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JPH08109356A - アクリル系粘着テープ - Google Patents

アクリル系粘着テープ

Info

Publication number
JPH08109356A
JPH08109356A JP6244334A JP24433494A JPH08109356A JP H08109356 A JPH08109356 A JP H08109356A JP 6244334 A JP6244334 A JP 6244334A JP 24433494 A JP24433494 A JP 24433494A JP H08109356 A JPH08109356 A JP H08109356A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
acrylic
sensitive adhesive
acrylate
meth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6244334A
Other languages
English (en)
Inventor
Taihei Sugita
大平 杉田
Kenichi Azuma
賢一 東
Yoshio Shimoura
由雄 下浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP6244334A priority Critical patent/JPH08109356A/ja
Publication of JPH08109356A publication Critical patent/JPH08109356A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 剪断強度および剥離強度などの接着強度に優
れ、且つ、耐熱性にも優れた光重合により得られるアク
リル系粘着シートまたは粘着テープを提供することであ
る。 【構成】平均粒径1〜150μmの粒状充填材が分散さ
れたアクリル系共重合体からなるアクリル系粘着シート
の少なくとも一面に、70重量%以上のゲル成分を有す
る重量平均分子量50〜150万のアクリル系共重合体
からなる粘着剤層が形成されてなることを特徴とするア
クリル系粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光重合して得られるア
クリル系粘着シートに関し、さらに詳しくは、優れた接
着強度を有し、構造体などの接合作業を簡便に行うこと
ができるアクリル系粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエチレン系発泡体、クロ
ロプレン系発泡体、ウレタン系発泡体、アクリル系発泡
体などを基材とし、該基材の両面にアクリル系粘着剤層
を設けた、所謂、両面発泡体粘着テープが、無溶剤性か
ら作業の安全性、および接着力発現の速さなどの高作業
効率の点から、自動車産業、電気電子産業、建築材料な
どの多くの分野で、接着剤に替わり接合作業に用いられ
ている。
【0003】上記用途に適するものとして粘着剤層中に
ガラスのミクロバブル(中空体微粒子)を分散させるこ
とにより、常態での剥離力及び剪断力の両方の性能を満
足させる新規な粘着テープが報告されている(特公昭5
7−17030号公報)。さらに上記記載の文献には、
初期接着力を向上させる目的で、上記粘着テープの一面
に、非充填材系のアクリル系粘着剤を表層糊として積層
されたものも開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記文
献記載の通常のアクリル系粘着剤において、アクリルポ
リマーの分子量が低いものでは、常態での剥離力及び剪
断力は優れているものの、高温下では表層糊の接着力が
低下することにより、高温においての剥離力及び剪断力
などの接着性能はまだ十分ではなかった。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、常態のみならず高温にお
いても剥離力及び剪断力などの接着性能が優れたアクリ
ル系粘着シートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のアクリル系粘着
テープは、アクリル系粘着シートを基材として用い、上
記アクリル系粘着シートの少なくとも一面に、アクリル
系共重合体からなる粘着剤層が形成されている。
【0007】上記アクリル系粘着シートは、粘着テープ
に剥離力および剪断力を付与するもので、粒状充填材が
分散されたアクリル系共重合体(A)からなる。
【0008】上記アクリル系共重合体(A)は、溶剤中
で重合する溶液重合法、水中で重合するエマルジョン重
合法および光(主に紫外線)で照射することにより重合
する光重合法等により得ることが出来るが、厚みを確保
出来ること、重合速度が速く生産効率が高いこと、およ
