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JPH08311389A - アクリル樹脂系自己析出型水性被覆組成物 - Google Patents

アクリル樹脂系自己析出型水性被覆組成物

Info

Publication number
JPH08311389A
JPH08311389A JP14951095A JP14951095A JPH08311389A JP H08311389 A JPH08311389 A JP H08311389A JP 14951095 A JP14951095 A JP 14951095A JP 14951095 A JP14951095 A JP 14951095A JP H08311389 A JPH08311389 A JP H08311389A
Authority
JP
Japan
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resin
coating composition
weight
aqueous coating
autodeposition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14951095A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsumi Hirota
睦 廣田
Takumi Honda
匠 本田
Mitsuyuki Koga
光之 古賀
Osamu Kaji
修 梶
Tomoji Iwawaki
知司 岩脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koatsu Gas Kogyo Co Ltd
Nihon Parkerizing Co Ltd
Original Assignee
Koatsu Gas Kogyo Co Ltd
Nihon Parkerizing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koatsu Gas Kogyo Co Ltd, Nihon Parkerizing Co Ltd filed Critical Koatsu Gas Kogyo Co Ltd
Priority to JP14951095A priority Critical patent/JPH08311389A/ja
Priority to TW85104116A priority patent/TW380148B/zh
Priority to PCT/US1996/006967 priority patent/WO1996037554A1/en
Priority to CN 96108128 priority patent/CN1140739A/zh
Publication of JPH08311389A publication Critical patent/JPH08311389A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D7/00Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials
    • B05D7/14Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials to metal, e.g. car bodies
    • B05D7/142Auto-deposited coatings, i.e. autophoretic coatings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D5/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, characterised by their physical nature or the effects produced; Filling pastes
    • C09D5/08Anti-corrosive paints
    • C09D5/088Autophoretic paints

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 樹脂固形分、酸、酸化剤、遊離のもしくは該
樹脂の共重合体成分としてのアニオン性界面活性剤、お
よび水、および必要に応じ、他の任意成分からなり、p
Hが1.6〜5.0である自己析出型水性被覆組成物で
あって、樹脂固形分が、主として(A)メタクリル酸メ
チルおよび/またはアクリロニトリル、(B)アクリル
酸エチルおよび/またはアクリル酸ブチル、および
(C)アクリル酸および/またはメタクリル酸の特定割
