[go: up one dir, main page]

JPH0698794A - ヒトガストリン放出ペプチド前駆体に対する抗体及びその使用 - Google Patents

ヒトガストリン放出ペプチド前駆体に対する抗体及びその使用

Info

Publication number
JPH0698794A
JPH0698794A JP5025689A JP2568993A JPH0698794A JP H0698794 A JPH0698794 A JP H0698794A JP 5025689 A JP5025689 A JP 5025689A JP 2568993 A JP2568993 A JP 2568993A JP H0698794 A JPH0698794 A JP H0698794A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grp
precursor
antibody
antigen
cells
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5025689A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3210994B2 (ja
Inventor
Ken Yamaguchi
建 山口
Yoshio Miyake
嘉雄 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Terumo Corp
Tonen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp, Tonen Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP02568993A priority Critical patent/JP3210994B2/ja
Publication of JPH0698794A publication Critical patent/JPH0698794A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3210994B2 publication Critical patent/JP3210994B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒトガストリン放出ペプチド(GRP)の前
駆体中のフランキング領域GRP(31−98)に対す
る抗体。 【効果】 本発明の抗体はGRP前駆体に対して高い親
和性を有し、しかもGRP前駆体は活性GRPに比べて
血中で極めて安定であるため、本発明の抗体を用いて患
者の血中のGRP前駆体を検出又は測定することによ
り、高い信頼性をもって肺癌、特に肺小細胞癌の診断を
行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明ヒトガストリン放出ペプチ
ド(gastrin-releasing peptide; GRP)前駆体に対する抗
体、及び癌診断薬としてのその使用に関する。
【0002】
【従来の技術】癌細胞は、正常細胞と共通する多くの物
質とともに、癌細胞に特異的な物質を産生することが知
られている。この物質を測定することにより、癌細胞や
癌患者の特性を診断する方法が可能となっている。癌細
胞から特異的に産生する物質には、癌遺伝子産物及び、
増殖因子があり、細胞のがん化・増殖・進展に寄与して
いる。また、がん胎児性蛋白質やホルモン、酵素などの
産生も細胞のがん化の特性として考えられている。従っ
て癌細胞を規定するこれらの物質、いわゆる腫瘍マーカ
ーのいずれかを感度の良い系で測定することができれ
ば、癌の診断が可能となる。
【0003】1968年、超微形態学的に肺小細胞癌に
神経内分泌顆粒の存在を認めて以来、肺小細胞癌は神経
内分泌細胞に由来するとの説が主張され、現在ではAPUD
(amine precursor uptake and decarboxylation)系腫瘍
に含まれており、他の上皮腫瘍である非小細胞癌と区別
されてきた。肺小細胞癌は、細胞生物学的検討からも神
経内分泌系腫瘍の特徴を示し、セロトニン、ACTH、
カルシトニン、GRPなどのペプチドホルモン産生が知
られ、さらにAPUD系の細胞または腫瘍に特徴的なL-
dopa decarboxylase活性の高いこと、神経細胞に特異的
なneuron specific enolase(NSE), creatine kinaseBB
(CK-BB)活性が高いことが報告されている。
【0004】肺小細胞癌の多様な生物学的特徴を指標と
したモノクローナル抗体を利用した表面抗原の解析は、
1981年のMinna(Science,214.1
246−1248)らの報告にはじまり多くの研究者に
より開発がおこなわれてきた。これまで腫瘍マーカーと
して実際に利用されてきたものにはCEA,AFP,C
A125などの癌胎児性抗原、NSE,L−DDC,C
K−BBなどの酵素類、ACTH,ADHなどのホルモ
ン関連物質などの測定系がある。しかしながら、これら
の測定系を用いた癌患者血清の陽性率は、せいぜい50
〜60%であり、また陰性の中に癌をもつ場合も多い。
【0005】肺小細胞癌の腫瘍マーカーのひとつとして
従来からGRPが知られている。GRPは、1978年
McDonaldらがブタの胃から抽出した27個のア
ミノ酸からなるペプチドで、胃酸の分泌、粋外分泌、各
種ホルモンの分泌刺激などの作用を有するものである。
また、mRNAのaltenative splici
ngによりC−末端構造の異なる3種類の前駆体蛋白質
が存在する。近年、肺小細胞癌におけるオートクリン増
殖因子としてのGRPの産生が見い出されるに及び腫瘍
マーカーとして注目されている。
【0006】肺小細胞癌患者では、約80%の症例で血
