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JPH06340698A - Hiv−1 のインヒビターとしての合成ポリペプチド - Google Patents

Hiv−1 のインヒビターとしての合成ポリペプチド

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JPH06340698A
JPH06340698A JP5068199A JP6819993A JPH06340698A JP H06340698 A JPH06340698 A JP H06340698A JP 5068199 A JP5068199 A JP 5068199A JP 6819993 A JP6819993 A JP 6819993A JP H06340698 A JPH06340698 A JP H06340698A
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amino acid
polypeptide
hiv
acid residue
acid sequence
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JP5068199A
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リン カン
A Robert Neurath
ロバート ノイラート エイ
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New York Blood Center Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 細胞毒性の許容限度内にある濃度でHIV-1 の
複製、HIV-1 媒介の細胞病態発生及び細胞融合を有効に
抑制し得る抗ウイルス物質を提供することにある。 【構成】 HIV-1 感染症に対して有効であるHIV-1 ベー
スのポリペプチドであって、前記のポリペプチドがアミ
ノ酸残基600 からアミノ酸残基862 までのHIV-11 11B
イルスのエンベロープ糖タンパク質のアミノ酸配列に実
質的に相当するアミノ酸配列を有することを特徴とする
HIV-1 ベースのポリペプチド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般にヒト後天性免疫
不全ウイルスの感染性を抑制するのに有益な抗ウイルス
剤に関する。更に詳しくは、本発明は、HIV-1 の感染性
を抑制し得る合成ポリペプチドに関する。
【0002】
【従来の技術】HIV-1 ウイルスにより引き起こされる後
天性免疫不全症候群(AIDS)は、世界中で次第に増加する
頻度で報告されてきている。その病気は、現在、医療専
門家により流行性の割合に近づいていると認められてお
り、現在、その広がりを制御するのに有効な治療または
ワクチンがない。更に、新しい株がウイルスの高い突然
変異率のために発生している。それ故、HIV に感染した
個人を治療する方法及びHIV-1 感染症の予防に対する大
きな要望がある。
【0003】最近まで、抗HIV 剤の開発に関する研究努
力は幾つかの方法に集中していた。これらの方法は、
(1)HIV抗原のポリクローナル抗体またはモノクローナル
抗体の開発、(2) 化学抗ウイルス剤、及び(3)CD4+ 標的
細胞のHIV レセプターに相当する可溶性のCD4 分子を含
む。例えば、従来の研究努力は種々のHIV タンパク質の
モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体の両方を生
じた。特に、gp160 の如きHIV-1 ウイルスのエンベロー
プ糖タンパク質は、HIV-1 の感染性を相殺する抗体を誘
発することがわかった。それ故、gp160 及びその種々の
フラグメントはHIV-1 感染症に対する可能性のあるワク
チンの候補として徹底的に試験されていた。不運なこと
に、gp160 に存在する免疫優性領域の幾つかは、望まし
くない免疫抑制を誘発することがあり、また更にHIV-1
感染を促進することがある有害な抗体の生産を誘発する
ことがわかった。
【0004】例えば、gp160 は160,000 ダルトンの分子
量を有するグリコシル化ポリペプチドであり、そして処
理されてエンベロープ糖タンパク質gp120 及びgp41を生
じることが公知である。gp120 及びgp41の両者はHIV-1
の抗体を生じる免疫反応を誘発するが、これらの反応は
一般にウイルスの個々のサブタイプに対し免疫特異的で
あり、また望ましくない免疫抑制作用を生じることがあ
る。特に、gp120 及びgp41からの或る種の選択領域はリ
ンパ球芽球化反応を抑制し、また天然キラーT-細胞の活
性を抑制することがある。更に、gp120 及びgp41の免疫
優性領域の幾つかは保護免疫性に貢献せず、また免疫デ
コイ(decoys)として挙動することがある。
【0005】更に別の問題が、HIV-1 感染症に有効であ
るワクチンを開発する際に見られる。何となれば、ウイ
ルスは複製中に頻繁な配列変化を示すからである。更に
詳しくは、個々のHIV-1 ウイルス単離物は、特にウイル
ス配列の重要な免疫優性領域で配列変化を示す。それ
故、殆どのウイルス相殺抗体はウイルスの個々の臨床上
のサブタイプに免疫特異的であり、一種の臨床上のサブ
タイプに対してワクチン投与により誘発される抗体は、
おそらく、ウイルスの別の株に対して無効であるようで
ある。その他の研究努力は、HIV-1 感染症に有効である
化学薬剤を開発することに関するものであった。例え
ば、3'アジド-3' デオキシチミジン(AZT) 及びその他の
ジデオキシヌクレオシド類縁体はHIV-1 感染症を治療す
るのに使用されていたが、これらの薬剤は、患者にとっ
てしばしば毒性である投薬量で使用される。更に、化学
薬剤の使用は、薬剤抵抗性であるウイルス変異体の生成
を頻繁に誘発する。薬剤抵抗性変異体のウイルス複製は
これらの薬剤により有効に抑制されない。
【0006】更に別の研究努力は、標的細胞のレセプタ
ー部位(HIV-1 ビリオンはこれらを使用してそれ自体を
細胞膜に付着する)を擬似するレセプター部位を含む合
成分子の開発に関するものであった。例えば、CD4 分子
はHIV-1 感染症の治療及び予防の両方に有効な抗HIV 剤
になると予想された。何となれば、それは試験管内でウ
