JPH0826981A - 抗酸化作用を有するマロフェノンの利用およびその製造方法 - Google Patents
抗酸化作用を有するマロフェノンの利用およびその製造方法Info
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- JPH0826981A JPH0826981A JP6227184A JP22718494A JPH0826981A JP H0826981 A JPH0826981 A JP H0826981A JP 6227184 A JP6227184 A JP 6227184A JP 22718494 A JP22718494 A JP 22718494A JP H0826981 A JPH0826981 A JP H0826981A
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Abstract
チなど、健康維持上障害となる諸疾患、火傷などの外
傷、ニキビ、シミなどの美容上の障害の予防、治療に効
果を有する医薬品、化粧品となり、また飲食品の劣化防
止剤ともなるマロフェノン、およびマロフェノンの合成
中間体を提供する。 【構成】 マロフェノンまたはその薬学的に許容される
塩を有効成分とする医薬品、化粧品、飲食品。2’,
4’−ジヒドロキシ−3’,5’−ジメチル−6’−保
護オキシ アセトフェノンを使用するマロフェノンの製
造方法。新規物質2’,6’−ジヒドロキシ−3’,
5’−ジメチル−4’−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ アセトフェノンおよびその塩、およびその製造方
法。これを有効成分とする医薬品、化粧品、飲食品。
Description
人病、悪性関節リウマチなど、健康維持上障害となる諸
疾患、火傷などの外傷、ニキビ、シミなどの美容上の障
害の予防、治療に効果を有する医薬品、化粧品となり、
また飲食品の劣化防止剤ともなるマロフェノン、および
マロフェノンの合成中間体で新規化合物でもある2’,
6’−ジヒドロキシ−3’,5’−ジメチル−4’−t
−ブチルジメチルシリルオキシアセトフェノンに関する
ものである。
化脂質が、老化や成人病、難病の発症といった生体への
悪影響を及ぼすことが近年明らかとなってきており、活
性酸素消去作用や過酸化脂質の生成抑制作用を有する、
いわゆる抗酸化物質の探索や、動脈硬化症、高脂血症、
それらより発症する脳梗塞、心疾患、およびそれらの後
遺症やストレス性潰瘍などの虚血障害、癌、糖尿病など
の成人病、悪性リウマチ、ベーチェット病、クーロン
病、潰瘍性大腸炎、肝炎、腎炎、パーキンソン病などの
難病、農薬などの化学物質により惹起される疾患、光線
過敏症、放射線障害などに対する治療薬としてのそれら
の応用が一部で試みられている。また、活性酸素や過酸
化脂質はシミ、ソバカス、ニキビ、皮膚潰瘍などの成因
にもなる他、食品を劣化させ嗜好的品質や栄養の低下を
ひきおこすことも知られてきているが、いまだにこれら
の問題を十分に解決しうる物質が見出されていないのが
現状である。
ガシワ(Mallotus japonicus)には、さまざまなフロロ
グルシン誘導体が含まれており、それらの成分の一部に
関しては抗腫瘍活性などが報告されてはいる(M. Arisa
wa, et al., Planta Med. 56, 377-379 (1990))が、抗
酸化活性については全く報告されていない。特にマロフ
ェノン(2’,6’−ジヒドロキシ−3’,5’−ジメ
チル−4’−メトキシアセトフェノン)に関しては有沢
らによって同植物から単離された(M. Arisawa, et a
l., Chem. Pharm. Bull. 38, 1624-1626(1990))報告が
あるものの、その合成法、利用法などについては全く検
討がなされていなかった。
な抗酸化剤として天然物であるα−トコフェロール(ビ
タミンE)やアスコルビン酸(ビタミンC)、合成化合
物であるBHT(3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シトルエン)、生体酵素であるSOD(スーパーオキサ
イドディスミュターゼ)などが挙げられるが、それらの
適用範囲は十分に広いとはいえず、より抗酸化能の強
い、有用な抗酸化剤が発明された場合、医薬品、化粧
品、健康食品、食品添加物などとして利用価値のあるも
のである。
ワより単離された天然物であるマロフェノンの合成法を
開発し、同マロフェノンおよびその合成中間体である
2’,6’−ジヒドロキシ−3’,5’−ジメチル−
4’−t−ブチルジメチルシリルオキシ アセトフェノ
