JPH08161730A - 磁気カードおよびその製造方法とそれを用いた磁気記録方式 - Google Patents
磁気カードおよびその製造方法とそれを用いた磁気記録方式Info
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- JPH08161730A JPH08161730A JP6296795A JP29679594A JPH08161730A JP H08161730 A JPH08161730 A JP H08161730A JP 6296795 A JP6296795 A JP 6296795A JP 29679594 A JP29679594 A JP 29679594A JP H08161730 A JPH08161730 A JP H08161730A
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Landscapes
- Hard Magnetic Materials (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 容易に新規情報を記録できるとともに偽造防
止が可能である磁気カードおよびその製造方法とそれに
用いる磁性粉の製造方法とを提供すること。 【構成】 磁気カードの磁性層は,5.0kOe以上の
保磁力を有するとともに,前記保磁力の多くとも1/2
の印加磁界で飽和磁化の25%以上の磁化を有する磁性
粉により形成されている。この磁性粉は,一般式R×T
100-X (ただし,RはSmを主成分とする少なくとも1
種のYを含む希土類元素,TはCoを主成分とする少な
くとも1種の遷移金属で,16.0≦×≦22.0at
%)で表されれるrう。この磁性層への記録は容易に行
えるが,記録した情報の消去及び書き換えが困難もしく
は不可能である。この磁性層に用いる磁性粉を製造する
には,上記一般式で示される,インゴット,焼結体,及
び焼結体とRD粉末との混合物の内のいずれか一種から
なる合金を粉砕した後,さらに,真空あるいは不活性雰
囲気下で750〜1200℃の温度で熱処理を施して製
造する。
止が可能である磁気カードおよびその製造方法とそれに
用いる磁性粉の製造方法とを提供すること。 【構成】 磁気カードの磁性層は,5.0kOe以上の
保磁力を有するとともに,前記保磁力の多くとも1/2
の印加磁界で飽和磁化の25%以上の磁化を有する磁性
粉により形成されている。この磁性粉は,一般式R×T
100-X (ただし,RはSmを主成分とする少なくとも1
種のYを含む希土類元素,TはCoを主成分とする少な
くとも1種の遷移金属で,16.0≦×≦22.0at
%)で表されれるrう。この磁性層への記録は容易に行
えるが,記録した情報の消去及び書き換えが困難もしく
は不可能である。この磁性層に用いる磁性粉を製造する
には,上記一般式で示される,インゴット,焼結体,及
び焼結体とRD粉末との混合物の内のいずれか一種から
なる合金を粉砕した後,さらに,真空あるいは不活性雰
囲気下で750〜1200℃の温度で熱処理を施して製
造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,磁気カードおよびその
製造方法とそれに用いる磁性粉の製造方法に関し,詳し
くは,記録した所定の情報を消去あるいは書き換えるこ
とができない偽造防止効果に優れた磁気カードとその製
造方法とそれに用いる磁性粉の製造方法に関するもので
ある。
製造方法とそれに用いる磁性粉の製造方法に関し,詳し
くは,記録した所定の情報を消去あるいは書き換えるこ
とができない偽造防止効果に優れた磁気カードとその製
造方法とそれに用いる磁性粉の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来,乗車券,テレホンカードあるいは
プリペイドカード等の金券として利用されている磁気カ
ード類は,所定の装置でカードを利用する毎に,カード
に設けられた磁性層に残金等の所定の情報を書き換える
ことにより使用されている。これらの金券として利用さ
れている磁気カードには,金額等の情報をマグネティッ
クビュワー等で読み出すことができないように,磁性層
に保護層を設けたり,磁性層を多層にする等の工夫や使
用毎にカードにパンチ穴を空ける等の工夫が偽造防止の
対策として施されている。
プリペイドカード等の金券として利用されている磁気カ
