JPH06234643A - ステロイド外用剤 - Google Patents
ステロイド外用剤Info
- Publication number
- JPH06234643A JPH06234643A JP2116193A JP2116193A JPH06234643A JP H06234643 A JPH06234643 A JP H06234643A JP 2116193 A JP2116193 A JP 2116193A JP 2116193 A JP2116193 A JP 2116193A JP H06234643 A JPH06234643 A JP H06234643A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steroid
- ester
- carbon atoms
- acid
- inflammatory
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Steroid Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 21位に炭素数12〜22の脂肪酸由来エス
テル結合を、17位に炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸
(但し、消炎性ステロイドがデキサメタゾンの場合に
は、炭素数2〜5の脂肪酸又は炭素数5の脂環式カルボ
ン酸である)由来のエステル結合を有するステロイド化
合物を含有する消炎性外用剤。 【効果】 炎症患部に投与することにより、該ステロイ
ドエステル体は経皮吸収後、炎症部位に特異的に集中
し、炎症の程度にしたがってエステル結合が切れてステ
ロイドの薬効が発現する。余剰のステロイドエステル体
は、そのまま血中に移行して解毒代謝排泄される。非炎
症部に経皮投与されたものは、不活性なエステル体のま
ま余剰分と同経路を経て排泄される。
テル結合を、17位に炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸
(但し、消炎性ステロイドがデキサメタゾンの場合に
は、炭素数2〜5の脂肪酸又は炭素数5の脂環式カルボ
ン酸である)由来のエステル結合を有するステロイド化
合物を含有する消炎性外用剤。 【効果】 炎症患部に投与することにより、該ステロイ
ドエステル体は経皮吸収後、炎症部位に特異的に集中
し、炎症の程度にしたがってエステル結合が切れてステ
ロイドの薬効が発現する。余剰のステロイドエステル体
は、そのまま血中に移行して解毒代謝排泄される。非炎
症部に経皮投与されたものは、不活性なエステル体のま
ま余剰分と同経路を経て排泄される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプロドラッグタイプの消
炎性ステロイドを含有する消炎性外用剤であって、消炎
効果に優れ、且つ副作用の極めて少ない消炎性外用剤に
関する。
炎性ステロイドを含有する消炎性外用剤であって、消炎
効果に優れ、且つ副作用の極めて少ない消炎性外用剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】ステロイドは抗炎症、抗アレルギー、免
疫抑制など多くの作用を有し、医薬品として広く用いら
れ、その使用目的、作用部位等に応じて注射剤、経口
剤、坐剤、外用剤等の種々の剤型の製剤が知られてい
る。このようなステロイド製剤の広範な使用はステロイ
ドが強い活性を持つためであるが、この活性に比例して
副作用も強く発現する。このため、臨床上、ステロイド
の使用にあたっては常に効果と副作用を考慮しながら使
用しているのが現状である。特に皮膚科領域における経
皮投与においては、より活性の強いステロイド剤の開発
が積極的に行われてきたため、長期使用並びに老人及び
小児への使用においては、副腎機能低下などの全身副作
用、皮膚萎縮、酒さ様皮膚炎など局所副作用の問題がク
ローズアップされている。特に活性本体のままのステロ
イドは勿論のこと、プロドラッグタイプのステロイド誘
導体を用いる製剤であっても経皮吸収後すぐにステロイ
ド活性体に変化し、必要以上に効力を発揮し、同時に副
作用を引き起こしている。そこで、消炎を意図する組織
への集中性に優れているがゆえに効率的に薬効を発揮
し、しかも必要以上の効力を発揮せず、従って副作用の
極めて少ないステロイド外用剤の開発が望まれている。
疫抑制など多くの作用を有し、医薬品として広く用いら
れ、その使用目的、作用部位等に応じて注射剤、経口
剤、坐剤、外用剤等の種々の剤型の製剤が知られてい
る。このようなステロイド製剤の広範な使用はステロイ
ドが強い活性を持つためであるが、この活性に比例して
副作用も強く発現する。このため、臨床上、ステロイド
の使用にあたっては常に効果と副作用を考慮しながら使
用しているのが現状である。特に皮膚科領域における経
皮投与においては、より活性の強いステロイド剤の開発
が積極的に行われてきたため、長期使用並びに老人及び
小児への使用においては、副腎機能低下などの全身副作
用、皮膚萎縮、酒さ様皮膚炎など局所副作用の問題がク
ローズアップされている。特に活性本体のままのステロ
イドは勿論のこと、プロドラッグタイプのステロイド誘
導体を用いる製剤であっても経皮吸収後すぐにステロイ
ド活性体に変化し、必要以上に効力を発揮し、同時に副
作用を引き起こしている。そこで、消炎を意図する組織
への集中性に優れているがゆえに効率的に薬効を発揮
し、しかも必要以上の効力を発揮せず、従って副作用の
極めて少ないステロイド外用剤の開発が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、消炎効果に優れ、且つ副作用の極めて少ないステロ
イド外用剤を提供することである。特に本発明の目的
は、消炎を対象とする組織への集中性に優れているがゆ
えに効率的に薬効を発揮し、しかも単に薬剤投与量に比
例して効力を発揮するのではなく、投与薬剤の余剰分は
不活性体として代謝排泄され得る副作用の少ない消炎外
用剤を提供することである。
は、消炎効果に優れ、且つ副作用の極めて少ないステロ
イド外用剤を提供することである。特に本発明の目的
は、消炎を対象とする組織への集中性に優れているがゆ
えに効率的に薬効を発揮し、しかも単に薬剤投与量に比
例して効力を発揮するのではなく、投与薬剤の余剰分は
不活性体として代謝排泄され得る副作用の少ない消炎外
用剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明者らは種々の研究を重ねたところ、消
炎性ステロイドの21位に炭素数12〜22の脂肪族カ
ルボン酸由来のエステル結合を、17位に炭素数2〜5
の脂肪族カルボン酸(但し、消炎性ステロイドがデキサ
メタゾンの場合には、炭素数2〜5の脂肪酸又は炭素数
5の脂環式カルボン酸である)由来のエステル結合を有
するステロイド化合物を含有する外用剤により上記課題
が解決できることを見出して本発明を完成するに至っ
た。
るために、本発明者らは種々の研究を重ねたところ、消
炎性ステロイドの21位に炭素数12〜22の脂肪族カ