ンが強力な抗酸化活性を有することを見い出し、本発明
を完成した。
よび一般式(2)で表される本発明の新規な2’,6’
−ジヒドロキシ−3’,5’−ジメチル−4’−t−ブ
チルジメチルシリルオキシ アセトフェノンは、医薬
品、飲食品、化粧品として用いる場合、遊離の形で用い
ることができるほか、薬学的に許容される塩の形で使用
することもできる。薬学的に許容できる塩としては、例
えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のような
アルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のよ
うなアルカリ土類金属塩、鉄塩、銅塩等のような遷移金
属塩、アンモニウム塩、エチルアミン類、トリエチルア
ミン類、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン
塩、ジシクロヘキシルアミン塩、ジメチルアミノエタノ
ール塩、アルギニン塩またはエチレンジアミン塩等のよ
うなアミン塩が挙げられる。これらの塩は、通常の手段
で生成させることができ、例えば、塩が不溶な溶媒また
は溶質中で、あるいは真空乾燥または凍結乾燥によって
除去できる水のような溶媒中で、遊離のフェノール酸の
形にある本発明化合物を1等量またはそれ以上の適当な
塩基と反応させるか、適当なイオン交換樹脂にて、現存
の塩のイオンを他のイオンに交換することにより生成さ
せることができる。
て製造することができる。
は水素、またはトリメチルシリル基を表す)。以下、上
記反応を詳しく説明する。最終生成物(1)は、一般式
(3)で示される2’,4’−ジヒドロキシ−3’,
5’−ジメチル−6’−保護オキシ アセトフェノンを
RCHN2 で表されるジアゾ化合物、例えばジアゾメタ
ン、トリメチルシリルジアゾメタンなどと、ジイソプロ
ピルアミノエタン、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ンなどの塩基、およびメタノールの存在下に反応させ、
4’位をメチル化し、さらに常用される適当な方法を用
いて6’位の保護基を除去することによって得ることが
できる。前段の反応の溶媒としては塩化メチレン、ベン
ゼン、クロロホルム、アセトニトリルなどを用いること
ができ、反応温度としては室温程度が、また反応時間は
1〜24時間が好ましい。また後段の反応は6’位の保護
基の種類により、通常の保護基の脱離に用いる方法、例
えば酸性条件下加水分解、塩基性条件下加水分解、接触
還元、DDQ酸化などの中から適宜選択することができ
る。
される2’,6’−ジヒドロキシ−3’,5’−ジメチ
ル−4’−t−ブチルジメチルシリルオキシ アセトフ
ェノンを、窒素、アルゴンなどの不活性気体雰囲気下、
水素化ナトリウム、イミダゾール、トリメチルアミンな
どの塩基存在下において、一般式ProtXで表されるハロ
ゲンアニオンによって除去されない水酸基の保護剤と反
応させ、2’位または6’位を保護し、さらにこれにテ
トラn−ブチルアミンフルオライドなどのハロゲンアニ
オン供与体を加え、4’位のt−ブチルジメチルシリル
アミド基を除去することにより得ることができる。一般
式ProtXで表される化合物としてはメトキシメチルクロ
ライド、塩化ベンジル、塩化4−メトキシベンジルなど
をあげることができる。反応溶媒としてはベンゼン、ク
ロロホルム、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどの中
から適宜選択することができ、反応温度は室温から120
℃程度が、また反応時間は0.5 〜24時間程度が好まし
い。
知の化合物2’,4’,6’−トリヒドロキシ−3’,
5’−ジメチル アセトフェノンを、窒素、アルゴンな
どの不活性気体雰囲気下、水素化ナトリウム、イミダゾ
ール、トリメチルアミンなどの塩基存在下において、一
般式TBDMS・Xで表される化合物と反応させて得る
ことができる。反応溶媒としてはN,N−ジメチルホル
ムアミドなどを用いることができ、反応温度は室温が、
また反応時間は2〜4時間が好ましい。
6’−ジヒドロキシ−3’,5’−ジメチル−4’−t
−ブチルジメチルシリルオキシ アセトフェノンまたは
その薬学的に許容される塩は一般に使用される担体、助
剤、添加剤等とともに製剤化することができ、常法に従
って経口、非経口の製品として、医薬品、医薬部外品、
化粧品等の分野で利用することができる。また食品素材
と混合して飲食品とすることができる。
顆粒剤、シラップ剤等が、非経口剤として軟膏剤、クリ
ーム、水剤等の外用剤、無菌溶液剤や懸濁剤等の注射剤