中GRP濃度が高値を呈している。かつ、早期の症例で
も同頻度で上昇しており、このGRPをマーカーとした
肺癌の診断は、きわめて有効な診断薬となりえることが
期待される。しかしながら従来のGRPを測定する方法
は、活性ペプチドであるGRP(1−27)に対する抗
体を利用して測定する系であり、その感度の低さから実
用的なものではない。これまでGRP(1−27)の抗
体を用いた血中濃度測定が困難であったことの大きな理
由の一つに、GRP(1−27)の血中での不安定さが
予想される。
【0007】Holst(J.Clin.Onco
l.,7,1831−1838(1989))らは、G
RP前駆体のC端フランキングペプチドの一部分である
42〜53番目までの合成ペプチドに対するポリクロー
ナル抗体によるRIAの系を開発し、GRP前駆体蛋白
質が肺小細胞癌での有力な診断マーカーとなりうること
を示した。しかしながらその感度の低さから実用的な診
断薬としては、陽性率が不十分である。これは、用いた
抗原蛋白質が、前駆体GRPの一部分であり、従って得
られる抗体の感度及び特異性が低いからである。また、
感度の低さは、大量のサンプルからの抽出操作を必要と
し臨床応用には容易なものではなく実用に至っていな
い。血中に存在するGRP前駆体蛋白質は分子量800
0〜10000からなる大分子である。従って、前駆体
GRPの一部分であるGRP(43−52)を抗原とし
て作製した抗体を用いた系では、感度及び特異性に限界
がある。
【0008】正常細胞では、蛋白質は、粗面小胞体で産
生された後、ゴルジ装置で濃縮を受けることにより、分
泌顆粒を形成し、顆粒内にパックされ、いわゆるregula
tedpathway により細胞外へ分泌される。分泌顆粒の中
には、蛋白質分解酵素があり、このようなregulated pa
thway を経由する際に前駆体は、適切なプロセッシング
を受けることができる。一方、がん細胞では、粗面小胞
体が著しく発達して、分泌顆粒は少なく、GRPを産生
分泌する場合、分泌顆粒を経由するregulatedpathway
ではなく粗面小胞体から蛋白質分解酵素の作用を受けず
に前駆体がそのまま細胞外へ分泌するconstitutive pat
hwayを通るものが多い。従って、がん患者の血中には、
活性ペプチドであるGRP(1−27)の他に、前駆体
GRP、及びフランキングペプチドなどが存在する。
【0009】GRP(1−27)に比較し、活性部位を
含まないGRP前駆体のフランキングペプチドは血中で
安定で高濃度存在することが期待される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、GR
P前駆体中の今まで抗原として用いられていない領域を
抗原とし、高感度に肺癌を診断することができる新規な
抗体、及び該抗体を含んで成る肺癌診断薬を提供しよう
とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため種々検討した結果、GRP前駆体中の
GRP活性部位ではなく、且つ3種類のGRP前駆体の
共通領域であるアミノ酸番号31位のSerから98位
のAspまでのアミノ酸配列を有するペプチドを抗原と
する抗体がGRP前駆体と特異的且つ高い親和性を有し
肺癌の診断のために有用であることを見出し、本発明を
完成した。
【0012】従って本発明は、配列番号:1に示すアミ
ノ酸配列を有するペプチドを抗原とし、ヒトGRP前駆
体と反応する抗体を提供する。本発明はまた、ヒトGR
P前駆体との免疫複合体の解離定数Kdが3×10-8
5×10-7Mである、ヒトGRPに対するモノクローナ
ル抗体を提供する。本発明はまた、前記抗体を含んで成
る肺癌診断薬を提供する。
【0013】本発明はさらに、前記のモノクローナル抗
体を生産するハイブリドーマを提供する。本発明はさら
に、ヒトGRP前駆体抗原の製造方法であって、配列番
号:1に示すアミノ酸配列をコードする領域を含む発現
ベクターにより形質転換された宿主を培養し、培養物か
らヒトGRP前駆体抗原を採取することを特徴とする方
法を提供する。
【0014】
【具体的な説明】
(1)抗原蛋白質及びその製造方法 GRPの生体内産生過程では、mRNAのaltenative s
plicing によって、3種のGRPメッセンジャーRNA
が生成され、活性部位を含む98番目までアミノ酸配列
は共通であるが、C−末端構造の異なる3種の前駆体蛋
白質が生成される。本発明において使用するGRP前駆
体抗原は、前記3種類の前駆体蛋白質に共通であり、且
つGRPの活性領域を含まない、アミノ酸番号31のS
erからアミノ酸番号98のAspまでのアミノ酸配列
を有するペプチドである。なお、本発明で用いるアミノ
酸の番号は成熟GRPのN−末端アミノ酸Valを1位
として数えたものである。従って、成熟GRPはGRP
(1−27)として表わされ、本発明の抗原ペプチドは
GRP(31−98)として表わされる。
【0015】本発明のGRP前駆体抗原GRP(31−
98)のアミノ酸配列及び、それをコードする塩基配列
の1例を配列表の配列番号1に示す。本抗原蛋白質は、
ペプチド合成または、遺伝子工学的手法により製造する
ことができる。アミノ酸の数が40を超えると化学合成
が困難になるので遺伝子工学的手法により合成すること
が好ましい。
【0016】遺伝子工学的手法による本発明の抗原蛋白
質の合成は、ポリペプチドをコードする領域を含み、宿
主、例えば大腸菌で該抗原蛋白質を発現することができ
る発現ベクターで宿主、例えば大腸菌を形質転換し、該
形質転換株を培養し、その培養物から上記抗原蛋白質を
回収することにより行うことができる。上記発現ベクタ
ーにおいて、本発明のポリペプチドをコードする領域
は、本発明のポリペプチドをコードするものであればい
かなる塩基配列を有していてもよいが、発現がスムーズ
になるよう大腸菌の使用頻度の高いコドンを使い、パリ