ード類は,所定の装置でカードを利用する毎に,カード
に設けられた磁性層に残金等の所定の情報を書き換える
ことにより使用されている。これらの金券として利用さ
れている磁気カードには,金額等の情報をマグネティッ
クビュワー等で読み出すことができないように,磁性層
に保護層を設けたり,磁性層を多層にする等の工夫や使
用毎にカードにパンチ穴を空ける等の工夫が偽造防止の
対策として施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが,磁気カード
の普及と共に,磁気カードの情報を記録,再生する装置
技術も発達し,磁気カードに記録した情報を容易に読み
取り,さらには,情報を書き込むことができるようにな
ったため,従来の磁気カードでは偽造を有効に防止でき
ないという欠点が生じた。
の普及と共に,磁気カードの情報を記録,再生する装置
技術も発達し,磁気カードに記録した情報を容易に読み
取り,さらには,情報を書き込むことができるようにな
ったため,従来の磁気カードでは偽造を有効に防止でき
ないという欠点が生じた。
【0004】従来,具体的には,これらの磁気カードへ
の記録は,カード長手方向に行われており,また,新し
い情報は,その都度,旧情報の上にオーバーライトする
形で書き換えられるため,カードへの記録・再生する装
置があれば,容易に情報の書き換えを行い偽造すること
が可能である。また,磁気カードに関しては,磁性層の
保磁力が,従来使用されている磁気記録・再生装置(リ
ーダ・ライタ)によって記録・再生が可能なように,2
〜3kOe程度と低いことから,同様に従来装置があれ
ば,容易に情報の書き換えができ,カードの偽造を行う
ことができる。
の記録は,カード長手方向に行われており,また,新し
い情報は,その都度,旧情報の上にオーバーライトする
形で書き換えられるため,カードへの記録・再生する装
置があれば,容易に情報の書き換えを行い偽造すること
が可能である。また,磁気カードに関しては,磁性層の
保磁力が,従来使用されている磁気記録・再生装置(リ
ーダ・ライタ)によって記録・再生が可能なように,2
〜3kOe程度と低いことから,同様に従来装置があれ
ば,容易に情報の書き換えができ,カードの偽造を行う
ことができる。
【0005】即ち,従来技術の問題点は,磁気カードを
使用する毎に既存の記録情報にオーバーライトする形で
残額,使用額等の新規情報を書き込む方式を使用してい
る点と,そのために磁気カードに形成される磁性層は,
保磁力が大き過ぎず,容易に記録・消去ができなければ
ならない点である。
使用する毎に既存の記録情報にオーバーライトする形で
残額,使用額等の新規情報を書き込む方式を使用してい
る点と,そのために磁気カードに形成される磁性層は,
保磁力が大き過ぎず,容易に記録・消去ができなければ
ならない点である。
【0006】ここで,本発明者らは,このような従来技
術の欠点を解決するために,調査を進めた結果,特別な
磁気記録・再生装置を用いる必要がなく,また,優れた
偽造防止効果を有する磁気記録方式および磁気記録媒体
とその製造方法を提案している(特願平6−21603
9号,以下,従来例1と呼ぶ参照)。
術の欠点を解決するために,調査を進めた結果,特別な
磁気記録・再生装置を用いる必要がなく,また,優れた
偽造防止効果を有する磁気記録方式および磁気記録媒体
とその製造方法を提案している(特願平6−21603
9号,以下,従来例1と呼ぶ参照)。
【0007】そこで,本発明の技術的課題は,従来例1
をさらに改良し,容易に新規情報を記録できるとともに
偽造防止が可能である磁気カードおよびその製造方法と
それに用いる磁性粉の製造方法とを提供することにあ
る。
をさらに改良し,容易に新規情報を記録できるとともに
偽造防止が可能である磁気カードおよびその製造方法と
それに用いる磁性粉の製造方法とを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,調査を継
続した結果,従来例1よりも優れた偽造防止効果を有す
る磁気カードおよびその製造方法を見い出すに至った。
続した結果,従来例1よりも優れた偽造防止効果を有す
る磁気カードおよびその製造方法を見い出すに至った。
【0009】本発明によれば,磁性層を備え,面内長手
方向に磁気記録を行なう磁気カードにおいて,前記磁性
層は,5.0kOe以上の保磁力を有するとともに,前
記保磁力の多くとも1/2の印加磁界で飽和磁化の25