び上記粒状充填材がアクリル系共重合体(A)中に分散
されやすいなどの点で、特に光重合法が好ましい。
【0009】上記光重合法で得られるアクリル系共重合
体としては、(メタ)アルキルアクリレート(a)およ
び極性基を有するビニルモノマー(b)よりなる光重合
性モノマー100重量部、反応性2重結合を2個以上有
するモノマー(c)0.01〜1重量部および、光重合
開始剤(d)0.01〜5重量部からなる光重合性組成
物より形成されるのが好ましい。
【0010】上記(メタ)アルキルアクリレート(a)
は、アルキル基の炭素数が好ましくは1〜12であり、
さらに好ましくは4〜12であって、例えばn−ブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−
オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレートなどが挙げ
られ、これらは、2種以上併用することができる。
【0011】上記(メタ)アルキルアクリレートは、多
くなると得られる粘着シートの剪断力が低下し、少なく
なると剥離力が低下するため光重合性モノマーの合計量
に対して好ましくは50〜98重量%であり、さらに好
ましくは70〜95重量%である。
【0012】上記極性基を有するビニルモノマー(b)
は、上記(メタ)アルキルアクリレート(a)と共重合
可能なモノマーであって、具体的には(メタ)アクリル
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのカルボキ
シル基を有するビニルモノマーまたはその無水物、(メ
タ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、N−ビ
ニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、(メ
タ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどの窒素
含有ビニルモノマー、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリ
オキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロ
ピレン(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メ
タ)アクリレートなどの水酸基を有するビニルモノマー
などが挙げられる。
【0013】上記極性基を有するビニルモノマーは、多
くなると得られる粘着シートの剥離力が低下し、少なく
なると剪断力が低下するため光重合性モノマーの合計量
に対して、好ましくは2〜50重量%であり、さらに好
ましくは5〜30重量%である。
【0014】本発明に用いられる反応性2重結合を2個
以上有するモノマー(c)は、共重合体同志を架橋させ
るためのものであって、具体的にはヘキサンジオール
(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ
オールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、トリメチルプロパントリメタクリレ
ート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)ア
クリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレー
ト、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート
などが挙げられる。
【0015】上記モノマーの添加量は、多くなると架橋
密度が高くなり過ぎて剥離力が得られにくくなり、少な
くなると架橋密度が低くなり過ぎて凝集力が得られにく
くなるので、上記光重合性モノマーの合計量100重量
部に対して、好ましくは0.01〜1重量部であり、さ
らに好ましくは0.02〜0.8重量部である。
【0016】本発明に用いられる光重合開始剤(d)と
しては、例えば4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン〔ダロキュ
ア2959:チバガイギー社製〕などのケトン系、α−
ヒドロキシ−α,α’−ジメチル−アセトフェノン〔ダ
ロキュア1173:チバガイギー社製〕、メトキシアセ
トフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセト
フェノン〔イルガキュア651:チバガイギー社製〕、
2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン
〔イルガキュア184:チバガイギー社製〕などのアセ
トフェノン系、ベンジルジメチルケタールなどのケター
ル系、その他、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキ
シド、アシルホスフォナートなどが挙げられる。
【0017】上記光開始剤の添加量は、多くなるとラジ
カル発生量が多くなり過ぎて低分子量の共重合体が生成
し易くなり、少なくなると重合反応が進行しにくくなる
ので、上記光重合性モノマー100重量部に対して、好
ましくは0.1〜5重量部であり、さらに好ましくは
0.05〜3重量部である。
【0018】上記アクリル系粘着シートに用いられる粒
状充填材は、得られる粘着シートに高い剪断性と剥離強
度を付与させるものであって例えば、ガラスバルーン、
アルミナバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバ
ルーン等の無機系中空粒子、ポリメタクリル酸メチル
(PMMA)、アクリロニトリル−塩化ビニリデン共重
合体、ポリスチレン、フェノール樹脂等の有機系中空粒
子、ガラスビーズ、シリカビース、シリカアルミナビー
ズ、フライアッシュ、合成雲母等の無機粒子、ポリアク
リル酸エチル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロ
ピレン等の有機粒子、ケイソウ土、多孔質シリカ等の多
孔質フィラーが挙げられる。
【0019】上記粒状充填材は平均粒子径が大きくなる
と得られる粘着シートの剪断強度が不十分となり、小さ
くなると十分な剥離強度が得られにくくなるので、平均
粒子径は1〜150μmである。
【0020】本発明の光重合性組成物には、粘着付与樹
脂が添加されても良く、例えばロジン系樹脂、変性ロジ
ン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹
脂、C5及びC9系石油樹脂、クマロン樹脂、およびこ
れらの水添物が単独もしくは併用出来る。
【0021】また、上記光重合性組成物を重合する際、
重合速度が低下したり、分子量が低下したりする場合が
あるので、このような場合には、例えば、n−ドデシル
メルカプタン(ドデカンチオール)、t−ドデシルメル
カプタンなどの連鎖移動剤を光重合性モノマー100重
量部に対し、0.01〜0.1重量部の範囲内で添加さ
れても良い。
【0022】本発明の粘着シートを製造する方法として
は、上記光重合性組成物を、ロールコーター等の塗工機
を用いて剥離シート上に塗布し、光照射して剥離シート
上において重合させる方法が挙げられる。
【0023】上記方法において、光重合性組成物中の粒
状充填材が沈降して不均一になるのを防止するため、光
重合性組成物を十分に攪拌した後、増粘する。また、剥
離シート上に所定の厚みになるように塗布厚みを確保す
るためチキソトロピー性を付与する。次いで光重合性組
成物の塗布面を、光照射することにより粘着シートが得
られる。
【0024】本発明の粘着シートの厚みとしては、使い
易さの点で50μm〜5mmの範囲が好ましく、100
μm以下の場合には、粘度が1000cps、チキソト
ロピックインデックス値(以下、TI値)が1.5程度
でも塗工出来るが、それ以上の厚みのシートを製造する
場合には、より高粘度又は、より高いTI値にすること
が厚みを確保するという点で好ましい。
【0025】上記光重合性組成物を高粘度にする手段と
しては、アクリルゴム、ニトリルゴム、スチレン−イソ
プレン−スチレンブロック(SIS)などのジブロッ
ク、またはトリブロックゴムなどのエラストマー、ポリ
メチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(P
st)などの熱可塑性樹脂などを添加溶解させる方法が
挙げられる。
【0026】また、上記添加物を加えず、光重合性組成
物の一部を予め部分重合することによっても増粘するこ
とが出来るが、この場合、反応性2重結合を2個以上有
するモノマーを添加する以前に行い、ミクロゲルが発生
しないようにする方が、塗工時にスジ、ブツなどが発生
しにくいという点で好ましい。
【0027】上記光重合性組成物を高いTI値にする手
段としては、平均粒径が5μm以下のシリカ粒子、アル
ミナ粒子、シリカアルミナ粒子等のホワイトカーボン、
カーボンブラックなどのチキソトロピー付与剤を添加す
る方法が挙げられる。
【0028】光照射には、光波長400nm以下に発行
分布を有するランプ類が用いられ、このようなランプ類
としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高
圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マ
イクロウエーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなど
が挙げられる。この中でも、ケミカルランプは、光開始
剤の活性領域の光を効率良く発光するので高厚膜のシー
トを製造するのには好ましく、また光照射強度は、0.
1〜100mW/cm2 の範囲が好ましい。
【0029】本発明における光重合反応は、空気中の酸
