JPH0670930B2 - 分割型誘導電磁器の製造方法 - Google Patents
分割型誘導電磁器の製造方法Info
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- JPH0670930B2 JPH0670930B2 JP2105692A JP10569290A JPH0670930B2 JP H0670930 B2 JPH0670930 B2 JP H0670930B2 JP 2105692 A JP2105692 A JP 2105692A JP 10569290 A JP10569290 A JP 10569290A JP H0670930 B2 JPH0670930 B2 JP H0670930B2
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Landscapes
- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、コアを複数に分割したチョークやトランス
のような分割型誘導電磁器の製造方法に関するものであ
る。
のような分割型誘導電磁器の製造方法に関するものであ
る。
従来より、高周波チョークやトランスとして、軟磁性体
からなるコアを複数に分割して、コアへの巻線の巻き付
け作業を容易化した分割型のものがある。
からなるコアを複数に分割して、コアへの巻線の巻き付
け作業を容易化した分割型のものがある。
ところが、このような分割型のコアでは、コアの分割面
に微小な凹凸や割れが存在することから、エアギャップ
が生じるのは避けられず、そのため、コア全体の透磁率
が低下する。
に微小な凹凸や割れが存在することから、エアギャップ
が生じるのは避けられず、そのため、コア全体の透磁率
が低下する。
たとえば、分割面54を30μのダイヤモンド粒子で研磨し
た場合でも、分割されていないコアの比透磁率が10,000
程度のものは50%の5,000程度に低下する。そのため、
同一のインダクタンスを得るには、分割されていないコ
アに比べ、第8図の巻線52の巻数を約1.4倍にする必要
がある。したがって、巻線52による電気抵抗や分布容量
が増大し、その結果、高周波チョークの特性が低下する
という問題を招く。
た場合でも、分割されていないコアの比透磁率が10,000
程度のものは50%の5,000程度に低下する。そのため、
同一のインダクタンスを得るには、分割されていないコ
アに比べ、第8図の巻線52の巻数を約1.4倍にする必要
がある。したがって、巻線52による電気抵抗や分布容量
が増大し、その結果、高周波チョークの特性が低下する
という問題を招く。
そこで、本件出願人は、分割されたコアの両分割面の間
に磁性流体を介挿することにより、コアの透磁率を回復
させる方法を先に提案した(特願平2-13355号)。
に磁性流体を介挿することにより、コアの透磁率を回復
させる方法を先に提案した(特願平2-13355号)。
しかしながら、このような方法によっても、コアの透磁
率の回復は、分割されていないコアの比透磁率が10,000
程度の場合、75〜80%であり、未だ十分とはいえない。
率の回復は、分割されていないコアの比透磁率が10,000
程度の場合、75〜80%であり、未だ十分とはいえない。
この発明は上記問題に鑑みてなされてもので、分割型の
誘導電磁器において、著しいコストアップを招くことな
く、コアの透磁率を十分回復させるこにより、特性を向
上させることができる誘導電磁器の製造方法を提供する
ことを目的とする。
誘導電磁器において、著しいコストアップを招くことな
く、コアの透磁率を十分回復させるこにより、特性を向
上させることができる誘導電磁器の製造方法を提供する
ことを目的とする。
上記目的を達成するために、この発明は、分割コアの両
分割面の間に磁性流体を含んだ充填材を介挿し、上記分
割面と交差する方向に磁界をかけた状態で、上記充填材
を固化させている。
分割面の間に磁性流体を含んだ充填材を介挿し、上記分
割面と交差する方向に磁界をかけた状態で、上記充填材
を固化させている。
この発明によれば、両分割面の間に軟磁性体の微粒子が
介挿されるので、軟磁性体の微粒子が両分割面の間の微
小な凹凸や割れに入り込んで、エアギャップを埋める。