%以上の磁化を有する磁性粉により形成され,前記磁性
粉は,一般式R×T100-X (ただし,RはSmを主成分
とする少なくとも1種のYを含む希土類元素,TはCo
を主成分とする少なくとも1種の遷移金属で,16.0
≦×≦22.0at%)で表され,前記磁性層への記録
は容易に行えるが,記録した情報の消去及び書き換えが
困難もしくは不可能としたことを特徴とする磁気カード
が得られる。
方向に磁気記録を行なう磁気カードにおいて,前記磁性
層は,5.0kOe以上の保磁力を有するとともに,前
記保磁力の多くとも1/2の印加磁界で飽和磁化の25
%以上の磁化を有する磁性粉により形成され,前記磁性
粉は,一般式R×T100-X (ただし,RはSmを主成分
とする少なくとも1種のYを含む希土類元素,TはCo
を主成分とする少なくとも1種の遷移金属で,16.0
≦×≦22.0at%)で表され,前記磁性層への記録
は容易に行えるが,記録した情報の消去及び書き換えが
困難もしくは不可能としたことを特徴とする磁気カード
が得られる。
【0010】ここで,本発明の磁気カードにおいて,前
記磁性粉は,インゴット,焼結体,及びインゴット又は
焼結体とRD粉末との混合物の内の少なくとも一種を粉
砕した後,熱処理を施されていることが好ましい。
記磁性粉は,インゴット,焼結体,及びインゴット又は
焼結体とRD粉末との混合物の内の少なくとも一種を粉
砕した後,熱処理を施されていることが好ましい。
【0011】即ち,本発明の磁気カードは,従来のもの
と比較し,高保磁力で,かつ,着磁性に優れた特性を有
するものである。
と比較し,高保磁力で,かつ,着磁性に優れた特性を有
するものである。
【0012】なお,本発明の磁気カードにおいて,磁性
層の保磁力は,記録情報が,従来の記録再生装置で用い
られる磁気ヘッド(発生磁界約5KG)によって消去,
オーバーライトされないために,5.0kOe以上であ
ることが好ましい。すなわち,磁気カードに用いる磁性
粉の保磁力は5.0kOe以上であることが好ましく,
また,磁気記録を従来装置で容易に行うために保磁力の
1/2以下の印加磁界で飽和磁化の25%以上の磁化ま
で容易に着磁されることが望ましい。
層の保磁力は,記録情報が,従来の記録再生装置で用い
られる磁気ヘッド(発生磁界約5KG)によって消去,
オーバーライトされないために,5.0kOe以上であ
ることが好ましい。すなわち,磁気カードに用いる磁性
粉の保磁力は5.0kOe以上であることが好ましく,
また,磁気記録を従来装置で容易に行うために保磁力の
1/2以下の印加磁界で飽和磁化の25%以上の磁化ま
で容易に着磁されることが望ましい。
【0013】また,本発明によれば,基板上に磁性層を
備え,面内長手方向に磁気記録を行なう磁気カードを製
造する方法において,前記基板上に磁性粉を用いて前記
磁性層を形成することを含み,前記磁性粉は,一般式R
×T100-X (ただし,RはSmを主成分とする少なくと
も1種以上のYを含む希土類元素,TはCoを主成分と
する少なくとも1種以上の遷移金属16.0≦×≦2
2.0at%)で表され,インゴット,焼結体,及びそ
れらのいずれかとRD粉末との混合物からなる群の内か
ら選択された少なくとも一種からなる合金を粉砕した
後,さらに,真空あるいは不活性雰囲気下で750〜1
200℃の温度で熱処理を施し,作製したものを用いる
ことを特徴とする磁気カードの製造方法が得られる。
備え,面内長手方向に磁気記録を行なう磁気カードを製
造する方法において,前記基板上に磁性粉を用いて前記
磁性層を形成することを含み,前記磁性粉は,一般式R
×T100-X (ただし,RはSmを主成分とする少なくと
も1種以上のYを含む希土類元素,TはCoを主成分と
する少なくとも1種以上の遷移金属16.0≦×≦2
2.0at%)で表され,インゴット,焼結体,及びそ
れらのいずれかとRD粉末との混合物からなる群の内か
ら選択された少なくとも一種からなる合金を粉砕した
後,さらに,真空あるいは不活性雰囲気下で750〜1
200℃の温度で熱処理を施し,作製したものを用いる
ことを特徴とする磁気カードの製造方法が得られる。
【0014】また,本発明によれば,前記磁気カードに
用いられる磁性粉を製造する方法であって,一般式R×
T100-X (ただし,RはSmを主成分とする少なくとも
1種以上のYを含む希土類元素,TはCoを主成分とす
る少なくとも1種以上の遷移金属16.0≦×≦22.