素および光重合性組成物中に溶解している酸素によっ
て、重合反応が阻害される。このため、光照射は、酸素
の阻害されないような方法を用いるのが好ましい。
【0030】上記方法としては、例えば表面を離型処理
したポリエチレンテレフタレート(PET)やテフロン
などのフィルムで、塗工された光重合性組成物を覆い、
このフィルムを介して該組成物へ光照射する方法、ある
いは、窒素ガス、炭酸ガスなの不活性なガスで酸素を置
換したイナートゾーンの中で反応させる方法などが挙げ
られる。イナートゾーン中で反応させる方法において
は、光重合をスムーズに行わせる点で、光照射雰囲気の
酸素濃度が5000ppm以下であることが好ましく、
さらに好ましくは300ppm以下である。
【0031】本発明のアクリル系粘着テープは、上記ア
クリル系粘着シートの少なくとも一面に、アクリル系共
重合体(B)からなる粘着剤層が形成されてなる。
【0032】上記粘着剤層を形成するアクリル系共重合
体(B)は、アルキル(メタ)アクリレートを主成分と
し、前記で示したアクリル系粘着シートにおけるアクリ
ル系共重合体を得るために用いた、アルキル(メタ)ア
クリレートと同様のものが挙げられる。
【0033】アクリル系共重合体中における上記アルキ
ル(メタ)アクリレートの含有率は、少なくなると凝集
力が高くなりすぎて初期接着性が低下し、また、多くな
ると凝集力が小さくなり剪断力が低下するので、好まし
くは40〜95重量%であり、さらに好ましくは60〜
93重量%である。
【0034】また、上記アルキル(メタ)アクリレート
と共重合可能な極性基を有するビニルモノマーが共重合
されても良く、同様に前記で示したアクリル系粘着シー
トにおけるアクリル系共重合体を得るために用いたもの
と同様のものが挙げられる。
【0035】アクリル系共重合体中における上記極性基
を有するビニルモノマーの含有率は、少なくなると凝集
力が小さくなり剪断力が低下し、また、多くなると凝集
力が高くなりすぎて初期接着性が低下するので、5〜2
0重量%が好ましい。
【0036】さらに、その他の共重合可能なビニルモノ
マーとして、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレ
ン、イソボロニル(メタ)アクリレート等が挙げられる
が、上記モノマーの含有率は、高くなると凝集力が高く
なり過ぎて、初期接着性が低下するので、30重量%以
下が好ましい。
【0037】上記アクリル系共重合体の重量平均分子量
は、小さくなると凝集力が小さくなり耐熱性が低下し、
また、高くなりすぎると凝集力が高くなりすぎて初期接
着性が低下するので50〜150万が好ましい。
【0038】また、上記アクリル系共重合体のゲル分率
は、小さくなると凝集力が小さくなり耐熱性が低下する
ので、70重量%以上のゲル成分を有するのが好まし
い。
【0039】上記ゲル成分、酢酸エチル、トルエン、テ
トラヒドロフラン(THF)等の極性溶媒(良溶媒)中
に上記アクリル系共重合体を浸漬し、不溶分(ゲル成
分)を濾過し、その重量と、もとの共重合体重量の重量
分率(重量%)を測定することにより求めることが出来
る。
【0040】上記ゲル成分を得る方法としては、溶液重
合およびエマルジョン重合の場合にはトルイレンジイソ
シアネート(TDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシ
アネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、
イソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシレンジ
イソシアネート(XDI)、トリメチロールプロパン変
性TDI等のイソシアネート系架橋剤、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシ
ジルエーテル等のエポキシ系架橋剤、N,N−ヘキサメ
チレン−6,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミ
ド)等のアジリジン系架橋剤で得られた共重合体を架橋
する方法が挙げられる。
【0041】また、光重合法の場合には上記架橋剤の代
わりに、共重合可能な不飽和二重結合を分子内に2個以
上有するモノマーを用いることにより重合段階から同時
に架橋することが出来、例えば、ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、(メタ)アリルアクリレート、(メタ)ビ
ニルアクリレート、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
【0042】本発明の粘着剤層を構成する粘着剤は、上
記アクリル系共重合体に粘着付与樹脂を添加しても良
く、例えばロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、テルペン