イルス複製の抑制を示したからである。不運なことに、
その分子はウイルスの多くの臨床上のサブタイプまたは
株の感染性を抑制できないことがその後発見された。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】それ故、本発明の目的
は、細胞毒性の許容限度内にある濃度でHIV-1 の複製、
HIV-1 媒介の細胞病態発生及び細胞融合を有効に抑制し
得る抗ウイルス物質を提供することにある。本発明の別
の目的は、HIV-1 の唯一のサブタイプに対し特異的であ
るだけでなく、ウイルスの種々のサブタイプまたは株に
対し有効である抗ウイルス物質を提供することにある。
本発明の更に別の目的は、HIV-1 のAZT 耐性の変異体に
対し有効である抗ウイルス物質を提供することにある。
また、本発明の目的は、望ましくない免疫抑制作用を誘
発しないで患者のHIV-1 感染症を治療する方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、アミノ酸残基
600 からアミノ酸残基862 までのHIV-1111B ウイルスの
エンベロープ糖タンパク質のアミノ酸配列に実質的に相
当するアミノ酸配列を含む合成のHIV-1 ベースのポリペ
プチドを提供する。その配列がアミノ酸残基620 からア
ミノ酸残基680 までのエンベロープ糖タンパク質のアミ
ノ酸配列に実質的に相当するポリペプチドが更に好まし
い。最も好ましいポリペプチドは、その配列がアミノ酸
残基634 からアミノ酸残基666 まで、アミノ酸残基637
からアミノ酸残基666 まで、またアミノ酸残基637 から
アミノ酸残基669 までの糖タンパク質アミノ酸配列に実
質的に相当するポリペプチドである。
【0009】本発明のポリペプチドは、細胞を感染する
ウイルスの能力に重要である領域を含むHIV-1 ウイルス
のアミノ酸配列の部分に実質的に一致するアミノ酸配列
を含む。この領域は、HIV-1 の殆どの臨床上のサブタイ
プ中に保存されることが明らかである。それ故、本発明
は、HIV-1 感染症に特異的な抗ウイルス物質を提供する
ものであり、これらの抗ウイルス物質はウイルスの変異
体及びサブタイプ、特にAZT の如き化学抗ウイルス剤に
抵抗性になった変異体に有効である。HIV-1 感染症を治
療するのに現在有効な化学抗ウイルス剤と違って、本発
明はHIV-1 感染した個人を有効に治療すると共に、AZT
またはその他の同様の物質を使用する治療に関連する望
ましくない生理学上の副作用の幾つかを回避する抗ウイ
ルス物質を提供する。更にまた、低い細胞毒性及び高い
抗ウイルス活性が、抗ウイルス物質を評価する場合に考
慮されるべき重要な因子である。例えば、HIV-1 のウイ
ルス複製を抑制し得る多くの化学抗ウイルス剤がある
が、それらの多くは高レベルの細胞毒性のために許容で
きない。本発明のポリペプチドは、それらが細胞毒性の
許容範囲内にあると共に、HIV-1 感染を有効に抑制する
ので非常に有利である。本発明を更に良く理解するため
に、その他の更に別の目的と一緒に、下記の説明だけで
なく、配列表及び図面が参考にされ、本発明の範囲が請
求項に指摘される。
【0010】本発明は、HIV-1 の感染性及びウイルス複
製を有効に抑制する合成ポリペプチドを提供する。前記
のように、本発明のポリペプチドは、アミノ酸残基600
からアミノ酸残基862 までの領域、更に好ましくはアミ
ノ酸残基620 から680 までの領域のHIV-1 IIIBウイルス
のエンベロープ糖タンパク質のアミノ酸配列の部分に実
質的に相当するアミノ酸配列を有する。最も好ましい実
施態様において、ポリペプチドは単量体または二量体と
して存在し、そしてアミノ酸残基634 からアミノ酸残基
666 まで、アミノ酸残基637 からアミノ酸残基666 ま
で、またアミノ酸残基637 からアミノ酸残基669 までの
HIV-1111B ウイルスのエンベロープ糖タンパク質のアミ
ノ酸配列に実質的に相当するアミノ酸配列を有する。ま
た、本発明の合成ポリペプチドは、そのC末端にカップ
リングされたGly-Gly-Cys アミノ酸トリプレットを含
み、それにより二量化を促進し、またはポリペプチドを
その他の物にカップリングするための手段を与えること
が好ましい。
【0011】特別なポリペプチドの同一のコピーは、そ
のコピー中の各アミノ酸が、それが最初に見られるのと
正確に同じ配列位置で見られる場合に容易に生産し得る
ことが、タンパク質化学の分野で知られている。簡単に
言えば、そのコピーは、それがコピーされた最初のポリ
ペプチドのアミノ酸配列に正確に一致するアミノ酸配列
を有する。また、そのコピー中の或る種のアミノ酸は、
得られるポリペプチドの所望の生物学上の特徴のいずれ
をも変化しないで、天然類縁体または合成類縁体で置換
し得る。但し、生物学上重要な残基を含む領域が保存さ
れていることを条件とする。例えば、或る種の合成アミ
ノ酸類縁体はアミノ酸配列内の所望の位置で置換され
て、得られるポリペプチドの所望の免疫学上の特徴を維
持しつつ、タンパク質分解的開裂に対する抵抗性を付与
することができる。それ故、特別のポリペプチドの同一
のコピーは非保存領域で或る種の置換を受け、それがコ
ピーされた最初のポリペプチドと同じ生物学上の特徴を
依然として保持することができる。
【0012】一般に、本発明の合成ポリペプチドは、そ
のペプチドの生物学上の特徴に対して責任を持つ領域が
保存されて残る限り、天然類縁体または合成類縁体で置
換し得る。これらの置換は得られるポリペプチドに所望
の特徴を付与するように誘導されてもよく、またHIV-1
の同定されたサブタイプで観察されるような配列の自然
変化として起こってもよい。例えば、HIV-1 ウイルスの
夫々の臨床上の単離物はそれ自体の変異体配列を有し、
また夫々の単離物のアミノ酸配列の相対的な数的配置が
わずかに異なることが当業界で知られている。HIV-1 の
特別な単離物中の関係する領域後に本発明のポリペプチ
ドをつくる試み中のこれらの相違の調和は、当業界で知
られている技術を使用して容易に行うことができる。そ
れ故、本件出願の目的のために、本発明のポリペプチド
は、上記の配列の自然変化及び/または数的配置または
置換にかかわらず、それがコピーされた最初のポリペプ
チドまたは単離物と“実質的に一致する" と言うことが
できる。
【0013】本発明のポリペプチドをつくる際に、関係
する領域、即ち、アミノ酸残基600-862 、更に特別に