0at%)で表される合金を粉砕することを特徴とする
磁性粉の製造方法が得られる。ここで,本発明の磁性粉
の製造方法において,前記合金は,インゴット,焼結
体,及びそれらのいずれかとRD粉末との混合物からな
る群の内から選択された少なくとも一種からなり,この
合金を粉砕した後,さらに,真空あるいは不活性雰囲気
下で750〜1200℃の温度で熱処理を施すことが好
ましい。
用いられる磁性粉を製造する方法であって,一般式R×
T100-X (ただし,RはSmを主成分とする少なくとも
1種以上のYを含む希土類元素,TはCoを主成分とす
る少なくとも1種以上の遷移金属16.0≦×≦22.
0at%)で表される合金を粉砕することを特徴とする
磁性粉の製造方法が得られる。ここで,本発明の磁性粉
の製造方法において,前記合金は,インゴット,焼結
体,及びそれらのいずれかとRD粉末との混合物からな
る群の内から選択された少なくとも一種からなり,この
合金を粉砕した後,さらに,真空あるいは不活性雰囲気
下で750〜1200℃の温度で熱処理を施すことが好
ましい。
【0015】また,本発明において使用される高保磁力
でかつ着磁性の良好な磁性粉としては,一般式R×T
100-X (RはSmを主成分とする少なくとも1種以上の
Yを含む希土類元素,TはCoを主成分とする少なくと
も1種以上の遷移金属)で表される合金粉末が適当であ
り,本合金粉末の製造方法としては,上記組成のインゴ
ット,焼結体,及びそれらのいずれかとRD粉末との混
合物からなる群の内から選択された少なくとも一種から
なる合金を粉砕した後,真空もしくは不活性雰囲気下で
750〜1200℃の温度で熱処理を施し粉末を得る方
法が適当である。
でかつ着磁性の良好な磁性粉としては,一般式R×T
100-X (RはSmを主成分とする少なくとも1種以上の
Yを含む希土類元素,TはCoを主成分とする少なくと
も1種以上の遷移金属)で表される合金粉末が適当であ
り,本合金粉末の製造方法としては,上記組成のインゴ
ット,焼結体,及びそれらのいずれかとRD粉末との混
合物からなる群の内から選択された少なくとも一種から
なる合金を粉砕した後,真空もしくは不活性雰囲気下で
750〜1200℃の温度で熱処理を施し粉末を得る方
法が適当である。
【0016】ここで,上記組成の限定理由は,Xが1
6.0at%以下では保磁力が低下し,Xが22.0a
t%以上では磁化が低下し好ましくないからである。ま
た,本発明において,熱処理温度が750℃以下および
1200℃以上の場合は保磁力の低下が起こり好ましく
ない。ここで,本発明において,RD粉末とは,Yを含
む希土類元素の還元処理された粉末を呼ぶ。
6.0at%以下では保磁力が低下し,Xが22.0a
t%以上では磁化が低下し好ましくないからである。ま
た,本発明において,熱処理温度が750℃以下および
1200℃以上の場合は保磁力の低下が起こり好ましく
ない。ここで,本発明において,RD粉末とは,Yを含
む希土類元素の還元処理された粉末を呼ぶ。
【0017】さらに,本発明の磁気カードの記録方式と
して,従来の方式とは異なり,第1に初期情報を記録す
る際,長手方向に一箇所以上の未記録部分を残して記録
を行ない,さらに,順次新しい情報を記録する際に,未
記録部分に新規情報を記録する方式を用いる事により,
本発明のカードは,従来の磁気カードと同様のリーダ・
ライタを用いて使用でき,かつ,より偽造防止効果に優
れたものとなる。
して,従来の方式とは異なり,第1に初期情報を記録す
る際,長手方向に一箇所以上の未記録部分を残して記録
を行ない,さらに,順次新しい情報を記録する際に,未
記録部分に新規情報を記録する方式を用いる事により,
本発明のカードは,従来の磁気カードと同様のリーダ・
ライタを用いて使用でき,かつ,より偽造防止効果に優
れたものとなる。
【0018】
【実施例】以下,本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0019】(実施例1)99%以上の純度のSmとC
oを融解することにより,下記表1に示す組成の合金を
作製し,1100℃の温度でAr雰囲気中24時間均質