ンドロームなどの配列を避けることが望ましい。
【0017】GRP(31−98)のアミノ酸をコード
する塩基配列としては配列番号:1に示す配列が望まし
い。上記本発明のポリペプチドコード領域の上流には使
用する宿主、例えば大腸菌での転写効率を高めるための
プロモーター、例えばトリプトファンプロモーターが存
在する。プロモーターの直下流に前記本発明のポリペプ
チドコード領域が位置してもよいが、後述の実施例で示
すように、宿主が本来生産するタンパク質、例えば大腸
菌TrpEタンパク質をコードする領域の下流に上記領
域が位置していても良い。後者の場合には、本発明のポ
リペプチドは融合タンパク質の形態として得られる。
【0018】この発明の発現ベクターは、通常の発現ベ
クターと同様、抗生物質耐性のような適当な選択マーカ
ー及び宿主、例えば大腸菌内で複製するための開始点を
有す。さらに、上記本発明のポリペプチドコード領域の
下流には翻訳終結コドンが存在する。この様な発現ベク
ターを作製するための材料として、例えばpUC9,p
BR322その他の市販のベクターを利用することがで
きる。
【0019】上記発現ベクターは、上記した本発明のポ
リペプチドコード領域を例えばホスホアミダイト法等の
公知の合成法により作製し、さらに宿主、例えば大腸菌
内で発現する公知の発現ベクターにクローニングするこ
とにより作製することできる。後述の実施例では、大腸
菌トリプトファンプロモーターを有し、大腸菌でTrp
E及びTGF−α(特願昭63−28908号記載)に
GRPコード領域をクローニングした。
【0020】上記発現ベクターを用いた形質転換は常法
に従って行なうことができる。また、宿主、例えば大腸
菌の培養条件も従来と同様に行なうことができる。上記
ベクターで形質転換された宿主、例えば大腸菌により産
生された本発明のポリペプチドは、菌体を遠心分離等で
集め、周知のリゾチーム処理及び又は超音波処理等で菌
体を破壊し、これをゲルろ過クロマトグラフィー等にか
けることにより分離精製する事ができる。分離精製の具
体的条件は後述の実施例に詳細する。 (2)抗体の製造 マウス、例えばBalb/Cマウス等の腹腔あるいは皮
内に、本抗原を単独であるいはBSA,KLH等のハプ
テンを結合させた抗原として、フロイント完全アジュバ
ントと混合して定期的に免疫する。血中の抗体価が上昇
した頃合いをみて、追加免疫として本抗原をマウス尾静
脈に投与し、その後、脾臓を取り出し、適当なマウス骨
髄細胞と融合する。本方法は、KohlerとMils
teinの方法(Nature 256,495-497 1975)に従って行
なうことができる。
【0021】上記により得られたハイブリドーマ細胞株
を適当な培養液中で培養し、その後、本抗原に対し、特
異的な反応を持つ抗体を産生するハイブリドーマ細胞株
を選択し、クローン化する。そして、産生されたモノク
ローナル抗体をカラムクロマト等の方法により回収す
る。ポリクローナル抗体の製造においては、例えばモル
モット、ウサギ、ヤギ、ヒツジ等の動物へ、フットパッ
ト、あるいは筋肉内、皮下へ、本抗原単独、あるいはウ
シ血清アルブミン(BSA)、キーホールリンペットヘ
モシアニン(KLH)等のハプテンを結合させた抗原を
フロイント完全アジュバントと混合して、定期的に免疫
する。血中の抗体価の上昇をみて、全血採取を行い、ポ
リクローナル抗体をカラムクロマト等の方法により回収
する。
【0022】得られたモノクローナル抗体、又はポリク
ローナル抗体を用いてELISA法又は他の免疫測定法
を行い、血中のGRP前駆体を測定可能することができ
る。
【0023】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいてより具体
的に説明するが、この発明は下記実施例に限定されるも
のではない。実施例1.GRP(31−98)の作製 (1)クローニングベクターの構築 図1に示す通り、GRP遺伝子を約60塩基対から成る
DNAフラグメントに分割し、それぞれをホスホアミダ
イト法により合成した。
【0024】 ────────────────────────────── フラグメント 配列番号 フラグメント 配列番号 ───────────── ─────────────── H1 2 L1 6 H2 3 L2 7 H3 4 L3 8 H4 5 L4 9 ────────────────────────────── 合成したフラグメントを逆層クロマトグラフィーにより
精製し、T4リガーゼによる酵素反応によりGRP遺伝
子を得た。
【0025】得られた遺伝子の5′−及び3′−末端は
それぞれ制限酵素EcoRI部位及びSalI部位を持
ち、EcoRI及びSalIで消化したクローニングベ
クターpUC9に挿入した。これを用い大腸菌JM10
7株を形質転換し、40μg/mlのアンピシリン、IP
TG及びX−gal存在下、L培地にて一晩培養し、候
補株を得た。
【0026】得られた候補株よりプラスミドを抽出した
後、サンガー法により挿入遺伝子の塩基配列を調べ、設
計した通りの遺伝子配列を持つことを確認した。この目
的とするGRPを含むクローニングベクターを持つ菌を
pUC−GRP(31−98)/JM107と命名し
た。
【0027】(2)発現ベクターの構築(図2) pUC−GRP(31−98)/JM107株より制限
酵素EcoRI,SalIで消化し、約220塩基対の
GRP遺伝子断片を抽出し、別途、制限酵素EcoR
I,SalIで消化した発現ベクターpAT−TrpE
−TGF−αの大断片とT4リガーゼを用いて結合し
た。これを用い大腸菌HB101株を形質転換し、40
0μg/mlのアンピシリン存在下、L培地にて一晩培養
し、候補株を得、これをpAT−TrpE−GRP(3
1−98)/HB101株とした。
【0028】(3)発現蛋白質の精製 構築した発現ベクターを含む上記pAT−TrpE−G