は、アミノ酸残基634-669 を確立するために、HIV-1
111B のエンベロープ糖タンパク質のアミノ酸配列に相
当する基準の数的枠または標準化された読み取り枠が調
べられるべきである。HIV-1 ウイルスに関する標準化さ
れたアミノ酸配列データを含む幾つかの刊行物が現在利
用できる。例えば、ラトナー(Ratner)ら、“Complete n
ucleotide sequence of the AIDS virus",Nature,313
巻,277,(1985年1月)を参考のこと。また、“Human Re
troviruses and AIDS 1991, A Compilation and Analys
is of Nucleic Acid and Amino Acid Sequences,"(マイ
アーズ(Myers) ら編集),Theoretical Biology and Biop
hysics Group,LosAlamos National Laboratory,Los Ala
mos,New Mexico,USA を参考のこと。
【0014】適当な読み取り枠を確立した後、関係する
アミノ酸領域が、当業界で利用できる種々の操作を使用
して再現し得る。例えば、NPS4000 半自動化マルチチャ
ンネルペプチド合成装置及びバイオサーチ・モデル(Bio
search Model)9600 自動ペプチド合成装置を含む種々の
自動化された合成ユニットが現在利用できる。また、或
る種の組み換えDNA 技術またはタンパク質分解的開裂技
術が本発明のポリペプチドをつくるために組み込まれて
もよい。例えば、タンパク質分解酵素または化学開裂剤
を使用するgp160 またはgp41の慎重に編成されたタンパ
ク質分解が、本発明のポリペプチドを生産するのに許さ
れる方法であろう。それ故、本件出願中に現れる“合成
ポリペプチド" という用語は、上記の方法の一つまたは
当業界で知られているその他の適当な方法によりつくら
れたあらゆる非天然産のポリペプチドを意味すると解さ
れる。本件出願の配列表部分は、アミノ酸残基637 から
666 までのHIV-1 ウイルスの種々の臨床上の単離物のエ
ンベロープ糖タンパク質のアミノ酸配列に実質的に相当
するアミノ酸配列を有する幾つかの合成ポリペプチドの
例を示す(配列番号1-10 を参照のこと) 。
【0015】本発明のその他の好ましいペプチドとし
て、配列番号1-10 により表されるアミノ酸配列に実質
的に相当するが、更にC末端もしくはN末端またはその
両方で付加的なアミノ酸残基を含むポリペプチドが挙げ
られる。付加的なアミノ酸は任意に選択されてもよく、
また好ましくはHIV-1 エンベロープ糖タンパク質の配列
中の相当する配列位置に見られるアミノ酸残基に一致し
てもよい。特に、好ましいペプチド(637-669) は、その
C末端にエンベロープ糖タンパク質配列からの三つの付
加的なアミノ酸残基(Leu-Leu-Glu) 、即ち、残基(667-6
69) を有する点で好ましいペプチド(637-666) と異な
る。配列番号1-10 及びその他の変異体(637-666) 配列
に一致し、更にC末端にカップリングされたLeu-Leu-Gl
u トリプレットを含む合成ポリペプチド(637-669) が生
産し得る。同様に、好ましいペプチド(634-666) の変異
体は、Thr-Trp-Met アミノ酸トリプレット(エンベロー
プ糖タンパク質配列の残基634-636)を配列番号1−10
により表される配列の夫々、またはその他の変異体(637
-666) 配列にカップリングすることにより生産し得る。
このようにして、好ましいペプチド(634-666) 及び(637
-669) の変異体に相当するペプチドが系統的に合成し得
る。
【0016】前記のように、本発明のポリペプチドは、
二量化またはその他の物への結合を促進するために、そ
のC末端にカップリングされたGly-Gly-Cys アミノ酸ト
リプレットを含むことが好ましい。これらのアミノ酸配
列は、本発明によりつくることができる種々の合成ポリ
ペプチドを構成する。配列表部分に記載された合成ポリ
ペプチド及び本件出願のいずれかに記載された合成ポリ
ペプチドの単量体形態の他に、本発明はまたこれらのペ
プチドの二量体、三量体及びその他のポリマー形態を含
む。特に、本発明の最良の態様はポリペプチドの二量体
であり、この場合、二量化は上記のペプチドのC末端に
位置されるGly-Gly-Cys トリプレットを介して行われ
る。
【0017】本発明のポリペプチドの二量化または重合
は、当業界で知られている幾つかの許される方法を使用
して誘導し得る。例えば、種々の共有の化学的または物
理的結合が本発明のポリペプチドの多量体を生産するの
に使用し得る。特に、ポリペプチドの多量体は、当業界
で知られている多量体ペプチドキャリヤーへの結合また
はその他の方法、例えば、多抗原ペプチド(MAP) 系また
はISCOM により生成し得る。更に、上記のポリペプチド
のC末端にカップリングされたGly-Gly-Cys トリプレッ
トによる二量化の誘導の他に、二量化されるポリペプチ
ドが残基669 を越えて延びるアミノ酸残基を有する場合
には、634-669 領域の外部に見られる付加的なシステイ
ン残基が、Gly-Gly-Cys トリプレットを使用しないで二
量化を誘導するのに利用し得る。
【0018】特に、二量化または重合は、ポリペプチド
に移入または結合された付加的な-Cys- 基により媒介さ
れてもよい。更に、本明細書に記載されたポリペプチド
は、ポリペプチドの幾つかの型の官能基によりタンパク
質または高分子量(巨大分子)ポリマーキャリヤー(ま
たは基質)にカップリングされてもよい。例えば、チオ
ール(-SH) 基、芳香族環(例えば、Tyr またはHis)、ア
ミノ基またはカルボキシル基、等が許される連鎖部分で
あろう。合成ポリペプチドを重合してペプチドポリマー
を得ることによりキャリヤーの使用を避けるように設計
された方法がまた当業界で知られている。多抗原ペプチ
ド系(MAP) として知られているその他の特別な方法は、
共有結合された放射状に分枝している多重合成ペプチド
を含む小さいペプチジルコアーマトリックスを利用す
る。例えば、タム(Tam,J.P.)(1988)“Synthetic Peptid
e Vaccine Design:Synthesis and Properties of a Hig
h-Density Multiple Antigenic Peptide System" Proc.
