JPH0839814A - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents
インクジェットヘッドの製造方法Info
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- JPH0839814A JPH0839814A JP17792394A JP17792394A JPH0839814A JP H0839814 A JPH0839814 A JP H0839814A JP 17792394 A JP17792394 A JP 17792394A JP 17792394 A JP17792394 A JP 17792394A JP H0839814 A JPH0839814 A JP H0839814A
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Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 良好にインク噴射を行うことができるインク
ジェットヘッドの製造方法を提示すること。 【構成】 アクチュエータープレートとカバープレート
とノズルプレート3とを接着した後、次にノズルプレー
ト3のインク室12側の面を親水化処理する。この親水
化処理には、インクジェットヘッドを、1×10-6To
rrの真空状態に設置し、続いて、アルゴンを真空室内
に導入する。そして真空室内にプラズマ放電を起こし、
その状態を維持する。するとアルゴン原子がプラスにイ
オン化されカソードに引きつけられ、ノズルプレート6
のインク室12側の面に衝突し、微細な凹凸を形成す
る。
ジェットヘッドの製造方法を提示すること。 【構成】 アクチュエータープレートとカバープレート
とノズルプレート3とを接着した後、次にノズルプレー
ト3のインク室12側の面を親水化処理する。この親水
化処理には、インクジェットヘッドを、1×10-6To
rrの真空状態に設置し、続いて、アルゴンを真空室内
に導入する。そして真空室内にプラズマ放電を起こし、
その状態を維持する。するとアルゴン原子がプラスにイ
オン化されカソードに引きつけられ、ノズルプレート6
のインク室12側の面に衝突し、微細な凹凸を形成す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク室が形成された
アクチュエーター部材と、インクが噴射されるノズルが
形成され、前記インク室に前記ノズルが連通されるよう
に前記アクチュエーター部材に接着されるノズルプレー
トとを有するインクジェットヘッドの製造方法に関する
ものである。
アクチュエーター部材と、インクが噴射されるノズルが
形成され、前記インク室に前記ノズルが連通されるよう
に前記アクチュエーター部材に接着されるノズルプレー
トとを有するインクジェットヘッドの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェットプリンタ等に利用
されるオンデマンド方式のインクジェットヘッドとして
は、電気−熱変換素子である発熱素子を利用した、いわ
ゆるサーマルインクジェット方式のものや、電気−機械
変換素子である圧電素子を利用したピエゾ方式のものが
実用化されている。このようなインクジェットヘッドの
概略構成を図4を用いて説明する。
されるオンデマンド方式のインクジェットヘッドとして
は、電気−熱変換素子である発熱素子を利用した、いわ
ゆるサーマルインクジェット方式のものや、電気−機械
変換素子である圧電素子を利用したピエゾ方式のものが
実用化されている。このようなインクジェットヘッドの
概略構成を図4を用いて説明する。
【0003】インクジェットヘッドは、インクを噴射す
るためのエネルギーを発生するアクチュエーター体50
と、インクが噴射されるノズル52が形成されたノズル
プレート53とからなる。アクチュエーター体50に
は、インクが充填されるインク室62が形成され、イン
ク室62は隔壁51によって隔てられている。ノズルプ
レート53は、ノズル52がインク室62と連通するよ
うにアクチュエーター体50に、接着剤54によって接
着されている。この接着方法は、接着剤54をアクチュ
エーター体50側に適当量形成し、ノズルプレート53
をアクチュエーター体50に対して均一に圧力をかけて
保持しベークにより接着剤54を硬化させて接着する方
法である。
るためのエネルギーを発生するアクチュエーター体50