ルボン酸由来のエステル結合を、17位に炭素数2〜5
の脂肪族カルボン酸(但し、消炎性ステロイドがデキサ
メタゾンの場合には、炭素数2〜5の脂肪酸又は炭素数
5の脂環式カルボン酸である)由来のエステル結合を有
するステロイド化合物を含有する外用剤により上記課題
が解決できることを見出して本発明を完成するに至っ
た。
【0005】即ち、本発明の外用剤は、消炎性ステロイ
ドの21位に炭素数12〜22の脂肪酸由来のエステル
結合を、17位に炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸(但
し、消炎性ステロイドがデキサメタゾンの場合には、炭
素数2〜5の脂肪酸又は炭素数5の脂環式カルボン酸で
ある)由来のエステル結合を有するステロイド化合物を
含有することを特徴とするものである。
ドの21位に炭素数12〜22の脂肪酸由来のエステル
結合を、17位に炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸(但
し、消炎性ステロイドがデキサメタゾンの場合には、炭
素数2〜5の脂肪酸又は炭素数5の脂環式カルボン酸で
ある)由来のエステル結合を有するステロイド化合物を
含有することを特徴とするものである。
【0006】上記構成からなる本発明において、消炎性
ステロイドとしては、17および21位に水酸基をもつ
消炎活性を有するものであればいずれのステロイドも使
用することができ、例えばヒドロコルチゾン、プレドニ
ゾロン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン、ベタ
メタゾン、ベクロメタゾン、フルドロキシコルチド等が
例示され、特に、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、
メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン又はベタメタゾ
ンを用いるのが好ましい。
ステロイドとしては、17および21位に水酸基をもつ
消炎活性を有するものであればいずれのステロイドも使
用することができ、例えばヒドロコルチゾン、プレドニ
ゾロン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン、ベタ
メタゾン、ベクロメタゾン、フルドロキシコルチド等が
例示され、特に、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、
メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン又はベタメタゾ
ンを用いるのが好ましい。
【0007】本発明において、21位の炭素数12〜2
2の脂肪族カルボン酸由来のエステル結合とは、当該脂
肪酸のカルボキシル基から−OH基が脱離した基が消炎
性ステロイドの21位の水酸基とエステル結合を形成し
ていることをいう。従って、本発明にいうエステル結合
とは当該脂肪族カルボン酸を反応性誘導体(例えば、酸
無水物、活性エステル、酸ハロゲン化物等)としてから
消炎性ステロイドの21位にエステル結合させて形成し
たものであってもよい。当該炭素数12〜22の脂肪族
カルボン酸としては、脂肪酸が好ましく、直鎖状及び分
枝状並びに飽和及び不飽和のいずれでもよい。特に、直
鎖状のミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パ
ルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン
酸、エイコサペンタエン酸等が好ましいものとして挙げ
られる。
2の脂肪族カルボン酸由来のエステル結合とは、当該脂
肪酸のカルボキシル基から−OH基が脱離した基が消炎
性ステロイドの21位の水酸基とエステル結合を形成し
ていることをいう。従って、本発明にいうエステル結合
とは当該脂肪族カルボン酸を反応性誘導体(例えば、酸
無水物、活性エステル、酸ハロゲン化物等)としてから
消炎性ステロイドの21位にエステル結合させて形成し
たものであってもよい。当該炭素数12〜22の脂肪族
カルボン酸としては、脂肪酸が好ましく、直鎖状及び分
枝状並びに飽和及び不飽和のいずれでもよい。特に、直
鎖状のミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パ
ルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン
酸、エイコサペンタエン酸等が好ましいものとして挙げ
られる。
【0008】本発明において、17位の炭素数2〜5の
脂肪族カルボン酸由来のエステル結合とは、当該酸のカ
ルボキシル基から−OH基が脱離した基が消炎性ステロ
イドの17位の水酸基とエステル結合を形成しているこ
とをいう。従って、本発明にいうエステル結合とは当該
酸を反応性誘導体(例えば、活性エステル、酸ハロゲン
化物、酸無水物、等)としてから消炎性ステロイドの1
7位にエステル結合させて形成したものであってもよ
い。当該炭素数2〜5の脂肪カルボン酸としては脂肪
酸、脂環式カルボン酸のいずれでもよく、また直鎖状、
分枝状及び飽和及び不飽和のいずれでもよい。特に直鎖
状の酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸等が好適なもの
として挙げられる。
脂肪族カルボン酸由来のエステル結合とは、当該酸のカ
ルボキシル基から−OH基が脱離した基が消炎性ステロ
イドの17位の水酸基とエステル結合を形成しているこ
とをいう。従って、本発明にいうエステル結合とは当該
酸を反応性誘導体(例えば、活性エステル、酸ハロゲン
化物、酸無水物、等)としてから消炎性ステロイドの1
7位にエステル結合させて形成したものであってもよ
い。当該炭素数2〜5の脂肪カルボン酸としては脂肪
酸、脂環式カルボン酸のいずれでもよく、また直鎖状、
分枝状及び飽和及び不飽和のいずれでもよい。特に直鎖
状の酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸等が好適なもの
として挙げられる。
【0009】本発明において、ステロイドエステル体は
一種を用いてもよく、また二種以上を併用してもよい。
当該ステロイドエステル体は次のようにして製造するこ
とができる。消炎性ステロイドとオルト脂肪酸エステル
とを反応させて分子内オルトエステルとし(第1工
程)、当該オルトエステル体を加水分解して17−エス
テル体を得(第2工程)、当該17−エステル体を脂肪
酸ハライドと反応させて21位をエステル化する(第3
工程)ことによって製造される。
一種を用いてもよく、また二種以上を併用してもよい。
当該ステロイドエステル体は次のようにして製造するこ
とができる。消炎性ステロイドとオルト脂肪酸エステル
とを反応させて分子内オルトエステルとし(第1工
程)、当該オルトエステル体を加水分解して17−エス
テル体を得(第2工程)、当該17−エステル体を脂肪
酸ハライドと反応させて21位をエステル化する(第3
工程)ことによって製造される。
【0010】第1工程はカンファースルホン酸、p−ト
ルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在下
に行うことが好ましい。溶媒としては、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等を使用することが好ましい。反応温
度は通常0〜50℃、好ましくは室温程度であり、反応
時間は通常1〜8時間、好ましくは2〜5時間である。
ルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在下
に行うことが好ましい。溶媒としては、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等を使用することが好ましい。反応温
度は通常0〜50℃、好ましくは室温程度であり、反応
時間は通常1〜8時間、好ましくは2〜5時間である。
【0011】第2工程は第1工程の生成物を塩化アルミ
ニウム、四塩化チタン、四塩化スズ等のルイス酸、塩
酸、酢酸、シュウ酸等の酸の存在下に加水分解する工程
である。処理時間は通常10〜100時間、好ましくは
18〜66時間であり、通常メタノール、エタノール等
の溶媒の存在下に行われる。
ニウム、四塩化チタン、四塩化スズ等のルイス酸、塩
酸、酢酸、シュウ酸等の酸の存在下に加水分解する工程
である。処理時間は通常10〜100時間、好ましくは
18〜66時間であり、通常メタノール、エタノール等
の溶媒の存在下に行われる。
【0012】第3工程は第2工程で得られた17エステ
ル体を、脂肪酸ハライド、脂肪酸無水物等の脂肪酸の反
応性誘導体と反応させて21位のエステル化を行う工程
である。当該反応は、トリエチルアミン、ジメチルアミ
ノピリジン、ピリジン等の脱酸剤の存在下に行ってもよ
い。溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム等が使
用される。処理時間は通常30分〜30時間、好ましく
は1〜18時間であり、反応温度は通常−10℃〜50
℃、好ましくは0℃〜室温である。
ル体を、脂肪酸ハライド、脂肪酸無水物等の脂肪酸の反
応性誘導体と反応させて21位のエステル化を行う工程
である。当該反応は、トリエチルアミン、ジメチルアミ
ノピリジン、ピリジン等の脱酸剤の存在下に行ってもよ
い。溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム等が使
用される。処理時間は通常30分〜30時間、好ましく
は1〜18時間であり、反応温度は通常−10℃〜50
℃、好ましくは0℃〜室温である。
【0013】本発明の外用剤の剤型としては、医薬品と
して利用できる剤型で且つ経皮吸収により薬物投与しえ
るものであればよく、例えば軟膏剤、クリーム剤、貼付
剤、テープ剤、スプレー剤等の剤型が挙げられる。これ
らの製剤は、必要に応じて賦形剤、乳化剤、安定剤等の
慣用の担体を用いて、製剤上の常套手段により調製する
ことができる。使用される賦形剤、乳化剤、安定剤等の
担体としては、生理的に利用可能なものであればいずれ
も用いることができる。
して利用できる剤型で且つ経皮吸収により薬物投与しえ
るものであればよく、例えば軟膏剤、クリーム剤、貼付
剤、テープ剤、スプレー剤等の剤型が挙げられる。これ
らの製剤は、必要に応じて賦形剤、乳化剤、安定剤等の
慣用の担体を用いて、製剤上の常套手段により調製する
ことができる。使用される賦形剤、乳化剤、安定剤等の
担体としては、生理的に利用可能なものであればいずれ
も用いることができる。
【0014】本発明の外用剤におけるステロイドエステ
ル体の含量は、外用剤の投与方法、適応疾患、剤型等に
より適宜変更することが可能であるので特に限定されな
いが、同種ステロイドの薬剤を基準にした量を標準とし
て用いるのが好ましい。用法は、適用疾患、疾患の程
度、患者の年齢等により適宜決定され得るので特に限定
されないが、通常、1日数回患部に塗布される。
ル体の含量は、外用剤の投与方法、適応疾患、剤型等に
より適宜変更することが可能であるので特に限定されな
いが、同種ステロイドの薬剤を基準にした量を標準とし
て用いるのが好ましい。用法は、適用疾患、疾患の程
度、患者の年齢等により適宜決定され得るので特に限定
されないが、通常、1日数回患部に塗布される。
【0015】
【発明の作用・効果】本発明の外用剤を炎症患部に経皮
投与することにより、ステロイドエステル体は経皮吸収
後、炎症部位に特異的に集中し、炎症の程度にしたがっ
てエステル結合が切れてステロイドの薬効が発現する。
しかしながら投与薬剤の余剰分は、不活性なステロイド
エステル体のままで皮膚内を通過し、血中に移行し、肝
臓で解毒代謝排泄される。また、炎症が生じていない部
分に対して経皮投与された本発明の外用剤は、不活性な
ステロイドエステル体のままで存在し、上記余剰分と同
じ経路を経て排泄される。
投与することにより、ステロイドエステル体は経皮吸収
後、炎症部位に特異的に集中し、炎症の程度にしたがっ
てエステル結合が切れてステロイドの薬効が発現する。
しかしながら投与薬剤の余剰分は、不活性なステロイド
エステル体のままで皮膚内を通過し、血中に移行し、肝
臓で解毒代謝排泄される。また、炎症が生じていない部
分に対して経皮投与された本発明の外用剤は、不活性な
ステロイドエステル体のままで存在し、上記余剰分と同
じ経路を経て排泄される。
【0016】従って、本発明の外用剤を経皮投与した場
合、炎症疾患部位にステロイドエステル体が集中し、必
要量の薬剤が有効に働き、十分な薬効を奏すると共に余
剰の薬剤及び疾患部位以外に投与された薬剤は、副作用
を惹起することなく不活性体のままで代謝排泄されるの
で、ステロイドに起因する副作用を著しく軽減すること
ができるという効果を奏する。
合、炎症疾患部位にステロイドエステル体が集中し、必
要量の薬剤が有効に働き、十分な薬効を奏すると共に余
剰の薬剤及び疾患部位以外に投与された薬剤は、副作用
を惹起することなく不活性体のままで代謝排泄されるの
で、ステロイドに起因する副作用を著しく軽減すること
ができるという効果を奏する。
【0017】
【実施例】以下、参考例、実施例及び臨床例に基づいて
本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれによって
なんら限定されるものではない。
本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれによって
なんら限定されるものではない。
【0018】参考例1 (1−1)プレドニゾロン(2.00g、5.55ミリ
モル)、オルトプロピオン酸トリエチル(2.2ml、1
1ミリモル)、及びテトラヒドロフラン(20ml)を室
温で混合し、その後カンファースルホン酸(206mg、
0.887ミリモル)を加えた。この混合物を室温で3
時間攪拌した後、トリエチルアミン(0.5ml)を加え
た。室温で15分攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した抽出液を、飽和食塩水
で洗い、減圧下溶媒を留去した。粗生成物は、メタノー