等がある。これらの製品を医薬として疾患に投与すると
きは、2mg〜500mgを1日に1ないしは数回、すなわち
2mg〜1000mgの全日量で投与し、十分にその効果を奏し
得るものである。
ジヒドロキシ−3’,5’−ジメチル−4’−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ アセトフェノンまたはその塩
を有する医薬品は、生理的に認められるベヒクル、担
体、賦形剤、統合剤、安定剤、香味剤等とともに要求さ
れる単位用量形態をとりうる。錠剤、カプセル剤に混和
される佐薬は次のようなものである。トラガント、アラ
ビアゴム、コーンスターチ、ゼラチンのような結合剤、
微晶性セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、前
ゼラチン化澱粉、アルギン酸のような膨化剤、ステアリ
ン酸マグネシウムのような滑沢剤、ショ糖、乳糖、サッ
カリンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油、チ
ェリーのような香味剤など。また、カプセル剤の場合は
上記の材料に更に油脂のような液体担体を含有すること
ができ、また、他の材料は被覆剤として、又は製剤の物
理的形態を別な方法で変化させるために存在させること
ができる。たとえば、錠剤はシェラック、砂糖で被覆す
ることができる。シロップ又はエリキシルは活性化合
物、甘味剤としてショ糖、防腐剤としてメチル又はプロ
ピルパラベン、色素およびチェリーまたはオレンジ香味
のような香味剤を含有することができる。
ようなベヒクル中の活性物質、ゴマ油、ヤシ油、落花生
油、綿実油のような天然産出植物油、またはエチルオレ
ートのような合成脂肪ベヒクルを溶解または懸濁させる
通常の方法によって処方することができる。また、緩衝
剤、防腐剤、酸化防止剤等を必要に応じて配合すること
ができる。
フィン、油脂類、ラノリン、マクロゴール等を用い、通
常の方法によって軟膏剤、クリーム剤等とする。本発明
のマロフェノンおよび2’,6’−ジヒドロキシ−
3’,5’−ジメチル−4’−t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ アセトフェノンまたはその塩を添加した飲食
品は、上記製剤の形態でもよいが、あめ、せんべい、ク
ッキー、飲料などの形態でそれぞれの食品原料に所用量
を加えて、一般の製造法により加工製造する。健康食
品、機能性食品としての摂取は、病気予防、健康維持に
用いられるので、経口摂取として1日数回に分けて、全
日量として5mg〜500mgを含む加工品として摂取され
る。またビタミンC、ビタミンE、補酵素Qnなど一部
抗酸化活性を有する化合物と併用することができる。ま
たこれらの物質は、本飲食品の安定化剤としての作用も
有し、併用することが有用である。これらの抗酸化物質
は常用量以下で添加される。
−ジヒドロキシ−3’,5’−ジメチル−4’−t−ブ
チルジメチルシリルオキシ アセトフェノンまたはその
薬学的に許容される塩を含有する医薬品、飲食品および
化粧品は、抗酸化作用を有するので、生体内に生成した
活性酸素や過酸化脂質によって引き起こされる障害を抑
制する効果を有する。従って健康上の障害、美容上の障
害の予防、治療に有効であり、また飲食品の安定化、保
存性の向上に有用である。また上記化合物またはその塩
は、本発明に従い効率よく合成することができ、産業的
に価値のあるものである。
る。これらの実施例は本発明を詳細に説明する目的で特
に好ましい様態を示したもので、本発明はこれらに制限
されるものではない。 実施例1 2’,6’−ジヒドロキシ−3’,5’−ジ
メチル−4’−t−ブチルジメチルシリルオキシ アセ
トフェノンの合成 公知物質である2’,4’,6’−トリヒドロキシ−
3’,5’−ジメチルアセトフェノン5.0gおよびt−ブ
チルジメチルシリル クロライド3.9gを15mlのN,N−
ジメチルホルムアミドに溶解した。これに氷冷攪拌下イ
ミダゾール5.6gをN,N−ジメチルホルムアミド10mlに
溶解したものをゆっくりと加えた後、室温で窒素雰囲気
下3時間半攪拌した。反応液をシリカゲルオープンカラ
ム(350g、移動相ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にア
プライし、溶出した画分から粗結晶(5.4g)を得た。さ
らにこれをジクロロメタンより再結晶し、2’,6’−
ジヒドロキシ−3’,5’−ジメチル−4’−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ アセトフェノンの淡黄色結晶