合からなる共重合体樹脂固形分であって、水に分散して
おり、アニオン性界面活性剤が上記成分(A)、(B)
および(C)の合計量に対して特定量含有されている自
己析出型水性被覆組成物。 【効果】 本組成物に金属表面を接触させることによ
り、クロム化合物含有水溶液で後処理することなく、耐
食性に優れる被膜が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属表面に接触させる
ことにより、該金属表面に樹脂被膜を形成し得るアクリ
ル樹脂系自己析出型水性被覆組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】金属表面を有機被膜形成用樹脂を含む酸
性の組成物に接触させることによって、該金属表面に樹
脂被膜を形成せしめることができる被覆組成物は、自己
析出型水性被覆組成物として知られており、特公昭52
−21006号、特公昭53−15093号、特公昭5
3−16010号、特開昭56−152874号、特公
平6−57811号、特開昭61−246267号等の
公報に開示されている。
【0003】自己析出型水性被覆組成物の特徴は、被覆
組成物中に表面清浄な金属材料を浸漬することにより、
浸漬時間と共に厚さあるいは重量が増大する樹脂被膜を
形成せしめることができることである。さらには、被膜
形成は該金属表面上の被覆組成物の化学作用(エッチン
グにより金属表面から溶出した金属イオンが樹脂粒子に
作用して一緒に金属表面上に析出する)により達成され
るため、電着のごとく外部からの電気を使用することな
く、該金属表面上に樹脂被膜を効果的に形成せしめるこ
とができる。
【0004】前記の特公昭53−15093号には、被
塗物をアクリル樹脂系自己析出型水性被覆組成物に浸漬
後、樹脂被膜を硬化する前(焼付乾燥前)に6価クロム
化合物含有水溶液ですすぐ工程(後処理)に付すことに
より、被膜の耐食性を向上させることが開示されてい
る。
【0005】しかしながら、6価クロム化合物含有水溶
液等の使用は環境上好ましくなく、近年では、金属等の
塗装に際して、6価クロム化合物を使用しないようにす
ることへの要求が高まってきている。ところが、従来の
アクリル樹脂系樹脂成分を用いた自己析出型被覆組成物
では、後処理として6価クロム化合物含有水溶液による
処理を実施しなければ、種々の要求性能、特に耐食性に
対して十分に満足し得る樹脂被膜を得ることはできない
という重大な問題点があった。
【0006】また、本出願人の出願による特開平5−2
95297号には、有機被膜形成成分である分散樹脂
が、(1)カルボキシル基を含有する、例えばアクリル
系モノマー等のエチレン性不飽和モノマー2〜10重量
%、(2)前記(1)以外の、例えばアクリル系モノマ
ー等のエチレン性不飽和モノマー90〜98重量%から
なる重合体であって、ノニオン性界面活性剤を樹脂重量
に対して12重量%を越えない範囲で含有する、金属表
面に樹脂被膜を効率的に被覆し得る、しかも液安定性の
良好な自己析出型水性被覆組成物が開示されている。と
ころが、この組成物の使用に際しても、十分な耐食性を
有する被膜を形成させるためには、6価クロム化合物含
有水溶液による後処理が望ましかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決することにある。すなわち、6価クロム
化合物含有水溶液による後処理を必要としない、耐食性
に優れた樹脂被膜を形成し得るアクリル樹脂系自己析出
型水性被覆組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するための手段について鋭意検討を加えた。その結
果、特定量のアニオン性界面活性剤により分散安定化し
た、特定の組成からなる共重合体樹脂固形分を含有させ
た自己析出型水性被覆組成物が、耐食性に優れた樹脂被
膜を形成し得ることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】かかる本発明は、樹脂固形分、酸、酸化
剤、遊離のおよび/または該樹脂の共重合体成分として
のアニオン性界面活性剤、および水、および必要に応じ
ノニオン性界面活性剤、必要に応じ金属イオンおよび必
要に応じ造膜助剤からなり、pHが1.6〜5.0であ
る自己析出型水性被覆組成物であって、樹脂固形分が、
主として下記成分(A)、(B)および(C)からなる
共重合体樹脂であって、成分(A)、(B)および
(C)の合計量に対して、(A)30〜80重量%のメ
タクリル酸メチルおよびアクリロニトリルの少なくとも
一種、(B)10〜60重量%のアクリル酸エチルおよ
びアクリル酸ブチルの少なくとも一種、および(C)2
〜10重量%のアクリル酸およびメタクリル酸の少なく
とも一種からなる共重合体樹脂の樹脂固形分であって、
水に分散しており、遊離のおよび/または共重合体成分