と、インクが噴射されるノズル52が形成されたノズル
プレート53とからなる。アクチュエーター体50に
は、インクが充填されるインク室62が形成され、イン
ク室62は隔壁51によって隔てられている。ノズルプ
レート53は、ノズル52がインク室62と連通するよ
うにアクチュエーター体50に、接着剤54によって接
着されている。この接着方法は、接着剤54をアクチュ
エーター体50側に適当量形成し、ノズルプレート53
をアクチュエーター体50に対して均一に圧力をかけて
保持しベークにより接着剤54を硬化させて接着する方
法である。
【0004】ノズルプレート53のノズル52は、接着
前にエキシマレーザビーム等により形成され、さらにノ
ズルプレート53のインクが噴射される側の面には撥水
処理を行い、ノズルプレート53のインク室12側の面
には親水化処理を行うのが通例である。なぜなら、イン
クを噴射するインクジェットヘッドでは、ノズル52の
周囲表面がインクによって濡れるとインク滴の飛翔方向
にズレが生じたり、さらに濡れがひどくなるとインク滴
が飛ばないといった問題がおきるからである。また、ノ
ズルプレート53のインク室12側の面に親水化処理を
行うのは、前記ノズル52内面及びノズルプレート53
のインク室12側の面が、インクとの濡れ性が悪いとイ
ンク充填時や噴射時に気泡の進入や巻き込みが起こり、
インク滴が飛ばないといった問題があったからである。
前にエキシマレーザビーム等により形成され、さらにノ
ズルプレート53のインクが噴射される側の面には撥水
処理を行い、ノズルプレート53のインク室12側の面
には親水化処理を行うのが通例である。なぜなら、イン
クを噴射するインクジェットヘッドでは、ノズル52の
周囲表面がインクによって濡れるとインク滴の飛翔方向
にズレが生じたり、さらに濡れがひどくなるとインク滴
が飛ばないといった問題がおきるからである。また、ノ
ズルプレート53のインク室12側の面に親水化処理を
行うのは、前記ノズル52内面及びノズルプレート53
のインク室12側の面が、インクとの濡れ性が悪いとイ
ンク充填時や噴射時に気泡の進入や巻き込みが起こり、
インク滴が飛ばないといった問題があったからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ノズ
ルプレート53をアクチュエーター体50に対して均一
に圧力をかけて保持しベークにより接着剤54を硬化さ
せて、ノズルプレート53とアクチュエーター体50と
を接着しているので、余剰接着剤がノズルプレート53
のインク室12側の面に進出し、すでに親水化処理され
たノズルプレート53の面を部分的或は全面的に被覆し
て、接着剤膜が形成されてしまう。そして、接着剤4
は、一般的に非常に親水性が悪く、インクが濡れにくい
ので、インク充填時や噴射時に気泡の進入や巻き込みが
起こり、インク滴が飛ばないといった問題があった。
ルプレート53をアクチュエーター体50に対して均一
に圧力をかけて保持しベークにより接着剤54を硬化さ
せて、ノズルプレート53とアクチュエーター体50と
を接着しているので、余剰接着剤がノズルプレート53
のインク室12側の面に進出し、すでに親水化処理され
たノズルプレート53の面を部分的或は全面的に被覆し
て、接着剤膜が形成されてしまう。そして、接着剤4
は、一般的に非常に親水性が悪く、インクが濡れにくい
ので、インク充填時や噴射時に気泡の進入や巻き込みが
起こり、インク滴が飛ばないといった問題があった。
【0006】このような問題点を解決するために、ノズ
ルプレート53とアクチュエーター体50とを接着した
後に、染料をインク室62内に充填してインク室62内
を親水化する技術が提案されている。しかしながら、染
料による親水化処理では、インク室62の内壁に親水膜
を形成するので、その親水膜が劣化して剥がれるおそれ
があり、親水膜が剥がれると、ノズル内の親水性が悪く
なり、インク充填時や噴射時に気泡の進入や巻き込みが
起こったり、ノズルで親水膜が目詰まりが発生したりし
て、インク滴が噴射されなくなる。
ルプレート53とアクチュエーター体50とを接着した
後に、染料をインク室62内に充填してインク室62内
を親水化する技術が提案されている。しかしながら、染
料による親水化処理では、インク室62の内壁に親水膜
を形成するので、その親水膜が劣化して剥がれるおそれ
があり、親水膜が剥がれると、ノズル内の親水性が悪く
なり、インク充填時や噴射時に気泡の進入や巻き込みが
起こったり、ノズルで親水膜が目詰まりが発生したりし