(5.1g、65%、mp:125-126℃)を得た。 MS(C16H26O4Si):実測値 310.1571、理論値 310.15
981 H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :0.18(6H, s, 2×Me-Si)、1.
05(9H, s, t-Bu-Si)、2.04(6H, s, 2×Me)、2.71(3
H, s, Ac)、9.46(sH, brd, 2×HO) IR(KBr, cm-1:1738, 1428, 1366, 1314, 1173, 113
0。
−6’−メトキシメチルオキシ アセトフェノンの合成 実施例1で得た2’,6’−ジヒドロキシ−3’,5’
−ジメチル−4’−t−ブチルジメチルシリルオキシ
アセトフェノン3.0gをN,N−ジメチルホルムアミド6
mlに溶解した。氷冷攪拌下、水素化ナトリウム1.1gを5
mlのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解したものをゆ
っくりと滴下し、さらにメトキシメチルクロライド1.0m
lをゆっくりと滴下した。窒素雰囲気下、反応液を室温
で一夜攪拌した後、テトラブチルアンモニウムクロライ
ドの1.0Mテトラヒドロフラン溶液3.0mlを加え30℃で4
時間攪拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルオープンカ
ラム(300g、移動相ヘキサン:酢酸エチル=4:1)に
アプライし、溶出した画分から粗結晶(1.0g)を得た。
これを酢酸エチル−ヘキサンより再結晶し、2’,4’
−ジヒドロキシ−3’,5’−ジメチル−6’−メトキ
シメチルオキシ アセトフェノンの白色結晶(0.95g、
41%、mp:128℃)を得た。 MS(C12H16O5):実測値 240.0977、理論値 240.09961 H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :2.10(3H, s, Me)、2.15(3
H, Me)、 2.69(3H, s, Ac)、3.53(3H,
s, MeO)、4.95(2H, s, O-CH2-O)、5.44(1H, s, 4'-HO
-Ph)、13.33 (1H, s, 2'-HO-Ph) IR(KBr, cm-1):1615, 1570, 1372, 1161, 1127, 105
7。
5’−ジメチル−6’−メトキシメチルオキシ アセト
フェノン600mgを5mlの無水クロロホルムに溶解し、こ
れに無水メタノール1mlおよびN,N−ジイソプロピル
エチルアミン0.5mlを加え、さらに0.1Mのトリメチルシ
リルジアゾメタンのヘキサン溶液0.5mlを加えた後2時
間半室温で攪拌した。溶媒を溜去し、メタノール5mlお
よび2N塩酸5mlに懸濁して1時間半加熱還流した。溶媒
を溜去し、酢酸エチルに転溶したのちシリカゲルオープ
ンカラム(40g、移動相ヘキサン:酢酸エチル=4:
1)にアプライし、溶出した画分から粗結晶(500mg)を
得た。さらにこれをジクロロメタンより再結晶し、マロ
フェノンの淡黄色結晶(440mg、84%、mp:130-132℃)
を得た。 MS(C11H14O4):実測値 210.0896、理論値 210.08881 H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :2.11(6H, s, 2×Me)、2.71
(3H, s, Ac)、3.71(3H, s, MeO)、9.49(2H, brd, 2
×HO-Ph) IR(KBr, cm-1):1631, 1600, 1420, 1370, 1280, 111
5。
の調製) マロフェノン0.8gをメタノール2mlに溶解し、強酸性イ
オン交換樹脂カラム(20g、オルガノ社製アンバーライ
ト IR−120B) に溶液を通じ、溶出した画分からマロフ
ェノン2ナトリウム塩0.9gを得た。 実施例4 (錠剤、カプセル剤) マロフェノン 10 乳糖 75 ステアリン酸マグネシウム 15 上記の各重量部を均一に混合し、錠剤、およびカプセル
剤とした。
た。
4’−t−ブチルジメチルシリルオキシ アセトフェノ
ン2重量%を含む小麦粉に、食塩、ショ糖、バターなど
で味付けしたものを適量の水でよく攪拌し190〜200℃で
30分間焼き上げてクッキーとした。
0g、水飴150gおよび塩少々を加え、攪拌しながら加熱溶
解させた後、2重量%のマロフェノン、果汁、着色料、
香料などを加えて冷却し、ゼリーにした。 実施例9 (あめ) ショ糖20重量部、水飴(75%固形分)10重量部に水10重
量部を加え混合し、150 ℃に加熱攪拌後、2重量%のマ
ロフェノンおよび着色料、香料などを加え、冷却してあ
めとした。
