配線及びド
レイン配線に接続されることによりLCD基板が構成さ
れる。
【0004】このようなLCD基板の従来の製造方法に
ついては、先ずガラス基板1a上に例えばプラズマCV
Dにより水素化非晶質(アモルファス)シリコン膜を形
成した後この膜上に成膜やエッチングなどの処理を行っ
てTFTを形成し、次いで画素電極とTFTとの接続な
どを行って画素ユニットUを構成した後、パッケージ化
されたICチップ11をガラス基板1aに取り付け、更
にICチップ11と走査電極配線との接続を行った後液
晶1eの封入を行うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述のような
TFT−LCDは大面積化、高カラー表示品質が強く望
まれており、ゲート駆動回路部(ゲートドライバ)から
の配線、ソース駆動回路部(ソースドライバ)からの配
線が例えば夫々400本、1920本に及ぶものもあ
り、このため駆動回路部11とTFT液晶画素部の各走
査電極とを電気的に接続するための配線作業が非常に工
数を要し、LCDの高価格化の要因の一つになってい
る。
【0006】そこで同一のガラス基板上に成膜処理を行
って駆動回路部の半導体素子を形成すると共に駆動回路
部と画素部との配線も同時に行うことが技術的に解決さ
れれば、駆動回路部を形成する工程にて同時に駆動回路
部と走査電極配線との接続を行うことができるので、I
Cチップをガラス基板上に貼り付ける場合のような煩わ
しい配線作業が不要になり、非常に有効な方法である。
【0007】ここで画素ユニットのTFTについては、
その画素を映像として表示するという機能上から、それ
程高速性が要求されないので、半導体層として非晶質シ
リコンを用いることができるが、駆動回路部について
は、高速スイッチング動作を要求される回路を搭載する
という必要上から動作速度が前記TFTよりも可なり早
くなければならないので、即ちICチップと同等の性能
を有するものでなければならないので、半導体層として
は非晶質シリコンよりも電界効果移動度(mobili
ty)の大きい多結晶シリコンを用いることが必要であ
る。
【0008】一方多結晶シリコン(ポリシリコン)を得
るためには例えば減圧CVDにより600℃程度以上に
加熱して成膜処理を行わなければならないが、低価格の
ガラス基板は熱歪点が600℃程度であって、600℃
もの高温に耐え得るガラス基板は高価格であることか
ら、結局LCD価格が高くなってしまう。
【0009】このようなことから先ず例えばプラズマC
VDにより温度約300℃の雰囲気でガラス基板上に大
面積の水素化非晶質シリコン膜(以下「a−Si:H
膜」という)を形成し、次いでこのa−Si:H膜に対
してレーザ光を照射して局部的に例えば表面積温度が1
200℃程度となるように加熱し、これによりa−S
i:H膜を多結晶化して多結晶シリコン膜を生成し、こ
れを半導体層として駆動回路部を形成する方法が検討さ
れている。
【0010】この方法によればa−Si:H膜の形成工
程時の加熱温度が低いので低温による品質の良い膜が大
型ガラス基板上に得られ、またレーザ光による加熱処
理、即ちレーザアニールは瞬間的に(例えばKrFの場
合23nsec)非晶質シリコン膜を加熱して多結晶化
するので、ガラス基板まで熱が伝わらず、従ってガラス
基板としては大きな耐熱性が要求されないので安価な材
質を使用することができ、大面積透過形液晶ディスプレ
イの製造が可能となる。
【0011】ところでa−Si:H膜をレーザ光により
多結晶化する方法は、レーザ光の照射時にa−Si:H
膜中から水素が放出されるので、水素放出に伴う膜の損
傷を避ける必要があり、このためレーザ光の照射エネル
ギーの大きさや照射方法などについて種々の研究がされ
ている。ここで本発明者は、画素領域の周囲に沿ってレ
ーザ光を照射するにあたり、レーザ光をa−Si:H膜
の表面にパルス状に照射して、多結晶化された駆動回路
部領域を画素領域の周囲に沿って帯状に形成し、当該駆
動回路部領域に駆動回路部を配列して形成する方法を検