ここで、上記軟磁性体の微粒子は、通常1μ以下で、た
とえば100Å〜400Åであり、粒径が極めて小さいので、
エアギャップを拡げない。したがって、コアの透磁率が
向上する。
介挿されるので、軟磁性体の微粒子が両分割面の間の微
小な凹凸や割れに入り込んで、エアギャップを埋める。
ここで、上記軟磁性体の微粒子は、通常1μ以下で、た
とえば100Å〜400Åであり、粒径が極めて小さいので、
エアギャップを拡げない。したがって、コアの透磁率が
向上する。
しかも、分割面と交差する方向に磁界をかけた状態で充
填材を固化させるから、磁界によって充填材が外方に膨
らんだ形状となるので、充填材の磁路が広がり、その結
果、透磁率が一層向上する。
填材を固化させるから、磁界によって充填材が外方に膨
らんだ形状となるので、充填材の磁路が広がり、その結
果、透磁率が一層向上する。
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図および第2図は、この発明の方法により製造され
た高周波チョークの一例を示す。
た高周波チョークの一例を示す。
第1図において、高周波チョークのコア50は、2つに分
割されたコア(以下、分割コアという)51,51からな
り、これら分割コア51,51には、巻線52,52が巻き付けら
れている。この巻線52,52は入力源からの電流によって
できる磁界が互いに逆方向になるようにバランス巻きさ
れている。
割されたコア(以下、分割コアという)51,51からな
り、これら分割コア51,51には、巻線52,52が巻き付けら
れている。この巻線52,52は入力源からの電流によって
できる磁界が互いに逆方向になるようにバランス巻きさ
れている。
E字状の分割コア51,51の分割面54は、粒子の大きさが3
0μの砥粒により研磨されて、仕上げられている。第2
図の拡大図に示すように、両分割コア51,51の間(以
下、「ギャップ」という。)Gには、軟磁性体の微粒子
10を分散剤14中に分散させてなる磁性流体12が、充填材
12として介挿されている。さらに、第1図の両分割コア
51,51は、その側面55における分割面54の外周の数箇所
に、エポキシ樹脂やシリコン樹脂からなる接着剤(固定
手段)11が塗布されて、互いに固定されている。
0μの砥粒により研磨されて、仕上げられている。第2
図の拡大図に示すように、両分割コア51,51の間(以
下、「ギャップ」という。)Gには、軟磁性体の微粒子
10を分散剤14中に分散させてなる磁性流体12が、充填材
12として介挿されている。さらに、第1図の両分割コア
51,51は、その側面55における分割面54の外周の数箇所
に、エポキシ樹脂やシリコン樹脂からなる接着剤(固定
手段)11が塗布されて、互いに固定されている。
つぎに、この発明の製造方法の一実施例について説明す
る。
る。
まず、第3図(A)に示す両分割コア51,51の分割面54
を30μの砥粒により仕上げた後、巻線52を分割コア51に
巻き付ける。一方、共沈法で製造した第2図の磁性流体
からなる充填材12を、各分割面54,54に塗布する。この
塗布後、第3図(B)に示すように、各分割コア51,51
を軽く圧接させた状態で、巻線52,52に直流電流を流す
ことにより、分割面54,54と交差する方向に磁界Bをか
ける。これにより、充填材12が磁力を受けて第2図のギ
ャップG内の割れCや凹凸Hに隅なく入り込む一方で、
第3図(C)に示すように、充填材12が磁力線B1に沿っ
て外方に膨らんだ形状となる。この状態で、充填材12を
乾燥固化させる。
を30μの砥粒により仕上げた後、巻線52を分割コア51に
巻き付ける。一方、共沈法で製造した第2図の磁性流体
からなる充填材12を、各分割面54,54に塗布する。この
塗布後、第3図(B)に示すように、各分割コア51,51
を軽く圧接させた状態で、巻線52,52に直流電流を流す
ことにより、分割面54,54と交差する方向に磁界Bをか
ける。これにより、充填材12が磁力を受けて第2図のギ
ャップG内の割れCや凹凸Hに隅なく入り込む一方で、
第3図(C)に示すように、充填材12が磁力線B1に沿っ
て外方に膨らんだ形状となる。この状態で、充填材12を
乾燥固化させる。
つづいて、第3図(D)のように、数箇所において接着