て、インク滴が噴射されなくなる。
【0007】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、良好にインク噴射を行うことがで
きるインクジェットヘッドの製造方法を提示することを
目的とする。
なされたものであり、良好にインク噴射を行うことがで
きるインクジェットヘッドの製造方法を提示することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1では、インク室が形成されたアクチ
ュエーター部材と、インクが噴射されるノズルが形成さ
れ、前記インク室に前記ノズルが連通されるように前記
アクチュエーター部材に接着されるノズルプレートとを
有するインクジェットヘッドの製造方法において、前記
ノズルプレートを前記アクチュエーター部材に接着した
後に、前記ノズルプレートの前記インク室側の面に対
し、イオン衝撃により親水化処理することを特徴とす
る。
に本発明の請求項1では、インク室が形成されたアクチ
ュエーター部材と、インクが噴射されるノズルが形成さ
れ、前記インク室に前記ノズルが連通されるように前記
アクチュエーター部材に接着されるノズルプレートとを
有するインクジェットヘッドの製造方法において、前記
ノズルプレートを前記アクチュエーター部材に接着した
後に、前記ノズルプレートの前記インク室側の面に対
し、イオン衝撃により親水化処理することを特徴とす
る。
【0009】請求項2では、前記イオン衝撃による親水
化処理は、高真空中におけるプラズマ状態で行われるこ
とを特徴とする。
化処理は、高真空中におけるプラズマ状態で行われるこ
とを特徴とする。
【0010】請求項3では、前記イオン衝撃による親水
化処理は、高真空中に、不活性ガスを導入し、高電圧を
印加することによってプラズマ放電を発生させ、不活性
ガスがイオン化して行われることを特徴とする。
化処理は、高真空中に、不活性ガスを導入し、高電圧を
印加することによってプラズマ放電を発生させ、不活性
ガスがイオン化して行われることを特徴とする。
【0011】請求項4では、前記不活性ガスは、アルゴ
ンであることを特徴とする。
ンであることを特徴とする。
【0012】
【作用】上記の構成を有する本発明のノズルプレート製
造方法では、前記ノズルプレートを前記アクチュエータ
ー部材に接着した後に、前記ノズルプレートの前記イン
ク室側の面に対し、イオンが衝突することによって、前
記ノズルプレートのインク室に面した部分及び前記ノズ
ルプレートの前記インク室側の面の接着剤が親水化処理
される。
造方法では、前記ノズルプレートを前記アクチュエータ
ー部材に接着した後に、前記ノズルプレートの前記イン
ク室側の面に対し、イオンが衝突することによって、前
記ノズルプレートのインク室に面した部分及び前記ノズ
ルプレートの前記インク室側の面の接着剤が親水化処理
される。
【0013】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。
参照して詳細に説明する。
【0014】図3に示すように、インクジェットヘッド
10は、アクチュエータープレート1とカバープレート
2とノズルプレート3とから構成されている。
10は、アクチュエータープレート1とカバープレート
2とノズルプレート3とから構成されている。
【0015】アクチュエータープレート1は、強誘電性
を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミッ
クス材料によって形成されている。そして、そのアクチ
ュエータープレート1は矢印5の方向に分極処理されい
る。さらにアクチュエータープレート1には、ダイヤモ
ンドカッターブレードの回転によって、インク室12
(図1)となる溝8が切削加工されている。溝8の幅は
約85μm、深さは約485μm、長さは約10mmで
あり、各溝8は隔壁11に隔てられており、溝8の側面
の上半分には蒸着等により電極13が形成されている。
を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミッ
クス材料によって形成されている。そして、そのアクチ
ュエータープレート1は矢印5の方向に分極処理されい
る。さらにアクチュエータープレート1には、ダイヤモ
ンドカッターブレードの回転によって、インク室12
(図1)となる溝8が切削加工されている。溝8の幅は
約85μm、深さは約485μm、長さは約10mmで
あり、各溝8は隔壁11に隔てられており、溝8の側面