討している。
【0012】しかしながらこの方法は次のような問題が
ある。即ち図10は、レ−ザ光のパルスの移動とその照
射領域における電界効果移動度との関係を示す図であ
り、レ−ザ光の強度分布は照射面方向に対しては均一で
あり、それと直交する方向に対しては台形状である。図
10(a)に示すようにレーザ光のパルス同士(パルス
照射領域同士)の重なり部分が無い場合には、パルス境
界部分において、a−Si:H膜に与えられたレーザ光
の照射エネルギーが無い部分が存在するので多結晶シリ
コン領域とa−Si:H領域とが存在する。ここで多結
晶シリコン及びa−Si:Hの電界効果移動度(mob
ility)は夫々例えば30〜300cm2 /V・
s、0.3〜1cm2 /V・sであり、多結晶シリコン
の電界効果移動度はa−Si:Hよりも2桁以上大きい
ので、駆動回路部を構成する半導体素子のばらつきが大
きい。
【0013】また図10(b)に示すようにレーザ光の
パルスの重なる部分が存在する場合にも以下の理由で電
界効果移動度がばらつく。即ち図10(b)のように第
1照射領域にてa−Si:H膜が多結晶化された後第2
照射領域に移る場合、第2照射領域では多結晶シリコン
の領域とa−Si:Hの領域とが混在しているため、レ
−ザ光の横モ−ド(レ−ザパワ−断面)が均一であって
も、多結晶シリコン及びa−Si:Hの融点が夫々14
14℃であり、これらの融点が異なるため、図10
(b)の電界効果移動度の図からわかるように、レ−ザ
光の照射領域の継目で電界効果移動度を均一にすること
が困難だからである。
【0014】本発明は、このような事情のもとになされ
たものであり、その目的は、駆動回路部の性能が低下す
ることのないLCD基板の製造方法を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、光透
過性の基板上に、画素領域内に配置されたスイッチング
素子と、このスイッチング素子を駆動する駆動回路部と
を備えた液晶ディスプレイ基板を製造する方法におい
て、前記光透過性の基板上に、非晶質半導体膜を成膜す
る工程と、前記非晶質半導体膜に島状にレーザ光のパル
スを照射して非晶質半導体膜を多結晶化する工程と、前
記レーザ光のパルスの照射領域内に半導体素子よりなる
駆動回路部を生成する工程と、この駆動回路部とスイッ
チング素子とを電気的に接続するための配線層を形成す
る工程と、を含むことを特徴とする。
【0016】請求項2の発明は、光透過性の基板上に、
画素領域内に配置されたスイッチング素子と、このスイ
ッチング素子を駆動するシフトレジスタとを備えた液晶
ディスプレイ基板を製造する方法において、前記光透過
性の基板上に、非晶質半導体膜を成膜する工程と、前記
非晶質半導体膜に複数の島状にレーザ光のパルスを照射
して非晶質半導体膜を多結晶化する工程と、前記レーザ
光のパルスの照射領域内に前記シフトレジスタを分割し
て生成する工程と、これら分割されたシフトレジスタ
間、及びシフトレジスタとスイッチング素子とを電気的
に接続するための配線層を形成する工程と、を含み、前
記シフトレジスタの少なくともトランジスタは、レ−ザ
光のパルスの照射領域内に配置されていることを特徴と
する
【0017】
【作用】例えばガラス基板の表面全体に減圧CVDある
いはプラズマCVDにより非晶質半導体膜を形成し、例
えば画素領域の周囲における非晶質半導体膜に島状にレ
ーザ光のパルスを照射する。これによりレーザ光の照射
された領域では非晶質半導体膜が多結晶化するがレーザ
光の照射エネルギーが均一であるから、非晶質半導体膜
に与えられるレーザ光の照射エネルギーを適切な大きさ
にすれば、照射領域の全体が均一に良好に多結晶化さ
れ、このため当該多結晶半導体膜の上に成膜処理、エッ
チングを繰り返して駆動回路部の半導体素子を形成すれ
ば良好な性能の駆動回路部が得られる。
【0018】
【実施例】以下本発明の実施例について説明すると、本
発明の実施例では先ず図1(a)に示すように光透過性
の基板例えばガラス基板1上に減圧CVDにより非晶質
