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JPH06331058A - 自動温度調節式湯水混合装置 - Google Patents

自動温度調節式湯水混合装置

Info

Publication number
JPH06331058A
JPH06331058A JP14557793A JP14557793A JPH06331058A JP H06331058 A JPH06331058 A JP H06331058A JP 14557793 A JP14557793 A JP 14557793A JP 14557793 A JP14557793 A JP 14557793A JP H06331058 A JPH06331058 A JP H06331058A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
hot
cold water
coil spring
spring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14557793A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Enoki
正寿 榎
Osamu Tokunaga
修 徳永
Setsuo Ito
節雄 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP14557793A priority Critical patent/JPH06331058A/ja
Publication of JPH06331058A publication Critical patent/JPH06331058A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Temperature-Responsive Valves (AREA)
  • Multiple-Way Valves (AREA)
  • Domestic Hot-Water Supply Systems And Details Of Heating Systems (AREA)
  • Control Of Temperature (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】多様な自動温調特性を備えた湯水混合装置を提
供することを目的とする。 【構成】湯水の温度を制御する可動弁体(72)は感温コ
イルばね(80)の付勢力とバイアスばね(82)の付勢力
との均衡により位置決めされている。感温コイルばねは
温度に応じてばね定数が変化する形状記憶合金で形成さ
れている。感温コイルばねは、或る温度領域では所定の
温度特性を呈し、他の温度領域では異なる特性を呈す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、自動温度調節機能を備
えた湯水混合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な自動温度調節式の湯水混合装置
は、熱膨脹性ワックスが封入された感温素子を備えたも
ので、使用者が温度設定ハンドルを回すことにより希望
給湯温度を設定すると、ワックス感温素子が湯水混合物
の温度に応答しながら混合弁体を位置決めして湯水混合
比を自動的に調節し、湯水混合物の温度を設定値に向っ
て機械的にフィードバック制御するようになっている。
水圧や給湯圧力や給湯機からの給湯温度や水道水温や流
量などの条件が過渡的に変動し、その結果、湯水混合物
の温度が変化すると、ワックス感温素子は温度変化に応
じて伸縮して、混合弁体を変位させて湯水の混合比を修
正し、オーバーシュートとアンダーシュートを繰り返し
ながら湯水混合物温度を次第にほぼ目標値に収斂させ
る。この種の自動温調混合装置は広く普及しているが、
ワックス感温素子の熱容量が大きいと共に熱伝導性が良
くないので、過渡的温度変化に対する応答が遅く、かな
りのオーバーシュートやアンダーシュートが生じるとい
う欠点がある。
【0003】ワックス感温素子の斯る欠点を改善するた
め、従来技術においては、湯水混合栓において形状記憶
合金からなる感温素子を用いることが提案されている
(実公昭61-44062号)。この湯水混合栓の感温素子は、
形状記憶合金からなるコイルばねで形成されている。実
公昭61-44062号明細書の記載に従えば、この形状記憶合
金製コイルばねは、通常のコイルばねのような弾力は持
たないが、特定の温度で初期のセット形状に復元しよう
とする形状復元力を有する。温度の上昇時と下降時とで
生じる形状記憶合金のヒステリシス(変形量の差)を吸
収するため、通常のばね材料からなるバイアス・コイル
ばねを併用することが提案されている。
【0004】この湯水混合栓では、感温素子としてのコ
イルばねは形状記憶合金で形成されており、斯る合金は
ワックス感温素子に比べて熱容量が小さいと共に熱伝導
性に優れているので、この湯水混合栓はワックス感温素
子を用いた湯水混合装置に比べて応答性に優れていると