ル(30ml)に溶かし、0.3%塩化アルミニウム水溶
液(10ml)を加えた。この混合液を室温で18時間攪
拌した後、減圧下でメタノールを留去した。濃縮液を、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで
抽出した。抽出液を、飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。析出した生
成物をクロロホルム/ヘキサンから再結晶化させると、
プレドニゾロン−17−プロピオネート(2.05g)
が得られた。
モル)、オルトプロピオン酸トリエチル(2.2ml、1
1ミリモル)、及びテトラヒドロフラン(20ml)を室
温で混合し、その後カンファースルホン酸(206mg、
0.887ミリモル)を加えた。この混合物を室温で3
時間攪拌した後、トリエチルアミン(0.5ml)を加え
た。室温で15分攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した抽出液を、飽和食塩水
で洗い、減圧下溶媒を留去した。粗生成物は、メタノー
ル(30ml)に溶かし、0.3%塩化アルミニウム水溶
液(10ml)を加えた。この混合液を室温で18時間攪
拌した後、減圧下でメタノールを留去した。濃縮液を、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで
抽出した。抽出液を、飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。析出した生
成物をクロロホルム/ヘキサンから再結晶化させると、
プレドニゾロン−17−プロピオネート(2.05g)
が得られた。
【0019】(1−2)プレドニゾロン−17−プロピ
オネート(1.00g、2.40ミリモル)、4−ジメ
チルアミノピリジン(58mg)、トリエチルアミン
(0.50ml、3.6ミリモル)、及び塩化メチレン
(15ml)を0℃で混合した。そこにパルミチン酸クロ
ライド(875mg、3.18ミリモル)の塩化メチレン
溶液(5ml)を滴下した。0℃から室温で3時間攪拌し
た後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、塩化メチ
レンで抽出した。抽出液を、飽和食塩水で洗い、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。粗生
成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し
た。析出した生成物をエーテル/ヘキサンから再結晶化
させると、プレドニゾロン−17−プロピオネート−2
1−パルミテート(1.32g)の白色結晶が得られ
た。融点:103〜104℃
オネート(1.00g、2.40ミリモル)、4−ジメ
チルアミノピリジン(58mg)、トリエチルアミン
(0.50ml、3.6ミリモル)、及び塩化メチレン
(15ml)を0℃で混合した。そこにパルミチン酸クロ
ライド(875mg、3.18ミリモル)の塩化メチレン
溶液(5ml)を滴下した。0℃から室温で3時間攪拌し
た後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、塩化メチ
レンで抽出した。抽出液を、飽和食塩水で洗い、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。粗生
成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し
た。析出した生成物をエーテル/ヘキサンから再結晶化
させると、プレドニゾロン−17−プロピオネート−2
1−パルミテート(1.32g)の白色結晶が得られ
た。融点:103〜104℃
【0020】1HNMR(DMSO-d 6 ) :δ0.85 (t, J=6.
8Hz, 3H), 0.91 (s, 3H),0.99 (t, J=7.4Hz, 3H), 0.96
- 1.10 (m, 2H),1.18 - 1.33 (m, 24H), 1.34 - 1.42
(m, 1H),1.39 (s, 3H), 1.52 - 1.61 (m, 3H),1.66 -
1.76 (m, 3H), 1.93 (d, J=12.5Hz, 1H),1.98 - 2.12
(m, 2H), 2.27 - 2.35 (m, 3H),2.37 (t, J=7.2Hz, 2
H), 2.50 - 2.57 (m, 1H),2.73 (t, J=11.6Hz), 4.32
(s, 1H), 4.77 (s, 2H),4.82 (s, 1H), 5.92 (s, 1H),
6.17 (d, J=10.1Hz, 1H),7.32 (d, J=10.1Hz, 1H)
8Hz, 3H), 0.91 (s, 3H),0.99 (t, J=7.4Hz, 3H), 0.96
- 1.10 (m, 2H),1.18 - 1.33 (m, 24H), 1.34 - 1.42
(m, 1H),1.39 (s, 3H), 1.52 - 1.61 (m, 3H),1.66 -
1.76 (m, 3H), 1.93 (d, J=12.5Hz, 1H),1.98 - 2.12
(m, 2H), 2.27 - 2.35 (m, 3H),2.37 (t, J=7.2Hz, 2
H), 2.50 - 2.57 (m, 1H),2.73 (t, J=11.6Hz), 4.32
(s, 1H), 4.77 (s, 2H),4.82 (s, 1H), 5.92 (s, 1H),
6.17 (d, J=10.1Hz, 1H),7.32 (d, J=10.1Hz, 1H)
【0021】参考例1と同様にして、下記の参考例2〜
13の化合物を合成した。 参考例2 ・プレドニゾロン−17−ブチレート−21−パルミテ
ート(白色結晶、融点:76〜78℃)1 HNMR(DMSO-d 6 ) :δ0.85 (t, J=7.4Hz, 6H), 0.
92 (s, 3H),0.96 - 1.08 (m, 2H), 1.19 - 1.33 (m, 24
H),1.34 - 1.43 (m, 1H), 1.40 (s, 3H),1.51 (sext, J
=7.4Hz, 2H), 1.50 - 1.60 (m, 3H),1.65 - 1.76 (m, 3
H), 1.92 (dd, J=3.1, 13.6Hz, 1H),2.01 - 2.12 (m, 2
H), 2.28 (t, J=7.4Hz, 2H),2.26 - 2.33 (m, 1H), 2.3
7 (t, J=7.3Hz, 2H),2.50 - 2.57 (m, 1H), 2.69 - 2.7
6 (m, 1H), 4.32 (s, 1H),4.78 (s, 2H), 4.82 (d, J=
3.7Hz, 1H), 5.92 (s, 1H),6.17 (d, J=10.1Hz, 1H),
7.32 (d, J=10.1Hz, 1H)
13の化合物を合成した。 参考例2 ・プレドニゾロン−17−ブチレート−21−パルミテ
ート(白色結晶、融点:76〜78℃)1 HNMR(DMSO-d 6 ) :δ0.85 (t, J=7.4Hz, 6H), 0.