半導体膜である非晶質シリコン膜2を成膜する。この工
程を減圧CVD法で行う場合には、例えばモノシラン
(SiH4 )ガスやジシランガス(Si2 6 )を反応
ガスとして用い、例えば基板温度450℃〜520℃、
圧力数Torrの反応条件で非晶質半導体膜が成膜され
る。
【0019】次いで図1(b)に示すようにレーザ光照
射部3により例えば一辺が数ミリの角形のビーム断面形
状を有するレーザ光を、前記非晶質シリコン膜2におけ
る周縁部に縦の一辺及び横の一辺に沿って、照射領域2
1の相互離間間隔dが例えば数ミリ程度となるように島
状に照射し、これにより非晶質シリコン膜2のレーザ光
照射領域21例えば多数の島領域が多結晶化(ポリ化)
されて多結晶シリコン(ポリシリコン)に変わる。
【0020】レーザ光の照射については、例えばエキシ
マレーザにより非晶質シリコン膜が多結晶化するに十分
なパワー密度(単位面積当りの照射エネルギー)のレー
ザ光のパルスを例えば1パルスずつ当てるようにすれば
よいが、その前に前記パワー密度よりも小さなパワー密
度のパルスを1パルスあるいは複数パルス照射ようにし
てもよい。なおエキシマレーザとしてはKrF(パルス
幅23nsec)やXeCl(パルス幅25nsec)
などを用いることができる。
【0021】その後図1(c)及び図2Aに示すように
基板のレーザ光照射領域21内(多結晶シリコン領域
内)に所定の成膜処理、エッチング工程を繰り返して半
導体素子例えばLSIよりなる駆動回路部4が生成され
る。この駆動回路部4は、後述のTFTのゲート電極を
駆動するように図2中縦に並ぶゲート用駆動回路部41
とTFTのソース電極を駆動するように横に並ぶソース
用駆動回路部42とからなる。
【0022】この実施例では、縦に一列に並ぶゲ−ト用
駆動回路部41の群によってゲ−ト用のシフトレジスタ
が構成され、横に一列に並ぶソ−ス用駆動回路部42の
群によってソ−ス用のシフトレジスタが構成されてい
る。即ち図2Bに示すようにゲ−ト用のシフトレジスタ
及びソ−ス用のシフトレジスタはいずれも島状に分割さ
れ、各島領域(照射領域21)内にトランジスタを含む
駆動回路部4(駆動回路部41または駆動回路部42)
が形成され、各島領域の間は配線層40のみ形成し、駆
動回路部4が存在しないように構成されている。なお5
1は後述のゲ−トバスラインやソ−スバスラインなどの
配線層である。また本発明では、シフトレジスタの少な
くともトランジスタが島領域のエッジ部分にかからない
ように島領域の中に形成されていればよい。
【0023】更に非晶質シリコン膜2の画素領域50内
に所定の成膜処理、エッチングを繰り返して行うことに
より、スイッチング素子であるTFT(Thin Fi
lmTransistor)5が画素数に対応する数だ
け縦横に配列して形成される。そして駆動回路部4同士
を電気的に接続するための配線、及びTFT5と駆動回
路部4とを電気的に接続するための配線を行うことが必
要であるが、この配線工程は、例えばTFT5を生成す
る工程において、成膜処理、リングラフィー、及びエッ
チングを繰り返してゲート電極、ソース電極の形成と同
時にゲートバスラインやソースバスラインなどの例えば
アルミニウムからなる配線層51(図1(d)参照)を
形成することによって行うことができる。また配線層5
1は駆動回路部4の半導体素子の電極の形成と同時に形
成してもよいし、駆動回路部4及びTFT5の電極を同
時に形成しかつこの電極形成時に同時に形成してもよ
く、あるいはTFT5及び駆動回路部4を生成した後に
形成してもよい。
【0024】また駆動回路部4をなす半導体素子及びT
FT5はプレナー型や逆スタッガ型など種々のデバイス
のタイプを選択することができ、従って非晶質シリコン
膜2の上に駆動回路部4及びTFT5を生成するといっ
てもデバイスのタイプによっては電極などが非晶質シリ
コン膜2の下に位置する場合もある。そしてまた上述の
例では駆動回路部4を生成した後にTFT5を生成して
いるが、TFT5を先に生成してもよいし、あるいは駆