としてのアニオン性界面活性剤が、上記成分(A)、
(B)および(C)の合計量に対して0.2〜5.0重
量%含有されている、自己析出型水性被覆組成物に関す
る。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
アクリル樹脂系自己析出型水性被覆組成物における樹脂
固形分は、成分(A)、(B)および(C)を共重合さ
せて得られる共重合体樹脂液中の樹脂固形分をいう。本
発明においては「樹脂固形分」は単に共重合体樹脂液中
の固形分の意ではなく、本質的に樹脂としての固形分を
意味するものとし、したがって、重合開始剤等はもとよ
り、たとえばアニオン界面活性剤が共重合体成分として
入っている場合でも、これを排除した真に樹脂としての
固形分を意味する。この共重合体樹脂については、組成
が成分(A)、(B)および(C)の特定比率からなっ
ていれば、共重合方法は特に制限されないが、乳化重合
が好ましい。乳化重合により共重合体樹脂液を得る場合
の、重合条件も特に制限されず、常法に従えばよいが、
一例として、少なくとも水、アニオン性界面活性剤、成
分(A)、(B)および(C)、および重合開始剤より
なる混合物を20〜90℃で1〜10時間共重合反応に
付すことにより、共重合体樹脂液を得ることができる。
重合開始剤としてはアクリル系モノマーの重合反応に通
常使用されるものを用いることができ、例えば、過硫酸
アンモニウム、過硫酸カリウム、t−ブチルハイドロパ
ーオキシド等を用いることができる。
【0011】また、本共重合体樹脂は成分(A)、
(B)および(C)以外の成分を少量、共重合成分とし
て、本発明の効果を損なわず、かつ他の悪影響を及ぼさ
ない限度において含んでいてもよく、例えば、スチレ
ン、2−エチルヘキシルアクリレート等を、合計量とし
て、成分(A)、(B)および(C)の合計量に対し
て、30重量%以下、好ましくは10重量%以下、特に
5重量%以下含んでいてもよい。上記のごとき共重合反
応によって得られる共重合体樹脂の分子量については、
特に制限はないが、例えば、ポリスチレンまたはポリア
クリル酸エステルを標準物質として用いる、テトラヒド
ロフラン中でのゲルパーミュエーションクロマトグラフ
ィーにより、5〜100万、好ましくは10〜100万
の分子量であることができる。
【0012】本発明のアクリル樹脂系自己析出型水性被
覆組成物におけるアニオン性界面活性剤は、分散した樹
脂の機械的安定性を維持するのに役立つものと考えられ
る。アニオン性界面活性剤としては、高級脂肪酸塩(ラ
ウリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等)、高級
アルコール硫酸エステル塩(ラウリル硫酸ナトリウム、
オレイル硫酸ナトリウム等)、高級アルキルアリールス
ルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム
等)も好適に使用し得る。しかしながら、アニオン性界
面活性剤としては、樹脂粒子からの該界面活性剤の脱着
による被覆組成物の不安定化を低減させるために、エチ
レン性不飽和結合を有し、前記成分(A)、(B)およ
び(C)と共重合し得るものがより好ましく、また実際
共重合形態に組み込まれることが好ましい。このような
エチレン性不飽和結合を有するアニオン性界面活性剤と
しては、例えばアクリル酸エステル系(メタクリロイル
オキシポリオキシアルキレン硫酸エステルナトリウム
塩、メタクリル酸スルホエチルナトリウム、オリゴエス
テルジアクリレート等)、アリル系(アルキルアリルス
ルホコハク酸ナトリウム、モノアルキルエステルアリル
グリシジルエーテルスルホコハク酸ナトリウム等)等が
挙げられる。アニオン性界面活性剤は、通常分散樹脂製
造時に添加するが、分散樹脂製造時および分散樹脂製造
後もしくは被覆組成物調製時の両方に添加することもで
きる。
【0013】本発明のアクリル樹脂系自己析出型水性被
覆組成物における任意成分としてのノニオン性界面活性
剤は、そのオキシエチレン基による水和層の形成によ
り、分散した樹脂を塩類に対して安定化するのに役立つ
と考えられる。かかるノニオン性界面活性剤としては、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステ
アリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテ
ル、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチ
レングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコ
ールジステアレート等が挙げられる。ノニオン性界面活
性剤は、使用する場合、通常分散樹脂製造時に添加する
が、分散樹脂製造後または被覆組成物調製時に添加する