化処理を施した後,850℃まで徐冷し,その後,室温
まで急冷することによりインゴットを得た。得られたイ
ンゴットをディスクミルで粗粉砕した後さらにボールミ
ルを用い微粉砕を行い平均粒径2〜3μmの粉末を得
た。さらに得られた粉末に,1100℃の温度でAr雰
囲気中15分間熱処理を施し,室温まで急冷を行った。
熱処理後の粉末を下記表1に示す割合で樹脂,溶剤と混
合し磁性塗料を作製した。
oを融解することにより,下記表1に示す組成の合金を
作製し,1100℃の温度でAr雰囲気中24時間均質
化処理を施した後,850℃まで徐冷し,その後,室温
まで急冷することによりインゴットを得た。得られたイ
ンゴットをディスクミルで粗粉砕した後さらにボールミ
ルを用い微粉砕を行い平均粒径2〜3μmの粉末を得
た。さらに得られた粉末に,1100℃の温度でAr雰
囲気中15分間熱処理を施し,室温まで急冷を行った。
熱処理後の粉末を下記表1に示す割合で樹脂,溶剤と混
合し磁性塗料を作製した。
【0020】
【表1】
【0021】得られた磁性塗料をポリエチレンテレフタ
レート(PET)の基体上に塗布厚さ20μmになるよ
うに塗工を行い乾燥し,基体上に磁性層を形成した。得
られた磁気カードの磁気特性を振動試料型磁力計(V.
S.M.)を用いて測定した。結果を下記表2に示す。
Sm値22at%以下で,保磁力が大きく,かつ,着磁
性の良好な結果が得られた。
レート(PET)の基体上に塗布厚さ20μmになるよ
うに塗工を行い乾燥し,基体上に磁性層を形成した。得
られた磁気カードの磁気特性を振動試料型磁力計(V.
S.M.)を用いて測定した。結果を下記表2に示す。
Sm値22at%以下で,保磁力が大きく,かつ,着磁
性の良好な結果が得られた。
【0022】
【表2】
【0023】さらに,各カードに対し,従来のリーダ・
ライタ(記録磁界5KG)を用いFM方式で記録し,再
生を行ったところ,Sm値22.9at%の磁性粉を用
いたカードでは,記録信号出力が小さく検出が困難であ
ったが,それ以外のカードでは,良好な記録信号が検出
され,記録がなされていた。
ライタ(記録磁界5KG)を用いFM方式で記録し,再
生を行ったところ,Sm値22.9at%の磁性粉を用
いたカードでは,記録信号出力が小さく検出が困難であ
ったが,それ以外のカードでは,良好な記録信号が検出
され,記録がなされていた。
【0024】次に,この磁気ヘッドを用い記録信号の消
去を行ったところ,Sm値15.1at%と22.9a
t%の磁性粉を用いたカードでは,記録信号が消去前の
10%以下の出力に減衰し消去され易く,その他のカー
ドでは記録信号が消去前の50%以上の出力で残留し消
去され難かった。
去を行ったところ,Sm値15.1at%と22.9a
t%の磁性粉を用いたカードでは,記録信号が消去前の
10%以下の出力に減衰し消去され易く,その他のカー
ドでは記録信号が消去前の50%以上の出力で残留し消
去され難かった。
【0025】以上のことから,Sm値16〜22at%
の磁性粉を用いたカードで良好な結果が得られた。
の磁性粉を用いたカードで良好な結果が得られた。
【0026】(実施例2)99%以上の純度のSmとC
oを融解することにより,Sm17.7Co82.3の組成の合
金を作製し,実施例1と同様の方法で,均質化処理,粉
砕を行い平均粒径2μmの粉末を得た。
oを融解することにより,Sm17.7Co82.3の組成の合
金を作製し,実施例1と同様の方法で,均質化処理,粉
砕を行い平均粒径2μmの粉末を得た。
【0027】得られた粉末に,700〜1250℃の温
度でAr雰囲気中15分間熱処理を施し,急冷を行っ
た。熱処理後の各粉末を用い実施例1と同様の方法で磁
性層を形成した磁気カードを作製した。磁気カードの磁
気特性をV.S.M.を用いて測定した。その結果を下
記表3に示す。
度でAr雰囲気中15分間熱処理を施し,急冷を行っ
た。熱処理後の各粉末を用い実施例1と同様の方法で磁
性層を形成した磁気カードを作製した。磁気カードの磁
気特性をV.S.M.を用いて測定した。その結果を下
記表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】上記表3より明らかなように熱処理温度7