Natl.Acad.Sci.U.S.A.,85, 5409-5413を参照のこと。
【0019】下記の実施例で示されるように、本発明の
ポリペプチドは、HIV-1 単離物MN、RF、SF2 、IIIBを含
む幾つかのHIV-1 単離物によるだけでなくAZT 耐性単離
物による種々の細胞系、例えば、単核細胞系U937及びCD
4 + T 細胞系MT-2及びH9の感染を有効に抑制する。HIV-
1 ウイルス複製を有効に抑制することに加えて、本発明
のポリペプチドは、HIV-1 ウイルスアミノ酸プロフィー
ルのその他の領域からつくられたその他の合成ポリペプ
チドと比較して、HIV-1 媒介の細胞病態発生及び細胞融
合の優れた抑制を与える。更に、本発明のポリペプチド
は細胞毒性の許容レベルで有効な抑制作用を与える。下
記の実施例は本発明を更に説明するのに利用できるが、
本発明の有効範囲を限定または制限することを何ら意味
するものではない。
【0020】
【実施例】実施例1 本発明に従って、異なるHIV-1 単離物の完全長V3超可変
ループに相当するHIV-1 IIIB gp160及びgp21ペプチドの
完全配列を殆どカバーする29のペプチドを合成した。こ
れらの合成を、NPS4000 半自動化マルチチャンネルペプ
チド合成装置またはバイオサーチ・モデル9600自動ペプ
チド合成装置で行った。生成物の純度をHPLC及びアミノ
酸分析により確かめた。夫々のペプチドの配列を、アプ
ライド・バイオシステムズ・モデル(Applied Biosystem
s Model)120A PTH分析装置を使用してPTH アミノ酸のオ
ンラインHPLC分析を伴うアプライド・バイオシステムズ
・プロテイン・シーケンス・モデル477Aを使用して決定
した。
【0021】実施例2 ウイルス抑制アッセイのために、H9細胞、MT-2細胞及び
U937細胞を標的細胞として使用した。5種のHIV-1 単離
物(IIIB 、MN、RF、SF2 、及びAZT 耐性変異体) をMT-2
細胞中で培養し、回収し、アリコートにした。ウイルス
株の感染性の力価は104 〜106 の50%の組織培養感染投
与量(TCID50)であった。HIV-1 感染性を二つの異なる方
法、即ち、HIV-1 コアータンパク質p24 生産を測定する
ELISA 及びHIV 媒介の細胞病態発生に関する比色アッセ
イにより測定した。簡単に言えば、96ウェルプレート中
の1 x 104 のMT-2細胞を、10%のFBS を含むRPMI 1640
培地200 μl 中のHIV-1 IIIBの希釈液で感染させた。24
時間後に、培地の半分を取り替えた。37℃のインキュベ
ーション後の4日目に、培養上澄み100 μl を夫々のウ
ェルから回収し、等容積の新鮮な培地をウェルに添加し
た。回収した上澄みを等容積の5%のトリトン(Triton)
X-100 と混合し、コウルター・イムノロジィ社(Coulter
Immunology(Hialeah,FL))からのキットを使用してp24
について測定した。感染後の6日目に、指示薬XTT テト
ラゾリウム色素(1mg/ ml;50 μl/ウェル; ポリサイエン
セス社(PolySciences,Inc.,Warrington,PA))を細胞に添
加した。4時間の期間後に、細胞内のホルマゼンを450n
m で比色測定した。細胞病態発生率を、下記の式を使用
して計算した。[(陰性対照のOD450−実験のO
D450 )]/(陰性対照のOD450 −陽性対照のO
D450 )]x 100 。陰性対照はHIV に代えて培地と混合
された細胞に相当し、一方、陽性対照は100TCID5 0 のHI
V-1 IIIB(これはMT-2細胞の100 %を溶解する)と混合
された細胞に相当した。
【0022】また、未感染細胞とHIV-1 感染細胞の融合
に関する本発明の合成ペプチドの抑制効果を測定した。
簡単に言えば、1.25 x 104のHIV-1 IIIB感染H9細胞をペ
プチド及び同数の未感染H9細胞と混合した。37℃で16時
間インキュベートした後、タイタ・プレート・ウェル中
のシンシチウムを形成する細胞を顕微鏡下でカウント
し、ペプチドによる細胞融合の抑制を計算した。HIV-1
IIIB gp160(gp120/gp41)からの29のペプチド及び異なる
HIV-1 単離物のV3超可変ループからの21のペプチドを、
HIV-1 複製及びMT-2細胞中のHIV-1 媒介の細胞病態発生
に関するそれらの抑制活性につきスクリーニングした。
図1に示されるように、スクリーニングしたgp160 から
の29のペプチドの中で、4種のペプチド(アミノ酸配列
61-90 、102-126 、280-306 、及び637-666)が、12.5μ
g/mlの最終濃度で、gag タンパク質p24 合成の減少によ
り示されるようにHIV-1 複製をかなり抑制した。しかし
ながら、21の異なるHIV-1 単離物のV3ループからのペプ
チドのいずれもがHIV-1 複製を抑制しなかった。更に、
ペプチドのいずれかがHIV-1 により媒介された細胞病態
発生を抑制し得るか否かについて研究した。結果を図2
に示す。ペプチド(637-666) のみが細胞病態発生を著し
く抑制し、一方、p24 生産を抑制するその他の3種のペ
プチドはこの抑制活性を示さなかった。これらの結果
は、HIV-1 IIIB のgp160 からのペプチド(637-666) が
同種HIV-1 単離物(IIIB)による感染を有効に抑制したこ
とを実証する。
【0023】実施例3 続いて、細胞毒性の研究を、12.5μg/mlの最終濃度でMT
-2細胞を使用して行った。3種のペプチド(61-90、102-
126 、及び280-306)がかなりの細胞毒性を有するが、一
方、ペプチド(637-666) は細胞毒性を示さないことがわ
かった(図3を参照のこと)。ペプチド(637-666) の濃
度を11.145μM まで増大した場合、かなりの細胞毒性が
検出できないままであった。これらの結果は、3種のペ
プチド(61-90、102-126 、及び280-306)によるp24 生産
の抑制が実際にMT-2細胞に対するこれらのペプチドの細
胞毒性によるものであり、一方、ペプチド(637-666) の
みがp24 生産及び細胞病態発生の両方を有効に抑制し得
たことを示唆する。また、同じ技術を使用して単核細胞
系U937でペプチドをスクリーニングした。結果を図4に
示す。gp160 からの29のペプチドの中で、わずかに3種
のペプチド(102-126、280-306 及び637-666)がp24 生産
をかなり抑制した。ペプチド(637-666) が最高の抑制活
性を有し、これは、このペプチドがCD4 + T リンパ球及
び単核細胞の両方の感染を抑制し得たことを示唆する。
【0024】実施例4 続いて、ペプチド(637-666) を連続希釈液でHIV-1 複
製、HIV-1 媒介の細胞病態発生及び細胞融合に関するそ
の抑制活性につき試験した。図5 に示されるように、ペ
プチド(637-666) は投薬量依存様式でp24 生産、細胞病
態発生及び細胞融合を抑制した。gag タンパク質p24 生
産の減少により示されるHIV-1 IIIB複製の抑制の50%の
有効投薬量(ED50)は101.0nM であり、HIV-1 IIIBにより
媒介される細胞病態発生の抑制のED50は142.0nM であ
り、細胞融合の抑制のED50は160.0nMであった。
【0025】実施例5 本発明のペプチド(637-666) がまたその他のHIV-1 単離