92 (s, 3H),0.96 - 1.08 (m, 2H), 1.19 - 1.33 (m, 24
H),1.34 - 1.43 (m, 1H), 1.40 (s, 3H),1.51 (sext, J
=7.4Hz, 2H), 1.50 - 1.60 (m, 3H),1.65 - 1.76 (m, 3
H), 1.92 (dd, J=3.1, 13.6Hz, 1H),2.01 - 2.12 (m, 2
H), 2.28 (t, J=7.4Hz, 2H),2.26 - 2.33 (m, 1H), 2.3
7 (t, J=7.3Hz, 2H),2.50 - 2.57 (m, 1H), 2.69 - 2.7
6 (m, 1H), 4.32 (s, 1H),4.78 (s, 2H), 4.82 (d, J=
3.7Hz, 1H), 5.92 (s, 1H),6.17 (d, J=10.1Hz, 1H),
7.32 (d, J=10.1Hz, 1H)
【0022】参考例3 プレドニゾロン−17−バレレート−21−パルミテー
ト(白色結晶、融点:73〜76℃)1 HNMR(DMSO-d6 ) : δ0.84 (t, J=7.4Hz, 3H), 0.
85 (t, J=6.9Hz, 1H),0.92 (s, 3H), 0.96 - 1.08 (m,
2H),1.20 - 1.34 (m, 26H), 1.35 - 1.43 (m, 1H),1.40
(s, 3H), 1.47 (quint, J=7.4Hz, 2H),1.55 (quint, J
=7.4Hz, 2H), 1.52 - 1.60 (m, 1H),1.64 - 1.76 (m, 3
H), 1.92 (dd, J=3.3, 13.6Hz, 1H),2.01 - 2.12 (m, 2
H), 2.30 (t, J=7.4Hz, 2H),2.27 - 2.33 (m, 1H), 2.3
7 (t, J=7.4Hz, 2H),2.50 - 2.57 (m, 1H), 2.68 - 2.7
6 (m, 1H), 4.32 (s, 1H),4.77 (s, 2H), 4.82 (d, J=
4.0Hz, 1H), 5.92 (s, 1H),6.17 (dd, J=2.0, 10.0Hz,
1H), 7.32 (d, J=10.0Hz, 1H)
ト(白色結晶、融点:73〜76℃)1 HNMR(DMSO-d6 ) : δ0.84 (t, J=7.4Hz, 3H), 0.
85 (t, J=6.9Hz, 1H),0.92 (s, 3H), 0.96 - 1.08 (m,
2H),1.20 - 1.34 (m, 26H), 1.35 - 1.43 (m, 1H),1.40
(s, 3H), 1.47 (quint, J=7.4Hz, 2H),1.55 (quint, J
=7.4Hz, 2H), 1.52 - 1.60 (m, 1H),1.64 - 1.76 (m, 3
H), 1.92 (dd, J=3.3, 13.6Hz, 1H),2.01 - 2.12 (m, 2
H), 2.30 (t, J=7.4Hz, 2H),2.27 - 2.33 (m, 1H), 2.3
7 (t, J=7.4Hz, 2H),2.50 - 2.57 (m, 1H), 2.68 - 2.7
6 (m, 1H), 4.32 (s, 1H),4.77 (s, 2H), 4.82 (d, J=
4.0Hz, 1H), 5.92 (s, 1H),6.17 (dd, J=2.0, 10.0Hz,
1H), 7.32 (d, J=10.0Hz, 1H)
【0023】参考例4 デキサメタゾン−17−プロピオネート−21−パルミ
テート(白色結晶、融点:88〜89℃)1 HNMR(DMSO-d6 ) : δ0.84 (t, J=7.0Hz, 3H), 0.
85 (t, J=6.7Hz, 3H),1.00 (s, 3H), 1.01 (t, J=7.5H
z, 3H),1.15 - 1.19 (m, 1H), 1.20 - 1.33 (m, 24H),
1.38 (dq, J=5.0, 12.4Hz, 1H), 1.49 (s, 3H),1.56 (q
uint, J=7.1Hz, 2H), 1.64 (d, J=13.6Hz, 1H),1.76 -
1.84 (m, 2H), 2.03 (dt, J=8.0, 11.7Hz, 1H),2.13
(d, J=13.8Hz, 1H), 2.31 - 2.46 (m, 6H),2.63 (dt, J
=5.5, 12.8Hz, 1H), 3.17 - 3.25 (m, 1H),4.15 - 4.20
(m, 1H), 4.74 (d, J=16.5Hz, 1H),4.85 (d, J=16.5H
z, 1H), 5.42 - 5.44 (m, 1H), 6.01 (s, 1H),6.22 (d
d, J=2.0, 10.0Hz, 1H), 7.27 (d, J=10.0Hz, 1H)
テート(白色結晶、融点:88〜89℃)1 HNMR(DMSO-d6 ) : δ0.84 (t, J=7.0Hz, 3H), 0.