いう利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前掲従
来技術に記載された湯水混合栓は、特定の温度(臨界温
度)において初期のセット形状に復元しようとする形状
記憶合金の形状記憶効果を利用するようになっているの
で、コイルばねの形状は臨界温度を境として反転を繰り
返すであろう。その結果、臨界温度前後で大きなオーバ
ーシュートとアンダーシュートを繰り返すので、使い勝
手が良くない。特に、シャワーに給湯する場合のよう
に、湯水混合物が使用者の敏感な肌に直接に接触するよ
うな用途においては、熱すぎる湯とぬるすぎる湯とが交
互に吐出されるのは好ましくない。また、形状記憶合金
の臨界温度は決まっているので、多様な温度制御を行う
ことができないものと考えられる。
【0006】本発明の主たる目的は、用途に応じた使い
勝手の良い湯水混合装置を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、多様な自動温調特性
を備えた湯水混合装置を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、シャワーや浴槽など
のように湯水混合物が使用者の敏感な肌に直接接触する
ような環境において、デリケートな温度調節を行うこと
の可能な、応答性に優れた湯水混合装置を提供すること
にある。
【0009】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の湯水
混合装置においては、湯水の温度を制御する可動弁体は
感温コイルばねの付勢力とバイアスばねの付勢力との均
衡により位置決めされている。この感温コイルばねは温
度に応じてばね定数が変化するような形状記憶合金で形
成されており、その発生する付勢力は温度に応じて増減
する。この感温コイルばねは、少なくとも2種の異なる
特性領域(例えば、使用者の肌にとって適温の温度領域
における第1の特性領域と、より高温の温度領域におけ
る第2の特性領域)を有し、多様な温度制御を行うよう
になっている。
【0010】例えば、温度変化に対する感温コイルばね
のばね定数の変化が、第1特性領域において緩慢にな
り、第2特性領域において急峻になるように感温コイル
ばねを形成した場合には、湯水混合物が高温になるほど
感温コイルばねの発生付勢力が大きくなるので、給湯機
から湯水混合装置に供給される湯の温度が何等かの原因
により高くなった場合でも、湯の流入を十分な力で閉め
切ることができ、湯水混合物の温度が過剰に高くなるの
を防止することができる。
【0011】温度変化に対するばね定数の変化が、第1
特性領域において急峻になり、第2特性領域において緩
慢になるように感温コイルばねを設定した場合には、シ
ャワーのように湯水混合物が肌に直接接触するような環
境で給湯するときには、肌に対する適温領域においてデ
リケートな温度調節を行うことができる。
【0012】このような本発明の特徴やその他の特徴は
以下の実施例の記載に沿ってより詳しく説明する。
【0013】
【実施例】図1を参照するに、湯水混合装置10は本体
12を有し、この本体12には湯側脚金具14および水
側脚金具16から湯水が夫々供給される。湯水混合装置
10は温調ハンドル18と切換えハンドル20を備え、
温調ハンドル18を操作することにより湯水混合物の温
度が増減され、切換えハンドル20を操作することによ
りスパウト22又はシャワーホース24への湯水混合物
の供給の切換えと流量制御が行われるようになってい
る。図示した実施例では、これらのハンドル18および
20は、本体12に内蔵された後述する自動温調モジュ
ールと制御弁モジュールに連結されている。
【0014】図2および図3を参照するに、本体12は
アウタ・ケース26とインナ・チューブ28を液密に嵌
合してなり、インナ・チューブ28の内側には温調モジ
ュール30が装着してある。アウタ・ケース26とイン
ナ・チューブ28との間にはシール部材により湯入口通
路と水入口通路と湯水混合物出口通路が画成されてい
る。より詳しくは、インナ・チューブ28の外周には、
半径方向外側に突出する夫々1対の環状突起により、略
円周方向に延長する左右のOリング溝32および34
と、略軸方向に延長する閉鎖ループ状の2つの中間Oリ
ング溝36および38が形成してある。左右のOリング
溝32および34には、夫々、Oリング40および42
が配置してあると共に、中間Oリング溝36および38
には、夫々、Oリング(図2に現れない)とOリング4
4(図2)が配置してある。
【0015】アウタ・ケース26内周面とインナ・チュ
ーブ28外周面と溝36に装着されたOリング(図2に
現れない)とにより湯入口通路46(図3)が形成され
る。この湯入口通路46は湯側脚金具14に連通してお
り、インナ・チューブ28に形成された開口48を介し
て温調モジュール30の湯入口ポート50(図4)に湯
を供給するようになっている。左右のOリング40と4
2の間においてアウタ・ケース26内周面とインナ・チ
ューブ28外周面との間には水入口通路52が形成して
ある。この水入口通路52は水側脚金具16に連通して