抽出し、これに牛乳10ml、砂糖5g、クリーム3g、マ
ロフェノン0.05gを加え、よく攪拌してコーヒー飲料と
した。 実施例11 (ハンドローション剤) カーボワックス1500を15重量部、アルコール8重量部お
よびプロピレングリコール90重量部をよく混合溶解し、
水52.5重量部、マロフェノン2重量部および香料、防腐
剤の適量を加え、ハンドローション剤とした。
た。
たマロフェノンおよび2’,6’−ジヒドロキシ−
3’,5’−ジメチル−4’−t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ アセトフェノンについて、DPPH(1,1
−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル)ラジカル消去
活性を測定した。方法は、ブロイスの方法(N. S. Bloi
s, Nature, 181, 1199 (1958))を参考とした。すなわ
ち、DPPHの100μMエタノール溶液4mlに供試物質の
各種濃度エタノール溶液0.2mlを加え、室温で10分間放
置した後に517nmでの吸光度を測定した。吸光度を半減
させる供試物質の最終濃度(IC50:M)を求め、これを抗
酸化活性の指標とした。
質についてデュプリケートで2回以上行い、その平均値
を表中に示した。マロフェノン、2’,6’−ジヒドロ
キシ−3’,5’−ジメチル−4’−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ アセトフェノンは、α−トコフェロー
ルおよびアスコルビン酸とほぼ同等の活性を示した。 サンプル DPPHラジカル消去活性(IC50:M) α−トコフェロール 2.8 ×10-5 アスコルビン酸 3.3 ×10-5 マロフェノン 3.8 ×10-5 2’,6’−ジヒドロキシ−3’,5’−ジメチル −4’−t−ブチルジメチルシリルオキシ アセトフェノン 3.1 ×10-5 実施例14 (ラット脳ホモジェネート過酸化脂質生成抑
制活性) α−トコフェロール、アスコルビン酸、実施例で得たマ
ロフェノンおよび2’,6’−ジヒドロキシ−3’,
5’−ジメチル−4’−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ アセトフェノンについて、ラット脳ホモジェネート
過酸化脂質生成抑制活性を測定した。方法は、内山らの
方法(Uchiyama, M. & Mihara, M., Anal.Biochem., 8
6, 271 (1978))および加藤らの方法(加藤金芳、島本
典夫:武田研究所報、47,27(1988))を参考にした。す
なわちウィスター系雄ラットより脳を摘出し、50mMリン
酸緩衝液(pH 7.4)でホモジェナイズして脳ホモジェネ
ートを調製した。そのホモジェネート1mlに供試物質の
ジメチルスルホキシド溶液10μlを添加し、37℃、60分
間インキュベートした。インキュベート後、それらの反
応液中に生成した過酸化脂質量をTBA(チオバルビツ
ール酸)法にて測定した。
についてデュプリケートで2回以上行い、それらの各濃
度における抑制率(%)の平均を求めグラフ化したもの
である。マロフェノンおよび2’,6’−ジヒドロキシ
−3’,5’−ジメチル−4’−t−ブチルジメチルシ
リルオキシ アセトフェノンは、α−トコフェロールお
よびアスコルビン酸よりも強い活性を示した。
グラフであり、縦軸は阻害率(%)を示し、グラフ中、
●はα−トコフェロールを、▲はアスコルビン酸を、□
はマロフェノンを、〇は2’,6’−ジヒドロキシ−
3’,5’−ジメチル−4’−t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ アセトフェノンを示す。
Claims (10)
- 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 で示されるマロフェノンまたはその薬学的に許容される
塩を有効成分とする医薬品。 - 【請求項2】 請求項1記載の一般式(1)で示される
マロフェノンまたはその薬学的に許容される塩を有効成
分とする飲食品。 - 【請求項3】 請求項1記載の一般式(1)で示される
マロフェノンまたはその薬学的に許容される塩を有効成
分とする化粧品。 - 【請求項4】 一般式(2): 【化2】 で示される2’,6’−ジヒドロキシ−3’,5’−ジ
メチル−4’−t−ブチルジメチルシリルオキシ アセ
トフェノンおよびその塩。 - 【請求項5】 請求項4記載の2’,6’−ジヒドロキ
シ−3’,5’−ジメチル−4’−t−ブチルジメチル
シリルオキシ アセトフェノンまたはその薬学的に許容
される塩を有効成分とする医薬品。 - 【請求項6】 請求項4記載の2’,6’−ジヒドロキ