物、例えば、MN、RF及びSF2 単離物だけでなくAZT 耐性
変異体の複製を抑制するか否かを測定するために更に研
究した。結果を表6 に示す。ペプチド(637-666) は5種
のHIV-1 単離物の全てによる感染を有効に抑制したが、
複製及び異なるHIV-1 単離物により媒介される細胞病態
発生の両方の抑制に関するED50は異なっていた。これら
の結果は、ペプチド(637-666) の抗HIV 活性がサブタイ
プ(単離物)制限されないことを示唆する。更に、ペプ
チドはまたAZT 耐性HIV-1 単離物に対して有効である。
【0026】実施例6 更に、ペプチド(637-666) の抗HIV 活性が抗体により阻
止し得るか否かを測定するために実験を行った。このペ
プチドに対して誘導されるウサギ抗血清を調製した。ウ
サギ抗(637-666) 抗血清の連続希釈液を1μg/mlの最終
濃度のペプチド(637-666) と共に37℃で30分間インキュ
ベートした。その混合物を抗ウイルス活性につき試験し
た。図7に示されるように、抗血清の不在下で、ペプチ
ド(637-666) はp24 生産をかなり抑制した。しかしなが
ら、抗ペプチド(637-666) 抗血清によるインキュベーシ
ョン後に、ペプチド(637-666) の抑制活性はかなり阻止
され、一方、抗血清単独はp24 生産に影響しなかった。
この結果は、その抑制活性が実際にペプチド(637-666)
により媒介されたことを示す。
【0027】実施例7 本発明ぼ前記のペプチド(637-666) を、ペプチドのC末
端でGly-Gly-Cys アミノ酸トリプレットをカップリング
して合成した。質量スペクトルデータは、このペプチド
が完全に二量化されたことを証明した。ペプチドの二量
体は、適当な条件下でインキュベートされる場合にシス
テイン中のチオール基により自然に生成する。合成ペプ
チドを、最初のペプチド合成から貯蔵した樹脂から開裂
し、これは質量スペクトルを使用して単量体であること
が示された。二量体ペプチド(637-666) の抗HIV 活性と
比較して単量体ペプチド(637-666) の抗HIV 活性を測定
するために、2種のペプチドバッチを比較実験で測定し
た。比較アッセイの結果を図8に示す。ペプチドの二量
化された形態は、同ペプチドの単量体変種よりもHIV-1
複製、HIV-1 媒介の細胞病態発生及び細胞融合を抑制す
るのに更に有効である。この結果は、ペプチド(637-66
6) がペプチドのC末端またはN末端で特別なアミノ酸
残基、例えば、システインの添加により二量化または重
合することを示唆する。更にまた、これらの結果は、ペ
プチド(637-666) の二量化または重合された形態が単量
体変種よりもHIV-1 感染のプロセスを有効に妨害し得る
ことを示す。
【0028】実施例8 本発明の更に好ましいペプチドを更に性質を調べるため
に、ペプチドの長さと抗ウイルス活性の関係を評価し
た。C末端Gly-Gly-Cys トリプレットを有する好ましい
HIV-1 IIIBペプチド配列の種々の部分に相当する配列を
有するペプチドを調製した。これらのペプチドを、上記
の実施例4に記載したようにしてp24 生産、細胞病態発
生及び細胞融合の抑制につき試験した。結果を図9に示
す。これらのデータは、試験したペプチドの全てがHIV-
1 感染に対する抑制活性を有することを実証する。しか
しながら、これらのデータは、比較的長い配列を有する
ペプチドが、一般に、好ましい(634-669) 範囲の残基の
いずれかの末端または両末端から短縮された配列を有す
るペプチドよりも大きい活性を有することを示す。
【0029】特に、ペプチド(637-669)(M.W.4275) はペ
プチド(637-666)(M.W.3922) 単量体の活性より3〜9倍
大きいHIV-1 IIIB感染に対する活性を示す。延長された
ペプチド(637-669) はペプチド(637-666) 二量体よりも
更に高い活性を有する(図8を比較のこと)。また、ペ
プチド(634-666)(M.W.4338) はペプチド(637-666) より
も大きい活性を示す。また、短いペプチド、例えば(638
-666)(M.W.3790) 、(637-664)(M.W.3662) 、及び(637-6
63)(M.W.3533) は有効ではあるものの、それ程有効では
なく、それ故、それ程好ましくない。これらの結果は、
好ましいペプチド(637-666) の配列が有効な抗ウイルス
活性を与えること、またいずれかの末端におけるペプチ
ド(637-666) の延長が抗HIV-1 活性を増大すると予想し
得ることを示唆する。
【0030】実施例9 予備データは、ペプチド(637-666) がトリプシン(ヒト
の生体中に存在するタンパク質分解酵素の一種)による
消化に感受性であることを示した。トリプシンはアルギ
ニン残基及びリシン残基のカルボキシル側のポリペプチ
ド鎖を開裂することが報告されている。ペプチド(637-6
66) は配列位置640 でアルギニン残基を含み、また配列
位置662 でリシン残基を含む。これらの二つの位置はト
リプシンによる開裂に感受性の部位であると仮定され
る。本発明のペプチドにより媒介される抗ウイルス活性
の無効化が、将来、生体内の投与で避けられるか否かを
確かめるために、ペプチド(637-666)(C末端Gly-Gly-Cy
s トリプレットを有する) 中のアルギニン残基及びリシ
ン残基をグルタミン(Q) またはグリシン(G)(両残基はト
リプシンに対する抵抗性を与える)のいずれかにより置
換した。2種の変性ペプチドを夫々(637-666Q)(M.W.389
1)及び(637-666G)(M.W.3749)と称した。図10に示される
ように、グルタミン残基によるアルギニン残基及びリシ
ン残基の両方の置換(637-666Q)はペプチドの抗ウイルス
活性を低下しない。しかしながら、グリシンによる同残
基の置換はペプチドの抗ウイルス活性を無効にすること
が観察された。トリプシンによる処理の前後に変性ペプ
チド(637-666Q)の抗ウイルス活性を最初のペプチド(637
-666) と比較して、ペプチド(637-666Q)がトリプシンに
よる処理に対して耐性であることがわかった(図11) 。
これは、グルタミンによるアルギニン及びリシンの置換
が実際にペプチド中のトリプシン開裂部位を無効にする
ことを示す。
【0031】上記の実施例で説明されたように、本発明
のポリペプチド(637-666) 、(634-666) 及び(637-669)
はHIV-1 IIIB複製、HIV-1 媒介の細胞病態発生及び細胞
融合を抑制した。更に、ペプチド(637-666) は投薬量依
存様式でHIV-1 の複製を抑制した。HIV-1 の複製の抑制
に関するペプチド(637-666) のED50は101.0nM であっ
た。HIV-1 により媒介される細胞病態発生の抑制に関す
るそのED50は142.0nM であった。HIV-1 IIIB感染H9細胞
により媒介される細胞融合の抑制に関するそのED 50は16
0.0nM であった。その有効濃度は、HIV-1 感染の抑制に
ついて試験した殆どの抗ウイルス剤、例えば、オーリン
トリカルボン酸(ATA) 、及びヘミンの有効濃度より低
い。この薬剤は非常に低い細胞毒性を有していた。比色
アッセイにより測定される50%細胞毒性投薬量(CD50)は
11,145nMより大きい。それ故、その選択インデックス
(S.I.=CD50/ED50)はHIV-1 IIIB複製の抑制に関して110.