の上半分には蒸着等により電極13が形成されている。
【0016】カバープレート2は、セラミックス材料ま
たは樹脂材料等から形成されている。そして、カバープ
レート2と、アクチュエータープレート1の溝8加工側
の面とがエポキシ系等の接着剤(図示せず)によって接
着される。この接着により、溝8の開口部が塞がれてイ
ンク室12(図1)が形成される。
たは樹脂材料等から形成されている。そして、カバープ
レート2と、アクチュエータープレート1の溝8加工側
の面とがエポキシ系等の接着剤(図示せず)によって接
着される。この接着により、溝8の開口部が塞がれてイ
ンク室12(図1)が形成される。
【0017】アクチュエータープレート1及びカバープ
レート2の端面41に、各インク室12の位置に対応し
た位置にノズル32が設けられたノズルプレート3がエ
ポキシ系の接着剤4(図1)によって接着される。この
接着方法は、接着剤4をアクチュエータープレート1及
びカバープレート2の端面41に適当量形成し、ノズル
プレート3をアクチュエータープレート1及びカバープ
レート2に対して均一に圧力をかけて保持しベークによ
り接着剤4を硬化させて接着する方法である。尚、ノズ
ルプレート3は、ポリアルキレン(例えばエチレン)テ
レフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリ
エーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネ
イト、酢酸セルロース等のプラスチックによって形成さ
れている。前記ノズルプレート3のノズル32は、接着
前にエキシマレーザビーム等により形成され、さらにイ
ンクが噴射される側の面には撥水処理が行われている。
レート2の端面41に、各インク室12の位置に対応し
た位置にノズル32が設けられたノズルプレート3がエ
ポキシ系の接着剤4(図1)によって接着される。この
接着方法は、接着剤4をアクチュエータープレート1及
びカバープレート2の端面41に適当量形成し、ノズル
プレート3をアクチュエータープレート1及びカバープ
レート2に対して均一に圧力をかけて保持しベークによ
り接着剤4を硬化させて接着する方法である。尚、ノズ
ルプレート3は、ポリアルキレン(例えばエチレン)テ
レフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリ
エーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネ
イト、酢酸セルロース等のプラスチックによって形成さ
れている。前記ノズルプレート3のノズル32は、接着
前にエキシマレーザビーム等により形成され、さらにイ
ンクが噴射される側の面には撥水処理が行われている。
【0018】アクチュエータープレート1及びカバープ
レート2における、ノズルプレート3を接着した端面4
1と反対側の端面42には、インク室12が開口した幅
約85μm、深さ485μmの開口部が形成されてい
る。開口部からノズルプレート3までの長さ、即ちイン
ク室12の長さは約10mmである。
レート2における、ノズルプレート3を接着した端面4
1と反対側の端面42には、インク室12が開口した幅
約85μm、深さ485μmの開口部が形成されてい
る。開口部からノズルプレート3までの長さ、即ちイン
ク室12の長さは約10mmである。
【0019】アクチュエータープレート1とカバープレ
ート2とノズルプレート3とを接着した後、次にノズル
プレート3のインク室12側の面を親水化処理する。こ
の親水化処理は、図2に示すようなスパッタ装置を用い
て行う。
ート2とノズルプレート3とを接着した後、次にノズル
プレート3のインク室12側の面を親水化処理する。こ
の親水化処理は、図2に示すようなスパッタ装置を用い
て行う。
【0020】チャンバー100内には、ターゲット10
2とサンプルホルダー103とが5cmから6cmの間
隔で対向して配置されている。そしてチャンバー100
は、真空ポンプ101と、直流あるいは高周波電源10
4と、バリアブルコンデンサーにより構成されるマッチ
ングボックス106とに連結されている。
2とサンプルホルダー103とが5cmから6cmの間
隔で対向して配置されている。そしてチャンバー100
は、真空ポンプ101と、直流あるいは高周波電源10
4と、バリアブルコンデンサーにより構成されるマッチ
ングボックス106とに連結されている。
【0021】そして、サンプルホルダー103の上に、