おり、インナ・チューブ28に形成された開口54を介
して温調モジュール30の水入口ポート56(図4)に
水を供給するようになっている。また、アウタ・ケース
26内周面とインナ・チューブ28外周面とOリング4
4により湯水混合物出口通路58が形成され、この出口
通路58は一方において、インナ・チューブ28に形成
された開口60を介して制御弁モジュール62(図5に
基づいて後述する)に連通しており、湯水混合物をスパ
ウト22に供給するようになっている。
【0016】温調モジュール30および制御弁モジュー
ル62は本体12内に着脱自在に装着するように構成さ
れている。図4を参照しながら温調モジュール30につ
いて説明するに、この温調モジュール30は、ケーシン
グ64と、このケーシングにスナップ嵌合された弁座イ
ンサート66とを備え、ケーシング64には湯入口ポー
ト50に連通する湯側弁座68が形成してあり、弁座イ
ンサート66には水入口ポート56に連通する水側弁座
70が形成してある。ケーシング64には、可動混合弁
体72が摺動可能に嵌合してあり、弁座68および70
と協動して湯水入口ポート50および56の開口面積を
制御することにより湯水混合物の温度を制御するように
なっている。混合弁体72には中央開口74が形成して
あり、湯入口ポート50から弁室76および中央開口7
4を介して湯水混合室78内に流入した湯と、水入口ポ
ート56から混合室78内に流入した水とがこの混合室
内で混合され、湯水混合物を形成するようになってい
る。
【0017】図示した実施例では、可動混合弁体72
は、湯水混合室78内に配置された感温コイルばね80
と、弁室76内に配置されたバイアス・コイルばね82
との釣り合いにより位置決めされるようになっている。
感温コイルばね80は、温度に応じてばね定数が変化す
る形状記憶合金で形成してあり、その付勢力は湯水混合
室78内の温度に応じて増減する。何等かの原因によ
り、湯水混合室78内の混合物の温度が温調ハンドル1
8により設定された目標温度より上昇した場合には、感
温コイルばね80が発生する付勢力が増加し、可動混合
弁体72を図4において左側に変位させるので、湯の流
入量が減少し、混合物温度を低下させる。反対に、湯水
混合室78内の混合物の温度が目標温度より低下した場
合には、感温コイルばね80が発生する付勢力が減少
し、バイアスばね82の作用により可動混合弁体72が
図4において右側に変位するのを許容するので、湯の流
入量が増加し、混合物温度が上昇する。この感温コイル
ばね80の特性の詳細については、図9および図10に
基づいて後述する。
【0018】湯水混合物の目標温度の設定は、温調ハン
ドル18を回転させて感温コイルばね80およびバイア
ス・コイルばね82の予荷重を増減させることにより行
われる。このため、バイアス・コイルばね82は可動ば
ね受け84により支承してあり、この可動ばね受け84
は、その外周とモジュール・ケーシング64の内周に形
成された軸方向スプライン86により、軸方向摺動可能
に但し回転不能にケーシング64に嵌合されている。可
動ばね受け84の軸方向位置は、温調ハンドル18を介
してスピンドル88を回転させることにより調節され
る。このため、ばね受け84の内周には内ねじ90が形
成してあると共に、スピンドル88の外周には外ねじ9
2が形成してあり、スピンドル88は可動ばね受け84
にねじ嵌合されている。スピンドル88はサークリップ
94によりケーシング64に回転可能に、かつ、軸方向
変位不能に装着してある。温調ハンドル18はセレーシ
ョン96とビス98によって取り外し自在にスピンドル
88に固定してあり、両者が一体的に回転するようにな
っている。
【0019】図示した実施例では内ねじ90と外ねじ9
2は左ねじになっており、温調ハンドル18を介してス
ピンドル88を図1において矢印100の方向に回転さ
せると可動ばね受け84が図4において右方に移動する
ようになっている。これにより、感温コイルばね80と
バイアス・コイルばね82は予荷重を増大させながら圧
縮され、これらのばねの釣り合いにより定まる可動混合
弁体72の位置は図4中右方に変位するので、湯水混合
物の目標温度が上昇する。スピンドル88を逆方向に回
転させれば、目標温度を低下させることができる。
【0020】このようにして温調モジュール30により
形成された湯水混合物は、制御弁モジュール62に送ら
れる。図示した実施例では、この制御弁モジュール62
は、開閉機能と流量制御機能と切換え機能を有し、湯水
混合物を流量制御しながらスパウト22又はシャワーホ
ース24に供給するようになっている。図5から図8を
参照するに、制御弁モジュール62は切換えハンドル2
0と連動するスピンドル102と、このスピンドル10
2を回転可能に軸支するケーシング104を有し、ケー
シング104は本体12のインナ・チューブ28に装着
されている。図示した実施例では、この制御弁モジュー
ル62は、湯水混合物の流れの締め切りと流量制御は精
密加工されたセラミック製の固定ディスク106と回転
ディスク108により行い、混合物供給先の切換えはプ
ラスチック製のスピンドル102に形成された半円筒形