0 より大きく、HIV-1 IIIB媒介の細胞病態発生の抑制に
関して78.0より大きく、またHIV-1 IIIB媒介の細胞融合
に関して70.0より大きい。
【0032】更に、本発明のペプチド(637-666) は、同
種HIV-1 単離物(IIIB)だけでなく、試験した異種HIV-1
単離物(MN 、RF、及びSF2)の複製を抑制した。また、そ
れはAZT 耐性変異体(これはAZT により有効に相殺し得
ない)による感染を有効に抑制した。そのペプチドのウ
イルス抑制活性はこの合成ペプチドに対して誘導された
ウサギ抗血清により阻止された。これは、ウイルス抑制
活性がペプチド(637-666) により特異的に媒介されるの
であり、ペプチド合成中にペプチド製剤を汚染したかも
しれないその他の因子により媒介されるのではないこと
を示唆する。本発明のペプチドは二量化でき、それによ
りHIV-1 感染症に対するそれらの活性を増強し得る。そ
れ故、本発明のポリペプチドはHIV-1 に対する抗ウイル
ス剤の理想的な候補である。何となれば、それらは殆ど
のその他の抗HIV 剤よりも多くのHIV-1 単離物に対して
更に高い抗ウイルス活性を有するからである。リンパ球
及び単核細胞に対するこれらのペプチドの毒性は非常に
低く、これはヒト患者への悪影響がAZT の如き現在使用
されている抗HIV 剤の悪影響より低いことを示唆する。
【0033】その結果、本発明のポリペプチドは、生体
外でウイルス複製を抑制することの他に、HIV-1 に感染
した患者を治療する方法を提供する。特に、その方法
は、ウイルス複製を抑制するのに有効な量、好ましくは
HIV-1 媒介の細胞病態発生及び細胞融合を抑制するのに
有効な量の本発明のポリペプチドを投与することを含
む。患者に投与されるポリペプチドの量は約0.005mg/ml
〜約0.01mg/ml の範囲の有効血清濃度を維持するのに充
分であることが最も好ましい。好適な投与の方法は、治
療薬または予防薬を送出するのに当業界で知られている
あらゆる薬理学上許される方法、例えば、経口投与、直
腸投与、鼻内投与、局所投与(頬側投与及び舌下投与を
含む)、膣内投与、非経口投与(筋肉内投与、皮下投与
及び静脈内投与を含む)、並びに吸入を利用する方法を
含む。また、本発明のポリペプチドはAZT の如きその他
の活性成分を含む抗ウイルス物質中に混入し得る。
【0034】本発明の好ましい実施態様と現在考えられ
るものを説明したが、当業者は本発明の精神から逸脱し
ないで変更及び改良が本発明になし得ることを認めるで
あろう。そして、本発明の真の範囲内にあるこのような
全ての変更及び改良を特許請求することが意図されてい
る。
【0035】
【配列表】
配列番号:1 (i) 配列の特徴: (A) 長さ:30のアミノ酸 (B) 型:アミノ酸 (D) トポロジー:直線状 (xi)配列 Glu Trp Asp Arg Glu Ile Asn Asn Tyr Thr Ser Leu Ile His Ser Leu 1 5 10 15 Ile Glu Glu Ser Gln Asn Gln Gln Glu Lys Asn Glu Gln Glu 20 25 30
【0036】 配列番号:2 (i) 配列の特徴: (A) 長さ:30のアミノ酸 (B) 型:アミノ酸 (D) トポロジー:直線状 (xi)配列 Glu Trp Glu Lys Leu Val Asp Asn Tyr Thr His Ile Ile Tyr Thr Leu 1 5 10 15 Leu Asp Asp Ala Gln Thr Gln Gln Gly Ile Asn Gln Lys Asp 20 25 30
【0037】 配列番号:3 (i) 配列の特徴: (A) 長さ:30のアミノ酸 (B) 型:アミノ酸 (D) トポロジー:直線状 (xi)配列 Glu Trp Asp Arg Glu Ile Ser Asn Tyr Thr Asn Thr Ile Phe Arg Leu 1 5 10 15 Val Glu Asn Gly Gln Ile Gln Gln Asp Lys Asn Glu Arg Glu 20 25 30
【0038】 配列番号:4 (i) 配列の特徴: (A) 長さ:30のアミノ酸 (B) 型:アミノ酸 (D) トポロジー:直線状 (xi)配列 Glu Trp Asp Arg Glu Ile Glu Asn Tyr Thr Gly Val Ile Trp Asn Leu 1 5 10 15 Met Glu Lys Thr Gln Ser Gln Gln Asn Lys Asn Glu Leu Glu 20 25 30
【0039】 配列番号:5 (i) 配列の特徴: (A) 長さ:30のアミノ酸 (B) 型:アミノ酸 (D) トポロジー:直線状 (xi)配列 Glu Trp Asp Arg Glu Ile Gln Asn Tyr Thr Gln Lys Ile His Gly Leu 1 5 10 15 Ile Glu Gln Pro Gln Asn Gln Gln Gln Lys Asn Glu Gln Glu 20 25 30
【0040】 配列番号:6 (i) 配列の特徴: (A) 長さ:30のアミノ酸 (B) 型:アミノ酸 (D) トポロジー:直線状 (xi)配列 Glu Trp Asp Arg Glu Ile Lys Asn Tyr Thr Asp Leu Ile His Asp Leu 1 5 10 15 Ile Glu Arg Ser Gln Asn Gln Gln Lys Lys Asn Glu Gln Glu 20 25 30
【0041】 配列番号:7 (i) 配列の特徴: (A) 長さ:30のアミノ酸 (B) 型:アミノ酸 (D) トポロジー:直線状 (xi)配列 Glu Trp Asp Arg Glu Ile Arg Asn Tyr Thr Glu Leu Ile His Glu Leu 1 5 10 15 Ile Glu His Ser Gln Asn Gln Gln Arg Lys Asn Glu Gln Glu 20 25 30
【0042】 配列番号:8 (i) 配列の特徴: (A) 長さ:30のアミノ酸 (B) 型:アミノ酸 (D) トポロジー:直線状 (xi)配列 Glu Trp Asp Arg Glu Ile His Asn Tyr Thr Lys Leu Ile His Gln Leu 1 5 10 15 Ile Glu Ser Ser Gln Asn Gln Gln His Lys Asn Glu Gln Glu 20 25 30