こともできる。
【0014】酸および酸化剤としては特に限定されない
が、酸としてはフッ化水素酸、酸化剤としては過酸化水
素が好ましい。本発明のアクリル樹脂系自己析出型水性
被覆組成物には、金属イオン特に第二鉄イオンを、金属
イオン化合物、例えばフッ化第二鉄等の第二鉄イオン化
合物として含有させることができる。金属イオン、特に
第二鉄イオンは、酸、特にフッ化水素酸による金属表面
からの金属、例えば鉄、亜鉛、特に鉄の溶出を促進する
働きがあると考えられる。また、本被覆組成物には、最
低造膜温度を下げて、析出した樹脂粒子の融着をしやす
くするために、造膜助剤、例えばトリアルキルペンタン
ジオールイソブチレート、アルキルカルビトール等を含
有させることができ、一般に含有させることが好まし
い。
【0015】本発明のアクリル樹脂系自己析出型水性被
覆組成物にはさらにその他の任意成分として、以下のよ
うな成分を含有していても良い: 可塑剤(形成被膜への柔軟性付与)…一般的な可塑剤、
例えばジブチルフタレート等を使用てきる。 顔料…例えばカーボンブラック、フタロシアニンブル
ー、フタロシアニングリーン,キナクリドンレッド、ハ
ンザイエロー、ベンジジンイエロー等を使用てきる。 その他…使用樹脂の製造に用いられた重合開始剤等はそ
のまま混入されていて差支えない。
【0016】本発明のアクリル樹脂系自己析出型水性被
覆組成物における樹脂固形分中の成分(A)が、成分
(A)、成分(B)および成分(C)の合計量に対して
30重量%未満では、形成される被膜は柔らかくなり耐
食性が劣る。一方80重量%を越えると、被膜は脆くな
り十分な耐食性が得られない。成分(B)が10重量%
未満では、被膜は脆くなり十分な耐食性が得られず、6
0重量%を越えると、形成される被膜は柔らかくなり耐
食性が劣る。成分(A)および成分(B)は、水中での
粒子融着(被膜形成)や被塗物への付着に必要となる親
水性を樹脂に付与すると考えられる。疎水性樹脂を形成
するスチレンやアクリル酸2−エチルヘキシル等を主成
分とする樹脂は、造膜性や耐食性を満足し得る被膜を形
成できない。成分(A)は、アクリロニトリルを5〜4
0重量%含むのが、造膜性や耐食性の観点から望まし
い。成分(C)が2重量%未満の場合、金属表面への樹
脂粒子の析出が十分でなく、形成される被膜は実用に耐
えない薄膜となる。一方10重量%を越えると、金属表
面への樹脂粒子の析出は向上するが、樹脂粒子が金属イ
オンにより凝集しやすくなり、被覆組成物の液安定性が
劣る傾向が生ずるとともに、耐アルカリ性が劣り、満足
し得る耐食性が得られない。
【0017】遊離のおよび/または共重合体成分として
のアニオン性界面活性剤の含有量が、成分(A)、
(B)および(C)の合計量に対して、0.2重量%未
満では、組成物の液安定性が低下し、5.0重量%を越
えると、形成される被膜は実用に耐えない薄膜となる。
なお、アニオン性界面活性剤を分散樹脂製造時および分
散樹脂製造後もしくは被覆組成物調製時の両方に添加す
る場合、上記使用量は合計量としての使用量を意味す
る。なお、本発明の被覆組成物のpHは1.6〜5.0
であり、この範囲を外れると良好な被膜が形成されな
い。このpHは好ましくは2.0〜4.0、さらに好ま
しくは2.5〜3.5である。なお、pHの調整は酸に
よってなされる。
【0018】本発明のアクリル樹脂系自己析出型水性被
覆組成物中における樹脂固形分の濃度は、一般に5〜5
50g/L、好ましくは30〜100g/L、さらに好
ましくは40〜80g/Lである。本被覆組成物中にお
ける酸としてフッ化水素酸を用いる場合の、本組成物中
における濃度は0.4〜5.0g/L、特に0.5〜
2.0g/Lであることが好ましく、ラインガード10
1メーターにて約200〜約350μAの指示値を示す
に十分な濃度であることがさらに好ましい。このライン
ガード101メーターによる管理方法は米国特許第3,
329,587号に開示されている。本被覆組成物中に
おける酸化剤として過酸化水素を用いる場合の、本組成
物中における濃度は約0.05〜3.0g/L、特に約
0.07〜2.0g/Lであることが好ましい。
【0019】本発明のアクリル樹脂系自己析出型水性被
覆組成物中におけるノニオン性界面活性剤は任意成分で
あり、その使用量は共重合樹脂成分(A)、(B)およ
び(C)の合計量に対して1.0重量%以下、好ましく
は0.5重量%以下が適当である。ノニオン性界面活性
剤の含有量が、成分(A)、(B)および(C)の合計
量に対して、1.0重量%を越えると、被膜が形成され
なかったり、形成されても実用に耐えない薄膜となる。
本被覆組成物中に金属イオン、特に第二鉄イオンを含有
させる場合の濃度は、通常の自己析出型水性被覆組成物
におけると同様でよいが、第二鉄化合物、特にフッ化第
二鉄として約1〜50g/Lであることが好ましい。さ