動回路部4とTFT5の一部を同時に生成してもよい。
このようにしてLCD基板10が製造され、このLCD
基板10に透明基板が貼り合わされた後液晶を封入して
LCDパネルが構成されることとなる。
【0025】上述の実施例では、基板の周縁に沿って非
晶質シリコン膜2に島状にレーザ光のパルスを照射して
多数のレーザ光照射領域21(島領域)を形成し、これ
により各島領域を多結晶化しているため、そのレーザ光
の照射領域21内はレーザ光の照射エネルギーが均一で
あり、従ってレーザ光の照射エネルギーを適切な大きさ
にすることによりいずれの島領域についてもその領域内
は均一に良好に多結晶化される。このためその領域の上
につまり多結晶シリコン膜の上に成膜処理、エッチング
を繰り返して形成した駆動回路部4をなす半導体素子は
いずれも良好な性能を有するものになり、この結果LC
D基板の製造にあたり非晶質シリコン膜を利用した駆動
回路部の生成と駆動回路部及びTFTの成膜処理による
配線とを実現できるので、LCD基板の製造が容易にな
る。
【0026】以上において非晶質シリコン膜2の成膜方
法については、減圧CVDに限らずプラズマCVDによ
り成膜してもよく、この場合例えばモノシランガスと水
素ガスとを用い、例えば反応温度180℃〜300℃、
圧力0.8Torrの条件で成膜することができる。こ
こでプラズマCVDを利用する場合には非晶質シリコン
膜中に水素が取り込まれてa−Si:H膜(水素化非晶
質シリコン膜)が成膜されることになるので、レーザ光
照射工程では、レーザアニール時における水素の急激な
放出に伴う膜の損傷を抑えるために例えば次のようにし
てレーザ光を照射することが望ましい。
【0027】即ちレーザ光の出力エネルギーをa−S
i:H膜が多結晶化するに必要なエネルギー以下のエネ
ルギーではじめは小さくしておいて1パルスあるいは複
数パルス照射し、次いでネルギーを順次大きくして夫々
例えば1パルスあるいは複数パルス照射し、このように
してa−Si:H膜中の水素を除々に放出した後最後に
多結晶化するに必要なエネルギー以上のエネルギーで例
えば1パルス照射することにより当該照射領域を多結晶
化する。続いて別の領域に対して同様にしてレーザ光を
照射して、こうして多結晶シリコン領域を島状に形成す
る。なお各エネルギー毎にレーザ光のパルスを複数パル
ス照射する場合には、水素の放出量を監視してその量が
各パルス毎にあまり変わらなくなってから、エネルギー
を次の大きな値に設定して同様の工程を行うことが望ま
しい。
【0028】このような方法によれば、小さいエネルギ
ーに対応した水素から大きいエネルギーに対応した水素
へと順次放出されていくので、a−Si:H膜中の水素
が段階的に放出され、a−Si:H膜を多結晶化するた
めに必要な大きなエネルギーを加えたときには既に膜中
の水素の含有量は少ないので、これら水素が一気に放出
されても膜を損傷させることがない。
【0029】次に前記非晶質シリコン膜2にレーザ光を
照射して多結晶化するために用いるレーザアニール装置
及びその方法に関して詳述する。この装置は、図3及び
図4に示すように空気圧を利用した空気支持機構6を装
置の基台として用いており、この空気支持機構6は、剛
性のある材質例えば金属よりなる支持プレート61が空
気圧により浮上した状態ででエアーサスペンションによ
り支持され、常に水平になるように空気圧が制御されて
いる。前記支持プレート61上には、支持台62を介し
て、処理室例えばアルミニウム製の気密な円筒状の真空
チャンバ63が載置して固定されており、この真空チャ
ンバ63内には、上述のようにガラス基板上に非晶質シ
リコン膜をつけた基板20を、被処理面が下向きになる
ように保持するための、載置台64が配置されている。
更にこの真空チャンバ63には、例えば図示しない真空
ポンプに接続された排気管65が連結されると共に、前
記基板20上の非晶質シリコン膜から発生した水素の発
生量を測定するための質量分析計66が設置されてお
り、更に基板20を真空チャンバと外部(大気雰囲気)