剤11で両分割コア51,51を互いに接着して、高周波チョ
ークを得る。
剤11で両分割コア51,51を互いに接着して、高周波チョ
ークを得る。
ここで、磁性流体12とは、界面活性剤を用いて安定に分
散させた第2図の軟磁性体の微粒子10を、上記分散剤14
中に高濃度に分散させたもので、磁性をもった流体とし
ての挙動を示すものをいう。磁性流体12としては、たと
えば、軟磁性体の微粒子10を10〜25体積%含有したマン
ガン亜鉛系フェライト磁性流体などを用いることができ
る。また、磁性流体12の分散剤14としては、石油系のレ
ッシンやパラフィンの他、水などを用いることができ
る。さらに、軟磁性体の微粒子10は、その粒径が通常1
μ以下で、たとえば100Å〜400Å程度が好ましい。
散させた第2図の軟磁性体の微粒子10を、上記分散剤14
中に高濃度に分散させたもので、磁性をもった流体とし
ての挙動を示すものをいう。磁性流体12としては、たと
えば、軟磁性体の微粒子10を10〜25体積%含有したマン
ガン亜鉛系フェライト磁性流体などを用いることができ
る。また、磁性流体12の分散剤14としては、石油系のレ
ッシンやパラフィンの他、水などを用いることができ
る。さらに、軟磁性体の微粒子10は、その粒径が通常1
μ以下で、たとえば100Å〜400Å程度が好ましい。
上記構成においては、第2図に示した磁性流体からなる
充填材12中の軟磁性体の微粒子10がギャップGの割れC
や凹凸Hに入り込んで、ギャップGを埋める。そのた
め、ギャップGの部分の透磁率が著しく向上し、しか
も、微粒子10の粒径が小さいので、微粒子の存在によっ
てギャップGが拡がることもない。さらに、磁界Bによ
って、第3図(C)のように、充填材12が外方に膨らん
だ形状となるので、充填材12中の磁路が広がる。
充填材12中の軟磁性体の微粒子10がギャップGの割れC
や凹凸Hに入り込んで、ギャップGを埋める。そのた
め、ギャップGの部分の透磁率が著しく向上し、しか
も、微粒子10の粒径が小さいので、微粒子の存在によっ
てギャップGが拡がることもない。さらに、磁界Bによ
って、第3図(C)のように、充填材12が外方に膨らん
だ形状となるので、充填材12中の磁路が広がる。
その結果、第1図のコア50全体の透磁率は、分割されて
いないコアの透磁率に近い値にまで回復する。分割され
ていないコアの比透磁率が10,000程度のコアの場合、上
記磁界Bをかけないで充填材を固化させたときは、充填
材12の外方への膨らみが形成されないために、比透磁率
は75%〜80%程度まで回復するに過ぎないのに対し、こ
の発明の方法によれば、90%程度まで回復した。
いないコアの透磁率に近い値にまで回復する。分割され
ていないコアの比透磁率が10,000程度のコアの場合、上
記磁界Bをかけないで充填材を固化させたときは、充填
材12の外方への膨らみが形成されないために、比透磁率
は75%〜80%程度まで回復するに過ぎないのに対し、こ
の発明の方法によれば、90%程度まで回復した。
このように、コア50全体の透磁率が回復するので、巻線
52の巻数を従来の分割型の高周波チョークに比べ少なく
することができる。したがって、電気抵抗や分布容量が
小さくなるので、高周波チョークの特性が向上する。
52の巻数を従来の分割型の高周波チョークに比べ少なく
することができる。したがって、電気抵抗や分布容量が
小さくなるので、高周波チョークの特性が向上する。
また、分割面54をサブミクロンまで高精度に仕上げる必
要もないので、著しいコストアップを招くおそれもな
い。実際に分割面54を鏡面仕上げによって0.5〜3μに
仕上げても、上記実施例の30μの場合と比較して、透磁
率の回復率には差がなかった。
要もないので、著しいコストアップを招くおそれもな
い。実際に分割面54を鏡面仕上げによって0.5〜3μに
仕上げても、上記実施例の30μの場合と比較して、透磁
率の回復率には差がなかった。
なお、この実施例では、2つの分割コア51,51を接着剤1
1によって互いに接着したが、必ずしも接着する必要は
ない。両分割コア51,51を互いに接着しない場合は、コ
ア50に衝撃力が加わると、若干透磁率が低下する。これ
は、コア50に衝撃力が加わることによって、2つの分割
コア51,51が第1図のX方向またはY方向に若干位置ず