85 (t, J=6.7Hz, 3H),1.00 (s, 3H), 1.01 (t, J=7.5H
z, 3H),1.15 - 1.19 (m, 1H), 1.20 - 1.33 (m, 24H),
1.38 (dq, J=5.0, 12.4Hz, 1H), 1.49 (s, 3H),1.56 (q
uint, J=7.1Hz, 2H), 1.64 (d, J=13.6Hz, 1H),1.76 -
1.84 (m, 2H), 2.03 (dt, J=8.0, 11.7Hz, 1H),2.13
(d, J=13.8Hz, 1H), 2.31 - 2.46 (m, 6H),2.63 (dt, J
=5.5, 12.8Hz, 1H), 3.17 - 3.25 (m, 1H),4.15 - 4.20
(m, 1H), 4.74 (d, J=16.5Hz, 1H),4.85 (d, J=16.5H
z, 1H), 5.42 - 5.44 (m, 1H), 6.01 (s, 1H),6.22 (d
d, J=2.0, 10.0Hz, 1H), 7.27 (d, J=10.0Hz, 1H)
【0024】参考例5 デキサメタゾン−17−ブチレート−21−パルミテー
ト(油状)1 HNMR(DMSO-d6 ) : δ0.82 - 0.89 (m, 9H), 1.00
(s, 3H),1.15 - 1.34 (m, 25H), 1.38 (dq, J=5.0, 1
2.2Hz, 1H),1.49 (s, 3H), 1.51 (sext, J=7.4Hz, 2H),
1.56 (quint, J=7.3Hz, 2H), 1.63 (d, J=13.7Hz, 1H),
1.76 - 1.85 (m, 2H), 2.03 (dt, J=8.1, 12.0Hz, 1H),
2.11 (d, J=13.5Hz, 1H), 2.34 (t, J=7.4Hz, 2H),2.38
(t, J=7.3Hz, 2H), 2.27 - 2.46 (m, 2H),2.63 (dt, J
=5.5, 13.2Hz, 1H), 3.17 - 3.26 (m, 1H),4.18 (brs,
1H), 4.74 (d, J=16.4Hz, 1H),4.86 (d, J=16.4Hz, 1
H), 5.43 (d, J=3.1Hz, 1H),6.01 (s, 1H), 6.22 (d, J
=10.1Hz, 1H),7.28 (d, J=10.1Hz, 1H)
ト(油状)1 HNMR(DMSO-d6 ) : δ0.82 - 0.89 (m, 9H), 1.00
(s, 3H),1.15 - 1.34 (m, 25H), 1.38 (dq, J=5.0, 1
2.2Hz, 1H),1.49 (s, 3H), 1.51 (sext, J=7.4Hz, 2H),
1.56 (quint, J=7.3Hz, 2H), 1.63 (d, J=13.7Hz, 1H),
1.76 - 1.85 (m, 2H), 2.03 (dt, J=8.1, 12.0Hz, 1H),
2.11 (d, J=13.5Hz, 1H), 2.34 (t, J=7.4Hz, 2H),2.38
(t, J=7.3Hz, 2H), 2.27 - 2.46 (m, 2H),2.63 (dt, J
=5.5, 13.2Hz, 1H), 3.17 - 3.26 (m, 1H),4.18 (brs,
1H), 4.74 (d, J=16.4Hz, 1H),4.86 (d, J=16.4Hz, 1
H), 5.43 (d, J=3.1Hz, 1H),6.01 (s, 1H), 6.22 (d, J
=10.1Hz, 1H),7.28 (d, J=10.1Hz, 1H)
【0025】参考例6 デキサメタゾン−17−バレレート−21−パルミテー
ト(油状)1 HNMR(DMSO-d6 ) : δ0.80 - 0.88 (m, 9H), 1.00
(s, 3H),1.15 - 1.33 (m, 27H), 1.37 (dq, J=4.9, 1
2.7Hz, 1H),1.47 (quint, J=7.2Hz, 2H), 1.49 (s, 3
H),1.56 (quint, J=7.4Hz, 2H), 1.63 (d, J=13.1Hz, 1
H),1.76 - 1.85 (m, 2H). 2.02 (dt, J=7.9, 12.1Hz, 1
H),2.11 (d, J=13.7Hz, 1H), 2.29 - 2.46 (m, 6H),2.6
3 (dt, J=5.4, 12.6Hz, 1H), 3.17 - 3.26 (m, 1H),4.1
7 (brs, 1H), 4.73 (d, J=16.4Hz, 1H),4.86 (d, J=16.
4Hz, 1H), 5.43 (brs, 1H), 6.02 (s, 1H),6.22 (dd, J
=1.9, 10.1Hz, 1H), 7.28 (d, J=10.1Hz, 1H)
ト(油状)1 HNMR(DMSO-d6 ) : δ0.80 - 0.88 (m, 9H), 1.00
(s, 3H),1.15 - 1.33 (m, 27H), 1.37 (dq, J=4.9, 1
2.7Hz, 1H),1.47 (quint, J=7.2Hz, 2H), 1.49 (s, 3
H),1.56 (quint, J=7.4Hz, 2H), 1.63 (d, J=13.1Hz, 1
H),1.76 - 1.85 (m, 2H). 2.02 (dt, J=7.9, 12.1Hz, 1
H),2.11 (d, J=13.7Hz, 1H), 2.29 - 2.46 (m, 6H),2.6
3 (dt, J=5.4, 12.6Hz, 1H), 3.17 - 3.26 (m, 1H),4.1
7 (brs, 1H), 4.73 (d, J=16.4Hz, 1H),4.86 (d, J=16.
4Hz, 1H), 5.43 (brs, 1H), 6.02 (s, 1H),6.22 (dd, J
=1.9, 10.1Hz, 1H), 7.28 (d, J=10.1Hz, 1H)
【0026】参考例7 ベタメタゾン−17−プロピオネート−21−パルミテ
ート(不定形)1 HNMR(DMSO-d6 ) : δ0.85 (t, J=7.0Hz, 3H), 0.
87 (s, 3H),1.03 (t, J=7.5Hz, 3H), 1.11 (q, J=9.8H
z, 1H),1.20 - 1.34 (m, 27H),1.39 (dq, J=4.8, 12.8H
z, 1H), 1.50 (s, 3H),1.55 (quint, J=7.3Hz, 2H), 1.
72 (d, J=13.3Hz, 1H),1.83 - 1.92 (m, 3H), 2.07 (q,
J=7.7Hz, 1H),2.24 (d, J=13.3Hz, 1H), 2.32 - 2.50
(m, 6H),2.63 (dt, J=4.8, 13.0Hz, 1H), 4.22 (brs, 1
H),4.44 (d, J=16.8Hz, 1H), 4.69 (d, J=16.8Hz, 1H),
5.51 (d, J=5.1Hz, 1H),6.02 (s, 1H),6.23 (dd, J=1.
7, 10.1Hz, 1H), 7.27 (d, J=10.1Hz, 1H)
ート(不定形)1 HNMR(DMSO-d6 ) : δ0.85 (t, J=7.0Hz, 3H), 0.
87 (s, 3H),1.03 (t, J=7.5Hz, 3H), 1.11 (q, J=9.8H
z, 1H),1.20 - 1.34 (m, 27H),1.39 (dq, J=4.8, 12.8H
z, 1H), 1.50 (s, 3H),1.55 (quint, J=7.3Hz, 2H), 1.
72 (d, J=13.3Hz, 1H),1.83 - 1.92 (m, 3H), 2.07 (q,
J=7.7Hz, 1H),2.24 (d, J=13.3Hz, 1H), 2.32 - 2.50
(m, 6H),2.63 (dt, J=4.8, 13.0Hz, 1H), 4.22 (brs, 1
H),4.44 (d, J=16.8Hz, 1H), 4.69 (d, J=16.8Hz, 1H),
5.51 (d, J=5.1Hz, 1H),6.02 (s, 1H),6.23 (dd, J=1.