らに、本被覆組成物中における造膜助剤、例えばトリア
ルキルペンタンジオールイソブチレートの濃度は、通常
の自己析出型水性被覆組成物におけると同様でよいが、
約0〜10g/L、特に約0〜5g/Lであることが好
ましい。
【0020】以上の成分、それらの使用量等の条件を基
に、本発明のアクリル樹脂系自己析出型水性被覆組成物
を調製するに際しては、特に制限はなく、それらの成分
を単に混合すれば良い。本発明のアクリル樹脂系自己析
出型水性被覆組成物の調製にあたっては、実際的には、
重合液そのものを用い、その他の必要成分を加えて、最
終的に本発明に規定する組成となるようにすればよい。
本発明のアクリル樹脂系自己析出型水性被覆組成物は、
自動車用シート部品、ショックアブソーバ、ジャッキ、
板バネ、サスペンション部品、ブラケット等の自動車用
シート部品、引出しレール等の家具関係部品等を始めと
する種々の部品、製品の、鉄、亜鉛、鉄合金、亜鉛合
金、特に鉄鋼部分の表面の処理に用いることができる。
【0021】本発明の被覆組成物を用いて、金属表面を
処理する方法については特に制限はなく、浸漬法、スプ
レー法、ロールコート法等の表面処理剤の一般的適用方
法を採用できるが、浸漬法が好ましい。また、処理温
度、処理時間についても特に制限はないが、浸漬処理の
場合、一般に20〜25℃の本組成物に90〜150秒
浸漬するのが適当である。適用後、水洗した後、乾燥処
理に付して水を除去する。なお、通常、本発明の被覆組
成物による処理に先立って、金属表面を脱脂、水洗して
おく。本発明の被覆組成物の金属への適用量についても
特に制限はないが、乾燥後の塗膜厚として、5〜40μ
mが好ましく、20〜30μmがさらに好ましい。
【0022】以下実施例および比較例により、本発明を
さらに具体的に説明する。有機被膜形成用樹脂分散液の製造例 <有機被膜形成用樹脂Aの分散液の製造>メタクリル酸
2部(重量部、以下同様)、メタクリル酸メチル28
部、アクリロニトリル30部、アクリル酸エチル20部
およびアクリル酸ブチル20部よりなる単量体混合物
に、アクリル酸エステル系反応性界面活性剤2.0部
(前5者の単量体合計重量に対して2.0重量%)、過
硫酸アンモニウム0.3部および水399.6部を混合
して、75℃で4時間通常の方法により乳化重合し、樹
脂固形分20%の有機被膜形成用樹脂Aを製造した。つ
いで該樹脂を40℃に冷却し、25%アンモニア水でp
Hを5〜8に調整した。 <樹脂B〜Rの分散液の製造>上記樹脂Aの分散液の製
造と同様にして、表1に示す組成でB〜Sの有機被膜形
成用樹脂の分散液を製造した。
【0023】実施例1 上記で製造した有機被膜形成用樹脂Aの分散液を用い、
下記の最終濃度となるように成分を混合して自己析出型
水性被覆組成物を調製した。 成分 量 有機被膜形成用樹脂A分散液 250.00g/L 造膜助剤A 4.00g/L フッ化水素酸 0.70g/L 過酸化水素 0.10g/L 脱イオン水 全量1Lとなる量 造膜助剤Aはトリアルキルペンタンジオールイソブチレ
ートであり、これの添加により、最低造膜温度が20℃
付近となる。
【0024】実施例2〜10 有機被膜形成用樹脂B〜Jの分散液を用い、造膜助剤A
を最低造膜温度が20℃付近となる量添加する(実施例
2の場合を除く)ことを除き、実施例1と同様にして、
自己析出型水性被覆組成物を調製した。比較例1〜10 有機被膜形成用樹脂K〜Sの分散液を用いる以外実施例
1と同様にして、自己析出型水性被覆組成物を調製し
た。
【0025】試験例 [液安定性]前記自己析出型水性被覆組成物について、
促進安定性試験(40℃×7日間経時)を実施し、評価
した。評価は、固形物の沈降、分離または凝固物の発生
を確認したものを×、増粘したものを△、変化のないも
のを○として行った。評価結果を表1に示す。
【0026】[塗膜性能] (実施例1〜10、比較例1〜9)前記自己析出型水性
被覆組成物よりなる浴を20〜22℃に保ち、これにあ
らかじめ清浄された冷延鋼板(70×150×1mmサ
イズ)を180秒間浸漬して塗装した。ついで、水洗し
た後、オーブンで180℃×20分乾燥後、次の評価試
験に供した。 (比較例10)比較例9で使用した自己析出型水性被覆
組成物の浴を20〜22℃に保ち、これにあらかじめ清
浄された冷延鋼板(70×150×1mmサイズ)を1
80秒間浸漬して塗装した。ついで、水洗した後、6価
クロム化合物含有水溶液(登録商標バーレン60、日本
パーカライジング(株)製)に常温で60秒間浸漬し、
オーブンで180℃×20分乾燥後、次の評価試験に供
した。
【0027】試験方法 (1)塗膜厚 試験板の上中下3箇所の塗膜厚を測定し、その平均値を
示した。 (2)被膜付着性(碁盤目テープ剥離試験) JIS−K−5400に準拠し、40℃×240時間温
水浸漬前後の試験板に、1mm四方、100個のますを