れするのに伴い、ギャップG(第2図)の状態(形状)
が微妙に変化することに起因するものと推測される。
1によって互いに接着したが、必ずしも接着する必要は
ない。両分割コア51,51を互いに接着しない場合は、コ
ア50に衝撃力が加わると、若干透磁率が低下する。これ
は、コア50に衝撃力が加わることによって、2つの分割
コア51,51が第1図のX方向またはY方向に若干位置ず
れするのに伴い、ギャップG(第2図)の状態(形状)
が微妙に変化することに起因するものと推測される。
これに対し、第1図の実施例のように、両分割コア51,5
1を互いに固定した場合は、衝撃力が加わっても、両分
割コア51,51が互いに位置ずれするおそれがないので、
透磁率が低下しない。したがって、衝撃力を受け易い環
境で使用する場合には、両分割コア51,51を固定手段
(接着剤11)により互いに固定するのが好ましい。
1を互いに固定した場合は、衝撃力が加わっても、両分
割コア51,51が互いに位置ずれするおそれがないので、
透磁率が低下しない。したがって、衝撃力を受け易い環
境で使用する場合には、両分割コア51,51を固定手段
(接着剤11)により互いに固定するのが好ましい。
また、充填材12に磁界Bをかける他の方法として、第4
図に示すように、コア50の上下に磁石21,22を配置して
もよいし、第5図に示すように、一方に磁石22を、他方
の鉄のような軟磁性体からなる磁路形成部材23をそれぞ
れ配置してもよい。
図に示すように、コア50の上下に磁石21,22を配置して
もよいし、第5図に示すように、一方に磁石22を、他方
の鉄のような軟磁性体からなる磁路形成部材23をそれぞ
れ配置してもよい。
第2図の磁性流体12をギャップGに介挿する方法として
は、前述の塗布による方法の他、以下に述べる毛管現象
を利用する方法がある。この方法を第6図を用いて説明
する。
は、前述の塗布による方法の他、以下に述べる毛管現象
を利用する方法がある。この方法を第6図を用いて説明
する。
磁性流体からなる充填材12をスポイトS中に充填した
後、このスポイトSの先端開口部S1を分割面54の外周に
押し付けると、毛管現象により、スポイトS内の磁性流
体12がギャップG(第2図)内に侵入する。
後、このスポイトSの先端開口部S1を分割面54の外周に
押し付けると、毛管現象により、スポイトS内の磁性流
体12がギャップG(第2図)内に侵入する。
このとき、磁界Bをかけておくと、充填材12の侵入が一
層速やかになされる。
層速やかになされる。
第7図はこの発明の第2実施例を示す。
第7図において、両分割面54,54の間には磁性流体から
なる充填材12が介挿され、磁界Bをにかけた状態で乾燥
固化されている。分割面54におけるコア50の外周は、た
とえばエポキシ樹脂やシリコン樹脂からなる被覆材15に
よって覆われている。
なる充填材12が介挿され、磁界Bをにかけた状態で乾燥
固化されている。分割面54におけるコア50の外周は、た
とえばエポキシ樹脂やシリコン樹脂からなる被覆材15に
よって覆われている。
これにより、外方に膨出した充填材12の外周部が保護さ
れるので、周囲の物に当って、充填材12が欠けるおそれ
がなくなる。
れるので、周囲の物に当って、充填材12が欠けるおそれ
がなくなる。
第8図および第9図は、この発明の第3実施例を示す。
第8図の分割面54,54の間には、第9図のように、樹脂1
6に軟磁性体の微粒子10を混入した磁性流体からなる接
着材17が、充填材として介挿固化されている。したがっ
て、両分割コア51,51は硬化した樹脂16により互いに接
合されている。
6に軟磁性体の微粒子10を混入した磁性流体からなる接
着材17が、充填材として介挿固化されている。したがっ
て、両分割コア51,51は硬化した樹脂16により互いに接
合されている。
このように、ギャップGに接着材からなる充填材17を介
挿硬化させる方法の一例としては、まず、分散剤として
の熱硬化性樹脂16の単量体に軟磁性体の微粒子10を分散
してなる磁性流体(充填材17)をギャップGに注入す
る。ついで、第3図(B)〜(D)に示したのと同一の
方法で、磁界Bをかけながら加熱して重合反応により樹
脂16を固化させる。
挿硬化させる方法の一例としては、まず、分散剤として