との間で搬出入するためのゲートバルブG(図4では図
示せず)が設けられている。そして前記真空チャンバ6
3の底壁には後述のレーザ光が透過できるように例えば
合成石英ガラス製の窓67が形成されている。
【0030】前記真空チャンバ63の下方側における支
持プレート61上には、レーザ光照射部7及びこのレー
ザ光照射部7を水平方向例えばX方向、Y方向に移動さ
せるための移動機構70が配置されている。この移動機
構70は、例えば支持プレート61にX方向に設置され
たレール71に沿って移動するX移動部72と、このX
移動部72上にY方向に設置されたレール73に沿って
移動するY移動部74とから構成され、Y移動部74上
に前記レーザ光照射部7が搭載されている。
【0031】前記レーザ光照射部7は、図示しない例え
ばエキシマレーザ光発振源より光学系ビームホモナイザ
ーを介して伝送された波長248nmのレーザ光をZ方
向に即ち真空チャンバ63の底面に向けて照射するため
のものであり、移動機構70によりX方向、Y方向に移
動して例えば前記基板20の被処理面を走査照射する。
前記工学系ビームホモナイザーを経由したレーザ光は、
レーザビーム内の強度分布を照射面方向に対しては均一
に、かつそれと直行する方向に対しては台形状とし、こ
のレーザ光を用いて前記被処理面を走査しながらレーザ
照射することができる。
【0032】次に上述の装置を用いて非晶質シリコン膜
2を多結晶化する方法について述べる。先ずゲートバル
ブGを開いて図示しない搬送機構により、前記基板20
を真空チャンバ63内の載置台64に、被処理面を下側
に向けて載置し、その後ゲートバルブGを閉じてから図
示しない真空ポンプにより排気管65を介して真空チャ
ンバ63内を例えば圧力2.5×10−7Torrの真
空雰囲気まで真空引きする。しかる後移動機構70によ
りレーザ光照射部7を間欠的に移動させ、エキシマレー
ザ光発振源より伝送されたレーザ光をレーザ光照射部7
を介して、前記基板20の非晶質シリコン膜に照射す
る。
【0033】レーザ光を非晶質シリコン膜に照射する方
法については、例えばパルス幅が23nsecのレーザ
光パルスを1パルス照射し、次いで移動機構70を駆動
してその照射領域(図1、図2中の21)から所定間隔
離れた領域に同様に照射し、こうして移動機構70を制
御することによりレーザ光を基板20の周縁部に沿って
縦及び横に島状に照射する。
【0034】ここでプラズマCVDによりガラス基板上
にa−Si:H膜を成膜した場合、このa−Si:H膜
にレーザ光を照射するにあたって照射エネルギーを段階
的に大きくしていくことが望ましいことを既に述べた
が、その方法の利点を確認するために行った実験結果を
図5、図6に示す。図中縦軸は質量分析計の出力電流
(水素放出量に対応する)、横軸はレーザ光の照射エネ
ルギーであり、この実験ではa−Si:H膜を6個の領
域に分割し、各領域1〜6毎に表1に示すようにレーザ
光の照射エネルギー(発振側)を段階的に大きくして水
素放出量を調べている。
【0035】
【表1】 ただし図5、図6はa−Si:H膜の膜厚が夫々500
オングストローム、300オングストロームであり、2
0Hz、10Hzとはレ−ザのパルスの周波数である。
またレ−ザ発振源から基板までの光路長は230mm、
ビ−ムサイズは0.65cm×0.65cm、真空チャ
ンバ内の圧力は図5の場合1.0×10 −7Torr、
図6の場合2.0×10−7Torrである。この実験
結果からわかるように段階的に照射エネルギーを大きく
することにより水素放出量が急激に増えないので、水素
放出に伴う膜の損傷が抑えられる。
【0036】以上において本発明では、レーザ光の照射
方法が上述の実施例に限定されるものではなく、例えば
ある照射エネルギーで1パルスずつ島状に照射した後、
これら照射領域に対してより大きな照射エネルギーで同
様に順次照射するなどの方法を用いてもよい。
【0037】またレーザ光の照射方法は、例えば多数の
レーザ光ビームが間隔をおいて一列に並ぶように光学系
を構成してこれらレーザ光ビームを同時に非晶質シリコ