【0043】 配列番号:9 (i) 配列の特徴: (A) 長さ:30のアミノ酸 (B) 型:アミノ酸 (D) トポロジー:直線状 (xi)配列 Glu Trp Asp Arg Glu Ile Thr Asn Tyr Thr Arg Leu Ile His Lys Leu 1 5 10 15 Ile Glu Thr Ser Gln Asn Gln Gln Ser Lys Asn Glu Gln Glu 20 25 30
【0044】 配列番号:10 (i) 配列の特徴: (A) 長さ:30のアミノ酸 (B) 型:アミノ酸 (D) トポロジー:直線状 (xi)配列 Glu Trp Asp Arg Glu Ile Asn Asn Tyr Thr Thr Leu Ile His His Leu 1 5 10 15 Ile Glu Glu Ser Gln Asn Gln Gln Thr Lys Asn Glu Gln Glu 20 25 30
【図面の簡単な説明】
【図1】HIV-1 IIIBのgp120/gp41からの合成ペプチドに
よるMT-2細胞中のHIV-1 IIIB複製の抑制を示す。
【図2】HIV-1 IIIBのgp120/gp41からの合成ペプチドに
よるMT-2細胞中のHIV-1 IIIB媒介の細胞病態発生の抑制
を示す。
【図3】種々の合成ペプチドにより媒介された細胞毒性
を示す。
【図4】HIV-1 IIIBgp120/gp41からの合成ペプチドによ
るU937細胞中のHIV-1 IIIB複製の抑制を示す。
【図5】合成ペプチド(637-666) によるMT-2細胞のHIV-
1 IIIB感染の投薬量依存性の抑制を示す。
【図6】合成ペプチド(637-666) による種々のHIV-1 単
離物の抑制を示す。
【図7】合成ペプチド(637-666) に対する抗血清がその
抗ウイルス活性を阻止することを示す。
【図8】HIV-1 感染のインヒビターとしての合成ペプチ
ド(637-666) の単量体と二量体の比較を示す。
【図9】種々の合成ペプチドに関してペプチドの長さと
抗ウイルス活性の関係を示す。
【図10】ペプチド(637-666) とグルタミン置換ペプチ
ド(637-666Q)の抗ウイルス活性の比較を示す。
【図11】トリプシンによる消化に対するペプチド(637
-666) とグルタミン置換ペプチド(637-666Q)の抵抗性の
比較を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カン リン アメリカ合衆国 ニューヨーク州 10019 ニューヨーク 3エフ エイス アベニ ュー 916 (72)発明者 エイ ロバート ノイラート アメリカ合衆国 ニューヨーク州 10021 ニューヨーク イースト セヴンティナ インス ストリート 230

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HIV-1感染症に対して有効であるHIV-1 ベ
    ースのポリペプチドであって、 前記のポリペプチドがアミノ酸残基600 からアミノ酸残
    基862 までのHIV-1111 B ウイルスのエンベロープ糖タン
    パク質のアミノ酸配列に実質的に相当するアミノ酸配列
    を有することを特徴とするHIV-1 ベースのポリペプチ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記のポリペプチドがアミノ酸残基620
    からアミノ酸残基680 までのHIV-1111B ウイルスのエン
    ベロープ糖タンパク質のアミノ酸配列に実質的に相当す
    るアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項1に記
    載のポリペプチド。
  3. 【請求項3】 前記のポリペプチドがアミノ酸残基637
    からアミノ酸残基669 まで、アミノ酸残基634 からアミ
    ノ酸残基666 まで、またアミノ酸残基637 からアミノ酸
    残基666 までのHIV-1111B ウイルスのエンベロープ糖タ
    ンパク質のアミノ酸配列に実質的に相当するアミノ酸配
    列の群から選ばれたアミノ酸配列を有することを特徴と
    する請求項2に記載のポリペプチド。
  4. 【請求項4】 前記のポリペプチドが配列位置640 及び
    662 にグルタミン残基を有することを特徴とする請求項
    3に記載のポリペプチド。
  5. 【請求項5】 前記のポリペプチドが配列番号1、2、
    3、4、5、6、7、8、9及び10からなる群から選ば
    れたアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項3に
    記載のポリペプチド。
  6. 【請求項6】 前記のポリペプチドが、そのC末端にカ
    ップリングされたLeu-Leu-Glu アミノ酸トリプレットを
    有することを特徴とする請求項5に記載のポリペプチ
    ド。
  7. 【請求項7】 前記のポリペプチドが、そのN末端にカ
    ップリングされたThr-Trp-Met アミノ酸トリプレットを
    有することを特徴とする請求項5に記載のポリペプチ
    ド。
  8. 【請求項8】 前記のポリペプチドが、そのC末端にカ
    ップリングされたGly-Gly-Cys アミノ酸トリプレットを
    有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6
    または7に記載のポリペプチド。
  9. 【請求項9】 前記のポリペプチドが二量体、三量体及
    びその他のポリマーからなる群から選ばれた形態を有す
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7
    または8に記載のポリペプチド。
  10. 【請求項10】 前記のポリペプチドがキャリヤー分子
    と、前記のポリペプチドの多量体を形成し得る連鎖部分
    からなる群の少なくとも一つに結合されていることを特
    徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8に
    記載のポリペプチド。
  11. 【請求項11】 アミノ酸残基600 からアミノ酸残基86
    2 までのHIV-1111Bウイルスのエンベロープ糖タンパク
    質のアミノ酸配列に実質的に相当するアミノ酸配列を含
    むHIV-1 ベースのポリペプチドを含むことを特徴とする