端面42側を上にしてインクジェットヘッド10をセッ
トし、つまり、開口部をターゲット102の側に向けて
セットし、真空ポンプ101を作動させてチャンバー1
00内を1×10-6Torrまで真空引きする。
端面42側を上にしてインクジェットヘッド10をセッ
トし、つまり、開口部をターゲット102の側に向けて
セットし、真空ポンプ101を作動させてチャンバー1
00内を1×10-6Torrまで真空引きする。
【0022】続いて、不活性ガス、例えばアルゴン(A
r)をガス配管105よりチャンバー100内に導入
し、排気量の調節により真空度を1×10-3Torrに
保つ。そして電源104を用いて、ターゲット102側
をアノードに、且つサンプルホルダー103側をカソー
ドにして高電圧を印加する。例えば1kWを印加し、マ
ッチングボックス106によりコンデンサーの容量を調
整することによりプラズマ放電を起こし、その状態を維
持する。するとアルゴン原子がプラスにイオン化されカ
ソードに引きつけられ、カソード上のインクジェットヘ
ッド10にエネルギーを持って衝突する。この時、平均
自由行程が数cmとなる真空度である1×10-3Tor
r台を維持すると、開口部からノズルプレート3までの
約10mm(インク室12内)をArイオン107が効
率よく直進してノズルプレート6に衝突し、表面に微細
な凹凸を形成する。
r)をガス配管105よりチャンバー100内に導入
し、排気量の調節により真空度を1×10-3Torrに
保つ。そして電源104を用いて、ターゲット102側
をアノードに、且つサンプルホルダー103側をカソー
ドにして高電圧を印加する。例えば1kWを印加し、マ
ッチングボックス106によりコンデンサーの容量を調
整することによりプラズマ放電を起こし、その状態を維
持する。するとアルゴン原子がプラスにイオン化されカ
ソードに引きつけられ、カソード上のインクジェットヘ
ッド10にエネルギーを持って衝突する。この時、平均
自由行程が数cmとなる真空度である1×10-3Tor
r台を維持すると、開口部からノズルプレート3までの
約10mm(インク室12内)をArイオン107が効
率よく直進してノズルプレート6に衝突し、表面に微細
な凹凸を形成する。
【0023】このようなイオン衝撃により、図1に示す
ように、ノズルプレート3のインク室12側の面に形成
された余剰接着剤表面を含めて、ポリイミドのノズルプ
レート3のインク室12側の面が微細エッチングされて
親水化される。またサンプルホルダー103に接してい
るノズルプレート3のインク噴射側の面は、プラズマに
さらされないので、撥水処理が損なわれることはない。
ように、ノズルプレート3のインク室12側の面に形成
された余剰接着剤表面を含めて、ポリイミドのノズルプ
レート3のインク室12側の面が微細エッチングされて
親水化される。またサンプルホルダー103に接してい
るノズルプレート3のインク噴射側の面は、プラズマに
さらされないので、撥水処理が損なわれることはない。
【0024】このようにして、ノズルプレート3のイン
ク室12側の面を親水化したインクジェットヘッド10
の端面42に図示しないマニホールド部材を取り付けて
インク供給源(図示せず)に連結する。これにより前記
インク供給源から前記マニホールドを介してインク室1
2にインクが供給される。また、インクジェットヘッド
10の電極13を図示しない駆動回路に接続する。電極
13に電圧を印加することによって、隔壁11が変形し
てインク室12内のインクに圧力波が発生してインクが
ノズル32から噴射される。
ク室12側の面を親水化したインクジェットヘッド10
の端面42に図示しないマニホールド部材を取り付けて
インク供給源(図示せず)に連結する。これにより前記
インク供給源から前記マニホールドを介してインク室1
2にインクが供給される。また、インクジェットヘッド
10の電極13を図示しない駆動回路に接続する。電極
13に電圧を印加することによって、隔壁11が変形し
てインク室12内のインクに圧力波が発生してインクが
ノズル32から噴射される。
【0025】そして、このインクジェットヘッドを用い
て、印字を行ったところ、インク充填時や噴射時に気泡
の進入や巻き込みが発生せずに、噴射液滴の方向が安定
し、印字品質が良好であった。
て、印字を行ったところ、インク充填時や噴射時に気泡
の進入や巻き込みが発生せずに、噴射液滴の方向が安定
し、印字品質が良好であった。
【0026】以上説明したように本実施例のインクジェ
ットヘッド10の製造方法では、アクチュエータープレ