系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、C5及びC9系石
油樹脂、クマロン樹脂、およびこれらの水添物が単独も
しくは併用出来る。
【0043】また、本発明の粘着剤層の10秒剪断クリ
ープコンプライアンスは、小さくなると硬くなり初期接
着力が低下し、又、大きくなると粘着剤層が柔らかくな
り、耐熱性が低下して剪断力と剥離力のバランスが低下
するので、好ましくは2.0〜3.2×10-6cm 2
ダインである。
【0044】上記剪断クリープコンプライアンスは、前
記文献(特公昭61−34760号公報)に記載されて
いる通り、下式で定義されるものである。J(t)=A
AXi/hF(但し、tは測定が行われる時間であり、
Aは粘着剤資料の一つの表面の面積であり、Xiは(そ
れがhより小さいとき)時間tでの位置であり、そして
Fは中間板に連結されているワイアにつながれた塊の重
量加速度による力である)から計算される。Aがcm2
で表現されるとき、そしてhがcmで、Xiがcmで、
そしてFがダインで表現されるとき、J(t)はcm2
/ダインで与えられる。
【0045】
【作用】本発明は特定の光重合性組成物に、粒状充填材
をフィラーとして含有させて光重合させることにより、
高い剥離力および剪断力を有するアクリル系粘着シート
が得られる。さらに、非充填材系で特定の高分子量でゲ
ル分率の高いアクリル系共重合体からなる粘着剤層を表
層糊として積層させることにより、初期接着力が高く
て、且つ、高温においてもアクリル系粘着シートが有す
る高い剥離力および剪断力を確保することが可能とな
る。
【0046】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
尚、以下、「部」とあるのは「重量部」を意味する。 「アクリル系粘着シートの作成」 (粘着シート1)2−エチルヘキシルアクリレート85
0部、アクリル酸50部、N−ビニルピロリドン、10
0部、n−ドデカンチオール0.2部、2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトフェノン〔商品名「イルガキ
ュア651」:チバガイギー社製〕3部、およびポリエ
チレン微粒子〔平均粒子径20μm、商品名「ミペロン
XM−220」:三井石油化学社製〕420部をセパラ
ブルフラスコ中に仕込み、均一に分散するまで攪拌混合
して光重合性組成物を得、窒素ガスをパージすることに
より、溶存酸素を除去した。
【0047】次いで、ブラックランプを用いて紫外線を
照射したところ、上記組成物の温度が上昇すると同時に
粘度が高くなった。該組成物の温度が5℃上昇したとこ
ろで、光照射をやめた(この組成物を部分光重合増粘組
成物という)。
【0048】得られた上記部分光重合増粘組成物にヘキ
サンジオールジアクリレート0.5部を添加し、剥離処
理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム上に重合終了時の厚みが約1mmとなるように塗工
し、さらにその塗工面に接するように同じPETフィル
ムでカバーした。
【0049】次いで、ケミカルランプを用いて上記カバ
ーに用いたPETフィルムの上から照射強度2mW/c
2 で8分間照射して約1mm厚みのアクリル系粘着シ
ートを得た。
【0050】(粘着シート2)ポリエチレン微粒子を添
加しなかった以外は、粘着シート1と全く同様の配合お
よび製造方法に従って、約1mm厚みのアクリル系粘着
シートを得た。
【0051】(アクリル系粘着剤A〜Gの作成)表1の
配合組成に従って、2−エチルヘキシルアクリレート、
n−ブチルアクリレート、アクリル酸およびn−ドデカ
ンチオールを、酢酸エチル900部と共に、セパラブル
フラスコ中に仕込み、窒素ガス雰囲気下で還流するまで
昇温し、20分保持した後、ベンジルペルオキシド1.
0部を酢酸エチル50部に溶解した溶液を、上記セパラ
ブルフラスコ中のモノマー成分中に滴下し4時間重合反
応させた後、さらに上記ベンジルペルオキシド溶液を上
記同量滴下して3時間重合反応させた。次いで、トルエ
ン500部を添加し攪拌混合することにより粘度120
0cpsの各粘着剤溶液を得た。各粘着剤溶液中のアク
リル系共重合体の重量平均分子量をゲルパーミエション
クロマトグラフィー(GPC)により測定し、その結果
を表1に示した。
【0052】得られた上記各粘着剤溶液中のアクリル系
共重合体100部に対して、アジリジン系架橋剤〔HD
U;N,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−ア
ジリジンカルボキシアミド〕を表1に示した部数を添加
して、上記アクリル系共重合体を架橋させてアクリル系
粘着剤を得た。上記アクリル系粘着剤のゲル分率を、酢
酸エチルに浸漬した後の不溶分に対する元の重量(それ
ぞれ固形分重量)の重量比率(重量%)で評価し、その
結果を同様に表1に示した。
【0053】
【表1】
【0054】(アクリル系粘着テープの作成)上記によ