    抗ウイルス物質。
  12. 【請求項12】 前記のポリペプチドがアミノ酸残基62
    0 からアミノ酸残基680 までのHIV-1111B ウイルスのエ
    ンベロープ糖タンパク質のアミノ酸配列に実質的に相当
    するアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項11に
    記載の抗ウイルス物質。
  13. 【請求項13】 前記のポリペプチドがアミノ酸残基63
    7 からアミノ酸残基669 まで、アミノ酸残基634 からア
    ミノ酸残基666 まで、またアミノ酸残基637からアミノ
    酸残基666 までのHIV-1111B ウイルスのエンベロープ糖
    タンパク質のアミノ酸配列に実質的に相当するアミノ酸
    配列の群から選ばれたアミノ酸配列を有することを特徴
    とする請求項12に記載の抗ウイルス物質。
  14. 【請求項14】 前記のポリペプチドが配列位置640 及
    び662 にグルタミン残基を有することを特徴とする請求
    項13に記載の抗ウイルス物質。
  15. 【請求項15】 前記のポリペプチドが配列番号1、
    2、3、4、5、6、7、8、9及び10からなる群から
    選ばれたアミノ酸配列を有することを特徴とする請求項
    14に記載の抗ウイルス物質。
  16. 【請求項16】 前記のポリペプチドが、そのC末端に
    カップリングされたLeu-Leu-Glu アミノ酸トリプレット
    を有することを特徴とする請求項15に記載の抗ウイルス
    物質。
  17. 【請求項17】 前記のポリペプチドが、そのN末端に
    カップリングされたThr-Trp-Met アミノ酸トリプレット
    を有することを特徴とする請求項15に記載の抗ウイルス
    物質。
  18. 【請求項18】 前記のポリペプチドが、そのC末端に
    カップリングされたGly-Gly-Cys アミノ酸トリプレット
    を有することを特徴とする請求項11、12、13、14、15、
    16または17に記載の抗ウイルス物質。
  19. 【請求項19】 前記のポリペプチドが二量体、三量体
    及びその他のポリマーからなる群から選ばれた形態を有
    することを特徴とする請求項11、12、13、14、15、16、
    17または18に記載の抗ウイルス物質。
  20. 【請求項20】 前記のポリペプチドがキャリヤー分子
    と、前記のポリペプチドの多量体を形成し得る連鎖部分
    からなる群の少なくとも一つに結合されていることを特
    徴とする請求項11、12、13、14、15、16、17または18に
    記載の抗ウイルス物質。
  21. 【請求項21】 アミノ酸残基600 からアミノ酸残基86
    2 までのHIV-1111Bウイルスのエンベロープ糖タンパク
    質のアミノ酸配列に実質的に相当するアミノ酸配列を有
    するHIV-1 ベースのポリペプチドを生産することを特徴
    とするHIV-1ウイルスに対して有効な抗ウイルス物質の
    調製法。
  22. 【請求項22】 アミノ酸残基620 からアミノ酸残基68
    0 までのHIV-1111Bウイルスのエンベロープ糖タンパク
    質のアミノ酸配列に実質的に相当するアミノ酸配列を有
    する前記のHIV-1 ベースのポリペプチドを生産すること
    を特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 アミノ酸残基637 からアミノ酸残基66
    9 まで、アミノ酸残基634 からアミノ酸残基666 まで、
    またアミノ酸残基637 からアミノ酸残基666までのHIV-1
    111B ウイルスのエンベロープ糖タンパク質のアミノ酸
    配列に実質的に相当するアミノ酸配列の群から選ばれた
    アミノ酸配列を有する前記のHIV-1 ベースのポリペプチ
    ドを生産することを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 配列位置640 及び662 にグルタミン残
    基を有する前記のHIV-1 ベースのポリペプチドを生産す
    ることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 配列番号1、2、3、4、5、6、
    7、8、9及び10からなる群から選ばれたアミノ酸配列
    を有する前記のHIV-1 ベースのポリペプチドを生産する
    ことを特徴とする請求項14に記載の抗ウイルス物質の調
    製法。
  26. 【請求項26】 そのC末端にカップリングされたLeu-
    Leu-Glu アミノ酸トリプレットを有する前記のHIV-1 ベ
    ースのポリペプチドを生産することを特徴とする請求項
    25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 そのC末端にカップリングされたThr-
    Trp-Met アミノ酸トリプレットを有する前記のHIV-1 ベ
    ースのポリペプチドを生産することを特徴とする請求項
    25に記載の方法。
  28. 【請求項28】 そのC末端にカップリングされたGly-
    Gly-Cys アミノ酸トリプレットを有する前記のHIV-1 ベ
    ースのポリペプチドを生産することを特徴とする請求項
    21、22、23、24、25、26または27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 二量体、三量体及びその他のポリマー
    からなる群から選ばれた形態の前記のポリペプチドを生
    産することを特徴とする請求項21、22、23、24、25、2
    6、27または28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 ポリペプチドがキャリヤー分子と、前
    記のポリペプチドの多量体を形成し得る連鎖部分からな
    る群の少なくとも一つに結合されている形態の前記のポ
    リペプチドを生産することを特徴とする請求項21、22、
    23、24、25、26、27または28に記載の方法。
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