RP(31−98)/HB101株について培養を行な
い組換えタンパク質の発現を調べた。pAT−TrpE
−GRP(31−98)/HB101を40μg/mlの
アンピシリンを含む32mlのL培地中で一夜培養した
後、3.21の0.5%カザミノ酸を含むM9培地に接
種し、37度で培養し、600nmにおける吸光度が0.
4になるまで培養したところでインドールアクリル酸を
最終濃度30μg/mlになるように加え、さらに20時
間培養を継続した後、遠心分離により10gの菌体を集
めた。集めた菌体を2mg/mlのリゾチーム、2mM ED
TA及び100mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)を含
む溶液中に懸濁し、0度、30分間放置した。さらに超
音波処理を行ない菌体を粉砕した後、遠心操作により不
溶性画分である沈殿を得た。
【0029】得られた不溶性画分に8M尿素溶液を加え
可溶化し、遠心分離により上清を集め、DEAEトヨパ
ール(TOSO社製)カラムクロマトグラフィーにより
分離精製した(溶出液:A:20mMトリス塩酸/6M尿
素(pH8.0)B:0.5MNaCl/溶出液A(pH
8.0)、グラジエント濃度:AからBを直線勾配/3
00分、カラム:φ1.6×40cm、流速1ml/分)。
溶出画分を集め、透析、凍結乾燥を行ない、臭化シアン
によりTrpE部分を切断、除去した。これは、70%
ギ酸中にタンパク質濃度が1%になるように発現組成物
を加え、臭化シアンを100当量加え、37度で24時
間放置することにより行なった。
【0030】さらに透析、凍結乾燥後、逆層HPLC
(溶出液;A:0.1%トリフルオロ酢酸/水、B:6
0%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸/水)
により精製を行ない、30mgのGRPのタンパク質を得
た。このものの純度は逆層カラムクロマトグラフィー及
びSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法により単
一のものであることを確認した。またペプチドシーケン
サーによるアミノ酸配列決定により目的とするGRP配
列を有していることを確認した。
【0031】実施例2.ポリクローナル抗体の作製 得られたGRP(31−98)をキャリアー蛋白質とし
てKLHに結合し、ウサギNZW種に最初、150μg
を接種し、2週間後に100μg、さらに2週間後に1
00μg、6日後に85μg、12日後に80μg、1
2日後に60μgを接種した。抗体価の上昇を確認し全
採血した。
【0032】実施例3.モノクローナル抗体の作製 GRP(31−98)をキャリアー蛋白質としてKLH
に結合し、マウスbalb/c系に最初、50μgを接
種し、3週間後に50μg、さらに3週間後に50μ
g、4週間後に50μg、4週間後に30μg、を接種
した。免疫したマウスから得た脾細胞(1×108 cell
s /ml)にあらかじめ培養しておいたマウスミエローマ
細胞(P3U1)1×107 cells /mlを10対1の割
合で混合し、5分間、37℃でインキュベートした。
【0033】次に50%ポリエチレングリコール150
0を加えた後、RPMI1640を加えた。遠心後、2
0%FCS(牛胎児血清)含有HAT培地を加え、3.
3×105 cells /mlに調整し、96穴マイクロプレー
トに100μlずつ分注した。その後、10〜14日間
37℃で培養した。GRP(31−98)100ng/ml
をコーティングしたELISAプレートを用いて、各穴
に先の培養上清を100μl加え、2時間反応後、ペル
オキシダーゼ標識抗マウスイムノグロブリンγ抗体と1
時間30分反応させた後、TMBZ溶液で発色させた。
波長450nmで吸光度を測定し、吸光度値0.3以上の
クローンを陽性とし、モノクローナル抗体産生ハイブリ
ドーマを得た。プリスタン等で処理したマウス腹腔にハ
イブリドーマ細胞を移植し、腹水中に産生されてくるモ
ノクローナル抗体を取得した。あるいは、in vit
roでハイブリドーマ細胞を培養して、その上清中に産
生されるモノクローナル抗体を取得した。
【0034】モノクローナル抗体の精製は通常の方法に
より、硫安沈殿を行い、リン酸緩衝液等により透析後P
roteinAを結合させたセファロースカラムにより
IgGフラクションを得た。上記のようにして作製した
モノクローナル抗体とGRP(31−98)抗原との親
和性を次のようにして求めた。GRP(31−98)を
飽和固相化したマイクロプレートに、GRP(31−9
8)に対するモノクローナル抗体(10μg/ml)を0
〜0.3μg/mlまで希釈した溶液20μlを加え反応
させた。結合した抗体を酵素標識した抗マウスIgGで
検出した。
【0035】得られた吸光度と加えた抗体量の関係か
ら、結合抗体量Bを求め、加えた抗体量から結合抗体量
を引いた値を遊離抗体量Fとした。結合抗体量Bを分子
量15万としてモル濃度で表し、これに対しB/Fをス
キャッチャード・プロットする。この直線の傾きから結
合定数Ka =3×109 〜2×1010/Mと成った。こ
れより解離定数Kd=1/Kaとなり、Kd=3×10
-8〜5×10-7/Mであった。
【0036】実施例4.血中GRPの測定(図3) GRP(31−98)に対するモノクローナル抗体(2
5μg/ml)をELISA用プレートに通常の方法によ
り一定時間コーティングした後、GRP(31−98)
標準又は肺小細胞癌患者血清200μlを添加し、その
後ペルオキシダーゼにより標識したGRP(31−9
8)に対するポリクローナル抗体200μlを一定時間
反応させた。洗浄後、33′55′テトラメチルベンチ
ジン(TMBZ)溶液を加え発色させ、その吸光度を4
50nm波長により測定し、検量線を作成した後、血中の
GRP前駆体濃度をその検量線から求めた。
【0037】実施例5.血中GRPの安定性比較(図