ン膜に照射し、これにより島状の多数の多結晶領域を同
時に形成するようにしてもよい。更にはまた図7(a)
に示すように断面形状が例えば数ミリ×100ミリ程度
の帯状のレーザ光をレーザ光照射部3から非晶質半導体
膜2に照射してもよいし、あるいはまた図7(b)に示
すように断面形状がL時形のレーザ光を照射してもよ
い。即ち本発明においてレーザ光のパルスを島状に照射
するとは、複数の島状の照射領域を形成する場合及び1
個の島状の照射領域を形成する場合のいずれも相当する
ものであり、その形状、大きさは適宜光学系を設計する
ことにより選定すればよい。
【0038】そして図7(a)、(b)に示すように広
い照射領域51を形成してそこに複数の駆動回路部例え
ばゲートドライバ、あるいはソースドライバの全部を形
成すれば、光学系の設計が容易であり、またレーザ光の
照射領域の位置とリソグラフィーのマスクマスクパター
ンとの対応がとりやすいし、更にスループットが高くな
るなどの利点があるので好ましい。
【0039】なお本発明では、画素電極への電圧のオン
オフ制御を行うスイッチング素子としてはTFTに限ら
れるものではないし、非晶質半導体膜を多結晶化して多
結晶化された膜の上にスイッチング素子を生成してもよ
い。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、非
晶質半導体膜に島状にレーザ光のパルスを照射して多結
晶化し、その照射領域内に駆動回路部の少なくとも半導
体素子を形成しているため、照射領域の全体が均一に良
好に多結晶化されており、従っていずれの駆動回路部も
ばらつきが生じず良好な性能が得られる。この結果LC
D基板の製造にあたり非晶質半導体膜を利用した駆動回
路部の生成と駆動回路部及び画素領域内のスイッチング
素子の成膜処理による配線とを実現できるので、画素領
域と駆動領域とを同一プロセスで実現し、LCD基板の
製造が容易かつ低コストになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す説明図である。
【図2A】レーザ光照射領域と駆動回路部形成領域との
関係を示す平面図である。
【図2B】駆動回路部及び配線を示す平面図である。
【図3】本発明の実施例に用いられるレーザアニール装
置の一例を示す縦断側面図である。
【図4】本発明の実施例に用いられるレーザアニール装
置を示す斜視図である。
【図5】水素化非晶質シリコン成膜処理におけるレーザ
光照射エネルギー密度と水素放出量との関係を示す特性
図である。
【図6】水素化非晶質シリコン成膜処理におけるレーザ
光照射エネルギー密度と水素放出量との関係を示す特性
図である
【図7】本発明の他の実施例に係るレーザ光の照射領域
を示す説明図である。
【図8】液晶ディスプレイ基板の構造を模式的に示す構
成図である。
【図9】液晶パネルを示す斜視図である。
【図10】従来方法におけるレ−ザ光のパルスの重なり
の状態と電界効率移動度との関係を示す説明図である
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 非晶質シリコン膜 3 レーザ光照射部 4、41、42 駆動回路部 5 TFT 50 画素領域 63 真空チャンバ 7 レーザ光照射部 70 移動機構
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図8】
【図9】
【図10】
【図7】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す説明図である。
【図2】駆動回路部形成領域を示す説明図である。
【図3】本発明の実施例に用いられるレーザアニール装
置の一例を示す縦断側面図である。
【図4】本発明の実施例に用いられるレーザアニール装
置を示す斜視図である。
【図5】水素化非晶質シリコン成膜処理におけるレーザ
光照射エネルギー密度と水素放出量との関係を示す特性
図である。
【図6】水素化非晶質シリコン成膜処理におけるレーザ