50〜1200℃の間で良好な結果が得られた。
50〜1200℃の間で良好な結果が得られた。
【0030】さらに,実施例1と同様の方法で各カード
に記録を施し,消去を行ったところ,700℃と125
0℃で熱処理を施した磁性粉を用いたカードでは記録信
号が消去前の5%以下の出力に減衰し消去され,その他
のカードでは記録信号が消去前の40%以上の出力で残
留し消去され難かった。
に記録を施し,消去を行ったところ,700℃と125
0℃で熱処理を施した磁性粉を用いたカードでは記録信
号が消去前の5%以下の出力に減衰し消去され,その他
のカードでは記録信号が消去前の40%以上の出力で残
留し消去され難かった。
【0031】以上のことから,温度750〜1200℃
で熱処理を施した磁性粉を用いたカードで良好な結果が
得られた。
で熱処理を施した磁性粉を用いたカードで良好な結果が
得られた。
【0032】(実施例3)実施例2において,1100
℃の温度で熱処理を施した磁性粉を用い実施例1と同様
の方法で作製した磁性塗料を,PET基体上に塗布した
後,カード面と平行に0〜10kOeの磁界を印加し磁
性粉を配向し,その後,乾燥し基体上に磁性層を形成し
た磁気カードを得た。得られた磁気カードの磁気特性を
V.S.M.を用い,配向方向と平行に磁界を印加し測
定した。その結果,配向処理を施す事により,保磁力は
低下せず着磁性が,最大6%程度良くなった。以上のこ
とから,磁性粉末を用い磁性層を形成する際,配向処理
を施しても,特性劣化はみられず,良好な特性が得られ
た。
℃の温度で熱処理を施した磁性粉を用い実施例1と同様
の方法で作製した磁性塗料を,PET基体上に塗布した
後,カード面と平行に0〜10kOeの磁界を印加し磁
性粉を配向し,その後,乾燥し基体上に磁性層を形成し
た磁気カードを得た。得られた磁気カードの磁気特性を
V.S.M.を用い,配向方向と平行に磁界を印加し測
定した。その結果,配向処理を施す事により,保磁力は
低下せず着磁性が,最大6%程度良くなった。以上のこ
とから,磁性粉末を用い磁性層を形成する際,配向処理
を施しても,特性劣化はみられず,良好な特性が得られ
た。
【0033】以上の実施例1乃至3から,磁性粉を塗布
した磁性層を有する磁気カードを形成し,初期情報を長
手方向に記録する際に,初期情報を長手方向に一箇所以
上の未記録部分を残して記録を行ない,さらに,順次新
しい情報を記録する際に,前記未記録部分に新規情報を
記録することによって,従来の磁気カードと同様のリー
ダ・ライタを用いて使用できるとともに,より偽造防止
効果に優れた磁気記録方式が得られることは,明らかで
ある。
した磁性層を有する磁気カードを形成し,初期情報を長
手方向に記録する際に,初期情報を長手方向に一箇所以
上の未記録部分を残して記録を行ない,さらに,順次新
しい情報を記録する際に,前記未記録部分に新規情報を
記録することによって,従来の磁気カードと同様のリー
ダ・ライタを用いて使用できるとともに,より偽造防止
効果に優れた磁気記録方式が得られることは,明らかで
ある。
【0034】
【発明の効果】以上,説明したように,本発明によれ
ば,容易に記録・再生ができるとともに,偽情報の書き
込みが困難であり偽造防止ができる磁気カードおよびそ
の製造方法とそれを用いた磁気記録方式とを提供するこ
とができる。
ば,容易に記録・再生ができるとともに,偽情報の書き
込みが困難であり偽造防止ができる磁気カードおよびそ
の製造方法とそれを用いた磁気記録方式とを提供するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/06
Claims (6)
- 【請求項1】 磁性層を備え,面内長手方向に磁気記録
を行なう磁気カードにおいて,前記磁性層は,5.0k
Oe以上の保磁力を有するとともに,前記保磁力の多く
とも1/2の印加磁界で飽和磁化の25%以上の磁化を
有する磁性粉により形成され,前記磁性粉は,一般式R
×T100-X (ただし,RはSmを主成分とする少なくと
も1種のYを含む希土類元素,TはCoを主成分とする