4) 作製したGRP(31−98)、及び従来のGRP(1
−27)に対する抗体を用いて血中成分中でのGRP
(1−27)及びGRP(31−98)の安定性を比較
検討した。ヒトより採取した血清、血漿、及びアプロチ
ニンを含む血漿中にGRP(1−27)又はGRP(3
1−98)を少量加え、0時間、1時間後、6時間後
に、GRP濃度を測定し、開始時間を100%として残
存活性を百分率で求めた。
【0038】図4から明らかな通り、活性ペプチドGR
P(1−27)は血清又は血漿の存在下で分解・消失し
たが、GRP(31−98)は、血清及び血漿中で長時
間安定であった。
【0039】実施例6.モノクローナル抗体の作製 前記の方法により得たGRP(31−98)をキャリア
ー蛋白質として、サイログロブリンに結合し、リン酸緩
衝液(pH7.4)(PBS(−))に溶解し、1.0mg
/mlとし、等量のフロインド完全アジュバンドと混和
し、懸濁させた。得られた懸濁液の前記GRP(31−
98)0.01〜0.05mg含有分を4〜6週令のBA
LB/C系マウスに腹腔内投与した。約12週間後、免
疫化動物に前記と同じ濃度のGRP(31−98)のP
BS(−)溶液0.01〜0.03mg含有分を尾静脈内
に投与し、投与3日後、免疫動物より無菌的に脾臓を摘
出した。
【0040】次に、メッシュを用いて脾臓を個々の細胞
にほぐし、RPMI−1640培地で3回洗浄し、8−
アザグアニン存在下で数日間培養し、復帰突然変異体を
完全に除いた、対数増殖期のマウス骨髄腫細胞株P3×
63Ag8〔Nature 256, 495-497 (1975)〕を前記と同
様に洗浄後、その1.1×107 個と、前記脾臓細胞
1.4×108 個とを、混合した。200×g,5分遠
心後、上清除去し、37℃に保温した50%PEG40
00(Merck)含有RPMI−1640培地1mlを
加え、細胞融合させた。
【0041】融合した細胞は遠心によってPEGを除い
た後、96穴マイクロプレートを用いて、ヒポキサンチ
ン、アミノプテリン及びチミジン(以下HATと略す)
を含む、15%FCS(牛胎児血清)含有RPMI−1
640培地中で1〜2週間培養してハイブリドーマのみ
を増殖させた。その後HATを含まない培地中で成育さ
せ、約2週間後、目的の抗体を産生するクローンを以下
に示すELISA法により検索し、所望の反応特異性を
有する本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブリ
ドーマを得た。
【0042】ELISA法を次の様にして行った。GR
P(31−98)を、リン酸緩衝液pH7.4(PBS)
に溶解し、濃度1μg/mlとしたものを、96穴マイク
ロプレートの各ウエルに50μlずつ分注し、4℃で一
晩、もしくは室温1時間以上で吸着させた。吸着後、
0.05%Tween−20含有PBS(−)(T−P
BS)で3回洗浄し、1%BSA含有PBS(−)を1
ウエル200μlずつ分注し、室温で1時間処理した。
1%BSA含有PBS(−)を除き、ハイブリドーマ培
養上清、また粗製または精製モノクローナル抗体等を各
々50μlずつウエルに加え、室温で1時間反応させ
た。
【0043】反応後、T−PBSで3回洗浄後、1%B
SA,1%ポリビニルピロリドン、0.05%Twee
n−20含有PBS(−)で5000倍に希釈した酵素
標識抗マウスIqGtM抗体(Jackson社)を1
ウエルにつき50μl加え、室温で30分間反応させ
た。未反応抗体をT−PBSで4回洗浄することにより
除き、オルトフェニレンジアミン溶液(和光純薬)を1
ウエルに50μlずつ加え、反応させ、室温20分後、
2N硫酸溶液で反応を停止させ、波長492nmにおける
吸光度を測定した。
【0044】得られたハイブリドーマをproGRP−
1E2,proGRP−2B10,proGRP−20
D2,proGRP−3H1、proGRP−3G2及
びproGRP−409と命名し、この内ハイブリドー
マproCRP−2B10及びproGRP−3G2は
それぞれ微工研条寄第4110号(FERM BP−4
110)及び微工研条寄第4109号(FERM BP
−4109)として工業技術院微生物工業技術研究所に
ブダペスト条約に基き1992年12月9日に寄託され
た。またハイブリドーマproGRP−20D2は、
「抗proGRPモノクローナル抗体産生ハイブリドー
マ(20D2)」と命名され微工研条寄第4184(F
ERM BP−4184)として工業技術院微生物工業
技術研究所にブダペスト条約に基き1993年2月10
日に寄託された。
【0045】ウサギ抗マウスIg各イソタイプ抗体(Z
ymed社)を用いた二重免疫拡散法により、これらの
ハイブリドーマの産生するモノクローナル抗体のイソタ
イプは、GRP−1E2,GRP−2B10及びGRP
−3G2がIgG1,GRP−20D2はIgG2a,
GRP−3H1はIgMであることが明らかとなった。
なお、proGRPとはGRP前駆体を意図する。
【0046】実施例7.実施例6の方法により得たハイ
ブリドーマproGRP−2B10,proGRP−1
E2,proGRP−20D2,proGRP−3H1
及びproGRP−4C9をマウスの腹水に接種し、そ
の腹水から、プロテインAカラム、ゲルろ過カラム又は
プロテインGカラムを用いて純度90%以上に精製し
て、それぞれモノクローナル抗体GRP−2B10,G
RP−1E2,GRP−20D2,GRP−3H1及び
GRP−4C9を得た。
【0047】ELISA法を次の様にして行った。GR
P(31−98)を、リン酸緩衝液pH7.4(PBS)
に溶解し、濃度1μg/mlとしたものを、96穴マイク
ロプレートの各ウエルに50μlずつ分注し、4℃で一
晩、もしくは室温1時間以上で吸着させた。吸着後、
0.05%Tween−20含有PBS(−)(T−P
BS)で3回洗浄し、1%BSA含有PBS(−)を1