7, 10.1Hz, 1H), 7.27 (d, J=10.1Hz, 1H)
【0027】参考例8 ベタメタゾン−17−ブチレー
ト−21−パルミテート(油状) 参考例9 ベタメタゾン−17−バレレート−21−パ
ルミテート(油状) 参考例10 ヒドロコーチゾン−17−ブチレート−2
1−パルミテート(白色結晶、融点:84〜85℃) 参考例11 ヒドロコーチゾン−17−バレレート−2
1−パルミテート(白色結晶、融点:92〜94℃) 参考例12 ヒドロコーチゾン−17−プロピオネート
−21−パルミテート(白色結晶、融点:70〜73
℃) 参考例13 メチルプレドニゾロン−17−バレレート
−21−パルミテート(油状)
ト−21−パルミテート(油状) 参考例9 ベタメタゾン−17−バレレート−21−パ
ルミテート(油状) 参考例10 ヒドロコーチゾン−17−ブチレート−2
1−パルミテート(白色結晶、融点:84〜85℃) 参考例11 ヒドロコーチゾン−17−バレレート−2
1−パルミテート(白色結晶、融点:92〜94℃) 参考例12 ヒドロコーチゾン−17−プロピオネート
−21−パルミテート(白色結晶、融点:70〜73
℃) 参考例13 メチルプレドニゾロン−17−バレレート
−21−パルミテート(油状)
【0028】実施例1〜5軟膏剤の製造 参考例1〜5に示されるいずれかのステロイドエステル
体1gを無水エタノール2gに溶解し、これを約60℃
に加温したゲル化炭化水素(局外規)99gに添加し、
攪拌溶解する。均一になった後、エタノールを減圧留去
し、室温まで冷却して軟膏剤を製造した。なお、参考例
1のステロイドエステル体を使用したものが実施例1で
あり、以下同様に使用した参考例2〜5のステロイドエ
ステル体に対応して、順に実施例2〜5である。
体1gを無水エタノール2gに溶解し、これを約60℃
に加温したゲル化炭化水素(局外規)99gに添加し、
攪拌溶解する。均一になった後、エタノールを減圧留去
し、室温まで冷却して軟膏剤を製造した。なお、参考例
1のステロイドエステル体を使用したものが実施例1で
あり、以下同様に使用した参考例2〜5のステロイドエ
ステル体に対応して、順に実施例2〜5である。
【0029】実施例6〜9 参考例6〜9に示されるいずれかのステロイドエステル
体1g、セタノール1g、パラフィン9.5g、白色ワ
セリン11.4g、流動パラフィン3.8g、さらし蜜
蝋2g、鯨蝋2g、スクワラン5.7g、オクチルドデ
カノール9.5g、パラペン類0.04g、クロタミト
ン1g及び乳化剤(モノステアリン酸グリセリンエステ
ル:ポリオキシエチレンセチルエーテル:モノステアリ
ン酸ソルビタンエステル=3:3:1の混合物、以下同
じ)13.3gを秤量し、70〜75℃に加温し均一液
とする(これをA液という)。一方、プロピレングリコ
ール8g、クエン酸0.3g及び精製水32gを秤量
し、75〜80度に加温溶解する(これをB液とい
う)。次に、B液を3〜4分割し、A液中に分割投入し
て乳化させた後放冷してクリーム剤を製造した。なお、
参考例6のステロイドエステル体を使用したものが実施
例6であり、以下同様に使用した参考例7〜9のステロ
イドエステル体に対応して、順に実施例7〜9である。
体1g、セタノール1g、パラフィン9.5g、白色ワ
セリン11.4g、流動パラフィン3.8g、さらし蜜
蝋2g、鯨蝋2g、スクワラン5.7g、オクチルドデ
カノール9.5g、パラペン類0.04g、クロタミト
ン1g及び乳化剤(モノステアリン酸グリセリンエステ
ル:ポリオキシエチレンセチルエーテル:モノステアリ
ン酸ソルビタンエステル=3:3:1の混合物、以下同
じ)13.3gを秤量し、70〜75℃に加温し均一液
とする(これをA液という)。一方、プロピレングリコ
ール8g、クエン酸0.3g及び精製水32gを秤量
し、75〜80度に加温溶解する(これをB液とい
う)。次に、B液を3〜4分割し、A液中に分割投入し
て乳化させた後放冷してクリーム剤を製造した。なお、
参考例6のステロイドエステル体を使用したものが実施
例6であり、以下同様に使用した参考例7〜9のステロ
イドエステル体に対応して、順に実施例7〜9である。
【0030】実施例10〜13クリーム剤の製造 参考例10〜13に示されるいずれかのステロイド長鎖
脂肪酸エステル体1g、セタノール1g、パラフィン
9.5g、白色ワセリン11.4g、流動パラフィン
3.8g、さらし蜜蝋2g、鯨蝋2g、スクワラン5.
7g、オクチルドデカノール9.5g、パラペン類0.
04g、クロタミトン1g及び乳化剤13.3gを秤量
し、70〜75度に加温し均一液とする(これをA液と
いう)。一方、マクロゴール400 8g、クエン酸
0.3g及び精製水32gを秤量し、75〜80度に加
温溶解する(これをB液という)。次に、B液を3〜4
分割し、A液中に分割投入して乳化させた後放冷してク
リーム剤を製造した。なお、参考例10のステロイドエ
ステル体を使用したものが実施例10であり、以下同様
に使用した参考例11〜13のステロイドエステル体に
対応して、順に実施例11〜13である。
脂肪酸エステル体1g、セタノール1g、パラフィン
9.5g、白色ワセリン11.4g、流動パラフィン
3.8g、さらし蜜蝋2g、鯨蝋2g、スクワラン5.
7g、オクチルドデカノール9.5g、パラペン類0.