少なくとも1種の遷移金属で,16.0≦×≦22.0
at%)で表され,前記磁性層への記録は容易に行える
が,記録した情報の消去及び書き換えが困難もしくは不
可能としたことを特徴とする磁気カード。 - 【請求項2】 請求項1記載の磁気カードにおいて,前
記磁性粉は,インゴット,焼結体,及びそれらのいずれ
かとRD粉末との混合物からなる群の内から選択された
少なくとも一種を粉砕した後,熱処理を施されているこ
とを特徴とする磁気カード。 - 【請求項3】 基板上に磁性層を備え,面内長手方向に
磁気記録を行なう磁気カードを製造する方法において,
前記基板上に磁性粉を用いて前記磁性層を形成すること
を含み,前記磁性粉は,一般式R×T100-X (ただし,
RはSmを主成分とする少なくとも1種以上のYを含む
希土類元素,TはCoを主成分とする少なくとも1種以
上の遷移金属16.0≦×≦22.0at%)で表さ
れ,インゴット,焼結体,及びそれらのいずれかとRD
粉末との混合物からなる群の内から選択された少なくと
も一種からなる合金を粉砕した後,さらに,真空あるい
は不活性雰囲気下で750〜1200℃の温度で熱処理
を施し,作製したものを用いることを特徴とする磁気カ
ードの製造方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の磁気カードに用いられる
磁性粉を製造する方法であって,一般式R×T
100-X (ただし,RはSmを主成分とする少なくとも1
種以上のYを含む希土類元素,TはCoを主成分とする
少なくとも1種以上の遷移金属16.0≦×≦22.0
at%)で表される合金を粉砕することを特徴とする磁
性粉の製造方法。 - 【請求項5】 請求項4記載の磁性粉の製造方法におい
て,前記合金は,インゴット,焼結体,及びそれらのい
ずれかとRD粉末との混合物からなる群の内から選択さ
れた少なくとも一種からなり,この合金を粉砕した後,
さらに,真空あるいは不活性雰囲気下で750〜120
0℃の温度で熱処理を施すことを特徴とする磁性粉の製
造方法。 - 【請求項6】 請求項1記載の磁気カードに初期情報を
長手方向に記録する磁気カードの記録方式において,前
記初期情報を長手方向に一箇所以上の未記録部分を残し
て記録を行ない,さらに,順次新しい情報を記録する際
に,前記未記録部分に新規情報を記録することを特徴と
する磁気記録方式。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6296795A JPH08161730A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 磁気カードおよびその製造方法とそれを用いた磁気記録方式 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6296795A JPH08161730A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 磁気カードおよびその製造方法とそれを用いた磁気記録方式 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08161730A true JPH08161730A (ja) | 1996-06-21 |
Family
ID=17838237
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6296795A Pending JPH08161730A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 磁気カードおよびその製造方法とそれを用いた磁気記録方式 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08161730A (ja) |
-
1994
- 1994-11-30 JP JP6296795A patent/JPH08161730A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030806 |