光照射エネルギー密度と水素放出量との関係を示す特性
図である。
【図7】本発明の他の実施例に係るレーザ光の照射領域
を示す説明図である。
【図8】液晶ディスプレイ基板の構造を模式的に示す構
成図である。
【図9】液晶パネルを示す斜視図である。
【図10】従来方法におけるレーザ光のパルスの重なり
の状態と電界効率移動度との関係を示す説明図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性の基板上に、画素領域内に配置
    されたスイッチング素子と、このスイッチング素子を駆
    動する駆動回路部とを備えた液晶ディスプレイ基板を製
    造する方法において、 前記光透過性の基板上に、非晶質半導体膜を成膜する工
    程と、 前記非晶質半導体膜に島状にレーザ光のパルスを照射し
    て非晶質半導体膜を多結晶化する工程と、 前記レーザ光のパルスの照射領域内に駆動回路部の少な
    くとも半導体素子を生成する工程と、 この駆動回路部とスイッチング素子とを電気的に接続す
    るための配線層を形成する工程と、 を含むことを特徴とする液晶ディスプレイ基板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 光透過性の基板上に、画素領域内に配置
    されたスイッチング素子と、このスイッチング素子を駆
    動するシフトレジスタとを備えた液晶ディスプレイ基板
    を製造する方法において、 前記光透過性の基板上に、非晶質半導体膜を成膜する工
    程と、 前記非晶質半導体膜に複数の島状にレーザ光のパルスを
    照射して非晶質半導体膜を多結晶化する工程と、 前記レーザ光のパルスの照射領域内に前記シフトレジス
    タを分割して生成する工程と、 これら分割されたシフトレジスタ間、及びシフトレジス
    タとスイッチング素子とを電気的に接続するための配線
    層を形成する工程と、 を含み、 前記シフトレジスタの少なくともトランジスタは、レ−
    ザ光のパルスの照射領域内に配置されていることを特徴
    とする液晶ディスプレイ基板の製造方法。
JP33007392A 1992-11-16 1992-11-16 液晶ディスプレイ基板の製造方法 Pending JPH06208133A (ja)

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JP31113893A JP3196132B2 (ja) 1992-11-16 1993-11-16 液晶ディスプレイ基板の製造方法、半導体結晶の評価方法、半導体結晶薄膜の製造方法及び半導体結晶薄膜の製造装置
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0846206A (ja) * 1994-07-29 1996-02-16 Hitachi Ltd 液晶表示装置
WO1999031719A1 (en) * 1997-12-17 1999-06-24 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Semiconductor thin film, method of producing the same, apparatus for producing the same, semiconductor device and method of producing the same
KR20000021352A (ko) * 1998-09-28 2000-04-25 김영환 액정 표시 장치 및 그 제조방법
JP2002139745A (ja) * 2001-07-27 2002-05-17 Hitachi Ltd 液晶表示装置
KR100489633B1 (ko) * 1994-07-29 2005-09-02 가부시끼가이샤 히다치 세이사꾸쇼 액정표시장치

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