ート1とカバープレート2とノズルプレート3とを接着
した後に、ノズルプレート3のインク室12内をイオン
衝撃しているので、ノズルプレート3のインク室12に
面した部分及び、ノズルプレート3のインク室12の面
を部分的或は全面的に被覆した接着剤膜がエッチングさ
れて、親水化される。このようにして親水化処理された
インクジェットヘッドでは、インク充填時や噴射時に気
泡の進入や巻き込みが発生せずに、噴射液滴の方向が安
定し、印字品質が良好である。また、従来のように親水
化のための膜を有していないので、従来のように前記親
水膜が劣化して剥がれることがなく、その一部によりノ
ズルが詰まることがなく、インク噴射を不安定にするお
それがない。
ットヘッド10の製造方法では、アクチュエータープレ
ート1とカバープレート2とノズルプレート3とを接着
した後に、ノズルプレート3のインク室12内をイオン
衝撃しているので、ノズルプレート3のインク室12に
面した部分及び、ノズルプレート3のインク室12の面
を部分的或は全面的に被覆した接着剤膜がエッチングさ
れて、親水化される。このようにして親水化処理された
インクジェットヘッドでは、インク充填時や噴射時に気
泡の進入や巻き込みが発生せずに、噴射液滴の方向が安
定し、印字品質が良好である。また、従来のように親水
化のための膜を有していないので、従来のように前記親
水膜が劣化して剥がれることがなく、その一部によりノ
ズルが詰まることがなく、インク噴射を不安定にするお
それがない。
【0027】尚、本実施例では、不活性ガスとしてアル
ゴンを用いていたが、キセノンであってもよい。
ゴンを用いていたが、キセノンであってもよい。
【0028】また、本実施例では、スパッタ装置によっ
て親水化処理を行っていたが、CVD、イオンプレーテ
ィング等、真空系と高電圧電極とを備えた装置であれば
よい。
て親水化処理を行っていたが、CVD、イオンプレーテ
ィング等、真空系と高電圧電極とを備えた装置であれば
よい。
【0029】また、本実施例では、図3に示すようなせ
ん断モード型のインクジェットヘッドに親水化していた
が、特公昭53−12138号公報に開示されているカ
イザー型や特公昭61−59914号公報に開示されて
いるサーマルジェット型のインクジェットヘッドに上記
の方法で親水化して、印字を行った結果、同様の効果が
得られた。
ん断モード型のインクジェットヘッドに親水化していた
が、特公昭53−12138号公報に開示されているカ
イザー型や特公昭61−59914号公報に開示されて
いるサーマルジェット型のインクジェットヘッドに上記
の方法で親水化して、印字を行った結果、同様の効果が
得られた。
【0030】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のノズルプレートの製造方法によれば、前記ノズル
プレートを前記アクチュエーター部材に接着した後に、
前記ノズルプレートの前記インク室側の面に対しイオン
衝撃しているので、前記ノズルプレートのインク室に面
した部分及び前記ノズルプレートの前記インク室側の面
の接着剤がエッチングされて親水化される。このように
して親水化処理されたインクジェットヘッドでは、イン
ク充填時や噴射時に気泡の進入や巻き込みが発生せず
に、噴射液滴の方向が安定し、印字品質が良好である。
また、従来のように親水化のための膜を有していないの
で、従来のように前記親水膜が劣化して剥がれることが
なく、その一部によりノズルが詰まることがなく、イン
ク噴射を不安定にするおそれがない。
発明のノズルプレートの製造方法によれば、前記ノズル
プレートを前記アクチュエーター部材に接着した後に、
前記ノズルプレートの前記インク室側の面に対しイオン
衝撃しているので、前記ノズルプレートのインク室に面
した部分及び前記ノズルプレートの前記インク室側の面
の接着剤がエッチングされて親水化される。このように
して親水化処理されたインクジェットヘッドでは、イン
ク充填時や噴射時に気泡の進入や巻き込みが発生せず
に、噴射液滴の方向が安定し、印字品質が良好である。
また、従来のように親水化のための膜を有していないの
で、従来のように前記親水膜が劣化して剥がれることが
なく、その一部によりノズルが詰まることがなく、イン
ク噴射を不安定にするおそれがない。
【図1】本発明の一実施例の親水化処理後のノズルプレ
ートを示す断面図である。
ートを示す断面図である。
【図2】前記実施例の親水化処理を行う装置を示す説明
図である。