ウエル200μlずつ分注し、室温で1時間処理した。
1%BSA含有PBS(−)を除き、ハイブリドーマ培
養上清、また、粗製または精製モノクローナル抗体等を
各々50μlずつウエルに加え、室温で1時間反応させ
た。
【0048】反応後、T−PBSで3回洗浄後、1%B
SA,1%ポリビニルピロリドン、0.05%Twee
n−20含有PBS(−)で5000倍に希釈した酵素
標識抗マウスIqGtM抗体(Jackson社)を1
ウエルにつき50μl加え、室温で30分間反応させ
た。未反応抗体をT−PBSで4回洗浄することにより
除き、オルトフェニレンジアミン溶液(和光純薬)を1
ウエルに50μlずつ加え、反応させ、室温20分後、
2N硫酸溶液で反応を停止させ、波長492nmにおける
吸光度を測定した。その結果を図5に示した。このよう
に、proGRPと反応性が最も高いのがGRP−3G
2であり、続いてGRP−2B10,GRP−1E2,
GRP−20D2,GRP−3H1、そしてGRP−4
C9の順であった。
【0049】実施例8.ポリクローナル抗体の作製 前記の方法により得たGRP(31−98)をキャリア
ー蛋白質として、サイログロブリンに結合し、リン酸緩
衝液pH7.4(PBS(−))に溶解し、1.0mg/ml
とし、等量のフロインド完全アジュバンドと混和し、懸
濁させた。得られた懸濁液の前記GRP(31−98)
0.1mg含有分を8週令(1.5〜2.0kg)のウサギ
Kbl:JW系、雌に皮下投与し、10日毎にGRP
(31−98)0.07mg含有分を6回投与した後、高
い抗体価を認めたウサギの採血をすることによりポリク
ローナル抗体を得た。
【0050】ラビット抗proGRPポリクローナル抗
体と、前述のモノクローナル抗体GRP−3G2及びG
RP−2B10を用いてサンドウイッチELISA(e
nzyme linked immunoassay)
を構築した。その測定方法を、次に記す。
【0051】GRP−3G2及びGRP−2B10各々
7μg/ml、計14μg/mlになるようにPBSで希釈
し、その100μlをウエルに加え、4℃で一晩放置し
てコートした。PBSで2回ウエルを洗浄した後、0.
5%カゼイン/PBSを350μlをウエルに加え室温
で2時間インキュベートして、その後PBSで2回ウエ
ルを洗浄した。検体希釈液(1%BSA、1%PVP、
0.05%カゼイン、0.05%Tween 20、1
0mMEDTA、0.5M NaClを含んだ0.1M
燐酸緩衝液、pH7.1)を50μl/ウエル添加してか
ら、試料50μlを添加し、37℃で2時間反応させた
後、0.05%Tween 20/PBSで5回洗浄し
た。
【0052】その後、標識抗体希釈液で、ペルオキシダ
ーゼで標識したラビット抗proGRP抗体を5μg/
mlになるように希釈したものを100μl/ウエル添加
して、室温で1時間インキュベートした。次に、0.0
5%Tween 20/PBSで5回洗浄して、基質溶
液(OPD溶液)を100μl加えて、室温で30分間
反応させ2N硫酸100μlを加えて反応を停止させ
た。試料中proGRP(31−98)の濃度を変化さ
せた時の結果を図6に示す。検出限界は、約3pg/ml、
測定範囲は、10−800pg/mlと考えられる。
【0053】また、同時に高proGRP値を示すと思
われる患者血清を健常人血清で希釈した場合の希釈直線
を示す。これらの2本の直線は、ほぼ平行な関係にあ
り、組み換え体proGRP(31−98)の反応性は
血清中のproGRPと同様な反応性を示していると思
われた。
【0054】
【表1】
【0055】次に、健常人血清7列、小細胞癌患者血清
5例を測定した結果を表1に示す。このように、健常人
は、最高値で39pg/mlであり、小細胞癌患者血清で
は、143pg/ml以上をとり、最高値で18.3ng/ml
を示していた。以上のように、健常人と小細胞癌患者の
血清中proGRP値には、大きな差が認められpro
GRPは小細胞癌マーカーとして極めて有効であると思
われ、この測定系の有用性も大きなものと思われる。
【0056】
【発明の効果】本発明の、ガストリン放出ペプチド(G
RP)の前駆体中の不活性領域GRP(31−98)に
対する抗体は、GRP前駆体に対して高い親和性を有
し、しかもGRP前駆体は活性GRPに比べて血中で極
めて安定であるため、本発明の抗体を用いて患者の血中
のGRP前駆体を検出又は測定することにより、高い信
頼性をもって肺癌、特に肺小細胞癌の診断を行うことが
できる。
【0057】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:204 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 AGT ACT GGT GAG AGC TCT TCT GTT TCT GAA CGT GGA TCC CTT AAG 45 Ser Thr Gly Glu Ser Ser Ser Val Ser Glu Arg Gly Ser Leu Lys 5 10 15 CAG CAG CTT CGC GAA TAC ATC CGT TGG GAA GAA GCT GCT CGT AAC 90 Gln Gln Leu Arg Glu Tyr Ile Arg Trp Glu Glu Ala Ala Arg Asn 20 25 30 CTG CTA GGC CTG ATC GAA GCT AAA GAA AAC CGT AAC CAC CAG CCG 135 Leu Leu Gly Leu Ile Glu Ala Lys Glu Asn Arg Asn His Gln Pro 35 40 45 CCG CAG CCG AAA GCT TTA GGT AAC CAG CAG CCG TCT TGG GAC TCT 180 Pro Gln Pro Lys Ala Leu Gly Asn Gln Gln Pro Ser Trp Asp Ser 50 55 60 GAA GAC TCT TCG AAC TTT AAA GAC 204 Glu Asp Ser Ser Asn Phe Lys Asp 65