り得られたアクリル系粘着剤を、剥離シートに一旦塗布
乾燥することにより厚みが25μmの粘着剤層を形成
し、上記で得られたアクリル系粘着シートの両面に、表
2で示した組み合わせに従って転写方式により粘着剤層
を形成させた。
【0055】
【表2】
【0056】(クリープコンプライアンスの測定)クリ
ープコンプライアンスの測定は、図1に示した剪断クリ
ーププラストメーターを使用して行った。上記アクリル
系粘着剤を、ポリテトラフルオロエチレンの平滑フィル
ム上に塗布乾燥して500μm厚みのアクリル系粘着剤
のシート状物1aを作成した。上記シート状物1aを2
0mm×20mm状にカットし、平行板1bと固定平行
板1cにより挟み込み固定した。
【0057】上記平行板1b−粘着剤のシート状物1a
−固定平行板1cの積層体は、オーブン中に設置し、2
5±0.5℃に保ち安定化させた後、500gの重りを
ワイアー1dによりプーリー1eを介して平行板1bに
つなぎ、ワイアーの自由端に取り付けたワイアーレコー
ダーをスタートさせてチャートレコーダーから10秒後
の変位(固定平行板1cに対する平行板1bのズレ長
さ)を読み取ることにより所定温度での10秒剪断クリ
ープコンプライアンスの値を前記式(J=AAXi/h
F)で求めた。
【0058】「粘着テープの性能評価」 (T型剥離試験)図2に示した測定方法により被着体と
して、JISH4000記載のアルミニウム合金110
0Pを使用し25mm幅×100mmの大きさにカット
したものを、上記の得られた各粘着テープのカット物
(20mm幅×100mm)の両面に2kgローラーで
2往復圧着させて圧着させて23℃雰囲気下で72時間
放置後、200mm/minの引張り速度でT型剥離試
験を行い、剥離強度を測定した。
【0059】(剪断試験)被着体として、SUS304
を使用し粘着テープのカット物(20mm幅×100m
m)の両面に2kgのローラーで2往復圧着させて、2
3℃下で3日間放置した。その後、それぞれについて2
3℃温度下で5mm/minの引張り速度で剪断方向に
引張り、剪断強度を測定した。
【0060】(熱軟化試験)被着体として、SUS30
4を使用し、粘着テープのカット物(20mm×20m
m)を貼り付け、バッキングとして100μmのアルミ
ニウミを貼り付けた後、2kgのローラーで2往復圧着
し、23℃下で3日間放置した。その後、粘着テープの
剪断方向に1kgの荷重をかけ、3℃/5minの速度
で昇温した時の落下速度を測定した。上記クリープコン
プライアンス値および粘着テープの性能評価結果を、表
2に示した。
【0061】
【発明の効果】本発明の粘着テープは初期接着力、剥離
力、剪断力の他に、曲面追従性、伸び性にも優れている
ので、表面の凹凸にもよくなじみ、且つ一旦接着すると
十分な機械的強度に耐えうる接着性能を示すため、自動
車部品、建材内装材、外装材、電気部品、看板、ディス
プレー等の各種成形体固定用の粘着テープとして好適に
用いられるほか、広い用途に使用出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例において、クリープコンプラ
イアンスを測定する剪断クリーププラストメーターの概
略図である。
【図2】実施例及び比較例において、剥離強度を測定す
るT型剥離試験の方法を示す側面図である。
【符号の説明】
1a アクリル系粘着剤のシート状物 1b 平行板 1c 固定平行板 1d ワイアー 1e プーリー 2a アルミニウム合金 2b 粘着テープのカット物 2c 固定台 2d フック

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径1〜150μmの粒状充填材が分
    散されたアクリル系共重合体(A)からなるアクリル系
    粘着シートの少なくとも一面に、 70重量%以上のゲル成分を有する重量平均分子量50
    〜150万のアクリル系共重合体(B)からなる粘着剤
    層が形成されていることを特徴とするアクリル系粘着テ
    ープ。
  2. 【請求項2】粘着剤層が、2.0〜3.2×10-6cm
    2/ダインの10秒剪断クリープコンプライアンスを有
    する請求項1記載のアクリル系粘着テープ。
  3. 【請求項3】アクリル系共重合体(A)が、(a)アル
    キル基の炭素数が1〜12の(メタ)アルキルアクリレ
    ート50〜98重量%および(b)極性基を有するビニ
    ルモノマー50〜2重量%よりなる光重合性モノマー1
    00重量部、(c)反応性2重結合を2個以上有するモ
    ノマー0.01〜1重量部および、(d)光重合開始剤
    0.01〜5重量部からなる光重合性組成物より形成さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2記載のアクリ
    ル系粘着テープ。
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