刻み、テープ剥離し、被膜の残存する目数を記録した。
浸漬前をa、浸漬後をbで表示した。 (3)耐食性 被膜に金属素地まで達するクロスカットを入れた試験版
を塩水噴霧試験(JIS−Z−2371)に付した(1
92時間)。試験後、テープ剥離を行い、クロスカット
部からの剥離巾(両側最大:mm)で評価した。
【0028】試験板の性能試験結果を表1に示す。表1
の比較例9、10に示されるように、被膜の乾燥前にク
ロム化合物含有水溶液による後処理を実施しない場合
(比較例9)、耐食性が劣ることが分かる。本発明の組
成物を用いた実施例1〜10では塗膜厚も20μm以上
確保でき、付着性、耐食性とも良好であり、他方、本発
明の構成要件を満たしていない比較例1〜9では、特に
耐食性が劣っていた。
【0029】
【発明の効果】本発明のアクリル樹脂系自己析出型水性
被覆組成物に金属表面を接触させることにより、クロム
化合物含有水溶液で後処理することなく、耐食性に優れ
る被膜が得られる。
【0030】
【表1】
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】[塗膜性能] (実施例1〜10、比較例1〜9)前記自己析出型水性
被覆組成物よりなる浴を20〜22℃に保ち、これにあ
らかじめ清浄された冷延鋼板(70×150×1mmサ
イズ)を180秒間浸漬して塗装した。ついで、水洗し
た後、オーブンで180℃×20分乾燥後、次の評価試
験に供した。 (比較例10)比較例9で使用した自己析出型水性被覆
組成物の浴を20〜22℃に保ち、これにあらかじめ清
浄された冷延鋼板(70×150×1mmサイズ)を1
80秒間浸漬して塗装した。ついで、水洗した後、6価
クロム化合物含有水溶液(登録商標パーレン60)日本
パーカライジング(株)製)に常温で60秒間浸漬し、
オーブンで180℃×20分乾燥後、次の評価試験に供
した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古賀 光之 東京都中央区日本橋一丁目15番1号 日本 パーカライジング株式会社内 (72)発明者 梶 修 千葉県佐倉市石川620−1 高圧ガス工業 株式会社東京研究所内 (72)発明者 岩脇 知司 千葉県佐倉市石川620−1 高圧ガス工業 株式会社東京研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂固形分、酸、酸化剤、遊離のおよび
    /または該樹脂の共重合体成分としてのアニオン性界面
    活性剤、および水、および必要に応じノニオン性界面活
    性剤、必要に応じ金属イオンおよび必要に応じ造膜助剤
    からなり、pHが1.6〜5.0である自己析出型水性
    被覆組成物であって、樹脂固形分が、主として下記成分
    (A)、(B)および(C)からなる共重合体樹脂であ
    って、成分(A)、(B)および(C)の合計量に対し
    て、 (A)30〜80重量%のメタクリル酸メチルおよびア
    クリロニトリルの少なくとも一種、 (B)10〜60重量%のアクリル酸エチルおよびアク
    リル酸ブチルの少なくとも一種、および (C)2〜10重量%のアクリル酸およびメタクリル酸
    の少なくとも一種からなる共重合体樹脂の樹脂固形分で
    あって、水に分散しており、遊離のおよび/または共重
    合体成分としてのアニオン性界面活性剤が、上記成分
    (A)、(B)および(C)の合計量に対して0.2〜
    5.0重量%含有されている、自己析出型水性被覆組成
    物。
  2. 【請求項2】 成分(A)がメタクリル酸メチルおよび
    アクリロニトリルよりなり、アクリロニトリルが、合計
    30〜80重量%中の5〜40重量%を占める請求項1
    記載の自己析出型水性被覆組成物。
  3. 【請求項3】 アニオン性界面活性剤が、成分(A)、
    (B)および(C)と共重合し得る、エチレン性不飽和
    結合を有するアニオン性界面活性剤であり、共重合体樹
    脂調製時から存在している請求項1記載の自己析出型水
    性被覆組成物。
  4. 【請求項4】 各成分の濃度が、樹脂固形分5〜550
    g/L、酸がフッ化水素酸であって0.4〜5.0g/
    L、酸化剤が過酸化水素であって0.3〜3.0g/
    L、金属イオンが第二鉄イオン化合物によって供給され
    る第二鉄イオンであって、第二鉄イオン化合物が0〜5
    0g/L、および造膜助剤0〜10g/Lであり、およ
    びノニオン性界面活性剤の含有量が成分(A)、(B)
    および(C)の合計量に対して0〜1.0重量%である
    請求項1記載の自己析出型水性被覆組成物。
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