【0058】配列番号:2 配列の長さ:47 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 AATTCATGAG TACTGGTGAG AGCTCTTCTG TTTCTGAACG TGGATCC 47
【0059】配列番号:3 配列の長さ:54 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CTTAAGCAGC AGCTTCGCGA ATACATCCGT TGGGAAGAAG CTGCTCGTAA 50 CCTG 54
【0060】配列番号:4 配列の長さ:54 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CTAGGCCTGA TCGAAGCTAA AGAAAACCGT AACCACCAGC CGCCGCAGCC 50 GAAA 54
【0061】配列番号:5 配列の長さ:64 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GCTTTAGGTA ACCAGCAGCC GTCTTGGGAC TCTGAAGACT CTTCGAACTT 50 TAAAGACTAA TAAG 64
【0062】配列番号:6 配列の長さ:49 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CTTAAGGGAT CCACGTTCAG AAACAGAAGA GCTCTCACCA GTACTCATG 49
【0063】配列番号:7 配列の長さ:54 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GCCTAGCAGG TTACGAGCAG CTTCTTCCCA ACGGATGTAT TCGCGAAGCT 50 GCTG 54
【0064】配列番号:8 配列の長さ:54 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TAAAGCTTTC GGCTGCGGCG GCTGGTGGTT ACGGTTTTCT TTAGCTTCGA TCAG 54
【0065】配列番号:9 配列の長さ:62 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TCGACTTATT AGTCTTTAAA GTTCGAAGAG TCTTCAGAGT CCCAAGACGG 50 CTGCTGGTTA CC 62
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はGRP(31−98)をコードするDN
Aの塩基配列及び該DNAを合成するためのオリゴヌク
レオチドを示す。
【図2】図2はGRP(31−98)を製造するための
発現プラスミドpAT−TrpE−GRP(31−9
8)の作製過程を示す。
【図3】図3は本発明の抗−GRP(31−98)抗体
を用いて肺小細胞癌患者の血清中のGRP前駆体の量を
測定した例を示す。
【図4】図4は、GRP(1−27)に比べてGRP
(31−98)が血清又は血漿中で安定であることを示
すグラフである。
【図5】図5は、proGRPに対する本発明の種々の
モノクローナル抗体の親和性を示すグラフである。
【図6】図6は、一次抗体として本発明のモノクローナ
ル抗体3G2及び2B10の混合物を用い、二次抗体と
してラビット抗proGRPポリクローナル抗体を用い
るELISAにおける標準曲線の1例を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 C 8214−4B G01N 33/574 A 9015−2J 33/577 B 9015−2J // C12N 15/06 15/16 (C12P 21/08 C12R 1:91) (C12N 5/20 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:19) 8931−4B C12N 15/00 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:1に示すアミノ酸配列を有す
    るペプチドを抗原とし、ヒトガストリン放出ペプチド
    (GRP)前駆体と反応する抗体。
  2. 【請求項2】 ヒトGRP前駆体との免疫複合体の解離
    定数Kdが3×10 -8〜5×10-7Mである、ヒトGR
    P前駆体に対するモノクローナル抗体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のモノクローナル
    抗体を生産するハイブリドーマ細胞。
  4. 【請求項4】 請求項1〜2のいずれか1項に記載の抗
    体を含んで成る肺癌診断薬。
  5. 【請求項5】 ヒトGRP前駆体抗原の製造方法であっ
    て、配列番号:1のアミノ酸配列をコードする領域を含
    む発現ベクターにより形質転換された宿主を培養し、培
    養物からヒトGRP前駆体抗原を採取することを特徴と
    する方法。
JP02568993A 1992-06-12 1993-02-15 ヒトガストリン放出ペプチド前駆体に対する抗体及びその使用 Expired - Lifetime JP3210994B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02568993A JP3210994B2 (ja) 1992-06-12 1993-02-15 ヒトガストリン放出ペプチド前駆体に対する抗体及びその使用