の熱硬化性樹脂16の単量体に軟磁性体の微粒子10を分散
してなる磁性流体(充填材17)をギャップGに注入す
る。ついで、第3図(B)〜(D)に示したのと同一の
方法で、磁界Bをかけながら加熱して重合反応により樹
脂16を固化させる。
この実施例では、各分割コア51,51が接着材からなる充
填材17の固化した樹脂16により機械的に強固に接合され
る。そのため、コア50に衝撃力が加わっても、2つの分
割コア51,51が互いに位置ずれしないから、やはり、位
置ずれによって透磁率が経時的に低下するおそれがな
い。
填材17の固化した樹脂16により機械的に強固に接合され
る。そのため、コア50に衝撃力が加わっても、2つの分
割コア51,51が互いに位置ずれしないから、やはり、位
置ずれによって透磁率が経時的に低下するおそれがな
い。
ところで、上記各実施例において、軟磁性体の微粒子10
として、マンガン亜鉛系フェライトの粉末の他、マンガ
ン、鉄、ニッケル、銅、マグネシウムなどを含んだフェ
ライトを用いることができる。特に、分割コア51,51を
構成する軟磁性体よりも高い透磁率を有するフェライト
を用いることにより、コア50全体の透磁率を、分割して
いないコアの透磁率に一層近づけることができる。
として、マンガン亜鉛系フェライトの粉末の他、マンガ
ン、鉄、ニッケル、銅、マグネシウムなどを含んだフェ
ライトを用いることができる。特に、分割コア51,51を
構成する軟磁性体よりも高い透磁率を有するフェライト
を用いることにより、コア50全体の透磁率を、分割して
いないコアの透磁率に一層近づけることができる。
また、軟磁性体の微粒子10は、上記共沈法のような化学
合成法により得たものの他、焼結したフェライトを微粉
末化したものも用いることができる。
合成法により得たものの他、焼結したフェライトを微粉
末化したものも用いることができる。
また、上記各実施例では、第1図のように、巻線52がバ
ランス巻きされていたが、巻線52は一本であってもよ
い。
ランス巻きされていたが、巻線52は一本であってもよ
い。
さらに、上記各実施例は高周波チョークについて説明し
たが、この発明はトランスについても適用できる。
たが、この発明はトランスについても適用できる。
また、上記各実施例では各分割コア51がE字状であるも
のについて説明したが、分割コア51の形状は、第10図の
ように、コ字状であってもこの発明を適用できる。
のについて説明したが、分割コア51の形状は、第10図の
ように、コ字状であってもこの発明を適用できる。
以上説明したように、この発明によれば、分割コアの分
割面に生じるギャップの凹凸や割れに磁性流体を含む充
填材が入り込んで、コアの透磁率を向上させ、さらに、
磁界によって充填材が外方に膨らんで磁路が広がること
から、透磁率が一層向上するので、分割型コアを備えた
誘導電磁器の特性が向上する。
割面に生じるギャップの凹凸や割れに磁性流体を含む充
填材が入り込んで、コアの透磁率を向上させ、さらに、
磁界によって充填材が外方に膨らんで磁路が広がること
から、透磁率が一層向上するので、分割型コアを備えた
誘導電磁器の特性が向上する。
また、分割面を高精度に仕上げる必要もないので、著し
くコストアップするおそれがない。
くコストアップするおそれがない。
第1図はこの発明の方法により製造された高周波チョー
クの一例を示す斜視図、第2図は同チョークのギャップ
の拡大断面図、第3図はこの発明の第1実施例を示す製
造工程図、第4図および第5図は磁界をかける方法の変
形例、第6図は充填材を分割面に介挿する方法の変形例
を示す斜視図、第7図は第2実施例を示す高周波チョー
クの斜視図、第8図は第3実施例を示す高周波チョーク
の斜視図、第9図は第8図のギャップの拡大断面図、第
10図はこの発明を適用できる他の高周波チョークを示す
正面図である。 10……軟磁性体の微粒子、11……固定手段(接着剤)、
12……充填材、15……シール材、16……樹脂、17……充
填材(接着材)、50……コア、51……分割コア、52……
巻線、54……分割面、G……ギャップ(分割面の間)。
クの一例を示す斜視図、第2図は同チョークのギャップ
の拡大断面図、第3図はこの発明の第1実施例を示す製
造工程図、第4図および第5図は磁界をかける方法の変