シ−3’,5’−ジメチル−4’−t−ブチルジメチル
シリルオキシ アセトフェノンまたはその薬学的に許容
される塩を有効成分とする飲食品。 - 【請求項7】 請求項4記載の2’,6’−ジヒドロキ
シ−3’,5’−ジメチル−4’−t−ブチルジメチル
シリルオキシ アセトフェノンまたはその薬学的に許容
される塩を有効成分とする化粧品。 - 【請求項8】 一般式(3): 【化3】 (式中、Protは保護基を表す) で示される2’,4’−
ジヒドロキシ−3’,5’−ジメチル−6’−保護オキ
シ アセトフェノンを一般式RCHN2 (式中、RはH
またはトリメチルシリル基(TMS)を表す)で示され
るジアゾ化合物と反応させ、4’位をメチル化した後、
保護基のProt部を除去し、請求項1記載の一般式(1)
で示される化合物を得るマロフェノンの製造方法。 - 【請求項9】 一般式(2): 【化4】 で示される2’,6’−ジヒドロキシ−3’,5’−ジ
メチル−4’−t−ブチルジメチルシリルオキシ アセ
トフェノンを、一般式 ProtX(式中、Protは保護基、
Xはハロゲンを表す)で示される化合物と反応させ2’
位または6’位を保護した後、4’位のt−ブチルジメ
チルシリル基(TBDMS)を除去することにより、一
般式(3)で示される請求項8記載の化合物を得る
2’,4’−ジヒドロキシ−3’,5’−ジメチル−
6’−保護オキシ アセトフェノンの製造方法。 - 【請求項10】 一般式(4): 【化5】 で示される2’,4’,6’−トリヒドロキシ−3’,
5’−ジメチル アセトフェノンを、一般式(5): 【化6】 (式中、Xはハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホ
ニルオキシ基(OTf)を表す)で示される化合物と反
応させることによって一般式(2)で示される請求項4
記載の化合物を得る2’,6’−ジヒドロキシ−3’,
5’−ジメチル−4’−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ アセトフェノンの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22718494A JP3525267B2 (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | 抗酸化作用を有するマロフェノンの利用およびその製造方法 |
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|---|---|---|---|---|
| WO1997043235A1 (fr) * | 1996-05-14 | 1997-11-20 | Hoechst Marion Roussel Ltd. | Derives polyhydroxyphenols et agents les contenant, destines a la prevention et a la therapie de maladies de l'os et du cartilage |
| JP2010037238A (ja) * | 2008-08-01 | 2010-02-18 | Arata Yamazaki | ビアリール化合物の製造方法 |
-
1994
- 1994-07-19 JP JP22718494A patent/JP3525267B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997043235A1 (fr) * | 1996-05-14 | 1997-11-20 | Hoechst Marion Roussel Ltd. | Derives polyhydroxyphenols et agents les contenant, destines a la prevention et a la therapie de maladies de l'os et du cartilage |
| US6177474B1 (en) | 1996-05-14 | 2001-01-23 | Hoechst Marion Roussel | Polyhydroxyphenol derivatives and preventive and therapeutic agents for bone and cartilage diseases containing the same |
| JP2010037238A (ja) * | 2008-08-01 | 2010-02-18 | Arata Yamazaki | ビアリール化合物の製造方法 |
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