図である。
【図3】前記インクジェットヘッドを示す構成概略図で
ある。
ある。
【図4】従来技術のアクチュエーター体とノズルプレー
トと接着の様子を示す断面図である。
トと接着の様子を示す断面図である。
1 アクチュエータープレート 2 カバープレート 3 ノズルプレート 4 接着剤 32 ノズル
Claims (4)
- 【請求項1】 インク室が形成されたアクチュエーター
部材と、インクが噴射されるノズルが形成され、前記イ
ンク室に前記ノズルが連通されるように前記アクチュエ
ーター部材に接着されるノズルプレートとを有するイン
クジェットヘッドの製造方法において、 前記ノズルプレートを前記アクチュエーター部材に接着
した後に、前記ノズルプレートの前記インク室側の面に
対し、イオン衝撃により親水化処理することを特徴とす
るインクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項2】 前記イオン衝撃による親水化処理は、高
真空中におけるプラズマ状態で行われることを特徴とす
る請求項1記載のインクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項3】 前記イオン衝撃による親水化処理は、高
真空中に、不活性ガスを導入し、高電圧を印加すること
によってプラズマ放電を発生させ、不活性ガスがイオン
化して行われることを特徴とする請求項2記載のインク
ジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項4】 前記不活性ガスは、アルゴンであること
を特徴とする請求項3記載のインクジェットヘッドの製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17792394A JPH0839814A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | インクジェットヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17792394A JPH0839814A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | インクジェットヘッドの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0839814A true JPH0839814A (ja) | 1996-02-13 |
Family
ID=16039435
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17792394A Pending JPH0839814A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | インクジェットヘッドの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0839814A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100726426B1 (ko) * | 2006-03-22 | 2007-06-11 | 삼성전자주식회사 | 잉크카트리지 및 그 제조방법 |
| JP2008055828A (ja) * | 2006-09-01 | 2008-03-13 | Ricoh Co Ltd | 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、画像形成装置、液体吐出ヘッドの製造方法 |
-
1994
- 1994-07-29 JP JP17792394A patent/JPH0839814A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100726426B1 (ko) * | 2006-03-22 | 2007-06-11 | 삼성전자주식회사 | 잉크카트리지 및 그 제조방법 |
| JP2008055828A (ja) * | 2006-09-01 | 2008-03-13 | Ricoh Co Ltd | 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、画像形成装置、液体吐出ヘッドの製造方法 |
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