の回転閉鎖部材110により行うようになっている。
【0021】即ち、図5からよく分かるように、ケーシ
ング104には、シム112、回転ディスク108、固
定ディスク106、弾性リング114、固定ディスク押
え116がこの順に装着してあり、固定ディスク押え1
16はケーシング104にスナップ嵌めしてある。図5
および図8からよく分かるように、これらの部材11
6、106、108には、直径方向に対向する2つのポ
ート118が貫通形成してある。回転ディスク108
は、スピンドル102に形成された軸方向延長部120
によって回転されるもので、回転ディスク108が図5
および図8に示した位置にある時には、温調モジュール
30によって形成された湯水混合物がポート118を通
って制御弁モジュール62の内部空間122に流入する
のを許容する。切換えハンドル20を廻すことにより回
転ディスク108をこの位置から90°回転させると、
混合物の流れは遮断される。固定ディスク106と回転
ディスク108は精密加工されたセラミックで形成され
ているので、締め切り性能に優れている。
【0022】更に、ケーシング104の外周に装着され
たOリング124、126、128により、ケーシング
104とインナ・チューブ28との間には軸方向に分離
された環状通路130と132(図1)が形成されてい
る。環状通路130は、一方において、ケーシング10
4に形成されたポート134を介して内部空間122に
臨んでいると共に、他方において、開口60を介して湯
水混合物出口通路58に連通している。また、環状通路
132は、一方において、ケーシング104に形成され
たポート136を介して内部空間122に臨んでいると
共に、他方において、インナ・チューブ28の湯水混合
物出口138を介してシャワーホース24に連通してい
る。従って、回転閉鎖部材110が図5から図7に示し
た角位置にある時には、回転ディスク108を通過した
湯水混合物はシャワーホース24に供給される。切換え
ハンドル20の操作によりこの位置からスピンドル10
2を180°回転させると、ポート136が閉鎖される
と共に、ポート134が開放され、湯水混合物はスパウ
ト22に供給される。
【0023】次に、温調モジュール30の感温コイルば
ね80の特性について説明するに、感温コイルばね80
はチタン・ニッケル合金などの形状記憶合金により形成
されている。斯る合金は温度に応じて弾性係数が変化
し、その結果として感温コイルばね80のばね定数が温
度に応じて変化する。感温コイルばね80は図9に示し
たように勾配の異なる複数の線形区間からなる特性を呈
するように形成することができる。図9を参照するに、
感温コイルばね80の発生付勢力は、20〜32℃の低
温領域では急峻に増加し、肌に適温の32〜38℃の適
温領域では比較的緩慢に変化し、それより高温領域では
再び急峻に変化するようになっている。
【0024】感温コイルばね80による自動温調は次の
ように行われる。感温コイルばね80は湯水混合室78
内の湯水混合物の温度に感応し、その弾性係数は混合物
温度に応じて変化するので、感温コイルばね80は図9
のグラフに示したように混合物温度に応じたばね力を発
生する。他方、バイアスばね82はその予荷重に応じた
ばね力を発生し、該予荷重は可動弁体72の位置に応じ
て変化するので、バイアスばね82は可動弁体72の湯
全開位置と水全開位置との間で図9に示したようなばね
力を発生する。従って、可動弁体72は、バイアスばね
82が発生する付勢力が感温コイルばね80の発生付勢
力に釣り合う位置(図9において感温コイルばね80の
発生付勢力のカーブとバイアスばね82の発生付勢力の
線との交点に相当する)に位置決めされる。この位置で
は可動弁体72は温度T℃の湯水混合物が形成されるよ
うに湯水の供給量を制御する。
【0025】何等かの原因により、湯水混合物の温度が
過渡的に上がった場合には、感温コイルばね80が発生
する付勢力が増加し、可動弁体72を図4中左方へ変位
させる。これにより、湯の供給量が減少し水の供給量が
増加すると同時に、バイアスばね82は圧縮されその付
勢力が上がる。湯水混合物の新たな温度により定まる感
温コイルばね80の新たな付勢力と、バイアスばね82
の新たな付勢力とが釣り合った時点で、可動弁体72は
静止する。反対に、湯水混合物温度が過渡的に下がった
場合には、上記とは逆に湯の供給量が増加すると共に水
の供給量が減少する。このようにして、混合物温度は感
温コイルばね80による機械的フィードバックによりT
℃に向かって制御される。
【0026】使用者が湯水混合物温度を変更したい場合
には、温調ハンドル18を回してバイアスばね82の予
荷重を増減すると、バイアスばね82が発生する付勢力
は図9において上下に平行移動し、これに対応して感温
コイルばね80の発生付勢力のカーブとバイアスばね8
2の発生付勢力のカーブとの交点は図9のグラフの横軸
に沿って左右に移動するので、混合物温度が修正され
る。
【0027】このような自動温調において、感温コイル
ばね80は38〜60℃の高温領域において温度変化に
対してばね定数が急峻に増加するような特性を有するの
で、湯水混合物が高温になるほど感温コイルばね80の