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-153643 1992-06-12
JP15364392 1992-06-12
JP02568993A JP3210994B2 (ja) 1992-06-12 1993-02-15 ヒトガストリン放出ペプチド前駆体に対する抗体及びその使用

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0698794A true JPH0698794A (ja) 1994-04-12
JP3210994B2 JP3210994B2 (ja) 2001-09-25

Family

ID=26363348

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02568993A Expired - Lifetime JP3210994B2 (ja) 1992-06-12 1993-02-15 ヒトガストリン放出ペプチド前駆体に対する抗体及びその使用

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3210994B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006117994A1 (ja) 2005-04-13 2006-11-09 Advanced Life Science Institute, Inc. ガストリン放出ペプチド前駆体に対する抗体およびその使用
WO2008072621A1 (ja) * 2006-12-11 2008-06-19 Abbott Laboratories ガストリン放出ペプチド前駆体の免疫学的測定方法
WO2009054091A1 (ja) 2007-10-26 2009-04-30 Advanced Life Science Institute, Inc. ガストリン放出ペプチド前駆体に対する抗体及びその使用

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4424988B2 (ja) 2001-09-25 2010-03-03 国立がんセンター総長 新規なスクリーニング法によるがんマーカーの探索

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006117994A1 (ja) 2005-04-13 2006-11-09 Advanced Life Science Institute, Inc. ガストリン放出ペプチド前駆体に対する抗体およびその使用
WO2008072621A1 (ja) * 2006-12-11 2008-06-19 Abbott Laboratories ガストリン放出ペプチド前駆体の免疫学的測定方法
JP2008145278A (ja) * 2006-12-11 2008-06-26 Abbott Lab ガストリン放出ペプチド前駆体の免疫学的測定方法
WO2009054091A1 (ja) 2007-10-26 2009-04-30 Advanced Life Science Institute, Inc. ガストリン放出ペプチド前駆体に対する抗体及びその使用

Also Published As

Publication number Publication date
JP3210994B2 (ja) 2001-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Tanaka et al. Production of rabbit antibodies against carboxy-terminal epitopes encoded by bullous pemphigoid cDNA
EP0851870B1 (en) Colon cell and colon cancer cell associated nucleic acid molecules, protein and peptides
US5712100A (en) Antibodies to peptides having NGF-like activity, and use thereof
US5217896A (en) Monoclonal antibodies recognizing parathyroid hormone-like protein
JPS626000A (ja) ハイブリドインタ−フエロン及びその製造方法
JPH05184384A (ja) hBNPのC端を認識するモノクロ−ナル抗体
WO1997008189A9 (en) Colon cell and colon cancer cell associated nucleic acid molecules, protein and peptides
US5770385A (en) Antibodies to human gastrin-releasing peptide precursor and use thereof
CA2024063C (en) Antibodies directed against nerve growth factor-like peptides
EP0811683B1 (en) Antibodies to human gastrin-releasing peptide precursor and use thereof
JP3210994B2 (ja) ヒトガストリン放出ペプチド前駆体に対する抗体及びその使用
JP2925479B2 (ja) 肺小細胞癌検出薬及びその使用
JPH07258298A (ja) モノクローナル抗体
JP3232415B2 (ja) モノクローナル抗体,その製造法および用途
CN111349170B (zh) 免疫相关gtp酶家族m(irgm)的单克隆抗体及其应用
CN111349157B (zh) 钙粘附蛋白6的单克隆抗体及其应用
JP4037451B2 (ja) 大腸細胞および大腸癌細胞関連核酸分子、タンパク質およびペプチド
AU768029B2 (en) Method for quantifying transforming growth factor-beta1 and method for detecting cancer by using same
CN111349171B (zh) 过氧化物酶-6的单克隆抗体及其应用
WO1990015993A1 (en) Assay for human ventricular myosin lc1 and monoclonal antibody thereto
CA2262478A1 (en) Bovine leptin protein, nucleic acid sequences coding therefor and uses thereof
JPH09121888A (ja) モノクローナル抗体
JPH06125784A (ja) モノクローナル抗体,ハイブリドーマ,その製造法および用途
JP3024987B2 (ja) 抗体、その製造法および用途
CA1341536C (en) Transforming growth factor peptides

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100719

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120719

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120719

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130719

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130719

Year of fee payment: 12