04g、クロタミトン1g及び乳化剤13.3gを秤量
し、70〜75度に加温し均一液とする(これをA液と
いう)。一方、マクロゴール400 8g、クエン酸
0.3g及び精製水32gを秤量し、75〜80度に加
温溶解する(これをB液という)。次に、B液を3〜4
分割し、A液中に分割投入して乳化させた後放冷してク
リーム剤を製造した。なお、参考例10のステロイドエ
ステル体を使用したものが実施例10であり、以下同様
に使用した参考例11〜13のステロイドエステル体に
対応して、順に実施例11〜13である。
【0031】臨床例1 健常人3名(男子、20〜35才)に対し、実施例1の
軟膏(濃度1%)、実施例1で使用したと同じ基剤にて
希釈した軟膏(濃度0.1%)、同基剤および市販吉草
酸ベタメタゾン軟膏(0.12%)を用いて、血管収縮
能試験を行った。試験には各薬剤100mg入ったフィ
ンチャンバー(内径10mm、アルミ皿)を用い、背面
に6時間塗布固定し、フィンチャンバー除去後、3、
6、24時間後の血管収縮能を観察した。この結果、吉
草酸ベタメタゾン軟膏では、3、6時間後に血管収縮能
による蒼白化現象が明らかに見られ、24時間後には消
失していた。特に、6時間後では強い蒼白化現象が見ら
れた。一方、他の三剤については全観察時において、い
ずれも同現象が見られなかった。よって、他の三剤につ
いては正常皮膚においては不活性のままであることがわ
かった。
軟膏(濃度1%)、実施例1で使用したと同じ基剤にて
希釈した軟膏(濃度0.1%)、同基剤および市販吉草
酸ベタメタゾン軟膏(0.12%)を用いて、血管収縮
能試験を行った。試験には各薬剤100mg入ったフィ
ンチャンバー(内径10mm、アルミ皿)を用い、背面
に6時間塗布固定し、フィンチャンバー除去後、3、
6、24時間後の血管収縮能を観察した。この結果、吉
草酸ベタメタゾン軟膏では、3、6時間後に血管収縮能
による蒼白化現象が明らかに見られ、24時間後には消
失していた。特に、6時間後では強い蒼白化現象が見ら
れた。一方、他の三剤については全観察時において、い
ずれも同現象が見られなかった。よって、他の三剤につ
いては正常皮膚においては不活性のままであることがわ
かった。
【0032】臨床例2 乾癬(男44才、背部)に対し、臨床例1と同様な方法
で、実施例1の軟膏について試験を行った。なお、観察
時間はフィンチャンバー除去後、3、6時間後のみとし
た。この結果、いずれの場合も蒼白化現象が見られ、本
剤がプロドラッグであることが確認された。
で、実施例1の軟膏について試験を行った。なお、観察
時間はフィンチャンバー除去後、3、6時間後のみとし
た。この結果、いずれの場合も蒼白化現象が見られ、本
剤がプロドラッグであることが確認された。
【0033】臨床例3 乾癬(男52才、肘頭)に対し、実施例6の軟膏(濃度
1%)を1日2〜3回、2週間塗布した。患部は塗布後
8日目より症状緩解し、以後塗布中は急速に治癒した。
この間、ステロイド特有の副作用は特に見られなかっ
た。
1%)を1日2〜3回、2週間塗布した。患部は塗布後
8日目より症状緩解し、以後塗布中は急速に治癒した。
この間、ステロイド特有の副作用は特に見られなかっ
た。
【0034】臨床例4 アトピー性皮膚炎(女33才、膝膕)の苔癬化型の患部
に実施例6の軟膏(濃度1%)を1日数回、1週間塗布
した。塗布後、3日目より塗布部位は緩解し、1週間後
にはきれいに治癒した。副作用は特に見られなかった。
臨床例3、4により本剤が患部で活性体として有効な効
力を発揮されることが確認された。
に実施例6の軟膏(濃度1%)を1日数回、1週間塗布
した。塗布後、3日目より塗布部位は緩解し、1週間後
にはきれいに治癒した。副作用は特に見られなかった。
臨床例3、4により本剤が患部で活性体として有効な効
力を発揮されることが確認された。
フロントページの続き (72)発明者 杉浦 正典 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 深谷 力 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 消炎性ステロイドの21位に炭素数12
〜22の脂肪族カルボン酸由来のエステル結合を、17
位に炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸(但し、消炎性ス
テロイドがデキサメタゾンの場合には、炭素数2〜5の
脂肪酸又は炭素数5の脂環式カルボン酸である)由来の
エステル結合を有するステロイド化合物を含有する消炎
性外用剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2116193A JPH06234643A (ja) | 1993-02-09 | 1993-02-09 | ステロイド外用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2116193A JPH06234643A (ja) | 1993-02-09 | 1993-02-09 | ステロイド外用剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06234643A true JPH06234643A (ja) | 1994-08-23 |
Family
ID=12047198
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2116193A Pending JPH06234643A (ja) | 1993-02-09 | 1993-02-09 | ステロイド外用剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06234643A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100439388C (zh) * | 2006-10-11 | 2008-12-03 | 汪家振 | 甲基泼尼松龙醋丙酸酯的合成方法 |
-
1993
- 1993-02-09 JP JP2116193A patent/JPH06234643A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100439388C (zh) * | 2006-10-11 | 2008-12-03 | 汪家振 | 甲基泼尼松龙醋丙酸酯的合成方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US11207332B2 (en) | Enzymatic process for obtaining 17 α-monoesters of cortexolone and/or its 9,11-dehydroderivatives | |
| US4743597A (en) | Composition comprising an oxygenated cholesterol and use thereof for topical treatment of diseases | |
| JP2005508368A (ja) | 高コレステロール濃度に関連した疾患の治療方法 | |
| WO1996003421A1 (en) | Neurologically active aminosteroids | |
| JPH02174719A (ja) | ステロリンおよび/またはスピロケタリンを含有する経皮投与用医薬組成物 | |
| HU190746B (en) | Process for producing 6-alpha-methyl-corticoides and pharmaceutical compositions containing them | |
| US4956357A (en) | Biological methods utilizing dihydrotestosterone heptanoate | |
| EP0072268B1 (fr) | Stéroides estérifiés en la position 17 et thioestérifiés en la position 21, leur procédé de préparation et leur application comme médicament | |
| JPH06234643A (ja) | ステロイド外用剤 | |
| US20080221072A1 (en) | Fatty Acid Modified Forms of Glucocorticoids | |
| JPH07277987A (ja) | ステロイド消炎性外用剤 | |
| JPH05508392A (ja) | 抗菌性胆汁酸誘導体 | |
| JP3174590B2 (ja) | ステロイド軟膏剤 | |
| JPS6150960B2 (ja) | ||
| JPH07252294A (ja) | 副腎皮質ステロイド誘導体 | |
| JPS5855158B2 (ja) | ステロイド誘導体の製造法 | |
| Maibach | K. Drebinger, Th. Hoehler Department of Clinical Development and Drug Safety, Cassella Riedel Pharma | |
| JPH0686376B2 (ja) | エストロゲン依存性疾患治療用薬剤 | |
| JPS6040440B2 (ja) | プレドニゾロン誘導体 |