発生付勢力が大きくなる。従って、湯水混合物の温度が
高くなればなるだけ、可動弁体72はより大きな付勢力
で湯側弁座78に圧しつけられるので、湯側弁座78を
完全に閉め切り、ポート50からの湯の流入を遮断する
ことができる。従って、給湯機から湯水混合装置10に
供給される湯の温度が何等かの原因により異常に高くな
った場合でも、湯の流れを十分に絞り、湯水混合物の温
度が過剰に高くなるのを防止することができる。
【0028】図10のグラフは感温コイルばね80の特
性の他の例を示す。図10から分かるように、この例に
おいては、感温コイルばね80の発生付勢力は、適温領
域(32〜38℃)では急峻に変化し、低温領域および
高温領域では緩慢に変化するようになっている。この実
施例においては、適温領域において僅かな温度変化に対
して感温コイルばね80の発生付勢力が大きく変化する
ので、オーバーシュートやアンダーシュートを伴うこと
なく、デリケートできめ細かな温度制御をすることがで
き、快適なシャワー浴を実現することができる。
【0029】以上には、本発明の特定の実施例について
記載したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、感温コイルばね80およびバイアスばね82は
圧縮ばねとして記載したが、引っ張りばねとして作用す
るように配置してもよい。また、手動の温調ハンドル1
8に代えて、モータにより感温コイルばね80およびバ
イアスばね82の予荷重を増減させ、湯水混合物温度を
電気制御することもできる。また、可動弁体72はリフ
ト弁として記載したが、他の形式の流体制御弁を使用し
てもよい。
【0030】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
多様な温調特性を備えた湯水混合装置を提供することが
できる。
【0031】高温領域において急峻な特性を有する感温
コイルばねを使用した場合(図9)には、可動弁体の高
温閉め切り性能を向上させ、熱い湯が出るのを防止する
ことができる。
【0032】適温領域において急峻な特性を有する感温
コイルばねを使用した場合(図10)には、シャワーな
どのように湯水混合物が使用者の敏感な肌に直接接触す
るような条件において、デリケートで快適な温度調節を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の湯水混合装置の斜視図であ
る。
【図2】図2は、図1のII−II線に沿った断面図であ
る。
【図3】図3は、インナ・チューブの外観を示すもの
で、図3(a)は正面図、図3(b)は図3(a)のB矢視
図、図3(c)は図3(b)のC矢視図である。
【図4】図4は、図2のIV−IV線に沿った断面図であ
る。
【図5】図5は、図2に示した制御弁モジュールの断面
図である。
【図6】図6は、図5のVI−VI線に沿った断面図であ
る。
【図7】図7は、図5のVII−VII線に沿った断面図であ
る。
【図8】図8は、図5のVIII−VIII線に沿った断面図で
ある。
【図9】図9は、感温コイルばねの特性を示すグラフで
ある。
【図10】図10は、感温コイルばねの他の特性を示す
グラフである。
【符号の説明】
10: 湯水混合装置 30: 温調モジュール 72: 可動弁体 80: 感温コイルばね 82: バイアスばね

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湯水混合物の温度に応答する感温素子に
    よって可動弁体を位置決めすることにより湯水混合物の
    温度を調節するようになった自動温度調節式の湯水混合
    装置において、 温度に応じてばね定数が変化する形状記憶合金からなる
    感温コイルばねにより前記感温素子を形成し、前記感温
    コイルばねの付勢力とバイアスばねの付勢力との均衡に
    より前記可動弁体を位置決めし、前記感温コイルばね
    は、温度に応じてばね定数が所定の関係で変化する第1
    の特性領域と、前記第1特性領域とは異なる特性の第2
    の特性領域を有する自動温度調節式湯水混合装置。
  2. 【請求項2】 前記第1特性領域においては感温コイル
    ばねのばね定数は温度変化に対し前記第2特性領域にお
    けるよりも緩慢に変化することを特徴とする請求項1に
    基づく湯水混合装置。
  3. 【請求項3】 前記第1特性領域においては感温コイル
    ばねのばね定数は温度変化に対し前記第2特性領域にお
    けるよりも急峻に変化することを特徴とする請求項1に
    基づく湯水混合装置。
  4. 【請求項4】 前記第1特性領域は、肌に対する適温領
    域である請求項3に基づく湯水混合装置。
  5. 【請求項5】 前記適温領域は32℃から38℃である
    請求項4に基づく湯水混合装置。
JP14557793A 1993-05-25 1993-05-25 自動温度調節式湯水混合装置 Pending JPH06331058A (ja)

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