形例、第6図は充填材を分割面に介挿する方法の変形例
を示す斜視図、第7図は第2実施例を示す高周波チョー
クの斜視図、第8図は第3実施例を示す高周波チョーク
の斜視図、第9図は第8図のギャップの拡大断面図、第
10図はこの発明を適用できる他の高周波チョークを示す
正面図である。 10……軟磁性体の微粒子、11……固定手段(接着剤)、
12……充填材、15……シール材、16……樹脂、17……充
填材(接着材)、50……コア、51……分割コア、52……
巻線、54……分割面、G……ギャップ(分割面の間)。
Claims (1)
- 【請求項1】巻線を巻き付けるコアを複数に分割した分
割型誘導電磁器の製造方法において、上記分割されたコ
アの両分割面の間に、磁性流体含んだ充填材を介挿し、
上記分割面と交差する方向に磁界をかけた状態で、上記
充填材を固化させることを特徴とする分割型誘導電磁器
の製造方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2105692A JPH0670930B2 (ja) | 1990-04-20 | 1990-04-20 | 分割型誘導電磁器の製造方法 |
| US07/643,949 US5204653A (en) | 1990-01-22 | 1991-01-22 | Electromagnetic induction device with magnetic particles between core segments |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2105692A JPH0670930B2 (ja) | 1990-04-20 | 1990-04-20 | 分割型誘導電磁器の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH043906A JPH043906A (ja) | 1992-01-08 |
| JPH0670930B2 true JPH0670930B2 (ja) | 1994-09-07 |
Family
ID=14414450
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2105692A Expired - Fee Related JPH0670930B2 (ja) | 1990-01-22 | 1990-04-20 | 分割型誘導電磁器の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0670930B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7093047B1 (ja) * | 2021-08-06 | 2022-06-29 | ダイキン工業株式会社 | 加湿装置、及び空気調和装置 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4582864B2 (ja) * | 2000-05-30 | 2010-11-17 | 株式会社東芝 | 磁性コアおよびそれを用いた磁性部品 |
| EP1548765B1 (en) * | 2002-09-19 | 2009-07-22 | Nec Tokin Corporation | Method for manufacturing bonded magnet and method for manufacturing magnetic device having bonded magnet |
-
1990
- 1990-04-20 JP JP2105692A patent/JPH0670930B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7093047B1 (ja) * | 2021-08-06 | 2022-06-29 | ダイキン工業株式会社 | 加湿装置、及び空気調和装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH043906A (ja) | 1992-01-08 |
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